JP2017076565A - 燃料電池スタック - Google Patents

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Abstract

【課題】熱応力に起因する損傷を抑制することのできる燃料電池スタックを提供する。
【解決手段】燃料電池スタック1は、複数の燃料電池セル2が積層配置されている。燃料電池セル2は、固体電解質層、固体電解質層の一方面側に配置されるアノード層、及び固体電解質層の他方面側に配置されるカソード層23を有している。カソード層23は、不均一な抵抗分布を有している。
【選択図】図4

Description

本発明は、燃料電池セルが積層配置された燃料電池スタックに関する。
従来、特許文献1に記載の燃料電池スタックがある。特許文献1に記載の燃料電池スタックには、燃料電池セルが積層配置されている。燃料電池セルは、第1電極と、第2電極と、固体電解質とを有している。第1電極は、アノードである。第2電極は、カソードである。固体電解質は、第1電極と第2電極との間に配置されている。特許文献1に記載の燃料電池セルは、燃料ガス入口と、燃料ガス出口と、空気入口と、空気出口とを有している。燃料ガス入口は、第1電極に設けられており、第1電極に燃料ガスを供給する。燃料ガス出口は、燃料ガス入口に対向するように配置されている。空気入口は、第2電極側において燃料ガスの流通方向に沿って互いに対向し合う一対の側縁部のうち、一方の側縁部の燃料ガス入口側の少なくとも2ヶ所に設けられている。空気入口は、第2電極に空気を供給する。空気出口は、空気入口に対向する第2電極の他方の外縁部の燃料ガス出口側に設けられている。
特開2002−141081号公報
ところで、特許文献1に記載の燃料電池セルでは、燃料ガス入口から第1電極に流入した燃料ガスは化学反応しながら燃料ガス出口へと流れる。燃料ガスが化学反応すると、その分だけ燃料ガスが希薄となる。結果的に、燃料ガス入口から燃料ガス出口に向かうほど燃料ガスが希薄となる。このような燃料ガスの濃度変化により燃料電池セルの発熱分布が不均一となる。具体的には、燃料ガスの濃度が高い部分ほど発熱量が大きくなる。これに対し、燃料ガスの濃度が低い部分ほど発熱量が低くなる。このような不均一な発熱分布が燃料電池セルに生じると、燃料電池セルを起点として、熱応力が発生する。この熱応力によって、各構成部材が損傷する。特に、ガスシールの損傷は即、燃料電池スタックの不具合につながる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料電池セルを起点とする熱応力を抑制することで、熱応力に起因する損傷を抑制することのできる燃料電池スタックを提供することにある。
上記課題を解決する燃料電池スタック(1)は、複数の燃料電池セル(2)が積層配置されている。燃料電池セルは、固体電解質層(21)、固体電解質層の一方面側に配置されるアノード層(20)、及び固体電解質層の他方面側に配置されるカソード層(23)を有している。カソード層は、不均一な抵抗分布を有している。
上記構成のように、カソード層に不均一な抵抗分布を設ければ、カソード層において抵抗値の高い領域では、発電時に流れる電流が大きくなるため、発熱量が増加する。これに対し、カソード層において抵抗値の低い領域では、発電時に流れる電流が小さくなるため、発熱量が低下する。したがって、水素及び空気の濃度に起因する発熱量と、発電時の電流の大きさに起因する発熱量とが逆の相関となるような抵抗分布をカソード層に設ければ、結果的に燃料電池セルの発熱量を均一化することができる。すなわち、燃料電池セルの発熱分布を均一化することができる。よって、燃料電池セルを起点とする熱応力を抑制することができるため、熱応力に起因する燃料電池スタックの損傷を抑制することができる。
なお、上記手段、及び特許請求の範囲に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明によれば、熱応力に起因する燃料電池スタックの損傷を抑制することができる。
