JP2017074607A - リング圧延装置およびリング圧延方法 - Google Patents

リング圧延装置およびリング圧延方法 Download PDF

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哲也 谷上
Tetsuya Tanigami
哲也 谷上
福井 毅
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毅 福井
尚幸 岩佐
Naoyuki Iwasa
尚幸 岩佐
高大 牧山
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高大 牧山
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Abstract

【課題】新たに加熱装置を設けることなる、リングの圧延中に温度が低下することにより品質が低下することを防ぐリング圧延装置を提供する。
【解決手段】
リング材を半径方向に圧延する半径方向圧延部と、リング材を軸方向に圧延する軸方向圧延部と、半径方向圧延部と前記軸方向圧延部とを制御する制御部とを備えて、リング状に形成されて素材金属の再結晶温度以上に加熱されたリング材を圧延するリング圧延装置において、半径方向圧延部を、リング材の内周側に配置されてリング材を肉厚方向に押圧するマンドレル部と、リング材のマンドレルが当接する部分の外周側に配置されてリング材の外周部分に当接する外周ロールと、外周ロールの内側に配置されてリング材の外周部分に当接する外周ロールを回転駆動する駆動軸部とを備えて構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属製のリングの圧延装置と圧延方法に関する。
加熱装置を備えたリングローリングミルが特許文献1に記載されている。
この特許文献1には、課題を解決するための手段の欄に、「リングローリングミルに、圧延素材を必要に応じて加熱することが可能である加熱設備、特に、誘導加熱装置を装備したリングローリングミルを特徴とする」と記載されている。
また、高温状態の素材を搬送するロールが特許文献2に記載されている。
この特許文献2には、要約の解決手段の欄に、「金属筒軸の外周の固定フランジと移動フランジ間に複数の耐熱リングを所定間隔で軸方向に嵌装し、各耐熱リング間に複数のディスクを積層させ、各耐熱リング及び各ディスクは金属筒軸に対して非溶接状態とした構成」と記載されている。
さらに、高温状態の素材を搬送するロールに関し、素材との接触部が平滑であるものが特許文献3に記載されている。この特許文献3の要約の解決手段の欄には、「金属軸の外周に無機質材ディスクを複数個軸方向に積層させてロール体を形成し、前記ロール体の外周に耐熱金属管を嵌装し、この耐熱金属管の外周にセラミック溶射で形成した外管を設けるか、又は、この耐熱金属管の代わりにセラミック焼結体スリーブを嵌装した構成」と記載されている。
特開平1−237036号公報 特開2005−324244号公報 特開平11−29826号公報
特許文献1には、加熱装置を備えたリングローリングミルが記載されている。しかし、特許文献1に記載されたリングローリングミルの構成において、素材は高周波誘導などの加熱方式により加熱されるが、圧延に使用する型ロールは加熱されないため、素材が型ロールと接触する部分では、型ロールへの抜熱により温度低下が生じ、被圧延材の品質が低下するという問題があった。
また、特許文献2には、高温状態の材料を搬送するための断熱ロールが記載されている。接触面積を低減することで素材からの抜熱を低減するために、素材との接触部は凸部だけが接触することになるため、この構成のロールで圧延を行うならば、素材表面に凹部が形成されることになる。このため、圧延には用いられないという問題があった。
さらに、特許文献3には、高温状態の材料を搬送するための断熱ロールが記載されている。金属軸の外周に無機質材ディスクを複数個軸方向に積層させてロール体を形成し、ロール体の外周に耐熱金属管か、又はセラミックス焼結体スリーブを勘装して構成されるが、ロール体の中間層に用いられる無機質材は、圧延用ロールとして用いるには強度上の問題があった。
