JP2017089586A - 車両の冷却装置 - Google Patents

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Masayasu Kimura
容康 木村
高生 伊藤
Takao Ito
高生 伊藤
佐藤 信彦
Nobuhiko Sato
信彦 佐藤
忠俊 宮野
Tadatoshi Miyano
忠俊 宮野
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Abstract

【課題】運転状態に応じた適切な冷却を実現する。【解決手段】シリンダヘッド2の排気ポート周囲に形成された第1ウォータジャケット4と、シリンダヘッド2の吸気ポート周囲に形成された第2ウォータジャケット5と、シリンダブロック3に形成された第3ウォータジャケット10は、冷却水が循環する循環経路12内に、互いの関係が並列となるよう配置されている。そして、第1ウォータジャケット4、第2ウォータジャケット5及び第3ウォータジャケット10毎に冷却水の供給量が設定されている。これによって、運転状態に応じた適切な冷却水の制御が可能となり、更なる燃費の向上を図ることができる【選択図】図1

Description

本発明は、車両の冷却装置に関する。
例えば、特許文献1には、シリンダヘッド内の吸気ポート周囲に設けられる吸気ポート冷却水通路を含む第1冷却水回路と、シリンダブロックに設けられるシリンダブロック冷却水通路とシリンダヘッド内の排気ポート周囲に設けられる排気ポート冷却水通路とを含み、第1冷却水回路とは独立に形成される第2冷却水回路と、を備えた内燃機関の冷却構造が開示されている。
この特許文献1においては、吸気ポートの周囲の冷却と排気ポートの周囲の冷却とを独立して制御することができ、エンジンの暖機を促進しつつ、吸気温度の低く保ちノッキングを抑制することができる。
ここで、内燃機関の燃費性能は、燃焼室の温度や内燃機関のフリクションの影響を受ける。そのため、冷却水で内燃機関を冷却するにあたっては、運転状態に応じて内燃機関各部位への冷却水の供給量を制御することでさらなる燃費向上を図れる可能性がある。
特開2013−133746号公報
しかしながら、特許文献1において、第2冷却水回路は、シリンダブロック冷却水通路を流れた冷却水が排気ポート冷却水通路に流れ込む構成となっている。従って、シリンダブロックを冷却しようとすると排気ポートも冷却され、排気ポートを冷却しようとするとシリンダブロックも冷却される。つまり、排気ポートの冷却をシリンダブロックの冷却と独立して行うことができない。
そのため、内燃機関の冷却が必ずしも最適化されているとは言えず、燃費向上を図る上で更なる改善の余地がある。
本発明の車両の冷却装置は、シリンダヘッドの排気ポート周囲に形成された第1ウォータジャケットと、上記シリンダヘッドの吸気ポート周囲に形成された第2ウォータジャケットと、シリンダブロックに形成された第3ウォータジャケットと、が循環経路内に互いの関係が並列となるよう配置されているとともに、運転状態に応じて上記ウォータジャケット毎に冷却水の供給量を設定することを特徴としている。
本発明によれば、運転状態に応じた適切な冷却水の制御が可能となり、内燃機関の燃費の更なる向上を図ることが可能となる。
本発明に係る車両の冷却装置の概略を模式的に示した説明図。 本発明に係る車両の冷却装置における冷却水の循環経路の概略を模式的に示した説明図。 本発明に係る車両の冷却装置のシリンダヘッドの概略を模式的に示した説明図。 流路切替弁の概略を模式的に示した説明図であって、(a)は全閉状態、(b)はヒータにのみ冷却水が供給された状態、(c)はヒータ及びオイルクーラに冷却水が供給された状態、(d)はヒータ、オイルクーラ及びラジエータに冷却水が供給された状態、(e)は全開状態を示す。 内燃機関始動後の各種温度と各種燃費効果の変化を示したタイミングチャート。 冷却水の冷機始動時からの温度上昇の傾向を示した特性図。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る車両の冷却装置の概略を模式的に示した説明図である。図2は、本発明に係る車両の冷却装置のおける冷却水の循環経路12の概略を模式的に示した説明図である。図3は、本発明が適用された内燃機関1のシリンダヘッド2の概略を模式的に示した説明図である。
