JP2017087239A - 鋼管内面処理装置 - Google Patents

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徳男 城地
Norio Jochi
徳男 城地
貢 野田
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貢 野田
孝幸 松原
Takayuki Matsubara
孝幸 松原
美輝 城地
Miki Jochi
美輝 城地
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Abstract

【課題】鋼管内面を効率よく処理できる鋼管内面処理装置を提供する。
【解決手段】鋼管Pの内壁との間に環状の隙間部20を形成し得る外壁部を有し、鋼管内を長手方向に往復移動可能に形成した作業用移動体2と、鋼管内に蒸気等の高圧気体を供給するブローヘッド3と、前記移動体の移動速度を制御し得る移動体復帰手段4とを備える。前記ヘッドから供給される高圧気体により移動体を鋼管内の一端側から他端までの間を所望の制御速度で前進させながら高圧気体を前記隙間部から噴出させ、この噴出する高圧気体により溶融亜鉛メッキ鋼管内面の余剰亜鉛や溶接鋼管内面のビード屑を除去処理する。移動体は復帰手段で牽引して元の位置に引き戻す。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋼管内面処理装置に関する。さらに詳しくは、例えば溶融亜鉛メッキ鋼管内面の余剰亜鉛を除去処理し、或いは溶接鋼管内面のビード屑を除去処理する際等に使用する鋼管内面処理装置に関する。
従来、例えば溶融亜鉛メッキ鋼管内面の余剰亜鉛の除去処理は、一般に、亜鉛メッキ処理のラインの一工程として行なわれる。ここで、亜鉛メッキ処理の工程の概要及び従来一般に行なわれている余剰亜鉛の除去処理について図6を参照して説明する。
図6に示すように、所望温度(例えば約450〜約470℃)に加熱された溶融亜鉛浴100が充填された亜鉛浴槽101(釜)内に1本又は複数本の鋼管Pを浸漬して管内外面にメッキを施す。次いで前記メッキが施された鋼管P(溶融亜鉛メッキ鋼管)を前記槽101から引き上げた後、この溶融亜鉛メッキ鋼管内面の余剰亜鉛を除去処理する。なお、上述以外の中間処理工程及び冷却工程等の説明は省略する。
そして、前記メッキ鋼管内面の余剰亜鉛の除去処理方法として、従来は、例えば特開平6−264210号公報の〔従来の技術〕の説明の項等に記載されているように、蒸気や熱風等の高圧気体をブロー装置の高圧気体ヘッダ102からブローノズル103を介してメッキ鋼管Pの内面に高速で吹きつけることにより、管内面の余剰亜鉛(メッキ液)をブロー(除去装置)する方法(従来技術1)が一般に採用されている。なお、図6において、104はダストボックス、105はブロワー、106は排気用煙突を示す。
次に、従来一般に行なわれている溶接鋼管内面のビード屑の除去処理方法について説明する。
従来、溶接鋼管として、例えば平板状の鋼板(プレート=Plate)を素材とする鋼管及び鋼帯(コイル=Coil)を素材とする鋼管がある。
上記いずれの溶接鋼管も管成形時に管内外両面の溶接ビードをビードカッターで切削して除去される。この場合において、管内面のビード屑等は管内に残留する。
従来、溶接鋼管内面のビード屑の除去処理方法として、図7に示すように、従来技術1と同様に、高圧気体を高圧気体ヘッダ107からブローノズル108を介して溶接鋼管Pの内面に高速で吹きつけることにより、鋼管P内に残留している管内面のビード屑をブロー(除去処理)する方法(従来技術2)が一般に採用されている。
特開平6−264210号公報
上記した従来技術1及び同2は次のような問題を有している。
(従来技術1の問題点)
