JP2017069559A - パワー半導体装置の製造方法 - Google Patents

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悠樹 菅生
菜穂 鎌倉
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菜穂 鎌倉
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Abstract

【課題】 貼り付け時のはみ出しや貼り付け対象物表面への這い上がりが抑制され、品質の安定したパワー半導体装置を製造することが可能なパワー半導体装置の製造方法を提供すること。【解決手段】加熱により焼結層となる層を有する加熱接合用シートの一方の面に、パワー半導体装置用ウエハの裏面を貼り付け、他方の面に、ダイシングテープを貼り付ける工程と、パワー半導体装置用ウエハをダイシングして、半導体チップを形成するダイシング工程と、半導体チップを、ダイシングテープから加熱接合用シートと共にピックアップする工程と、ピックアップされた加熱接合用シート付き半導体チップを、基板に仮接着する工程と、加熱接合用シートを加熱し、半導体チップを基板上に接合する工程とを含むパワー半導体装置の製造方法。【選択図】 図1

Description

本発明は、パワー半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置の製造において半導体素子を金属リードフレームなどの被着体に接着する方法(いわゆるダイボンディング法)は、従来の金−シリコン共晶に始まり、半田、樹脂ペーストによる方法に推移してきた。現在では、導電性の樹脂ペーストを使用することがある。
近年、電力の制御や供給を行うパワー半導体装置の普及が顕著となっている。パワー半導体装置には常に電流が流れるため、発熱量が大きい。それゆえ、パワー半導体装置に使用される導電性の接着剤は、高い放熱性と低い電気抵抗率を持つことが望ましい。
パワー半導体装置には、低損失で高速動作が求められる。従来、パワー半導体装置にはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)などのSiを用いた半導体が用いられていた。近年では、SiCやGaNなどの半導体を用いたものが開発され、今後拡大するものと予想されている。
SiCやGaNを用いた半導体は、バンドギャップが大きい、絶縁破壊電界が高いなどの特徴があり、低損失、高速動作、高温動作が可能となる。高温動作は、熱環境が厳しい自動車や小型電力変換機器等においてメリットとなる。熱環境が厳しい用途の半導体装置は、250℃前後の高温動作が想定されており、従来の接合・接着材料であるはんだや導電性接着剤では、熱特性、信頼性に問題が生じる。そこで、従来、焼結金属粒子含有のペースト材が提案されている(例えば、特許文献1参照)。焼結金属粒子含有ペースト材には、ナノ・マイクロサイズの金属粒子を含み、これら金属粒子がナノサイズ効果で通常の融点よりも低い温度で融解し、粒子間の焼結が進行する。
特開2014−111800号公報
しかしながら、焼結金属粒子含有のペースト材は、ペースト状態であるため、半導体チップのダイアタッチ時にはみ出しや、チップ表面への這い上がりが発生することがある。そのため、傾きが発生し、半導体装置製造の歩留り低下や性能のバラツキを引き起こす場合がある。特に、高い電圧がかかる場合には、チップが傾くと接合の距離が不均一になりデバイスの特性が悪くなる。
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、貼り付け時のはみ出しや貼り付け対象物表面への這い上がりが抑制され、品質の安定したパワー半導体装置を製造することが可能なパワー半導体装置の製造方法を提供することにある。
本願発明者等は、前記従来の問題点を解決すべく、パワー半導体装置の製造方法について検討した。その結果、下記の構成を採用することにより、貼り付け時のはみ出しや貼り付け対象物表面への這い上がりが抑制され、品質の安定したパワー半導体装置を製造することが可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係るパワー半導体装置の製造方法は、
加熱により焼結層となる層を有する加熱接合用シートを準備する工程と、
前記加熱接合用シートの一方の面に、パワー半導体装置用ウエハの裏面を貼り付ける工程と、
前記加熱接合用シートの他方の面にダイシングテープを貼り付ける工程と、
前記パワー半導体装置用ウエハを前記加熱接合用シートと共にダイシングして、チップ状の半導体チップを形成するダイシング工程と、
前記半導体チップを、前記ダイシングテープから前記加熱接合用シートと共にピックアップする工程と、
ピックアップされた加熱接合用シート付き半導体チップを、前記加熱接合用シートを介して、基板に仮接着する工程と、
前記加熱接合用シートを加熱し、前記半導体チップを前記基板上に接合する工程とを含むことを特徴とする。
前記構成によれば、ペーストではなく、シート状であるため、貼り付け時のはみ出しや貼り付け対象物表面への這い上がりを抑制できる。
また、加熱により焼結層となる層を有する加熱接合用シートを介して、半導体チップを基板上に接合する。焼結層による接合のため、高温(例えば、250℃以上)の環境においても高い信頼性が得られ、かつ高い熱特性が得られる。
前記構成においては、前記接合する工程後の前記層の最大厚み及び最小厚みが、前記接合する工程後の前記層の平均厚みの±20%の範囲内であることが好ましい。
前記接合する工程後の前記層の最大厚み及び最小厚みが、前記接合する工程後の前記層の平均厚みの±20%の範囲内であると、焼結層の厚みの均一性が高いパワー半導体装置が得られているといえる。
前記構成においては、前記層の最大厚み及び最小厚みが、前記層の平均厚みの±20%の範囲内であることが好ましい。
前記層の最大厚み及び最小厚みが、前記層の平均厚みの±20%の範囲内であると、厚みの均一性がより高いレベルで満足されることになり、これにより接合ムラを防止して、高温接合信頼性を向上させることができる。
前記構成においては、前記層の平均厚みが5μm〜200μmであることが好ましい。
前記層の平均厚みが5μm〜200μmであると、より接合ムラを防止して、高温接合信頼性をより向上させることができる。
前記構成において、90℃における前記層の粘度は0.27MPa・s以上であることが好ましい。
0.27MPa・s以上であると、焼結による厚み低下が小さい。90℃における前記層の粘度の上限はたとえば15MPa・s、10MPa・sである。
前記構成において、前記層は、下記加熱条件Aにより加熱した後の硬さが、ナノインデンターを用いた計測において、1.5GPa〜10GPaの範囲内であることが好ましい。
<加熱条件A>
前記層を、10MPaの加圧下で、80℃から300℃まで昇温速度1.5℃/秒にて昇温した後、300℃で2.5分間保持する。
前記硬さが1.5GPa以上であると、前記層を加熱して得られる焼結層は、より強固なものとなる。また、前記硬さが10GPa以下であると、前記層を加熱して得られる焼結層は、適度な柔軟性を有することとなる。
なお、上記加熱条件Aは、前記層が加熱により焼結層となる条件を想定して規定した加熱条件である。
前記構成において、前記層は、下記加熱条件Aにより加熱した後の弾性率が、ナノインデンターを用いた計測において、30GPa〜150GPaの範囲内であることが好ましい。
<加熱条件A>
前記層を、10MPaの加圧下で、80℃から300℃まで昇温速度1.5℃/秒にて昇温した後、300℃で2.5分間保持する。
前記弾性率が30GPa以上であると、前記層を加熱して得られる焼結層は、より強固なものとなる。また、前記弾性率、150GPa以下であると、前記層を加熱して得られる焼結層は、適度な柔軟性を有することとなる。
前記構成において、前記層は、下記加熱条件Aにより加熱した後の、断面における気孔部分の平均面積が、0.005μm〜0.5μmの範囲内であることが好ましい。
<加熱条件A>
前記層を、10MPaの加圧下で、80℃から300℃まで昇温速度1.5℃/秒にて昇温した後、300℃で2.5分間保持する。
前記平均面積が、0.5μm以下であると、前記層を加熱して得られる焼結層は、さらに強固なものとなる。
前記構成において、前記層は、下記加熱条件Aにより加熱した後の、断面における気孔部分の割合が、0.1%〜20%の範囲内であることが好ましい。
<加熱条件A>
前記層を、10MPaの加圧下で、80℃から300℃まで昇温速度1.5℃/秒にて昇温した後、300℃で2.5分間保持する。
前記割合が、20%以下であると、前記層を加熱して得られる焼結層は、さらに強固なものとなる。
本実施形態に係る加熱接合用シートを示す断面模式図である。 両面セパレータ付き加熱接合用シートを示す断面模式図である。 本実施形態に係る半導体装置の一製造方法を説明するための断面模式図である。 本実施形態に係る半導体装置の一製造方法を説明するための断面模式図である。 本実施形態に係る半導体装置の一製造方法を説明するための断面模式図である。 荷重-変位曲線の一例を示す図である。 圧子の投影画像を説明するための図である。 実施例1−1の焼結層の断面SEM像(2値化前)である。 実施例1−1の焼結層の断面SEM像(2値化後)である。
(加熱接合用シート)
まず、本実施形態に係る加熱接合用シートについて、以下に説明する。図1は、本実施形態に係る加熱接合用シートを示す断面模式図である。加熱接合用シート3は、シート状である。ペーストではなく、シートであるため、貼り付け時のはみ出しや貼り付け対象物表面への這い上がりを抑制できる。
本実施形態に係る加熱接合用シート3は、加熱により焼結層となる層31からなる。本実施形態では、加熱接合用シートが、加熱により焼結層となる層が1層である場合について説明するが、本発明はこの例に限定されない。本発明における、加熱により焼結層となる層は、加熱により焼結層となる層を複数積層した構成であってもよい。
