JP2017072420A - 構造体モニタリングシステムおよび構造体モニタリング方法 - Google Patents

構造体モニタリングシステムおよび構造体モニタリング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】金属部を含む構造体の健全度(状態)をより正確にモニタリングすることができる構造体モニタリングシステムおよび構造体モニタリング方法を提供すること。【解決手段】本発明の構造体モニタリングシステム1は、アルカリ金属原子のエネルギー遷移の特性を用いて、金属部を含む構造体からの磁場の強度を検出する磁気センサー2と、磁気センサー2の検出結果を用いて、構造体の健全度(金属部の疲労度)を判定する制御部53と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、構造体モニタリングシステムおよび構造体モニタリング方法に関するものである。
鉄筋や鉄骨等の金属部を含む構造体の健全度をモニタリングする構造体モニタリングシステムが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
例えば、非特許文献1に記載のシステムは、構造物に加速度センサーを設置し、その加速度センサーの検出結果を用いて構造物の状態(健全性)を確認する。
佐藤 貢一、他3名、「構造モニタリングシステムの開発に向けた基礎的検討」、大成建設技術センター報、大成建設株式会社、2010年、第43号
非特許文献1に記載のシステムでは、構造物に含まれる鉄筋等の劣化の結果を受けて生じた構造物の振動異常を捉えることができるものの、その振動異常の原因(例えば鉄筋の劣化による振動異常なのか否か)を特定できないという問題があった。
本発明の目的は、金属部を含む構造体の健全度(状態)をより正確にモニタリングすることができる構造体モニタリングシステムおよび構造体モニタリング方法を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の構造体モニタリングシステムは、アルカリ金属原子のエネルギー遷移の特性を用いて、金属部を含む構造体からの磁場を検出する磁気センサーと、
前記磁気センサーの検出結果を用いて、前記構造体の健全度を判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
このような構造体モニタリングシステムによれば、アルカリ金属原子のエネルギー遷移の特性を用いて、金属部を含む構造体からの磁場(より具体的には、金属部から金属疲労に伴って生じる磁場)を検出する磁気センサーを用いて、構造体の金属部の疲労状態を判定することができる。そのため、構造体の健全度の判定結果に金属部の疲労状態に関する情報を含めることができ、その結果、金属部を含む構造体の健全度(状態)をより正確にモニタリングすることができる。
本発明の構造体モニタリングシステムでは、前記構造体の振動を検出する振動センサーを備え、
前記判定部は、前記磁気センサーの検出結果に加えて、前記振動センサーの検出結果を用いて、前記健全度を判定することが好ましい。
これにより、構造体の健全度の判定結果に構造体全体の振動異常の有無に関する情報を含めることができる。
本発明の構造体モニタリングシステムでは、前記構造体の固有振動に関する振動データを記憶する記憶部を備え、
前記判定部は、前記振動センサーの検出結果と前記振動データとを比較し、その比較結果を用いて、前記健全度を判定することが好ましい。
これにより、構造体全体の振動異常の有無を簡単かつ正確に判定して構造体の健全度の判定結果に含めることができる。
本発明の構造体モニタリングシステムでは、前記判定部は、前記磁気センサーの検出結果を用いて、前記金属部の疲労度を判定することが好ましい。
これにより、構造体の健全度の判定結果に金属部の疲労状態に関する情報を含めることができる。
本発明の構造体モニタリングシステムでは、前記磁気センサーは、
アルカリ金属が封入されている原子セルと、
前記原子セルに光を照射する光源部と、
前記原子セルを透過した前記光を検出する光検出部と、を有し、
前記原子セル、前記光源部および前記受光部を含んでユニット化された本体部が前記構造体に取り付けられることが好ましい。
これにより、非線形磁気光学効果または電磁誘起透過現象を用いた磁気センサーを実現することができる。また、原子セルを金属部の近くに設置することができ、その結果、金属部からの磁場を高精度に検出することができる。
本発明の構造体モニタリングシステムでは、前記磁気センサーは、前記光源部および前記光検出部に電気的に接続されている回路部と、を有し、
前記回路部は、前記本体部と分離していることが好ましい。
これにより、原子セルを含むユニットを回路部に対して構造体の内部側とし、当該ユニットを金属部の近くに容易に設置することができる。
本発明の構造体モニタリングシステムでは、前記原子セルと前記金属部が並ぶ方向から見たとき、前記原子セルが前記金属部に包含されていることが好ましい。
これにより、金属部からの磁場を原子セルに好適に作用させることができる。そのため、磁気センサーを用いて、金属部からの磁場を高精度に検出することができる。
本発明の構造体モニタリングシステムでは、前記磁気センサーの検出結果を無線送信する通信部を備えることが好ましい。
これにより、磁気センサーが複数ある場合においても、磁気センサーの検出結果を容易に収集することができる。
本発明の構造体モニタリングシステムでは、前記通信部は、電池からの電力により駆動することが好ましい。
これにより、商用電源が無い環境下においても、磁気センサーを用いて構造体からの磁場を検出し、その検出結果を用いて構造体の健全度のモニタリングを行うことができる。
本発明の構造体モニタリングシステムでは、前記磁気センサーは、前記アルカリ金属原子の非線形磁気光学効果を用いて磁場の強度を検出することが好ましい。
これにより、磁気センサーを用いて、金属部からの磁場を高精度に検出することができる。
本発明の構造体モニタリングシステムでは、前記磁気センサーは、前記アルカリ金属原子の電磁誘起透過現象を用いて磁場の強度を検出することが好ましい。
これにより、磁気センサーを用いて、金属部からの磁場を高精度に検出することができる。
本発明の構造体モニタリング方法は、アルカリ金属原子のエネルギー遷移の特性を用いて、磁場の強度を検出する磁気センサーを用意する工程と、
金属部を含む構造体に前記磁気センサーを取り付ける工程と、
前記金属部の疲労に伴う磁場の変化を前記磁気センサーを用いて検出する工程と、
前記磁気センサーの検出結果を用いて、前記構造体の健全度を判定する工程と、を有することを特徴とする。
