JP2017067384A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】可燃性冷媒を用いた冷媒回路(20)を有する冷凍装置(10)において、デフロスト運転時に冷媒漏洩の誤検知が生じるのを抑制する。【解決手段】利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度が入口基準温度よりも低いと、冷媒回路(20)の高圧圧力が目標値となるように徐々に上昇させる第1制御を行い、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度が基準温度以上でありかつ圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度が基準過熱度よりも高いと、吐出冷媒温度を目標吐出温度へ向かって下げる第2制御を行うデフロスト制御部(91)を設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒回路で可燃性冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷凍装置に関し、特に、高圧ガス冷媒を用いて行うデフロスト運転中に冷媒漏洩の誤検知を抑制する技術に関するものである。
従来、ASHRAE(米国暖房冷凍空調学会)が設定している微燃性冷媒(可燃性冷媒)であるグレードA2Lの冷媒(例えばR32)を用いる冷凍装置においては、一般に冷媒漏洩検知器(センサ)が用いられている。ここで、上記冷媒漏洩検知器は、水滴が付着すると、冷媒が漏洩していなくても冷媒が漏洩していると誤検知する場合がある。
例えば、可燃性冷媒が循環する冷媒回路で庫内を冷却する冷凍装置では、利用側ユニットに設けられる利用側熱交換器が着霜した時に行うデフロスト運転を電気ヒータで行う場合がある(例えば、特許文献1参照)が、電気ヒータを用いる場合、その表面温度は一般に300℃前後まで上昇する。そして、電気ヒータの温度が高温であるため、利用側熱交換器に付着した霜が一気に蒸発して冷凍庫内に過飽和水蒸気が存在する状態となり、その水蒸気の水分が冷媒漏洩検知器に付着して、冷媒が漏洩したと誤検知するおそれがある。
特開2012−207884号公報
デフロスト運転としては、上記電気ヒータよりは温度が低い、圧縮機から吐出された高圧ガス冷媒を利用側熱交換器に流して行うことも行われている。そこで、この高圧ガス冷媒によるデフロスト運転を、可燃性冷媒が循環する冷媒回路を用いた冷凍装置に適用することが考えられる。
しかしながら、高圧ガス冷媒を用いたデフロスト運転においては、デフロストを行う利用側熱交換器の入口冷媒温度が高いと水分が昇華し、庫内が過飽和になるおそれがある。したがって、この場合でも、冷媒漏洩検知器が誤検知するおそれがある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、可燃性冷媒を用いた冷媒回路を有する冷凍装置において、デフロスト運転時に冷媒漏洩の誤検知が生じるのを抑制することである。
第1の発明は、熱源側ユニット(11)と利用側ユニット(12)が液側連絡配管(14)及びガス側連絡配管(15)を介して接続され、可燃性冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備え、上記利用側ユニット(12)の冷媒漏洩を検知する冷媒漏洩検知器(95)を備えた冷凍装置を前提としている。
そして、この冷凍装置は、上記利用側ユニット(12)に設けられている利用側熱交換器(61)のデフロストを制御するデフロスト制御部(91)を備え、上記デフロスト制御部(91)は、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が入口基準温度よりも低いと、冷媒回路(20)の高圧圧力(HP)が目標値となるように徐々に上昇させる第1制御を行い、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が上記基準温度以上でありかつ上記冷媒回路(20)の圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度よりも高いと、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる第2制御を行うことを特徴としている。
この第1の発明では、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が入口基準温度よりも低いと、冷媒回路(20)の高圧圧力(HP)が目標値となるように徐々に上昇させる第1制御が行われる。また、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が上記基準温度以上でありかつ上記冷媒回路(20)の圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度よりも高いと、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる第2制御が行われる。
つまり、第1制御では利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が低いので、水分が昇華するおそれが少なく、高圧圧力(HP)を目標として制御が行われる。一方、第2制御では、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が高いと水分が昇華し、庫内が過飽和になるおそれがあるのに対して、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を下げる制御が行われるので、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が低下する。
