JP2017082574A - 水洗トイレシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】必要に応じて、必要な場所に便器を容易に移動して移動した便器を真空水洗トイレとすることができる水洗トイレシステムを提供する。【解決手段】本発明は、建物の居室で利用する水洗トイレのための水洗トイレシステムであって、ボウル、前記ボウルへの注水路、及び前記ボウルに貯められた貯水を排出する排出口、を有する、少なくとも1つの移動式便器と、前記排出口と接続可能な複数の便器接続口を有する、汚水用配管と、前記汚水用配管が接続される負圧ポンプと、を備え、前記複数の便器接続口は、前記居室内から接続可能に配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、水洗トイレシステムに関する。
歩行が困難でトイレに自力で行けない人のために、病院の病室、介護施設の入所者寝室や自宅の寝室のベッドサイドに移動式便器(ポータブルトイレ)を設置することがある。そして、ベッドから起き上がった使用者が、自力であるいは介助者に介助されながら、このポータブルトイレの便座にすぐに乗り移れるようにしている。このような従来の移動式便器は、一般に、使用者が排泄した排泄物を、便器本体に着脱自在に設けられたボウルに一旦貯めておき、看護人や介護人等が便器本体から排泄物が入ったボウルを取り外す。そして、このボウルをトイレまで運び、トイレの水洗便器などに排泄物を移す。その後、ボウルを洗浄したのち、再び便器本体にセットするようになっている。
ところで、病院や介護施設などでは、一人の看護人あるいは介護人が、多人数の患者や介護施設入居者をケアしなければならないため、上記のようなボウルの清掃作業などを行う時間を中々とれない。しかし、病院や介護施設などの場合、多床室と称される一部屋に複数のベッドが置かれた部屋が一般的であるため、こまめにボウルの清掃作業を行わないと、排泄物の異臭が病室や寝室内にこもり、同室の患者や入居者に不快な思いをさせてしまうという問題がある。
そこで、ボウルの排泄物を容易に排出して看護人や介護人の負担を軽減できるように、上記移動式便器を水洗式のトイレのようにした負圧吸引式トイレが提案されている(例えば、特許文献1)。この負圧吸引式トイレは、底部に排出口を有する便器本体と、前記便器本体の排出口に排水管路を通じて接続された負圧タンクと、前記負圧タンクと前記便器本体との接続を開閉する開閉弁と、前記負圧タンクに取り付けられた真空ポンプと、前記負圧タンクの底部に設けられた排出口を開閉する排出弁と、制御装置とを備えている。そして、前記制御装置は、前記真空ポンプを作動させ、前記負圧タンクを負圧状態にするステップAと、前記開閉弁を開くステップBと、前記排出弁を開くステップCを実行するように構成されている。
すなわち、この負圧吸引式トイレは、真空ポンプで負圧タンク内を負圧状態にした後、便器本体と負圧タンクを接続する排水管路に設けた開閉弁を開放することで、負圧タンク内に便器本体内の排泄物を水洗水とともに吸引する。そして、負圧タンクへの排泄物の吸引が終わると、前記開閉弁を閉じるとともに、負圧タンク内を大気圧に戻す。その後、負圧タンクの底に設けた排水弁を開放して負圧タンク内の排泄物を含む汚水を、汚水マスへ排水するようにしている。
特開2014−173278号公報
しかし、上記負圧吸引式トイレの場合、便器の位置を変更することはまったく考慮されていない。したがって、例えば、健常な間、ベッドルームに隣接するトイレブースに設置された負圧吸引式トイレで用便していても、高齢化や、傷病により、歩行困難になって、ベッドサイドで用便する必要が生じた場合、配管工事などを新たに行わなくてはならない。
また、ベッドサイドに便器を設置すると、介護スペースが狭くなるため、介護施設などにおいては、夜間の介護人の人数が少ないため、障害度の高い人のベッドサイドのみに移動式便器を設置するようにしている。しかも、介護施設などは、施設利用者が入れ替わるため、簡易便器が必要になる場所が一定ではない。
本発明は、上記事情に鑑みて、必要に応じて、必要な場所に便器を容易に移動して移動した便器を水洗トイレとすることができる水洗トイレシステムを提供することを目的としている。
第1の本発明は、建物の居室で利用する水洗トイレのための水洗トイレシステムであって、ボウル、前記ボウルへの注水路、及び前記ボウルに貯められた貯水を排出する排出口、を有する、少なくとも1つの移動式便器と、前記排出口と接続可能な複数の便器接続口を有する、汚水用配管と、前記汚水用配管が接続される負圧ポンプと、を備え、前記複数の便器接続口は、前記居室内から接続可能に配置されている。
この構成によれば、汚水用配管に設けられた複数の便器接続口が、居室内から接続可能に配置されているため、居室内の所望の場所に移動式便器を配置することができる。
上記水洗トイレシステムにおいては、前記負圧ポンプを、前記建物の下水配管路に接続されるように構成し、前記負圧ポンプにより吸引される汚水を、前記下水配管路に排出するように構成することができる。
したがって、建物内に予め設置された下水配管路を利用して汚水を排出することができる。
