JP2017078528A - 温度式膨張弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】共振による振動及び騒音を抑制できる温度式膨張弁を提供する。【解決手段】温度式膨張弁50は、筒状の弁室58と、弁室の筒軸方向一端側に設けられたオリフィス59と、が形成された弁本体54と、弁室内に設けられ、オリフィスを開閉する弁体61と、弁室内に設けられ、弁体を閉弁方向に付勢するコイルばね63と、弁体を駆動するパワーエレメント70と、弁室の筒軸方向他端側に形成された開口部に着脱自在に取り付けられ、弁室の筒軸方向他端側を閉塞するとともにコイルばねの付勢力を調整する付勢力調整部材64と、弁室内に着脱自在に収容され、弁室の内周面に沿って配置される筒状部材67と、を有するものである。【選択図】図2

Description

本発明は、冷媒の温度に基づいて冷媒の流量を調節する温度式膨張弁に関するものである。
特許文献1には、電磁弁一体型膨張弁が記載されている。この電磁弁一体型膨張弁は、弁本体、弁体、パワーエレメント及び電磁弁を有している。弁本体には、弁室、弁室に連通するオリフィス、弁室内に高圧冷媒を導入する入口通路、及びオリフィスで減圧した冷媒を外部に導出する出口通路が形成されている。弁室内における弁体の摺動方向両端に位置する2つの空間は、均圧通路によって相互に連通している。この構成では、電磁弁が開弁する際に、弁室内における弁体の一端側の空間に流入する冷媒を均圧通路を介して弁体の他端側の空間に逃がすことができる。これにより、弁体に加わる衝撃的圧力が緩和されるので、不具合の発生を回避することができる。
特開2012−52693号公報
一般に膨張弁では、電磁弁が開弁する際に弁体に加わる衝撃的圧力による不具合だけでなく、共振による振動及び騒音が生じる場合がある。特許文献1に記載の電磁弁一体型膨張弁では、電磁弁が開弁する際の衝撃的圧力を緩和することができるものの、共振を回避するための対応がなされていなかった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、共振による振動及び騒音を抑制できる温度式膨張弁を提供することを目的とする。
本発明に係る温度式膨張弁は、外部から冷媒を流入させる入口通路と、前記入口通路に連通する筒状の弁室と、前記弁室の筒軸方向一端側に設けられ、前記弁室内に流入した冷媒を減圧するオリフィスと、前記オリフィスで減圧された冷媒を外部に流出させる出口通路と、が形成された弁本体と、前記弁室内に設けられ、前記オリフィスを開閉する弁体と、前記弁室内に設けられ、前記弁体を閉弁方向に付勢するコイルばねと、前記弁体を駆動するパワーエレメントと、前記弁室の筒軸方向他端側に形成された開口部に着脱自在に取り付けられ、前記弁室の筒軸方向他端側を閉塞するとともに前記コイルばねの付勢力を調整する付勢力調整部材と、前記弁室内に着脱自在に収容され、前記弁室の内周面に沿って配置される筒状部材と、を有するものである。
本発明によれば、筒状部材を着脱することによって弁室内の空間の容積を変化させることができるため、共振による振動及び騒音を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る温度式膨張弁50を備えた冷凍サイクル装置の全体構成を示す冷媒回路図である。 本発明の実施の形態1に係る温度式膨張弁50の構成を示す断面図である。 図2のA部を拡大して示す図である。 図2のA部を拡大して示す図である。 本発明の実施の形態1に係る温度式膨張弁50の構成の変形例を示す図である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る温度式膨張弁について説明する。図1は、本実施の形態に係る温度式膨張弁50を備えた冷凍サイクル装置の全体構成を示す冷媒回路図である。本実施の形態では、冷凍サイクル装置として冷凍機を例示している。なお、図1を含む以下の図面では、各構成部材の相対的な寸法の関係や形状等が実際のものとは異なる場合がある。