第1実施形態の燃料電池スタックの断面構造を示す断面図である。 従来の燃料電池セルに生じる温度分布を示す平面図である。 第1実施形態の燃料電池セルの抵抗分布を示す平面図である。 第1実施形態の燃料電池セルのコンタクト層の密度分布を示す平面図である。 図4の領域Sの拡大構造を示す拡大図である。 図4の領域Sの拡大構造を示す拡大図である。 第2実施形態の燃料電池セルにおけるアノード層の平面構造を示す平面図である。 第2実施形態の変形例の燃料電池セルにおけるアノード層の平面構造を示す平面図である。 第3実施形態の燃料電池セルのコンタクト層の密度分布を示す平面図である。 第4実施形態の燃料電池セルのコンタクト層の密度分布を示す平面図である。
<第1実施形態>
以下、燃料電池スタックの一実施形態について説明する。はじめに、図1を参照して、本実施形態の燃料電池スタック1の概要について説明する。
図1に示されるように、本実施形態の燃料電池スタック1は、固体酸化物形燃料電池セル(Solid Oxide Fuel Cell)2とセパレータ3とが交互に積層配置された構造を有している。以下、固体酸化物形燃料電池セル2を「SOFC2」と称する。また、SOFC2及びセパレータ3が積層される方向を積層方向Aと称する。SOFC2及びセパレータ3は、積層方向Aに直交する断面形状が矩形状をなしている。本実施形態の燃料電池スタック1では、SOFC2に供給される燃料ガスとして水素が用いられている。また、SOFC2に供給される酸化剤ガスとして空気、より詳しくは空気中の酸素が用いられている。
セパレータ3は、積層方向Aに隣り合うSOFC2,2間に配置されている。セパレータ3は、フェライト系金属等の金属により構成されている。本実施形態では、セパレータ3が金属部材に相当する。セパレータ3は、SOFC2に供給される水素及び空気を分離する機能、及び各SOFC2を電気的に接続する機能を有している。積層方向Aにおけるセパレータ3の一方面には、燃料ガス流路30が形成されている。燃料ガス流路30は、図中に矢印Bで示される方向、すなわちセパレータ3の一側面から他側面に向かう方向に向かって水素を流通させる。水素流れ方向Bは積層方向Aと直交する方向である。本実施形態では、水素流れ方向Bが燃料ガスの流れ方向に相当する。積層方向Aにおけるセパレータ3の他方面には、空気流路31が形成されている。空気流路31は、図中に矢印Cで示される方向に空気を流通させる。空気流れ方向Cは、積層方向A及び水素流れ方向Bの両者に直交する方向である。本実施形態では、空気流れ方向Cが酸化剤ガスの流れ方向に相当する。このように、本実施形態の燃料電池スタック1では、水素流れ方向Bと空気流れ方向Cとが直交する、いわゆるクロスフロー方式の供給方法が採用されている。
SOFC2は、アノード層20、固体電解質層21、中間層22、及びカソード層23がこの順で積層された構造を有している。すなわち、アノード層20は、固体電解質層21の一方面側に配置されている。カソード層23は、固体電解質層21の他方面側に配置されている。SOFC2は、燃料ガス流路30からアノード層20に供給される水素と、空気流路31からカソード層23に供給される空気中の酸素との化学反応に基づき発電する。
カソード層23は、機能層230と、コンタクト層231とを有している。
機能層230は、多孔質の薄板状の焼成体により構成されている。機能層230は、例えばプロブスカイト系酸化物により構成されている。機能層230では、セパレータ3から伝達される電子を空気中の酸素が受け取ることにより酸素イオンが生成される。すなわち、機能層230は、空気中の酸素を還元する電極としての機能を有している。
コンタクト層231は、機能層230においてセパレータ3が接触する表面232に塗布されている。コンタクト層231は、例えばLNF(ランタンニッケルフェライト)により構成されている。コンタクト層231は、機能層230とセパレータ3との導電性を確保しつつ、セパレータ3の接触部分における接触抵抗を低減する機能を有している。
中間層22は、薄板状の焼成体からなる。中間層22は、例えばGDC(ガドリニウムドープセリア)やSDC(サマリウムドープセリア)により構成されている。中間層22は、燃料電池スタック1の製造時又は作動時に固体電解質層21とカソード層23とが反応することにより固体電解質層21とカソード層23との間に高抵抗層が形成される現象を抑制する機能を有している。
固体電解質層21は、緻密な薄板状の焼成体からなる。固体電解質層21は、例えばYSZ(イットリア安定化ジルコニア)やScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)、SDC、GDC、プロブスカイト系酸化物により構成されている。固体電解質層21は、カソード層23で生成される酸素イオンをアノード層20に移動させる機能を有している。