このような構造体モニタリング方法によれば、アルカリ金属原子のエネルギー遷移の特性を用いて、金属部を含む構造体からの磁場(より具体的には、金属部から金属疲労に伴って生じる磁場)を検出する磁気センサーを用いて、構造体の金属部の疲労状態を判定することができる。そのため、構造体の健全度の判定結果に金属部の疲労状態に関する情報を含めることができ、その結果、金属部を含む構造体の健全度(状態)をより正確にモニタリングすることができる。
本発明の第1実施形態に係る構造体モニタリングシステムの使用状態の一例を示す図である。 図1に示す構造体モニタリングシステムの概略構成を示すブロック図である。 図1に示す構造体モニタリングシステムが備える磁気センサーの設置状態を示す図である。 図3に示す磁気センサーが備えるセンサー本体部の断面図である。 図3に示す磁気センサーの制御系を示すブロック図である。 セシウム原子の磁束密度とエネルギー遷移状態との関係を示すグラフである。 構造体に含まれる金属部の歪みとそれに伴って生じる磁場の強度との関係を示すグラフである。 磁気センサーによる検出磁場と振動センサーによる検出振動量との関係を示すグラフである。 図1に示す構造体モニタリングシステムの使用方法(構造体モニタリング方法)を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る構造体モニタリングシステムに用いる磁気センサーの概略構成を示す図である。
以下、本発明の構造体モニタリングシステムおよび構造体モニタリング方法の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態を説明する。
≪構造体モニタリングシステム≫
図1は、本発明の第1実施形態に係る構造体モニタリングシステムの使用状態の一例を示す図である。図2は、図1に示す構造体モニタリングシステムの概略構成を示すブロック図である。図3は、図1に示す構造体モニタリングシステムが備える磁気センサーの設置状態を示す図である。図4は、図3に示す磁気センサーが備えるセンサー本体部の断面図である。図5は、図3に示す磁気センサーの制御系を示すブロック図である。図6は、セシウム原子の磁束密度とエネルギー遷移状態との関係を示すグラフである。
図1に示す構造体モニタリングシステム1(以下、単に「システム1」という)は、構造体Bの健全度(状態)をモニタリングするものである。このシステム1は、構造体Bの状態を測定するセンサー装置4と、センサー装置4の測定結果を収集する収集装置5(ロガー)と、を有する。
ここで、構造体Bは、説明の便宜上、3階建ての鉄筋コンクリート構造または鉄筋鉄骨コンクリート構造の建築構造物である。また、センサー装置4は、構造体Bの各階の壁W(W1、W2、W3)に設置された複数の磁気センサー2(2a、2b、2c)と、構造体Bの各階の床F(F1、F2、F3)に設置された複数の振動センサー3(3a、3b、3c)と、を有する。そして、センサー装置4では、各磁気センサー2が構造体Bの金属部からの磁場を検出するとともに、各振動センサー3が構造体Bの振動を検出し、これらの検出結果を収集装置5に送信する。
収集装置5は、センサー装置4から送信された検出結果を収集し、その収集した検出結果を用いて、構造体Bの健全度を判定する。その判定結果は、例えば、図示しない表示装置に表示されたり、パソコン、携帯端末等に取り込まれたりする。
以下、センサー装置4および収集装置5について順次詳細に説明する。
(センサー装置)
図2に示すように、センサー装置4は、複数の磁気センサー2と、複数の振動センサー3と、これらのセンサーの検出結果を送信する通信部41と、記憶部42と、制御部43と、を有する。
[磁気センサー]
磁気センサー2は、アルカリ金属原子のエネルギー遷移の特性を用いて、構造体Bからの磁場の強度を検出する機能を有する。この磁気センサー2は、図3に示すように、壁Wに設置されている。ここで、壁Wは、鉄筋等の金属部STと、金属部STを補強するコンクリート部Cとで構成されており、磁気センサー2の少なくとも一部(本体部20)が壁Wのコンクリート部Cに埋設されている。
磁気センサー2の本体部20は、図4に示すように、前述したような量子干渉効果を生じさせる原子セルユニット22と、原子セルユニット22を収納するパッケージ21と、パッケージ21内に収納され、原子セルユニット22をパッケージ21に対して支持する支持部材23と、を備えている。なお、図示しないが、パッケージ21内またはパッケージ21外には、原子セルユニット22を囲むようにコイル(図5に示すコイル231)が配置されている。
また、原子セルユニット22は、原子セル221と、光源部222と、光学部品223、224と、光検出部225と、ヒーター226と、温度センサー227と、基板228と、保持部材229と、を含み、これらがユニット化されている。具体的には、基板228の上面に、光源部222、ヒーター226、温度センサー227および保持部材229が搭載されており、原子セル221および光学部品223、224が保持部材229に保持されているとともに、光検出部225が保持部材229に接着剤230を介して接合されている。
以下、磁気センサー2の本体部20の各部を説明する。
原子セル221内には、ガス状のルビジウム、セシウム、ナトリウム等のアルカリ金属が封入されている。また、原子セル221内には、必要に応じて、アルゴン、ネオン等の希ガス、窒素等の不活性ガスが緩衝ガスとしてアルカリ金属ガスとともに封入されていてもよい。
図4に示すように、原子セル221は、柱状の貫通孔を有する胴体部2211と、その貫通孔の両側の開口を封鎖する1対の光透過部2212、2213と、を有する。これにより、前述したようなアルカリ金属が封入される内部空間Sが形成されている。
ここで、原子セル221の各光透過部2212、2213は、光源部222からの光(共鳴光対)に対する透過性を有している。この光透過部2212、2213を構成する材料としては、前述したような励起光に対する透過性を有していれば、特に限定されないが、例えば、ガラス材料、水晶等が挙げられる。
また、原子セル221の胴体部2211を構成する材料は、特に限定されず、シリコン材料、セラミックス材料、金属材料、樹脂材料等であってもよく、光透過部2212、2213と同様にガラス材料、水晶等であってもよい。
そして、各光透過部2212、2213は、胴体部2211に対して気密的に接合されている。これにより、原子セル221の内部空間Sを気密空間とすることができる。原子セル221の胴体部2211と光透過部2212、2213との接合方法としては、これらの構成材料に応じて決められるものであり、特に限定されないが、例えば、接着剤による接合方法、直接接合法、陽極接合法等を用いることができる。
光源部222は、前述した原子セル221内のアルカリ金属原子に共鳴する周波数の異なる2種の光である共鳴光対(共鳴光1および共鳴光2)を出射するものである。この光源部222としては、前述したような光を出射し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)等の半導体レーザー等を用いることができる。
