JP2017071957A - 推進装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】推進装置の推進効率を向上させる。【解決手段】推進管Tを介して推進装置1Aを地中に押し込むことで複数の推進管Tで構成される小口径管を地中に埋設する推進装置1Aにおいて、チャンバ7内の泥土を後方に搬送する前段コンベヤ10をリボン式のスクリューコンベヤで構成するとともに、前段コンベヤ10の排土管10aの径方向中心位置を推進装置1Aの径方法中央部に合わせて設置した。また、推進装置1Aを構成するカッタヘッド3の開口部3gの寸法を、前段コンベヤ10の最大搬送可能礫径に設定した。これにより、比較的大きな礫であってもカッタヘッド3により破砕することなくチャンバ7内に取り込むことができ、玉石等の破砕処理を低減することができるので、推進装置1Aの推進速度を向上させることができる。したがって、推進装置1Aの推進効率を向上させることができる。【選択図】図2

Description

本発明は、推進装置に関し、例えば、小口径管の埋設工事に使用する推進装置に適用して有効な技術に関するものである。
推進工法は、推進装置の後方に配置された推進管を介して推進装置を地中に押し込むことで推進管を地中に埋設する工法である。ここで、図18は従来から用いられている推進装置を側面側から見た概略構成図、図19は図18の推進装置のカッタヘッドの正面図を示している。この推進装置50の前面(切羽に対向する面)にはカッタヘッド51が推進装置50内のモータ52により回転可能な状態で装着されている。このカッタヘッド51の前面には、地中の巨礫等を破砕する複数のローラカッタ53等が回転自在の状態で装着されているとともに、破砕された礫や土砂等をカッタヘッド51の後方のチャンバ54内に取り込む複数の開口部55が形成されている。推進装置50の内部には、コーンクラッシャ56がその回転軸をカッタヘッド51の回転軸と一致させて回転可能な状態で設置されている。このカッタヘッド51により破砕された礫等は、カッタヘッド51の開口部55を通じてチャンバ54内に取り込まれコーンクラッシャ56によりさらに細かく破砕された後、バルブ57を介して排泥管58に送られ、その排泥管58を通じて外部に排出されるようになっている。なお、推進装置については、例えば、特許文献1,2に記載があり、掘削機の前面に装着されたカッタにより破砕した巨礫等をリボン式スクリューコンベヤによって後方に搬送する構造が開示されている。また、特許文献3〜6には、シールド工法で用いる掘進機の構造が開示されている。
特開昭59−76397号公報 特開平2−23674号公報 特開2012−122257号公報 特開2012−122258号公報 特開2012−122259号公報 特開2012−122260号公報
ところで、上記図18等に例示した推進装置においては、切羽の巨礫等をカッタヘッドの前面のローラカッタ等で破砕する上、チャンバ内に収容された礫を排出可能な礫径になるようにコーンクラッシャで破砕するので、推進装置の推進速度が著しく制限される結果、推進装置の推進効率が大幅に低下する、という問題がある。また、地中に多くの礫が存在しているような場合には、カッタヘッドが摩耗したり破損したりする、という問題がある。
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、その目的は、推進装置の推進効率を向上させることが可能な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の推進装置は、装置本体をその後方から推進管を介して地中に向かって押し込むことにより前記装置本体を推進させて前記推進管を地中に埋設する推進装置において、前記装置本体の前面に回転可能な状態で装着され切羽を掘削するカッタ盤と、前記装置本体内において前記カッタ盤の後方に設けられ、前記カッタ盤の開口部を通じて取り込まれた掘削土砂を収容する収容部と、前記装置本体内において前記収容部の後方に設けられ、前記収容部内の前記掘削土砂を後方に搬送する第1の排出手段と、前記装置本体内において前記第1の排出手段の外周に2台以上設けられ、前記カッタ盤を回転させる回転駆動手段と、を備え、前記第1の排出手段は、前記収容部内の前記掘削土砂の搬送路を形成する第1の排出管と、前記第1の排出管内に回転可能な状態で設けられ、前記第1の排出管内の前記掘削土砂を搬送する軸無しスクリュー部とを備え、前記第1の排出管の径方向中心位置を前記装置本体の径方向中央部に合わせた状態で設置されており、前記カッタ盤の前記開口部の寸法は、前記第1の排出手段の最大搬送可能礫径に設定されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の本発明は、上記請求項1記載の発明において、前記回転駆動手段と前記カッタ盤とを接続する接続部に、前記収容部内の掘削土砂を掻き上げる掻き上げ部を設けたことを特徴とする。
また、請求項3に記載の本発明は、上記請求項1または2記載の発明において、前記第1の排出手段の後段に、前記第1の排出管に回転可能な状態で接続された第2の排出管と、前記第2の排出管の内壁に固定された螺旋翼部とを備える第2の排出手段を設けたことを特徴とする。
また、請求項4に記載の本発明は、上記請求項1または2記載の発明において、前記第1の排出手段の後段に、前記第1の排出管に接続された第2の排出管と、前記第2の排出管内の掘削土砂を後方に圧送する圧送手段とを備える第3の排出手段を設けたことを特徴とする。
また、請求項5に記載の本発明は、上記請求項1または2記載の発明において、前記第1の排出手段の後段に、前記第1の排出管に回転可能な状態で接続された第2の排出管と、前記第2の排出管の内壁に固定された螺旋翼部と、前記第2の排出管内の掘削土砂を後方に圧送する圧送手段とを備える第4の排出手段を設けたことを特徴とする。