図1及び図2に示すように、内燃機関1は、シリンダヘッド2とシリンダブロック3を有している。
シリンダヘッド2は、アルミニウム合金等の金属材料からなり、内部に当該シリンダヘッド2を冷却するための第1ウォータジャケット4及び第2ウォータジャケット5が互いに独立するよう形成される。
第1ウォータジャケット4は、図3に示すように、シリンダヘッド2の排気ポート6の周囲に形成される。本実施例におけるシリンダヘッド2は、各気筒7の排気を集合させる排気マニホールド部8を一体に鋳造したものであって、第1ウォータジャケット4が排気マニホールド部8の周囲にも形成されている。なお、図3は、一例として内燃機関1が直列3気筒の場合のシリンダヘッド2を示している。
第2ウォータジャケット5は、図3に示すように、シリンダヘッド2の吸気ポート9の周囲に形成される。
第1、第2ウォータジャケット4、5には、図3に矢示する方向に冷却水が通流する。
シリンダブロック3は、アルミニウム合金等の金属材料からなり、内部に当該シリンダブロック3を冷却するための第3ウォータジャケット10が形成されている。第3ウォータジャケット10は、シリンダブロック3のシリンダボア(図示せず)の周囲に形成される。
シリンダブロック3には、内燃機関1により駆動されるウォータポンプ11が取り付けられている。第1〜第3ウォータジャケット4、5、10に供給される冷却水は、第1〜第3ウォータジャケット4、5、10を含む循環経路12内を循環する。第1〜第3ウォータジャケット4、5、10は、循環経路12内に互いの関係が並列となるように配置されている。
循環経路12は、図2に示すように、ウォータポンプ11から吐出した冷却水が流入するウォータインレット13と、冷却水の流れ方向でみてウォータインレット13の下流側に位置して互いの関係が並列となる第1、第2、第3冷却水通路14、15、16と、第1冷却水通路14に配置した第1ウォータジャケット4及び第1制御弁としての流量制御弁17と、第2冷却水通路15に配置した第2ウォータジャケット5と、第3冷却水通路16に配置した第3ウォータジャケット10と、第1〜第3冷却水通路14、15、16が合流する合流部としてのウォータアウトレット18と、ウォータアウトレット18に取り付けた第2制御弁としての流路切替弁19と、一端を流路切替弁19を介してウォータアウトレットに接続した第4、第5、第6冷却水通路20、21、22と、一端をウォータアウトレット18に直接接続し、他端を第6冷却水通路22に接続した第7冷却水通路23と、第4冷却水通路20に互いの関係が並列となるよう配置したオイルクーラ24a、24bと、第5冷却水通路21に配置したラジエータ25と、第6冷却水通路22に互いの関係が直列となるよう配置したヒータ26及びEGRクーラ27と、第7冷却水通路23に配置したスロットル弁28と、を有している。
ウォータインレット13は、シリンダブロック3に形成される。
第1冷却水通路14は、一端をウォータインレット13に接続し、他端を第1ウォータジャケット4の気筒列方向の一端側に接続した第1ウォータジャケット入口側通路31と、一端を第1ウォータジャケット4の気筒列方向の他端側に接続し、他端をウォータアウトレット18に接続した第1ウォータジャケット出口側通路32と、を有している。
第1制御弁としての流量制御弁17は、第1ウォータジャケット出口側通路32に設けられている。流量制御弁17は、例えば電子制御式の電磁弁であり、連続的あるいは段階的に開度を調整することができる。
第2冷却水通路15は、一端をウォータインレット13に接続し、他端を第2ウォータジャケット5の気筒列方向の一端側に接続した第2ウォータジャケット入口側通路34と、一端を第2ウォータジャケット5の気筒列方向の他端側に接続し、他端をウォータアウトレット18に接続した第2ウォータジャケット出口側通路35と、を有している。
