JP2017080774A - 浸漬ノズル - Google Patents

浸漬ノズル Download PDF

Info

Publication number
JP2017080774A
JP2017080774A JP2015211887A JP2015211887A JP2017080774A JP 2017080774 A JP2017080774 A JP 2017080774A JP 2015211887 A JP2015211887 A JP 2015211887A JP 2015211887 A JP2015211887 A JP 2015211887A JP 2017080774 A JP2017080774 A JP 2017080774A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle body
carbonaceous material
discharge hole
nozzle
zirconia
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015211887A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6112176B1 (ja
Inventor
修二 四家
Shuji Yotsuya
修二 四家
正紀 永井
Masanori Nagai
正紀 永井
恭平 山口
Kyohei Yamaguchi
恭平 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinagawa Refractories Co Ltd
Original Assignee
Shinagawa Refractories Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shinagawa Refractories Co Ltd filed Critical Shinagawa Refractories Co Ltd
Priority to JP2015211887A priority Critical patent/JP6112176B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6112176B1 publication Critical patent/JP6112176B1/ja
Publication of JP2017080774A publication Critical patent/JP2017080774A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)
  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

【課題】安定して連続鋳造することができる浸漬ノズルを提供する。【解決手段】ノズル本体2の側壁の厚さをfとし、第2部分6のうち最も先端部2a側の部分の厚さをbとし、吐出孔3と第2部分6との間の間隔をcとし、ノズル本体2の長さ方向に関する第2部分6の長さをdとすると、0.1≦b/f≦0.6であり、20mm≦c≦60mmであり、20mm≦d≦70mmである。【選択図】図2

