JP2017073415A - プリント配線板用基材、プリント配線板及び電子部品 - Google Patents

プリント配線板用基材、プリント配線板及び電子部品 Download PDF

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Abstract

【課題】製造コストを抑えつつ、ベースフィルム及び銅ナノ粒子結合層の密着力を向上可能なプリント配線板用基材を提供することを目的とする。【解決手段】本発明のプリント配線板用基材は、絶縁性を有するベースフィルムと、このベースフィルムの少なくとも一方の面に形成される銅ナノ粒子の結合層とを備えるプリント配線板用基材であって、上記ベースフィルム及び結合層の界面近傍に酸化銅及び水酸化銅が存在し、中央部における上記水酸化銅に対する酸化銅の存在比が0.3以上2以下である。上記水酸化銅に対する酸化銅の存在比の幅方向の標準偏差としては、2.0以下が好ましい。幅方向中央部における上記水酸化銅に対する酸化銅の存在比が、幅方向両端部における上記存在比より小さいとよい。当該プリント配線板用基材の平均幅としては、100mm以上600mm以下が好ましい。上記ベースフィルムの主成分がポリイミドであるとよい。【選択図】図2

Description

本発明は、プリント配線板用基材、プリント配線板及び電子部品に関する。
今日、絶縁性のベースフィルムと、このベースフィルムの一方の面にスパッタリング法によって形成されるシード層とを有するプリント配線板用基材が知られている。
また、このようなスパッタリング法を用いたプリント配線板用基材は、物理的蒸着に必要な高価な真空設備を要するため、スパッタリング法を用いない比較的安価なプリント配線板用基材も提案されている。このようなプリント配線板用基材としては、絶縁性のベースフィルムと、このベースフィルムの一方の面に形成される金属粒子の結合層とを有するプリント配線板用基板や、上記結合層の外面に金属めっき層を有するプリント配線板用基材が提案されている。このような結合層及び金属めっき層を有するプリント配線板用基板は、例えば長尺状のベースフィルムの一方の面に金属粒子及び溶媒を含む導電性インクを塗工して結合層を形成した上、この結合層外面に金属めっき層を積層することによって製造される(特開2010−272837号公報参照)。
さらに、このようなプリント配線板用基材は、一般に金属めっき層の積層後にロール状に巻回され、焼成炉等の焼成装置を用いて熱処理(アニール処理)される。
特開2010−272837号公報
しかしながら、このようなプリント配線板用基材を熱処理すると、吸湿水分に起因してベースフィルムと結合層とが剥離し易くなるおそれがある。
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、製造コストを抑えつつ、ベースフィルム及び銅ナノ粒子の結合層の密着力を向上可能なプリント配線板用基材及びプリント配線板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様に係るプリント配線板用基材は、絶縁性を有するベースフィルムと、このベースフィルムの少なくとも一方の面に形成される銅ナノ粒子の結合層とを備えるプリント配線板用基材であって、上記ベースフィルム及び結合層の界面近傍に酸化銅及び水酸化銅が存在し、中央部における上記水酸化銅に対する酸化銅の存在比が0.3以上2以下である。
上記課題を解決するためになされた本発明の他の一態様に係るプリント配線板は、当該プリント配線板用基材を用いる。
上記課題を解決するためになされた本発明の他の一態様に係る電子部品は、当該プリント配線板と、このプリント配線板に実装される素子とを備える。
本発明のプリント配線板用基材、プリント配線板及び電子部品は、製造コストを抑えつつ、ベースフィルム及び銅ナノ粒子の結合層の密着力を向上することができる。
本発明の一実施形態に係るプリント配線板用基材の模式的斜視図である。 図1のプリント配線板用基材の模式的断面図である。 図1のプリント配線板用基材とは異なる実施形態に係るプリント配線板用基材を示す模式的断面図である。 図1及び図3のプリント配線板用基材とは異なる実施形態に係るプリント配線板用基材を示す模式的断面図である。 図4のプリント配線板用基材を用いたプリント配線板を示す模式的断面図である。 本発明のプリント配線板用基材の製造方法の塗膜形成工程を示す模式的断面図である。 本発明のプリント配線板用基材の製造方法の銅ナノ粒子結合層形成工程を示す模式的断面図である。 本発明のプリント配線板用基材の製造方法の金属めっき層形成工程を示す模式的断面図である。 図6Cの金属めっき層形成工程とは異なる実施形態に係る金属めっき層形成工程を示す模式的断面図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
本発明の一態様に係るプリント配線板用基材は、絶縁性を有するベースフィルムと、このベースフィルムの少なくとも一方の面に形成される銅ナノ粒子の結合層とを備えるプリント配線板用基材であって、上記ベースフィルム及び結合層の界面近傍に酸化銅及び水酸化銅が存在し、中央部における上記水酸化銅に対する酸化銅の存在比が0.3以上2以下である。
当該プリント配線板用基材は、絶縁性を有するベースフィルムと、このベースフィルムの少なくとも一方の面に形成される銅ナノ粒子結合層とを備えるので、スパッタリング等の物理的蒸着に必要な高価な真空設備を必要としない。そのため、当該プリント配線板用基材は、製造コストを抑えることができる。
また、銅ナノ粒子結合層を有するプリント配線板用基材を熱処理すると、ベースフィルム及び銅ナノ粒子結合層の界面近傍に存在する銅粒子に基づく酸化銅及び水酸化銅が生成する。この際、酸化銅はベースフィルムと銅ナノ粒子結合層との密着に寄与する一方、水酸化銅は両者の密着に寄与しない。そのため、ベースフィルムと銅ナノ粒子結合層との密着力を向上するためには、水酸化銅に対する酸化銅の存在割合を大きくすることが望まれる。しかしながら、上述のようにプリント配線板用基材をロール状に巻回して焼成炉内で焼成する場合、プリント配線板用基材の幅方向中央部分の水分が蒸発し難く、これによりこの中央部分に水酸化銅が生成し易くなる。その結果、従来のプリント配線板用基材は、水酸化銅が集中的に生成し易いロールの中央部分の剥離強度が十分大きくなり難く、ベースフィルムと銅ナノ粒子結合層とが剥離するおそれが高い。これに対し、当該プリント配線板用基材は、中央部における水酸化銅に対する酸化銅の存在比が上記範囲であるので、ベースフィルム及び銅ナノ粒子結合層の界面近傍における水酸化銅の生成が抑制されている。従って、当該プリント配線板用基材は、ベースフィルム及び銅ナノ粒子結合層の密着力を向上することができる。
