JP2017087578A - 三次元造形装置 - Google Patents

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竹山 佳伸
Yoshinobu Takeyama
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Abstract

【課題】電子部品などを必要としない簡易な構成で、三次元造形載置の距離検出手段を実現でき、その距離検出手段の動作安定性を確保することを目的とする。【解決手段】載置台4の載置面に対向する位置に配置され、該載置面上に三次元造形物を造形する造形手段10と、前記載置台及び前記造形手段のうちの少なくとも一方の移動対象物(載置台4)を該載置台及び該造形手段の接離方向へ移動させる接離方向移動手段と、前記載置台と前記造形手段との接離方向距離を検出する距離検出手段26とを備えた三次元造形装置において、前記距離検出手段は、前記載置台及び前記造形手段のうちの一方に一体的に設置され、かつ、他方が当接することにより変位可能な変位部材26aと、該変位部材が変位したことを検知する変位検知手段26bとを含む。【選択図】図5

Description

本発明は三次元造形装置に関するものである。
従来、所望の三次元形状をもった立体物(三次元造形物)を造形する三次元造形装置が知られている。
例えば、特許文献1には、三次元造形物の三次元形状データから当該三次元造形物を一定の厚みにスライスした状態の二次元データを作成し、その二次元データに基づいて凝固層の形成を繰り返すことにより三次元造形物を形成する三次元造形装置が開示されている。この三次元造形装置には、真空状態の処理空間内に、垂直駆動機構(接離方向移動手段)により上下動可能な造形台(載置台)が設置されている。この三次元造形装置では、その造形台上に一層分の粉末材料を供給し、その粉末材料の層に対し、造形台上方に固定配置された造形部(造形手段)から電子ビームを走査しながら照射する。これにより、照射箇所の粉末材料部分が溶融、凝固して、一層分の凝固層(造形構造物)を形成する。次に、造形台を下げて更に一層分の粉末材料を供給し、同様にして粉末材料を溶融、凝固させることで、先に作成された凝固層と一体となった二層分の凝固層が形成される。これを繰り返すことで、最終的に三次元造形物が造形される。
特許文献1に開示の三次元造形装置には、造形台の上面(載置面)の傾きを調整する調整器(傾き調整手段)が設けられている。この三次元造形装置では、4つの光源から造形台の上面の各箇所にレーザ光をそれぞれ照射し、その反射光をそれぞれの検出器で検出した結果に基づいて、各箇所の高さ(造形部と造形台の上面との接離方向距離)を把握する。そして、その把握した各箇所の高さから造形台の上面の傾き補正量を算出し、その補正量に従って調整器により造形台の上面の傾きを補正する。
一般に、載置台とその載置面に対向する造形手段とを互いの接離方向へ相対的に移動させる接離方向移動手段を備えた三次元造形装置では、載置台と造形手段との接離方向距離を検出する距離検出手段が必要とされる。ところが、従来の距離検出手段は、その構成に電子部品を必要とするなど、複雑な構成を有するものである。三次元造形装置の内部は、上述した真空環境、高温環境、低温環境、強い電磁場の環境などの悪環境下になる場合があり、そのような悪環境下における動作安定性の観点から、より簡易な構成のものが望まれる。例えば、特許文献1に開示の三次元造形装置では、距離検出手段がレーザ光を照射する光源とその反射光を受光する検出器(画像センサ)とから構成されるが、その光源や検出器には電子部品が必要であり、そのような悪環境下での動作安定性が不十分である。
上述した課題を解決するために、本発明は、載置台の載置面に対向する位置に配置され、該載置面上に三次元造形物を造形する造形手段と、前記載置台及び前記造形手段のうちの少なくとも一方の移動対象物を該載置台及び該造形手段の接離方向へ移動させる接離方向移動手段と、前記載置台と前記造形手段との接離方向距離を検出する距離検出手段とを備えた三次元造形装置において、前記距離検出手段は、前記載置台及び前記造形手段のうちの一方に一体的に設置され、かつ、他方が当接することにより変位可能な変位部材と、該変位部材が変位したことを検知する変位検知手段とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、載置台と造形手段との接離方向距離を検出する距離検出手段を、電子部品などを必要としない簡易な構成で実現でき、その距離検出手段の動作安定性を確保しやすいという優れた効果が奏される。
実施形態における三次元造形装置の構成を示す説明図である。 同三次元造形装置の内部に設けられるチャンバーの外観を示す斜視図である。 同三次元造形装置の前方部分を切断して除外した状態の斜視図である。 同三次元造形装置の制御ブロック図である。 同三次元造形装置のZ軸ポジション検知機構の構成を示す模式図である。 同チャンバー内におけるステージとこれを駆動するZ軸駆動機構の一部を示す斜視図である。 同ステージの上面における3つの測定位置を示す説明図である。 実施形態におけるステージの傾き調整処理の流れを示すフローチャートである。 変形例1において、Z軸ポジション検知機構における検知片が突出位置に位置するときの検知片進退部の構成を示す模式図である。 変形例1において、Z軸ポジション検知機構における検知片が退避位置に位置するときの検知片進退部の構成を示す模式図である。 変形例2におけるZ軸ポジション検知機構の構成を説明するステージの斜視図である。