(1)鋼管内へ供給(吹きつけ)する高圧気体の流速は鋼管の断面中央では高速を保持し得ても管内壁付近では摩擦などによって減速され、高圧気体の保有エネルギーが有効に利用できない問題がある。
(2)上記(1)により、鋼管内の始端側(高圧気体の供給端側)の附近においては管内壁面に付着している余剰亜鉛の吹き飛ばし量(除去量)は多いが管内の終端側に行くに比例して少なくなる。したがって、管内壁の余剰亜鉛を均一的に除去処理(付着量の均一化)することができないので、品質低下の問題が生じる。
(3)蒸気等の高圧気体の使用量を多量にする必要があるため、エネルギーコストが多大になる。
(4)鋼管から吹き出した高圧気体により騒音を発生する問題が生じる。特に大径管の場合には高圧気体を多量に供給するので、騒音も大になる。
(5)亜鉛の原単位が悪くなる。
(従来技術2の問題点)
(1)従来技術1の上記(1)と同様の問題を有している。
(2)上記(1)により、鋼管内に残留しているビード屑をきれいに除去して管外に排出できない問題が生じる場合がある。
(3)従来技術1の上記(3)及び(4)と同様の問題を有している。
本発明は上記したような実情に鑑みてなされたもので、従来技術1及び同2の有する上述したような諸問題を解消し、溶融亜鉛メッキ鋼管内面の余剰亜鉛の除去処理や溶接鋼管内面のビード屑の除去処理等を斬新的な技術により円滑良好、かつ、効率よく処理し得る鋼管内面処理装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明のうち、1つの発明(第1の発明)は、鋼管内面処理装置であって、鋼管の内壁との間に環状の隙間部を形成し得る外壁部を有し、前記鋼管内を長手方向に往復移動可能に形成した作業用移動体と、
前記鋼管内に高圧気体を供給するブローヘッドと、
前記移動体の移動速度を制御し得る移動体復帰手段とを備え、
前記ヘッドから供給される高圧気体により、前記移動体を前記鋼管内の一端から他端までの間を所望の制御速度で前進させるように構成したことを特徴とする。
本発明の上記構成によれば、蒸気や熱風などの高圧気体をブローヘッドへ供給すると、前記高圧気体は前記ヘッドから鋼管内へ供給される。
一方、上記のように、高圧気体を前記ヘッドへ供給すると、作業用移動体は高圧気体により押圧され、鋼管内の一端から他端方向へ所望の制御速度で移動(前進)するが、前記移動体は高圧気体の作用により、鋼管の内壁と移動体の外壁部との間に環状の隙間部を形成するように浮き上がった状態で前進する。したがって、高圧気体は前記隙間部から鋼管の内壁に沿って噴出する。
上記のように高圧気体は前記隙間部から噴出するが、狭い隙間部から噴出するので前記気体の流速は高速になる。また、前記気体の流速は鋼管の他端まで減速されることなく、継続して保持できる。したがって、例えば亜鉛メッキ鋼管の場合においては、余剰亜鉛をしごき易くなるので、余剰亜鉛の除去処理を円滑に行なって、亜鉛の付着量が略均一になるように処理できる。また、例えば、溶接鋼管の場合においては、鋼管内面のビード屑等を円滑良好に除去処理することができる。
本発明の他の1つの発明(第2の発明)は、鋼管内面処理装置であって、鋼管を横方向に向けて解除自在に固定して支持させる鋼管支持手段と、
前記鋼管の内壁との間に環状の隙間部を形成し得る外壁部を有し、前記鋼管内を長手方向に往復移動可能に形成した作業用移動体と、
前記支持手段の一端部側に配設され、前記鋼管内に高圧気体を供給するブローヘッドと、
前記移動体の移動速度を制御し得る移動体復帰手段とを備え、
前記ヘッドから供給される高圧気体により、前記移動体を前記鋼管内の一端から他端までの間を所望の制御速度で前進させ、前記復帰手段により前記移動体を復帰させるように構成したことを特徴とする。
なお、本発明において「鋼管を横方向に向けて」の「横方向」の用語は、「略水平方向ないし水平線に対して所望の傾斜角度を付与した傾め横方向」を含む概念として用いられている。
