JP2017082590A - 管路の移設工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】容易かつ安全な作業で不断水にて管路の移設が可能となる管路の移設工法を提供する。
【解決手段】埋設された既設管渠1の一部を新規管渠6に交換する管路の移設工法であって、(1)既設管渠1の交換対象部の上流側と下流側にそれぞれ既設管渠1が露出するように地盤を掘削して、互いに隔てられた上流側の掘削部と下流側の掘削部とを形成する工程、(2)上流側、下流側の各掘削部にコンクリートの打設・養生により躯体2,3を築造してそれぞれ躯体2,3の内部空間からなる上流切換室4、下流切換室5を形成し、新たに埋設する新規管渠6により上流切換室4と下流切換室5とを連通する工程、(3)上流切換室4および下流切換室5において既設管渠1を切断し、既設管渠残部1Aの切断口11,12を止水板7,8により塞いで、新規管渠6に通水させる工程、をそれぞれその順序で行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、管路の移設工法に関する。
下水道の管渠の一部が老朽化して水漏れ等が生じた場合、これに対処する方法として、老朽箇所の前後を切断してその切断部分に新規な管渠をいれて溶接等によりつなげるという方法が思い浮かぶ。しかしながらこの方法では、上流側で下水を止めておかなければならず、作業の間、下水を下流に流すことができないという不都合が生じる。したがって、実際には管渠自体の入れ替えは殆ど行っておらず、水漏れ箇所の孔を塞ぐ等、専ら応急処置的な補修作業をするにとどまっているのが実状である。また、老朽箇所の上方の地上部分に建物等がある場合には地盤を掘り返すことさえできず、そのまま放置せざるを得ない状況も多々ある。
また、水流を必要に応じて止めたり流量を調整する目的で、管渠に制水扉を新規に設置することが考えられ、この技術としては、特許文献1に記載の不断水設置工法が挙げられる。当該工法は、(1)流路管が埋設された地盤を掘削し、流路管を露出する工程、(2)掘削された地盤内に流路管を露出させた状態で断面凹字状にコンクリートを打設・養生し、ゲート駆体を形成する工程、(3)前記ゲート駆体内において流路管を切断し、ゲート駆体を介して流路を形成する工程、(4)前記ゲート駆体に扉枠を固定し、この扉枠に制水扉を取り付ける工程、または、ゲ−ト駆体に、予め制水扉が取り付けられた扉枠を固定する工程、をそれぞれその順序で行うものである。この工法によれば、水の流れを断つことなく制水扉を設置できる、すなわち工事の間、常に下流に水を流すことができる。
特開平9−209339
しかしながら特許文献1に記載の技術は、ゲ−ト駆体からなるゲート室の空間を流路の一部として使用するため、ゲート室が常に水で満たされることとなる。したがって、制水扉の新規設置時や点検時、交換時には作業者が水の中に入って作業を行うこととなり、手間のかかる作業を要する。
本発明は、以上のような問題を解決するために創作されたものであり、容易かつ安全な作業で不断水にて管路の移設が可能となり、また、新規の制水扉を不断水にてかつ水中作業を要さずに設置でき、制水扉の点検時や交換時においても水中作業を要さない管路の移設工法を提供することを目的としている。
前記課題を解決するため、本発明は、埋設された既設流路管の一部を新規流路管に交換する管路の移設工法であって、(1)既設流路管の交換対象部の上流側と下流側にそれぞれ既設流路管が露出するように地盤を掘削して、互いに隔てられた上流側の掘削部と下流側の掘削部とを形成する工程、(2)上流側、下流側の各掘削部にコンクリートの打設・養生により躯体を築造してそれぞれ躯体の内部空間からなる上流切換室、下流切換室を形成し、新たに埋設する新規流路管により上流切換室と下流切換室とを連通する工程、(3)上流切換室および下流切換室において既設流路管を切断し、既設流路管の交換対象部の切断口を塞いで、新規流路管に通水させる工程、をそれぞれその順序で行うことを特徴とする。