第3冷却水通路16は、一端をウォータインレット13に接続し、他端を第3ウォータジャケット10の気筒列方向の一端側に接続した第3ウォータジャケット入口側通路36と、サーモスタット38を介して一端を第3ウォータジャケット10の気筒列方向の他端側に接続し、他端をウォータアウトレット18に接続した第3ウォータジャケット出口側通路37と、を有している。サーモスタット38は、冷却水の温度に応じて作動するものであり、冷却水の温度が所定温度以上になると開弁して第3ウォータジャケット10を冷却水が通流する。
第1、第2冷却水通路14、15は、例えばシリンダブロック3及びシリンダヘッド2の内部に形成されている。第3冷却水通路16は、例えば第3ウォータジャケット入口側通路36がシリンダブロック3の内部に形成され、第3ウォータジャケット出口側通路37が内燃機関1の外側にシリンダブロック3やシリンダヘッド2とは別体の金属製のパイプ等によって形成される。
ウォータアウトレット18は、例えばシリンダヘッド2に取り付けられた金属製のウォータアウトレットハウジング39内に形成される。
流路切替弁19は、例えば電子制御式の電磁弁であり、図4に示すように、断面円弧形状の弁体41の回転に伴い、ヒータ26、オイルクーラ24a、24b及びラジエータ25へ冷却水を順次供給するものである。つまり、流路切替弁19は、第4〜第6冷却通路20、21、22に対して選択的に冷却水を供給可能なものである。
図4の例では、ヒータ26、オイルクーラ24a、24b及びラジエータ25への冷却水の流れを全て遮断した状態(図4a)から弁体41が図4aにおける時計方向に回転すると、ヒータ26に冷却水が供給され、オイルクーラ24a、24b及びラジエータ25への冷却水の流れが遮断された状態(図4b)となる。図4aは、流路切替弁19が全閉となった状態である。図4bの状態から弁体41が図4bにおける時計方向に回転すると、ヒータ26及びオイルクーラ24a、24bに冷却水が供給され、ラジエータ25への冷却水の流れが遮断された状態(図4c)となる。図4cの状態から弁体41が図4cにおける時計方向に回転すると、ヒータ26、オイルクーラ24a、24b及びラジエータ25に冷却水が供給された状態(図4d)となる。ここで、ヒータ26、オイルクーラ24a、24b及びラジエータ25に冷却水が供給された状態で、弁体41の回転量を調整すれば、ラジエータ25への冷却水の供給量を制御することが可能となる。図4eは、流路切替弁19が全開となった状態であり、弁体41によってヒータ26、オイルクーラ24a、24b、及びラジエータ25に冷却水の供給が何ら妨げられない状態である。
第4〜第6冷却水通路20、21、22は、他端側がウォータポンプ11の吸入側に接続されている。第7冷却水通路23は、他端側が第6冷却水通路22のヒータ26とEGRクーラ27との間の位置に接続されている。
オイルクーラ24aはエンジンオイルを冷却するオイルクーラであり、オイルクーラ24bは車両に搭載された図示せぬトランスミッションである無段変速機(CVT)の作動油を冷却するオイルクーラである。
ラジエータ25は、高温となった冷却水の熱を大気に放散するものである。
ヒータ26は、内燃機関1が搭載される車両の車室内の空調装置の構成要素である。
EGRクーラ27には、ヒータ26を通過した冷却水と、第7冷却水通路23を流れた冷却水が供給される。
なお、第7冷却水通路23は流路切替弁19を介さずにウォータアウトレット18に接続されているので、スロットル弁28には、ウォータポンプ11が駆動すると氷結防止等のための冷却水がウォータアウトレット18からを常に供給される。
本実施例においては、例えば表1に示すように、運転状態に応じて第1〜第3ウォータジャケット4、5、10毎に冷却水の供給量を設定する。なお、本実施例では、内燃機関1が始動してウォータポンプ11が駆動されていれば、第2ウォータジャケット5に内燃機関1の回転数に応じた流量の冷却水が通流する。
Figure 2017089586
