JP2017073592A - 制御システム、および中継装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】T分岐回線を含むループ型ネットワークの可用性を従来用よりも向上させることを可能にする。
【解決手段】リング状の主回線に、各々T分岐回線の終端となる2つのT分岐局を接続し、各T分岐回線に第1および第2の中継手段を設ける。第1の中継手段は、主回線から受信したフレームについてT分岐回線を介して受信済であるか否かを判定し、受信済の場合には主回線を介してその宛先へ転送する一方、受信していない場合にはT分岐回線へ転送する。第2の中継手段は、T分岐回線から受信したフレームについて過去にT分岐回線へ転送したものであるか否かを判定し、転送していた場合には主回線を介してその宛先へ転送する一方、転送していない場合にはT分岐回線へループバックする。また、第1および第2の中継手段の各々は、フレームの転送先との通信が不能である場合には、当該フレームをループバックする。
【選択図】図3

Description

本発明は、工場や各種プラント等の産業施設における各種操業を制御するための制御システムに関する。
この種の制御システムには、産業施設内に設置されたセンサからの計測データの収集やその収集結果に応じた電動機やサーボ等の駆動制御を行う制御装置と、センサや電動機等のIO装置とが含まれている。この種の制御システムでは、ループ型ネットワークが採用されることが多い。ループ型ネットワークとは、IO装置や制御装置等の各種通信装置をリング状の通信回線に接続して構成されたネットワークのことを言う。
制御システムにおいてループ型ネットワークが採用されることが多い理由は以下の通りである。制御システムにおいて、通信回線の断線等に起因して他の通信装置とのデータ通信を行えない通信装置が発生すると、産業施設全体の操業に支障が生じる虞がある。このため、制御システムは、通信回線の断線等が発生したとしても、本来の機能が損なわれることが無いシステム、すなわち、可用性の高いシステムであることが必要である。以下では、他の通信装置とのデータ通信を行えない通信装置が発生することを「通信装置の脱落」と呼ぶ。ループ型ネットワークでは、リング状の通信回線の何れか一カ所に断線等が発生したとしてもバス型ネットワークとして機能することが可能であり、通信装置の脱落が発生することはない。以上が、制御システムにおいてループ型ネットワークが採用されることが多い理由である。
ループ型ネットワークには、通信回線をリング状に敷設する必要があるため、通信回線の取り回しの自由度が低く、産業施設内におけるIO装置や制御装置の配置や増設に柔軟に対応することができない、といった問題があった。そこで、このような問題を解決するための技術が従来より種々提案されており、その一例としては、分配器(特許文献1参照)やT分岐局と呼ばれる中継装置を用いてネットワークを分岐させる技術が挙げられる。
特開2004−227261号公報
しかしながら、リング状の主回線にT分岐局を用いてT分岐回線を接続した制御システムでは、T分岐局の故障により、T分岐回線に接続された通信装置が脱落する、といった問題があった。
本発明は以上に説明した課題に鑑みて為されてものであり、T分岐回線を含む制御システムの可用性を従来よりも向上させることを可能にする技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、第1の通信回線としてリング状ネットワークを形成する主回線を有するとともに、各々別個の中継装置を介して第1の通信回線に接続されるT分岐回線として機能する1または複数の第2の通信回線を有する制御システムにおいて、主回線にT分岐回線を接続する中継装置の各々が二重化されていることを特徴とする制御システムを提供する。このような制御システムにおいては、二重化された中継装置の一方が故障しても、当該中継装置を介して主回線に接続されるT分岐回線に接続されている通信装置の脱落が発生することはない。つまり、本発明によれば、T分岐回線を含む制御システムの可用性を従来用よりも向上させることが可能になる。
より詳細に説明すると、二重化された中継装置の各々には、第1または第2の通信回線を介して受信したデータブロックの転送先との通信が不能である場合には、当該データブロックを当該転送先の通信回線からの受信データブロックとしてループバックする処理を実行させる。そして、二重化された中継装置の一方、例えば、データ通信の上流側の中継装置には、第1の通信回線を介して上流側から受信したデータブロックを第2の通信回線へ転送するとともに、第2の通信回線を介して受信したデータブロックを第1の通信回線を介して下流側へ転送する処理を実行させる。これに対して、下流側の中継装置には、上流側の中継装置が稼働している場合には、主回線を介して上流側から受信したデータブロックを同主回線の下流側へ転送するとともにT分岐回線を介して受信したデータブロックを同T分岐回線へループバックする処理を実行させ、当該上流側の中継装置が稼働していない場合には、主回線を介して上流側から受信したデータブロックをT分岐回線へ転送するとともに、T分岐回線を介して受信したデータブロックを主回線の下流側へ転送する処理を実行させる。
上記中継装置の具体的な構成としては、以下の第1および第2の中継手段を有する構成が挙げられる。第1の中継手段は、第1の通信回線を介して受信したデータブロックについて、第2の通信回線を介して他方の中継装置から受信済であるか否かを判定し、受信済である場合には第1の通信回線を介してその宛先へ転送する一方、受信済ではない場合には第2の通信回線へ転送する。第2の中継手段は、第2の通信回線を介して受信したデータブロックについて、他方の中継装置により第2の通信回線へ転送されたものであるか否かを判定し、他方の中継装置により転送されたものである場合には第2の通信回線へループバックする一方、他方の中継装置により転送されたものではない場合には第1の通信回線を介してその宛先へ転送する。また、第1および第2の中継手段の各々は、データブロックの転送先との通信が不能である場合には、当該データブロックを当該転送先の通信回線からの受信データブロックとしてループバックする。
