JP2017068077A - 駆動伝達装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
駆動伝達装置70は、駆動モータから駆動力が伝達される第一回転体たる感光体ギヤ82、感光体ドラムのドラム軸40aの端部に取り付けられた第二回転体たるカップリング部材41、感光体ギヤ82とカップリング部材41とを駆動連結する連結部材90、感光体ギヤ82に取り付けられた連結部材90をカップリング部材側へ付勢するコイルスプリング73などを備えている。
以下の説明では、軸方向をX方向、駆動側突起部および従動突起部の突出方向をY方向、X方向およびY方向いずれにも直交する方向をZ方向として説明する。
連結部材90は、樹脂成型品であり、第一挿入部90a、第二挿入部90b、連結部93は、樹脂材料からなる一体物である。連結部材90の形成に用いられる樹脂としては、機械的強度に優れ、耐摩耗性、摺動性がよいポリアセタール樹脂(POM)を好適に用いることができる。
図6(a)に示すように、連結部材90に駆動側球状部91側が開口した穴形状の肉抜き部193を設けて、連結部材90の厚みを抑えてヒケを抑制しようとした場合、金型構造としては、図6(b)に示すようになる。すなわち、Y1方向に移動する第一金型391と、Y2方向に移動する第二金型392と、X1方向に移動する第三金型393とを有する金型構造である。このような肉抜きとした場合、軸方向に長い穴形状の肉抜き部193を形成する第三金型393を、成型された連結部材から引き抜くために、X1方向に大きく移動させる必要が生じる。また、第三金型393の穴形状の肉抜き部193を形成する部分は、強度などの問題で最低φ8mmは必要であり、連結部材90の小型化を図ることが困難である。
図7(a)は、連結部材90の成型例を示す横断面図であり、図7(b)は、図7(a)のA−A縦断面図であり、図7(c)は、図7(a)のB−B縦断面図である。また、図7(d)は、図7(a)のC−C縦断面図である。
肉抜き部93aをY方向に延びる直線部分とZ方向に延びる直線部分とからなる断面十字形状とすることにより、図7(c)に示すように、第一金型391と第二金型392とで形成することができる。また、図7(b),図7(d)に示すように、各球状部91,92の第二大円部91b,92b、第三大円部91c,92cを、連結部の肉抜き部と同様にして第一金型391と第二金型392とにより成型することができる。これにより、図7(a)に示すように、Y1方向に移動する第一金型391と、Y2方向に移動する第二金型392とで、連結部材90を成型することができ、図6に示す従来例よりも少ない金型で連結部材90を成型することができる。また、図6に示した構成に比べて、連結部材の小型化が可能となる。また、連結部材の軸方向長さが長くなっても、従動側球状部、連結部、駆動側球状部の肉厚を均等にすることができる。これにより、連結部材を軸方向に長い形状としても、ヒケの影響による精度低下を抑制することができる。
感光体ギヤ82は、ポリアセタール樹脂(POM)からなる樹脂成型品であり、回転中心に連結部材90の第一挿入部90aが挿入される駆動側筒状部82aを有している。駆動側筒状部82aには、第一挿入部90aの駆動側球状部91が挿入される駆動側穴部87と、第一挿入部90aの駆動側突起部94a,94bが挿入される駆動側溝部85が回転方向に180°の間隔を開けて2つ設けられている。また、駆動側筒状部82aには、一方の駆動側溝部85に回転方向で隣接して、第一駆動側突起部94aを案内する第一案内溝部86aと、他方の駆動側溝部85に回転方向で隣接して第二駆動側突起部94bを案内する位相合わせ用溝部たる第二案内溝部86bとを有している。一方の駆動側溝部85と第一案内溝部86aとは、奥側で連通部84により連通しており、同様に他方の駆動側溝部85と第二案内溝部86bも奥側で連通部84により連通している。
