JP2017078781A - アクリル樹脂フィルム、偏光板、液晶パネルおよび液晶表示装置 - Google Patents

アクリル樹脂フィルム、偏光板、液晶パネルおよび液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】表示性能が良好な液晶表示装置の提供を可能にする新たな手段となるアクリル樹脂フィルムを提供すること。【解決手段】平均粒径が3〜15μmの範囲であるアクリル樹脂粒子を含み、かつ一方の表面Aおよび他方の表面Bのうち表面Aにおいて測定される算術平均粗さRaが0.100〜1.500μmの範囲および平均凸部硬度が200〜1500N/mm2の範囲であるアクリル樹脂フィルム。偏光板。液晶パネル。液晶表示装置。【選択図】なし

Description

本発明は、アクリル樹脂フィルム、偏光板、液晶パネルおよび液晶表示装置に関する。
アクリル樹脂フィルムは、液晶表示装置等の表示装置を構成するフィルムとして用いることができる。かかるアクリル樹脂フィルムの性能を向上することが、近年検討されてきた(例えば特許文献1参照)。
特開2012−180422号公報
アクリル樹脂フィルムの適用が有用な用途として、偏光板保護フィルムとしての用途が挙げられる。偏光板は、少なくとも偏光子を含み、通常、偏光子の一方または両方の面に、偏光子に傷が付くことを防ぐために保護フィルム(偏光板保護フィルム)が積層されている。液晶表示装置では、通常、偏光板および液晶表示素子が組み込まれた液晶パネルが、光源および各種部材(例えば拡散板、輝度向上膜等)を含むバックライトユニットと、クリアランス(clearance;隙間、空気層とも呼ばれる。)を介して配置されている。
近年、液晶表示装置の薄型化のために、液晶パネルとバックライトユニットとの間のクリアランスは狭小化する傾向にある。しかるに、このクリアランスの狭小化により、液晶パネルのバックライト側最表面とバックライトユニットとが接触しやすくなっている。かかる接触は、液晶パネルが大型化し撓みやすくなると、より発生しやすいと考えられる。しかるに本発明者らの検討によれば、液晶パネルの最もバックライトユニット側に位置する偏光板保護フィルムがアクリル樹脂フィルムである液晶表示装置では、表示面において光漏れが発生し表示性能が低下してしまう場合があった。本発明者らは、かかる光漏れは、液晶パネルとバックライトユニットとの接触によりバックライトユニットおよび/またはアクリル樹脂フィルムに発生した傷に起因するものと推察している。したがって、そのような傷の発生を抑制することができれば、表示性能が良好な液晶表示装置を提供することが可能となると、本発明者らは考えている。
そこで本発明の目的は、表示性能が良好な液晶表示装置の提供を可能にする新たな手段となるアクリル樹脂フィルムを提供することにある。
本発明の一態様は、
平均粒径が3〜15μmの範囲であるアクリル樹脂粒子を含み、かつ
一方の表面Aおよび他方の表面Bのうち表面Aにおいて測定される算術平均粗さRaが0.100〜1.500μmの範囲および平均凸部硬度が200〜1500N/mmの範囲であるアクリル樹脂フィルム、
に関する。
本発明および本明細書において、「アクリル樹脂フィルム」とは、アクリル樹脂を構成成分として含むフィルムをいう。また、本発明および本明細書において、「アクリル樹脂粒子」とは、アクリル樹脂を構成成分として含む粒子をいう。「アクリル樹脂」とは、メタクリル酸の誘導体および/またはアクリル酸の誘導体の重合体をいう。以下において、メタクリル酸の誘導体および/またはアクリル酸の誘導体を、(メタ)アクリル酸誘導体とも記載する。上記誘導体は、例えばエステルである。また、「樹脂」とは、同一または異なる構造の2つ以上の重合性化合物の重合体をいい、単一重合体(ホモポリマー)であっても共重合体(コポリマー)であってもよい。
上記アクリル樹脂フィルムの一方の表面Aは、上記範囲の算術平均粗さRaおよび上記範囲の平均凸部硬度を有する。本発明および本明細書において、算術平均粗さRaとは、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope;AFM)により、測定対象表面の100μm×100μmの測定領域において、JIS B 0601:2013にしたがい測定される値とする。平均凸部硬度とは、以下の方法により測定される値である。
原子間力顕微鏡(AFM)により測定された、測定領域(10μm×10μm)中の凸成分と凹成分の体積が等しくなる面を基準面として定め、この基準面から0.5μm以上の高さの箇所を凸部と特定する。凸部特定のためのAFM測定におけるサンプリング周波数は、0.5Hzとする。特定された凸部上で、温度25℃相対湿度60%の環境下で、ナノインデンテーション法による硬度測定を、最大押し込み荷重0.2mNおよび荷重走引速度0.02mN/secにて実施する。測定領域において複数箇所が凸部と特定された場合には無作為に選択した凸部上で、上記硬度測定を実施する。硬度測定は、公知の押し込み硬度試験機により行うことができる。かかる押し込み硬度試験機としては、例えば、キューブコーナー圧子を装着したHysitron社製TI950Triboindenterを挙げることができる。後述の実施例では、この押し込み硬度試験機を用いて硬度測定を行った。
以上の凸部の特定および硬度測定を、測定対象表面上で無作為に抽出した測定領域(10μm×10μm)10箇所で実施して得られた硬度の算術平均を、平均凸部硬度とする。なお本発明および本明細書において、平均値とは、特記しない限り算術平均をいうものとする。
本発明および本明細書において、アクリル樹脂粒子等の粒子の平均粒径とは、平均一次粒径であって、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope;TEM)により、フィルムの断面TEM写真を取得し、断面TEM写真に含まれる各粒子の粒径を測定して平均値を算出する他、粒子を溶媒分散ゾルとし、このゾルにおける50%平均粒径として求めることができる。上記50%平均粒径は、例えば、日機装社製Nanotrac粒度分析計を用いて求めることができる。上記粒子の形状は、球状であっても、非球状(異形)であってもよい。異形の粒子の粒径とは、粒子の長軸長と短軸長の平均値を指す。