また、請求項6に記載の本発明は、上記請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明において、前記切羽、前記収容部および前記第1の排出手段の少なくとも一つに作泥土材および気泡材の少なくとも一つを注入する添加材注入手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項7に記載の本発明は、上記請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明において、前記装置本体内において前記収容部の後方に設けられ、前記収容部内に泥水を注入する泥水注入手段を設けたことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、破砕処理を低減することができるので、推進装置の推進効率を向上させることが可能になる。
請求項2記載の発明によれば、推進装置の収容部内の泥土等を第1の排出手段に良好に送り込むことができるので、推進装置の推進効率を向上させることが可能になる。
請求項3記載の発明によれば、推進装置の収容部内の泥土圧を安定させることができ、カッタ番のトルクや推力を低減することができるので、推進装置の推進効率を向上させることが可能になる。
請求項4記載の発明によれば、装置構造を簡素化することが可能になる。
請求項5記載の発明によれば、推進装置の後方での泥土の搬送能力を向上させることが可能になる。
請求項6記載の発明によれば、泥土の搬送能力を向上させることが可能になる。
請求項7記載の発明によれば、泥水式の推進装置における推進効率を向上させることが可能になる。
本発明の一実施の形態に係る推進装置を側面側から見た一例の概略構成図である。 図1の推進装置のカッタヘッドの一例の正面図である。 図2のカッタヘッドを側面側から見た一例の概略構成図である。 (a)は推進装置の後方に連結される後段コンベヤを構成する排土管の長手方向に沿う要部断面図、(b)は図4(a)のI−I線の断面図である。 (a)は推進工程中の計画管渠ラインに沿う地盤の要部断面図、(b)は図5(a)に続く推進工程中の計画管渠ラインに沿う地盤の要部断面図である。 (a)は図5(b)に続く推進工程中の計画管渠ラインに沿う地盤の要部断面図、(b)は図6(a)に続く推進工程中の計画管渠ラインに沿う地盤の要部断面図である。 (a)は図6(b)に続く推進工程中の計画管渠ラインに沿う地盤の要部断面図、(b)は図7(a)に続く推進工程中の計画管渠ラインに沿う地盤の要部断面図である。 (a)は図7(b)に続く推進工程中の計画管渠ラインに沿う地盤の要部断面図、(b)は図8(a)に続く推進工程中の計画管渠ラインに沿う地盤の要部断面図である。 (a)は図8(b)に続く推進工程中の計画管渠ラインに沿う地盤の要部断面図、(b)は図9(a)に続く推進工程中の計画管渠ラインに沿う地盤の要部断面図である。 (a)はバインダー分の少ない玉石層の掘削時における後段コンベヤの排土管の長手方向に沿う要部断面図、(b)は図10(a)のI−I線の断面図である。 (a)はバインダー分が比較的多い玉石層の掘削時における後段コンベヤの排土管の長手方向に沿う要部断面図、(b)は図11(a)のI−I線の断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る推進装置のカッタヘッドの一例の正面図である。 図12のカッタヘッドを側面側から見た一例の概略構成図である。 (a)は本発明の他の実施の形態に係る推進装置の後方に連結される後段コンベヤを構成する排土管の長手方向に沿う要部断面図、(b)は図14(a)のII−II線の断面図である。 (a)はバインダー分が非常に多い玉石層または粘土層および砂質土層の掘削時における図14の後段コンベヤの排土管の長手方向に沿う要部断面図、(b)は図15(a)のII−II線の断面図である。 (a)はバインダー分が非常に多い玉石層または粘土層および砂質土層の掘削時における後段ンベアの排土管の長手方向に沿う要部断面図、(b)は図16(a)のI−I線の断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る推進装置を側面側から見た一例の概略構成図である。 従来から用いられている推進装置を側面側から見た概略構成図である。 図18の推進装置のカッタヘッドの正面図である。
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(第1の実施の形態)
まず、本実施の形態の推進装置の構成例について図1〜図3を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る推進装置を側面側から見た一例の概略構成図、図2は図1の推進装置のカッタヘッドの一例の正面図、図3は図2のカッタヘッドを側面側から見た一例の概略構成図、図4(a)は推進装置の後方に連結される後段コンベヤを構成する排土管の長手方向に沿う要部断面図、図4(b)は図4(a)のI−I線の断面図である。なお、符号Cx,Cy,Czは、推進装置の中心線を示している。
本実施の形態の推進装置1Aは、例えば、直径が700mm以下の小口径管(下水道管、水道管、ガス管、電力線用の配管または通信線用の配管等)を推進工法により地中に埋設するのに使用される泥土圧式の推進装置である。この推進装置1Aは、巨礫が混合される玉石混じり砂礫や玉石を含む地山を掘削する場合に適用することができる他、巨礫が混合されていない玉石混じり砂礫や玉石あるいは砂礫を含む地山を掘削する場合にも適用することができる。なお、推進装置1Aの後端に配置された推進管Tは、小口径管を構成する部材である。この推進管Tは、例えば、鉄筋コンクリート製の円筒管からなり、その外径は、例えば、540mm、内径は、例えば、400mmである。