図1に示すように、冷凍サイクル装置は、冷媒を循環させる冷媒回路10を備えている。冷媒回路10は、圧縮機11、凝縮器12、液溜め13、過冷却器14、電磁弁15、温度式膨張弁50、蒸発器16及びアキュムレータ17が冷媒配管を介して順次環状に接続された構成を有している。また、冷凍サイクル装置は、熱源機18を有している。熱源機18には、圧縮機11、凝縮器12、液溜め13、過冷却器14及びアキュムレータ17と、凝縮器12及び過冷却器14に空気を送風する送風機19と、が収容されている。熱源機18と電磁弁15との間は、冷媒配管の一部である液管20を介して接続されている。蒸発器16と熱源機18との間は、冷媒配管の一部であるガス管21を介して接続されている。
圧縮機11は、吸入した低圧ガス冷媒を圧縮し、高圧ガス冷媒として吐出する流体機械である。凝縮器12は、送風機19により送風される空気との熱交換によって高圧ガス冷媒を凝縮させる熱交換器である。液溜め13は、凝縮器12から流出した冷媒を気液分離するとともに、余剰の液冷媒を貯留する容器である。過冷却器14は、送風機19により送風される空気との熱交換によって液冷媒を過冷却する熱交換器である。本例では、凝縮器12及び過冷却器14が一体化されているが、凝縮器12及び過冷却器14は互いに分離された構造であってもよい。
電磁弁15は、圧縮機11の運転時に開となり、圧縮機11の停止時に閉となるように不図示の制御部によって制御される。圧縮機11が運転及び停止を繰り返す場合、圧縮機11の停止中に圧縮機11の上流側に液冷媒が溜まってしまうと、圧縮機11の再起動時に圧縮機11が液冷媒の吸入により破損するおそれがある。このような圧縮機11の破損を防ぐため、温度式膨張弁50の上流側に電磁弁15が設けられている。例えば、冷凍サイクル装置の温度制御を行う際に、制御対象の温度が設定温度に達した場合、制御部は、圧縮機11を停止させるとともに電磁弁15を閉状態に制御する。一方、制御対象の温度が設定温度よりも高くなった場合には、制御部は、圧縮機11を運転させるとともに電磁弁15を開状態に制御する。
また、複数の蒸発器16及び温度式膨張弁50が並列に設けられている場合、複数の蒸発器16のそれぞれへの冷媒供給を制御するために、複数の温度式膨張弁50の上流側にそれぞれ電磁弁15が設けられることもある。
温度式膨張弁50は、過冷却器14で過冷却された液冷媒を減圧して低圧の二相冷媒とするものである。温度式膨張弁50の開度は、蒸発器16から流出する冷媒の過熱度に基づいて調節される。温度式膨張弁50には、蒸発器16の出口配管に取り付けられる感温筒51がキャピラリチューブ52を介して接続される。また、温度式膨張弁50には、蒸発器16の出口配管と連通する均圧管53が接続される。温度式膨張弁50の構造の詳細については後述する。
蒸発器16は、外部流体との熱交換によって低圧の二相冷媒を蒸発させる熱交換器である。アキュムレータ17は、蒸発器16から流出した冷媒を気液分離するとともに、ガス冷媒のみを圧縮機11に供給する容器である。
なお、冷媒回路10において、液溜め13は省略することができる。また、冷媒回路10には、圧縮機11に高圧液冷媒を注入するインジェクション回路が追加されてもよい。
図2は、本実施の形態に係る温度式膨張弁50の構成を示す断面図である。図2に示すように、温度式膨張弁50は、弁本体54を備えている。弁本体54には、冷媒回路10の凝縮器12側(すなわち、電磁弁15側)から高圧の液冷媒を流入させる入口配管55と、減圧された低圧の二相冷媒を冷媒回路10の蒸発器16側に流出させる出口配管56と、が接続されている。また、弁本体54の上部には、後述する弁体61を駆動するパワーエレメント70が設けられている。パワーエレメント70の上部には、キャピラリチューブ52を介して感温ガスを導入する配管71が接続されている。感温ガスは、蒸発器16から流出する冷媒の温度をパワーエレメント70に伝達するものである。また、パワーエレメント70には、均圧管53が接続される。
弁本体54には、入口配管55を介して外部から冷媒を流入させる入口通路57と、入口通路57に連通する弁室58とが形成されている。弁室58は、上下方向に筒軸を有する筒状の形状を有している。弁室58は、筒軸方向下端側に開口部58aを有している。弁本体54のうち、弁室58の筒軸方向上端側には、弁室58内に流入した冷媒を減圧するオリフィス59が形成されている。また、弁本体54には、オリフィス59で減圧された冷媒を外部に流出させる出口通路60が形成されている。出口通路60には、出口配管56が接続されている。出口通路60の上方には、上下方向に延伸した挿入孔72が形成されている。挿入孔72の下端は出口通路60に連通しており、上端はパワーエレメント70の下部圧力室73に連通している。
