JP2017075834A - 流量計測装置および流量計測方法 - Google Patents

流量計測装置および流量計測方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017075834A
JP2017075834A JP2015202982A JP2015202982A JP2017075834A JP 2017075834 A JP2017075834 A JP 2017075834A JP 2015202982 A JP2015202982 A JP 2015202982A JP 2015202982 A JP2015202982 A JP 2015202982A JP 2017075834 A JP2017075834 A JP 2017075834A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow rate
pipe
ultrasonic wave
ultrasonic
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015202982A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6582855B2 (ja
Inventor
梅沢 修一
Shuichi Umezawa
修一 梅沢
杉田 勝彦
Katsuhiko Sugita
勝彦 杉田
達也 川口
Tatsuya Kawaguchi
達也 川口
宏成 木倉
Hironari Kikura
宏成 木倉
圭祐 塚田
Keisuke Tsukada
圭祐 塚田
大樹 相羽
Taiki Aiba
大樹 相羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Institute of Technology NUC
Tokyo Electric Power Co Holdings Inc
Original Assignee
Tokyo Institute of Technology NUC
Tokyo Electric Power Co Holdings Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Institute of Technology NUC, Tokyo Electric Power Co Holdings Inc filed Critical Tokyo Institute of Technology NUC
Priority to JP2015202982A priority Critical patent/JP6582855B2/ja
Publication of JP2017075834A publication Critical patent/JP2017075834A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6582855B2 publication Critical patent/JP6582855B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Measuring Volume Flow (AREA)

Abstract

【課題】汎用性に優れ、異なる計測条件下においても、配管内を流れる気体の流量を計測できる流量計測装置および流量計測方法を提供する。【解決手段】配管に接触して設置され、配管の厚さ方向に縦波超音波を発振する発振部と、配管内を伝搬した縦波超音波を含む超音波を受信する受信部と、受信部による受信結果に基づいて気体の流量を算出する流量算出部とを備え、流量算出部は、受信部における超音波の受信時間と超音波の振幅との関係を示す関数について、予め定めた単位時間ごとにスペクトル解析を行い、超音波の振動周波数と超音波の強度との関係を示す周波数スペクトルを複数求め、複数の周波数スペクトルのそれぞれにおいて縦波超音波の周波数を含む周波数範囲に含まれるピークのうち、帯域幅が閾値よりも広いピークを、配管の内部空間を伝搬した縦波超音波に基づく本信号ピークとし、本信号ピークに基づいて気体の流量を算出する流量計測装置。【選択図】図1

