JP2017078676A - 温度測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】これまでの放射温度計では、低温から高温までの温度範囲において連続的に温度測定を行うことができないという問題がある。
【解決手段】上記課題を解決するための手段として、光源と、半導体を配置するための半導体配置部と、配置される半導体の前記光源と反対側に前記光源からの直接光を遮断した位置に配置される光強度測定部と、からなり、光強度測定部は、異なる三以上の波長の光強度を測定するために、第一波長光強度測定手段、第二波長光強度測定手段、第三波長光強度測定手段を有し、これらの測定手段によって測定された各波長の光の強度を変数として代入する所定の演算式の値に基づいて前記半導体の温度測定を透過光として行うか、放射光として行うか判断する判断部を有する温度測定装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体の温度を低温から高温まで非接触で測定するための技術に関する。又は半導体の温度を非接触で測定することによって半導体の置かれた雰囲気の温度を測定する技術に関する。
近年、半導体装置の製造プロセスにおいて高温かつ短時間でのアニール等を実現するためにRTP(Rapid Thermal Processing)が用いられている。RTPにおいては、例えば、200℃/secといった極めて急速に昇温させたりする。このような急速な昇温と冷却を行うRTPにおいて半導体装置の製造プロセス中における中間構造体の温度管理は重要である。
例えば、特許文献1においては、測定対象となる半導体装置の中間構造体(被処理体)から放射される放射光から、所定領域の波長を有する放射光を選択し、選択された所定領域の波長を有する放射光を用いて半導体装置の中間構造体の温度を算出する放射温度計に関する技術が開示されている。
特開2012−32401号公報
ここで、シリコンウェハを放射温度計で測温する場合、例えば0.9μm程度の波長の放射光を測定して温度を算出することが広く行われている。このような放射温度計において、例えば400℃以上の高温領域での温度測定が可能である。
しかしながら、0.9μm程度の波長は400℃未満の低温領域においては放射率が低下するため温度測定が困難になってくる。併せて、そのような低温領域における0.9μmの波長のシリコンウェハの光透過率が高くなるため、加熱光源からの透過光の影響により正確な温度測定ができなくなってしまう。したがって、これまでの放射温度計では、低温から高温までの温度範囲において連続的に温度測定を行うことができないという問題がある。
そこで、上記課題を解決するために本発明において、光源と、半導体を配置するための半導体配置部と、配置される半導体の前記光源と反対側に前記光源からの直接光を遮断した位置に配置される光強度測定部と、からなり、光強度測定部は、異なる三以上の波長の光強度を測定するために、第一波長光強度測定手段、第二波長光強度測定手段、第三波長光強度測定手段を有し、これらの測定手段によって測定された各波長の光の強度を変数として代入する所定の演算式の値に基づいて前記半導体の温度測定を透過光として行うか、放射光として行うか判断する判断部を有する温度測定装置などを提供する。
本発明により、半導体の温度を低温から高温まで連続して非接触で測定することができる。
本実施形態の温度測定装置の一例を示す概念図 本実施形態の温度測定装置の機能ブロックの一例を示すブロック図 −194.7℃から654.3℃までの温度範囲における光の波長と透過率との関係を示す図 三の波長の光の強度を測定するための光強度測定部の構成例を示す概念図 半導体処理室内の温度を100℃から750℃まで昇温させた際の、各光強度測定手段による測定値から算出された温度を示す図 判断部における領域の判別について説明するための図 判別を経て温度測定に供されたデータによって求められる温度を示す図 判別関数を得るために予め測定したデータの一例を示す図 重回帰分析の結果を示す図 本実施形態の温度測定装置の動作方法の一例を示すフロー図
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、本発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
<実施形態>
<概要>
