JP2017074039A - ビーズミルによって脂質を取り出す方法 - Google Patents

ビーズミルによって脂質を取り出す方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017074039A
JP2017074039A JP2016202343A JP2016202343A JP2017074039A JP 2017074039 A JP2017074039 A JP 2017074039A JP 2016202343 A JP2016202343 A JP 2016202343A JP 2016202343 A JP2016202343 A JP 2016202343A JP 2017074039 A JP2017074039 A JP 2017074039A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bead mill
biomass
phase
minutes
lipids
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016202343A
Other languages
English (en)
Inventor
セバスチャン・ジュボー
Jubeau Sebastien
ヴァレリア・モンタレスコ
Montalescot Valeria
トマ・リナルディ
Rinaldi Thomas
セルジョ・リオ
Rios Sergio
リュク・マレシャル
Marechal Luc
ジェレミ・プリュヴォ
Pruvost Jeremy
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Universite de Nantes
Algosource SAS
Original Assignee
Universite de Nantes
Algosource SAS
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Universite de Nantes, Algosource SAS filed Critical Universite de Nantes
Publication of JP2017074039A publication Critical patent/JP2017074039A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11BPRODUCING, e.g. BY PRESSING RAW MATERIALS OR BY EXTRACTION FROM WASTE MATERIALS, REFINING OR PRESERVING FATS, FATTY SUBSTANCES, e.g. LANOLIN, FATTY OILS OR WAXES; ESSENTIAL OILS; PERFUMES
    • C11B1/00Production of fats or fatty oils from raw materials
    • C11B1/02Pretreatment
    • C11B1/04Pretreatment of vegetable raw material
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11BPRODUCING, e.g. BY PRESSING RAW MATERIALS OR BY EXTRACTION FROM WASTE MATERIALS, REFINING OR PRESERVING FATS, FATTY SUBSTANCES, e.g. LANOLIN, FATTY OILS OR WAXES; ESSENTIAL OILS; PERFUMES
    • C11B1/00Production of fats or fatty oils from raw materials
    • C11B1/02Pretreatment
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11BPRODUCING, e.g. BY PRESSING RAW MATERIALS OR BY EXTRACTION FROM WASTE MATERIALS, REFINING OR PRESERVING FATS, FATTY SUBSTANCES, e.g. LANOLIN, FATTY OILS OR WAXES; ESSENTIAL OILS; PERFUMES
    • C11B1/00Production of fats or fatty oils from raw materials
    • C11B1/06Production of fats or fatty oils from raw materials by pressing