Description

本発明は、流量計測装置および流量計測方法に関する。
従来、配管内を流れる流体の流量を計測する超音波式流量計測装置として、配管表面に設置した平面センサーにより配管内を流れる流体の流量を検出するものが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
GEセンシング&インスペクション・テクノロジーズ株式会社センシング営業本部、"ポータブル超音波気体流量計 PT878GC"、[平成26年5月1日検索]、インターネット(URL:http://www.gesensing.jp/product/pdf/flow/pt878gc.pdf)。
しかしながら、上記の超音波式流量計測装置においては、配管径や厚さ等といった計測条件が極めて限定されているため、計測対象が限られていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、汎用性に優れ、異なる計測条件下においても、配管内を流れる気体の流量を計測できる流量計測装置および流量計測方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、配管の内部を流れる気体の流量を計測する流量計測装置であって、前記配管に接触して設置され、前記配管の厚さ方向に縦波超音波を発振する発振部と、前記配管の内部空間を伝搬した前記縦波超音波を含む超音波を受信する受信部と、前記受信部による受信結果に基づいて前記気体の流量を算出する流量算出部と、を備え、前記流量算出部は、前記受信部における前記超音波の受信時間と前記超音波の振幅との関係を示す関数について、予め定めた単位時間ごとにスペクトル解析を行い、前記超音波の振動周波数と前記超音波の強度との関係を示す周波数スペクトルを複数求め、複数の前記周波数スペクトルのそれぞれにおいて前記縦波超音波の周波数を含む周波数範囲に含まれるピークのうち、帯域幅が予め定めた閾値よりも広いピークを、前記配管の内部空間を伝搬した前記縦波超音波に基づく本信号ピークとし、前記本信号ピークに基づいて前記気体の流量を算出する流量計測装置を提供する。
本発明の一態様においては、前記発振部は、前記縦波超音波を前記配管の中心に収束させる第1収束手段を有する構成としてもよい。
本発明の一態様においては、前記第1収束手段は、前記発振部において前記配管の外面に接触する面に設けられ、前記配管の外面に対応した曲率を有する第1湾曲部である構成としてもよい。
本発明の一態様においては、前記受信部は、前記配管の外面に接触する面に設けられた第2収束手段を有し、前記第2収束手段は、前記配管の外面に対応した曲率を有する第2湾曲部である構成としてもよい。
本発明の一態様においては、前記発振部は、前記縦波超音波の中心周波数が100kHz〜1MHzに設定されている構成としてもよい。
本発明の一態様においては、複数の前記受信部と、複数の前記受信部から得られる複数の前記本信号ピークの強度の分布である音響強度分布について、前記気体の流量と、前記流量に対応した前記音響強度分布の空間移動量と、の関係を規定したデータを保持する保持部と、を有し、前記流量算出部は、複数の前記受信部を用いて実測した複数の前記本信号ピークの強度から求められる空間移動量の実測値と、前記データと、に基づいて前記気体の流量を算出する構成としてもよい。
本発明の一態様においては、前記発振部と、前記発振部に対して前記配管の内部を流れる前記気体の下流側に配置された前記受信部と、を有する第1の超音波トランスデューサと、前記発振部と、前記発振部に対して前記配管の内部を流れる前記気体の上流側に配置された前記受信部と、を有する第2の超音波トランスデューサと、を有し、前記流量算出部は、前記第1の超音波トランスデューサにおいて、前記発振部から発振された前記縦波超音波が前記受信部に達するまでの時間である第1到達時間と、前記第2の超音波トランスデューサにおいて、前記発振部から発振された前記縦波超音波が前記受信部に達するまでの時間である第2到達時間との差と、前記気体の流速との関係に基づいて、前記気体の流量を算出する構成としてもよい。
また、本発明の一態様は、配管の内部を流れる気体の流量を計測する流量計測方法であって、前記配管の外部から前記配管の厚さ方向に縦波超音波を発振するとともに、前記配管の内部空間を伝搬した前記縦波超音波を含む超音波を受信するステップと、前記超音波の受信時間と受信した前記超音波の振幅との関係を示す関数について、予め定めた単位時間ごとにスペクトル解析を行い、前記超音波の振動周波数と前記超音波の強度との関係を示す周波数スペクトルを複数求めるステップと、複数の前記周波数スペクトルのそれぞれにおいて前記縦波超音波の周波数を含む周波数範囲に含まれるピークのうち、帯域幅が予め定めた閾値よりも広いピークを、前記配管の内部空間を伝搬した前記縦波超音波に基づく本信号ピークとして検出するステップと、前記本信号ピークに基づいて前記気体の流量を算出するステップと、を有する流量計測方法を提供する。
本発明の一態様においては、前記配管に抑振材を配置した状態とする方法としてもよい。
本発明の一態様においては、前記縦波超音波の中心周波数が100kHz〜1MHzに設定されている方法としてもよい。
本発明の一態様においては、前記気体の流れ方向における複数の位置で測定した複数の前記本信号ピークの強度の分布である音響強度分布から空間移動量を求め、前記気体の流量と前記流量に対応した前記音響強度分布の空間移動量との関係と、前記空間移動量とに基づいて前記気体の流量を算出する方法としてもよい。
本発明の一態様においては、前記気体の流れ方向の上流側から下流側に向けて発振された前記縦波超音波の速度と、前記気体の流れ方向の下流側から上流側に向けて発振された前記縦波超音波の速度と、の速度差を求め、前記速度差と、前記気体の流速との関係に基づいて、前記気体の流量を算出する方法としてもよい。
本発明によれば、汎用性に優れ、異なる計測条件の配管内を流れる気体の流量を精度良く計測することができる流量計測装置および流量計測方法を提供することができる。
第1実施形態の流量計測装置の概略構成を示す図である。 配管軸方向に沿った断面の超音波トランスデューサの概略構成図である。 配管軸方向から視た断面の超音波トランスデューサの概略構成図である。 曲面センサーを用いた場合の解析結果を示した図である。 曲面センサー及び制振材を設置した場合の解析結果を示した図である。 制御部の構成を示す模式図である。 メモリに保持されるデータの一例のグラフを示した図である。 配管において超音波振動が伝わる様子を示す説明図である。 第1実施形態の流速計測装置のCPUにおけるデータ処理を説明するフローチャートである。 CPUにおけるデータ処理の結果を示す説明図である。 スペーサー部材の構成を示す図である。 超音波トランスデューサに冷却装置を設けた変形例を示した図である。 第2実施形態の流量計測装置の概略構成を示す図である。 第2実施形態の流速計測装置のCPUにおけるデータ処理を説明するフローチャートである。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態に係る流量計測装置は、例えば、ボイラーなどの蒸気製造装置と負荷設備との間に配設される配管内を流れる気体(例えば、蒸気)の流量を計測可能なシステムである。また、本実施形態の流量計測装置は、配管内を流れる気体の流量を、超音波を利用して計測する装置である。
図1は本発明の一実施形態に係る流量計測装置の概略構成を示す図である。
本実施形態に係る流量計測装置100は、図1に示すように、超音波トランスデューサ1と、制御部2とを備えている。図1において、配管10は、蒸気製造装置20(ボイラーなど)と負荷設備30との間に配設されている。蒸気製造装置20からの蒸気が配管10を流れ、負荷設備30に送られる。負荷設備30において、蒸気又は蒸気の熱が利用される。負荷設備30から排出された蒸気はドレンとして回収され、還水槽(不図示)に集約された後、蒸気製造装置20に再度給水される。
従来、配管を破壊せずに該配管の内部を流れる流体(液体)の流量を、超音波を用いて外側から計測する計測方法は行われていた。以下、配管を破壊することなく、配管表面に設置した超音波トランスデューサにより外側から配管内部を流れる流体の流量を計測する方式をクランプオン方式と呼ぶことにする。
上述のクランプオン方式により配管内の液体の流量を計測する際、超音波の送受信経路は、液体及び配管材料(固体)となる。この場合、固液界面での音波の反射によるエネルギーロスがみられるものの、概ね良好に超音波信号の送受信が可能である。これは、固体と液体とでは、媒質の音速と密度の積である音響インピーダンスの整合が相対的に良好なためである。固体及び液体では、密度比および音速比が数倍から10倍程度となっている。
