JP2017072651A - 車両用ホーン - Google Patents

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Abstract

【課題】 鉄芯およびシャフトを安価に製造することが可能であると共に、車両用ホーンにおける警報音の調整(チューニング)を容易に行うことができ、大音量で高品質な警報音を発することが可能であって、かつ、小型化および軽量化が可能な車両用ホーンを提供すること。【解決手段】 ボディ10と、ボディ10に固定された鉄芯22を有する電磁石20と、鉄芯22と対向配置されたシャフト26と共にボディ10に取り付けられた振動板30と、を有し、鉄芯22とシャフト26の対向面には、鉄芯22に対するシャフト26の接離動方向における移動距離の変化に対して、鉄芯22とシャフト26の対向面どうしにおける最短離間距離の変化量が相違する最短離間距離変化量相違部22C2,26A2が形成されていることを特徴とする車両用ホーン100。【選択図】 図9

Description

本発明は自動車等の車両に警報器として装着される車両用ホーンに関する。
電磁石の作用でシャフト(可動コア)を鉄芯(固定コア)に断続的に接離動させ、振動板を振動させることによって警報音を発生する車両用ホーンの構成は、例示するまでもなく広く知られている。このような車両用ホーンにおいては、シャフトおよび鉄芯の対向面どうしの離間距離(ギャップ)を調整することにより警報音の調整(チューニング)が行われる。ここで、電磁石の吸引力はシャフトと鉄芯のギャップの2乗に反比例するため、シャフトと鉄芯のギャップ調整は厳密に行わなければならず、車両用ホーンの警報音調整は非常に手間がかかる工程であった。
このような車両用ホーンの警報音調整に関する不具合を解消させるための構成例が特許文献1において提案されている。特許文献1に開示されている電磁ホーンは、シャフトと鉄芯のギャップ調整がしやすいように、一方の対向面に傾斜面を形成し、他方の対向面に偏心突部を形成した構成が開示されている。
特許第3940682号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている電磁ホーンの構成においては、シャフトと鉄芯を複雑な形状に製造しなければならず、電磁石ひいては車両用ホーンの製造コストが高騰してしまうという課題がある。また、電磁石の吸引力を高めるためには、ギャップを小さくする必要があるが、特許文献1に開示されているような複雑なシャフトおよび鉄芯の形状においては、対向面のごく一部のギャップについては小さくすることができるものの、対向面全体に対するギャップを小さくすることは困難である。また、無理にギャップを小さくすると、シャフトと鉄芯とが衝突して警報音に異音が混入してしまうといった課題もある。
そこで本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは以下のとおりである。
すなわち、固定コアである鉄芯と可動コアであるシャフトを安価に製造することが可能であり、車両用ホーンにおける警報音の調整(チューニング)を容易に行うことができ、大音量で高品質な警報音を発することが可能であって、かつ、小型化および軽量化が可能な車両用ホーンを提供することにある。
上記課題を解決するため発明者が鋭意研究した結果、以下の構成に想到した。
すなわち、本発明は、ボディと、前記ボディに固定された固定コアを有する電磁石と、前記固定コアと対向配置された可動コアと共に前記ボディに取り付けられた振動板と、を有し、前記固定コアおよび前記可動コアの対向面には、前記固定コアに対する前記可動コアの接離動方向における移動距離の変化に対して、前記固定コアおよび前記可動コアの対向面どうしにおける最短離間距離の変化量が相違する最短離間距離変化量相違部が形成されていることを特徴とする車両用ホーンである。