上記水洗トイレシステムにおいては、前記建物内の複数の前記居室に前記移動式便器を少なくとも1つずつ配置し、前記建物の居室外に前記負圧ポンプを配置し、前記汚水用配管を、前記各居室に配置された前記移動式便器と接続し、前記負圧ポンプで吸引された汚水を汚水マスに排出するように構成することができる。
したがって、建物内の複数の居室に移動式便器が配置されている場合でも、居室外の負圧ポンプにより、汚水を吸引することができる。
上記各水洗トイレシステムにおいては、前記複数の便器接続口の少なくとも1つの近傍に配置され、前記注水路と接続可能な給水栓をさらに備えることができる。これにより、移動式便器を所望の位置の便器接続口に接続したとき、注水路も給水栓に接続することができる。したがって、給水栓の場所にかかわらず、移動式便器を設置することができる。
上記目的を達成するために、第2の本発明にかかる真空水洗トイレシステムは、便器のボウル内に貯められた貯水を、前記ボウルの排出口から真空配管に吸引排水するようにした真空トイレシステムであって、前記便器が、移動可能に形成されているとともに、前記ボウルの排出口と真空配管を接続する途中に真空弁を有する排出路と、一端が前記ボウル内に臨み、前記ボウル内に洗浄水を注水する注水路と、この注水路を開閉する注水路開閉電磁弁と、少なくとも注水路開閉電磁弁を制御する制御装置を備え、前記真空配管が、真空配管本体と、真空配管本体の長手方向に離れた位置で、室内壁面または室内床面から室内に露出する複数の便器接続口を備え、前記真空配管本体に真空ポンプの吸込み側が接続され、前記真空ポンプの排出側が、下水配管路に接続されていることを特徴としている。
第2の本発明の真空水洗トイレシステムは、真空ポンプが、液封式真空ポンプであることが好ましい。
また、上記真空ポンプにおいては、吸い込み側入口に便等の固形物を細かく粉砕する固形物粉砕手段を設けるようにしてもよい。
第2の本発明の真空水洗トイレシステムは、真空弁を、排出路を開閉する弁体と、弁体をスライド可能に収容するシリンダ部と、前記弁体を、前記排出路が閉鎖状態となるように付勢する付勢手段と、前記シリンダ部と、前記排出路の弁体より排出側とを連通させる連通管を備え、前記連通管が、途中に連通管開閉電磁弁を有し、前記連通管開閉電磁弁と前記シリンダ部との間に第1分岐管を、連通管開閉電磁弁と連通管の排出路側との間に第2分岐管をそれぞれ端部が大気中に開放された状態に備え、第1分岐管が第1分岐管開閉電磁弁を、第2分岐管が第2分岐管開閉電磁弁をそれぞれ備える構成とすることが好ましい。
第2の本発明の真空水洗トイレシステムは、便器設置想定位置近傍に、給水栓が設けられていることが好ましい。
第2の本発明の真空水洗トイレシステムは、ボウルの排水口が、真空配管の内径以下の内径であることが好ましい。
すなわち、排水口が真空配管の内径より大きいと、真空配管の内径より大きな排泄物が真空配管側に吸い込まれて詰まりを生じるおそれがある。
第2の本発明の真空水洗トイレシステムは、上記のように、便器のボウル内に貯められた貯水を、前記ボウルの排出口から真空配管に吸引排水するようにした真空トイレシステムであって、前記便器が、移動可能に形成されているとともに、前記ボウルの排出口と真空配管を接続する途中に真空弁を有する排出路と、一端が前記ボウル内に臨み、前記ボウル内に洗浄水を注水する注水路と、この注水路を開閉する注水路開閉電磁弁と、少なくとも注水路開閉電磁弁を制御する制御装置を備え、前記真空配管が、真空配管本体と、真空配管本体の長手方向に離れた位置で、室内壁面または室内床面から室内に露出する複数の便器接続口を備え、前記真空配管本体に真空ポンプの吸込み側が接続され、前記真空ポンプの排出側が、下水配管路に接続されているので、移動式便器を所望の設置想定位置に移動させて近傍に設けられた便器接続口に排出路の接続口に接続し、真空ポンプを作動させることによって、ボウル内の汚水を下水配管路に排出させることができる。したがって、移動式便器を容易に真空水洗トイレとして使用できる。
本発明によれば、必要な場所に便器を容易に移動して移動した便器を水洗トイレとすることができる。
本発明にかかる水洗トイレシステムを概略的に説明する図である。 図1の水洗トイレシステムの汚水用配管と負圧ポンプの接続状態を説明する図である。 図1の水洗トイレシステムに用いる負圧ポンプの1例の断面図である。 図1の水洗トイレシステムの移動式便器の概略断面図である。 図4の移動式便器の弁機構部分を概略的に説明する図である。 図1の水洗トイレシステムの移動式便器の作動を説明する図であって、同図(a)はボウル内の貯水状態を表す図、同図(b)は洗浄水の注水開始状態を説明する図である。 図1の水洗トイレシステムの移動式便器の作動を説明する図であって、同図(a)は弁機構が開放され、洗浄水を正常貯水状態まで注水する状態を説明する図である。 弁機構の動作を説明する図であって、同図(a)は負圧ポンプの吸引開始状態を説明する図、同図(b)は弁体の開放状態を説明する図である。 弁機構の動作を説明する図であって、同図(a)は貯水排水停止状態を説明する図、同図(b)は汚水用配管内の排水およびボウル内の臭気吸引状態を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る弁機構の概略図である。 図10の弁機構の動作を説明する図である。 図10の弁機構の動作を説明する図である。 図10の弁機構の動作のタイミングチャートである。 本発明に係る水洗トイレシステムの他の例を示す概略図である。 本発明に係る水洗トイレシステムの他の例を示す概略図である。
