JP2017082286A - 銅−cnt三次元ナノ構造体及びその製造方法 - Google Patents
銅−cnt三次元ナノ構造体及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017082286A JP2017082286A JP2015211630A JP2015211630A JP2017082286A JP 2017082286 A JP2017082286 A JP 2017082286A JP 2015211630 A JP2015211630 A JP 2015211630A JP 2015211630 A JP2015211630 A JP 2015211630A JP 2017082286 A JP2017082286 A JP 2017082286A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copper
- cnt
- dimensional nanostructure
- cnts
- nanostructure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
- Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
- Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
Abstract
Description
この構造体は、基材上に薄い板状体が複雑に交錯した形態に形成されたもので、構造体の内部に複雑な空隙が形成されることにより、きわめて比表面積が大きな構造体として形成され、この特徴的な構成からリチウムイオン電池の負極や電気二重層キャパシタ等への応用が考えられている。
たとえば、銅三次元ナノ構造体をリチウムイオン電池の負極に利用する場合には、リチウムの吸排作用にともない、銅三次元ナノ構造体に膨張−収縮といった物理的な外力が作用するから、これらの外力に対する耐久性が求められる。
前記CNTが銅の析出物を連結する形態としては種々の形態があるが、薄板状の析出物の間を掛け渡す配置、あるいは薄板状の析出物を貫く配置とすることにより、銅の薄板状の析出物が堅固に連結され、銅三次元ナノ構造体の構造がより確実に保持される。
前記CNTには、単層カーボンナノチューブあるいは二層カーボンナノチューブあるいは多層カーボンナノチューブを用いることができる。
添加剤としてポリアクリル酸を添加しためっき浴にCNTを添加し、めっき浴中でCNTを分散させてから電解銅めっきを施すことにより、基材上に銅を薄板状にランダムに交錯した形態に析出させるとともに、薄板状の析出物を相互に連結する形態にCNTを取り込むことができる。
めっき浴にCNTを添加する場合も、ポリアクリル酸の濃度cをこの範囲に設定することにより、基材上に銅三次元ナノ構造体を形成し、薄板状の銅の析出物を連結するようにCNTを取り込むことができる。
また、本発明に係る銅−CNT三次元ナノ構造体の製造方法によれば、銅三次元ナノ構造体にCNTを取り込んだ銅−CNT三次元構造体を容易に作製することができる。
以下、CNTの複合めっき方法を利用して銅−CNT三次元ナノ構造体を形成した例について説明する。
銅−CNT三次元ナノ構造体を形成するめっき浴として、下記のめっき浴を使用した。
CuSO4・5H2O 0.85M
H2SO4 0.55M
添加剤 ポリアクリル酸(分子量:5000) 3×10-4 M
CNT 添加量 0、2、5、10g/L
添加したCNTはVGCF(登録商標:昭和電工製 多層カーボンナノチューブ)である。
CNTの添加量による銅−CNT三次元ナノ構造体の構造上の相違を観察するため、CNTの添加量の異なる浴を調製して実験した。CNTの添加量が0g/Lとは、CNTを添加しない場合である。
めっき浴はCNTを添加した後、超音波ホモジナイザー(5分)を用い、CNTを分散させて使用した。添加剤に使用したポリアクリル酸はCNTの分散に有用であることが知られている。
上記めっき浴を使用して電解銅めっきする際のめっき条件を以下に示す。
カソード:純銅板(3×3.3cm2)
アノード:含リン銅板
電流密度:1.0 Adm-2
時間:50min
通電量:300C(膜厚約40μm)
温度:25℃
攪拌:空気攪拌
従来、銅三次元ナノ構造体を作製した例では、三次元ナノ構造体の全体の厚さを4μm程度としている。上記めっき条件では、銅三次元の厚さを従来の10倍程度の膜厚(40μm)とした。
図1は、上記めっき条件によりめっきを施しためっき物(銅板)の外観写真である。銅めっきを施した部分が銅板の銅色とくらべて濃色に変化している。銅−CNT三次元ナノ構造体は銅からなる薄板が交錯した形態に形成され、光の反射を抑制することから、銅三次元ナノ構造体が形成された領域が濃色になる。なお、銅三次元ナノ構造体はきわめて微細な構造であり、CNTを添加していないサンプルもCNTを添加したサンプルも、色彩の濃淡を除けば、外観的にはさほど大きな差はない。
図2は、4種のサンプルについてX線回折測定を行った結果を示す。上段から、それぞれ、CNTの濃度が0g/L、2g/L、5g/L、10g/Lのサンプルについての測定結果を示す。
この測定結果は、いずれのめっき膜においても銅が析出されていることを示し、CNTの複合めっきにより銅三次元ナノ構造体を形成した場合も、銅三次元ナノ構造体の銅の構造が、複合めっきによらずに銅三次元ナノ構造体を作製した場合と変わらないことを示す。
図3、4、5は、4種のサンプルについて測定した表面SEM像を示す。それぞれ低倍率、中倍率、高倍率の表面SEM像である。図3、4、5に示したSEM像で、上段に配置したSEM像はめっき膜の中心部分のSEM像であり、下段に配置したSEM像はめっき膜の端部付近のSEM像である。
これらの表面SEM像は、銅−CNT三次元ナノ構造体からなるめっき膜についても、銅の構造についてみると、薄板状に析出した銅板が相互に入り組んだ交錯した形態、すなわち銅三次元ナノ構造体の構造として形成されていることを示す。すなわち、CNTの銅複合めっきによる場合も、CNTを含まない場合のめっき条件による場合と同様の銅三次元ナノ構造体が形成されていることを示す。