一態様では、上記アクリル樹脂フィルムは、上記アクリル樹脂粒子を、アクリル樹脂100質量部に対して5〜150質量部含む。なお上記アクリル樹脂粒子量の基準となるアクリル樹脂量には、アクリル樹脂粒子を構成するアクリル樹脂量は含まれないものとする。
一態様では、表面Bにおいて測定される算術平均粗さRaは、0.002〜0.200μmの範囲である。
一態様では、上記アクリル樹脂粒子は、架橋アクリル樹脂粒子である。「架橋アクリル樹脂粒子」とは、粒子の構成成分として含まれるアクリル樹脂の少なくとも一部が架橋アクリル樹脂である粒子をいう。また、「架橋アクリル樹脂」とは、(メタ)アクリル酸誘導体と架橋基を有する化合物との重合体である。
本発明の更なる態様は、上記アクリル樹脂フィルムと偏光子とを含む偏光板に関する。
偏光板としては、2枚の偏光板保護フィルムの間に偏光子が位置する構成の偏光板が、現在広く用いられている。本発明の一態様にかかる偏光板も、かかる構成の偏光板であることができる。偏光板に含まれる2枚の偏光板保護フィルムのうち、液晶表示装置に組み込まれた際に液晶表示素子側に位置する偏光板保護フィルムを「インナー側保護フィルム」と呼び、他方の偏光板保護フィルムを「アウター側保護フィルム」と呼ぶ。本発明の一態様にかかるアクリル樹脂フィルムは、一態様では、アウター側保護フィルムとして用いることもできる。この偏光板を組み込んだ液晶表示装置の表示性能向上の観点からは、液晶表示装置において、上記アクリル樹脂フィルムの表面Aが、偏光板の最表面となるように配置することが好ましく、バックライトユニット側最表面となるように配置することがより好ましい。
本発明の更なる態様は、上記偏光板と液晶表示素子とを含む液晶パネルに関する。
一態様では、液晶パネルは、フロント偏光板、液晶表示素子、およびリア偏光板を含む。液晶パネルにおいて、「フロント偏光板」とは、上記液晶パネルがバックライトユニットとともに液晶表示装置に組み込まれた際、上記2つの偏光板の中で視認側に位置する偏光板であり、「リア偏光板」とはバックライトユニット側に位置する偏光板である。一態様では、本発明の一態様にかかるアクリル樹脂フィルムを含む上記偏光板は、リア偏光板として、上記液晶パネルに含まれる。
本発明の更なる態様は、上記液晶パネルとバックライトユニットとを含む液晶表示装置に関する。
一態様では、上記液晶パネルのバックライトユニット側最表面が、表面Aである。
本発明の一態様によれば、液晶パネルとバックライトユニットとの接触により発生した傷に起因すると推察される表示性能の低下を抑制することができる。これにより、良好な表示性能を発揮することができる液晶表示装置を提供することが可能となる。
以下の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本発明および本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[アクリル樹脂フィルム]
本発明の一態様にかかるアクリル樹脂フィルムは、平均粒径が3〜15μmの範囲であるアクリル樹脂粒子を含み、かつ一方の表面Aおよび他方の表面Bのうち表面Aにおいて測定される算術平均粗さRaが0.100〜1.500μmの範囲および平均凸部硬度が200〜1500N/mmの範囲であるアクリル樹脂フィルムである。
本発明者らは、上記アクリル樹脂フィルムについて、以下のように推察している。ただし、以下は推察であって、本発明を何ら限定するものではない。
(1)上記アクリル樹脂フィルムの一方の表面(表面A)は、上記範囲のRaを有する。かかる範囲のRaを有する表面Aは、通常用いられる偏光保護フィルム表面と比べて比較的粗い表面であると本発明者らは考えている。したがって、液晶表示装置に、表面Aがバックライト側最表面になるように上記アクリル樹脂フィルムを保護フィルムとして有する偏光板を組み込むと、表面Aとバックライトユニットとが何らかの原因により接触したとしても、その接触は、表面Aに粗さをもたらしている凸部とバックライトユニットとの接触となる(またはそのような接触が多くなる)と考えられる。そのため、フィルム表面全体でみれば、実際にバックライトユニットと接触している面積(いわゆる真実接触面積)は小さくなると考えられる。このことがバックライトユニットおよび/またはアクリル樹脂フィルムの傷発生を抑制することに寄与することが、傷による表示性能低下を防ぐことにつながると、本発明者らは推察している。また、上記アクリル樹脂フィルムに含まれるアクリル樹脂粒子の平均粒径が上記範囲であることも、真実接触面積を小さくすることに寄与していると、本発明者らは考えている。
(2)また、表面Aで測定される平均凸部硬度が上記範囲であることが、バックライトユニットと凸部との接触によるバックライトユニットおよび/またはアクリル樹脂フィルムに傷が発生することを抑制することに寄与していると、本発明者らは考えている。
(3)更に、表面Aで測定されるRaが1.500μm以下であること、上記アクリル樹脂粒子の平均粒径が15μm以下であること、および平均凸部硬度が1500N/mm以下であることは、凸部との接触によりバックライトユニットに傷が付き表示性能が低下することを抑制することに寄与していると、本発明者らは推察している。
(4)加えて、アクリル樹脂フィルムに含まれる粒子がアクリル樹脂粒子であることは、フィルムを構成する樹脂(アクリル樹脂)と粒子との親和性が高いことにより、粒子脱落によるバックライトユニットおよび/またはアクリル樹脂フィルムへの傷の発生を抑制することに寄与すると、本発明者らは考えている。
以上が、上記アクリル樹脂フィルムに関する本発明者らによる推察である。ただし推察に過ぎず、先に記載したように本発明を何ら限定するものではない。
以下、上記アクリル樹脂フィルムについて、更に詳細に説明する。
<表面Aにおいて測定される算術平均粗さRa、平均凸部硬度>
(算術平均粗さRa)
上記アクリル樹脂フィルムは、フィルムの一方の表面(表面A)において測定される算術平均粗さRaが、0.100〜1.500μmの範囲である。先に記載したように、このことが、液晶表示装置の表示性能低下につながる傷の発生を抑制することに寄与していると、本発明者らは推察している。傷の発生をより一層抑制する観点から、表面Aにおいて測定される算術平均粗さRaは、0.300〜1.300μmの範囲であることが好ましく、0.400〜 1.200μmの範囲であることがより好ましい。
