JP2017083810A - 現像装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents

現像装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ Download PDF

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Abstract

【課題】搬送スクリュウの羽根ピッチに応じた画像濃度ムラ抑制することができる現像装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジを提供する。【解決手段】現像装置は、現像剤を表面に担持する現像ローラ12aなどの現像剤担持体と、現像剤担持体の下方に位置し第二剤収容室V2などの現像剤収容部内に配置された第二搬送スクリュウ12cなどの搬送スクリュウとを備えている。搬送スクリュウの上方には、ガイド部材12gが設けられており、このガイド部材12gにより、搬送スクリュウから上方に飛び出した現像剤を現像剤担持体へ案内するための傾斜面Kを形成した。【選択図】図6

Description

本発明は、現像装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジに関するものである。
従来から、内部に磁界発生手段を備え、現像剤収容部に収容された磁性キャリアとトナーとからなる二成分の現像剤を磁力によって外周面上に担持して潜像担持体との対向部まで搬送する現像剤担持体を有する現像装置が知られている。
例えば、特許文献1には、回転する現像剤担持体の表面上に担持された現像剤の量を規制する現像剤規制部材と、現像剤担持体の下方に位置する現像剤収容部内の現像剤を攪拌・搬送する搬送スクリュウとを備える現像装置が記載されている。搬送スクリュウは、軸部と、軸部の外周面に螺旋状に設けられた羽根とで構成されている。搬送スクリュウにより搬送中の現像剤は、磁界発生手段が備える汲み上げ磁極の汲み上げ磁気力の作用により現像剤担持体表面に引き寄せられ、現像剤担持体の表面に担持される。
近年、環境負荷の低減が求められている。そこで、現像剤収容部内に充填される現像剤を減らすことが求められてきている。現像剤収容部内に充填される現像剤を減らすことで、装置の軽量化による輸送時の省エネルギ化を図ることができる。また、搬送スクリュウの回転負荷を低減することができ、装置駆動時の省エネルギ化を図ることができる。これにより、環境負荷を低減することが可能となる。
しかしながら、現像剤収容部内の現像剤量を減らすと、現像された画像に搬送スクリュウの羽根ピッチに応じた画像濃度ムラが生じるという不具合があった。
上記課題を解決するために、本発明は、現像剤を表面に担持する現像剤担持体と、現像剤担持体の下方に位置し現像剤収容部内に配置された搬送スクリュウとを備えた現像装置において、前記搬送スクリュウと上方から対向し、前記現像剤担持体側が上方に位置するように前記現像剤収容部の内壁を端部とする傾斜した傾斜面を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、搬送スクリュウの羽根ピッチに応じた画像濃度ムラ抑制することができる。
画像形成装置の概略を示す図。 (a)は、プロセスカートリッジの斜視図。(b)は、プロセスカートリッジの断面図。 現像装置の外観を示す斜視図。 現像装置の現像剤収容部内が視認できるように上部ケーシングと下部ケーシングとを分解した状態を示す斜視図。 現像装置内の現像剤の循環経路を模式的に示す図。 現像装置の概略断面図。 、第二搬送スクリュウの羽根が水平上に位置する瞬間の破線部の現像剤の速度分布を示した図。 第二搬送スクリュウの要部拡大図。 ガイド部材が無い場合の規制された現像剤の移動について説明する図。 (a)は、現像ドクターを、ブレード状にした構成を示す図であり、(b)は、(a)の点線部分の拡大図。 (a)は、ガイド部材を、現像ローラ側に撓ませて現像ドクターに当接させた場合を示す図であり、(b)は、ガイド部材を、現像ローラ側とは反対側に撓ませて現像ドクターに当接させた場合を示す図。 搬送スクリュウが、現像ローラよりも大きい場合の不具合について説明する図。
図1は本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概略を示す図である。
画像形成装置たる複写機の装置本体100の上部には、画像読取装置200が取り付けられている。
装置本体100の内部には、プロセスカートリッジ1が設けられている。
図2(a)は、プロセスカートリッジの斜視図であり、図2(b)は、プロセスカートリッジの断面図である。
図2(b)に示すように、プロセスカートリッジ1は、潜像担持体たる感光体10と、感光体10の周囲に配置され、感光体10に作用するプロセス手段としての帯電装置11、現像装置12およびクリーニング装置14などを備えている。プロセスカートリッジ1は、装置本体100に着脱可能に装着されている。感光体10、帯電装置11、現像装置12及びクリーニング装置14がプロセスカートリッジ1としてユニット化されることにより、交換やメンテナンスの作業が容易になる。また、各部材間の位置精度を高精度の維持することができ、形成される画像品質の向上を図ることができる。
帯電手段たる帯電装置11は、帯電バイアスを印加され、感光体10表面に電荷を与えて感光体10を一様帯電する帯電ローラ11aと、帯電ローラ11aの表面に付着したトナーなどの付着物を除去する除去ローラ11bとを備えている。
現像手段たる現像装置12は、現像剤搬送手段としての第一搬送スクリュウ12bが配設された第一剤収容室V1を有している。また、現像剤搬送手段としての第二搬送スクリュウ12c、現像剤担持体としての現像ローラ12a、現像剤規制部材としての現像ドクター12dなどが配設された第二剤収容室V2も有している。
これら2つの剤収容室V1,V2内には、磁性キャリアとマイナス帯電性のトナーとからなる二成分現像剤である現像剤が内包されている。第一搬送スクリュウ12bは、駆動手段によって回転駆動することで、第一剤収容室V1内の現像剤を図中の手前側へ搬送する。そして、第一搬送スクリュウ12bにより第一剤収容室V1の図中手前側端部まで搬送された現像剤は、第二剤収容室V2に進入する。
第二剤収容室V2内の第二搬送スクリュウ12cは、駆動手段によって回転駆動することで、現像剤を図中の奥側へ搬送する。このようにして現像剤を搬送する第二搬送スクリュウ12cの上方には、現像剤担持体たる現像ローラ12aが第二搬送スクリュウ12cと平行な姿勢で配設されている。この現像ローラ12aは、回転駆動する非磁性スリーブからなる現像スリーブ内に固定配置された磁界発生手段たるマグネットローラを内包した構成となっている。
第二搬送スクリュウ12cによって搬送される現像剤の一部は、現像ローラ12a内のマグネットローラの発する磁力によって現像ローラ12aの表面に汲み上げられる。そして、現像ローラ12aの表面と所定の間隙を保持するように配設された丸棒からなる現像剤規制部材たる現像ドクター12dによってその層厚が規制される。その後、感光体10と対向する現像領域まで搬送され、感光体10上の静電潜像にトナーを付着させる。この付着により、感光体10上にトナー像が形成される。現像によってトナーを消費した現像剤は、現像ローラ12aの表面移動に伴って第二搬送スクリュウ12c上に戻される。そして、第二搬送スクリュウ12cにより第二剤収容室V2の端部まで搬送された現像剤は、第一剤収容室V1内に戻る。このようにして、現像剤は現像装置内を循環搬送される。
また、現像装置12は、第一剤収容室V1の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段たるトナー濃度センサ124(図5参照)を有している。トナー濃度センサ124は、現像剤の透磁率から現像剤のトナー濃度を測定するもので、トナー濃度が低くなると磁性体のキャリアが密集してくるので透磁率は高くなる。このトナー濃度センサ124によって測定された値が、狙いの値(閾値)を超える場合は図1に示すトナー収容器としてのトナーボトル20からトナー補給され、トナー濃度を一定濃度に制御する。狙いの値は、事前に感光体10に形成されたトナーパターンのトナー付着量を光学センサで検知し、その検知結果に基づいて決められる。