本実施形態の画像形成装置においては、装置の軸方向の小型化を図るため、連結部材90の長さを極力短くしたいという要望がある。そこで、本実施形態では、図10(b)に示すように、第二挿入部90bの回転方向の最大外径R1を、駆動側筒状部82aの内径R2(より詳しくは、駆動側穴部87の内径)以下とした。本実施形態のように、各従動側突起部95aの高さが同じ場合、第二挿入部90bの最大外径R1は、各従動側突起部と接する外接円の直径となる。一方、従動側突起部95aの高さが互いに異なる場合、第二挿入部90bの回転方向の最大外径R1は、以下のようになる。すなわち、各従動側突起部のうち、最も高い従動側突起部の回転方向一端から従動側球状部95aの中心までの長さの2倍が、第二挿入部90bの回転方向の最大外径となる。このように、第二挿入部90bの最大外径R1を、駆動側筒状部82aの内径R2以下とすることで、図10(a)に示すように、駆動側突起部94a,94bの従動側端部(カップリング部材側端部)から従動側突起部95aの駆動側端部(感光体ギヤ側端部)までの長さL1を、駆動側筒状部82aの従動側端部から連通部84までの長さL2よりも短かくすることができる。
まず、図8に示すように、コイルスプリング73を、駆動側筒状部82aの駆動側穴部87に入れ込む。次に、第一駆動側突起部94aが第一案内溝部86aに挿入され、第二駆動側突起部94bが第二案内溝部86bに挿入されるように、感光体ギヤ82に対して連結部材の回転方向位置を調整する。
図13に示すように、軸受け100には、外周面が奥側側板1bの穴部に嵌合し、内周面が感光体ギヤの駆動側筒状部を回転自在に受ける筒状の受け部101と、規制突起部102とを有している。
図14に示すように連結部材90を、感光体ギヤ82の駆動側筒状部82aに押し込んでいくと、駆動側突起部94a,94bが連通部84に到達する前に、連結部材90のバネ受96が、規制突起部102に突き当たる。これにより、駆動側溝部85内の駆動側突起部94a,94bが連通部84まで移動する前に、連結部材90の軸方向の移動が規制される。その結果、連結部材90を感光体ギヤ82に対して相対的に回転させても、駆動側溝部85内の駆動側突起部94a,94bが連通部84を通って、案内溝部へ移動することがない。これにより、感光体ギヤ82を軸受け100を介して奥側側板に支持した後は、連結部材90が感光体ギヤ82から抜け出すことがない。
カップリング部材41は、軸挿入部41a、従動側筒状部41bを備えている。カップリング部材41としては、機械的強度に優れ、耐摩耗性、摺動性がよいポリアセタール樹脂(POM)で形成するのが好適である。
位相合わせ凸部144が、図中下側に位置する状態で、カップリング部材41と連結部材90とを連結しようとすると、従動側球状部92の第三従動側大円部92cが位相合わせ凸部144に突き当たる。その結果、従動側球状部92が、カップリング部材41の従動側筒状部41bに挿入できず、従動側突起部95aが従動側溝部142に挿入されず、駆動連結できない。すなわち、位相合わせ凸部144が、従動側球状部92の第三従動側大円部92cが切りかかれた部分と回転方向の位相が合っているときに、従動側球状部92が従動側筒状部41bに挿入され、従動側突起部95aが従動側溝部142に挿入され、駆動連結が行われる。すなわち、本実施形態では、位相合わせ凸部144と、従動側球状部92の第三従動側大円部92cが切りかかれた切り欠き部分とで、第二位相合わせ部を構成している。
本実施形態においては、従動側突起部95aは、回転方向に180°の間隔を開けて設けられている。そのため、従動側突起部95aと従動側溝部142との回転方向の位相が合っている状態から、カップリング部材を180°回転させても、従動側突起部95aと従動側溝部142との回転方向の位相が合う。その結果、感光体ドラム40は、規定の位相に対して180°位相がずれた状態で、装置本体に組みつけられるおそれがあり、色ずれが生じるおそれがある。
図18(a)に示すように、位相合わせ凸部144の高さが、連結部材90が傾いていないときは、第一従動側大円部92aの側面に対して所定の隙間を有するような高さとなっている。この隙間は、図18(b)に示すように、連結部材90の従動側突起部95aの突出方向と直交する方向の最大傾斜角度+θ1傾いても、第一従動側大円部92aが、位相合わせ凸部144に接触しない隙間となっている。
位相合わせ凸部144は、図19(a)に示すように、断面が中央から端部に向かうにつれて高さが低くなるような山型形状をしている。そして、位相合わせ凸部144の傾斜面の傾斜角度θ3を、図19(b)や、図19(c)に示すように、連結部材90が、従動側突起部95aの突出方向と平行な方向に最大傾斜角度θ2で傾いたときに、第一従動側大円部92aの側面が位相合わせ凸部144に当接しないような角度に設定さている。