本発明の目的は、上記した課題を解決して、新たに加熱装置を設けずに、リングの熱間圧延中に温度が低下することで品質低下することを防ぐことが可能なリング圧延装置及びリング圧延方法を提供することにある。
上記した課題を解決するために、本発明では、リング材を半径方向に圧延する半径方向圧延部と、リング材を軸方向に圧延する軸方向圧延部と、半径方向圧延部と前記軸方向圧延部とを制御する制御部とを備えて、リング状に形成されて素材金属の再結晶温度以上に加熱されたリング材を圧延するリング圧延装置において、半径方向圧延部を、リング材の内周側に配置されてリング材を肉厚方向に押圧するマンドレル部と、リング材のマンドレルが当接する部分の外周側に配置されてリング材の外周部分に当接する外周ロールと、外周ロールの内側に配置されてリング材の外周部分に当接する外周ロールを回転駆動する駆動軸部とを備えて構成した。
また、上記した課題を解決するために、本発明では、リング圧延装置を用いてリング状に形成されて素材金属の再結晶温度以上に加熱されたリング材を圧延するリング圧延方法において、リング圧延装置の半径方向圧延部でリング材を半径方向に圧延する工程と、リング圧延装置の軸方向圧延部で半径方向に圧延する工程で半径方向に圧延したリング材を軸方向に圧延する工程とを含み、リング材を半径方向に圧延する工程において、半径方向圧延部のマンドレル部でリング材の内周側から肉厚方向に押圧しながらリング材のマンドレルが当接する部分の外周側に外周ロールを当接させた状態で外周ロールの内側に当接させた駆動軸部で外周ロールを回転駆動することによりリング材を半径方向に圧延するようにした。
本発明によれば、新たに加熱装置を設けずに、リングの熱間圧延中に温度が低下することで品質低下することを防ぐリング圧延装置及びリング圧延方法が提供される。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1に係るリング圧延装置の概略の構成を示す平面の断面図である。 本発明の実施例1に係るリング圧延装置の概略の構成を示す正面の断面図である。 本発明の実施例1に係るリング圧延装置の駆動軸と外周ロールの断面図である。 従来のリング圧延装置の駆動軸の断面図である。 本発明の実施例1の効果を検証するために作成した数値解析モデルのリング材と駆動軸、外周ロールの断面図である。 図5の数値解析モデルを用いて、外周ロールの肉厚をパラメータとして抜熱量を計算した結果を示すグラフである。 本発明の実施例2に関わるリング圧延装置の駆動軸と外周ロールとの関係を示す断面図である。
本発明は、金属の再結晶温度以上に加熱したリング素材を熱間加工により圧延してリングを製造する装置において、圧延装置の駆動軸とリング素材との間に外周ロールを追加することにより素材からの抜熱を低減し、加工中の素材温度の低下を抑制して結晶粒径がほぼ均一で、素材の肉厚方向にほぼ均質な圧延を行えるようにしたものである。
以下、実施例について図面を用いて説明する。ただし、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
以下本発明の1実施例を図1、図2に沿って説明する。
図1は、本実施例のリング圧延装置(リングローリングミル)1000の圧延途中の状態を示す平面の断面図、図2は正面の断面図である。
本実施例によるリング圧延装置1000は、リング素材1をマンドレル200、外周ロール101と駆動軸100を用いて初期のリング外径から目標のリング外径まで圧延する半径方向圧延部1100と、半径方向圧延部1100で圧延中のリング素材1の高さ方向の寸法を所定の高さに成形する1対のアキシャルロール310、320を備えた軸方向圧延部1200と、半径方向圧延部1100と軸方向圧延部1200とを制御する制御部400を備えている。
半径方向圧延部1100のマンドレル200は、リング材1の内側に、その軸回りに回転可能な状態で配置され、駆動軸100の外周に筒状の外周ロール101が配置されている。
