JP2017085380A - 無線装置及び電圧制御方法 - Google Patents

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弘毅 本田
Koki Honda
弘毅 本田
晋平 阿部
Shinpei Abe
晋平 阿部
大輝 春日井
Daiki Kasugai
大輝 春日井
文弘 冨澤
Fumihiro Tomizawa
文弘 冨澤
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Abstract

【課題】TDD(Time Division Duplex)方式の間欠送信を実行する無線通信装置において、パワーアンプがオン状態となった直後の利得変動により発生する歪を抑制したパワーアンプを提供する。【解決手段】無線装置200は、ゲート電圧に応じた利得で信号を増幅する増幅器240と、増幅器によって信号の増幅が開始される際に、所定の動作電圧よりも低いゲート電圧を増幅器に印加した後、ゲート電圧を徐々に所定の動作電圧まで上昇させるゲート電圧制御部222とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、無線装置及び電圧制御方法に関する。
一般に、信号を無線送信する無線通信装置には、送信信号を増幅するパワーアンプが設けられる。パワーアンプには、例えばFET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)などの半導体素子を用いて構成されるものがあり、ゲート電圧を制御することにより、パワーアンプの利得を制御することが可能になっている。
ところで、例えば移動体通信システムにおいては、基地局装置と移動端末装置とによる無線通信が時分割で行われるTDD(Time Division Duplex)方式が採用されることがある。TDD方式では、基地局装置及び移動端末装置がそれぞれ間欠送信をするため、互いの送信が同時に発生せず、一方の装置が信号を送信する間は、他方の装置がこの信号を受信する。
このような間欠送信が実行される場合、無線通信装置のパワーアンプは、オンとオフを頻繁に繰り返す。すなわち、信号が送信されない時間は、パワーアンプのゲート電圧がピンチオフ電圧に制御され、パワーアンプはオフ状態となっている。そして、信号の送信が開始されるタイミングが到来すると、パワーアンプのゲート電圧が所定の動作電圧に上昇し、パワーアンプがオン状態となる。
特開2010−41366号公報 特開2013−5353号公報 特開2004−173055号公報
しかしながら、パワーアンプのオンとオフが繰り返される場合には、パワーアンプがオン状態となった直後に急峻な利得変動が生じ、送信信号に歪みが発生するという問題がある。具体的には、パワーアンプがオフ状態からオン状態に切り替わると、瞬間的な温度上昇が生じた後に定常状態へと温度が低下する。この温度変化に伴ってパワーアンプの利得が急激に変化し、パワーアンプの出力が変動する。すなわち、送信信号の電力が一定であるにもかかわらず、送信信号を増幅するパワーアンプの出力は、例えば図7に示すように、送信開始直後の区間10において大きく変動する。
このような現象はドループ現象とも呼ばれ、送信信号に歪みを発生させる要因となっている。ドループ現象による歪みは、送信信号をあらかじめ歪ませてパワーアンプでの歪みを相殺するデジタルプリディストーションによっても補償することは困難であり、無線通信装置の歪み特性を劣化させる。
また、送信開始時の温度変化を抑制するために、非送信時にもパワーアンプに所定のゲート電圧を印加し、パワーアンプに流れるドレイン電流を一定に保つことも考えられるが、この場合には、消費電力の増加を無視することができない。また、TDD方式においては非送信時に受信が実行されているため、パワーアンプが常にオン状態に保たれると、パワーアンプからの漏洩電力が受信信号に干渉し、受信品質が低下する。したがって、無線通信装置のパワーアンプを常にオン状態に保つことは、消費電力及び受信品質の観点から好ましくない。
このように、間欠送信を実行する無線通信装置においては、パワーアンプのオンとオフが繰り返される結果、パワーアンプの利得が急激に変動し、送信開始直後に送信信号の歪みが発生する。
開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、パワーアンプにおける歪みの発生を抑制することができる無線装置及び電圧制御方法を提供することを目的とする。