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11BPRODUCING, e.g. BY PRESSING RAW MATERIALS OR BY EXTRACTION FROM WASTE MATERIALS, REFINING OR PRESERVING FATS, FATTY SUBSTANCES, e.g. LANOLIN, FATTY OILS OR WAXES; ESSENTIAL OILS; PERFUMES
    • C11B1/00Production of fats or fatty oils from raw materials
    • C11B1/10Production of fats or fatty oils from raw materials by extracting

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Crushing And Grinding (AREA)

Abstract

【課題】本発明の技術的課題は、微細藻類バイオマスに含まれる脂質を分画する方法であって、そのバイオマスを乾燥させることを必要とせず、溶媒を使用せずに済ませることを可能にし、組成物の様々な成分が次に容易に分離できる組成物を得ることをもたらす方法を利用可能にすることである。【解決手段】本発明は、以下の工程:微細藻類バイオマスであって、前記微細藻類バイオマスの総質量に対して少なくとも15質量%の脂質を含み、かつ、1g/l〜200g/lの乾燥物質濃度を有する微細藻類バイオマスを準備する工程;前記バイオマスをビーズミルによって粉砕(ミリング)する工程であって、前記ミリングする工程が、ビーズの直径(dGM)が0.2〜2.5×10−3m、好ましくは0.4〜1.0×10−3m、好ましくはおよそ0.6×10−3mであり;翼端撹拌速度(ブレードチップ撹拌速度)(ν)が4〜50m/秒、好ましくは5〜20m/秒であり、好ましくはおよそ8m/秒である条件で操作される工程;及び得られた組成物を取り出す工程を含む、微細藻類バイオマスの処理方法に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、藻類バイオマスの開発の分野に関し、より具体的には、本発明は微細藻類から生じる脂質を抽出する方法に関する。
微細藻類は主に単細胞である真核生物であり、細胞膜と細胞壁によって区切られている。この細胞壁の組成及び構造は、対象にしている微細藻類に応じてさまざまである。
したがって、いくつかの緑色微細藻類、例えばクロレラ(Chlorella)では、細胞壁はセルロースからなり、高い剛性を有し、機械的応力に対する藻類の高い耐性をもたらしている。
珪藻の種類に属する微細藻類については、細胞壁(これは被殻ともいわれる)は、結晶化したシリカからなる。後者はクロレラのものよりも脆い。
最後に、その他の種は、環境からの攻撃から自分を守るためにそれらの細胞の周りに多糖類の鞘を堆積させる。この鞘の厚さは経時的に変化し、その微細藻類の指数関数的成長の間は極めて薄く、静止期にはより厚い。
微細藻類の開発における興味は増大している。したがって、微細藻類は非常に多くの応用、特に、食品、化粧品、医薬品などにおける応用がある。さらに、多くの研究が、それをバイオ燃料として用いることについての観点で、藻類バイオマスにおいて行われている。
全ての微細藻類バイオマスを開発する目的で、バイオ精製の観点から、その微細藻類のさまざまな代謝産物を分画し、単離することが必要である。
微細藻類の主な代謝産物、すなわち、多糖類、タンパク質、及び色素は、通常、培地に溶ける。さらに、微細藻類は、特定の条件下では、「TAG」(脂肪酸トリグリセリド)とよばれるトリグリセリドの小球の形態で多量の脂質を蓄積しうる。さらに、それらはまた、「PUFA」とよばれるポリ不飽和脂肪酸を、高い付加価値を有するリン脂質及び糖脂質の形態で生産する。
本発明の目的は、特に、藻類バイオマスからの脂質の回収、さらに特に脂肪酸トリグリセリド及びポリ不飽和脂肪酸の回収である。
これら2つの画分は、慣例的には、予め乾燥させた藻類に対する有機溶媒による抽出と、次に様々な単位操作(選択的抽出、選択的沈殿、蒸留など)による様々な群の脂質の分画によって回収される。脂質はしたがって有機相中に回収され、タンパク質はその有機溶媒に溶けない画分に回収される。この技術は、「Lipid extracted algae as a source for protein and reduced sugar: a step closer to the biorefinery」, Ansari, F. A., A. Shriwastav, S. K, Gupta, I. Rawat, A. Guldhe 及びF. Bux (2015) Bioresour Technol 179: 559-564に特に記載されている。
この方法は、バイオマスを乾燥させることと関連して高いエネルギー消費を含み、これはまた、特定の熱に敏感な化合物、例えば、ビタミン類、色素、又は特定のタンパク質の分解も引き起こす。一連の操作及びまた用いられる多量の溶媒は、その方法を複雑にし、生産コストを増大させる。
本発明の方法の主な利点の一つは、バイオマスを予め乾燥させることなく、バイオマスに対して実施できることである。本発明の方法は、したがって、長い時間がかかり、かつエネルギー及びお金の両方について費用がかかる乾燥工程を行うことを避けることを可能にする。