本実施形態の温度測定装置は、放射温度計の原理に則し半導体の放射光強度に基づき温度測定を行うとともに、放射光強度に基づく温度測定が困難な温度領域においては、この温度領域において半導体の光透過率に温度依存性を有する波長の光の光透過光強度を測定し、その測定値に基づいて温度測定を行うものである。
例えば、シリコンウェハの温度測定をする場合、従来の放射温度計による温度測定と同様に波長0.9μm程度の光の強度を測定することで概ね400℃以上の高温領域での温度測定を行うことができる。一方、400℃以下の温度領域については、この温度領域においてシリコンウェハの光透過率に温度依存性を有する波長1.2μmや波1.3μmの光の強度を測定し、透過光強度と温度との関係から温度測定を行う。その際、各波長の光の強度の測定値を、所定の演算式を用いて透過光として温度測定に供するか放射光として温度測定に供するかを適切に判断する。
<構成>
図1は、本実施形態の温度測定装置の一例を示す概念図である。半導体処理室0101内には、加熱用の光源0102が備わり、RTPなどの処理がなされるシリコンウェハ0103がサセプター0104に配置される。そして、配置されたシリコンウェハ(シリコンウェハそのもの又は半導体装置の中間構造体をいう。以下同じ。)を挟んで光源と反対側には、シリコンウェハからの放射光や透過光を受光するための窓0105を介して、受光した光の強度を測定するための光強度測定部0106が備わる。さらに、光強度測定部により測定された測定値をAD変換するためAD変換器0107と変換された測定値を用いて各種の演算を行う計算機0108とが備わる。
図2は、本実施形態の温度測定装置の機能ブロックの一例を示す図である。この図に示すように、本実施形態の温度測定装置0200は、光源0201と、半導体配置部0202と、光強度測定部0203と、判断部0204と、を有する。そして、光強度測定部0203は、第一波長光強度測定手段0205と、第二波長光強度測定手段0206と、第三波長光強度測定手段0207と、を有する。
なお、以下に記載する各装置の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。また、この発明は装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。
また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記録媒体に固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
光源0201は、半導体に対して投射する光を発生する。各種レーザー光源、発光ダイオード、キセノンランプ、ハロゲンランプなどを用いることができる。とくにハロゲンランプは、立ち上がりが早いためレスポンスが良く、安定した熱エネルギー特性を有するなどの点で、半導体製造プロセスにおける加熱用光源として好適である。この光源は、加熱用の光源としても利用されるものであってよいし、加熱用の光源とは別の光源であってもよい。
半導体配置部0202は、温度測定の対象となるシリコンウェハなどの半導体を配置する機能を果たす。図1に示す半導体製造プロセスを行うための半導体処理室0101内のサセプター0104などが該当する。
光強度測定部0203は、配置されるシリコンウェハの光源と反対側に光源からの直接光を遮断した位置に配置される。本装置は、測定したシリコンウェハの透過光の強度と放射光の強度に基づき温度測定を行う。光強度測定部が光源からの直接光を受光してしまうと、その直接光は温度測定におけるノイズとなりシリコンウェハの温度測定を正しく行うことができなくなるため、光源からの直接光を遮断した位置に配置される。具体的には、図1に示すようにサセプターに配置されるシリコンウェハによって光源からの直接光が遮られる位置に光強度測定部へ導光するための窓を配置するなどする。
光強度測定部は、異なる三以上の波長の光強度を測定するための三以上の光強度測定手段を備える。そのうちの相対的に波長の長い二の波長の強度を測定する光強度測定手段(例えば、第一波長光強度測定手段と第二波長光強度測定手段)は、シリコンウェハを透過した光源からの光である透過光の強度に基づく温度測定のために備わる。残り一つの光強度測定手段(例えば、第三波長光強度測定手段)は、シリコンウェハからの放射光の強度に基づく温度測定のために備わる。