弁室58の上部には、オリフィス59を開閉する弁体61が上下方向に摺動自在に挿入されている。弁体61の上端部には、円錐状のテーパ面61aが形成されている。弁体61のテーパ面61aがオリフィス59に当接するとオリフィス59が閉状態となり、テーパ面61aがオリフィス59から離れるとオリフィス59が開状態となる。
弁体61の下端部は、支持部材62によって支持されている。支持部材62は、圧縮ばねであるコイルばね63によって上方に付勢されている。すなわち、弁体61は、支持部材62を介して、コイルばね63によって閉弁方向に付勢されている。コイルばね63は、当該コイルばね63の螺旋軸が弁室58の筒軸と同軸になるように設けられている。
コイルばね63は、付勢力調整部材64によって支持されている。付勢力調整部材64は、コイルばね63の下端部を支持する底部64aと、コイルばね63の周囲を囲む円筒部64bと、を備えた有底筒状の形状を有している。付勢力調整部材64は、ねじ部64cを介して弁室58の開口部58aに着脱自在に取り付けられ、弁室58の下端側を閉塞している。付勢力調整部材64の底部64aの下面には、スリット64dが形成されている。付勢力調整部材64は、スリット64dにドライバ等の工具を挿入して回転させることにより、コイルばね63の圧縮量を変更して弁体61への付勢力を調整できるようになっている。付勢力調整部材64の円筒部64bの外周部には、弁室58内の冷媒が外部に漏れるのを防止するための環状のシール部材65が設けられている。
付勢力調整部材64の下方には、有底筒状のキャップ66が設けられている。キャップ66は、ねじ部66aを介して、弁本体54の底部に着脱自在に取り付けられている。
弁室58内には、円筒状の筒状部材67が着脱自在に収容されている。筒状部材67は、弁室58内の可動部品との接触干渉を防ぐため、コイルばね63、支持部材62及び弁体61を囲んでそれらよりも外周側に、弁室58の内周面に沿って配置されている。筒状部材67は、弁室58、コイルばね63、支持部材62及び弁体61等と同軸に配置されている。筒状部材67は、弁室58内において、付勢力調整部材64の円筒部64bよりも奥側(すなわち、オリフィス59側)に位置している。筒状部材67の下端部は、円筒部64bの上端部64eによって筒軸方向に支持されている。筒状部材67の外径は、円筒部64bの外径と同一又はそれより小さくなっている。筒状部材67の内径は、円筒部64bの内径と同一又はそれより大きくなっている。付勢力調整部材64が取り外された状態において、筒状部材67は、開口部58aを介して弁室58内に挿入することができるとともに、弁室58内から抜き出すことができるようになっている。本例の筒状部材67は、実質的に、弁室58内の空間の容積を調節する機能のみを有している。言い換えれば、筒状部材67は、温度式膨張弁50の基本的な動作には影響を及ぼさない冗長な部材である。したがって、温度式膨張弁50は、筒状部材67が取り付けられた状態、及び筒状部材67が取り外された状態のいずれにおいても同様に動作する。
図3及び図4は、図2のA部を拡大して示す図である。図3は、筒状部材67が取り付けられた状態を示しており、図4は、筒状部材67が取り外された状態を示している。図3及び図4に示すように、筒状部材67が取り付けられた状態と、筒状部材67が取り外された状態とでは、弁室58内の空間の容積を筒状部材67の体積の分だけ異ならせることができる。
図2に戻り、挿入孔72には、ステンレス鋼等で形成される作動棒74が摺動自在に挿入されている。作動棒74の下端部は弁体61に当接しており、上端部はパワーエレメント70のストッパ75に当接している。
パワーエレメント70は、上蓋76と、下蓋77と、上蓋76及び下蓋77の間に挟み込まれるダイアフラム78と、を有している。上蓋76とダイアフラム78との間には、上部圧力室79が形成されている。上部圧力室79と、それに接続されるキャピラリチューブ52及び感温筒51とには、感温ガスが充填されている。感温ガスとしては、例えば、冷媒回路10内の冷媒と同種のガスが用いられる。上部圧力室79には、感温ガスによって、蒸発器16から流出する冷媒の温度が伝達される。これにより、上部圧力室79の内部は、蒸発器16から流出する冷媒の温度に応じた圧力となる。
ダイアフラム78と下蓋77との間には、下部圧力室73が形成されている。下部圧力室73は、均圧管53を介して、蒸発器16の出口配管と連通している。これにより、下部圧力室73の内部は、蒸発器16から流出する冷媒の圧力と同じ圧力となる。
