JP2017080780A - 缶蓋用シェル成形装置 - Google Patents
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Abstract
Description
一方、下型には、ブランクドローダイとの間で金属板を打ち抜くカットエッジダイ、ダイセンターに対向する円形のパネルポンチ、ブランクドローダイに対向する下部圧力スリーブが設けられるとともに、内側圧力スリーブ及び外側圧力スリーブに対向するダイコアリングが設けられている。
流路が1本であっても、シリンダ室に周方向に沿って連通する繰り抜きチャンバにより、シリンダ室に圧力空気を迅速かつ均等に供給することができ、ダイセンターピストンの内部構造をさらに簡素化することができる。
この実施形態の缶蓋用シェル成形装置11は、プレス成形により、図7(a)に示すパネル部1、カウンターシンク部2、チャック壁部3、及びカール部4となるカール形状部5を備える一次成形蓋であるシェル6を成形するための装置であり、成形されたシェル6は、カール形状部5をカーリングして最終形状のカール部4を成形した後、カール部4に密封のためのライニング材8を塗布し、開口のためのスコア成形等を経てタブ7が取り付けられることにより、図7(b)に示す缶蓋10として完成する。
この場合、内側圧力スリーブ25のピストン部25bは、内側圧力スリーブ25の先端部25aに対して半径方向内方に張り出すリング状に形成され、一方、外側圧力スリーブ26のピストン部26bは、外側圧力スリーブ26の先端部26aに対して半径方向外方に張り出すリング状に形成されている。
つまり、外側圧力スリーブ26のピストン部26bを収容する第1シリンダ室42は、ダイセンターピストン22の基端部22aの先端面と、ブランクドローダイ24の後端に設けられているスペーサ48の背面とにより、前後端が区画される。一方、内側圧力スリーブ25のピストン部25bを収容する第2シリンダ室45は、ダイセンターピストン22の先端面と、ダイセンター23の先端部23bの背面に設けられているスペーサ46の背面とにより、前後端が区画され、そのスペーサ46の背面の位置は、ダイセンター23の軸部23aの先端に設けられているスペーサ47によって調整される。
また、ブランクドローダイ24の後端にもリング板状のスペーサ48が設けられており、ブランクドローダイ24の先端の位置を調整することができるようになっている。
前述の流路51及びその圧力空気供給源により外側圧力スリーブ26を駆動する外側スリーブ駆動用エア供給系が構成され、流路52〜55及びその圧力空気供給源により、内側圧力スリーブ25を駆動する内側スリーブ駆動用エア供給系が構成される。
アルミニウム合金等からなる金属板9を缶蓋用シェル成形装置11の上型12と下型13との間に配置して、両型12,13を閉じるように上型12を下降させると、まず、図3に示すように、金属板9を上型12のブランクドローダイ24と下型の下部圧力スリーブ35との間に挟持するとともに、ブランクドローダイ24とカットエッジダイ34との間で金属板9を円形に打ち抜く。
さらに上型12を下降させると、図4に示すように、ブランクドローダイ24と下部圧力スリーブ35との間で挟持されている外周縁部よりも内側で、外側圧力スリーブ26とダイコアリング36との間に金属板9を環状に挟持し、その挟持状態でさらに上型12を下降すると、図5に示すように、金属板9の外周縁部をブランクドローダイ24と下部圧力スリーブ35との間で挟持しながら絞り加工し、ダイコアリング36の先端外周部で屈曲するようにカール形状部5を成形する。一方、外側圧力スリーブ26の内側では、内側圧力スリーブ25が下降してダイコアリング36との間でチャック壁部3を成形しつつ、ダイセンター23とパネルポンチ33との間で金属板9の中央部を挟持する。
次いで、図6に示すように、ダイセンター23及びパネルポンチ33を若干上昇させるように、内側圧力スリーブ25及びダイコアリング36に対して相対的に移動しながらパネル部1及びカウンターシンク部2を成形する。
したがって、内側圧力スリーブ25は、第2シリンダ室45内の均等な圧力により、シェル6のチャック壁3及びその周辺部分を精度よく成形する。また、この繰り抜きチャンバ50を設けたことにより、ダイセンターピストン22内の流路52を1本で済ませることができ、従来技術のような大型の空気溜めチャンバが不要になり、加工時のタイムラグを抑制して、第2シリンダ室45内に瞬時に圧力空気を供給できるとともに、ダイセンターピストン22内の流路構造を簡略化して、ダイセンターピストン22を高強度に維持することができる。