第1の中継手段および第2の中継手段の各々における判定の実現態様としては種々の態様が考えられ、その一例としてはフラグを用いた態様が挙げられる。具体的には、第1の中継手段は、第1の通信回線を介して受信したデータブロックについて、第1の値が各々初期設定される第1および第2のフラグのうちの後者の値が第1の値であれば、受信していないと判定するとともに第1のフラグに前記第1の値とは異なる第2の値をセットし、第2のフラグの値が第1の値でなければ、受信していたと判定するとともに第2のフラグを第1の値にリセットする。一方、第2の中継手段は、第2の通信回線を介して受信したデータブロックについて、第1のフラグの値が第1の値であれば、転送していないと判定するとともに第2のフラグに第2の値をセットし、第1のフラグの値が第1の値でなければ、転送していたと判定するとともに第1のフラグを第1の値にリセットする、といった具合である。
また、上記第1および第2のフラグについては、当該第1および第2のフラグを保持する記憶手段を各中継手段に設け、各々の記憶手段に保持されている第1および第2のフラグの参照および更新を行わせるようにしても良く、本発明の制御システムにおいて送受信されるデータブロックの所定領域に第1および第2のフラグを割り当てるようにしても良い。
また、上記課題を解決するために本発明は、上記第1の中継手段と上記第2の中継手段とを備える中継装置を提供する。このような中継装置を主回線に2台接続し、これら中継装置の各々が終端となるようにT分岐回線を接続すれば、上記制御システムを構築することができるからである。
以上説明したように、本発明によれば、主回線にT分岐回線を接続する2つの中継装置の両方が同時に故障しない限り、T分岐回線に接続されている通信装置の脱落は発生しない。つまり、本発明によれば、T分岐回線を含む制御システムの可用性を従来用よりも向上させることが可能になる。
本発明の一実施形態の制御システム1の構成例を示す図である。 同制御システム1に含まれるT分岐局10_1およびT分岐局10_2の構成例を示すブロック図である。 本実施形態の動作例を示す図である。 本実施形態の動作例を示す図である。 本実施形態の動作例を示す図である。 本実施形態の動作例を示す図である。 本実施形態の動作例を示す図である。 本実施形態の動作例を示す図である。 本発明の変形例(1)を説明するための図である。 本発明の変形例(3)を説明するための図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
(A:構成)
図1は、本発明の一実施形態の制御システム1の構成例を示す図である。
制御システム1は、産業施設に設置される通信システムであり、その産業施設における各種操業を制御する。図1に示すように、制御システム1は、IO装置20_n(n=1〜6)と、制御装置30と、T分岐局10_1およびT分岐局10_2と、を有する。
IO装置20_n(n=1〜6)の各々は、上記産業施設内に敷設されるセンサである。以下では、IO装置20_n(n=1〜6)の各々を区別する必要が無い場合には「IO装置20」と表記する。本実施形態では、IO装置20がセンサである場合について説明するが、電動機やサーボであっても良い。本実施形態の制御システム1には、6台のIO装置20が含まれているが、5台以下、または7台以上のIO装置20が制御システム1に含まれていても良い。
制御装置30は、PLC(Programmable Logic Controller)或いはDCS (Distributed Control System)である。制御装置30についても従来の制御システムにおける制御装置と特段に変わるところはないため、詳細な説明を省略する。本実施形態の制御システム1には制御装置30が1台だけ含まれているが、複数の制御装置が含まれていても良い。
本実施形態の制御システム1では、T字状に分岐したリング状ネットワークが採用されている。より詳細に説明すると、IO装置20_1、IO装置20_2、IO装置20_3、制御装置30、T分岐局10_1およびT分岐局10_2は、図中の矢印Xの示す方向、すなわち、反時計回り方向にこの順に並ぶように、リング状の主回線に接続されている。図1では当該主回線が実線で表記されている。そして、T分岐局10_1とT分岐局10_2にはT分岐回線が接続されている。図1では当該T分岐回線が点線で表記されている。このT分岐回線には、IO装置20_4、IO装置20_5およびIO装置20_6が接続され、主回線と同様にリング状ネットワークが形成される。
T分岐局10_1およびT分岐局10_2の各々は、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルにおける第2層、すなわち、データリンク層のデータ通信を中継する中継装置である。以下ではT分岐局10_1とT分岐局10_2の各々を区別する必要がない場合には、「T分岐局10」と表記する。データリンク層におけるデータの送受信単位はフレームであるから、T分岐局10は、フレームの転送制御を行う。以下、本実施形態におけるデータ通信、すなわち、制御システム1におけるフレームの転送制御を説明するため、主回線およびT分岐回線における通信の方向を以下のように定義する。
主回線上では、IO装置20や制御装置30、T分岐局10等の各通信装置から見て時計回りに隣接する他の通信装置のことを「上流側装置」と呼び、反時計回りに隣接する他の通信装置のことを「下流側装置」と呼ぶ。例えば、IO装置20_3にとっての上流側装置はIO装置20_2であり、同下流側装置は制御装置30である。これに対して、T分岐回線上では、IO装置20や制御装置30、T分岐局10等の各通信装置から見てT分岐局10_1側の他の通信装置のことを「上流側装置」と呼び、T分岐局10_2側の他の通信装置のことを「下流側装置」と呼ぶ。例えば、IO装置20_5にとっての上流側装置はIO装置20_4であり、同下流側装置はIO装置20_6である。主回線およびT分岐回線の各々は、順方向のデータ通信のための第1の通信線と逆方向のデータ通信のための第2の通信線を含んでいる。順方向のデータ通信とは上流側から下流側へのデータ通信のことを言い、逆方向のデータ通信とは下流側から上流側へのデータ通信のことを言う。IO装置20や制御装置30、T分岐局10等の各通信装置は、自装置の下流側へデータを送信する際には上記第1の通信線へ送出し、自装置の上流側へデータを送信する際には上記第2の通信線へ送出する。