ダイアフラム78は、上部圧力室79内の内部圧力と下部圧力室73の内部圧力との圧力差に応じて上下方向に変位する。冷媒の過熱度が上昇して上記圧力差が増大すると、ダイアフラム78は下方に変位する。これにより、ストッパ75を介して作動棒74が押し下げられるため、弁体61は、コイルばね63の付勢力に抗して開弁方向に移動する。一方、冷媒の過熱度が低下して上記圧力差が減少すると、ダイアフラム78は上方に変位する。これにより、作動棒74を押し下げる力が弱まるため、弁体61は、コイルばね63の付勢力によって閉弁方向に移動する。したがって、オリフィス59を通過する冷媒の量は、蒸発器16出口の冷媒の過熱度が所定の値になるように調節される。
ところで、一般に冷凍機の設置工事では、構成部品の選択肢が多く、個々の事例毎に設置制約が大きく異なる。例えば、温度式膨張弁50又は電磁弁15等の孔径、容量又は大きさは、現地で変更される場合がある。また、現地での温度式膨張弁50の負荷調整によって蒸発器16出口の過熱度を調節するために、付勢力調整部材64によってコイルばね63の付勢力を調整したり、コイルばね63をばね定数の異なる別のコイルばねに交換したりする場合がある。
冷媒回路10で生じる振動及び騒音の要因の1つとして、温度式膨張弁50と、その上流側に設けられた弁(本例では電磁弁15)と、の間の冷媒配管内の空間におけるヘルムホルツ共鳴が考えられる。ヘルムホルツ共鳴の一般的なモデルでは、空間内の流体は気体であるが、電磁弁15と温度式膨張弁50との間の空間内の流体は液体となる。また、電磁弁15及び温度式膨張弁50は、空間の両端に設けられる絞りではあるが、空間の両端を完全に閉塞しているわけではない。したがって、この空間は、完全な閉空間ではなく擬似的な閉空間となる。ただし、擬似的な閉空間であっても、当該空間の容積と当該空間の固有振動数との間には強い相関がある。このため、電磁弁15の絞り部と温度式膨張弁50のオリフィス59との間の空間を、ヘルムホルツ共鳴器と考えることができる。
ヘルムホルツ共鳴器に加えられる振動としては、温度式膨張弁50のコイルばね63の固有振動がある。ヘルムホルツ共鳴器としての上記空間の固有振動数と、コイルばね63の固有振動数とが同一又は近似である場合、共振によって圧力脈動及び配管振動が発生し、配管又は装置の損傷や騒音が生じる。
空気調和装置等に用いられるEEV(電子式膨張弁)は、正逆両方向の流れを許容する。このため、EEVには、ばね定数の比較的大きいばねが使用される。これに対し、温度式膨張弁は、逆方向の流れを許容せず、感温ガスの圧力とばね荷重とのバランスによって動作する。このため、温度式膨張弁には、ばね定数の比較的小さいばねが使用される。温度式膨張弁に使用されるばねの固有振動数は、おおよそ100Hz〜1kHzの範囲となる。
冷凍機では、電磁弁15等の接続を設備業者に委ねる場合が多い。このため、上記空間の容積に依存するヘルムホルツ共鳴器の固有振動数をメーカーが事前に調節することは困難である。また、電磁弁15と温度式膨張弁50とが一体化された電磁弁一体型膨張弁の場合、メーカーが事前に共振を回避する仕様とすることができる。しかしながら、特に冷凍機の場合、適用範囲が大きく、メーカーの想定外の範囲で使用されることが多いため、実際には共振を回避できない可能性がある。
共振が生じるか否かは、冷凍サイクル装置を実際に運転しないと分からない。冷凍サイクル装置を実際に運転した結果、共振が生じた場合には、温度式膨張弁50を別サイズの温度式膨張弁に取り替えることによって共振を回避できる可能性がある。しかしながら、この場合、冷媒の回収及びろう付け等の作業が新たに必要になってしまう。
また、付勢力調整部材64によってコイルばね63の付勢力を調整したり、コイルばね63をばね定数の異なる別のコイルばねに交換したりすることによって、共振を回避できる可能性がある。しかしながら、コイルばね63の調節や交換は、本来、冷凍サイクル装置の負荷調整を主目的として行われるものであるため、負荷調整と共振回避を両立することができない場合がある。
本実施の形態では、温度式膨張弁50の弁室58内に、冗長な部材である筒状部材67が着脱自在に収容されている。筒状部材67を着脱することによって弁室58内の空間の容積を変化させることができるため、ヘルムホルツ共鳴器としての固有振動数を変化させることができる。したがって、冷媒の回収及びろう付け等の作業の追加を必要とせず、共振を容易に回避することができる。