一方、配管の内部を流れる気体(例えば、蒸気)の流量を、超音波を用いて計測する場合、固体および気体における著しい音響インピーダンスの相違を回避する必要がある。そのため、配管内を流れる気体の流量を計測する場合、クランプオン方式による気体の流量計測は困難とされていた。
そのため、配管内を流れる気体の流量を計測する場合、超音波発振子および受信子を配管内に設置する方式が従来は一般的であった。
このように超音波発振子および受信子を配管内に設置する場合、鋼管に貫通穴を設けた専用のフランジ付測定部を挿入する必要があるため、運転中のプラントを一旦停止させ、配管を切断する作業が必要となる。
そこで、汎用性に優れ、異なる計測条件下においても、配管内を流れる気体の流量を計測できる新たな技術の提供が望まれていた。本発明者らは、鋭意検討の結果、計測時のノイズの影響を受けにくく、精度よく気体の流量を計測可能な新たな技術を見出した。
本実施形態において、流量計測装置100の流量測定方法としては、タフト法又は時間差法のいずれにも適用可能である。
タフト法とは、超音波を配管断面に平行、すなわち管軸に対して垂直に発振し、対向する位置に設けたセンサーにより音響強度分布の空間移動量から流量を決定する方式である。
時間差法とは、2つの超音波送受信子を配管の管軸に対して斜めに設置し、上流から下流に向かう超音波の往路における到達時間と、下流から上流に向かう超音波の復路における到達時間とを求めることで、気体の速度に応じた到達時間の変化から流量を決定する方式である。
本実施形態の流量計測装置100は、例えば、タフト法により流量計測を行う場合を例に挙げる。タフト法は上述のように配管10に対して超音波を垂直に入射させるため、界面での反射、屈折が抑制されることで配管10の内部に超音波を良好に入射するからである。
図2は配管10の管軸方向に沿った断面による超音波トランスデューサ1の概略構成を示す図である。図3は配管10の管軸方向から視た断面による超音波トランスデューサ1の概略構成を示す図である。
図2に示すように、超音波トランスデューサ1は、配管10の外面10aに接触した状態で設置される(クランプオン方式)。超音波トランスデューサ1は、超音波発振センサー(発振部)21と超音波受信センサー(受振部)26とを含む。
本実施形態において、超音波発振センサー21は、配管10の内部に向けて縦波超音波Pを発振する超音波発振部として機能する。超音波受信センサー26は、超音波発振センサーが発振した縦波超音波Pを受信する超音波受信部として機能する。
なお、以下、図2において、配管10の内部空間に蒸気の流れが生じていない場合に配管10の内部空間を伝搬する縦波超音波Pを超音波P1と示し、配管10の内部空間に蒸気の流れが生じている場合に配管10の内部空間を伝搬する縦波超音波Pを超音波P2と示す。
超音波トランスデューサ1において、その中心周波数は数十kHz〜数MHzであることが好ましい。中心周波数が数百kHz以上であると、環境雑音の影響が低下するという利点がある。中心周波数が数MHz以下であると、超音波の空気中での減衰率が低下するという利点がある。本実施形態では、中心周波数を100kHz〜1MHz、例えば、500kHzとした。
本実施形態の超音波発振センサー21および超音波受信センサー26は、配管10の内部に縦波超音波Pを効率良く導くために、配管10の外面10aに対応した曲率を有した曲面センサーから構成されている。
本実施形態において、例えば、超音波発振センサー21は、図3に示すように、超音波を発振する発振面21aが配管10の外面10aに対応した曲面(断面形状が円)となっている。すなわち、発振面21aは発振した超音波を配管10の中心に収束させることが可能となっている。本実施形態において、発振面21aは配管10の中心に超音波を集束させる収束手段を構成する。
超音波受信センサー26は、第1受信センサー23、第2受信センサー24および第3受信センサー25を含む。第1受信センサー23、第2受信センサー24および第3受信センサー25は、蒸気の流れの上流から下流に向かうように配管10の表面に順に設置されている。第1受信センサー23、第2受信センサー24および第3受信センサー25は、それぞれ同一構造を有し、図3に示すように、超音波を受信する受信面23a、24a、25a(以下、これらを総称して受信面26aと称すこともある)がそれぞれ配管10の外面10aに対応した曲面(断面形状が円)となっている。これにより、配管10を透過した超音波は受信面26aに良好に入射することとなる。
ここで、曲率センサーから構成された超音波トランスデューサ1を用いた場合に、超音波受信センサー26が受信する超音波信号の有効性についてシミュレーションの解析結果を参照して説明する。
本シミュレーションはタフト法により計測を行う場合をモデル化して計算を行った。また、本解析では、ボクセル型有限要素法を用い、管内径、外径、材質等の物性値は配管10と同一とし、超音波信号は間歇的正弦波を一定周期で送出するバースト波とした。なお、超音波伝搬数値計算を行う際、蒸気の音速、密度が重要な物性値となる。蒸気の音速は圧力温度依存性があるため、蒸気を完全気体として飽和蒸気の音速を算出した。
図4は本実施形態の超音波トランスデューサ1(曲面センサー)を用いた場合の解析結果を示した図である。図5は超音波トランスデューサ1(曲面センサー)に加え、制振材11を設置した場合(すなわち、本実施形態の流量計測装置100の構成)の解析結果を示した図である。図4、5は超音波伝搬解析結果(音圧の強度分布)を示す。
図4に示されるように、配管10の内部空間の気体(蒸気)に集束超音波が効率的に導入され、同時に配管10を伝搬する音波が著しく弱められた状態で曲面センサー(超音波受信センサー26)に音波が到達する。具体的に、受信信号全体の振幅レベルが約1/10以下程度に低下することが確認できた。これは、信号対雑音比の向上にセンサー形状が大きく影響することを示すものである。
以上から、曲率センサーからなる超音波トランスデューサ1を用いることで超音波信号を精度良く計測することが可能である。
しかしながら、曲率センサーからなる超音波トランスデューサ1を用いた場合でも、依然として配管10を伝搬するノイズ成分が存在してしまう。
本実施形態では、図2、3に示したように、配管10の一部を制振材11で覆うようにしている。制振材11は、超音波トランスデューサ1(超音波発振センサー21および超音波受信センサー26)の設置部分を除くように配管10の管軸方向に亘って設置される。
上記制振材11としては、音響減衰効果が高い部材であればよく、例えば、粘土状またはペースト状材料、吸音材(パンチングメタル)、高分子材料等を例示することができる。また、内部に蒸気が流れることで配管10の表面温度が高くなる場合においては、制振材11としては音響減衰効果に加え、耐熱性を備えた材料を用いるのが望ましい。
図5に示すように、制振材11を使用することで配管10を伝搬する音波が減少し、曲面センサー(超音波受信センサー26)に到達するノイズ成分をより減少できることが確認できた。よって、制振材11を設置することで超音波信号をより精度良く計測することが可能となる。
図2に戻り、配管10の内部空間に蒸気の流れが生じていない場合、超音波発振センサー21が発信した超音波P1は蒸気の影響を受けずに配管10の内部を略まっすぐ進んで超音波受信センサー26に受信される。
このとき、超音波受信センサー26において、第2受信センサー24が受信する信号強度が最も高く、第1受信センサー23および第3受信センサー25が受信する信号強度が略同等となる。超音波受信センサー26は、第1受信センサー23、第2受信センサー24および第3受信センサー25が受信した超音波信号を補完して算出した基準信号強度曲線(音響強度分布)Paを記憶している。なお、基準信号強度曲線Paは、第2受信センサー24に対応した位置において信号強度がピーク(最大)となっている。
一方、配管10の内部空間に蒸気の流れが生じている場合、超音波発振センサー21が発信した超音波P2は、配管10の内部の蒸気の流れにより斜めに進みながら超音波受信センサー26に受信される。そのため、超音波受信センサー26においては、蒸気の流れが存在する場合に比べ、第1受信センサー23および第2受信センサー24が受信する信号強度が下がり、第3受信センサー25が受信する信号強度が上がる。超音波受信センサー26は、各センサーが受信した超音波信号を補完して信号強度曲線(音響強度分布)Pbを算出する。信号強度曲線Pbは、基準信号強度曲線Paに比べて、信号強度のピーク位置(図2中横方向の座標)が配管10の下流側に移動している。