<A.第1実施形態>
以下に、本発明に係る水洗トイレシステムの第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る水洗トイレシステムが配置される居室の平面図であり、図2は水洗トイレシステムの配管と負圧ポンプの接続状態を説明する図であり、図3は負圧ポンプの断面図である。
以下では、本実施形態の水洗トイレシステムが配置される建物内の居室の概要を説明した後、水洗トイレシステムについて詳細に説明する。
<1.居室の概要>
図1に示すように、本実施形態に係る水洗トイレシステムが配置される居室は、矩形状に形成されており、この中に居住スペース42とトイレブース41とが設けられている。ここでは、説明の便宜のため、図1の上側の居室4の壁を第1壁401、下側の居室4の壁を第2壁402、右側の居室4の壁を第3壁403、左側の居室4の壁を第4壁404と称することとする。居室は、老人ホームや高齢者向けマンションなどの介護施設や病院などの建物内に複数設けられているものである。
居室4の第1壁401には窓44が設けられ、第2壁402の第4壁404側にはドア45が設けられている。また、第2壁402と第3壁403との角部には、平面視矩形状のトイレブース41が設けられており、通常はこのトイレブース41に移動式便器が配置される。トイレブース41における第3壁403側には、負圧ポンプ3が配置されており、この負圧ポンプ3に接続された配管本体21が、第3壁403に埋め込まれ、第3壁403に沿って延びている。
図2に示すように、負圧ポンプ3に接続された配管本体21には、第1の便器接続口22と、第2の便器接続口23とが設けられている。図1に示すように、第1の便器接続口22は、トイレブース41内において第3壁403から露出するように配置されており、第2の便器接続口23は、第3壁403における第1壁401側の端部付近に露出している。なお、これら第1の便器接続口22および第2の便器接続口23は、それぞれ後述するフレキシブルホース12aの端部のジョイント部を接続することによって、弁が開放状態となり、ジョイント部を外すことによって弁が閉じる、弁構造を備えている。なお、以上のような便器接続口22,23やジョイント部は、減圧を維持できる構造にすることができる。
また、窓44に近接してベッド43が設けられており、このベッド43の右側に、トイレブース41から移動した移動式便器1を配置可能となっている。そして、この移動式便器1を配置できるようにするため、第1壁401には、給水栓6と電源コンセント150とが設けられ、第3壁403には、上述した第2の便器接続口23が設けられている。そのため、移動式便器1には、ホース61を介して給水栓6から水洗水が供給されるとともに、移動式便器1に設けられたケーブル15aを電源コンセント150に接続することで、移動式便器1に給電可能となっている。また、移動式便器1に設けられたフレキシブルホース12aを、第2の便器接続口23に接続することで、移動式便器1の便をフレキシブルホース12aを介して配管本体21内に排出できるようになっている。また、トイレブース41内にも、同様に、電源コンセント150と給水栓6を配置することができる。
<2.水洗トイレシステム>
本実施形態に係る水洗トイレシステムは、上述した移動式便器1と、汚水用配管2と、負圧ポンプ3とを備えている。以下、これらについて詳細に説明する。
<2−1.配管、及び負圧ポンプ>
汚水用配管2は、上述した配管本体21、及びこれに接続された第1及び第2の便器接続口22,23により構成されている。また、図2及び図3に示すように、負圧ポンプ3は、例えば、液封式真空ポンプを用いることができ、ポンプ本体3aと、モータ31とを備えている。ポンプ本体3aは、ハウジング32を備えており、このハウジング32内にスクリューロータ33及びカッター34が回転可能に配置されている。そして、これらスクリューロータ33およびカッター34は、ハウジング32に隣接するモータ31によって回転するようになっている。
また、ハウジングには、吸込み側配管3b及び排出側配管3cが設けられている。吸込み側配管3bには、上述した配管本体21が接続されている。また、吸込み側配管3bは、その最高位置が、ハウジング32の最高位置より高くなっているとともに、上述した配管本体21に連結されている。一方、排出側配管3cは、建物排水立管などの下水配管路5に連結されているとともに、その最高位置が、ハウジング32の最高位置より高くなっている。そのため、ハウジング32内には、常に封水が溜まるようになっている。そして、下水配管路5は、屋外の汚水マスに連結され、汚水が下水配管路5を介して汚水マスに排出される。