内燃機関1の始動時(例えば始動後20秒まで)は、第1冷却水通路14の流量制御弁17を閉弁し第1ウォータジャケット4における冷却水の流れを停止する。また、内燃機関1の始動時(例えば始動後20秒まで)は、冷却水温度が低くサーモスタット38が開弁していないため、第3ウォータジャケット10における冷却水の流れは停止している。
暖機運転を短期間で終了させるためにアイドル回転数を上昇させたファーストアイドル時は、冷却水の温度上昇促進のために、第1冷却水通路14の流量制御弁17を閉弁し第1ウォータジャケット4における冷却水の流れを停止する。また、ファーストアイドル時は、冷却水温度が低くサーモスタット38が開弁していないため、第3ウォータジャケット10における冷却水の流れは停止している。
暖機後、空燃比が理論空燃比よりもリーンとなる運転領域(リーン運転領域)では、排気通路に設けられた排気浄化用の触媒(図示せず)の昇温のために、第1冷却水通路14の流量制御弁17の開度を小さくし、第1ウォータジャケット4を流れる冷却水の流量を小とする。また、暖機後のリーン運転領域では、サーモスタット38の開弁温度に応じて、第3ウォータジャケット10における冷却水の流量が制御される。つまり、冷却水の温度がサーモスタット38の開弁温度以上となると、第3ウォータジャケット10を冷却水が通流する。
暖機後の低速高負荷運転領域では、第1冷却水通路14の流量制御弁17の開度を大きくし第1ウォータジャケット4を流れる冷却水の流量を大としてノッキングを抑制することで、空燃比の相対的なリーン化(必ずしも理論空燃比よりリーンではない)を図る。これは、燃費向上やエミッション低減のためである。また、暖機後の低速高負荷運転領域では、サーモスタット38の開弁温度に応じて、第3ウォータジャケット10における冷却水の流量が制御される。
暖機後の高速高負荷運転領域では、第1冷却水通路14の流量制御弁17の開度を大きくし第1ウォータジャケット4を流れる冷却水の流量を大としてノッキングを抑制することで、空燃比の相対的なリーン化(必ずしも理論空燃比よりリーンではない)を図る。これは、燃費向上やエミッション低減のためである。また、暖機後の高速高負荷運転領域では、サーモスタット38の開弁温度に応じて、第3ウォータジャケット10における冷却水の流量が制御される。
このように、本実施例における車両の冷却装置においては、運転状態に応じた適切な冷却水の制御が可能となり、内燃機関1の燃費の更なる向上を図ることが可能となる。
内燃機関1の燃費は、内燃機関1の燃焼室温度、内燃機関1のフリクション、上記無段変速機のフリクション等の影響を受ける。内燃機関1の燃焼室温度を決める因子としては、未燃燃料の量、内燃機関1の冷却損失、減速時の燃料カット等がある。内燃機関1のフリクションを決める因子としては、エンジンオイルの油温がある。上記無段変速機のフリクションを決める因子としては、当該無段変速機の作動油の油温がある。
図5は、内燃機関1始動後の各種温度と各種燃費効果の変化を示したタイミングチャートである。
特性線A(実線)は冷却水温度、特性線B(破線)はエンジンオイルの油温、特性線C(一点鎖線)は上記無段変速機の作動油の油温を示しており、いずれも内燃機関1が始動すると温度が上昇する。
また特性線D(実線)は燃焼室温度を高くすることによる燃費効果、特性線E(破線)は内燃機関1のフリクションを低くすることによる燃費効果、特性線F(一点鎖線)は上記無段変速機のフリクションを低くすることによる燃費効果をそれぞれ示している。これらの燃費効果は値が大きいほど燃費に対する影響が大きく、これらの燃費効果のうち相対的に値が大きいものの燃費効果が得られるようにすることで、内燃機関1の燃費を総じて向上させることが可能となる。
そこで、上述した実施例では、相対的に燃費に対する影響の大きい燃費効果が他の燃費効果に切り替わるタイミングで流量制御弁17の開度を変更する。
例えば、燃費に対して燃焼室温度を高くすることによる燃費効果が相対的に大きい状態から、燃費に対して内燃機関1のフリクションを低くすることによる燃費効果が相対的に大きい状態に運転状態が変化するタイミングや、燃費に対して内燃機関1のフリクションを低くすることによる燃費効果が相対的に大きい状態から燃費に対して燃焼室温度を高くすることによる燃費効果が相対的に大きい状態に運転状態が変化するタイミング等で、流量制御弁17の開度を変更する。
