JP2016176858A - 光ファイバ温度測定装置、光ファイバの温度測定方法及び光ファイバの温度測定プログラム - Google Patents

光ファイバ温度測定装置、光ファイバの温度測定方法及び光ファイバの温度測定プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】光ファイバ温度測定装置や光ファイバに異常が発生した際、異常が発生した箇所を正確に判定することができる。【解決手段】光ファイバ内にパルス光を照射する光源と、光ファイバ内で生じたラマン散乱光を受光する受光系と、光源及び受光系の動作を制御する制御部と、を備え、制御部は、光ファイバにおける所定部位の温度を算出する温度算出機能と、光ファイバに異常が生じているものと判定する光ファイバ診断機能と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバ温度測定装置、光ファイバの温度測定方法及び光ファイバの温度測定プログラムに関する。
従来より、例えば、光ファイバ内にパルス光を照射する光源と、光ファイバ内で生じたラマン散乱光を受光する受光系と、を備える光ファイバ温度測定装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。このような光ファイバ温度測定装置では、光源がパルス光を照射してから受光系がラマン散乱光を受光するまでの時間と、受光系が受光したラマン散乱光に含まれるストークス光の強度に対するラマン散乱光に含まれる反ストークス光の強度の比率と、から光ファイバにおける所定部位の温度を算出している。
特開2014−173877号公報
従来の光ファイバ温度測定装置では、光ファイバ等に発生した異常の診断を、光ファイバの終端部における温度の変化に基づいて行っている。例えば、光ファイバの終端部位の温度が該部位の温度の初期値よりも所定値以上低くなった(算出した光ファイバの終端部の温度のデータのばらつきが閾値を超過した)場合に、光ファイバ等に異常が発生していると判定している。しかしながら、このような異常の判定方法では、光ファイバに異常が発生しているのか、光ファイバ温度測定装置が備える光源や受光系に異常が発生しているのかを区別することができない。
本発明は、上記課題を解決し、光ファイバ温度測定装置や光ファイバに異常が発生した際、異常が発生した箇所を正確に判定することができる技術を提供することにある。
本発明の一態様によれば、
光ファイバ内にパルス光を照射する光源と、
前記光ファイバ内で生じたラマン散乱光を受光する受光系と、
前記光源及び前記受光系の動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記光源がパルス光を照射してから前記受光系がラマン散乱光を受光するまでの時間T、および前記受光系が受光したラマン散乱光に含まれるストークス光の強度Aに対するラマン散乱光に含まれる反ストークス光の強度Bの比率B/Aから、前記光ファイバにおける所定部位の温度を算出する温度算出機能と、
前記強度Aとストークス光の基準強度A0とを前記光ファイバの複数の部位でそれぞれ比較し、前記強度Aが前記基準強度A0未満になったら、前記光ファイバに異常が生じているものと判定する光ファイバ診断機能と、を備える光ファイバ温度測定装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、
光源から光ファイバ内にパルス光を照射する工程と、
前記光ファイバ内で生じたラマン散乱光を受光系により受光する工程と、
前記光源がパルス光を照射してから前記受光系がラマン散乱光を受光するまでの時間T、および前記受光系が受光したラマン散乱光に含まれるストークス光の強度Aに対するラマン散乱光に含まれる反ストークス光の強度Bの比率B/Aから、前記光ファイバにおける所定部位の温度を制御部が備える温度算出機能により算出する工程と、
前記強度Aとストークス光の基準強度A0とを前記光ファイバの複数の部位でそれぞれ比較し、前記強度Aが前記基準強度A0未満になったら、前記光ファイバに異常が生じているものと前記制御部が備える光ファイバ診断機能により判定する工程と、を有する光ファイバの温度測定方法が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、
光源から光ファイバ内にパルス光を照射する手順と、
前記光ファイバ内で生じたラマン散乱光を受光系により受光する手順と、
前記光源がパルス光を照射してから前記受光系がラマン散乱光を受光するまでの時間T、および前記受光系が受光したラマン散乱光に含まれるストークス光の強度Aに対するラマン散乱光に含まれる反ストークス光の強度Bの比率B/Aから、前記光ファイバにおける所定部位の温度を温度算出機能により算出する手順と、
前記強度Aとストークス光の基準強度A0とを前記光ファイバの複数の部位でそれぞれ比較し、前記強度Aが前記基準強度A0未満になったら、前記光ファイバに異常が生じているものと光ファイバ診断機能により判定する手順と、をコンピュータに実行させる光ファイバの温度測定プログラムが提供される。
本発明によれば、光ファイバ温度測定装置や光ファイバに異常が発生した際、異常が発生した箇所を正確に判定することができる。
本発明の一実施形態にかかる光ファイバ温度測定装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態にかかる光ファイバ温度測定装置に接続される制御部の概略構成図である。 本発明の一実施形態にかかる光ファイバ温度測定装置が備える光ファイバ診断機能により光ファイバを診断した結果の一例を示すグラフ図である。
<本発明の一実施形態>
(1)光ファイバ温度測定装置の構成