本実施形態では、制御装置30は、IO装置20_n(n=1〜6)の各々から周期的に計測データを収集するため、計測データ収集用のフレーム(以下、計測データ収集フレーム)を周期的に下流側へ送信する。計測データ収集フレームでは、IO装置20_n毎に計測データの書き込み領域が予め定められており、制御装置30は当該書き込み領域に所定の初期値を書き込んで送信する。IO装置20_n(n=1〜6)の各々は上流側から受信した計測データ収集フレームにて自装置に対応する書き込み領域の値が上記初期値であれば、当該領域に自装置における計測データを書き込んで下流側へ転送する。計測データ収集フレームの書き込み領域に初期値を設定するのは、上記ループバックに起因する計測データの重複書き込みを防止するためである。制御装置30は、IO装置20_n(n=1〜6)の各々によって順次計測データの書き込まれたフレームを受信することで、1回分の計測データの収集を完了する。なお、本実施形態のIO装置20および制御装置30は、フレームの転送の際にその転送先との通信が不通である場合には当該フレームをループバックする機能を有している。
T分岐局10は、主回線のT分岐を実現しつつ上記計測データ収集フレームの転送制御を実現するためのものである。本実施形態の制御システム1は、主回線上で互いに隣接する2つのT分岐局、すなわち、T分岐局10_1およびT分岐局10_2を含んでいる点が従来の制御システムと異なる。本実施形態では、T分岐局10_1とT分岐局10_2の各々に本実施形態の特徴を顕著に示す処理を行わせることでIO装置20_n(n=1〜6)の各々と制御装置30との間のデータ通信に何らの支障を生じさせることなく、何れか一方のT分岐局に故障が発生したとしても、T分岐回線に接続された通信装置の脱落の発生を回避することが可能となっている。
以下、本実施形態の特徴を顕著に示すT分岐局10を中心に説明する。
図2は、T分岐局10の構成例を示す図である。
図2に示すように、T分岐局10は、中継制御部100、第1通信部110、第2通信部120、および第3通信部130を含んでいる。図2では詳細な図示を省略したが、中継制御部100、第1通信部110、第2通信部120、および第3通信部130はバス(図2では図示略)に接続されている。
中継制御部100は例えばCPU(Central Processing Unit)であり、予めインストールされた中継制御プログラムにしたがって以下の要領でフレームの転送制御を行う。すなわち、中継制御部100は、第1通信部110から受け取った受信フレームについては第3通信部130に与え、第3通信部130から受け取った受信フレームについては第2通信部120に与え、第2通信部120から受け取った受信フレームについては第1通信部110に与える。
第1通信部110および第2通信部120は何れもNIC(Network Interface Card)である。第1通信部110は主回線を介して上流側装置に接続されており、第2通信部120は主回線を介して下流側装置に接続されている。より詳細に説明すると、T分岐局10_1の第1通信部110は主回線を介して制御装置30に接続されており、同第2通信部120は主回線を介してT分岐局10_2に接続されている。T分岐局10_2の第1通信部110は主回線を介してT分岐局10_1に接続されており、同第2通信部120は主回線を介してIO装置20_1に接続されている。
第1通信部110および第2通信部120の各々は、接続先の通信回線を介して受信したフレームを中継制御部100に引き渡す。また、第1通信部110および第2通信部120の各々は、接続先の通信装置とのデータ通信の不通等の通信障害の発生を検出する障害検出機能を有する。第1通信部110および第2通信部120の各々は、通信障害が発生していない状況下で中継制御部100からフレームを引き渡された場合には、当該フレームを接続先の通信回線へ送出する。これに対して、上記障害検出機能により通信障害の発生が検出されている状況下で中継制御部100からフレームを引き渡された場合には、第1通信部110および第2通信部120の各々は、当該フレームを受信フレームとして中継制御部100へループバックする。
第3通信部130も、第1通信部110および第2通信部120と同様にNICである。第3通信部130も、前述した障害検出機能を有し、通信障害の発生を検知した場合には、前述したループバックを行う。これに加えて、第3通信部130は、以下に説明する第1の中継処理と第2の中継処理を実行する。
第1の中継処理は、中継制御部100からフレームを引き渡されたことを契機として実行される処理である。第1の中継処理では、第3通信部130は、中継制御部100から引き渡されたフレーム、すなわち第1通信部110を介して上流側装置から受信したフレームについて、T分岐回線を介して他方のT分岐局から過去に受信済であるか否かを判定する。そして、第3通信部130は、受信済みと判定した場合には、中継制御部100から引き渡されたフレームを中継制御部100へループバックする一方、受信済みではないと判定した場合には、当該フレームをT分岐回線へ転送する。
第2の中継処理は、T分岐回線からフレームを受信したことを契機として実行される処理である。第2の中継処理では、第3通信部130は、T分岐回線から受信したフレームについて、他方のT分岐局によりT分岐回線へ転送されたフレームであるか否かを判定する。本実施形態では、第3通信部130は、自装置がT分岐回線へフレームを転送していない状況下で当該T分岐回線からフレームを受信した場合には、当該フレームについて他方のT分岐局により転送されたフレームと判定する。そして、第3通信部130は、他方の中継装置により転送されたものではないと判定した場合には当該受信フレームを中継制御部100に引き渡す一方、他方のT分岐局により転送されたものと判定した場合には当該受信フレームをT分岐回線へループバックする。