アルカリ金属は、3準位系のエネルギー準位を有し、エネルギー準位の異なる2つの基底状態(基底状態1、2)と、励起状態との3つの状態をとり得る。ここで、基底状態1は、基底状態2よりも低いエネルギー状態である。光源部222から出射された2種の共鳴光1、2をアルカリ金属に照射したとき、共鳴光1の周波数ωと共鳴光2の周波数ωとの差(ω−ω)に応じて、共鳴光1、2のアルカリ金属における光吸収率(光透過率)が変化する。
そして、共鳴光1の周波数ωと共鳴光2の周波数ωとの差(ω−ω)が基底状態1と基底状態2とのエネルギー差に相当する周波数に一致したとき、基底状態1、2から励起状態への励起がそれぞれ停止する。このとき、共鳴光1、2は、いずれも、アルカリ金属に吸収されずに透過する。このような現象をCPT現象または電磁誘起透明化現象(EIT:Electromagnetically Induced Transparency)と呼ぶ。
例えば、共鳴光1の周波数ωを固定し、共鳴光2の周波数ωを変化させていくと、共鳴光1の周波数ωと共鳴光2の周波数ωとの差(ω−ω)が基底状態1と基底状態2とのエネルギー差に相当する周波数ωに一致したとき、光検出部225の検出強度は、前述したEIT現象に伴って急峻に上昇する。このような急峻な信号をEIT信号として検出する。このEIT信号は、アルカリ金属の種類によって決まった固有値をもっている。
図4に示すように、複数の光学部品223、224は、それぞれ、前述した光源部222と原子セル221との間における光の光路上に設けられている。本実施形態では、光源部222側から原子セル221側へ、光学部品223、光学部品224がこの順に配置されている。
光学部品223は、λ/4波長板である。これにより、光源部222からの光(励起光)を直線偏光から円偏光(右円偏光または左円偏光)に変換することができる。図5に示すコイル231の磁場により原子セル221内のアルカリ金属原子がゼーマン分裂した状態において、円偏光の励起光をアルカリ金属原子に照射すると、励起光とアルカリ金属原子との相互作用により、アルカリ金属原子がゼーマン分裂した複数の準位のうち、所望のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数を他のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数に対して相対的に多くすることができる。そのため、所望のEIT現象を発現する原子数が増大し、所望のEIT信号の強度が大きくなる。
コイル231は、ソレノイドコイルであってもよいし、ヘルムホルツコイルであってもよい。また、コイル231が発生する磁場は、一定の大きさ(または振幅)であり、直流磁場または交流磁場のいずれかの磁場であってもよいし、直流磁場と交流磁場とを重畳させた磁場であってもよい。
光学部品224は、減光フィルター(NDフィルター)である。これにより、原子セル221に入射する光の強度を調整(減少)させることができる。
なお、光源部222と原子セル221との間には、波長板および減光フィルターの他に、レンズ、偏光板等の他の光学部品が配置されていてもよい。また、光源部222からの光の強度によっては、光学部品224を省略することができる。
光検出部225は、原子セル221内を透過した励起光(共鳴光1、2)の強度を検出する機能を有する。この光検出部225としては、上述したような励起光を検出し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、太陽電池、フォトダイオード等の光検出器(受光素子)を用いることができる。
ヒーター226は、通電により発熱する発熱抵抗体(加熱部)を有する。ヒーター226からの熱は、基板228および保持部材229を介して、原子セル221に伝達される。
温度センサー227は、ヒーター226または原子セル221の温度を検出するものである。そして、この温度センサー227の検出結果に基づいて、前述したヒーター226の発熱量が制御される。これにより、原子セル221内のアルカリ金属原子を所望の温度に維持することができる。
本実施形態では、温度センサー227は、基板228上に設けられている。なお、温度センサー227の設置位置は、これに限定されず、例えば、保持部材229上であってもよいし、ヒーター226上であってもよいし、原子セル221の外表面上であってもよい。
温度センサー227としては、それぞれ、特に限定されず、サーミスタ、熱電対等の公知の各種温度センサーを用いることができる。
保持部材229は、ヒーター226と原子セル221の各光透過部2212、2213とを熱的に接続している。これにより、ヒーター226からの熱を保持部材229による熱伝導により各光透過部2212、2213に伝達し、各光透過部2212、2213を加熱することができる。
このような保持部材229の構成材料としては、熱伝導性に優れた材料、例えば、金属材料を用いることが好ましい。また、後述するパッケージ21と同様、外部から原子セル221への磁場やコイル231からの磁場を阻害しないよう、保持部材229の構成材料としては、非磁性の材料を用いることが好ましい。
基板228は、前述した光源部222、ヒーター226、温度センサー227および保持部材229等を支持する機能を有する。また、基板228は、ヒーター226からの熱を保持部材229へ伝達する機能を有する。これにより、ヒーター226が保持部材229に対して離間していても、ヒーター226からの熱を保持部材229へ伝達することができる。
ここで、基板228は、ヒーター226と保持部材229とを熱的に接続している。このようにヒーター226および保持部材229を基板228に搭載することにより、ヒーター226の設置の自由度を高めることができる。
また、光源部222が基板228に搭載されていることにより、ヒーター226からの熱により基板228上の光源部222を温度調節することができる。
また、基板228は、光源部222、ヒーター226、温度センサー227に電気的に接続される配線(図示せず)を有している。
このような基板228の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、セラミックス材料、金属材料等が挙げられ、これらのうちの1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、基板228の表面には、基板228が有する配線の短絡防止等の目的で、必要に応じて、例えば、樹脂材料、金属酸化物、金属窒化物等で構成された絶縁層が設けられていてもよい。また、後述するパッケージ21と同様、外部から原子セル221への磁場やコイル231からの磁場を阻害しないよう、基板228の構成材料としては、非磁性の材料を用いることが好ましい。
なお、基板228は、保持部材229の形状、ヒーター226の設置位置等によっては、省略することができる。この場合、ヒーター226を保持部材229に接触させる位置に設置すればよい。