本実施形態において、超音波受信センサー26は、信号強度曲線Pbの基準信号強度曲線Paに対する信号強度のピーク位置の移動量(超音波の音響強度分布の空間移動量ΔX)を計測する。この計測値は、後述のように蒸気流量を算出するデータとして利用される。
ここで、信号強度のピーク位置の移動量は、配管10の内部における蒸気流量に応じて変化する。すなわち、信号強度のピーク位置の移動量は、蒸気流量との間に所定の相関性を有している。
図6は、制御部2の構成を示す模式図である。図6に示すように、制御部2は、計算装置40に加え、入力装置41、及び表示装置(出力装置)42を有する。計算装置40は、A/D変換器等の変換器43、CPU(演算処理手段)44、及びメモリ45等を有する。流量計測装置100の超音波トランスデューサ1から送信されるデータが、必要に応じて変換器43等で変換され、CPU44に取り込まれる。また、初期設定値、及び仮データなどが入力装置41などを介して計算装置40に取り込まれる。表示装置42は、入力されたデータに関する情報、及び計算に関する情報などを表示することができる。
CPU44は、測定データ、及びメモリ45に記憶された情報に基づき、配管10の内部を流れる蒸気の流量を算出する。CPU44は、本発明における「流量算出部」に該当する。
CPU44は、例えば、超音波トランスデューサ1の上記計測結果(配管10の内部空間で生じている超音波の音響強度分布の空間移動量ΔX)と、後述のようにメモリ45に保持されたデータ(空間移動量と蒸気流量との相関性を規定したグラフ)とに基づいて、配管10の内部を流れる蒸気の流量を算出可能である。
メモリ45は、本発明における「保持部」を構成する。メモリ45は、複数の受信部から得られる複数の超音波の強度分布である音響強度分布について、気体の流量と、流量に対応し記音響強度分布の空間移動量と、の関係を規定したデータを保持する。
ここで、メモリ45に保持される、配管内部を流れる蒸気流量と蒸気流量に対応した超音波の音響強度分布の空間移動量との関係を規定したデータについて説明する。
図7はメモリ45に保持されるデータの一例としてのグラフを示す図である。図7に示すグラフにおいて、横軸は蒸気流量(単位:m/h)を示し、縦軸は超音波の音響強度分布(超音波の信号強度のピーク値)の空間移動量ΔX(単位:μm)を示す。
本実施形態において、蒸気流量と空間移動量との関係は、図7に示すように線形性を示すグラフで規定される。
図7に示したグラフは、所定サイズの配管(例えば、配管10と同じ材質、外径、内径のもの)内を流れる蒸気を、超音波流量計および渦流量計で同時に計測することで作成される。超音波流量計は、タフト法により、蒸気の流れによる超音波の音響強度分布の空間移動量に関するデータを取得する(図2参照)。渦流量計は、配管内の蒸気流量に関するデータを取得する。このようにして取得したデータをそれぞれプロットすることで上記グラフを作成することができる。なお、図7に示したグラフは一例であって、本発明はこれに限定されない。
例えば、配管10の内部空間の温度や圧力を考慮し、信号強度のピーク位置の移動量と蒸気流量との間の相関性(上記グラフ)を補正してもよい。
また、図7では、蒸気流量と空間移動量との関係を示すグラフが直線(線形性を有するもの)の場合を例示したが、本発明はこれに限定されず、グラフが曲線であることもあり得る。
メモリ45には、サイズの異なる配管に対応して作成された、蒸気流量と空間移動量との相関関係を規定する情報が多数保持されている。このような情報の種類は、グラフ、テーブル、関係式など種々のものを選択可能である。
なお、上記情報を作成する際、超音波トランスデューサ1(曲面センサー)を有した超音波流量計を用いるのが好ましい。超音波トランスデューサ1を構成する超音波発振センサー21が曲面センサーから構成されるため、超音波を配管の中心で収束させることができる。
よって、配管の曲率に影響される屈折や反射が抑えるので、信号強度を向上させることができる。また、超音波受信センサー26が曲面センサーから構成されるため、配管の中心に収束した超音波を良好に受信することができる。よって、信頼性の高いグラフを作成することができる。
また、上記グラフを作成する際、測定対象の配管に制振材を設置するのが好ましい。このようにすれば、配管内を伝搬する音波が減少するため、受信される超音波信号の強度が向上して信頼性の高い計測を行うことができる。よって、信頼性の高いグラフを作成することができる。
続いて、本実施形態に係る流量計測装置100による流量計測方法について説明する。併せて、本実施形態に係る流量計測装置100のCPU44において行われるデータ解析について説明する。
はじめに、制御部2は蒸気製造装置20から配管10を介して負荷設備30への蒸気の供給を開始する。
制御部2は超音波トランスデューサ1を駆動し、超音波発振センサー21の発振面21aから配管10の内部に向けて超音波を発振する。本実施形態においては、超音波発振センサー21から、500kHzの縦波超音波をパルス発振する。本実施形態では、超音波発振センサー21が配管10の外面10aに対応した曲率の発振面21aを有するため、超音波が配管10の中心に収束する。よって、配管10の曲率に影響される屈折や反射を抑えることができる。
配管10の中心で収束された超音波は、配管10の対向面側に設置された超音波受信センサー26により受信される。超音波受信センサー26は、上述のようにして、配管10の内部を流れる蒸気により生じる、超音波の音響強度分布の空間移動量ΔXを計測する。
その際、本実施形態の流量計測装置100では、CPU44において、配管10を伝搬するノイズ信号と、超音波受信センサー26により受信すべき成分である配管10の内部空間を伝搬した縦波超音波成分とを区別する。また、超音波受信センサー26にて得られたデータに基づいて、空間移動量を算出する。以下の説明においては、「超音波受信センサー26により受信すべき成分である配管10の内部空間を伝搬した縦波超音波成分」のことを「本信号」と称する。
図8は、配管10において超音波振動が伝わる様子を示す説明図であり、図3と同じ断面方向における断面図である。図8では超音波受信センサー26のうち、第1受信センサー23について説明する。
本実施形態の流量計測装置100において、配管10の外面10aに設置した超音波発振センサー21から発振した縦波超音波Pは、配管10の内部空間を縦波超音波として伝搬する。配管10の内部空間を伝搬した縦波超音波Pが本信号である。一方、配管10の管壁の厚さ方向に加わった縦波超音波は、管壁を厚さ方向に振動させることにより、横波に変換される。その結果、発振した縦波超音波がノイズNとして配管10を伝搬する際には、配管10の壁面方向に横波として伝搬する。
このとき、超音波発振センサー21から発振した縦波超音波Pは、超音波発振センサー21の特性に起因する複数の周波数成分を有している。そのため、超音波発振センサー21が周波数500kHzの縦波超音波Pを発振する場合、詳しくは、500kHzの超音波の他に、500kHz近傍の周波数の縦波超音波も発振している。
このような複数の周波数成分を有する縦波超音波Pが配管10の内部空間を伝搬する際、複数の周波数成分は音速が変化することなく、ほぼ同時に第1受信センサー23に達する。そのため、複数の周波数成分は、発振時の僅かな時間的なズレを保持したまま一体的に第1受信センサー23に達する。
一方、複数の周波数成分に基づいて変換され配管10を伝搬する横波(ノイズN)は、配管10の振動モードの影響を受け、周波数に応じて音速が異なる。したがって、配管10を伝搬するノイズNは、発振時の僅かな時間的なズレを拡大しながら、複数の周波数成分ごとに間欠的に第1受信センサー23に達する。
本実施形態の流量計測装置100では、このような本信号とノイズとの波の性質の違い(縦波と横波との違い)に基づいて生じる、第1受信センサー23で得られる測定データの違いに基づいて、次のようにして本信号とノイズとを区別する。
図9は、本実施形態の流量計測装置100のCPU44におけるデータ処理を説明するフローチャートである。図10は、CPU44におけるデータ処理の結果を示す説明図である。
図に示すように、CPU44は、第1受信センサー23における受信結果に基づいて、超音波の受信時間と超音波の振幅との関係を示す関数を作成する(ステップS1)。
図10(a)は、ステップS1で作成する関数により描かれるチャートである。図10(a)において、横軸は受信時間(単位:ミリ秒)、縦軸は振幅(規格化)を示す。なお、「関数を作成」と記載したが、図10(a)に示すような、受信時間と振幅との関係が分かれば、必ずしも数式で表すことが可能であることを意味しない。
