JP2017084758A - マグネシウム空気電池用電極およびマグネシウム空気電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コバルト錯体および鉄錯体からなる群から選ばれる一種以上の金属錯体を含むマグネシウム空気電池用電極。前記金属錯体が、コバルト錯体である前記マグネシウム空気電池用電極。前記コバルト錯体が、配位原子を有し、該配位原子のうち少なくとも1つが、窒素原子または酸素原子である前記マグネシウム空気電池用電極。前記金属錯体が、鉄錯体である前記マグネシウム空気電池用電極。前記マグネシウム空気電池用電極を有するマグネシウム空気電池。
【選択図】図1
Description
正極:O2+2H2O+4e− → 4OH−
負極:2Mg+4OH− → 2Mg(OH)2+4e−
全反応:2Mg+O2+2H2O → 2Mg(OH)2
本発明は第一に、コバルト錯体および鉄錯体からなる群から選ばれる一種以上の金属錯体を含むマグネシウム空気電池用電極を提供する。
本発明は第二に、前記金属錯体が、コバルト錯体である前記マグネシウム空気電池用電極を提供する。
本発明は第三に、前記コバルト錯体が、配位原子を有し、該配位原子のうち少なくとも1つが、窒素原子または酸素原子である前記マグネシウム空気電池用電極を提供する。
本発明は第四に、前記コバルト錯体が、2つ以上の配位原子を有し、該配位原子が、窒素原子および酸素原子である前記マグネシウム空気電池用電極を提供する。
本発明は第五に、前記コバルト錯体が、多核錯体である前記マグネシウム空気電池電極を提供する。
本発明は第六に、前記金属錯体が、鉄錯体である前記マグネシウム空気電池用電極を提供する。
本発明は第七に、前記鉄錯体が、配位原子を有し、該配位原子の全てが窒素原子である前記マグネシウム空気電池用電極を提供する。
本発明は第八に、更に、導電性カーボンを含む前記マグネシウム空気電池用電極を提供する。
本発明は第九に、前記マグネシウム空気電池用電極を有するマグネシウム空気電池を提供する。
本発明のマグネシウム空気電池用電極は、コバルト錯体および鉄錯体からなる群から選ばれる一種以上の金属錯体を含む。
コバルト錯体とは、中心金属としてコバルト原子またはイオンを有し、有機配位子からなる。該有機配位子は、中心金属に配位する配位原子を有しており、配位原子のうち少なくとも1つが、窒素原子または酸素原子であることが好ましく、配位原子の全てが、窒素原子および/または酸素原子であることがより好ましく、配位原子の全てが、窒素原子および酸素原子であることが更に好ましい。コバルト錯体は、酸素の還元能を有することが好ましい。ここで、酸素の還元能とは、酸素を水酸化物イオンに還元できることを意味する。
鉄錯体とは、中心金属として鉄原子またはイオンを有し、有機配位子からなる。該有機配位子は、中心金属に配位する配位原子を有しており、配位原子のうち少なくとも1つが、窒素原子または酸素原子であることが好ましく、配位原子の全てが、窒素原子であることがより好ましい。鉄錯体は、酸素の還元能を有することが好ましい。
本発明のマグネシウム空気電池用電極に用いられる金属錯体は、密度汎関数法(B3LYP/LANL2DZ)で、前記金属錯体が、酸素分子を吸着することに伴うエネルギー変化量が−50〜−230kJ/molと計算されることが好ましい。エネルギー変化量として、より好ましくは−55〜−200kJ/molであり、特に好ましくは−60〜−180kJ/molである。上記のエネルギー計算を行うプログラムはGAUSSIAN INC社のGAUSSIAN09である。エネルギー計算を行う時は、カチオン状態、中性またはアニオン状態の取り得る各状態で、最安定なスピン状態での構造最適化計算を行い、最も安定な状態のエネルギー値を採用する。また、上記のエネルギー計算を行う際は、金属錯体において、水和して脱離していると考えられる置換基は除いた構造で行う。酸素分子が吸着する構造についても、最も安定な状態で、最安定なスピン状態での構造最適化計算を行い、最も安定な状態のエネルギー値を採用する。そのエネルギー値から、吸着前の錯体のエネルギー値と酸素分子単独のエネルギー値を引き算して、エネルギー変化量とする。金属錯体の選定方法としては、例えば、公知の金属錯体のエネルギー変化量を計算することで、上述の範囲に含まれるものを適宜選ぶことができる。
このような金属錯体を、マグネシウム空気電池用電極に用いることで、酸素還元に優れるマグネシウム空気電池用電極が得られる理由は、定かではないが、本発明者らは次のように推定する。