換言すると、相対的に燃費に対する影響の大きい燃費効果が他の燃費効果と入れ替わるタイミングに相当する冷却水温度を切替温度(所定温度)として実機による適合で予め求めておき、この切替温度と冷却水温度とを用いて流量制御弁17の開度を変更する。
図5においては、内燃機関1の始動から時刻tまで燃費に対して燃焼室温度が高くなることによる燃費効果が相対的に大きく、時刻t以降は燃費に対して内燃機関1のフリクションが低くなることによる燃費効果または上記無段変速機のフリクションが低くなることによる燃費効果が相対的に大きくなっている。
そこで、燃費に対して燃焼室温度による燃費効果が相対的に小さくなるタイミング、すなわち燃焼室温度が高くなることによる燃費効果と内燃機関1のフリクションが低くなることによる燃費効果が逆転する時刻tまでは、流量制御弁17を閉弁して第1ウォータジャケット4における冷却水の流れを停止する。時刻t以降は、フリクションが低くなることによる燃費効果が相対的に大きくなるので、流量制御弁17を開弁して第1ウォータジャケット4へ冷却水を流すとともに、オイルクーラ24a、24bに対して冷却水が流れるように流路切替弁19を制御する。
換言すれば、燃焼室温度が高くなることによる燃費効果と内燃機関1のフリクションが低くなることによる燃費効果が逆転する時の冷却水温度である切替温度(所定温度)を実機による適合で予め求めておき、冷却水温度がこの切替温度よりも低ければ、燃費に対して燃焼室温度が高くなることによる燃費効果が相対的に大きい運転領域と判断して流量制御弁17を閉弁する。冷却水温度が上記切替温度以上であれば、燃費に対してフリクションが低くなることによる燃費効果が相対的に大きい運転領域と判断し、流量制御弁17を開弁するとともに、オイルクーラ24a、24bに対して冷却水が流れるように流路切替弁19を制御する。
これによって、燃焼室温度が高くなることによる燃費効果が相対的に大きくなる運転状態では、冷却水によるシリンダヘッド2の冷却が抑制され、燃焼室温度の上昇が促進される。そのため、冷機時においては内燃機関1の暖機が促進されて未燃燃料が低減するとともに、燃料噴射を停止する減速時においては燃料カット領域が拡大し、総じて内燃機関1の燃費向上を図ることができる。
また、フリクションが低くなることによる燃費効果が相対的に大きくなる運転状態では、オイルクーラ24a、24bに供給される冷却水の流量が相対的に増大し、相対的に温度の高い冷却水によりエンジンオイルや上記無段変速機の作動油の温度上昇が促進される。そのため、内燃機関1及び上記無段変速機のフリクション低減が促進され、総じて内燃機関1の燃費を向上させることができる。
図6は、上述した実施例における冷却水の冷機始動時からの温度上昇の傾向を示した特性図である。
図6中に実線で示す特性線Gは、流量制御弁17を閉弁して第1ウォータジャケット4に冷却水を通流させない場合の冷却水の温度変化を示している。図6中に破線で示す特性線Hは、流量制御弁17を開弁して第1ウォータジャケット4に冷却水を通流させた場合の冷却水の温度変化を示している。
図6に示すように、冷却水の温度は、流量制御弁17を開弁することによって、速やかに上昇する。
つまり、冷却水の水温特性への影響が大きい第1ウォータジャケット4への冷却水の通流を運転状態に応じて制御すれば、空燃比が理論空燃比よりもリーンとなる運転領域(リーン領域)では、排気温度制御により排気通路に設けられた排気浄化用の触媒の排気の処理能力低下を抑制できる。また、高負荷運転領域(高負荷領域)では、排気温度制御による空燃比の相対的なリッチ化を抑制(空燃比の相対的なリーンを促進)することができる。