上述では、連結部材とカップリング部材との間の速度変動について説明したが、駆動側突起部が、半球状の場合は、感光体ギヤと連結部材との間において、連結部材が、1/2周期で速度変動が生じてしまう。
図25に示すように、図24に示した従来構成の場合に比べて、感光体ドラムの速度変動を十分に抑制できていることがわかる。
また、突起部(95a,94a,94b)の溝部(42,85)の側面と当接する溝部当接箇所が円弧面の場合、円弧の中心角θyを、連結部材90の突起部の突出方向と直交する方向の最大傾斜角度θ1の2倍以上にする。これにより、連結部材90が最大傾斜角度θ1で傾いたときも、突起部(95a、94a,94b)の円弧面を、溝部(142,85)の側面に当接させることができる。これにより、連結部材90が最大傾斜角度θ1で傾いたときも、突起部の突出方向からみたときの溝部と突起部との接触を点接触にすることができスムーズに連結部材90を傾かせることができる。
(態様1)
回転中心に穴部を有する感光体ギヤ82などの第一回転体と、回転中心に穴部を有するカップリング部材41などの第二回転体と、第一回転体の穴部の内周面に設けられた軸方向に延びる駆動側溝部85などの第一溝部と、第二回転体の穴部の内周面に設けられた軸方向に延びる従動側溝部142などの第二溝部と、前記第一溝部に係合する径方向に突出した駆動側突起部94a,94bなどの第一突起部を有し、第一回転体の穴部に挿入される第一挿入部90a、第二溝部に係合する径方向に突出した従動側突起部95aなどの突起部を有し、第二回転体の穴部に挿入される第二挿入部90b、および、第一挿入部90aと第二挿入部90bと繋ぐ連結部93を有し、第一回転体と第二回転体とを連結する連結部材90とを備えた駆動伝達装置70であって、第一挿入部90aが、第一回転体の穴部内を軸方向に移動可能であり、第一溝部の形成位置とは、回転方向で異なる位置で第一突起部が第一回転体の穴部に挿入可能であり、第一溝部の形成位置とは回転方向で異なる位置で穴部に挿入された第一突起部が、穴部の内部で第一溝部に位置することができ、かつ、第一溝部に位置した後、第二回転体側へ第一溝部内を第一突起部が移動できるように、第一回転体の穴部および第一溝部を構成し、第二挿入部90bの最大外径を、第一回転体の穴部の内径よりも小さくした。
上述したように、開発中の駆動伝達装置において、連結部材90を十分に短くすることができない。これは、案内溝86a,86bと駆動側溝部85などの第一溝部とが連通する連通部84を、従動側溝部142などの第二溝部と従動側突起部95aなどの第二突起部との回転方向の位相が合っておらず、カップリング部材41などの第二回転体により連結部材90が押し込まれたときに駆動側突起部94a,94bなどの第一突起部が第一溝部内を移動する移動範囲よりも穴部の内部側に設ける必要があるからである。連通部84が、上記移動範囲内にあった場合は、次の不具合がある。すなわち、第二溝部と第二突起部との回転方向の位相が合っておらず第二回転体により連結部材90が押し込まれ、第一突起部が第一溝部内を移動して、連通部84にさしかかったときに、連結部材90が何かの拍子に回転すると、第一突起部が連通部84を通って第一溝部から案内溝86a,86bへ移動してしまう。すると、これ以上、連結部材90を押し込めなくなり、第二回転体を装置内の規定の位置にさせることができなくなる。また、再度、第二回転体を組み付けをこころみるため、第二回転体を連結部材90から一旦離すと、コイルスプリング73の付勢力により、連結部材90が第二回転体側へ移動する。このとき、第一突起部が案内溝内を移動して第一突起部が穴部から抜け出してしまい、連結部材90が第一回転体の穴部から外れてしまうという不具合である。この不具合を防止するため、連通部84を、上記移動範囲よりも穴部の内部側に設ける必要があるのである。そのため、第一突起部から第二突起部までの長さを、第一回転体穴部の第二回転体側端部から第一溝部と案内溝との連通箇所までの長さより長くなるよう連結部材90を構成しなけらればならない。なぜなら、第一突起部から第二突起部までの長さを、第一回転体穴部の第二回転体側端部から連通部84までの長さよりも短くすると、第一突起部を第一溝部に位置させることができなくなるからである。具体的に説明すると、第二突起部の回転方向の位置と第一突起部の回転方向の位置とが互いに異なる場合は、第一突起部が連通部84に到達する前に、第二挿入部の第二突起部が第一回転体の穴部の第二回転体側端面に突き当り、第一突起部を案内溝86a,86bに位置させることができない。また、第一突起部の回転方向の位置と第二突起部の回転方向の位置が同じ場合は、第二突起部が案内溝86a,86bに入り込み、第一突起部は、連通部84に到達できる。しかし、第二突起部が案内溝86a,86bの側面に突き当たり、連結部材90を回転させることができず、連通部84を通って第一突起部を案内溝に位置させることができない。
