JP2017079673A - ゾウ用人工乳 - Google Patents

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Abstract

【課題】骨折発症リスクを低減することができる子ゾウを哺育するためのゾウ用の人工乳を提供する。【解決手段】ゾウ用人工乳に、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、及びグルコサミン骨格を有する多糖類から選ばれる1種又は2種以上の化合物を、グルコサミン換算で600〜960mg/100ml調乳液、又は660〜900mg/100ml含ませる。【選択図】なし

Description

本発明は、子ゾウを哺育するための人工乳に関するものである。
従来、子ゾウの哺育には、母ゾウのストレスや、群れを形成できないことによる社会的教育の欠如により、母乳による哺育が困難な場合は、人工乳が使われてきた。人工乳としては、ウシ生乳及び乳製品を基にゾウ母乳の一般組成に近づけたものや、他の動物等の栄養要求性に基づいて組成を類推したビタミン、ミネラル配合物が用いられている。
しかしながら、これまで、人工乳では月齢が6ヶ月から12ヶ月近辺で子ゾウが骨折をすることが多く、その対策を求められてきた(非特許文献1)。
子ゾウの哺育に関し、日本国内におけるアジアゾウ(インドゾウ)の繁殖例を挙げると、神戸市立王子動物園で飼育中の雌ゾウ「Z」が2004年3月に「M」を出産し、2007年10月には「O」を出産したが、どちらの出産においても「Z」が育児を放棄してしまったため母乳哺育ができず、2頭は人工乳で育てられた。そして、「M」は生後8ヶ月、「O」は1歳1ヶ月の時点で、それぞれ骨折が確認された(非特許文献2、3)。
一方、千葉県の市原ぞうの国においては、雌ゾウ「P」が2007年5月に「Y」を出産し、2013年9月には「R」を出産した。「Y」、「R」はどちらも「P」による自然哺育(母乳哺育)が行われ、2頭は母乳で育てられることにより現在まで骨折することなく、順調に成長している(非特許文献4)。
神戸市立王子動物園の「Z」はその後、市原ぞうの国に移転し、2014年6月に「U」を出産したが、そこでも育児を放棄してしまった。そこで「P」が代わりに「U」に授乳を行うことになり、「U」は「P」の母乳と人工乳の混合栄養によって、現在まで骨折することなく順調に成長している(非特許文献5)。
以上のように、人工乳を用いたゾウの育児においては、自然哺育(母乳哺育)と比べて骨折発症リスクが高いと考えられている。骨折の原因としては、日照量、運動量の不足の他、人工乳と母乳との摂取栄養の組成や量の違い等が考えられるが、従来使用されてきた人工乳においては、骨成長に関わるとされる栄養素は考慮されており、不足する栄養素があるとは考えられていなかった。
尚、非特許文献6には、骨を形成する重要な栄養素として、カルシウム、リンおよびビタミンDが挙げられている。
ところで、グルコサミンが卵巣摘出マウスの骨密度低下を抑制すること(非特許文献7)、骨関節炎モデル動物における軟骨下骨の変化に対するグルコサミン塩酸の効果(非特許文献8)、及び、グルコサミンの骨関節炎(OA)における軟骨代謝に対する効果(非特許文献9)等、グルコサミンと骨や軟骨との関連について報告されている。さらに、ヒアルロン酸を経口投与することにより、変形性関節症の痛みを緩和するとの報告がある(非特許文献10)。
また、グルコサミンを含む多糖類に関しては、コンドロイチン硫酸およびヒアルロン酸の混合物が、関節軟骨の変性を示す関節の治療に用いられることが報告されている(特許文献1)。
ゾウの母乳に関しては、母乳中のオリゴ糖等についていくつかの報告があるが(例えば
非特許文献11)、その構成糖の含量を測っている例はなく、加水分解物中のグルコサミン含量も知られていなかった。
国際公開第2003/041724号パンフレット
Emanuelson, K., Neonatal care and hand rearing. In: Fowler, M. E., and S. K. Mikota (Eds.), Biology, Medicine, and Surgery of Elephants. Blackwell Publishing, Ames, Iowa. p.233-241, 2006 "モモ(象)"、[online]、[平成27年9月17日検索]、インターネット〈URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%A2_(%E8%B1%A1)〉 "オウジ(象)"、[online]、[平成27年9月17日検索]、インターネット〈URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%A6%E3%82%B8_(%E8%B1%A1)〉 "プーリー(象)"、[online]、[平成27年9月17日検索]、インターネット〈URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%BC_(%E8%B1%A1)〉 "市原ゾウの国"、[online]、[平成27年9月17日検索]、インターネット〈URL:http://www.zounokuni.com/animals/〉 森本宏著「改著 家畜栄養学 訂正第三版」養賢堂、1971年11月10日、p.338-339 Yamazaki, H. et al., Chitin and chitosan research 13(2):222, 2007 Wang S.X., Arthritis Rheum. 