また、本実施形態では、加熱接合用シートが、加熱により焼結層となる層からなる場合について説明するが、本発明はこの例に限定されない。本発明の加熱接合用シートは、2層以上であってもよい。例えば、加熱により焼結層となる層と、その他の層(加熱により焼結層とならない層)とが積層された構成であってもよい。
すなわち、本発明における加熱接合用シートは、加熱により焼結層となる層を有していればよく、その構成は特に限定されない。
(加熱により焼結層となる層)
加熱により焼結層となる層31(以下、「層31」ともいう)の平均厚みは、5μm〜200μmであることが好ましく、より好ましくは10μm〜150μmであり、さらに好ましくは15μm〜100μmである。加熱前の層31の平均厚みを上記範囲とすることで、シート形状の維持と厚み均一性を確保することができる。
層31の最大厚み及び最小厚みは、前記平均厚みの±20%の範囲内であり、好ましくは±17%の範囲内であり、より好ましくは±15%の範囲内である。前駆層の最大厚み及び最小厚みを平均厚みに対して所定範囲内におさめることで、厚みの均一性が高いレベルで満足されることになり、これにより接合ムラを防止して、高温接合信頼性を向上させることができる。なお、平均厚み、最大厚み及び最小厚みは、実施例の記載の方法で測定することができる。
90℃における層31の粘度は0.27MPa・s以上であることが好ましい。0.27MPa・s以上であると、焼結による厚み低下が小さい。90℃における層31の粘度の上限はたとえば15MPa・s、10MPa・sである。
後述する接合する工程後の層31の最大厚み及び最小厚みは、接合する工程後の層31の平均厚みの±20%の範囲内であることが好ましい。接合する工程後の層31の最大厚み及び最小厚み、すなわち、焼結層の最大厚み及び最小厚みが、焼結層の平均厚みの±20%の範囲内であると、焼結層の厚みの均一性が高いパワー半導体装置が得られているといえる。なお、接合する工程後の層31、すなわち、焼結層の最大厚み及び最小厚みは、実施例の記載の方法で測定することができる。
層31は、下記加熱条件Aにより加熱した後の硬さが、ナノインデンターを用いた計測において、1.5GPa〜10GPaの範囲内であることが好ましい。前記硬さは、2.0GPa〜8GPaの範囲内であることがより好ましく、2.5GPa〜7GPaの範囲内であることがさらに好ましい。下記加熱条件Aは、前記層が加熱により焼結層となる条件を想定して規定した加熱条件である。ナノインデンターを用いた硬さの計測方法は、実施例に記載の方法による。
<加熱条件A>
層31を、10MPaの加圧下で、80℃から300℃まで昇温速度1.5℃/秒にて昇温した後、300℃で2.5分間保持する。
前記硬さが1.5GPa以上であると、層31を加熱して得られる焼結層は、強固なものとなる。また、前記硬さが10GPa以下であると、層31を加熱して得られる焼結層は、適度な柔軟性を有することとなる。
前記硬さは、金属微粒子の種類、含有量、平均粒径、熱分解性バインダーの種類、含有量、低沸点バインダーの種類、含有量、加熱により焼結層を形成する際の加熱条件(例えば、温度、時間、昇温速度等)、焼結層を形成する際の雰囲気(大気雰囲気、窒素雰囲気、又は、還元ガス雰囲気等)によりコントロールすることができる。
層31は、下記加熱条件Aにより加熱した後の弾性率が、ナノインデンターを用いた計測において、30GPa〜150GPaの範囲内であることが好ましい。前記弾性率は、35GPa〜120GPaの範囲内であることがより好ましく、40GPa〜100GPaの範囲内であることがさらに好ましい。下記加熱条件Aは、前記層が加熱により焼結層となる条件を想定して規定した加熱条件である。ナノインデンターを用いた弾性率の計測方法は、実施例に記載の方法による。
<加熱条件A>
層31を、10MPaの加圧下で、80℃から300℃まで昇温速度1.5℃/秒にて昇温した後、300℃で2.5分間保持する。
前記弾性率が30GPa以上であると、前記層を加熱して得られる焼結層は、強固なものとなる。また、前記弾性率が150GPa以下であると、層31を加熱して得られる焼結層は、適度な柔軟性を有することとなる。
前記弾性率は、金属微粒子の種類、含有量、平均粒径、熱分解性バインダーの種類、含有量、低沸点バインダーの種類、含有量、加熱により焼結層を形成する際の加熱条件(例えば、温度、時間、昇温速度等)、焼結層を形成する際の雰囲気(大気雰囲気、窒素雰囲気、又は、還元ガス雰囲気等)によりコントロールすることができる。
層31は、下記変形量計測方法Bによる変形量が、1600nm〜1900nmの範囲内であることが好ましい。前記変形量は、1620nm〜1880nmの範囲内であることがより好ましく、1650nm〜1850nmの範囲内であることがさらに好ましい。
<変形量計測方法B>
(1)前記層を、10MPaの加圧下で、80℃から300℃まで昇温速度1.5℃/秒にて昇温した後、300℃で2.5分間保持し、変形量計測用の層を得る工程、
(2)前記変形量計測用の層を、ナノインデンターを用いて押し込み深さ2μmで押し込み、押し込みを解除した後の、押し込み前からの変形量を計測する工程。
より詳細な前記変形量の計測方法は、実施例に記載の方法による。
前記変形量が1900nm以下であると、得られる焼結層は、強固であり、信頼性が向上する。一方、前記変形量が1600nm以上であると、弾性変形領域を持つため、得られる焼結層の信頼性が向上する。
層31は、下記加熱条件Aにより加熱した後の、断面における気孔部分の平均面積が、0.005μm〜0.5μmの範囲内であることが好ましい。前記平均面積は、0.007μm〜0.4μmの範囲内であることがより好ましく、0.01μm〜0.3μmの範囲内であることがさらに好ましい。下記加熱条件Aは、前記層が加熱により焼結層となる条件を想定して規定した加熱条件である。前記平均面積の求め方の詳細は、実施例に記載の方法による。
<加熱条件A>
層31を、10MPaの加圧下で、80℃から300℃まで昇温速度1.5℃/秒にて昇温した後、300℃で2.5分間保持する。
前記平均面積が、0.5μm以下であると、層31を加熱して得られる焼結層は、強固なものとなる。
前記平均面積は、金属微粒子の種類、含有量、平均粒径、熱分解性バインダーの種類、含有量、低沸点バインダーの種類、含有量、加熱により焼結層を形成する際の加熱条件(例えば、温度、時間、昇温速度等)、焼結層を形成する際の雰囲気(大気雰囲気、窒素雰囲気、又は、還元ガス雰囲気等)によりコントロールすることができる。
層31は、前記加熱条件Aにより加熱した後の、断面における気孔部分の割合が、0.1%〜20%の範囲内であることが好ましい。前記割合は、0.2%〜19%の範囲内であることがより好ましく、0.3%〜18%の範囲内であることがさらに好ましい。前記割合の求め方の詳細は、実施例に記載の方法による。
前記割合が、20%以下であると、前記層を加熱して得られる焼結層は、より強固なものとなる。
前記割合は、金属微粒子の種類、含有量、平均粒径、熱分解性バインダーの種類、含有量、低沸点バインダーの種類、含有量、加熱により焼結層を形成する際の加熱条件(例えば、温度、時間、昇温速度等)、焼結層を形成する際の雰囲気(大気雰囲気、窒素雰囲気、又は、還元ガス雰囲気等)によりコントロールすることができる。
層31は、前記加熱条件Aにより加熱した後の、断面における気孔部分の面積の分布幅σが2以下であることが好ましい。前記分布幅σは、1.5以下であることがより好ましく、1以下であることがさらに好ましい。また、前記分布幅σは、小さいほど好ましいが、例えば、0.001以上である。前記分布幅σの求め方の詳細は、実施例に記載の方法による。
前記分布幅σが2以下であると、層31を加熱して得られる焼結層中の各気孔の大きさのばらつきが少ないといえる。従って、大きな気孔が存在することにより、その部分が脆くなることを回避できる。
前記分布幅σは、金属微粒子の種類、含有量、平均粒径、熱分解性バインダーの種類、含有量、低沸点バインダーの種類、含有量、加熱により焼結層を形成する際の加熱条件(例えば、温度、時間、昇温速度等)、焼結層を形成する際の雰囲気(大気雰囲気、窒素雰囲気、又は、還元ガス雰囲気等)によりコントロールすることができる。
層31は、前記加熱条件Aにより加熱した後の、断面における気孔部分の最大面積が0.005μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。前記最大面積は、0.01μm〜80μmの範囲内であることがより好ましく、0.05μm〜70μmの範囲内であることがさらに好ましい。前記最大面積の求め方の詳細は、実施例に記載の方法による。
前記最大面積が100μm以下であると、層31を加熱して得られる焼結層に大きな気孔が存在しない。従って、焼結層において電流の流れない箇所を少なくすることができる。
前記最大面積は、金属微粒子の種類、含有量、平均粒径、熱分解性バインダーの種類、含有量、低沸点バインダーの種類、含有量、加熱により焼結層を形成する際の加熱条件(例えば、温度、時間、昇温速度等)、焼結層を形成する際の雰囲気(大気雰囲気、窒素雰囲気、又は、還元ガス雰囲気等)によりコントロールすることができる。
層31は、下記引張試験方法により得られる引張弾性率が10MPa〜3000MPaであることが好ましく、12MPa〜2900MPaであることがより好ましく、15MPa〜2500MPaであることがさらに好ましい。
引張試験方法:
(1)試験試料として、厚さ200μm、幅10mm、長さ40mmの加熱接合用シート(引張試験用加熱接合用シート)を準備し、
(2)チャック間距離10mm、引張速度50mm/分、23℃の条件で引張試験を行い、
(3)得られた応力−ひずみ線図の直線部分の傾きを引張弾性率とする。