次いで、ステップS1で得られた関数について、スペクトル解析を行い、複数の周波数スペクトルを求める(ステップS2)。本実施形態においては、スペクトル解析のため短時間フーリエ変換を行う。
周波数スペクトルは、第1受信センサー23で受信した超音波の振動周波数と、受信した超音波の強度との関係を示す。短時間フーリエ変換を行う際の単位時間幅については、目的とするピークを算出可能であれば適宜設定することができる。
次いで、複数の周波数スペクトルから、本信号ピークを選択する(ステップS3)。
まず、複数の周波数スペクトルのそれぞれにおいて、超音波発振センサー21が発振する縦波超音波の周波数を含む周波数範囲に含まれるピークを検出する。上述したように、本実施形態の超音波発振センサー21からは、500kHzの超音波が発振されるため、500kHzを含む周波数範囲においてピークを検出する。
ここで、気体を媒体とし配管10の内部空間を伝搬する本信号と、固体である配管10を媒体として伝搬するノイズとは、音速が異なるため第1受信センサー23での受信時間が異なる。そのため、短時間フーリエ変換により得られる複数の周波数スペクトルにおいて、本信号が含まれる周波数スペクトルと、ノイズが含まれる周波数スペクトルとは異なっている。したがって、複数の周波数スペクトルのうち、500kHzを含む周波数範囲においてピークが確認できるスペクトルとして、本信号のピークが含まれるものとノイズのピークが含まれるものが検出されることとなる。
上述したように、本信号のピークとノイズ成分のピークとでは、それぞれの波の性質の違い(縦波と横波との違い)に基づき、第1受信センサー23で受信される信号の様子が異なる。具体的には、配管10の内部空間を伝搬する縦波超音波は、複数の周波数成分が一体的に第1受信センサー23に達するため、短時間フーリエ変換後の周波数スペクトルにおいて、複数の周波数成分が連続しやすく、幅が広い1つピークとなる。
一方で、配管10を伝搬する横波超音波(ノイズ)は、モード振動を励起する一方、モード振動であるため周波数分散性があり、周波数により音速が異なるという性質を有する。そのため、ノイズ信号の一部分の短い時間区間に注目すると、横波によるノイズ信号は周波数帯域が狭くなる。その結果、複数の周波数成分が間欠的に第1受信センサー23に達するため、短時間フーリエ変換後の周波数スペクトルにおいて、複数の周波数成分が分離しやすく、帯域幅が狭い複数のピークとなる。
そこで、本信号の帯域幅とノイズの帯域幅とを区別可能な帯域幅の閾値を予め設定しておき、短時間フーリエ変換後の周波数スペクトルにおいて、閾値よりも広いピークを、配管10の内部空間を伝播した縦波超音波Pに基づく本信号のピークとして検出する。
図10(b)は、ノイズのピークを含む周波数スペクトルであり、図10(a)における(b)の受信時間を含む関数について短時間フーリエ変換して得られるスペクトルである。図10(c)は、ノイズのピークを含む周波数スペクトルであり、図10(a)における(c)の受信時間を含む関数について短時間フーリエ変換して得られるスペクトルである。
図10(b)(c)において、横軸は周波数(単位:kHz)を示し、縦軸はピーク強度(規格化)を示す。
図に示すように、周波数スペクトルにおいてノイズの帯域幅W1は、本信号の帯域幅W2よりも狭い。そのため、帯域幅W1と帯域幅W2との間に、帯域幅W1と帯域幅W2とを区別可能な閾値W3(W1<W2<W3)を設定することで、閾値W3より大きい帯域幅を示すピークを本信号のピークであると判断することができる。
次いで、周波数スペクトルに基づいて、本信号のピークの強度を算出する(ステップS4)。このようにして、第1受信センサー23で受信する超音波振動から、ノイズ成分を除去して、目的とする第1受信センサー23における本信号の強度を求めることができる。
本実施形態の流量計測装置100では、上述した処理と同様の処理を行うことで、第2受信センサー24における本信号の強度を求めることができる。また、第3受信センサー25においても、第3受信センサー25における本信号の強度を求めることができる。
次いで、超音波受信センサー26(第1受信センサー23、第2受信センサー24、第3受信センサー25)を用い、上述のようにして得られた複数の本信号のピーク強度から、音響強度分布を作成する(ステップS5)。
次いで、音響強度分布のピーク位置から空間移動量ΔXを算出する(ステップS6)。ステップS5,S6については、上述したタフト法と同様である。
以上のようにして求めた空間移動量ΔXは制御部2へと送信される。制御部2は、必要に応じて上記計測結果をA/D変換機等の変換器43(図6参照)によりデジタル変換し、CPU44(図6参照)に取り込む。
CPU44は、超音波受信センサー26が実測した上記空間移動量ΔXと、メモリ45に保持されたデータの中から計測対象となる配管10の種類(例えば、外径、内径、材質等)に対応する情報(例えば、図7に示したグラフ)を読み出し、該グラフから空間移動量ΔXの実測値に対応する蒸気流量を算出することができる。
以上述べたように、本実施形態によれば、受信した超音波のうち、配管10の内部空間を伝搬する縦波超音波と、配管10を伝搬する横波超音波とを区別し、縦波超音波である本信号の測定結果を用いて精度の高い計測を行うことができる。したがって、汎用性に優れ、異なる計測条件の配管内を流れる気体の流量を精度良く計測することができる流量計測装置および流量計測方法を提供することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、上記実施形態に限定されることはなく、発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、発振面21aおよび受信面26aが外面10aに対応する態様として、発振面21aおよび受信面26aが外面10aと直接的に接触する態様を例に挙げたが、本発明はこれに限定されない。本発明は、例えば、超音波トランスデューサ1と配管10との隙間にスペーサー部材が配置されることで、発振面21aおよび受信面26aが外面10aに間接的に接触する態様であってもよい。このようなスペーサー部材としては、例えば、円筒型のものを例示できる。
図10はスペーサー部材の概略構成を示す図である。図10に示すように、スペーサー部材13は、内径13aが外面10aの曲率に一致し、外径13bが発振面21aおよび受信面26aの曲率に一致している。例えば、内径13aを異ならせた複数のスペーサー部材13を用いれば、1つの超音波トランスデューサ1が外面10aの径が異なる種々の配管10に対して流量計測を行うことが可能となる。よって、配管10の径に依存しない汎用性に優れた流量計測装置100が提供される。
なお、上記スペーサー部材13は、断熱機能を有する断熱材から構成されていてもよい。このようにすれば、超音波トランスデューサ1に対する配管10の外面10aの熱の影響を小さくすることができる。
また、上述のように外径の異なる配管10に対して流量計測を行う際、スペーサー部材13に代えて、超音波トランスデューサ1として可撓性を有したものを用いればよい。このようにすれば、超音波トランスデューサ1は、容易に折り曲げ可能であるので、外面10aの曲率に応じて折り曲げることで配管10の外径によらず外面10aに沿って確実に設置することが可能となる。よって、外径が異なる種々の配管10に対して流量計測を行うことが可能な汎用性に優れたものとなる。
例えば、上記実施形態では、配管10の中心に超音波を集束させる収束手段として、超音波を発振する発振面21aを配管10の外面10aに対応した曲面とする態様を例示したが、本発明はこれに限定されることはない。例えば、収束手段として音響レンズを用い、超音波を配管10の中心に収束させるようにしてもよい。
また、上記実施形態において、蒸気が流れる配管10は外面10aが非常に高温となる。そのため、外面10aに設置された超音波発振センサー21および超音波受信センサー26が正常に動作する温度範囲を超えてしまうおそれがある。そこで、図11に示すように、超音波発振センサー21および超音波受信センサー26をそれぞれ冷却する冷却装置51、52を設置するようにしてもよい。冷却装置51、52としては、超音波発振センサー21および超音波受信センサー26の温度を低下させることができるものであれば特に限定されない。例えば、ヒートシンク構造と冷却ファンを組み合わせた構造や、ペルチェ素子等を用いることができる。このようにすれば、温度特性による超音波発振センサー21および超音波受信センサー26の検出精度のバラツキが抑制されるので、高精度の流量計測を行うことができる。