56(5):1537-1548, 2007 Jerosch, J., Int J Rheumatol. Volume 2011, Article ID 969012 Tashiro T. et al., The Scientific World Journal, Volume 2012, Article ID 167928 Uemura Y. et al., Comp. Biochem. Physiol. part A Mol. Integr. Physiol., 145:468-478, 2006
本発明は、骨折発症リスクを低減することができる子ゾウを哺育するためのゾウ用の人工乳を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、ゾウ(象)の母乳について検討を行った結果、母乳の加水分解物中のグルコサミン含量が顕著に高いことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、調乳液中に、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、及びグルコサミン骨格を有する多糖類から選ばれる1種又は2種以上の化合物を、グルコサミン換算で600〜960mg/100ml含む、ゾウ用人工乳を提供する。
前記人工乳は、前記化合物をグルコサミン換算で660〜900mg/100ml含むことを好ましい態様としている。
本発明の子ゾウを哺育するためのゾウ用人工乳は、人工哺育における骨折発症リスク、例えば骨軟化症や骨折そのものを低減することができる。その結果、骨折から死亡に至る
トラブルを軽減することができる。
次に、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されず、本発明の範囲内で自由に変更することができるものである。
本発明のゾウ用人工乳(以下、単に「人工乳」と記載することがある)は、調乳液中に、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、及びグルコサミン骨格を有する多糖類から選ばれる1種又は2種以上の化合物を、グルコサミン換算で600〜960mg/100ml、好ましくは660〜900mg/100ml含む。
人工乳は、授乳時に所定濃度の液体とすることができる限り、形態は制限されず、液体であってもよく、粉体もしくは粒体等の固体、又はペースト状であってもよい。人工乳が濃縮された液体の場合は水等の溶媒で希釈し、固体又はペーストの場合は溶媒に溶解させることによって、所定濃度の調乳液を得ることができる。調乳液中に前記化合物をグルコサミン換算で600〜960mg/100ml含むとは、前記のように、人工乳が濃縮液、固体又はペーストの場合に、所定濃度になるように希釈又は溶解させたときに、前記化合物が前記濃度となることを意味する。
グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、及びグルコサミン骨格を有する多糖類から選ばれる化合物(以下、「グルコサミン等」と記載することがある。)は、これらの1種でもよく、2種以上であってもよい。グルコサミン骨格を有する多糖類も、1種でもよく、2種以上であってもよい。グルコサミン、N−アセチルグルコサミンは、硫酸塩や塩酸塩等の塩であってもよい。
「グルコサミン骨格を有する多糖類」とは、グルコサミン及び/又はグルコサミン誘導体を構成成分(構成糖)として含む多糖類を意味する。グルコサミン誘導体としては、N−アセチルグルコサミンが挙げられる。多糖類の構成成分は、グルコサミン及び/又はグルコサミン誘導体のみであってもよく、他の糖を含んでいてもよい。他の糖としては、グルクロン酸、イズロン酸、ガラクトース等が挙げられる。グルコサミン骨格を有する多糖類としては、ヒアルロン酸等のグルコサミノグリカン、キチン、オリゴキチン、キトサン、オリゴキトサン等のムコ多糖等が挙げられる。また、「多糖類」にはオリゴ糖等も含まれる。多糖類の分子量又は重合度は特に制限されないが、通常、分子量は300〜300万ダルトン、好ましくは300〜30万ダルトン、より好ましくは300〜3万ダルトンである。
