JP2017069348A - 半導体発光装置、光半導体実装用基板及びリフレクター - Google Patents
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Abstract
【課題】極めて高い反射性と寸法安定性に優れるリフレクターを有する半導体発光装置及び光半導体実装用基板を提供する。
【解決手段】基板14、リフレクター12、光半導体素子10を備えた半導体発光装置1において、リフレクター12が無機物質を含有する樹脂組成物で形成され、CuKα線(波長1.5418A)のX線回折法測定スペクトルで、回折角2θが24度超から70度の範囲、強度の最大の回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度の最大の回折ピーク強度P1と、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度の最大の回折ピーク強度P2の強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下、かつリフレクター12の灰分が60質量%以上である。
【選択図】図1
【解決手段】基板14、リフレクター12、光半導体素子10を備えた半導体発光装置1において、リフレクター12が無機物質を含有する樹脂組成物で形成され、CuKα線(波長1.5418A)のX線回折法測定スペクトルで、回折角2θが24度超から70度の範囲、強度の最大の回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度の最大の回折ピーク強度P1と、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度の最大の回折ピーク強度P2の強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下、かつリフレクター12の灰分が60質量%以上である。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体発光装置、光半導体実装用基板及び半導体発光装置用リフレクターに関する。
半導体発光素子の一つであるLED(Light Emitting Diode)素子は、小型で長寿命であり、省電力性に優れることから、表示灯等の光源として広く利用されている。そして近年では、より輝度の高いLED素子が比較的安価に製造されるようになったことから、蛍光ランプ及び白熱電球に替わる光源としての利用が検討されている。このような光源に適用する場合、大きな照度を得るために、表面実装型LEDパッケージの多くは、表面に銀などの光を反射する物質が形成された導電性物質からなる基板(LED実装用基板)上にLED素子を配置し、各LED素子の周りに光を所定方向に反射させるリフレクター(反射体)を配設する方式が用いられている。
ところで、半導体発光装置に用いられる、LED素子などの半導体発光素子は、発光時に発熱を伴うため、当該素子の温度上昇によりリフレクターが劣化して、その反射率が低下し、LEDパッケージが発する光の輝度の低下を招くことがあった。
このように、リフレクターには耐熱性が要求されることから、耐熱性を改良したリフレクターの開発が進められている。例えば、特許文献1では、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化触媒、(D)無機充填剤、(E)白色顔料、および(F)カップリング剤を含有する光反射用熱硬化性樹脂組成物が提案されている。
特許文献2では、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸単位を50〜100モル%含むジカルボン酸単位と炭素数4〜18の脂肪族ジアミン単位を50〜100モル%含むジアミン単位とを有するポリアミドを含有するポリアミド組成物が提案されている。
特許文献3では、炭素−水素結合を有するフッ素樹脂(A)及び酸化チタン(B)からなる樹脂組成物が提案されている。また、特許文献4では、特定の架橋処理剤を含む電子線硬化性樹脂組成物なども提案され、該樹脂組成物をリフレクターに用いた半導体発光装置が提案されている。
このように、リフレクターには耐熱性が要求されることから、耐熱性を改良したリフレクターの開発が進められている。例えば、特許文献1では、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化触媒、(D)無機充填剤、(E)白色顔料、および(F)カップリング剤を含有する光反射用熱硬化性樹脂組成物が提案されている。
特許文献2では、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸単位を50〜100モル%含むジカルボン酸単位と炭素数4〜18の脂肪族ジアミン単位を50〜100モル%含むジアミン単位とを有するポリアミドを含有するポリアミド組成物が提案されている。
特許文献3では、炭素−水素結合を有するフッ素樹脂(A)及び酸化チタン(B)からなる樹脂組成物が提案されている。また、特許文献4では、特定の架橋処理剤を含む電子線硬化性樹脂組成物なども提案され、該樹脂組成物をリフレクターに用いた半導体発光装置が提案されている。
従来、上記半導体発光装置を配線基板等に実装させる方法として、所定の場所に予め半田が点着された配線基板上に半導体発光装置を仮固定した後、この配線基板を赤外線、熱風等の手段により、一般的には220〜270℃程度に加熱して溶融させた半田を用いて半導体発光装置を固定する方法(リフロー法)が採用されている。
しかしながら、従来使用されてきた半導体発光装置は耐熱性が十分とは言えず、特に上記の加熱によるリフロー工程においては、部品表面の温度が局部的に高くなり変形が生じる等の問題がある。リフレクターの形状が変化すると光の反射角等も変化してしまうため、LEDパッケージは、設計通りの発光特性を示しにくくなる。また、LEDパッケージの外形寸法が変化し、配線基板との接続に対して不具合を生じる。このため、熱に対する寸法安定性に優れたリフレクターを備えた半導体発光装置が望まれていた。
しかしながら、従来使用されてきた半導体発光装置は耐熱性が十分とは言えず、特に上記の加熱によるリフロー工程においては、部品表面の温度が局部的に高くなり変形が生じる等の問題がある。リフレクターの形状が変化すると光の反射角等も変化してしまうため、LEDパッケージは、設計通りの発光特性を示しにくくなる。また、LEDパッケージの外形寸法が変化し、配線基板との接続に対して不具合を生じる。このため、熱に対する寸法安定性に優れたリフレクターを備えた半導体発光装置が望まれていた。
本願発明の課題は、極めて高い光反射性に加え、さらに熱に対する寸法安定性に優れるリフレクターを有する半導体発光装置及び光半導体実装用基板を提供することにある。なお、ここで寸法安定性とは、半田を溶融させて半導体発光装置を固定するなどの半導体発光装置の基板への実装における高熱処理工程における寸法収縮量を意味しており、この値が小さいほど、配線基板に実装後のLEDパッケージ等の半導体発光装置の形状変化が少なく、より安定した発光特性、指向性を示し、結果的に長期信頼性を向上させ得る指標となるものである。リフレクターとして十分な長期信頼性を得るためには、寸法安定性は少なくとも1%以下であることが好ましい。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、基板、凹部形状のキャビティを有するリフレクター、及び光半導体素子を少なくとも備えた半導体発光装置であって、該リフレクターが無機物質を含有する樹脂組成物により形成され、該リフレクターを、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P1と、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P2の強度比を特定の範囲内とし、かつ該リフレクターの灰分を60質量%以上とすることで、前記課題を解決し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)基板、凹部形状のキャビティを有するリフレクター、及び光半導体素子を少なくとも備えた半導体発光装置であって、該リフレクターが無機物質を含有する樹脂組成物により形成され、該リフレクターを、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P1と回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P2の強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下であり、かつ該リフレクターの灰分が60質量%以上であることを特徴とする半導体発光装置、
(2)基板及び凹部形状のキャビティを有するリフレクターを備えた光半導体実装用基板であって、該リフレクターが無機物質を含有する樹脂組成物により形成され、該リフレクターを、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P1と回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P2の強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下であり、かつ該リフレクターの灰分が60質量%以上であることを特徴とする光半導体実装用基板、及び
(3)無機物質を含有する樹脂組成物により形成されるリフレクターであって、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P1と回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P2の強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下であり、かつ灰分が60質量%以上であることを特徴とする半導体発光装置用リフレクター、
を提供するものである。