本発明によれば次のような作用効果を奏する。
(1)蒸気等の高圧気体を鋼管の内壁と作業用移動体の外壁部との間に形成される環状の隙間部から噴出させるように構成したので、前記気体の保有エネルギーを有効に利用して、噴出する前記気体の流速を鋼管内の一端から他端までの間を高速かつ、略等しい流速で噴出させることができる。
(2)上記(1)により、例えば溶融亜鉛メッキ鋼管の場合においては、余剰亜鉛をしごき易くなるので、余剰亜鉛の除去処理を円滑良好、かつ、効率的に行なえると共に亜鉛の付着量を略均一になるように処理できる。
(3)余剰亜鉛を効率的にしごけるので亜鉛の原単位向上を図ることができる。
(4)作業移動体の移動速度はコントロール(制御)できるので、亜鉛付着量の変化に対し、臨機応変に対応可能である。
(5)鋼管内面の品質を向上できる。
(6)蒸気等の高圧気体の使用量を減少できるので、エネルギーコストを軽減できる。
(7)高圧気体の排出による騒音の発生を減少することが可能になる。
(8)また、例えば溶接鋼管の場合においては、上記(1)、(5)、(6)、及び(7)に記載の作用効果を奏すると共に、鋼管内面のビード屑等を円滑良好、かつ、効率良く除去処理できる。
本発明の一実施形態の鋼管内面処理装置の構成を概略的に示す図であって、同図(a)は前記装置の全体構成を示す説明側面図、同図(b)は前記装置の一部の構成を拡大して示す説明側面図、同図(c)は作業用移動体が前記管内を移動する状態を示す説明図である。 前記装置に採用する一実施形態の作業用移動体の構成を概略的に示す図であって、同図(a)は説明縦断面図、同図(b)は説明正面図、同図(c)は前記移動体に設けた取付体を示す説明側面図である。 図3(a)は前記作業用移動体の前記管内前進時における作用説明図、同図(b)は同図(a)のA−A線説明断面図である。 本発明の他の実施形態の鋼管内処理装置の要部の構成を概略的に示す図であって、同図(a)は説明縦断面図、同図(b)は同図(a)のB−B線説明断面図である。 本発明のさらに他の実施形態の鋼管内処理装置の構成を概略的に示す図であって、同図(a)は前記装置の全体構成を示す説明側面図、同図(b)は前記装置の一部の構成を拡大して示す説明側面図である。 従来の溶融亜鉛メッキ鋼管内面の溶融亜鉛除去処理装置の構成を概略的に示す説明図である。 従来の溶接鋼管内面ビード屑除去処理装置を示す説明図である。
以下、図面を参照して本発明の鋼管内面処理装置の実施形態の一例について説明する。
図1ないし図3は本発明の一実施形態(実施形態1)の鋼管内面処理装置を示す。
図1ないし図3に示すように、実施形態1の鋼管内面処理装置200は、鋼管支持手段1と、作業用移動体2と、ブロー装置のブローヘッド3と、前記移動体2の移動速度を制御し得る移動体復帰手段4と、亜鉛末回収箱5とを備える。
前記鋼管支持手段1は、溶融亜鉛メッキ鋼管や溶接鋼管などの処理対象の鋼管Pを横方向に向けて定位して支持させる手段である。本実施形態では鋼管Pとして溶融亜鉛メッキ鋼管が開示されている。前記鋼管Pは上述したように、溶融亜鉛浴槽101内に浸漬してメッキを施して、前記槽101から引き上げた溶融亜鉛メッキ鋼管である。
本実施形態の鋼管支持手段1は、所望の間隔で直線上に配置して設け、鋼管Pを載置して所望の高さに支持させる所望数(図示では3基)のパイプ支持用リフター10,10,10Aを備える。前記各リフターは上端に鋼管を載置して支持する支持具11を有する支持軸12と、支持軸12の高さを調整する昇降移動用のシリンダー13とを備える。また、前記リフターのうち、1基のリフター10A(図1において最右側のリフター)は、前記支持した鋼管を解除自在に固定するクランプ14を備える。
上記により、鋼管Pは横方向に向けた姿勢で、各リフターの支持具11上に載置して支持され、クランプ14で解除自在に固定して所望の設定した高さに支持させるように構成してある。なお、各リフターの各支持具の高さは、後述するようにブローヘッド3と対応する高さに調整して設定する。