金属錯体を用いた触媒反応では、一般的に反応性のある分子が配位しやすいように配位不飽和の場所が生じていると考えられ、これらの金属錯体の中でもハロゲンやアルコキシ基、カルボン酸基などの比較的大きさが小さくかつ水溶性の高い配位子を有する錯体では、それらの配位子が水中では脱離し、酸素分子が中心金属に配位しやすい環境と考えられる。本発明のマグネシウム空気電池の正極に存在する金属錯体においても、同様な配位不飽和な場所を有する構造で還元反応が進むと考える。さらにこの酸素分子還元反応は正極において起こるものであるが、この正極では、負極から導電体を通って電子が来るため、当該金属錯体はアニオンになる可能性が高いと考える。その配位不飽和で且つアニオンとなった金属錯体に、酸素分子が安定に吸着することが必要であると考える。ただし、過度の安定化は単なる金属の酸化等の望ましくない反応を引き起こすこともあるので、適度な安定性でよいものと考えられる。そこで本発明では、金属錯体の酸素分子吸着能を量子化学計算で計算した。
(式(1)中、Q1、R1、R2、R3はそれぞれ独立に水素原子または一価の置換基である。複数のQ1、R1、R2、R3はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。式(1)中、電荷の記載は省略してある。)
前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子などが例示される。
前記アルキル基を有する全炭素数1〜18のシリル基としては、トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基などが例示される。
前記全炭素数1〜50の直鎖、分岐または環状の飽和炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基、ノニル基、シクロノニル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、アダマンチル基、ドデシル基、シクロドデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基、ドコシル基などが例示される。
前記全炭素数1〜50の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピオキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ノルボニルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基などが例示される。
前記全炭素数6〜60の芳香族基としては、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−オクチルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アントリル基などが例示される。
4つあるR2はそれぞれ同じでも異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。
6つあるR3はそれぞれ同じでも異なっていてもよいが、異なっていることが好ましい。6つあるR3のうち、R3と結合するベンゼン環の置換基Oの位置から見て、メタ位にあるR3は、全炭素数1〜18の直鎖または分岐の飽和炭化水素基よりも水素原子であることが好ましい。R3を有するベンゼン環のOの位置から見て、パラ位にあるR3は水素原子よりも全炭素数1〜18の直鎖または分岐の飽和炭化水素基であることが好ましい。
なお、Q1における一価の置換基であるこれらの環は、一価の置換基であるので、これらの環から水素原子を一つ除いてなる基のことを指す。例えば、該これらの環が具体的にピリジン環であれば、Q1はピリジル基である。
2つあるQ1は同じでも異なっていてもよいが、上述のように2つあるQ1同士が立体反発をしないように、片方のQ1が嵩高い場合はもう片方のQ1はコンパクトであることが好ましい。例えば、片方のQ1がフェナンスロリン環やビピリジン環であれば、もう方方のQ1は水素原子やハロゲン原子であることが好ましい。
製造容易性の観点から、2つあるQ1は同じであることが好ましい。
A1〜A30のうち、式(1)中の2つのQ1に相当する置換基同士の立体障害が少ない観点で、好ましくはA1〜A3、A5〜A13、A15、A16、A18、A20、A22、A24〜30であり、式(1)中の2つのQ1に相当する置換基のうち少なくとも1つがハロゲン原子または窒素含有複素環である観点から、より好ましくはA5〜A13、A15、A20、A22、A24〜29であり、式(1)中の2つのQ1に相当する置換基が同じである観点から更に好ましくは、A5〜A13、A15、A20、A22である。