このように、開発中の駆動伝達装置においては、少なくとも、第一突起部から第二突起部までの長さが、第一回転体穴部の第二回転体側端部から第一溝部と案内溝86a,86bとの連通箇所までの長さよりも長くなるように、連結部材90を構成する必要があり、連結部材90を十分に短くすることができなかったのである。
一方、(態様1)では、第二挿入部の最大外径を、第一回転体の穴部の内径よりも小さくしているので、第二挿入部を、第一回転体の穴部に挿入することができる。これにより、第一回転体の穴部の第二回転体側端部から第一挿入部の突起部を第一溝部に位置させる箇所までの長さよりも短い連結部材であっても、連結部材を第一回転体に組み付けることができる。具体的には、第二挿入部が第一回転体の穴部に入り込むことで、第一突起部が第一溝部に位置させる箇所まで第一挿入部を、第一回転体の穴部に挿入することができる。また、第二挿入部が第一回転体の穴部に挿入された状態で、連結部材を回転させることができる。その結果、第一突起部を、第一溝部に位置させることができ、連結部材を第一回転体に組み付けることができる。
また、(態様1)では、第一挿入部が、第一回転体の穴部内を軸方向に移動可能に構成されている。これにより、第二溝部と第二突起部との回転方向の位相が合っておらず第二回転体の穴部に第二挿入部が挿入されないときは、第一挿入部が第一回転体の穴部内を移動し、第二回転体の穴部に第二挿入部が挿入されていなくても、第二回転体を装置内の所定の位置に位置させることができる。
また、第一溝部の形成位置とは、回転方向で異なる位置で、第一突起部が第一回転体の穴部に挿入可能となっており、第一溝部の形成位置とは回転方向で異なる位置で穴部に挿入された第一突起部が、穴部の内部で第一溝部に位置することができるので、第一溝部が、第一回転体の穴部の第二回転体側端部まで延びておらず、途中で止まった構成であっても、第一突起部を第一溝部に位置させることができる。
さらに、第一溝部に位置した後、第二回転体側へ前記第一溝部内を前記第一突起部が移動して、組み付けられるので、第二溝部と第二突起部との回転方向の位相が合っておらず、第二回転体により連結部材が押し込まれたて、第一挿入部が穴部内部へ移動したとき、第一突起部が、第一溝部の形成位置とは回転方向で異なる位置で穴部に挿入された第一突起部が、穴部の内部で第一溝部に位置するところに、到達してしまうのを抑制することができる。これにより、第一突起部が、第一溝部から外れてしまうのを抑制することができる。
(態様1)において、駆動側溝部85などの第一溝部には、駆動側突起部94a,94bなどの第一突起部が第一溝部から抜けるのを止める抜け止め部85aを有し、感光体ギヤ82の第一回転体の穴部には、第一溝部の形成位置とは、回転方向で異なる位置に開口を有し、軸方向に延びて第一挿入部90aを穴部に挿入するときに、第一突起部を穴部内部へ案内する案内溝部86a,86bと、案内溝部と第一溝部とを連通する連通部84とを有する
これによれば、連結部材90がカップリング部材などの第二回転体側へ移動したとき、駆動側突起部94a,94bなどの第一突起部が抜け止め部85aに突き当たり、連結部材90の第一挿入部90aが、感光体ギヤ82などの第一回転体から抜けるのを防止することができる。
また、案内溝部86a,86bに駆動側突起部94a,94bなどの第一突起部を挿入し、案内溝部86a,86bと駆動側溝部85などの第一溝部との連通部84に位置するまで、第一突起部を案内溝部86a,86bに挿入する。そして、連結部材90を回転させることで、案内溝部86a,86b内の第一突起部を連通部84を通って、第一溝部へ移動させることができ、穴部内で、第一突起部を第一溝部に位置させることができる。抜け止め部が、感光体ギヤなどの回転体の一体成型で成型されたものであっても、第一突起部を第一溝部に位置させることができ、第一挿入部を穴部に挿入できる。これにより、回転体とは別部材の抜け止め部材を設けて、連結部材を回転体に取り付けた後、抜け止め部材を回転体組み付ける特許文献1に記載の構成に比べて、部品点数を削減することができる。これにより、装置のコストダウンや、組み立て工数の削減を図ることができる。
