JP2017069370A - 搬送機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェーハ処理装置の無駄な待機時間を削減すること。
【解決手段】粘着テープ(T)を介して環状フレーム(F)にウェーハ(W)を支持したウェーハユニット(WU)を、複数のウェーハ処理装置(2)間で搬送する搬送機構(3)が、ウェーハユニットを収容する収容トレー(40)と、ウェーハ処理装置間で収容トレーを移送する移送手段(50)とを備え、収容トレーがウェーハユニットの環状フレームが載置される載置部(43)と、環状フレームの外周に形成された平坦面(55、56)を位置決めする第1、第2の位置決めローラー(44、45)とを有し、移送手段によって収容トレーに位置決めされたウェーハユニットを1枚ずつ搬送する構成にした。
【選択図】図4

Description

本発明は、ウェーハ処理装置に対してウェーハを搬送する搬送機構に関する。
半導体ウェーハに切削工程又は研削工程等の一連の加工を施す際には、複数枚(例えば、25枚)のウェーハがカセットに収容されて、カセット単位でウェーハが搬送されている(例えば、特許文献1参照)。研削装置では、表面に保護テープが貼着された複数枚のウェーハがカセットに収容されており、カセットから取り出されたウェーハが研削された後に別のカセットに収容される。一方で切削装置では、ダイシングテープを介して環状フレームに支持された状態で複数枚のウェーハがカセットに収容されており、カセットから取り出されたウェーハが切削された後に元のカセットに戻される。
特開平9−027543号公報
特許文献1に記載の搬送機構では、複数枚のウェーハが収容されたカセットから1枚ずつウェーハが取り出されて研削装置や切削装置で加工されている。このため、後段の工程で次のカセットが投入可能な待機状態になっていても、前段の工程でカセット内の全てのウェーハの加工が完了していない場合には、無駄な待機時間が発生して非効率であるという問題があった。この問題は、カセットの搬送を工程間で自動化しても避けることが難しい。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ウェーハ処理装置の無駄な待機時間を削減することができる搬送機構を提供することを目的とする。
本発明の搬送機構は、平行に向かい合った2つの平坦面及び該平坦面に対して直交する方向に向かい合った2つの平坦面の4つの平坦面を外周に有する環状フレームの開口部に粘着テープを介してウェーハを支持して構成されるウェーハユニットを、ウェーハ処理装置間において搬送するための搬送機構であって、上方に開口し該ウェーハユニットを収容する収容トレーと、該収容トレーを支持してウェーハ処理装置間を移送する移送手段と、から構成され、該収容トレーは、該環状フレームの外形と同サイズに上方に開口した挿入口及び該挿入口から挿入したウェーハユニットの該環状フレームを載置する載置部を有する収容トレー本体と、該収容トレー本体の該挿入口に対向して配設された第1の位置決めローラー及び該第1の位置決めローラーの対向方向に直交する方向に対向して配設された第2の位置決めローラーと、から構成され、ウェーハユニットがウェーハ処理装置の搬送アームにより上方から該挿入口へ挿入されると該環状フレームの4つの該平坦面が該第1及び第2の位置決めローラーにより位置決めされ、該環状フレームが該収容トレー本体の該載置部上に載置されて収容され、該移送手段によりウェーハ処理装置間をウェーハ1枚毎に搬送することを特徴とする。
この構成によれば、収容トレーの挿入口からウェーハユニットが挿入されると、ウェーハの周囲の環状フレームが載置部上に載置されると共に、環状フレームが第1及び第2の位置決めローラーによって前後左右に位置決めされる。そして、収容トレーによって位置決めされた状態で移送手段によってウェーハ処理装置間で1枚毎にウェーハが搬送される。このため、ウェーハ処理装置側でウェーハユニットの搬送時の高精度な位置決めが不要となって簡易な装置構成にすることができる。また、ウェーハ処理装置間でウェーハユニットが1枚毎に連続して搬送されるため、カセット単位でウェーハユニットを搬送する場合のように後段のウェーハ処理装置の待機時間が長くなることが無く、後段のウェーハ処理装置の待機時間を最小限にすることができる。よって、無駄な待機時間を削減して生産効率を向上することができる。