Co−A5、Co−A6、Co−A7、Co−A8、Fe−A5、Fe−A6、Fe−A7、Fe−A8、Co2−A9、Co2−A10、Fe2−A11、FeCo−A12、Co−A9、Co−A10、Fe−A11、Co−A12、Co−A20、Fe−A20、Co2−A22、Fe2−A22、Co2−A24、Co2−A25、Co2−A26、Co2−A27、Co2−A28、Co2−A29のうち、配位子構造が式(1)中の2つのQ1に相当する置換基が同じである観点から、好ましくは、Co−A5、Co−A6、Co−A7、Co−A8、Fe−A5、Fe−A6、Fe−A7、Fe−A8、Co2−A9、Co2−A10、Fe2−A11、FeCo−A12、Co−A9、Co−A10、Fe−A11、Co−A12、Co−A20、Fe−A20、Co2−A22、Fe2−A22である。金属種が鉄またはコバルトである観点から、より好ましくはCo−A5、Co−A6、Co−A7、Co−A8、Fe−A5、Fe−A6、Fe−A7、Fe−A8、Co2−A9、Co2−A10、Fe2−A11、FeCo−A12、Co−A9、Co−A10、Fe−A11、Co−A12、Co−A20、Fe−A20、Co2−A22、Fe2−A22である。金属種にコバルトを含む観点から、更に好ましくはCo−A5、Co−A6、Co−A7、Co−A8、Co2−A9、Co2−A10、FeCo−A12、Co−A9、Co−A10、Co−A12、Co−A20、Co2−A22である。
次に、本発明で用いられる金属錯体の製造方法について説明する。
金属錯体の製造方法には、特に制限はないが、本発明に好適に用いられる酸素の還元能を有する金属錯体は、例えば、配位子化合物を有機化学的に合成した後、得られた化合物を、金属原子または金属イオンを付与する反応剤(以下、「金属付与剤」と言う。)と混合し、反応させることにより得られる。反応させる金属付与剤の量は特に限定されず、目的とする金属錯体に応じて、金属付与剤の量を調節すればよいが、通常、配位子化合物に対して過剰量の金属付与剤を反応させることが好ましい。
式(1)で表される芳香族化合物は、一般に知られている反応を組み合わせることで合成することができ、特に限定されるものではない。例えば、以下に示す式(4)のスキームにより好適に製造することができる。
金属錯体の製造方法には、特に制限はないが、式(1)で表される芳香族化合物を有機化学的に合成した後、得られた化合物に、目的の金属種を含有する金属塩を溶媒中で混合して反応させることで得られる。反応させる金属塩の量は特に限定されず、目的とする錯体に応じて、金属塩の量を調節すればよいが、通常、配位子となる芳香族化合物に対して小過剰量の金属塩を用いることが好ましい。
(式(2)中、Q2は窒素含有複素環またはハロゲン原子である。R4、R5、R6はそれぞれ独立に水素原子または一価の置換基である。複数のQ2、R4、R5、R6はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。)
すなわち、Q2はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子または窒素含有複素環である。該窒素含有複素環としては、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、フェナンスロリン環、ビピリジン環、ジピロリルメチレン環、キノリン環、イソキノリン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、アザジアゾール環、アクリジン環、N−アルキルピロール環などが挙げられ、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、フェナンスロリン環、ビピリジン環、イミダゾール環が好ましく、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環がより好ましい。Q2におけるハロゲン原子は、塩素原子または臭素原子が好ましい。
(式(3)中、Q3は窒素含有複素環またはハロゲン原子である。R7、R8、R9はそれぞれ独立に水素原子または一価の置換基である。複数のQ3、R7、R8、R9はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。式(3)中、電荷の記載は省略してある。)
本実施形態のマグネシウム空気電池は、本発明の電極を正極として用い、マグネシウム単体およびマグネシウム合金からなる群より選ばれる一種以上の負極活物質を含む負極と、電解液とを備えている。
ここに示すマグネシウム空気電池1は、前記電極触媒を含む正極触媒層11、正極集電体12、前記負極活物質を含む負極活物質層13、負極集電体14、電解液15およびこれらを収容する容器(図示略)を備える。