シリコンウェハを放射光強度に基づき温度測定する場合には、例えば0.9μmや1.0μmの波長の光を測定することで400℃を超えるような高温領域で良好に温度測定ができる。しかし、放射光強度に基づく温度測定が困難な400℃未満の低温領域では、放射光強度の測定に用いる波長より長い1.2μmや1.3μmといった波長の光にシリコンウェハに対する光透過率の温度依存性があるため、それらの波長を用いて透過光強度に基づく温度測定を行う。
また、放射光がシリコンウェハの温度を直接的に反映するものであるのに対して、透過光は光源を発光させる電力の微小な変動など影響を受けるためシリコンウェハの温度を直接的に反映するとはいえない。したがって、透過光強度に基づき温度測定を行う場合には、一の波長の光の透過光強度に基づいて温度を測定するよりも、二の波長の光の透過光強度の比に基づいて温度の測定をする方が、上述した電力の微小な変動などの外乱により生じる誤差をキャンセルすることが可能になるため好ましい。
図3は、−194.7℃から654.3℃までの温度範囲における光の波長と透過率との関係を示すものである。本装置においては、400℃以下の相対的に低温領域において透過光強度に基づく温度測定を行うため、その温度範囲においてシリコンの光透過率に温度依存性ある二の波長の測定を行う。例えば、一の波長として1.2μmや1.15μmを選択し、もう一つの波長として1.3μmを選択することで良好な温度測定を行うことができる。
光強度測定手段を構成する受光素子は種々存在するが、応答性に優れ簡易に構成することができる観点からフォトダイオードが好ましい。波長1.2μmや波長1.3μmを検出するためフォトダイオードとしては、例えば、InGaAs(インジウム・ガリウム・ヒ素)を材料とするものが好ましい。
光の透過率に基づくシリコンウェハの温度測定は、例えば、熱電対などの測温装置を用いて温度をモニタリングしながら透過光強度を測定し、各光源の強度ごとに温度と透過光強度との関係を示す検量線を予め作成しておくことなどによって行うことができる。
なお、本装置においては、二の波長の透過光強度を用いて温度測定を行う。具体的には、それぞれの波長の透過光強度の比を用いることが好ましい。強度比を用いることで、例えば、光源に電力を供する電源の出力の微小な変動などの外乱要素を排除することができるからである。強度比を用いて温度測定する場合も、上述と同様に強度比と温度との関係を示す検量線を用意しておくことで温度測定することができる。もちろん選択される二つの波長の光の透過光強度比は温度依存性がある波長の光を選択する。波長が1.2μmと、1.3μmの光はこの条件を満足する。
残り一つの光強度測定手段(例えば、第三波長光強度測定手段)は、シリコンウェハからの放射光の強度を測定する。放射光の強度から温度測定を行う手法は、従来の放射温度計に用いられる原理及び常法に則した手法となる。シリコンウェハの温度測定を行う場合には、例えば、波長0.9μmから波長1.1μmの範囲の放射光の強度を測定することがよく行われている。このような放射光を測定するための受光素子としては、シリコンを材料とするフォトダイオードなどがある。
図4は、三の波長の光の強度を測定するための光強度測定部の構成例の一つを示す概念図である。図示するように、光強度測定部0401に導かれた光は、その内部に配置されるビームスプリッタ0402、0403により分光され、波長1.3μm測定用フォトダイオード0404、波長1.2μm測定用フォトダイオード0405、波長1.1μm測定用フォトダイオード0406にて受光される。また、フォトダイオードには受光効率を高めるための集光レンズ0407を設けてもよい。上記の通り、各フォトダイオードは測定する波長に応じたものとなっているが、併せて、測定波長用のバンドパスフィルターを設けてもよい。
なお、光強度測定部への導光は、例えば光ファイバーを用いることが好ましい。また、各光強度測定手段が受光する透過光及び放射光は、光ファイバー、ビームスプリッタ、集光レンズ、バンドパスフィルターなどの要素により減衰するため、温度測定に用いる検量線は、本装置の具体的な構成により測定された値に基づいて作成することが必要である。
判断部0204は、上述した各光強度測定手段によって測定された各波長の光の強度を変数として代入する所定の演算式の値に基づきシリコンウェハの温度測定を透過光として行うか、放射光として行うか判断する。