本実施形態では、上記第1および第2の中継処理の各々における判定を実現するため、第3通信部130のレジスタに、送信フラグ130aと受信フラグ130bの2種類のフラグが保持される。送信フラグ130aと受信フラグ130bには、T分岐局10の電源投入やリセットを契機として初期値として第1の値がセットされる。本実施形態における当該第1の値は0である。
送信フラグ130aは、中継制御部100から与えられたフレームのT分岐回線へ転送の実行を契機として第1の値とは異なる第2の値に更新される。本実施形態における当該第2の値は1である。そして、送信フラグ130aは、第2の中継処理における中継制御部100への受信フレームの引き渡しを契機として、第1の値にリセットされる。送信フラグ130aは、第2の中継処理における判定に利用される。すなわち、第3通信部130は、T分岐回線からフレームを受信した時点において送信フラグ130aの値が第1の値であれば、他方のT分岐局によりT分岐回線へ転送されたフレームと判定する。
受信フラグ130bは、T分岐回線からの受信フレームの当該T分岐回線へのループバックの実行を契機として上記第2の値に更新され、第1の中継処理におけるループバックの実行を契機として第1の値にリセットされる。受信フラグ130bは、第1の中継処理における判定に利用される。すなわち、第3通信部130は、中継制御部100からのフレームの引き渡し時点において受信フラグ130bの値が第1の値であれば、当該フレームについてT分岐回線を介して他方のT分岐局から受信済みではないと判定する。
以上がT分岐局10の構成である。
(B:動作)
次いで、T分岐局10が実行する動作を説明する。
以下に説明する各動作例では、図4、図6および図8における時刻t0を動作の開始時刻とする。この時刻t0においてはT分岐局10の送信フラグ130aおよび受信フラグ130bは何れも第1の値(本実施形態では、0)に初期化されている。なお、以下では、T分岐局10_1の構成要素とT分岐局10_2の構成要素の各々を区別する必要がある場合には、枝番“_m”(mは1または2)を付与して区別する。例えば、中継制御部100についてT分岐局10_1におけるものとT分岐局10_2におけるものを区別する必要がある場合には、前者を「中継制御部100_1」と表記し、後者を「中継制御部100_2」と表記する。第1通信部110、第2通信部120、第3通信部130、送信フラグ130aおよび受信フラグ130bについても同様の表記により、T分岐局10_1におけるものとT分岐局10_2におけるものを区別する。
(B−1:正常時の動作)
まず、主回線およびT分岐回線の何れにおいても断線等の障害が発生していない場合の動作、すなわち制御システム1の正常時の動作を、図3および図4を参照しつつ説明する。図3は、本動作例におけるフレームの転送順を示す図であり、図4は、送信フラグ130aおよび受信フラグ130bの更新タイミングを示すタイムチャートである。前述したように、制御システム1では、制御装置30は自装置の下流側へ計測データ収集フレームを送信する。主回線上における制御装置30の下流側装置はT分岐局10_1であるから、図3における矢印300で示すように、制御装置30から送信された計測データ収集フレームは主回線を介して制御装置30の下流側の装置、すなわち、T分岐局10_1に伝送される。
第1通信部110_1は、主回線を介して上流側から受信したフレームを中継制御部100_1に与え、中継制御部100_1は当該フレームを第3通信部130_1に与える。第3通信部130_1は、中継制御部100_1はフレームの引き渡しを契機として第1の中継処理を実行する。本動作例では、計測データ収集フレームの受信時点では受信フラグ130b_1の値は第1の値であるから、第3通信部130_1は、当該フレームをT分岐回線へ転送するとともに、その転送時刻t1において送信フラグ130a_1を第2の値(本実施形態では、1)に更新する(図4参照)。
前述したようにT分岐回線におけるT分岐局10_1の下流側装置はIO装置20_4である。図3における矢印310で示すように、IO装置20_4は、T分岐局10_1から伝送された計測データ収集フレームに自装置における計測データを書き込んで下流側装置、すなわち、IO装置20_5に伝送する。IO装置20_5およびその下流側装置であるIO装置20_6の各々も同様の処理を行う。IO装置20_6の下流側装置はT分岐局10_2であるから、IO装置20_6から下流側へ転送された計測データ収集フレームはT分岐局10_2によって受信される。
第3通信部130_2は、上記計測データ収集フレームの受信を契機として第2の中継処理を実行する。計測データ収集フレームをT分岐回線を介して受信した時点では、送信フラグ130a_2の値は第1の値である。このため、第3通信部130_2は、当該受信フレームをT分岐回線へループバックするとともに、そのループバックの実行時刻t2において受信フラグ130b_2を第2の値に更新する(図4参照)。T分岐局10_2からT分岐回線へループバックされた計測データ収集フレームは、図3における矢印320で示すように、IO装置20_6、IO装置20_5、およびIO装置20_4の各々による転送を経てT分岐局10_1へ伝送される。
第3通信部130_1は、上記の要領でループバックされた計測データ収集フレームの受信を契機として第2の中継処理を実行する。当該フレームの受信時点では、送信フラグ130a_1の値は第2の値であるから、第3通信部130_1は当該フレームを中継制御部100_1に与え、送信フラグ130a_1を第1の値にリセットする(図4:時刻t3)。中継制御部100_1は、第3通信部130_1から受け取ったフレームを第2通信部120_1に与え、第2通信部120_1は当該フレームを主回線の下流側へ転送する。主回線上におけるT分岐局10_1の下流側装置はT分岐局10_2であるから、図3における矢印330で示すように、計測データ収集フレームは主回線を介してT分岐局10_1の下流側の装置、すなわち、T分岐局10_2に伝送される。