層31の前記引張弾性率が10MPa以上であると、ダイアタッチ時に加熱接合用シートの構成材料がはみ出したり、チップ表面へ這い上がったりすることをより抑制できる。また、前記引張弾性率が3000MPa以下であると、例えば、ダイシング時に半導体ウエハを固定することができる。
層31は、大気雰囲気下、昇温速度10℃/分の条件で、23℃から400℃まで昇温を行った後のエネルギー分散型X線分析により得られる炭素濃度が15重量%以下であることが好ましく、12重量%以下であることがより好ましく、10重量%以下であることがさらに好ましい。前記炭素濃度が15重量%以下であると、層31は、400℃まで昇温を行った後には有機物がほとんど存在しない。その結果、加熱接合工程後は、耐熱性に優れ、高温環境においても高い信頼性、熱特性が得られる。
層31は、大気雰囲気下、昇温速度10℃/分の条件で、23℃から500℃まで示差熱分析を行った際のピークが150〜350℃に存在することが好ましく、170〜320℃に存在することがより好ましく、180〜310℃に存在することがさらに好ましい。前記ピークが150〜350℃に存在すると、有機物(例えば、層31を構成する樹脂成分)がこの温度領域で熱分解しているといえる。その結果、加熱接合工程後の耐熱性により優れる。
層31は、層31全体に対して金属微粒子を60〜98重量%の範囲内で含むことが好ましい。前記金属微粒子の含有量は、65〜97重量%の範囲内であることがより好ましく、70〜95重量%の範囲内であることがさらに好ましい。前記金属微粒子を60〜98重量%の範囲内で含むと、金属微粒子を焼結、又は、溶融させて2つの物(例えば、半導体チップとリードフレーム)を接合させることができる。
前記金属微粒子としては、焼結性金属粒子を挙げることができる。
前記焼結性金属粒子としては、金属微粒子や、金属微粒子の凝集体を好適に使用できる。金属微粒子としては、金属からなる微粒子などが挙げられる。前記金属としては、金、銀、銅、酸化銀、酸化銅などが挙げられる。なかでも、銀、銅、酸化銀、酸化銅からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。前記金属微粒子が、銀、銅、酸化銀、酸化銅からなる群より選ばれる少なくとも1種であると、より好適に加熱接合することができる。
前記焼結性金属粒子の平均粒径は、好ましくは0.0005μm以上、より好ましくは0.001μm以上である。平均粒径の下限として、0.01μm、0.05μm、0.1μmも例示できる。一方、焼結性金属粒子の平均粒径は、好ましくは30μm以下、より好ましくは25μm以下である。平均粒径の上限として、20μm、15μm、10μm、5μmも例示できる。
前記焼結性金属粒子の結晶子の平均径は、0.01nm以上60nm以下が好ましく、0.1nm以上50nm以下がより好ましく、0.5nm以上45nm以下がさらに好ましい。結晶子の平均径を上記範囲とすることで、焼結性金属粒子の焼結温度の過度の上昇を抑制することができる。
前記焼結性金属粒子の平均粒径は、次の方法で測定する。すなわち、前記焼結性金属粒子をSEM(走査型電子顕微鏡)にて観察し、平均粒子径を計測する。なお、SEM観察は、例えば、焼結性金属粒子がマイクロサイズの場合、5000倍で観察し、サブミクロンサイズの場合、50000倍観察で観察し、ナノサイズの場合、300000倍で観察するのが好ましい。
前記焼結性金属粒子の形状は特に限定されず、例えば、球状、棒状、鱗片状、不定形状である。
層31は、低沸点バインダーを含有することが好ましい。前記低沸点バインダーは、前記金属微粒子の取り扱いを容易とするために用いられる。また、前記低沸点バインダーは、任意の機械的物性を調整するためにも用いられる。具体的には、前記金属微粒子を前記低沸点バインダーに分散させた金属微粒子含有ペーストとして使用することができる。
前記低沸点バインダーは、23℃で液状である。本明細書において、「液状」とは、半液状を含む。具体的に、動的粘弾性測定装置(レオメーター)による粘度測定による23℃における粘度が100,000Pa・s以下であることをいう。
粘度測定の条件は、下記の通りである。
レオメータ:Thermo SCIENTFIC社製 MER III
治具:パラレルプレート20mmφ、ギャップ100μm、せん断速度 1/秒)
前記低沸点バインダーの具体例としては、例えば、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、1−デカノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、α−テルピネオール、1,6-ヘキサンジオール、イソボルニルシクロヘキサノール(MTPH)等の一価及び多価アルコール類、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールイソブチルエーテル、ジエチレングリコールヘキシルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールブチエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(DPMA)等を挙げることができる。これらは2種以上を併用してもよい。なかでも、沸点の異なる2種類を併用することが好ましい。沸点の異なる2種類を用いると、シート形状の維持の点で優れる。
層31は、23℃で固形の熱分解性バインダーを含有することが好ましい。前記熱分解性バインダーを含有すると、加熱接合工程前は、シート形状を維持し易い。また、加熱接合工程時に熱分解させ易い。
本明細書において、「固形」とは、具体的に前記レオメータによる粘度測定による23℃における粘度が100,000Pa・sよりも大きいことをいう。
本明細書において「熱分解性バインダー」とは、加熱接合工程において熱分解させることが可能なバインダーをいう。前記熱分解性バインダーは、加熱接合工程後には、焼結層(加熱後の層31)に、ほとんど残存しないことが好ましい。前記熱分解性バインダーとしては、例えば、層31に含有させたとしても、大気雰囲気下、昇温速度10℃/分の条件で、23℃から400℃まで昇温を行った後のエネルギー分散型X線分析により得られる炭素濃度が15重量%以下となるような材料が挙げられる。例えば、熱分解性バインダーとして、より熱分解させ易い材料を採用すれば、比較的含有量を多くしても、加熱接合工程後に、焼結層(加熱後の層31)にほとんど残存させないようにすることができる。
前記熱分解性バインダーとしては、ポリカーボネート、アクリル樹脂、エチルセルロース、ポリビニルアルコール等を挙げることができる。これらの材料は単独で、又は、2種以上を混合して使用できる。なかでも、熱分解性が高いという観点から、ポリカーボネートが好ましい。
前記ポリカーボネートとしては、加熱接合工程において熱分解させることが可能なものであれば、特に限定されないが、主鎖の炭酸エステル基(−O−CO−O−)間に芳香族化合物(例えば、ベンゼン環など)を含まず、脂肪族鎖からなる脂肪族ポリカーボネートや、主鎖の炭酸エステル基(−O−CO−O−)間に芳香族化合物を含む芳香族ポリカーボネートを挙げることができる。なかでも、脂肪族ポリカーボネートか好ましい。
前記脂肪族ポリカーボネートとしては、ポリエチレンカーボネート、ポリプロピレンカーボネート等が挙げられる。なかでもシート形成のためのワニス作製における有機溶剤への溶解性の観点から、ポリプロピレンカーボネートが好ましい。
前記芳香族ポリカーボネートとしては、主鎖にビスフェノールA構造を含むもの等が挙げられる。
前記ポリカーボネートの重量平均分子量は、10,000〜1,000,000の範囲内であることが好適である。なお、重量平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定し、ポリスチレン換算により算出された値である。
前記アクリル樹脂としては、加熱接合工程において熱分解させることが可能な範囲において、炭素数30以下、特に炭素数4〜18の直鎖若しくは分岐のアルキル基を有するアクリル酸又はメタクリル酸のエステルの1種又は2種以上を成分とする重合体(アクリル共重合体)などが挙げられる。前記アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、へプチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、テトラデシル基、ステアリル基、オクタデシル基、又はドデシル基などが挙げられる。
また、重合体(アクリル共重合体)を形成する他のモノマーとしては、特に限定されるものではなく、例えばアクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸若しくはクロトン酸などの様なカルボキシル基含有モノマー、無水マレイン酸若しくは無水イタコン酸などの様な酸無水物モノマー、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル若しくは(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレートなどの様なヒドロキシル基含有モノマー、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート若しくは(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などの様なスルホン酸基含有モノマー、又は2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートなどの様な燐酸基含有モノマーが挙げられる。