このような動作によって、感光体上の基準パターン濃度を一定に保つように制御しているが、トナーボトル20のトナーがなくなった場合は、現像剤のトナー濃度低下を抑制できなくなる。このような状況においては、所定期間、トナーボトル20からトナーを補給する動作をしたにも係わらず、その後の光学センサによるトナーパターンの検知結果が改善されない。従って、トナーボトル20からトナーを補給する動作をしたにも係わらず、光学センサによるトナーパターンの検知結果が改善されなかった場合は、トナーがなくなった(トナーエンド)と、判断(あるいは推定判断)する。
また、トナーエンドと判断した後、トナーボトル20を交換し、交換したトナーボトル20内のトナーを現像装置12へ供給するトナーエンドのリカバリのときは、以下のような動作を行う。すなわち、補給されたトナーと現像剤を良好に混合させるために、現像ローラ12aや各搬送スクリュウ12b,12cを回転させる。また、このとき、現像ローラ12a上の現像剤に不均一な摺動が生じるのを防ぐために、感光体10にトナーが付着しない電位の感光体10も回転させるよう、駆動を付与する。
クリーニング手段たるクリーニング装置14は、感光体10表面に当接して感光体10に付着している転写残トナーを掻き取るクリーニングブレード14aを備えている。また、回収部Wに収容され、クリーニングブレード14aにより回収された回収トナーを搬送するトナー回収コイル14bを備えている。トナー回収コイル14bにより搬送された回収トナーは、トナー搬送装置により、現像装置12または廃トナーボトル41へ搬送される。
図1に示す転写手段たる転写装置17は、転写ローラ16を備えており、転写ローラ16は、感光体10の周面に押圧されて当接されている。また、転写装置17の上方には、定着手段たる熱定着装置24が設けられている。熱定着装置24は、加熱ローラ25と加圧ローラ26を有する。また、装置本体100には、潜像形成手段たるレーザ書込装置21が備えられている。レーザ書込装置21には、レーザ光源、走査用の回転多面鏡、ポリゴンモータ、fθレンズなどを備えている。また、装置本体は、転写紙、OHPフィルムなどのシートSを収納するシートカセット22が多段に備えられている。
以上のような構成の装置を用いてコピーするとき、ユーザーがスタートスイッチを押す。すると、まず、画像読取装置200にセットされた原稿内容を読み取る。また、このとき同時に、感光体駆動モータで感光体10を回転し、帯電ローラ11aを用いた帯電装置11で感光体10の表面を一様に帯電する。次いで画像読取装置200によって読み取った原稿内容に応じてレーザ光を照射してレーザ書込装置21を用いて書き込み工程を実行する。そして、感光体10の表面に静電潜像を形成した後、現像装置12を用いてトナーを付着させて静電潜像を可視像化(現像)する。
また、スタートスイッチをユーザーが押すと同時に、多段のシートカセット22から選択されたシートSを呼出ローラ27により送り出す。次いで、供給ローラ28と分離ローラ29で1枚ずつ分離して供給路R1に送る。供給路R1に送られたシートSは、シート搬送ローラ30で搬送されて、レジストローラ23に突き当てて止められる。そして、感光体10の可視像化したトナー画像と回転タイミングを合わせて、転写ローラ16が感光体10と当接して形成された転写ニップへと送り込まれる。
転写ニップへと送り込まれたシートSは、転写装置17により感光体10上のトナー画像を転写される。画像転写後の感光体10上の残留トナーはクリーニング装置14で除去・清掃され、残留トナーを除去された感光体10上の残留電位は、除電装置で除去される。そして、帯電装置11から始まる次の画像形成に備える。
一方、画像転写された後のシートSは、熱定着装置24に導かれ、加熱ローラ25と加圧ローラ26の間に通されて、これらローラに搬送されながら、熱と圧力を加えられてトナー画像を定着される。画像定着されたシートSは、その後、排紙ローラ31により排紙スタック部32上に排出されてスタックされる。
次に、現像装置12の構成及び動作について、さらに詳しく説明する。
図3は、現像装置12の外観を示す斜視図である。
図4は、現像装置12の現像剤収容部内が視認できるように上部ケーシング1211と下部ケーシング1212とを分解した状態を示す斜視図である。
図5は、現像装置12内の現像剤の循環経路を模式的に示す図である。図5中の破線の矢印が現像剤の流れを示し、図5中の実線の矢印が、トナー補給口12eから補給されるトナーの流れを示している。
図4に示すように上部ケーシング1211には、現像ローラ12aが、回転自在に支持されている。また、丸棒からなる現像ドクター12dが、上部ケーシング1211の両側壁に設けた嵌合穴1211aに嵌合している。
また、下部ケーシング1212によって、現像装置12の内部には、現像剤収容部が形成される。現像剤収容部には、第一の剤収容室V1と第二の剤収容室V2とに仕切る仕切壁122を有している。第一の剤収容室V1と、第二の剤収容室V2には、それぞれ、搬送スクリュウ12b,12cが設けられている。各搬送スクリュウ12b、12cは、下部ケーシング1212に回転自在に支持されている。第一の剤収容室V1と第二の剤収容室V2とは、仕切壁122の端部の受け渡し開口部122a,122bにより連通している。
第二搬送スクリュウ12cにより第二の剤収容室V2の下流端まで搬送された現像剤は仕切壁122の端部の受け渡し開口部122aを通過し、第一の剤収容室V1へと移動する。第一の剤収容室V1内の現像剤は、第一搬送スクリュウ12bにより攪拌されながら第二の剤収容室V2内の現像剤とは反対方向に搬送される。そして、第一の剤収容室V1の搬送方向下流側端部に達すると、仕切壁122の端部の受け渡し開口部122bを通過して第二の剤収容室V2へと移動する。このように現像剤は、第一の剤収容室V1と第二の剤収容室V2とにそれぞれ設けた各搬送スクリュウ12b,12cによって、仕切壁122により仕切られた現像剤収容部内を循環している。
また、第一の剤収容室V1の現像剤搬送上流側端部には、補給トナー搬送路123が連結されている。補給トナー搬送路123には、トナー補給口12eが設けられており、このトナー補給口12eから、新品のトナーや、クリーニング装置14で回収された回収トナーが補給される。第一の剤収容室V1に設けられた第一搬送スクリュウ12bは、補給トナー搬送路123まで延設されている。トナー補給口12eから補給されたトナーは、第一搬送スクリュウ12bにより補給トナー搬送路123内を搬送された後、第一の剤収容室V1と補給トナー搬送路123とを連通する連通穴123aを通って第一の剤収容室V1に受け渡される。また、図5中の符号124は、現像剤のトナー濃度を検知する濃度検知センサであり、現像ケーシング121の第一の剤収容室V1の下に設置されている。
図6は、現像装置12の概略断面図である。
本実施形態の現像ローラ12aは、現像スリーブ12a2と、現像スリーブ12a2内に固定配置された磁界発生手段たるマグネットローラ12a1とを有している。マグネットローラ12a1は、樹脂に磁性粉を混合してなる円柱状の部材に対し、その周面に着磁処理を施して5つの法線方向の磁束密度のピークである磁極P1〜P5を形成したものである。感光体10と対向する磁極P1は、現像磁極であり、磁極P2は、現像後の現像剤を現像ケース内に搬送するための搬送磁極である。また、磁極P4が、第二の剤収容室V2の現像剤の汲み上げを行う汲み上げ磁極であり、ドクターギャップDGよりも現像ローラ表面移動方向下流側に配置された磁極P5は、規制磁極である。また、磁極P3は、搬送磁極P2と同極性であり、現像スリーブから現像剤を離す剤離れ磁極である。