例えば、筒状部材67が取り付けられた温度式膨張弁50を用いて冷凍サイクル装置を設置した場合において、冷凍サイクル装置を実際に運転した結果、共振による振動や騒音が発生したとする。この場合には、筒状部材67を取り外すことによって弁室58内の空間の容積を大きくすることができるため、共振を回避することができる。また例えば、筒状部材67が取り外された温度式膨張弁50を用いて冷凍サイクル装置を設置した場合において、冷凍サイクル装置を実際に運転した結果、共振による振動や騒音が発生したとする。この場合には、筒状部材67を取り付けることによって弁室58内の空間の容積を小さくすることができるため、共振を回避することができる。
このように、冷凍サイクル装置が現地に設置された状態であっても、共振による振動や騒音が発生した時点で容易に対応することができる。また、負荷調整と共振回避を両立することも可能である。
図5は、本実施の形態に係る温度式膨張弁50の構成の変形例を示す図である。図5に示すように、本変形例の温度式膨張弁50は、筒状部材67に加えて、筒状部材67と異なる体積を有する筒状部材68をさらに有している。筒状部材67、68は、例えば、いずれか一方のみが選択的に弁室58に取り付けられるようになっている。筒状部材68は、筒状部材67よりも短い軸方向長さを有しており、筒状部材67よりも小さい体積を有している。
例えば、筒状部材67、68が取り外された温度式膨張弁50を用いて冷凍サイクル装置を設置した場合において、共振による振動や騒音が発生したときには、筒状部材67を弁室58に取り付けてもよいし、筒状部材68を弁室58に取り付けてもよい。したがって、弁室58内の空間の容積をより細かく調節できるため、共振をより確実に回避することができる。
なお、本例では、温度式膨張弁50は2つの筒状部材67、68を有しているが、温度式膨張弁50は3つ以上の筒状部材を有していてもよい。また、本例では、筒状部材67又は筒状部材68のいずれか一方のみが選択的に弁室58に取り付けられるようになっているが、筒状部材67及び筒状部材68の双方を組み合わせて弁室58に取り付けられるようになっていてもよい。あるいは、3つ以上の筒状部材を組み合わせて弁室58に取り付けられるようになっていてもよい。
以上説明したように、上記実施の形態に係る温度式膨張弁50は、外部から冷媒を流入させる入口通路57と、入口通路57に連通する筒状の弁室58と、弁室58の筒軸方向一端側に設けられ、弁室58内に流入した冷媒を減圧するオリフィス59と、オリフィス59で減圧された冷媒を外部に流出させる出口通路60と、が形成された弁本体54と、弁室58内に設けられ、オリフィス59を開閉する弁体61と、弁室58内に設けられ、弁体61を閉弁方向に付勢するコイルばね63と、弁体61を駆動するパワーエレメント70と、弁室58の筒軸方向他端側に形成された開口部58aに着脱自在に取り付けられ、弁室58の筒軸方向他端側を閉塞するとともにコイルばね63の付勢力を調整する付勢力調整部材64と、弁室58内に着脱自在に収容され、弁室58の内周面に沿って配置される筒状部材67と、を有するものである。
この構成によれば、筒状部材67を着脱することによって弁室58内の空間の容積を変化させることができるため、共振による振動及び騒音を抑制することができる。また、筒状部材67が弁室58の内周面に沿って配置されるため、径方向における筒状部材67の位置ずれを防止することができる。これにより、コイルばね63及び弁体61等の可動部品と筒状部材67との接触干渉を防ぐことができる。
また、上記実施の形態に係る温度式膨張弁50において、付勢力調整部材64は、コイルばね63を支持する底部64aと、コイルばね63の周囲を囲む円筒部64bと、を備えており、筒状部材67は、円筒部64bの上端部64eにより支持されていてもよい。この構成によれば、筒状部材67を筒軸方向に支持するための部材を別途設ける必要がなくなるため、部品点数の増加を抑えることができる。
また、上記実施の形態に係る温度式膨張弁50において、筒状部材は、第1の筒状部材67と、第1の筒状部材67と異なる体積を有する第2の筒状部材68と、を含むものであってもよい。この構成によれば、共振をより確実に回避することができる。
その他の実施の形態.