(1)基板、凹部形状のキャビティを有するリフレクター、及び光半導体素子を少なくとも備えた半導体発光装置であって、該リフレクターが無機物質を含有する樹脂組成物により形成され、該リフレクターを、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P1と回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P2の強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下であり、かつ該リフレクターの灰分が60質量%以上であることを特徴とする半導体発光装置、
(2)基板及び凹部形状のキャビティを有するリフレクターを備えた光半導体実装用基板であって、該リフレクターが無機物質を含有する樹脂組成物により形成され、該リフレクターを、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P1と回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P2の強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下であり、かつ該リフレクターの灰分が60質量%以上であることを特徴とする光半導体実装用基板、及び
(3)無機物質を含有する樹脂組成物により形成されるリフレクターであって、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P1と回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P2の強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下であり、かつ灰分が60質量%以上であることを特徴とする半導体発光装置用リフレクター、
を提供するものである。
本発明の半導体発光装置は、その構成要素であるリフレクターが極めて高い光反射性を有し、かつ熱に対する寸法安定性に優れる。したがって、設計通りの光配向特性を示し、長期間にわたって信頼性の高い半導体発光装置及び光半導体実装用基板を提供することができる。
本発明の半導体発光装置について、図1を用いて詳細に説明する。
本発明の半導体発光装置1は、凹部形状のキャビティを有するリフレクター12と、凹部の底面に設けられ、少なくとも1つの光半導体素子10と、該光半導体素子を搭載するためのパッド部13a、及び光半導体素子と電気的に接続するためのリード部13bを有した基板14を備える。パッド部に搭載された光半導体素子は、リード線16によりリード部に電気的に接続されている。また、パッド部13aとリード部13bとは絶縁部15により絶縁されるが、図1に示す半導体発光装置1においては、絶縁部15にはリフレクター12を構成する樹脂組成物と同じ樹脂組成物が充填され、固化されている。
また、キャビティは、空隙であってもよいが、電気的な不具合の防止、光半導体素子の湿気及び塵埃等からの保護の観点から、光半導体素子を封止するとともに光半導体素子から発せられた光を外部に透過させることが可能な樹脂(封止樹脂)が充填されていることが好ましい。該封止樹脂は、必要に応じて蛍光体などの光の波長を変換する物質が含有されていてもよい。さらに、光半導体素子から発せられた光を集光させるためのレンズ18をリフレクター12の上に設けてもよい。該レンズは、通常樹脂製であり、目的、用途等により様々な構造が採用され、必要に応じて着色されていてもよい。
以下、各部材について、詳細に説明する。
本発明の半導体発光装置1は、凹部形状のキャビティを有するリフレクター12と、凹部の底面に設けられ、少なくとも1つの光半導体素子10と、該光半導体素子を搭載するためのパッド部13a、及び光半導体素子と電気的に接続するためのリード部13bを有した基板14を備える。パッド部に搭載された光半導体素子は、リード線16によりリード部に電気的に接続されている。また、パッド部13aとリード部13bとは絶縁部15により絶縁されるが、図1に示す半導体発光装置1においては、絶縁部15にはリフレクター12を構成する樹脂組成物と同じ樹脂組成物が充填され、固化されている。
また、キャビティは、空隙であってもよいが、電気的な不具合の防止、光半導体素子の湿気及び塵埃等からの保護の観点から、光半導体素子を封止するとともに光半導体素子から発せられた光を外部に透過させることが可能な樹脂(封止樹脂)が充填されていることが好ましい。該封止樹脂は、必要に応じて蛍光体などの光の波長を変換する物質が含有されていてもよい。さらに、光半導体素子から発せられた光を集光させるためのレンズ18をリフレクター12の上に設けてもよい。該レンズは、通常樹脂製であり、目的、用途等により様々な構造が採用され、必要に応じて着色されていてもよい。
以下、各部材について、詳細に説明する。
<基板>
本発明の半導体発光装置1における基板14は、リードフレームとも称される金属製の薄板であり、用いられる材料としては主に金属(純金属や合金など)、例えば、アルミニウム、銅、銅−ニッケル−スズの合金、鉄−ニッケルの合金などが挙げられる。また基板は、表裏面の一部、または全部を覆うように光反射層が形成されていてもよい。光反射層は、光半導体素子からの光を反射する反射機能が高いことが望ましい。具体的には、380nm以上800nm以下の波長の電磁波に対して、各波長における反射率が65%以上100%以下であることが好ましく、75%以上100%以下であることがより好ましく、80%以上100%以下であることがさらに好ましい。反射率が高いとLED素子が発する光のロスが小さく、LEDパッケージとしての発光効率が高くなる。
光反射層の材質としては例えば銀や銀を含有する合金を挙げることができるが、銀の含有率は60質量%以上であることが好ましい。銀の含有率が60質量%以上であると、十分な反射機能が得られる。同様の観点から、銀の含有率は70質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましい。
なお反射層の厚みは1〜20μmが望ましい。反射層の厚みが1μm以上であると十分な反射機能が得られ、20μm以下であればコスト的に有利であるとともに、加工性が向上する。
本発明の半導体発光装置1における基板14は、リードフレームとも称される金属製の薄板であり、用いられる材料としては主に金属(純金属や合金など)、例えば、アルミニウム、銅、銅−ニッケル−スズの合金、鉄−ニッケルの合金などが挙げられる。また基板は、表裏面の一部、または全部を覆うように光反射層が形成されていてもよい。光反射層は、光半導体素子からの光を反射する反射機能が高いことが望ましい。具体的には、380nm以上800nm以下の波長の電磁波に対して、各波長における反射率が65%以上100%以下であることが好ましく、75%以上100%以下であることがより好ましく、80%以上100%以下であることがさらに好ましい。反射率が高いとLED素子が発する光のロスが小さく、LEDパッケージとしての発光効率が高くなる。
光反射層の材質としては例えば銀や銀を含有する合金を挙げることができるが、銀の含有率は60質量%以上であることが好ましい。銀の含有率が60質量%以上であると、十分な反射機能が得られる。同様の観点から、銀の含有率は70質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましい。
なお反射層の厚みは1〜20μmが望ましい。反射層の厚みが1μm以上であると十分な反射機能が得られ、20μm以下であればコスト的に有利であるとともに、加工性が向上する。
基板の厚さについては、特に制限はないが、0.1〜1.0mmの範囲であることが好ましい。基板の厚さが0.1mm以上であると基板の強度が強く変形しにくい。一方、1.0mm以下であると加工が容易である。同様の観点から、0.15〜0.5mmの範囲であることがさらに好ましい。
基板は、金属製の板材をエッチングやプレス加工などの工程を経て形成され、LEDチップ等の光半導体素子を搭載するパッド部と該光半導体素子に電力を供給するリード部を有する。パッド部とリード部は絶縁されており、光半導体素子はワイヤーボンディングやチップボンディングなどの工程を経て、リード線によりリード部と接続される。
基板は、金属製の板材をエッチングやプレス加工などの工程を経て形成され、LEDチップ等の光半導体素子を搭載するパッド部と該光半導体素子に電力を供給するリード部を有する。パッド部とリード部は絶縁されており、光半導体素子はワイヤーボンディングやチップボンディングなどの工程を経て、リード線によりリード部と接続される。
<リフレクター>
リフレクター12は、光半導体素子からの光を出光部の方向(図1においては、レンズ18の方向)に反射させる作用を有する。
本発明に係るリフレクターは、無機物質を含有する樹脂組成物により形成され、該リフレクターを、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P1と回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P2の強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下であり、かつ灰分が60質量%以上であることを特徴とする。
リフレクター12は、光半導体素子からの光を出光部の方向(図1においては、レンズ18の方向)に反射させる作用を有する。
本発明に係るリフレクターは、無機物質を含有する樹脂組成物により形成され、該リフレクターを、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P1と回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P2の強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下であり、かつ灰分が60質量%以上であることを特徴とする。