駆動軸100は、電動機(モータ)111で駆動される歯車減速機構112を介して接続され所定の回転数で回転駆動される。電動機111の回転のオン・オフ及び回転速度は、制御部400で制御される。
一方、マンドレル200は、制御部400で制御されている駆動部210により、所定の速度入力または荷重入力条件に従って、リング材1の肉厚方向(X方向)に移動することで、リング材1を肉厚方向に圧下する。同時に、軸方向圧延部1200においては、リング材1の高さ方向(Z方向)について、初期高さから目標高さに圧下するため、リング材1の高さ方向(Z方向)に関して上下に配置した1対のアキシャルロール310、320のうちの一方のアキシャルロール310の高さ方向(Z方向)の位置を制御部400で図示していない駆動源を制御して、1対のアキシャルロール310、320の間隔が調整される。
アキシャルロール310には電動機(モータ)311で駆動される歯車減速機構312が接続されていて、アキシャルロール320には電動機(モータ)321で駆動される歯車減速機構322が接続されている。電動機(モータ)311及び電動機(モータ)321は、それぞれ制御部400で回転のオン・オフ及び回転速度が制御される。
上記のごとくリング材1の肉厚と高さをマンドレル200、外周ロール101、1対のアキシャルロール310、320で圧下することで、リング材1は周方向に伸びるため、周回とともにリング材1の外周の直径が大きくなる。
このリング圧延装置1000は、半径方向圧延部1100でリング材1を肉厚方向に圧下する際、リング材1の内側をマンドレル200と当接させ、リング材1の外側を筒状の外周ロール101と当接させる。ここで、制御部400で制御された駆動部210でマンドレル200をリング材1の肉厚方向(X方向)に駆動することによりリング材1に圧下力が加えられる。このリング材1に加えられた圧下力を、駆動軸100が受け持つ構造となっている。
このとき、駆動軸100を図1中の回転矢印のごとく回転させると、筒状の外周ロール101はリング材1の圧下によって駆動軸100の半径方向に押し付けられるため、外周ロール101の内周と駆動軸100の外周の摩擦力によって、図1の回転矢印Aのごとく外周ロール101は回転する。本実施例では、外周ロール101は駆動軸100と一部が接触していればよいので、外周ロール101の内径寸法は駆動軸100の外径寸法よりも少し(0.5〜10cm)大きいだけでよい。
なお、マンドレル200、外周ロール101は、工具鋼あるいは耐熱ステンレス鋼など、従来のリング圧延装置のロールに用いられるものと同等の金属材料で製作するとよい。また、外周ロール101の肉厚は、対象のリング材1の肉厚寸法、材質、加熱温度に応じて設定すればよく、後述するように、できるだけ肉厚寸法を小さくすることにより、本発明の効果をより一層発揮することができる。
本実施例のリング圧延装置1000は、図1に示すように、加工中のリング素材1の表面の温度を非接触で測定する温度計(例えば、赤外線温度計)221、この温度計221で測定した温度情報に基づいて制御部400で制御されて加工中のリング材1を加熱する加熱源222を備えている。
また、本実施例のリング圧延装置1000は、加工中の外周ロール101の表面の温度を非接触で測定する温度計(例えば、赤外線温度計)121、この温度計121で測定した温度情報に基づいて制御部400で制御されて加工前、及び加工中のリング材1を加熱する加熱源122を備えている。
本実施例のリング圧延装置1000は、更に、加工中のリング素材1の外形寸法や高さを計測する寸法計測手段を備えているが、それらの図示を省略する。
図2に示すように、半径方向圧延部1100の駆動軸100には、外周ロール101が上下方向に移動することを防ぐため、駆動軸100の上部と下部には、ガイド131、132が設けられている。本実施例では、外周ロール101を駆動軸100に組みつけられるように、ガイド131は組み立て前には駆動軸100とは別体となっている。