図4に示すように、パッケージ21は、原子セルユニット22および支持部材23を収納する機能を有する。なお、パッケージ21内には、前述した部品以外の部品が収納されていてもよい。
このパッケージ21は、図4に示すように、板状の基体211(ベース部)と、有底筒状の蓋体212(蓋部)と、を備え、蓋体212の開口が基体211により封鎖されている。これにより、原子セルユニット22および支持部材23を収納する内部空間S1が形成されている。
基体211は、支持部材23を介して原子セルユニット22を支持している。また、基体211は、例えば配線基板であり、基体211の下面には、複数の端子214が設けられている。この複数の端子214は、図示しないが、基体211を貫通する配線を介して、基体211の上面に設けられた複数の端子に電気的に接続されている。そして、基体211には、図示しない配線(例えば、フレキシブル配線基板やボンディングワイヤー等)を介して、前述した光源部222および基板228等がそれぞれ電気的に接続されている。
この基体211の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、樹脂材料、セラミックス材料等を用いることができるが、セラミック材料を用いることが好ましい。これにより、配線基板を構成する基体211を実現しながら、内部空間S1の気密性を優れたものとすることができる。
このような基体211には、蓋体212が接合されている。基体211と蓋体212との接合方法としては、特に限定されないが、例えば、ろう接、シーム溶接、エネルギー線溶接(レーザー溶接、電子線溶接等)等を用いることができる。なお、基体211と蓋体212との間には、これらを接合するための接合部材が介在していてもよい。
また、基体211と蓋体212とは気密的に接合されているのが好ましい。すなわち、パッケージ21内が気密空間であることが好ましい。これにより、パッケージ21内を減圧状態とすることができ、その結果、本体部20の特性を向上させることができる。特に、パッケージ21内は、減圧状態(真空)であることが好ましい。これにより、本体部20の特性をより向上させることができる。
このような蓋体212の構成材料としては、磁気透過性を有していて前述したような気密空間を形成することができれば、特に限定されず、例えば、樹脂材料、セラミックス材料、金属材料等を用いることができる。
支持部材23(支持部)は、パッケージ21内に収納されており、パッケージ21(より具体的にはパッケージ21の一部を構成している基体211)に対して原子セルユニット22を支持する機能を有する。また、支持部材23は、原子セルユニット22とパッケージ21の外部との間の熱の伝達を抑制する機能を有する。これにより、原子セルユニット22の各部と外部との間の熱干渉を抑制することができる。
このような支持部材23は、パッケージ21の基体211および基板228のそれぞれに対して例えば接着剤により接合されている。
また、支持部材23の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、樹脂材料、セラミックス材料等の非金属を用いることが好ましく、樹脂材料を用いることがより好ましい。また、支持部材23の構成材料としては、外部から原子セル221への磁場やコイル231からの磁場を阻害しないよう、非磁性の材料を用いることが好ましい。
以上、磁気センサー2の本体部20の構成について説明した。
図5に示すように、磁気センサー2は、前述した本体部20の他に、中心波長制御部244、増幅器240、検波部241、変調部242、発振器243、検波部250、発振器251、変調部252、発振器253、周波数変換部254、検波部255、発振器256、変調部257、発振器258および変調部259を含んで構成されている。これらは、光源部222および光検出部225に電気的に接続されている「回路部」を構成している。
光源部222が出射するレーザー光は、中心波長制御部244の出力に基づいて中心波長λ0が制御されるとともに、変調部259の出力に基づいて変調がかけられる。例えば、中心波長制御部244として、光源部222に駆動電流を供給するレーザードライバーを用いた場合、その駆動電流に変調部259が出力する交流電流を重畳することにより、光源部222が出射するレーザー光に変調をかけることができる。そして、後述するように、変調成分に相当する光がアルカリ金属原子に対する共鳴光1または共鳴光2になるように変調部259の出力がフィードバック制御される。
光検出部225の出力信号は、増幅器240で増幅され、検波部241、検波部250および検波部255に入力される。
検波部241は、発振器243の発振信号によって増幅器240の出力信号を同期検波する。変調部242は、発振器243の発振信号によって検波部241の出力信号を変調する。発振器243は、例えば、数十Hz〜数百Hz程度の低い周波数で発振させればよい。そして、中心波長制御部244は、変調部242の出力信号に応じて、光源部222が出射するレーザー光の中心波長λ0を制御する。光源部222、原子セル221、光検出部225、増幅器240、検波部241、変調部242および中心波長制御部244を通るフィードバックループにより中心波長λ0が安定する。
検波部250は、発振器253の発振信号によって増幅器240の出力信号を同期検波する。発振器251は、検波部250の出力信号の大きさに応じて、発振周波数が変化する発振器であり、例えば、電圧制御水晶発振器(VCXO:Voltage Controlled Crystal Oscillator)により実現することができる。変調部252は、発振器253の発振信号によって発振器251の出力信号を変調する。発振器253は、例えば、数十Hz〜数百Hz程度の低い周波数で発振させればよい。
周波数変換部254は、変調部252の出力信号を、原子セル221に封入された磁気量子数m=0のアルカリ金属原子の2つの基底準位のエネルギー差に相当する周波数差の1/2(セシウム原子の場合は9.1926GHz/2=4.5963GHz)に等しい周波数の信号に変換する。周波数変換部254は、例えば、PLL(Phase Locked Loop)回路により実現することができる。なお、周波数変換部254は、変調部252の出力信号を、原子セル221に封入された磁気量子数m=0のアルカリ金属原子の2つの基底準位のエネルギー差に相当する周波数差(セシウム原子の場合は9.1926GHz)に等しい周波数の信号に変換するようにしてもよい。
