JP2017078779A - 光書込装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】発振遅延量が変動してもパルス幅を理想値にできると共に、発光素子の発光開始タイミングを揃えてドット位置が変動されずに同じ位置となる光書込装置を提供する。
【解決手段】この装置では、書込制御部9による点灯信号の出力から素子駆動部のLD駆動部10による駆動電流の出力までに予め内部遅延分を持たせるように、ビーム照射装置1に内蔵される発光素子のレーザダイオードLDの点灯時間となる矩形波の立ち上がり区間の時間(パルス幅)と点灯信号の矩形波の立ち上がり区間の時間(パルス幅)とを等しくする前提上で装置1に内蔵される受光素子のフォトダイオードPDに流れる電流をモニタして検出されるLDの遅延量となる発振遅延量(発振ディレイ量Δt)の変動に応じて内部遅延分の遅延量(内部遅延量Δd)を増減させることにより、点灯信号がオンしたタイミングとLDが点灯するタイミングとの時間差を一定に保つ発光制御機能を有する。
【選択図】図2
【解決手段】この装置では、書込制御部9による点灯信号の出力から素子駆動部のLD駆動部10による駆動電流の出力までに予め内部遅延分を持たせるように、ビーム照射装置1に内蔵される発光素子のレーザダイオードLDの点灯時間となる矩形波の立ち上がり区間の時間(パルス幅)と点灯信号の矩形波の立ち上がり区間の時間(パルス幅)とを等しくする前提上で装置1に内蔵される受光素子のフォトダイオードPDに流れる電流をモニタして検出されるLDの遅延量となる発振遅延量(発振ディレイ量Δt)の変動に応じて内部遅延分の遅延量(内部遅延量Δd)を増減させることにより、点灯信号がオンしたタイミングとLDが点灯するタイミングとの時間差を一定に保つ発光制御機能を有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、光書込装置に関する。
従来、一般に画像形成装置の光走査部に具備される光書込装置では、書込制御部によって発光源となるビーム照射装置に内蔵されるレーザダイオード等の発光素子を書き込み用に発光させる指令の点灯信号を出力し、この点灯信号を受けて素子駆動部が発光素子に駆動電流を供給して発光素子を点灯させている。
このような画像形成用のビーム照射装置における発光制御に係る周知技術として、例えばレーザ光出力を意図したパルス幅に制御することを目的とした「画像形成方法及び装置」(特許文献1参照)が挙げられる。
上述した特許文献1に係る技術は、レーザダイオードのレーザ発光のパルス幅を理想値とすることを目的とし、レーザダイオードの発光開始タイミングの遅延量となる発振遅延量(発振ディレイ量)をモニタし、発振ディレイ分の時間をレーザダイオードの点灯時間に追加することによってパルス幅を意図した理想値に補正する技術であるが、発振ディレイ量が変動するとレーザダイオードの発光開始タイミングが揃わなくなり、結果としてドット位置が主走査方向に変動してしまい、良好な画質が得られなくなってしまうという問題がある。
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、発振遅延量が変動してもパルス幅を理想値にできると共に、発光素子の発光開始タイミングを揃えてドット位置が変動されずに同じ位置となる光書込装置を提供することにある。
上記技術的課題を達成するため、本発明は、画像形成装置に備えられる光走査部に具備されて感光体上にビーム照射を行う発光源となるビーム照射装置と、ビーム照射装置に内蔵される発光素子を書き込み用に発光させるための指令となる点灯信号を出力する書込制御部と、点灯信号を受けて発光素子に駆動電流を供給して当該発光素子を点灯させる素子駆動部と、を備えた光書込装置において、書込制御部による点灯信号の出力から素子駆動部による駆動電流の出力までに予め内部遅延分を持たせるように、発光素子の点灯時間となる矩形波のパルス幅と点灯信号の矩形波のパルス幅とを等しくする前提上でビーム照射装置に内蔵される受光素子に流れる電流をモニタして検出される当該発光素子の発光開始タイミングの遅延量となる発振遅延量の変動に応じて当該内部遅延分の遅延量を増減することにより、当該点灯信号がオンしたタイミングと当該発光素子が点灯するタイミングとの時間差を一定に保つ発光制御機能を有することを特徴とする。