(態様2)において、駆動側突起部94a,94bなどの第一突起部の第二挿入部側端部から、従動側突起部95aなどの第二突起部の第一挿入部側端部までの長さL1が、第一回転体の穴部の第二回転体側端部から前記連通部84までの長さL2よりも短い。
これによれば、実施形態で説明したように、駆動側突起部94a,94bなどの第一突起部の第二挿入側端部から、従動側突起部95aなどの第二突起部までの長さL1が、感光体ギヤ82などの第一回転体の駆動側筒状部82aなどの穴部の第二回転体側端部から前記連通部84までの長さL2以上の連結部材90に比べて、連結部材の長さを短くすることができる。これにより、感光体ギヤ82などの第一回転体と、カップリング部材41などの第二回転体との距離を近づけることができ、装置の軸方向長さを短くすることが可能となり、装置の小型化を図ることができる。
(態様1)乃至(態様3)いずれかにおいて、駆動側突起部94a,94bなどの第一突起部および従動側突起部95aなどの第二突起部の駆動伝達時に溝部と当接する溝部当接箇所が、回転方向に突出し、かつ、径方向に真直ぐ延びる形状とした。
これによれば、先の図21〜図25を用いて説明したように、回転速度変動を抑制することができる。
(態様1)乃至(態様4)いずれかにおいて、各挿入部90a,90bは、球状の球状部(駆動側球状部91、従動側球状部92)を備え、軸方向をX方向、前記X方向に直交する方向のうちある特定の方向をY方向、前記X方向および前記Y方向いずれにも直交する方向をZ方向としたとき、各挿入部の球状部は、球のX方向と直交する大円部分(第一駆動側大円部91a,第一従動側大円部92a)と、球のY方向と直交する大円部分(第三駆動側大円部91c,第三従動側大円部92c)と、球のZ方向と直交する大円部分(第二駆動側大円部91b,第二従動側大円部92b)とを残して肉抜きした球形状とした。
これによれば、図7を用いて説明したように、各挿入部のヒケを抑制することができ、精度よく各挿入部を成型することができる。また、一方向(Y1方向)に移動する第一金型391と、第一金型391とは逆方向に移動する第二金型392とを用いて連結部材90を成型することができ、図6に示した各挿入部の内部を肉抜きする構成に比べて、金型の数を少なくすることができる。また、連結部材の連結部が長くても、各挿入部を、均等に肉抜きすることができる。これにより、連結部材の連結部が長くても、各挿入部のヒケを良好に抑制でき、各挿入部を精度よく成型することができる。また、各挿入部の内部を肉抜きする構成に比べて、連結部の直径を小さくすることができ、連結部材の小型化を図ることができる。
(態様5)において、前記連結部93を、前記Y方向に延びる直線部分と前記Z方向に延びる直線部分とからなる断面十字形状の肉抜き部93aと、断面矩形状の補強部とが、前記X方向に交互に形成された形状にした。
これによれば、実施形態で説明したように、上記第一金型391と、上記第二金型392とを用いて連結部の肉抜きを行うことができ、連結部のヒケを抑制し、連結部93を精度よく成型することができる。
(態様1)乃至(態様6)いずれかにおいて、感光体ギヤ82などの第一回転体と、カップリング部材41などの第二回転体との回転方向の位相を合わせる位相合わせ手段を有する。
これによれば、実施形態で示したように、感光体ギヤなどの第一回転体の一回転周期の速度変動とカップリング部材などの第二回転と同じ軸に取り付けられた感光体などの回転体の一回転周期の速度変動とにより生じる、回転体の速度変動を常に同じにできる。これにより、回転体の速度変動の抑制制御のためのデータとり(回転体一回転の速度変動を、エンコーダなどを用いて計測)や、色ずれ抑制制御のためのデータ取り(パッチパターンを形成し、それを光学センサで検知して、色ずれ度合いを把握する)を、感光体などの回転体の着脱の都度、実施する必要がなくなり、装置の制御を簡素化することができる。