また、図12に示すように、配管10の外面10aの温度を計測する温度センサー53を設置し、該温度センサー53により冷却装置51、52の駆動を制御してもよい。例えば、配管10の外面10aの温度が所定値以上となった場合に冷却装置51、52を駆動して超音波発振センサー21および超音波受信センサー26を冷却すればよい。このようにすれば、超音波発振センサー21および超音波受信センサー26の温度管理を精度良く行うことができる。
また、上記冷却装置51、52のいずれか一方のみを設置するようにしても構わない。
また、上記実施形態では、配管10が制振材11で覆われた構成を例に挙げたが、配管10の外面10aを制振材11で被覆しなくてもよい。
また、上記実施形態では、上記超音波トランスデューサ1が曲率センサーから構成される場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されることは無く、超音波トランスデューサ1が平面センサーから構成されていてもよい。
また、上記実施形態では、気体として配管内を流れる蒸気の流量を計測する場合を例に挙げたが、本発明はこれに限定されず、配管内を流れる空気の流量を計測する場合にも適用可能である。また、配管内を流れる気体がフロン、アンモニア、LNG(Liquefied Natural Gas)等であってもよく、これら流体の流量を計測する場合にも本発明は適用可能である。
[第2実施形態]
図13は、本発明の第2実施形態に係る流量計測装置101の説明図である。本実施形態の流量計測装置101は、第1実施形態の流量計測装置100と一部共通している。したがって、本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
第2実施形態の流量計測装置101および流量計測方法では、時間差法により流量計測を行う。
図13に示すように、流量計測装置101は、超音波トランスデューサ1Aと、制御部2とを備えている。超音波トランスデューサ1Aは、第1素子27と、第2素子28とを有している。第1素子27および第2素子28は、それぞれ縦波超音波の発振および受信を行う。すなわち、超音波トランスデューサ1Aは、第1素子27が縦波超音波を発振する超音波発振センサー(発振部)として機能し、第2素子28が超音波受信センサー(受振部)として機能する第1の超音波トランスデューサである。同時に、超音波トランスデューサ1Aは、第2素子28が縦波超音波を発振する超音波発振センサー(発振部)として機能し、第1素子27が超音波受信センサー(受信部)として機能する第2の超音波トランスデューサである。
時間差法においては、第1素子27および第2素子28は、それぞれ超音波の送信および受信を行う。また、時間差法において、第1素子27および第2素子28は、図13に示すように、配管10の管軸方向に対して斜めに設置される。第1素子27における超音波の送受信面27aは、配管10の管軸方向と交差する面A内において、縦波超音波Pの送受信を行う。また、第2素子28における超音波の送受信面28aは、配管10の管軸方向と交差する面A内において、縦波超音波Pの送受信を行う。
流量計測装置101においては、配管10の内部空間のガス流量を測定する際、まず、超音波トランスデューサ1Aを第1の超音波トランスデューサとして機能させ、第1素子27から縦波超音波を発振し、第2素子28で受信する。第2素子28で受信した超音波信号について、制御部2が有するCPU44は、次のようにしてデータ処理を行う。
図14は、本実施形態の流量計測装置101のCPU44におけるデータ処理を説明するフローチャートである。
図に示すように、CPU44は、第2素子28における受信結果に基づいて、超音波の受信時間と超音波の振幅との関係を示す関数を作成する(ステップS1)。
次いで、ステップS1で得られた関数について、短時間フーリエ変換を行い、複数の周波数スペクトルを求める(ステップS2)。
次いで、複数の周波数スペクトルから、本信号ピークを選択する(ステップS3)。
ステップS1からステップS3については、図9で説明したステップS1からS3と同じ処理である。
次いで、本信号のピークを検出した受信時間を算出する(ステップS7)。
例えば、CPU44は、本信号のピークが含まれる周波数スペクトルを逆フーリエ変換し、上記図10(a)に対応する受信時間と振幅との関係を示すチャートを求めて受信時間を算出するとよい。また、逆フーリエ変換を行う前に、周波数スペクトルに対し、本信号のピークよりも高周波数のピークをカットする窓関数、および本信号のピークよりも低周波数のピークをカットする窓関数を掛けてノイズカットを行い、本信号のピークのみ逆フーリエ変換してもよい。
このような処理により、第1の超音波トランスデューサにおいて、第1素子27から発振された縦波超音波が第2素子28に達するまでの時間である第1到達時間と、第2の超音波トランスデューサにおいて、第2素子28から発振された縦波超音波が第1素子27に達するまでの時間である第2到達時間とを求める。第1素子27と第2素子28との離間距離が既知であるため、算出する第1到達時間および第2到達時間は、第1素子27と第2素子28との間を伝搬する縦波超音波の速度と考えることもできる。
次いで、第1到達時間と第2到達時間との差を算出する(ステップS8)。第1素子27と第2素子28との離間距離が既知であるため、算出する第1到達時間と第2到達時間との差は、第1素子27と第2素子28との間を伝搬する縦波超音波の速度差と考えることもできる。
以上のようにして求めた第1到達時間と第2到達時間との差は制御部2へと送信される。制御部2は、必要に応じて上記計測結果をA/D変換機等の変換器43(図6参照)によりデジタル変換し、CPU44(図6参照)に取り込む。メモリ45には、第1到達時間と第2到達時間との差と気体の流量との関係を示す情報が保存されている。このような情報の種類は、グラフ、テープル、関係式など種々のものを選択可能である。
CPU44は、第1到達時間と第2到達時間との差と、メモリ45に保持されたデータの中から計測対象となる配管10の種類(例えば、外径、内径、材質等)に対応する情報を読み出し、該情報から第1到達時間と第2到達時間との差に対応する蒸気流量を算出することができる。
以上述べたように、本実施形態によれば、受信した超音波のうち、配管10の内部空間を伝搬する縦波超音波と、配管10を伝搬する横波超音波とを区別し、縦波超音波である本信号の測定結果を用いて精度の高い計測を行うことができる。したがって、汎用性に優れ、異なる計測条件の配管内を流れる気体の流量を精度良く計測することができる流量計測装置および流量計測方法を提供することができる。
なお、本実施形態においては、第1素子27と第2素子28とが第1の超音波トランスデューサおよび第2の超音波トランスデューサの両方を兼ねることとしたが、これに限らない。超音波発振センサーと超音波受信センサーとを有する超音波トランスデューサを2組用い、それぞれを第1の超音波トランスデューサおよび第2の超音波トランスデューサとしてもよい。
また、本実施形態においても、送受信面27a、28aがそれぞれ配管10の外面10aに対応した曲面、すなわち面Aと平行な面内において断面形状が楕円となる曲面を有している。このような曲面を有した第1素子27および第2素子28を用いれば、時間差法を用いた場合であっても、配管10の内部に対して縦波超音波Pの送受信を良好に行うことができるので、配管10内を流れる蒸気の流速計測を精度良く行うことができる。
また、本実施形態においては、流量計測装置100においてはタフト法を、流量計測装置101においては時間差法をそれぞれ測定原理としたが、これに限らず、タフト法と時間作法との両方を組み合わせた流量計測装置とすることもできる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
ΔX…空間移動量、P,P1,P2…超音波、Pa…基準信号強度分布(超音波の音響強度分布)、Pb…信号強度分布(超音波の音響強度分布)、1…超音波トランスデューサ、2…制御部(流量算出部)、10…配管、10a…外面、11…制振材、21…超音波発振センサー(発振部)、21a…発振面、26…超音波受信センサー(受信部)、23a,24a,25a,26a…受信面、27…第1素子(第1の超音波トランスデューサ、第2の超音波トランスデューサ)、28…第2素子(第1の超音波トランスデューサ、第2の超音波トランスデューサ)、45…メモリ(データ保持部)、51,52…冷却装置、100,101…流量計測装置。