上記水酸化銅に対する酸化銅の存在比の幅方向の標準偏差としては、2.0以下が好ましい。このように、水酸化銅に対する酸化銅の存在比の幅方向の標準偏差が上記範囲であることにより、ベースフィルム及び銅ナノ粒子結合層の界面近傍における水酸化銅の存在量を略均一に保つことができる。その結果、水酸化銅の存在量が部分的に大きくなることに起因してベースフィルムと銅ナノ粒子結合層とが剥離するのを防止することができる。
幅方向中央部における上記水酸化銅に対する酸化銅の存在比が、幅方向両端部における上記存在比より小さいとよい。このように、幅方向中央部における水酸化銅に対する酸化銅の存在比が幅方向両端部における上記存在比よりも小さいことによって、幅方向の全域に亘って水酸化銅に対する酸化銅の存在比を上記下限以上とすることができる。そのため、ベースフィルムと銅ナノ粒子結合層との密着力をさらに向上することができる。
当該プリント配線板用基材の平均幅としては、100mm以上600mm以下が好ましい。このように、当該プリント配線板用基材の平均幅を上記範囲内とすることによって、生産性を向上しつつ、ベースフィルム及び銅ナノ粒子結合層の界面近傍における水酸化銅の生成を抑制することによるベースフィルムと銅ナノ粒子結合層との密着を促進することができる。
上記ベースフィルムの主成分がポリイミドであるとよい。一般にポリイミドは吸湿性が高いが、ベースフィルムと銅ナノ粒子結合層との界面近傍における水酸化銅の存在量を上記範囲内に抑えることで、ベースフィルムと銅ナノ粒子結合層との密着力を十分に向上することができる。
上記ベースフィルムと結合層との間の剥離強度としては、2N/cm以上が好ましい。このように、上記ベースフィルムと銅ナノ粒子結合層との間の剥離強度が上記範囲内であることによって、ベースフィルムと銅ナノ粒子結合層との剥離を的確に防止することができる。
上記結合層の外面に金属めっき層を有するとよい。このように、上記結合層の外面に金属めっき層を有することによって、ベースフィルムと銅ナノ粒子結合層との剥離強度をさらに向上することができると共に、ベースフィルムと銅ナノ粒子結合層との導通性を高めることができる。
本発明の一態様に係るプリント配線板は、当該プリント配線板用基材を用いる。
当該プリント配線板は、当該プリント配線板用基材を用いるので、製造コストを抑えつつ、ベースフィルム及び銅ナノ粒子結合層の界面近傍における水酸化銅の量を抑制することでベースフィルム及び銅ナノ粒子結合層の密着力を向上することができる。
本発明の一態様に係る電子部品は、当該プリント配線板と、このプリント配線板に実装される素子とを備える。
当該電子部品は、当該プリント配線板を備えるので、上述のように製造コストを抑えつつ、ベースフィルム及び銅ナノ粒子結合層の密着力を向上することができる。
なお、本発明において、「銅ナノ粒子」とは、径(直径)が1nm以上1μm未満の銅粒子をいう。また、「径」とは、観察面において同面積の真円に換算した場合の直径をいう。「銅ナノ粒子の結合層」とは、銅ナノ粒子同士が固着して結合した構造を含む層をいう。「水酸化銅に対する酸化銅の存在比」とは、電気化学測定評価方法によって測定される水酸化銅のピーク面積に対する酸化銅のピーク面積の比をいう。「ベースフィルム及び結合層の界面近傍」とは、結合層におけるベースフィルムとの界面から50nm以下の領域をいう。「中央部」とは、対向する両端から略等距離に位置する領域をいい、好ましくは対向する両端間の距離を5等分した領域のうち中央の領域を意味する。また「両端部」とは、対向する両端に位置する領域をいい、好ましくは対向する両端間の距離を5等分した領域のうち両端の領域を意味する。「主成分」とは、最も含有量の多い成分をいい、例えば含有量が50質量%以上の成分をいい、好ましくは80質量%以上の成分をいう。「剥離強度」とは、JIS−C6471(1995)に準拠する180°方向引き剥がし試験により測定される値をいう。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施形態に係るプリント配線板用基材、プリント配線板及び電子部品について説明する。
[第一実施形態]
<プリント配線板用基材>
図1及び図2のプリント配線板用基材1は、可撓性を有し、フレキシブルプリント配線板用基材として用いられる。当該プリント配線板用基材1は、ベースフィルム2と、ベースフィルム2の一方の面に形成される銅ナノ粒子の結合層3(以下、「銅ナノ粒子結合層3」ともいう。)とを備える。当該プリント配線板用基材1は、平面視略矩形状に形成され、短手方向を幅方向とする長尺状のシート体として形成される。また、当該プリント配線板用基材1は、例えばロール状に巻回されたロール体として構成されている。なお、当該プリント配線板用基材1は、上記シート体から所望の部分を切り取ったものであってもよい。但し、この場合、後述する酸化銅及び水酸化銅の存在比、当該プリント配線板用基材1の平均幅、平均長さ等は切り取り前の長尺状のシート体における値を意味する。また、「略矩形状」とは、対向する2辺のなす角が±10°以下であることをいい、好ましくは±5°以下であることをいう。
当該プリント配線板用基材1の平均幅の下限としては、100mmが好ましく、120mmがより好ましく、150mmがさらに好ましい。一方、当該プリント配線板用基材1の平均幅の上限としては、600mmが好ましく、580mmがより好ましく、550mmがさらに好ましい。上記平均幅が上記下限に満たないと、当該プリント配線板用基材1の生産性が十分に向上せず、製造コストが高くなるおそれがある。逆に、上記平均幅が上記上限を超えると、当該プリント配線板用基材1の取扱性が低下するおそれがあると共に、ベースフィルム2及び銅ナノ粒子結合層3の界面近傍における水酸化銅の生成を抑制し難くなるおそれがある。
当該プリント配線板用基材1の長手方向平均長さの下限としては、0.5mが好ましく、4mがより好ましく、6mがさらに好ましい。一方、当該プリント配線板用基材1の長手方向平均長さの上限としては、1000mが好ましく、950mがより好ましい。上記長手方向平均長さが上記下限に満たないと、当該プリント配線板用基材1の生産性が十分に向上せず、製造コストが高くなるおそれがある。逆に、上記長手方向平均長さが上記上限を超えると、当該プリント配線板用基材1の取扱性が低下するおそれがある。
(ベースフィルム)
ベースフィルム2は、絶縁性及び可撓性を有する。ベースフィルム2の主成分としては、例えばポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、フッ素樹脂、液晶ポリマー等の合成樹脂が挙げられる。中でも、絶縁性、柔軟性、耐熱性等に優れるポリイミドが好ましい。なお、一般にポリイミドは吸湿性が高いためベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3との界面近傍に水酸化銅が生成し易い。しかしながら、当該プリント配線板用基材1は、ベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3との界面近傍における水酸化銅の存在量を後述の範囲内に抑えることができるので、ベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3との密着力を十分に向上することができる。