以下、本発明を、熱溶解積層法(FDM)により三次元造形物を造形する三次元造形装置に適用した一実施形態について説明する。
なお、本発明は、熱溶解積層法(FDM)に限定されるものではなく、載置台の載置面に対向する位置に配置される造形手段により載置面上に三次元造形物を造形するものであれば、他の造形方法で三次元造形物を造形する三次元造形装置にも適用可能である。
図1は、本実施形態における三次元造形装置1の構成を示す説明図である。
図2は、本実施形態における三次元造形装置1の内部に設けられるチャンバーの外観を示す斜視図である。
図3は、本実施形態における三次元造形装置1の前方部分を切断して除外した状態の斜視図である。
三次元造形装置1は、本体フレーム2の内部にチャンバー3を備えている。チャンバー3の内部は、三次元造形物を造形するための処理空間となっており、その処理空間内すなわちチャンバー3の内部には、載置台としてのステージ4が設けられている。このステージ4上に三次元造形物が造形される。
チャンバー3の内部におけるステージ4の上方には、造形手段としての造形ヘッド10が設けられている。造形ヘッド10は、その下方に造形材料であるフィラメントを射出する射出ノズル11を有する。本実施形態では、造形ヘッド10上に4つの射出ノズル11が設けられているが、射出ノズル11の数は任意である。また、造形ヘッド10には、各射出ノズル11に供給されるフィラメントを加熱するヘッド加熱部12が設けられている。
フィラメントは、細長いワイヤー形状であり、巻き回された状態で三次元造形装置1にセットされており、フィラメント供給部6により造形ヘッド10上の各射出ノズル11へそれぞれ供給される。なお、フィラメントは、射出ノズル11ごとに異なるものであってもよいし、同じものであってもよい。本実施形態においては、フィラメント供給部6により供給されるフィラメントをヘッド加熱部12で加熱溶融し、溶融状態のフィラメントを所定の射出ノズル11から押し出すようにして射出することにより、ステージ4上に層状の造形構造物を順次積層して、三次元造形物を造形する。
なお、造形ヘッド10上の射出ノズル11には、造形材料のフィラメントではなく、三次元造形物を構成しないサポート材が供給される場合がある。このサポート材は、通常、造形材料のフィラメントとは異なる材料で形成され、最終的にはフィラメントで形成された三次元造形物から除去される。このサポート材も、ヘッド加熱部12で加熱溶融され、溶融状態のサポート材が所定の射出ノズル11から押し出されるように射出されて、層状に順次積層される。
造形ヘッド10は、装置左右方向(図2及び図3中の左右方向=X軸方向)に延びるX軸駆動機構21に対し、連結部材21aを介して、そのX軸駆動機構21の長手方向(X軸方向)に沿って移動可能に保持されている。造形ヘッド10は、X軸駆動機構21の駆動力により、装置左右方向(X軸方向)へ移動することができる。造形ヘッド10は、ヘッド加熱部12によって加熱されて高温になるため、その熱がX軸駆動機構21に伝わりにくいように、連結部材21aを低伝熱性のものとするのが好ましい。
X軸駆動機構21の両端は、それぞれ、装置前後方向(図2及び図3中の前後方向=Y軸方向)に延びるY軸駆動機構22に対し、そのY軸駆動機構22の長手方向(Y軸方向)に沿ってスライド移動可能に保持されている。X軸駆動機構21がY軸駆動機構22の駆動力によってY軸方向に沿って移動することにより、造形ヘッド10はY軸方向に沿って移動することができる。
一方、ステージ4は、本体フレーム2に固定され、装置上下方向(図2及び図3中の上下方向=Z軸方向)に延びるZ軸駆動機構23に対し、そのZ軸駆動機構23の長手方向(Z軸方向)に沿って移動可能に保持されている。ステージ4は、Z軸駆動機構23の駆動力により、装置上下方向(Z軸方向)へ移動することができる。
また、本実施形態においては、チャンバー3の内部(処理空間)に、チャンバー3内を加熱するチャンバー用ヒータ7が設けられている。本実施形態においては、熱溶解積層法(FDM)で三次元造形物を造形するため、チャンバー3内の温度を目標温度に維持した状態で、造形処理を行うことが望ましい。そのため、本実施形態では、造形処理を開始する前に、予めチャンバー3内の温度を目標温度まで昇温させる予熱処理を行う。チャンバー用ヒータ7は、この予熱処理中には、チャンバー3内を目標温度まで昇温させるためにチャンバー3内を加熱するとともに、造形処理中には、チャンバー3内の温度を目標温度に維持するためにチャンバー3内を加熱する。チャンバー用ヒータ7の動作は、制御部100によって制御される。
また、チャンバー3は、断熱材料によって構成されており、あるいは、断熱材が設けられた部材によって構成されており、チャンバー3内の熱が外部へ逃げることが抑制された構成となっている。特に、本実施形態においては、X軸駆動機構21、Y軸駆動機構22及びZ軸駆動機構23が、チャンバー3の外部に配置されている。よって、X軸駆動機構21、Y軸駆動機構22及びZ軸駆動機構23は、チャンバー3内の高温に曝されず、安定した駆動制御が実現される。