検波部255は、発振器258の発振信号によって増幅器240の出力信号を同期検波する。発振器256は、検波部255の出力信号の大きさに応じて、発振周波数が変化する発振器であり、例えば、電圧制御水晶発振器(VCXO)により実現することができる。ここで、発振器256は、原子セル221に封入されたアルカリ金属原子の励起準位のドップラー拡がりの幅に相当する周波数に対して十分小さい周波数Δω(例えば、1MHz〜10MHz程度)で発振する。変調部257は、発振器258の発振信号によって発振器256の出力信号を変調する。発振器258は、例えば、数十Hz〜数百Hz程度の低い周波数で発振させればよい。
変調部259は、変調部257の出力信号によって周波数変換部254の出力信号を変調する(周波数変換部254の出力信号によって変調部257の出力信号を変調させてもよい)。変調部259は、周波数混合器(ミキサー)、周波数変調(FM:Frequency Modulation)回路、振幅変調(AM:Amplitude Modulation)回路等により実現することができる。そして、前述したように、光源部222が出射するレーザー光は、変調部259の出力に基づいて変調がかけられ、複数の共鳴光1と共鳴光2が生成される。
このような構成の磁気センサー2において、原子セル221に磁場がかけられると、図6に示すように、アルカリ金属原子の基底準位1(F=3)と基底準位2(F=4)が、磁気量子数mが異なる複数のゼーマン分裂準位に分かれる。そして、基底準位1、基底準位2ともに、磁気量子数mが互いに1だけ異なる2つのゼーマン分裂準位のエネルギー差Eδは、磁場の強度に比例する。また、光検出部225の出力信号(増幅器240の出力信号)の信号強度が最大になるようにフィードバック制御がかかる。そして、光検出部225の出力信号(増幅器240の出力信号)の信号強度が最大になるのは、発振器256の発振周波数Δωとゼーマン分裂準位のエネルギー差Eδに相当する周波数δに対して、2×δ×n=ΔωまたはΔω×n=2×δ(nは正の整数)の関係(Δω=2δが望ましい)が満たされるときである。つまり、発振器256の発振周波数Δωは磁場の強度に比例するので、発振器256の発振信号を出力信号とすることにより、磁場の強度を検出することができる。ここで、コイル231により常に磁場が発生しているが、外部磁気の強度が0のときの発振器256の発振周波数を基準として出力信号の相対的な周波数を求めることにより外部磁気の強度を計算することができる。
以上説明したように磁気センサー2は、アルカリ金属原子の電磁誘起透過現象を用いて磁場の強度を検出する。これにより、磁気センサー2を用いて、金属部STからの磁場を高精度に検出することができる。
また、原子セル221、光源部222および光検出部225を含むユニットである本体部20が構造体Bに取り付けられるため、原子セル221を金属部STの近くに設置することができ、その結果、金属部STからの磁場を高精度に検出することができる。
ここで、原子セル221と金属部STが並ぶ方向から見たとき、原子セル221が金属部STに包含されていることが好ましい。これにより、金属部STからの磁場を原子セル221に好適に作用させることができる。そのため、磁気センサー2を用いて、金属部STからの磁場を高精度に検出することができる。
また、光源部222および光検出部225に電気的に接続されている回路部が本体部20と分離していることが好ましい。これにより、原子セル221を含む本体部20を回路部に対して構造体Bの内部側とし、本体部20を金属部STの近くに容易に設置することができる。
[振動センサー]
振動センサー3は、構造体Bの振動を検出する機能を有する。この振動センサー3は、振動を検出し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、加速度センサー、角速度センサー等を含んで構成されている。
[通信部]
図2に示す通信部41は、前述した磁気センサー2および振動センサー3の検出結果を含む測定情報(以下、単に「測定情報」ともいう)を無線送信する機能を有する。この無線送信された測定情報は、収集装置5で受信される。なお、通信部41は、磁気センサー2および振動センサー3の検出結果を制御部43にて処理して得られる情報を測定情報として送信してもよい。
このような通信部41は、図示しないが、アンテナと、通信回路とを有する。アンテナは、特に限定されないが、例えば、金属材料、カーボン等で構成され、巻線、薄膜等の形態をなす。通信回路は、例えば、電磁波を送信するための送信回路と、送信する信号を変調する機能を有する変調回路と、を有する。また、通信回路は、信号の周波数を小さく変換する機能を有するダウンコンバータ回路、信号の周波数を大きく変換する機能を有するアップコンバータ回路、信号を増幅する機能を有する増幅回路等を有していてもよい。
[記憶部]
記憶部42は、磁気センサー2の検出結果、振動センサー3の検出結果等の情報を記憶する機能を有する。この記憶された情報は、前述した通信部41で無線送信される。これにより、通信部41が所定時間に亘る磁気センサー2および振動センサー3の検出結果を一括して無線送信することができる。
このような記憶部42は、特に限定されず、不揮発性メモリ、揮発性メモリのいずれも用いることができるが、電力を供給しなくても情報を記憶した状態を保持することができ、省電力化を図ることができるという観点から、不揮発性メモリを用いるのが好ましく、特に、省電力で情報の読み書きができるという観点から、フラッシュメモリを用いるのが好ましい。
[制御部]
制御部43は、センサー装置4を構成する各部等を制御したり、必要に応じて磁気センサー2および振動センサー3の検出結果に関する情報を処理したりする機能を有する。この制御部43は、例えば、MPUで構成されている。なお、この制御部43は、後述する収集装置5の制御部53と同様、磁気センサー2および振動センサー3の検出結果を用いて、構造体Bの健全度を判定してもよい。この場合、その判定結果に関する情報を通信部41で送信すればよい。
以上、センサー装置4の構成について説明した。このように構成されたセンサー装置4を駆動する電源としては、特に限定されないが、例えば、商用電源、太陽電池に接続された二次電池等を用いることができる。
以上説明したようなセンサー装置4によれば、通信部41が複数の磁気センサー2の検出結果を無線送信することにより、磁気センサー2が複数ある場合においても、磁気センサー2の検出結果を収集装置5にて容易に収集することができる。
また、通信部41が電池からの電力により駆動する場合、商用電源が無い環境下においても、磁気センサー2を用いて構造体Bからの磁場を検出し、その検出結果を用いて構造体Bの健全度のモニタリングを行うことができる。
(収集装置)
図2に示すように、収集装置5は、前述したセンサー装置4からの情報(磁気センサー2および振動センサー3の検出結果等の情報)を受信する通信部51と、記憶部52と、制御部53と、を有する。
[通信部]