本発明の光書込装置によれば、上記構成により、発振遅延量が変動してもパルス幅を理想値にできると共に、発光素子の発光開始タイミングを揃えてドット位置が変動されずに同じ位置となる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
以下に本発明の光書込装置について、実施例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例に係る光書込装置が適用される画像形成装置の光走査部の基本構成を示した概略斜視図である。
図1を参照すれば、この光走査部は、図示されない画像形成装置に備えられる光走査部に具備されて感光体8上にビーム照射を行う発光源となる図示されない発光素子としてのレーザダイオードLD、並びにその発光量をモニタして検出可能な受光素子としてのフォトダイオードPDを備えたビーム照射装置1と、所定の速度で回転してビーム照射装置1からのビーム照射光(所謂レーザ光であり、複数のビームが出射される)を所定の方向へ向けて反射(走査)するポリゴンミラー2と、ポリゴンミラー2の回転で生じる光の倒れ(又は鏡面の倒れ)をミクロン単位で補正し、照射されたビーム照射光を等角速度運動から等速運動に変換するfθレンズ3と、fθレンズ3を透過したビーム照射光を順次反射伝達して感光体8上へ照射して作像に供する折り返しミラー4、5、6と、折り返しミラー6による感光体8上へのビーム照射状態を検知する同期検知センサ7と、を備えて構成される。
図2は、上述した光走査部のビーム照射装置1を点灯駆動する実施例に係る光書込装置の基本構成を示したブロック図である。
図2を参照すれば、実施例に係る光書込装置は、上述したビーム照射装置1の他、ビーム照射装置に内蔵されるレーザダイオードLDを書き込み用に発光させるための指令となる点灯信号を出力する書込制御部9と、点灯信号を受けてレーザダイオードLDに駆動電流を供給してレーザダイオードLDを点灯させる素子駆動部としてのLD駆動部10と、を備えて構成される。
この光書込装置では、書込制御部9からの点灯信号を受けてドライバ機能を持つLD駆動部10がレーザダイオードLDに対して駆動電流を流すことでレーザダイオードLDが点灯する。また、レーザダイオードLDが点灯すると、ビーム照射装置1のパッケージ内のフォトダイオードPDにビーム照射光が入射し、発光量に応じたモニタ電流が流れるため、LD駆動部10がそのモニタ電流に基づいてレーザダイオードLDの点灯状態をモニタすることができる。これにより、LD駆動部10は、レーザダイオードLDに供給する駆動電流とフォトダイオードPDから得られるモニタ電流とのタイミング差からフォトダイオードPDの発光開始タイミングの遅延量となる発振遅延量(発振ディレイ)を確認することができる。
図3は、上述した光書込装置で生じる発振ディレイを説明するために示す各部における信号波形のタイミングチャートである。
図3を参照すれば、書込制御部9が出力する点灯信号の矩形波の立ち上がりに対し、LD駆動部10がレーザダイオードLDに供給する駆動電流の矩形波の立ち上がりは揃っているが、レーザダイオード点灯(LD点灯)の矩形波の立ち上がりは遅延されて発振遅延量(発振ディレイ量)Δtを生じており、レーザダイオードLDの点灯時間となる矩形波の立ち上がり区間の時間は点灯信号の矩形波の立ち上がり区間の時間よりも短くなっている様子を示している。この発振ディレイ量Δtは周囲温度やレーザダイオードLDの発光量によって変動する。
図4は、図3で説明した発振ディレイ量Δt分を信号波形における駆動電流に追加した場合の各部における信号波形のタイミングチャートである。
図4を参照すれば、ここでは発振ディレイ量Δtに相当する時間を領域Eに示される駆動電流の立ち上がり区間に追加すれば、レーザダイオードLDの点灯時間幅(パルス幅)を点灯信号の立ち上がり区間の時間幅(パルス幅)と同じにできる様子を示している。即ち、ここでは点灯信号通りの駆動電流にてレーザダイオードLDを駆動すると、レーザダイオードLDの発振ディレイ量Δtにより点灯時間幅(パルス幅)が短くなってしまうので、発振ディレイ量Δtに相当する時間をレーザダイオードLDの消灯前の駆動電流に追加すれば、レーザダイオードLDの点灯時間幅(パルス幅)を理想値通りにすることができる様子を示している。係る発光制御は上述した特許文献1で提案された周知技術である。因みに、レーザダイオードLDの消灯時においては駆動電流のオフタイミングに対して、レーザダイオードLDの消灯までの時間に遅延がほぼ生じない。