ここで、X軸駆動機構21及びY軸駆動機構22の移動対象物は造形ヘッド10であり、その造形ヘッド10の一部(射出ノズル11を含む造形ヘッド10の先端部分)がチャンバー3内に配置されている。本実施形態では、造形ヘッド10をX軸方向へ移動させてもチャンバー3の内部が外部から遮蔽される構成となっている。具体的には、チャンバー3の上面は、図2及び図3に示すように、Y軸方向に長尺な複数のX軸スライド断熱部材3AがX軸方向へ並べて配設された構成となっており、隣接するX軸スライド断熱部材3A間は互いにX軸方向へ相対的にスライド移動可能に構成されている。これにより、X軸駆動機構21により造形ヘッド10をX軸方向へ移動させても、これに応じて複数のX軸スライド断熱部材3AがそれぞれX軸方向へスライド移動し、チャンバー3の上面が常にX軸スライド断熱部材3Aによって覆われる。
また、造形ヘッド10が貫通するチャンバーの上面部分においては、図2及び図3に示すように、複数のY軸スライド断熱部材3BがY軸方向へ並べて配設された構成となっている。隣接するY軸スライド断熱部材3B間は互いにY軸方向へ相対的にスライド移動可能に構成されている。これにより、Y軸駆動機構22によりX軸駆動機構21上の造形ヘッド10をY軸方向へ移動させても、これに応じて複数のY軸スライド断熱部材3BがそれぞれY軸方向へスライド移動し、チャンバー3の上面が常にY軸スライド断熱部材3Bによって覆われる。
また、Z軸駆動機構23の移動対象物はステージ4であり、その移動対象物がチャンバー3内に配置されている。本実施形態では、ステージ4をZ軸方向へ移動させてもチャンバー3の内部が外部から遮蔽される構成となっている。具体的には、チャンバー3の外側壁面には、図2及び図3に示すように、Z軸駆動機構23とステージ4との連結部を貫通させるスライド孔3CがZ軸方向に延びるように形成されている。このスライド孔3Cは、断熱材料からなる可撓性のシール部材3Dによってシールされている。Z軸駆動機構23によりステージ4をZ軸方向へ移動させる際、Z軸駆動機構23とステージ4との連結部は、可撓性のシール部材3Dを弾性変形させながらスライド孔3Cに沿ってZ軸方向へ移動する。よって、チャンバー3の側面に形成されたスライド孔3Cは、常にシール部材3Dによって覆われる。
そのほか、本実施形態においては、チャンバー3の外部であって三次元造形装置1の内部の空間を冷却させるための装置内冷却装置8や、造形ヘッド10の射出ノズル11を清掃するためのノズル清掃部9などが設けられている。
図4は、本実施形態の三次元造形装置の制御ブロック図である。
本実施形態においては、造形ヘッド10のX軸方向位置を検知するX軸ポジション検知機構24が設けられている。X軸ポジション検知機構24の検知結果は、制御部100に送られる。制御部100は、その検知結果に基づいてX軸駆動機構21を制御して、造形ヘッド10を目標のX軸方向位置へ移動させる。
また、本実施形態においては、X軸駆動機構21のY軸方向位置(造形ヘッド10のY軸方向位置)を検知するY軸ポジション検知機構25が設けられている。Y軸ポジション検知機構25の検知結果は、制御部100に送られる。制御部100は、その検知結果に基づいてY軸駆動機構22を制御することにより、X軸駆動機構21上の造形ヘッド10を目標のY軸方向位置へ移動させる。
また、本実施形態においては、ステージ4のZ軸方向位置を検知するZ軸ポジション検知機構26が設けられている。Z軸ポジション検知機構26の検知結果は、制御部100に送られる。制御部100は、その検知結果に基づいてZ軸駆動機構23を制御して、ステージ4を目標のZ軸方向位置へ移動させる。
制御部100は、このようにして造形ヘッド10及びステージ4の移動制御を行うことにより、チャンバー3内における造形ヘッド10とステージ4との相対的な三次元位置を、目標の三次元位置に位置させることができる。
次に、距離検出手段としてのZ軸ポジション検知機構26の構成及び動作について説明する。
図5は、本実施形態におけるZ軸ポジション検知機構26の構成を示す模式図である。
本実施形態のZ軸ポジション検知機構26は、造形ヘッド10の先端部分すなわちチャンバー3の内部に位置する造形ヘッド10の箇所に設置されている。したがって、制御部100は、X軸駆動機構21やY軸駆動機構22を制御することにより、造形ヘッド10と一体で、Z軸ポジション検知機構26をステージ4に対して相対的にX軸方向やY軸方向(接離直交方向)へ移動させることができる。
本実施形態のZ軸ポジション検知機構26は、造形ヘッド10に一体的に設置され、かつ、ステージ4が当接することによりZ軸方向に沿って変位可能な変位部材としての検知片26aと、その検知片26aがZ軸方向に沿って変位したことを検知する変位検知手段としてのメカニカルスイッチ26bとから構成されている。この構成によれば、接離方向移動手段としてのZ軸駆動機構23によりステージ4を移動(上昇)させることで、造形ヘッド10上の検知片26aがステージ4の上面(載置面)に当接する。そして、検知片26aがステージ4によって押し上げられてZ軸方向へ変位し、その変位量が予め決まっている規定量に達した時、検知片26aがメカニカルスイッチ26bをONにする。これにより、メカニカルスイッチ26bに接続された信号線を経由して、検知片26aが変位したことを示す検知信号(ON信号)が制御部100へ出力される。
