JP2017089754A - 転がり軸受 - Google Patents

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Yozo Taniguchi
陽三 谷口
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Abstract

【課題】軌道と転動体との間への異物の侵入を抑制し、耐久性を高めた転がり軸受を提供する。
【解決手段】外輪と、内輪と、複数の転動体13と、保持器14とを備え、保持器14が、周方向に間隔をあけて設けられた複数の柱部32と、円環状に形成されかつ柱部32の軸方向端部を互いに接続する環状部31とを有し、環状部31と柱部32とによって形成されたポケット33に転動体13が保持され、保持器14には、柱部32が接続された側とは反対側の環状部31の軸方向一方側の端面31aにおいて開放しかつ前記端面31aよりも軸方向他方側に底部を有しかつ径方向の外側において閉じた形状を有しており、内部に入り込んだ潤滑油に含まれる異物を保持する保持凹部41〜43が形成されており、保持凹部41〜43の底部には、軸方向一方側又は周方向に向いた2つの隣接する面の間に90度以下の角度をなすコーナー部44〜46が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、転動体を保持する保持器を備えた転がり軸受に関する。
特許文献1には、自動車のトランスミッション等に用いられる転がり軸受が開示されている。この転がり軸受には、転動体である玉を保持する保持器として、いわゆる片抱きタイプの保持器(冠型保持器)が用いられている。また、この転がり軸受は、軸方向にオイルが供給されることによって潤滑されている。
特開2008−185141号公報
トランスミッションの内部では、ギヤの摩耗粉のような異物がオイルに混入することがある。この場合、転がり軸受には、異物を含んだオイルが供給される。しかし、転がり軸受の内部に異物が入り込むと、軌道と転動体との間に異物が噛み込まれ、軌道に圧痕が生じたり、圧痕を起点として軌道に亀裂や剥離が生じたりする可能性がある。そのため、軌道と転動体との間への異物の侵入は転がり軸受の耐久性低下の原因となる。
本発明は、軌道と転動体との間への異物の侵入を抑制し、耐久性を高めることができる転がり軸受を提供することを目的とする。
本発明の転がり軸受は、内周に軌道を有する外輪と、外周に軌道を有する内輪と、前記外輪の軌道と前記内輪の軌道との間に転動自在に配置された複数の転動体と、前記複数の転動体の周方向の間隔を保持する保持器とを備え、前記保持器が、周方向に間隔をあけて設けられた複数の柱部と、円環状に形成されるとともに前記柱部の軸方向端部を互いに接続する環状部とを有し、前記環状部と前記柱部とによって形成されたポケットに前記転動体が保持されている転がり軸受であって、前記保持器には、前記柱部が接続された側とは反対側の前記環状部の軸方向一方側の端面において開放しかつ前記端面よりも軸方向他方側に底部を有しかつ径方向外側に内側面を有し、内部に入り込んだ潤滑油に含まれる異物を保持する保持凹部が形成されており、前記保持凹部の底部には、軸方向一方側又は周方向に向いた2つの隣接する面の間に90度以下の角度をなすコーナー部が設けられていることを特徴とする。
本発明の転がり軸受によれば、保持器に、潤滑油に含まれる異物を保持するための保持凹部が形成されているので、内輪及び外輪の軌道と転動体との間への異物の侵入を抑制し、軌道や転動体の損傷を防止して転がり軸受の耐久性を向上させることができる。
本発明によれば、軌道と転動体との間への異物の侵入を抑制し、転がり軸受の耐久性を高めることができる。
第1の実施形態に係る転がり軸受の断面図である。 保持器の一部を示す斜視図である。 保持器の環状部の一部を軸方向一方側から見た側面図である。 図3のA−A線断面図である。 図3のB−B線断面図である。 第2の実施形態に係る転がり軸受の保持器における、図4に相当する保持凹部の断面図である。 第3の実施形態に係る転がり軸受の保持器における、図4に相当する保持凹部の断面図である。 第4の実施形態に係る転がり軸受の保持器における、図4に相当する保持凹部の断面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る転がり軸受の断面図である。転がり軸受10は、外輪11と、内輪12と、複数の転動体13と、保持器14とを備えている。外輪11は、円環状に形成され、内周面に軌道21を有している。内輪12も円環状に形成され、外周面に軌道22を有している。内輪12は、外輪11の径方向内側に外輪11と同心状に配置されている。外輪11の軌道21と内輪12の軌道22とは径方向に対向して配置されている。