また、本実施形態では、先の図6に示すように、現像ドクター12dとして断面円形状の丸棒部材を用いている。現像ドクター12dとして、丸棒部材を用いることで、無垢の棒材を切り出して端面処理を施しただけのものを用いることができ、安価に構成することができる。また、図4(a)に示したように、現像ローラ12aを回転自在に支持する上部ケーシング1211に現像ドクター12dを圧入することで、同一部材に現像ドクター12dと、現像ローラ12aとを位置決めすることができる。これにより、寸法公差の積み上げを最小限に抑えることができ、現像ローラ12aと現像ドクター12dとの隙間であるドクターギャップDGを精度よく形成することができる。
現像剤のキャリアは、消費されることなく、現像装置内に留まり続け、経時の使用で劣化し定期的に交換が必要である。現像剤収容部内に大量の現像剤を充填させた場合、交換時において、大量の劣化したキャリアが廃棄されることになり、環境負荷が大きいという課題がある。そこで、本実施形態では、このような環境負荷の低減のために、従来に比べて50%、現像剤収容部内に充填する現像剤を減らした。また、現像剤収容部内の現像剤を減らすことで、装置の軽量化を図ることができ、輸送時に省エネルギ化を図ることができる。さらには、搬送スクリュウ12b、12cの回転負荷低減による動作時の省エネルギ化も図ることができ、環境負荷低減効果を得ることができる。
しかしながら、現像剤収容部内の現像剤を減らすと、現像ローラ12aに汲み上げられる現像剤量が低下し、画像濃度が低下するなどの不具合が生じる。そこで、本実施形態では、以下のようにして、現像剤収容部内の現像剤量を従来に比べて50%低減させても、良好な画像を現像できるようにしている。以下に、具体的に説明する。
本実施形態においては、図6に示すように、第二搬送スクリュウ12cの軸部12c1の直径dを、第二搬送スクリュウ12cの半径(D/2)よりも大きくしている。これにより、第二搬送スクリュウ12cの軸部12c1により第二の剤収容室V2の容積を減少させることができる。その結果、第二の剤収容室V2内の現像剤の剤面の高さを、嵩上げすることができ、従来に比べて50%現像剤収容部内に充填する現像剤を減らした構成としても、第二の剤収容室V2の現像剤の剤面高さが低くなるのを抑制することができる。その結果、第二搬送スクリュウ12cの羽根12c2により、現像剤を現像ローラ12aの近傍に持ち上げることができ、第二の剤収容室V2の現像剤を良好に汲み上げ磁極P4により捉えることができる。よって、従来に比べて50%現像剤収容ケース内に充填する現像剤を減らしても、現像剤の汲み上げ量の低下を抑制することができる。
また、第二の剤収容室V2の現像剤量が減ることで、汲み上げ磁極P4の磁力により汲み上げられる現像剤量が減ってしまう。第二の剤収容室V2の現像剤量が多く、第二の剤収容室V2内の現像剤の多くが汲み上げ磁極P4の現像剤を汲み上げ可能な磁力範囲にある場合は、第二の剤収容室V2内の現像剤が、直接、汲み上げ磁極の磁力により汲み上げれる。しかし、第二の剤収容室V2の現像剤量が減ることで、汲み上げ磁極P4の現像剤を汲み上げ可能な磁力範囲にある第二の剤収容室V2内の現像剤が減り、直接汲み上げられる現像剤量が低下する。この場合、主に、第二搬送スクリュウ12cの羽根12c2により、汲み上げ磁極P4の磁力範囲まで持ち上げられた現像剤が、汲み上げ磁極P4により汲み上げられることなる。このように、第二搬送スクリュウ12cの羽根12c2により持ち上げられた現像剤が、汲み上げられる結果、現像ローラ12aの第二搬送スクリュウ12cの羽根12c2と対向する付近の部分には、十分な量の現像剤が担持される。しかし、羽根12c2と対向していない部分には、ほとんど現像剤が担持されない。よって、現像ローラ上に担持される現像剤量に第二搬送スクリュウの羽根ピッチの応じたムラができてしまう。この現像ローラ上に担持される現像剤量のムラは、現像ドクター12dを通過するときに、現像ドクター12dにより規制された現像剤が、現像剤量の少ない部分に流れ込むなどして、多少は改善される。しかし、もともと汲み上げられた現像剤量が少ないため、現像剤量のムラが解消されるまでは均すことができない。その結果、現像された画像に第二搬送スクリュウ12cの羽根ピッチの応じた濃度ムラが生じてしまう。
そこで、本実施形態では現像ローラ12aの近傍への搬送途中で、第二搬送スクリュウ12cの羽根12c2から真上へに飛び出し、そのまま第二の剤収容室V2に落下していた現像剤を、ガイド部材12gを設けて現像ローラ12aへ案内する。そして、その現像剤を現像ローラ12aに担持させるようにした。
ガイド部材12gは、PET(ポリエチレンテレフタラート)などの樹脂材料からなるシート状の部材であり、厚さ0.2mmである。また、ガイド部材12gは、第二搬送スクリュウ12cと上方から対向し、現像ローラ側が上方に位置するように傾斜して現像ケースに取り付けられている。また、ガイド部材12gは、現像ドクター12dと現像ローラ12aとの隙間であるドクターギャップDG付近にまで延びており、一端が現像ローラ12a側に撓むように、現像ドクター12dに当接させている。また、ガイド部材12gの他端側が、上部ケーシング1211の第二の剤収容室V2の上壁を形成する内面に貼り付けられている。また、ガイド部材12gの他端は、第二搬送スクリュウ12cの頂点よりもZmm、下方向に配置されている。また、ガイド部材12gの下端と、第二搬送スクリュウの軸部12c1の頂部とは、上下方向において、ほぼ同一となっている。
また、上下方向において、現像ローラ12aの下端と第二搬送スクリュウ12cの頂部との間は若干の隙間を有している。
また、ガイド部材12gの一部が、汲み上げ磁極P4の法線方向の磁束密度の範囲内入るように設けられている。具体的には図6の破線で示すように、規制磁極P5との間で形成される汲み上げ磁極P4の法線方向の磁束密度の範囲内入るように設けられている。また、ガイド部材12gは、第二搬送スクリュウ12cの現像剤搬送方向一端側から他端側まで延びており、第二搬送スクリュウ12cの現像剤搬送方向に長い形状である。
また、ガイド部材12gは、上部ケーシング1211の第二搬送スクリュウ12cの現像剤搬送方向(軸方向)の長さよりも長くして、ガイド部材12cの上記現像剤搬送方向両端を、第二搬送スクリュウ側に曲げて、上部ケーシング1211の両側壁(上記現像剤搬送方向と直交する壁)の内面に当接させるのが好ましい。かかる構成とすることで、ガイド部材12gと、上部ケーシング1211の側壁の内面との間の隙間から、現像剤が、図6に示す、上部ケーシング1211と現像ドクター12dとガイド部材12gとにより囲われた空間S1に現像剤が入り込んでしまうのを防止することができる。
また、かかる構成においては、ガイド部材12cの上記現像剤搬送方向両端を、上部ケーシング1211の両側壁(上記現像剤搬送方向と直交する壁)の内面に固定せず、この内面に摺接することが好ましい。これは、後述するように、ガイド部材12gの現像ドクタ12d側は、現像ローラ12a表面に担持された現像剤からの圧力により、現像ローラから離れる方向に撓む場合がある。上記現像剤搬送方向(軸方向)の中央部が端部より撓みが大きい場合、ガイド部材12cの上記現像剤搬送方向両端を、上部ケーシング1211の両側壁に固定していると、この両側壁が、内側へ引っ張られ、上部ケーシング部1211が変形するおそれがある。これに対し、ガイド部材12cの上記現像剤搬送方向両端を、上部ケーシング1211の両側壁に固定していない場合は、両側壁が内側へ引っ張られることがなく、上部ケーシング部1211が変形することがない。従って、ガイド部材12cの上記現像剤搬送方向両端を、上部ケーシング1211の両側壁に固定していない方が好ましい。
図7は、第二搬送スクリュウ12cの羽根12c2が水平上に位置する瞬間の破線部の現像剤の速度分布を示した図である。
第二搬送スクリュウ12cは図中時計回りに回転しており、第二の剤収容室V2の現像剤は、第二の剤収容室V2の図中左側の壁面(仕切壁122の壁面)に沿って、第二搬送スクリュウ12cの羽根12c2によって上方に持ち上げられる。図に示すように、羽根12c2から直接力を受けている現像剤の速度は第二搬送スクリュウ12cの外径に近づくほど速くなる。また、第二搬送スクリュウと壁面との間の現像剤に関しては、速度が遅くなる。