第1通信部110_2は、主回線を介して上流側から受信したフレームを中継制御部100_2に与え、中継制御部100_2は当該フレームを第3通信部130_2に与える。第3通信部130_2は当該フレームの引き渡しを契機として第1の中継処理を実行する。主回線を介してT分岐局10_1から転送された計測データ収集フレームの受信時点では、受信フラグ130b_2の値は第2の値であるから、第3通信部130_2は、当該フレームを受信フレームとして中継制御部100_2へループバックし、そのループバックの実行時刻t4において受信フラグ130b_2を第1の値にリセットする(図4参照)。中継制御部100_2は、上記の要領でループバックされた計測データ収集フレームを第2通信部120_2に与え、第2通信部120_2は当該フレームを主回線の下流側へ転送する。
主回線上におけるT分岐局10_2の下流側装置はIO装置20_1であるから、図3における矢印340で示すように、制御装置30から送信された計測データ収集フレームは主回線を介してT分岐局10_2の下流側の装置、すなわち、IO装置20_1に伝送される。以降、IO装置20_1は、上記の要領で伝送された計測データ収集フレームに自装置における計測データを書き込んで下流側の装置、すなわち、IO装置20_2へ転送する。IO装置20_2およびその下流側装置であるIO装置20_3においても同様の処理が実行され、その結果、IO装置20_n(n=1〜6)の各々により計測データが書き込まれた計測データ収集フレームが制御装置30へ転送される。これにより、制御装置30による計測データの収集が完了する。
ここで注目すべき点は、本実施形態の制御システム1においては、T分岐局10_1におけるフレームの中継パターンとT分岐局10_2におけるフレームの中継パターンが異なっている点である。より詳細に説明すると、上流側のT分岐局、すなわち、T分岐局10_1は、主通信回線を介して上流側から受信したフレームをT分岐回線へ転送する一方、T分岐回線を介して受信したフレームを主回線の下流側へ転送する。一方、下流側のT分岐局、すなわち、T分岐局10_2は、主回線を介して上流側から受信したフレームを当該主回線の下流側へ転送し、T分岐回線を介して受信したフレームをT分岐回線へループバックする。本実施形態の制御システム1では、T分岐回線を有する従来の制御システムとは異なり、T分岐回線を主回線に接続するT分岐局がT分岐局10_1とT分岐局10_2により二重化されているのであるが、T分岐局10_1および10_2の各々におけるフレームの中継パターンが異なっているため、IO装置20_n(n=1〜6)と制御装置30との間のデータ通信に何らの支障が生じることは無い。
(B−2:T分岐局10_1が停止している場合の動作)
次いで、制御装置30が計測データ収集フレームを送信する時点において故障等によりT分岐局10_1が停止している場合の動作を、図5および図6を参照しつつ説明する。図5は、本動作例におけるフレームの転送順を示す図であり、図6は、送信フラグ130aおよび受信フラグ130bの更新タイミングを示すタイムチャートである。なお、図5では、T分岐局10_1が停止していることが×印で示されている。制御装置30は、計測データ収集フレームの送信の際に、下流側装置との通信の不通を検知し、当該計測データ収集フレームを上流側装置、すなわち、IO装置20_3へループバックする。以降、図5における矢印500で示すように上記計測データ収集フレームは、IO装置20_3、IO装置20_2、およびIO装置20_1による計測データの書き込みおよび上流側への転送を経て、T分岐局10_2へ伝送される。
第2通信部120_2は、IO装置20_1から転送された計測データ収集フレームを受信すると当該フレームを中継制御部100_2に与え、中継制御部100_2は当該フレームを第1通信部110_2に与える。第1通信部110_2は、前述の障害検知機能によりT分岐局10_1との通信の不通を検知し、当該フレームを受信フレームとして中継制御部100_2へループバックする。中継制御部100_2は上記の要領でループバックされた計測データ収集フレームを第3通信部130_2に与える。第3通信部130_2は当該フレームの引き渡しを契機として第1の中継処理を実行する。
第3通信部130_2が上記計測データ収集フレームを中継制御部100から引き渡された時点では、受信フラグ130b_2の値は第1の値である。このため、第3通信部130_2は、当該フレームをT分岐回線へ転送するとともに、その転送時刻t1´において送信フラグ130a_2に第2の値をセットする(図6参照)。以降、図5における矢印510で示すように、上記計測データ収集フレームは、IO装置20_6およびIO装置20_5による計測データの書き込みおよび上流側への転送を経てIO装置20_4に伝送される。IO装置20_4は、まず、IO装置20_5から転送された計測データ収集フレームに自装置における計測データを書き込む。IO装置20_4は、上記の要領で計測データを書き込んだ計測データ収集フレームを上流側へ転送しようとするのであるが、上流側との通信の不通を検知して当該フレームを下流側へループバックする。以降、上記計測データ収集フレームは、図5における矢印520で示すように、IO装置20_5およびIO装置20_6による下流側への転送を経てT分岐局10_2に伝送される。
第3通信部130_2は、IO装置20_6から転送された計測データ取集フレームの受信を契機として第2の中継処理を実行する。第3通信部130_2が上記フレームを受信した時点では、送信フラグ130a_2の値は第2の値である。このため、第3通信部130_2は当該フレームを中継制御部100_2に与え、送信フラグ130a_2の値を第1の値にリセットする(図6:時刻t2´)。中継制御部100_2は、第3通信部130_2から受け取ったフレームを第2通信部120_2に与え、第2通信部120_2は当該フレームを主回線の下流側へ転送する。以降、図5における矢印530で示すように、計測データ収集フレームは主回線を介してT分岐局10_2の下流側の装置、すなわち、IO装置20_1へ伝送され、さらに下流側の装置、すなわち、IO装置20_2およびIO装置20_3の各々による転送を経て制御装置30に伝送される。