アノード層20は、多孔質の薄板状の焼成体からなる。アノード層20は、例えばNi(ニッケル)等の金属や、Ni等の金属とセラミックとのサーメット等により構成されている。サーメットは、例えばYSZ等のNi金属とZrO2系セラミックスである。アノード層20では、カソード層23から固体電解質層21を介して移動する酸素イオン(O2-)と、燃料ガス流路30から供給される水素との間で化学反応が生じることにより水が生成される。この化学反応の際に放出される電子によりSOFC2の発電が行われる。すなわち、アノード層20は、水素を酸化する電極としての機能を有している。
SOFC2は、アノード層20とセパレータ3との間に配置される拡散層4を備えている。拡散層4は、例えばNiメッシュ等の多孔質金属により構成されている。拡散層4は、セパレータ3とアノード層20との間の導電性、及びアノード層20への水素の供給を可能とするガス透過性を有している。
ところで、図2に示されるように、従来の燃料電池スタック5では、SOFC6の発熱分布が不均一になることが発明者により実験やシミュレーション解析等によって確認されている。図2は、カソード層60側から見た従来のSOFC6の平面構造を示している。なお、図2では、便宜上、セパレータの図示を省略している。図2の一点鎖線は等温線を表している。図2に示されるように、水素流れ方向B及び空気流れ方向Cの合成ベクトルを「D」とすると、合成ベクトルDとほぼ同等の方向に向かうほど、温度が低下するという発熱分布がSOFC6に生じる。換言すれば、合成ベクトルDと逆の方向に向かうほど、温度が上昇するという発熱分布がSOFC6に生じる。これは、以下の理由によるものと考えられる。
燃料電池スタックでは、燃料ガスである水素の利用率を向上させて高効率化を図るために、空気が過剰に供給される一方、水素の供給量が抑制される場合がある。この場合、水素流れ方向Bの下流側ほど水素が不足するため、発電が生じ難くなる。また、最も発電が生じ易い領域は、水素及び空気の濃度が最も高い領域、すなわち合成ベクトルDの逆方向に当たる領域となる。水素及び空気の濃度の高い領域は、水素及び空気の分圧が高い領域でもある。発電が生じ易い領域では、発熱量が大きくなる。したがって、合成ベクトルDと逆の方向に向かうほど、温度が上昇するという発熱分布がSOFC6に生じる。このような水素及び空気の濃度に起因する発熱分布がSOFC6に生じると、SOFC6に熱応力が発生する。これが燃料電池スタック1に損傷を生じさせる要因となる。
そこで、本実施形態のSOFC2では、カソード層23に不均一な抵抗分布を設けることにより、SOFC2の発熱分布を均一化させている。具体的には、図3に示されるように、カソード層23には、合成ベクトルDの方向に向かうほど、抵抗値が低くなるような抵抗分布が設けられている。なお、図3では、便宜上、セパレータ3の図示を省略している。カソード層23において抵抗値の低い領域では、発電時に流れる電流が大きくなるため、発熱量が増加する。これに対し、カソード層23において抵抗値の高い領域では、発電時に流れる電流が小さくなるため、発熱量が低下する。したがって、図3に示されるような抵抗分布をカソード層23に設ければ、水素及び空気の濃度に起因する発熱量と、発電時の電流の大きさに起因する発熱量とが逆の相関になるため、結果的にSOFC2の発熱量を均一化することができる。
次に、本実施形態のカソード層23の具体的な構造について説明する。
カソード層23では、コンタクト層231の密度を変化させることにより抵抗分布が設けられている。具体的には、コンタクト層231は、合成ベクトルDの方向に向かうほど高密度となるように塗布されている。図4は、コンタクト層231の密度をグレースケールで表した図である。図4では、グレースケールの濃淡が濃くなるほど、コンタクト層231の密度が高いことを示している。