この管路の移設工法によれば、上流切換室と下流切換室とを新規流路管で連通し、その後、上流切換室および下流切換室において既設流路管を切断することにより、管路は既設流路管から直ちに新規流路管に切り換わることとなる。これにより、容易かつ安全な作業で不断水にての管路の移設が可能となる。
既設流路管の交換対象部の上方の地上部分に建物等がある場合であっても、地上に障害物の無い場所を選んで上流切換室、下流切換室、新規流路管を配することにより、本発明は容易に実施できる。
また本発明は、前記(2)の工程において、上流切換室と下流切換室とを、少なくとも第1新規流路管および第2新規流路管からなる複数の新規流路管により連通することを特徴とする。
この管路の移設工法によれば、たとえば後々の新規流路管の交換にあたり、いずれか1つの新規流路管を用いて通水させつつ、つまり不断水にて新規流路管を交換することができる。
また本発明は、前記(2)の工程において、前記第1新規流路管を経由する第1分流路および前記第2新規流路管を経由する第2分流路にそれぞれ制水扉を設置することを特徴とする。
この管路の移設工法によれば、制水扉を新規に設置するにあたり、手間のかかる水中作業を要さずに設置できる。ゲート室には複数の流路が形成されてそれぞれに制水扉が設置されるため、万が一いずれかの制水扉に支障が生じて通水できなくなった場合であっても残りの制水扉を介して通水できる。
また本発明は、前記(3)の工程後、前記第1分流路および前記第2分流路の内の一方の分流路の制水扉を点検或いは交換するにあたり、当該一方の分流路における制水扉の上流側と下流側とに仮設止水部材を設置して止水状態にて制水扉を点検或いは交換し、その間、他方の分流路を通水させておくことを特徴とする。
この管路の移設工法によれば、制水扉の点検時や交換時においても、不断水状態としたうえで、手間のかかる水中作業を要せずに制水扉の点検或いは交換ができる。
本発明によれば、容易かつ安全な作業で不断水にての管路の移設が可能となる。
また、既設流路管の交換対象部の上方の地上部分に建物等がある場合であっても実施可能となる。
本発明の第1実施形態を示す平断面図である。 図1(a)におけるA−A断面図である。 本発明の第2実施形態を示す平断面図であり、上流切換室、下流切換室を形成した状態を示す。 本発明の第2実施形態を示す平断面図であり、既設管渠を切断した状態を示す。 本発明の第2実施形態を示す平断面図であり、既設管渠残部の切断口を塞いだ状態を示す。 本発明の第3実施形態を示す平断面図であり、上流切換室、下流切換室を形成した状態を示す。 本発明の第3実施形態を示す平断面図であり、制水扉を設置した状態を示す。 本発明の第3実施形態を示す平断面図であり、既設管渠を切断した状態を示す。 本発明の第3実施形態を示す平断面図であり、既設管渠残部の切断口を塞いだ状態を示す。 制水扉の一例を示す外観斜視図である。
「第1実施形態」
図2は図1(a)におけるA−A断面図である。符号Gは地表を示し、下水道の既設管渠(請求項に記載の既設流路管1)が地中に埋設されている。以降、たとえばこの管渠1の途中に図1(a)に示すように老朽箇所が判明し、この老朽箇所周りの管路を移設する場合について説明する。
「(1)既設管渠1の交換対象部の上流側と下流側にそれぞれ既設管渠1が露出するように地盤を掘削する工程」
先ず、既設管渠1の老朽箇所周り、すなわち交換対象部の上流側と下流側において、それぞれ既設管渠1が露出するように地盤を掘削する。
「(2)上流側、下流側の各掘削部に躯体2,3を築造してそれぞれ上流切換室4、下流切換室5を形成し、新たに埋設する新規管渠6により上流切換室4と下流切換室5とを連通する工程」