なお、本実施形態では、鋼管Pを鋼管支持手段1により略水平に支持させた状態が開示されている。この場合において、所望に応じて鋼管を水平線に対して所望の角度(例えば約5度ないし約15度程度)を付与して傾斜した姿勢(斜め横方向)で支持させる場合もある。鋼管を上記した姿勢で支持させる場合、通常の場合には、前下がり状、即ち、鋼管のブローヘッド3側と反対側端が低くなるように傾斜させて支持させる。上記傾斜角度の調整は各リフターの支持具の高さにより調節することができる。
前記作業用移動体2は、鋼管P内を長手方向(軸線方向)に往復移動させるものである。前記移動体2は、鋼管Pの内壁との間に環状の隙間部20を形成し得る外壁部21を有し、鋼管P内の一端から他端までの間を移動可能に形成されている(但し、鋼管内から脱抜も可能)。
本実施形態(実施形態1)の前記移動体2は、図2及び図3に詳細に示すように、鋼管の内径より所望径だけ小径の内部中空の略半球状の概略カップ形状に形成した移動体本体22を有して構成されている。これにより、移動体2は移動体本体22の外壁部21の前端部側と鋼管の内壁との間に環状の隙間部20を形成し得るように鋼管内に挿入して鋼管内を長手方向に移動可能に形成されている。
前記環状の隙間部20の間隔巾の寸法は特に限定するものではなく所望の寸法に設定できるものであるが、例えば、約1〜約2mm程度の範囲を挙げることができる。但し、上記範囲内に限定するものではない。この場合において、前記寸法が小さ過ぎたり、大き過ぎたりすると、隙間部20から噴出させる蒸気等の高圧気体による作用を低下させる問題が生じる場合があるので、この点を考慮して前記寸法を設定する。
前記移動体本体22の素材は特に限定されないが、アルミ合金等の軽金属を採用できる。本実施形態の移動体本体22はジュラミンで構成されている。
本実施形態の作業用移動体2は、移動体本体22の後部中心部にナット部材23やネジ等で固定して設けた取付体24を備える。後述するピアノ線やスチールワイヤは、一端部を前記取付体24に固定して取付け、移動体2と接続するように構成されている。
前記ブローヘッド3は、図示しないブロー装置から供給される蒸気や熱風などの高圧気体を前記支持手段1で支持させた鋼管P内に供給するものである。
前記ブローヘッド3は支持手段1の一端部側、即ち、図1(a)、(b)に示すようにパイプ支持用リフター10Aの右寄り側に配置して設けてある。ブローヘッド3は後端(図1において右端)を気密に閉塞すると共に前端(図1において左端)を開口し、内径を鋼管Pの内径と略同径に形成した筒形状に形成されている。ブローヘッド3はヘッドシリンダ30により前後方向(支持手段方向)へ移動調整可能に設置されている。これにより、支持手段1で支持させた鋼管に対して接近・離反可能に構成されている。
前記支持手段1の各リフターの各支持具11の高さは、ブローヘッド3の高さと対応させ、支持させる鋼管をブローヘッド3と合致させるように調整されている。これにより、ブロー装置から管路31を通してブローヘッド3へ供給される蒸気等の高圧気体は、ブローヘッドから鋼管P内へ供給するように構成してある。
そして、上記のように、高圧気体をブローヘッド3へ供給すると、ブローヘッド3内に復帰している作業用移動体2を高圧気体Aにより鋼管P側へ押圧し、図1(c)及び図3に矢印Bで示すように、移動体を鋼管内の一端側から後端側方向へ後述する所望の制御速度で移動(前進)させる。
一方、上記のように高圧気体Aがヘッドから鋼管内へ供給されると、移動体2は前記のように前進移動するが、移動体は高圧気体Aの作用により、鋼管の内径と移動体の外壁部21との間に環状の隙間部20を形成するように浮き上がった状態で前進する。したがって、図3(a)に示すように、高圧気体Aは前記隙間部20から鋼管の内壁に沿って噴出する。