アクリル樹脂のなかでも、重量平均分子量が1万〜100万のものがより好ましく、3万〜70万のものがさらに好ましい。上記数値範囲内であると、加熱接合工程前の接着性、及び、加熱接合工程時における熱分解性に優れるからである。なお、重量平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定し、ポリスチレン換算により算出された値である。
また、アクリル樹脂のなかでも、200℃〜400℃で熱分解するアクリル樹脂が好ましい。
なお、層31には、前記成分以外にも、例えば、可塑剤などを適宜含有してよい。
加熱接合用シート3は、通常の方法で製造できる。例えば、層31を形成するための前記各成分を含有するワニスを作製し、ワニスを基材セパレータ上に所定厚みとなる様に塗布して塗布膜を形成した後、該塗布膜を乾燥させることで、加熱接合用シート3を製造できる。
ワニスに用いる溶媒としては特に限定されないが、前記各成分を均一に溶解、混練又は分散できる有機溶剤やアルコール溶剤が好ましい。前記有機溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、トルエン、キシレンなどが挙げられる。また、前記アルコール溶剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン、オクタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、テルピネオールが挙げられる。
塗布方法は特に限定されない。溶剤塗工の方法としては、例えば、ダイコーター、グラビアコーター、ロールコーター、リバースコーター、コンマコーター、パイプドクターコーター、スクリーン印刷などが挙げられる。なかでも、塗布厚みの均一性が高いという点から、ダイコーターが好ましい。また、塗布膜の乾燥条件は特に限定されず、例えば、乾燥温度70〜160℃、乾燥時間1〜5分間で行うことができる。なお、塗布膜を乾燥させた後であっても溶剤の種類によって、溶剤の全部が気化せずに塗膜中に残る場合がある。
層31が前記低沸点バインダーを含有する場合、前記乾燥条件に応じて、前記低沸点バインダーの一部が揮発する場合がある。そのため、前記乾燥条件に応じて、層31を構成する各成分の比率が変化する。例えば、同一のワニスから形成した層31であっても、乾燥温度が高いほど、また、乾燥時間が長いほど、層31全体に占める金属微粒子の含有量や、熱分解性バインダーの含有量は多くなる。従って、層31中の金属微粒子や熱分解性バインダーの含有量が所望の量となるように、前記乾燥条件を設定することが好ましい。
基材セパレータとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリプロピレンや、フッ素系剥離剤、長鎖アルキルアクリレート系剥離剤などの剥離剤により表面コートされたプラスチックフィルムや紙などが使用可能である。
加熱接合用シート3の製造方法としては、例えば、前記各成分をミキサーにて混合し、得られた混合物をプレス成形して加熱接合用シート3を製造する方法なども好適である。ミキサーとしてはプラネタリーミキサーなどが挙げられる。
加熱接合用シートは、2枚のセパレータに挟まれた両面セパレータ付き加熱接合用シートとすることが好ましい。すなわち、第1のセパレータ、加熱接合用シート、及び、第2のセパレータがこの順で積層された両面セパレータ付き加熱接合用シートとすることが好ましい。
図2は、両面セパレータ付き加熱接合用シートの一実施形態を示す断面模式図である。
図2に示す両面セパレータ付き加熱接合用シート30は、第1のセパレータ32、加熱接合用シート3、及び、第2のセパレータ34がこの順で積層された構成を有する。第1のセパレータ32、及び、第2のセパレータ34としては、前記基材セパレータと同一のものを使用することができる。
なお、加熱接合用シートは、ダイシングテープが貼り合わせられていない形態とする場合、加熱接合用シートの一方の面にのみセパレータが積層された形態であってもよい。
加熱接合用シート3は、パワー半導体装置の製造工程において、一方の面に、パワー半導体装置用ウエハの裏面が貼り付けられ、他方の面に、ダイシングテープが貼り付けられる。ここで、ダイシングテープについて説明する。
(ダイシングテープ)
ダイシングテープ11は基材1上に粘着剤層2を積層して構成されている(図3参照)。
基材1は、ダイシングテープ11の強度母体となるものであり、紫外線透過性を有するものが好ましい。基材1としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ランダム共重合ポリプロピレン、ブロック共重合ポリプロピレン、ホモポリプロレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル(ランダム、交互)共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミド、全芳香族ポリアミド、ポリフェニルスルフイド、アラミド(紙)、ガラス、ガラスクロス、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セルロース系樹脂、シリコーン樹脂、金属(箔)、紙等が挙げられる。
また基材1の材料としては、前記樹脂の架橋体等のポリマーが挙げられる。前記プラスチックフィルムは、無延伸で用いてもよく、必要に応じて一軸又は二軸の延伸処理を施したものを用いてもよい。延伸処理等により熱収縮性を付与した樹脂シートによれば、ダイシング後にその基材1を熱収縮させることにより粘着剤層2と加熱接合用シート3との接着面積を低下させて、半導体チップの回収の容易化を図ることができる。
基材1の表面は、隣接する層との密着性、保持性等を高めるため、慣用の表面処理、例えば、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理等の化学的又は物理的処理、下塗剤(例えば、後述する粘着物質)によるコーティング処理を施すことができる。
基材1の厚さは、特に制限されず適宜に決定できるが、一般的には5〜200μm程度である。
粘着剤層2の形成に用いる粘着剤としては特に制限されず、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤等の一般的な感圧性接着剤を用いることができる。前記感圧性接着剤としては、半導体ウェハやガラス等の汚染をきらう電子部品の超純水やアルコール等の有機溶剤による清浄洗浄性等の点から、アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤が好ましい。
前記アクリル系ポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、s−ブチルエステル、t−ブチルエステル、ペンチルエステル、イソペンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル、オクチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、イソオクチルエステル、ノニルエステル、デシルエステル、イソデシルエステル、ウンデシルエステル、ドデシルエステル、トリデシルエステル、テトラデシルエステル、ヘキサデシルエステル、オクタデシルエステル、エイコシルエステル等のアルキル基の炭素数1〜30、特に炭素数4〜18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキルエステル等)及び(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル(例えば、シクロペンチルエステル、シクロヘキシルエステル等)の1種又は2種以上を単量体成分として用いたアクリル系ポリマー等が挙げられる。なお、(メタ)アクリル酸エステルとはアクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルをいい、本発明の(メタ)とは全て同様の意味である。
前記アクリル系ポリマーは、凝集力、耐熱性等の改質を目的として、必要に応じ、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル又はシクロアルキルエステルと共重合可能な他のモノマー成分に対応する単位を含んでいてもよい。この様なモノマー成分として、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸等のカルボキシル基含有モノマー;無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有モノマー;スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート等のリン酸基含有モノマー;アクリルアミド、アクリロニトリル等が挙げられる。これら共重合可能なモノマー成分は、1種又は2種以上使用できる。これら共重合可能なモノマーの使用量は、全モノマー成分の40重量%以下が好ましい。
さらに、前記アクリル系ポリマーは、架橋させるため、多官能性モノマー等も、必要に応じて共重合用モノマー成分として含むことができる。この様な多官能性モノマーとして、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの多官能性モノマーも1種又は2種以上用いることができる。多官能性モノマーの使用量は、粘着特性等の点から、全モノマー成分の30重量%以下が好ましい。
前記アクリル系ポリマーは、単一モノマー又は2種以上のモノマー混合物を重合に付すことにより得られる。重合は、溶液重合、乳化重合、塊状重合、懸濁重合等の何れの方式で行うこともできる。清浄な被着体への汚染防止等の点から、低分子量物質の含有量が小さいのが好ましい。この点から、アクリル系ポリマーの数平均分子量は、好ましくは10万以上、さらに好ましくは20万〜300万程度であり、特に好ましくは30万〜100万程度である。