正極集電体12は正極触媒層11に接触して配置され、これらにより正極が構成されている。また、負極集電体14は負極活物質層13に接触して配置され、これらにより負極が構成されている。また、正極集電体12には正極端子(リード線)120が接続され、負極集電体14には負極端子(リード線)140が接続されている。
正極触媒層11および負極活物質層13は、対向して配置され、これらの間にこれらに接触するように電解液15が配置されている。
なお、本実施形態に係るマグネシウム空気電池は、ここに示すものに限定されず、必要に応じて一部構成が変更されていてもよい。
本発明の正極触媒層は、電極触媒として、金属錯体を含むが、これら以外に、他の電極触媒を含んでもよい。さらに、電極には、導電材および結着材を含むものが好ましい。前記導電材は、電極の導電性を向上させることができるものであればよく、導電性カーボンが好ましい。
正極集電体は電流を電極触媒に供給する役割があるため、その材質は、導電性であればよい。好ましい正極集電体としては、金属板、金属箔、金属メッシュ、金属焼結体、カーボンペーパー、カーボンクロスが例示できる。
前記金属メッシュおよび金属焼結体における金属としては、ニッケル、銅、クロム、鉄、チタン等の金属の単体;二種以上のこれら金属を含む合金が例示でき、ニッケル、銅、ステンレス(鉄−ニッケル−クロム合金)が好ましい。
正極は、正極触媒層と、正極集電体とを有する。正極触媒層と正極集電体の間に、ガス拡散層をはさんでもよい。正極は、前記の電極触媒、導電材および結着材等を混合し、該混合物を後述する正極集電体の上に配置した後、熱プレスすることで、正極集電体上に正極触媒層が形成されて、製造することができる。熱プレスの温度は、特に制限はないが、用いる結着材のガラス転移温度付近に設定することが好ましい。また、熱プレスの温度は、特に制限はなく、任意に設定することができる。また、必要に応じて、前記混合物を溶媒中に分散させた後、正極集電体の上に塗布後、乾燥することで製造することができる。溶媒としては、前記反応溶媒として例示した溶媒を用いることができる。
本実施形態における負極として、マグネシウム単体およびマグネシウム化合物からなる群より選ばれる一種以上を負極活物質として用いることができる。マグネシウム化合物としては、マグネシウム合金などを例示することができる。
電解液は、電解質を溶媒に溶解した電解液を用いることができる。溶媒としては、イオンが電離し易いため水が好ましい。
容器は、正極触媒層11、正極集電体12、負極活物質層13、負極集電体14および電解液15を収容するものである。容器の材質としては、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂等の樹脂や、前記正極触媒層11等の収容物とは反応しない金属が例示できる。
前記酸素拡散膜は、酸素(空気)を好適に透過できる膜であればよく、樹脂製の不織布または多孔質膜が例示でき、前記樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂が例示できる。
セパレータは、電解液15の移動が可能な絶縁材料からなるものであればよく、樹脂製の不織布または多孔質膜が例示でき、前記樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂が例示できる。また、電解液15を水溶液として用いる場合には、前記樹脂として、親水性化されたものを用いることが好ましい。
<コバルト錯体MC1の合成>
以下の反応式で示すとおり、化合物1および化合物2を経由して化合物3を合成した後、化合物3と金属付与剤とを用いて、コバルト錯体MC1を合成した。
ESI−MS[M・]+:m/z=866.0
<コバルト錯体MC2の合成>
以下の反応式で示すとおり、化合物(D)および化合物(E)を経由して化合物(F)を合成した後、化合物(F)と金属付与剤とを用いて、コバルト錯体MC2を合成した。
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ1.30(s,18H),1.31(s,9H),3.19(s,3H),6.19(m,2H),6.25(m,2H),7.22(s,2H),7.38(m,2H).
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ1.34(s,9H),6.35(m,2H),6.40(s,1H),6.55(m,2H),6.93(m,2H),7.36(s,2H),9.15(s,2H).
1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ1.38(s,18H),6.58(d,J=3.8Hz,4H),6.92(d,J=3.8Hz,4H),7.49(m,10H),7.71(s,4H),12.75(br,4H).