図2に示す通信部51は、前述したように無線送信された測定情報を受信する機能を有する。この通信部51は、図示しないが、前述した通信部41と同様のアンテナと、通信回路とを有する。通信部51の通信回路は、例えば、電磁波を受信するための受信回路と、受信する信号を復調する機能を有する復調回路と、を有する。また、通信部51の通信回路は、信号の周波数を小さく変換する機能を有するダウンコンバータ回路、信号の周波数を大きく変換する機能を有するアップコンバータ回路、信号を増幅する機能を有する増幅回路等を有していてもよい。
[記憶部]
記憶部52は、測定情報、後述するような健全度の判定に用いるプログラムやデータ(例えば構造体Bの固有振動に関する振動データ)、得られた健全度に関する判定結果等の情報を記憶する機能を有する。この記憶部52は、特に限定されず、不揮発性メモリ、揮発性メモリのいずれも用いることができる。
[制御部]
制御部53は、収集装置5を構成する各部等を制御したり、測定情報を処理したりする機能を有する。この制御部53は、例えば、MPUで構成されている。
特に、制御部53は、磁気センサー2および振動センサー3の検出結果を用いて、構造体Bの健全度を判定する「判定部」としての機能を有する。なお、かかる健全度の判定については、後述する構造体モニタリング方法の説明とともに詳述する。
以上、収集装置5の構成について説明した。このように構成された収集装置5を駆動する電源としては、特に限定されないが、例えば、商用電源、太陽電池に接続された二次電池等を用いることができる。
≪構造体モニタリング方法≫
以下、本発明の構造体モニタリング方法について、前述したシステム1を使用する場合を例に説明する。
図7は、構造体に含まれる金属部の歪みとそれに伴って生じる磁場の強度との関係を示すグラフである。図8は、磁気センサーによる検出磁場と振動センサーによる検出振動量との関係を示すグラフである。
構造体Bに含まれる金属部STは、一般に、軟鉄に代表される一般構造用鉄鋼材で構成されているため、強磁性を呈する。そして、このような金属部STは、図7に示すように、金属疲労(歪み)に伴って、金属部STから生じる磁場が変化する。より具体的には、金属疲労(歪み)の進行に伴って、金属部STから生じる磁場が大きくなる。このようなことから、磁気センサー2の検出結果を用いて、金属部STの疲労度を判定することができる。
また、金属部STの金属疲労が進行すると、構造体Bを一定の力で加振したときの構造体Bの振動量(振幅)が大きくなる。したがって、このような金属疲労と振動量との関係と、前述した図7に示す結果とから、図8に示すように、磁気センサー2の検出結果に基づく金属部STからの磁場が大きくなると、振動センサー3の検出結果に基づく構造体Bの振動量が大きくなる。このようなことから、磁気センサー2によって検出された磁場が大きくなるにしたがって、振動センサー3によって検出された振動量が大きくなっている場合、金属部STの金属疲労に伴って構造体Bの振動量が増加していると判断することができる。また、磁気センサー2によって検出された磁場の変化量に対して、振動センサー3によって検出された振動量が急激に大きくなった場合、金属部STの金属疲労とは異なる要因によって構造体Bの振動量が増加していると判断することができる。また、振動センサー3によって検出された振動量が所定量以上となった後に急激に小さくなった場合、構造体Bが破壊した(構造体Bの振動状態が異常である)と判断することができる。また、金属部STが金属疲労によって破断する場合、金属部STから生じる磁場が急激に大きくなる。したがって、構造体Bが破壊したと判断した場合において、磁気センサー2によって検出された磁場が急激に増加したとき、構造体Bの破壊の原因が金属部STの金属疲労(金属部STの破断)によるものと判断することができる。また、構造体Bの劣化が進行すると、構造体Bの固有振動数が小さくなるため、予め設定された構造体Bの振動データと、振動センサー3によって検出された振動の周波数とに基づいて、構造体Bの劣化の進行度を判定することもできる。
以上のようにして構造体Bの健全度を判定することができる。以下、前述したシステム1の使用方法について説明する。
図9は、図1に示す構造体モニタリングシステムの使用方法(構造体モニタリング方法)を説明するためのフローチャートである。
図9に示すように、構造体モニタリングシステムの使用方法(構造体モニタリング方法)は、[1]磁気センサー2を用意する工程(ステップS1)と、[2]磁気センサー2を構造体Bに取り付ける工程(ステップS2)と、[3]金属部STの金属疲労に伴う磁場の変化を磁気センサー2で検出する工程(ステップS3)と、[4]磁気センサー2の検出結果を用いて、構造体Bの健全度を判定する工程(ステップS4)と、を有する。
ステップS1では、前述したように構成された磁気センサー2を用意する。このとき、前述したように構成されたセンサー装置4および収集装置5を用意する。なお、磁気センサー2のみを用意し、ステップS2の後かつステップS3の前に、センサー装置4を組み立てるとともに、収集装置5を用意してもよい。
ステップS2では、前述したように磁気センサー2を構造体Bに取り付ける。このとき、振動センサー3も前述したように構造体Bに取り付ける。ここで、これらのセンサーの取り付けは、コンクリート部Cの硬化前にセンサーを埋め込むことで行ってもよいし、硬化後のコンクリート部Cを穿孔してセンサーを埋め込むことで行ってもよい。
ステップS3では、センサー装置4を動作させて、磁気センサー2による磁気検出を行う。これにより、金属部STからの磁場を磁気センサー2で検出することができる。このとき、振動センサー3による振動検出も行う。これにより、構造体Bの振動を検出することができる。ここで、振動センサー3による振動検出の際、構造体Bに対して外部の装置または器具から所定の力で加振を行って振動検出を行ってもよいし、構造体Bの自然振動(固有振動)を振動センサー3で検出してもよい。磁気センサー2および振動センサー3の検出結果は、センサー装置4から収集装置5へ送信され、収集装置5に収集される。
ステップS4では、収集装置5にて、前述したように、磁気センサー2および振動センサー3の検出結果を用いて、構造体Bの健全度を判定する。
以上のようにして、構造体Bの健全度を判定することができる。
以上説明したようなシステム1によれば、アルカリ金属原子のエネルギー遷移の特性を用いて、金属部STを含む構造体Bからの磁場(より具体的には、金属部STから金属疲労に伴って生じる磁場)の強度を検出する磁気センサー2を用いて、構造体Bの金属部STの疲労状態を検出することができる。そのため、構造体Bの健全度の判定結果に金属部STの疲労状態に関する情報を含めることができ、その結果、金属部STを含む構造体Bの健全度をより正確にモニタリングすることができる。
また、前述したように、収集装置5の制御部53は、磁気センサー2の検出結果に加えて、振動センサー3の検出結果を用いて、構造体Bの健全度を判定する。これにより、構造体Bの健全度の判定結果に構造体B全体の振動異常の有無に関する情報を含めることができる。