表面Aの算術平均粗さRaは、上記アクリル樹脂フィルムに含まれるアクリル樹脂粒子の平均粒径、含有量、フィルム製造方法等によって調整することができる。例えば、平均粒径が大きなアクリル樹脂粒子を用いるほど、算術平均粗さRaは大きくなる傾向がある。また、一態様では、アクリル樹脂粒子の含有量を多くするほど、算術平均粗さRaは大きくなる傾向がある。または、アクリル樹脂粒子をフィルム表層側に局在させるようなフィルム製造方法を用いることにより、算術平均粗さRaを調整することもできる。この点の詳細は後述する。
(平均凸部硬度)
上記アクリル樹脂フィルムは、上記範囲の算術平均粗さRaを有する表面Aにおいて測定される平均凸部硬度が、200〜1500N/mmの範囲である。先に記載したように、このことも、液晶表示装置の表示性能低下につながる傷の発生を抑制することに寄与していると、本発明者らは推察している。傷の発生をより一層抑制する観点から、表面Aにおいて測定される平均凸部硬度は、210〜1200N/mmの範囲であることが好ましく、220〜1000N/mmの範囲であることがより好ましい。平均凸部硬度は、上記アクリル樹脂フィルムに含まれるアクリル樹脂粒子の種類等によって調整することができる。この点の詳細は後述する。
<表面Bにおいて測定される算術平均粗さRa>
上記アクリル樹脂フィルムの一方の表面(表面A)については、上記の通りである。他方の表面(表面B)は、一態様では、表面Aと同様の算術平均粗さRaおよび平均凸部硬度を有していてもよいが、好ましい一態様では、表面Bは、表面Aより算術平均粗さRaが小さいこと、即ち、表面Aより平滑な表面であることが好ましい。また、好ましい一態様では、表面Bにおいて測定される算術平均粗さRaは、0.002〜0.200μmの範囲であることが好ましく、0.002〜0.150μmの範囲であることがより好ましい。上記アクリル樹脂フィルムを表面Bを貼り合わせ面として他の部材と貼り合わせる際の密着性を高めるためには、表面Bが、表面Aより平滑な表面であることや、上記好ましい範囲の算術平均粗さRaを有することが好ましい。例えば、上記アクリル樹脂フィルムを偏光板保護フィルムとして用いる場合、偏光子との貼り合わせ面を表面Bとする場合には、表面Bが、表面Aより平滑な表面であることや、上記好ましい範囲の算術平均粗さRaを有することが好ましい。表面Bの算術平均粗さRaは、製造方法等によって調整することができる。この点の詳細は後述する。なお表面Bにおいて測定される平均凸部硬度は特に限定されるものではなく、表面Aについて記載した範囲内にあってもよく、この範囲未満であってもよく、この範囲を超えてもよい。
[アクリル樹脂]
上記アクリル樹脂フィルムは、フィルム構成成分としてアクリル樹脂を含む。アクリル樹脂は、繰り返し構造単位として(メタ)アクリル酸エステル単量体由来の繰り返し構造単位を有することが好ましい。「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸および/またはメタクリル酸を意味する。
アクリル樹脂は、繰り返し構造単位として、更に、水酸基含有単量体、不飽和カルボン酸および下記一般式(10)で表される単量体から選ばれる少なくとも1種を重合して得られる繰り返し構造単位を含んでいてもよい。
一般式(10)
CH2=C(X)R201
一般式(10)中、R201は水素原子またはメチル基を表し、Xは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、−CN基、−CO−R202基、またはO−CO−R203基を表し、R202およびR203は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜20の有機残基を表す。
(メタ)アクリル酸エステル単量体は、特に限定されない。詳細については、特開2013−099875号公報段落0034を参照できる。
水酸基含有単量体も、特に限定されない。詳細については、特開2013−099875号公報段落0035を参照できる。
不飽和カルボン酸も、特に限定されない。詳細については、特開2013−099875号公報段落0036を参照できる。
一般式(10)で表される単量体の詳細については、特開2013−099875号公報段落0037を参照できる。
アクリル樹脂は、1つ以上のラクトン環構造を含んでいてもよい。ラクトン環構造の一態様としては、下記一般式(11)で示されるラクトン環構造を挙げることができる。
一般式(11)中、R401、R402およびR403は、それぞれ独立に、水素原子または炭素原子数1〜20の有機残基を表し、有機残基は酸素原子を含有していてもよい。ここで、炭素原子数1〜20の有機残基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基などが好ましい。
ラクトン環含有アクリル樹脂の構造中における上記一般式(11)で示されるラクトン環構造の含有割合は、好ましくは5〜90質量%、より好ましくは10〜70質量%、更に好ましくは10〜60質量%、特に好ましくは10〜50質量%である。
ラクトン環含有アクリル樹脂の製造方法については、特に制限はない。例えば、重合工程によって分子鎖中に水酸基とエステル基とを有する重合体(p)を得た後に、得られた重合体(p)を加熱処理することによりラクトン環構造を重合体に導入すること(ラクトン環化縮合工程)により、ラクトン環含有アクリル系樹脂を得ることができる。ラクトン環含有アクリル系樹脂の好ましい物性等の詳細については、特開2012−250535号公報段落0040〜0047を参照できる。
アクリル樹脂については、特開2012−8248号公報段落0015〜0093も参照できる。
また、アクリル樹脂としては、グルタルイミド構造を有するアクリル樹脂を挙げることもできる。かかるアクリル樹脂については、特開2013−37057号公報段落0021〜0037を参照できる。
更に、アクリル樹脂としては、グルタル酸無水物単位を有するアクリル樹脂を挙げることもできる。かかるアクリル樹脂については、特開2009−139720号公報段落0026〜0050を参照できる。