(態様7)において、上記位相合わせ手段は、前連結部材90と感光体ギヤ82などの第一回転体との回転方向の位相を合わせる第一位相合わせ部(本実施形態では、第二駆動側突起部94b,第二案内溝部86bとで構成)と、前記連結部材90とカップリング部材41などの第二回転体との位相を合わせる第二位相合わせ部(本実施形態では、従動側球状部92と位相合わせ凸部144とで構成)とを有する。
これによれば、図14に示すように、感光体ギヤ82などの第一回転体に連結部材90が回転方向で規定の位相で取り付けられる。そして、カップリング部材41などの第二回転体が、感光体ギヤ82などの第一回転体に規定の位相で取り付けられた連結部材90に規定の位相で取り付けられる。これにより、連結部材90を介して、第一回転体と第二回転体とを規定の位相にすることができる。
(態様8)において、第一位相合わせ部および前記第二位相合わせ部の少なくとも一方は、挿入部に設けられ、径方向に突出する第二駆動側突起部94bなどの位相合わせ用突起部と、前記位相合わせ用突起部を有する第一挿入部90aなどの挿入部が挿入される感光体ギヤ82などの回転体の駆動側筒状部82aなどの穴部に設けられ、その挿入部を前記穴部に挿入するときに前記位相合わせ用突起部が挿入される第二案内溝部86bなどの位相合わせ用溝部とで構成され、前記位相合わせ用突起部の形状を第一駆動側突起部94aなどの突起部の形状と異ならせ、位相合わせ用溝部の形状を、挿入部が前記穴部に挿入するときに前記突起部が挿入される第一案内溝部86aなどの溝部の形状と異ならせて、位相合わせ用突起部を、位相合わせ用溝部にのみ挿入可能な構成とした。
これによれば、実施形態で説明したように、連結部材90と感光体ギヤ82などの回転体が規定の位相のときに、第一駆動側突起部95aなどの突起部と、形状が異なる第二駆動側突起部94bなどの位相あわせ突起部が、第二案内溝部86bなどの位相合わせ用溝部にのみに挿入することができ、連結部材90と回転体との位相を規定の位相に合わせることができる。
なお、ここで言う「形状が異なる」とは、形または大きさが異なる(非合同)ことを言う。
(態様8)または(態様9)において、前記第一位相合わせ部および前記第二位相合わせ部の少なくとも一方を、従動側穴部143などの穴部の底面に設けた軸方向に突出する位相合わせ凸部144などの凸形状部と、従動側球状部92などの挿入部をこの穴部に挿入したときに前記凸形状部と非接触となるように前記挿入部に形成された切り欠き部(第三従動側大円部92cが切りかかれた部分)とで構成した。
これによれば、カップリング部材41などの回転体と、連結部材90とが規定の位相のとき、位相合わせ凸部144などの凸形状部が、従動側球状部92などの挿入部の第三従動側大円部92cが切りかかれた部分である切り欠き部に入り込み、回転体の穴部に連結部材90の従動側球状部92などの挿入部を挿入することができ、連結部材と回転体とを駆動連結できる。
(態様1)乃至(態様10)いずれかにおいて、駆動側溝部85などの第一溝部には、駆動側突起部94a,94bなどの第一突起部が第一溝部から抜けるのを止める抜け止め部85aを有し、感光体ギヤ82などの第一回転体の穴部には、第一溝部の形成位置とは、回転方向で異なる位置に開口を有し、軸方向に延びて第一挿入部90aを穴部に挿入するときに、第一突起部を穴部内部へ案内する案内溝部86a,86bと、該案内溝部と前記第一溝部とを連通する連通部84とを有し、前記第一突起部が、前記連通部84を通って、前記第一溝部から前記案内溝部へ移動するのを規制する規制突起部102などの規制手段を設けた。
これによれば、実施形態で説明したように、駆動側溝部85などの溝部に挿入された駆動側突起部94a,94bなどの突起部が、連通部84を通って、駆動側溝部85などの溝部から案内溝部86a,86bへ移動し、そして、連結部材が感光体ギヤなどの回転体から抜け出してしまうのを防止することができる。
(態様1)乃至(態様11)のいずれかにおいて、前記連結部材90は、感光体ギヤ82などの第一回転体に軸方向に移動可能に取り付けられており、連結部材90を、カップリング部材41などの第二回転体側に向かって付勢するコイルスプリング73などの付勢手段を設けた。