ESI−MS[M・]+:m/z=846.0
<コバルト錯体MC3の合成>
コバルト錯体MC3を以下の反応式に従って合成した。
<コバルト錯体MC4の合成>
窒素雰囲気下において0.476gの塩化コバルト6水和物と0.469gの3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシベンズアルデヒドを含んだ10mlエタノール溶液を50mlのナスフラスコに入れ、室温にて攪拌した。この溶液に0.216gのo−フェニレンジアミンを含んだ10mlエタノール溶液を徐々に添加した。上記混合物を2時間還流することにより茶褐色沈殿が生成した。この沈殿を濾取し、乾燥することでコバルト錯体MC4を得た(収量0.08g:収率7%)。
<コバルト錯体MC5の合成>
以下の反応式で示すとおり、化合物4〜化合物9を経由し化合物10を合成した後、化合物10と金属付与剤とを用いて、コバルト錯体MC5を合成した。
<コバルト錯体MC6の合成>
反応液にNa2SO3水溶液を加え、クロロホルム抽出にて水と飽和食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過、濃縮して無色液体の1,3-dibromo-5-tert-butyl-2-methoxybenzeneを19.8g(収率100%)得た。
アルゴン雰囲気下、200mLの3つ口ナス形フラスコに、1-tert-butoxycarbonyl-2-pyrrolilboronic acid 1.88g(8.72mmol)、炭酸ナトリウム2.77g(26.2mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) 504mg (0.436mmol)を入れた。別のフラスコに、アルゴン雰囲気下で、1,3-dibromo-5-tert-butyl-2-methoxybenzene3.01g(8.72mmol)1,4-dioxane 80mLおよび水5mLを混合し、混合液を得た。該混合液を、先の3つ口ナス形フラスコに、室温で加え、内温60℃で4時間撹拌後、100℃で1時間撹拌し、反応液を得た。
反応液をろ過、濃縮し、展開溶媒ヘキサン:クロロホルム=4:1でシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行い、無色液体の化合物14を1.80g(収率49.6%)得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ7.48 (d, J = 2.8, 1H), 7.41-7.40 (m, 1H), 7.23 (d, J = 2.8, 1H), 6.25-6.20 (m, 2H), 3.40 (s, 3H), 1.30 (s, 9H), 1.26 (s, 9H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ152.5, 149.6, 148.2, 129.9, 129.7, 129.4, 126.8, 122.5, 116.6, 114.3, 110.3, 83.6, 59.9, 34.6, 31.4, 27.4.
室温に冷ました反応溶液を濃縮し、展開溶媒ヘキサン:クロロホルム=3:1 (v/v) でシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行い、橙色固体の化合物15を790mg(収率91.8%) 得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ9.41 (s, 2H), 7.51 (d, J = 2.0, 2H), 7.38-7.28 (m, 7H), 6.53 (t, J = 3.2, 2H), 6.07 (t, J = 3.2, 2H), 5.56 (s, 1H), 3.50 (s, 6H), 1.31 (s, 18H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ149.5, 149.2, 142.0, 133.8, 129.0, 128.44, 128.37, 127.9, 127.4, 126.3, 117.8, 108.3, 107.5, 60.3, 44.6, 34.6, 31.3.
反応溶液を冷まし、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ろ過し、ろ液を濃縮してクロロホルム抽出により、水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過、濃縮し、展開溶媒ヘキサン:クロロホルム=3:1(v/v)でアルミナゲルカラムクロマトグラフィーを2回行い、赤色固体を217mg得た。
得られた赤色固体を真空乾燥し、ジクロロメタン2mLに溶解した。これに、2,3-dichloro-5,6-dicyano-p-benzoquinone (DDQ) 86.6mg(0.343 mmol)を、ジクロロメタン7mLに溶解した溶液を、開放系室温で撹拌しながら5分かけて滴下して、反応溶液を得た。
反応溶液を、展開溶媒クロロホルム:酢酸エチル=4:1(v/v)でシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて、青色固体を85.6mg得た。この成分はNMRシグナルがブロードであった。
得られた青色固体を、ジクロロメタン抽出にて、濃塩酸、希塩酸および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過、濃縮して赤色固体の化合物16を58.0mg (収率26.5%) 得た。また、副生成物としてピリジル基1ヶ所反応物である化合物12を32.2mg(収率14.7%)得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ8.73-8.71 (m, 2H), 7.89 (d, J = 2.8, 2H), 7.79 (d, J = 8.0, 2H), 7.71 (td, J = 7.6, 2.0, 2H), 7.65 (d, J = 2.8, 2H), 7.59-7.57 (m, 2H), 7.48-7.45 (m, 3H), 7.25-7.22 (m, 2H), 6.93 (d, J = 4.4, 2H), 6.65 (d, J = 4.4, 2H), 3.48 (s, 6H), 1.31 (s, 18H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ156.9, 153.9, 153.3, 149.6, 147.1, 141.5, 139.5, 138.1, 136.2, 134.1, 131.1, 129.2, 129.0, 128.7, 127.6, 127.0, 126.8, 124.9, 122.0, 118.8, 62.1, 34.6, 31.5.