これらの相乗効果により、シェル6を安定して成形することができるとともに、その成形精度を高めることができる。
上記実施形態では、上型に外側圧力スリーブ及び内側圧力スリーブを設けたが、これらを一体化した圧力スリーブとすることも可能である。その場合、この圧力スリーブの駆動のためのエア供給系が一系統設けられる。上記実施形態の外側スリーブ駆動用エア供給系及び内側スリーブ駆動用エア供給系とともに、これら圧力スリーブ駆動のためのエア供給系をスリーブ駆動用エア供給系と称す。
また、上記実施形態では、成形後のシェル6を下型13から離脱させるために、エア吐出孔65からシェル6の裏面に向けて圧力空気を吐出させたが、シェル6をピン等によって機械的に押し出す構成としてもよく、本発明においては、これら圧力空気によるもの、ピン等によるものを総称してノックアウト機構とする。
さらに、ダイセンター23の先端に開口する空気孔も複数設けてもよい。
2…カウンターシンク部
3…チャック壁部
4…カール部
5…カール形状部
6…シェル
9…金属板
10…缶蓋
11…シェル成形装置
12…上型
13…下型
21…上部リテーナ
22…ダイセンターピストン
23…ダイセンター
23a…軸部
23b…先端部
24…ブランクドローダイ
25…内側圧力スリーブ(圧力スリーブ)
25b…ピストン部
26…外側圧力スリーブ
26b…ピストン部
28…圧力チャンバ
32…パネルポンチピストン
33…パネルポンチ
34…カットエッジダイ
35…下部圧力スリーブ
35a…ピストン部
36…ダイコアリング
41…シリンダ孔
42…シリンダ室
43…取付孔
44…ボルト
45…シリンダ室
46,47,48…スペーサ
50…繰り抜きチャンバ
51〜53…流路
54…リング状流路
56…貫通孔
56a…座ぐり穴(開口)
57…流路
58…リング状流路
60…流路
61,63…スペーサ
62…カットエッジリテーナ
64…圧力チャンバ
65…エア吐出孔(ノックアウト機構)
65a…開口
71…空気孔
Claims (3)
- 一組の金型の間で金属板をプレス成形することにより、中央の円盤状のパネル部と、その外周部のカウンターシンク部と、さらにその外周にチャック壁部を介して連設されたカール形状部とを備える缶蓋用シェルを成形する装置であって、
前記一組の金型の一方に、プレス機に支持されたダイセンターピストンと、該ダイセンターピストンの先端に取り付けられ、前記パネル部を成形するためのダイセンターと、該ダイセンターの外側で前記チャック壁部を成形するための圧力スリーブと、該圧力スリーブの外側で前記金属板を打ち抜いて絞り加工するためのブランクドローダイとが備えられるとともに、前記一組の金型の他方に、前記ダイセンターに対向するパネルポンチと、前記圧力スリーブに対向するダイコアリングとが備えられており、
前記圧力スリーブには、その基端部にリング状のピストン部が一体に形成され、前記ピストン部は、前記ダイセンターピストンの先端面と前記ダイセンターの背面との間に区画形成されたリング状のシリンダ室内を、前記ダイセンターの軸心に沿って移動可能に支持され、前記ダイセンターピストンの先端面に、前記シリンダ室の半径方向に沿う幅寸法より小さい幅寸法で前記シリンダ室に沿うリング溝状に形成された繰り抜きチャンバが前記シリンダ室と連通状態に形成され、該繰り抜きチャンバに、圧力空気を供給するスリーブ駆動用エア供給系の流路が接続されていることを特徴とする缶蓋用シェル成形装置。 - 前記流路は前記ダイセンターピストン内に1本設けられていることを特徴とする請求項1記載の缶蓋用シェル成形装置。
- 前記ダイセンターは、前記ダイセンターピストンの先端に固定される軸部と、該軸部よりも大径の先端部とが一体に形成されてなり、前記シリンダ室は、前記ダイセンターピストンの先端面と前記ダイセンターの前記先端部の背面との間で、前記ダイセンターの前記軸部の外周面の周囲に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の缶蓋用シェル成形装置。
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