また上記搬送機構において、該ウェーハよりも小径の小径ウェーハを小径環状フレームの開口部に粘着テープを介して支持して構成される小径ウェーハユニットをウェーハ処理装置間において搬送するための搬送機構であって、該収容トレー本体は、該挿入口の内側に形成された該小径環状フレームを挿入するための該小径環状フレームの第2の挿入口及び該第2の挿入口から挿入した小径ウェーハユニットの小径環状フレームを載置する第2の載置部を有し、該収容トレーは、該第2の挿入口に対向して配設された第3の位置決めローラー及び第3の位置決めローラーの対向方向に直交する方向に対向して配設された第4の位置決めローラーを備え、該移送手段によりウェーハ処理装置間を小径ウェーハ1枚毎に搬送する。
本発明によれば、ウェーハユニットが位置決めされた状態で1枚毎に搬送されるため、ウェーハ処理装置の無駄な待機時間を削減して生産効率を向上することができる。また、ウェーハの搬送時の高精度な位置決めが不要になって装置構成を簡略化することができる。
第1の実施の形態のウェーハ処理システムの模式図である。 第1の実施の形態のウェーハ処理装置及び搬送機構の斜視図である。 第1の実施の形態の収容トレーの模式図である。 第1の実施の形態のウェーハユニットの抜け止め構造の説明図である。 第1の実施の形態の収容トレーへのウェーハユニットの収容動作の説明図である。 第2の実施の形態の収容トレーの模式図である。
以下、添付図面を参照して、第1の実施の形態について説明する。図1は、第1の実施の形態のウェーハ処理システムの模式図である。なお、以下に示すウェーハ処理システムは一例を示すものであり、この構成に限定されない。ウェーハ処理システムは、本実施の形態の搬送機構によってウェーハ処理装置間でウェーハを搬送可能であれば、適宜変更されてもよい。
図1に示すように、ウェーハ処理システム1は、複数のウェーハ処理装置2A−2Dに搬送機構3によってウェーハW(ウェーハユニットWU)が搬送され、各ウェーハ処理装置2A−2DでウェーハWを加工している。本実施の形態では、ウェーハ処理装置2Aがハーフカット用の第1の切削装置、ウェーハ処理装置2Bがフルカット用の第2の切削装置、ウェーハ処理装置2CがUV照射器、ウェーハ処理装置2Dがダイボンダでそれぞれ構成されている。なお、ウェーハ処理装置2は、上記した切削装置、UV照射器、ダイボンダに限定されず、ウェーハWに加工を施す装置であればよい。
ウェーハWの表面は格子状の分割予定ラインで区画され、区画された各領域に各種デバイスが形成されている。なお、ウェーハWは、シリコン、ガリウム砒素等の半導体基板に半導体デバイスが形成された半導体ウェーハでもよいし、セラミック、ガラス、サファイア系の無機材料基板に光デバイスが形成された光デバイスウェーハでもよい。また、ウェーハWは半導体デバイス形成前の半導体基板や光デバイス形成前の無機材料基板でもよい。ウェーハWは、粘着テープTを介して環状フレームFに支持されたウェーハユニットWUとして複数のウェーハ処理装置2A−2D間で搬送される。
ところで、一般的なウェーハ処理システムでは、複数枚のウェーハユニットWUがカセットに収容されており、カセット単位で複数枚のウェーハユニットWUがウェーハ処理装置に搬送される。しかしながら、ウェーハ処理装置の種類毎にウェーハWに対する加工に要する時間が異なっており、前後のウェーハ処理装置で同時にウェーハWに対する加工が完了するわけではない。例えば、後段のウェーハ処理装置でカセット内の全てのウェーハWの加工が完了していても、前段のウェーハ処理装置でカセット内の全てのウェーハWの加工が完了していなければ、後段のウェーハ処理装置にカセットが搬送されない。
このため、後段のウェーハ処理装置には無駄な待機時間が発生する。オペレータが前段のウェーハ処理装置で完了したウェーハWを後段のウェーハ処理装置に搬送して待機時間を短くすることもできるが、オペレータの負担が大きくなる。そこで、複数枚のウェーハユニットWUをカセットで一度に搬送する代わりに、本実施の形態の搬送機構3では収容トレー40に1枚のウェーハユニットWUを収容して、加工が終わったウェーハユニットWUから移送手段50で1枚ずつ搬送して後段のウェーハ処理装置の待機時間を削減している。このとき、収容トレー40にはウェーハユニットWUが位置決め状態で収容され、ウェーハユニットWUの搬送時の高精度な位置決めを不要にして装置構成を簡略化している。