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ8.74 (d, J = 4.4, 1H), 8.17 (d, J = 2.8, 1H), 7.84 (d, J = 7.6, 1H), 7.76-7.69 (m, 3H), 7.58-7.55 (m, 2H), 7.49-7.46 (m, 4H), 7.27-7.24 (m, 1H), 7.10 (d, J = 4.4, 1H), 6.76 (dd, J = 7.6, 4.4, 2H), 6.52 (d, J = 5.6, 1H), 3.78 (s, 3H), 3.47 (s, 3H), 1.44 (s, 9H), 1.29 (s, 9H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ159.7, 157.0, 154.6, 151.9, 149.6, 148.7, 147.6, 145.7, 145.1, 139.3, 138.4, 137.9, 136.1, 134.1, 132.2, 131.0, 130.6, 129.8, 128.7, 127.7, 127.5, 127.4, 126.8, 126.0, 125.0, 124.8, 122.7, 122.0, 118.1, 114.8, 62.1, 60.9, 34.9, 34.6, 31.7, 31.3.
反応溶液にクロロホルムを加え、抽出にて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水および飽和食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過、濃縮後、展開溶媒クロロホルム:酢酸エチル=4:1 (v/v)でシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行い、紫色個体の化合物13を17.4 mg (収率60.6%) 得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ8.20 (br, 2H), 8.07 (d, J = 8.0, 2H), 7.93 (d, J = 2.8, 2H), 7.85 (d, J = 2.8, 2H), 7.58-7.44 (m, 7H), 7.03-6.97 (m, 4H), 6.69 (br, 2H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ157.0, 156.0, 147.2, 141.1, 139.4, 138.8, 136.6, 131.8, 129.8 (br), 128.9, 127.6, 126.4, 126.1, 122.3 (br), 122.1, 121.5, 119.0, 115.9 (br), 34.4, 31.7.
反応溶液を冷まし、濃縮し、水で懸濁ろ過をしてろ過物よりコバルト錯体MC6を得た。
<コバルト錯体MC7の合成>
50mLの2つ口ナス形フラスコに、前記化合物15 330mg(0.47mmol)を、ジクロロメタン5mLに溶解した溶液に、2,3-dichloro-5,6-dicyano-p-benzoquinone (DDQ) 108 mg (0.47 mmol)を、ジクロロメタン10mLに溶解した溶液を、10分かけて滴下した。その後、室温で1時間撹拌し、反応溶液を得た。
反応溶液にヘキサン30mLを加え、展開溶媒ヘキサン:クロロホルム=1:1 (v/v) でシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行い、赤色固体の化合物17を267mg(収率81%)得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ7.92 (d, J = 2.4, 2H), 7.57-7.54 (m, 4H), 7.49-7.44 (m, 3H), 6.93 (d, J = 4.4, 2H), 6.64 (d, J = 4.4, 2H), 3.76 (s, 6H), 1.37 (s, 18H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ152.5, 152.2, 149.1, 141.7, 139.7, 137.7, 131.2, 131.0, 129.4, 128.8, 127.7, 127.6, 125.4, 118.6, 118.0, 61.2, 34.8, 31.5.
反応溶液にクロロホルムを加え、抽出にて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過、濃縮後、展開溶媒クロロホルムでシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行い、赤色個体を19.3mg得た。