Claims (12)

  1. 配管の内部を流れる気体の流量を計測する流量計測装置であって、
    前記配管に接触して設置され、前記配管の厚さ方向に縦波超音波を発振する発振部と、
    前記配管の内部空間を伝搬した前記縦波超音波を含む超音波を受信する受信部と、
    前記受信部による受信結果に基づいて前記気体の流量を算出する流量算出部と、を備え、
    前記流量算出部は、前記受信部における前記超音波の受信時間と前記超音波の振幅との関係を示す関数について、予め定めた単位時間ごとにスペクトル解析を行い、前記超音波の振動周波数と前記超音波の強度との関係を示す周波数スペクトルを複数求め、
    複数の前記周波数スペクトルのそれぞれにおいて前記縦波超音波の周波数を含む周波数範囲に含まれるピークのうち、帯域幅が予め定めた閾値よりも広いピークを、前記配管の内部空間を伝搬した前記縦波超音波に基づく本信号ピークとし、
    前記本信号ピークに基づいて前記気体の流量を算出する流量計測装置。
  2. 前記発振部は、前記縦波超音波を前記配管の中心に収束させる第1収束手段を有する請求項1に記載の流量計測装置。
  3. 前記第1収束手段は、前記発振部において前記配管の外面に接触する面に設けられ、前記配管の外面に対応した曲率を有する第1湾曲部である請求項2に記載の流量計測装置。
  4. 前記受信部は、前記配管の外面に接触する面に設けられた第2収束手段を有し、
    前記第2収束手段は、前記配管の外面に対応した曲率を有する第2湾曲部である請求項1から3のいずれか1項に記載の流量計測装置。
  5. 前記発振部は、前記縦波超音波の中心周波数が100kHz〜1MHzに設定されている請求項1から4のいずれか1項に記載の流量計測装置。
  6. 複数の前記受信部と、
    複数の前記受信部から得られる複数の前記本信号ピークの強度の分布である音響強度分布について、前記気体の流量と、前記流量に対応した前記音響強度分布の空間移動量と、の関係を規定したデータを保持する保持部と、を有し、
    前記流量算出部は、複数の前記受信部を用いて実測した複数の前記本信号ピークの強度から求められる空間移動量の実測値と、前記データと、に基づいて前記気体の流量を算出する請求項1から5のいずれか1項に記載の流量計測装置。
  7. 前記発振部と、前記発振部に対して前記配管の内部を流れる前記気体の下流側に配置された前記受信部と、を有する第1の超音波トランスデューサと、
    前記発振部と、前記発振部に対して前記配管の内部を流れる前記気体の上流側に配置された前記受信部と、を有する第2の超音波トランスデューサと、を有し、
    前記流量算出部は、前記第1の超音波トランスデューサにおいて、前記発振部から発振された前記縦波超音波が前記受信部に達するまでの時間である第1到達時間と、前記第2の超音波トランスデューサにおいて、前記発振部から発振された前記縦波超音波が前記受信部に達するまでの時間である第2到達時間との差と、前記気体の流速との関係に基づいて、前記気体の流量を算出する請求項1から5のいずれか1項に記載の流量計測装置。
  8. 配管の内部を流れる気体の流量を計測する流量計測方法であって、
    前記配管の外部から前記配管の厚さ方向に縦波超音波を発振するとともに、前記配管の内部空間を伝搬した前記縦波超音波を含む超音波を受信するステップと、
    前記超音波の受信時間と受信した前記超音波の振幅との関係を示す関数について、予め定めた単位時間ごとにスペクトル解析を行い、前記超音波の振動周波数と前記超音波の強度との関係を示す周波数スペクトルを複数求めるステップと、
    複数の前記周波数スペクトルのそれぞれにおいて前記縦波超音波の周波数を含む周波数範囲に含まれるピークのうち、帯域幅が予め定めた閾値よりも広いピークを、前記配管の内部空間を伝搬した前記縦波超音波に基づく本信号ピークとして検出するステップと、
    前記本信号ピークに基づいて前記気体の流量を算出するステップと、を有する流量計測方法。
  9. 前記配管に抑振材を配置した状態とする請求項8に記載の流量計測方法。
  10. 前記縦波超音波の中心周波数が100kHz〜1MHzに設定されている請求項8または9に記載の流量計測方法。
  11. 前記気体の流れ方向における複数の位置で測定した複数の前記本信号ピークの強度の分布である音響強度分布から空間移動量を求め、
    前記気体の流量と前記流量に対応した前記音響強度分布の空間移動量との関係と、前記空間移動量とに基づいて前記気体の流量を算出する請求項8から10のいずれか1項に記載の流量計測方法。
  12. 前記気体の流れ方向の上流側から下流側に向けて発振された前記縦波超音波の速度と、前記気体の流れ方向の下流側から上流側に向けて発振された前記縦波超音波の速度と、の速度差を求め、
    前記速度差と、前記気体の流速との関係に基づいて、前記気体の流量を算出する請求項8から10のいずれか1項に記載の流量計測方法。
JP2015202982A 2015-10-14 2015-10-14 流量計測装置および流量計測方法 Active JP6582855B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015202982A JP6582855B2 (ja) 2015-10-14 2015-10-14 流量計測装置および流量計測方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015202982A JP6582855B2 (ja) 2015-10-14 2015-10-14 流量計測装置および流量計測方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017075834A true JP2017075834A (ja) 2017-04-20
JP6582855B2 JP6582855B2 (ja) 2019-10-02