ベースフィルム2の平均厚みの下限としては、5μmが好ましく、12μmがより好ましく、25μmがさらに好ましい。一方、ベースフィルム2の平均厚みの上限としては、2mmが好ましく、1.6mmがより好ましく、500μmがさらに好ましい。ベースフィルム2の平均厚みが上記下限に満たないと、絶縁性及び機械的強度が不十分となるおそれがある。逆に、ベースフィルム2の平均厚みが上記上限を超えると、薄型化が要求される電子機器への適用が困難となるおそれがある。なお、「平均厚み」とは、任意の10点での測定値の平均値をいう。
また、ベースフィルム2の後述する銅ナノ粒子結合層3が積層される面(固着面)に親水化処理を施すことが好ましい。上記親水化処理としては、例えばプラズマを照射して固着面を親水化するプラズマ処理や、アルカリ溶液で固着面を親水化するアルカリ処理を採用することができる。固着面に親水化処理を施すことにより、固着面に対するインクの表面張力が小さくなるので、インクを固着面に均一に塗布することができる。
(銅ナノ粒子結合層)
銅ナノ粒子結合層3は、銅ナノ粒子の焼結体から構成される。具体的には、銅ナノ粒子結合層3は、複数の銅ナノ粒子同士が酸化銅等によって固着された構成を有する。銅ナノ粒子結合層3は、このように銅ナノ粒子の焼結体から構成されることによって、製造コストを抑えつつ、導通性を向上することができる。銅ナノ粒子結合層3を構成する銅ナノ粒子の平均径の下限としては、1nmが好ましく、10nmがより好ましく、30nmがさらに好ましい。一方、上記銅ナノ粒子の平均粒子径の上限としては、500nmが好ましく、300nmがより好ましく、100nmがさらに好ましい。銅ナノ粒子の平均粒子径が上記下限に満たないと、銅ナノ粒子結合層3を形成する際に用いられるインク中での銅ナノ粒子の分散性及び安定性が低下するおそれがある。逆に、銅ナノ粒子の平均粒子径が上記上限を超えると、銅ナノ粒子が沈殿しやすくなるおそれがあると共にインクを塗布した際に銅ナノ粒子の密度が不均一になるおそれがある。なお、銅ナノ粒子結合層3を構成する粒子は、全てが銅ナノ粒子であることが好ましいが、銅ナノ粒子及びこの銅ナノ粒子以外の銅粒子(つまり、径が1μm以上の銅粒子)を含んでいてもよい。また、銅ナノ粒子結合層3が銅ナノ粒子及びこの銅ナノ粒子以外の銅粒子を含む場合、銅粒子(銅ナノ粒子及びこの銅ナノ粒子以外の銅粒子を含む全銅粒子)100質量部に対する上記銅ナノ粒子の含有量の下限としては、70質量部が好ましく、90質量部がより好ましい。
銅ナノ粒子結合層3の平均厚みの下限としては、10nmが好ましく、50nmがより好ましく、100nmがさらに好ましい。一方、銅ナノ粒子結合層3の平均厚みの上限としては、1μmが好ましく、700nmがより好ましく、500nmがさらに好ましい。銅ナノ粒子結合層3の平均厚みが上記下限に満たないと、平面視において銅ナノ粒子結合層3に切れ目が生じて導通性が低下するおそれがある。逆に、銅ナノ粒子結合層3の平均厚みが上記上限を超えると、セミアディティブ法による配線形成に適用した際、導電パターン間の銅ナノ粒子結合層3の除去に時間を要し、生産性が低下するおそれがある。
ベースフィルム2及び銅ナノ粒子結合層3の界面近傍には、酸化銅及び水酸化銅が存在している。この酸化銅及び水酸化銅は、銅ナノ粒子結合層3の形成時又は形成後の熱処理の際に、銅ナノ粒子に基づいて生成する。なお、上記熱処理は、当該プリント配線板用基材1がロール状に巻回された状態で行われるとよい。このように、当該プリント配線板用基材1は、ロール状に巻回された状態で熱処理を施されることで、生産設備の大型化を防止しつつ、生産効率を高めることができる。
当該プリント配線板用基材1の中央部における上記水酸化銅に対する酸化銅の存在比の下限としては、0.3であり、0.7がより好ましく、1.0がさらに好ましい。一方、上記中央部における上記水酸化銅に対する酸化銅の存在比の上限としては、2であり、1.8がより好ましい。上記中央部における上記水酸化銅に対する酸化銅の存在比が上記下限に満たないと、ベースフィルム2及び銅ナノ粒子結合層3の密着力が十分に得られないおそれがある。逆に、上記中央部における上記水酸化銅に対する酸化銅の存在比が上記上限を超えると、当該プリント配線板用基材1の製造が困難になるおそれがある。なお、上記中央部における上記水酸化銅に対する酸化銅の存在比の調整は、例えば当該プリント配線板用基材1を通気性スペーサを挟んでロール状に巻回し、ロールの軸方向に向けて気体を流してロール体を強制乾燥することで行うことができる。また、上記「中央部」とは、好ましくは当該プリント配線板用基材1の幅方向の中央部をいう。
上記水酸化銅に対する酸化銅の存在比の当該プリント配線板用基材1の幅方向の標準偏差の上限としては、2.0が好ましく、1.5がより好ましく、1.0がさらに好ましい。上記標準偏差が上記上限を超えると、水酸化銅の存在量が部分的に大きくなることに起因してベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3とが剥離し易くなるおそれがある。なお、上記標準偏差の下限としては、特に限定されるものではないが、例えば0.2とすることができる。なお、上記「標準偏差」は、例えば水酸化銅に対する酸化銅の存在比を銅ナノ粒子焼結層の幅方向に等間隔で5点以上測定した値に基づいて求めることができる。
幅方向中央部における上記水酸化銅に対する酸化銅の存在比は、幅方向両端部における上記存在比よりも小さいことが好ましい。当該プリント配線板用基材1は、幅方向中央部における水酸化銅に対する酸化銅の存在比が、幅方向両端部における上記存在比よりも小さいことによって、幅方向の全域に亘って水酸化銅に対する酸化銅の存在比を0.3以上とすることができる。そのため、ベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3との密着力をさらに向上することができる。さらに、当該プリント配線板用基材1は、比較的剥離し易い幅方向両端部における水酸化銅の存在量を小さくすることで、ベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3との剥離を容易かつ確実に防止することができる。なお、幅方向中央部及び両端部における上記存在比は、例えば当該プリント配線板用基材1をロール状に巻回した上で熱処理することによって調整することができる。
ベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3との間の剥離強度の下限としては、2N/cmが好ましく、3N/cmがより好ましく、4N/cmがさらに好ましい。上記剥離強度が上記下限に満たないと、ベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3とが剥離し易くなる。なお、上記剥離強度の上限としては、特に限定されるものではないが、例えば10N/cmとすることができる。
<利点>
当該プリント配線板用基材1は、絶縁性を有するベースフィルム2と、このベースフィルム2の少なくとも一方の面に形成される銅ナノ粒子結合層3とを備えるので、スパッタリング等の物理的蒸着に必要な高価な真空設備を必要としない。そのため、当該プリント配線板用基材1は、製造コストを抑えることができる。また、当該プリント配線板用基材1は、中央部における水酸化銅に対する酸化銅の存在比が上記範囲であるので、ベースフィルム2及び銅ナノ粒子結合層3の界面近傍における水酸化銅の生成が抑制されている。従って、当該プリント配線板用基材1は、ベースフィルム2及び銅ナノ粒子結合層3の密着力を向上することができる。
[第二実施形態]
<プリント配線板用基材>
図3のプリント配線板用基材11は、可撓性を有し、フレキシブルプリント配線板用基材として用いられる。図3のプリント配線板用基材11は、ベースフィルム2と、銅ナノ粒子結合層3と、金属めっき層12とを備える。図3のプリント配線板用基材11は、図1及び図2のプリント配線板用基材1の銅ナノ粒子結合層3の外面に金属めっき層12が形成される以外、図1及び図2のプリント配線板用基材1と同様の構成とされている。そのため、当該プリント配線板用基材11におけるベースフィルム2及び銅ナノ粒子結合層3は、図1及び図2のプリント配線板用基材1と同様のため、同一符号を付して説明を省略する。
(金属めっき層)
金属めっき層12は、めっき金属が銅ナノ粒子結合層3の空隙に充填され、かつ銅ナノ粒子結合層3の表面(一方の面)に積層されることで形成されている。また、このめっき金属は、銅ナノ粒子結合層3の全ての空隙に充填されている。当該プリント配線板基材11は、銅ナノ粒子結合層3の空隙にめっき金属が充填されることで、銅ナノ粒子結合層3の空隙部分が破壊起点となって銅ナノ粒子結合層3がベースフィルム2から剥離するのを抑制することができる。
金属めっき層12を形成するためのめっき方法は、特に限定されず、無電解めっきであっても電気めっきであってもよいが、銅ナノ粒子結合層3を形成する銅ナノ粒子間の空隙をより的確に埋めることで銅ナノ粒子結合層3及びベースフィルム2の剥離強度を容易かつ確実に向上できる無電解めっきが好ましい。
金属めっき層12を構成する金属としては、導通性のよい銅、ニッケル、銀等を用いることができるが、上記銅ナノ粒子との密着力を考慮して、銅又はニッケルを用いることが好ましい。
金属めっき層12の平均厚みの下限としては、50nmが好ましく、100nmがより好ましく、200nmがさらに好ましい。一方、金属めっき層12の平均厚みの上限としては、2μmが好ましく、1.5μmがより好ましく、1μmがさらに好ましい。金属めっき層12の平均厚みが上記下限に満たないと、めっき金属が銅ナノ粒子結合層3の空隙に十分に充填されないおそれがある。逆に、金属めっき層12の平均厚みが上記上限を超えると、例えば無電解めっきによって金属めっき層を形成する場合、この無電解めっきに要する時間が長くなり生産性が低下するおそれがある。
なお、本実施形態においては、金属めっき層12は、めっき金属が銅ナノ粒子結合層3の空隙に充填され、かつ銅ナノ粒子結合層3の表面に積層されることで形成されている。しかしながら、金属めっき層12は、めっき金属が銅ナノ粒子結合層3の空隙に充填される限り、必ずしも銅ナノ粒子結合層3の表面にまで積層される必要はない。
<利点>
当該プリント配線板用基材11は、銅ナノ粒子結合層3の外面に金属めっき層12を有しているので、ベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3との剥離強度をさらに向上することができると共に、ベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3との導通性を高めることができる。
[第三実施形態]
<プリント配線板用基材>
図4のプリント配線板用基材21は、可撓性を有し、フレキシブルプリント配線板用基材として用いられる。図4のプリント配線板用基材21は、ベースフィルム2と、銅ナノ粒子結合層3と、金属めっき層22とを備える。図4のプリント配線板用基材21は、銅ナノ粒子結合層3の外面に金属めっき層22が形成される以外、図1及び図2のプリント配線板用基材1と同様の構成とされている。そのため、当該プリント配線板用基材21におけるベースフィルム2及び銅ナノ粒子結合層3は、図1及び図2のプリント配線板用基材1と同様のため、同一符号を付して説明を省略する。
(金属めっき層)
金属めっき層22は、第1めっき層23と、第2めっき層24とを有する。第1めっき層23は、図3の金属めっき層12と同様の構成とされる。
(第2めっき層)
第2めっき層24は、第1めっき層23の表面(一方の面)に積層される。第2めっき層24を形成するためのめっき方法は、特に限定されず、無電解めっきであっても電気めっきであってもよいが、厚みの調整を容易かつ正確に行うことができると共に、比較的短時間で第2めっき層24を形成することができる電気めっきが好ましい。
第2めっき層24を構成する金属としては、例えば導通性のよい銅、ニッケル、銀等が挙げられる。
第2めっき層24の平均厚みは、どのようなプリント回路を作製するかによって設定されるもので特に限定されないが、例えば1μm以上100μm以下とすることができる。
<利点>
当該プリント配線板用基材21は、銅ナノ粒子結合層3の外面に金属めっき層22を有するので、ベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3との剥離強度をさらに向上することができると共に、ベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3との導通性を高めることができる。さらに、当該プリント配線板用基材21は、金属めっき層22が第1めっき層23及び第2めっき層24を有するので、銅ナノ粒子結合層3及び金属めっき層22によって形成される積層体の厚みを容易かつ確実に調整することができる。そのため、当該プリント配線板用基材21は、例えばサブトラクティブ法に用いるプリント配線板用基材に容易に適用できる。
[第四実施形態]
<プリント配線板>
図5のプリント配線板31は、図4のプリント配線板用基材21を用いて形成される。具体的には、図5のプリント配線板31の導電パターン32は、プリント配線板用基材21の銅ナノ粒子結合層3及び金属めっき層22によって形成される積層体をパターニングしたものであり、この積層体の一部を含む。この際のパターニング方法としては、例えばこの積層体にレジストパターン等のマスキングを施してエッチングする方法(サブトラクティブ法)を採用することができる。