以下に、本発明の一実施形態にかかる光ファイバ温度測定装置1について、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1に示すように、光ファイバ温度測定装置1は、光ファイバFB内にパルス光を照射する光源2を備えている。光源2として、例えば所定のパルス幅のレーザ光を出射する半導体レーザを用いることができる。光源2には、後述のコントローラ(制御部)20が電気的に接続されている。光源2は、コントローラ20から出力されたパルス光を照射させる指示に応じて、パルス光を出射させるように構成されている。光源2は、コントローラ20からの指示に応じて出射するパルス光の強度を調整可能に構成されていてもよい。
光ファイバFBは、光ファイバFBをセンサとして用いることで温度を測定する測定対象物の温度が光ファイバFBに効率よく伝わるように、測定対象物に沿って敷設されている。光ファイバFBとしては、例えば少なくともコアに石英(SiO)が用いられたグレーデッドインデックス(GI)型のマルチモード光ファイバを用いることができる。
光源2と光ファイバFBとの間には、光ファイバFBとは異なる光ファイバであり、例えば加熱手段により一定温度に加熱される(一定温度に保たれる)リファレンスファイバ(校正用の光ファイバ)3が設けられている。リファレンスファイバ3は、その一端部(光源側端部)が光源2に光学的に接続され、他端部が光ファイバFBに接続されている。リファレンスファイバ3は例えば数メートル〜数百メートル程度の全長を有している。リファレンスファイバ3は巻き回されて例えば巻回体を形成している。
なお、リファレンスファイバ3(巻回体)の近傍には、リファレンスファイバ3の温度を測定する温度センサが設けられていることが好ましい。温度センサには、後述のコントローラ20が電気的に接続されており、測定した温度情報を後述のコントローラ20に送信可能に構成されている。
主に、リファレンスファイバ3、温度センサによりリファレンス部(校正部)が構成されている。
光源2とリファレンスファイバ3との間には、リファレンスファイバ3内、光ファイバFB内で生じたラマン散乱光を受光する分光器4が設けられている。分光器4は、光源2から照射されたパルス光がリファレンスファイバ3内、光ファイバFB内に入射して散乱することで生じた散乱光のうち、リファレンスファイバ3の光源側端部まで戻ってきたラマン散乱光(後方ラマン散乱光)を受光するように構成されている。また、分光器4は、受光したラマン散乱光を、光源2から照射されたパルス光(入射光)の波長よりも長波長側にシフトし、温度依存性が低いストークス光と、入射光の波長よりも短波長側にシフトし、温度依存性が高い反ストークス光(アンチストークス光)と、に分光するように構成されている。分光器4としては、例えば光学フィルタ、光カプラ(光スプリッタ)を用いることができる。
分光器4には、分光器4からストークス光を受光し、受光したストークス光の強度Aを算出する第1の受光素子5と、分光器4から反ストークス光を受光し、受光した反ストークス光の強度Bを算出する第2の受光素子6と、が接続されている。第1の受光素子5、第2の受光素子6としては、例えばフォトディテクタを用いることができる。
第1の受光素子5、第2の受光素子6はそれぞれ、後述のコントローラ20に電気的に接続されている。第1の受光素子5は、ストークス光を受光した時間及び算出したストークス光の強度A(以下、「強度A」ともいう)をコントローラ20に送信可能に構成されている。第2の受光素子6は、反ストークス光を受光した時間及び算出した反ストークス光の強度B(以下、「強度B」ともいう)をコントローラ20に送信可能に構成されている。
主に、分光器4、第1の受光素子5、第2の受光素子6により、受光系が構成されている。
光ファイバ温度測定装置1には、制御手段としての制御部(コントローラ)20が電気的に接続されている。コントローラ20は、光源2、温度センサ、第1の受光素子5、第2の受光素子6等の動作等をそれぞれ制御するように構成されている。例えば、コントローラ20は、光源2に対してパルス光を照射させる指示を出力するように構成されている。コントローラ20は、温度センサからの温度情報に応じてリファレンスファイバ3を加熱する加熱手段の温度を調整するように構成されている。
図2に示すように、コントローラ20は、中央処理装置(CPU)21と、内部にメモリ領域を有するメモリ(RAM)22と、記憶手段としての記憶装置23と、を備えたコンピュータとして構成されている。記憶装置23としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)を用いることができる。RAM22、記憶装置23等はそれぞれ、例えばLAN26を介してCPU22とデータ交換可能なように構成されている。コントローラ20は、光ファイバ温度測定装置1(例えば受光系)からデータを受信してメモリ22に渡したり、メモリに保管されているデータを光ファイバ温度測定装置1(例えば光源2)に送信するように構成されている。コントローラ20には、キーボード、マウス等の入出力手段24や、ディスプレイ装置等の表示手段25等が接続されていてもよい。
また、記憶装置23は、受光系から送信されたラマン散乱光を受光した時間T1(例えば第1の受光素子5がストークス光を受光した時間(以下、「ストークス光受光時間」ともいう)、第2の受光素子6が反ストークス光を受光した時間(以下、「反ストークス光受光時間」ともいう))の情報、ラマン散乱光に含まれるストークス光の強度Aの情報、ラマン散乱光に含まれる反ストークス光の強度Bの情報が読み出し可能に格納するように構成されている。記憶装置23は、例えばストークス光の強度A(反ストークス光の強度B)の情報に、ラマン散乱光を受光した時間T1であるストークス光受光時間(反ストークス光受光時間)の情報を関連付けて読み出し可能に格納するように構成されていることが好ましい。