このように固定コアに対して可動コアを接離動動作させる際において、可動コアを固定コアに対して接離動方向に移動させた移動量に対して固定コアと可動コアの対向面における最短離間距離の変化量を相違させる(より少なくさせる)ことができる。これにより可動コアの位置が接点板付近(接点切り替え領域)のときはギャップの変化に対する電磁石の吸引力の変化を小さくすることができる。これにより、ギャップ調整のばらつきに対する電磁石の吸引力の変化が少なくなることからギャップ調整の精度を緩くすることができる。また、可動コアが固定コアから離れる接点オン領域では、電磁石の吸引力が高くなることから、音圧レベルを確保したままコイルの巻数を減らすことができる。さらには、固定コアと可動コアの対向面の形状を単純な形状にすることができる。よって、車両用ホーンのコストダウン、軽量化が可能になる。そして従来の車両用ホーンの電磁石よりもギャップを広くとることができることから、電磁石の固定コアと可動コアとが衝突することがなく、異音混入の無い優れた音質の警報音を発する車両用ホーンを提供することができる。
また、前記最短離間距離変化量相違部は、前記固定コアと前記可動コアとの対向面に形成された凸部と凹部との間に形成されていることが好ましい。
これにより、固定コアおよび可動コアの対向面の形状が単純化され、固定コアおよび可動コアの製造コストの低減が可能になり、固定コアおよび可動コアを高精度で形状加工することができる。
また、前記凸部と前記凹部とはそれぞれ平面視円周形状に形成されていることが好ましい。
これにより、固定コアおよび可動コアの突部と凹部の形成が容易になると共に、最短離間距離変化量相違部の配設範囲の調整も容易に行うことができ、警報音のチューニングがしやすい車両用ホーンを提供することができる。
また、前記最短離間距離変化量相違部は、前記固定コアおよび前記可動コアの対向面内の複数箇所に形成されていることが好ましい。
これにより、接点切り替え領域におけるギャップの変化量に対する電磁石の吸引力の変化の割合をより緩やかにすることができるため、車両用ホーンにおける警報音のチューニングがさらに容易になる。
本発明における車両用ホーンの構成を採用することにより、対向面における最短離間距離変化量相違部の変化量を固定コアに対する可動コアの移動量に対して異ならせる(より少ない量にする)ことができる。すなわち、可動コアの位置が接点板付近(接点切り替え領域)のときはギャップの変化に対する電磁石の吸引力の変化量を小さくすることができる。これにより、ギャップ調整のばらつきに対する電磁石の吸引力の変化が少なくなることからギャップ調整の精度を緩くすることができる。また、可動コアが固定コアから離れる接点オン領域では、電磁石の吸引力が高くなることから、音圧レベルを確保したままコイルの巻数を減らすことができる。さらには、固定コアと可動コアの対向面の形状を単純な形状にすることができる。よって、車両用ホーンのコストダウン、軽量化が可能になる。そして従来の車両用ホーンの電磁石よりもギャップを広くとることができることから、電磁石の固定コアと可動コアとが衝突することがなく、異音混入の無い優れた音質の警報音を発する車両用ホーンを提供することができる。以上により使い勝手が良好であると共に省スペースであって、優れた音質の車両用ホーンを安価に提供することが可能になる。
本実施形態における車両用ホーンの正面図である。 本実施形態における車両用ホーンの正面側からの斜視図である。 本実施形態における車両用ホーンの右側面図である。 図1内のA−A線における断面図である。 本実施形態におけるボビンと鉄芯の構成を示す斜視図である。 図5のボビンと鉄芯とを分離させた状態を示す斜視図である。 ボビンの巻線部における断面図である 鉄芯とシャフトとの対向面どうしの離間距離と互いの吸引力の強さの関係を示すグラフである。 図4内のB部分の拡大図である。 図9の変形例である。 図10における鉄芯に対するシャフトの接離動方向における移動量と、鉄芯とシャフトの対向面どうしの最短離間距離の変化量を示す説明図である。 図9の他の変形例である。 図4内のC部分の拡大図である。 折り曲げ部の変形例を示す説明図である。
以下、本発明における車両用ホーンの実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1〜図4に示すように、本実施形態における車両用ホーン100は、一端が開口し、他端が有底に形成された有底筒体をなすボディ10と、ボディ10の底部側内部空間に収容された電磁石20と、ボディ10の開口部を覆って配設された振動板30と、振動板30の前方位置に配設された共振板40と、を有している。