本発明のリフレクターを、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、2θが0度から24度の範囲に回折ピークを有することは、本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物の中に、樹脂の分子鎖が規則正しく配列(結晶化)した部位が含有されていることを意味する。このような樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリエチレンオキサイド、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイドなどの結晶性樹脂やその架橋体などがある。
結晶化した部位を含有する樹脂組成物を用いることで、耐疲労性、耐薬品性、機械的特性に優れたリフレクターを得ることができる。本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物としては、結晶化した部位を有する樹脂が単独で含有されていてもよいし、結晶化した部位を有する樹脂が複数含まれる混合物となっていてもよい。さらに、本願発明の効果を阻害しない範囲で結晶化した部位を含む樹脂の他に、非結晶性の樹脂を含むそれ以外の樹脂が混合物として含有されていてもよい。
結晶化した部位を含有する樹脂組成物を用いることで、耐疲労性、耐薬品性、機械的特性に優れたリフレクターを得ることができる。本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物としては、結晶化した部位を有する樹脂が単独で含有されていてもよいし、結晶化した部位を有する樹脂が複数含まれる混合物となっていてもよい。さらに、本願発明の効果を阻害しない範囲で結晶化した部位を含む樹脂の他に、非結晶性の樹脂を含むそれ以外の樹脂が混合物として含有されていてもよい。
結晶化しやすい樹脂としては炭化水素系樹脂があげられる。炭化水素系樹脂としては、例えば、ポリエチレンの場合、2θが0度から24度の範囲のうち、2θ=21.7±1度に回折ピークを有する。ポリプロピレンの場合、2θが0度から24度の範囲のうち、2θ=14.1±1度、2θ=17.1±1度、2θ=18.5±1度、2θ=21.8±1度のいずれかが、強度が最大となる回折ピークとなる。ポリメチルペンテンの場合、2θ=9.3±1度、13.4±1度、16.7±1度、18.3±1度のいずれかにおいて、強度が最大となる回折ピークを有する。
結晶化した部位が含有されている樹脂のなかでも、上記回折ピークを有する樹脂、すなわち炭化水素系樹脂であると、成形加工性や、光に対する耐性が向上する。
結晶化した部位が含有されている樹脂のなかでも、上記回折ピークを有する樹脂、すなわち炭化水素系樹脂であると、成形加工性や、光に対する耐性が向上する。
本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物に含まれる結晶化した樹脂としては、特に限定されるものではないが、前記2θが0度から24度の範囲の回折ピークのうち、強度が最大となる回折ピークが2θ=9.3±1度、13.4±1度、16.7±1度、18.3±1度、のいずれかであることが好ましく、少なくとも2θ=9.3±1度、13.4±1度、16.7±1度、18.3±1度の回折ピークの組合せを有することがより好ましい。リフレクターを形成する樹脂組成物に含まれる結晶化した樹脂としてポリメチルペンテンが含有されていると2θが0度から24度の範囲に2θ=9.3±1度、13.4±1度、16.7±1度、18.3±1度の回折ピークを有する。ポリメチルペンテンが含有された樹脂組成物は、成形性、加工性、耐熱性に優れている上、透明性が高いため混合した際でも透過率や反射率等の光学特性の阻害を抑えることが可能である。
上記の2θ=9.3±1度、13.4±1度、16.7±1度、18.3±1度の回折ピークはそれぞれポリメチルペンテンの(200)面、(220)面、(212)面、(312)面に帰属される。これらの回折ピーク間の強度比は、ポリメチルペンテン分子の主鎖の配向によって異なる。さらにポリメチルペンテンに由来する回折ピークのうち、強度が最大となる回折ピークは(200)面に帰属される2θ=9.3±1度の回折ピークとなる場合が、寸法安定性が向上するため特に好ましい。
リフレクターを形成する樹脂組成物に含まれるポリメチルペンテンとしては4−メチルペンテン−1の単独重合体でも、4−メチルペンテン−1と他のα−オレフィン、例えばエチレン、プロピレン等の炭素数2〜20のα−オレフィンとの共重合体でもよい。さらに、前記ポリメチルペンテンは、架橋体であってもよい。
リフレクターを形成する樹脂組成物に含まれるポリメチルペンテンとしては4−メチルペンテン−1の単独重合体でも、4−メチルペンテン−1と他のα−オレフィン、例えばエチレン、プロピレン等の炭素数2〜20のα−オレフィンとの共重合体でもよい。さらに、前記ポリメチルペンテンは、架橋体であってもよい。
一方、本発明のリフレクターを、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、2θが24度超から70度の範囲の回折ピークは、本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物に含まれる無機物質に由来する。
本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物に含まれる無機物質としては、特に限定されるものではないが、前記2θが24度超から70度の範囲の回折ピークのうち、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであることが好ましい。また、前記2θが24度超から70度の範囲の回折ピークが、2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度の組み合わせを有することがより好ましい。
本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物に含まれる無機物質としては、特に限定されるものではないが、前記2θが24度超から70度の範囲の回折ピークのうち、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであることが好ましい。また、前記2θが24度超から70度の範囲の回折ピークが、2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度の組み合わせを有することがより好ましい。
2θが24度超から70度の範囲において、2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度の回折ピークを有する場合、リフレクターを形成する樹脂組成物に含まれる無機物質として、酸化亜鉛が含有されていることを意味する。酸化亜鉛が含有されている該樹脂組成物は、高い反射性を得ることができる。
上記2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度の回折ピークは、それぞれ、酸化亜鉛のウルツ鉱型結晶構造の(100)面、(002)面、(101)面、(102)面、(110)面、(103)面、(200)面、(112)面、(201)面に帰属される。
ここで、酸化亜鉛は、2θ=36.3±1度に最大強度の回折ピークがある。
上記2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度の回折ピークは、それぞれ、酸化亜鉛のウルツ鉱型結晶構造の(100)面、(002)面、(101)面、(102)面、(110)面、(103)面、(200)面、(112)面、(201)面に帰属される。
ここで、酸化亜鉛は、2θ=36.3±1度に最大強度の回折ピークがある。
本発明では、上述のピーク強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下であることを必須とする。当該ピーク強度比(P1/P2)が0.01未満であるとリフレクターが脆くなり、0.07を超えると十分な寸法安定性が得られない。以上の観点から、ピーク強度比(P1/P2)は0.02以上0.07以下の範囲であることが好ましく、0.04以上0.07以下の範囲であることがより好ましい。
本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物に含有される酸化亜鉛の平均粒径は成形性を考慮し、かつ高い反射率を得る観点から、一次粒径が0.05〜0.90μmであることが好ましく、0.20〜0.90μmであることがより好ましく、0.25〜0.70μmであることがさらに好ましい。なお、酸化亜鉛の平均粒径は、例えば、電子顕微鏡による観察画像から画像解析により求める方法や、レーザー光回折法による粒度分布測定における質量平均値D50として求めることができる。
(回折ピーク強度比(P1/P2)の測定)
本発明のリフレクターの回折ピーク強度比(P1/P2)はX線回折装置により測定することができる。測定試料形態としては、本発明の半導体発光装置または光半導体実装用基板からリフレクターのみを切り出すか、あるいは半導体発光装置または光半導体実装用基板をそのまま使用することができ、これを試料台の上に置き、下記の条件でX線回折測定を行う。このとき、非晶ハローピークの影響を排除するため、得られたスペクトルのうち半値幅が2θ=6度以下となる波形を回折ピークと定義する。また、ピーク強度P1及びP2は、各X線回折ピークの積分値とする。
X線回折測定条件
線源;CuKα線(波長;1.5418Å)
走査軸;2θ/θ
管電圧;45kV
管電流;200mA
スリット;soller slit 5.0度
スキャンスピード;5.5度/分
スキャンステップ;0.05度
本発明のリフレクターの回折ピーク強度比(P1/P2)はX線回折装置により測定することができる。測定試料形態としては、本発明の半導体発光装置または光半導体実装用基板からリフレクターのみを切り出すか、あるいは半導体発光装置または光半導体実装用基板をそのまま使用することができ、これを試料台の上に置き、下記の条件でX線回折測定を行う。このとき、非晶ハローピークの影響を排除するため、得られたスペクトルのうち半値幅が2θ=6度以下となる波形を回折ピークと定義する。また、ピーク強度P1及びP2は、各X線回折ピークの積分値とする。