「グルコサミン換算で」とは、「グルコサミンの量として」と同義である。例えば、N−アセチルグルコサミン1gは、約0.81g(1*179.17(グルコサミンの分子量)/221.21(N−アセチルグルコサミンの分子量))のグルコサミンに相当する。グルコサミン骨格を有する多糖類の場合は、多糖類を占めるグルコサミン部分の質量比がαであれば、1gの多糖類はαgのグルコサミンに相当する。
また、化合物が複数種の場合は、それらの化合物は合計で調乳液中に、グルコサミンとして600〜960mg/100ml含まれる。
実施例に示すように、アジアゾウの母乳およびウシ、ウマ、ヒトの母乳を分析したところ、ゾウの母乳ではその加水分解物中にウシの72倍、ウマの44倍、ヒトの13倍の著しく多量のグルコサミンが検出された。また、ゾウ母乳中にはグルコサミン及びN−アセチルグルコサミンが単量体としてほとんど含まれていないことを見出している。したがって母乳中には、グルコサミン骨格を有する多糖類が大量に含まれていると考えられる。このようなグルコサミン骨格を有する多糖類、及び/又は、同多糖類が授乳後に消化されて生成す
るグルコサミン及びN−アセチルグルコサミンが、ゾウの成育に必要な骨の成長に寄与し、若木(わかぎ)骨折等を防止していると考えられる。この点で、本発明においては、グルコサミン等の作用はヒト高齢者での関節保持改善効果とは異なると考えられる。
尚、遊離のグルコサミン及びN−アセチルグルコサミンは、摂取後に速やかに吸収されることにより、血糖値が変化するなど生体に影響がある可能性があるため、人工乳に含有させるグルコサミン等は、一部又は全部が多糖類であることが好ましい。
アジアゾウとアフリカゾウでは母乳組成が若干異なるが、本発明のゾウ用人工乳は、調乳濃度を調整することにより、アジアゾウだけでなく、アフリカゾウにも適用することができる。
ゾウ用人工乳中のグルコサミン等の含量600〜960mg/100mlは、例えば、子ゾウが10L/日の本発明の人工乳を飲む場合、グルコサミン等の摂取量は60g〜96g/日となり、体重400kgでは0.15〜0.24g/日/kgとなる。ヒトのサプリメントとしてのグルコサミン摂取量は通常1.5g/日程度であり、例えば体重60kgの場合は、0.025g/日/kgであって、人工乳ではグルコサミン等の摂取量はサプリメントと比べても高い。
本発明のゾウ用人工乳は、グルコサミン等を所定量含む他は、特に制限されず、ヒトや他の動物で用いられる通常の人工乳と同様の成分を含むことができる。通常の人工乳としては、例えば、牛や山羊等の動物の全乳、全粉乳、脱脂粉乳もしくはこれらの乳に必要に応じて栄養成分を加えたもの、又は油脂、脂肪酸、炭水化物、ミネラル類、ビタミン類、タンパク質等の栄養成分を配合したものが挙げられる。油脂としてはラード、パーム油等が、脂肪酸としてはアラキドン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸等が、炭水化物としては乳糖、オリゴ糖などが、ミネラル類としてはCa、P、K、Na、Mg等が、ビタミン類としては、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2等が、タンパク質としてはカゼイン、ホエイタンパク質等が挙げられる。また、グルコサミン等以外の成分についても、子ゾウに適するようにゾウの母乳に組成を近似させてもよい。
尚、本発明においては、調乳液がグルコサミン等を所定量含むように調製される限り、「人工乳」に含まれる。例えば、牛乳にグルコサミン等を添加したものは人工乳である。
グルコサミン等、及び他の成分を混合、溶解させ、必要に応じて殺菌、ホモゲナイズすることによって、人工乳を製造することができる。また、さらに濃縮、噴霧乾燥等によって、粉乳を得ることができる。
表1に、グルコサミン等以外の成分組成(調乳液中)の一例を示す。
本発明のゾウ用人工乳は、調乳液を調製したときに、グルコサミン等が所定濃度となるものであれば、グルコサミンと他の成分との量比は特に制限されないが、乾燥物全量に対するグルコサミン等の量は、例えば2〜10質量%、好ましくは2.2〜9質量%であることが好ましい。
本発明のゾウ用人工乳は、子ゾウの哺育に用いられる。また、自然哺育されている子ゾウに給与することもできる。子ゾウとしては、生後0〜900日程度のゾウが好ましい。人工乳給与の量は、特に制限されず、母乳や従来の人工乳と同程度でよく、例えば体重80〜500kgの場合は、通常1〜30L/日である(Emanuelson, K., Neonatal care and hand rearing. In: Fowler, M. E., and S. K. Mikota (Eds.), Biology, Medicine,
and Surgery of Elephants. Blackwell Publishing, Ames, Iowa. p.233-241, 2006)。人工乳給与の回数は一日当たり一回でもよく、一日当たり数回〜十数回に分けて給与してもよい。