転動体13は、玉である。複数の転動体13は、外輪11の軌道21と内輪12の軌道22との間に周方向に並べられ、両軌道21,22上を転動可能に配置されている。外輪11、内輪12、及び転動体13は、例えば軸受鋼やステンレス鋼等の金属材料により形成されている。
図2は、保持器14の一部を示す斜視図である。保持器14は、複数の転動体13の周方向の間隔を保持するために設けられている。保持器14は、合成樹脂材料により形成され、図1及び図2に示すように、環状部31と、複数の柱部32とを有する片抱きタイプ(冠型)とされている。環状部31は、円環状に形成され、外輪11及び内輪12と同心状に配置されている。柱部32は、周方向に等間隔に配置されている。各柱部32は、軸方向の端部が環状部31の軸方向の側部に接続されている。したがって、複数の柱部32は、互いに環状部31によって接続されている。なお、以下の説明では、環状部31を基準として、柱部32が接続された側とは反対側を軸方向一方側といい、柱部32が接続された側を軸方向他方側という。
周方向に隣接する柱部32と、両柱部32の間に配置された環状部31とによって形成された空間は、転動体13を収容するためのポケット33とされている。ポケット33は、環状部31とは反対側の保持器14の軸方向の側部において開放されている。ポケット33の内面は、転動体13の外面に沿った球面形状に形成されている。
図3は、保持器14の環状部31の一部を軸方向一方側から見た側面図である。また、図4は、図3のA−A線断面図、図5は、図3のB−B線断面図である。
図2〜図5に示すように、保持器14には、背抜き部34と呼ばれる凹部が形成されている。この背抜き部34は、柱部32における肉厚を減少させて保持器14の肉厚を均一化したり軽量化したりするため等の理由で形成される。背抜き部34は、周方向に隣接するポケット33の間であって柱部32に相当する位置に形成されている。背抜き部34は、環状部31の軸方向一方側の端面31aにおいて開放し、周方向両側、径方向両側、及び軸方向他方側において閉じた有底凹形状に形成されている。
図4に示すように、背抜き部34は複数の内面34a〜34eを有している。背抜き部34の内面は、周方向両側に配置された内側面34a,34bと、径方向両側に配置された内側面34c,34dと、環状部31の端面31aよりも軸方向他方側に配置された底面34eとからなる。背抜き部34の周方向両側の内側面34a,34bは、保持器14の軸方向に対して互いに逆向きに傾斜している。保持器14の周方向の一方側(矢印X方向の先方側)に配置された一方の内側面34a(以下、「第1の内側面」ともいう)は、軸方向一方側ほどX方向の先方側に位置するように傾斜している。X方向の後方側に配置された他方の内側面34b(以下、「第2の内側面」ともいう)は、軸方向一方側ほどX方向の後方側に位置するように傾斜している。したがって、背抜き部34は、軸方向一方側から軸方向他方側へ向けて漸次周方向の幅が小さくなるような略台形状に形成されている。背抜き部34の底面34eは、周方向に沿って配置され、軸方向一方側に向いている。また、図3に示すように、背抜き部34の径方向両側の内側面34c,34dは、保持器14の軸心を中心とした円弧状の面に形成されている。なお、本明細書において、背抜き部34の底面34e付近や、この底面34eと各内側面34a〜dとの境界部付近のことを背抜き部34の底部ともいう。
背抜き部34の内部には、壁部36,37が設けられている。壁部36,37は、板状に形成され、背抜き部34の内部空間を複数の空間に区画している。壁部36,37は、保持器14の径方向及び軸方向に沿って配置されている。本実施形態では、2つの壁部36,37が周方向に間隔をあけて設けられており、背抜き部34の内部が周方向に関して3つの空間に区画されている。なお、保持器14は、合成樹脂の射出成形等によって金型成形され、第1及び第2の壁部36,37は、背抜き部34を金型によって成形する際に同時に成形される。