米国特許出願公開第2013/0338384号明細書は、微細藻類バイオマスから脂質を回収するための方法を開示しており、その方法は、そのバイオマスを1〜5バールの範囲の圧力において80℃〜150℃の範囲の温度に加熱する工程を含む。
バイオディーゼル生産のために適している脂質を回収するという観点でクロレラ・バルガリス(Chlorella vulgaris)の細胞を壊すための方法も、以下の刊行物に特に記載されている:「Disruption of Chlorella vulgaris Cells for the Release of Biodiesel-Producing Lipids: A Comparison of Grinding, Ultrasonication, Bead Milling, Enzymatic Lysis, and Microwaves」, Hongli Zhengら, Appl. Biochem Biotechnol (2011) 164: 1215-1224。
この刊行物は、ビーズミルを使用し、かつ単純な遠心分離によって容易に利用されうる組成物を得ることを可能にする、本発明による方法の条件を記載していない。
米国特許出願公開第2013/0338384号明細書
Ansari, F. A., A. Shriwastav, S. K, Gupta, I. Rawat, A. Guldhe 及びF. Bux (2015) Bioresour Technol 179: 559-564 Hongli Zhengら, Appl. Biochem Biotechnol (2011) 164: 1215-1224
本出願の基礎である、提示される技術的課題は、微細藻類バイオマスに含まれる脂質を分画する方法であって、そのバイオマスを乾燥させることを必要とせず、溶媒を使用せずに済ませることを可能にし、組成物の様々な成分が次に容易に分離できる組成物を得ることをもたらす方法を利用可能にすることである。
実際に、バイオマスをバイオ精製する枠組みにおいて、成分それぞれの選択的抽出が望まれる。
本発明による方法は、これらの要求に応じている。
本発明の第一の課題は、微細藻類バイオマスを処理する方法を目的としており、その方法は以下の工程を含む:
- バイオマスの全質量に対して少なくとも15質量%の脂質を含み、かつ1g/L〜200g/Lの間の乾燥物質濃度を有する微細藻類バイオマスを準備する工程、
- そのバイオマスを、ビーズミルを使用して粉砕する工程であって、ビーズミルが以下の条件:
- ビーズの平均直径(dGM)が0.2〜2.5×10−3m、好ましくは0.4〜1.0×10−3mの範囲であり、好ましくは約0.6×10−3mであり、
- 翼端撹拌速度(blade-tip agitation speed)(ν)が4〜50m・s−1、好ましくは5〜20m・s−1の範囲であり、好ましくは約8m・秒−1である、
で操作される工程;
- 得られた組成物を回収する工程。
本発明にしたがう粉砕を実施するための条件は、実質的に全てのトリグリセリドの小滴の放出を確実にすることを可能にし、同時に、リン脂質及び糖脂質のいくらか又は全ての放出をもたらす細胞構造の部分的な破壊を確実にする。
さらに、本発明にしたがう粉砕を実施するための条件は、媒体の過度の均質化を避け、その結果、エマルションの形成を避けることを可能にする。
上記の粉砕の最後に得られる組成物は、次に容易に利用できるという利点を有する。
本発明の第二の主題は、本発明の方法によって得られる組成物を目的としている。
本発明にしたがうビーズミルを使用する工程に、以下の複数の工程(この順序で)を続けることが有利である:
- 5〜40℃の温度において、2〜40分間のあいだ、3500g〜20000gのあいだの遠心加速度で、得られた組成物を遠心分離し、その遠心分離工程が少なくとも3つの相の生成をもたらす工程;
- 「スーパーペレット」と称する第一の相、第一の相より密度が高い「上清相」と称する第二の相、及び第二の相より密度が高い「ペレット」と称する第三の相を単離することを可能にする、それらの相を回収する工程。
有利には、遠心分離の工程は、ビーズミルを用いる工程の終わりに得られた組成物に対して直接実施される。すなわち、遠心分離の工程は、前述の得られた組成物の回収を目的とする工程以外の中間工程(1以上)なしにビーズミルを使用する工程の後に実施される。
本発明による方法は、したがって、バイオマスを乾燥させることなく(湿式抽出)あるいは溶媒を用いることなく、微細藻類に含まれる脂質及びタンパク質を分画し、それによって化合物の変性を避けるとともに、処理すべき体積を制限することを可能にする。
本発明による方法の別の利点は、培地に対して、特に、微細藻類が残した生産物の懸濁液に直接実施できることであり、これがその方法を実施するために用いられる水の体積を減らすのに寄与する。
したがって、本発明による方法は、培養後に直接得られた濃縮されたバイオマスを用いて作業することを可能にする。
有利には、以下のわずか2工程:粉砕の工程、及び相分離の工程を実施することによって、異なる化合物が選択的に富化された以下の3つの相を直接得ることが可能である:「スーパーペレット」と称する脂質が豊富な第一の相、「上清相」と称するタンパク質が豊富な第二の相、及び不溶性可能物が豊富な「ペレット」と称する第三の相。