これによれば、実施形態で説明したように、カップリング部材41などの第二回転体と連結部材90とを連結するときに、第二回転体と連結部材との回転方向の位相が合っておらず、従動側球状部92などの挿入部が第二回転体に挿入されていないときでも、連結部材90がコイルスプリング73などの付勢手段の付勢力に抗して軸方向に移動して、第二回転体が取り付けられた感光体などの回転体を、装置本体に装着することができる。そして、駆動が開始され、連結部材が回転駆動して、連結部材と第二回転体との位相が合うと、付勢手段の付勢力で連結部材が軸方向に移動して、第二挿入部90bが第二回転体の穴部に挿入され、第二回転体と連結部材とが駆動連結され、第二回転体を回転駆動させることができる。
画像形成装置は、(態様1)乃至(態様12)いずれかの駆動伝達装置を備えている。
これによれば、駆動伝達装置により伝達される感光体ドラム40などの回転速度変動を抑制することができ、良好な画像を形成することができる。また、画像形成装置の小型化を図ることができる。
18:トナー像形成ユニット
40:感光体ドラム
40a:ドラム軸
41:カップリング部材
41a:軸挿入部
41b:従動側筒状部
70:駆動伝達装置
73:コイルスプリング
82:感光体ギヤ
82a:駆動側筒状部
83:駆動側穴部
84:連通部
85:駆動側溝部
85a:抜け止め部
86a:第一案内溝部
86b:第二案内溝部
87:駆動側穴部
90:連結部材
90a:第一挿入部
90b:第二挿入部
91:駆動側球状部
91a:第一駆動側大円部
91b:第二駆動側大円部
91c:第三駆動側大円部
92:従動側球状部
92a:第一従動側大円部
92b 第二従動側大円部
92c:第三従動側大円部
93:連結部
93a:肉抜き部
94a:第一駆動側突起部
94b:第二駆動側突起部
95a:従動側突起部
96:バネ受け
100:軸受け
101:筒状の受け部
102:規制突起部
142:従動側溝部
143:従動側穴部
144:位相合わせ突起部
190:連結部材
191:球状部
193:肉抜き部
195:従動側突起部
391:第一金型
392:第二金型
393:第三金型
411:平行ピン
412:貫通孔
O1:回転中心軸
O2:回転中心軸
θy:中心角
Claims (13)
- 回転中心に穴部を有する第一回転体と、
回転中心に穴部を有する第二回転体と、
前記第一回転体の穴部の内周面に設けられた軸方向に延びる第一溝部と、
前記第二回転体の穴部の内周面に設けられた軸方向に延びる第二溝部と、
前記第一溝部に係合する径方向に突出した第一突起部を有し、前記第一回転体の穴部に挿入される第一挿入部、前記第二溝部に係合する径方向に突出した第二突起部を有し、前記第二回転体の穴部に挿入される第二挿入部、および、前記第一挿入部と前記第二挿入部と繋ぐ連結部を有し、前記第一回転体と前記第二回転体とを連結する連結部材とを備えた駆動伝達装置であって、
前記第一挿入部が、前記第一回転体の穴部内を軸方向に移動可能であり、
前記第一溝部の形成位置とは、回転方向で異なる位置で前記第一突起部が前記第一回転体の穴部に挿入可能であり、前記第一溝部の形成位置とは回転方向で異なる位置で穴部に挿入された第一突起部が、穴部の内部で前記第一溝部に位置することができ、かつ、第一溝部に位置した後、第二回転体側へ前記第一溝部内を前記第一突起部が移動できるように、第一回転体の穴部および第一溝部を構成し、
前記第二挿入部の最大外径を、前記第一回転体の穴部の内径よりも小さくしたことを特徴とするものである。
ことを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項1に記載の駆動伝達装置であって、
前記第一溝部には、前記第一突起部が前記第一溝部から抜けるのを止める抜け止め部を有し、
前記第一回転体の穴部には、前記第一溝部の形成位置とは、回転方向で異なる位置に開口を有し、軸方向に延びて前記第一挿入部を穴部に挿入するときに、前記第一突起部を穴部内部へ案内する案内溝部と、該案内溝部と前記第一溝部とを連通する連通部とを有することを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項2に記載の駆動伝達装置において、
前記第一突起部の第二挿入部側端部から、前記第二突起部の第一挿入部側端部までの長さが、前記第一回転体の穴部の第二回転体側端部から前記連通部までの長さよりも短いことを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項1乃至3いずれかに記載の駆動伝達装置において、