得られた生成物に対し、3当量の酢酸コバルト4水和物を含んだ3mLのメタノールおよび3mLのクロロホルムの混合溶液を混合し、60℃に加熱しながら2時間攪拌した。得られた溶液を濃縮乾固させて、残渣へ水を加えて懸濁ろ過して、ろ過物よりCo−A7(コバルト錯体MC7)を得た。得られたCo−A7のDART−MS測定の結果を下記に示す。
<電極評価>
電極には、ディスク部がグラッシーカーボン(直径6.0mm)、リング部がPt(リング内径7.3mm、リング外径9.3mm)とするリングディスク電極を用いた。コバルト錯体MC1(導電性カーボンに対して3質量%)と、導電性カーボン(ケッチェンブラックEC600JD、ライオン)との混合物1mgが入ったサンプル瓶へ、ナフィオン(登録商標)溶液(アルドリッチ社製、5質量%ナフィオン(登録商標)溶液)100μL、エタノール900μLを加えた後、サンプル瓶に超音波を15分間照射した。得られた分散液7.2μLを前記電極のディスク部に滴下して1時間風乾させた後、測定用電極を得た。
<酸素還元活性の評価>
この測定用電極を用いて、下記測定装置および測定条件において、酸素還元反応の電流値を測定した。電流値の測定は、窒素を飽和させた状態(窒素雰囲気下)、空気を飽和させた状態(空気雰囲気下)でそれぞれ行い、空気雰囲気下での測定で得られた電流値から、窒素雰囲気下での測定で得られた電流値を引いた値を酸素還元反応の電流値とした。この電流値を測定用電極の表面積で除すことにより、電流密度を求めた。
日厚計測社製RRDE−1回転リングディスク電極装置
ALSモデル701Cデュアル電気化学アナライザー
(測定条件)
セル溶液:1.0mol/L塩化ナトリウム、0.01mol/L塩化マグネシウム水溶液
溶液温度:25℃
参照電極:銀/塩化銀電極(飽和塩化カリウム)
カウンター電極:白金ワイヤー
掃引速度:10mV/秒
リング電位:1.125V vs 銀/塩化銀電極(飽和塩化カリウム)
電極回転速度:1600rpm
上記捕捉率を用いることにより、前記電極触媒による酸素の4電子還元率を求めた。酸素の4電子還元率を示す。
コバルト錯体として、コバルト錯体MC1に代えて、コバルト錯体MC2(実施例2)、コバルト錯体MC3(実施例3)、コバルト錯体MC4(実施例4)、コバルト錯体MC5(実施例5)、コバルト錯体MC6(実施例6)、コバルト錯体MC7(実施例7)および鉄錯体MC8(実施例8、鉄フタロシアニン、アルドリッチ社製、製品コード379549、以下の式で示される化合物)をそれぞれ用いて、実施例1と同様に評価を行った。
コバルト錯体を用いず、カーボンのみを用いて、実施例1と同様に評価を行った。
コバルト錯体MC1を例に酸素吸着に伴うエネルギー変化量の計算例を述べる。金属錯体合成時にはアセチル基を有するが、水中の電極上では酢酸アニオンとして水和して脱離していると考え、アセチル基は入れない構造で、モノアニオン、ジアニオン状態の各安定構造を、GAUSSIAN09プログラムを用いて密度汎関数法(B3LYP/LANL2DZ)での構造最適化計算を行い、モノアニオン状態が三重項状態で最も安定な構造とそのエネルギー値を得た。その後金属錯体がモノアニオン状態で酸素分子が吸着した構造についても構造最適化計算を行い、五重項状態が最安定な構造を得た。そのエネルギー値から、吸着前の錯体のエネルギー値と酸素分子単独のエネルギー値を引き算して、エネルギー変化量とした。
水分子の吸着におけるエネルギー変化量の計算については上記の方法で酸素分子を水分子に置き換えた。水分子が吸着した金属錯体は三重項状態が最安定であった。
他の金属錯体についても同じ方法で行うが、ハロゲンやアセチル基等配位子を有せず配位不飽和なサイトがある中性の金属錯体については、モノアニオン、ジアニオン状態でエネルギー計算を行い、最安定な状態において、各エネルギー変化量の計算を行った。結果を表2に示す。また、上述の測定用電極を用いて酸素還元活性の評価を行った。酸素還元反応の電流値を表2に示す。なお、電流密度は、銀/塩化銀電極に対して−0.1Vのときの値である。
金属錯体として、コバルト錯体MC1に代えて、コバルト錯体MC5(実施例2)、コバルト錯体MC6(実施例3)、鉄錯体MC8(実施例4)およびコバルト錯体MC9(実施例5)をそれぞれ用いて、参考例1と同様に評価を行った。コバルト錯体MC9は、次の合成例8により合成した。
金属錯体として、コバルト錯体MC1に代えて、コバルト錯体RE1(比較参考例1)、コバルト錯体RE2(比較参考例2)およびコバルト錯体RE3(比較参考例3)をそれぞれ用いて、参考例1と同様に評価を行った。また、比較参考例4として、金属錯体を用いずに、参考例1と同様に酸素還元活性の評価を行った。コバルト錯体RE1は、アルドリッチ社製、製品コード446645(以下の構造式で示される化合物)を用いた。コバルト錯体RE2およびコバルト錯体RE3は、それぞれ、次の合成例9および合成例10により合成した。