なお、モータ31は、後述する制御装置15からの制御信号によってオンオフされるようになっている。また、上記制御信号は、無線であるいは汚水用配管2に沿って設けられた制御信号線を介して有線で、負圧ポンプ3側に送られるようになっている。
そして、負圧ポンプ3では、モータ31の駆動によってスクリューローター33が回転すると、ハウジング32内に溜まった封水が遠心力によってハウジング32の内壁に沿って排出側配管3c側に流れ、吸込み側が負圧状態となる。これにより、汚水用配管2内が減圧され、汚水用配管2内の水および空気が排出側配管3cを介して下水配管路5に排出される。また、カッター34は、スクリューローター33とともに回転して汚水用配管2側からハウジング32内に流入する固形物を粉砕して、ハウジング32内での詰まりを防止するようになっている。
<2−2.移動式便器>
図4は移動式便器の概略断面図であり、図5は図4の移動式便器の真空弁部分を概略的に説明する図である。図4に示すように、この移動式便器1は、便器本体10と、この便器本体に収容されるボウル11と、ボウル11から水とともに便を排出する排水路12と、ボウル11に水洗水を供給する注水路14と、を備えている。さらに、この移動式便器1には、排水路12の途中に設けられた弁機構(例えば、真空弁)13と、注水や排水を制御する制御装置15と、制御装置15を操作するリモートコントローラ19と、を備えている。以下、これらの部材について、詳細に説明する。
便器本体10は、ボディ10aを備えており、このボディ10aは、ボウル11、排水路12、注水路14および制御装置15を収容するように構成され、下端に車輪(図示省略)を備えている。また、ボディ10aには、ボウル11の上面に配置される便座10bと、この便座10bの上面からボウル11の上部開口を塞ぐ蓋10cと、把手10dとを備えている。ボウル11は、ボディ10a内に収容されていて、その下部に、排出口11aを備えている。また、ボウル11には、後述する図6(a)に示すように、使用前に貯水が予め所定高さまで貯められている。
排出口11aは、配管本体21の径と同じか少し小口径になっていて、排水路12の一端が接続されている。排水路12は、弁機構13が途中に組み込まれており、ボディ10aから外部に設けられた部分がフレキシブルホース12aになっている。そして、図示を省略するが、このフレキシブルホース12aの先端が前述のように、便器接続口22,23に着脱自在なジョイント構造となっている。
図5に示すように、弁機構13は、排水路12の一部を構成しており、ボディ13aを備えている。このボディ13aは、内部空間を有するシリンダ部13hと、このシリンダ部13hに連通し、排水路12の一部を構成する吸引管部13iと、排出管部13jとを有する。吸引管部13iは、ボウル11の排出口11aに接続されており、排出管部13jには、排水路12の一部を構成するレジューサー12bが接続されている。レジューサー12bは、大径側がボウル11の排出口11a側に接続され、小径側端部がボディ10aを貫通して外部に露出し、排水路12の一部を構成するフレキシブルホース12aの一端部が着脱自在に接続されている。
シリンダ部13hには、弁体13bが収容されており、シリンダ部13h内をスライドして吸引管部13iと排出管部13jとの間で排水路12を開閉できるようになっている。また、弁体13bには、付勢手段であるバネ13kが接続されており、このバネ13kによって弁体13bが排水路12を閉じる方向に常に付勢されている。
また、この弁機構13には、シリンダ部13hの上部と排出管部13jとを接続し、これらを連通させるための連通管13cが設けられている。この連通管13cには、排出管部13j側に逆止弁13gが設けられており、シリンダ部13h側に第1電磁開閉弁13dが設けられている。
逆止弁13gにより、連通管13cには、シリンダ部13h側から排出管部13jへのみ気液が流れるようになっている。また、第1電磁開閉弁13dは、後述する制御装置15からの制御信号によって開閉するようになっている。
さらに、連通管13cには、シリンダ部13hの上部と第1電磁開閉弁13dとの間に、第1分岐管13mが接続され、逆止弁13gと第1電磁開閉弁13dとの間に、第2分岐管13nが接続されている。第1分岐管13mは、第2電磁開閉弁13eを途中に備え、端部が大気中に開放されている。第2電磁開閉弁13eは、後述する制御装置15からの制御信号によって開閉するようになっており、第2電磁開閉弁13eが開くことで、連通管13cが大気圧となる。一方、第2分岐管13nは、第3電磁開閉弁13fを途中に備え、端部がボウル11の貯水より上の位置でボウル11内に開放されている。
図4に戻って、移動式便器1の注水の機構について説明を続ける。図4及び後述する図6に示すように、注水路14の一端には、ボウル11の上縁部に臨む注水口14aが設けられ、他端には給水口14bが設けられている。そして、注水口14aと給水口14bとの間には、注水路電磁開閉弁14cが設けられている。
給水口14bは、ボディ10aから外部に露出しており、上述した第1の便器接続口22および第2の便器接続口23の近傍にそれぞれ設けられた給水栓6にホース61を介して接続されるようになっている。