制御部100は、Z軸ポジション検知機構26からのON信号を受信したタイミングで、Z軸駆動機構23によるステージ4の移動量を取得する。本実施形態では、Z軸駆動機構23は、ステッピングモータによりステージ4をZ軸方向へ駆動するため、ステージ4の移動量をステッピングモータの駆動パルス数により把握することができる。したがって、制御部100は、Z軸ポジション検知機構26からのON信号を受信したタイミングで、ステッピングモータの駆動パルス数を取得し、その駆動パルス数を基準パルス数として保持する。
検知片26aが変位した時すなわち基準パルス数の時のステージ4のZ軸方向位置(基準位置)は、予め把握されている。なお、ステージ4のZ軸方向位置は、造形ヘッド10が固定配置されていることから、ステージ4の上面(載置面)と造形ヘッド10の射出ノズル11の先端との距離(Z軸方向距離)と同等のものである。制御部100は、基準パルス数を基準とすることで、基準パルス数の時のZ軸方向位置(基準位置)からステージ4を移動(下降)させるときの駆動パルス数(移動量)により、ステージ4のZ軸方向位置を高精度に制御することができる。
また、本実施形態の三次元造形装置1には、ステージ4の上面(載置面)の傾きを変更する傾き変更手段が設けられている。ステージ4の上面の傾きとは、予め決められた基準面に対するステージ4の上面の傾きである。この基準面としては、通常、水平面が定義され、ステージ4の上面(載置面)が水平面に対して傾かないようにすなわち平行になるように調整することが望まれる。本実施形態では、本体フレーム2の底部のアジャスタ等により、造形ヘッド10の射出ノズル11からの射出方向が鉛直方向に一致するように調整される。そのため、X軸駆動機構21及びY軸駆動機構22によって造形ヘッド10の射出ノズル11が移動するときのノズル先端の移動軌跡によって特定される仮想の移動平面を基準面として定義し、ステージ4の上面が当該仮想の移動平面に対して傾かないようにすなわち平行になるように調整する。
本実施形態における傾き変更手段は、Y軸方向についての傾きはZ軸駆動機構23により変更する。具体的には、図6に示すように、本実施形態のZ軸駆動機構23は、チャンバー3のX軸方向で対面する2つの外側壁面にそれぞれ2本ずつ形成されているスライド孔3Cに対して、それぞれZ軸方向に延びるスライドレールが設けられている。ステージ4に連結されている4つの連結部4aは、それぞれのスライドレールに沿ってZ軸方向へスライド移動可能に構成されている。本実施形態のZ軸駆動機構23は、一方の外側壁面に配置される2つの連結部4aを、それぞれ個別のステッピングモータによって駆動し、当該一方の外側壁面上の2つのスライドレールに沿ってそれぞれスライド移動させる。なお、他方の外側壁面に配置される2つの連結部4bは、当該一方の外側壁面に配置される2つの連結部4aのスライド移動に連動してスライド移動する。このような構成をもつZ軸駆動機構23は、一方の外側壁面に配置される2つの連結部4aを駆動させる各ステッピングモータの駆動パルス数を相対的に調整することにより、Y軸方向についてのステージ4の上面の傾きを変更することができる。
一方、本実施形態における傾き変更手段は、X軸方向についての傾きは、他方の外側壁面に配置される2つの連結部4bとスライドレールとの連結位置を調整する調整ネジによって変更する。具体的には、調整ネジを作業者の手作業であるいは駆動手段の駆動力により回すことにより、当該一方の外側壁面に配置される2つの連結部4aとスライドレールとの連結位置を維持したまま、当該他方の外側壁面に配置される2つの連結部4bとスライドレールとの連結位置をZ軸方向へ動かすことができる。これにより、X軸方向についてのステージ4の上面の傾きを変更することができる。
なお、傾き変更手段は、本実施形態のものに限らず、例えば、4つの連結部4a,4bのすべてを個別のステッピングモータで駆動するようなZ軸駆動機構であれば、各ステッピングモータの駆動パルス数を相対的に変更することで、いずれの方向についての傾きも変更することができる。同様に、4つの連結部4a,4bのすべてについてスライドレールとの連結位置を調整する調整ネジを設ければ、各調整ネジを回すことにより、いずれの方向についての傾きも変更することができる。
次に、上述したZ軸ポジション検知機構26の検知結果を利用して、上述した傾き変更手段によりステージ4の上面の傾きを調整する傾き調整処理について説明する。
本実施形態における傾き調整処理では、図7に示すように、ステージ4の上面に予め設定されている3つの測定位置4A,4B,4Cについて、ステージ4の上面と造形ヘッド10の射出ノズル11の先端との距離(Z軸方向距離)を測定し、その測定結果に基づいてステージ4の傾きを調整する。
図8は、本実施形態におけるステージ4の傾き調整処理の流れを示すフローチャートである。
本実施形態においては、傾き調整処理の実施タイミングが到来したら、まず、制御部100は、予め設定されている3つの測定位置4A,4B,4Cのうちの最初の測定位置4Aに対向する位置へ造形ヘッド10を移動させる(S1)。具体的には、制御部100は、X軸ポジション検知機構24の検知結果に基づいてX軸駆動機構21を制御し、最初の測定位置4Aに対応するX軸方向位置へ造形ヘッド10を位置させるとともに、Y軸ポジション検知機構25の検知結果に基づいてY軸駆動機構22を制御し、最初の測定位置4Aに対応するY軸方向位置へ造形ヘッド10を位置させる。