第2の発明は、第1の発明において、上記デフロスト制御部(91)が、第2制御中に上記吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度以下であると、圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)を上記基準過熱度へ向かって上げる過熱度制御を行うことを特徴している。
この第2の発明では、第2制御中に上記吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度以下であると、圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)を上記基準過熱度へ向かって上げる過熱度制御が行われる。
第3の発明は、第2の発明において、上記デフロスト制御部(91)が、上記利用側熱交換器(61)の出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より高いと、第1制御中の高圧圧力(HP)の目標値を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標値よりも低く設定し、かつ、第2制御中の温度制御における目標吐出温度を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標吐出温度よりも低く設定することを特徴としている。
この第3の発明では、利用側熱交換器(61)の出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より高いと、第1制御中の高圧圧力(HP)の目標値を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標値よりも低く設定され、かつ、第2制御中の温度制御における目標吐出温度を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標吐出温度よりも低く設定される。つまり、出口冷媒温度(Tout)が高いと着霜量が少ないと判断されるので、高圧圧力(HP)の目標値や吐出温度の目標値が低めに設定される。
第4の発明は、第1から第3の発明の何れか1つにおいて、上記冷媒回路(20)が上記圧縮機(31a〜31c)へ低圧冷媒または中間圧冷媒を供給するインジェクション回路(54)を備え、上記デフロスト制御部(91)は、上記圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる第2制御を、インジェクション動作により行うことを特徴としている。
この第4の発明では、上記圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる第2制御が、インジェクション動作により行われる。
第5の発明は、第1から第4の発明の何れか1つにおいて、上記デフロスト制御部(91)が、冷媒回路(20)の圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度よりも高いと圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる上記第2制御を、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる代わりに吐出過熱度(Tdsh)を基準過熱度へ向かって下げることを特徴としている。
この第5の発明では、冷媒回路(20)の圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度よりも高いと圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる上記第2制御が、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる代わりに、吐出過熱度(Tdsh)を基準過熱度へ向かって下げることで行われる。
第6の発明は、第1から第5の発明の何れか1つにおいて、上記冷媒漏洩検知器(95)が、上記利用側ユニット(12)の液冷媒管(71c)の近傍に配置されていることを特徴としている。
この第6の発明では、冷媒漏洩検知器(95)が利用側ユニット(12)の液冷媒管(71c)の近傍に配置されているので、冷媒漏洩検知器(95)の温度を高めに維持することができ、水分の付着を押さえられる。
第7の発明は、第1から第6の発明の何れか1つにおいて、上記冷媒漏洩検知器(95)の近傍に温度センサ(96)が配置されていることを特徴としている。
この第7の発明では、温度センサ(96)で冷媒漏洩検知器(95)の近傍の温度を検知することにより、冷媒漏洩検知器(95)の近傍の温度変化を検知し着火源の有無を判定することに用いる。
本発明によれば、第1制御では利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が低いので、水分が昇華するおそれが少なく、高圧圧力(HP)を目標として制御が行われる。一方、第2制御では、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が高いと水分が昇華し、庫内が過飽和になるおそれがあるのに対して、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を下げる制御が行われるので、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が低下する。したがって、デフロスト時に低温になっている庫内温度と利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)の温度差が小さくなるので、水分の昇華が抑制される。その結果、冷媒漏洩検知器(95)に水分が付着しにくくなり、冷媒漏洩検知器(95)が冷媒漏洩を誤検知するのを抑えられる。