記憶装置23内には、光源2からパルス光の照射が開始された時間T0の情報が読み出し可能に格納されている。また、記憶装置23内には、例えば敷設直後の光ファイバFB又はリファレンスファイバ3(以下、「光ファイバFB等」ともいう。)のストークス光の強度がストークス光の基準強度(ストークス光の強度の初期値)A0として読み出し可能に格納され、敷設直後の光ファイバFB等の反ストークス光の強度が反ストークス光の基準強度(反ストークス光の強度の初期値)B0として読み出し可能に格納されている。
また、記憶装置23内には、光ファイバ温度測定装置1に種々の機能を実現させるプログラムが読み出し可能に格納されている。コントローラ20は、記憶装置23内に保管されているプログラムを読み出して実行することで、後述の温度算出機能30、光ファイバ診断機能31、第1の光源診断機能32、受光系診断機能33、第2の光源診断機能34等を実現させるように構成されている。
(温度算出機能)
温度算出機能30は、例えば入出力手段24が温度算出開始の情報を受け付けると、光ファイバFB等の所定部位の温度を算出する。
具体的には、温度算出機能30は、温度算出開始の情報を受け付けると、光源2からパルス光の照射が開始された時間T0の情報、受光系がラマン散乱光を受光した時間T1の情報を記憶装置23から読み出し、光源2がパルス光を照射してから受光系がラマン散乱光を受光するまでの時間T(T=T1−T0)を算出する。なお、時間Tは、ラマン散乱光が生じた光ファイバFB等の部位からリファレンスファイバ3の光源側端部(光源側端)までの距離に依存する。
また、温度算出機能30は、温度算出開始の情報を受け付けると、時間T1における(時間T1と関連付けられた)ストークス光の強度Aの情報、時間T1における反ストークス光の強度Bの情報を記憶装置23から読み出し、強度Aに対する強度Bの比率B/Aを算出する。B/Aの値は、ラマン散乱光を生じさせた光ファイバFB等の所定部位の温度に依存する。
温度算出機能30は、上述の時間TおよびB/Aの値から、ラマン散乱光を生じさせた光ファイバFB等の所定部位の温度を算出する。
温度算出機能30は、光ファイバFBの複数の部位の温度を算出することが好ましく、これにより光ファイバFB等の温度分布を評価することができる。
温度算出機能30は、光ファイバFB等の所定部位の温度の算出結果を表示手段25に表示させるように構成されていることが好ましい。
(光ファイバ診断機能)
光ファイバ診断機能31は、例えば入出力手段24が光ファイバ診断開始の情報を受け付けると、ストークス光の強度Aの情報、ストークス光の基準強度A0の情報を記憶装置23内から読み出し、光ファイバFBに異常が生じていないか否かを診断する。
具体的には、光ファイバ診断機能31は、強度Aと基準強度A0とを光ファイバFBの複数の部位でそれぞれ比較し、強度Aが基準強度A0未満になったら(例えば強度Aと基準強度A0との差が所定値以上になったら)、光ファイバFBに異常が生じているものと判定する。なお、光ファイバ診断機能31による判定は、光ファイバFBから受光したラマン散乱光に含まれるストークス光の強度A及び反ストークス光の強度Bに基づいて行われる。
光ファイバ診断機能31は、光ファイバFBの診断結果を表示手段25に表示させるように構成されていることが好ましい。
(第1の光源診断機能)
第1の光源診断機能32は、コントローラ20が光源2に対してパルス光を照射させる指示を出力した後、例えば入出力手段24が第1の光源診断開始の情報を受け付けると、時間T1に関連付けられたストークス光の強度Aの情報、ストークス光の基準強度A0の情報、時間T1に関連付けられた反ストークス光の強度Bの情報、反ストークス光の基準強度B0の情報を記憶装置23内から読み出し、光源2に異常が生じていないか否かを診断する。つまり、第1の光源診断機能32は、光源2からパルス光が照射(出射)されているか否かを診断する。
具体的には、第1の光源診断機能32は、強度Aと基準強度A0とを比較するとともに、強度Bと基準強度B0とを比較し、強度Aが基準強度A0未満になり、かつ、強度Bが基準強度B0未満になったら、光源2に異常が生じているものと判定する。
第1の光源診断機能32による判定は、光源2の異常の判定をより正確に行う観点から、例えばリファレンスファイバ3から受光したラマン散乱光に含まれるストークス光の強度A及び反ストークス光の強度Bに基づいて行われることが好ましい。第1の光源診断機能32による判定が、光ファイバFBから受光したストークス光の強度A及び反ストークス光の強度Bに基づいて行われると、光ファイバFBの温度が変化にともなって温度依存性が高い反ストークス光の強度Bが変化するため、光源2の異常の判定を正確に行うことができないことがある。
第1の光源診断機能32は、光源2の診断結果を表示手段25に表示させるように構成されていることが好ましい。
(受光系診断機能)
受光系診断機能33は、コントローラ20が光源2に対してパルス光を照射させる指示を出力した後、例えば入出力手段24が受光系診断開始の情報を受け付けると、時間T1におけるストークス光の強度Aの情報、ストークス光の基準強度A0の情報、時間T1における反ストークス光の強度Bの情報、反ストークス光の基準強度B0の情報を記憶装置23内から読み出し、受光系に異常が生じていないか否かを診断する。
具体的には、受光系診断機能33は、強度Aと基準強度A0とを比較するとともに、強度Bと基準強度B0とを比較し、強度Aのみが基準強度A0未満になる、又は、強度Bのみが基準強度B0未満になったら、受光系に異常が生じているものと判定する。つまり、受光系診断機能33は、強度Aのみが基準強度A0未満になり、かつ、強度Bは基準強度B0から変動がない場合、又は、強度Bのみが基準強度B0未満になり、かつ、強度Aは基準強度A0から変動がない場合に、受光系に異常が生じているものと判定する。なお、強度A(強度B)が基準強度A0(基準強度B0)から変動がないとは、強度A(強度B)と基準強度A0(基準強度B0)とが同じ値である場合のほか、強度A(強度B)と基準強度A0(基準強度B0)との差が所定範囲内である場合も含むものとする。