また、前記粘着剤には、ベースポリマーであるアクリル系ポリマー等の数平均分子量を高めるため、外部架橋剤を適宜に採用することもできる。外部架橋方法の具体的手段としては、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、メラミン系架橋剤等のいわゆる架橋剤を添加し反応させる方法が挙げられる。外部架橋剤を使用する場合、その使用量は、架橋すべきベースポリマーとのバランスにより、さらには、粘着剤としての使用用途によって適宜決定される。一般的には、前記ベースポリマー100重量部に対して、5重量部程度以下、さらには0.1〜5重量部配合するのが好ましい。さらに、粘着剤には、必要により、前記成分のほかに、従来公知の各種の粘着付与剤、老化防止剤等の添加剤を用いてもよい。
粘着剤層2は放射線硬化型粘着剤により形成することができる。放射線硬化型粘着剤は、紫外線等の放射線の照射により架橋度を増大させてその粘着力を容易に低下させることができ、図3に示す粘着剤層2のワーク貼り付け部分(ウエハ4の貼り付け部分)に対応する部分のみを放射線照射することにより他の部分との粘着力の差を設けることができる。
硬化し、粘着力の低下した部分に加熱接合用シート3が貼付けられるため、粘着剤層2のワーク貼り付け部分に対応する部分と加熱接合用シート3との界面は、ピックアップ時に容易に剥がれる性質を有する。一方、放射線を照射していない部分は十分な粘着力を有する。なお、粘着剤層への放射線の照射は、ダイシング後であってかつピックアップ前に行ってもよい。
放射線硬化型粘着剤は、炭素−炭素二重結合等の放射線硬化性の官能基を有し、かつ粘着性を示すものを特に制限なく使用することができる。放射線硬化型粘着剤としては、例えば、前記アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤等の一般的な感圧性粘着剤に、放射線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分を配合した添加型の放射線硬化型粘着剤を例示できる。
配合する放射線硬化性のモノマー成分としては、例えば、ウレタンオリゴマー、ウレタン(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また放射線硬化性のオリゴマー成分はウレタン系、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリブタジエン系等種々のオリゴマーがあげられ、その分子量が100〜30000程度の範囲のものが適当である。放射線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分の配合量は、前記粘着剤層の種類に応じて、粘着剤層の粘着力を低下できる量を、適宜に決定することができる。一般的には、粘着剤を構成するアクリル系ポリマー等のベースポリマー100重量部に対して、例えば5〜500重量部、好ましくは40〜150重量部程度である。
また、放射線硬化型粘着剤としては、前記説明した添加型の放射線硬化型粘着剤のほかに、ベースポリマーとして、炭素−炭素二重結合をポリマー側鎖又は主鎖中もしくは主鎖末端に有するものを用いた内在型の放射線硬化型粘着剤が挙げられる。内在型の放射線硬化型粘着剤は、低分子成分であるオリゴマー成分等を含有する必要がなく、又は多くは含まないため、経時的にオリゴマー成分等が粘着剤中を移動することなく、安定した層構造の粘着剤層を形成することができるため好ましい。
前記炭素−炭素二重結合を有するベースポリマーは、炭素−炭素二重結合を有し、かつ粘着性を有するものを特に制限なく使用できる。この様なベースポリマーとしては、アクリル系ポリマーを基本骨格とするものが好ましい。アクリル系ポリマーの基本骨格としては、前記例示したアクリル系ポリマーが挙げられる。
前記アクリル系ポリマーへの炭素−炭素二重結合の導入法は特に制限されず、様々な方法を採用できるが、炭素−炭素二重結合はポリマー側鎖に導入するのが分子設計の点で容易である。例えば、予め、アクリル系ポリマーに官能基を有するモノマーを共重合した後、この官能基と反応しうる官能基及び炭素−炭素二重結合を有する化合物を、炭素−炭素二重結合の放射線硬化性を維持したまま縮合又は付加反応させる方法が挙げられる。
これら官能基の組合せの例としては、カルボン酸基とエポキシ基、カルボン酸基とアジリジル基、ヒドロキシル基とイソシアネート基等が挙げられる。これら官能基の組合せのなかでも反応追跡の容易さから、ヒドロキシル基とイソシアネート基との組合せが好適である。また、これら官能基の組み合わせにより、前記炭素−炭素二重結合を有するアクリル系ポリマーを生成するような組合せであれば、官能基はアクリル系ポリマーと前記化合物のいずれの側にあってもよいが、前記の好ましい組み合わせでは、アクリル系ポリマーがヒドロキシル基を有し、前記化合物がイソシアネート基を有する場合が好適である。この場合、炭素−炭素二重結合を有するイソシアネート化合物としては、例えば、メタクリロイルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等が挙げられる。また、アクリル系ポリマーとしては、前記例示のヒドロキシ基含有モノマーや2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテルのエーテル系化合物等を共重合したものが用いられる。
前記内在型の放射線硬化型粘着剤は、前記炭素−炭素二重結合を有するベースポリマー(特にアクリル系ポリマー)を単独で使用することができるが、特性を悪化させない程度に前記放射線硬化性のモノマー成分やオリゴマー成分を配合することもできる。放射線硬化性のオリゴマー成分等は、通常ベースポリマー100重量部に対して30重量部の範囲内であり、好ましくは0〜10重量部の範囲である。
前記放射線硬化型粘着剤には、紫外線等により硬化させる場合には光重合開始剤を含有させる。光重合開始剤としては、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のα−ケトール系化合物;メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフエノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−1等のアセトフェノン系化合物;ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アニソインメチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール等のケタール系化合物;2−ナフタレンスルホニルクロリド等の芳香族スルホニルクロリド系化合物;1−フェノン−1,1―プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等の光活性オキシム系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサントン、2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系化合物;カンファーキノン;ハロゲン化ケトン;アシルホスフィノキシド;アシルホスフォナート等が挙げられる。光重合開始剤の配合量は、粘着剤を構成するアクリル系ポリマー等のベースポリマー100重量部に対して、例えば0.05〜20重量部程度である。
また放射線硬化型粘着剤としては、例えば、特開昭60−196956号公報に開示されている、不飽和結合を2個以上有する付加重合性化合物、エポキシ基を有するアルコキシシラン等の光重合性化合物と、カルボニル化合物、有機硫黄化合物、過酸化物、アミン、オニウム塩系化合物等の光重合開始剤とを含有するゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤等が挙げられる。
前記放射線硬化型の粘着剤層2中には、必要に応じて、放射線照射により着色する化合物を含有させることもできる。放射線照射により、着色する化合物を粘着剤層2に含ませることによって、放射線照射された部分のみを着色することができる。すなわち、ワーク貼り付け部分に対応する部分を着色することができる。従って、粘着剤層2に放射線が照射されたか否かが目視により直ちに判明することができ、ワーク貼り付け部分を認識し易く、ワークの貼り合せが容易である。また光センサー等によって半導体チップを検出する際に、その検出精度が高まり、半導体チップのピックアップ時に誤動作が生ずることがない。放射線照射により着色する化合物は、放射線照射前には無色又は淡色であるが、放射線照射により有色となる化合物であり、例えば、ロイコ染料などが挙げられる。放射線照射により着色する化合物の使用割合は、適宜設定できる。
粘着剤層2の厚さは、特に限定されないが、チップ切断面の欠け防止や加熱接合用シート3の固定保持の両立性等の点よりは、1〜50μm程度であるのが好ましい。好ましくは2〜30μm、さらには5〜25μmが好ましい。
本実施の形態に係るダイシングテープ11は、例えば、次の通りにして作製される。
まず、基材1は、従来公知の製膜方法により製膜することができる。当該製膜方法としては、例えばカレンダー製膜法、有機溶媒中でのキャスティング法、密閉系でのインフレーション押出法、Tダイ押出法、共押出し法、ドライラミネート法等が例示できる。
次に、基材1上に粘着剤組成物溶液を塗布して塗布膜を形成した後、該塗布膜を所定条件下で乾燥させ(必要に応じて加熱架橋させて)、粘着剤層2を形成する。塗布方法としては特に限定されず、例えば、ロール塗工、スクリーン塗工、グラビア塗工等が挙げられる。また、乾燥条件としては、例えば乾燥温度80〜150℃、乾燥時間0.5〜5分間の範囲内で行われる。また、セパレータ上に粘着剤組成物を塗布して塗布膜を形成した後、前記乾燥条件で塗布膜を乾燥させて粘着剤層2を形成してもよい。その後、基材1上に粘着剤層2をセパレータと共に貼り合わせる。これにより、ダイシングテープ11が作製される。