図5は、半導体処理室内の温度を100℃から750℃まで昇温させた際の、各光強度測定手段による測定値から算出された温度を示す図である。縦軸は温度軸、横軸は時間軸としているが、実際にはサンプル軸でもある。つまり、ある特定時間に同じ半導体(シリコンウェハ)から得られる三の波長について同時に光強度値を得ている。したがって、例えば熱電対の出力から得られる温度が200℃の点「a」において1.2μmと1.3μmの波長の光強度比から得られる温度は200℃であり1.1μmの波長の光強度から得られた値は「b」点の温度である約500℃となる。処理室内の温度が200℃のときに測定された三の波長の測定値のうち、波長1.1μmの測定値は放射光測温の原理に基づいて算出された温度が示され、波長1.2μmと波長1.3μmの測定値についてはそれらの比から透過光測温の原理に基づいて算出された温度が示される。したがって、同じときに測定された三の測定値から二つの測温原理に基づき算出される二の温度が示されている。なお、700℃と750℃のそれぞれにて温度を一定時間保持させた。図中実線0501で示しているのは、処理室内のシリコンウェハ近傍に設置した熱電対により測定した実際の温度である。実線で示されるように、処理室内は100℃から700℃までおよそ一定の割合で昇温し、700℃と750℃とにおいて一定時間温度が維持されている。
破線0502で示されているのは、波長1.1μmの光の強度から放射光測温の原理に基づき算出した温度である。図示するように、実際の温度が約400℃以上の高温領域においては、算出した温度と実際の温度とは概ね一致している。しかし、約400℃以下の低温領域においては、実際の温度推移に反し実際の温度が低いほど算出された温度は高い値を示している。シリコンウェハから放射される波長1.1μmの光量は、シリコンウェハの温度が低いほど少なくなる。したがって、本来であれば算出された温度も低下するはずである。しかし、波長1.1μmの光は光源からも放射されており、その光はシリコンウェハを透過して光強度測定手段に受光される。そしてシリコンウェハの光透過率はシリコンウェハの温度が低いほど高くなる。したがって、処理室内の実際の温度が低いほど受光する透過光量が多いため、この透過光が放射光として放射光測温の原理に基づき算出され高い値(温度)を示している。
点線0503で示されているのは、波長1.2μmの光の強度と波長1.3μmの光の強度の比からシリコンウェハの光透過率の温度依存性を利用して算出した温度(透過光測温の原理に基づく温度)である。図示するように、実際の温度が約400℃以下の低温領域においては、算出した温度と実際の温度とは概ね一致している。しかし、400℃以上の高温領域においては、実際の温度推移に反して実際の温度が高いほど算出された温度は低い値を示している。シリコンウェハの光透過率は、波長1.2μmの光では400℃を超えるとほとんどゼロとなり温度依存性が失われる。そのため、高温領域では透過光測温ンの原理に基づいて算出した値は実際の温度と合致しなくなる。
このように、上記の三波長を用い放射光測温と透過光測温の二つの測温原理に基づき温度を測定しようとする場合、約400℃以上の高温領域においては放射光測温の原理に基づいて温度測定をし、約400℃以下の低温領域においては透過光測温の原理に基づいて温度測定をすれば、少なくとも100℃から750℃の温度範囲で途切れることなくシリコンウェハの温度測定を行うことができることが分かる。
判断部は、第一から第三の各光強度測定手段の測定値から実際の温度領域を判別し、高温領域であれば波長1.1μmの光の強度測定値を用いて放射光測温の原理に基づき温度測定を行い、低温領域であれば波長1.2μmと波長1.3μmの光の強度測定値を用いて透過光測温の原理に基づき温度測定を行う。
この領域の判別を行うための処理の一例としては、三の光強度測定手段による各測定値を一の関数に代入して求められる値に基づき行う。図6を用いて、領域を判別する処理について説明する。図6(a)に示すように、シリコンウェハの処理室内の実際の温度に応じた各波長の光強度を測定しておく。そして、400℃以上の高温領域を示す値として「1」を設定し、400℃未満の低温領域を示す値として「−1」を設定する。
そして、400℃から700℃までの温度における各測定値を代入した値が相対的に「1」に近い値となり、100℃から300までの温度における各測定値を代入した値が相対的に「−1」に近い値となるような関数を求める。この関数は、例えば、図中の式で表わすことができる。この式において、Reは領域を判別するための値、a〜aは係数、Xn、Yn、Znは各光強度測定手段における測定値である。そして、回帰分析などにより各係数を得て、関数を求める。
図6(b)に、求められた関数に各測定値を代入して得た値を欄右端に追記した図を示す。図示するように、100℃から300℃における各測定値を代入した値はいずれも低温領域を示す「−1」に近い値となり、400℃から700℃における各測定を代入した値はいずれも高温領域を示す「1」に近い値となっている。