車両用ホーン100はこれら以外にも各種の構成を具備しているが、本明細書において説明しない他の構成については、公知の車両用ホーンと同様の構成を採用することができるため、ここでの詳細な説明は省略している。
ボディ10は、車両用ホーン100の背面側となる底部に縮径された内底部12が設けられた変形有底筒体に形成されている。ボディ10の内底部12には貫通孔12Aが穿設されている。貫通孔12Aには後述する電磁石20の固定コアとしての鉄芯22を貫通させ、鉄芯22を内底部12にかしめることにより、電磁石20が内底部12に組み付けられている。貫通孔12Aより内底部12の背面側に露出する鉄芯22には、車両用ホーン100を図示しない車両に装着するためのブラケット60が取り付けられている。
ボディ10の内部空間には電磁石20が収容されている。本実施形態では一般的な電磁石20と同様に、固定コアとしての鉄芯22とボビン25に巻かれたコイル24(巻線)と可動コアとしてのシャフト26とを有している。電磁石20(コイル24)への通電によりシャフト26が鉄芯22に吸引され、シャフト26が接点板50を押すことにより接点板50と接点70との接続が解除され通電が停止(接点オフ)し、シャフト26が鉄芯22から離れる。シャフト26が鉄芯22から離れると接点板50と接点70とによる通電が再開(接点オン)し、シャフト26が鉄芯22に再び吸引されることになる。この動作を繰り返すことによりシャフト26に取り付けられた振動板30と、振動板30に共振する共振板40が振動することで警報音(空気の振動)が生成される。
電磁石20の構成について図4〜図7を参照しながら説明を行う。図4に示すように、鉄芯22は大径部22Aと小径部22Bとを有し、大径部22Aの高さ方向における端部(鉄芯22の上端部)には凸部として円柱状の突部22Cが形成されている。また図6に示すように、大径部22Aの側周面には、周方向に沿って所要間隔をあけて周方向突部22Dが形成されている。周方向突部22Dは、大径部22Aの側周面から径外方向に突出する突部に形成されている。また、大径部22Aと小径部22Bとの間には中径部22Eが形成されている(図4参照)。
また、図6に示すように、コイル24が巻装されるボビン25は、コイル24が巻き付けられる胴部として円筒形に形成された巻線部25Aと、巻線部25Aの両端部に形成されたフランジ25Bとを有している。ここでは、巻線部25Aである円筒形部分の内部空間を固定コアとしての鉄芯22の挿通孔として用いている。また、フランジ25Bは、図5および図6に示すように、巻線部25Aの全周にわたっては配設されておらず、巻線部25Aの周方向に沿って所要間隔をあけてフランジ欠損部25Cが形成されている。
巻線部25Aの一方の端部におけるフランジ欠損部25Cと巻線部25Aの他方の端部におけるフランジ欠損部25Cとの位置は、巻線部25Aの周方向において互い違いとなる配置(千鳥状配置)で設けられている。巻線部25Aの一方の端部においては、フランジ欠損部25Cの位置に合わせて切欠部25Dが形成されている。このように巻線部25Aおよびフランジ25Bの一部を切り欠くことにより、ボビン25を軽量化することが可能になる。
また、巻線部25Aに形成された切欠部25Dは、鉄芯22の周方向突部22Dの配設位置および配設範囲に対応している(図6参照)。鉄芯22の周方向突部22Dを切欠部25Dに進入させて凹凸嵌合させることにより、鉄芯22とボビン25とを一体に組み立てすることができる。また、巻線部25Aの肉厚寸法と、鉄芯22の周方向突部22Dの突出高さ寸法とを等しく形成すれば、図7に示すように巻線部25Aの外周面に鉄芯22の周方向突部22Dを露出させることができる。なお、図7は巻線部25Aの切欠部25Dが形成されている部分において、巻線部25Aの長手方向直交方向における断面図である。
このような外周面の一部に鉄芯22を露出させた巻線部25Aにコイル24を巻装することにより、コイル24の一部を鉄芯22の周方向突部22Dに接触させることができ、電磁石20の磁力を向上させることが可能になる。すなわち、ボビン25へのコイル24の巻き回数を削減することができるから、電磁石20の軽量化と製造コストの低減が可能になる。