本願が開示する無線装置は、1つの態様において、ゲート電圧に応じた利得で信号を増幅する増幅器と、前記増幅器によって信号の増幅が開始される際に、所定の動作電圧よりも低いゲート電圧を前記増幅器に印加した後、ゲート電圧を徐々に所定の動作電圧まで上昇させる制御部と、を有する。
本願が開示する無線装置及び電圧制御方法の1つの態様によれば、パワーアンプにおける歪みの発生を抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。 図2は、実施の形態1に係るゲート電圧制御処理を示すフロー図である。 図3は、実施の形態1に係るゲート電圧の制御を説明する図である。 図4は、実施の形態2に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。 図5は、実施の形態2に係るゲート電圧制御処理を示すフロー図である。 図6は、実施の形態2に係るゲート電圧の制御を説明する図である。 図7は、パワーアンプ出力の具体例を示す図である。
以下、本願が開示する無線装置及び電圧制御方法の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る無線通信装置200の構成を示すブロック図である。図1に示す無線通信装置200は、例えば光ファイバによって制御装置100と接続されている。すなわち、例えば3GPP(3rd Generation Partnership Project)によって標準化されているLTE(Long Term Evolution)システムのBBU(Base Band Unit)が制御装置100に相当し、RRH(Remote Radio Head)が無線通信装置200に相当する。以下においては、制御装置100及び無線通信装置200は、TDD方式を採用する無線通信システムで使用されるものとする。すなわち、制御装置100及び無線通信装置200は、間欠的に信号を送信するとともに、非送信時には信号を受信する。
制御装置100は、送信データの符号化などの所定のベースバンド送信処理を実行し、ベースバンドの送信信号を生成する。そして、制御装置100は、生成したベースバンドの送信信号を無線通信装置200へ送信する。また、制御装置100は、無線通信装置200から送信されるベースバンドの受信信号を受信し、受信信号の復号などの所定のベースバンド受信処理を実行する。
無線通信装置200は、通信インタフェース210、プロセッサ220、DA(Digital Analogue)コンバータ231、アップコンバータ232、パワーアンプ240、方向性結合器250、ダウンコンバータ261、AD(Analogue Digital)コンバータ262、ダウンコンバータ271及びADコンバータ272を有する。
通信インタフェース210は、制御装置100と通信するインタフェースであり、例えばCPRI(Common Public Radio Interface)などの仕様に準拠する光インタフェースである。通信インタフェース210は、制御装置100から送信されるベースバンドの送信信号を受信し、プロセッサ220へ出力する。また、通信インタフェース210は、プロセッサ220から出力されるベースバンドの受信信号を制御装置100へ送信する。
プロセッサ220は、例えばCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はDSP(Digital Signal Processor)などを備え、無線通信装置200全体を制御する種々の処理を実行する。具体的には、プロセッサ220は、歪み補償部221及びゲート電圧制御部222を有する。
歪み補償部221は、通信インタフェース210から出力される送信信号の歪み補償を実行し、パワーアンプ240において送信信号に発生する歪みを補償する。具体的には、歪み補償部221は、パワーアンプ240において発生する非線形歪みの逆特性の歪み係数を送信信号に付与することにより、歪み補償を実行する。ただし、歪み補償部221による歪み補償では、ドループ現象による歪みを抑制することは困難である。すなわち、歪み補償部221は、主にパワーアンプ240の入出力特性の非線形性に起因する非線形歪みを補償する。
また、歪み補償部221は、パワーアンプ240からのフィードバック信号を用いて、歪み補償に用いられる歪み係数を更新する。このとき、歪み補償部221は、例えば送信信号とフィードバック信号の誤差を小さくするように歪み係数を更新する。さらに、歪み補償部221は、通信インタフェース210からの送信信号の出力が開始すると、送信が開始されることを検知し、その旨をゲート電圧制御部222へ通知する。また、歪み補償部221は、通信インタフェース210からの送信信号の出力が停止すると、送信が終了することを検知し、その旨をゲート電圧制御部222へ通知する。