Description

この発明は、浸漬ノズルに係り、特に、鋼の連続鋳造に用いられる浸漬ノズルに関する。
鋼の連続鋳造に用いられる浸漬ノズルは、ダンディッシュ−水冷モールド間で使用される耐火物である。その使用目的は、大気を遮断し溶鋼の酸化を防止すると同時に、水冷モールド内へ整流化した溶鋼を注入し適正な流動状態を調整することである。浸漬ノズルの材質としては一般的に、アルミナ・カーボン質材質が用いられる。
一方、連続鋳造においては、水冷モールドの溶鋼表面に、CaO、SiO、CaF、NaO、Cなどを含有するモールドパウダーが投入される。投入されたモールドパウダーは溶鋼の熱を受けて溶融して、溶融モールドパウダーとなって溶鋼表面を覆い、連続鋳造における水冷モールドと鋳片との間の潤滑性の確保、溶鋼の酸化防止や保温などの役割を果たす。溶融モールドパウダーは、CaO、SiO、CaF、NaOなどを含有するため、耐火物に対する強い溶損性を有する。そのため、浸漬ノズルの溶融モールドパウダーと接触する部位(以下、「パウダーライン部」と称する)では、アルミナ・カーボン質材質に替えて、高耐食性の材料が使用されるようになっている。例えば、特許文献1では、アルミナ−黒鉛系材質の単体ではモールド内の溶鋼界面でのCCパウダースラグに対する耐食性に劣るため、スラグライン部の材質としてジルコニア、ジルコン、黒鉛、炭化珪素及び金属シリコン及びフェロシリコンを特定組成範囲で含有する鋳造用ノズルが提案されている。特許文献2では、浸漬ノズルのモールドパウダーと接する外周部と溶鋼流通内面側とをそれぞれ、ZrOを70〜90質量%含有するZrO−C質耐火物の異なる組成で構成し、本体部下部についても、モールドパウダーと接する外周部あるいは溶鋼流通内面側のZrO−C材質で構成される提案がなされている。
このように現状では、高耐食性のジルコニア・カーボン質材質が使用されている。連続鋳造用浸漬ノズルの寿命は、パウダーライン部や溶鋼流通孔の溶損及び溶鋼通孔内管の閉塞によって律速されるものであり、従来から浸漬ノズルを構成する耐火物組成及び構造上から種々の提案がなされている。
また、連続鋳造では、複数バッチの溶鋼を連続処理すること(以下、「連々処理」と称する)が行われ、連々処理のバッチ数(以下、「連々数」と称する)が増加するなどのために、さらなるパウダーライン材の耐食性が要求されるようになった。その対策としては、ジルコニア含有量を増加させることが有効で、例えば、特許文献3では、ジルコニア量を70〜95質量%に増加させ、また、特許文献4では、ジルコニア量を70〜99質量%に増加させるなどの対策が取られてきた。だたし、ジルコニア含有量を増加させると耐熱スポーリング性が低下するという問題点が新たに発生した。
さらに、連続鋳造において水冷鋳型内の湯面が大きく変動した場合、溶融モールドパウダーがパウダーライン材のライニング範囲を超え、その下部にあるアルミナ・カーボン質耐火物を溶損させることがある。その対策として、特許文献5は、パウダーライン材であるジルコニア・カーボン質材質の厚さを薄くして、浸漬ノズル側面の下方まで延ばす方法を提供している。ジルコニア・カーボン質材質はアルミナ・カーボン質材質に比べて耐スポーリング性が劣ることにより、ノズル先端部までジルコニア・カーボン質材質とすると亀裂が発生したりするので、先端部では肉厚を薄くすることにより亀裂を発生させないようにしている。
特開昭57−42576号公報 特開昭61−86052号公報 特開平11−302073号公報 特開2004−66251号公報 実開平7−33446号公報
近年、連続鋳造による連々数の増加及び鋳造速度の増加の程度は著しく、従来に無い問題点が新たに発生するようになった。従来に無かった問題とは、母材であるアルミナ・カーボン質材質とパウダーライン材であるジルコニア・カーボン質材質との境界部に起こる異常溶損である。このような異常溶損が起こると、肉薄となった異常溶損部を基点に浸漬ノズル先端の折損事故に繋がるという問題点が発生する。
この発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、安定して連続鋳造することができる浸漬ノズルを提供することを目的とする。
本発明者らは、アルミナ・カーボン質材質とパウダーライン材であるジルコニア・カーボン質材質との境界部に起こる異常溶損の原因を解析した。その結果、異常溶損が起こった境界部に炭化ジルコニウムの生成を確認し、炭化ジルコニウムの生成が異常損傷に影響するものと推定した。炭化ジルコニウムが生成すると溶鋼に対して濡れ易くなり、炭化ジルコニウムが溶鋼中に溶解し、組織が脆化する。一方、鋳造速度の増加による湯面変動の増大とそれによる溶融モールドパウダーの巻き込みが起こることで、前記脆化組織に溶融モールドパウダーが浸透して、異常溶損を起こすことになる。
炭化ジルコニウムが生成する機構ははっきりしないが、連々数の増加に対応するためのパウダーライン材のジルコニア含有量の増加と、浸漬ノズルの製造の際のアルミナ・カーボン質材質及びジルコニア・カーボン質材質の不可避的に起こる混合とによって引き起こされたものと推定される。従って、異常溶損は、連々数の増加及び高速連鋳への対応によって引き起こされた異常損傷であり、材質面の改良には時間が掛かるものと判断した。そこで、本発明者らは構造面からの改良を試みた。
一つの方法は、特許文献5に記載された方法で、パウダーライン材の肉厚を薄くして浸漬ノズル側面の先端まで延ばす方法である。しかし、この方法を試したが、吐出孔上部からの縦割れが発生した。亀裂発生の原因は、耐食性向上のためのジルコニア量の増加によって、耐熱スポーリング性が低下したためである。
また、ジルコニア・カーボン質材質を吐出孔まで延ばすと、溶融モールドパウダーを吐出孔内部まで巻き込み易くなるという問題も新たに発生した。この原因は、ジルコニアは溶融モールドパウダーに対する耐食性が優れるが、酸化物であるため、溶融モールドパウダーに対して濡れ易くなる。一方、アルミナ・カーボン質材質中のアルミナは溶融モールドパウダーに溶解し易く、アルミナが溶解するとカーボンが表面に露出する。そうすると溶融モールドパウダーに対して濡れ難くなる。このため、吐出孔までジルコニア・カーボン質材質にすると溶融モールドパウダーに対して濡れ易くなって溶融モールドパウダーをノズルに沿って溶鋼深くまで引き込み、その結果、溶融モールドパウダーを吐出孔内部まで巻き込み易くなるものと推定した。さらには、溶融モールドパウダーを吐出孔内部まで巻き込むと、吐出孔内部では、アルミナ・カーボン質材質とジルコニア・カーボン質材質との境界部では、上方に向かって局所溶損が起こることが確認された。これらのために、特許文献5に記載された方法は採用できないことがわかった。
