JP2009215790A - 既設埋設管を撤去し埋め戻すための装置および工法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】掘削ヘッド30によって既設埋設管1を破砕しつつその周囲の地盤を掘削する作業、既設埋設管1の破片および土砂をスクリュコンベア20によって排出する作業、および既設埋設管1の撤去に伴って生じた空間内に充填材Jを充填して埋め戻す作業を同時に一つの工程として実施する。掘削ヘッドの隔壁に圧力バランス弁を設けて充填過多による地表面の隆起や充填材の噴出を防止する。
【選択図】図1
Description
また、既設埋設管を撤去するためにはさや管の内部に作業員が入る必要があるため、安全性の問題が生じるばかりでなく、小径の既設埋設管には対応することができないという問題がある。
発進立坑から到達立坑に向かって既設埋設管の内部に挿通される、中空管の周囲に螺旋状の羽根を有したスクリュコンベアと、
前記スクリュコンベアをその軸線方向および回転方向に駆動する、発進立坑の内部に設置された推進機と、
到達立坑において前記スクリュコンベアの先端に連結されるとともに、前記スクリュコンベアと一体に回転しながら発進立坑に向かって推進されるときに既設埋設管を破砕しつつその周囲の地盤を掘削する掘削ヘッドと、
前記掘削ヘッドによって掘削された空間内に向かって前記中空管の先端から充填材を供給する充填材供給手段と、を備え、
前記掘削ヘッドは、
前記中空管の先端部分に同軸に連結される円盤状の隔壁と、
この隔壁の周囲に同軸に固定されて既設埋設管を破砕する部分の周囲を軸線方向に覆うシールド管と、
このシールド管の発進立坑側の先端に固定されて既設埋設管の周囲の地盤を掘削する掘削カッタと、
この掘削カッタと前記隔壁との間において前記シールド管の内部に配設されて既設埋設管を破砕する破砕カッタと、
前記隔壁よりも到達立坑の側の空間内に充填された前記充填材の圧力が所定の値を上回ったときに前記隔壁よりも発進立坑の側に充填材を漏出させる、前記隔壁に設けられた圧力バランス弁と、を有していることを特徴とする。
また、既設埋設管の撤去に伴って生じる空間のうち、充填材を充填して埋め戻す空間と破砕カッタを設けた側の空間とが隔壁によって分離されているので、充填材が破砕カッタの側に大量に流出して破砕カッタによる既設埋設管の破砕が不能となることがない。
また、充填材で埋め戻した空間内の充填材の圧力が所定の値を上回ったときに、隔壁に設けた圧力バランス弁を介して充填材を既設埋設管の側に漏出させる構造であるから、地表面の隆起や充填材の噴出を招くことなく確実に埋め戻すことができる。
さらに、掘削ヘッドを構成しているシールド管が、既設埋設管を破砕する部分の周囲を軸線方向に覆う構造であるから、破砕した既設埋設管の破片を確実に回収してスクリュコンベアによって排出することができ、地盤中に破片が残ることを防止できる。
加えて、シールド管の先端が既設埋設管の外周に追従するように前進させることができるので、シールド管、したがって破砕カッタが既設埋設管に対向するように確実に案内することができる。
好ましくは、螺旋状の羽根の外周部分の全長にわたって平坦な部分を設ける。
これにより、スクリュコンベアを既設埋設管に対して同軸に保持することができるから、スクリュコンベアの先端に連結する掘削ヘッドを既設埋設管に対して同軸に保持することができる。
発進立坑から到達立坑に向かって既設埋設管の内部に前記スクリュコンベアを挿通し、
到達立坑の内部において前記スクリュコンベアの前端に前記掘削ヘッドを連結し、
前記推進機を用いて前記スクリュコンベアおよび前記掘削ヘッドを一体に回転駆動しながら発進立坑の側に推進することにより、前記掘削カッタにより既設埋設管の周囲の地盤を掘削しつつ前記破砕カッタにより既設埋設管を破砕し、
地盤の掘削および既設埋設管の破砕によって生じた土砂および破片を前記スクリュコンベアによって発進立坑の側に搬送し、
前記掘削ヘッドによって掘削された空間のうち到達立坑側の端部を閉鎖部材によって閉鎖し、
前記充填材供給手段によって前記中空管を介して充填材を供給することにより前記空間を順次埋め戻すことを特徴とする。
なお、以下の説明においては、スクリュコンベアを発進立坑から到達立坑に向かって駆動することを推進と、到達立坑から発進立坑に向かって駆動することを牽引と、スクリュコンベアの軸線方向を前後方向と言う。
なお、図示の都合上、油圧シリンダ12を短縮させた状態で示してあるが、スクリュコンベア20を牽引する際には、油圧シリンダ12を伸張させた状態から短縮させた状態へと作動させることになる。
また、螺旋状に延びる羽根22の外周部分には、その全長にわたって延びる軸線方向に平坦な部分23が一体に溶接されている。そして、この平坦部分23は、このスクリュコンベア20を軸線方向から見たときに、既設埋設管1の内径よりわずかに小さい外径を有している。
これにより、既設埋設管1の内部にスクリュコンベア20を挿通すると、既設埋設管1の内周面と平坦部分23の外周面とが密着するため、スクリュコンベア20をその全長にわたって既設埋設管1と同軸に保持することができる。