制御装置15は、ボディ10a内に設けられていて、リモートコントローラ19の操作ボタンを操作することによって、負圧ポンプ3を駆動させるようになっている。また、制御装置15により、注水路電磁開閉弁14c、第1電磁開閉弁13d、第2電磁開閉弁13e、第3電磁開閉弁13fを後述するように開閉動作させるようになっている。さらに、制御装置15は、ボディ10aを貫通するように設けられたプラグを備えたケーブル15aに接続されており、上述したように、このケーブル15aのプラグを電源コンセントに接続することによって給電されるようになっている。
<3.水洗トイレシステムの使用方法>
次に、この真空水洗トイレシステムの使用方法および動作について、図6〜図9も参照しつつ詳しく説明する。図6及び図7は水洗トイレシステムの移動式便器の動作を示す図であり、図8及び図9は真空弁の動作を説明する図である。
(1)まず、移動式便器1を、図1に示すように、設置想定位置であるトイレブース41内あるいは居住スペース42のベッドサイドに移動させて、その近傍に設けられた便器接続口22(23)にレジューサー12bに接続されたフレキシブルホース12aを接続する。さらに、給水栓6に注水路14に繋がるホース61を接続し、電源コンセント(図示せず)に制御装置15の電源ケーブル15aのプラグを接続する。なお、この状態では、図6(a)に示すように、ボウル11の所定高さまで貯水が貯められている。
(2)使用者が用便を終えると、使用者あるいは介助者が、リモートコントローラ19のスイッチを押し、負圧ポンプ3を作動させる。すなわち、スイッチが押されると、制御装置15からの制御信号によって負圧ポンプ3がオンとなり、モータ31が回転する。なお、このとき、注水路電磁開閉弁14c、第1電磁開閉弁13d、第2電磁開閉弁13eおよび第3電磁開閉弁13fは閉状態となっている。
(3)制御装置15の制御部において、負圧ポンプ3の運転が作動開始から時間t1が経過したと判断されると、第2電磁開閉弁13eおよび第3電磁開閉弁13fが閉じた状態で、制御装置15の制御部からの制御信号によって、第1電磁開閉弁13dと注水路電磁開閉弁14cが開放状態となる。すなわち、図8(a)に示すように、第1電磁開閉弁13dの開放によって、シリンダ部13hの内部の空気が汚水用配管2側に吸引される。これにより、シリンダ部13h内が減圧されるため、弁体13bがバネ13kの付勢力に抗してシリンダ部13hの上方に引き上げられる。
(4)そして、弁体13bの引き上げによって、弁機構13が開放状態となり、図7(a)および図8(b)に示すように、ボウル11内の汚物を含む貯水が汚水用配管2側に吸引される。これとともに、図7(a)に示すように、注水口14aからボウル11内に洗浄水が注水され、注水された洗浄水が、旋回流になりながらボウル11の内壁面に沿って流れ、ボウル11内を洗浄する。なお、洗浄水の注水量および注水速度は、後述する排水停止する時間t2までに、ボウル11内の水が空になって、排出口11aから空気を吸い込まない、あるいは、ボウル11から溢れ出ないように設定されている。
なお、時間t1は、負圧ポンプ3が作動開始から汚水用配管2内がバネ13kの付勢力に抗して弁体13bがシリンダ部13h内に吸引可能な真空度に達するまでの時間で、汚水用配管2の容量および負圧ポンプ3の能力に応じて適宜決定される。
(5)制御装置15の制御部において、上記排水開始から汚水が十分に汚水用配管2側に吸引されるまでの時間t2が経過したと判断されると、制御装置15の制御部からの制御信号によって、第1電磁開閉弁13dが閉じ、第2電磁開閉弁13eおよび第3電磁開閉弁13fが開放される。
図9(a)に示すように、この第2電磁開閉弁13eの開放によって、シリンダ部13h内が大気圧となり、バネ13kの付勢力によって弁体13bが排水路12を閉じるように動く。これにより、ボウル11内の貯水の汚水用配管2側への吸引が停止される。また、図9(b)に示すように、第3電磁開閉弁13fの開放によって、ボウル11内の臭気(図7(b)に破線の矢印で示す)が、第2分岐管13nおよび連通管13cを通り、汚水用配管2内に吸引される。そして、汚水用配管2内に吸引された臭気は、汚水用配管2内の汚水とともに、負圧ポンプ3に吸引されたのち、汚水とともに下水配管路5へ排気される。
(6)制御装置15の制御部において、第1電磁開閉弁13dが閉じられてから、時間t3経過したと判断されると、制御装置15の制御部からの信号により注水路電磁開閉弁14cが閉じられる。なお、時間t3は、弁体13bが閉じてボウル11から汚水用配管2側へ吸引排水が終わり、注水路14からボウル11内に設定貯水高さまで注水されるまでの時間であって、注水速度およびボウル11の設定貯水高さなどに応じて適宜決定される。
(7)制御装置15の制御部において、第1電磁開閉弁13dが閉じられてから、時間t4が経過したと判断されると、制御装置15の制御部からの制御信号により、負圧ポンプ3が停止するとともに、第3電磁開閉弁13fが閉じられる。なお、時間t4は、ボウル11の容量、汚水用配管2の容量および負圧ポンプ3の能力等に応じて適宜決定される。
<4.特徴>
この水洗トイレシステムは、上記のように構成されており、以下のような優れた効果を備えている。