推進装置1Aは、例えば、その外形が推進方向に沿って細長い円柱形状に形成されており、装置本体2と、カッタヘッド(カッタ盤)3とを備えている。なお、推進装置1Aの全長は、例えば、2766mmである。また、装置本体2の直径(外径)は、例えば、560mmであり、カッタヘッド3の正面の直径(ツース外径)は、例えば、585mmである。
装置本体2の外殻を形成するスキンプレート5は、例えば、中空円筒状の鋼製管により形成された2つのスキンプレート5a,5bを推進装置1Aの延在方向に沿って直列に並設することで構成されている。このスキンプレート5の前端側において、その前端から装置本体2の内方に後退した位置には、装置本体2内の中空空間を切羽側と機内側とに分ける隔壁6が設けられている。
装置本体2内の中空空間内において切羽側(すなわち、カッタヘッド3と隔壁6との間)には、カッタヘッド3により掘削された土砂(掘削土)等を収容するチャンバ(収容部)7が設けられている。一方、装置本体2内の中空空間内において機内側には、添加材注入部8、カッタ駆動部9、前段コンベヤ(第1の排出手段)10、中折れジャッキ11、土圧検出部(図示せず)および閉塞監視部(図示せず)等が設けられている。
添加材注入部8は、チャンバ7内の泥土の状態を好適化するためやチャンバ7内の泥土圧を調節するためにチャンバ7内に添加材を注入する機構部であり、高圧ホースと逆止弁とを有している。この高圧ホースは、チャンバ7内に添加材を注入する注入管であり、その注入口をチャンバ7内に表出させた状態で設けられている。逆止弁は、チャンバ7の泥土等が機内に逆流するのを防ぐための弁である。
添加材としては、例えば、ベントナイト溶液等のような作泥土材、気泡材またはその両方が使用される。ベントナイト溶液を主加泥材として用いることにより、チャンバ7内の泥土の不透水性および塑性流動性(自由に変形および移動できる性質)を向上させることができる。また、掘削土砂中の礫分と土砂と共に包み込み、礫分が土砂から分離してしまうのを抑制することで掘削土砂中の土砂と礫分との一体性を向上させることができる。これにより、泥土等の搬送能力を向上させることができる。
また、気泡材を加えることにより、泥土がカッタヘッド3やチャンバ7の壁面に付着するのを抑制または防止することができる。また、気泡材のクッション作用により掘削土砂や作泥土材の圧縮性を高めることができるので、チャンバ7内や前段コンベヤ10内で礫分が転がり移動するのを抑制することができる。また、チャンバ7内や前段コンベヤ10内で礫分が転がり移動したとしても気泡材のクッション作用により泥土圧の急激な変動を抑制することができる。さらに、気泡材を加えることにより、止水性を向上させることができる。
作泥土材と気泡材との両方を使用する場合は、添加材注入部8の高圧ホースの注入口付近で作泥土材と気泡材とを混ぜても良いし、作泥土材と気泡材とで注入タイミングをずらすようにしても良い。作泥土材を気泡材と共に使用することにより、泥土圧の安定性を向上させることができるので、切羽の安定性を維持することができる。また、前段コンベヤ10による礫分の排土を円滑化することができるので、前段コンベヤ10内での閉塞や噴出の発生を防止することができる。さらに、土砂の粒子同士の付着結合を妨げるという気泡材の分離作用を抑制することもできる。
作泥土材の注入量は、チャンバ7内から前段コンベヤ10で排土された土砂分の30%以上となるように設定することが好ましい。これにより、巨礫を破砕した礫や玉石等の礫分を含む掘削土砂に対し、当該礫分を掘削土砂とともに包み込んで当該礫分が土砂から分離してしまうことを抑制することができるので、これら土砂と礫分との一体性を向上させることができる。作泥土材の注入量上限については、対象地山の状況によって設定することが好ましい。
気泡材の注入量は、礫層等を対象とする場合、通常は気泡化状態で単位土量に対し、40%以上とされていることから、作泥土材の注入による細粒分の増加分を見込めばよい。気泡材の注入量(より具体的には、発泡前の気泡材原液の量)は、チャンバ7内から前段コンベヤ10で排土された排土量に対し、3%以上に設定することが好ましい。これにより、作泥土材との相互作用によるベアリング効果を得ることができると共に、巨礫を破砕した礫分を含む掘削土砂の圧縮性を向上させることができて泥土圧の急激な変動を防止することができる。注入量上限は、気泡材についても、対象地山の状況によって設定することが好ましい。
カッタ駆動部9は、カッタヘッド3を回転させる回転駆動手段であり、回転モータ9aと、伝達ギア9bと、支持シャフト(接続部)9cとを備えている。回転モータ9aは、例えば、油圧式または電動式の回転駆動源であり、前段コンベヤ10の外周に沿って2台以上(例えば、2〜3台)並んで設置されている。伝達ギア9bは、回転モータ9aの回転動作を支持シャフト9cに伝えるギアである。支持シャフト9cは、カッタ駆動部9とカッタヘッド3とを機械的に接続してカッタヘッド3を回転可能な状態で支持する部材である。この支持シャフト9cにおいてチャンバ7内の外周には、練混ぜ翼(掻き上げ部)9dが支持シャフト9cと一体的に形成されている。支持シャフト9cおよび練混ぜ翼9dは、チャンバ7内の掘削土砂等と添加材とを攪拌し混合し練り混ぜることで不透水性と塑性流動性とを持つ泥土を生成する機能を備えている。また、練混ぜ翼9dは、主にチャンバ7内の底部に溜まる泥土を掻き上げて前段コンベヤ10に送り込む機能も備えている。これにより、チャンバ7内の泥土を前段コンベヤ10内に良好に送り込むことができるので。推進装置1Aの推進効率を向上させることができる。