なお、上述した実施例の内燃機関1は、シリンダヘッド2に排気マニホールド部8が一体に鋳造されているが、シリンダヘッド2に対して別体の排気マニホールドが取り付けられる内燃機関に対しても本発明は適用可能である。すなわち、第1ウォータジャケット4がシリンダヘッド2の各気筒7の排気ポート6の周囲にのみ形成された内燃機関に対しても、本発明は適用可能である。但し、上述した実施例のように、第1ウォータジャケット4がシリンダヘッド2の各気筒7の排気ポート6の周囲及び排気マニホールド部8の周囲に形成されていれば、第1ウォータジャケット4がシリンダヘッド2の各気筒7の排気ポート6の周囲にのみ形成されている場合に比べ、第1ウォータジャケット4における冷却水と排気との間の熱交換が一層促進される。
1…内燃機関
2…シリンダヘッド
3…シリンダブロック
4…第1ウォータジャケット
5…第2ウォータジャケット
6…排気ポート
8…排気マニホールド部
9…吸気ポート
10…第3ウォータジャケット
11…ウォータポンプ
12…循環経路
14…第1冷却水通路
15…第2冷却水通路
16…第3冷却水通路
17…流量制御弁
19…流路切替弁
24a…オイルクーラ
24b…オイルクーラ

Claims (8)

  1. 冷却水が循環する循環経路内に、内燃機関のシリンダヘッドの排気ポート周囲に形成された第1ウォータジャケットと、上記シリンダヘッドの吸気ポート周囲に形成された第2ウォータジャケットと、上記内燃機関のシリンダブロックに形成された第3ウォータジャケットと、を配置した車両の冷却装置において、
    上記各ウォータジャケットは、上記循環経路に互いの関係が並列となるよう配置され、
    運転状態に応じて上記ウォータジャケット毎に冷却水の供給量を設定することを特徴とする車両の冷却装置。
  2. 上記循環経路は、互いの関係が並列となる第1冷却水通路、第2冷却水通路及び第3冷却水通路を有し、
    上記第1冷却水通路に上記第1ウォータジャケット、上記第2冷却水通路に上記第2ウォータジャケット、上記第3冷却水通路に上記第3ウォータジャケットをそれぞれ配置し、
    上記第1冷却水通路に上記第1ウォータジャケットを流れる冷却水の流量を制御する第1制御弁を設けることを特徴とする請求項1に記載の車両の冷却装置。
  3. 燃費に対して上記内燃機関の燃焼室温度の影響が相対的に大きい運転領域では、上記第1制御弁を閉じて上記第1ウォータジャケットへの冷却水の流れを停止することを特徴とする請求項2に記載の車両の冷却装置。
  4. 燃費に対して内燃機関のフリクションの影響が相対的に大きい運転領域では、上記各ウォータジャケットの下流側に位置するオイルクーラに冷却水を流すとともに、上記第1制御弁を開いて上記第1ウォータジャケットへ冷却水を流すことを特徴とする請求項2または3に記載の車両の冷却装置。
  5. 上記第1制御弁は、冷却水温度が所定温度以上になると開弁するよう制御され、
    上記所定温度は、燃費に対して燃焼室温度の影響が相対的に大きい運転領域から燃費に対して内燃機関のフリクションの影響が相対的に大きい運転領域に切り替わる際の冷却水温度であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の車両の冷却装置。
  6. 上記第1制御弁は、冷却水温度が上記所定温度より低くなると閉弁することを特徴とする請求項5に記載の車両の冷却装置。
  7. 上記循環経路内に、上記第1冷却水通路、第2冷却水通路及び第3冷却水通路を通過した冷却水が合流する集合部と、上記集合部の下流側の各種ユニットへの冷却水の流れを遮断可能で、かつ上記各種ユニットに対して選択的に冷却水を供給可能な第2制御弁と、を有し、
    冷却水温度が上記所定温度よりも高くなると、上記各種ユニットの一つであるオイルクーラに冷却水が流れるよう上記第2制御弁を制御することを特徴とする請求項5または6に記載の車両の冷却装置。
  8. 上記シリンダヘッドは、各気筒の排気を集合させる排気マニホールド部が一体に鋳造されたものであって、上記第1ウォータジャケットを上記排気マニホールド部の周囲にも形成することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の車両の冷却装置。
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