本発明者らは更に検討し、局所溶損が避けられないのであれば、管理された範囲内で局所溶損を起こすることで、安全に鋳造ができるものと判断した。このような検討に基づき、本発明者らは本発明に至った。
この発明に係る浸漬ノズルは、ノズル本体と、ノズル本体の内部にその長さ方向に延びるように設けられた流通路と、一端が流通路に連通するとともに他端がノズル本体の外周面で開口する吐出孔と、ノズル本体の一部をその周方向に取り囲むように設けられたジルコニア・カーボン質材質からなるパウダーライン材とを備え、パウダーライン材は、吐出孔に関してノズル本体の先端部とは反対側に設けられ、第1部分と、第1部分と吐出孔との間に位置するとともに第1部分よりも薄い第2部分とを備え、ノズル本体の側壁の厚さをfとし、第2部分のうち最も先端部側の部分の厚さをbとし、吐出孔と第2部分との間の間隔をcとし、ノズル本体の長さ方向に関する第2部分の長さをdとすると、0.1≦b/f≦0.6であり、20mm≦c≦60mmであり、20mm≦d≦70mmである。
この発明によれば、ノズル本体とパウダーライン材との境界部で使用中に局部溶損が起こったとしても、局部溶損深さが限られた範囲に止まり、ノズル本体の折損を防ぐことができるので、安定して連続鋳造することができる。
この発明の実施の形態に係る浸漬ノズルの正面図である。 図1のII−II線に沿った断面図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に示されるように、浸漬ノズル1は、アルミナ・カーボン質材質からなる略円柱形状のノズル本体2を備えている。尚、アルミナ・カーボン質材質に限らず、ノズル本体2は、アルミナ−シリカ−カーボン質材質、アルミナ−カーボン質材質、スピネル−カーボン質材質、マグネシア−カーボン質材質等から形成されてもよい。さらに、金属等の添加物を配合してもよい。
ノズル本体2の外周面2bには、ノズル本体2の先端部2a付近に、2つの吐出孔3(図1には1つのみが図示されている)が矩形形状に開口している。吐出孔3に関してノズル本体2の先端部2aとは反対側に、ノズル本体2をその周方向に取り囲むように、ジルコニア・カーボン質材質からなるパウダーライン材4が設けられている。パウダーライン材4を形成するジルコニア・カーボン質材質として、82質量%以上のジルコニアを含有しているものが好ましい。
図2に示されるように、ノズル本体2の内部には、その長さ方向に延びるように、溶鋼用の流通路7が設けられている。吐出孔3の一端は流通路7に連通するとともに他端がノズル本体2の外周面2bに開口しており、吐出孔3は、一端から他端に向かってノズル本体2の先端部2a側に傾斜している。
パウダーライン材4は、第1部分5と、第1部分5と吐出孔3の開口との間に位置する第2部分6とを備えている。両者は同じ材質から形成されているが、後者の厚さは前者の厚さよりも薄い。パウダーライン材4は、ノズル本体2の外周面2bと面一になっている。
ノズル本体2の側壁の厚さをf[mm]とし、第1部分5の厚さをa[mm]とし、第2部分6のうち最も先端部2a側の部分の厚さをb[mm]とし、ノズル本体2の外周面2bにおける吐出孔3の開口と第2部分6との間の間隔をc[mm]とし、ノズル本体2の長さ方向に関する第2部分6の長さをd[mm]とし、ノズル本体2の長さ方向に関する第1部分5の長さをe[mm]とする。
a/fは、0.5以上かつ0.9以下の範囲であることが好ましい。0.5未満であると、溶融モールドパウダーによる溶損が著しく、十分な耐用が無くなるので好ましくない。0.9より大きくなると、予熱あるいは使用中に割れが発生し易くなるため好ましくない。より好ましくは、0.67以上かつ0.86以下の範囲である。
b/fは、0.1以上かつ0.6以下の範囲であることが好ましい。b/fをこの範囲とすることで、ノズル本体2のアルミナ・カーボン質材質とパウダーライン材4のジルコニア・カーボン質材質との境界部で使用中に局部溶損が起こったとしても、局部溶損深さが限られた範囲に止まるため、ノズル本体2の折損を防ぐことができる。b/fが0.1未満の場合、使用中に第2部分6の外周側からの溶融モールドパウダーによる溶損によって、ノズル本体2のアルミナ・カーボン材質が露出するおそれがあるので好ましくない。アルミナ・カーボン質材質が露出すると、溶融モールドパウダーに対する耐食性が劣るため、侵食深さが大きくなって、それより先端側のノズル本体2の部分が折損することになる。b/fが0.6より大きい場合、アルミナ・カーボン質材質とジルコニア・カーボン質材質との境界部材の材質境界部の厚みが厚くなってしまい、境界部の損傷が深く進行し、境界部から折損するため好ましくない。より好ましくは、b/fが0.17以上かつ0.5以下である。
cは、20mm〜60mmとすることが好ましい。cが20mm未満では、吐出孔3の上端部への距離が近すぎることとなり、アルミナ・カーボン質材質及びジルコニア・カーボン質材質とモールドパウダーとのそれぞれの濡れ性の差から、吐出孔3内へモールドパウダーを巻き込み易くなるため好ましくない。さらに、cが20mm未満では、熱スポーリングによる吐出孔3の上端部からの縦割れが発生し易くなるため好ましくない。また、cが60mmより大きいと、後述するdの長さを十分確保できなくなるため好ましくない。より好ましくは、30mm〜50mmである。
dは、20mm〜70mmとすることが好ましい。dが20mm未満では、第2部分6に留めるべきアルミナ・カーボン質材質とジルコニア・カーボン質材質との境界部の局部溶損が、第1部分5におけるアルミナ・カーボン質材質とジルコニア・カーボン質材質との境界部まで拡大し、折損を引き起こすので好ましくない。dが70mmより大きいと、吐出孔3から第2部分6までの距離cを十分に確保できなくなるので好ましくない。より好ましくは30〜60mm、さらに好ましくは40〜50mmである。