図4に示すように、保持器14のX方向の先方側に位置する一方の壁部36(以下、「第1の壁部」ともいう)は、軸方向他方側の端部が、X方向の先方側に位置する背抜き部34の第1の内側面34aと、背抜き部34の底面34eとの境界部分に接続されている。X方向の後方側に位置する他方の壁部37(以下、「第2の壁部」ともいう)は、軸方向他方側の端部が、X方向の後方側に位置する背抜き部34の第2の内側面34bと、背抜き部34の底面34eとの境界部分に接続されている。したがって、壁部36,37は、いずれも背抜き部34の底部から軸方向一方側へ向けて延在している。
第1及び第2の壁部36,37の軸方向一方側の端部は、保持器14の環状部31における軸方向一方側の端面31aよりも若干軸方向他方側へ向けて後退した位置に配置されている。図3に示すように、第1の壁部36及び第2の壁部37の径方向の両端は、それぞれ背抜き部34の径方向の内側面34c,34dに接続されている。
図3及び図4に示すように、第1の壁部36の一側面36aと、背抜き部34の第1の内側面34aと、背抜き部34の径方向両内側面34c,34dとによって囲まれた空間は、潤滑油に含まれる摩耗粉等の異物Pを保持可能な第1の保持凹部41を構成している。また、第2の壁部37の一側面37aと、背抜き部34の第2の内側面34bと、背抜き部34の径方向両内側面34c,34dとによって囲まれた空間は、当該異物Pを保持可能な第2の保持凹部42を構成している。
図4に示すように、第1の壁部36の一側面36aと、背抜き部34の第1の内側面34aとは、いずれも周方向に向けて配置され、第1の保持凹部41の底部において交差することによって隣接して配置されている。したがって、第1の保持凹部41の底部には、第1の壁部36の一側面36aと背抜き部34の第1の内側面34aとの交差により第1のコーナー部44が形成されている。第1のコーナー部44の角度θ1は鋭角であり、例えば約30°に設定されている。
第2の壁部37の一側面37aと、背抜き部34の第2の内側面34bとは、いずれも周方向に向けて配置され、第2の保持凹部42の底部において交差することによって隣接して配置されている。したがって、第2の保持凹部42の底部には、第2の壁部37の一側面37aと背抜き部34の第2の内側面34bとの交差により第2のコーナー部45が形成されている。第2のコーナー部45の角度θ2は鋭角であり、例えば約30°に設定されている。なお、角度θ1,θ2は、例えば、10°以上60°以下の範囲で設定することができる。
本実施形態の保持器14は、潤滑油によって潤滑されている。例えば、図1に示すように、転がり軸受10の内部へ向けて矢印D方向に流れる潤滑油によって潤滑されている。
図4において、保持器14がX方向に回転すると、潤滑油は、保持器14に相対してX方向とは反対方向へ流動する。そして、図4に点線矢印Yで示すように、保持器14の軸方向一方側の端面31a付近を流れる潤滑油は、背抜き部34の第1の内側面34aに沿って第1の保持凹部41内に入り込んだ後、第1の壁部36の一側面36aに沿って第1の保持凹部41から流出する。このとき、潤滑油に含まれる摩耗粉等の異物Pは、第1の保持凹部41の底部に到ったときにコーナー部44に入り込むことによって捕捉され、保持される。そのため、外輪11及び内輪12の軌道21,22と転動体13との間への異物Pの侵入を抑制することができ、軌道21,22や転動体13に圧痕、亀裂、剥離等が生じるのを防止して転がり軸受10の耐久性を高めることができる。
第1の保持凹部41は、保持器14の回転方向Xの先方側に配置された第1の内側面34aが、軸方向一方側ほど回転方向Xの先方側へ位置するように傾斜している。そのため、潤滑油が第1の保持凹部41内に流入し易くなっている。また、第1の保持凹部41は、保持器14の回転方向Xの後方側に配置された第1の壁部36の一側面36aが軸方向に沿って配置されている。そのため、第1の保持凹部41内に流入した潤滑油の流れが第1の壁部36に遮られ、異物Pを第1の保持凹部41内に滞留させやすくなっている。このような作用によって、第1の保持凹部41の底部に異物Pが保持されやすくなる。