アクリル樹脂としては、市販品または公知の合成方法により合成されたものを使用することができる。
上記アクリル樹脂フィルムは、アクリル樹脂を、フィルム総質量に対して、例えば30〜98質量%の含有率で含むことができ、50〜95質量%の含有率で含むことが好ましい。ただし、アクリル樹脂フィルムにおけるアクリル樹脂の含有率の算出にあたっては、アクリル樹脂粒子に含まれるアクリル樹脂は除いて算出するものとする。なお上記アクリル樹脂フィルムには、二種以上のアクリル樹脂が含まれていてもよい。二種以上のアクリル樹脂が含まれる場合、フィルム総質量に対するアクリル樹脂の含有率は、二種以上のアクリル樹脂の合計量について規定されるものとする。この点は、本発明および本明細書における各種成分についても同様である。即ち、ある成分は、一種のみ用いてもよく二種以上を用いてもよい。二種以上用いる場合、かかる成分の含有量や含有率は、二種以上の合計量について規定される。
[平均粒径が3〜15μmの範囲であるアクリル樹脂粒子]
上記アクリル樹脂フィルムには、平均粒径が3〜15μmの範囲であるアクリル樹脂粒子が含まれる。上記平均粒径は、5〜15μmの範囲であることが好ましく、8〜15μmの範囲であることがより好ましい。平均粒径が大きなアクリル樹脂粒子を用いるほど、上記アクリル樹脂フィルムの表面Aにおいて測定される算術平均粗さRaは大きくなる傾向がある。
アクリル樹脂粒子の構成成分として含まれるアクリル樹脂は、単一重合体(ホモポリマー)であっても共重合体(コポリマー)であってもよい。例えば、アクリル樹脂粒子は、アクリル樹脂として、アクリル−スチレン共重合体を含むものであってもよい。
上記アクリル樹脂フィルムの表面Aにおいて測定される平均凸部硬度を上記範囲とする観点からは、アクリル樹脂粒子として架橋アクリル樹脂粒子を用いることが好ましい。架橋アクリル樹脂粒子は、公知の方法で調製することができ、市販品として入手することもできる。架橋アクリル樹脂粒子については、例えば、特開2015−127416号公報段落0051〜0068を参照できる。市販品としては、例えば、積水化成社製テクポリマーSSXシリーズ、SMXシリーズ、MBXシリーズ、綜研化学社製MXシリーズ、MRシリーズ、SXシリーズ等を挙げることができる。
上記アクリル樹脂フィルムにおける平均粒径が3〜15μmのアクリル樹脂粒子の含有量は、アクリル樹脂100質量部に対して5〜150質量部であることが好ましく、5〜100質量部であることがより好ましく、20〜80質量部であることが更に好ましい。平均粒径が3〜15μmのアクリル樹脂粒子の含有量を多くするほど、表面Aにおいて測定される算術平均粗さRaは大きくなる傾向がある。
<任意成分>
上記アクリル樹脂フィルムは、アクリル樹脂およびアクリル樹脂粒子を少なくとも含み、一種以上の添加剤を任意に任意の量で含むことができる。かかる添加剤としては、例えば、公知の可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、脆性改良剤、光学発現剤等が具体例として挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記アクリル樹脂フィルムに含まれ得る添加剤としては、通常、アクリル樹脂フィルム等の樹脂フィルムに含まれ得る各種添加剤を挙げることができる。例えば、添加剤の一例としては、平均粒径が10〜300nmの範囲(好ましくは50〜250nmの範囲)のゴム弾性体粒子を挙げることができる。上記ゴム弾性体粒子は、上記アクリル樹脂フィルムにおいて、脆性改良剤として作用することができる。ゴム弾性体粒子とは、ゴム弾性体(ゴム弾性を示す成分)を含有する粒子であって、ゴム弾性体からなる粒子であってもよく、ゴム弾性体の層を有する多層構造の粒子であってもよい。上記アクリル樹脂フィルムに含まれるアクリル樹脂との親和性が高い点で好ましいゴム弾性体粒子としては、アクリルゴム弾性体粒子を挙げることができる。ここで、「アクリルゴム弾性体粒子」とは、この粒子に含まれるゴム弾性体および/またはゴム弾性体以外の成分が、アクリル樹脂であるゴム弾性体粒子をいう。なおゴム弾性体粒子の平均粒径は、先に記載したアクリル樹脂粒子の平均粒径と同様、平均一次粒径であって、測定方法は、アクリル樹脂粒子の平均粒径について記載した通りである。ゴム弾性体粒子は、例えば、アクリル樹脂フィルムに含まれるアクリル樹脂(ただし平均粒径が3〜15μmのアクリル樹脂粒子に含まれるアクリル樹脂を除く)とゴム弾性体粒子との合計100質量部に対して、1〜30質量部程度の量で、上記アクリル樹脂フィルムに含有させることができる。ゴム弾性体粒子の詳細については、例えば特開2012−180422号公報段落0037〜0041を参照できる。
<フィルムの構成、厚み>
上記アクリル樹脂フィルムは、単層フィルムであってもよく、二層以上のアクリル樹脂を含む層(アクリル樹脂層)の積層フィルムであってもよい。二層以上のアクリル樹脂層の積層フィルムは、隣り合うアクリル樹脂層は接着層を介さずに直接接していることが好ましい。かかる積層フィルムは、好ましくは、後述する溶液製膜法や溶融製膜法によって製造することができる。なお本発明および本明細書において、接着剤は、接着剤および粘着剤を含む意味で用いるものとする。
上記アクリル樹脂フィルムが積層フィルムである場合、アクリル樹脂フィルムとしてカール(反り)の少ないフィルムを得る観点からは、積層フィルムに含まれるアクリル樹脂層は、基材フィルム表面に硬化性組成物を塗布した後に、この硬化性組成物を硬化した硬化層ではないことが好ましい。硬化層を含む積層フィルムは、硬化層の硬化収縮によりカールが発生しやすい傾向があるからである。
上記アクリル樹脂フィルムの厚み(積層フィルムについては総厚)は、例えば10〜 100μmの範囲であり、好ましくは 12〜80μmの範囲であり、より好ましくは 15〜60μmの範囲である。上記厚みは、上記アクリル樹脂フィルム製造時の製造条件によって調整することができる。アクリル樹脂フィルムの厚みは、製造条件から求めることもでき、公知の膜厚測定法、例えば触針式膜厚計による膜厚測定法により求めることもできる。複数箇所で測定する場合のアクリル樹脂フィルムの膜厚は、複数箇所での測定値の算術平均とする。