図5は、実施例に係る光書込装置で生じる発振ディレイ量Δtが変動した場合に生じるドットの位置ずれを説明するために示す各部における信号波形のタイミングチャートである。
図5を参照すれば、ここでは発振ディレイ量Δtが周囲温度やレーザダイオードLDの発光量等によって変動するため、例えば駆動電流Aの矩形波のように立ち上がり区間が長い場合にはレーザダイオード点灯A(LD点灯A)の矩形波の発振ディレイ量Δt1が大きくなるのに対し、駆動電流Bの矩形波のように立ち上がり区間が短い場合にはレーザダイオード点灯B(LD点灯B)の矩形波の発振ディレイ量Δt2が小さくなる(Δt1>Δt2)様子を示している。このように発振ディレイ量Δtが大きい場合(Δt1)と小さい場合(Δt2)とで特許文献1に係る発光制御を実施すれば、点灯時間差をなくすようにはできるが、点灯信号の矩形波の立ち上がりからのレーザダイオードLDの発光開始タイミングが変動してしまうため、Δt1−Δt2=Δt3に相当するドットのずれ量が生じてしまい、その結果として主走査方向におけるドットの位置が変動してしまう。即ち、特許文献1に係る点灯制御では、レーザダイオードLDの発振ディレイ量Δtが変動するとドットの位置も主走査方向で変動するため、画質の品質維持の上で有効でなくなる。
図6は、実施例に係る光書込装置で内部遅延を持たせた場合の各部における信号波形のタイミングチャートである。
図6を参照すれば、ここではLD駆動部10が点灯信号を受けた後、駆動電流を出力するまでに意図的に内部遅延量Δdを持たせており、このためにレーザダイオードLDが実際に点灯するのは、点灯信号入力後、LD駆動部10の内部遅延量Δd+発振ディレイ量Δt分の時間経過後となる様子を示している。また、駆動電流の通電時間については、上述した特許文献1の場合と同様にレーザダイオードLDの発振ディレイ量Δtの時間を追加しているため、レーザダイオードLDの点灯時間となる矩形波の立ち上がり区間の時間(パルス幅)は点灯信号の矩形波の立ち上がり区間の時間(パルス幅)と等しくなる様子を示している。
図7は、実施例に係る光書込装置で生じる発振ディレイ量Δtの変動に応じて内部遅延量Δdを増減させた場合の各部における信号波形のタイミングチャートである。
図7を参照すれば、ここではレーザダイオードLDの発振ディレイ量Δtの変動に応じて内部遅延量Δdを増減させる場合の点灯制御を示しており、具体的には発振ディレイ量Δtが中程度の発振ディレイ量ΔtMであれば内部遅延量Δdを中程度の内部遅延量ΔdMとし、発振ディレイ量Δtが大きい発振ディレイ量ΔtLであれば内部遅延量Δdを小さい内部遅延量ΔdSとし、発振ディレイ量Δtが小さい発振ディレイ量ΔtSであれば内部遅延量Δdを大きい内部遅延量ΔdLとして、点灯信号がオンしたタイミングとレーザダイオードLDが点灯するタイミングとの時間差を一定に保つ点灯制御を行う様子を示している。
図7に示す点灯制御によれば、発振ディレイ量Δtが環境温度等で変動しても、その変動分に対して内部遅延量Δdを増減させることにより、発振ディレイ量Δt+内部遅延量Δdの合計時間を一定に保つことができるため、発振ディレイ量Δtが変動しても主走査方向における同じ位置にドットが形成され、レーザダイオードLDの発光開始タイミングと発光時間とが常に一定となるために良好な画質特性が得られる。因みに、ここでは発振ディレイ量Δtが増加した場合、内部遅延量Δdを減らすことにより、これらの合計時間(発振ディレイ量Δt+内部遅延量Δd)を一定に保つため、内部遅延量Δdの初期値については発振ディレイ量Δtの最大値よりも大きく設定することが望ましい。また、ここでの発振ディレイ量Δtは、LD駆動部10がビーム照射装置1に内臓されるフォトダイオードPDからのモニタ電流を監視することで検出可能である。