リング圧延装置1000の半径方向圧延部1100の組み立て時には、外周ロール101を駆動軸100に取り付けたのち、ガイド131を駆動軸の上部から挿入される。
ガイド131、132の外径の寸法は、外周ロール101の内径寸法よりも大きく形成されている。これにより、外周ロール101を駆動軸100に取り付けたのち、ガイド131を駆動軸の上部から挿入して駆動軸100に固定することにより、リング材1を加工中に外周ロール101が駆動軸100から外れることはない。図1においては、ガイド132の表示を省略している。また、図1においては、駆動部210の表示も省略している。
本実施例および後述する第2の実施例の圧延装置を用いた圧延方法のうち、最良の形態での圧延方法は以下の通りである。初めに、所定の内径、外径、高さを有したリング圧延前素材を加熱炉等で当該素材の金属の再結晶温度以上である熱間加工温度まで加熱するとともに、ヒーターもしくはガスバーナーなどの加熱手段により、外周ロール101ならびに付随するロールを予備加熱しておく。この予備加熱においてロール表面を100℃以上にすると良い。その後、上記のリング素材1を加熱炉から取り出し、本実施例もしくは実施例2で説明する圧延装置に搬送し、リング素材1が所定の寸法となるまで圧延を実施する。
次に、図3、図4を用いて、本実施例1における作用を説明する。
図3は、本実施例に関わるリング圧延装置1000の要部のうち、半径方向圧延部1100の駆動軸100と外周ロール101のみに限定して図示した図である。図では、記号S2で示した領域で、外周ロール101が駆動軸100に接触し、S1で示した領域で、部分的に図示したリング材1と外周ロール101が接触している状態を示す。Q1〜Q4及び対応する矢印は伝熱量を示す。
リング材1は、上記に説明したように、予め加熱されているので、圧延の瞬間に、リング材1から熱量Q1が外周ロール101に伝熱する。また、外周ロール101の内部の伝熱に着目すると、周方向には回転方向にQ4、回転と反対方向にQ3なる伝熱が生ずる。さらに、駆動軸100との接触部S2により、外周ロール101の内周側から駆動軸100へQ2なる伝熱が生ずる。なお、実際には、外周ロール101から空気への抜熱も生ずるが、その量は小さいとして説明から省いている。また、軸方向(Z方向)への伝熱も無視している。
図4は、図3に示した本実施例に関わるリング圧延装置1000の作用を説明する図と対比して説明するため、従来一般に用いられるロールの要部を示す図である。500は主ロールで、図示していない圧延機の駆動軸に連結されており、内部に空洞部分が形成されていない中実である。なお、主ロール500の直径は、図3の外周ロール101の外径と等しい場合を示す。図3に示した場合と同様に、図示しないリング材1からの抜熱量Q1が主ロール500の内部に伝熱する成分を模式的に示す。
ここで、図3のQ2Aと、図4のQ2Bに着目すると、本実施例の場合、Q2A<Q2Bとなる。これは、本実施例では、駆動軸100に伝熱する熱量は外周ロール101と駆動軸100の接触部S2を介して伝熱するが、その接触熱抵抗は連続体の伝熱性に比べて低いためである。また、Q3AとQ3B、Q4AとQ4Bに着目すると、これらもQ3A<Q3B、Q4A<Q4Bとなる。これは、主ロール500と外周ロール101の熱容量の差によるものである。
すなわち、従来一般に用いられリング圧延機の主ロール500は中実であるため熱容量が大きく、リング材1からの抜熱Q1による温度上昇は少なく、リング材1に比べて主ロール500の温度は低い状態のままである。一方、本実施例1の場合、外周ロール101の体積は、従来一般に用いられリング圧延機の中実の主ロール500と比べて小さく、熱容量も小さい。このため、本実施例による外周ロール101は、圧延中にリング材1からの抜熱Q1Aにより温度上昇しやすい。リング材1との温度差が徐々に小さくなるにともなって、温度勾配が小さくなり、その結果、抜熱量Q1Aが減少する。