図5は、図4におけるカソード層23の領域Sを拡大した拡大図である。図5に示されるように、コンタクト層231は、機能層230の表面232にドット状に複数塗布されたコンタクト材231aからなる。機能層230の表面232にコンタクト材231aをドット状に塗布する方法としては、ディスペンサを用いる塗布方法や、スクリーン印刷に基づく塗布方法等を用いることができる。コンタクト材231aは、格子状に配置されている。本実施形態では、コンタクト材231aのドット径dを変化させることにより、コンタクト層231の密度を変化させている。コンタクト材231aのドット径dは、コンタクト材231aの直径である。具体的には、図4に示されるコンタクト層231の密度が高い領域ほど、コンタクト材231aのドット径dが大きくなっている。また、コンタクト層231の密度が低い領域ほど、コンタクト材231aのドット径dが小さくなっている。なお、図5に示されるコンタクト材231aのドット間隔wは、コンタクト層231の全領域で一定間隔となっている。ドット間隔wは、隣り合うコンタクト材231a,231a間の中心間距離である。
コンタクト層231の高密度の領域では、低密度の領域と比較すると、セパレータ3との間の接触抵抗が減少する。よって、コンタクト層231の高密度の領域では、カソード層23の抵抗値を小さくすることができる。また、コンタクト層231が低密度の領域では、カソード層23の抵抗値を大きくすることができる。よって、図4に示されるようにコンタクト層231の密度を変化させることにより、図3に示されるような抵抗分布をカソード層23に設けることができる。
以上説明した本実施形態の燃料電池スタック1によれば、以下の(1)〜(3)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)カソード層23には、水素流れ方向B及び空気流れ方向Cの合成ベクトルDの方向に向かうほど、抵抗値が低くなるような不均一な抵抗分布が設けられている。すなわち、カソード層23は、抵抗値の高い領域と、その抵抗値の高い領域よりも抵抗値の低い領域とが存在するように不均一が抵抗分布を有している。これにより、水素及び空気の濃度に起因する発熱量と、発電時の電流の大きさに起因する発熱量とが逆の相関になるため、結果的にSOFC2の発熱量を均一化することができる。すなわち、SOFC2の発熱分布を均一化することができる。よって、SOFC2を起点とする熱応力を抑制することができるため、熱応力に起因する燃料電池スタック1の損傷を抑制することができる。結果的に、燃料電池スタック1の長期安定作動を確保することができる。
また、コンタクト層231を介してカソード層23とセパレータ3との接触部分における局所発熱が抑制されるため、コンタクト層231のシンタリング化を抑制することができる。コンタクト層231がシンタリング化すると、カソード層23の機能層230と空気との接触面積が低下する。よって、コンタクト層231のシンタリング化が抑制されることにより、カソード層23の機能層230と空気との接触面積の低下を抑制することができる。よって、燃料電池スタック1の寿命を延ばすことができる。
(2)カソード層23では、コンタクト層231の塗布分布が不均一であることにより、カソード層23の抵抗分布が不均一になっている。コンタクト層231の塗布分布は、水素流れ方向B及び空気流れ方向Cに基づいて設定されている。これにより、カソード層23の抵抗分布を容易に不均一にすることができる。
(3)コンタクト層231では、コンタクト材231aのドット径dが変更されることによりコンタクト層231の塗布分布が不均一になっている。これにより、カソード層23の抵抗分布を容易に不均一にすることができる。
(第1変形例)
次に、第1実施形態の燃料電池スタック1の第1変形例について説明する。
図6に示されるように、本変形例のコンタクト層231では、コンタクト材231aが斜め格子状に配置されている。このコンタクト層231でも、図4に示されるコンタクト層231の密度が高い領域ほど、コンタクト材231aのドット径dが大きくなっている。また、コンタクト材231aのドット間隔wは、コンタクト層231の全領域で一定間隔となっている。このような構成であっても、第1実施形態の(1)〜(3)に示される作用及び効果を得ることができる。
(第2変形例)
次に、第1実施形態の燃料電池スタック1の第2変形例について説明する。