受光系診断機能33による判定は、受光系の異常の判定をより正確に行う観点から、例えばリファレンスファイバ3から受光したラマン散乱光に含まれるストークス光の強度A及び反ストークス光の強度Bに基づいて行われることが好ましい。受光系診断機能33による判定が、光ファイバFBから受光したストークス光の強度A及び反ストークス光の強度Bに基づいて行われると、光ファイバFBの温度が変化にともなって温度依存性が高い反ストークス光の強度Bが変化するため、受光系の異常の判定を正確に行うことができないことがある。
受光系診断機能33は、受光系の診断結果を表示手段25に表示させるように構成されていることが好ましい。
(第2の光源診断機能)
第2の光源診断機能34は、コントローラ20が光源2に対してパルス光を照射させる指示を出力した後、例えば入出力手段24が第2の光源診断開始の情報を受け付けると、時間T1におけるストークス光の強度Aの情報、基準強度A0の情報、時間T1における反ストークス光の強度Bの情報、反ストークス光の基準強度B0の情報を記憶装置23内から読み出し、光源2に異常が生じていないか否かを診断する。第2の光源診断機能34は、光源2から照射されるパルス光の強度が強すぎないか否かを診断する。光源2から照射されるパルス光の強度が強すぎると、リファレンスファイバ3や光ファイバFB中で誘導ラマン散乱現象が生じ、リファレンスファイバ3内、光ファイバFB内で生じるストークス光が増えることがある。その結果、上述のB/Aの値を正確に算出することができず、温度算出機能30により正確な温度を算出できないことがある。
具体的には、第2の光源診断機能34は、強度Aと基準強度A0とを比較するとともに、強度Bと基準強度B0とを比較し、強度Aのみが基準強度A0よりも高くなったら、光源2に異常が生じているものと判定する。つまり、第2の光源診断機能34は、強度Aのみが基準強度A0よりも高くなり、強度Bは基準強度B0から変動がない場合に、光源2に異常が生じているものと判定する。なお、強度Bが基準強度B0から変動がないとは、強度Bと基準強度B0とが同じ値である場合のほか、強度Bと基準強度B0との差が所定範囲内である場合も含むものとする。
第2の光源診断機能34は、光源2の診断結果を表示手段25に表示させるように構成されていることが好ましい。
(2)光ファイバの温度測定方法
続いて、光ファイバの温度測定方法の各工程について説明する。かかる光ファイバの温度測定の各工程は、上述の光ファイバ温度測定装置1により実施される。なお、以下の説明において、光ファイバ温度測定装置1を構成する各部の動作はコントローラ20により制御される。
(パルス光照射工程)
コントローラ20から光源2に対してパルス光を照射させる指示を出力し、光源2がパルス光を照射させる指示を受信すると、光源2から光ファイバFB内へのパルス光の照射が開始される。光源2から照射されたパルス光は、リファレンスファイバ3の一端部(光源側端部)からリファレンスファイバ3内に入射し、リファレンスファイバ3を介して光ファイバFB内に入射する。また、コントローラ20は、光源2に対してパルス光を照射させる指示を出力した後、この指示を出力した時間を光源2からパルス光の照射が開始された時間T0として記憶装置23内に読み出し可能に格納する。
(受光工程)
リファレンスファイバ3を介して光ファイバFB内にパルス光が入射して散乱することで、リファレンスファイバ3内、光ファイバFB内で散乱光が生じる。この散乱光のうち、リファレンスファイバ3の光源側端部まで戻ってきたラマン散乱光(後方ラマン散乱光)を、分光器4により受光する。そして、分光器4により、ラマン散乱光をストークス光と反ストークス光とに分光する。
分光器4で分光したストークス光を、分光器4に接続された第1の受光素子5により受光してストークス光の強度Aを算出する。分光器4で分光した反ストークス光を、分光器4に接続された第2の受光素子6により受光して反ストークス光の強度Bを算出する。
第1の受光素子5がストークス光を受光した時間の情報及び第1の受光素子5により算出したストークス光の強度Aの情報が、第1の受光素子5からコントローラ20に送信される。また、第2の受光素子6が反ストークス光を受光した時間の情報及び第2の受光素子6により算出した反ストークス光の強度Bの情報が、第2の受光素子6からコントローラ20に送信される。コントローラ20に送信された強度Aの情報は、ストークス光受光時間と関連付けられて記憶装置23内に読み出し可能に格納される。コントローラ20に送信された強度Bの情報も同様に、反ストークス光受光時間と関連付けられて記憶装置23内に読み出し可能に格納される。
(温度算出工程)
例えば入出力手段24が温度算出開始の情報の入力を受け付けると、温度算出開始の指示がコントローラ20が備える温度算出機能30に送信される。温度算出機能30が温度算出開始の指示を受信すると、温度算出機能30は、記憶装置23内から、光源2からパルス光の照射が開始された時間T0の情報、受光系がラマン散乱光を受光した時間T1の情報(第1の受光素子5がストークス光を受光した時間の情報、第2の受光素子6が反ストークス光を受光した時間の情報)を読み出して取得する。そして、温度算出機能30は、取得した時間T0の情報と時間T1の情報とから、光源2がパルス光を照射してから受光系がラマン散乱光を受光するまでの時間T(T=T1−T0)を算出する。
また、温度算出機能30が温度算出開始の指示を受信すると、温度算出機能30は、時間T1における(時間T1と関連付けられた)ストークス光の強度Aの情報、時間T1における反ストークス光の強度Bの情報を記憶装置23から読み出し、強度Aに対する強度Bの比率B/Aを算出する。