本実施例では、上記で説明したごとく、従来の装置の駆動軸を外周ロール101と駆動軸100とに分離して、リング材1と接触して抜熱する外周ロール101の熱容量を小さくするとともに、駆動軸100などその他の構成要素への伝熱を抑えることで、リング材1からの抜熱量Q1を低減できるようにした。この結果、圧延中にリング材1の温度低下が抑制されることにより、結晶粒径がほぼ均一で、素材の肉厚方向にほぼ均質な圧延を行えるようになった。
従来のリング圧延装置で加工した場合、圧延中にリング材1の表面温度が低下して素材の肉厚方向に結晶粒径が変化してしまうために、圧延後のリング材は、外周部付近を削り落としていた。これに対して本実施例によるリング圧延装置1000を用いて加工した場合、結晶粒径がほぼ均一で、素材の肉厚方向にほぼ均質・な圧延を行えるので、圧延後のリング材を外周部を削り落とすことなくそのまま用いることができるので、材料の歩留まりを向上させることができる。
また、本実施例によるリング圧延装置1000を用いて加工した場合、圧延加工中のリング材1の温度低下を抑えることができるので、圧延に要する荷重を従来と比べて低減する事が可能になる。これにより、圧延加工の省エネルギー化に寄与することができる。
上記の効果を評価するため、数値シミュレーションによりリング材1から外周ロール101に奪われる熱量を、外周ロール101の肉厚をパラメータとして計算した。図5は、本実施例1の構成に基づく解析モデルの断面図を示す。ここでは、外周ロール101の外径Dをφ300mmとし、外周ロール101の肉厚tを50mm、25mm、及び10mmとした。外周ロール101の回転数が25RPMとなる条件を設定し、外周ロール101の外周面の一部に1000℃のリング材1との伝熱境界条件を設定し、熱伝達係数を2.5kW/m2/Kとした。なお、外周ロール101の比熱を530J/kg/K、熱伝導率を6.7W/m/K、初期温度を80℃とし、回転開始から6分間(360秒)について計算を実施した。
図6は、図5の場合に対応するリング材1から奪われる熱量Q1の時刻暦を示したグラフである。このグラフから、本実施例1による外周ロール101は、肉厚が薄くなるほど抜熱量が少なく、時間とともに差が広がっていることがわかる。このことから、本実施例による外周ロール101は、肉厚を薄くすることによりリング材1からの抜熱量を減少させることができ、肉厚を50mmよりも薄くすることで圧延中のリング材1の温度低下を抑制する効果があることがわかる。
なお、上記数値シミュレーションにおいては、外周ロール101の初期温度を80℃としたが、加熱源122を用いて初期温度をさらに高い温度に設定できれば、圧延中のリング材1の温度低下を抑制する効果をより一層高めることができる。
次に、図7を用いて本発明の第2の実施例における半径方向圧延部(実施例1における半径方向圧延部1100に相当)の主な構成を説明する。なお、ここでは図1〜図6と同一符号は同一構成品を示すので、再度の説明は省略する。また、本実施例におけるリング圧延装置の軸方向圧延部と制御部とは、実施例1で説明した軸方向圧延部1200及び制御部400の構成と同じであるので、説明を省略する。
本実施例における半径方向圧延部において、100Gは外歯付駆動軸、101Gは内歯付外周ロールで、内歯付外周ロール101Gの内径側には、内歯車の歯700が、また、外歯付駆動軸100Gの外周には外歯車の歯701が形成されている。リング材1を圧延時には、図に示すごとく上記の内歯付外周ロール101Gの内歯車の歯400と外歯付駆動軸100Gの外歯車の歯401が噛み合うことで、外歯付駆動軸100Gの駆動力が内歯付外周ロール101Gに伝達される。
具体的には、圧延中にマンドレル200によりリング材1は肉厚方向に圧下され、内歯付外周ロール101Gに形成された内歯車の歯400と外歯付駆動軸100Gに形成された外歯車の歯401とはかみ合った状態で外周ロール101Gは駆動軸100Gの図7のAの側で押し付けられる。このとき、図7中のB側では外周ロール101Gに形成された内歯車の歯400と駆動軸100Gに形成された外歯車の歯401は離れた状態である。