本変形例のコンタクト層231では、コンタクト層231の全領域でコンタクト材231aのドット径dが一定値となっている。これに対し、図4に示されるコンタクト層231の密度が高い領域ほど、図5に示されるコンタクト材231aのドット間隔wが短くなっている。このような構成であっても、水素流れ方向B及び空気流れ方向Cの合成ベクトルDの方向に向かうほど、抵抗値が低くなるような不均一な抵抗分布をカソード層23に設けることができるため、第1実施形態の(1)及び(2)に示される作用及び効果を得ることが可能である。なお、本変形例の構成は、第1実施形態の第1変形例の燃料電池スタック1にも適用することができる。
(第3変形例)
次に、第1実施形態の燃料電池スタック1の第3変形例について説明する。
本変形例のコンタクト層231では、図4に示されるコンタクト層231の密度が高い領域ほど、図5に示されるコンタクト材231aのドット径dが大きくなるとともに、コンタクト材231aのドット間隔wが短くなっている。このような構成であっても、水素流れ方向B及び空気流れ方向Cの合成ベクトルDの方向に向かうほど、抵抗値が低くなるような不均一な抵抗分布をカソード層23に設けることができるため、第1実施形態の(1)及び(2)に示される作用及び効果を得ることが可能である。なお、本変形例の構成は、第1実施形態の第1変形例の燃料電池スタック1にも適用することができる。
<第2実施形態>
次に、燃料電池スタック1の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図7に示されるように、本実施形態のコンタクト層231は、機能層230の表面232に線状に複数塗布されたコンタクト材231bからなる。コンタクト材231bは、合成ベクトルDの方向に延びるように複数設けられている。機能層230の表面232にコンタクト材231bを線状に塗布する方法としては、ディスペンサを用いる塗布方法や、スクリーン印刷に基づく塗布方法等を用いることができる。本実施形態では、コンタクト材231bの線間間隔h1を変化させることにより、コンタクト層231の密度を変化させている。コンタクト材231bの線間間隔h1は、隣り合うコンタクト材231b,231bの間隔を示す。具体的には、水素流れ方向B及び空気流れ方向Cの合成ベクトルDの方向に向かうほど、コンタクト材231bの線間間隔h1が短くなっている。これにより、図4に示されるような密度分布をコンタクト層231に設けることができる。
以上説明した本実施形態の燃料電池スタック1によれば、第1実施形態の(1)及び(2)の作用及び効果に加え、以下の(4)に示される作用及び効果を得ることができる。
(4)コンタクト層231では、コンタクト材231bの線間間隔h1が変更されることにより、コンタクト層231の塗布分布が不均一になっている。これにより、カソード層23の抵抗分布を容易に不均一にすることができる。
(変形例)
次に、第2実施形態の燃料電池スタック1の変形例について説明する。
図8に示されるように、本実施形態のコンタクト層231は、機能層230の表面232に網掛け状に、換言すればクロス状に設けられたコンタクト材231b,231cからなる。コンタクト材231bは、合成ベクトルDの方向に延びるように複数設けられている。コンタクト材231cは、コンタクト材231bの延びる方向に対して略直交する方向に延びるように複数設けられている。本変形例では、コンタクト材231bの線間間隔h1、及びコンタクト材231cの線間間隔h2を変化させることにより、コンタクト層231の密度を変化させている。コンタクト材231bの線間間隔h1は、隣り合うコンタクト材231b,231bの間隔を示す。コンタクト材231cの線間間隔h2は、隣り合うコンタクト材231c,231cの間隔を示す。具体的には、水素流れ方向B及び空気流れ方向Cの合成ベクトルDの方向に向かうほど、コンタクト材231bの線間間隔h1が短くなっている。また、水素流れ方向B及び空気流れ方向Cの合成ベクトルDの方向に向かうほど、コンタクト材231cの線間間隔h2も短くなっている。このような構成であっても、コンタクト層231の塗布分布を不均一にすることができるため、カソード層23の抵抗分布を容易に不均一にすることができる。
<第3実施形態>
次に、燃料電池スタック1の第3実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図9に示されるように、本実施形態の燃料電池スタック1では、水素流れ方向B及び空気流れ方向Cが同一方向となっている。すなわち、本実施形態の燃料電池スタック1では、いわゆるコフロー方式の供給方法が採用されている。