上記のように、高圧気体は前記隙間部から噴出するが、高圧気体は狭い隙間部から噴出するので、前記気体の流速は高速になる。また、前記気体の流速は鋼管の他端側まで減速されることなく、継続して高速状態を保持する。したがって、鋼管内面の余剰亜鉛の除去処理を円滑良好に行なって、亜鉛の付着量が略均一になるように処理できる。前記のように除去処理された余剰亜鉛の除去亜鉛末は鋼管の終端から亜鉛末回収箱5内へ回収される。
なお、ブロー装置から前記ヘッド3へ供給される蒸気等の高圧気体の供給圧力(量)は、前記管路31に介装して設けたバルブ32により、或いはブロー装置の本体に設けた調整機構により調整可能に構成されている。この場合において、前記高圧気体の供給圧力は、任意に調整して設定される。
前記移動体復帰手段4は、前記移動体2の移動速度を制御すると共に移動体2が鋼管内の終端に移動した後、移動体を引き戻して元の位置、即ち、ブローヘッド内へ復帰させる手段である。
前記復帰手段4は、ブローヘッド3の後方部側(図1において右側)に位置して配設されている。
実施形態1の復帰手段4は、略水平方向に所定の距離間隔で相対して設けた一対のローラーチェーン用のホイール40,41と、両ホイール40,41間にエンドレスに掛渡したローラーチェーン42と、一方のホイール41を回転駆動するモータ43と、所定長さを有するピアノ線44とを備える。
前記両ホイール40,41間の距離間隔及びピアノ線44の長さは、処理する鋼管Pの長さに応じて適当に設定する。ピアノ線44は、一端側を移動体2の取付体24に固定して取付け、移動体2と接続すると共に他端側を前記チェーン44に設けた取付部材の所定部に固定して取付けて設けてある。これにより、ピアノ線44はチェーン42と同調して移動するように構成されている。
また、実施形態1は前記モータ43としてサーボモータを採用している。これにより、モータの回転速度を制御して正逆方向へ回転駆動し、移動体2の移動速度を制御するように構成してある。したがって、例えば移動体の前進時においては、移動体に抵抗を付与しながら移動させることにより、移動体を調整した所望の遅い速度で前進させることが可能になる。また、モータの回転駆動速度を早くするように設定することにより、移動体をピアノ線により牽引して速い速度で引き戻して復帰させることが可能になる。
上記のように、本実施形態の移動体復帰手段によれば、移動体2の移動速度を自由にコントロールして前進及び後退させることができる。
実施形態1の鋼管内面処理装置200は上記のように構成したもので、次に使用方法の一例につき説明する。実施形態1の前記装置200は、例えば、以下のように使用される。
(a)蒸気等の高圧気体の供給圧力(量)を所望の圧力値に調整して設定する。
(b)移動体復帰手段4の前記モータの制御部等を操作して、前記移動体2の前進及び後退時における移動速度及び往復移動距離(ストローク)、並びに後退時のタイミング等を設定する。
(c)処理する前記鋼管Pを横方向に向けて前記支持手段1の各支持具11で支持させると共にクランプ14で解除自在に固定して鋼管を支持させてセットする。
(d)ブローヘッド3をシリンダ30により前進させてヘッド3の前端を鋼管の一端(図1において右側端)と気密に当接する。
(e)上記状態でブロー装置から蒸気などの高圧気体をブローヘッドへ供給すると共に前記モータ43を駆動して前記移動体を前記設定した制御速度で鋼管内を一端側から他端まで移動することにより、鋼管内面の余剰亜鉛を除去処理し、設定したタイミングで移動体をピアノ線で牽引して引き戻し、元の位置(前記ヘッド3内)へ復帰させる。
(f)上記(c)〜(e)の各処理工程を終了後、クランプによる鋼管の固定(ロック)を解除すると共にヘッドを後退する。そして、前記処理済みの鋼管を支持手段から取り除き、別の鋼管を上記と同様にセットし、上記(c)〜(f)の各工程を繰返して行なうことにより、鋼管内面の余剰亜鉛を除去処理する。