また、制御部53は、振動センサー3の検出結果と、記憶部52に記憶された振動データとを比較し、その比較結果を用いて、健全度を判定する。これにより、構造体B全体の振動異常の有無を簡単かつ正確に判定して構造体Bの健全度の判定結果に含めることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図10は、本発明の第2実施形態に係る構造体モニタリングシステムに用いる磁気センサーの概略構成を示す図である。
以下、第2実施形態について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態は、磁気センサーの構成が異なる以外は、第1実施形態と同様である。なお、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
本実施形態で用いる磁気センサー2Aは、光源部222Aと、偏光板261と、ハーフミラー262と、原子セル221と、ミラー263と、偏光分離器264と、光検出部225aと、光検出部225bと、を有する。なお、図10では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸としてx軸、y軸およびz軸が矢印で図示されており、その矢印の先端側を「+」、基端側を「−」とし、x軸に平行な方向を「x軸方向」、y軸に平行な方向を「y軸方向」、z軸に平行な方向を「z軸方向」という。
光源部222Aは、原子セル221内のアルカリ金属の吸収線に応じた波長の光を出射する。この光源部222Aとしては、前述したような光を出射し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)等の半導体レーザー等を用いることができる。
偏光板261は、光源部222Aからの光を特定方向に偏光させ、直線偏光にする素子である。
ハーフミラー262は、光源部222Aから−z軸方向に向かう光を透過し、原子セル221から+z軸方向に向かう光を偏光分離器264に向かう方向に反射する素子である。ハーフミラー262は、例えば、部分偏光ビームスプリッター、または、偏光方位によらず透過率が一定になる無偏光ビームスプリッターである。
ミラー263は、原子セル221を透過した光源部222Aからの光を反射し、再度原子セル221に入射する素子である。ミラー263は、金属膜または誘電体多層膜を用いた反射面を有する。
偏光分離器264は、入射した光を、互いに直交する2つの偏光成分の光に分離する素子である。偏光分離器264は、例えば、ウォラストンプリズムまたは偏光ビームスプリッターである。
光検出部225aおよび光検出部225bは、それぞれ、光源部222Aからの光の波長に感度を有する検出器である。
このような構成を有する磁気センサー2Aでは、光源部222Aから出射した光は、偏光板261により、偏光度がより高い直線偏光になる。偏光された光は、ハーフミラー262を透過し、原子セル221に入射する。そして、原子セル221に入射した光は、原子セル221に封入されているアルカリ金属原子を励起(光ポンピング)する。このとき、光は、磁場の強さに応じた偏光面回転作用を受けて偏光面が回転する。原子セル221を透過した光は、ミラー263で反射し、再び原子セル221に入射する。そして、原子セル221に入射した光は、再度、偏光面回転作用を受ける。原子セル221を透過した光は、ハーフミラー262で反射し、偏光分離器264により2つの偏光成分の光に分離される。2つの偏光成分の光の強度は、光検出部225aおよび光検出部225bでそれぞれ検出される。
ここで、磁場測定のための原子と光の相互作用(偏光面回転作用)は、基本的には、ポンプ過程、歳差運動過程およびプローブ過程の3段階に分けられる。以下、各段階における素子の働きについて説明する。
例えば、原子セル221内にセシウムが封入され、光源部222Aからの光が、セシウムの超微細構造量子数をF=3の基底状態からF’=4の励起状態に励起させる波長を有し、y軸方向に振動する電場(電場ベクトルEi)を有する直線偏光である場合、セシウムの最外殻電子が励起(光ポンピング)され、セシウム原子の角運動量(より正確にはスピン角運動量)が、入射光の電場に沿って偏って分布する。このとき、入射光の電場がy軸方向に沿って振動しているので、角運動量は、主に+y軸方向および−y軸方向に偏って分布する。すなわち、光ポンピングされたセシウム原子は、+y軸方向および−y軸方向という反平行の2つの角運動量を有する。ここでは、角運動量の分布に生じた異方性を広く「アライメント」といい、角運動量に異方性分布を生じさせることを「アライメントを形成する」という。別の言い方をすると、アライメントを形成することは、磁化させることと同じである。
光ポンピングにより前述したようにアライメントが形成された状態で、z軸方向に静磁場が印加された場合、静磁場およびアライメントの作用により、セシウム原子は、z軸に平行な軸線(静磁場に平行な軸線)を回転軸として時計回りの回転力を受ける。この回転力により、セシウム原子はxy平面内で回転する。これが歳差運動である。セシウム原子が回転するということは、アライメントが回転するということである。ここで、磁場が印加されていない状態でのアライメントを基準としたアライメントの回転角をαとする。単一の原子についてみると、ポンピングにより生じた角運動量の偏り(励起状態)は時間の経過とともに減少、すなわちアライメントは緩和する。レーザービームはCW光であるので、アライメントの形成と緩和は、同時平行的かつ連続的に繰り返される。その結果、原子の集団全体としてみれば、定常的な(時間平均的な)アライメントが形成される。アライメントの回転角αと角運動量の大きさは、歳差運動の周波数(ラーモア周波数)と、複数の要因で決まる緩和速度とに依存する。
このような定常的アライメントにより、光源部222Aからの光は、原子セル221内において、線形二色性の作用を受ける。アライメントの方向は透過軸であり、この方向の偏光成分は主に透過される。アライメントの方向と垂直な方向は吸収軸であり、この方向の偏光成分は主に吸収される。すなわち、透過軸および吸収軸における光の振幅透過係数をt‖およびt⊥と表すと、t‖>t⊥である。入射光の電場Eiの透過軸成分および吸収軸成分は、EicosαおよびEisinαである。原子セル221を透過した後(セシウム原子と相互作用した後)の電場Eoの透過軸成分および吸収軸成分は、t‖Eicosαおよびt⊥Eisinαである。t‖>t⊥であるから、電場ベクトルEoは、電場ベクトルEiを基準として回転している(すなわち、レーザービームの偏光面は回転する)。この回転角をφとする。
なお、より正確には、角運動量がレーザービームの伝播方向に偏る現象(アライメント−オリエンテーション変換、Alignment Orientation Conversion、AOC)が生じ、その結果として、円複屈折による偏光面の回転(ファラデー効果)が起こるが、ここではこの現象は無視して説明する。