ゲート電圧制御部222は、パワーアンプ240のゲート電圧を制御することにより、パワーアンプ240のオン状態及びオフ状態を切り替える。具体的には、ゲート電圧制御部222は、送信が開始されることが歪み補償部221から通知されると、パワーアンプ240のゲート電圧を所定の動作電圧に上昇させ、パワーアンプ240をオン状態にする。また、ゲート電圧制御部222は、送信が終了することが歪み補償部221から通知されると、パワーアンプ240のゲート電圧をピンチオフ電圧に低下させ、パワーアンプ240をオフ状態にする。
また、ゲート電圧制御部222は、パワーアンプ240をオン状態にする際に、所定の動作電圧よりもオフセット電圧だけ低いゲート電圧をパワーアンプ240に印加し、徐々にゲート電圧を所定の動作電圧まで上昇させる。すなわち、ゲート電圧制御部222は、送信開始時には一定のゲート電圧をパワーアンプ240に印加するのではなく、所定の動作電圧よりも低い電圧から所定の動作電圧まで徐々に上昇するゲート電圧をパワーアンプ240に印加する。このとき、所定の動作電圧と送信開始時のゲート電圧との差分に相当するオフセット電圧は、パワーアンプ240の特性に応じた電圧であり、ドループ現象による利得変動が大きいパワーアンプ240については、オフセット電圧も大きくなる。ゲート電圧制御部222によるゲート電圧の制御については、後に詳述する。
DAコンバータ231は、歪み補償部221によって歪み補償された送信信号をDA変換し、得られたアナログの送信信号をアップコンバータ232へ出力する。
アップコンバータ232は、送信信号をアップコンバートし、得られた無線周波数の送信信号をパワーアンプ240へ出力する。
パワーアンプ240は、例えばFETなどの半導体素子を用いて構成された増幅器であり、ゲート電圧制御部222によって制御されるゲート電圧に応じた利得で送信信号を増幅する。したがって、パワーアンプ240は、送信時には所定の動作電圧が印加されることにより、送信信号の電力を所定の送信電力にまで増幅する。ここで、送信開始時には、瞬間的な温度変化によりパワーアンプ240の利得が変動するが、ゲート電圧制御部222が所定の動作電圧よりも低い電圧から徐々にゲート電圧を上昇させるため、パワーアンプ240の利得変動による送信信号の歪みは抑制される。また、パワーアンプ240は、非送信時には所定のピンチオフ電圧が印加されることにより、ドレイン電流が流れないオフ状態となる。
方向性結合器250は、パワーアンプ240によって増幅された送信信号をアンテナを介して送信する。また、方向性結合器250は、アンテナによって受信された受信信号をダウンコンバータ271へ出力する。無線通信装置200は、TDD方式の無線通信システムで使用されるため、方向性結合器250は、時分割で送受信を切り替える。
ダウンコンバータ261は、パワーアンプ240から出力される信号をフィードバックし、フィードバック信号をダウンコンバートする。
ADコンバータ262は、ダウンコンバータ261から出力されるベースバンドのフィードバック信号をAD変換し、得られたデジタルのフィードバック信号を歪み補償部221へ出力する。
ダウンコンバータ271は、方向性結合器250から出力される受信信号をダウンコンバートし、得られたベースバンドの受信信号をADコンバータ272へ出力する。
ADコンバータ272は、ダウンコンバータ271から出力される受信信号をAD変換し、得られたデジタルの受信信号をプロセッサ220を介して通信インタフェース210へ出力する。
次いで、上記のように構成された無線通信装置200におけるゲート電圧制御処理について、図2に示すフロー図を参照しながら、具体的に例を挙げて説明する。図2に示すゲート電圧制御処理は、主にゲート電圧制御部222によって実行される。
まず、送信開始時にゲート電圧を徐々に上昇させるための変数nの値が0にクリアされる(ステップS101)。この変数nは、ゲート電圧を段階的に上昇させる際の変更回数をカウントするものである。そして、制御装置100から送信信号が送信され、歪み補償部221によって送信信号の歪み補償が開始されると、送信が開始される旨がゲート電圧制御部222へ通知される(ステップS102)。この通知を受け、ゲート電圧制御部222によって、パワーアンプ240のゲート電圧Vgsが所定の動作電圧VAよりもオフセット電圧ΔVgsだけ低い電圧に制御される(ステップS103)。具体的には、ゲート電圧Vgsは、以下の式(1)によって表される。
gs=VA−ΔVgs+n・Δv ・・・(1)