また、ボビン25の強度は中央に挿通される鉄芯22により確保されることに加え、巻線部25Aにコイル24を巻き付け(巻装)することにより切欠部25Dを弾性変形させ、周方向突部22Dを切欠部25Dにより挟圧させることで、鉄芯22とボビン25とを略一体化する(固定する)ことができる。また、この状態(巻線部25Aにコイルが巻装された状態)において、巻線部25Aの外表面と周方向突部22Dの外表面の径方向高さ位置が同一高さ位置(同一周面)になるように周方向突部22Dの高さ寸法を調整しておけば好都合である。このようなボビン25によれば、胴部25Aの肉厚寸法を薄肉化することができ、コイル24全体と鉄芯22との距離を縮めることができる点においても、電磁石20の磁束密度向上が期待できる点において好都合である。
このようにして形成された電磁石20は、ボディ10の内底部12の貫通孔12Aに鉄芯22の小径部22Bおよび中径部22Eを挿通させた後、図示しないかしめ部材を用いて中径部22Eの部分でボディ10の内底部12に固定されることになる。小径部22Bの先端部分はボルト形状に形成されていて、ブラケット60を取り付けすることができる。
また、電磁石20の構成の一部である可動コアとしてのシャフト26は、図4および図9に示すように、鉄芯22に対向配置されている。具体的には、鉄芯22との対向面が鉄芯22の大径部22Aの上端部(上端面)に形成された突部22Cの形状に倣った(凹凸嵌合可能な)凹部26Aに形成されている。ここで突部22Cと凹部26Aとが凹凸嵌合可能であるとは、互いが隙間なく嵌合する嵌合状態のみではなく、一定寸法の隙間を有した状態で、凹部26Aに突部22Cが進入可能である状態も含める概念である。
鉄芯22の対向面は突部22Cに形成されており、シャフト26の接離動方向で対向する第1対向面部22C1とシャフト26の接離動方向と直交する方向で対向する第2対向面部22C2とを有する。ここで鉄芯22の第2対向面部22C2は、シャフト26が所定の範囲内(ここではh1とh2とがオーバーラップする範囲)で接離動しても、鉄芯22とシャフト26との対向面間における最短離間距離が変化しない最短離間距離変化量相違部(ここでは、最短離間距離変化量相違部としての離間距離維持対向面部)であるといえる。
また、シャフト26の対向面は凹部26Aに形成されており、鉄芯22に対する接離動方向で対向する第1対向面部26A1と鉄芯22に対する接離動方向と直交する方向で対向する第2対向面部26A2とを有する。ここでシャフト26の第2対向面部26A2は、シャフト26が所定の範囲内(ここではh1とh2とがオーバーラップする範囲)で鉄芯22に接離動しても、鉄芯22とシャフト26との対向面間における最短離間距離が変化しない最短離間距離変化量相違部(ここでは、最短離間距離変化量相違部としての離間距離維持対向面部)であるといえる。
鉄芯22とシャフト26との対向面どうしの離間距離と互いの吸引力の強さとの間には、吸引力が離間距離の2乗に反比例することが知られている。図8は、鉄芯22とシャフト26との対向面どうしの離間距離(コアギャップ)と互いの吸引力の強さの関係を示したグラフである。破線であらわしたグラフが従来技術(鉄芯22とシャフト26の対向面が互いに平坦面である)におけるグラフである。したがって、車両用ホーン100を組み立てる際および/または組立後の接点板50の位置の調整を行う際においては、鉄芯22とシャフト26との対向面どうしの離間距離の調整を高い精度で行わなければならなかった。
図9(A)および図9(B)に示すように鉄芯22およびシャフト26(突部22Cと凹部26A)を接離動させた際に、接離動方向で対向する第1対向面部22C1と26A1どうしにおける最短離間距離d1と、接離動方向と直交する方向で対向する第2対向面部22C2と26A2どうしにおける最短離間距離d2とを異ならせている。すなわち、シャフト26の対向面である凹部26Aを鉄芯22の対向面である突部22Cから離間させても、突部22Cの高さ範囲においては最短離間距離d1には変化を生じるが、最短離間距離d2には変化を生じさせないようにすることができる。