前段コンベヤ10は、チャンバ7内の泥土等を推進装置1Aの後方に搬送するための搬送機構部であり、例えば、直径が200〜250mm程度の回転軸を持たないリボン式のスクリューコンベヤにより構成されている。回転軸を持つスクリューコンベヤの場合は礫等により閉塞し易いのに対して、リボン式のスクリューコンベヤの場合は搬送可能な礫等の最大径(最大搬送可能礫径)を搬送路の半径以上とすることができるので、回転軸を持つスクリューコンベヤでは搬送し得ないような大きさの礫等をも搬送することができる。これにより、本実施の形態の推進装置1Aにおいては、例えば、直径が100〜150mm程度の比較的大きな径の玉石等であっても破砕せずにチャンバ7内に取り込むことができる。このため、玉石等の破砕処理を低減することができるので、推進装置1Aの推進速度を向上させることができる。したがって、推進装置1Aの推進効率を向上させることができる。
また、前段コンベヤ10は、前段コンベヤ10を構成する排土管(第1の排出管)10aの径方向中心位置を装置本体2(スキンプレート5)の径方向中央部に合わせた状態で設置されている。そして、前段コンベヤ10は、装置本体2の中心線Czに沿って延在した状態で設置されている。推進装置1Aにおいては前段コンベヤ10の排土管10aの外周には複数のカッタ駆動部9を配置するので、排土管10aの径方向中心位置を装置本体2の径方向中央部から大きくずらすと推進装置1Aの径を大きくせざるを得ず、推進装置1Aを小口径管の埋設工事に適用することができなくなる。これに対して、本実施の形態の推進装置1Aにおいては、前段コンベヤ10の排土管10aをその径方向中心位置が装置本体2の径方向中央部に合わせた状態で設置したことにより、推進装置1Aの径を小さくすることができるので、推進装置1Aを小口径管の埋設工事に適用することができる。なお、ここで言う装置本体2の径方向中央部は、装置本体2の径方向中心は勿論のこと、推進装置1Aの径が小口径管の埋設工事に適用可能となる範囲で、装置本体2の径方向中心から若干離れた位置までをも含むものである。
前段コンベヤ10を構成する排土管10aは、チャンバ7内の泥土等を後方に搬送するための搬送路を形成する管であり、例えば、2つの排土管10a1,10a2を有している。排土管10a1,102は、例えば、円筒状の鋼材からなり、推進装置1Aの延在方向に沿って直列に並設されている。この排土管10a(10a1)の先端の開口部は、隔壁6を貫通してチャンバ7内に露出されている。なお、排土管10aの内径は、例えば、200mm程度である。
この排土管10aの内部には、軸無しスクリュー部10bが排土管10aの内周に沿って回転可能な状態で設置されている。軸無しスクリュー部10bは、その回転動作により排土管10a内の泥土等を後方に押し出すように搬送する搬送部材であり、例えば、2本の軸無しスクリュー部10b1,10b2を有している。軸無しスクリュー部10b1,10b2は、推進装置1Aの延在方向に沿って直列に並設されている。
軸無しスクリュー部10b1は油圧式の回転モータ(図示せず)等により回転可能な状態で排土管10a1内に設置されている。軸無しスクリュー部10b1を回転駆動する回転モータはカッタ駆動部9の回転モータ9aの隣接間に配置されている。この軸無しスクリュー部10b1の先端一部はチャンバ7内に突出している。一方、後方の軸無しスクリュー部10b2は油圧式の回転モータ(図示せず)等により回転可能な状態で排土管10a2内に設置されている。軸無しスクリュー部10b2を回転駆動する回転モータは中折れジャッキ11の隣接間に配置されている。
また、排土管10a1,10a2の繋ぎ目は中折れジャッキ11の位置に配置されており、その繋ぎ目外周には継手部10cが設置されている。この継手部10cは、例えば、可撓性部材により形成されており、中折れジャッキ11による推進装置1Aの中折れ操作と同調して変形するとともに、中折れ操作に起因して排土管10a内の泥土等が外部に漏れるのを防止する役割を有している。なお、軸無しスクリュー部10b2を省略する場合(軸無しスクリュー部10bを1本で構成する場合)、継手部10cは不要である。
また、排土管10aの延在方向の途中位置の外周には複数の添加材注入部10dが設置されている。添加材注入部10dは、排土管10a内の泥土の状態を好適化するためやチャンバ7内の泥土圧を調節するために排土管10a内に添加材を注入する構成部であり、上記添加材注入部8と同様に、高圧ホースおよび逆止弁を有している。添加材注入部10dの高圧ホースの注入口は排土管10a(10a1,10a2)内に露出されている。添加材としては、添加材注入部8で説明したのと同じなので説明を省略する。
さらに、排土管10a(10a2)の後端部には後段コンベヤ15A(第2の排出手段)の排土管(第2の排出管)15tが推進装置1Aの軸方向に沿って延在された状態で連結されている。後段コンベヤ15Aは、前段コンベヤ10内で回転する軸無しスクリュー部10bの押し出し作用により送られた泥土等を発進立坑に向かって搬送するための搬送機構部であり、図1および図4に示すように、排土管(第2の排出管)15tと、その内壁面に設置(固定)された螺旋翼部15sとを備えている。排土管15tは、例えば、円筒状の鋼材により形成されており、排土管10aの周方向に沿って回転可能な状態で設置されている。これにより、排土管15tを回転させると螺旋翼部15sも回転するので、排土管15t内の泥土等が機外に搬送されるようになっている。なお、排土管15tの直径は、例えば、200〜250mmである。
この排土管10a(10a2)の後端近傍の外周にも、図1に示すように、添加材注入部15pが設置されている。添加材注入部15pは、排土管15t内の泥土の状態を好適化するためやチャンバ7内の泥土圧を調節するために排土管15t内に添加材を注入する構成部であり、上記添加材注入部8と同様に、高圧ホースおよび逆止弁を有している。添加材注入部15pの高圧ホースの注入口は排土管10a(10a2)内に露出されている。添加材としては、添加材注入部8で説明したのと同じなので説明を省略する。