スーパーペレット及びペレットはしたがって直接利用することができ、上清相を、溶解した糖類及びTAGからのタンパク質の分離、あるいはタンパク質及びTAGの濃縮のいずれかを可能にするメンブラン濾過操作にかけて、2つの精製された画分を得ることができる。
この場合、バイオマスを乾燥させること及び溶媒を用いることに関連した、分子に対する悪影響は全く観測されない。
[微細藻類バイオマス]
本発明による方法は、充分に脂質が多く、充分に濃縮された微細藻類バイオマスから出発して実施される。したがって、微細藻類バイオマスは、そのバイオマスの全質量に対して、少なくとも15質量%、好ましくは約17.5質量%の脂質を含み、それに加えて、微細藻類バイオマスは、処理される微細藻類バイオマスの体積に対して、1g/L〜200g/L、好ましくは5g/L〜150g/L、なおさらに好ましくは35g/L〜100g/Lの乾燥物濃度を有する。
微細藻類バイオマスは、好ましくは、ナンノクロロプシス種(Nannochloropsis sp.)、ナンノクロロプシス・オセアニカ(Nannochloropsis oceanica)、ナンノクロロプシス・オクラータ(Nannochloropsis oculata)、テトラセルミス・スエシカ(Tetraselmis suecica)、ポルフィリジウム・クルエンタム(Porphyridium cruentum)、パラクロレラ・ケスレリ(Parachlorella kessleri)、ドナリエラ・サリナ(Dunaliella salina)、クロレラ・バルガリス(Chlorella vulgaris)、ネオクロリス・オレオアバンダンス(Neochloris oleoabundans)、ヘマトコッカス・プルビアリス(Haematococcus pluvialis)から、好ましくは以下の株:ナンノクロロプシス・オセアニカ(Nannochloropsis oceanica)、パラクロレラ・ケスレリ(Parachlorella kessleri)、テトラセルミス・スエシカ(Tetraselmis suecica)から選択される少なくとも1種の微細藻類を含む
[ビーズミルを用いる方法]
本発明の方法は、ビーズミルを用いる工程を含む。
ビーズミルは、粘性のある製品、例えば、塗料の均質化のために、また、鉱物を粉砕するために慣用されている。ビーズミルは、処理される組成物を受け入れるための室(チャンバー)、例えば、蓋で覆われたボウルを含み、そのチャンバーには、ポンプによって、処理される組成物が供給される。
通常、ミル内のビーズの充填量(これはビーズによって占められているボウルの体積のパーセント割合に対応する)は50%〜80%、好ましくは70%〜80%(体積/体積)、有利には約75%(体積/体積)の範囲である。
ビーズは別にして、チャンバーの内容物は、本質的に微細藻類バイオマスを含む。
充填量は、特に、使用するビーズの性質に応じて変えることができる。これは、特定の場合には、撹拌機の複数の翼の間でビーズの凝集が観察されうるからである。
処理される媒体に適した充填量を選択することは、当業者の知識の一部である。
ミルの中への組成物の供給の流速は、一般に、150ml/分〜200ml/分の範囲である。処理される媒体に適した供給の流速を選択することも、当業者の知識の一部である。
ビーズミル内での処理は、好ましくは、1〜30分間、好ましくは2〜20分間、なおさらに好ましくは4〜10分間の範囲の、そして有利には約6分間の継続時間(滞留時間)のあいだ行われる。
ビーズミル中での処理は、18℃〜40℃の範囲、好ましくは18℃〜25℃の範囲に通常は調節された温度で、通常行われる。
既に述べたとおり、本発明による機械的処理法は、ビーズミル、好ましくはガラスビーズミルを使用し、その条件は以下のとおりである:
- ビーズの平均直径(dGM)が0.2〜2.5×10−3m、好ましくは0.4〜1.0×10−3mの範囲であり、好ましくは約0.6×10−3mであり、
- 翼端撹拌速度(blade-tip agitation speed)(ν)が4〜50m・s−1、好ましくは5〜20m・s−1の範囲であり、好ましくは約8m・秒−1である。
ビーズで粉砕する工程(ビーズミル工程)の終わりに、得られた組成物が有利に回収される。
本方法の一つの態様によれば、単一のビーズミル工程が行われる。
本方法の好ましい態様によれば、ビーズミル中での処理は、少なくとも2回、好ましくは2〜10回、有利には3〜4回のあいだで繰り返される。
この方法は、ある体積のバイオマスを簡単に処理することができるために、バッチ式で実施することが好ましい。
[遠心分離工程]
既に述べたとおり、上記3つのこれまで述べた相を与える遠心分離を可能にする運転条件は、
- 3500g〜20000gの間、好ましくは6000g〜15000gの間、なおさらに好ましくは約12000gの遠心加速度、
- 2〜40分の間、好ましくは5〜30分の間、なおさらに好ましくは10〜20分の間の継続時間、
- 5〜40℃の間、好ましくは10〜30℃の間、なおさらに好ましくは20〜25℃の間の、得られた組成物の温度