浸漬ノズル1を上記のような構成にすることにより、ノズル本体2とパウダーライン材4との境界部で使用中に局部溶損が起こったとしても、局部溶損深さが限られた範囲に止まり、ノズル本体2の折損を防ぐことができるので、安定して連続鋳造することができる。また、熱衝撃によってノズル本体2に亀裂が入ることも抑制することができる。また、吐出孔3の内部への溶融モールドパウダーの巻き込みも防ぐことができる。さらに、浸漬ノズル1のパウダーライン材4の下端の材質境界低融点化における局部溶損の進展による折損事故を有効に防止でき、耐スポーリング性を維持しつつ鋳造時間の延長も可能となる。
この実施の形態では、パウダーライン材4は、ノズル本体2の外周面2bと面一になっていたが、この形態に限定するものではない。第1部分5の厚さをさらに大きくして、第1部分5の全体あるはその一部が外周面2bに対してノズル本体2の径方向外方に突出するようにしてもよい。第2部分6については、その厚さが一定でなく、部分的にノズル本体2の外周面2bに対して突出していても凹んでいてもよい。
また、この実施の形態では、第1部分5と第2部分6との境界の段差部分の角度が直角となっていたが、この形態に限定するものではない。段差部分が円弧状になっていてもよい。あるいは、第1部分5の下端が、ノズル本体2の径方向外方に向かってノズル本体2の先端部2a側に傾斜していてもよい。
この実施の形態では、吐出孔3は2つであったが、1つあるいは3つ以上であってもよい。また、吐出孔3の開口の形状も矩形に限定するものではなく、円形、楕円形、多角形等、どのような形状であってもよい。さらに、吐出孔3は、ノズル本体2の径方向外方に向かってノズル本体2の先端部2a側に傾斜していたが、先端部2aとは反対側に傾斜していてもよく、または、ノズル本体2の長さ方向に対して垂直であってもよい。
また、流通路7に、段差や突起等を設けてもよい。
次に、この発明に係る浸漬ノズル1を使用することにより得られる効果を、実施例に基づいて検証する。
本発明に係る浸漬ノズルとして、表1に示される実施例1〜16を準備し、本発明に相当しない浸漬ノズルとして、表2に示される比較例1〜8を準備した。実施例1〜16及び比較例1〜8それぞれの浸漬ノズルの構成を説明するのに、図2で示された参照符号を利用して説明すると、実施例1〜16及び比較例1〜8のいずれも、ノズル本体2は、アルミナ57質量%、シリカ16質量%、黒鉛26質量%のアルミナ・カーボン質材質で製造し、長さを700mm、外径135をmm、内径75をmmとし、吐出孔3は、内径80mmの2孔タイプで、各吐出孔3は、ノズル本体2の長さ方向に対して垂直な方向とのなす角度を25°としてノズル本体2の先端部2a側に傾斜している。パウダーライン材4は、ジルコニア82質量%、カーボン14質量%のジルコニア・カーボン質材質で製造し、パウダーライン材4の寸法及び位置を示すa〜eの値は、表1及び2に示した値とした。
Figure 2017080774
Figure 2017080774
実施例1〜16及び比較例1〜8に係る浸漬ノズルを連続鋳造機(垂直曲げ式連続鋳造機,住友コンキャスト)に取り付け、モールドサイズ250mm×950mm、鋳込み速度1.4m/minで普通鋼を鋳造し、連々数を8〜10とした。この際、浸漬深さは、250mmであり、パウダーラインは、吐出孔3から130mmの位置にあった。このような条件の連続鋳造後、実施例1〜16及び比較例1〜8に係る浸漬ノズルを観察し、以下の項目について良否を判断した。その結果を表1及び2に示す。
スラグラインの溶損については、溶損がパウダーライン材4のみの場合を○と表記し、溶損がノズル本体2にまで達するもののノズル本体2の溶損は軽微である場合を△と表記し、ノズル本体2まで大きく溶損する場合を×と表記した。溶融モールドパウダーの吐出孔3への巻き込みについては、巻き込みがなかった場合を○と表記し、若干の巻き込みはあるものの軽微であった場合を△と表記し、巻き込みがあった場合を×と表記した。ノズル本体2の割れについては、割れがない場合を○と表記し、軽微な亀裂がある程度の場合を△と表記し、大きな亀裂がある場合を×と表記した。浸漬ノズルの折損については、ノズル本体2のアルミナ・カーボン質材質とパウダーライン材4のジルコニア・カーボン質材質との境界部の局所溶損が大きくて折損に至る場合と、ノズル本体2のアルミナ・カーボン質材質の溶損が大きく残厚が薄くなって折損する場合とがあることを考慮して、局所溶損深さが小さく折損がない場合を○と表記し、溶損が小さくて折損はないが折損のおそれがある場合を△と表記し、溶損が大きく折損している場合を×と表記した。
表1からわかるように、実施例1〜16のいずれも、ノズル本体2のアルミナ・カーボン質材質とパウダーライン材4のジルコニア・カーボン質材質との境界部の局所溶損の深さが限定的で、折損もなく、溶融モールドパウダーの吐出孔3への巻き込みも問題なく、ノズル本体2の割れについても良好な結果を示した。
これに対し、比較例1では、表2からわかるように、ノズル本体2のアルミナ・カーボン質材質とパウダーライン材4のジルコニア・カーボン質材質との境界部の局所溶損の深さが大きく、折損が起こった。比較例2では、第2部分6での溶損が大きくなってノズル本体2のアルミナ・カーボン質材質にまで溶損が達し、そのため折損の危険性が増大した。比較例3では、ノズル本体2のアルミナ・カーボン質材質とパウダーライン材4のジルコニア・カーボン質材質との境界部の局所溶損の深さが大きく、折損が起こった。比較例4では、吐出孔3への溶融モールドパウダーの巻き込みがあり、ノズル本体2の割れが発生した。比較例5では、吐出孔3への溶融モールドパウダーの巻き込みがあった。比較例6では、dの値が十分に大きくなかったため、ノズル本体2のアルミナ・カーボン質材質とパウダーライン材4のジルコニア・カーボン質材質との境界部の局所溶損が大きくて、折損に至った。比較例7では、ノズル本体2のアルミナ・カーボン質材質とパウダーライン材4のジルコニア・カーボン質材質との境界部の局所溶損が大きくて、折損に至った。比較例8では、吐出孔3への溶融モールドパウダーの巻き込みがあった。
実施例1〜16と比較例1〜8との比較から、この発明の効果は明らかである。
1 浸漬ノズル、2 ノズル本体、2a (ノズル本体の)先端部、2b (ノズル本体の)外周面、3 吐出孔、4 パウダーライン材、5 第1部分、6 第2部分、7 流通路。