<製造方法>
上記アクリル樹脂フィルムは、公知の製膜方法によって製造することができる。例えば、溶液製膜法により、上記アクリル樹脂フィルムを製造することができる。溶液製膜法は、製膜用組成物(ドープ、ドープ組成物とも呼ばれる。)を調製し、この製膜用組成物を支持体上に流延し乾燥させてフィルムを形成し、このフィルムを支持体からははぎ取るフィルム形成工程を少なくとも含む。形成されたフィルムには、必要に応じて延伸処理を施すこともできる。ここで単層流延することにより、単層フィルムとして上記アクリル樹脂フィルムを製造することができ、二層以上の多層の共流延を行うことにより、積層フィルムとして上記アクリル樹脂フィルムを製造することができる。溶液製膜法によるフィルム製造の詳細については、例えば、WO2015/064732A1の段落0034〜0068を参照できる。溶液製膜により製造されるフィルムでは、流延時に支持体側にあった表面は支持体と接触しているため平滑になる傾向があり、これに対して流延時に空気面側にあった表面は支持体側にあった表面と比べて粗い面となる傾向がある。したがって、上記アクリル樹脂フィルムは、一態様では、流延時空気面側の表面が表面Aであり、流延時支持体側の表面が表面Bである、溶液製膜により製造されたフィルムであることができる。また、共流延を行う場合には、製造されるフィルムの最表層となる層を形成するための製膜用組成物に、他の層を形成するための製膜用組成物より多くのアクリル樹脂粒子を添加することにより、最表層にアクリル樹脂粒子が局在したアクリル樹脂フィルムを得ることができる。かかる最表層の表面が、表面Aであることができる。
他の一態様では、上記アクリル樹脂フィルムは、押出成形法等の溶融製膜法によって製造することもできる。溶融製膜法によるフィルム製造の詳細については、例えば、特開2012−180422号公報段落0057〜0063を参照できる。例えば、押出成形において用いる一対のロール(接地ロール)の弾性率によって、製造されるフィルムの表面粗さを制御することができる。ここで一対のロールとして、一方のロールと他方のロールとで弾性率の異なるロールを用いることにより、製造されるフィルムの一方の表面と他方の表面との粗さを変えることができる。粗い面を成形するためのロールと接触して成形される表面が表面Aであることができ、他方の表面が表面Bであることができる。また、多層押出成形することにより、上記アクリル樹脂フィルムを製造することもできる。ここで製造されるフィルムの最表層となる層を形成するための溶融樹脂組成物に、他の層を形成するための溶融樹脂組成物より多くのアクリル樹脂粒子を添加することにより、最表層にアクリル樹脂粒子が局在したアクリル樹脂フィルムを得ることができる。かかる最表層の表面が、表面Aであることができる。
以上説明した本発明の一態様にかかるアクリル樹脂フィルムは、偏光板保護フィルムとして有用である。以下に、上記アクリル樹脂フィルムを偏光板保護フィルムとして適用する態様について、以下に詳細に説明する。
[偏光板]
本発明の一態様にかかる偏光板は、上記アクリル樹脂フィルムと偏光子とを有する。
上記アクリル樹脂フィルムは、偏光子を保護する保護フィルム(偏光板保護フィルム)として機能することができる。
偏光板としては、2枚の偏光板保護フィルムの間に偏光子が位置する構成の偏光板が、現在広く用いられている。本発明の一態様にかかる偏光板も、かかる構成の偏光板であることができる。偏光板に含まれる2枚の偏光板保護フィルムのうち、液晶表示装置に組み込まれた際に液晶表示素子側に位置する偏光板保護フィルムがインナー側保護フィルムであり、他方の偏光板保護フィルムがアウター側保護フィルムである。本発明の一態様にかかるアクリル樹脂フィルムは、アウター側保護フィルムまたはインナー側保護フィルムとして用いることができ、アウター側保護フィルムとして用いることが好ましい。また、上記偏光板は、フロント偏光板として用いてもよく、リア偏光板として用いてもよく、リア偏光板として用いることが好ましい。液晶表示装置の表示性能低下を引き起こすと考えられる傷の発生を効果的に抑制する観点からは、上記アクリル樹脂フィルムの表面Aが、偏光板の最表面であることが好ましく、アウター側保護フィルムの最表面であることがより好ましく、リア偏光板のアウター側保護フィルムの最表面であることが特に好ましい。
上記偏光板は、一方の保護フィルムとして本発明の一態様にかかるアクリル樹脂フィルムを含み、他方の保護フィルムとして他のフィルムを含んでもよい。他のフィルムとしては、一般に偏光板保護フィルムとして用いられるセルロースアセテートフィルムが挙げられ、例えば、溶液製膜法で製造され、かつ10〜100%の延伸倍率でロールフィルム形態における幅方向に延伸したセルロースアセテートフィルムが好ましい。
また、他方の保護フィルムとして用いられる他のフィルムとしては、光学異方層を含む光学補償層を有する光学補償フィルムを挙げることもできる。光学補償フィルム(位相差フィルムとも呼ばれる。)によれば、液晶表示装置において、画面の視野角特性を改良することができる。光学補償フィルムとしては、公知のものを用いることができる、視野角を広げるという点では、特開2001−100042号公報に記載されている光学補償フィルムが好ましい。
偏光子は、自然光を特定の直線偏光に変換する機能を有するいわゆる直線偏光子であればよい。偏光子としては、特に限定されないが、吸収型偏光子を利用することができる。吸収型偏光子としては、通常用いられている偏光子を利用することができ、例えば、ヨウ素系偏光子、二色性染料を利用した染料系偏光子、およびポリエン系偏光子、ワイヤーグリッドを用いた偏光子のいずれも用いることができる。ヨウ素系偏光子および染料系偏光子は、一般に、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素または二色性染料を吸着させ、延伸することにより作製することができる。偏光子の好ましい一態様としては、ヨウ素染色ポリビニルアルコール系フィルムを挙げることができる。偏光子の厚みは、特に限定されないが、例えば0.1μm以上50μm以下であることができる。偏光板の薄型化の観点からは、偏光子の厚みは、30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましい。