そして、温度算出機能30は、上述の時間TおよびB/Aの値から、ラマン散乱光を生じさせた光ファイバFB等の所定部位の温度を算出する。そして、温度算出機能30は、光ファイバFB等の所定部位の温度の算出結果を表示手段25に表示させる。
(光ファイバ診断工程)
例えば入出力手段24が光ファイバ診断開始の情報の入力を受け付けると、光ファイバ診断開始の指示がコントローラ20が備える光ファイバ診断機能31に送信される。光ファイバ診断機能31が光ファイバ診断開始の指示を受信すると、光ファイバ診断機能31は、記憶装置23内から、光ファイバFBの複数の部位のストークス光の強度Aの情報、ストークス光の基準強度A0の情報をそれぞれ読み出して取得する。光ファイバ診断機能31は、強度Aと基準強度A0とを光ファイバFBの複数の部位でそれぞれ比較し、強度Aが基準強度A0未満になったら(例えば強度Aと基準強度A0との差が所定値以上になったら)、光ファイバFBに異常が生じているものと判定する。そして、光ファイバ診断機能31は、光ファイバFBの診断結果を表示手段25に表示させる。
(第1の光源診断工程)
例えば入出力手段24が第1の光源診断開始の情報の入力を受け付けると、第1の光源診断開始の指示がコントローラ20が備える第1の光源診断機能32に送信される。第1の光源診断機能32が第1の光源診断開始の指示を受信すると、第1の光源診断機能32は、記憶装置23内から、時間T1におけるストークス光の強度Aの情報、ストークス光の基準強度A0の情報、時間T1における反ストークス光の強度Bの情報、反ストークス光の基準強度B0の情報を読み出して取得する。第1の光源診断機能32は、強度Aと基準強度A0とを比較するとともに、強度Bと基準強度B0とを比較し、強度Aが基準強度A0未満になり、かつ、強度Bが基準強度B0未満になったら、光源2に異常が生じているものと判定する。そして、第1の光源診断機能32は、光源2の診断結果を表示手段25に表示させる。
(受光系診断工程)
例えば入出力手段24が受光系診断開始の情報の入力を受け付けると、受光系診断開始の指示がコントローラ20が備える受光系診断機能33に送信される。受光系診断機能33が受光系診断開始の指示を受信すると、受光系診断機能33は、記憶装置23内から、時間T1におけるストークス光の強度Aの情報、ストークス光の基準強度A0の情報、時間T1における反ストークス光の強度Bの情報、反ストークス光の基準強度B0の情報を読み出して取得する。受光系診断機能33は、強度Aと基準強度A0とを比較するとともに、強度Bと基準強度B0とを比較し、強度Aのみが基準強度A0未満になる、又は、強度Bのみが基準強度B0未満になったら、受光系(特に、第1の受光素子5、又は第2の受光素子6)に異常が生じているものと判定する。そして、受光系診断機能33は、受光系の診断結果を表示手段25に表示させる。
(第2の光源診断工程)
例えば入出力手段24が第2の光源診断開始の情報の入力を受け付けると、第2の光源診断開始の指示がコントローラ20が備える第2の光源診断機能34に送信される。第2の光源診断機能34が第2の光源診断開始の指示を受信すると、第2の光源診断機能34は、記憶装置23内から、時間T1におけるストークス光の強度Aの情報、基準強度A0の情報、時間T1における反ストークス光の強度Bの情報、反ストークス光の基準強度B0の情報を読み出して取得する。第2の光源診断機能34は、強度Aと基準強度A0とを比較するとともに、強度Bと基準強度B0とを比較し、強度Aのみが基準強度A0よりも高くなったら、光源2に異常が生じているものと判定する。そして、第2の光源診断機能34は、光源2の診断結果を表示手段25に表示させる。
(3)本実施形態にかかる効果
本実施形態によれば、以下に示す1つまたは複数の効果を奏する。
(a)コントローラ(制御部)20が、光源2がパルス光を照射してから受光系がラマン散乱光を受光するまでの時間T、およびストークス光の強度Aに対する反ストークス光の強度Bの比率B/Aから、光ファイバFB等の所定部位の温度を算出する温度算出機能30と、温度を算出する際に用いるストークス光の強度Aとストークス光の基準強度A0とを用いて光ファイバFBに生じた異常を診断する光ファイバ診断機能31と、を備えることで、温度算出機能30により光ファイバFBの温度を算出しつつ、光ファイバ診断機能31により光ファイバFBの診断を行うことができる。これにより、光ファイバFBに生じた異常をすぐに診断することができるため、光ファイバFBの温度をより正確に算出することができる。
(b)光ファイバ診断機能31が、光ファイバFB内で生じたラマン散乱光に含まれるストークス光の強度Aとストークス光の基準強度A0とを比較し、強度Aが基準強度A0未満になったら光ファイバFBに異常が生じているものと判定することで、光ファイバFBに生じた異常を正確に診断することができる。例えば、光ファイバFBに衝撃が加わることによる光ファイバFBの変形や破損の発生を正確に診断することができる。
(c)光ファイバ診断機能31が、強度Aとストークス光の基準強度A0とを光ファイバFBの複数の部位でそれぞれ比較することで、光ファイバFBに異常が生じた際、異常が生じた光ファイバFBの箇所を正確に特定することができる。例えば、光ファイバFBに衝撃が加わることにより生じた光ファイバFBの変形位置や破損の位置を正確に特定することができる。
例えば、図3に光ファイバ診断機能31による光ファイバFBの診断結果の一例であるグラフ図を示す。図3において、実線は光ファイバFBの所定部位での基準強度A0を示し、破線は光ファイバFBの所定部位の強度Aを示す。図3では、Xの地点を過ぎると、強度Aが基準強度A0未満になっていることが分かる。従って、光ファイバ診断機能31は、Xの地点で光ファイバFBに異常が生じているものと診断することができる。