また、従来のデフロスト運転では、利用側熱交換器(61)の液管温度(デフロスト時の出口温度)でデフロスト完了を検知し、また、その時に目標の高圧になるように制御していた。このため、利用側熱交換器(61)のガス管温度(デフロスト時の入口温度)は、制御対象としていなかったため、入口温度が高くなり、昇華量が抑制できていなかった。これに対し、本発明では、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)を制御対象にしているので、昇華量を抑制できる。
上記第2の発明によれば、第2制御中に上記吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度以下であると、圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)を上記基準過熱度へ向かって上げる過熱度制御が行われる、吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度に保持するように冷媒回路(20)が操作されるので、デフロスト能力が低下するのが押さえられる。
上記第3の発明によれば、利用側熱交換器(61)の出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より高いと、第1制御中の高圧圧力(HP)の目標値を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標値よりも低く設定され、かつ、第2制御中の温度制御における目標吐出温度を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標吐出温度よりも低く設定される。つまり、出口冷媒温度(Tout)が高いと着霜量が少ないと判断されるので、高圧圧力(HP)の目標値や吐出温度の目標値が低めに設定されるので、デフロスト能力が大きくなりすぎるのを押さえられる。
上記第4の発明によれば、上記圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる第2制御が、インジェクション動作により行われるので、制御を簡素化できる。
上記第5の発明によれば、冷媒回路(20)の圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度よりも高いと圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる上記第2制御を、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる代わりに、吐出過熱度(Tdsh)を基準過熱度へ向かって下げることで行うので、制御に多様性を持たせることができる。
上記第6の発明によれば、冷媒漏洩検知器(95)を利用側ユニット(12)の液冷媒管(71c)の近傍に配置したことにより、冷媒漏洩検知器(95)の温度を高めに維持し、水分の付着を抑えられるから、冷媒漏洩検知器(95)の誤検知を生じにくくすることができる。
上記第7の発明によれば、温度センサ(96)で冷媒漏洩検知器(95)の近傍の温度を検知することにより、冷媒漏洩検知器(95)の近傍の温度変化にて誤検知した場合にも着火リスクがあるか判定できる。
図1は、実施形態の冷凍装置の概略構成を示す冷媒回路図である。 図2は、通常運転中の冷凍装置を示す冷媒回路図である。 図3は、デフロスト運転中の冷凍装置を示す冷媒回路図である。 図4は、デフロスト運転の動作を示すフローチャートである。
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態および変形例は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
本実施形態の冷凍装置(10)は、冷蔵庫の庫内空間を冷却するためのものである。図1に示すように、冷凍装置(10)は、一台の熱源側ユニット(11)と、複数台(本実施形態では二台)の利用側ユニット(12)とを備えている。熱源側ユニット(11)は、いわゆる室外ユニットであって、屋外に設置される。利用側ユニット(12)は、いわゆるユニットクーラーであって、冷蔵庫の庫内に設置される。なお、利用側ユニット(12)の台数は、単なる例示である。
熱源側ユニット(11)には、熱源側回路(21)と熱源側ファン(22)と制御器(90)とが設けられている。一方、各利用側ユニット(12)には、利用側回路(23)と利用側ファン(24)とドレンパン(25)とが設けられている。
冷凍装置(10)では、熱源側ユニット(11)の熱源側回路(21)と各利用側ユニット(12)の利用側回路(23)とを液側連絡配管(14)及びガス側連絡配管(15)で接続することによって、冷媒回路(20)が構成されている。冷媒回路(20)は、冷媒を循環させることによって蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う。冷媒には、微燃性冷媒(可燃性冷媒)であるR32が用いられている。