<コバルト錯体RE2の合成>
コバルト錯体RE2は、以下の反応式に従って配位子と酢酸コバルト4水和物を含んだエタノールを混合、反応させることにより合成した。錯体の原料となる下記配位子はTetrahedron.,1999,55,8377に基づき合成した。
<コバルト錯体RE3の合成>
コバルト錯体RE3は、下記反応式に従って、AustralianJournal of Chemistry,23,2225(1970)に記載の方法を参考に合成した。
金属錯体として、コバルト錯体MC7(参考例6)およびコバルト錯体MC10(参考例7)を用いて、上述の測定用電極を作成して、酸素還元活性の評価を行った。酸素還元反応の電流値を表3に示す。なお、電流密度は、銀/塩化銀電極に対して−0.1Vのときの値である。コバルト錯体MC10は、次の合成例11により合成した。
<Co−A1の合成>
A1をChem. Commun.,2009,2544−2546に記載の方法で合成した。
A1の重量10mgに対し、3当量の酢酸コバルト4水和物を含んだ3mLのメタノールおよび3mLのクロロホルムの混合溶液を混合し、60℃に加熱しながら2時間攪拌した。得られた溶液を濃縮乾固させて、残渣へ水を加えて懸濁ろ過して、ろ過物よりコバルト錯体MC10を得た。
コバルト錯体MC7に代えて、二酸化マンガン(比較参考例5)およびコバルトフタロシアニン(比較参考例6、アルドリッチ社製、製品コード307696)をそれぞれ用いて、参考例6と同様に評価を行った。結果を表3に示す。
<マグネシウム空気電池の作製>
(ガス拡散層用粉末の作製)
カーボンブラック(アセチレンブラック)、トライトン(キシダ化学)および水を1 : 1 : 30 (重量比)の割合で混合し、これにPTFE(ダイキン、D−210C)をカーボンブラックに対して67重量%になるように添加し、ミルサーで5分間粉砕後、吸引ろ過し、120℃で12時間乾燥させる。乾燥後これをミルサーで微粉化し、280℃、3時間空気中で熱処理を行う。ここで得られた粉末をミルサーで再度微粉化しガス拡散層用粉末を得る。
ビーカーに水100mlと1−ブタノール1mlとを入れ、その中にカーボン(ケッチェンブラック600EC)0.18g、合成例1で作製したコバルト金属錯体MC1を0.08g加える。2時間攪拌後、PTFE(ダイキン、D−210C)0.16gを少量ずつ加えてさらに1時間攪拌する。それを吸引ろ過し、120℃で乾燥してミルサーで粉砕し、触媒層粉末を得る。
ホットプレス用金型にアルミホイルをのせ、その上にニッケルメッシュ(ニコライ社製)をのせ、ガス拡散層電極用粉末を60mg充填し、ガス拡散層用粉末の上に触媒層用粉末を60mg充填する。まず、80kgf/cm2の圧力で冷間プレス行った後、350℃に保ったホットプレスを用いて10秒間プレスを行い、正極を得る。正極の反応面積は1.767cm2である。
前記正極、負極となるマグネシウム板(エレキット社製、マグネシウム燃料電池カーJS−7900)、負極の集電体として銅箔(アルドリッチ社製、製品コード34208)を用いてマグネシウム空気電池を組み立てる。電解液として1M塩化ナトリウム水溶液を注入し、充放電試験機(東洋システム社製、製品名:TOSCAT−3000U)に接続し、発電試験を行うことで、マグネシウム空気電池の発電を確認することができる。
Claims (9)
- コバルト錯体および鉄錯体からなる群から選ばれる一種以上の金属錯体を含むマグネシウム空気電池用電極。
- 前記金属錯体が、コバルト錯体である請求項1記載のマグネシウム空気電池用電極。
- 前記コバルト錯体が、配位原子を有し、該配位原子のうち少なくとも1つが、窒素原子または酸素原子である請求項2記載のマグネシウム空気電池用電極。
- 前記コバルト錯体が、2つ以上の配位原子を有し、該配位原子が、窒素原子および酸素原子である請求項2または3に記載のマグネシウム空気電池用電極。
- 前記コバルト錯体が、多核錯体である請求項2〜4のいずれか一項に記載のマグネシウム空気電池用電極。
- 前記金属錯体が、鉄錯体である請求項1記載のマグネシウム空気電池用電極。
- 前記鉄錯体が、配位原子を有し、該配位原子の全てが窒素原子である請求項6記載のマグネシウム空気電池用電極。
- 更に、導電性カーボンを含む請求項1〜7のいずれか一項に記載のマグネシウム空気電池用電極。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のマグネシウム空気電池用電極を有するマグネシウム空気電池。
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