実施形態1の前記鋼管内面処理装置200は前記工程により鋼管内面の余剰亜鉛を除去処理するものであり、上述した(c)〜(f)の各工程は自動装置により自動化して実施可能である。
実施形態1の鋼管内面処理装置200によれば、次のような作用効果を奏する。
(1)蒸気等の高圧気体Aを鋼管Pの内壁と作業用移動体2の外壁部21との間に形成される環状の隙間部20から鋼管内に噴出させるように構成したので、前記高圧気体Aの保有エネルギーを有効に活用して、噴出する前記気体の流速を鋼管内の一端から他端までの間を高速かつ略等しい流速で噴出させることが可能になる。
(2)上記(1)により、鋼管内面の余剰亜鉛をしごき易くなるので、余剰亜鉛の除去処理を円滑良好、かつ、効率的に行なえると共に亜鉛の付着量を略均一になるように処理できる。
(3)鋼管内面の余剰亜鉛を効率的にしごいて除去できるので、原単位向上を図ることができる。
(4)作業用移動体の移動速度はコントロール(制御)できるので、亜鉛付着量の変化に対し、臨機応変に対応可能になる。
(5)鋼管内面の品質を向上できる。
(6)蒸気等の高圧気体の使用量を減少できるので、高圧気体のエネルギーコストを軽減できると共に高圧気体の発生装置の容量を小型化することができる。
(7)騒音の発生を減少することが可能になる。
また、実施形態1の前記装置200は、上述したように、溶接鋼管内面のビード屑を除去処理する鋼管内面処理装置として使用できる。溶接鋼管の場合には、上記(1)、(5)、(6)及び(7)に記載の作用効果を奏すると共に、鋼管内面のビード屑及びソルビュー水その他の管内残留物を円滑良好、かつ、効率良くきれいに除去処理することができる。
図4は本発明の他の実施形態(実施形態2)の鋼管内面処理装置を示す。この実施形態2において、実施形態1で既に説明した構成と共通する構成部等には同一符号を付して説明を省略する。この点については後述する実施形態においても同様である。
実施形態2の鋼管内面処理装置300は、四角形断面の角形の溶融亜鉛メッキ鋼管や溶接鋼管などの鋼管Pの内面処理用に構成されている。実施形態2は作業用移動体2Aの構成に特徴がある。
実施形態2の作業用移動体2Aは、実施形態1と同様に鋼管P内を長手方向(軸線方向)に往復移動させるものである。前記移動体2Aは、角形の鋼管Pの内壁との間に四角形状の環状の隙間部20Aを形成し得る外壁部21Aを有し、鋼管P内の一端から他端までの間を移動可能に形成されている(但し、実施形態1と同様に鋼管内から脱抜も可能)。
実施形態2の前記移動体2Aは、鋼管Pの内径より所望径だけ小径の内部中空の概略四角錐状の略カップ形状に形成した移動体本体22Aを有して構成されている。これにより、移動体2Aは移動体本体22Aの外壁部21Aの前端部側と鋼管の内壁との間に四角形状の環状の隙間部20Aを形成し得るように鋼管内に挿入して鋼管内を長手方向に移動可能に形成されている。
前記隙間部20Aの間隔巾の寸法は実施形態1と同様に設定される。他の構成は実施形態1と同様である。
実施形態2の鋼管内面処理装置は上記のように構成され、実施形態1と同様に使用するものである。これにより、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
図5は本発明のさらに他の実施形態(実施形態3)の鋼管内面処理装置を示す。実施形態3の鋼管内面処理装置400は、移動復帰手段の構成に特徴がある。
実施形態3の移動体復帰手段4Aは、ブローヘッド3の後方部側(図5において右側)の所望の位置に設定したワイヤー巻取用のドラム45と、ドラム45を正逆方向へ回転駆動するモータ46と、所望長さのスチールワイヤ47とを備える。
前記ワイヤ47は、一端部を移動体2の取付体24に固定して取付け、移動体2と接続すると共に他端側をドラム45の所望部に固定して設けてある。そして、ドラム45を正逆回転することにより、ワイヤ47をドラム45の溝に整然と巻取り、また、ドラムから繰り出すように構成してある。