(パワー半導体装置の製造方法)
本実施形態に係るパワー半導体装置の製造方法は、
加熱により焼結層となる層を有する加熱接合用シートを準備する工程と、
前記加熱接合用シートの一方の面に、パワー半導体装置用ウエハの裏面を貼り付ける工程と、
前記加熱接合用シートの他方の面に、ダイシングテープを貼り付ける工程と、
前記パワー半導体装置用ウエハを前記加熱接合用シートと共にダイシングして、チップ状の半導体チップを形成するダイシング工程と、
前記半導体チップを、前記ダイシングテープから前記加熱接合用シートと共にピックアップする工程と、
ピックアップされた加熱接合用シート付き半導体チップを、前記加熱接合用シートを介して、基板に仮接着する工程と、
前記加熱接合用シートを加熱し、前記半導体チップを前記基板上に接合する工程とを少なくとも含む。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法においては、まず、加熱により焼結層となる層31を有する加熱接合用シート3を準備する。この際、両面セパレータ付き加熱接合用シート30(図2)を準備してもよい。
次に、加熱接合用シート3上に任意に設けられたセパレータを適宜に剥離し、加熱接合用シート3にパワー半導体装置用ウエハ4(以下、ウエハ4ともいう)(図3参照)を圧着し、これを接着保持させて固定する。本工程は、圧着ロール等の押圧手段により押圧しながら行う。圧力としては、0.05〜10MPaの範囲内であることが好ましい。また、マウントの際の貼り付け温度は特に限定されないが、例えば23〜90℃の範囲内であることが好ましい。
次に、加熱接合用シート3の他方の面に、ダイシングテープ11を貼り付ける(図3参照)。本工程は、圧着ロール等の押圧手段により押圧しながら行う。圧力としては、0.05〜1MPaの範囲内であることが好ましい。また、貼り付け温度は特に限定されないが、例えば23〜80℃の範囲内であることが好ましい。
本明細書において、パワー半導体装置とは、直流の電流を交流に変換するインバータ、交流を直流に変換するコンバータ、交流の周期を変更する周波数変換、及び、直流の電圧を変換するインギュレータの機能のうち、いずれか少なくとも1つを行うものをいう。
また、本明細書において、パワー半導体装置用ウエハとは、パワー半導体装置の前記機能を実現するための半導体チップを形成する前段階のウエハ(半導体チップへとダイシングする前のウエハ)をいう。
ウェハ4としては、一方の面に電極パッドが形成され、他方の面(以下、裏面ともいう)の最表面に銀薄膜が形成されているものが好ましい。前記銀薄膜の厚さとしては、例えば、10nm〜1000nmが挙げられる。また、ウェハ4と前記銀薄膜との間に、さらに、チタン薄膜が形成されていてもよい。前記チタン薄膜の厚さとしては、例えば、10nm〜1000nmが挙げられる。前記銀薄膜が形成されていると、後述する加熱接合工程において、半導体チップ5と加熱接合用シート3とを強固に加熱接合することができる。また、前記チタン薄膜が形成されていると電極の信頼性が向上する。前記銀薄膜、及び、前記チタン薄膜は、例えば、蒸着により形成することができる。
次に、図4に示すように、ウェハ4のダイシングを行う(ダイシング工程)。これにより、ウェハ4を所定のサイズに切断して個片化し、半導体チップ5を製造する。具体的には、ウエハ4を加熱接合用シート3と共にダイシングして、チップ状の半導体チップ5を形成する。ダイシングの方法は特に限定されないが、例えばウェハ4の回路面側から常法に従い行われる。また、本工程では、例えば加熱接合用シート3まで切込みを行なうフルカットと呼ばれる切断方式等を採用できる。本工程で用いるダイシング装置としては特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。また、ウェハ4は、ダイシングテープ11及び加熱接合用シート3により接着固定されているので、チップ欠けやチップ飛びを抑制できると共に、ウェハ4の破損も抑制できる。
次に、ダイシングテープ11に接着固定された半導体チップ5を剥離するために、半導体チップ5のピックアップを行う(ピックアップ工程)。具体的には、半導体チップ5を、ダイシングテープ11から加熱接合用シート3と共にピックアップする。ピックアップの方法としては特に限定されず、従来公知の種々の方法を採用できる。例えば、個々の半導体チップ5をダイシングテープ11側からニードルによって突き上げ、突き上げられた半導体チップ5をピックアップ装置によってピックアップする方法等が挙げられる。
ピックアップ条件としては、チッピング防止の点で、ニードル突き上げ速度を5〜100mm/秒とすることが好ましく、5〜10mm/秒とすることがより好ましい。
ここでピックアップは、粘着剤層2が紫外線硬化型である場合、該粘着剤層2に紫外線を照射した後に行う。これにより、粘着剤層2の加熱接合用シート3に対する粘着力が低下し、半導体チップ5の剥離が容易になる。その結果、半導体チップ5を損傷させることなくピックアップが可能となる。紫外線照射の際の照射強度、照射時間等の条件は特に限定されず、適宜必要に応じて設定すればよい。また、紫外線照射に使用する光源としては、公知のものを使用することができる。なお、粘着剤層に予め紫外線照射し硬化させておき、この硬化した粘着剤層と加熱接合用シートとを貼り合わせている場合は、ここでの紫外線照射は不要である。
次に、ピックアップした半導体チップ5を、加熱接合用シート3を介して基板6に仮接着する。仮接着条件としては、圧力0.01MPa〜5MPaにて仮接着することが好ましい。また、仮接着時の温度は特に限定されないが、例えば23〜200℃の範囲内であることが好ましい。
次に、加熱接合用シート3を加熱し、半導体チップ5を基板6上に接合する(加熱接合工程)。
基板6としては、セラミックプレート等の絶縁基板に、銅回路基板が積層された絶縁回路基板を挙げることができる。絶縁回路基板を用いれば、例えば、電力の制御や供給を行うパワー半導体装置を製造することができる。
前記加熱接合工程では、加熱により金属微粒子を焼結するとともに、必要に応じて熱分解性バインダーを熱分解させる。また、乾燥工程により揮発しきらなかった残留低沸点バインダーを揮発させる。加熱温度は、好ましくは180〜400℃、より好ましくは190〜370℃、さらに好ましくは200〜350℃で行うことができる。また、加熱時間は、好ましくは0.3〜300分、より好ましくは0.5〜240分、さらに好ましくは1〜180分で行うことができる。また、加熱接合は、加圧条件下で行なってもよい。加圧条件としては、1〜500kg/cmの範囲内が好ましく、5〜400kg/cmの範囲内がより好ましい。加圧下での加熱接合は、例えば、フリップチップボンダーのような加熱と加圧とを同時に行える装置で実施ができる。また、平行平板プレスでもよい。
次に、必要に応じて、図5に示すように、基板6の端子部(インナーリード)の先端と半導体チップ5上の電極パッド(図示しない)とをボンディングワイヤー7で電気的に接続する(ワイヤーボンディング工程)。前記ボンディングワイヤー7としては、例えば金線、アルミニウム線又は銅線等が用いられる。ワイヤーボンディングを行う際の温度は、23〜300℃、好ましくは23〜250℃の範囲内で行われる。また、その加熱時間は数秒〜数分間行われる。結線は、前記温度範囲内となる様に加熱された状態で、超音波による振動エネルギーと印加加圧による圧着工ネルギーの併用により行われる。
次に、必要に応じて、図5に示すように、封止樹脂8により半導体チップ5を封止する(封止工程)。本工程は、基板6に搭載された半導体チップ5やボンディングワイヤー7を保護するために行われる。本工程は、封止用の樹脂を金型で成型することにより行うことができる。封止樹脂8としては、例えばエポキシ系の樹脂を使用する。樹脂封止の際の加熱温度は、通常175℃で60〜90秒間行われるが、本発明はこれに限定されず、例えば165〜185℃で、数分間キュアすることができる。これにより、封止樹脂8を硬化させる。なお、本封止工程では、シート状の封止用シートに半導体チップ5を埋め込む方法(例えば、特開2013−7028号公報参照)を採用することもできる。また、金型による封止樹脂の成型以外にも、ケース型容器にシリコーンゲルを流し込むゲル封止型でもよい。
次に、必要に応じて加熱を行い、前記封止工程で硬化不足の封止樹脂8を完全に硬化させる(後硬化工程)。本工程における加熱温度は、封止樹脂の種類により異なるが、例えば165〜185℃の範囲内であり、加熱時間は0.5〜8時間程度である。
なお、加熱接合用シートは、複数の半導体チップを積層して3次元実装をする場合にも好適に用いることができる。このとき、半導体チップ間に加熱接合用シートとスペーサとを積層させてもよく、スペーサを積層することなく、加熱接合用シートのみを半導体チップ間に積層させてもよく、製造条件や用途等に応じて適宜変更可能である。
以下、本発明に関し実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例で使用した成分について説明する。
銅微粒子A:三井金属鉱業製 平均粒径200nm、結晶子の平均径31nmの銅微粒子
金属微粒子含有ペーストA:応用ナノ粒子研究所製のANP−1(ナノサイズの銀微粒子が低沸点バインダに分散されたペースト)に含まれる低沸点バインダーの量を適宜調整したもの。
熱分解性バインダーA(ポリプロピレンカーボネート樹脂):Empower社製のQPAC40、23℃で固形
熱分解性バインダーB(アクリル樹脂):藤倉化成社製のMM−2002−1、23℃で固形
低沸点バインダーA(イソボルニルシクロヘキサノール):日本テルペン化学製 テルソルブMTPH、23℃で液状
有機溶剤A:メチルエチルケトン(MEK)