このように構成されたウェーハ処理システム1では、ウェーハ処理装置2A−2Dを結ぶ移送手段50で収容トレー40の搬送路が形成されており、カセットCから収容トレー40に移載されたウェーハユニットWUが順次搬送されている。移送手段50の上方には、コードリーダ等の複数の撮像手段4が設けられている。ウェーハユニットWUが移送手段50で搬送されている間に、撮像手段4によって環状フレームF又はウェーハWの表面に付された識別コードが撮像される。各ウェーハ処理装置2A−2Dには識別コードから加工条件が設定されて、加工条件に応じてウェーハWが加工される。
以下、図2から図4を参照して、搬送機構の詳細構成について説明する。図2は、第1の実施の形態のウェーハ処理装置及び搬送機構の斜視図である。図3は、第1の実施の形態の収容トレーの模式図である。図4は、第1の実施の形態のウェーハユニットの抜け止め構造の説明図である。なお、図2では、ウェーハ処理装置として第1の切削装置に搬送機構を備える構成を例示するが、他の加工装置に搬送機構を備える構成にしてもよい。
図2に示すように、ウェーハ処理装置2Aは、搬送機構3の収容トレー40からウェーハユニットWUを取り込んで、切削機構(不図示)によってウェーハWを切削するように構成されている。基台10上の略半部に筐体11が設けられており、筐体11内には切削機構が収容され、筐体11外にはウェーハユニットWUの搬入出用の各種機構や洗浄機構21が設けられている。ウェーハ処理装置2Aは筐体11外の搬送スペースが移送手段50の搬送路に直交するように配置されており、この直交部分から移送手段50の収容トレー40に収容されたウェーハユニットWUがウェーハ処理装置2Aに投入される。
基台10の上面中央は、筐体11内に向かって延在するように開口されており、この開口はチャックテーブル14と共に移動する移動板12と蛇腹状の防水カバー13とによって覆われている。防水カバー13の下方には、チャックテーブル14をX軸方向に移動させるボールねじ式の駆動機構(不図示)が設けられている。図1では、駆動機構によって筐体11内から筐体11外にチャックテーブル14を移動させた状態を示している。チャックテーブル14の上方には、Y軸方向に延在する一対のセンタリングガイド18が設けられている。一対のセンタリングガイド18のX軸方向の離間接近によってチャックテーブル14に対し、ウェーハユニットWUのX軸方向が位置決めされる。
筐体11外の搬送スペースには、チャックテーブル14と移送手段50との間に、ウェーハユニットWUを洗浄する洗浄機構21が設けられている。洗浄機構21は、スピンナテーブル22上のウェーハユニットWUを基台10内に降下させ、洗浄水を噴射してウェーハユニットWUを洗浄した後、乾燥エアを吹き付けてウェーハユニットWUを乾燥させる。筐体11の前面15には、ウェーハ処理装置2Aを操作するためのタッチパネル式のモニター16が設けられている。モニター16に映し出された操作画面によってウェーハ処理装置2Aの加工条件等が設定される。
筐体11の側面17には、収容トレー40とウェーハ処理装置2Aとの間でウェーハユニットWUを搬送する第1の搬送アーム31が設けられている。第1の搬送アーム31のスライダ33はY軸方向に延びており、収容トレー40の上方に第1の搬送アーム31を位置付け可能にしている。また、筐体11の側面17には、チャックテーブル14からスピンナテーブル22にウェーハユニットWUを搬送する第2の搬送アーム36が設けられている。第1、第2の搬送アーム31、36は、それぞれ筐体11の側面17に設置されたボールねじ式の駆動機構32、37でY軸方向に駆動される。
なお、洗浄機構21のチャックテーブル14を挟んだ反対側に、カセットの載置台25を設けて、ウェーハWが不良である場合に載置台25上のカセットにウェーハユニットWUを収容させてもよい。この場合、載置台25は、昇降機構(不図示)によってウェーハユニットWUが収容されるカセットのスロットの高さが調整される。また、第1の搬送アーム31に設けられたプッシュプル機構34によって、一対のセンタリングガイド18にウェーハユニットWUの環状フレームFをガイドさせながら、ウェーハユニットWUをカセットのスロットに押し込むようにする。