羽根12c2が水平となるまで、現像剤の羽根により押される方向には、第二搬送スクリュウの外径に沿った壁面があるため、現像剤は、羽根から離脱することなく、持ち上げられる。しかし、図7に示すように、羽根12c2が水平に位置すると、現像剤移動方向には、広い空間がある。そのため、羽根12c2が水平に位置すると、羽根12c2により持ち上げられた現像剤の一部は、第二搬送スクリュ12cの羽根12c2から離脱し、そのまま上方に向かって飛び出す。その結果、第二搬送スクリュウ12cの羽根12c2により、現像ローラ12aの近傍まで持ち上げられる現像剤が減少し、汲み上げ磁極P4の磁力で現像ローラ12aに汲み上げられる現像剤が減ってしまう。
また、ガイド部材12gがない場合、第二搬送スクリュ12cの羽根12c2から上方に向かって飛び出した現像剤のほとんどは、現像ローラ12aへ向わずに、そのまま第二の剤収容室V2へ重力落下する。このとき、後から羽根12c2により持ち上げられてきた現像剤と衝突する。すると、羽根12c2により持ち上げられてきた現像剤が、戻されるおそれがある。その結果、さらに、羽根12c2により、現像ローラ12aの近傍まで持ち上げられる現像剤が減少し、汲み上げ磁極P4の磁力で現像ローラ12aに汲み上げられる現像剤が減ってしまう。
これに対し、本実施形態では、図6にあるようにガイド部材12gを設けたので、第二搬送スクリュ12cの羽根12c2から上方に飛び出した現像剤は、ガイド部材12gの現像ローラ側が上方に位置するような傾斜面Kに接触する。この傾斜面Kに接触した現像剤は、その移動方向が変わり、現像ローラ12aに向う。現像ローラに向った現像剤は、汲み上げ磁極P4の法線方向の磁束密度の範囲内に移動し、その磁力に捉えられ、現像ローラ12aの表面に担持される。これにより、現像ローラ12aには、第二搬送スクリュウ12cの羽根12c2により、現像ローラ12aの近傍にまで持ち上げられて汲み上げ磁極P4の磁力で現像ローラ12aに汲み上げられた現像剤に加えて、第二搬送スクリュウ12cから飛び出した現像剤を現像ローラ12aに担持させることができる。
さらには、第二搬送スクリュ12cの羽根12c2から上方に飛び出した現像剤が、第二の剤収容室V2に落下するのを抑制することができる。これにより、後から羽根12c2により持ち上げられてきた現像剤が、第二の剤収容室V2に落下してきた現像剤に衝突するのを抑制することができる。その結果、現像ローラ12aの近傍にまで待ち上げられる現像剤量の減少を抑制することができ、汲み上げ磁極P4の磁力により現像ローラ12aに汲み上げられる現像剤量を増やすことができる。
このように、現像ローラ12aに担持される現像剤量を、ガイド部材12gがない場合に比べて増やすことができる。その結果、現像ローラ表面の現像剤の層厚を全体的に厚くすることができる。これにより、第二搬送スクリュウの羽根で持ち上げられた現像剤が現像ローラに汲み上げられる箇所で、羽根12c2と対向しておらず、羽根と対向する付近部分よりも現像剤量が少ない部分の層厚と、ドクターギャップDGとの差を小さくすることができる。また、上記現像剤が現像ローラに汲み上げられる箇所で羽根12c2と対向する付近の部分の現像剤量も多くなり、現像ドクター12dにより規制される現像剤量を増やすことができる。これにより、この部分の現像剤が、現像ドクター12dに規制された後に、軸方向に移動して羽根12c2と対向していない部分に対応する現像剤量が少ない部分に流れる現像剤量を増やすことができる。これにより、ドクターギャップDGを通過した現像ローラ上の現像剤量にムラが生じるのを抑制することができ、現像された画像に第二搬送スクリュウ12cの羽根ピッチの応じた濃度ムラが生じるのを抑制することができる。
ガイド部材12gは、第二の剤収容室V2側の端部から、現像ローラ側の端部に向けて直線状に上昇するように、鉛直方向に対して傾斜して設けて、現像ローラ側が上方の位置するような傾斜面Kを形成している。これにより、第二搬送スクリュ12cの羽根12c2から上方に飛び出した現像剤の速度低下を抑えて、ガイド部材12gに接触した現像剤を、現像ローラ12aが担持できる速度で案内することができる。
また、ガイド部材12gの第二の剤収容室V2側の端部を、第二搬送スクリュウ12cの頂点よりもZmm下方に位置させている。第二搬送スクリュウ12cの頂点よりも下方に位置させることで、ガイド部材12gの第二の剤収容室V2側の端部が頂点よりも上方にある場合に比べて、以下の利点を有する。すなわち、第二搬送スクリュ12cの羽根12c2から上方に飛び出した現像剤が、汲み上げ磁極P4の法線方向の磁束密度の範囲に到達するまでの距離を短くすることができるという利点である。
第二搬送スクリュ12cの羽根12c2から上方に飛び出した現像剤は、羽根12c2から飛び出した直後から、自重により減速を始める。よって、汲み上げ磁極P4の法線方向の磁束密度の範囲に到達する距離が長くなるほど、到達する前に勢いがなくなり、第二の剤収容室V2へ落下してしまう。ガイド部材12gの第二の剤収容室V2側の端部を、第二搬送スクリュウ12cの頂点よりも下方に配置することにより、移動の勢いがなくなる前に、汲み上げ磁極Pの法線方向の磁束密度の範囲に現像剤を移動させることができる。これにより、第二搬送スクリュウ12cから飛び出した現像剤が、第二剤収容室V2に落下してしまうのを抑制することができる。
特に、図7に示すように、真上に飛び出す現像剤を、ガイド部材12gで現像ローラ12aに向うように案内するのが好ましい。これは、図7の状態から、第二搬送スクリュウ12cが図中時計回り回転したときに羽根12c2から飛び出す現像剤の方向は、右斜め上方となる。先の図6に示すように、第二搬送スクリュウの右斜め上方には、現像ローラ12aが位置する。よって、図7の状態から、第二搬送スクリュウ12cが図中時計回り回転したときに羽根12c2から飛び出す現像剤は現像ローラ12aに向う方向に飛び出すことになる。その結果、ガイド部材12gで案内しなくても、現像ローラ12aに担持されるからである。
図8は、第二搬送スクリュウ12cの要部拡大図である。
図8に示すように、第二搬送スクリュウ12cは、2条スクリュウであり、リード幅をL、外径をDとしたとき、0.25≦(D/L)≦0.5としている。リード幅Lを長くすることにより、羽根12c2を寝かせることができ、羽根12c2により現像剤を良好に持ち上げることができる。その結果、第二搬送スクリュウ12cの羽根12c2により、現像ローラ12aの近傍にまで持ち上げられる現像剤を増やすことができ、汲み上げ磁極P4の磁力で現像ローラ12aに汲み上げられる現像剤量を増やすことができる。また、羽根12c2が寝ることにより、鉛直上方に飛び出す現像剤が多くなるが、ガイド部材12gを設けることで、この飛び出した現像剤を現像ローラ12aに担持させることができる。その結果、十分な量の現像剤を、現像ローラ12aに担持させることができる。
また、羽根12c2が寝すぎると、軸搬送が低下し、軸搬送方向下流側での現像剤量が少なくなくなる。その結果、現像ローラ12aの軸搬送方向下流側に担持される現像剤量が極端に少なくなる。0.25≦(D/L)とすることで、軸搬送の低下を抑制でき、軸搬送方向下流側での現像剤量が少なくなくなるのを抑制することができる。
また、本実施形態においては、ガイド部材12gを、ドクターギャップDGの近傍にまで延ばして、現像ドクター12dよりも現像ローラ表面移動方向上流側の空間S2を狭めている。
現像ドクター12dにより規制された現像剤は、後続の現像剤に押される形となる。図9に示すように、ガイド部材12gを設けてない場合は、現像ドクター12dよりも現像ローラ表面移動方向上流側に大きな空間が存在する。その結果、規制された現像剤が後続の現像剤に押されると、規制された現像剤の一部は、図中矢印Qに示すように、現像ローラ12aの表面から離れる方向に移動する。そして、最終的には、汲み上げ磁極P4の法線方向の磁束密度の範囲外まで移動し、そのまま、ケースの内壁に沿って落下し、第二剤収容室V2へ戻ってしまい、現像に利用できなくなってしまう。