[加熱接合用シートの作製]
表1に記載の配合比に従い、表1に記載の各成分及び溶媒を、ハイブリッドミキサー(キーエンス製 HM−500)の攪拌釜に入れ、攪拌モード、3分で攪拌・混合した。
得られたワニスを、離型処理フィルム(三菱樹脂(株)製のMRA50)に塗布・乾燥させた。乾燥条件は、表1に記載の通りとした。これにより実施例に係る厚み40μm又は200μmの加熱接合用シートを得た。なお、厚さ200μmの加熱接合用シートは、厚さ40μmの加熱接合用シートを5枚重ね合わせ、ラミネータにて80℃で貼り合わせて作成した。
(焼結前の厚み評価)
実施例の加熱接合用シート(以下、単に「シート」ともいう。)について、裏面金属(Ti/Ag)シリコンウエハ(10cm×10cm)の裏面側に1cm×10cmのシートを貼り付けた。コンフォーカル顕微鏡(LaserTec(株)製、「H300」)を用い、シートを貼り付けたシリコンウエハ裏面(シリコンウェハ部分及びシート部分)について下記条件にて非接触計測を行い、高さを求めた。
<非接触計測条件>
対物レンズ:10倍
スキャンタイム:60秒
分解能:0.03μm
シート高さh1からシリコンウエハ高さh2を減ずることにより、シート厚みTs(=h1−h2)とした。測定箇所は、1cm×10cmのエリアを10等分した1cm×1cmのエリアの中心部とし、合計10点測定した。10点の平均を平均厚み(μm)とし、最大値(最大厚み)と最小値(最小厚み)が平均厚みの±20%以内の範囲内にある場合を「○」、±20%までの範囲を外れる場合を「×」として評価した。最大厚み又は最小厚みの平均厚みからのズレの割合を乖離率(%)として求めた。
(焼結前の表面粗さSa評価)
80℃のラミネータで、裏面金属(Ti/Ag)シリコンウエハ(5cm×5cm)の裏面側に、1cm角以上のサイズでシートを貼り付けた。コンフォーカル顕微鏡(LaserTec(株)製、「H300」)を用いて、シート表面についての非接触計測を行い、表面粗さSaを測定した。
<非接触計測条件>
対物レンズ:10倍
スキャンタイム:60秒
分解能:0.03μm
シートの中心部における200μm×200μmのエリアを測定視野とし、そのエリアでの表面粗さSaを計測した。表面粗さSaが2μm以下の場合を「○」、2μmを超えた場合を「×」として評価した。
(接合ムラ評価)
5mm×5mmの裏面金属(Ti/Ag)シリコンチップの裏面全面に80℃でシートを貼り付け、このシート付きチップを銀メッキ銅板(20mm×20mm,厚み3mm)上に配置した。焼結装置((伯東)製、「HTM−3000」)にて、300℃で2.5分間、10MPaの圧力負荷を維持しながらシートを加熱し、これを焼結層とすることで、チップと銀メッキ銅板とを焼結層を介して接合させた。なお、実施例4は窒素環境下で接合させた。接合したサンプル5個について、SAT(超音波映像装置、日立建機ファインテック製、「FineSAT II」)の反射モード(トランスデューサータイプ:PQ−50−13:WD、周波数:50MHz)で観察し、チップと銀メッキ銅板との間での剥離の有無を確認した。5個のサンプルのそれぞれについて接合面全体に対する剥離した部分の面積の割合を求め、その平均値を平均剥離面積率(%)とした。平均剥離面積率が10%以下の場合を「○」、10%を超えた場合を「×」として評価した。
(焼結後の厚み評価)
裏面にTi層(厚さ50nm)とAg層(厚さ100nm)とがこの順で形成されたシリコンチップ(シリコンチップの厚さ350μm、縦5mm、横5mm)を準備した。準備したシリコンチップのAg層面に実施例の加熱接合用シートをそれぞれ貼り合わせた。
貼り合わせ条件は、温度70℃、圧力0.3MPa、速度10mm/秒とした。
Ag層(厚さ5μm)で全体が覆われた銅板(銅板の厚さ3mm)を準備した。準備した銅板上に、シリコンチップ付きの加熱接合用シートを下記条件にて接合させた。これにより、評価用サンプルを得た。接合には、焼結装置(伯東社製、HTM−3000)を用いた。
<接合条件>
10MPaの加圧(平板プレス)下で、80℃から300℃まで昇温速度1.5℃/秒にて昇温した後、300℃で2.5分間保持した。その後、170℃になるまで空冷し、その後、80℃になるまで水冷した。なお、水冷は、加圧板内に付設された水冷式冷却板によるものである。なお、実施例4は窒素環境下で接合させた。
その後、サンプルをエポキシ樹脂(SCANDIA社の硬化樹脂(2液タイプ、SCANDIPLEX A、SCANDIPLEX B))に包埋した。
<包埋条件>
SCANDIPLEX A:SCANDIPLEX B=9:4(体積比)
45℃で、1〜2時間放置
包埋の後、機械研磨法により、シリコンチップの対角線上の断面を露出させた。機械研磨は、粗研磨を行ってから、精密研磨を行った。粗研磨の研磨装置は、Struers製、RotoPol−31を用いた。また、精密研磨の研磨装置は、ALLIED製、精密研磨装置 MultiPrepを用いた。粗研磨条件、及び、精密研磨条件は下記の通りとした。
<粗研磨条件>
耐水研磨紙:Struers社、SiC Foil #220
円盤回転数:150rpm
<精密研磨条件>
耐水研磨紙:Struers社、SiC Foil #220, #1000
円盤回転数:100rpm
荷重:200〜500g
その後、露出面をイオンポリッシングした。装置は、JEOL社製のクロスセクションポリッシャ SM−09010を用い、イオンポリッシングの条件は下記の通りとした。
<イオンポリッシング条件>
加速電圧 5〜6kV
加工時間 8〜10時間
遮蔽板からの飛び出し量 25〜50μm
対角線で断面を出した部分を10等分し、10等分した各エリアの中心位置で、SEMにより観察し、焼結層の厚みを計測した。具体的には、5mm×5mmチップの対角線はは約7.07mmなので、約0.7mmピッチで厚み計測を行った。10点の平均を平均厚み(μm)とし、最大値(最大厚み)と最小値(最小厚み)が平均厚みの±20%以内の範囲内にある場合を「○」、±20%までの範囲を外れる場合を「×」として評価した。最大厚み又は最小厚みの平均厚みからのズレの割合を乖離率(%)として求めた。結果を表1に示す。
[90℃粘度]
ギャップ300μm、直径8mm、ひずみ0.05%、周波数1HzでHAAKE社製のMARSIIIを用いて、実施例に係る加熱接合用シートの粘度を測定した。結果を表1に示す。
[ナノインデンターを用いた計測]
裏面にTi層(厚さ50nm)とAg層(厚さ100nm)とがこの順で形成されたシリコンチップ(シリコンチップの厚さ350μm、縦5mm、横5mm)を準備した。準備したシリコンチップのAg層面に実施例の加熱接合用シートをそれぞれ貼り合わせた。
貼り合わせ条件は、温度70℃、圧力0.3MPa、速度10mm/秒とした。
Ag層(厚さ5μm)で全体が覆われた銅板(銅板の厚さ3mm)を準備した。準備した銅板上に、シリコンチップ付きの加熱接合用シートを下記条件にて接合させた。これにより、評価用サンプルを得た。接合には、焼結装置(伯東社製、HTM−3000)を用いた。
<接合条件>
10MPaの加圧(平板プレス)下で、80℃から300℃まで昇温速度1.5℃/秒にて昇温した後、300℃で2.5分間保持した。その後、170℃になるまで空冷し、その後、80℃になるまで水冷した。なお、水冷は、加圧板内に付設された水冷式冷却板によるものである。なお、実施例4は窒素環境下で接合させた。
その後、サンプルをエポキシ樹脂(SCANDIA社の硬化樹脂(2液タイプ、SCANDIPLEX A、SCANDIPLEX B))に包埋した。
<包埋条件>
SCANDIPLEX A:SCANDIPLEX B=9:4(体積比)
45℃で、1〜2時間放置
包埋の後、機械研磨法により、シリコンチップの対角線上の断面を露出させた。機械研磨は、粗研磨を行ってから、精密研磨を行った。粗研磨の研磨装置は、Struers製、RotoPol−31を用いた。また、精密研磨の研磨装置は、ALLIED製、精密研磨装置 MultiPrepを用いた。粗研磨条件、及び、精密研磨条件は下記の通りとした。
<粗研磨条件>
耐水研磨紙:Struers社、SiC Foil #220
円盤回転数:150rpm
<精密研磨条件>
耐水研磨紙:Struers社、SiC Foil #220, #1000
円盤回転数:100rpm
荷重:200〜500g
その後、露出面の中央付近をイオンポリッシングした。装置は、JEOL社製のクロスセクションポリッシャ SM−09010を用い、イオンポリッシングの条件は下記の通りとした。
<イオンポリッシング条件>
加速電圧 5〜6kV
加工時間 8〜10時間
遮蔽板からの飛び出し量 25〜50μm
露出した焼結層の断面の中央、及び、中央から左右20μmの合計3点に対して、ナノインデンダー(Hysitron Inc社製、Triboindeter)を使用し、下記押し込み条件にて押し込みを行った。これにより、加重−変位曲線を得た。また、圧子の投影画像(圧子の押し込みによりついた跡の画像)を得た。
<押し込み条件>
使用圧子:Berkovich[三角錐型])
測定方法:単一押し込み測定モード
測定温度:25℃(室温)
押し込み深さ設定:2μm
荷重-変位曲線と圧子の投影面積より、硬さ、弾性率、変形量の値を算出により得た。硬さ、及び、弾性率の詳細な算出は、装置にて行われる。詳細な算出方法は、具体的には、例えば、Handbook of Micro/nano Tribology (Second Edition) Edited by Bharat Bhushan, CRC Press (ISBN 0-8493-8402-8)に説明されているから、ここでの説明は省略する。結果を表1に示す。
ここで、荷重-変位曲線について説明する。図6は、荷重-変位曲線の一例を示す図である。横軸が変位量(押し込み量)であり、縦軸が加重である。押し込み時は、押し込みと共に、加重が加わるため、変位量0且つ加重0の位置から、右上へとプロットがされていく。その後、変位量が2μmとなった時点で押し込みを解除すると、変形した接合層が一部復元する。このとき、加重が0となったときの変位を読み取り、変形量とする。