なお、式(1)において、VAは所定の動作電圧、ΔVgsはオフセット電圧、Δvはゲート電圧を段階的に上昇させる際のステップ電圧を示す。ここでは、変数nが0であるため、ゲート電圧Vgsが所定の動作電圧VAよりもオフセット電圧ΔVgsだけ低い電圧に等しいことが上式(1)からわかる。
このようにゲート電圧が制御された後、ゲート電圧制御部222によって、変数nが所定の変更回数Nに等しいか否かが判断される(ステップS104)。ここで、所定の変更回数Nは、ゲート電圧を段階的に上昇させる際の規定の変更回数である。すなわち、ゲート電圧制御部222は、ゲート電圧を送信開始時からΔvずつN回上昇させることによって、所定の動作電圧VAに等しくする。このことは、オフセット電圧ΔVgsとステップ電圧Δvとが以下の式(2)の関係を有することを意味する。
ΔVgs=N・Δv ・・・(2)
ステップS104の判断の結果、変数nが規定回数Nに達していない場合は(ステップS104No)、ゲート電圧が現在の電圧に維持されたまま所定時間Δtだけ待機される(ステップS105)。したがって、送信開始から所定時間Δtが経過するまでは、パワーアンプ240のゲート電圧が所定の動作電圧VAよりもオフセット電圧ΔVgsだけ低い電圧に維持される。
そして、所定時間Δtが経過すると、ゲート電圧制御部222によって、変数nが1インクリメントされる(ステップS106)。この結果、上式(1)によって算出されるゲート電圧Vgsがステップ電圧Δvだけ上昇し、上昇したゲート電圧Vgsがパワーアンプ240に印加される(ステップS103)。以下、変数nが規定回数Nに達するまでは、ゲート電圧Vgsがステップ電圧Δvずつ上昇し、上昇するたびにゲート電圧Vgsが所定時間Δtだけ維持される。
このように、ゲート電圧Vgsが所定の動作電圧VAよりもオフセット電圧ΔVgsだけ低い電圧からステップ電圧Δvずつ上昇するため、送信開始時のパワーアンプ240の利得変動がゲート電圧の上昇によって相殺され、送信信号に発生する歪みを抑制することができる。具体的には、送信開始時からゲート電圧Vgsが所定の動作電圧VAに固定される場合には、図3の上段に示すように、送信開始と同時にパワーアンプ240の出力が定常状態よりも大きくなり、時間が経過するにつれて定常状態まで低下する。この結果、送信開始してから所定の時間ΔTが経過するまでは、送信信号の歪みが発生する。
これに対して、本実施の形態のように、ゲート電圧Vgsを所定の動作電圧VAよりも低い電圧からN回に分けて徐々に上昇させることにより、ゲート電圧Vgsは、図3の中段に示すように変化する。すなわち、図3の中段においては、N=4としており、所定の動作電圧VAよりもオフセット電圧ΔVgsだけ低い電圧からゲート電圧Vgsが4回に分けて上昇することにより、送信開始から所定時間ΔTが経過した時点でゲート電圧Vgsが所定の動作電圧VAに等しくなる。このようなゲート電圧の制御により、図3の下段に示すように、送信開始から所定時間ΔTが経過するまでの間のパワーアンプ240の利得変動が相殺され、送信信号に発生する歪みが抑制される。
図2のフロー図に戻って、変数nが規定回数Nに達すると(ステップS104Yes)、送信が終了するまでゲート電圧Vgsが維持される。ここで、変数nが規定回数Nに達した場合は、上式(1)、(2)より、ゲート電圧Vgsは所定の動作電圧VAに等しくなっている。したがって、歪み補償部221からの送信終了の通知が待機され(ステップS107)、送信終了の通知がない間は(ステップS107No)、ゲート電圧Vgsが所定の動作電圧VAに維持される。そして、歪み補償部221から送信終了の通知があると(ステップS107Yes)、ゲート電圧Vgsはピンチオフ電圧Vpに変更され(ステップS108)、パワーアンプ240がオフ状態になる。
以上のように、本実施の形態によれば、送信開始時には、パワーアンプのゲート電圧を所定の動作電圧よりも低い電圧から徐々に所定の動作電圧にまで上昇させる。これにより、送信開始時のパワーアンプの利得変動をゲート電圧の変化によって相殺することができ、パワーアンプによって増幅される送信信号に発生する歪みを抑制することができる。
なお、上記実施の形態1においては、ゲート電圧Vgsをステップ電圧Δvずつ段階的に上昇させるものとしたが、ゲート電圧制御部222は、ゲート電圧を連続的に上昇させても良い。すなわち、ゲート電圧制御部222は、所定の動作電圧よりもオフセット電圧だけ低い電圧から連続的にゲート電圧を変化させ、所定の動作電圧まで上昇させても良い。
(実施の形態2)
実施の形態2の特徴は、送信電力に応じてオフセット電圧及びゲート電圧を変更する規定回数を適応的に設定する点である。