このように、T分岐局10_1が停止している場合であっても、T分岐局10_2に、主回線を介して受信したフレームをT分岐回線へ転送する一方、T分岐回線を介して受信したフレームを主回線の下流側へ転送する処理を実行させることで、制御装置30はIO装置20_n(n=1〜6)の各々から計測データを収集することができ、IO装置20_n(n=1〜6)と制御装置30との間のデータ通信に何らの支障が生じることは無い。
(B−3:T分岐局10_2が停止している場合の動作)
次いで、制御装置30が計測データ収集フレームを送信する時点において故障等によりT分岐局10_2が停止している場合の動作を、図7および図8を参照しつつ説明する。図7は、本動作例におけるフレームの転送順を示す図であり、図8は、送信フラグ130aおよび受信フラグ130bの更新タイミングを示すタイムチャートである。図7では、T分岐局10_2が停止していることが×印で示されている。なお、制御装置30から下流側へ送信された計測データ収集フレームが、T分岐局10_1、IO装置20_4およびIO装置20_5による転送を経てIO装置20_6に伝送されるまでのこれら各装置の動作は(B−1)における動作と同一であるため、詳細な説明を省略する。
IO装置20_6は、IO装置20_5から転送された計測データ収集フレームに自装置における計測データを書き込む。次いで、IO装置20_6は、上記の要領で計測データを書き込んだ計測データ収集フレームを下流側装置、すなわち、T分岐局10_2へ転送しようとするのであるが、通信の不通を検知して当該フレームを上流側へループバックする。以降、上記計測データ収集フレームは、図7における矢印710で示すように、IO装置20_5およびIO装置20_4による上流側への転送を経てT分岐局10_1に伝送される。第3通信部130_1は、当該フレームの受信を契機として第2の中継処理を実行する。
第3通信部130_1がT分岐回線を介して計測データ収集フレームを受信した時点では、送信フラグ130a_1の値は第2の値である。このため、第3通信部130_1は当該フレームを中継制御部100_2に与え、送信フラグ130a_1の値を第1の値にリセットする(図8:時刻t2´´)。中継制御部100_1は、第3通信部130_1から受け取ったフレームを第2通信部120_1に与え、第2通信部120_1は当該フレームを主回線の下流側へ転送しようとするのであるが、前述した障害検知機能により通信の不通を検知し、当該フレームを受信フレームとして中継制御部100_1にループバックし、中継制御部100_1は当該フレームを第1通信部110_1に与える。第1通信部110_1は、中継制御部100_1から受け取ったフレームを主回線の上流側へ転送する。
以降、図7における矢印720で示すように、計測データ収集フレームは主回線を介してT分岐局10_1の上流側、すなわち、制御装置30へ転送され、さらに上流側の装置、すなわち、IO装置20_3およびIO装置20_2の各々により計測データの書き込みおよび上流側への転送を経てIO装置20_1に伝送される。IO装置20_1は、IO装置20_2から転送された計測データ収集フレームに自装置における計測データを書き込み、上流側装置、すなわち、T分岐局10_2へ転送しようとするのであるが、通信の不通を検知して当該フレームを下流側へループバックする。以降、図7における矢印730で示すように、IO装置20_2およびIO装置20_3による下流側への転送を経て、制御装置30に伝送される。
このように、T分岐局10_2が停止している場合であっても、主回線を介して受信したフレームをT分岐回線へ転送する一方、T分岐回線を介して受信したフレームを主回線の下流側へ転送する処理をT分岐局10_1に実行させることで、制御装置30はIO装置20_n(n=1〜6)の各々から計測データを収集することができ、IO装置20_n(n=1〜6)と制御装置30との間のデータ通信に何らの支障が生じることは無い。
以上説明したように制御システム1においては、T分岐局10_1とT分岐局10_2の何れか一方の故障では、T分岐回線に接続されたIO装置の脱落は発生しない。つまり、本実施形態によれば、T分岐した回線を含む制御システムの可用性を従来よりも向上させることが可能になる。
(C:変形)
以上本発明の一実施形態について説明したが、この実施形態を以下のように変形しても良い。
(1)上記実施形態では、リング状の主回線上で2つのT分岐局が隣接していた。しかし、リング状の主回線上で2つのT分岐局の間に1または複数のIO装置が存在しても良く1または複数の制御装置が存在しても良い。また、上記実施形態では、主回線に対してT分岐回線が一つだけ接続されていたが、図9(a)や図9(b)に示すようにT分岐回線TC1およびTC2が主回線MCに接続されていても良く、3つ以上のT分岐回線が主回線MCに接続されていても良い。なお、図9では、T分岐局10が丸印で示されている。要は、二重化されたT分岐局の各々を主回線に接続し、当該二重化されたT分岐局の各々が終端となるようにT分岐回線を接続する態様であれば、主回線に接続されるT分岐回線の数は幾つであっても良い。
(2)上記実施形態では、T分岐局10_1およびT分岐局10_2の各々が、自装置におけるフレームの受信状況および送信状況に応じてフレームの転送パターンを切り換えた。しかし、T分岐局10_1およびT分岐局10_2のうちの一方、例えば主回線上の上流側のT分岐局における転送パターンを、主回線を介して上流側から受信したフレームをT分岐回線へ転送する一方、T分岐回線を介して受信したフレームを主回線の下流側へ転送するパターンAに固定しておき、下流側のT分岐局のみが他方の稼働状況に応じてフレームの転送パターンを切り換えるようにしても良い。具体的には、下流側のT分岐局には、他方のT分岐局が稼働中であれば、主回線の上流側から受信したフレームを同下流側へ転送するとともにT分岐回線を介して受信したフレームを同T分岐回線へループバックするパターンBの処理を実行させ、上記上流側が稼働していなければ上記パターンAの処理を実行させるのである。また、T分岐局10_1およびT分岐局10_2の各々に、パターンAの処理とパターンBの処理の何れを実行するのかを切り替えるスイッチを設け、このスイッチの切り換え操作をネットワーク管理者に手動で行わせるようにしても良い。