このようにして造形ヘッド10を最初の測定位置4Aに対向する位置へ移動させたら、次に、制御部100は、Z軸駆動機構23を制御してステージ4を移動(上昇)させ(S2)、ステージ4を造形ヘッド10に近付けるようにZ軸方向へ移動させる。このようにしてステージ4を移動(上昇)させると、造形ヘッド10上の検知片26aがステージ4の上面の最初の測定位置4Aに当接し、検知片26aが押し上げられてZ軸方向へ変位する。そして、その変位量が規定量に達した時に検知片26aがメカニカルスイッチ26bをONにし、Z軸ポジション検知機構26からON信号が出力され、これを制御部100が受信する(S3のYes)。
制御部100は、Z軸ポジション検知機構26からのON信号を受信したら、その時点におけるZ軸駆動機構23のステッピングモータの駆動パルス数(基準パルス数)を取得し(S4)、これを最初の測定位置4Aにおける測定結果として、制御部100内の記憶部に保持する。また、制御部100は、Z軸ポジション検知機構26からのON信号を受信したら、Z軸駆動機構23を制御してステージ4を移動(下降)させ(S5)、ステージ4を造形ヘッド10から遠ざけるようにZ軸方向へ移動させる。その後、再び、処理ステップS1に戻り、造形ヘッド10を次の測定位置4Bに対向する位置へ移動させて、同様の測定処理を行う。
すべての測定位置4A,4B,4Cについての測定処理が完了したら(S6のYes)、次に、制御部100は、Y軸方向の傾き補正量を算出する(S7)。具体的には、図7に示すように、Y軸方向におけるステージ4の両端部付近に設定されている2つの測定位置4A,4Bの測定結果(基準パルス数)を比較し、その差分に相当する差分パルス数を補正量として算出する。そして、Z軸駆動機構23に設けられる2つのステッピングモータの少なくとも一方に駆動パルスを入力して、差分パルス数(傾き補正量)の分だけ相対的に移動させ、2つの測定位置4A,4Bにおける基準パルス数が一致するように制御する。これにより、Y軸方向についてのステージ4の傾きが変更される(S8)。
また、制御部100は、X軸方向の傾き補正量を算出する(S9)。具体的には、図7に示すように、上述したY軸方向についての傾き変更を行った後における2つの測定位置4A,4Bの基準パルス数と、残りの測定位置4Cの測定結果(基準パルス数)とを比較する。そして、その差分に相当する差分パルス数を補正量として出力する(S10)。例えば、本三次元造形装置1に設けられる表示部に表示するなどして、作業者にX軸方向の傾き補正量を報知する。これを受けて、作業者は、報知された傾き補正量に対応する分だけ調整ネジを回す。これにより、X軸方向についてのステージ4の傾きが変更される。
以上のような傾き補正処理を行うことにより、ステージ4の上面が基準面に一致するようにステージ4の上面の傾きを調整することができる。
上述した傾き調整処理は、本三次元造形装置1を設置した使用開始時のタイミング、使用開始後の所定のタイミング、本三次元造形装置1のメンテナンス時のタイミングなどに実施される。このとき、より高精度な傾き調整を行いたい場合には、造形処理時と同じ条件下で、Z軸ポジション検知機構26により、ステージ4の上面と造形ヘッド10の射出ノズル11の先端との距離(Z軸方向距離)の測定、すなわち、基準パルス数の測定(取得)を行うのが好ましい。具体的には、チャンバー3内の温度を造形処理時と同じ目標温度(200℃程度)まで昇温させた状態で、Z軸ポジション検知機構26により、ステージ4の上面の各測定位置4A,4B,4Cにおける基準パルス数の測定を行うことが望ましい。
このとき、レーザ方式などの従来の距離検出手段で各測定位置4A,4B,4Cにおけるステージ4の上面と造形ヘッド10の射出ノズル11の先端との距離(Z軸方向距離)の測定を行う場合、その距離検出手段を本実施形態のチャンバー3内のような高温環境下に配置して測定を実施することは、動作安定性の観点から難しい。また、従来の距離検出手段であっても、チャンバー外に配置した状態で測定を実施すれば、動作安定性を確保することは可能であるが、本実施形態のようにチャンバー3を断熱材料で覆っていて測定用の窓がない場合には、測定そのものが実施できない。仮に、従来の距離検出手段をチャンバー外に配置して測定を実施できる場合でも、レーザ方式を含む光学的な距離検出手段は、光学部品が高温の影響を受けて高精度な測定を実施できないことが多い。なお、高温環境下に限らず、低温環境下、真空環境下、強い電磁場環境下などにおいても、また、他の方式を採用する従来の距離検出手段においても、同様である。
本実施形態における距離検出手段であるZ軸ポジション検知機構26は、検知片26aとメカニカルスイッチ26bという簡易な構成によって実現されており、電子部品を必要としない。しかも、チャンバー3内に位置する検知片26aとメカニカルスイッチ26bは、いずれも、チャンバー3の目標温度に対して耐熱性を有する材料で形成されており、高温環境下であっても動作を不安定にするその他の構成(高温で柔軟又は溶解してしまうような樹脂モールドなど)も備えていない。したがって、このZ軸ポジション検知機構26を本実施形態のチャンバー3内のような高温環境下に配置して測定を実施しても、動作安定性が確保される。これは、高温環境下に限らず、低温環境下、真空環境下、強い電磁場環境下などにおいても、同様である。