(1)移動式便器1の設置位置として、トイレブース41と、居住スペース42のベッド43の近傍の2箇所を必要に応じて選択し、それぞれの位置で、移動式便器1を水洗トイレとして使用することができる。すなわち、リモートコントローラ19のボタンを押すだけで、直ちに排泄物を下水配管路5に排出することができ、看護人や介護人がボウルの排泄物を水洗便器に捨てる作業や、ボウルの洗浄作業を行う必要がなくなり、看護や介護の負担を軽減することができる。
(2)移動式便器1の設置位置として、トイレブース41と居住スペース42の2箇所を選択でき、例えば、健常あるいは軽介助で歩行可能時には、トイレブース41に移動式便器1を常設しておき、通常の水洗トイレとして使用し、高齢になる、あるいは、軽介助では歩行困難な障害が生じて、トイレブース41まで移動困難な場合などにおいては、移動式便器1を居住スペース42に移動させてベッドサイドで用便をすることができる。
(3)汚水用配管2内の汚水を下水配管路5へ排出すると同時にボウル11内およびその近傍の臭気を下水配管路5へ排気するようにしたので、排泄物の異臭が室内等に漏れにくい。
(4)負圧ポンプ3から下水配管路5に直接排水するようにしたので、タンクなどの設置が不要である。また、負圧ポンプ3を居室内に配置しているため、予め建物に設置されている下水配管路5を利用して汚水を排出することができる。
(5)排水が完了すると、汚水用配管2内は空の状態となっているとともに、負圧ポンプ3が液封式であるので、移動式便器1の繋ぎ換え時などに、下水配管路5側の臭気は勿論、汚水用配管2内の臭気が室内に漏れ出ることを極力防止することができる。
(6)負圧ポンプ3がカッター34を備えているので、固形物がカッター34によって粉砕され、負圧ポンプ3内での詰まり等が防止できる。
(7)排水停止する時間t2までに、ボウル11内の水が空になって、排出口11aから空気を吸い込まないようにしたので、ボウル11でのゴボゴボという排水騒音を極力防止することができる。
なお、第1分岐管13mの端部を配置する位置は、特には限定されず、大気に開放されていればよい。また、第2分岐管13nの端部を配置する位置も特には限定されず、移動式便器1で発生する臭気を吸引できればよい。したがって、ボウル11を臨む位置以外であってもよい。
<B.第2実施形態>
次に、本発明に係る水洗トイレシステムの第2実施形態について、図面を参照しつつ説明する。第2実施形態が第1実施形態と相違するのは、弁機構の機構であり、その他は主として同じであるため、同一構成には同一符号を付して、説明を省略することがある。
<1.弁機構の概要>
図10は本実施形態に係る真空弁の概略説明図である。図10に示すように、この真空弁には、シリンダ部13hの上部と排出管部13jとを接続し、これらを連通させるための第1連通管13rが設けられている。そして、この第1連通管13rには、排出管部13j側に第1逆止弁13sが設けられており、シリンダ部13h側に第4電磁開閉弁13tが設けられている。この第2逆止弁13yにより、第1連通管13rには、シリンダ部13h側から排出管部13jへのみ空気が流れるようになっている。
また、シリンダ部13hと第4電磁開閉弁13tとの間、及び第1逆止弁13sと第2逆止弁13yとの間を結ぶ、第2連通管13vが設けられている。そして、この第2連通管13vには、第3分岐管13wが接続されている。この第3分岐管13wの途中には、第5電磁開閉弁13xが設けられている。また、この第3分岐管13wの端部は、上記第1実施形態の第1分岐管13mと同様に、大気中に開放されている。また、第2連通管13vにおいて、第3分岐管13wよりもシリンダ部13h側には、第2逆止弁13yが設けられている。この第2逆止弁13yにより、第2連通管13vには、排出管部13j側からシリンダ部13h側へのみ空気が流れるようになっている。
<2.弁機構の動作>
次に、この弁機構の動作の一例について、図10〜図13を説明する。図10〜図12は弁機構の動作を説明する図であり、図13は弁機構の各電磁弁等の開閉を示すタイミングチャートである。
(1)使用者が用便を終え、使用者あるいは介助者が、リモートコントローラ19のスイッチを押すと、注水路電磁開閉弁14cが開状態となり、注水口14aからボウル11内に洗浄用の水洗水が供給される。これからわずかの時間t5後に、負圧ポンプ3が作動する。このとき、第4電磁開閉弁13t及び第5電磁開閉弁13xは閉状態となっている。なお、以下では、リモートコントローラ19を操作し、注水路電磁開閉弁14cが開状態となった時刻を0として説明を行う。
(2)制御装置15の制御部において、時間t6が経過したと判断されると、図11に示すように、第5電磁開閉弁13xが閉じた状態で、第4電磁開閉弁13tが開状態となる。これにより、シリンダ部13hの内部の空気が第1連通管13rを通じて汚水用配管2側に吸引される。このとき、第2連通管13vには、シリンダ部13h側に第2逆止弁13yが配置されているため、シリンダ部13hの空気は、第2連通管13vには流れない。こうして、シリンダ部13h内が減圧されるため、弁体13bがバネ13kの付勢力に抗してシリンダ部13hの上方に引き上げられる。その後、時間t6からわずかの時間(例えば、1〜5秒程度)経過後の時間t7に、注水路電磁開閉弁14cを閉状態にし、水洗水の供給を停止する。