X線回折測定条件
線源;CuKα線(波長;1.5418Å)
走査軸;2θ/θ
管電圧;45kV
管電流;200mA
スリット;soller slit 5.0度
スキャンスピード;5.5度/分
スキャンステップ;0.05度
さらに、本発明のリフレクターは、灰分が60質量%以上であることを必須とする。灰分が60質量%未満であると、リフレクターとして十分な反射性、機械的特性及び寸法安定性が得られない。以上の観点から、灰分は70質量%以上が好ましく、75質量%以上がより好ましい。
(灰分の測定)
本発明のリフレクターの灰分は、半導体発光装置または光半導体実装用基板からリフレクターのみを切り出したものを測定試料とすることができ、一般的な樹脂組成物の灰分の求め方として規定された方法(JIS K 7250−1(ISO 3451−1))及びそれに準拠した方法、あるいはTG−DTA法に従って測定することができる。これらの測定方法の内、JIS K 7250−1(ISO 3451−1)及びそれに準拠した方法で測定することが好ましい。ただし、JIS K 7250−1(ISO 3451−1)及びそれに準拠した方法は非常に多くの試料量が必要であるため、十分な試料量が得られない場合はTG−DTA法で測定してもよい。
以下に灰分の測定条件を記す。
(1)JIS K 7250−1(ISO 3451−1)
A法(直接灰化法)
灰化温度;800℃
灰化時間;2時間
(2)TG−DTA法
熱重量/示差熱同時分析装置(TG−DTA)を用いて、測定試料の質量を測定した後、アルミパン中、大気雰囲気下、10℃/分で600℃まで昇温後、そのまま600℃で30分間加熱し試料を灰化する。加熱前の質量に対する加熱後の質量を百分率で表し、その値を灰分とする。
本発明のリフレクターの灰分は、半導体発光装置または光半導体実装用基板からリフレクターのみを切り出したものを測定試料とすることができ、一般的な樹脂組成物の灰分の求め方として規定された方法(JIS K 7250−1(ISO 3451−1))及びそれに準拠した方法、あるいはTG−DTA法に従って測定することができる。これらの測定方法の内、JIS K 7250−1(ISO 3451−1)及びそれに準拠した方法で測定することが好ましい。ただし、JIS K 7250−1(ISO 3451−1)及びそれに準拠した方法は非常に多くの試料量が必要であるため、十分な試料量が得られない場合はTG−DTA法で測定してもよい。
以下に灰分の測定条件を記す。
(1)JIS K 7250−1(ISO 3451−1)
A法(直接灰化法)
灰化温度;800℃
灰化時間;2時間
(2)TG−DTA法
熱重量/示差熱同時分析装置(TG−DTA)を用いて、測定試料の質量を測定した後、アルミパン中、大気雰囲気下、10℃/分で600℃まで昇温後、そのまま600℃で30分間加熱し試料を灰化する。加熱前の質量に対する加熱後の質量を百分率で表し、その値を灰分とする。
なお、上記灰分の測定によって、該リフレクターを形成する樹脂組成物中の、上記X線回折法において回折ピークが現れない無機物質を含めた全ての無機物質の重量比を知ることができる。無機物質が含有された樹脂組成物を用いることで、反射性、機械的特性及び寸法安定性に優れたリフレクターを得ることができる。
本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物に含有される無機物質の中で、高い反射性を得ることができる効果を有するものとしては、例えば、酸化チタン、硫化亜鉛、酸化亜鉛、硫化バリウム、チタン酸カリウムなどが挙げられる。これらのうち、特に高い反射性と高い耐久性が得られるという観点から、酸化亜鉛を含有することが好ましい。酸化亜鉛は、バンドギャップが大きいことから、熱励起や光励起が起こりにくく、耐熱性や耐光性といった耐久性が高い。
本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物に含有される無機物質の中で、高い反射性を得ることができる効果を有するものとしては、例えば、酸化チタン、硫化亜鉛、酸化亜鉛、硫化バリウム、チタン酸カリウムなどが挙げられる。これらのうち、特に高い反射性と高い耐久性が得られるという観点から、酸化亜鉛を含有することが好ましい。酸化亜鉛は、バンドギャップが大きいことから、熱励起や光励起が起こりにくく、耐熱性や耐光性といった耐久性が高い。
一方、高い機械的特性及び寸法安定性を得ることができる効果を有する無機物質としては、一般的に樹脂の強化用として用いられるものを使用することができる。具体的には、シリカのような酸化物、水酸化カルシウムのような水酸化物、炭酸カルシウムのような炭酸塩、硫酸バリウムのような硫酸塩、タルク、マイカ、ワラストナイトのような珪酸塩などが挙げられ、それぞれ粒子状及び繊維状、異形断面繊維状、凹凸差の大きな形状、厚みの薄い薄片状といったさまざまな形状がある。
これらは単独または混合されて含有されていてもよい。本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物に含有される、高い機械的特性及び寸法安定性を得ることができる無機物質としては、特に限定されるものではないが、シリカ粒子またはガラス繊維であることが透明性、強靭性等の点から好ましい。
なお、これらはX線回折測定において回折ピークが検出されにくいという特徴を持つが、灰分の測定をすることで、X線回折測定において回折ピークが検出できる無機物質を含めた全ての無機物質の重量比として検出することができる。
これらは単独または混合されて含有されていてもよい。本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物に含有される、高い機械的特性及び寸法安定性を得ることができる無機物質としては、特に限定されるものではないが、シリカ粒子またはガラス繊維であることが透明性、強靭性等の点から好ましい。
なお、これらはX線回折測定において回折ピークが検出されにくいという特徴を持つが、灰分の測定をすることで、X線回折測定において回折ピークが検出できる無機物質を含めた全ての無機物質の重量比として検出することができる。
[分散剤]
本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物は、上記材料に加えて、本願発明の効果を阻害しない範囲で分散剤が混合されていてもよい。分散剤としては、一般的に無機物質を含有する樹脂組成物に用いられるものを使用することができるが、シランカップリング剤が好ましい。シランカップリング剤は樹脂に対する無機物質の分散性、相溶性が高く、リフレクターに高い機械的特性、寸法安定性を付与することができる。
シランカップリング剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン等のジシラザン;環状シラザン;トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、トリメトキシシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、プロペニルトリメトキシシラン、プロペニルトリエトキシシラン、ブテニルトリメトキシシラン、ブテニルトリエトキシシラン、ペンテニルトリメトキシシラン、ペンテニルトリエトキシシラン、ヘキセニルトリメトキシシラン、ヘキセニルトリエトキシシラン、ヘプテニルトリメトキシシラン、ヘプテニルトリエトキシシラン、オクテニルトリメトキシシラン、オクテニルトリエトキシシラン、ノネニルトリメトキシシラン、ノネニルトリエトキシシラン、デケニルトリメトキシシラン、デケニルトリエトキシシラン、ウンデケニルトリメトキシシラン、ウンデケニルトリエトキシシラン、ドデケニルトリメトキシシラン、ドデケニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、及びビニルトリアセトキシシラン等のアルキルシラン化合物;γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びN−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン等のアミノシラン化合物;等が挙げられる。
本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物は、上記材料に加えて、本願発明の効果を阻害しない範囲で分散剤が混合されていてもよい。分散剤としては、一般的に無機物質を含有する樹脂組成物に用いられるものを使用することができるが、シランカップリング剤が好ましい。シランカップリング剤は樹脂に対する無機物質の分散性、相溶性が高く、リフレクターに高い機械的特性、寸法安定性を付与することができる。
シランカップリング剤としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン等のジシラザン;環状シラザン;トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、トリメトキシシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、プロペニルトリメトキシシラン、プロペニルトリエトキシシラン、ブテニルトリメトキシシラン、ブテニルトリエトキシシラン、ペンテニルトリメトキシシラン、ペンテニルトリエトキシシラン、ヘキセニルトリメトキシシラン、ヘキセニルトリエトキシシラン、ヘプテニルトリメトキシシラン、ヘプテニルトリエトキシシラン、オクテニルトリメトキシシラン、オクテニルトリエトキシシラン、ノネニルトリメトキシシラン、ノネニルトリエトキシシラン、デケニルトリメトキシシラン、デケニルトリエトキシシラン、ウンデケニルトリメトキシシラン、ウンデケニルトリエトキシシラン、ドデケニルトリメトキシシラン、ドデケニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、及びビニルトリアセトキシシラン等のアルキルシラン化合物;γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、及びN−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン等のアミノシラン化合物;等が挙げられる。