しかし、本実施形態においては、先の図6に示すように、ガイド部材12gを、ドクターギャップDGの近傍にまで延設させて、現像ドクター12dよりも現像ローラ表面移動方向上流側の空間S2を狭めている。また、ガイド部材12gが、汲み上げ磁極P4の法線方向の磁束密度の範囲内に配置されている。その結果、現像ドクター12dにより規制された現像剤が、後続の現像剤に押されて、現像ローラから離れた方向へ移動するのを、ガイド部材12gにより規制することができる。これにより、現像ドクター12dにより規制された現像剤を、汲み上げ磁極P4の法線方向の磁束密度の範囲に留めておくことができ、第二剤収容室V2へ落下するのを抑制することができる。その結果、ドクターギャップの近傍の現像ローラ回転方向上流側に現像剤を集めておくことができる。これにより、現像ローラ表面に汲み上げられた現像剤量が、現像ローラの軸方向で均一でなくても、ドクターギャップを通過するまでに、均一にすることができる。これにより、ドクターギャップを通過した現像剤量を均一にでき、現像された画像の濃度ムラを良好に抑制することができる。
また、ガイド部材12gを現像ドクター12dに当接させている。これにより、ガイド部材12gと現像ドクター12dとの隙間から現像剤が、上部ケーシング1211と現像ドクター12dとガイド部材12gとにより囲われた空間S1に現像剤が入り込んでしまうのを防止することができる。
また、ガイド部材12gを、剛体で構成してもよいが、ガイド部材12gを、撓みやすいシート状の弾性体で構成するのがより好ましい。ガイド部材12gを弾性体で構成することで、ガイド部材12gの寸法が規定の寸法よりも多少長くても、ガイド部材12gを撓ませて現像ドクター12dに当接させることができる。これにより、ガイド部材12gの寸法精度をラフに設定することができる。
図10(a)は、現像ドクターを、ブレード状にした構成を示す図であり、図10(b)は、図10(a)の点線部分の拡大図である。なお、現像ドクターをブレード状にした以外は、図6に示した本実施形態の現像装置と同様な構成である。
図10(b)に示すように、現像ドクターをブレード状とした場合、ガイド部材12gを、ブレードの先端に当接させることは、部品のばらつきなどの影響により難しい。その結果、ガイド部材12gは、ブレードの先端から離れた位置に当接してしまう。このように、ガイド部材12gが、ブレードの先端から離れた位置に当接することで、ガイド部材12gと現像ローラ81aとの隙間がドクターギャップDGに向けて徐々に狭くなっていたものが、ガイド部材12gと現像ドクター12d2との当接箇所から急激にその隙間が狭くなる。その結果、ガイド部材12gによりドクターギャップDGに向けて案内された現像剤は、ブレード状の現像ドクター12d2の先端部分Eにより堰き止められるような形となる。この先端部分Eにより堰き止められた現像剤は、ドクターギャップDGに流れ込み難く、ドクターギャップDG付近で現像剤の滞留が発生しやすい。滞留した現像剤は、後続の現像剤により現像ドクターに押し付けられ、最終的には、この先端部分Eに固着してしまう。
一方、本実施形態においては、現像ドクターを丸棒とすることで、多少、ガイド部材12gの現像ドクターへの当接位置にバラツキが生じても、ガイド部材12gと丸棒の現像ドクターの外周面とで、ドクターギャップDGに向けて現像ローラとの隙間が徐々に狭まるような緩やかに傾斜した傾斜面を形成することができる。これにより、ガイド部材12gと現像ドクター12dとの外周面とで、現像剤のドクターギャップDGへの流れに沿うような現像ローラ表面と対向する傾斜面を作ることができる。その結果、ガイド部材12gと現像ドクター12dとの外周面により形成された傾斜面に接触した現像剤は、後続の現像剤に押されると、この傾斜面に沿って、ドクターギャップDGへ移動する。よって、現像剤の滞留を抑制して、徐々密集するような形でスムーズにドクターギャップDGへ現像剤を移動させることができる。これにより、ガイド部材12gや現像ドクター12dに現像剤が固着するのを抑制することができる。また、ドクターギャップDGへ向けて、現像剤が密集しなが移動するので、現像ローラ表面に汲み上げられた現像剤量に多少のムラがあっても、ドクターギャップDGを通過するまでの間に十分に均すことができる。これにより、ドクターギャップDG通過後の現像剤量を均一にすることができ、現像後の画像に濃度ムラが生じるのを抑制することができる。
また、ガイド部材12gを、現像ローラ側に撓ませて現像ドクターに当接させることで、ガイド部材12gを、現像ローラ側と反対側に撓ませて現像ドクターに当接させた場合に比べて次の利点を有する。
図11(a)は、ガイド部材12gを、現像ローラ側に撓ませて現像ドクター12dに当接させた場合を示す図であり、図11(b)は、ガイド部材12gを、現像ローラ側とは反対側に撓ませて現像ドクター12dに当接させた場合を示す図である。
図11(b)に示すように、ガイド部材12gを、現像ローラ側と反対側に撓ませて現像ドクター12dに当接させた場合、現像ドクター12dと、ガイド部材12gの撓んだ部分とでくさび状の隙間Lが形成される。すなわち、ガイド部材12gと現像ローラ81aとの隙間がドクターギャップDGに向けて徐々に狭くなっていたものが、ガイド部材12gの撓んだ部分で、その隙間が急激に広がってしまう。その結果、ガイド部材12gによってドクターギャップDGへ向けて搬送されていた現像剤が、ガイド部材12gの撓んだ部分で、その移動方向が、現像ローラから離れる方向に変更され、このくさび状の隙間Lに現像剤が入り込んで、現像剤が滞留してしまうおそれがある。
一方、図11(a)に示すように、ガイド部材12gを、現像ローラ側に撓ませて現像ドクター12dに当接させることで、現像ローラとの隙間が徐々に狭まるようにガイド部材12gを現像ドクター12dに連結することができる。これにより、ガイド部材12gを現像剤のドクターギャップDGへの流れに沿うような形で、現像ドクター12dに連結させることができる。よって、ガイド部材12gの撓んだ部分で、現像剤が滞留することなく、スムーズにドクターギャップDGに向けて現像剤を搬送することができる。
また、本実施形態においては、上述したように従来に比べて50%現像剤収容部内に充填する現像剤を減らしている。このように、現像剤収容部内に充填する現像剤を大幅に減らしたことで、以下のような不具合が生じる場合があった。すなわち、全ベタなどのトナー消費の多い画像を連続して出力した場合に、第二搬送スクリュウ12cの現像剤搬送方向において、第二の現像剤収容室V2内の現像剤のトナー濃度に偏差が生じる場合があるという不具合である。具体的には、第二搬送スクリュウ12cの現像剤搬送方向上流側の現像剤のトナー濃度は規定のトナー濃度であるが、下流側に行くにつれて規定のトナー濃度よりも低くなっていくのである。その結果、トナー消費の多い画像を連続して出力した場合に、主走査方向(現像ローラの軸方向)に画像濃度ムラが生じてしまう場合がある。
そこで、本実施形態においては、トナー消費量の多い画像が連続して出力される場合、各搬送スクリュウの回転数を上げて、現像剤収容室内の現像剤の搬送速度を上げるようにした。このように、現像剤収容室内の現像剤の搬送速度を上げることで、現像領域でトナーを消費して、第二の現像剤収容室に戻ったトナー濃度が低い現像剤を、第一の現像剤収容室V1にすばやく移動させることができる。また、第一の現像剤収容室V1から第二の現像剤収容室V2に移動した規定のトナー濃度の現像剤を、すばやく第二搬送スクリュウ12cの現像剤搬送方向下流側へ移動させることができる。このように、搬送スクリュウの回転数を上げることで、現像剤の循環効率が上がり、第二の現像剤収容室V2内の現像剤のトナー濃度偏差を抑制できる。
しかしながら、搬送スクリュウのリード角α、羽根ピッチP等が適切でないと、搬送スクリュウの回転数を増加しても、十分に第二の現像剤収容室V2内の現像剤のトナー濃度偏差を抑制できない場合があった。上記リード角αは、図8に示すように、搬送スクリュウの羽根の面と、搬送スクリュウの回転軸と直交する仮想平面Xとのなす角度である。また、リード角α、リードL、羽根ピッチP、条数n、スクリュウ外径Dとしたとき、L=nPであり、tanα=(Pn/πD)の関係が成り立っている。