第1の保持凹部41の底部に形成されたコーナー部44は、鋭角に形成されているので、当該コーナー部44に異物Pがより保持されやすくなり、異物Pの保持能力を高めることができる。
第2の保持凹部42は、保持器14の回転方向Xの先方側に配置された第2の壁部37の一側面37aが軸方向に沿って配置されている。そのため、第1の保持凹部41に比べて潤滑油が流入し難くなる。また、回転方向Xの後方側に配置された背抜き部34の第2の内側面34bは、回転方向Xの後方側ほど軸方向一方側に位置するように傾斜する傾斜面に形成されている。そのため、第2の保持凹部42に流入した潤滑油が流出し易くなる。以上より、第2の保持凹部42は、第1の保持凹部41に比べて異物Pを保持する能力が若干低くなる。しかしながら、第2の保持凹部42内に潤滑油が流入するかぎり、コーナー部45に異物Pを保持することが可能である。なお、保持器14の回転方向が反転した場合、第1の保持凹部41と第2の保持凹部42との作用が逆になり、第2の保持凹部42における異物Pの保持がより促進される。
また、第1の壁部36と第2の壁部37との間に形成される凹部(第3の保持凹部)43は、底部に90°の角度をなすコーナー部46が形成された第3の保持凹部43を構成する。この第3の保持凹部43にも異物Pを保持させることができる。
第1及び第2の壁部36,37は、背抜き部34内に設けられることによって柱部32の強度を高めることができる。
本実施形態では、保持器14の環状部31に形成された背抜き部34を利用して保持凹部41〜43が形成されている。そのため、背抜き部を有する従来の保持器から少ない設計変更で容易に保持凹部41〜43を形成することができる。
[第2の実施形態]
図6は、第2の実施形態に係る転がり軸受の保持器における、図4に相当する保持凹部の断面図である。
前述した第1の実施形態では、背抜き部34の内部に2つの壁部36,37が設けられていたが、第2の実施形態では、背抜き部34の内部に壁部として機能する直方体形状のブロック部38が設けられている。そして、背抜き部34の第1の内側面34aとブロック部38の一側面38aと背抜き部34の径方向両内側面34c,34dによって第1の保持凹部41が形成されている。また、背抜き部34の第2の内側面34bとブロック部38の他側面38bと背抜き部34の径方向両内側面34c,34dによって第2の保持凹部42が形成されている。
本実施形態では、背抜き部34の大部分がブロック部38によって埋め尽くされ、背抜き部34が第1,第2の保持凹部41,42のみによって構成されているといえる。
本実施形態のその他の構成は、第1の実施形態と同様であり、第1及び第2の保持凹部41,42は、第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。
[第3の実施形態]
図7は、第3の実施形態に係る転がり軸受の保持器における、図4に相当する保持凹部の断面図である。
前述した第1の実施形態では、背抜き部34の内部に設けられた2つの壁部36,37が、軸方向及び径方向に均一な厚さを有するものとされていた。これに対して、第3の実施形態では、2つの壁部36,37が軸方向一方側ほど肉厚が小さくなるような断面台形状に形成されている。そして、第3の実施形態においても、2つの壁部36,37によって区画された背抜き部34の内部空間によって第1及び第2の保持凹部41,42が形成されている。
第3の実施形態では、第1及び第2の壁部36,37と背抜き部34の第1及び第2の内側面34a,34bと間のコーナー部44,45の角度θ1,θ2が、第1の実施形態に比べて僅かに大きくなり、異物を保持する作用が若干低下するものの、十分に異物Pを保持することが可能となっている。
また、本実施形態では、壁部36,37が軸方向一方側ほど肉厚が小さくなるように断面台形状に形成されているので、保持器14を金型成形する場合に、背抜き部34及び壁部36,37を成形するための金型を離脱させやすくなる。したがって、保持器14の成形性を高めることができる。
[第4の実施形態]
図8は、第4の実施形態に係る転がり軸受の保持器における、図4に相当する保持凹部の断面図である。