図4、5に示すように、銅−CNT三次元ナノ構造体を構成する薄板は互いに交錯した形態に析出し、かつCNTも銅の薄板が複雑に交錯した間に絡まるように取り込まれることにより、銅−CNT三次元ナノ構造体は銅三次元ナノ構造体とくらべて確実に機械的強度が向上する。
CNTの銅複合めっきにより銅−CNT三次元ナノ構造体を形成した際に構造体に取り込まれるCNTの粒度分布を測定した。使用しためっき浴を下記に示す。
CuSO4・5H2O 0.85M
H2SO4 0.55M
添加剤 ポリアクリル酸(分子量:5000) 3×10-4 M
CNT 添加量 2、5、10g/L
添加したカーボンナノチューブ(CNT)はVGCF(登録商標:昭和電工製 多層カーボンナノチューブ)である。CNTを添加した浴を超音波ホモジナイザーに5分かけてCNTを分散させてめっきした。
めっき条件は、前述した実験例でのめっき条件と同一である。純銅板を基材とし、基材上に約40μmの膜厚で銅−CNT三次元ナノ構造体を形成した。
図6にCNTの粒度分布の測定結果を示す。いずれのサンプルについても、100nmと10μm程度の大きさの粒子が確認された。この測定結果は、VGCF(登録商標:昭和電工製)の直径約100〜150nm、長さ約10μmと一致し、銅−CNT三次元ナノ構造体にCNT:VGCF(登録商標:昭和電工製)が取り込まれていることを示す。
銅三次元ナノ構造体の膜厚を40μm程度としたときの、銅−CNT三次元構造体と、銅三次元ナノ構造体の形態を比較する実験を行った。
めっき浴とめっき条件を下記に示す。
CuSO4・5H2O 0.85M
H2SO4 0.55M
添加剤 ポリアクリル酸(分子量:5000) 3×10-4 M
CNT 添加量 0、10g/L
カソード:純銅板(開口面積:10cm2) アノード:含リン銅板
電流密度:1.0 Adm-2 時間:50min 通電量:300C
温度:25℃ 攪拌:空気攪拌
図7は、CNTを添加していないサンプル(上段)と、CNTを添加した(10g/L)サンプル(下段)の表面SEM像である。
CNTを添加したサンプルでは、CNTが析出した銅の薄板を貫くようにしてめっき膜中に取り込まれていることがわかる。
また、CNTを添加していないサンプルでは、銅の薄板の間隔(空隙)が狭く、銅の薄板が密になっているのに対して、CNTを添加したサンプルでは、銅の薄板の間隔が広く、薄板間の空隙が確保されていることが分かる。
図9に、CNTを添加した場合の銅三次元ナノ構造体のCNTの作用を説明的に示した。図9(a)がCNTを添加していない場合で、析出した銅の薄板が倒れてしまっている状態、図9(b)は、銅の薄板の間をCNTが連結しCNTがかんぬきのように作用することで銅の薄板が倒れずに保持されていることを示す。
銅−CNT三次元ナノ構造体をリチウムイオン電池の負極材料として使用するといった場合には、SnあるいはSi等の活物質を取り込んで負極材料とするが、SnあるいはSiを活物質とした場合は、リチウムイオンの吸排作用にともない活物質が膨張−収縮といった作用を繰り返す。このような場合でも、銅三次元ナノ構造体が備える空隙による緩衝作用と併せ、銅三次元ナノ構造体の機械的強度を向上させたことにより、活物質を確実に構造体内に保持することができ、電池の充放電特性を向上させるとともに、電池の長寿命化を効果的に図ることが可能となる。
本発明に係る銅−CNT三次元ナノ構造体によれば、銅とくらべてはるかに機械的強度が高いCNTの補強作用により、銅の析出物がランダムに交錯し、内部に空隙を備える銅三次元ナノ構造体の特徴的な構成を保持しながら、銅三次元ナノ構造体の全体の厚さ(めっき膜の厚さ)を厚くすることができ、これによって電池の電気容量を増大させるという要件を満足することができる。
Claims (4)
- 銅からなる薄板状の析出物がランダムに交錯する形態に形成された銅三次元ナノ構造体にCNTが取り込まれ、
前記CNTが前記析出物を相互に連結する配置に設けられていることを特徴とする銅−CNTナノ構造体。 - 前記CNTは、前記析出物の間を掛け渡す配置、あるいは薄板状の析出物を貫く配置として設けられていることを特徴とする請求項1記載の銅−CNTナノ構造体。
- 前記CNTは、単層カーボンナノチューブあるいは二層カーボンナノチューブあるいは多層カーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1または2記載の銅−CNT三次元ナノ構造体。
- 銅からなる薄板状の析出物がランダムに交錯する形態に形成された銅三次元ナノ構造体にCNTが取り込まれ、前記CNTが前記析出物を相互に連結する配置に設けられた銅−CNT三次元ナノ構造体の製造方法であって、
ポリアクリル酸を添加剤とし、CNTを添加して分散させた銅めっき浴を使用し、
電解銅めっき法により、基材上に銅−CNT三次元ナノ構造体を形成することを特徴とする銅−CNT三次元ナノ構造体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015211630A JP2017082286A (ja) | 2015-10-28 | 2015-10-28 | 銅−cnt三次元ナノ構造体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015211630A JP2017082286A (ja) | 2015-10-28 | 2015-10-28 | 銅−cnt三次元ナノ構造体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017082286A true JP2017082286A (ja) | 2017-05-18 |
Family
ID=58710859
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015211630A Pending JP2017082286A (ja) | 2015-10-28 | 2015-10-28 | 銅−cnt三次元ナノ構造体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017082286A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015042776A (ja) * | 2013-07-24 | 2015-03-05 | 国立大学法人信州大学 | 金属膜及び金属膜の形成方法 |