本実施形態では、後述する検証実験で示したように、搬送スクリュウのリード角αを35.1°以上、45°以下、スクリュウの羽根ピッチPと羽根高さhとの比(P/h)を、3.33以上、5.67以下とするのが好ましい。リード角αが、45°を超えると、搬送スクリュウを高速で回転させたとき、先の図7に示したように、羽根12c2から飛び出す現像剤が多くなる。羽根12c2から飛び出した現像剤は、上述したように、ガイド部材12gに案内されて、現像ローラに担持される。これにより、現像領域を通過して、トナー濃度が低下した現像剤(以下、現像済み現像剤という)が、何度も現像ローラに担持され、なかなか第一の現像剤収容室V1へ移動しなくなる。その結果、搬送スクリュウの回転数を上げても、現像剤の循環効率が上がらず、現像剤のトナー濃度偏差を十分に抑制することができない。
一方、リード角αが35.1°未満の場合は、搬送スクリュウの羽根により現像剤収容室内の現像剤を攪拌・混合する効果が低減する。その結果、現像済み現像剤と、現像ローラに汲み上げられていない規定のトナー濃度の現像剤とが十分に混ざらず、分散性が低下してしまう。また、搬送スクリュウ一回転あたりの現像剤の軸方向の移動量が少ない。その結果、トナー濃度偏差を抑制しうる現像剤搬送速度を得るには、搬送スクリュウの回転数をかなり上げる必要がある。しかしながら、搬送スクリュウの回転数を上げすぎると、搬送スクリュウを回転自在に下部ケーシング1212に支持するための軸受けでの発熱が大きくなり、その熱により現像剤のトナーが凝集するおそれがある。また、トナーが軸受けの熱で溶融し、下部ケーシング1212の軸受け近傍に固着するおそれもある。さらに、羽根により持ち上げられる現像剤が減り、現像ローラに汲み上げられる現像剤が減少して、画像濃度が低下するおそれもある。
また、リード角を35.1°〜45°にしても、条数が多く、羽根ピッチPが狭いと、トナー濃度が高く、高温高湿条件のような条件下において、流動性が悪くなった劣化した現像剤により、現像剤が羽根ピッチ間で詰まる所謂現像剤ロックが発生するおそれがある。また、条数が少なく、羽根ピッチが広すぎると、羽根の部分と、それ以外の部分との剤面高さの差が大きくなり、羽根ピッチPに応じた画像濃度ムラが生じやすくなる。また、羽根ピッチPが広すぎると、現像剤が逃げやすくなり、羽根により軸方向に押し込まれる現像剤量が減る。その結果、単位時間当たりの現像剤の軸方向の搬送量が少なくなり、トナー濃度偏差を抑制しうる現像剤搬送速度を得るには、搬送スクリュウの回転数をかなり上げる必要がある。
羽根ピッチの最適な範囲は、羽根高さhによって変化する。羽根高さhが高いと、搬送スクリュウの軸部付近の現像剤は、軸部と羽根に囲われて動き難くなってしまう。また、搬送スクリュウの回転に伴い軸部の外周面や羽根が回転方向に移動することにより、現像剤にはせん断力が働くが、羽根高さhを高くするために軸部の直径を小さくすると軸部の外周面の回転方向の移動速度や羽根の軸部付近の回転方向に移動速度が低下する。その結果、軸部付近の現像剤に働くせん断力が弱くなる。その結果、現像剤が凝集しやすく、現像剤ロックが発生しやすい。
搬送スクリュウの直径を大きくしても、羽根高さhを大きくできる。このように、搬送スクリュウの直径を大きくすることで、軸部の外周面の回転方向の移動速度や羽根の軸部付近の回転方向に移動速度低下を抑制でき、軸部付近の現像剤に働くせん断力の低下を抑制できる。しかし、この場合は、現像ローラ12aに対して、搬送スクリュウが大きくなりすぎてしまう。その結果、図12(a)に示すように、現像剤が良好に現像ローラ12aに汲み上げられるように搬送スクリュウを配設した場合は、現像ローラ12aから離れて現像剤収容室に回収される現像済みの現像剤が、搬送スクリュウの現像剤汲み上げ側へ落下し、現像済みの現像剤が、再度、現像ローラ12aに付着するおそれがある。一方、図12(b)に示すように、現像ローラ12aから離れて現像剤収容室に回収される現像済みの現像剤が、搬送スクリュウの現像剤汲み上げ側と反対側に落下するように、搬送スクリュウを配設すると、今度は、搬送スクリュウの汲み上げ側が、現像ローラから離れてしまい、良好に現像ローラ12aに現像剤を汲み上げることができない。このようなことから、搬送スクリュウを大きくすることができず、搬送スクリュウを大きくして羽根高さhを高くすることができないのである。
一方、羽根高さhが低い場合は、軸部付近の現像剤が動き難くなってしまうのを抑制できる。また、羽根高さhを低くするために軸部の直径を大きくすれば、軸部の外周面の回転方向の移動速度や羽根の軸部付近の回転方向に移動速度を上げることができる。その結果、軸部付近の現像剤に働くせん断力を高めることができる。これにより、羽根高さhが低い場合は、ピッチPが多少小さくしても、現像剤ロックを抑制することができる。
そこで、後述する検証実験で、搬送スクリュウの羽根高さhと、ピッチPとの比(P/h)を適宜変更して実験を行ったところ、3.33≦(P/h)≦5.67で、良好な結果を得ることができた。
次に、本出願人が行った検証実験について説明する。
検証実験は、羽根高さh、ピッチP、リード角αなどが異なるNo1〜No22の搬送スクリュウを用いた。また、現像ローラとしては、φ18mmのものを用いた。
No1〜No24の搬送スクリュウを、先の図3〜図11を用いて説明した本実施形態の現像装置に取り付けて、A3全ベタ画像を30枚連続で形成した後、ベタパッチ画像を印刷し、そのベタ画像パッチの面内濃度偏差を測定した。面内濃度偏差は、ベタ画像パッチの左上、中央上、右上、左下、中央下、右下の6箇所の画像濃度を、X−riteで測定し、以下の式で求められるものである。
面内濃度偏差[%]={(最大濃度−最小濃度)/(6点平均濃度)}×100
そして、面内濃度偏差が20%以内のものを「○」、20%を超えたものを「×」と判定した。その結果を、表1に示す。

Figure 2017083810
No1,No24の搬送スクリュウにおいては、羽根高さhに対してピッチPが小さいため、剤が自由に移動できる空間が狭すぎる。そのため、別途実施した高温高湿ランにてピッチ間に現像剤の詰まりが発生した。従って、No1,No24の搬送スクリュウを用いた場合は、経時で現像剤ロックのおそれがある。
また、No2、NO13、No16の搬送スクリュウにおいては、リード角が小さすぎて現像剤の移動速度が遅く、面内濃度偏差が20%を超えてしまった。また、NO5、No18、No19の搬送スクリュウにおいても、面内濃度偏差が20%を超えてしまった。これは、NO5、No18、No19の搬送スクリュウは、リード角αが大きく、多くの現像剤が、跳ね上げられてしまい、軸方向へ移動する現像剤量を減った結果、面内濃度偏差が20%を超えてしまったと考えられる。
また、No20の搬送スクリュウも面内濃度偏差が20%を超えてしまった。また、ベタ画像パッチを確認すると、羽根ピッチPに応じた斜線状の濃度ムラが確認された。これは、No20の搬送スクリュウにおいては、羽根ピッチPが広すぎたため、羽根の部分と、それ以外の部分との剤面高さの差が大きくなり、ピッチPに応じた画像濃度ムラが生じたと考えられる。また、単位時間当たりの軸方向の現像剤の移動量が少なく、面内濃度偏差が20%を超えてしまったと考えられる。
一方、No3、No4、No6〜12、No14、No15、No17、No21〜No23の搬送スクリュウからわかるように、リード角を35.1°〜45°、3.33≦(P/h)≦5.67の搬送スクリュウを用いることで、面内濃度偏差を20%以下に抑えることができることがわかった。
以上に説明したものは一例であり、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
現像剤を表面に担持する現像ローラ12aなどの現像剤担持体と、現像剤担持体の下方に位置し第二剤収容室V2などの現像剤収容部内に配置された第二搬送スクリュウ12cなどの搬送スクリュウとを備えた現像装置12において、前記搬送スクリュウと上方から対向し、前記現像剤担持体側が上方に位置するように前記現像剤収容部の内壁を端部とする傾斜した傾斜面Kを備える。