なお、本実施形態における距離検出手段であるZ軸ポジション検知機構26が簡易な構成であるとしても、チャンバー3内のような高温環境下などの悪環境下に長期間曝されると劣化が進行して動作安定性が低下するおそれがある。また、本実施形態のように、造形処理時には高精度な移動制御を必要とする造形ヘッド10は、可能な限り不要な部品を搭載しないようにして、軽量化することが望ましい。そのため、Z軸ポジション検知機構26を造形ヘッド10に対して着脱可能に構成することが好ましい。これは、交換時の作業容易性の観点からも好ましい。
また、本実施形態では、距離検出手段であるZ軸ポジション検知機構26が造形ヘッド10に設置されている例であるが、ステージ4側に設置してもよい。
〔変形例1〕
次に、本実施形態における一変形例(本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
図9及び図10は、本変形例1における構成を示す模式図である。
本変形例1においては、Z軸ポジション検知機構26の検知片26aを造形ヘッド10に対してZ軸方向へ移動させる変位部材移動手段としての検知片進退部27が設けられている。この検知片進退部27は、造形ヘッド10の射出ノズル11の先端よりもステージ4側に検知片26aが突出する図9に示す突出位置と、検知片26aが射出ノズル11の先端よりもステージ4から退避した図10に示す退避位置との間で、Z軸ポジション検知機構26の全体をZ軸方向へ移動させる。このような検知片進退部27は、例えば、ソレノイドを駆動させて移動させる構成を採用できるが、作業者が操作可能なレバーで移動させるものでもよい。ただし、本実施形態では、検知片進退部27がチャンバー3内の高温環境下に曝されるため、そのような高温環境下でも動作安定性が確保できる簡易な構成であることが望ましい。
本変形例1によれば、傾き調整処理などにおいて載置面と造形手段との接離方向距離を検出する際には、検知片進退部27により検知片26aを図9に示す突出位置へ位置させることで、適切な検出が可能となる。一方、検知片26aが図9に示す突出位置に位置したままだと、造形処理時に検知片26aが載置面上における造形途中の未完造形物に接触するおそれがある。本変形例1では、造形処理の際には、検知片進退部27により検知片26aを図10に示す退避位置へ位置させることができるので、造形処理時に検知片26aが載置面上における造形途中の未完造形物に接触することを回避することができる。
〔変形例2〕
次に、本実施形態における他の変形例(本変形例を「変形例2」という。)について説明する。
図11は、本変形例2におけるZ軸ポジション検知機構の構成を説明するステージ4の斜視図である。
本変形例2におけるZ軸ポジション検知機構26A,26B,26Cは、造形ヘッド10ではなく、ステージ4に設置されている。具体的には、図11に示すように、ステージ4の上面の各測定位置にそれぞれ設置されている。これらのZ軸ポジション検知機構26A,26B,26Cの構成及び動作は、上述した実施形態における造形ヘッド10に設置されたZ軸ポジション検知機構26と同様である。
本変形例2において、Z軸ポジション検知機構26A,26B,26Cにより、ステージ4の上面(載置面)と造形ヘッド10の射出ノズル11の先端との距離(Z軸方向距離)を検出する制御動作も、上述した実施形態と同様である。すなわち、造形ヘッド10をいずれかのZ軸ポジション検知機構26A,26B,26Cとの対向位置(測定位置に対向する位置)へ移動させ、Z軸駆動機構23によりステージ4を移動(上昇)させて、ステージ4上の検知片26aを造形ヘッド10上の所定の被当接部に当接させる。そして、検知片26aが造形ヘッド10によって押し下げられてZ軸方向へ変位し、その変位量が予め決まっている規定量に達した時、検知片26aがメカニカルスイッチ26bをONにする。これにより、メカニカルスイッチ26bに接続された信号線を経由して、検知片26aが変位したことを示す検知信号(ON信号)が制御部100へ出力される。
したがって、本変形例2においても、制御部100は、Z軸ポジション検知機構26からのON信号を受信したタイミングで取得した基準パルス数を基準として、Z軸駆動機構23のステッピングモータの駆動パルス数から、ステージ4のZ軸方向位置を高精度に制御することができる。
なお、本変形例2における傾き調整処理は、上述した実施形態と同様であるので、説明を省略する。
本変形例2においては、Z軸ポジション検知機構26A,26B,26Cがステージ4側に設置されているため、造形ヘッド10に設置する必要がなく、造形ヘッド10の軽量化が可能となる。その結果、造形ヘッド10の移動速度の高速化や位置制御の高精度化が容易となり、より高精度で高速な三次元造形が実現可能である。一方で、本変形例2では、複数の測定位置にそれぞれZ軸ポジション検知機構26A,26B,26Cを設けているため、単一のZ軸ポジション検知機構で済む上述した実施形態よりも部品数が増え、コストが高まるというデメリットもある。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