[架橋処理剤]
本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物は、上記材料に加えて、本願発明の効果を阻害しない範囲で架橋処理剤が混合されていてもよい。架橋処理剤としては、飽和もしくは不飽和の環構造を有し、少なくとも1つの環を形成する原子のうち少なくとも1つの原子が、アリル基、メタクリル基、連結基を介したアリル基、及び連結基を介したメタクリル基のいずれかのアリル系置換基と結合してなる構造を有するものが好ましい。
かかる構造を有する架橋処理剤は、特に電子線硬化性樹脂と併用することで、良好な電子線硬化性を発揮し、リフレクターに優れた寸法安定性を付与することができる。
本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物は、上記材料に加えて、本願発明の効果を阻害しない範囲で架橋処理剤が混合されていてもよい。架橋処理剤としては、飽和もしくは不飽和の環構造を有し、少なくとも1つの環を形成する原子のうち少なくとも1つの原子が、アリル基、メタクリル基、連結基を介したアリル基、及び連結基を介したメタクリル基のいずれかのアリル系置換基と結合してなる構造を有するものが好ましい。
かかる構造を有する架橋処理剤は、特に電子線硬化性樹脂と併用することで、良好な電子線硬化性を発揮し、リフレクターに優れた寸法安定性を付与することができる。
飽和もしくは不飽和の環構造としては、シクロ環、ヘテロ環、芳香環等が挙げられる。環構造を形成する原子の数は、3〜12であることが好ましく、5〜8であることがより好ましく、6員環であることがさらに好ましい。また、連結基としては、エステル結合、エーテル結合、アルキレン基、(ヘテロ)アリーレン基等が挙げられる。
より具体的には、トリアリルイソシアヌレート、メチルジアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌル酸、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、トリメタリルイソシアヌレート、オルトフタル酸のジアリルエステル、イソフタル酸のジアリルエステル等が挙げられる。
より具体的には、トリアリルイソシアヌレート、メチルジアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌル酸、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、トリメタリルイソシアヌレート、オルトフタル酸のジアリルエステル、イソフタル酸のジアリルエステル等が挙げられる。
該架橋処理剤の分子量は、樹脂組成物中での分散性が良好であり、有効な架橋反応を起こすという点から、1000以下が好ましく、500以下がさらに好ましく、300以下であることがより好ましい。また、環構造の数は1〜3であることが好ましく、1又は2であることがより好ましく、1であることがさらに好ましい。
また、架橋処理剤の含有量は、樹脂100質量部に対して、0.5〜40質量部であることが好ましい。この含有量であると、ブリードアウトすることなく、かつ良好な硬化性を付与することができる。以上の観点から、架橋処理剤の含有量は1〜30質量部であることがさらに好ましく、5〜20質量部であることが特に好ましい。
また、架橋処理剤の含有量は、樹脂100質量部に対して、0.5〜40質量部であることが好ましい。この含有量であると、ブリードアウトすることなく、かつ良好な硬化性を付与することができる。以上の観点から、架橋処理剤の含有量は1〜30質量部であることがさらに好ましく、5〜20質量部であることが特に好ましい。
[その他の添加剤]
本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物は、上記材料に加えて、本願発明の効果を阻害しない範囲で種々の添加剤が含有されていてもよい。例えば、樹脂組成物の性質を改善する目的で、種々のウィスカー、シリコーンパウダー、熱可塑性エラストマー、有機合成ゴム、脂肪酸エステル、グリセリン酸エステル、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の内部離型剤や、ベンゾフェノン系、サリチル酸系、シアノアクリレート系、イソシアヌレート系、シュウ酸アニリド系、ベンゾエート系、ヒンダードアミン系、ベンゾトリアゾール系、フェノール系等の酸化防止剤や、ヒンダードアミン系、ベンゾエート系等の光安定剤といった添加剤を配合することができる。
本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物は、上記材料に加えて、本願発明の効果を阻害しない範囲で種々の添加剤が含有されていてもよい。例えば、樹脂組成物の性質を改善する目的で、種々のウィスカー、シリコーンパウダー、熱可塑性エラストマー、有機合成ゴム、脂肪酸エステル、グリセリン酸エステル、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の内部離型剤や、ベンゾフェノン系、サリチル酸系、シアノアクリレート系、イソシアヌレート系、シュウ酸アニリド系、ベンゾエート系、ヒンダードアミン系、ベンゾトリアゾール系、フェノール系等の酸化防止剤や、ヒンダードアミン系、ベンゾエート系等の光安定剤といった添加剤を配合することができる。
[リフレクター用樹脂組成物の調製]
本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物は、樹脂、無機物質、及び必要に応じて添加される架橋処理剤、その他の添加剤を所定比で混合して作製することができる。混合方法としては、2本ロールあるいは3本ロール、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー、2軸混練押出機等の撹拌機、ポリラボシステムやラボプラストミル等の溶融混練機等の公知の手段を適用することができる。これらは常温、冷却状態、加熱状態、常圧、減圧状態、加圧状態のいずれで行ってもよい。
本発明のリフレクターを形成する樹脂組成物は、樹脂、無機物質、及び必要に応じて添加される架橋処理剤、その他の添加剤を所定比で混合して作製することができる。混合方法としては、2本ロールあるいは3本ロール、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー、2軸混練押出機等の撹拌機、ポリラボシステムやラボプラストミル等の溶融混練機等の公知の手段を適用することができる。これらは常温、冷却状態、加熱状態、常圧、減圧状態、加圧状態のいずれで行ってもよい。
[リフレクターの形状]
リフレクター12の形状は、レンズ18の端部(接合部)の形状に準じており、通常、角形、円形、楕円形等の筒状又は輪状である。図1の概略断面図においては、リフレクター12は、筒状体(輪状体)であり、リフレクター12のすべての端面が基板14の表面に接触、固定されている。
また、リフレクター12は、凹部形状のキャビティを有する形状であり、リフレクター12の内面は、光半導体素子10からの光の指向性を高めるために、テーパー状に上方に広げられていてもよい。
また、リフレクター12は、レンズ18側の端部を、当該レンズ18の形状に応じた形に加工された場合には、レンズホルダーとしても機能させることができる。
リフレクター12の形状は、レンズ18の端部(接合部)の形状に準じており、通常、角形、円形、楕円形等の筒状又は輪状である。図1の概略断面図においては、リフレクター12は、筒状体(輪状体)であり、リフレクター12のすべての端面が基板14の表面に接触、固定されている。
また、リフレクター12は、凹部形状のキャビティを有する形状であり、リフレクター12の内面は、光半導体素子10からの光の指向性を高めるために、テーパー状に上方に広げられていてもよい。
また、リフレクター12は、レンズ18側の端部を、当該レンズ18の形状に応じた形に加工された場合には、レンズホルダーとしても機能させることができる。
[リフレクターの製造方法]
本発明に係るリフレクターの製造方法としては、特に限定されるものではないが、上記樹脂組成物を用いた射出成形による製造が好ましい。このとき、成形性の観点から、シリンダー温度は200〜400℃が好ましく、220〜320℃がより好ましい。また、金型温度は10〜170℃が好ましく、20〜150℃がより好ましい。
本発明に係るリフレクターは、さらに必要に応じて、成形工程の前又は後に、電離放射線照射処理を施しても良く、なかでも、電子線照射処理が好ましい。電子線照射処理を施すことによって、リフレクターの機械的特性、寸法安定性を向上させることができる。。
本発明に係るリフレクターの製造方法としては、特に限定されるものではないが、上記樹脂組成物を用いた射出成形による製造が好ましい。このとき、成形性の観点から、シリンダー温度は200〜400℃が好ましく、220〜320℃がより好ましい。また、金型温度は10〜170℃が好ましく、20〜150℃がより好ましい。
本発明に係るリフレクターは、さらに必要に応じて、成形工程の前又は後に、電離放射線照射処理を施しても良く、なかでも、電子線照射処理が好ましい。電子線照射処理を施すことによって、リフレクターの機械的特性、寸法安定性を向上させることができる。。
<封止樹脂>
本発明に係るリフレクターのキャビティは、光半導体素子を封止するとともに光半導体素子から発せられた光を外部に透過させることが可能な樹脂(封止樹脂)で封止されていることが好ましい。ワイヤーボンディング実装において、リード線に直接接触することにより加わる力、及び、間接的に加わる振動、衝撃等により、光半導体素子との接続部、及び/又は、電極との接続部からリード線が外れたり、切断したり、短絡したりすることによって生じる電気的な不具合を防止することができる。また、同時に、湿気、塵埃等から光半導体素子を保護し、長期間に渡って信頼性を維持することができる。