<利点>
当該プリント配線板31は、当該プリント配線板用基材21を用いるので、製造コストを抑えつつ、ベースフィルム2及び銅ナノ粒子結合層3の界面近傍における水酸化銅の量を抑えることでベースフィルム2及び銅ナノ粒子結合層3の密着力を向上することができる。
<プリント配線板用基材の製造方法>
次に、図6A〜6Dを参照しつつ、当該プリント配線板用基材1,11,21の製造方法を説明する。
まず、図6A及び図6Bを参照して、当該プリント配線板用基材1の製造方法を説明する。当該プリント配線板用基材1の製造方法は、ベースフィルム2の一方の面に銅ナノ粒子41を含むインクの塗布により塗膜42を形成する工程と、塗膜42の焼成により銅ナノ粒子41の焼結体からなる銅ナノ粒子結合層3を形成する工程と、ベースフィルム2及び銅ナノ粒子結合層3の積層体を乾燥する工程と、乾燥後の積層体を熱処理する工程とを備える。
(塗膜形成工程)
上記塗膜形成工程では、図6Aに示すように、ベースフィルム2の一方の面に銅ナノ粒子41を含むインクを塗布し、例えば乾燥することにより塗膜42を形成する。なお、塗膜42には、上記インクの分散媒等が含まれていてもよい。
(銅ナノ粒子)
上記インクに分散させる銅ナノ粒子41は、高温処理法、液相還元法、気相法等で製造することができる。中でも、液相還元法によれば、製造コストをより低減できる上、水溶液中での攪拌等により、容易に銅ナノ粒子41の粒子径を均一にすることができる。
液相還元法によって銅ナノ粒子41を製造するためには、例えば水に銅ナノ粒子41を形成する銅イオンのもとになる水溶性の銅化合物と分散剤とを溶解させると共に、還元剤を加えて一定時間銅イオンを還元反応させればよい。液相還元法で製造される銅ナノ粒子41は、形状が球状又は粒状で揃っており、しかも微細な粒子とすることができる。上記銅イオンのもとになる水溶性の銅化合物としては、硝酸銅(II)(Cu(NO)、硫酸銅(II)五水和物(CuSO・5HO)等が挙げられる。
上記還元剤としては、液相(水溶液)の反応系において、銅イオンを還元及び析出させることができる種々の還元剤を用いることができる。この還元剤としては、例えば水素化ホウ素ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム、ヒドラジン、3価のチタンイオンや2価のコバルトイオン等の遷移金属のイオン、アスコルビン酸、グルコースやフルクトース等の還元性糖類、エチレングリコールやグリセリン等の多価アルコールなどが挙げられる。中でも、還元剤としては3価のチタンイオンが好ましい。なお、3価のチタンイオンを還元剤とする液相還元法は、チタンレドックス法という。チタンレドックス法では、3価のチタンイオンが4価に酸化される際の酸化還元作用によって銅イオンを還元し、銅ナノ粒子41を析出させる。チタンレドックス法で得られる銅ナノ粒子41は、粒子径が小さくかつ揃っているため、銅ナノ粒子41がより高密度に充填され、塗膜42をより緻密な膜に形成することができる。
銅ナノ粒子41の粒子径を調整するには、銅化合物、分散剤及び還元剤の種類並びに配合割合を調整すると共に、銅化合物を還元反応させる際に、攪拌速度、温度、時間、pH等を調整すればよい。反応系のpHの下限としては7が好ましく、反応系のpHの上限としては13が好ましい。反応系のpHを上記範囲とすることで、微小な粒子径の銅ナノ粒子41を得ることができる。このときpH調整剤を用いることで、反応系のpHを上記範囲に容易に調整することができる。このpH調整剤としては、塩酸、硫酸、硝酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア等の一般的な酸又はアルカリが使用できるが、特に周辺部材の劣化を防止するために、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン元素、硫黄、リン、ホウ素等の不純物を含まない硝酸及びアンモニアが好ましい。
インク中の銅ナノ粒子41の含有割合の下限としては、5質量%が好ましく、10質量%がより好ましく、20質量%がさらに好ましい。また、インク中の銅ナノ粒子41の含有割合の上限としては、50質量%が好ましく、40質量%がより好ましく、30質量%がさらに好ましい。銅ナノ粒子41の含有割合を上記下限以上とすることで、塗膜42をより緻密な膜に形成することができる。一方、銅ナノ粒子41の含有割合が上記上限を超えると、塗膜42の膜厚が不均一になるおそれがある。
(その他の成分)
上記インクには、銅ナノ粒子41以外に分散剤が含まれていてもよい。この分散剤としては、特に限定されず、銅ナノ粒子41を良好に分散させることができる種々の分散剤を用いることができる。分散剤の分子量の下限としては、2,000が好ましい。一方、分散剤の分子量の上限としては、30,000が好ましい。分子量が上記範囲の分散剤を用いることで、銅ナノ粒子41をインク中に良好に分散させることができ、塗膜42の膜質を緻密でかつ欠陥のないものにすることができる。上記分散剤の分子量が上記下限に満たないと、銅ナノ粒子41の凝集を防止して分散を維持する効果が十分に得られないおそれがある。一方、上記分散剤の分子量が上記上限を超えると、分散剤の嵩が大きすぎて、塗膜42の焼成時において、銅ナノ粒子41同士の焼結を阻害してボイドを生じさせるおそれがある。また、分散剤の嵩が大きすぎると、塗膜42の緻密さが低下したり、分散剤の分解残渣が導電性を低下させるおそれがある。
上記分散剤は、周辺部材の劣化防止の観点より、硫黄、リン、ホウ素、ハロゲン及びアルカリを含まないものが好ましい。好ましい分散剤としては、分子量が上記範囲にあるもので、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン等のアミン系の高分子分散剤、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース等の分子中にカルボキシ基を有する炭化水素系の高分子分散剤、ポバール(ポリビニルアルコール)、スチレン−マレイン酸共重合体、オレフィン−マレイン酸共重合体、1分子中にポリエチレンイミン部分とポリエチレンオキサイド部分とを有する共重合体等の極性基を有する高分子分散剤などを挙げることができる。
上記分散剤は、水又は水溶性有機溶媒に溶解させた溶液の状態でインクに配合することもできる。インクに分散剤を配合する場合、分散剤の含有割合の下限としては、100質量部の銅ナノ粒子41に対して1質量部が好ましい。一方、分散剤の含有割合の上限としては、100質量部の銅ナノ粒子41に対して60質量部が好ましい。上記分散剤の含有割合が上記下限に満たないと、銅ナノ粒子41の凝集防止効果が不十分となるおそれがある。逆に、上記分散剤の含有割合が上記上限を超えると、塗膜42の焼成時に過剰の分散剤が銅ナノ粒子41の焼結を阻害してボイドが発生するおそれがあり、また、分散剤の分解残渣が不純物として焼結体中に残存して導電性を低下させるおそれがある。