ステージ4等の載置台の載置面に対向する位置に配置され、該載置面上に三次元造形物を造形する造形ヘッド10等の造形手段と、前記載置台及び前記造形手段のうちの少なくとも一方の移動対象物(ステージ4等)を該載置台及び該造形手段の接離方向(Z軸方向)へ移動させるZ軸駆動機構23等の接離方向移動手段と、前記載置台と前記造形手段との接離方向距離を検出するZ軸ポジション検知機構26等の距離検出手段とを備えた三次元造形装置1において、前記距離検出手段は、前記載置台及び前記造形手段のうちの一方に一体的に設置され、かつ、他方が当接することにより変位可能な検知片26a等の変位部材と、該変位部材が変位したことを検知するメカニカルスイッチ26b等の変位検知手段とを含むことを特徴とする。
本態様においては、接離方向移動手段により載置台及び造形手段のうちの少なくとも一方の移動対象物を移動させることにより、載置台及び造形手段のうちの一方に一体的に設置された変位部材が他方に当接して変位し、これが変位検知手段に検知される。この構成においては、その変位検知手段の検知タイミングと、接離方向移動手段による移動対象物の移動量とから、載置台と造形手段との接離方向距離を求めることができる。そして、距離検出手段を構成する変位検知手段は、変位部材が変位したことを検知できればよいので、メカニカルスイッチなど、電子部品などを必要としない簡易な構成で実現することができる。このような簡易な構成であれば、例えば電子部品などの複雑な構成では動作安定性を確保できないような悪環境下であっても、動作安定性の確保が容易である。
(態様B)
前記態様Aにおいて、前記造形手段は、加熱溶融されたフィラメント等の造形材料によって層状の造形構造物を順次積層することにより前記三次元造形物を造形するものであり、前記変位部材は前記造形手段に設置されており、前記変位部材を、加熱溶融された造形材料を射出する前記造形手段の射出ノズル11等の射出部よりも前記載置面側に突出した突出位置と、該射出部よりも前記載置面から退避した退避位置との間で移動させる検知片進退部27等の変位部材移動手段を設けたことを特徴とする。
これによれば、上述した変形例1で説明したように、載置面と造形手段との接離方向距離を検出する際には、変位部材移動手段により変位部材を突出位置へ位置させることで、適切な検出が可能となる。一方、変位部材が突出位置に位置したままだと、熱溶解積層法(FDM)による造形処理時に変位部材が載置面上における造形途中の未完造形物等に接触するおそれがある。本態様によれば、造形処理の際に、変位部材移動手段により変位部材を退避位置へ位置させることが可能である。したがって、造形処理時に変位部材が載置面上における造形途中の未完造形物等に接触することを回避することができる。
(態様C)
前記態様A又はBにおいて、前記載置台及び前記造形手段のうちの少なくとも一方の移動対象物(造形ヘッド10等)を前記接離方向に対して略直交する接離直交方向(X軸方向、Y軸方向)へ移動させるX軸駆動機構21やY軸駆動機構22等の接離直交方向移動手段と、前記載置面の傾きを変更するZ軸駆動機構23や調整ネジ等の傾き変更手段とを有することを特徴とする。
本態様においては、載置台及び造形手段のうちの少なくとも一方を接離直交方向移動手段により接離直交方向へ移動させることにより、距離検出手段によって、載置面上における複数の地点(3つの測定位置4A,4B,4C)と造形手段との間の接離方向距離をそれぞれ検出することが可能となる。これにより、その検出結果から載置面の傾きを把握することができるので、傾き変更手段を用いてその載置面の傾きを調整することができる。なお、傾き変更手段は、作業者が手動で載置面の傾きを変更するものでも、検出結果に基づいて駆動手段を制御して載置面の傾きを自動的に変更するものでもよい。
(態様D)
前記態様Cにおいて、前記傾き変更手段は、前記載置台における前記接離直交方向に異なる複数の箇所を個別に前記接離方向へ移動させるものであることを特徴とする。
これによれば、載置面の傾きを適切に調整できる。
(態様E)
前記態様Dにおいて、前記傾き変更手段は、前記複数の箇所をZ軸駆動機構の2つのステッピングモータ等の個別の駆動手段により前記接離方向へ移動させるものであり、前記載置面上における複数の地点(測定位置4A,4B)と前記造形手段との接離方向距離を前記距離検出手段によりそれぞれ検出した結果に基づいて、前記個別の駆動手段を制御し、前記載置面の傾きを調整する制御部100等の傾き調整制御手段を有することを特徴とする。
これによれば、作業者の手作業による傾き調整作業が不要となる。
(態様F)
前記態様A〜Eのいずれかの態様において、前記距離検出手段は、前記載置台及び前記造形手段が配置されるチャンバー3の内部等の処理空間内に配置されていることを特徴とする。
これによれば、処理空間を構成するチャンバー3等の外壁面の構造に影響を受けることなく、処理空間内における載置台と造形手段との接離方向距離を検出することができる。