前記第一突起部および前記第二突起部の駆動伝達時に溝部と当接する溝部当接箇所が、回転方向に突出し、かつ、径方向に真直ぐ延びる形状としたことを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項1乃至4いずれかに記載の駆動伝達装置において、
各挿入部は、球状の球状部を備え、
軸方向をX方向、前記X方向に直交する方向のうちある特定の方向をY方向、前記X方向および前記Y方向いずれにも直交する方向をZ方向としたとき、
各挿入部の球状部は、球のX方向と直交する大円部分と、球のY方向と直交する大円部分と、球のZ方向と直交する大円部分とを残して肉抜きした形状であることを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項5に記載の駆動伝達装置において、
前記連結部を、前記Y方向に延びる直線部分と前記Z方向に延びる直線部分とからなる断面十字形状の肉抜き部と、断面矩形状の補強部とが、前記X方向に交互に形成された形状にしたことを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項1乃至6いずれかに記載の駆動伝達装置において、
前記第一回転体と、前記第二回転体との回転方向の位相を合わせる位相合わせ手段を有することを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項7に記載の駆動伝達装置において、
上記位相合わせ手段は、前記連結部材と前記第一回転体との回転方向の位相を合わせる第一位相合わせ部と、前記連結部材と前記第二回転体との位相を合わせる第二位相合わせ部とを有することを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項8に記載の駆動伝達装置において、
前記第一位相合わせ部および前記第二位相合わせ部の少なくとも一方は、挿入部に設けられ、径方向に突出する位相合わせ用突起部と、前記位相合わせ用突起部を有する挿入部が挿入される回転体の穴部に設けられ、その挿入部を前記穴部に挿入するときに前記位相合わせ用突起部が挿入される位相合わせ用溝部とで構成され、
前記位相合わせ用突起部の形状を前記突起部の形状と異ならせ、前記位相合わせ用溝部の形状を、挿入部を前記穴部に挿入するときに突起部が挿入される溝部の形状と異ならせて、前記位相合わせ用突起部を、前記位相合わせ用溝部にのみ挿入可能な構成としたことを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項8または9に記載の駆動伝達装置において、
前記第一位相合わせ部および前記第二位相合わせ部の少なくとも一方を、前記穴部の底面の回転中心に対してずれた位置に設けた軸方向に突出する凸形状部と、挿入部をこの穴部に挿入したときに前記凸形状部と非接触となるように挿入部に形成された切り欠き部とで構成したことを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項1乃至10いずれかに記載の駆動伝達装置において、
前記第一溝部には、前記第一突起部が第一溝部から抜けるのを止める抜け止め部を有し、
前記第一回転体の穴部には、前記第一溝部の形成位置とは、回転方向で異なる位置に開口を有し、軸方向に延びて前記第一挿入部を穴部に挿入するときに、前記第一突起部を穴部内部へ案内する案内溝部と、該案内溝部と前記第一溝部とを連通する連通部とを有し、
前記第一突起部が、前記連通部を通って、前記第一溝部から前記案内溝部へ移動するのを規制する規制手段を設けたことを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項1乃至11いずれかに記載の駆動伝達装置において、
前記連結部材は、前記第一回転体に軸方向に移動可能に取り付けられており、
前記連結部材を、前記第二回転体側に向かって付勢する付勢手段を設けたことを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項1乃12いずれかに記載の駆動伝達装置を備えた画像形成装置。
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