(d)コントローラ20が、第1の光源診断機能32、第2の光源診断機能34を備えることで、光ファイバ温度測定装置1が備える光源2に生じた異常を正確に診断することができる。例えば、光源2からパルス光が照射されているか否か、また光源2から照射されるパルス光の強度が強すぎないか否かを正確に診断することができる。これにより、光ファイバFBの温度をより正確に算出することができる。
(e)コントローラ20が受光系診断機能33を備えることで、光ファイバ温度測定装置1が備える受光系に生じた異常を正確に診断することができる。これにより、光ファイバFBの温度をより正確に算出することができる。
(f)光ファイバ診断機能31、第1の光源診断機能32、受光系診断機能33、第2の光源診断機能34がそれぞれ、温度算出機能30により温度を算出する際に使用したパラメータであるストークス光の強度A及び反ストークス光の強度Bを用いることで、追加の設備を設けることなく、光ファイバFB、光ファイバ温度測定装置1(例えば光源2、受光系)に生じた異常を診断することができる。
(g)第1の光源診断機能32による判定、受光系診断機能33による判定を、一定温度に加熱されたリファレンスファイバ3から受光したストークス光の強度A及び反ストークス光の強度Bに基づいて行うことで、光ファイバ温度測定装置1に生じた異常をより正確に診断することができる。
(h)温度算出機能30による光ファイバの温度の算出(温度算出工程)、光ファイバ診断機能31による光ファイバの診断(光ファイバ診断工程)、第1の光源診断機能32による光源2の診断(第1の光源診断工程)、受光系診断機能33による受光系の診断(受光系診断工程)、第2の光源診断機能34による光源の診断(第2の光源診断工程)を同時並行的に行うことで、光ファイバFBの温度を算出しつつ、光ファイバFBの異常診断、光ファイバ温度測定装置1(光源2、受光系)の異常診断を行うことができる。なお、これらの各工程は、個別に行ってもよい。
ここで、参考までに、従来の光ファイバ温度測定装置における異常診断方法について説明する。従来の光ファイバ温度測定装置では、光ファイバFBや光ファイバ温度測定装置に生じた異常の診断を、光ファイバFBの終端部における温度の変化に基づいて行っている。このため、光ファイバFB又は光ファイバ温度測定装置の少なくともいずれかに異常が生じていることは診断することができるが、光ファイバFBに生じた異常と光ファイバ温度測定装置に生じた異常とを区別することができない。これに対し、本実施形態にかかる発明では、リファレンスファイバ3、光ファイバFB内に入射させたパルス光により得られた後方ラマン散乱光を用いて光ファイバFB、光ファイバ温度測定装置に生じた異常の診断を行うことで、光ファイバFBに生じた異常と光ファイバ温度測定装置に異常とを区別して診断することができる。さらに、本実施形態にかかる発明では、光ファイバ温度測定装置が備える光源2に生じた異常と、受光系に生じた異常とを区別して診断することができる。
<本発明の他の実施形態>
本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
例えば、コントローラ20は、記憶装置23内に保管されているプログラムを読み出して実行することで、第2の受光系診断機能をさらに実現させるように構成されていてもよい。第2の受光系診断機能は、第1の光源診断機能32により光源2に異常が生じていると診断され、例えば光源2を新しくしたり、光源2の修理等を行った直後に、第1の光源診断機能32により再度光源2に異常が生じていると診断(判定)された場合は、受光系(特に分光器4、又は、第1の受光素子5及び第2の受光素子6)に異常が生じているものと診断する。
上述の実施形態では、ストークス光受光時間及び反ストークス光受光時間が同じ時間である場合について説明したが、これに限定されない。例えば、ストークス光受光時間と反ストークス光受光時間とが異なる場合、適当な補正を行い、補正後のストークス光受光時間(反ストークス光受光時間)を受光系がラマン散乱光を受光した時間T1にしてもよい。
上述の実施形態では、コントローラ20は、受光系から送信されてきた受光系がラマン散乱光を受光した時間T1の情報、ストークス光の強度Aの情報、反ストークス光の強度Bの情報を受信すると、これらの情報を記憶装置23に一旦格納する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、コントローラ20は、受光系から送信されてきた時間T1の情報、強度Aの情報、強度Bの情報を受信すると、例えばコントローラ20が備えるRAM22等に一旦保管した後、時間T1の情報、強度Aの情報、強度Bの情報を温度算出機能30に送信し、少なくとも強度Aの情報を光ファイバ診断機能31に送信し、少なくとも強度Aの情報、強度Bの情報を第1の光源診断機能32、受光系診断機能33、第2の光源診断機能34に送信するように構成されていてもよい。なお、時間T1の情報、強度Aの情報、強度Bの情報を、RAM22等に一旦保管することなく、各情報を温度算出機能30、光ファイバ診断機能31、第1の光源診断機能32、受光系診断機能33、第2の光源診断機能34にそれぞれ送信してもよい。これらの場合、温度算出機能30は、少なくとも時間T1の情報を受信したら、時間T0の情報を記憶装置23内から読み出すように構成されている。光ファイバ診断機能31は、強度Aの情報を受信したら、基準強度A0の情報を記憶装置23内から読み出すように構成されている。第1の光源診断機能32、受光系診断機能33、第2の光源診断機能34はそれぞれ、強度Aの情報、強度Bの情報を受信したら、基準強度A0の情報、基準強度B0の情報を記憶装置23内から読み出すように構成されている。