前述したように定常アライメントにより偏光面回転した光は、偏光分離器264により2つの偏光成分に分離される。例えば、これら2つの偏光成分は、第1検出軸および第2検出軸の2つの軸に沿った成分に分離される。第1検出軸は、偏光面の回転がない場合(φ=0)の偏光面に対して+45°傾いている。第2検出軸は、偏光面の回転がない場合の偏光面に対して−45°傾いている。光検出部225aおよび光検出部225bは、それぞれ第1検出軸および第2検出軸に沿った成分の光量を検出する。原子セル221を透過した光の電場ベクトルEoの第1検出軸成分はEocos(π/4−φ)であり、第2検出軸成分はEosin(π/4−φ)である。ここで、偏光面の回転がほぼゼロの場合(φ≒0)、光検出部225aおよび光検出部225bに入射する光の強度(光量)はほぼ同じである。逆にいうと、光検出部225aおよび光検出部225bに入射する光の光量に差がある場合、偏光面が回転していることが示される。これはすなわち磁場が存在することを意味する。光検出部225aおよび光検出部225bに入射する光の光量の差は、偏光面の回転角φの関数である。光検出部225aおよび光検出部225bの出力信号の差を取ることにより、回転角φの情報が得られる。回転角φは、印加された静磁場の関数である。したがって、回転角φから、印加された静磁場の情報が得られる。
以上説明したような磁気センサー2Aは、アルカリ金属原子の非線形磁気光学効果を用いて磁場の強度を検出する。これにより、磁気センサー2Aを用いて、金属部STからの磁場を高精度に検出することができる。
以上、本発明の構造体モニタリングシステムおよび構造体モニタリング方法を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、本発明では、各部の構成は、同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、前述した実施形態では、複数のセンサーからの検出結果を1つの通信部で一括して送信する場合を例に説明したが、センサーごとに通信部が設けられていてもよい。この場合、各通信部が収集装置5に情報を送信してもよいし、少なくとも1つの通信部が、親機として機能し、残りの通信部からの送信方法を収集した後に一括して収集装置5へ送信するように構成してもよい。
また、前述した実施形態では、各センサーの検出結果を収集装置へ無線送信する場合を例に説明したが、各センサーの検出結果を収集装置へ有線送信してもよい。
1…構造体モニタリングシステム、2、2A、2a、2b、2c…磁気センサー、3、3a、3b、3c…振動センサー、4…センサー装置、5…収集装置、20…本体部、21…パッケージ、22…原子セルユニット、23…支持部材、41…通信部、42…記憶部、43…制御部、51…通信部、52…記憶部、53…制御部、211…基体、212…蓋体、214…端子、221…原子セル、222…光源部、222A…光源部、223…光学部品、224…光学部品、225…光検出部、225a…光検出部、225b…光検出部、226…ヒーター、227…温度センサー、228…基板、229…保持部材、230…接着剤、231…コイル、240…増幅器、241…検波部、242…変調部、243…発振器、244…中心波長制御部、250…検波部、251…発振器、252…変調部、253…発振器、254…周波数変換部、255…検波部、256…発振器、257…変調部、258…発振器、259…変調部、261…偏光板、262…ハーフミラー、263…ミラー、264…偏光分離器、290…変調器、2211…胴体部、2212…光透過部、2213…光透過部、B…構造体、C…コンクリート部、F、F1、F2、F3…床、S…内部空間、S1…内部空間、ST…金属部、W、W1、W2、W3…壁

Claims (12)

  1. アルカリ金属原子のエネルギー遷移の特性を用いて、金属部を含む構造体からの磁場の強度を検出する磁気センサーと、
    前記磁気センサーの検出結果を用いて、前記構造体の健全度を判定する判定部と、を備えることを特徴とする構造体モニタリングシステム。
  2. 前記構造体の振動を検出する振動センサーを備え、
    前記判定部は、前記磁気センサーの検出結果に加えて、前記振動センサーの検出結果を用いて、前記健全度を判定する請求項1に記載の構造体モニタリングシステム。
  3. 前記構造体の固有振動に関する振動データを記憶する記憶部を備え、
    前記判定部は、前記振動センサーの検出結果と前記振動データとを比較し、その比較結果を用いて、前記健全度を判定する請求項2に記載の構造体モニタリングシステム。
  4. 前記判定部は、前記磁気センサーの検出結果を用いて、前記金属部の疲労度を判定する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の構造体モニタリングシステム。
  5. 前記磁気センサーは、
    アルカリ金属が封入されている原子セルと、
    前記原子セルに光を照射する光源部と、
    前記原子セルを透過した前記光を検出する光検出部と、を有し、
    前記原子セル、前記光源部および前記受光部を含んでユニット化された本体部が前記構造体に取り付けられる請求項1ないし4のいずれか1項に記載の構造体モニタリングシステム。
  6. 前記磁気センサーは、前記光源部および前記光検出部に電気的に接続されている回路部と、を有し、
    前記回路部は、前記本体部と分離している請求項5に記載の構造体モニタリングシステム。
  7. 前記原子セルと前記金属部が並ぶ方向から見たとき、前記原子セルが前記金属部に包含されている請求項5または6に記載の構造体モニタリングシステム。
  8. 前記磁気センサーの検出結果を無線送信する通信部を備える請求項1ないし7のいずれか1項に記載の構造体モニタリングシステム。
  9. 前記通信部は、電池からの電力により駆動する請求項8に記載の構造体モニタリングシステム。
  10. 前記磁気センサーは、前記アルカリ金属原子の非線形磁気光学効果を用いて磁場の強度を検出する請求項1ないし9のいずれか1項に記載の構造体モニタリングシステム。
  11. 前記磁気センサーは、前記アルカリ金属原子の電磁誘起透過現象を用いて磁場の強度を検出する請求項1ないし9のいずれか1項に記載の構造体モニタリングシステム。
  12. アルカリ金属原子のエネルギー遷移の特性を用いて、磁場の強度を検出する磁気センサーを用意する工程と、
    金属部を含む構造体に前記磁気センサーを取り付ける工程と、
    前記金属部の疲労に伴う磁場の変化を前記磁気センサーを用いて検出する工程と、
    前記磁気センサーの検出結果を用いて、前記構造体の健全度を判定する工程と、を有することを特徴とする構造体モニタリング方法。
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