上記インクにおける分散媒としては、例えば水が使用できる。水を分散媒とする場合、水の含有割合の下限としては、100質量部の銅ナノ粒子41に対して20質量部が好ましい。一方、水の含有割合の上限としては、100質量部の銅ナノ粒子41に対して1,900質量部が好ましい。分散媒である水は、例えば分散剤を十分に膨潤させて分散剤で囲まれた銅ナノ粒子41を良好に分散させる役割を果たすが、上記水の含有割合が上記下限に満たないと、この分散剤の膨潤効果が不十分となるおそれがある。逆に、上記水の含有割合が上記上限を超えると、インク中の銅ナノ粒子41の含有割合が少なくなり、必要な厚みと密度とを有する良好な焼結体を形成できないおそれがある。
上記インクには、粘度調整や蒸気圧調整等のために必要に応じて有機溶媒を配合することができる。このような有機溶媒としては、水溶性である種々の有機溶媒が使用可能である。その具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;エチレングリコール、グリセリン等の多価アルコールやその他のエステル類;エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類などが挙げられる。
インクに有機溶媒を配合する場合、有機溶媒の含有割合の下限としては、100質量部の銅ナノ粒子41に対して30質量部が好ましい。一方、有機溶媒の含有割合の上限としては、100質量部の銅ナノ粒子41に対して900質量部が好ましい。有機溶媒の含有割合が上記下限に満たないと、インクの粘度調整及び蒸気圧調整の効果が十分に得られないおそれがある。逆に、有機溶媒の含有割合が上記上限を超えると、例えば水による分散剤の膨潤効果が不十分となり、インク中で銅ナノ粒子41の凝集が生じるおそれがある。
なお、液相還元法で銅ナノ粒子41を製造する場合、液相(水溶液)の反応系で析出させた銅ナノ粒子41は、ろ別、洗浄、乾燥、解砕等の工程を経て、一旦粉末状としたものを用いてインクを調製することができる。この場合は、粉末状の銅ナノ粒子41と、水等の分散媒と、必要に応じて分散剤、有機溶媒等とを所定の割合で配合し、銅ナノ粒子41を含むインクとすることができる。このとき、銅ナノ粒子41を析出させた液相(水溶液)を出発原料としてインクを調製することが好ましい。具体的には、析出した銅ナノ粒子41を含む液相(水溶液)を限外ろ過、遠心分離、水洗、電気透析等の処理に供して不純物を除去し、必要に応じて濃縮して水を除去する。又は、逆に水を加えて銅ナノ粒子41の濃度を調整した後、さらに必要に応じて有機溶媒を所定の割合で配合することによって銅ナノ粒子41を含むインクを調製する。この方法では、銅ナノ粒子41の乾燥時の凝集による粗大で不定形な粒子の発生を防止することができ、緻密で均一な焼結体を形成し易い。
銅ナノ粒子41を分散させたインクをベースフィルム2の一方の面に塗布する方法としては、スピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ダイコート法、スリットコート法、ロールコート法、ディップコート法等の従来公知の塗布法を用いることができる。また、スクリーン印刷、ディスペンサ等によりベースフィルム2の一方の面の一部のみにインクを塗布するようにしてもよい。インクの塗布後、例えば室温以上の温度で乾燥することにより塗膜42が形成される。乾燥温度の上限としては、100℃が好ましく、40℃がより好ましい。乾燥温度が上記上限を超えると、塗膜42の急激な乾燥により、塗膜42にクラックが発生するおそれがある。
(銅ナノ粒子結合層形成工程)
上記銅ナノ粒子結合層形成工程では、塗膜42の焼成によって銅ナノ粒子41の焼結体からなる銅ナノ粒子結合層3を形成する。
上記銅ナノ粒子結合層形成工程では、図6Bに示すように、上記焼成によって銅ナノ粒子41同士を焼結すると共に、焼結体をベースフィルム2の一方の面に固着することで銅ナノ粒子結合層3を形成する。なお、インクに含まれ得る分散剤やその他の有機物は、焼成によって揮発又は分解される。また、銅ナノ粒子結合層3とベースフィルム2との界面近傍では、焼成により銅ナノ粒子41が酸化されるため、銅ナノ粒子41に基づく酸化銅が生成する。この銅ナノ粒子結合層3とベースフィルム2との界面近傍に生成した酸化銅は、ベースフィルム2を構成するポリイミド等の樹脂と強く結合するため、ベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3との間の密着力が向上する。
上記焼成は、銅ナノ粒子結合層3とベースフィルム2との界面近傍の銅ナノ粒子41の酸化を促進させるため、一定量の酸素が含まれる雰囲気下で行うことが好ましい。この場合、焼成雰囲気の酸素濃度の下限としては、1体積ppmが好ましく、10体積ppmがより好ましい。また、上記酸素濃度の上限としては、10,000体積ppmが好ましく、1,000体積ppmがより好ましい。上記酸素濃度が上記下限に満たないと、銅ナノ粒子結合層3とベースフィルム2との界面近傍における酸化銅の生成量が少なくなり、ベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3との間の密着力を向上できなくなるおそれがある。逆に、上記酸素濃度が上記上限を超えると、銅ナノ粒子41の過度の酸化によって銅ナノ粒子結合層3の導電性が低下するおそれがある。
焼成温度の下限としては、150℃が好ましく、200℃がより好ましい。一方、焼成温度の上限としては、500℃が好ましく、400℃がより好ましい。焼成温度が上記下限に満たないと、銅ナノ粒子結合層3とベースフィルム2との界面近傍における酸化銅等の生成量が少なくなり、ベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3との間の密着力を向上できないおそれがある。逆に、焼成温度が上記上限を超えると、ベースフィルム2が変形するおそれがある。但し、上記焼成温度としては、銅ナノ粒子41が酸化される温度である限り限定されるものではなく、後述する焼成時間との組合せによって適宜設定可能であり、例えば100℃以下程度とすることもできる。
焼成時間の下限としては、30分が好ましく、80分がより好ましく、100分がさらに好ましい。一方、焼成時間の上限としては、600分が好ましく、300分がより好ましく、150分がさらに好ましい。上記焼成時間が上記下限に満たないと、銅ナノ粒子41の酸化が不十分となるおそれがある。逆に、上記焼成温度が上記上限を超えると、ベースフィルム2が変形するおそれがある。
(乾燥工程)