上述の実施形態では、敷設直後の光ファイバFBのストークス光の強度をストークス光の基準強度A0とし、敷設直後の光ファイバFBの反ストークス光の強度を反ストークス光の基準強度B0とする場合について説明したが、これに限定されない。例えば、敷設直後の光ファイバFBのストークス光の強度よりも所定値だけ低い値をストークス光の基準強度A0とし、敷設直後の光ファイバFBの反ストークス光の強度よりも所定値だけ低い値を反ストークス光の基準強度B0としてもよい。また、基準強度A0、基準強度B0がそれぞれ所定の範囲を有していてもよい。例えば、光ファイバ診断機能31は、強度Aの値が基準強度A0が有する範囲の下限値未満になったら、強度Aが基準強度A0未満になったと判定するように構成されていてもよい。
上述の実施形態では、光ファイバFBとして、GI型のマルチモード光ファイバを用いたが、これに限定されない。光ファイバFBとして、ステップインデックス(SI)型のシングルモードの光ファイバを用いてもよい。
上述の実施形態では、リファレンスファイバ3が一定温度に加熱される場合について説明したが、これに限定されない。例えばリファレンスファイバ3が一定温度に冷却されていてもよい。つまり、リファレンスファイバ3が一定温度に保たれていればよい。
<本発明の好ましい態様>
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
[付記1]
本発明の一態様によれば、
光ファイバ内にパルス光を照射する光源と、
前記光ファイバ内で生じたラマン散乱光を受光する受光系と、
前記光源及び前記受光系の動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記光源がパルス光を照射してから前記受光系がラマン散乱光を受光するまでの時間T、および前記受光系が受光したラマン散乱光に含まれるストークス光の強度Aに対するラマン散乱光に含まれる反ストークス光の強度Bの比率B/Aから、前記光ファイバにおける所定部位の温度を算出する温度算出機能と、
前記強度Aとストークス光の基準強度A0とを前記光ファイバの複数の部位でそれぞれ比較し、前記強度Aが前記基準強度A0未満になったら、前記光ファイバに異常が生じているものと判定する光ファイバ診断機能と、を備える光ファイバ温度測定装置が提供される。
[付記2]
付記1の光ファイバ温度測定装置であって、好ましくは、
前記制御部は、
前記光源に対してパルス光を照射させる指示を出力した後、前記強度Aと前記基準強度A0とを比較するとともに前記強度Bと前記基準強度B0とを比較し、前記強度Aが前記基準強度A0未満になり、かつ、前記強度Bが前記基準強度B0未満になったら、前記光源に異常が生じているものと判定する第1の光源診断機能を備える。
[付記3]
付記1又は2の光ファイバ温度測定装置であって、好ましくは、
前記制御部は、
前記光源に対してパルス光を照射させる指示を出力した後、前記強度Aと前記基準強度A0とを比較するとともに前記強度Bと前記基準強度B0とを比較し、前記強度Aのみが前記基準強度A0未満になる、又は前記強度Bのみが前記基準強度B0未満になったら、前記受光系に異常が生じているものと判定する受光系診断機能を備える。
[付記4]
付記2又は3の光ファイバ温度測定装置であって、好ましくは、
前記光源と前記光ファイバとの間に配置され、一定温度に加熱されるリファレンスファイバを備え、
前記第1の光源診断機能及び前記受光系診断機能による判定は、前記リファレンスファイバから受光したラマン散乱光に含まれるストークス光及び反ストークス光に基づいて行われる。
[付記5]
付記1ないし4のいずれかの光ファイバ温度測定装置であって、好ましくは、
前記制御部は、
前記光源に対してパルス光を照射させる指示を出力した後、前記強度Aと前記基準強度A0とを比較するとともに前記強度Bと前記基準強度B0とを比較し、前記強度Aのみが前記基準強度A0よりも高くなったら、前記光源に異常が生じているものと判定する第2の光源診断機能を備える。
[付記6]
本発明の他の態様によれば、
光源から光ファイバ内にパルス光を照射する工程と、
前記光ファイバ内で生じたラマン散乱光を受光系により受光する工程と、
前記光源がパルス光を照射してから前記受光系がラマン散乱光を受光するまでの時間T、および前記受光系が受光したラマン散乱光に含まれるストークス光の強度Aに対するラマン散乱光に含まれる反ストークス光の強度Bの比率B/Aから、前記光ファイバにおける所定部位の温度を制御部が備える温度算出機能により算出する工程と、
前記強度Aとストークス光の基準強度A0とを前記光ファイバの複数の部位でそれぞれ比較し、前記強度Aが前記基準強度A0未満になったら、前記光ファイバに異常が生じているものと前記制御部が備える光ファイバ診断機能により判定する工程と、を有する光ファイバの温度測定方法が提供される。
[付記7]
付記6の光ファイバの温度測定方法であって、好ましくは、
前記光源に対してパルス光を照射させる指示を出力した後、前記強度Aと前記基準強度A0とを比較するとともに前記強度Bと反ストークス光の基準強度B0とを比較し、前記強度Aが前記基準強度A0未満になり、かつ、前記強度Bが前記基準強度B0未満になったら、前記光源に異常が生じているものと前記制御部が備える第1の光源診断機能により判定する工程を有する。
[付記8]
付記6又は7の光ファイバの温度測定方法であって、好ましくは、
前記光源に対してパルス光を照射させる指示を出力した後、前記強度Aと前記基準強度A0とを比較するとともに、前記強度Bと前記基準強度B0とを比較し、前記強度Aのみが前記基準強度A0未満になる、又は、前記強度Bのみが前記基準強度B0未満になったら、前記受光系に異常が生じているものと前記制御部が備える受光系診断機能により判定する工程を有する。
[付記9]
付記7又は8の光ファイバの温度測定方法であって、好ましくは、
前記第1の光源診断機能により判定する工程、前記受光系診断機能により判定する工程は、
前記光源と前記光ファイバとの間に配置され、一定温度に加熱されるリファレンスファイバから受光したラマン散乱光に含まれるストークス光及び反ストークス光に基づいて行う。
[付記10]