搬送機構3は、ウェーハ処理装置2間でウェーハユニットWUを搬送するものであり、収容トレー40にウェーハユニットWUを収容した状態で、収容トレー40を支持してウェーハ処理装置2間を移送手段50で搬送するように構成されている。収容トレー40は、上面を開放した浅い箱状の容器であり、ウェーハユニットWUを位置決め状態で収容している。移送手段50は、収容トレー40を搬送するコンベア51とコンベア51に沿って収容トレー40の搬送をガイドする一対の移送ガイド52とによって搬送路を形成している。コンベア51は、収容トレー40を搬送可能であればよく、ベルトコンベア、ローラーコンベア等でもよい。
また、搬送機構3には、ウェーハ処理装置2Aに対するウェーハユニットWUの搬入出時に、コンベア51による収容トレー40の搬送を規制する規制機構6(図1参照)が設けられている。規制機構6は、例えば、ウェーハ処理装置2Aに対するウェーハWの搬入出位置となる箇所で、収容トレー40を片側の移送ガイド52に押し付けて収容トレー40の搬送を規制している。規制機構6による収容トレー40の規制時にもコンベア51は駆動されており、コンベア51の設置面が収容トレー40の裏面を滑ることで収容トレー40が搬送されないようにしている。したがって、他の収容トレー40の搬送が規制されることがない。
また、ウェーハ処理装置2Aには、コンベア51によってウェーハユニットWUが収容された収容トレー40が順次送り出されている。すなわち、収容トレー40に収容されたウェーハユニットWUが1枚ずつウェーハ処理装置2Aに搬送されている。ウェーハ処理装置2AでウェーハユニットWUに対する加工が完了すると、搬送機構3によって間を置かずに後段のウェーハ処理装置2B(図1参照)に向けてウェーハユニットWUが搬送される。よって、ウェーハ処理装置2Bには連続的にウェーハユニットWUが搬送されるため、カセット単位でウェーハユニットWUが搬送される場合のように待機時間が長くなることがない。
ウェーハ処理装置2Aに収容トレー40が搬送されると、第1の搬送アーム31で収容トレー40からウェーハユニットWUが取り出されて一対のセンタリングガイド18に搬送される。ウェーハユニットWUは一対のセンタリングガイド18でX軸方向の位置決めされた後、再び第1の搬送アーム31でチャックテーブル14上に搬送される。切削済みのウェーハユニットWUは第2の搬送アーム36でチャックテーブル14から洗浄機構21に搬送され、洗浄済みのウェーハユニットWUは第1の搬送アーム31で洗浄機構21から収容トレー40に収容される。
図3A及び図3Bに示すように、収容トレー40に収容されるウェーハユニットWUの環状フレームFの外周は、平行に向かい合った2つの平坦面55及び平坦面55に対して直交する方向で向かい合った2つの平坦面56を有している。ウェーハユニットWUは、環状フレームFの開口部に粘着テープTを介してウェーハWを支持して構成されている。収容トレー40は、このウェーハユニットWUの環状フレームFの外形と同サイズで上方に挿入口41が開口された収容トレー本体42を備えている。なお、環状フレームFの外形サイズは、2つの平坦面55間の縦寸法と、2つの平坦面56間の横寸法とで示される。
また、挿入口41のサイズは、環状フレームFの外形と完全に同サイズである必要はなく、環状フレームFの外形に対応したサイズであればよい。すなわち、挿入口41は、環状フレームFの外形と略同サイズであり、環状フレームFが挿入可能な程度に環状フレームFの外形よりも大きく形成されている。収容トレー本体42には、挿入口41から挿入したウェーハユニットWUの環状フレームFを載置する複数の載置部43が設けられている。各載置部43は、収容トレー本体42の底面48から半球状に突出しており、環状フレームFを支持して収容トレー本体42の底面48からウェーハユニットWUの裏面を離間させている。
また、収容トレー本体42の挿入口41、すなわち矩形状の開口縁部には、複数の第1の位置決めローラー44が対向して配設され、第1の位置決めローラー44の対向方向に直交する方向で複数の第2の位置決めローラー45が対向して配設されている。第1の位置決めローラー44は、環状フレームFの平坦面55に対応する位置に配設され、第2の位置決めローラー45は、環状フレームFの平坦面56に対応する位置に配設されている。第1、第2の位置決めローラー44、45は、収容トレー本体42の側壁が切り欠かれた箇所に支持され、環状フレームFに転接可能なように収容トレー本体42の側壁の上面46及び内側面47から僅かにローラー面が食み出している。