図9にグレースケールで示されるように、カソード層23には、水素流れ方向Bに向かうほど、高密度となるようにコンタクト層231が塗布されている。すなわち、カソード層23には、水素流れ方向Bに向かうほど、抵抗値が低くなるような不均一な抵抗分布が設けられている。このように、本実施形態のコンタクト層231の塗布分布は、水素流れ方向Bに基づいて設定されている。
以上説明した本実施形態の燃料電池スタック1によれば、第1実施形態の(3)に示される作用及び効果に加え、以下の(5)に示される作用及び効果を得ることができる。
(5)図9に示されるように水素及び空気が流れる場合、水素流れ方向Bの下流側ほど水素が不足するため、発電が生じ難くなる。したがって、水素流れ方向Bの下流側に向かうほど、温度が低下するという発熱分布がSOFC2に生じる。したがって、本実施形態のように、水素流れ方向Bに向かうほど、抵抗値が低くなるような抵抗分布がカソード層23に設けられていれば、水素及び空気の濃度に起因する発熱量と、発電時の電流の大きさに起因する発熱量とが逆の相関になる。したがって、SOFC2の発熱分布を均一化することができるため、SOFC2を起点とする熱応力を抑制することができる。結果的に、熱応力に起因する燃料電池スタック1の損傷を抑制することができる。また、コンタクト層231のシンタリング化が抑制されるため、燃料電池スタック1の寿命を延ばすこともできる。
<第4実施形態>
次に、燃料電池スタック1の第4実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図10に示されるように、本実施形態の燃料電池スタック1では、水素流れ方向B及び空気流れ方向が互いに対向する方向となっている。すなわち、本実施形態の燃料電池スタック1では、いわゆるカウンターフロー方式の供給方法が採用されている。
図10にグレースケールで示されるように、カソード層23には、水素流れ方向Bに向かうほど、高密度となるようにコンタクト層231が塗布されている。すなわち、カソード層23には、水素流れ方向Bに向かうほど、抵抗値が低くなるような不均一な抵抗分布が設けられている。このように、本実施形態のコンタクト層231の塗布分布は、水素流れ方向Bに基づいて設定されている。
以上説明した本実施形態の燃料電池スタック1によれば、第1実施形態の(3)に示される作用及び効果に加え、以下の(6)に示される作用及び効果を得ることができる。
(6)図10に示されるように水素及び空気が流れる場合、水素流れ方向Bの下流側ほど水素が不足するため、発電が生じ難くなる。したがって、水素流れ方向Bの下流側に向かうほど、温度が低下するという発熱分布がSOFC2に生じる。また、水素流れ方向Bの下流側で暖められた空気が水素流れ方向Bの上流側へと流れるため、空気の有する熱が水素流れ方向Bの上流側に伝わる。これも、水素流れ方向Bの下流側に向かうほど、温度の低下する発熱分布をSOFC2に生じさせる要因となる。したがって、本実施形態のように、水素流れ方向Bに向かうほど、抵抗値が低くなるような抵抗分布がカソード層23に設けられていれば、水素及び空気の濃度に起因する発熱量と、発電時の電流の大きさに起因する発熱量とが逆の相関になる。したがって、SOFC2の発熱分布を均一化することができるため、SOFC2を起点とする熱応力を抑制することができる。結果的に、熱応力に起因する燃料電池スタック1の損傷を抑制することができる。また、コンタクト層231のシンタリング化が抑制されるため、燃料電池スタック1の寿命を延ばすこともできる。
<他の実施形態>
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・第1実施形態の水素流れ方向B及び空気流れ方向Cは、互いに直交する方向に限らず、所定角度で互いに交差する方向であればよい。
・第3実施形態及び第4実施形態の燃料電池スタック1では、コンタクト層231の塗布分布を不均一にする方法として、コンタクト材231aのドット径dを変更する方法に限らず、第1実施形態の第1〜第3変形例の方法や、第2実施形態及びその変形例の方法を採用することもできる。
・コンタクト層231は、セパレータ3とは別の金属部材との接触部分の接触抵抗を低減するために機能層230の表面に塗布されるものであってもよい。