これにより、シャフト26の位置が接点板50付近のときは、図8の実線部分における接点オンオフ切り替え領域部分のグラフの傾きにあらわれているように、ギャップ(コアギャップ)の変化に対する電磁石20の吸引力の変化の割合を小さくすることができる。すなわち、ギャップの調整のばらつきに対する電磁石20の吸引力に差が生じにくくなるので、ギャップ調整の精度を緩くすることができる。
また、シャフト26が鉄芯22から離れる接点オン領域においては、電磁石20の吸引力を高くすることができるから、警報音の音圧レベルを維持したままコイル24の巻数を減らす(コイル24の巻き数を変えなければ警報音の音量を大きくする)ことができる。これにより電磁石20ひいては車両用ホーン100のコストダウンと軽量化が可能になる。また、ギャップの初期値を広くすることができるため、鉄芯22とシャフト26との衝突がなく、警報音に異音が混入することのない高品質な警報音を発する車両用ホーン100を提供することができるのである。
また、鉄芯22に対するシャフト26の接離動方向に直交する平面部分における最短離間距離d1と、同接離動方向に平行な平面部分における最短離間距離d2とを異ならせることができる範囲を広げることにより、接点板50のチューニングをより容易に行うことができる。本実施形態以外の形態例としては、鉄芯22に対するシャフト26の接離動方向に平行な平面部分における最短離間距離d2を構成する箇所を増加させる形態の他、鉄芯22の突部22Cの突出高さh1とシャフト26の凹部26Aの深さh2を可及的に増やす形態を採用することが好ましい。
また、図10に示すように、鉄芯22およびシャフト26における第1対向面部22C1および26A1と第2対向面部22C2および26A2とにより形成される角度θが、θ=90°ではなく、θ>90°となる傾斜面に形成された形態を採用することもできる。このような鉄芯22およびシャフト26の対向面の形態を採用することにより、鉄芯22およびシャフト26の対向面を形成する際の寸法精度を緩く設定することができる。これにより鉄芯22とシャフト26の加工コストを低減させることができる。
図10に示す形態であっても、図11(A),図11(B)に示すように、鉄芯22に対してシャフト26を接離動させる方向における移動量(D1−d1)に対し、第1対向面部22C1,26A1どうしにおける最短離間距離の変化量(D1−d1)と、第2対向面部22C2,26A2どうしにおける最短離間距離の変化量(D2−d2)と、を相違させることができる。よって、図10に示すような鉄芯22およびシャフト26の形態であっても図9に示すような鉄芯22とシャフト26の対向面形状と同様の作用効果を得ることができるのである。
ところで車両用ホーン100の振動板30は電磁石20への通電切り替え(接点オンオフ切り替え)により振動する。振動板30は、中心Bにシャフト26が挿通され一体に組み付けられた状態でボディ10に取り付けられている。振動板30と共振する共振板40は、振動板30の径寸法(ボディ10の開口面の径寸法)よりも小径寸法に形成されていて、振動板30と同様にシャフト26を挿通させることにより保持されている。共振板40と振動板30との間にはスペーサ42が配設されており、共振板40は振動板30と所要間隔をあけた状態で振動板30よりも前方側位置でボディ10の開口部(振動板30の前方部分)を覆うようにしてボディ10に取り付けられている。
車両用ホーン100の警報音は、電磁石20の作用によりシャフト26を鉄芯22に接離動させ、振動板30を振動させると共に、共振板40を振動板30に共振させることで振動板30と共振板40との間の空気を振動させることにより生成されている。このようにして生成された警報音(振動させた空気)をいかに効率的に車両用ホーン100の前方に向けて放出させるかが重要になる。
この点、本実施形態においては、振動板30の外周縁の径方向における所要幅範囲を共振板40の外周縁よりも径方向外側部分でボディ10の形状に倣って曲折させた折り曲げ部32に形成している。そして振動板30は、図4および図13に示すように、折り曲げ部32が形成されている部分よりも径方向内側における平面部分である主平面33の位置がボディ10の開口端面位置よりもボディ10の内底部側の位置に位置した状態でボディ10の開口部を覆うように配設されている。