ウェーハユニットWUがウェーハ処理装置2Aの第1の搬送アーム31(図2参照)によって上方から挿入口41へ挿入されると、環状フレームFの平坦面55、56が第1、第2の位置決めローラー44、45によって位置決めされる。また、第1、第2の位置決めローラー44、45で環状フレームFが位置決めされた状態で収容トレー本体42の載置部43に載置される。このように、収容トレー40は、第1、第2の位置決めローラー44、45に環状フレームFの平坦面55、56が転接することでウェーハユニットWUを前後左右に位置決めし、この状態で1枚のウェーハユニットWUを収容している。
図4に示すように、収容トレー40には第1、第2の位置決めローラー44、45(第1の位置決めローラー44は図3参照)によってウェーハユニットWUの抜け止め構造が形成されている。ウェーハユニットWUの抜け止め構造は、環状フレームFの表面が第1、第2の位置決めローラー44、45の回転軸49よりも下方になるように、載置部43で環状フレームFを支持することでウェーハユニットWUを抜け止めしている。第1、第2の位置決めローラー44、45のローラー面にウェーハユニットWUの環状フレームFが引っ掛ることで、搬送中の収容トレー40からウェーハユニットWUが外部に飛び出すことが防止される。
より詳細には、向かい合う第1、第2の位置決めローラー44、45の対向間隔は、それぞれ環状フレームFの平坦面55、56(平坦面55は図3参照)の対向間隔よりも僅かに大きいだけである。したがって、収容トレー40からウェーハユニットWUが外れようとしても、第1、第2の位置決めローラー44、45のいずれかによって環状フレームFが止められる。なお、収容トレー40から第1の搬送アーム31(図2参照)でウェーハユニットWUを取り出す際には、ウェーハユニットWUが真上に上げられるため、環状フレームFが第1、第2の位置決めローラー44、45に抜け止めされることがない。
続いて、図5を参照して、収容トレーへのウェーハユニットの収容動作について説明する。図5は、第1の実施の形態の収容トレーへのウェーハユニットの収容動作の説明図である。なお、図5に示すウェーハユニットの収容動作は一例であり、適宜変更が可能である。図5では、収容トレーへのウェーハユニットの収容動作を説明するが、収容トレーからのウェーハユニットの取り出し動作は、収容トレーへのウェーハユニットの収容動作の逆の手順で実施される。
図5Aに示すように、洗浄済のウェーハユニットWUは、第1の搬送アーム31によって収容トレー40の真上まで搬送される。このとき、第1の搬送アーム31の複数の吸着パッド35にウェーハユニットWUの環状フレームFが吸着されており、ウェーハユニットWUが水平姿勢を保ったまま搬送されている。また、第1の搬送アーム31の下方の収容トレー40は、規制機構6(図1参照)によってコンベア51(図2参照)上で停止されている。ウェーハユニットWUは、収容トレー40の上方において、環状フレームFの平坦面55、56が第1、第2の位置決めローラー44、45(平坦面55及び第1の位置決めローラー44は図3A参照)に位置合わせされている。
図5Bに示すように、第1の搬送アーム31が下方に移動されることで、挿入口41からウェーハユニットWUが収容トレー40の載置部43に載置される。このとき、ウェーハユニットWUが挿入口41から僅かに外れていても、環状フレームFの下側のエッジが第1、第2の位置決めローラー44、45に転接されることで、環状フレームFの平坦面55、56が第1、第2の位置決めローラー44、45によってガイドされている。このように、第1、第2の位置決めローラー44、45によってウェーハユニットWUが前後左右に位置決めされた状態で収容トレー40に収容される。
以上のように、第1の実施の形態の搬送機構3は、収容トレー40の挿入口41からウェーハユニットWUが挿入されると、ウェーハWの周囲の環状フレームFが載置部43上に載置されると共に、環状フレームFが第1、第2の位置決めローラー44、45によって前後左右に位置決めされる。そして、収容トレー40によって位置決めされた状態で移送手段50によってウェーハ処理装置2間で1枚毎にウェーハWが搬送される。このため、ウェーハ処理装置2側でウェーハWの搬送時の高精度な位置決めが不要となって簡易な装置構成にすることができる。また、ウェーハ処理装置2間でウェーハユニットWUが1枚毎に連続して搬送されるため、カセット単位でウェーハユニットWUを搬送する場合のように後段のウェーハ処理装置2の待機時間が長くなることが無く、後段のウェーハ処理装置2の待機時間を最小限にすることができる。よって、無駄な待機時間を削減して生産効率を向上することができる。