図1(a)および図2に示すように、上流側、下流側の各掘削部にコンクリートを打設・養生して躯体2,3を築造する。躯体2,3はたとえば略方形体状の躯体として形成される。躯体2の内部が上流切換室4として構成され、躯体3の内部が下流切換室5として構成される。既設管渠1は上流切換室4、下流切換室5を貫通するように位置する。また、躯体2,3築造用の掘削とは別に、新規管渠(請求項に記載の新規流路管)6を埋設するための掘削も行い、当該掘削部に新規管渠6を埋設し、新規管渠6により上流切換室4と下流切換室5とを連通する。
作業形態としては、先に新規管渠6を掘削部に降ろして位置決めしておき、この新規管渠6の上流口、下流口がそれぞれ上流切換室4、下流切換室5に臨むように躯体2,3を築造する形態が簡単な作業で済む。しかし、場合により、先に躯体2,3を築造し終えた後に新規管渠6を降ろして上流切換室4と下流切換室5を連通する方法にしても差し支えない。また、図1(a)では新規管渠6を既設管渠1と平行に配しているが、新規管渠6のレイアウトはこれに限定されるものではない。また、新規管渠6としては曲管を用いてもよい。
また、躯体2,3には、後の工程において止水板7、8(図1(c))を嵌入させるための止水板取付け溝9,10が形成されている。
「(3)上流切換室4および下流切換室5において既設管渠1を切断し、既設管渠1の交換対象部の切断口11,12を塞いで、新規管渠6に通水させる工程」
次いで、図1(b)に示すように、上流切換室4、下流切換室5においてそれぞれ既設管渠1を切断する。次いで図1(c)に示すようにし、上流切換室4において、止水板取付け溝9に止水板7を嵌入してコンクリート13等を流し込むことにより、既設管渠1の交換対象部(既設管渠残部1A)の切断口11を塞ぐ。同様に下流切換室5において、止水板取付け溝10に止水板8を嵌入してコンクリート13等を流し込むことにより、既設管渠残部1Aの切断口12を塞ぐ。
以上により、既設管渠1の上流側切断口14から上流切換室4に流出した下水は、新規管渠6を通して下流切換室5に流れ、再び既設管渠1の下流側切断口15に流れ込む。なお、既設管渠残部1Aはそのまま放置しておくことが基本となるが、場合により撤去しても構わない。
本発明によれば、上流切換室4と下流切換室5とを新規管渠6で連通し、その後、上流切換室4および下流切換室5において既設管渠1を切断して既設管渠残部1Aを塞ぐことにより、管路を既設管渠1から直ちに新規管渠6に切り換えることができ、容易かつ安全な作業で不断水にての管路の移設が可能となる。
既設管渠1の交換対象部の上方の地上部分に建物等がある場合であっても、地上に障害物の無い場所を選んで上流切換室4、下流切換室5、新規管渠6を配することにより、本発明は容易に実施できる。
「第2実施形態」
図3〜図5は第2実施形態に係る説明図である。第1実施形態は1本の新規管渠6を配した形態であったのに対し、第2実施形態は、少なくとも第1新規管渠16および第2新規管渠17からなる複数の新規管渠を配した形態である。なお、第1実施形態と同じ構成要素については同じ符号を付している。
「(1)既設管渠1の交換対象部の上流側と下流側にそれぞれ既設管渠1が露出するように地盤を掘削する工程」
先ず、既設管渠1の老朽箇所周り、すなわち交換対象部の上流側と下流側において、それぞれ既設管渠1が露出するように地盤を掘削する。
「(2)上流側、下流側の各掘削部に躯体2,3を築造してそれぞれ上流切換室4、下流切換室5を形成し、新たに埋設する第1新規管渠16および第2新規管渠17により上流切換室4と下流切換室5とを連通する工程」
図3に示すように、上流側、下流側の各掘削部にコンクリートを打設・養生して躯体2,3を築造する。躯体2,3はたとえば略方形体状の躯体として形成される。躯体2の内部が上流切換室4として構成され、躯体3の内部が下流切換室5として構成される。既設管渠1は上流切換室4、下流切換室5を貫通するように位置する。また、躯体2,3築造用の掘削とは別に、第1新規管渠16および第2新規管渠17を埋設するための掘削も行い、当該掘削部に第1新規管渠16および第2新規管渠17を埋設し、第1新規管渠16および第2新規管渠17により上流切換室4と下流切換室5とを連通する。