第4の実施形態では、第1及び第2の壁部36,37が、背抜き部34の内側面34a,34bから若干周方向に離れ、軸方向他方側の端部が底面34eに接続されている。第1、第2の壁部36,37の一側面36a,37aと、背抜き部34の底面34eとの間のコーナー部44,45がなす角度は90°とされている。
本実施形態においては、第1及び第2の壁部36,37の側面と、背抜き部34の底面34eとの間に形成されるコーナー部44,45,46に異物Pを保持することが可能となる。
なお、今回開示した実施形態は例示であって制限的なものではない。本発明の権利範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の構成と均等の範囲内での全ての変更が含まれる。
例えば、上記各実施形態の保持凹部は、保持器の軸方向一方側の端面において開放され、軸方向他方側、周方向両側、及び径方向両側において閉じた形状とされていたが、径方向内側において開放されていてもよい。保持器の回転によって異物には径方向外方への遠心力が付与されるので、保持凹部の径方向内側が開放されていたとしても、異物を保持できるからである。
本発明の保持器は、上記実施形態で説明したような片抱きタイプ(冠型)のものに限らず、軸方向両側に環状部を備えた両抱きタイプのものであってもよい。この場合、双方の環状部に保持凹部を形成することができる。また、両抱きタイプの保持器である場合、軸方向の中央において2分割された分割型保持器であってもよい。
本発明の転がり軸受は、転動体として玉を備えたものに限らず、ころ(円筒ころ、円錐ころ等)を備えたものであってもよい。また、保持器は、合成樹脂製に限らず、金属製等であってもよい。
10:転がり軸受、11:外輪、12:内輪、13:転動体、14:保持器、21:軌道、22:軌道、31:環状部、32:柱部、33:ポケット、34:背抜き部、34a:第1の内側面、34b:第2の内側面、34e:底面、36:第1の壁部、36a:一側面、37:第2の壁部、37a:一側面、41:第1の保持凹部、42:第2の保持凹部、43:第3の保持凹部、44:第1のコーナー部、45:第2のコーナー部、46:コーナー部、P:異物

Claims (4)

  1. 内周に軌道を有する外輪と、外周に軌道を有する内輪と、前記外輪の軌道と前記内輪の軌道との間に転動自在に配置された複数の転動体と、前記複数の転動体の周方向の間隔を保持する保持器とを備え、前記保持器が、周方向に間隔をあけて設けられた複数の柱部と、円環状に形成されるとともに前記柱部の軸方向端部を互いに接続する環状部とを有し、前記環状部と前記柱部とによって形成されたポケットに前記転動体が保持されている転がり軸受であって、
    前記保持器には、前記柱部が接続された側とは反対側の前記環状部の軸方向一方側の端面において開放しかつ前記端面よりも軸方向他方側に底部を有しかつ径方向外側に内側面を有し、内部に入り込んだ潤滑油に含まれる異物を保持する保持凹部が形成されており、
    前記保持凹部の底部には、軸方向一方側又は周方向に向いた2つの隣接する面の間に90度以下の角度をなすコーナー部が設けられていることを特徴とする転がり軸受。
  2. 前記コーナー部は、鋭角をなして形成されている、請求項1に記載の転がり軸受。
  3. 前記環状部の軸方向一方側の端面に、軸方向他方側へ向けて凹み、かつ軸方向一方側における周方向の幅が軸方向他方側における周方向の幅よりも大きく形成された台形状の背抜き部が形成され、
    前記背抜き部の内部に、前記背抜き部の底部から軸方向一方側へ延在する1又は複数の壁部が設けられ、
    前記保持凹部が、前記背抜き部の内面と、前記壁部の側面とによって構成されている、請求項1又は2に記載の転がり軸受。
  4. 前記保持器の回転方向における先方側に配置された前記保持凹部の周方向一方の側面が、軸方向一方側ほど前記先方側に位置するように傾斜する傾斜面に形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の転がり軸受。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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