上記した実施の形態において、収容トレーは、単一サイズのウェーハユニットを収容可能にする構成にしたが、収容トレーは複数のサイズのウェーハユニットに対応するように形成されていてもよい。以下、図6を参照して、第2の実施の形態に係る収容トレーについて説明する。第2の実施の形態に係る収容トレーは、上記したウェーハユニットの他に、ウェーハユニットよりも小径な小径ウェーハユニットを収容する点で第1の実施の形態と相違している。したがって、第1の実施の形態と相違する点についてのみ説明し、共通する構成については極力説明を省略する。
図6A及び図6Bに示すように、収容トレー60に収容される小径ウェーハユニットWUaは、小径環状フレームFaの開口部に粘着テープTa介して小径ウェーハWaを支持して構成されている。また、小径ウェーハユニットWUaの小径環状フレームFaの外周には、ウェーハユニットWU(図3参照)の環状フレームFの外周と同様に4つの平坦面81、82が形成されている。収容トレー本体63には、ウェーハユニットWUを挿入するための第1の挿入口61(挿入口)の内側に、小径環状フレームFaを挿入するための第2の挿入口62が形成されている。すなわち、収容トレー本体63の底面中央に上面視矩形状の窪み64が形成されて、ウェーハユニットWUが収容される上段面65と上段面65の内側に小径ウェーハユニットWUが収容される下段面66とが形成されている。
収容トレー本体63の上段面65には、第1の挿入口61から挿入したウェーハユニットWUの環状フレームFを載置する複数の第1の載置部71(載置部)が設けられている。収容トレー本体63の下段面66には、第2の挿入口62から挿入した小径ウェーハユニットWUaの小径環状フレームFaを載置する複数の第2の載置部72が設けられている。第1、第2の載置部71、72は、それぞれ収容トレー本体63の上段面65及び下段面66から半球状に突出しており、小径環状フレームFa及び小径環状フレームFaをそれぞれ支持している。
また、収容トレー本体63の第1の挿入口61の開口縁部には、複数の第1の位置決めローラー74が対応して配設され、第1の位置決めローラー74の対向方向に直交する方向で複数の第2の位置決めローラー75が対向して配設されている。収容トレー本体63の第2の挿入口62の開口縁部には、複数の第3の位置決めローラー76が対応して配設され、第3の位置決めローラー76の対向方向に直交する方向で複数の第4の位置決めローラー77が対向して配設されている。
第1、第2の位置決めローラー74、75は、環状フレームFの平坦面55、56(図3参照)に対応する位置に配置され、第3、第4の位置決めローラー76、77は、小径環状フレームFaの平坦面81、82に対応する位置に配置されている。第1、第2の位置決めローラー74、75は、環状フレームFに転接可能なように収容トレー本体63の側壁の上面67及び内側面68から僅かにローラー面が食み出している。第3、第4の位置決めローラー76、77は、小径環状フレームFaに転接可能なように収容トレー本体63の上段面65及び窪み64の内側面69から僅かにローラー面が食み出している。
収容トレー60には、第1、第2の位置決めローラー74、75に環状フレームFの平坦面55、56が転接することでウェーハユニットWUが前後左右に位置決めされる。また、第3、第4の位置決めローラー76、77に小径環状フレームFの平坦面81、82が転接することで小径ウェーハユニットWUaが前後左右に位置決めされる。このように、第2の実施の形態に係る収容トレー60には、ウェーハユニットWU用の収容トレーとして使用することができる他、小径ウェーハユニットWUa用の収容トレーとして使用することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した第1の実施の形態において、載置部43が半球状に形成されたが、他の形状に形成されてもよい。載置部43は環状フレームFが載置可能に形成されていればよく、載置部43の形状、材質、個数は適宜変更が可能である。同様に、第2の実施の形態の第1、第2の載置部71、72の形状、材質、個数も適宜変更が可能である。