上記乾燥工程では、まずベースフィルム2及び銅ナノ粒子結合層3の積層体の片面又は両面に通気性スペーサを重畳してロール状に巻回する。さらに、上記乾燥工程では、このロール体の軸方向に気体を流してこのロール体を強制乾燥する。上記通気性スペーサとしては、特に限定されるものではなく、例えば複数の通気孔を有するシートや、表面に凹凸を有するシート等を用いることができる。また、上記通気性スペーサの平均厚みとしては、例えば100μm以上2mm以下とすることができる。なお、上記乾燥工程における乾燥は、例えば室温以上で行えばよく、具体的には20℃以上で行うことができる。また、この乾燥温度は、乾燥時間を短縮するため、80℃以上がより好ましい。一方、上記乾燥工程における乾燥温度の上限としては、特に限定されないが、例えば400℃とすることができる。また、上記乾燥工程における乾燥時間としては、例えば30分以上1200分以下とすることができる。
(熱処理工程)
上記熱処理工程では、乾燥後の上記ロール体を焼成炉等を用いて熱処理する。この熱処理工程は、例えばアニール処理工程として行われる。上記乾燥工程を有しない場合や、ロール状に巻回された上記積層体を自然乾燥する場合、ロール体の幅方向中心部の水分が十分に蒸発し難いため、上記熱処理工程によってロール体を熱処理するとこの中心部には水酸化銅が生成し易い。これに対し、この熱処理工程の前に上記乾燥工程を有する場合、ロール体の中心部の水分も十分に蒸発することができるので、この熱処理工程によって水酸化銅の生成を抑えつつ酸化銅を生成し易くなる。
上記熱処理工程における熱処理温度及び熱処理時間としては、特に限定されるものではなく、例えば上記銅ナノ粒子結合層形成工程における焼成温度及び焼成時間と同様とすることができる。
次に、図6A及び図6Cを参照して、当該プリント配線板用基材11の製造方法を説明する。当該プリント配線板用基材11の製造方法は、ベースフィルム2の一方の面に銅ナノ粒子41を含むインクの塗布により塗膜42を形成する工程と、塗膜42の焼成により銅ナノ粒子41の焼結体からなる銅ナノ粒子結合層3を形成する工程と、銅ナノ粒子結合層3の外面に金属めっき層12を形成する工程と、ベースフィルム2、銅ナノ粒子結合層3及び金属めっき層12の積層体を乾燥する工程と、乾燥後の積層体を熱処理する工程とを備える。
当該プリント配線板用基材11の製造方法は、銅ナノ粒子結合層形成工程と乾燥工程との間に金属めっき層形成工程を備える以外は、上述の当該プリント配線板用基材1の製造方法と同様に行われる。そのため、以下においては、金属めっき層形成工程についてのみ説明する。
(金属めっき層形成工程)
上記金属めっき層形成工程では、銅ナノ粒子結合層3の空隙をめっき金属で充填すると共に、このめっき金属を銅ナノ粒子結合層3の表面に積層する。
金属めっき層12を形成するためのめっき方法は、特に限定されず、無電解めっきであっても電気めっきであってもよいが、銅ナノ粒子結合層3を形成する銅ナノ粒子間の空隙をより的確に埋めることで銅ナノ粒子結合層3及びベースフィルム2の剥離強度を容易かつ確実に向上できる無電解めっきが好ましい。
上記無電解めっきを採用する場合の手順は特に限定されず、例えばクリーナ工程、水洗工程、酸処理工程、水洗工程、プレディップ工程、アクチベータ工程、水洗工程、還元工程、水洗工程等の処理と共に、公知の手段で無電解めっきを行えばよい。
上記電気めっきを採用する場合についても、手順は特に限定されず、例えば公知の電解めっき浴及びめっき条件から適宜選択すればよい。
また、上記金属めっき層形成工程では、銅ナノ粒子結合層3の空隙をめっき金属で充填した後に熱処理を行ってもよい。この熱処理は、上記乾燥工程後の熱処理工程とは別途行われるものである。この熱処理により、銅ナノ粒子結合層3とベースフィルム2との界面近傍における酸化銅がさらに増加するため、ベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3との間の密着力をより向上させることができる。
続いて、図6A及び図6Dを参照して、当該プリント配線板用基材21の製造方法を説明する。当該プリント配線板用基材21の製造方法は、ベースフィルム2の一方の面に銅ナノ粒子41を含むインクの塗布により塗膜42を形成する工程と、塗膜42の焼成により銅ナノ粒子41の焼結体からなる銅ナノ粒子結合層3を形成する工程と、銅ナノ粒子結合層3の外面に金属めっき層22を形成する工程と、ベースフィルム2、銅ナノ粒子結合層3及び金属めっき層22の積層体を乾燥する工程と、乾燥後の積層体を熱処理する工程とを備える。
当該プリント配線板用基材21の製造方法は、銅ナノ粒子結合層形成工程と乾燥工程との間に金属めっき層形成工程を備える以外は、上述の当該プリント配線板用基材1の製造方法と同様に行われる。そのため、以下においては、金属めっき層形成工程についてのみ説明する。
(金属めっき層形成工程)
上記金属めっき層形成工程では、上記金属めっき層12と同様の第1めっき層23を形成する工程と、第1めっき層23の表面に第2めっき層24を形成する工程とを有する。第1めっき層形成工程は、上述の当該プリント配線板用基材11の製造方法における金属めっき層12を形成する工程と同様のため、説明を省略する。
第2めっき層24を形成するためのめっき方法は、特に限定されず、無電解めっきであっても電気めっきであってもよいが、厚みの調整を容易かつ正確に行うことができると共に、比較的短時間で第2めっき層24を形成することができる電気めっきが好ましい。
上記無電解めっきを採用する場合の手順は特に限定されず、上述の金属めっき層12を形成する場合と同様の手順で行うことができる。また、上記電気めっきを採用する場合についても、手順は特に限定されず、上述の金属めっき層12を形成する場合と同様の手順で行うことができる。
<利点>
当該プリント配線板用基材の製造方法は、当該プリント配線板用基材1を容易かつ確実に製造することができる。また、当該プリント配線板用基材の製造方法は、金属めっき層形成工程を有することで、ベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3との剥離強度をさらに向上することができると共に、ベースフィルム2と銅ナノ粒子結合層3との導通性を高めることができる。
<電子部品>
また、本発明の一実施形態に係る電子部品は、当該プリント配線板31と、当該プリント配線板31に実装される素子とを備える。具体的には、当該電子部品は、当該プリント配線板31に半導体デバイスやチップ抵抗器等の素子が電気的に接続されている。当該電子部品は、当該プリント配線板31を備えるので、上述のように製造コストを抑えつつ、ベースフィルム及び銅ナノ粒子結合層の密着力を向上することができる。