このような高温領域と低温領域との判別を行うことで、いずれかの温度領域において適切な測温原理を用いて温度測定を行うことができる。すなわち、波長1.2μmと波長1.3μmの測定値である(Y,Z)、(Y,Z)、(Y,Z)を用いて低温領域で適切な透過光測温の原理に基づき温度を求め、波長1.1μmの測定値であるX、X、X、Xを用いて高温領域で適切な放射光測温の原理に基づき温度を求めることができる。
図6(b)の欄中の各データのうち斜線を掛けたデータが判別の結果より温度測定に供されたデータを示している。図7は、上述したような判別を経て温度測定に供されたデータによって求められる温度を示している。図示するように、実際の温度推移に則しており、判断部の処理により、低温領域から高温領域に至るまで連続して温度測定を行い得ることが分かる。
図6では判断部の機能を最も簡単な例で示した。より具体的な例を図8に示す。本図は、判断部において関数を得るために予め測定したデータの一例を示す図である。温度は100℃から750℃までにおいて50℃単位で段階的に上昇させ、各温度における光強度を複数取得した。この例においては、光強度測定を行う波長を0.9μmと1.1μm(放射光測温)、1.2μmと1.3μm(透過光測温)の四つの波長とした。また、測定データとして光強度に基づく出力電圧を取得しているが、0.9μmと1.1μmについては二の出力を取得し(A、B、C、D)、1.2μmと1.3μmについては三の出力を取得している(E、F、G、H、I、J)。これは、それぞれの波長において電気回路上のゲインが異なる二ないし三の出力が得られるからである。
そして、400℃未満(100℃から50℃間隔で350℃まで)を低温領域(領域を示す値として「−1」)とし、400℃以上(400℃から50℃間隔で750℃まで)を高温領域(領域を示す値として「1」)として判別するようにしている。下記の式1は、各波長の測定データを低温領域と高温領域とに判別するための判別関数である。
Figure 2017078676
上述の通り、Reは領域を示す値、a〜a10は係数、A〜Jは光強度に起因する出力電圧を表わす。上述の通り低温領域を「−1」とし高温領域を「1」としたReに対して、図8のデータに基づき、図9に示すように重回帰分析を用いて各係数を求めた。求めた各係数を表1に示す。
Figure 2017078676
得られた式1に測定した出力電圧値を代入した値が「計算領域」である。350℃までの出力電圧値を代入して得た値はいずれも相対的に「−1」に近い値となっており、400℃以上の出力電圧値を代入して得た値はいずれも相対的に「1」に近い値となっている。
実際に温度測定を行うときは、上記の式1に各光強度測定手段による測定値を代入し、低温領域と判別された場合にはその測定値のうち透過光測温のための1.2μmと1.3μmの波長光の測定値から温度測定(透過光測温)を行い、高温領域と判別された場合にはその測定値のうち放射光測温のための0.9μmと1.1μmの波長光の測定値から温度測定(放射光測温)を行う。このようにして低温領域から高温領域に至るまでシームレスで温度測定を行うことができる。
本実施形態の温度測定装置は、このように判別された測定値から判別結果に応じた温度測定方法(透過光強度又は放射光強度に基づく温度測定方法)を用いて温度測定を行う処理の主体として制御部を備えるものとしてもよい。この制御部は、判断部での判断結果が透過光として温度測定を行うとの判断結果である場合には第一波長(例えば1.2μm)、第二波長(例えば1.3μm)、第三波長(例えば0.9μm)の中の波長が長い二つの波長を用いて温度測定を行うべく第一波長光強度測定手段及び第二波長光強度測定手段を用い、判断部での判断結果が放射光として温度測定を行うとの判断結果である場合には前記二つの波長以外の波長を用いて温度測定を行うべく第三波長光強度測定手段を用いるように制御する機能を果たす。
以上の通り、透過光強度に基づく温度測定に供する光強度測定値と放射光強度に基づく温度測定に供する光強度測定値との分類を、400℃を境に行う例を示した。しかしながら、分類するための境界は400℃に限られるものではなく、測定する光の波長や、温度測定の対象となる半導体の種類に応じて適宜定めることができる。