・カソード層23の抵抗分布を不均一にさせる方法としては、コンタクト層231の塗布分布を不均一にする方法に限らず、適宜の方法を採用することができる。要は、カソード層23が不均一な抵抗分布を有していればよい。
・各実施形態の燃料電池スタック1は、水素とは別の燃料ガスを用いるものであってもよい。また、各実施形態の燃料電池スタック1は、空気とは別の酸化剤ガスを用いるものであってもよい。
・本発明は上記の具体例に限定されるものではない。すなわち、上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素及びその配置、材料、条件、形状、サイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1:燃料電池スタック
2:固体酸化物形燃料電池セル(SOFC)
3:セパレータ(金属部材)
20:アノード層
21:固体電解質層
23:カソード層
230:機能層
231:コンタクト層
231a,231b,231c:コンタクト材

Claims (10)

  1. 複数の燃料電池セル(2)が積層配置された燃料電池スタック(1)であって、
    前記燃料電池セルは、固体電解質層(21)、前記固体電解質層の一方面側に配置されるアノード層(20)、及び前記固体電解質層の他方面側に配置されるカソード層(23)を有し、
    前記カソード層は、不均一な抵抗分布を有している
    燃料電池スタック。
  2. 前記カソード層は、
    抵抗値の高い領域と、その抵抗値の高い領域よりも抵抗値の低い領域とが存在するように不均一な抵抗分布を有している
    請求項1に記載の燃料電池スタック。
  3. 隣り合う前記燃料電池セル間に配置される金属部材(3)を更に備え、
    前記カソード層は、
    電極として機能する機能層(230)と、
    前記金属部材との接触部分における接触抵抗を低減するために、前記機能層の表面に塗布されるコンタクト層(231)と、を有し、
    前記コンタクト層の塗布分布を不均一にすることにより、前記カソード層の抵抗分布が不均一になっている
    請求項1又は2に記載の燃料電池スタック。
  4. 前記コンタクト層の塗布分布は、前記アノード層に供給される燃料ガスの流れ方向に基づいて設定されている
    請求項3に記載の燃料電池スタック。
  5. 前記燃料ガスの流れ方向と、前記カソード層に供給される酸化剤ガスの流れ方向とが交差しており、
    前記コンタクト層は、前記燃料ガスの流れ方向と前記酸化剤ガスの流れ方向との合成ベクトルの方向に向かうほど高密度となるように塗布されている
    請求項4に記載の燃料電池スタック。
  6. 前記燃料ガスの流れ方向と、前記カソード層に供給される酸化剤ガスの流れ方向とが同一方向であり、
    前記コンタクト層は、前記燃料ガスの流れ方向に向かうほど高密度となるように塗布されている
    請求項4に記載の燃料電池スタック。
  7. 前記燃料ガスの流れ方向と、前記カソード層に供給される酸化剤ガスの流れ方向とが互いに対向する方向であり、
    前記コンタクト層は、前記燃料ガスの流れ方向に向かうほど高密度となるように塗布されている
    請求項4に記載の燃料電池スタック。
  8. 前記コンタクト層は、前記機能層の表面にドット状に複数塗布されるコンタクト材(231a)からなり、
    前記コンタクト材のドット径が変更されることにより、前記コンタクト層の塗布分布が不均一になっている
    請求項3〜7のいずれか一項に記載の燃料電池スタック。
  9. 前記コンタクト層は、前記機能層の表面にドット状に複数塗布されるコンタクト材からなり、
    前記コンタクト材のドット間隔が変更されることにより、前記コンタクト層の塗布分布が不均一になっている
    請求項3〜8のいずれか一項に記載の燃料電池スタック。
  10. 前記コンタクト層は、前記機能層の表面に線状に複数塗布されるコンタクト材(231b,231c)からなり、
    前記コンタクト材の線間間隔が変更されることにより、前記コンタクト層の塗布分布が不均一になっている
    請求項3〜7のいずれか一項に記載の燃料電池スタック。
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