本実施形態では、第1新規管渠16の途中に、躯体18により形成された第1中継室20を設けるとともに、第2新規管渠17の途中に、躯体19により形成された第2中継室21を設けている。躯体18,19は共にコンクリートを打設・養生することにより形成される。上流切換室4と第1中継室20とは上流側新規管渠16Aにより連通し、第1中継室20と下流切換室5とは下流側新規管渠16Bにより連通している。上流切換室4と第2中継室21とは上流側新規管渠17Aにより連通し、第2中継室21と下流切換室5とは下流側新規管渠17Bにより連通している。躯体18,19には、後の工程において仮止水板28(図5)を嵌入させるための仮止水板取付け溝22,23が形成されている。
「(3)上流切換室4および下流切換室5において既設管渠1を切断し、既設管渠1の交換対象部の切断口11,12を塞いで、第1新規管渠16,第2新規管渠17に通水させる工程」
次いで、図4に示すように、上流切換室4、下流切換室5においてそれぞれ既設管渠1を切断する。次いで図5に示すように、上流切換室4において、止水板取付け溝9に止水板24を嵌入してコンクリート26等を流し込むことにより、既設管渠残部1Aの切断口11を塞ぐ。同様に下流切換室5において、止水板取付け溝10に止水板25を嵌入してコンクリート26等を流し込むことにより、既設管渠残部1Aの切断口12を塞ぐ。
以上により、既設管渠1の上流側切断口14から上流切換室4に流出した下水は、第1新規管渠16を経由する第1分流路27Aと第2新規管渠17を経由する第2分流路27Bとを通して下流切換室5に流れ、再び既設管渠1の下流側切断口15に流れ込む。そして、必要に応じて仮止水板取付け溝22,23の一方に仮止水板28を嵌入することで、管路を第1分流路27A,第2分流路27Bのどちらかのみに設定することができる。
第2実施形態の管路の移設工法によれば、たとえば後々に第1新規管渠16,第2新規管渠17を交換するとき等、一方の新規管渠を用いて通水させつつ、つまり不断水にて新規管渠を交換することができる。なお、新規管渠は2つの場合に限られず、3つ以上設けることも可能である。
「第3実施形態」
図6〜図9は第3実施形態に係る説明図である。第3実施形態は、少なくとも第1新規管渠34および第2新規管渠35からなる複数の新規管渠を配し、かつ制水扉51,52を設ける形態である。なお、第1実施形態と同じ構成要素については同じ符号を付している。
「(1)既設管渠1の交換対象部の上流側と下流側にそれぞれ既設管渠1が露出するように地盤を掘削する工程」
先ず、既設管渠1の老朽箇所周り、すなわち交換対象部の上流側と下流側において、それぞれ既設管渠1が露出するように地盤を掘削する。
「(2)上流側、下流側の各掘削部に躯体2,3を築造してそれぞれ上流切換室4、下流切換室5を形成し、新たに埋設する第1新規管渠34および第2新規管渠35により上流切換室4と下流切換室5とを連通し、第1新規管渠34を経由する第1分流路53Aおよび第2新規管渠35を経由する第2分流路53Bにそれぞれ制水扉51,52を設置する工程」
図6に示すように、上流側、下流側の各掘削部にコンクリートを打設・養生して躯体2,3を築造する。躯体2,3はたとえば略方形体状の躯体として形成される。躯体2の内部が上流切換室4として構成され、躯体3の内部が下流切換室5として構成される。既設管渠1は上流切換室4、下流切換室5を貫通するように位置する。また、躯体2,3築造用の掘削とは別に、第1新規管渠34および第2新規管渠35を埋設するための掘削も行い、当該掘削部に第1新規管渠34および第2新規管渠35を埋設し、第1新規管渠34および第2新規管渠35により上流切換室4と下流切換室5とを連通する。