また、偏光子は、いわゆる塗布型偏光子であってもよい。塗布型偏光子については、特開2014−170202号公報段落0052〜0053を参照できる。
偏光子と保護フィルムとして用いる上記アクリル樹脂フィルムは、公知の手法、例えば接着剤の使用により貼り合わせることができる。なお本発明および本明細書において、接着剤には粘着剤も包含されるものとする。接着剤およびアクリル樹脂フィルムと偏光子との貼り合わせについては、例えば、特開2012−180422号公報段落0126〜0135を参照できる。上記アクリル樹脂フィルムの偏光子との貼り合わせ面は、表面Bであることが好ましく、表面Aより平滑な表面である表面Bや、先に記載した好ましい範囲の算術平均粗さRaを有する表面Bであることが、より好ましい
[液晶パネル]
本発明の一態様は、本発明の一態様にかかる偏光板と液晶表示素子とを含む液晶パネルに関する。偏光板と液晶表示素子とは、公知の手法、例えば接着剤の使用により貼り合わせることができる。
上記液晶パネルは、フロント偏光板、液晶表示素子、およびリア偏光板を含み、上記リア偏光板が、本発明の一態様にかかる偏光板であることが好ましい。更に、リア偏光板のバックライトユニット側最表面が、上記アクリル樹脂フィルムの表面Aであることが好ましい。
液晶表示素子としては、TN(Twisted Nematic)型、STN(Super−Twisted Nematic)型、TSTN(Triple Super Twisted Nematic)型、マルチドメイン型、VA(Vertical Alignment)型、IPS(In Plane Switching)型、OCB(Optically Compensated Bend)型等が挙げられる。液晶表示素子は、一般に、2枚のガラス基板の間に液晶層が配置された構成を有する。
また、液晶表示素子としては、上記のいずれかの型の液晶表示素子にタッチパネル機能を組み込んだインセルタッチパネル素子、オンセルタッチパネル表示素子を挙げることもできる。また、フィルム型のタッチセンサーが液晶表示素子と貼着された形態も挙げられる。
インセルタッチパネル液晶表示素子は、例えば、2枚のガラス基板に液晶層を挟んだ液晶表示素子の内部に、抵抗膜式、静電容量式、光学式等のタッチパネル機能を組み込んだインセルタッチパネル液晶表示素子であることができる。インセルタッチパネル液晶表示素子については、例えば、特開2011−76602号公報、特開2011−222009号公報等の公知技術を、何ら制限なく適用することができる。
オンセルタッチパネル液晶表示素子は、好ましくは、液晶層を挟み込んだガラス基板と偏光板の間に、抵抗膜式、静電容量式、光学式等のタッチパネル機能を組み込んだオンセルタッチパネル液晶表示素子であることができる。オンセルタッチパネル液晶表示素子は、例えば、特開2012−88683号公報に記載されている。
[液晶表示装置]
本発明の一態様は、以上説明した液晶パネルと、バックライトユニットと、を含む液晶表示装置に関する。
液晶パネルの詳細は、先に記載した通りである。
上記液晶表示装置に含まれるバックライトユニットは、特に限定されるものではなく、エッジライト型バックライトユニットであってもよく、直下型バックライトユニットであってもよい。バックライトユニットには、光源と、拡散板、反射板、導光板、輝度向上膜、プリズムシート等の公知の部材の1つ以上が含まれ得る。バックライトユニットの最も液晶パネル側に位置する部材の表面と、液晶パネルのバックライト側最表面とが何らかの原因により接触し、上記2つの表面の一方または両方に傷が生じることが、液晶表示装置の表示性能低下(光漏れ)の原因になると本発明者らは推察している。これに対し、本発明の一態様にかかるアクリル樹脂フィルムを偏光板保護フィルムとして組み込むことにより、好ましくは先に記載したように配置することにより、上記の傷の発生を抑制することにより表示性能低下を抑制することができると、本発明者らは考えている。
以上、本発明の一態様にかかるアクリル樹脂フィルムを液晶表示装置へ適用する態様について説明した。ただし、本発明の一態様にかかるアクリル樹脂フィルムは、液晶表示装置以外の各種画像表示装置に含まれるフィルムに代えて用いることもできる。画像表示装置としては、陰極管表示装置(CRT;Cathode Ray Tube)、プラズマディスプレイ(PDP;Plasma Display Panel)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD;Electroluminescence Display)、蛍光表示ディスプレイ(VFD;Vacuum Fluorescent Display)、フィールドエミッションディスプレイ(FED;Field Emission Display)等を挙げることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、物質量とその割合、操作等は本発明の趣旨から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下の具体例に制限されるものではない。
[ドープ組成物の調製に用いた粒子]
実施例、比較例でアクリル樹脂フィルムの製造のために調製したドープ組成物に添加した粒子は、下記表1に示す粒子である。平均粒径は、粒子を溶媒分散ゾルとし、日機装社製Nanotrac粒度分析計を用いて、このゾルにおける50%平均粒径として求めた。
粒子1〜7は、ポリメタクリル酸メチル樹脂(Polymethyl methacrylate);PMMA)を粒子を構成するアクリル樹脂として含む架橋アクリル樹脂粒子である。
粒子8は、アクリル−スチレン共重合体を粒子を構成するアクリル樹脂として含む架橋アクリル樹脂粒子である。
粒子11は、最内層が、メタクリル酸メチルに少量のメタクリル酸アリルを用いて重合させた硬質の重合体、中間層が、アクリル酸ブチルを主成分とし、さらにスチレン及び少量のメタクリル酸アリルを用いて重合させた軟質のゴム弾性体、最外層が、メタクリル酸メチルに少量のアクリル酸エチルを用いて重合させた硬質の重合体からなる3層構造のアクリルゴム弾性体粒子であり、公知の方法で合成して得た。
[アクリル樹脂フィルムに含まれるアクリル樹脂]