また、上記した第1の実施の形態において、収容トレー40に第1、第2の位置決めローラー44、45がそれぞれ4つずつ設けられる構成にしたが、ローラーの個数は適宜変更が可能である。例えば、第1、第2の位置決めローラー44、45が、環状フレームFの4つの平坦面55、56に対応して2つずつ設けられていてもよい。同様に、第2の実施の形態の第1−第4の位置決めローラー74−77のローラーの個数も適宜変更が可能である。
また、上記した第1、第2の実施の形態において、規制機構6が収容トレー40を片側の移送ガイド52に押し付けて収容トレー40の搬送を規制する構成にしたが、他の規制構造で収容トレー40の搬送を規制してもよい。
また、上記した第1、第2の実施の形態において、搬送アームとして第1の搬送アーム31を例示したが、ウェーハ処理装置2においてウェーハユニットWUを収容トレー40内に収容可能であれば、第1の搬送アームと異なる構造の搬送アームを使用してもよい。
また、上記した第2の実施の形態において、収容トレー60が、異なるサイズの2種類のウェーハユニットWU、WUaに対応する構成にしたが、異なるサイズの3種類以上のウェーハユニットに対応してもよい。
以上説明したように、本発明は、ウェーハ処理装置の無駄な待機時間を削減することができるという効果を有し、特に、複数のウェーハ処理装置間でウェーハが搬送される搬送機構に有用である。
2 ウェーハ処理装置
3 搬送機構
31 第1の搬送アーム(搬送アーム)
40、60 収容トレー
41 挿入口
42、63 収容トレー本体
43 載置部
44、74 第1の位置決めローラー
45、75 第2の位置決めローラー
50 移送手段
55、56 環状フレームの平坦面
61 第1の挿入口(挿入口)
62 第2の挿入口
71 第1の載置部(載置部)
72 第2の載置部
76 第3の位置決めローラー
77 第4の位置決めローラー
81、82 小径環状フレームの平坦面
F 環状フレーム
Fa 小径環状フレーム
W ウェーハ
Wa 小径ウェーハ
WU ウェーハユニット
WUa 小径ウェーハユニット

Claims (2)

  1. 平行に向かい合った2つの平坦面及び該平坦面に対して直交する方向に向かい合った2つの平坦面の4つの平坦面を外周に有する環状フレームの開口部に粘着テープを介してウェーハを支持して構成されるウェーハユニットを、ウェーハ処理装置間において搬送するための搬送機構であって、
    上方に開口し該ウェーハユニットを収容する収容トレーと、
    該収容トレーを支持してウェーハ処理装置間を移送する移送手段と、から構成され、
    該収容トレーは、
    該環状フレームの外形と同サイズに上方に開口した挿入口及び該挿入口から挿入したウェーハユニットの該環状フレームを載置する載置部を有する収容トレー本体と、
    該収容トレー本体の該挿入口に対向して配設された第1の位置決めローラー及び該第1の位置決めローラーの対向方向に直交する方向に対向して配設された第2の位置決めローラーと、から構成され、
    ウェーハユニットがウェーハ処理装置の搬送アームにより上方から該挿入口へ挿入されると該環状フレームの4つの該平坦面が該第1及び第2の位置決めローラーにより位置決めされ、該環状フレームが該収容トレー本体の該載置部上に載置されて収容され、
    該移送手段によりウェーハ処理装置間をウェーハ1枚毎に搬送することを特徴とする搬送機構。
  2. 該ウェーハよりも小径の小径ウェーハを小径環状フレームの開口部に粘着テープを介して支持して構成される小径ウェーハユニットをウェーハ処理装置間において搬送するための搬送機構であって、
    該収容トレー本体は、該挿入口の内側に形成された該小径環状フレームを挿入するための該小径環状フレームの第2の挿入口及び該第2の挿入口から挿入した小径ウェーハユニットの小径環状フレームを載置する第2の載置部を有し、
    該収容トレーは、該第2の挿入口に対向して配設された第3の位置決めローラー及び第3の位置決めローラーの対向方向に直交する方向に対向して配設された第4の位置決めローラーを備え、
    該移送手段によりウェーハ処理装置間を小径ウェーハ1枚毎に搬送することを特徴とする請求項1記載の搬送機構。
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