更に、ここでは発振ディレイ量ΔtをLD駆動部10で検出し、LD駆動部10内での内部遅延量Δdに反映させているが、LD駆動部10で遅延を持たせず、書込制御部9からの点灯信号のタイミングや長さに反映させても同等な効果が得られる。加えて、ここでの発振ディレイ量Δtを検出するタイミングは、同期点灯、APC(Auto Power Control;光源の発光光量の制御)点灯、画像形成時の点灯等、任意に設定することが可能である。何れにせよ、ここでの点灯制御は、書込制御部9からの点灯信号に対して、レーザダイオードLDの点灯まで一定の遅延分を持たせるものであるが、遅延を含めて予め事前に画像の位置調整をしておけば、そのデフォルト位置(遅延時間)をベースとして制御が行われるため、ドットの位置ずれは発生せず、結果として画質の品質維持の上で有効となる。
要するに、実施例に係る光書込装置の技術的特色は、書込制御部9による点灯信号の出力からLD駆動部10による駆動電流の出力までに予め内部遅延分を持たせるように、レーザダイオードLDの点灯時間となる矩形波のパルス幅と点灯信号の矩形波のパルス幅とを等しくする前提上でビーム照射装置1に内蔵されるフォトダイオードPDに流れる電流をモニタして検出されるレーザダイオードLDの遅延量となる発振遅延量(発振ディレイ量Δt)の変動に応じて内部遅延分の遅延量(内部遅延量Δd)を増減することにより、点灯信号がオンしたタイミングとレーザダイオードLDが点灯するタイミングとの時間差を一定に保つ発光制御機能を持つものである。
図8は、実施例に係る光書込装置で図7を参照して説明した発光制御を行わせる場合の動作処理を示すフローチャートである。因みに、ここでの発光制御は、図2に示した書込制御部9及びLD駆動部10に係る図示されない制御系において、ソフトウェア又はハードウェアの何れの演算によっても具現できるものである。
図8を参照すれば、ここでの発光制御は、LD駆動部10でビーム照射装置1に内蔵されるフォトダイオードPDに流れる電流をモニタしてレーザダイオードLDの遅延量となる発振遅延量(発振ディレイ量Δt)を検出する発振ディレイ検出(ステップS1)の処理を行い、その発振ディレイ量Δtの変動に応じた内部遅延分の遅延量(内部遅延量Δd)を算出する内部遅延量算出(ステップS2)の処理を行った後、その内部遅延量Δdを書込制御部9からの点灯信号やLD駆動部10からの駆動電流に反映させる内部遅延量反映(ステップS3)の処理を行ってから動作処理を終了する。
図9は、実施例に係る光書込装置で生じる発振ディレイ量Δtを検出する手法を説明するために示す各部における信号波形のタイミングチャートである。
図9を参照すれば、ここでは図2に示したLD駆動部10からレーザダイオードLDに対して駆動電流を供給し、レーザダイオードLDが発光するとパッケージ内のフォトダイオードPDに電流が流れ、その電流値に応じて端子に電圧が発生するため、LD駆動部10においてその電圧値をモニタすることにより、レーザダイオードLDの発光タイミングを検出することができる。駆動電流出力からモニタ電圧に遷移する時間をLD駆動部10の内部クロック(内部CLK)をカウントすれば発振ディレイ量Δtを検出することができる。即ち、図2に示す光書込装置において、ここでの駆動電流と発振ディレイ量Δtとを検出する駆動電流・発振遅延量検出手段を設け、LD駆動部10によって駆動電流・発振遅延量検出手段で検出した発振ディレイ量Δtに応じて内部遅延分Δdの遅延量を増減させるようにすれば良い。
ところで、発振ディレイ量Δtは周囲温度やレーザダイオードLDの発光量によって変動するため、発振ディレイ量Δtの変動に影響を与える要因となる物理量を検出する変動要因物理量検出手段を設け、係る変動要因物理量検出手段で検出した物理量に応じて内部遅延量Δdを増減させる構成とすることもできる。
図10は、実施例に係る光書込装置で生じる発振ディレイ量Δtの変動に影響を与える要因を検出する手段を備えた場合の構成例を示したブロック図である。
図10を参照すれば、この光書込装置では、発振ディレイ量Δtの変動に影響を与える要因となる物理量として、周囲温度を検出する温度センサ11を図2に示す構成のLD駆動部10に対して接続した構成となっている。ここでは、レーザダイオードLDの発光量を上述したモニタ電流によって発生するモニタ電圧量で検出する他、発振ディレイ量Δtの変動に応じて内部遅延量Δdを算出する際、温度センサ11で検出された周囲温度の範囲に応じて予め対応付けられた内部遅延量Δdを選択して発光制御を行う。