熱源側回路(21)は、その液側端に液閉鎖弁(V1)が設けられ、そのガス側端にガス閉鎖弁(V2)が設けられている。液側連絡配管(14)は、熱源側回路(21)の液閉鎖弁(V1)を、各利用側回路(23)の液側端に接続している。ガス側連絡配管(15)は、熱源側回路(21)のガス閉鎖弁(V2)を、各利用側回路(23)のガス側端に接続している。冷媒回路(20)では、各利用側ユニット(12)の利用側回路(23)が互いに並列に接続されている。
−熱源側回路−
熱源側回路(21)は、第1〜第3圧縮機(31a,31b,31c)と、四方切換弁(32)と、熱源側熱交換器(33)と、過冷却熱交換器(34)と、過冷却膨張弁(35)と、第1〜第3中間膨張弁(36a,36b,36c)と、レシーバ(37)と、熱源側膨張弁(38)と、第1〜第3逆止弁(CV1〜CV3)と、油分離器(41)とを有している。また、熱源側回路(21)には、吐出冷媒配管(51)と、吸入冷媒配管(52)と、熱源側液冷媒配管(53)と、インジェクション配管(インジェクション回路)(54)と、第1接続配管(55)と、第2接続配管(56)と、油戻し配管(57)とが設けられている。なお、熱源側ユニット(11)に設けられる圧縮機(31a〜31c)の台数は、単なる例示である。
〈圧縮機〉
第1〜第3圧縮機(31a,31b,31c)は、いずれもスクロール式の全密閉型圧縮機である。各圧縮機(31a〜31c)には、吸入ポートと、中間ポートと、吐出ポートとが設けられている。圧縮機(31a〜31c)は、吸入ポートから吸い込んだ冷媒を圧縮し、圧縮した冷媒を吐出ポートから吐き出す。また、圧縮機(31a〜31c)の中間ポートは、圧縮途中の圧縮室へ冷媒を導入するためのポートである。
第1圧縮機(31a)は、その容量が可変である。第1圧縮機(31a)の電動機には、図外のインバータから電力が供給される。インバータの出力周波数を変更すると、第1圧縮機(31a)の回転速度が変化し、第1圧縮機(31a)の運転容量が変化する。一方、第2圧縮機(31b)と第3圧縮機(31c)のそれぞれは、その容量が固定である。第2圧縮機(31b)及び第3圧縮機(31c)は、一定の回転速度で回転する。
〈四方切換弁〉
四方切換弁(32)は、第1ポートから第4ポートの4つのポートを備え、第1ポートと第3ポートとが連通し且つ第2ポートと第4ポートとが連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポートと第4ポートとが連通し且つ第2ポートと第3ポートとが連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換え可能に構成されている。
四方切換弁(32)は、その第1ポートが吐出冷媒配管(51)によって圧縮機(31a〜31c)の吐出ポートに接続され、その第2ポートが吸入冷媒配管(52)によって圧縮機(31a〜31c)の吸入ポートに接続されている。また、四方切換弁(32)は、その第3ポートが熱源側熱交換器(33)のガス側端に接続され、その第4ポートがガス閉鎖弁(V2)に接続されている。
〈吐出冷媒配管,吸入冷媒配管〉
吐出冷媒配管(51)は、圧縮機(31a〜31c)と同数(本実施形態では三本)の吐出管(51a,51b,51c)と、一本の吐出合流管(51d)とによって構成されている。第1吐出管(51a)の一端は第1圧縮機(31a)の吐出ポートに、第2吐出管(51b)の一端は第2圧縮機(31b)の吐出ポートに、第3吐出管(51b)の一端は第3圧縮機(31b)の吐出ポートに、それぞれ接続されている。各吐出管(51a,51b,51c)の他端は、吐出合流管(51d)の一端に接続されている。吐出合流管(51d)の他端は、四方切換弁(32)の第1ポートに接続されている。
吸入冷媒配管(52)は、圧縮機(31a〜31c)と同数(本実施形態では三本)の吸入管(52a,52b,52c)と、一本の吸入主管(52d)とによって構成されている。第1吸入管(52a)の一端は第1圧縮機(31a)の吐出ポートに、第2吸入管(52b)の一端は第2圧縮機(31b)の吐出ポートに、第3吸入管(52c)の一端は第3圧縮機(31b)の吐出ポートに、それぞれ接続されている。各吸入管(52a,52b,52c)の他端は、吸入主管(52d)の一端に接続されている。吸入主管(52d)の他端は、四方切換弁(32)の第2ポートに接続されている。
〈熱源側熱交換器〉
熱源側熱交換器(33)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、冷媒を室外空気と熱交換させる。熱源側熱交換器(33)は、その液側端が熱源側液冷媒配管(53)に接続され、そのガス側端が四方切換弁(32)の第3ポートに接続されている。また、熱源側熱交換器(33)の近傍には、熱源側熱交換器(33)へ室外空気を供給するための熱源側ファン(22)が配置されている。
〈過冷却熱交換器〉
過冷却熱交換器(34)は、いわゆるプレート式熱交換器である。過冷却熱交換器(34)には、第1流路(34a)と第2流路(34b)とが複数ずつ形成されている。過冷却熱交換器(34)は、第1流路(34a)を流れる冷媒を、第2流路(34b)を流れる冷媒と熱交換させる。
〈熱源側液冷媒配管〉
熱源側液冷媒配管(53)は、その一端が熱源側熱交換器(33)に接続され、その他端が液閉鎖弁(V1)に接続されている。熱源側液冷媒配管(53)は、三本の熱源側液管(53a,53b,53c)によって構成されている。第1熱源側液管(53a)は、熱源側熱交換器(33)の液側端とレシーバ(37)の入口を接続する。第2熱源側液管(53b)は、レシーバ(37)の出口と過冷却熱交換器(34)の第1流路(34a)の入口を接続する。第3熱源側液管(53c)は、過冷却熱交換器(34)の第1流路(34a)の出口と液閉鎖弁(V1)を接続する。