上述したように、現像剤収容部内の現像剤量を減らすと、現像された画像に搬送スクリュウの羽根ピッチに応じた画像濃度ムラが生じる理由は、以下のとおりである。現像剤収容部内の現像剤量を減らすと、現像剤収容部の現像剤の剤面から現像剤担持体表面との距離が離れる。これにより、現像剤収容部の現像剤の剤面が、汲み上げ磁極の現像剤を汲み上げ可能な磁力の範囲外となり、現像剤収容部内の現像剤が汲み上げ磁極の磁気力の作用により直接、現像剤担持体に汲み上げられ難くなる。その結果、汲み上げ磁極の磁力で汲み上げられる現像剤のほとんどが、搬送スクリュウの羽根により現像剤担持体表面近傍にまで持ち上げられた現像剤となる。そのため、軸方向において現像剤担持体表面の搬送スクリュウの羽根と対向する付近の部分には十分な量の現像剤が担持されるが、搬送スクリュウの羽根と対向していない部分は、ほとんど現像剤が担持されない。よって、この搬送スクリュウの羽根と対向していない部分の現像剤の層厚が、規制ギャップよりも薄く(狭く)なってしまう。現像剤規制部材と現像剤担持体との間の規制ギャップを通過するときに現像剤規制部材により規制された現像剤が、現像剤量の少ない部分へ長手方向(軸方向)に移動することで、多少は、少ない部分の現像剤量は増えるが、規定の量とはならない場合がある。その結果、現像剤量が不均一な状態で現像領域へ搬送され、搬送スクリュウの羽根ピッチに応じた画像濃度ムラが生じてしまうのである。
本出願人は、搬送スクリュウの羽根により持ち上げられる現像剤の挙動について、鋭意研究したところ、次のことがわった。すなわち、搬送スクリュウの羽根により持ち上げられた現像剤の一部は、羽根の移動の勢いで羽根から離脱し、上方に向って飛び出す現像剤があった。この鉛直上方に向って飛び出した現像剤は、磁界発生手段の磁力に捉えられることなく、そのまま自由落下して、再度、現像剤収容部へ戻っていた。また、自由落下して現像剤収容部へ戻る際に、羽根により現像剤剤担持体表面近傍へ持ち上げられている途中の現像剤と衝突し、現像剤剤担持体表面近傍まで持ち上げられる現像量を減少させていた。その結果、汲み上げ磁極の磁気力により汲み上げられる現像剤量を減少させていたことがわかったのである。
そこで、(態様1)では、搬送スクリュウと上方から対向し、現像剤担持体側が上方に位置するように傾斜した傾斜面を設けた。具体的には、現像剤収容部の内壁から、斜め上方に向かって延びだす傾斜面である。これにより、搬送スクリュウから上方に飛び出した現像剤が、傾斜面に接触して、その移動方向を、現像剤担持体へ向う方向に変更される。このように、搬送スクリュウから上方に飛び出した現像剤が、現像剤担持体へ向うことで、この飛び出した現像剤が磁界発生手段の磁力に捉えられて、現像剤担持体表面に担持される。その結果、搬送スクリュウの羽根により現像剤担持体表面近傍にまで持ち上げられて、汲み上げ磁極の磁気力で現像剤担持体表面に汲み上げられた現像剤に加えて、上記搬送スクリュウから鉛直上方に飛び出した現像剤を現像剤担持体表面に担持させることができる。よって、現像剤担持体表面に担持される現像剤量を、傾斜面を有さない構成に比べて増やすことができる。
また、上方に向って飛び出した現像剤が、自由落下して再度現像剤収容部へ戻るのを抑制することができる。これにより、搬送スクリュウの羽根により現像剤担持体の近傍へ持ち上げられている途中の現像剤に衝突するのを抑制することができる。これにより、搬送スクリュウの羽根により現像剤担持体の近傍にまで持ち上げられる現像剤量が減少するのを抑制でき、汲み上げ磁極の磁力で現像剤担持体表面に汲み上げられる現像剤量を、傾斜面を有さない構成に比べて増やすことができる。
このように、態様1では、現像剤担持体表面に汲み上げられる現像剤量を増やすことができるので、搬送スクリュウから現像剤が汲み上げられる箇所で、搬送スクリュウの羽根と対向しておらず担持される現像剤量が、羽根と対向する付近の部分に比べて少ない部分の層厚と規制ギャップと差を小さくすることが可能となる。また、搬送スクリュウから現像剤が汲み上げられる箇所で、羽根と対向する付近の部分の現像剤量も増えるため、現像剤規制部材により規制される現像剤が増える。その結果、現像剤規制部材により規制された後、上記搬送スクリュウの羽根と対向しておらず担持される現像剤量が少ない部分へ移動する現像剤を増やすことができる。これにより、規制ギャップを通過した後の現像剤担持体上の現像剤量の不均一な状態を抑制することができ、搬送スクリュウの羽根ピッチに応じた画像濃度ムラを抑制することができる。
(態様2)
(態様1)において、現像ローラなどの現像剤担持体の表面との間にドクターギャップDGなどの規制ギャップを形成し、現像剤担持体の表面に担持された現像剤を規制する現像ドクター12dなどの現像剤規制部材を備え、傾斜面Kは、現像剤規制部材の規制ギャップ側端部付近まで延びている。
これによれば、実施形態で説明したように、現像ドクター12dなどの現像剤規制部材により規制された現像剤が、現像ローラ12aなどの現像剤担持体から離間する方向への移動を、傾斜面で規制することができる。これにより、現像ドクター12dなどの現像剤規制部材により規制された現像剤を、現像ローラ内部のマグネットローラ12a1などの磁界発生手段の磁力の範囲に留めることができる。これにより、規制された現像剤が、第二の剤収容室V2などの現像剤収容部へ落下するのを抑制することができる。その結果、現像剤規制部材よりも現像剤担持体の表面移動方向上流側に現像剤を密集させることができる。これにより、汲み上げ磁極P4の磁力で汲み上げられた現像剤の現像剤量に第二搬送スクリュウなどの搬送スクリュウの羽根のピッチに応じたムラがあっても、この現像剤が密集したところ通過することで均される。よって、ドクターギャップDGなどの規制ギャップを通過した後の現像剤担持体表面の現像剤量を均一にでき、第二搬送スクリュウ12cなどの搬送スクリュウのピッチに応じた画像濃度ムラを抑制することができる。
(態様3)
(態様2)において、ガイド部材12gなどの傾斜面Kを形成する部材の一端を、現像ドクター12dなどの現像剤規制部材に当接させた。
これによれば、ガイド部材12gなどの傾斜面Kを形成する部材と現像ドクター12dなどの現像剤規制部材との隙間から、現像剤が、傾斜面を形成する部材と現像剤規制部材と現像ケースとに囲われた空間Sに現像剤が入り込むのを防止することができる。
(態様4)
(態様2)または(態様3)において、傾斜面Kと現像ローラ12aなどの現像剤担持体との間の隙間が、現像ドクター12dなどの現像剤規制部材に向うにつれて狭まるように構成した。
これによれば、実施形態で説明したように、ドクターギャップDGなどの規制ギャップに向うにつれて、自然に現像剤を集めることができ、現像剤規制部材よりも現像剤担持体の表面移動方向上流側に現像剤を密集させることができる。
(態様5)
(態様1)乃至(態様4)いずれかにおいて、現像ローラ12aなどの現像剤担持体の内部には、マグネットローラ12a1などの磁界発生手段が設けられており、磁界発生手段の前記磁界発生手段の現像剤収容部内の現像剤を上記現像剤担持体の表面に汲み上げる汲み上げ磁極の法線方向の磁束密度の範囲内に、傾斜面が入るように構成した。
これによれば、実施形態に説明したように、第二搬送スクリュウ12cなどの搬送スクリュウから飛び出した現像剤を、ガイド部材12gの傾斜面により、汲み上げ磁極P4の法線方向の磁束密度の範囲内に案内することができる。これにより、飛び出した現像剤を、汲み上げ磁極P4の磁力で捉えることができ、現像剤担持体の表面に担持させることができる。
(態様6)
(態様1)乃至(態様5)いずれかにおいて、現像ローラ12aなどの現像剤担持体の表面との間にドクターギャップDGなどの規制ギャップを形成し、現像剤担持体の表面に担持された現像剤を規制する現像ドクター12dなどの現像剤規制部材を備え、現像剤規制部材として、円柱状の棒材を用いた。
これによれば、無垢の棒材を切り出して端面処理を施しただけのものを用いることができ、装置を安価に構成することが可能となる。
また、現像剤規制部材よりも現像剤担持体表面移動方向上流側の空間を、現像剤担持体との規制ギャップに向けて徐々に狭まるような空間にすることができる。これにより、現像剤担持体表面に担持された現像剤が、規制ギャップに向うにつれて、徐々に密集していき、規制ギャップを通過することなる。その結果、先の図9に示すように、規制ギャップの手前で急激に隙間が狭まる構成に比べて、現像剤規制部材の近傍で現像剤が滞留するのを抑制することができ、現像剤規制部材への固着を防止することができる。