図11は、図10に示す光書込装置で参照適用される要因の変動に係るルックアップテーブル(LUT)に予め対応付けられて格納された温度(℃)に対応する内部遅延量Δd(ns)のデータを例示した模式図である。
図11を参照すれば、ここでは温度センサ11で検出された発振ディレイ量Δtの変動に係る要因の温度検出結果に応じて、ルックアップテーブルから内部遅延量Δdを選択して発光制御を行い、温度範囲に応じて内部遅延量Δdを変更する。例えば温度が0〜10℃の範囲であれば内部遅延量Δdを2、温度が10〜20℃の範囲であれば内部遅延量Δdを1.8、温度が20〜30℃の範囲であれば内部遅延量Δdを1.6、温度が30〜40℃の範囲であれば内部遅延量Δdを1.4とする場合を例示できる。但し、ここで示したデータはあくまでも一例であり、これに限定されない。また、温度以外にレーザダイオードLDの発光量を発振ディレイ量Δtの変動要因としても同様に適用できる他、これらの温度とレーザダイオードLDの発光量との両方の条件から内部遅延量Δdを対応させたルックアップテーブルを参照するようにしても良い。更に、ルックアップテーブルを参照するのではなく、内部遅延量Δdを演算で直接算出して決めるようにしても良い。因みに、内部遅延量Δdの算出では、内部遅延量Δd=検出温度×寄与度係数(温度)+検出発光量×寄与度係数(発光量)の関係式を採用する。
図12は、図10に示す光書込装置で図11に示すデータを選択して発光制御を行わせる場合の動作処理を示すフローチャートである。
図12を参照すれば、ここでの発光制御は、温度センサ11の温度検出結果により発振ディレイ量Δtの変動要因を検出する発振ディレイ変動要因検出(ステップS1)の処理を行い、その温度範囲に応じてルックアップテーブル(LUT)から対応する内部遅延量Δdを選択するLUTから内部遅延量選択(ステップS2)の処理を行った後、その内部遅延量Δdを書込制御部9からの点灯信号やLD駆動部10からの駆動電流に反映させる内部遅延量反映(ステップS3)の処理を行ってから動作処理を終了する。
図13は、図10に示す光書込装置で図11に示すデータを選択せずに演算により同等な発光制御を行わせる場合の動作処理を示すフローチャートである。
図13を参照すれば、ここでの発光制御は、発振ディレイ量Δtの変動要因として、レーザダイオードLDの発光量を上述したモニタ電流によって発生するモニタ電圧量で検出すると共に、温度センサ11で周囲温度を検出する発振ディレイ変動要因検出(ステップS1)の処理を行い、その検出された温度及び発光量に応じて内部遅延量Δdを内部遅延量Δd=検出温度×寄与度係数(温度)+検出発光量×寄与度係数(発光量)の関係式で演算して算出する内部遅延量演算(ステップS2)の処理を行った後、その内部遅延量Δdを書込制御部9からの点灯信号やLD駆動部10からの駆動電流に反映させる内部遅延量反映(ステップS3)の処理を行ってから動作処理を終了する。
以上に説明したように、実施例に係る光書込装置によれば、書込制御部9からの点灯信号に応じてLD駆動部10からレーザダイオードLDに供給する駆動電流の出力タイミングについて、予め内部遅延分を持たせ、検出された発振ディレイ量Δtの大きさによって内部遅延量Δdを増減することにより、レーザダイオードLDの発光開始タイミングを揃えることができるため、発振ディレイ量Δtが変動してもドットが主走査方向に変動しないようにできる。
ところで、実施例に係る光書込装置と対比される技術が特開2014−94476号公報の「画像形成装置」に記載されている。そこで、以下は両者の技術的相違点について説明する。この対比技術では、発振ディレイの影響によるパルス細りを低減するために点灯オフ時にパルス幅を追加する粗調と、レーザに印加するバイアス電流を変更することで発振ディレイの影響を低減する微調とを併用する手法により、パルス幅を理想値(入力データ信号と同じ)にすることを目的としており、パルス幅を理想値とする点では本願発明と共通している。しかしながら、本願発明では発振ディレイ量Δtが温度特性等で変動しても、レーザダイオードLDの発光開始タイミングが変動しないようにし、主走査方向でのドットの位置ずれを防止する旨を技術的要旨としている点が相違している。