中折れジャッキ11は、スキンプレート5a,5bを連結するとともに、推進装置1Aの推進方向を修正する機器であり、スキンプレート5の内壁においてスキンプレート5a,5bの境界を跨ぐ位置に、推進装置1Aの周方向に沿って複数個並んで配置されている。この中折れジャッキ11に圧油を供給しスキンプレート5a,5bを予め決められた方向および角度に屈折させた状態で推進装置1Aを推進することにより、推進装置1Aの推進方向を制御することが可能になっている。
土圧検出部(図示せず)は、チャンバ7内の泥土による圧力を歪ゲージにより電気信号に変換するセンサ部分であり、その土圧検出面をチャンバ7内に向けた状態で設けられている。推進装置1Aは、土圧検出部で検出されるチャンバ7内の泥土圧が予め決められた値の範囲になるように管理することで切羽の安定性を維持しながら掘削処理を進めることが可能になっている。
閉塞監視部(図示せず)は、チャンバ7から前段コンベヤ10に亘る間での土砂の閉塞を監視する構成部である。土砂の閉塞傾向は、攪拌等される土砂に滞留する摩擦熱に起因して土砂温度が上昇することで推定される。閉塞監視部は前段コンベヤ10の外側に設けられた温度センサと、制御盤とを有している。温度センサは、前段コンベヤ10で搬送される礫分を含む土砂の温度を前段コンベヤ10の外側から計測するセンサである。制御盤は、温度センサで計測された土砂温度を表示する機能を有する構成部である。温度センサの土砂温度は、閉塞推定用の設定温度と比較され、閉塞を未然に防ぐためのフィードフォワード制御用のデータとして制御盤に入力される。土砂温度が設定温度に向かい温度上昇傾向が判別された場合、操作者による手動制御もしくは制御盤による自動制御により、添加材注入部8等からチャンバ7内に注入される添加材を増量する。
一方、上記したカッタヘッド3は、地山の切羽を掘削する部材であり、装置本体2の前面(切羽に対向する面)にスキンプレート5の外周に沿って回転可能な状態で支持されている。このカッタヘッド3の前面には、例えば、平面十字状の面板部3aが設けられている。この面板部3aには、例えば、複数の円柱型のローラカッタ3bが回転自在の状態で装着されている。各ローラカッタ3bは、切羽を掘削する掘削部材であり、その表面には複数のビット3bbが固着されている。また、面板部3aaの外縁には、スクレーパツース3cが設置されている。なお、円柱型のローラカッタ3bに代えてコーンヘッド型のローラビットや矩形型のビット等のような他の掘削部材を設置しても良い。
また、面板部3aの中央近傍には、添加材注入部3dが設置されている。この添加材注入部3dは、チャンバ7内の泥土の状態を好適化するためやチャンバ7内の泥土圧を調節するためにカッタヘッド3の前面の切羽に向けて添加材を注入する構成部であり、上記添加材注入部8と同様に、高圧ホースおよび逆止弁を有している。添加材としては、添加材注入部8で説明したのと同じなので説明を省略する。
また、カッタヘッド3の外周には、十字状の面板部3aの延在端部同士を繋ぐように円環状の外周リング部3eが設けられている。この外周リング部3eにおいて切羽側の前面には、複数のビット3fが設置されている。さらに、外周リング部3eの内周と面板部3aの外周との間には、カッタヘッド3の前面と背面とを貫通する開口部3gが形成されている。この開口部3gは、カッタヘッド3により掘削された掘削土砂をチャンバ7内に取り込むための貫通孔であり、カッタヘッド3の先端面(切羽に対向する面)内において、例えば、4箇所に形成されている。本実施の形態においては、カッタヘッド3の開口部3gの寸法(例えば、図2の二点鎖線で示す直径R1)が、上記した前段コンベヤ10の最大搬送可能礫径に設定されている。これにより、例えば、直径が100〜150mmの比較的大きな礫であってもカッタヘッド3により破砕することなくチャンバ7内に取り込むことができる。このため、玉石等の破砕処理を低減することができるので、推進装置1Aの推進速度を向上させることができる。また、カッタヘッド3(ビット)の摩耗や破損を低減することができるので、カッタヘッド3(ビット)の修理等の工程を削減することができる。これらにより、推進装置1Aの推進効率を向上させることができる。また、掘削工費を低減することができる。
次に、本実施の形態の推進方法の一例について図5〜図9を参照して説明する。図5〜図9は推進工程中の計画管渠ラインに沿う地盤の要部断面図である。なお、図面を見易くするため前段コンベヤ10および後段コンベヤ15を省略する。
まず、図5(a)に示すように、地盤Gの地面に対して交差する発進立坑HSと到達立坑HAとを掘削する。続いて、発進立坑HSの底部に推進台20を設置した後、その上に支圧壁21および元押ジャッキ22等のような元押機器を設置する。その後、図5(b)に示すように、発進立坑HS内の推進台20上にクレーン等を用いて推進装置1Aを搭載する。
次いで、図6(a)に示すように、カッタヘッド3を回転させた状態で推進装置1Aの後端を元押ジャッキ22で推すことにより推進装置1Aを発進立坑HSの内壁面から地盤Gに押し込む。この際、添加材注入部3d,8等から上記添加材を注入する。このため、推進装置1Aのカッタヘッド3で破砕された礫分を含む土砂は、添加材注入部3dから切羽に向けて注入された添加材とカッタヘッド3の回転作用により攪拌混合されつつ推進装置1Aのチャンバ7内に取り込まれる。チャンバ7内に取り込まれた礫分を含む土砂は、添加材注入部8からチャンバ7内に注入された添加材と攪拌混合される。そして、チャンバ7内において不透水性と塑性流動性とを持つ泥土を生成し充満することで切羽土圧に拮抗する泥土圧を発生させ、その泥土圧を切羽全体に作用させる。また、カッタヘッド3の回転速度を一定にするとともに推進装置1Aの推進速度や前段コンベヤ10の軸無しスクリュー部10bの回転速度を調整することにより、隔壁6に設けた土圧計によって測定されるチャンバ7内の泥土圧を常に一定の圧力に保つ。これらにより、切羽の安定を図りながら推進装置1Aを推進する。