本発明は、上記実施の形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態では、円筒状の筒状部材67、68を例に挙げたが、筒状部材67、68の形状はこれに限られない。筒状部材67、68は、多角形状の断面形状を有する多角筒状であってもよい。
また、上記実施の形態では、電磁弁15と温度式膨張弁50とが別に設けられているが、電磁弁と温度式膨張弁とが一体化した電磁弁一体型膨張弁が用いられてもよい。
また、上記実施の形態において、温度式膨張弁50は、筒状部材67が弁室58に取り付けられた状態(例えば、図3に示した状態)で販売されてもよいし、筒状部材67が弁室58から取り外された状態(例えば、図4に示した状態)で販売されてもよい。
また、上記の各実施の形態や変形例は、互いに組み合わせて実施することが可能である。
10 冷媒回路、11 圧縮機、12 凝縮器、13 液溜め、14 過冷却器、15 電磁弁、16 蒸発器、17 アキュムレータ、18 熱源機、19 送風機、20 液管、21 ガス管、50 温度式膨張弁、51 感温筒、52 キャピラリチューブ、53 均圧管、54 弁本体、55 入口配管、56 出口配管、57 入口通路、58 弁室、58a 開口部、59 オリフィス、60 出口通路、61 弁体、61a テーパ面、62 支持部材、63 コイルばね、64 付勢力調整部材、64a 底部、64b 円筒部、64c ねじ部、64d スリット、64e 上端部、65 シール部材、66 キャップ、66a ねじ部、67、68 筒状部材、70 パワーエレメント、71 配管、72 挿入孔、73 下部圧力室、74 作動棒、75 ストッパ、76 上蓋、77 下蓋、78 ダイアフラム、79 上部圧力室。
本発明に係る温度式膨張弁は、外部から冷媒を流入させる入口通路と、前記入口通路に連通する筒状の弁室と、前記弁室の筒軸方向一端側に設けられ、前記弁室内に流入した冷媒を減圧するオリフィスと、前記オリフィスで減圧された冷媒を外部に流出させる出口通路と、が形成された弁本体と、前記弁室内に設けられ、前記オリフィスを開閉する弁体と、前記弁室内に設けられ、前記弁体を閉弁方向に付勢するコイルばねと、前記弁体を駆動するパワーエレメントと、前記弁室の筒軸方向他端側に形成された開口部に着脱自在に取り付けられ、前記弁室の筒軸方向他端側を閉塞するとともに前記コイルばねの付勢力を調整する付勢力調整部材と、前記弁室内に着脱自在に収容され、前記弁室の内周面に沿って配置される筒状部材と、を有し、前記筒状部材は、第1の筒状部材と、前記第1の筒状部材と異なる体積を有する第2の筒状部材と、を含むものである。

Claims (3)

  1. 外部から冷媒を流入させる入口通路と、前記入口通路に連通する筒状の弁室と、前記弁室の筒軸方向一端側に設けられ、前記弁室内に流入した冷媒を減圧するオリフィスと、前記オリフィスで減圧された冷媒を外部に流出させる出口通路と、が形成された弁本体と、
    前記弁室内に設けられ、前記オリフィスを開閉する弁体と、
    前記弁室内に設けられ、前記弁体を閉弁方向に付勢するコイルばねと、
    前記弁体を駆動するパワーエレメントと、
    前記弁室の筒軸方向他端側に形成された開口部に着脱自在に取り付けられ、前記弁室の筒軸方向他端側を閉塞するとともに前記コイルばねの付勢力を調整する付勢力調整部材と、
    前記弁室内に着脱自在に収容され、前記弁室の内周面に沿って配置される筒状部材と、
    を有する温度式膨張弁。
  2. 前記付勢力調整部材は、前記コイルばねを支持する底部と、前記コイルばねの周囲を囲む円筒部と、を備えており、
    前記筒状部材は、前記円筒部の上端部により支持されている請求項1に記載の温度式膨張弁。
  3. 前記筒状部材は、第1の筒状部材と、前記第1の筒状部材と異なる体積を有する第2の筒状部材と、を含むものである請求項1又は請求項2に記載の温度式膨張弁。
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