付記6ないし9のいずれかの光ファイバの温度測定方法であって、好ましくは、
前記光源に対してパルス光を照射させる指示を出力した後、前記強度Aと前記基準強度A0とを比較するとともに、前記強度Bと前記基準強度B0とを比較し、前記強度Aのみが前記基準強度A0よりも高くなったら、前記光源に異常が生じているものと前記制御部が備える第2の光源診断機能により判定する工程を有する。
[付記11]
本発明のさらに他の態様によれば、
光源から光ファイバ内にパルス光を照射する手順と、
前記光ファイバ内で生じたラマン散乱光を受光系により受光する手順と、
前記光源がパルス光を照射してから前記受光系がラマン散乱光を受光するまでの時間T、および前記受光系が受光したラマン散乱光に含まれるストークス光の強度Aに対するラマン散乱光に含まれる反ストークス光の強度Bの比率B/Aから、前記光ファイバにおける所定部位の温度を温度算出機能により算出する手順と、
前記強度Aとストークス光の基準強度A0とを前記光ファイバの複数の部位でそれぞれ比較し、前記強度Aが前記基準強度A0未満になったら、前記光ファイバに異常が生じているものと光ファイバ診断機能により判定する手順と、をコンピュータに実行させる光ファイバの温度測定プログラム、または、該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
1 光ファイバ温度測定装置
2 光源
4 分光器
5 第1の受光素子
6 第2の受光素子
20 制御部
FB 光ファイバ

Claims (7)

  1. 光ファイバ内にパルス光を照射する光源と、
    前記光ファイバ内で生じたラマン散乱光を受光する受光系と、
    前記光源及び前記受光系の動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記光源がパルス光を照射してから前記受光系がラマン散乱光を受光するまでの時間T、および前記受光系が受光したラマン散乱光に含まれるストークス光の強度Aに対するラマン散乱光に含まれる反ストークス光の強度Bの比率B/Aから、前記光ファイバにおける所定部位の温度を算出する温度算出機能と、
    前記強度Aとストークス光の基準強度A0とを前記光ファイバの複数の部位でそれぞれ比較し、前記強度Aが前記基準強度A0未満になったら、前記光ファイバに異常が生じているものと判定する光ファイバ診断機能と、を備える
    光ファイバ温度測定装置。
  2. 前記制御部は、
    前記光源に対してパルス光を照射させる指示を出力した後、前記強度Aと前記基準強度A0とを比較するとともに前記強度Bと前記基準強度B0とを比較し、前記強度Aが前記基準強度A0未満になり、かつ、前記強度Bが前記基準強度B0未満になったら、前記光源に異常が生じているものと判定する第1の光源診断機能を備える
    請求項1に記載の光ファイバ温度測定装置。
  3. 前記制御部は、
    前記光源に対してパルス光を照射させる指示を出力した後、前記強度Aと前記基準強度A0とを比較するとともに前記強度Bと前記基準強度B0とを比較し、前記強度Aのみが前記基準強度A0未満になる、又は前記強度Bのみが前記基準強度B0未満になったら、前記受光系に異常が生じているものと判定する受光系診断機能を備える
    請求項1又は2に記載の光ファイバ温度測定装置。
  4. 前記光源と前記光ファイバとの間に配置され、一定温度に加熱されるリファレンスファイバを備え、
    前記第1の光源診断機能及び前記受光系診断機能による判定は、前記リファレンスファイバから受光したラマン散乱光に含まれるストークス光及び反ストークス光に基づいて行われる
    請求項2又は3に記載の光ファイバ温度測定装置。
  5. 前記制御部は、
    前記光源に対してパルス光を照射させる指示を出力した後、前記強度Aと前記基準強度A0とを比較するとともに前記強度Bと前記基準強度B0とを比較し、前記強度Aのみが前記基準強度A0よりも高くなったら、前記光源に異常が生じているものと判定する第2の光源診断機能を備える
    請求項1ないし4のいずれかに記載の光ファイバ温度測定装置。
  6. 光源から光ファイバ内にパルス光を照射する工程と、
    前記光ファイバ内で生じたラマン散乱光を受光系により受光する工程と、
    前記光源がパルス光を照射してから前記受光系がラマン散乱光を受光するまでの時間T、および前記受光系が受光したラマン散乱光に含まれるストークス光の強度Aに対するラマン散乱光に含まれる反ストークス光の強度Bの比率B/Aから、前記光ファイバにおける所定部位の温度を制御部が備える温度算出機能により算出する工程と、
    前記強度Aとストークス光の基準強度A0とを前記光ファイバの複数の部位でそれぞれ比較し、前記強度Aが前記基準強度A0未満になったら、前記光ファイバに異常が生じているものと前記制御部が備える光ファイバ診断機能により判定する工程と、を有する
    光ファイバの温度測定方法。
  7. 光源から光ファイバ内にパルス光を照射する手順と、
    前記光ファイバ内で生じたラマン散乱光を受光系により受光する手順と、
    前記光源がパルス光を照射してから前記受光系がラマン散乱光を受光するまでの時間T、および前記受光系が受光したラマン散乱光に含まれるストークス光の強度Aに対するラマン散乱光に含まれる反ストークス光の強度Bの比率B/Aから、前記光ファイバにおける所定部位の温度を温度算出機能により算出する手順と、
    前記強度Aとストークス光の基準強度A0とを前記光ファイバの複数の部位でそれぞれ比較し、前記強度Aが前記基準強度A0未満になったら、前記光ファイバに異常が生じているものと光ファイバ診断機能により判定する手順と、をコンピュータに実行させる
    光ファイバの温度測定プログラム。
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