ここで、地盤Gに礫や玉石を含む地質である場合、礫等を全て小さく破砕して推進することは非効率的かつ非現実的である。これに対して、本実施の形態においては、例えば、直径が100〜150mmの比較的大きな礫であってもカッタヘッド3により破砕することなくチャンバ7内に取り込むことができる。このため、玉石等の破砕処理を低減することができるので、推進装置1Aの推進速度を向上させることができる。また、カッタヘッド3(ビット)の摩耗や破損を低減することができるので、カッタヘッド3(ビット)の修理等の工程を削減することができる。これらにより、推進装置1Aの推進効率を向上させることができる。なお、図18で示した推進装置50の場合、日進量が順調時で2.0m/片番、推進速度が2〜3mm/分であるのに対して、本実施の形態の推進装置1Aにおいては、日進量を、例えば、5.0m/片番以上、推進速度を、例えば、10mm/分以上にすることができた。
続いて、図6(b)に示すように、推進装置1Aを地盤Gに押し込んだ後、クレーン等を用いて発進立坑HS内の推進台20上に、例えば、鉄筋コンクリート製の円筒状の推進管Tを搭載する。その後、図7(a)に示すように、推進管Tの後端を元押ジャッキ22で推すことにより推進管Tを発進立坑HSの内壁面から地盤Gに押し込むとともに推進装置1Aを推進させる。この際も図6(a)で説明したのと同様にして、切羽の安定を図りながら推進装置1Aを推進させる。また、この場合も上記と同様に、例えば、直径が100〜150mmの比較的大きな礫であってもカッタヘッド3により破砕することなくチャンバ7内に取り込むことができ、玉石等の破砕処理を低減することができるので、推進装置1Aの推進速度を向上させることができる。また、カッタヘッド3(ビット)の摩耗や破損を低減することができるので、カッタヘッド3(ビット)の修理等の工程を削減することができる。これらにより、推進装置1Aの推進効率を向上させることができる。
次いで、図7(b)に示すように、推進管Tを地盤Gに押し込んだ後、クレーン等を用いて発進立坑HS内の推進台20上に新たな推進管Tを搭載する。その後、上記と同様に、新たな推進管Tの後端を元押ジャッキ22で推すことにより新たな推進管Tを発進立坑HSの内壁面から地盤Gに押し込むとともに推進装置1Aをさらに推進させる。この際も図6(a)で説明したのと同様にして、切羽の安定を図りながら推進装置1Aを推進させる。また、この場合も上記と同様に、例えば、直径が100〜150mmの比較的大きな礫であってもカッタヘッド3により破砕することなくチャンバ7内に取り込むことができ、玉石等の破砕処理を低減することができるので、推進装置1Aの推進速度を向上させることができる。また、カッタヘッド3(ビット)の摩耗や破損を低減することができるので、カッタヘッド3(ビット)の修理等の工程を削減することができる。これらにより、推進装置1Aの推進効率を向上させることができる。
このように1本の推進管Tの推進工程が終了する毎に推進管Tを継ぎ足して推進工程を繰り返すことにより、図8(a)に示すように、推進装置1Aを到達立坑HA内に押し出した後、図8(b)に示すように、クレーン等を用いて到達立坑HA内の推進装置1Aを撤去するとともに、クレーン等を用いて発進立坑HS内の推進台20上に新たな推進管Tを搭載する。
続いて、図9(a)に示すように、発進立坑HS内の推進管Tの後端を元押ジャッキ22で推すことにより複数の推進管Tが連接されることで構成される小口径管TSを地盤Gに埋設する。その後、図9(b)に示すように、発進立坑HSおよび到達立坑HA内にマンホールMHを構築して小口径管TSの埋設工事を完了する。
このように本実施の形態の推進方法においては、小口径管TSの埋設工事に際して繰り返し実施される推進工程における推進効率を向上させることができる。また、切羽の破砕処理の低減により掘削部材の寿命を向上させることができるので、掘削部材の修理等の工程を削減することができる。これらにより、小口径管TSの埋設工期を短縮することができる。また、小口径管TSの埋設工費を低減することができる。
次に、推進工程における後段コンベヤ15Aでの排土状態の一例について図10および図11を参照して説明する。なお、矢印P1は排土管15tの回転方向を示し、矢印P2は排土方向を示している。
図10(a)はバインダー分の少ない玉石層の掘削時における後段コンベヤの排土管の長手方向に沿う要部断面図、図10(b)は図10(a)のI−I線の断面図である。この場合、排土管15t内には礫Grが多く土砂がほとんどないので、上記添加材注入部15p(図1参照)を通じて排土管15t内に添加材を添加することにより、排土管15t内の塑性流動化を可能な限り促す。
次に、図11(a)はバインダー分が比較的多い玉石層の掘削時における後段コンベヤの排土管の長手方向に沿う要部断面図、図11(b)は図11(a)のI−I線の断面図である。この場合、排土管15t内の土砂Gsは満管ではなく、排土管15tの断面の1/2〜1/3程度の土量となっている。この場合も上記添加材注入部15p(図1参照)を通じて排土管15t内に添加材を添加することにより排土管15t内の塑性流動化を可能な限り促す。また、泥土がその粘性により排土管15tの周辺に粘着する場合は、前段コンベヤ10の後方において、玉石と泥土とが分離する程度まで加水する。
(第2の実施の形態)
図12は本発明の他の実施の形態に係る推進装置のカッタヘッドの一例の正面図、図13は図12のカッタヘッドを側面側から見た一例の概略構成図である。
本実施の形態の推進装置1Aは、掘削対象の地盤中に、開口部3gの直径R2よりも大きい径の礫があまり無い場合の装置の一例であり、前記第1の実施の形態に対してカッタヘッド3の構造が異なる。このカッタヘッド3の前面の十字状の面板部3aの中央にはセンタービット3hが設置されている。このセンタービット3hには、複数のビット3hbが固定されている。また、面板部3aには、例えば、2個のディスク型のローラカッタ3bが回転自在の状態で装着されている。