である。
既に述べたとおり、この遠心分離工程の終わりに本質的に3つの相が得られ、これらの3つの相は異なる化合物が選択的に富化されている。
第一の相であるスーパーペレットは、通常、30%より多い、好ましくは60%より多い脂質を含む。それはまた、10〜30%の間の限定された量のタンパク質も含み、そのスーパーペレットの直接使用を可能にしている。
それでもなお、意図した使用に応じて、スーパーペレット中に存在するタンパク質を分離するための操作を行ってもよい。
使用する分離方法を選択することは、当業者の知識の一部である。
さらに、スーパーペレットの精製のための操作は、低減された割合のタンパク質のおかげで、より容易にされる。
第一の相は、本質的には、トリグリセリド(TAG)と、リン脂質及び糖脂質の形態にある「PUFA」と称されるポリ不飽和脂肪酸との混合物を含む。
第二の相である上清相は、通常、20%より多い、好ましくは40%より多いタンパク質と多量の脂質を含む。
したがって、上清相を、タンパク質と脂質、特にTAGを分離するための1以上の操作にかけて、2つの精製された画分を得てもよく、この/これらの分離操作は、有利には、膜を使用して行うことができる。
有利には、脂質を分離する少なくとも1つの工程が、第二の相に対して行われる。
分離操作の終わりに単離された脂質、特にTAG、及びスーパーペレット、又はスーパーペレットから単離された脂質は、有利には一緒にまとめられる。
第三の相であるペレットは、不溶性化合物が豊富である。このペレットは直接使用できる。
特に、上記3つの相が、選択的に異なる化合物について富化されているという事実によって、成分の精製のための上記操作はより容易にされている。
本発明による方法は、脂質の目的とする回収および実質的に完全な回収を可能にすると考えられるべきである。
[脂質の特性]
脂質は、化学組成物、化粧品組成物、又は医薬組成物に、栄養補助産業において、かつ食品、特に動物用餌に用いられる。
以下の例は、本発明の範囲を制限することなしに本発明を説明する。
全てのこれらの例について、ナンノクロロプシス・オセアニカ(Nannochloropsis oceanica)のバイオマスが用いられる。このバイオマスは、10Lの管状の光バイオリアクター中で培養された。
このバイオマスを、各例において特定する条件の下で、ガラスビーズ用いてビーズミル(DynoMill Multilab社, WAB, スイス国)を使用して処理した。
脂質はFolch法によって分析する。
タンパク質は、280nmにおける吸光度によって分析し、分光学的分析の正確さを確かめるために、この分析とともに場合によっては任意選択によってBCAプロトコルにしたがって行われるタンパク質分析を追加することができる。
[実施例1(本発明による)]
粉砕(ミリング)工程
- 17.5%の脂質を含むナンノクロロプシス・オセアニカ(Nannochloropsis oceanica)のバイオマス、
- 供給物の乾燥物質濃度:75g/L、
- ガラスビーズ:直径0.6mm、
- 撹拌速度:8m・s−1
- φ:ミルの充填量:75%、
- Q:供給流速、ml/分単位:200、
- 温度:20℃に調節、
- 6分の平均滞留時間。
遠心分離工程:
- 10分間、20℃において、500mlの容器内で、17000gでの遠心分離。
Figure 2017074039
この実施例では、上述した3つのフラクションが実際に回収された。
[例2(比較)]
12.5%の脂質を含むナンノクロロプシス・オセアニカ(Nannochloropsis oceanica)バイオマス、
- 供給物の乾燥物質濃度:75g/L、
- ガラスビーズ:直径0.6mm、
- 撹拌速度:8m・s−1
- φ:ミルの充填量:75%、
- Q:供給流速、ml/分単位:200、
- 温度:20℃に調節、
- 6分の平均滞留時間。
この例では、より少ない脂質量のバイオマスを用いて、2つの相だけが、遠心分離の後で得られる。
したがって、記載した発明によって、わずか2つの操作において、湿潤バイオマスに対して溶媒なしで全脂質のほぼ70%の抽出、及びまた、TAG及びPUFAが多い極性脂質の分別を達成することが可能である。
スーパーペレット及びペレットは、したがって直接利用することができ、上清相を、2つの精製された画分をもたらすタンパク質とTAGの分離のための操作(膜)にかけることができる。

Claims (7)

  1. 微細藻類バイオマスの処理方法であって、以下の工程:
    - 微細藻類バイオマスの全質量に対して少なくとも15質量%の脂質を含み、かつ1g/L〜200g/Lの間の乾燥物質濃度を有する微細藻類バイオマスを準備する工程、
    - 前記微細藻類バイオマスを、ビーズミルを使用して粉砕する工程であって、ビーズミルが以下の条件:
    - ビーズの平均直径(dGM)が0.2〜2.5×10−3m、好ましくは0.4〜1.0×10−3mの範囲であり、好ましくは約0.6×10−3mであり;
    - 翼端撹拌速度(ν)が4〜50m・s−1、好ましくは5〜20m・s−1の範囲であり、好ましくは約8m・秒−1であり;
    - 前記ビーズミル内のビーズの充填量が50%〜80%の範囲である条件