即ち、本願発明では、点灯信号に対してレーザダイオードLDの発光開始タイミングを意図的に遅らせておき、その遅らせ量を調整することでパルス幅を理想値とすると共に、レーザダイオードLDの発光開始タイミングを揃えるようにしたものであるが、対比技術では、バイアス電流を増やすことで発振ディレイ量Δtを減らしているものの、発振ディレイ量Δtを極限まで小さくするようにバイアス電流を大きくすると、レーザダイオードLDの発光開始閾値電流(Ith)近傍でのオフセット発光量が大きくなってしまい、地汚れが発生する。これに対し、本願発明では、バイアス電流を変えずに、元々遅らせていたレーザダイオードLDの発光タイミングの遅らせ量を減らすことで発光タイミングを管理するため、対比技術のような地汚れの副作用は発生しない。対比技術において、消灯時のパルス幅の追加とバイアス電流制御による立ち上がり特性改善とを使い分けている理由は、パルス幅を理想値とするための粗調と微調とが必要となるためであり、パルス幅の追加はCLKで制御するため、CLK幅以下の微調を行うことができず、バイアス電流制御による立ち上がり特性改善は逆に微調することしかできず、それらを使い分け、あくまでもパルス幅を理想値とすることを目的としたものであるが、消灯時にパルスを追加しているために基本機能上でレーザダイオードLDの発光開始タイミングを揃えることができない。これに対し、本願発明ではパルス幅を理想値とし、しかもレーザダイオードLDの発光開始タイミングを一定とし、副作用も無い(オフセット発光量も大きくしない)ため、対比技術とは採用している技術が明確に区別され得るものとなっている。
1 ビーム照射装置
2 ポリゴンミラー
3 fθレンズ
4、5、6 折り返しミラー
7 同期検知センサ
8 感光体(ドラム)
9 書込制御部
10 LD駆動部
11 温度センサ
LD レーザダイオード(発光素子)
PD フォトダイオード(受光素子)
2 ポリゴンミラー
3 fθレンズ
4、5、6 折り返しミラー
7 同期検知センサ
8 感光体(ドラム)
9 書込制御部
10 LD駆動部
11 温度センサ
LD レーザダイオード(発光素子)
PD フォトダイオード(受光素子)
Claims (4)
- 画像形成装置に備えられる光走査部に具備されて感光体上にビーム照射を行う発光源となるビーム照射装置と、前記ビーム照射装置に内蔵される発光素子を書き込み用に発光させるための指令となる点灯信号を出力する書込制御部と、前記点灯信号を受けて前記発光素子に駆動電流を供給して当該発光素子を点灯させる素子駆動部と、を備えた光書込装置において、
前記書込制御部による前記点灯信号の出力から前記素子駆動部による前記駆動電流の出力までに予め内部遅延分を持たせるように、前記発光素子の点灯時間となる矩形波のパルス幅と前記点灯信号の矩形波のパルス幅とを等しくする前提上で前記ビーム照射装置に内蔵される受光素子に流れる電流をモニタして検出される当該発光素子の発光開始タイミングの遅延量となる発振遅延量の変動に応じて当該内部遅延分の遅延量を増減することにより、当該点灯信号がオンしたタイミングと当該発光素子が点灯するタイミングとの時間差を一定に保つ発光制御機能を有することを特徴とする光書込装置。 - 請求項1記載の光書込装置において、
前記駆動電流と前記発振遅延量とを検出する駆動電流・発振遅延量検出手段を有し、
前記素子駆動部は、前記駆動電流・発振遅延量検出手段で検出した前記発振遅延量に応じて前記内部遅延分の遅延量を増減させることを特徴とする光書込装置。 - 請求項1記載の光書込装置において、
前記発振遅延量の変動に影響を与える要因となる物理量を検出する変動要因物理量検出手段を有し、
前記変動要因物理量検出手段で検出した前記物理量に応じて前記内部遅延分の遅延量を増減させることを特徴とする光書込装置。 - 請求項3記載の光書込装置において、
前記物理量は、温度又は発光量であることを特徴とする光書込装置。
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