封止樹脂として用いられるものとしては、特に限定されるものではないが、シリコーン樹脂、エポキシシリコーン樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらのうち、耐熱性、耐候性、低収縮性及び耐変色性の観点から、シリコーン樹脂が好ましい。さらに該封止樹脂は、必要に応じて蛍光体などの光の波長を変換する物質が含有されていてもよい。
本発明に係るリフレクターのキャビティは、光半導体素子を封止するとともに光半導体素子から発せられた光を外部に透過させることが可能な樹脂(封止樹脂)で封止されていることが好ましい。ワイヤーボンディング実装において、リード線に直接接触することにより加わる力、及び、間接的に加わる振動、衝撃等により、光半導体素子との接続部、及び/又は、電極との接続部からリード線が外れたり、切断したり、短絡したりすることによって生じる電気的な不具合を防止することができる。また、同時に、湿気、塵埃等から光半導体素子を保護し、長期間に渡って信頼性を維持することができる。
封止樹脂として用いられるものとしては、特に限定されるものではないが、シリコーン樹脂、エポキシシリコーン樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。これらのうち、耐熱性、耐候性、低収縮性及び耐変色性の観点から、シリコーン樹脂が好ましい。さらに該封止樹脂は、必要に応じて蛍光体などの光の波長を変換する物質が含有されていてもよい。
<光半導体素子>
光半導体素子は、放射光(一般に、白色光LEDにおいてはUV又は青色光)を放出する、例えば、AlGaAs、AlGaInP、GaP又はGaNからなる活性層を、n型及びp型のクラッド層により挟んだダブルヘテロ構造を有する半導体チップ(発光体)であり、例えば、一辺の長さが0.5mm程度の六面体の形状をしている。そして、ワイヤーボンディング実装の形態の場合には、リード線を介してリード部に接続されている。
光半導体素子は、放射光(一般に、白色光LEDにおいてはUV又は青色光)を放出する、例えば、AlGaAs、AlGaInP、GaP又はGaNからなる活性層を、n型及びp型のクラッド層により挟んだダブルヘテロ構造を有する半導体チップ(発光体)であり、例えば、一辺の長さが0.5mm程度の六面体の形状をしている。そして、ワイヤーボンディング実装の形態の場合には、リード線を介してリード部に接続されている。
<光半導体実装用基板>
本願発明の光半導体実装用基板は、上記半導体発光装置に好適に用いられ、基板14及び凹部形状のキャビティを有するリフレクター12を備える。該リフレクターは、上述のように、無機物質を含有する樹脂組成物により形成され、該リフレクターを、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲の中で強度が最大となる回折ピークのピーク強度P1と、回折角2θが24度超から70度の範囲で強度が最大となる回折ピークのピーク強度P2の強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下であり、かつ該リフレクターの灰分が60質量%以上であることを特徴とする。
本願発明の光半導体実装用基板は、上記半導体発光装置に好適に用いられ、基板14及び凹部形状のキャビティを有するリフレクター12を備える。該リフレクターは、上述のように、無機物質を含有する樹脂組成物により形成され、該リフレクターを、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲の中で強度が最大となる回折ピークのピーク強度P1と、回折角2θが24度超から70度の範囲で強度が最大となる回折ピークのピーク強度P2の強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下であり、かつ該リフレクターの灰分が60質量%以上であることを特徴とする。
<光半導体実装用基板の製造方法>
本発明の光半導体実装用基板の製造方法の一例について、図2を参照しつつ説明するが、本発明の光半導体実装用基板の製造方法は、この例によってなんら限定されるものではない。
まず、基板(金属フレーム又はリードフレーム)14上にリフレクターを形成するための樹脂組成物を、所定形状のキャビティ空間を備える金型を用いたトランスファー成形、圧縮成形、射出成形等により成形し、所定形状のリフレクターを複数有する成形体を得る。リフレクターを複数個、同時に作製することができるので効率的であり、射出成形が好ましい手法である。このようにして得た成形体は必要に応じて電子線照射等の硬化過程を経てもよい。この段階、すなわち基板上にリフレクターを載置したものが光半導体実装用基板(図2(a))である。
本発明の光半導体実装用基板の製造方法の一例について、図2を参照しつつ説明するが、本発明の光半導体実装用基板の製造方法は、この例によってなんら限定されるものではない。
まず、基板(金属フレーム又はリードフレーム)14上にリフレクターを形成するための樹脂組成物を、所定形状のキャビティ空間を備える金型を用いたトランスファー成形、圧縮成形、射出成形等により成形し、所定形状のリフレクターを複数有する成形体を得る。リフレクターを複数個、同時に作製することができるので効率的であり、射出成形が好ましい手法である。このようにして得た成形体は必要に応じて電子線照射等の硬化過程を経てもよい。この段階、すなわち基板上にリフレクターを載置したものが光半導体実装用基板(図2(a))である。
<半導体発光装置の製造方法>
続いて、本発明の半導体発光装置の製造方法の一例について、図2を参照しつつ説明するが、本発明の半導体発光装置の製造方法は、この例によってなんら限定されるものではない。
上記光半導体実装用基板に、別途、準備したLEDチップ等の光半導体素子10を配置する(図2(b))。この際、光半導体素子10を固定するために、接着剤や接合部材を用いてもよい。
次に、図2(c)に示すように、リード線16を設けて、光半導体素子とリード部(電極)を電気的に接続する。その際には、リード線の接続を良好にするために、100〜250℃で5〜20分間加熱することが好ましい。
続いて、本発明の半導体発光装置の製造方法の一例について、図2を参照しつつ説明するが、本発明の半導体発光装置の製造方法は、この例によってなんら限定されるものではない。
上記光半導体実装用基板に、別途、準備したLEDチップ等の光半導体素子10を配置する(図2(b))。この際、光半導体素子10を固定するために、接着剤や接合部材を用いてもよい。
次に、図2(c)に示すように、リード線16を設けて、光半導体素子とリード部(電極)を電気的に接続する。その際には、リード線の接続を良好にするために、100〜250℃で5〜20分間加熱することが好ましい。
その後、図2(d)に示すように、リフレクターのキャビティに封止樹脂を充填し、硬化させて封止部22を作製する。
次に、図2(e)に示すように、リフレクターのほぼ中央(点線部)で、ダイシングなどの方法で個片化し、図1に示す半導体発光装置を得る。必要に応じて、封止部22上にレンズ18を配設することができる。なおその場合は、封止樹脂が未硬化の状態でレンズ18を載置してから、封止樹脂を硬化させてもよい。
該半導体発光装置を配線基板24上に接続し、実装したものが図2(f)である。半導体発光装置を配線基板上に実装する方法は、特に限定されるものではないが、溶融させた半田を用いて行うことが好ましい。より具体的には、配線基板上に半田を設けておき、その半田上にパッケージを載せてから、リフロー炉により一般的な半田の溶融温度である220〜270℃に加熱して、半田を溶融させて配線基板上に半導体発光装置を実装する方法(半田リフロー法)である。上記の半田を用いる方法で使用する半田は、周知のものが使用できる。
次に、図2(e)に示すように、リフレクターのほぼ中央(点線部)で、ダイシングなどの方法で個片化し、図1に示す半導体発光装置を得る。必要に応じて、封止部22上にレンズ18を配設することができる。なおその場合は、封止樹脂が未硬化の状態でレンズ18を載置してから、封止樹脂を硬化させてもよい。
該半導体発光装置を配線基板24上に接続し、実装したものが図2(f)である。半導体発光装置を配線基板上に実装する方法は、特に限定されるものではないが、溶融させた半田を用いて行うことが好ましい。より具体的には、配線基板上に半田を設けておき、その半田上にパッケージを載せてから、リフロー炉により一般的な半田の溶融温度である220〜270℃に加熱して、半田を溶融させて配線基板上に半導体発光装置を実装する方法(半田リフロー法)である。上記の半田を用いる方法で使用する半田は、周知のものが使用できる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
(リフレクター用樹脂組成物の調製)
製造例1
ポリメチルペンテン TPX MX002(三井化学(株)製)100質量部に対して、無機物質として、酸化亜鉛「酸化亜鉛1種」(堺化学工業(株)製、平均粒径0.60μm)450質量部、補強材として、ガラス繊維 SS05DE−413SP(日東紡績(株)製、平均繊維長70μm、平均繊維径6.5μm)120質量部、架橋処理剤として、トリアリルイソシアネート(日本化成(株)製、分子量249.3、以下「TAIC」と記載する。)18.5質量部、酸化防止剤としてIRGANOX1010(BASF・ジャパン(株)製)5質量部、及びPEP−36((株)ADEKA製)0.5質量部、離型剤としてSZ−2000(堺化学工業(株)製)0.5質量部、分散剤としてKBM−3063(信越シリコーン(株)製)7質量部を配合、混練し、樹脂組成物1を得た。なお、混練はポリラボシステム(バッチ式2軸)で行った。配合を表1に記す。
製造例1