-
2015
- 2015-10-28 JP JP2015211630A patent/JP2017082286A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015042776A (ja) * | 2013-07-24 | 2015-03-05 | 国立大学法人信州大学 | 金属膜及び金属膜の形成方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Yue et al. | 3D current collectors for lithium‐ion batteries: a topical review | |
Bao et al. | Template synthesis of an array of nickel nanotubules and its magnetic behavior | |
TWI478185B (zh) | 超級電容器及其製造方法 | |
KR101692687B1 (ko) | 3차원 애노드 구조를 갖는 박막 전기화학 에너지 스토리지 디바이스 | |
JP6304681B2 (ja) | 金属膜及び金属膜の形成方法 | |
Deng et al. | 2D metal chalcogenides incorporated into carbon and their assembly for energy storage applications | |
Duay et al. | Controlled electrochemical deposition and transformation of hetero-nanoarchitectured electrodes for energy storage | |
Aryasomayajula et al. | Carbon nanotube composites for electronic packaging applications: a review | |
Kim et al. | 3D Architecturing Strategy on the Utmost Carbon Nanotube Fiber for Ultra‐High Performance Fiber‐Shaped Supercapacitor | |
KR101917105B1 (ko) | 섬유 복합체 및 이의 제조 방법 | |
JPWO2006043431A1 (ja) | 複合金属体及びその製造方法 | |
US12054839B2 (en) | Composite layers, methods for their manufacture and uses thereof | |
Yan et al. | A novel anode comprised of C&N co-doped Co 3 O 4 hollow nanofibres with excellent performance for lithium-ion batteries | |
Li et al. | Atomic-scale identification of influencing factors of sodium dendrite growth on different current collectors | |
CN108258195A (zh) | 一种制备锂离子电池多孔铜箔集流体的方法 | |
JP6256913B2 (ja) | 電池用電極の製造方法 | |
JP4421556B2 (ja) | 金属粒子およびその製造方法 | |
Chen et al. | Recent developments in three‐dimensional Zn metal anodes for battery applications | |
Li et al. | Advances in free-standing electrodes for sodium ion batteries | |
Dilshad et al. | Rationally designed Zn-anode and Co3O4-cathode nanoelectrocatalysts for an efficient Zn–air battery | |
JP2006057129A (ja) | 複合金属体およびその製造方法ならびに金属粒子およびその製造方法 | |
Chen et al. | Carbon‐Based Materials as Lithium Hosts for Lithium Batteries | |
George et al. | Tailoring the surface morphology of a nanostructured CuCo2S4 electrode by surfactant-assisted electrodeposition for asymmetric supercapacitors with high energy and power density | |
CN108565132B (zh) | 一种具有金属氧化物纳米结构的纤维材料及其制备方法 | |
JP2017082286A (ja) | 銅−cnt三次元ナノ構造体及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180925 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190610 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190612 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190711 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20191204 |