Claims (1)

  1. ノズル本体と、
    該ノズル本体の内部にその長さ方向に延びるように設けられた流通路と、
    一端が該流通路に連通するとともに他端が前記ノズル本体の外周面で開口する吐出孔と、
    前記ノズル本体の一部をその周方向に取り囲むように設けられたジルコニア・カーボン質材質からなるパウダーライン材と
    を備え、
    該パウダーライン材は、前記吐出孔に関して前記ノズル本体の先端部とは反対側に設けられ、第1部分と、該第1部分と前記吐出孔との間に位置するとともに前記第1部分よりも薄い第2部分とを備え、
    前記ノズル本体の側壁の厚さをfとし、前記第2部分のうち最も前記先端部側の部分の厚さをbとし、前記吐出孔と前記第2部分との間の間隔をcとし、前記ノズル本体の長さ方向に関する前記第2部分の長さをdとすると、0.1≦b/f≦0.6であり、20mm≦c≦60mmであり、20mm≦d≦70mmである浸漬ノズル。
JP2015211887A 2015-10-28 2015-10-28 浸漬ノズル Active JP6112176B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015211887A JP6112176B1 (ja) 2015-10-28 2015-10-28 浸漬ノズル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015211887A JP6112176B1 (ja) 2015-10-28 2015-10-28 浸漬ノズル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6112176B1 JP6112176B1 (ja) 2017-04-12
JP2017080774A true JP2017080774A (ja) 2017-05-18