図4は、実施の形態2に係る無線通信装置200の構成を示すブロック図である。図4において、図1と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。また、図4においては、制御装置100の図示を省略している。図4に示す無線通信装置200は、図1に示す無線通信装置200のプロセッサ220をプロセッサ310に代えた構成を採る。
プロセッサ310は、例えばCPU、FPGA又はDSPなどを備え、無線通信装置200全体を制御する種々の処理を実行する。具体的には、プロセッサ310は、歪み補償部221、送信電力取得部311及びゲート電圧制御部312を有する。
送信電力取得部311は、通信インタフェース210から出力される送信信号に含まれる送信電力情報を取得する。すなわち、例えば送信信号のヘッダには、送信信号を送信する際の送信電力情報が含まれるため、送信電力取得部311は、送信信号のヘッダなどから送信電力情報を取得する。そして、送信電力取得部311は、送信電力情報によって示される送信電力をゲート電圧制御部312へ通知する。
ゲート電圧制御部312は、パワーアンプ240のゲート電圧を制御することにより、パワーアンプ240のオン状態及びオフ状態を切り替える。具体的には、ゲート電圧制御部312は、送信が開始されることが歪み補償部221から通知されると、パワーアンプ240のゲート電圧を所定の動作電圧に上昇させ、パワーアンプ240をオン状態にする。また、ゲート電圧制御部312は、送信が終了することが歪み補償部221から通知されると、パワーアンプ240のゲート電圧をピンチオフ電圧に低下させ、パワーアンプ240をオフ状態にする。
また、ゲート電圧制御部312は、パワーアンプ240をオン状態にする際に、送信電力取得部311から通知される送信電力に基づいて、送信開始時のゲート電圧の制御に関する設定を行う。具体的には、ゲート電圧制御部312は、送信開始時のゲート電圧を所定の動作電圧よりもオフセット電圧だけ低い電圧にするため、オフセット電圧を送信電力に基づいて決定する。また、ゲート電圧制御部312は、ゲート電圧を段階的に上昇させる際の規定の変更回数を送信電力に基づいて決定する。したがって、ゲート電圧制御部312は、送信開始時には、送信電力に基づいて決定されたオフセット電圧だけ所定の動作電圧よりも低いゲート電圧をパワーアンプ240に印加し、送信電力に基づいて決定された規定回数だけゲート電圧を上昇させる。
本実施の形態においては、間欠送信の個々の送信時に送信される信号の送信電力が異なることがある。このため、個々の送信信号には送信電力情報が含まれており、送信電力取得部311は、それぞれの送信信号の送信電力を確認する。そして、送信電力が異なればパワーアンプ240の利得変動も異なるため、ゲート電圧制御部312は、送信電力に応じたゲート電圧の制御を実行する。
次いで、上記のように構成された無線通信装置200におけるゲート電圧制御処理について、図5に示すフロー図を参照しながら、具体的に例を挙げて説明する。なお、図5において、図2と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。図5に示すゲート電圧制御処理は、主にゲート電圧制御部312によって実行される。
まず、変数nの値が0にクリアされ(ステップS101)、歪み補償部221によって送信信号の歪み補償が開始されると、送信が開始される旨がゲート電圧制御部312へ通知される(ステップS102)。また、送信電力取得部311によって、送信信号から送信電力情報が取得され、送信信号の送信電力がゲート電圧制御部312へ通知される。
そして、これらの通知を受け、ゲート電圧制御部312によって、送信電力が確認される(ステップS201)。ここでは、例えば送信電力と所定の閾値との比較により、送信電力が大中小の3段階のどのレベルに属するかが確認される。そして、ゲート電圧制御部312によって、送信電力のレベルに応じてオフセット電圧ΔVgs及び規定の変更回数Nが設定される(ステップS202)。
パワーアンプ240における利得変動は、送信電力が大きいほど大きくなる傾向がある。このため、送信電力が大きい場合には、オフセット電圧ΔVgs及び規定の変更回数Nも大きくして、ゲート電圧Vgsの制御により大きい利得変動を相殺するのが好ましい。反対に、送信電力が小さい場合には、オフセット電圧ΔVgs及び規定の変更回数Nも小さくして、パワーアンプ240の利得変動の大きさに見合ったゲート電圧Vgsの制御を実行するのが好ましい。
オフセット電圧ΔVgs及び規定の変更回数Nが設定されると、ゲート電圧制御部312によって、パワーアンプ240のゲート電圧Vgsが所定の動作電圧VAよりもオフセット電圧ΔVgsだけ低い電圧に制御される(ステップS103)。そして、上記実施の形態1と同様に、変数nが設定された変更回数Nに等しくなったか否かが判断されながら(ステップS104)、ゲート電圧Vgsがステップ電圧Δvずつ上昇し、上昇するたびにゲート電圧Vgsが所定時間Δtだけ維持される(ステップS105、S106)。