さらに、ガイド部材12gなどの傾斜面を形成する部材の一端を現像剤規制部材に当接させる構成においては、現像剤規制部材がブレード部材の場合とは異なり、ガイド部材の現像剤規制部材への当接位置に多少のばらつきがあっても、現像剤担持体の表面と対向する面を、規制ギャップに向けて緩やかに傾斜する面とすることができる。これにより、現像剤規制部材がブレード部材の場合とは異なり、現像剤規制部材の近傍で現像剤が滞留するのを抑制することができ、現像剤規制部材への固着を防止することができる。
(態様7)
(態様1)乃至(態様6)いずれかにおいて、ガイド部材12gの現像剤収容部側端部が、第二搬送スクリュウ12cなどの搬送スクリュウよりの外径円の頂点よりも下方に位置する。
これによれば、実施形態で説明したように、ガイド部材12gの現像剤収容部側端部が、搬送スクリュウよりの外径円の頂点よりも上方に位置する場合に比べて、搬送スクリュウから飛び出した現像剤が、磁界発生手段の磁力の範囲に到達するまでの距離を短くすることができる。これにより、搬送スクリュウから飛び出した現像剤が、磁界発生手段の磁力の範囲に到達する前に、勢いが無くなり、現像剤収容部に落下してしまうのを抑制することができる。よって、搬送スクリュウから飛び出した現像剤を良好に現像剤担持体の表面に担持させることができる。
(態様8)
(態様1)乃至(態様7)いずれかにおいて、搬送スクリュウのリード角αが35.1°以上、45°以下、かつ、前記搬送スクリュウのピッチPが、前記搬送スクリュウの羽根高さhの3.33倍以上、5.67倍以下ととした。
これによれば、検証実験で説明したように、現像剤の循環効率を高めることができ、トナー濃度偏差を十分に抑制することができる。
(態様9)
(態様1)乃至(態様8)において、第二搬送スクリュウ12cなどの搬送スクリュウのリード幅をL、前記搬送スクリュウの外径をDとしたとき、(D/L)≦0.5とした。
これによれば、実施形態で説明したように、搬送スクリュウの羽根が寝て、現像剤収容部の現像剤を良好に現像ローラ12aなどの現像剤担持体の表面へ持ち上げることができる。これにより、現像剤収容部内の現像剤が低下しても、良好に現像剤担持体表面に現像剤を汲み上げることができる。さらに、搬送スクリュウの羽根が寝ることで、上方へ飛び出す現像剤が多くなるが、本実施形態では、ガイド部材12gでこの飛び出した現像剤を、現像剤担持体表面に案内しているので、現像剤収容部の現像剤が少なくても、十分な現像剤量を、現像剤担持体に担持させることができる。
(態様10)
潜像を担持する感光体10などの潜像担持体と、潜像担持体上の潜像を現像する現像装置12などの現像手段とを備えた画像形成装置であって、現像手段として、(態様1)乃至(態様9)のいずれかの現像装置を用いた。
これによれば、第二搬送スクリュウ12cなどの搬送スクリュウの羽根ピッチに応じた画像濃度ムラが生じるのを抑制することができ、良好な画像を得ることができる。
(態様11)
少なくとも潜像担持体と現像装置とを一体的に保持し、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、上記現像装置として(態様1)乃至(態様9)のいずれかの現像装置を用いた。
これによれば、第二搬送スクリュウ12cなどの搬送スクリュウの羽根ピッチに応じた画像濃度ムラが生じるのを抑制することができ、良好な画像を得ることができるプロセスカートリッジを提供することができる。
1:プロセスカートリッジ
10:感光体
12a:現像ローラ
12a1:マグネットローラ
12a2:現像スリーブ
12b:第一搬送スクリュウ
12c:第二搬送スクリュウ
12c1:軸部
12c2:羽根
12d:現像ドクター
12g:ガイド部材
121:現像ケーシング
122:仕切壁
1211:上部ケーシング
1211a:嵌合穴
1212:下部ケーシング
DG:ドクターギャップ
P4:汲み上げ磁極
P5:規制磁極
V2:第二の剤収容室
D:第二搬送スクリュウの外径
L:第二搬送スクリュウのリード幅
特開2010−175945号公報
上記課題を解決するために、本発明は、現像剤を表面に担持する現像剤担持体と、現像剤担持体の下方に位置し現像剤収容部内に配置された搬送スクリュウとを備えた現像装置において、前記搬送スクリュウと上方から対向し、前記現像剤担持体側が上方に位置するように前記現像剤収容部の内壁を下側の端部とする傾斜した傾斜面を備えることを特徴とするものである。

Claims (11)

  1. 現像剤を表面に担持する現像剤担持体と、
    現像剤担持体の下方に位置し現像剤収容部内に配置された搬送スクリュウとを備えた現像装置において、
    前記搬送スクリュウと上方から対向し、前記現像剤担持体側が上方に位置するように前記現像剤収容部の内壁を端部とする傾斜した傾斜面を備えることを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1に記載の現像装置において、
    前記現像剤担持体の表面との間に規制ギャップを形成し、前記現像剤担持体の表面に担持された現像剤を規制する現像剤規制部材を備え、
    前記傾斜面は、前記現像剤規制部材の前記規制ギャップ側端部付近まで延びていることを特徴とする現像装置。
  3. 請求項2に記載の現像装置において、
    前記傾斜面を形成する部材の一端を、前記現像剤規制部材に当接させたことを特徴とする現像装置。
  4. 請求項2または3に記載の現像装置において、
    前記傾斜面と前記現像剤担持体との間の隙間が、前記現像剤規制部材に向うにつれて狭まるように構成したことを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1乃至4いずれかに記載の現像装置において、
    前記現像剤担持体の内部には、磁界発生手段が設けられており、
    前記磁界発生手段の現像剤収容部内の現像剤を上記現像剤担持体の表面に汲み上げる汲み上げ磁極の法線方向の磁束密度の範囲内に、前記傾斜面が入るように構成したことを特徴とする現像装置。
  6. 請求項1乃至5いずれかに記載の現像装置において、
    前記現像剤担持体の表面との間に規制ギャップを形成し、前記現像剤担持体の表面に担持された現像剤を規制する現像剤規制部材を備え、
    前記現像剤規制部材として、円柱状の棒材を用いたことを特徴とする現像装置。
  7. 請求項1乃至6いずれかに記載の現像装置において、
    前記傾斜面の現像剤収容部側端部が、前記搬送スクリュウよりの外径円の頂点よりも下方に位置することを特徴とする現像装置。
  8. 請求項1乃至7いずれかに記載の現像装置において、
    前記搬送スクリュウのリード角が35.1°以上、45°以下、かつ、前記搬送スクリュウのピッチが、前記搬送スクリュウの羽根高さの3.33倍以上、5.67倍以下ととしたことを特徴とする現像装置。
  9. 請求項1乃至8いずれかに記載の現像装置において、
    前記搬送スクリュウのリード幅をL、前記搬送スクリュウの外径をDとしたとき、(D/L)≦0.5としたことを特徴とする現像装置。
  10. 潜像を担持する潜像担持体と、潜像担持体上の潜像を現像する現像手段とを備えた画像形成装置であって、
    上記現像手段として、請求項1乃至9のいずれかに記載の現像装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  11. 少なくとも潜像担持体と現像装置とを一体的に保持し、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
    上記現像装置として、請求項1乃至9のいずれかに記載の現像装置を用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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