ポリメチルペンテン TPX MX002(三井化学(株)製)100質量部に対して、無機物質として、酸化亜鉛「酸化亜鉛1種」(堺化学工業(株)製、平均粒径0.60μm)450質量部、補強材として、ガラス繊維 SS05DE−413SP(日東紡績(株)製、平均繊維長70μm、平均繊維径6.5μm)120質量部、架橋処理剤として、トリアリルイソシアネート(日本化成(株)製、分子量249.3、以下「TAIC」と記載する。)18.5質量部、酸化防止剤としてIRGANOX1010(BASF・ジャパン(株)製)5質量部、及びPEP−36((株)ADEKA製)0.5質量部、離型剤としてSZ−2000(堺化学工業(株)製)0.5質量部、分散剤としてKBM−3063(信越シリコーン(株)製)7質量部を配合、混練し、樹脂組成物1を得た。なお、混練はポリラボシステム(バッチ式2軸)で行った。配合を表1に記す。
製造例2
製造例1において、無機物質を、酸化亜鉛「微細酸化亜鉛」(堺化学工業(株)製、平均粒径0.29μm)に変更したこと以外は製造例1と同様にして樹脂組成物2を得た。製造例1と同様に、配合を表1に記す。
製造例3
製造例1において、酸化亜鉛「酸化亜鉛1種」の配合量を150質量部とし、かつガラス繊維SS05DE−413SPの配合量を60質量部としたこと以外は、製造例1と同様にして樹脂組成物3を得た。製造例1と同様に、配合を表1に記す。
製造例1において、無機物質を、酸化亜鉛「微細酸化亜鉛」(堺化学工業(株)製、平均粒径0.29μm)に変更したこと以外は製造例1と同様にして樹脂組成物2を得た。製造例1と同様に、配合を表1に記す。
製造例3
製造例1において、酸化亜鉛「酸化亜鉛1種」の配合量を150質量部とし、かつガラス繊維SS05DE−413SPの配合量を60質量部としたこと以外は、製造例1と同様にして樹脂組成物3を得た。製造例1と同様に、配合を表1に記す。
比較製造例1
製造例1において、酸化亜鉛「酸化亜鉛1種」の配合量を100質量部とし、かつガラス繊維SS05DE−413SPの配合量を30質量部とし、かつTAICの配合量を4質量部としたこと以外は製造例1と同様にして比較樹脂組成物1を得た。製造例1と同様に、配合を表1に記す。
製造例1において、酸化亜鉛「酸化亜鉛1種」の配合量を100質量部とし、かつガラス繊維SS05DE−413SPの配合量を30質量部とし、かつTAICの配合量を4質量部としたこと以外は製造例1と同様にして比較樹脂組成物1を得た。製造例1と同様に、配合を表1に記す。
比較製造例2
製造例1において、酸化亜鉛を配合せず、またTAICの配合量を6質量部としたこと以外は製造例1と同様にして比較樹脂組成物2を得た。製造例1と同様に、配合を表1に記す。
製造例1において、酸化亜鉛を配合せず、またTAICの配合量を6質量部としたこと以外は製造例1と同様にして比較樹脂組成物2を得た。製造例1と同様に、配合を表1に記す。
実施例1
製造例1にて調製した樹脂組成物1を用いて、射出成形機TR55EH((株)ソディック製、スクリュー径φ22mm)により、光反射層として銀メッキを施した、銅からなる基板(リードフレーム)(75mm×62mm×0.25mm)上に外形寸法:30mm×30mm、厚み:0.35mmとなるようなリフレクターを複数有する成形体を得た。射出成形の条件はシリンダー温度220〜320℃、金型温度20〜150℃の間で、樹脂組成物に応じてそれぞれ適宜設定した。各成形体について、加速電圧800kV、吸収線量400kGyにて電子線を照射し、光半導体実装用基板を得た。
上記により作製した各光半導体実装用基板のパッド部に、それぞれ別途準備したLED素子(発光色:青)を配置し、接着剤により固定した。リード線により、LED素子とリード部を接続した後ダイシングして個片化し、半導体発光装置を得た。
製造例1にて調製した樹脂組成物1を用いて、射出成形機TR55EH((株)ソディック製、スクリュー径φ22mm)により、光反射層として銀メッキを施した、銅からなる基板(リードフレーム)(75mm×62mm×0.25mm)上に外形寸法:30mm×30mm、厚み:0.35mmとなるようなリフレクターを複数有する成形体を得た。射出成形の条件はシリンダー温度220〜320℃、金型温度20〜150℃の間で、樹脂組成物に応じてそれぞれ適宜設定した。各成形体について、加速電圧800kV、吸収線量400kGyにて電子線を照射し、光半導体実装用基板を得た。
上記により作製した各光半導体実装用基板のパッド部に、それぞれ別途準備したLED素子(発光色:青)を配置し、接着剤により固定した。リード線により、LED素子とリード部を接続した後ダイシングして個片化し、半導体発光装置を得た。
実施例2及び実施例3
実施例1において、製造例2及び3にて調製した樹脂組成物2及び樹脂組成物3をそれぞれ用いたこと以外は、実施例1と同様にして光半導体実装用基板及び半導体発光装置を得た。
実施例1において、製造例2及び3にて調製した樹脂組成物2及び樹脂組成物3をそれぞれ用いたこと以外は、実施例1と同様にして光半導体実装用基板及び半導体発光装置を得た。
比較例1及び2
比較製造例1及び2にて調製した比較樹脂組成物1及び2を用いて、それぞれ実施例1と同様にして光半導体実装用基板及び半導体発光装置を得た。
比較製造例1及び2にて調製した比較樹脂組成物1及び2を用いて、それぞれ実施例1と同様にして光半導体実装用基板及び半導体発光装置を得た。
(評価方法)
(1)回折ピーク強度比(P1/P2)
各実施例及び比較例にて作製した光半導体実装用基板をX線回折装置の試料台の上に置き、下記の条件でX線回折測定を行った。測定結果を表2に示す。
X線回折測定条件
装置名;Smart Lab((株)リガク製)
線源;CuKα線(波長;1.5418Å)
走査軸;2θ/θ
管電圧;45kV
管電流;200mA
スリット;soller slit 5.0度
スキャンスピード;5.5度/分
スキャンステップ;0.05度
(1)回折ピーク強度比(P1/P2)
各実施例及び比較例にて作製した光半導体実装用基板をX線回折装置の試料台の上に置き、下記の条件でX線回折測定を行った。測定結果を表2に示す。
X線回折測定条件
装置名;Smart Lab((株)リガク製)
線源;CuKα線(波長;1.5418Å)
走査軸;2θ/θ
管電圧;45kV
管電流;200mA
スリット;soller slit 5.0度
スキャンスピード;5.5度/分
スキャンステップ;0.05度
(2)灰分
各実施例及び比較例にて作製した光半導体実装用基板からリフレクターのみを切り出したものを測定試料とし、JIS K 7250−1(ISO 3451−1)のA法(直接灰化法)に基づいて下記の通り灰分を測定した。
まず、800℃に加熱されたマッフル炉(FO310 ヤマト科学(株)製)で、恒量になるまでるつぼを加熱した後、デシケータ中で室温になるまで冷却した。次いで、電子小型天秤(AG104 メトラー・トレド(株)製)で0.1mgの桁までるつぼの質量を測定した。次に試料を送風定温恒温器(DKM400 ヤマト科学(株)製)で60℃2〜5時間予備乾燥した後、るつぼに全量を移して電子小型天秤で0.1 mgの桁まで質量を測定し、その値からるつぼの質量を差し引いて灰化前の試料の質量とした。その後試料の入ったるつぼを800℃に加熱されたマッフル炉に入れて 2時間灰化を行い、電子小型天秤で灰化後の質量を0.1mgの桁まで測定し、その値からるつぼの質量を差し引いて灰化後の試料の質量とした。灰化前の試料の質量に対する灰化後の試料の質量を百分率で表し、その値を灰分とした。測定結果を表2に示す。
各実施例及び比較例にて作製した光半導体実装用基板からリフレクターのみを切り出したものを測定試料とし、JIS K 7250−1(ISO 3451−1)のA法(直接灰化法)に基づいて下記の通り灰分を測定した。
まず、800℃に加熱されたマッフル炉(FO310 ヤマト科学(株)製)で、恒量になるまでるつぼを加熱した後、デシケータ中で室温になるまで冷却した。次いで、電子小型天秤(AG104 メトラー・トレド(株)製)で0.1mgの桁までるつぼの質量を測定した。次に試料を送風定温恒温器(DKM400 ヤマト科学(株)製)で60℃2〜5時間予備乾燥した後、るつぼに全量を移して電子小型天秤で0.1 mgの桁まで質量を測定し、その値からるつぼの質量を差し引いて灰化前の試料の質量とした。その後試料の入ったるつぼを800℃に加熱されたマッフル炉に入れて 2時間灰化を行い、電子小型天秤で灰化後の質量を0.1mgの桁まで測定し、その値からるつぼの質量を差し引いて灰化後の試料の質量とした。灰化前の試料の質量に対する灰化後の試料の質量を百分率で表し、その値を灰分とした。測定結果を表2に示す。
(3)寸法安定性
各実施例及び比較例にて作製した光半導体実装用基板をダイシングして個片化したものについて、デジタルマイクロスコープ(VHX1000 (株)キーエンス製)にて倍率を適宜調節し、縦方向と横方向の寸法を測定した。次に、表面温度265℃に設定したホットプレート上で20秒間加熱した。加熱後の個片について、加熱前と同様にデジタルマイクロスコープで縦方向と横方向の寸法を測定した。上記個片の加熱前後の寸法差から、寸法変化率を算出した。寸法変化率は上記個片の縦方向と横方向についてそれぞれ算出し、このときの寸法変化率がより大きかった方向の結果を寸法安定性として、測定結果を表2に示す。上記個片を、265℃で20秒間放置することは、加熱して半田を溶融させて半導体発光装置を固定するなどの半導体発光装置の配線基板への実装における高熱処理を想定した条件である。
各実施例及び比較例にて作製した光半導体実装用基板をダイシングして個片化したものについて、デジタルマイクロスコープ(VHX1000 (株)キーエンス製)にて倍率を適宜調節し、縦方向と横方向の寸法を測定した。次に、表面温度265℃に設定したホットプレート上で20秒間加熱した。加熱後の個片について、加熱前と同様にデジタルマイクロスコープで縦方向と横方向の寸法を測定した。上記個片の加熱前後の寸法差から、寸法変化率を算出した。寸法変化率は上記個片の縦方向と横方向についてそれぞれ算出し、このときの寸法変化率がより大きかった方向の結果を寸法安定性として、測定結果を表2に示す。上記個片を、265℃で20秒間放置することは、加熱して半田を溶融させて半導体発光装置を固定するなどの半導体発光装置の配線基板への実装における高熱処理を想定した条件である。
(4)反射率