ここで、本実施の形態においては、オフセット電圧ΔVgs及び変更回数Nが送信電力に応じて設定されているため、送信電力が大きい場合には、送信電力が小さい場合に比べて、より低いゲート電圧Vgsからより多くの回数上昇する。具体的には、例えば図6に示すように、送信電力が大きい送信信号401の送信開始時には、送信電力が小さい送信信号402の送信開始時よりも、ゲート電圧Vgsが低くなる。また、送信信号401の送信時には、ゲート電圧Vgsがステップ電圧Δvずつ6回上昇するのに対し、送信信号402の送信時には、ゲート電圧Vgsがステップ電圧Δvずつ2回上昇する。そして、送信電力が中程度の送信信号403については、オフセット電圧ΔVgs及び変更回数Nがいずれも送信信号401、402のオフセット電圧ΔVgs及び変更回数Nの中間の大きさである。
このように、送信電力の大きさに応じたオフセット電圧ΔVgs及び変更回数Nによってゲート電圧が制御されることにより、それぞれの送信信号を増幅する際のパワーアンプ240の利得変動を適切に相殺することができる。結果として、送信電力が変化する場合にも、送信信号に発生する歪みが抑制される。
図5のフロー図に戻って、変数nが送信電力に応じて設定された変更回数Nに達すると(ステップS104Yes)、歪み補償部221からの送信終了の通知が待機され(ステップS107)、送信終了の通知がない間は(ステップS107No)、ゲート電圧Vgsが所定の動作電圧VAに維持される。そして、歪み補償部221から送信終了の通知があると(ステップS107Yes)、ゲート電圧Vgsはピンチオフ電圧Vpに変更され(ステップS108)、パワーアンプ240がオフ状態になる。
以上のように、本実施の形態によれば、送信電力に応じてオフセット電圧を変更し、送信開始時には、パワーアンプのゲート電圧を所定の動作電圧よりもオフセット電圧だけ低い電圧から徐々に所定の動作電圧にまで上昇させる。これにより、送信信号の電力が変化する場合にも、パワーアンプによって増幅される送信信号に発生する歪みを抑制することができる。
なお、上記各実施の形態においては、無線通信装置200が制御装置100に接続されるものとして説明したが、制御装置100と無線通信装置200は、必ずしも別体として設けられていなくても良い。すなわち、無線通信装置200は、送信データの符号化などのベースバンド送信処理を実行してベースバンドの送信信号を生成したり、ベースバンドの受信信号の復号などのベースバンド受信処理を実行して受信データを取得したりしても良い。
210 通信インタフェース
220、310 プロセッサ
221 歪み補償部
222、312 ゲート電圧制御部
231 DAコンバータ
232 アップコンバータ
240 パワーアンプ
250 方向性結合器
261、271 ダウンコンバータ
262、272 ADコンバータ
311 送信電力取得部

Claims (5)

  1. ゲート電圧に応じた利得で信号を増幅する増幅器と、
    前記増幅器によって信号の増幅が開始される際に、所定の動作電圧よりも低いゲート電圧を前記増幅器に印加した後、ゲート電圧を徐々に所定の動作電圧まで上昇させる制御部と、
    を有することを特徴とする無線装置。
  2. 前記制御部は、
    所定の動作電圧よりも第1の電圧だけ低いゲート電圧を前記増幅器に印加した後、前記第1の電圧を等分して得られる第2の電圧ずつゲート電圧を上昇させることを特徴とする請求項1記載の無線装置。
  3. 前記制御部は、
    ゲート電圧を前記第2の電圧ずつ上昇させるたびに、所定時間待機することを特徴とする請求項2記載の無線装置。
  4. 前記制御部は、
    前記増幅器による増幅後の信号の電力を示す電力情報を取得し、前記増幅器によって当該信号の増幅が開始される際に、所定の動作電圧よりも電力情報に基づく電圧だけ低いゲート電圧を前記増幅器に印加することを特徴とする請求項1記載の無線装置。
  5. ゲート電圧に応じた利得で信号を増幅する増幅器のゲート電圧を制御する電圧制御方法であって、
    前記増幅器によって信号の増幅が開始される際に、所定の動作電圧よりも低いゲート電圧を前記増幅器に印加し、
    前記増幅器に印加されるゲート電圧を徐々に所定の動作電圧まで上昇させる、
    処理を有することを特徴とする電圧制御方法。
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