実施例、比較例でアクリル樹脂フィルムの製造に用いたアクリル樹脂1〜4の詳細は、以下の通りである。
<アクリル樹脂1>
アクリル樹脂1の調製のための脆性改良剤として、最内層が、メタクリル酸メチルに少量のメタクリル酸アリルを用いて重合させた硬質の重合体、中間層が、アクリル酸ブチルを主成分とし、さらにスチレン及び少量のメタクリル酸アリルを用いて重合させた軟質のゴム弾性体、最外層が、メタクリル酸メチルに少量のアクリル酸エチルを用いて重合させた硬質の重合体からなる3層構造のアクリルゴム弾性体粒子を、公知の方法で合成して得た。得られたアクリルゴム弾性体粒子の平均粒径を、粒子を溶媒分散ゾルとし、日機装社製Nanotrac粒度分析計を用いて、このゾルにおける50%平均粒径として求めたところ、240nmであった。
メタクリル酸メチル/アクリル酸メチルの質量比96/4の共重合体のペレット70質量部を上記脆性改良剤30質量部と混合機により混合した後、2軸押出機で溶融混練し、アクリル樹脂1を得た。
<アクリル樹脂2>
特開2012−008248号段落0154に記載の方法により、ラクトン環構造を含有するアクリル樹脂2を得た。
<アクリル樹脂3>
特開2010−284840号公報の製造例1に記載のイミド化MS(メチルメタクリレート−スチレン)樹脂100質量部およびトリアジン系紫外線吸収剤(アデカ社製T−712)0.62質量部を、2軸混練機にて220℃にて混合して、グルタルイミド構造を有するアクリル樹脂3を得た。
<アクリル樹脂4>
特開2009−139720号公報段落0177に記載の方法により、グルタル酸無水物単位を有するアクリル樹脂4を得た。
[アクリル樹脂フィルムの実施例・比較例]
下記に記載の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、ドープ組成物を調製した。
(ドープ組成)
表2記載のアクリル樹脂 100質量部
ジクロロメタン 534質量部
メタノール 46質量部
表2記載の粒子 表2参照
WO2015/064732A1の図1に示されている構成のバンド流延装置を用い、上記のドープ組成物を2000mm幅でステンレス製のエンドレスバンド(流延支持体)に流延ダイから均一に流延した。ドープ組成物中の残留溶媒量が20質量%になった時点で流延支持体からフィルムを剥離した。
剥離されたフィルムを、乾燥ゾーン(雰囲気温度140℃)において30分間乾燥させて、表2に記載の厚みの実施例、比較例のアクリル樹脂フィルムを得た。表2に記載のアクリル樹脂フィルムの厚みは、製造条件から求めた値であり、製膜に用いるドープ組成物量により調整した。
各実施例、比較例について、上記方法により、各種評価用のアクリル樹脂フィルムおよび偏光板製造用のアクリル樹脂フィルムを製膜した。
[アクリル樹脂フィルムの評価方法]
<算術平均粗さRa>
各実施例、比較例のアクリル樹脂フィルムの一方の表面と他方の表面において、それぞれ算術平均粗さRaを測定した。Raの測定は、先に記載した方法により、AFMとして走査型プローブ顕微鏡(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製SPA400)をAFMモードで用いて行った。
各フィルムにおいて、流延時に空気面側であった表面のRaが、支持体側であった表面のRaより大きいことが確認された。したがって、以下では、流延時に空気面側であった表面を表面A、支持体側であった表面を表面Bと記載する。
<表面Aにおいて測定される平均凸部硬度>
各実施例、比較例のアクリル樹脂フィルムの表面Aにおいて、先に記載した方法により平均凸部硬度を測定した。凸部特定のためのAFMとしては、Hysitron社製TI950TriboindenterをAFMモードで用いた。
<粒子脱落の評価>
水平に固定された直径15mmのステンレス製丸棒に、各実施例、比較例のアクリル樹脂フィルムを20mm幅×300mm長に裁断して得たフィルム試料を接触させ、荷重1kg/mm、移動速度500mm/分の条件下でフィルム試料を50回摺動させた。ステンレス製棒表面の粒子が付着した領域の面積を測定し、下記基準により粒子脱落を評価した。
A:粒子が付着した領域の面積が摺動時にフィルム試料と接触した面積の5%未満
B:粒子が付着した領域の面積が摺動時にフィルム試料と接触した面積の5%以上15%未満
C:粒子が付着した領域の面積が摺動時にフィルム試料と接触した面積の15%以上
[実施例、比較例の偏光板]
(偏光子の作製)
特開2001−141926号公報の実施例1に従い、延伸したポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を吸着させて、厚み7μmの偏光子(ヨウ素染色ポリビニルアルコール系フィルム)を作製した。
(偏光板の作製(偏光子と保護フィルムとの貼り合わせ)
上記で作製した偏光子を、一方の保護フィルムとして各実施例、比較例のアクリル樹脂フィルムを用いて、このフィルムの表面Bを貼り合わせ面として接着剤を介して貼り合わせた。他方の保護フィルムとしては、市販のセルロースアシレートフィルム(富士フイルム社製フジタック(登録商標)ZRD40)に鹸化処理を施し、鹸化処理を施した面を貼り合わせ面として接着剤を介して貼り合わせた。鹸化処理は、以下のように実施した。上記セルロースアシレートフィルムを、液温を55℃に保った1.5mol/LのNaOH水溶液(鹸化液)に2分間浸漬した後、フィルムを水洗し、その後、液温25℃の0.05mol/Lの硫酸水溶液に30秒浸漬した後、更に30秒流水下に通して、フィルムを中性の状態にした。そして、エアナイフによる水切りを3回繰り返し、水を落とした後にフィルムを雰囲気温度70℃の乾燥ゾーンに15秒間滞留させて乾燥し、鹸化処理したフィルムを得た。
各実施例、比較例について、上記方法により、各種評価用の偏光板および液晶表示装置製造用の偏光板を作製した。
[実施例、比較例の液晶表示装置]
市販の液晶テレビ(IPSモードのスリム型42型液晶テレビ)から、液晶表示素子(液晶セル)を挟んでいる2枚の偏光板のうちバックライト側偏光板(リア偏光板)を剥がし取り、各実施例、比較例の偏光板を、各実施例、比較例のアクリル樹脂フィルムがバックライト側に配置されるように、接着剤を介して液晶表示素子に再貼合して、液晶表示装置を作製した。こうして作製された液晶表示装置では、液晶パネルのバックライト側最表面に、各実施例、比較例のアクリル樹脂フィルムの表面Aが位置している。