折り曲げ部32は、折り曲げ部32の曲折開始位置から共振板40の配設位置側(車両用ホーン100の前方側)に離反するに伴って径寸法が徐々に拡径する拡径形状に形成されている。折り曲げ部32の外周縁部分32Aは、ボディ10の外周縁部分14の外表面に沿ってボディ10の後方側に向かうように曲折されている。なお、ボディ10と振動板30とは互いに近接または密着してはいるものの一体化はされていない。
本実施形態で示すような振動板30の形状を採用することにより、振動板30と共振板40との間の空間(警報音生成空間)に車両用ホーン100の正面側に開口する隙間Sが形成されることになる。このようにボディ10と振動板30との間には音の進入部分を設けずに、振動板30と共振板40との間の警報音生成空間に、車両用ホーン100の正面側に開口する隙間Sを設けることで、振動板30と共振板40とにより生成された空気の振動波の全てを隙間Sから車両用ホーン100の前方に向けて警報音として放出させることができる。
このような振動板30の構成を採用することによって、電磁石20や振動板30を大型化させなくても必要にして十分な音圧を有する警報音を発することができるのである。出願人による実験の結果、本実施形態の車両用ホーン100の警報音は、出願人の従来製品における警報音に比較して同等以上音圧を有していることを確認することができた。
また、振動板30折り曲げ部32の外周縁部分32Aがボディ10(車両用ホーン100)の背面側に沿うように折り曲げられていることにより、ボディ10の開口部が振動板30により完全に覆われた状態にすることができる。これにより車両用ホーン100の正面側に放音用の隙間Sが形成されていても、車両用ホーン100の正面側から異物がボディ10の内部空間に侵入することを確実に防止することができる。また、異物が隙間Sから振動板30と共振板40との間の警報音生成空間に進入したとしても、重力の作用により隙間Sのいずれかの位置から異物を車両用ホーン100の外部に排出させることができる。
以上に実施形態に基づいて本発明における車両用ホーン100の形態について説明をしたが、本発明における技術的範囲は以上の実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態で説明した電磁石20においては、鉄芯22とシャフト26との対向面どうしに突部22Cと凹部26Aとして互いに凹凸嵌合可能な形状に形成されている形態に基づいて説明したが、鉄芯22とシャフト26の対向面は、図9に示した形状に限定されるものではない。例えば、鉄芯22とシャフト26の対向面において、鉄芯22の対向面に凹部(図示せず)を、シャフト26の対向面に突部(図示せず)をそれぞれ配設した形態(本実施形態における鉄芯22の突部22Cとシャフト26の凹部26Aとを入れ替えた形態)とすることもできる。
また、鉄芯22およびシャフト26の対向面に配設される凹部および凸部は平面視形状を十文字形状や円周形状等の任意の形状に形成することもできる。特に凹部および凸部の平面視形状として円周形状を採用した場合は、鉄芯22およびシャフト26の径方向において凹部および凸部を複数箇所に配設することが容易になる。これにより、警報音のチューニングを容易に行うことができる使い勝手に優れた車両用ホーン100を安価に提供することができる点において好都合である。
また、鉄芯22またはシャフト26に形成した突部とシャフト26または鉄芯22に形成した凹部は、径方向における高さ(深さ)が段階的に変化する階段形状に形成されていてもよい。要は、固定コアである鉄芯22に対して可動コアであるシャフト26を接離動させても、互いの対向面の離間距離が維持される離間距離維持対向面部が鉄芯22およびシャフト26の対向面内に適宜配設されていればよいのである。