本実施の形態においても、外周リング部3eの内周と面板部3aの外周との間には、カッタヘッド3の前面と背面とを貫通する4つの開口部3gが設けられており、その開口部3gの寸法(例えば、図12の二点鎖線で示す直径R2)が、上記した前段コンベヤ10の最大搬送可能礫径に設定されている。これにより、例えば、直径が100〜150mmの比較的大きな礫であってもカッタヘッド3により破砕することなくチャンバ7内に取り込むことができる。このため、玉石等の破砕を低減することができるので、推進装置1Aの推進速度を向上させることができる。また、カッタヘッド3(ビット)の摩耗や破損を低減することができるので、カッタヘッド3(ビット)の修理等の工程を削減することができる。これらにより、推進装置1Aの推進効率を向上させることができる。
(第3の実施の形態)
図14(a)は本発明の他の実施の形態に係る推進装置の後方に連結される後段コンベヤを構成する排土管の長手方向に沿う要部断面図、図14(b)は図14(a)のII−II線の断面図である。
本実施の形態においては、後段コンベヤの変形例について説明する。本実施の形態においては、後段コンベヤ15B(第3の排出手段)に、軸無しスクリュー部が設けられておらず、その代わりに排土管15tの外周に泥土圧送部15eが設けられている。泥土圧送部15eは、排土管15t内に圧縮したエアまたは加泥材等を注入することで排土管15t内の泥土等を排土方向P2に搬送する構成部であり、排土管15tの長手方向に沿って所定の間隔毎に設置されている。この場合の排土管15tは回転せず固定されている。
ここで、図15(a)はバインダー分が非常に多い玉石層または粘土層および砂質土層の掘削時における図14の後段コンベヤの排土管の長手方向に沿う要部断面図、図15(b)は図15(a)のII−II線の断面図である。この場合も上記添加材注入部15p(図1参照)を通じて排土管15t内に添加材を添加することで排土管15t内の塑性流動化を可能な限り促す。そして、泥土圧送部15eを通じて排土管15t内に圧縮したエアまたは加泥材を注入することにより排土管15t内の礫Grや土砂Gsを含む泥土等の排出を促す。ここでは、後段コンベヤ15の排土管15t内に土砂等が充填されていることにより、泥土等の塑性流動性を高い水準で維持したままチャンバ7内の泥土圧の安定性を維持することができるので、カッタヘッド3のトルクや推力を低減することができる。このため、推進装置1Aの推進効率を向上させることができる。また、推進装置1Aで掘削した泥土を発進立坑に向かって良好に排出することができる。
このような本実施の形態においては、後段コンベヤ15Bの排土管15tを回転させるための回転機構を無くせるので、装置の小型軽量化および簡素化を推進することができる。このため、装置のコストを低減することができる。
(第4の実施の形態)
図16(a)はバインダー分が非常に多い玉石層または粘土層および砂質土層の掘削時における後段ンベアの排土管の長手方向に沿う要部断面図、図16(b)は図16(a)のI−I線の断面図である。
本実施の形態においては、後段コンベヤの変形例について説明する。本実施の形態においては、後段コンベヤ15C(第4の排出手段)の排土管15tの先端面側に、排土管15t内に圧縮したエアまたは加泥材等を注入することで排土管15t内の泥土等を排土方向P2に搬送する泥土圧送部15eが設置されている。また、前記第1の実施の形態の図4で説明した後段コンベヤ15Aと同様に、後段コンベヤ15Cを構成する排土管15tの内壁に螺旋翼部15sが設けられているとともに、排土管15tが回転するように設けられている。
この場合も上記添加材注入部15p(図1参照)を通じて排土管15t内に添加材を添加することで排土管15t内の塑性流動化を可能な限り促す。そして、排土管15tを回転させるとともに、泥土圧送部15eを通じて排土管15t内に圧縮したエアまたは加泥材を注入することにより排土管15t内の礫Grや土砂Gsを含む泥土等の排出を促す。ここでも、後段コンベヤ15の排土管15t内に土砂等が充填されていることにより、泥土等の塑性流動性を高い水準で維持したままチャンバ7内の泥土圧の安定性を維持することができるので、カッタヘッド3のトルクや推力を低減することができる。このため、推進装置1Aの推進効率を向上させることができる。また、推進装置1Aで掘削した泥土を発進立坑に向かって良好に排出することができる。
このような本実施の形態においては、後段コンベヤ15Cの排土管15t内に螺旋翼部15sを設けるとともに、泥土圧送部15eを設けることにより、排土管15tの泥土の排出能力を向上させることができる。
(第5の実施の形態)
図17は本発明の他の実施の形態に係る推進装置を側面側から見た一例の概略構成図である。
本実施の形態の推進装置1Bは、カッタヘッド3の後方の装置本体2内に設けられたチャンバ7に送泥ポンプにより泥水を圧送し、チャンバ7内の泥水の圧力を切羽の土圧および地下水圧に拮抗する圧力にして切羽の安定を図りながらカッタヘッド3を切羽に押し当て回転させることにより掘削を行う泥水式の推進装置である。なお、推進装置1Bのカッタヘッド3の正面は、図2や図12で説明したのと同じである。
推進装置1Bを構成する装置本体2内の上部側には、送泥管(泥水注入手段)25が設置されている。この送泥管25は、チャンバ7内に泥水を送る配管である。送泥管25の先端部(放泥口)は、隔壁6の正面内の上部を貫通してチャンバ7に達している。すなわち、送泥管25により送られた泥水は、推進装置1Bの正面内の上部側からチャンバ7内に供給されるようになっている。一方、送泥管25の後端側は、チャンバ7から装置本体2内および掘削坑を通じて掘削坑外に延び、掘削坑外において送泥ポンプ(図示せず)を介して泥水槽(図示せず)に機械的に接続されている。なお、泥水槽は、掘削坑外において泥水処理装置(図示せず)に機械的に接続されている。