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、当該プリント配線板用基材は、必ずしも可撓性を有しなくてもよい。また、当該プリント配線板用基材は、ベースフィルムの一方の面にのみ銅ナノ粒子結合層を有する必要はなく、この銅ナノ粒子結合層をベースフィルムの両面に有していてもよい。また、当該プリント配線板用基材は、ベースフィルムの両面に上記銅ナノ粒子結合層を有する場合、この両方の銅ナノ粒子結合層の外面に金属めっき層を有していてもよい。さらに、銅ナノ粒子結合層は、銅ナノ粒子同士が酸化銅等の固着剤によって固着された構成を有する限り、必ずしも焼成によって形成される必要はない。
当該プリント配線板は、必ずしも図4のプリント配線板用基材21を用いて形成される必要はなく、例えば図1乃至図3のプリント配線板用基材1,11を用いて形成されてもよい。また、当該プリント配線板は、必ずしもサブトラクティブ法によって形成される必要はなく、セミアディティブ法によって形成してもよい。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[積層体]
ポリイミドを主成分とする平均厚み25μmのベースフィルムの一方の面に、平均粒子径80nmの銅ナノ粒子の焼結体からなる平均厚み150nmの銅ナノ粒子結合層を形成し、さらにこの銅ナノ粒子結合層の外面に平均厚み250nmの金属めっき層を形成した長尺状のシート状積層体を得た。なお、この積層体の長手方向平均長さは0.5m、平均幅は250mmであった。
[No.1]
上記積層体の片面に平均厚み400μmの通気性スペーサを重畳した上、この積層体を通気性スペーサと共にロール状に巻回した。さらに、350℃の環境下で2時間このロール体の軸方向に気体を流してこのロール体を強制乾燥した。さらに、乾燥後のロール体を焼成炉に入れて350℃で2時間熱処理することでNo.1のプリント配線板用基材を得た。
[No.2]
上記積層体の片面にNo.1と同様の通気性スペーサを重畳した上、この積層体を通気性スペーサと共にロール状に巻回した。さらに、このロール体を25℃、相対湿度25%以下の環境下で24時間放置して自然乾燥した。さらに、乾燥後のロール体を焼成炉に入れて350℃で2時間熱処理することでNo.2のプリント配線板用基材を得た。
<剥離強度>
No.1及びNo.2のプリント配線板用基材のベースフィルムと銅ナノ粒子結合層との間の平均剥離強度をJIS−C6471(1995)に準拠する180°方向引き剥がし試験により測定した。この平均剥離強度の測定結果を表1に示す。
<酸化銅及び水酸化銅量の測定>
No.1及びNo.2のプリント配線板用基材について、上記剥離強度の測定で引き剥がした銅ナノ粒子結合層のベースフィルムに積層されていた側の面を電気化学測定評価方法により測定した。具体的には、三電極方式の電気化学測定セルを市販のポテンショスタットに接続し、一定の電位を印加して電流の変化を測定した。この電気化学測定では、電解液としてLiイオンを含む強アルカリ性水溶液(6MのKOH及び1MのLiOH)を用い、この電解液に浸漬される基準電極として銀−塩化銀(Ag/AgCl)電極、対極として白金(Pt)電極を用いた。また、測定対象として上述の引き剥がした銅ナノ粒子結合層を用い、基準電極に対する銅ナノ粒子結合層の電位を一定速度で負電位側に掃引し、銅の酸化物又は水酸化物の還元に伴って流れる電流を測定した。具体的には、基準電極と銅ナノ粒子結合層との間の電位とこの電位の変化に対して測定される電流値とをグラフ化し、このグラフのピーク電位より酸化銅及び水酸化銅の存否を確認すると共に、水酸化銅に対する酸化銅のピーク面積(電気量)の比を求めた。この測定方法に従って求められる幅方向中央部における水酸化銅に対する酸化銅の存在比を表1に示す。
<標準偏差>
水酸化銅に対する酸化銅の存在比を銅ナノ粒子結合層の幅方向の端部から25mm間隔で9点測定し、水酸化銅に対する酸化銅の存在比の幅方向の標準偏差を求めた。この結果を表1に示す。
Figure 2017073415
表1に示すように、No.1及びNo.2のプリント配線板用基材は、いずれも幅方向中央部における水酸化銅に対する酸化銅の存在比が0.3以上であり、ベースフィルム及び銅ナノ粒子焼結層の界面近傍における水酸化銅の生成が抑制されていることが分かる。また、No.1のプリント配線板用基材は、No.2のプリント配線板用基材よりも幅方向中央部における水酸化銅に対する酸化銅の存在比が大きく、かつ水酸化銅に対する酸化銅の存在比の幅方向の標準偏差が小さいことが分かる。そのため、No.1のプリント配線板用基材は、No.2のプリント配線板用基材よりも平均剥離強度が大きくなっていることが分かる。
以上のように、本発明のプリント配線板用基材及びプリント配線板は、製造コストを抑えつつ、ベースフィルム及び銅ナノ粒子結合層の密着力を向上することができるので、高密度のプリント配線が要求されるフレキシブルプリント配線板として適している。
1,11,21 プリント配線板用基材
2 ベースフィルム
3 銅ナノ粒子結合層
12,22 金属めっき層
23 第1めっき層
24 第2めっき層
31 プリント配線板
32 導電パターン
41 銅ナノ粒子
42 塗膜

Claims (9)

  1. 絶縁性を有するベースフィルムと、
    このベースフィルムの少なくとも一方の面に形成される銅ナノ粒子の結合層と
    を備えるプリント配線板用基材であって、
    上記ベースフィルム及び結合層の界面近傍に酸化銅及び水酸化銅が存在し、
    中央部における上記水酸化銅に対する酸化銅の存在比が0.3以上2以下であるプリント配線板用基材。
  2. 上記水酸化銅に対する酸化銅の存在比の幅方向の標準偏差が2.0以下である請求項1に記載のプリント配線板用基材。
  3. 幅方向中央部における上記水酸化銅に対する酸化銅の存在比が、幅方向両端部における上記存在比より小さい請求項1又は請求項2に記載のプリント配線板用基材。
  4. 平均幅が100mm以上600mm以下である請求項1、請求項2又は請求項3に記載のプリント配線板用基材。
  5. 上記ベースフィルムの主成分がポリイミドである請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプリント配線板用基材。
  6. 上記ベースフィルムと結合層との間の剥離強度が2N/cm以上である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のプリント配線板用基材。
  7. 上記結合層の外面に金属めっき層を有する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のプリント配線板用基材。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のプリント配線板用基材を用いたプリント配線板。
  9. 請求項8に記載のプリント配線板と、このプリント配線板に実装される素子とを備える電子部品。
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