各実施例及び比較例にて作製した半導体発光装置について、リフレクター部の波長230〜780nmにおける光反射率を反射率測定装置MCPD-9800(大塚電子(株)製)を使用して測定した。波長450nmの反射率の結果を表2に示す。
各実施例及び比較例にて作製した半導体発光装置について、リフレクター部の波長230〜780nmにおける光反射率を反射率測定装置MCPD-9800(大塚電子(株)製)を使用して測定した。波長450nmの反射率の結果を表2に示す。
(5)耐熱試験後反射率
各実施例及び比較例にて作製した半導体発光装置について、200℃に設定したオーブンにて、35時間加熱した。その後、充分冷却した後、リフレクター部の波長230〜780nmにおける光反射率を反射率測定装置MCPD-9800(大塚電子(株)製)を使用して測定した。波長450nmの反射率の結果を、耐熱試験後反射率として表2に示す。
各実施例及び比較例にて作製した半導体発光装置について、200℃に設定したオーブンにて、35時間加熱した。その後、充分冷却した後、リフレクター部の波長230〜780nmにおける光反射率を反射率測定装置MCPD-9800(大塚電子(株)製)を使用して測定した。波長450nmの反射率の結果を、耐熱試験後反射率として表2に示す。
実施例1、2及び3は、寸法安定性1%以下、反射率90%以上、かつ、耐熱試験後反射率が65%以上であり、半導体発光装置として良好な性能が得られた。
一方、比較例1は、寸法安定性は10%を超え、かつ、耐熱試験後反射率が65%未満であり、半導体発光装置として十分な性能を満たせなかった。さらに比較例2は寸法安定性10%以上、かつ、反射率46%であり、半導体発光装置として十分な性能を満たせなかった。
上記の結果から、基板、凹部形状のキャビティを有するリフレクター、及び光半導体素子を少なくとも備えた半導体発光装置であって、該リフレクターが無機物質を含有する樹脂組成物により形成され、該リフレクターを、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P1と回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P2の強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下であり、かつ灰分が60質量%以上であることで、寸法安定性が高く、耐熱試験での耐久性が高い優れた半導体発光装置とすることができた。
一方、比較例1は、寸法安定性は10%を超え、かつ、耐熱試験後反射率が65%未満であり、半導体発光装置として十分な性能を満たせなかった。さらに比較例2は寸法安定性10%以上、かつ、反射率46%であり、半導体発光装置として十分な性能を満たせなかった。
上記の結果から、基板、凹部形状のキャビティを有するリフレクター、及び光半導体素子を少なくとも備えた半導体発光装置であって、該リフレクターが無機物質を含有する樹脂組成物により形成され、該リフレクターを、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P1と回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P2の強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下であり、かつ灰分が60質量%以上であることで、寸法安定性が高く、耐熱試験での耐久性が高い優れた半導体発光装置とすることができた。
本発明によれば、リフレクターが極めて高い反射性を有し、かつ寸法安定性に優れる半導体発光装置及び光半導体実装用基板を提供することができる
1;半導体発光装置、 10;半導体素子、 12;リフレクター、 13a;パッド部、 13b;リード部、 14;基板(金属フレーム、リードフレーム)、 15;絶縁部、 16;リード線、 18;レンズ、 22;封止部、 24;配線基板
Claims (20)
- 基板、凹部形状のキャビティを有するリフレクター、及び光半導体素子を少なくとも備えた半導体発光装置であって、該リフレクターが無機物質を含有する樹脂組成物により形成され、該リフレクターを、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P1と、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P2との強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下であり、かつ該リフレクターの灰分が60質量%以上であることを特徴とする半導体発光装置。
- 前記回折角2θが0度から24度の範囲の回折ピークのうち、強度が最大となる回折ピークが2θ=9.3±1度、13.4±1度、16.7±1度、及び18.3±1度のいずれかである請求項1に記載の半導体発光装置。
- 前記回折角2θが0度から24度の範囲の回折ピークが、少なくとも2θ=9.3±1度、13.4±1度、16.7±1度、18.3±1度の回折ピークの組合せを有する請求項1又は2に記載の半導体発光装置。
- 前記回折角2θが24度超から70度の範囲の回折ピークが、少なくとも2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度の回折ピークの組合せを有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 前記回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度が最大となる回折ピークが2θ=9.3±1度である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 前記回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークが2θ=36.3±1度である請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 前記無機物質として、酸化亜鉛を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 前記光半導体素子がLED素子である請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 前記リフレクターのキャビティに封止樹脂が充填されてなる請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 前記樹脂組成物がさらに架橋処理剤を含む請求項1〜9のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 基板及び凹部形状のキャビティを有するリフレクターを備えた光半導体実装用基板であって、該リフレクターが無機物質を含有する樹脂組成物により形成され、該リフレクターを、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、回折角2θが24度超から70度の範囲の回折ピークのうち、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P1と、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P2の強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下であり、かつ該リフレクターの灰分が60質量%以上であることを特徴とする光半導体実装用基板。
- 前記回折角2θが0度から24度の範囲の回折ピークのうち、強度が最大となる回折ピークが2θ=9.3±1度、13.4±1度、16.7±1度、及び18.3±1度のいずれかである請求項11に記載の光半導体実装用基板。
- 前記回折角2θが0度から24度の範囲の回折ピークが、少なくとも2θ=9.3±1度、13.4±1度、16.7±1度、18.3±1度の回折ピークの組合せを有する請求項11又は12に記載の光半導体実装用基板。
- 前記回折角2θが24度超から70度の範囲の回折ピークが、少なくとも2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度の回折ピークの組合せを有する請求項11〜13のいずれか1項に記載の光半導体実装用基板。
- 前記回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度が最大となる回折ピークが2θ=9.3±1度である、請求項11〜14のいずれか1項に記載の光半導体実装用基板。
- 前記回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークが2θ=36.3±1度である請求項11〜15のいずれか1項に記載の光半導体実装用基板。
- 無機物質として、酸化亜鉛を含む、請求項11〜16のいずれか1項に記載の光半導体実装用基板。
- 前記リフレクターのキャビティに封止樹脂が充填されてなる請求項11〜17のいずれか1項に記載の光半導体実装用基板。
- 前記樹脂組成物がさらに架橋処理剤を含む請求項11〜18のいずれか1項に記載の光半導体実装用基板。
- 無機物質を含有する樹脂組成物により形成されるリフレクターであって、CuKα線(波長1.5418Å)を用いたX線回折法によって測定したスペクトルにおいて、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークが2θ=31.8±1度、34.5±1度、36.3±1度、47.6±1度、56.7±1度、62.9±1度、66.5±1度、68.0±1度、69.2±1度のいずれかであり、回折角2θが0度から24度の範囲のうち、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P1と、回折角2θが24度超から70度の範囲で、強度が最大となる回折ピークのピーク強度P2との強度比(P1/P2)が、0.01以上0.07以下であり、かつ灰分が60質量%以上であることを特徴とする半導体発光装置用リフレクター。
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