(3)上記実施形態では、T分岐局10_1およびT分岐局10_2の各々のレジスタに送信フラグ130aおよび受信フラグ130bを保持する記憶手段の役割を担わせた。しかし、このような態様では、T分岐回線を転送中のフレームが消失した場合に不具合が発生する虞がある。例えば、図4における時刻t2から時刻t3までの時間区間内のある時刻t´において、IO装置20_5とIO装置20_4との間の通信回線に断線が生じ、フレームの消失が発生したとする。この場合、送信フラグ130a_1は第2の値のままとなり、受信フラグ130b_2は第2の値のままとなる。
その後、新たなフレームが主回線の上流側からT分岐局10_1に転送されてきたとする。当該フレームの受信時点では、受信フラグ130b_1は第1の値であるため、T分岐局10_1は当該フレームをT分岐回線へ転送する。T分岐回線ではIO装置20_4が当該フレームの下流側への転送の際に通信回線の断線を検知し、当該フレームを上流側へループバックし、T分岐局10_1は当該フレームを主回線の下流側へ転送する。T分岐局10_2が当該フレームを受信した時点では受信フラグ130b_2の値は第2の値であるため、当該フレームは主回線の下流側へ転送される。つまり、IO装置20_5およびIO装置20_6の脱落が発生するのである。
上記のような不具合が発生するのは、フレームの消失により、送信フラグ130aおよび受信フラグ130bによりT分岐局10_1およびT分岐局10_2において管理されているフレームの転送状況と実際のフレームの転送状況とに不整合が生じるからである。そこで、フレームの消失が発生したとしても上記不整合が発生しないようにするため、図10(a)に示すように、制御システム1において送受信されるフレームFのヘッダHの所定領域に送信フラグ130a_1および130a_2と受信フラグ130b_1および130b_2とを割り当て、当該所定領域に割り当てられた送信フラグ130aおよび受信フラグ130bの参照および更新を上記実施形態と同様に第3通信部130に行わせるようにしても良い。
図10(a)に示す例では、送信フラグ130aおよび受信フラグ130bがT分岐局10毎に割り当てられている。しかし、図4、図6および図8を参照すれば明らかなように、制御システム1におけるフレームの転送制御においては更新されるフラグは最大でも2個であり、2個のフラグが更新される場合のそのうちの1つは送信フラグ130a_1と130a_2の何れか一方であり、残りの1つは受信フラグ130b_1と130b_2の何れか一方である。したがって、フレームのヘッダの所定領域に送信フラグ130aおよび受信フラグ130bをT分岐局10毎に割り当てるのではなく、図10(b)に示すように上記所定領域に送信フラグ130aと受信フラグ130bを各々一つずつ割り当てるようにしても良い。この場合、第1の中継処理においては、受信フレームにおける受信フラグ130bの値が第1の値であれば、当該フレームについて受信済みではないと判定するとともに同送信フラグ130aに第2の値をセットし、同受信フラグ130bの値が第2の値であれば、受信済と判定するとともに当該フラグを第1の値にリセットする処理を第3通信部130に実行させれば良い。また、第2の中継処理においては、受信フレームにおける送信フラグ130aの値が第2の値であれば、転送していないと判定して受信フラグ130bに第2の値をセットするとともに当該送信フラグ130aを第1の値にリセットする処理を第3通信部130に実行させれば良い。
本変形例の態様によれば、フレームの消失に起因する不具合の発生を防止できるものの、ノイズ等により上記所定領域にデータ化け等が発生すると、フレームの中継制御を正しく行えなくなる虞がある。そこで、フレームの消失に起因する不具合の回避が優先される場合には本変形例の態様を採用することが好ましく、データ化け等に起因する不具合の回避が優先される場合には上記実施形態の態様が好ましい。
(4)上記実施形態では、中継制御部100、第1通信部110、第2通信部120および第3通信部130を、以下の第1の中継手段と第2の中継手段として機能させた。第1の中継手段は、主回線を介して受信したフレームについて、T分岐回線を介して他方のT分岐局から受信済であるか否かを判定し、受信済である場合には主回線を介してその宛先へ転送する一方、受信済ではない場合にはT分岐回線へ転送する手段である。一方、第2の中継手段は、T分岐回線を介して受信したフレームについて、他方のT分岐局によりT分岐回線へ転送されたものであるか否かを判定し、他方のT分岐局により転送されたものである場合にはT分岐回線へループバックする一方、他方のT分岐局により転送されたものではない場合には主回線を介してその宛先へ転送する手段である。しかし、これら2つの中継手段を電子回路或いはソフトウェアにより構成し、これら各手段を組み合わせて上記実施形態のT分岐局を構成しても良い。
(5)上記実施形態では、OSI参照モデルの第2層におけるデータ通信を中継する中継装置への本発明の適用例を説明した。しかし、OSI参照モデルの第3層、すなわち、ネットワーク層におけるデータ通信を中継する中継装置に本発明を適用しても良く、また、同第4層、すなわち、トランスポート層におけるデータ通信を中継する中継装置に本発明を適用しても良い。ネットワーク層におけるデータの送受信単位となるデータブロックはパケットであるため、ネットワーク層におけるデータ通信を中継する中継装置に本発明を適用する場合には、上記第1および第2の中継手段による中継制御の対象となるデータブロックはパケットである。同様に、トランスポート層におけるデータの送受信単位となるデータブロックはセグメントであるため、トランスポート層におけるデータ通信を中継する中継装置に本発明を適用する場合には、上記第1および第2の中継手段による中継制御の対象となるデータブロックはセグメントである。