    で操作される工程;
    - 得られた組成物を回収する工程、
    を含むことを特徴とする、処理方法。
  2. ビーズミル内での処理が、1〜30分間、好ましくは2〜20分間、なおさらに好ましくは4〜10分間の範囲、有利には約6分間の継続時間のあいだ行われる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ビーズミル内のビーズの充填量が70%〜80%(体積/体積)、有利には約75%(体積/体積)の範囲である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. ビーズミル内での処理工程に続いて以下の工程:
    - 5〜40℃の温度において、2〜40分間の範囲の継続時間のあいだ、3500g〜20000gの範囲の遠心加速度で、得られた組成物を遠心分離する工程であって、前記遠心分離の工程が少なくとも3つの相の生成をもたらす工程;
    - 「スーパーペレット」と称する第一の相、第一の相より密度が高い「上清相」と称する第二の相、及び第二の相より密度が高い「ペレット」と称する第三の相を単離することを可能にする、それらの相を回収する工程、
    をこの順序で行う、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 脂質を分離する少なくとも1つの工程を第二の相に対して行う、請求項4に記載の方法。
  6. 前記微細藻類バイオマスが、ナンノクロロプシス種(Nannochloropsis sp.)、ナンノクロロプシス・オセアニカ(Nannochloropsis oceanica)、ナンノクロロプシス・オクラータ(Nannochloropsis oculata)、テトラセルミス・スエシカ(Tetraselmis suecica)、ポルフィリジウム・クルエンタム(Porphyridium cruentum)、パラクロレラ・ケスレリ(Parachlorella kessleri)、ドナリエラ・サリナ(Dunaliella salina)、クロレラ・バルガリス(Chlorella vulgaris)、ネオクロリス・オレオアバンダンス(Neochloris oleoabundans)、ヘマトコッカス・プルビアリス(Haematococcus pluvialis)から、好ましくは以下の株:ナンノクロロプシス・オセアニカ(Nannochloropsis oceanica)、パラクロレラ・ケスレリ(Parachlorella kessleri)、テトラセルミス・スエシカ(Tetraselmis suecica)から選択される少なくとも1種の微細藻類を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法によって得ることが可能な組成物。
JP2016202343A 2015-10-16 2016-10-14 ビーズミルによって脂質を取り出す方法 Pending JP2017074039A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR1559840 2015-10-16
FR1559840A FR3042505B1 (fr) 2015-10-16 2015-10-16 Procede de recuperation des lipides au moyen d'un broyeur a billes

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017074039A true JP2017074039A (ja) 2017-04-20

Family

ID=55072907

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016202343A Pending JP2017074039A (ja) 2015-10-16 2016-10-14 ビーズミルによって脂質を取り出す方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20170107445A1 (ja)
EP (1) EP3156474A1 (ja)
JP (1) JP2017074039A (ja)
FR (1) FR3042505B1 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3143636B2 (ja) * 1991-09-11 2001-03-07 株式会社サン・クロレラ 細胞破裂によるクロレラ細胞壁の破砕方法
WO2012084864A1 (en) 2010-12-20 2012-06-28 Shell Internationale Research Maatschappij B.V. Process for the release of lipids from microalgae
WO2012109642A1 (en) * 2011-02-12 2012-08-16 Phycal, Inc. Aqueous extraction methods for high lipid microorganisms