そして、この隔壁31の周囲に同軸にかつ一体に固定されているシールド管32は、図3に示したように、既設埋設管1を破砕する部分の周囲を前後方向に覆うことができる長さに設定されている。
また、このシールド管32の発進立坑2側の先端には、既設埋設管1の周囲の地盤を掘削するための掘削カッタ33が固定されている
さらに、このシールド管32の内周面のうち隔壁31と掘削カッタ33との間の部分には、既設埋設管1を破砕するための破砕カッタ34が設けられている。
加えて、隔壁31には圧力バランス弁35が設けられていて、隔壁31よりも到達立坑3の側の空間内に充填された充填材Jの圧力が所定の値を上回ったときに、隔壁31よりも発進立坑2の側に充填材Jを漏出させるようになっている。
そして、発進立坑2の側から既設埋設管1の内部にスクリュコンベア20を挿通し、図4に示したようにスクリュコンベア20の先端が到達立坑3に達するまで、推進機10の油圧シリンダ12を用いてスクリュコンベア20を順次推進する。
このとき、スクリュコンベア20の螺旋状の羽根22の外周部分に設けられている平坦部分23が既設埋設管1の内周面にほぼ密着するので、スクリュコンベア20をその全長にわたって既設埋設管1と同軸に保持することができる。
このとき、スクリュコンベア20が既設埋設管1に対して同軸に保持されているので、掘削ヘッド30のシールド管32もまた既設埋設管1に対して同軸に保持することができる。
これに伴い、シールド管32の先端に設けられている掘削カッタ33が既設埋設管1の周囲の地盤を順次掘削するとともに、シールド管32の内部に設けられている破砕カッタ34が既設埋設管1をその端部から順次破砕する。
また、シールド管32の先端が既設埋設管1の外周に追従しながら前進するので、シールド管32、したがって破砕カッタ34を既設埋設管1に対向するように確実に案内することができる。
また、充填材Jで埋め戻した空間内の充填材Jの圧力が所定の値を上回ったときには、隔壁31に設けた圧力バランス弁35が作動して、既設埋設管1の側に充填材Jを漏出させる構造であるから、地表面の隆起や充填材Jの噴出を招くことなく確実に埋め戻すことができる。
これにより、既設埋設管1を安全にかつ効率よく撤去できるばかりでなく、既設埋設管1の撤去に伴って生じた空間によって地表面Gが陥没することを確実に防止することができる。
2 発進立坑
3 到達立坑
10 推進機
11 駆動部
12 油圧シリンダ
13 充填材供給部
20 スクリュコンベア
21 中空管
22 螺旋状の羽根
23 平坦部分
30 掘削ヘッド
31 隔壁
32 シールド管
33 掘削カッタ
34 破砕カッタ
35 圧力バランス弁
40 閉鎖部材
100 本発明に係る既設埋設管を撤去して埋め戻すための装置
Claims (3)
- 発進立坑から到達立坑に向かって既設埋設管の内部に挿通される、中空管の周囲に螺旋状の羽根を有したスクリュコンベアと、
前記スクリュコンベアをその軸線方向および回転方向に駆動する、発進立坑の内部に設置された推進機と、
到達立坑において前記スクリュコンベアの先端に連結されるとともに、前記スクリュコンベアと一体に回転しながら発進立坑に向かって推進されるときに既設埋設管を破砕しつつその周囲の地盤を掘削する掘削ヘッドと、
前記掘削ヘッドによって掘削された空間内に向かって前記中空管の先端から充填材を供給する充填材供給手段と、を備え、
前記掘削ヘッドは、
前記中空管の先端部分に同軸に連結される円盤状の隔壁と、
この隔壁の周囲に同軸に固定されて既設埋設管を破砕する部分の周囲を軸線方向に覆うシールド管と、
このシールド管の発進立坑側の先端に固定されて既設埋設管の周囲の地盤を掘削する掘削カッタと、
この掘削カッタと前記隔壁との間において前記シールド管の内部に配設されて既設埋設管を破砕する破砕カッタと、
前記隔壁よりも到達立坑の側の空間内に充填された前記充填材の圧力が所定の値を上回ったときに前記隔壁よりも発進立坑の側に充填材を漏出させる、前記隔壁に設けられた圧力バランス弁と、
を有していることを特徴とする既設埋設管を撤去し埋め戻すための装置。 - 前記スクリュコンベアは、その軸線方向から見たときに既設埋設管の内径より小さい外径を有する軸線方向に平坦な部分を、その螺旋状の羽根の外周部分に有していることを特徴とする。
- 請求項1または2に記載した装置を用いて既設埋設管を撤去し埋め戻すための工法であって、
発進立坑から到達立坑に向かって既設埋設管の内部に前記スクリュコンベアを挿通し、
到達立坑の内部において前記スクリュコンベアの前端に前記掘削ヘッドを連結し、
前記推進機を用いて前記スクリュコンベアおよび前記掘削ヘッドを一体に回転駆動しながら発進立坑の側に推進することにより、前記掘削カッタにより既設埋設管の周囲の地盤を掘削しつつ前記破砕カッタにより既設埋設管を破砕し、
地盤の掘削および既設埋設管の破砕によって生じた土砂および破片を前記スクリュコンベアによって発進立坑の側に搬送し、
前記掘削ヘッドによって掘削された空間のうち到達立坑側の端部を閉鎖部材によって閉鎖し、
前記充填材供給手段によって前記中空管を介して充填材を供給することにより前記空間を順次埋め戻すことを特徴とする既設埋設管を撤去し埋め戻すための工法。
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