一方、推進装置1Bの前段コンベヤ10を構成する排土管10aの後端部には、排土管10aよりも小径の排泥管26が開閉部27を介して機械的に接続されている。排泥管26は、前段コンベヤ10から運ばれた泥水(チャンバ7内の掘削土砂を含む泥水)を掘削坑外に排出する配管である。排泥管26の後端側は、掘削坑内を通じて途中の排泥ポンプ(図示せず)を介して掘削坑外に延び、掘削坑外において上記した泥水処理装置に機械的に接続されている。すなわち、チャンバ7内の掘削土砂を含む泥水は、前段コンベヤ10から排泥管26を通じて掘削坑外へ搬送され、掘削坑外の泥水処理装置により土砂と泥水に分離され、比重や粘性等が調整された後、泥水槽に送られ、再び送泥管25を通じてチャンバ7(切羽)へ送られるようになっている。これ以外は、前記第1の実施の形態や第2の実施の形態で説明したものと同じである。
本実施の形態の推進装置1Bにおいても、カッタヘッド3の開口部3g(図2および図12参照)の寸法が、前段コンベヤ10の最大搬送可能礫径に設定されていることにより、例えば、直径が100〜150mmの比較的大きな礫であってもカッタヘッド3により破砕することなくチャンバ7内に取り込むことができる。このため、玉石等の破砕処理を低減することができるので、推進装置1Bの推進速度を向上させることができる。また、カッタヘッド3(ビット)の摩耗や破損を低減することができるので、カッタヘッド3(ビット)の修理等の工程を削減することができる。これらにより、推進装置1Bの推進効率を向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
以上のように、本発明に係る推進装置は、小口径管の埋設工事に適用して有効である。
1A,1B 推進装置
2 装置本体
3 カッタヘッド
3a 面板部
3b ローラカッタ
3bb ビット
3c スクレーパツース
3d 添加材注入部
3e 外周リング部
3f ビット
3g 開口部
5,5a,5b スキンプレート
6 隔壁
7 チャンバ
8 添加材注入部
9 カッタ駆動部
9a 回転モータ
9b 伝達ギア
9c 支持シャフト
9d 練混ぜ翼
10 前段コンベヤ
10a,10a1,10a2 排土管
10b,10b1,10b2 軸無しスクリュー部
10c 継手部
10d 添加材注入部
11 中折れジャッキ
15A,15B,15C 後段コンベヤ
15t 排土管
15s 螺旋翼部
15p 添加材注入部
20 推進台
21 支圧壁
22 元押ジャッキ
25 送泥管
26 排泥管
27 開閉部
T 推進管
G 地盤
Gr 礫
Gs 土砂
HS 発進立坑
HA 到達立坑

Claims (7)

  1. 装置本体をその後方から推進管を介して地中に向かって押し込むことにより前記装置本体を推進させて前記推進管を地中に埋設する推進装置において、
    前記装置本体の前面に回転可能な状態で装着され切羽を掘削するカッタ盤と、
    前記装置本体内において前記カッタ盤の後方に設けられ、前記カッタ盤の開口部を通じて取り込まれた掘削土砂を収容する収容部と、
    前記装置本体内において前記収容部の後方に設けられ、前記収容部内の前記掘削土砂を後方に搬送する第1の排出手段と、
    前記装置本体内において前記第1の排出手段の外周に2台以上設けられ、前記カッタ盤を回転させる回転駆動手段と、
    を備え、
    前記第1の排出手段は、前記収容部内の前記掘削土砂の搬送路を形成する第1の排出管と、前記第1の排出管内に回転可能な状態で設けられ、前記第1の排出管内の前記掘削土砂を搬送する軸無しスクリュー部とを備え、前記第1の排出管の径方向中心位置を前記装置本体の径方向中央部に合わせた状態で設置されており、
    前記カッタ盤の前記開口部の寸法は、前記第1の排出手段の最大搬送可能礫径に設定されていることを特徴とする推進装置。
  2. 前記回転駆動手段と前記カッタ盤とを接続する接続部に、前記収容部内の掘削土砂を掻き上げる掻き上げ部を設けたことを特徴とする請求項1記載の推進装置。
  3. 前記第1の排出手段の後段に、前記第1の排出管に回転可能な状態で接続された第2の排出管と、前記第2の排出管の内壁に固定された螺旋翼部とを備える第2の排出手段を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の推進装置。
  4. 前記第1の排出手段の後段に、前記第1の排出管に接続された第2の排出管と、前記第2の排出管内の掘削土砂を後方に圧送する圧送手段とを備える第3の排出手段を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の推進装置。
  5. 前記第1の排出手段の後段に、前記第1の排出管に回転可能な状態で接続された第2の排出管と、前記第2の排出管の内壁に固定された螺旋翼部と、前記第2の排出管内の掘削土砂を後方に圧送する圧送手段とを備える第4の排出手段を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の推進装置。
  6. 前記切羽、前記収容部内および前記第1の排出手段の少なくとも一つに作泥土材および気泡材の少なくとも一つを注入する添加材注入手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の推進装置。
  7. 前記装置本体内において前記収容部の後方に設けられ、前記収容部内に泥水を注入する泥水注入手段を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の推進装置。
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