Family

ID=58550124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015202982A Active JP6582855B2 (ja) 2015-10-14 2015-10-14 流量計測装置および流量計測方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6582855B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6321316B1 (ja) * 2017-11-14 2018-05-09 有限会社フロウビズ・リサーチ 超音波流量測定装置及び超音波流量測定方法
JP2019090777A (ja) * 2018-02-22 2019-06-13 有限会社フロウビズ・リサーチ 超音波流量測定装置及び超音波流量測定方法
JP2019158677A (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 株式会社キーエンス クランプオン式超音波流量センサ
JP2019158675A (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 株式会社キーエンス クランプオン式超音波流量センサ
CN112857488A (zh) * 2019-11-28 2021-05-28 新开普电子股份有限公司 一种超声波气体流量测量方法及装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0949485A2 (en) * 1998-04-07 1999-10-13 Nico Roosnek Method and apparatus for measuring physical parameters
JP2000298048A (ja) * 1999-04-14 2000-10-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 流量計測装置
US20030172743A1 (en) * 1999-04-01 2003-09-18 Xiaolei Ao Clamp-on flow meter system
WO2008004560A1 (fr) * 2006-07-04 2008-01-10 Yasushi Takeda dispositif de mesure de vitesse d'écoulement et débitmètre ultrasonique

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0949485A2 (en) * 1998-04-07 1999-10-13 Nico Roosnek Method and apparatus for measuring physical parameters
US20030172743A1 (en) * 1999-04-01 2003-09-18 Xiaolei Ao Clamp-on flow meter system
JP2000298048A (ja) * 1999-04-14 2000-10-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 流量計測装置
JP4284746B2 (ja) * 1999-04-14 2009-06-24 パナソニック株式会社 流量演算方法
WO2008004560A1 (fr) * 2006-07-04 2008-01-10 Yasushi Takeda dispositif de mesure de vitesse d'écoulement et débitmètre ultrasonique
JP5122453B2 (ja) * 2006-07-04 2013-01-16 靖 武田 流速分布測定装置および超音波流量計

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6321316B1 (ja) * 2017-11-14 2018-05-09 有限会社フロウビズ・リサーチ 超音波流量測定装置及び超音波流量測定方法
WO2019097570A1 (ja) * 2017-11-14 2019-05-23 有限会社フロウビズ・リサーチ 超音波流量測定装置及び超音波流量測定方法
US11280648B2 (en) 2017-11-14 2022-03-22 Flowbiz Research Inc. Ultrasonic flow-rate measurement device and ultrasonic flow-rate measurement method
JP2019090777A (ja) * 2018-02-22 2019-06-13 有限会社フロウビズ・リサーチ 超音波流量測定装置及び超音波流量測定方法
JP2019158677A (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 株式会社キーエンス クランプオン式超音波流量センサ
JP2019158675A (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 株式会社キーエンス クランプオン式超音波流量センサ
JP7032189B2 (ja) 2018-03-14 2022-03-08 株式会社キーエンス クランプオン式超音波流量センサ
CN112857488A (zh) * 2019-11-28 2021-05-28 新开普电子股份有限公司 一种超声波气体流量测量方法及装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6582855B2 (ja) 2019-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6582855B2 (ja) 流量計測装置および流量計測方法
JP6582368B2 (ja) 流量計測装置および流量計測方法
US11293791B2 (en) Leaky lamb wave flowmeter
US10458871B2 (en) Apparatus and method for measuring the pressure inside a pipe or container
KR101798716B1 (ko) 초음파 유량계 및 유량 계측 방법
JP2008134267A (ja) 超音波流量測定方法
JP2015232519A (ja) クランプオン式超音波流量計及び流量の計測方法
RU2637381C2 (ru) Ультразвуковой волновод
JP2015001507A (ja) 超音波流量計
JP5142350B2 (ja) 流量測定装置
JP5201525B2 (ja) 流量測定装置
EP3063508B1 (en) A flow meter for ultrasonically measuring the flow velocity of fluids
JP6207428B2 (ja) 超音波式音速測定装置及び超音波式音速測定方法
JP2011038870A (ja) 超音波流量計およびこれを用いた流速測定方法
JP7151344B2 (ja) 圧力計測装置
JP7233647B2 (ja) 計測位置判定方法および超音波流量計
JP6187343B2 (ja) 超音波測定器
JP6755485B2 (ja) 流量計測装置および流量計測方法
JP2013185891A (ja) 超音波流量計測装置および超音波流量計測方法
JP2016109560A (ja) 流量計測装置および流量計測方法
JP6762013B2 (ja) 流量計測装置および流量計測方法
JP4827008B2 (ja) 超音波流量計、超音波トランスジューサ、超音波送受信ユニットおよび超音波流量計を用いた流量測定方法
JP2007178244A (ja) 超音波流量計および超音波流量計に用いるくさび
JP7246634B2 (ja) 流動様式判別装置、流動様式判別システムおよび流動様式判別方法
JP2010060386A (ja) 流速測定方法および流速測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20151113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151203

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180803

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180803

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190423

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190424

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190624

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190708

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190723

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6582855

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250