また、図10および図11においては、鉄芯22とシャフト26の第1対向面部22C1,26A1と第2対向面部22C2,26A2とにより形成される角度はいずれもθとしているが、鉄芯22の第1対向面部22C1と第2対向面部22C2とにより形成される角度と、シャフト26の第1対向面部26A1と第2対向面部26A2とにより形成される角度と、をそれぞれ異なる角度にすることもできる。要は、鉄芯22に対してシャフト26を接離動方向に移動させた際に、第1対向面部22C1,26A1と第2対向面22C2,26A2との最短離間距離の変化量が相違する部分が設けられていればよいのである。
さらにまた、図12に示すように、鉄芯22の可動コア26に対する対向面を、可動コア26の接離動方向に直交する垂直面に形成された第1対向面22C1と、可動コア26の接離動方向に傾斜する傾斜面に形成された第2対向面22C2を有する形状に形成し、可動コア26の鉄芯22に対する対向面を図9で示した形状に形成することもできる。もちろん図12における鉄芯22の可動コア26に対する対向面形状と、可動コア26の鉄芯22に対する対向面形状とを入れ替えた形状を採用することもできる。以上の説明した変形例であっても、特性は異なるものの、図8に示す作用効果と同様な作用効果を得ることができる。
また、ボビン25は、巻線部25Aに切欠部25Dが形成され、フランジ25Bにフランジ欠損部25Cが形成された形態について説明しているが、切欠部25Dを有しない通常の巻線部25Aとフランジ欠損部25Cを有しない通常のフランジ25Bとからなる一般的なボビン25の形態を採用することもできる。
また、振動板30の折り曲げ部32は、振動板30の外周端縁に接近するに伴って拡径形状に形成される形態について説明しているが、図14に示すように折り曲げ部32は振動板30に対して直角方向に曲折させるようにしてもよい。このように共振板40の外周端縁よりも外方位置に折り曲げ部32を形成することで、振動板30と共振板40との間の警報音生成空間内で生成された振動空気を車両用ホーン100の前方の所要範囲に向けて放出させるための隙間Sが形成されていることが好適である。振動板30において折り曲げ部32と主平面33とにより形成される角度αは90度〜135度程度であることが好ましい。
10 ボディ,12 内底部,12A 貫通孔,14 外周縁部分,
20 電磁石,22 鉄芯,22A 大径部,22B 小径部,22C 突部,
22C1 第1対向面部,22C2 第2対向面部(最短離間距離変化量相違部),
22D 周方向突部,22E 中径部,
24 コイル,25 ボビン,
25A 巻線部,25B フランジ,25C フランジ欠損部,25D 切欠部,
26 シャフト,26A 凹部,
26A1 第1対向面部,26A2 第2対向面部(最短離間距離変化量相違部),
30 振動板,32 折り曲げ部,32A 外周縁部分,33 主平面,
40 共振板,42 スペーサ,
50 接点板,60 ブラケット,70 接点,100 車両用ホーン,
d1,D1 接離動方向に直交する平面部分における最短離間距離,
d2,D2 接離動方向に平行な平面部分における最短離間距離,
S 隙間

Claims (4)

  1. ボディと、前記ボディに固定された固定コアを有する電磁石と、前記固定コアと対向配置された可動コアと共に前記ボディに取り付けられた振動板と、を有し、
    前記固定コアおよび前記可動コアの対向面には、前記固定コアに対する前記可動コアの接離動方向における移動距離の変化に対して、前記固定コアおよび前記可動コアの対向面どうしにおける最短離間距離の変化量が相違する最短離間距離変化量相違部が形成されていることを特徴とする車両用ホーン。
  2. 前記最短離間距離変化量相違部は、前記固定コアと前記可動コアとの対向面に形成された凸部と凹部との間に形成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用ホーン。
  3. 前記凸部と前記凹部とはそれぞれ平面視円周形状に形成されていることを特徴とする請求項2記載の車両用ホーン。
  4. 前記最短離間距離変化量相違部は、前記固定コアおよび前記可動コアの対向面内の複数箇所に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の車両用ホーン。
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