(3)そして、弁体13bの引き上げによって、弁機構13が開放状態となり、図11に示すように、ボウル11内の汚物を含む貯水が汚水用配管2側に吸引される。
(4)制御装置15の制御部において、上記排水開始から汚水が十分に汚水用配管2側に吸引されるまでの時間t8が経過したと判断されると、制御装置15の制御部からの制御信号によって、注水路電磁開閉弁14cを再び開状態にする。これにより、汚水が排出された後のボウル11へ貯水が行われる。
同時に、第5電磁開閉弁13xを開状態にすることで、図12に示すように、第1連通管13r及び第2連通管13vを通じて、シリンダ部13h内が大気圧となり、バネ13kの付勢力によって弁体13bが排水路12を閉じるように動く。これにより、ボウル11内の貯水の汚水用配管2側への吸引が停止される。
また、第5電磁開閉弁13xの開放によって、移動式便器1の周囲の臭気が、第3分岐管13w、第2連通管13v、及び第1連通管13rを通り、汚水用配管2内に吸引される。そして、汚水用配管2内に吸引された臭気は、汚水用配管2内の汚水とともに、負圧ポンプ3に吸引されたのち、汚水とともに下水配管路5へ排気される。
(5)その後、時間t8からわずかの時間(例えば、1〜5秒程度)経過後の時間t9において、第4電磁開閉弁13tが閉状態となる。これにより、第3分岐管13wからの大気圧による空気は、シリンダ部13h側へのみ流れる。こうして、ボウル11への給水と、臭気の吸引とが一定時間行われた後、時間t10後に注水路電磁開閉弁14cが閉じて給水が停止するとともに、時間t11後に負圧ポンプ3が停止する。その後、時間t12後に、第5電磁開閉弁13xも閉状態となり、大気圧による空気の流れと臭気の吸引も停止する。
<3.特徴>
以上のように、本実施形態によれば、電磁開閉弁の数を2つにしているため、第1実施形態に比べ、コストの低減が可能になるとともに、制御が容易になる。また、第3分岐管13wだけで、シリンダ部13h内を大気圧にすることができるとともに、臭気の吸引も可能となる。したがって、第1実施形態に比べ、分岐管の数も少なくすることができる。なお、第3分岐管13wの端部を配置する位置は、特には限定されず、大気に開放され、移動式便器1で発生する臭気を吸引できれば特には限定されない。したがって、第1実施形態のようにボウル11を臨む位置に配置することもできるし、弁機構13の近傍でもよい。
<C.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。以下、変形例について説明する。但し、以下の変形例は適宜組合せ可能である。
<1>
上記実施形態では、接続口22,23が2つであったが、多床室の場合、設置されるベッド数に応じて接続口を3つ以上設けても構わない。例えば、図14に示すように、第3壁を通る配管本体21から分岐配管21aを設け、この分岐配管21aに接続口を設けることができる。図14の例の分岐配管21aは、第3壁403から第4壁404に亘って延び、さらに第4壁404に沿って延びている。そして、第3壁403を通る配管本体21に接続口24を1つ追加するとともに、第4壁404を通る分岐配管21aに接続口25,26を2つ設けている。
また、配管本体21は、上記実施形態では、壁の内部に配置しているが、特には限定されない。すなわち、居住スペース42内に配管本体21や分岐配管21aを配置し、これを化粧カバーで覆うこともできる。居住スペース42に配管を配置する場合には、壁、床、あるいは天井に沿って配置することができる。さらに、配管本体21を建物の外壁に沿って配置することもできる。同様に、給水栓6も一箇所ではなく、複数設けることもできる。この場合、複数の接続口の近傍に給水栓をそれぞれ設けることができる。
<2>
上記実施形態では、居室4内(壁の内部を含む)に、負圧ポンプ3を配置し、負圧ポンプ3を建物排水立管などの下水配管路5に接続している。しかし、負圧ポンプ3を居室4以外の建物の内部、あるいは建物の外部に配置することもできる。そして、この負圧ポンプ3を下水配管路5に接続することができる。また、複数の居室4の移動式便器1を1つの負圧ポンプ3に接続することもできる。
<3>
建物の下水配管路5を利用せず、移動式便器1と負圧ポンプ3と接続することもできる。この点について、図15を参照しつつ説明する。
図15に示す例では、建物の一階と二階の居室4に上述した移動式便器1が配置されている。そして、各移動式便器1のフレキシブルホース12aは、各居室4の壁に設けられた接続口22に着脱自在に接続されている。そして、これら接続口22は、居室4の壁から建物の外壁に沿って延びる排水立管55に接続されている。この排水立管55は、建物の下水配管ではなく、移動式便器1の専用の排水立管である。そして、この排水立管55は、建物の外部に配置された負圧ポンプ3に接続され、この負圧ポンプ3から延びる配管を通じて、便が汚水マスへ排出されるようになっている。