ここで、処理空間内で三次元造形物を造形する三次元造形装置では、その処理空間内の環境が、電子部品や複雑な構成をもつ部品にとっては動作安定性を確保することが難しい悪環境(高温環境、真空環境など)である場合がある。このような場合であっても、本態様の距離検出手段は、電子部品などを必要としない簡易な構成で実現されるため、動作安定性の確保が容易である。
(態様G)
前記態様Fにおいて、前記処理空間内を加熱するチャンバー用ヒータ7等の処理空間加熱手段を有し、前記造形手段は、前記処理空間加熱手段により目標温度(例えば200℃程度)まで加熱された前記処理空間内で、前記載置面上に三次元造形物を造形するものであることを特徴とする。
これによれば、高温環境下に距離検出手段を配置する場合でも、距離検出手段の動作安定性を確保することができる。
(態様H)
前記態様Gにおいて、前記変位部材は、前記目標温度に対して耐熱性を有する材料で形成されていることを特徴とする。
これによれば、高温環境下に距離検出手段を配置する場合でも、距離検出手段の動作安定性を確保することができる。
(態様I)
前記態様A〜Hのいずれかの態様において、前記変位部材は、該変位部材が一体的に設置された箇所に対して着脱自在に構成されていることを特徴とする。
これによれば、変位部材の交換作業が容易になる。
1 三次元造形装置
2 本体フレーム
3 チャンバー
3A 軸スライド断熱部材
3B 軸スライド断熱部材
3C スライド孔
3D シール部材
4 ステージ
4A,4B,4C 測定位置
4a,4b 連結部
6 フィラメント供給部
7 チャンバー用ヒータ
10 造形ヘッド
11 射出ノズル
12 ヘッド加熱部
21 X軸駆動機構
22 Y軸駆動機構
23 Z軸駆動機構
24 X軸ポジション検知機構
25 Y軸ポジション検知機構
26 Z軸ポジション検知機構
26a 検知片
26b メカニカルスイッチ
27 検知片進退部
100 制御部
特開2015−157420号公報

Claims (9)

  1. 載置台の載置面に対向する位置に配置され、該載置面上に三次元造形物を造形する造形手段と、
    前記載置台及び前記造形手段のうちの少なくとも一方の移動対象物を該載置台及び該造形手段の接離方向へ移動させる接離方向移動手段と、
    前記載置台と前記造形手段との接離方向距離を検出する距離検出手段とを備えた三次元造形装置において、
    前記距離検出手段は、前記載置台及び前記造形手段のうちの一方に一体的に設置され、かつ、他方が当接することにより変位可能な変位部材と、該変位部材が変位したことを検知する変位検知手段とを含むことを特徴とする三次元造形装置。
  2. 請求項1に記載の三次元造形装置において、
    前記造形手段は、加熱溶融された造形材料によって層状の造形構造物を順次積層することにより前記三次元造形物を造形するものであり、
    前記変位部材は前記造形手段に設置されており、
    前記変位部材を、加熱溶融された造形材料を射出する前記造形手段の射出部よりも前記載置面側に突出した突出位置と、該射出部よりも前記載置面から退避した退避位置との間で移動させる変位部材移動手段を設けたことを特徴とする三次元造形装置。
  3. 請求項1又は2に記載の三次元造形装置において、
    前記載置台及び前記造形手段のうちの少なくとも一方の移動対象物を前記接離方向に対して略直交する接離直交方向へ移動させる接離直交方向移動手段と、
    前記載置面の傾きを調整する傾き調整手段とを有することを特徴とする三次元造形装置。
  4. 請求項3に記載の三次元造形装置において、
    前記接離方向移動手段の移動対象物が前記載置台であり、
    前記接離方向移動手段は、前記載置台における前記接離直交方向に異なる複数の箇所を個別に前記接離方向へ移動可能なものであることを特徴とする三次元造形装置。
  5. 請求項4に記載の三次元造形装置において、
    前記接離方向移動手段は、前記複数の箇所を個別の駆動手段により前記接離方向へ移動可能なものであり、
    前記傾き調整手段は、前記載置面上における複数の地点と前記造形手段との接離方向距離を前記基準距離検出手段によりそれぞれ検出した結果に基づいて、前記個別の駆動手段を制御するものであることを特徴とする三次元造形装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の三次元造形装置において、
    前記距離検出手段は、前記載置台及び前記造形手段が配置される処理空間内に配置されていることを特徴とする三次元造形装置。
  7. 請求項6に記載の三次元造形装置において、
    前記処理空間内を加熱する処理空間加熱手段を有し、
    前記造形手段は、前記処理空間加熱手段により目標温度まで加熱された前記処理空間内で、前記載置面上に三次元造形物を造形するものであることを特徴とする三次元造形装置。
  8. 請求項7に記載の三次元造形装置において、
    前記変位部材は、前記目標温度に対して耐熱性を有する材料で形成されていることを特徴とする三次元造形装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の三次元造形装置において、
    前記変位部材は、該変位部材が一体的に設置された箇所に対して着脱自在に構成されていることを特徴とする三次元造形装置。
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