Family

ID=58666768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015211887A Active JP6112176B1 (ja) 2015-10-28 2015-10-28 浸漬ノズル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6112176B1 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS601554U (ja) * 1983-06-16 1985-01-08 品川白煉瓦株式会社 浸漬ノズル保護構造
JPH0839214A (ja) * 1994-07-30 1996-02-13 Kurosaki Refract Co Ltd 連続鋳造用ノズル
JP2000263200A (ja) * 1999-03-18 2000-09-26 Shinagawa Refract Co Ltd 連続鋳造用浸漬ノズル
JP2004249291A (ja) * 2002-01-28 2004-09-09 Jfe Steel Kk 鋼の連続鋳造用浸漬ノズルおよび鋼の連続鋳造方法
WO2006010231A1 (en) * 2004-07-29 2006-02-02 Vesuvius Crucible Company Submerged entry nozzle
JP2007130653A (ja) * 2005-11-09 2007-05-31 Nippon Steel Corp 連続鋳造用の浸漬ノズル

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS601554U (ja) * 1983-06-16 1985-01-08 品川白煉瓦株式会社 浸漬ノズル保護構造
JPH0839214A (ja) * 1994-07-30 1996-02-13 Kurosaki Refract Co Ltd 連続鋳造用ノズル
JP2000263200A (ja) * 1999-03-18 2000-09-26 Shinagawa Refract Co Ltd 連続鋳造用浸漬ノズル
JP2004249291A (ja) * 2002-01-28 2004-09-09 Jfe Steel Kk 鋼の連続鋳造用浸漬ノズルおよび鋼の連続鋳造方法
WO2006010231A1 (en) * 2004-07-29 2006-02-02 Vesuvius Crucible Company Submerged entry nozzle
JP2007130653A (ja) * 2005-11-09 2007-05-31 Nippon Steel Corp 連続鋳造用の浸漬ノズル

Also Published As

Publication number Publication date
JP6112176B1 (ja) 2017-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6575355B2 (ja) 連続鋳造機
JP7182496B2 (ja) ノズル及びノズルとストッパーの構造体
JP6213101B2 (ja) スカム堰、薄肉鋳片の製造方法及び薄肉鋳片の製造装置
JP2016148347A (ja) 断熱構造体
JP2012020294A (ja) 浸漬ノズルの浸漬深さ変更方法
JP6112176B1 (ja) 浸漬ノズル
JP5370171B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP5805030B2 (ja) ストッパ
JP4734180B2 (ja) 連続鋳造方法
JP4081453B2 (ja) 連続鋳造用浸漬ノズル
JP2012020293A (ja) 浸漬ノズルの浸漬深さ変更方法
GB2081702A (en) Immersion Nozzle for Continuous Casting of Molten Steel
JP4054318B2 (ja) 品質特性に優れた鋳片の連続鋳造方法
JP5360334B1 (ja) 連続鋳造用浸漬ノズルおよびそれを用いた連続鋳造方法
JP5510476B2 (ja) 注入管
JP4864423B2 (ja) 連続鋳造用の浸漬ノズル
JP4371871B2 (ja) 連続鋳造用浸漬ノズル
CN114749650B (zh) 一种抛物线型长寿命连铸浸入式水口
JP4516937B2 (ja) 浸漬ノズルの予熱装置および連続鋳造方法。
JP2004188421A (ja) 連続鋳造用浸漬ノズルおよび連続鋳造方法
KR20090001751U (ko) 턴디쉬 댐
JPH06254663A (ja) 断熱層付連続鋳造用中間ノズル
JP2005193281A (ja) 内装リングを有する上部ノズル
JP2601723B2 (ja) スラブの連続鋳造用浸漬ノズル
JP2008030089A (ja) 溶鋼の連続鋳造用浸漬ノズルおよび連続鋳造方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6112176

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250