上記実施形態では、負圧ポンプ3が各居室4内に配置されているため、移動式便器1で排水を行う場合に、リモートコントローラ19によって負圧ポンプ3を駆動しているが、この例では、1つの負圧ポンプ3が各居室4の移動式便器1に接続されているため、負圧ポンプ3と接続された配管本体21内は常に負圧状態にある。したがって、居室4内でリモートコントローラ19を操作すると、移動式便器1内の注水路電磁開閉弁14cや、弁機構13の各電磁開閉弁が駆動するようになっている。
なお、負圧ポンプ3の配置位置は特には限定されず、居室外の建物内であってもよい。また、建物内のすべての居室4に上記のような移動式便器1が設置され、予め建物に設置されている下水配管路を、各居室4の移動式便器1の専用配管として利用できる場合には、そのようにしてもよい。
<4>
上記各実施形態では、排水および注水が電磁開閉弁の開閉によって行われるようになっていたが、電動弁、油圧弁、エアー弁などを用いるようにしても構わない。
<5>
上記第1実施形態では、負圧ポンプ3が作動し、時間t1経過後に第1電磁開閉弁13dを開放するようにしていたが、負圧ポンプ3の作動と同時に第1電磁開閉弁13dを開放するようにしても構わない。
上記各実施形態では、タイマー制御により、第1電磁開閉弁13dを開放するようにしていたが、汚水用配管2内の真空度を測定するセンサを設け、センサで計測された圧力が所定の真空度になると、第1電磁開閉弁13dを開放するようにしても構わない。
<6>
上記各実施形態では、リモートコントローラ19の操作によって負圧ポンプ3が作動するようになっていたが、汚水用配管2内に圧力センサを負圧ポンプ3内の圧力が真空排水に必要な真空圧より低下すると、負圧ポンプ3を自動的に作動させて、常に汚水用配管2内を所定の真空圧に保つようにしても構わない。
<7>
上記各実施形態では、第1の便器接続口22および第2の便器接続口23が、フレキシブルホース14dの端部のジョイント部を接続することによって、弁が開放状態となり、前記ジョイント部を外すことによって弁が閉じる、弁構造を備えていたが、フレキシブルホース14dと便器接続口22,23をフランジ接続やユニオン接続構造としても構わない。また、フランジ接続やユニオン接続構造とした場合、使用しない便器接続口は、閉止フランジやキャップ等で封止すればよい。
<8>
上記実施形態では、制御装置をリモートコントローラ19によって無線制御するようにしていたが、負圧ポンプのオンオフスイッチを便器本体10の把手10d等に設け、このスイッチと制御装置を有線接続するようにしても構わない。
<9>
負圧ポンプは特には限定されず、図2及び図3に示すようなものでなくてもよい。すなわち、汚水を吸引できるものであれば、特には限定されない。
1 移動式便器
10 便器本体
10a ボディ
10b 便座
10c 蓋
10d 把手
11 ボウル
11a 排出口
12 排出路
12a フレキシブルホース
12b レジューサー
13 弁機構
13a ボディ
13b 弁体
13c 連通管
13d 第1電磁開閉弁
13e 第2電磁開閉弁
13f 第3電磁開閉弁
13g 逆止弁
13h シリンダ部
13i 吸引管部
13j 排出管部
13k バネ
13m 第1分岐管
13n 第2分岐管
13p 排水入口
13q 排水出口
14 注水路
14a 注水口
14b 給水口
14c 注水路電磁開閉弁
14d フレキシブルホース
14e 水栓
15 制御装置
15a 電源ケーブル
19 リモートコントローラ
2 汚水用配管
21 配管本体
22 第1の便器接続口
23 第2の便器接続口
3 負圧ポンプ
3a 負圧ポンプ本体
3b 吸込み側配管
3c 排出側配管
31 モーター
32 ハウジング
33 スクリューローター
34 カッター
4 居室
41 トイレブース
42 居住スペース
5 下水配管路

Claims (4)

  1. 建物の居室で利用する水洗トイレのための水洗トイレシステムであって、
    ボウル、前記ボウルへの注水路、及び前記ボウルに貯められた貯水を排出する排出口、を有する、少なくとも1つの移動式便器と、
    前記排出口と接続可能な複数の便器接続口を有する、汚水用配管と、
    前記汚水用配管が接続される負圧ポンプと、
    を備え、
    前記複数の便器接続口は、前記居室内から接続可能に配置されている、水洗トイレシステム。
  2. 前記負圧ポンプが、前記建物の下水配管路に接続されるように構成され、
    前記負圧ポンプにより吸引される汚水を、前記下水配管路に排出するように構成されている、請求項1に記載の水洗トイレシステム。
  3. 前記建物内の複数の前記居室に前記移動式便器が少なくとも1つずつ配置され、
    前記建物の居室外に前記負圧ポンプが配置されており、
    前記汚水用配管は、前記各居室に配置された前記移動式便器と接続され、
    前記負圧ポンプで吸引された汚水を汚水マスに排出するように構成されている、請求項1に記載の水洗トイレシステム。
  4. 前記複数の便器接続口の少なくとも1つの近傍に配置され、前記注水路と接続可能な給水栓をさらに備えている、請求項1から3のいずれかに記載の水洗トイレシステム。
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