上記のごとく構成することにより、駆動軸100Gと外周ロール101Gは滑りを生ずることなく回転が伝達されるため、摺動部のへたりや磨耗を防ぐことができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…リング材 100…駆動軸 101…外周ロール 111,311,321…電動機(モータ) 112,312,322…歯車減速機構 121、221…温度計 122,222…加熱源 200…マンドレル 210…駆動部 310,320…アキシャルロール 400…制御部 100G…外歯付駆動軸 101G…内歯付外周ロール 1000…リング圧延装置 1100…半径方向圧延部 1200…軸方向圧延部

Claims (8)

  1. リング状に形成されて素材金属の再結晶温度以上に加熱されたリング材を圧延するリング圧延装置であって、
    前記リング材を半径方向に圧延する半径方向圧延部と、
    前記リング材を軸方向に圧延する軸方向圧延部と、
    前記半径方向圧延部と前記軸方向圧延部とを制御する制御部と
    を備え、前記半径方向圧延部は、
    前記リング材の内周側に配置されて前記リング材を肉厚方向に押圧するマンドレル部と、
    前記リング材の前記マンドレルが当接する部分の外周側に配置されて前記リング材の外周部分に当接する外周ロールと、
    前記外周ロールの内側に配置されて前記リング材の外周部分に当接する外周ロールを回転駆動する駆動軸部と
    を有することを特徴とするリング圧延装置。
  2. 請求項1記載のリング圧延装置であって、前記外周ロールの表面温度を測定する温度測定部と、前記外周ロールを加熱する加熱部とを更に備えたことを特徴とするリング圧延装置。
  3. 請求項1記載のリング圧延装置であって、前記制御部は、前記温度測定部で測定した前記外周ロールの表面温度の情報を用いて前記加熱部で前記外周ロールを加熱する温度を制御することを特徴とするリング圧延装置。
  4. 請求項1記載のリング圧延装置であって、前記外周ロールは筒状の形状を有していることを特徴とするリング圧延装置。
  5. 請求項1記載のリング圧延装置であって、前記駆動部には外歯歯車の歯が形成されており、前記外周ロールの内面には内歯歯車の歯が形成されており、前記外周ロールの前記リング材の外周部分に当接する部分の内側において、前記外周ロールの内面に形成された内歯歯車の歯と前記駆動部に形成された外歯歯車の歯とがかみ合うことを特徴とするリング圧延装置。
  6. リング圧延装置を用いてリング状に形成されて素材金属の再結晶温度以上に加熱されたリング材を圧延するリング圧延方法であって、
    前記リング圧延装置の半径方向圧延部で前記リング材を半径方向に圧延する工程と、
    前記リング圧延装置の軸方向圧延部で前記半径方向に圧延する工程で前記半径方向に圧延したリング材を軸方向に圧延する工程とを含み、
    前記リング材を半径方向に圧延する工程において、
    前記半径方向圧延部のマンドレル部で前記リング材の内周側から肉厚方向に押圧しながら前記リング材の前記マンドレルが当接する部分の外周側に外周ロールを当接させた状態で前記外周ロールの内側に当接させた駆動軸部で外周ロールを回転駆動することにより前記リング材を半径方向に圧延することを特徴とするリング圧延方法
  7. 請求項6記載のリング圧延方法であって、前記外周ロールの表面温度を測定し、前記測定した前記外周ロールの表面温度の情報に基づいて前記外周ロールを加熱しながら前記リング材を半径方向に圧延することを特徴とするリング圧延方法。
  8. 請求項6記載のリング圧延方法であって、前記外周ロールを予め加熱し、前記予め加熱した外周ロールを用いて前記リング材を半径方向に圧延することを特徴とするリング圧延方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111318708A (zh) * 2018-12-17 2020-06-23 南京尚吉增材制造研究院有限公司 3d打印制造双层复合管材及其微观组织调控的方法

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