子ゾウの哺育において、本発明のゾウ用人工乳のみを授乳してもよく、従来の人工乳や母乳と併用してもよい。
以下に、実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
神戸市立王子動物園で飼育されたアジアゾウ「M」の哺育に用いた人工乳(和光堂株式会社「はいはい」75.2g+パーム油6g+お湯200g)と、同動物園で飼育されているアジアゾウ「Z」(2014年6月12日出産)、及び、千葉県の市原ぞうの国で飼育されているアジアゾウ「P」(2013年9月3日出産)の母乳中の一般栄養成分(たんぱく質、脂質、ミネラル、ビタミン)を公定法(公益社団法人 日本食品衛生協会編「食品衛生検査指針 理化学編2015」)に準じて分析した。その結果を表2に示す。
森本宏著「改著 家畜栄養学 訂正第三版」養賢堂、1971年11月10日、p.338-339には、骨を形成する重要な養分として、カルシウム、リンおよびビタミンDが挙げられており、上記人工乳はいずれの栄養素も母乳測定の平均値以上の量を含んでいたが、乳製品原料
が主であり、グルコサミンは含有していなかった。
〔実施例2〕
ゾウの母乳を、食品の全アミノ酸分析法に従い、6M HCl中、100℃にて24時間加水分解し、日立アミノ酸分析機を用いて高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分離した。それとは別に、アミノ酸標準物質、およびグルコサミン塩酸塩標準物質を同一条件でクロマトグラフィー分離し、その結果に基づいて前記加水分解物中のグルコサミンを定量した(装置名:日立ハイテクノロジー社製LabchromUltra、カラム:GLサイエンス製InertAmide100mm)。
上記の加水分解条件ではグルコサミンの一部が分解されるため、別に加水分解時間を1〜24時間として、上記と同様に乳加水分解物中のグルコサミン量を測定したところ、3時間の加水分解で最大値が得られた。このときの値により前記測定値を補正した。その結果、母乳加水分解物中のグルコサミン濃度の平均値は780mg/100mlミルクであり、標準偏差は60mgであった。
また、加水分解していないゾウ母乳について、グルコサミンを上記と同様にして測定したところ、その濃度はゼロであった(遊離グルコサミンは検出されなかった)。
なお、ウシ、ウマ、およびヒトの母乳加水分解物中のグルコサミン濃度は、それぞれ11mg/100ml、18mg/100ml、および60mg/100mlであった。
母乳加水分解物中のグルコサミン濃度の分析値780mg/100mlミルクと、標準偏差60mgから、平均値±2σではグルコサミン濃度が660〜900mg/100mlミルクとなり、平均値±3σではグルコサミン濃度が600〜960mg/100mlミルクとなる。
なお、本実施例においてHPLCによりグルコサミンと同定されたピークフラクション
を、島津製作所製LC-MS 20Aシステムおよびサーモフィッシャーサイエンティフィック社製LTQシステムLC-MS/MSにより分析し、当該物質の分子量を179と特定し、マススペクトルパターンがグルコサミン標準物質と一致することを確認した。
〔実施例3〕人工乳調製例1
市販のゾウ用人工乳(森乳サンワールド製「エレファントミルク」)にグルコサミン塩酸塩(公知貿易製)とキトサン(キミカ製、キトサンLL-80)を添加する。
具体的には、エレファントミルク(組成は表3のとおり。原材料:乳製品、調整脂肪、乳糖、デキストリン、卵黄粉末、食物繊維、ミネラル類、ビタミン類、DHA粉末、ミルクカルシウム、イノシトール、タウリン、L-カルニチン、ヌクレオチド、香料)95gと、グルコサミン塩酸塩2.5gと、キトサン2.5gを粉末混合する。この混合物のグルコサミン含量は4.45g/100gである。これを温湯で15〜20%に溶解し、調乳液として子ゾウに給与する。調乳液のグルコサミン含量は670mg/100g〜890mg/100gとなる。
〔実施例4〕人工乳調製例2
ゾウ用人工乳(森乳サンワールド製「エレファントミルク」)95gと、キチンオリゴ糖(焼津水産化学工業製、NA-COS-Y)5gを粉末混合する。この混合物中のグルコサミン含量は4.02g/100gである。これを温湯で15〜23%に溶解し、調乳液として子ゾウに給与する。この調乳液中のグルコサミン含量は600mg/100g〜920mg/100gとなる。

Claims (2)

  1. 調乳液中に、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、及びグルコサミン骨格を有する多糖類から選ばれる1種又は2種以上の化合物を、グルコサミン換算で600〜960mg/100ml含む、ゾウ用人工乳。
  2. 前記化合物をグルコサミン換算で660〜900mg/100ml含む、請求項1に記載のゾウ用人工乳。
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