本実施形態では、第1新規管渠34の途中に、躯体36により形成された第1中継室40および躯体37により形成された第2中継室41を設けるとともに、第2新規管渠35の途中に、躯体38により形成された第3中継室42および躯体39により形成された第4中継室43を設けている。躯体36〜39はいずれもコンクリートを打設・養生することにより形成される。上流切換室4と第1中継室40とは上流側新規管渠34Aにより連通し、第1中継室40と第2中継室41とは中流新規管渠34Bにより連通し、第2中継室41と下流切換室5とは下流側新規管渠34Cにより連通している。上流切換室4と第3中継室42とは上流側新規管渠35Aにより連通し、第3中継室42と第4中継室43とは中流新規管渠35Bにより連通し、第4中継室43と下流切換室5とは下流側新規管渠35Cにより連通している。躯体36〜39には、後の工程において仮止水板57,58(図9)を嵌入させるための仮止水板取付け溝44〜47が形成されている。
次いで、図7に示すように、第1中継室40において躯体36に制水扉51を設置するとともに、第3中継室42において躯体38に制水扉52を設置する。制水扉51,52としては、たとえば図10に示すように、四角枠状の戸当りフレーム30と、この戸当りフレーム30にガイドされて上下に開閉する扉体31とを備えて、扉体31の開閉度により流量を調整する公知構造の制水扉である。扉体31の上部には開閉駆動棒32が上方に向けて取り付けられており、開閉駆動棒32の上部は、モータ等の駆動源を備えた開閉機33に連結されている。戸当りフレーム30は図7において躯体36,38の内側面に取り付けられる。
なお、制水扉51は、第1中継室40に設置する形態に限られず、上流切換室4や第2中継室41、下流切換室5に設置することも可能であり、また、制水扉52も第3中継室42に設置する形態に限られず、上流切換室4や第4中継室43、下流切換室5に設置することが可能である。
制水扉51,52を設置する段階では未だ既設管渠1を切断していないため、下水は第1中継室40、第3中継室42に流入していない。したがって、作業者は手間のかかる水中作業を要さずに制水扉51,52の設置を行える。また、制水扉51,52の設置にあたっては、戸当りフレーム30に対し扉体31を閉めた状態で、すなわち、扉体31を工場出荷時の全閉状態としたままで設置することができる。したがって、工場出荷時の止水性能を維持しつつ制水扉51,52の設置の精度を向上させることができ、戸当りフレーム30と扉体31の隙間(クリアランス)を均一にすることができる。
「(3)上流切換室4および下流切換室5において既設管渠1を切断し、既設管渠1の交換対象部の切断口11,12を塞いで、第1新規管渠34,第2新規管渠35に通水させる工程」
次いで、図8に示すように、上流切換室4、下流切換室5においてそれぞれ既設管渠1を切断する。次いで図9に示すように、上流切換室4において、止水板取付け溝9に止水板54を嵌入してコンクリート56等を流し込むことにより、既設管渠残部1Aの切断口11を塞ぐ。同様に下流切換室5において、止水板取付け溝10に止水板55を嵌入してコンクリート56等を流し込むことにより、既設管渠残部1Aの切断口12を塞ぐ。
以上により、既設管渠1の上流側切断口14から上流切換室4に流出した下水は、第1新規管渠34を経由する第1分流路53Aと第2新規管渠35を経由する第2分流路53Bとを通して下流切換室5に流れ、再び既設管渠1の下流側切断口15に流れ込む。
以上のように第3実施形態の工法によれば、制水扉51,52を新規に設置するにあたり、手間のかかる水中作業を要さずに設置できる。第1分流路53A,第2分流路53Bのそれぞれに制水扉51,52が設置されるため、万が一制水扉51,52のどちらか一方に支障が生じて通水できなくなった場合であっても他方の制水扉を介して通水できる。