(6)上記実施形態では本発明の特徴を顕著に示す中継装置をT分岐局として有する制御システムについて説明したが、この中継装置を単体で製造・販売しても良い。リング状の主回線と従来のT分岐局とを含む制御システムにおける当該T分岐局を、上記のように製造・販売される2つのT分岐局に置き換えることで、当該制御システムを本発明の制御システムとして機能させることができるからである。
1…制御システム、10_1,10_2,10…T分岐局、20_n(n=1〜6),20…IO装置、30…制御装置、100…中継制御部、110…第1通信部、120…第2通信部、130…第3通信部、130a…送信フラグ、130b…受信フラグ。

Claims (6)

  1. リング状ネットワークを形成する第1の通信回線と、
    各々前記第1の通信回線に接続されるとともに各々リング状ネットワークを形成する1または複数の第2の通信回線と、を有し、
    前記1または複数の第2の通信回線を前記第1の通信回線へ接続する中継装置の各々が二重化されている
    ことを特徴とする制御システム。
  2. 前記二重化された中継装置の各々は、
    前記第1または第2の通信回線を介して受信したデータブロックの転送先との通信が不能である場合には、当該データブロックを当該転送先の通信回線からの受信データブロックとしてループバックするとともに、
    前記二重化された中継装置の一方は、
    前記第1の通信回線を介して受信したデータブロックを前記第2の通信回線へ転送する一方、前記第2の通信回線を介して受信したデータブロックを前記第1の通信回線を介して転送し、
    前記二重化された中継装置の他方は、
    前記一方の中継装置が稼働している場合には、前記第1の通信回線を介して受信したデータブロックを前記第1の通信回線へ転送するとともに前記第2の通信回線を介して受信したデータブロックを前記第2の通信回線へループバックし、
    前記一方の中継装置が稼働していない場合には、前記第1の通信回線を介して受信したデータブロックを前記第2の通信回線へ転送する一方、前記第2の通信回線を介して受信したデータブロックを前記第1の通信回線を介して転送する
    ことを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
  3. 前記二重化された中継装置の各々は、
    前記第1の通信回線を介して受信したデータブロックを、前記第2の通信回線を介して他方の中継装置から受信済であるか否かを判定し、受信済である場合には前記第1の通信回線へ転送する一方、受信済ではない場合には前記第2の通信回線へ転送する第1の中継手段と、
    前記第2の通信回線を介して受信したデータブロックを、他方の中継装置により前記第2の通信回線へ転送されたものであるか否かを判定し、他方の中継装置により転送されたものである場合には前記第2の通信回線へループバックする一方、他方の中継装置により転送されたものではない場合には前記第1の通信回線へ転送する第2の中継手段と、
    を有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の制御システム。
  4. 第1の値が各々初期設定される第1および第2のフラグを保持する記憶手段を有し、
    前記第1の中継手段は、
    前記第1の通信回線を介して受信したデータブロックについて、前記第2のフラグの値が前記第1の値であれば、受信済みではないと判定するとともに前記第1のフラグに前記第1の値とは異なる第2の値をセットする一方、前記第2のフラグの値が前記第1の値でなければ、受信済と判定するとともに前記第2のフラグを前記第1の値にリセットし、
    前記第2の中継手段は、
    前記第2の通信回線を介して受信したデータブロックについて、前記第1のフラグの値が前記第1の値であれば、転送していないと判定するとともに前記第2のフラグに前記第2の値をセットする一方、前記第1のフラグの値が前記第1の値でなければ、転送したと判定するとともに前記第1のフラグを前記第1の値にリセットする
    ことを特徴とする請求項3に記載の制御システム。
  5. 本制御システムにおいて送受信されるデータブロックの所定領域には、第1の値が各々初期設定される第1および第2のフラグが割り当てられ、
    前記第1の中継手段は、
    前記第1の通信回線を介して受信したデータブロックについて、前記第2のフラグの値が前記第1の値であれば、受信済みではないと判定するとともに前記第1のフラグに前記第1の値とは異なる第2の値をセットする一方、前記第2のフラグの値が前記第2の値であれば、受信済と判定するとともに前記第2のフラグを前記第1の値にリセットし、
    前記第2の中継手段は、
    前記第2の通信回線を介して受信したデータブロックについて、前記第1のフラグの値が前記第2の値であれば、転送していないと判定して前記第2のフラグに前記第2の値をセットするとともに前記第1のフラグを前記第1の値にリセットする
    ことを特徴とする請求項3に記載の制御システム。
  6. 第1の通信回線を介して受信したデータブロックについて、第1の通信回線とは異なる第2の通信回線を介して他の中継装置から受信済であるか否かを判定し、受信済である場合には前記第1の通信回線を介してその宛先へ転送する一方、受信済ではない場合には前記第2の通信回線へ転送する第1の中継手段と、
    前記第2の通信回線を介して受信したデータブロックについて、他の中継装置により前記第2の通信回線へ転送されたものであるか否かを判定し、当該他の中継装置により転送されたものである場合には前記第2の通信回線へループバックする一方、当該他の中継装置により転送されたものではない場合には前記第1の通信回線を介してその宛先へ転送する第2の中継手段と、を有し、
    前記第1および第2の中継手段の各々は、データブロックの転送先との通信が不能である場合には、当該データブロックを当該転送先の通信回線からの受信データブロックとしてループバックする
    ことを特徴とする中継装置。
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