実施形態3の前記モータ46は、実施形態1のモータと同様にサーボモータを採用している。これにより、モータの回転速度を制御して回転駆動し、移動体2の移動速度を制御するように構成してある。したがって、例えば、移動体の前進時においては、移動体に抵抗を付与しながら移動させることにより、移動体を設定した所望の遅い速度で前進させることが可能になる。また、モータの巻取方向の回転駆動速度を速くするように設定することにより、移動体をワイヤ47により牽引して速い速度で復帰させることが可能になる。
なお、ヘッド3とドラム45との間の所望の位置にワイヤのトラブル検知用のセンサを設け、ワイヤの巻取及び繰出時にトラブルが発生した場合、そのトラブルを検知してモータ等の駆動部等を制御するように構成することもできる。他の構成は実施形態1と同様である。
実施形態3の鋼管内面処理装置は上記のように構成され、実施形態1と同様に使用するものである。これにより、実施形態1と同様の作用効果を奏する。また、実施形態3のように構成すると、実施形態1の装置に比べて装置の設置スペースを小さくすることができる。
なお、上記した実施形態では、移動体復帰手段として、ピアノ線を使用した方式及びスチールワイヤを使用した方式を開示したが、前記移動体復帰手段は実施形態以外の任意の構成に変更可能なものである。
また、実施形態1及び2の作業用移動体は一例として開示したもので、前記移動体は上記以外の任意の構成に変更可能なものである。要は鋼管の内壁との間に環状の隙間部を形成し得る外壁部を有し、鋼管内を長手方向に移動可能に形成する。そして、ブローヘッドから鋼管内に高圧気体を供給することにより、高圧気体の作用により鋼管の内壁との間に環状の隙間部を形成するように浮き上がった姿勢で鋼管内を移動し、かつ、高圧気体を前記隙間部から噴出させるように構成すればよいものである。
また、上記した各実施形態の鋼管内面処理装置は一例として開示したもので、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の技術思想を越脱しない範囲内において任意に変更可能なものである。
1 鋼管支持手段
2 作業用移動体
3 ブローヘッド
4 移動体復帰手段
10、10A パイプ支持用リフター
14 クランプ
20 環状の隙間部
21 外壁部
22 移動体本体
40、41 ホイール
42 ローラーチェーン
43 モータ
44 ピアノ線

Claims (2)

  1. 鋼管の内壁との間に環状の隙間部を形成し得る外壁部を有し、前記鋼管内を長手方向に往復移動可能に形成した作業用移動体と、
    前記鋼管内に高圧気体を供給するブローヘッドと、
    前記移動体の移動速度を制御し得る移動体復帰手段とを備え、
    前記ヘッドから供給される高圧気体により、前記移動体を前記鋼管内の一端から他端までの間を所望の制御速度で前進させるように構成した
    ことを特徴とする、鋼管内面処理装置。
  2. 鋼管を横方向に向けて解除自在に固定して支持させる鋼管支持手段と、
    前記鋼管の内壁との間に環状の隙間部を形成し得る外壁部を有し、前記鋼管内を長手方向に往復移動可能に形成した作業用移動体と、
    前記支持手段の一端部側に配設され、前記鋼管内に高圧気体を供給するブローヘッドと、
    前記移動体の移動速度を制御し得る移動体復帰手段とを備え、
    前記ヘッドから供給される高圧気体により、前記移動体を前記鋼管内の一端から他端までの間を所望の制御速度で前進させ、前記復帰手段により前記移動体を復帰させるように構成した
    ことを特徴とする、鋼管内面処理装置。
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