また、前記(3)の工程後、図9に示すように、或る分流路(第2分流路53B)の制水扉52を点検或いは交換するにあたっては、第2分流路53Bにおける制水扉52の上流側と下流側とに仮設止水部材としての仮設止水板57,58を止水板取付け溝46,47に嵌入して第2分流路53Bを止水状態にして制水扉52を点検或いは交換する。仮設止水板57,58の設置後、第2分流路53Bにおける仮設止水板57,58間に溜まっている水はたとえば排水ポンプ等により排水する。その間、第1分流路53Aにおいては、制水扉51を開いた状態にして通水させておく。つまり、既設管渠1の下流側に水を流しつつ不断水にて容易に制水扉52を点検或いは交換できる。逆に、第1分流路53Aの制水扉51を点検或いは交換するにあたっては、第1分流路53Aにおける制水扉51の上流側と下流側とに仮設止水板57,58を落とし込んで第1分流路53Aを止水状態にして制水扉51を点検或いは交換する。その間、第2分流路53Bにおいては、制水扉52を開いた状態にして通水させておく。
以上のように、本発明によれば、制水扉51,52の点検時や交換時においても手間のかかる水中作業を要せずに制水扉51,52の点検或いは交換ができる。なお、仮設止水部材としては、仮設止水板57,58に限定されることなく、土嚢などを用いてもよい。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は図面に記載したものに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な設計変更が可能である。
1 既設管渠(既設流路管)
1A 既設管渠残部
2,3 躯体
4 上流切換室
5 下流切換室
6 新規管渠(新規流路管)
7,8 止水板
14 上流側切断口
15 下流側切断口
16,17 新規管渠(新規流路管)
18 第1中継室
19 第2中継室
28 仮設止水板
34,35 新規管渠(新規流路管)
40 第1中継室
41 第2中継室
42 第3中継室
43 第4中継室
51,52 制水扉
53A 第1分流路
53B 第2分流路
57,58 仮設止水板

Claims (4)

  1. 埋設された既設流路管の一部を新規流路管に交換する管路の移設工法であって、
    (1)既設流路管の交換対象部の上流側と下流側にそれぞれ既設流路管が露出するように地盤を掘削して、互いに隔てられた上流側の掘削部と下流側の掘削部とを形成する工程、
    (2)上流側、下流側の各掘削部にコンクリートの打設・養生により躯体を築造してそれぞれ躯体の内部空間からなる上流切換室、下流切換室を形成し、新たに埋設する新規流路管により上流切換室と下流切換室とを連通する工程、
    (3)上流切換室および下流切換室において既設流路管を切断し、既設流路管の交換対象部の切断口を塞いで、新規流路管に通水させる工程、
    をそれぞれその順序で行うことを特徴とする管路の移設工法。
  2. 前記(2)の工程において、上流切換室と下流切換室とを、少なくとも第1新規流路管および第2新規流路管からなる複数の新規流路管により連通することを特徴とする請求項1に記載の管路の移設工法。
  3. 前記(2)の工程において、前記第1新規流路管を経由する第1分流路および前記第2新規流路管を経由する第2分流路にそれぞれ制水扉を設置することを特徴とする請求項2に記載の管路の移設工法。
  4. 前記(3)の工程後、前記第1分流路および前記第2分流路の内の一方の分流路の制水扉を点検或いは交換するにあたり、
    当該一方の分流路における制水扉の上流側と下流側とに仮設止水部材を設置して止水状態にて制水扉を点検或いは交換し、その間、他方の分流路を通水させておくことを特徴とする請求項3に記載の管路の移設工法。
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