次に、圧子の投影画像について説明する。図7は、圧子の投影画像を説明するための図である。図7中、下の層が銅板であり、真ん中の層が焼結層であり、上の層がシリコンチップである。焼結層上にある黒色の三角形が圧子を押し込んだ後の跡(投影画像)である。圧子の投影面積は、この画像の面積より求める。なお、図7は、ナノインデンターを用いた圧子の投影画像を説明するための図であり、実施例、比較例のものではない。
[断面SEM像の撮像]
裏面にTi層(厚さ50nm)とAg層(厚さ100nm)とがこの順で形成されたシリコンチップ(シリコンチップの厚さ350μm、縦5mm、横5mm)を準備した。準備したシリコンチップのAg層面に実施例の加熱接合用シートをそれぞれ貼り合わせた。
貼り合わせ条件は、温度70℃、圧力0.3MPa、速度10mm/秒とした。
Ag層(厚さ5μm)で全体が覆われた銅板(銅板の厚さ3mm)を準備した。準備した銅板上に、シリコンチップ付きの加熱接合用シートを下記条件にて接合させた。これにより、評価用サンプルを得た。接合には、焼結装置(伯東社製、HTM−3000)を用いた。
<接合条件>
10MPaの加圧(平板プレス)下で、80℃から300℃まで昇温速度1.5℃/秒にて昇温した後、300℃で2.5分間保持した。その後、170℃になるまで空冷し、その後、80℃になるまで水冷した。なお、水冷は、加圧板内に付設された水冷式冷却板によるものである。なお、実施例4は窒素環境下で接合させた。
その後、サンプルをエポキシ樹脂(SCANDIA社の硬化樹脂(2液タイプ、SCANDIPLEX A、SCANDIPLEX B))に包埋した。
<包埋条件>
SCANDIPLEX A:SCANDIPLEX B=9:4(体積比)
45℃で、1〜2時間放置
包埋の後、機械研磨法により、シリコンチップの対角線上の断面を露出させた。機械研磨は、粗研磨を行ってから、精密研磨を行った。粗研磨の研磨装置は、Struers製、RotoPol−31を用いた。また、精密研磨の研磨装置は、ALLIED製、精密研磨装置 MultiPrepを用いた。粗研磨条件、及び、精密研磨条件は下記の通りとした。
<粗研磨条件>
耐水研磨紙:Struers社、SiC Foil #220
円盤回転数:150rpm
<精密研磨条件>
耐水研磨紙:Struers社、SiC Foil #220, #1000
円盤回転数:100rpm
荷重:200〜500g
その後、露出面の中央付近をイオンポリッシングした。装置は、JEOL社製のクロスセクションポリッシャ SM−09010を用い、イオンポリッシングの条件は下記の通りとした。
<イオンポリッシング条件>
加速電圧 5〜6kV
加工時間 8〜10時間
遮蔽板からの飛び出し量 25〜50μm
イオンポリッシングの後の断面のSEM像(走査型電子顕微鏡による像)を、電界放出形走査電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製のSU8020)を用いて、撮像した。撮像条件は、加速電圧5kV、倍率2000倍とした。
[断面SEM像の2値化]
得られた断面SEM像を、金属部分と気孔部分とに2値化した。2値化には、画像解析ソフト(ImageJ)を用いた。図8は、2値化前の実施例1−1の焼結層の断面SEM像であり、図6は、2値化後の実施例1−1の焼結層の断面SEM像である。図8に示す2値化前の画像において、焼結層における黒色部分が気孔部分であり、灰色部分が金属部分である。図9に示す2値化後の画像では、黒色部分が気孔部分であり、白色部分が金属部分である。なお、1つの黒点が1つの気孔に対応する。
[気孔部分の平均面積]
気孔部分の平均面積は、2値化後の画像を用い、気孔部分の合計の面積(図9の黒色部分の合計面積)を、気孔部分の個数(黒色部分の個数)で除して求めた。気孔部分の平均面積が0.005μm〜1μmの場合を○、0.005μmより小さい、又は、0.5μmより大きい場合を×として評価した。結果を表1に示す。
[気孔部分の割合]
気孔部分の割合は、2値化後の画像を用い、気孔部分の合計の面積を、焼結層部分全体の面積で除して求めた。気孔部分の割合が0.1%〜20%の場合を○、0.1%よりも小さい、又は、20%よりも大きい場合を×として評価した。結果を表1に示す。
[気孔部分の面積の分布幅σ]
気孔部分の面積の分布幅σは、2値化後の画像を用い、各気孔部分の面積の標準偏差の値として求めた。気孔部分の面積の分布幅σが2以下の場合を○、2より大きい場合を×として評価した。結果を表1に示す。
[信頼性試験後の残接合面積率]
ナノインデンターを用いた計測で作成した方法と同様の方法で、実施例に係る評価用サンプルを作成した。
次に、評価用サンプルを冷熱衝撃試験機(エスペック社製のTSE−103ES)に投入し、−40℃〜200℃の冷熱衝撃を100サイクル与えた。なお、このとき、−40℃と200℃とでそれぞれ15分保持した。
100サイクルの後、超音波映像装置[SAT](日立建機ファインテック製のFineSAT II)を用い、シリコンチップと銅板とが焼結層で接合されている部分を確認するために、撮像を行った。使用したトランスデューサー(プローブ)は、PQ−50−13:WD[周波数50MHz]である。
得られた像において接合が残っている部分の面積(残面積)を求め、全体の面積に対する残面積の割合(残接合面積率)を算出した。また、残接合面積率が50%以上の場合を○、50%より低い場合を×として評価した。結果を表1に示す。なお、超音波映像装置による像では、シリコンチップと基板が剥離をしている部分は白、接合が残っている部分は灰色に見える。
1 基材
2 粘着剤層
3 加熱接合用シート
4 半導体ウェハ
5 半導体チップ
6 基板
7 ボンディングワイヤー
8 封止樹脂
11 ダイシングテープ
30 両面セパレータ付き加熱接合用シート
31 加熱により焼結層となる層
32 第1のセパレータ
34 第2のセパレータ

Claims (9)

  1. 加熱により焼結層となる層を有する加熱接合用シートを準備する工程と、
    前記加熱接合用シートの一方の面に、パワー半導体装置用ウエハの裏面を貼り付ける工程と、
    前記加熱接合用シートの他方の面に、ダイシングテープを貼り付ける工程と、
    前記パワー半導体装置用ウエハを前記加熱接合用シートと共にダイシングして、チップ状の半導体チップを形成するダイシング工程と、
    前記半導体チップを、前記ダイシングテープから前記加熱接合用シートと共にピックアップする工程と、
    ピックアップされた加熱接合用シート付き半導体チップを、前記加熱接合用シートを介して、基板に仮接着する工程と、
    前記加熱接合用シートを加熱し、前記半導体チップを前記基板上に接合する工程とを含むことを特徴とするパワー半導体装置の製造方法。
  2. 前記接合する工程後の前記層の最大厚み及び最小厚みが、前記接合する工程後の前記層の平均厚みの±20%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のパワー半導体装置の製造方法。
  3. 前記層の最大厚み及び最小厚みが、前記層の平均厚みの±20%の範囲内であることを特徴とする請求項1又は2に記載のパワー半導体装置の製造方法。
  4. 前記層の平均厚みが5μm〜200μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のパワー半導体装置の製造方法。
  5. 90℃における前記層の粘度が0.27MPa・s以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載のパワー半導体装置の製造方法。
  6. 前記層は、下記加熱条件Aにより加熱した後の硬さが、ナノインデンターを用いた計測において、1.5GPa〜10GPaの範囲内であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載のパワー半導体装置の製造方法。
    <加熱条件A>
    前記層を、10MPaの加圧下で、80℃から300℃まで昇温速度1.5℃/秒にて昇温した後、300℃で2.5分間保持する。
  7. 前記層は、下記加熱条件Aにより加熱した後の弾性率が、ナノインデンターを用いた計測において、30GPa〜150GPaの範囲内であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載のパワー半導体装置の製造方法。
    <加熱条件A>
    前記層を、10MPaの加圧下で、80℃から300℃まで昇温速度1.5℃/秒にて昇温した後、300℃で2.5分間保持する。
  8. 前記層は、下記加熱条件Aにより加熱した後の、断面における気孔部分の平均面積が、0.005μm〜0.5μmの範囲内であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1に記載のパワー半導体装置の製造方法。
    <加熱条件A>
    前記層を、10MPaの加圧下で、80℃から300℃まで昇温速度1.5℃/秒にて昇温した後、300℃で2.5分間保持する。
  9. 前記層は、下記加熱条件Aにより加熱した後の、断面における気孔部分の割合が、0.1%〜20%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1に記載のパワー半導体装置の製造方法。
    <加熱条件A>
    前記層を、10MPaの加圧下で、80℃から300℃まで昇温速度1.5℃/秒にて昇温した後、300℃で2.5分間保持する。
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