FR3008001B1 (fr) * 2013-07-04 2017-05-05 Roquette Freres Procede optimise de rupture des parois de chlorelles par broyage mecanique
FR3008712B1 (fr) * 2013-07-19 2016-09-16 Roquette Freres Procede optimise de rupture des parois de chlorelles par homogeneisation a tres haute pression

Also Published As

Publication number Publication date
US20170107445A1 (en) 2017-04-20
FR3042505B1 (fr) 2019-12-13
FR3042505A1 (fr) 2017-04-21
EP3156474A1 (fr) 2017-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Phong et al. Mild cell disruption methods for bio-functional proteins recovery from microalgae—Recent developments and future perspectives
Pan-utai et al. Extraction, purification and antioxidant activity of phycobiliprotein from Arthrospira platensis
Grima et al. Solvent extraction for microalgae lipids
Catchpole et al. The extraction and fractionation of specialty lipids using near critical fluids
CN1267174C (zh) 从含油种子和微生物来源提取和冬化脂类的方法
EP2854558B1 (fr) Procédé continu d'enrichissement en esters éthyliques de dha d'une huile produite par des microalgues
JP2017521084A (ja) 微細藻類バイオマスから可溶性タンパク質を抽出する方法
CN107523417A (zh) 提取微生物油脂的方法
KR20170105498A (ko) 지질이 풍부한 분쇄 미세조류 가루를 제조하는 방법
JP2015530083A (ja) 微細藻類により産生されるルテインに富む組成物を調製する方法
Callejón et al. Obtaining highly pure EPA-rich lipids from dry and wet Nannochloropsis gaditana microalgal biomass using ethanol, hexane and acetone
Ren et al. Production, processing, and protection of microalgal n-3 pufa-rich oil
Dupré et al. Microalgal biomass of industrial interest: Methods of characterization
CN105229161B (zh) 含类胡萝卜素的组合物的制造方法及含类胡萝卜素的组合物
Liu et al. Coupling bead-milling and microfiltration for the recovery of lipids and proteins from Parachlorella kessleri: Impact of the cell disruption conditions on the separation performances
JP2017074039A (ja) ビーズミルによって脂質を取り出す方法
Cerón García et al. Preparative recovery of carotenoids from microalgal biomass
TW201809261A (zh) 可食用真菌
KR20170105497A (ko) 단백질이 풍부한 미세조류의 바이오매스의 성분들을 분별하는 방법
CN111286402A (zh) 含岩藻黄素的藻油及其提取方法和健康食品
US10611854B2 (en) Degumming method
US20220144790A1 (en) Method for obtaining fucoxanthin and fatty acids from the biomass of algae
CN111280446A (zh) Epa提取物及其制备方法和应用
CN103180422A (zh) 含微生物油和微生物物质的混合物的分离方法
JP6305530B2 (ja) 改質藻油体、藻油体の安定化方法、及び藻油体の抗酸化性の増強方法