また、放射光強度に基づく温度測定を行うために、二つの波長を用いてもよい。例えば、二つの波長の光強度の比に基づいて温度測定を行ってもよい。強度比を用いることにより外乱に起因する誤差を抑制することができる。
また、放射光強度に基づく温度測定、透過光強度に基づく温度測定のいずれの場合においても、三の波長を用いて温度測定を行ってもよい。例えば、強度比を得るための二つの波長に加え、参照波長として温度依存性を有さない波長を用いることで外乱に起因する誤差を補正することができる。
図10は、本件発明の温度測定装置の動作方法の一例を示すフロー図である。まず、測定を開始するか判断(1001)し、開始する場合には光源からの光を受光(1002)する。そして、第一波長から第三波長の各光強度測定手段により三以上の波長の光強度を測定(1003)し、測定値を演算式(関数)に代入(1004)する。代入して得た値が低温領域と高温領域のいずれに判別されるかの判断(1005)をし、低温領域と判断された場合には透過光として温度測定(1006)し、高温領域と判断された場合には放射光として温度測定(1007)し、温度測定が終了(1008)するまで繰り返す。
<実施形態 効果>
本実施形態により、半導体の温度を低温から高温まで連続して非接触で測定することができる。
0101 半導体処理室
0102 光源
0103 シリコンウェハ
0104 サセプター
0105 受光窓
0106 光強度測定部
0107 AD変換器
0108 計算機

Claims (6)

  1. 光源と、
    半導体を配置するための半導体配置部と、
    配置される半導体の前記光源と反対側に前記光源からの直接光を遮断した位置に配置される光強度測定部と、からなり、
    光強度測定部は、異なる三以上の波長の光強度を測定するために、
    第一波長光強度測定手段
    第二波長光強度測定手段、
    第三波長光強度測定手段を有し、
    これらの測定手段によって測定された各波長の光の強度を変数として代入する所定の演算式の値に基づいて前記半導体の温度測定を透過光として行うか、放射光として行うか判断する判断部を有する温度測定装置。
  2. 判断部での判断結果が透過光として温度測定を行うとの判断結果である場合には第一波長、第二波長、第三波長の中の波長が長い二つの波長を用いて温度測定を行うべく前記光強度測定手段を用い、
    判断部での判断結果が放射光として温度測定を行うとの判断結果である場合には前記二つの波長以外の波長を用いて温度測定を行うべく前記光強度測定手段を用いるように制御する制御部をさらに有する請求項1に記載の温度測定装置。
  3. 光強度測定部は、さらに透過光測定に利用した波長よりも短い波長の光の強度を測定する第四波長光強度測定手段を有し、
    第四光強度測定手段は、放射光の温度測定を行うべく前記制御部によって制御して用いられる請求項2に記載の温度測定装置。
  4. 光強度測定部は、さらに放射光測定に利用した波長よりも長い波長の光の強度を測定する第五波長光強度測定手段を有し、
    第五光強度測定手段は、透過光の温度測定を行うべく前記制御部によって制御して用いられる請求項2又は3に記載の温度測定装置。
  5. 光源と、半導体を配置するための半導体配置部と、を有する温度測定装置の動作方法であって、
    配置される半導体の前記光源と反対側に前記光源からの直接光を遮断した位置に配置される第一波長光強度測定手段、第二波長光強度測定手段及び第三波長光強度測定手段により、異なる三以上の波長の光強度を測定する光強度測定ステップと、
    これらの測定手段によって測定された各波長の光の強度を変数として代入する所定の演算式の値と、所定の閾値との関係で前記半導体の温度測定を透過光として行うか、放射光として行うか判断する判断ステップと、有する温度測定装置の動作方法。
  6. 光源と、半導体を配置するための半導体配置部と、を有する温度測定装置を動作させるプログラムであって、
    配置される半導体の前記光源と反対側に前記光源からの直接光を遮断した位置に配置される第一波長光強度測定手段、第二波長光強度測定手段及び第三波長光強度測定手段により、異なる三以上の波長の光強度を測定する光強度測定ステップと、
    これらの測定手段によって測定された各波長の光の強度を変数として代入する所定の演算式の値と、所定の閾値との関係で前記半導体の温度測定を透過光として行うか、放射光として行うか判断する判断ステップと、を計算機に実行させるプログラム。
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