[液晶表示装置の評価方法]
<表示性能(光漏れ)の評価>
各実施例、比較例の液晶表示装置を振動を加えた後に点灯試験を行い、表示面で光漏れが確認されるか否かを目視で評価した。具体的には、試験機として梱包包装試験機(アイメックス社製BF−50UT)を使用し、重力加速度1.5G(1.0Gは、9.80665m/s)、振幅0.8mm、周波数10〜40Hzで周期的に変化する振動をx方向、y方向、z方向に20分間加えた。振動を加えた後に点灯試験を行った。
以上の評価を、各実施例、比較例について実施し、光漏れの有無を確認した。確認後に新しい偏光板に変更し、合計30回同様の評価を行った。下記基準により表示性能を評価した。A〜Dは実用上許容範囲である。
A:30回中、30回とも光漏れが視認されない。
B:30回中、1回、光漏れが視認される。
C:30回中、2回、光漏れが視認される。
D:30回中、3回、光漏れが視認される。
E:30回中、4回以上、光漏れが視認される。
以上の評価結果を、表2に示す。
表2に示すように、比較例の液晶表示装置では、振動を加えた後に表示性能の低下(光漏れが多数発生)が確認された。これは、振動を加えたことにより液晶表示装置においてバックライトユニットと液晶パネルとが接触したことによって、液晶パネルのバックライト側最表面である比較例のアクリル樹脂フィルム表面(表面A)およびバックライトユニットの液晶パネル側最表面の一方または両方に傷が発生したことによるものと、本発明者らは考えている。
具体的には、比較例7については、振動時にアクリル樹脂フィルムから脱落したシリカ粒子がアクリル樹脂フィルムおよびバックライトユニットの液晶パネル側最表面の一方または両方の傷発生を引き起こしたと、本発明者らは推察している。
比較例8については、振動時にアクリル樹脂フィルムの表面Aの凸部と接触することによりバックライトユニットの液晶パネル側最表面に傷が付いたことや、振動時にアクリル樹脂フィルムから脱落したアルミナ粒子によりアクリル樹脂フィルム表面(表面A)およびバックライトユニットの液晶パネル側最表面の一方または両方に傷が付いたことを、表示性能低下の原因と本発明者らは考えている。
また、比較例1〜6については、比較例1〜5では振動時にアクリル樹脂フィルムの表面Aに傷が発生したこと、比較例6では振動時にバックライトユニットの液晶パネル側最表面に傷が発生したことが、表示性能低下をもたらしたと、本発明者らは推察している。
これに対し、表2に示す結果から、実施例のアクリル樹脂フィルムをリア偏光板のアウター側保護フィルムとして有する実施例の液晶表示装置は、振動を加えた後にも良好な表示性能を示す(光漏れが少ないか視認されない)ことが確認できる。
[偏光板の評価方法]
<アクリル樹脂フィルムと偏光子との密着性評価>
各実施例、比較例の偏光板を、幅2.5cm(25mm)×長さ15cmのサンプルに切り出した。切り出したサンプルの上記の市販のセルロースアシレートフィルム表面を接着剤を介してガラス板上に貼り合わせた。その後、偏光子と各実施例、比較例のアクリル樹脂フィルムとの界面に切り込みを入れ、テンシロン(エーアンドデイ社製RTG−1310)を使用し、剥離速度300mm/分で、90°方向に剥離を行い、その際の層間剥離力を測定した。アクリル樹脂フィルムと偏光子との密着性の観点からは、測定された層間剥離力が5.0N/25mm以上であることが好ましく、8.0N/25mm以上であることがより好ましい。
測定された層間剥離力を、各アクリル樹脂フイルムの表面Bで測定された算術平均粗さRaとともに、表3に示す。偏光子との貼り合わせ面である表面BのRaが小さいほど、層間剥離力の測定値が大きい傾向が見られ、偏光子との密着性の点で好ましいことが確認できる。
[アクリル樹脂フィルムの評価方法]
<カール評価>
実施例のアクリル樹脂フィルムを幅10cm×長さ10cmのサイズに切り出したサンプルを、水平な台の上に、カールの内面が表になるように置いた。サンプルの四隅が台から離れている距離をそれぞれ測定し、4隅の測定値の平均値を算出し、カールとした。カール5mm未満が実用上好ましい。測定結果を、表4に示す。
本発明は、液晶表示装置の技術分野において有用である。

Claims (11)

  1. 平均粒径が3〜15μmの範囲であるアクリル樹脂粒子を含み、かつ
    一方の表面Aおよび他方の表面Bのうち前記表面Aにおいて測定される算術平均粗さRaが0.100〜1.500μmの範囲および平均凸部硬度が200〜1500N/mmの範囲であるアクリル樹脂フィルム。
  2. 前記アクリル樹脂粒子を、アクリル樹脂100質量部に対して5〜150質量部含む請求項1に記載のアクリル樹脂フィルム。
  3. 前記表面Bにおいて測定される算術平均粗さRaが0.002〜0.200μmの範囲である請求項1または2に記載のアクリル樹脂フィルム。
  4. 前記アクリル樹脂粒子は、架橋アクリル樹脂粒子である請求項1〜3のいずれか1項に記載のアクリル樹脂フィルム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のアクリル樹脂フィルムと偏光子とを含む偏光板。
  6. 前記アクリル樹脂フィルムをアウター側保護フィルムとして含む請求項5に記載の偏光板。
  7. 前記アクリル樹脂フィルムは、前記表面Aが、偏光板最表面に位置している請求項5または6に記載の偏光板。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の偏光板と液晶表示素子とを含む液晶パネル。
  9. フロント偏光板、液晶表示素子、およびリア偏光板を含み、かつ前記リア偏光板が請求項5〜7のいずれか1項に記載の偏光板である請求項8に記載の液晶パネル。
  10. 請求項8または9に記載の液晶パネルとバックライトユニットとを含む液晶表示装置。
  11. 前記液晶パネルのバックライトユニット側最表面が、前記表面Aである請求項10に記載の液晶表示装置。
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