第1熱源側液管(53a)には、第1逆止弁(CV1)が設けられている。第1逆止弁(CV1)は、熱源側熱交換器(33)からレシーバ(37)へ向かう冷媒の流れを許容し、逆向きの冷媒の流れを阻止する。
第3熱源側液管(53c)には、過冷却熱交換器(34)から液閉鎖弁(V1)へ向かって順に、熱源側膨張弁(38)と第2逆止弁(CV2)とが設けられている。熱源側膨張弁(38)は、開度可変の電動膨張弁である。第2逆止弁(CV2)は、過冷却熱交換器(34)から液閉鎖弁(V1)へ向かう冷媒の流れを許容し、逆向きの冷媒の流れを阻止する。
〈インジェクション配管〉
インジェクション配管(54)は、二本のインジェクション主管(54m,54n)と、三本のインジェクション分岐管(54a,54b,54c)とによって構成されている。
第1インジェクション主管(54m)は、一端が第3熱源側液管(53c)における過冷却熱交換器(34)と熱源側膨張弁(38)の間に接続され、他端が過冷却熱交換器(34)の第2流路(34b)の入口に接続されている。第2インジェクション主管(54n)は、その一端が過冷却熱交換器(34)の第2流路(34b)の出口に接続されている。第2インジェクション主管(54n)の他端には、各インジェクション分岐管(54a,54b,54c)の一端が接続されている。
第1インジェクション分岐管(54a)の他端は第1圧縮機(31a)の中間ポートに、第2インジェクション分岐管(54b)の他端は第2圧縮機(31b)の中間ポートに、第3インジェクション分岐管(54c)の他端は第3圧縮機(31c)の中間ポートに、それぞれ接続されている。各インジェクション分岐管(54a〜54c)には、中間膨張弁(36a,36b,36c)が一つずつ設けられている。各中間膨張弁(36a〜36c)は、開度可変の電動膨張弁である。
〈接続配管〉
第1接続配管(55)は、一端が第3熱源側液管(53c)における第2逆止弁(CV2)と液閉鎖弁(V1)の間に接続され、他端が第1熱源側液管(53a)における第1逆止弁(CV1)とレシーバ(37)の間に接続されている。第1接続配管(55)には、第3逆止弁(CV3)が設けられている。第3逆止弁(CV3)は、第1接続配管(55)の一端から他端へ向かう冷媒の流れを許容し、逆向きの冷媒の流れを阻止する。
第2接続配管(56)は、一端が第3熱源側液管(53c)における熱源側膨張弁(38)と第2逆止弁(CV2)の間に接続され、他端が第1熱源側液管(53a)における熱源側熱交換器(33)と第1逆止弁(CV1)の間に接続されている。第2接続配管(56)には、第4逆止弁(CV4)が設けられている。第4逆止弁(CV4)は、第2接続配管(56)の一端から他端へ向かう冷媒の流れを許容し、逆向きの冷媒の流れを阻止する。
〈油分離器、油戻し配管〉
油分離器(41)は、吐出冷媒配管(51)の吐出合流管(51d)に設けられている。圧縮機(31a〜31c)からは、ミスト状の冷凍機油を含んだガス冷媒が吐出される。油分離器(41)は、圧縮機(31a〜31c)から吐出された冷媒から冷凍機油を分離する。
油戻し配管(57)は、油分離器(41)から圧縮機(31a〜31c)へ冷凍機油を戻すための配管である。この油戻し配管(57)は、一端が油分離器(41)に接続され、他端が第2インジェクション主管(54n)に接続されている。また、油戻し配管(57)には、キャピラリチューブ(42)が設けられている。
〈温度センサ、圧力センサ〉
熱源側回路(21)には、温度センサ(81a,81b,81c,82)と圧力センサ(85,86,87)とが複数ずつ設けられている。
吐出冷媒配管(51)の各吐出管(51a,51b,51c)には、吐出冷媒温度センサ(81a,81b,81c)が一つずつ設けられている。第1吐出冷媒温度センサ(81a)は、第1吐出管(51a)に取り付けられ、第1圧縮機(31a)から吐出された冷媒の温度を計測する。第2吐出冷媒温度センサ(81b)は、第2吐出管(51b)に取り付けられ、第2圧縮機(31b)から吐出された冷媒の温度を計測する。第3吐出冷媒温度センサ(81c)は、第3吐出管(51c)に取り付けられ、第3圧縮機(31c)から吐出された冷媒の温度を計測する。
熱源側液冷媒配管(53)には、液冷媒温度センサ(82)が設けられている。液冷媒温度センサ(82)は、第3熱源側液管(53c)に取り付けられ、第3熱源側液管(53c)を流れる冷媒の温度を計測する。
吐出圧力センサ(85)は、吐出冷媒配管(51)の吐出合流管(51d)に接続され、圧縮機(31a〜31c)から吐出された冷媒の圧力を計測する。吸入圧力センサ(86)は、吸入冷媒配管(52)の吸入主管(52d)に接続され、圧縮機(31a〜31c)へ吸入される冷媒の圧力を計測する。液冷媒圧力センサ(87)は、熱源側液冷媒配管(53)の第3熱源側液管(53c)に接続され、第3熱源側液管(53c)を流れる冷媒の圧力を計測する。
−利用側回路−
各利用側回路(23)は、利用側熱交換器(61)と、ドレンパンヒーター(71b)と、利用側電磁弁(62)と、利用側膨張弁(63)と一つずつを有している。また、各利用側回路(23)には、利用側液冷媒配管(71)と、利用側ガス冷媒配管(72)とが一つずつ設けられている。
〈利用側熱交換器〉
利用側熱交換器(61)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、冷媒を庫内空気と熱交換させる。また、利用側熱交換器(61)の近傍には、利用側熱交換器(61)へ庫内空気を供給するための利用側ファン(24)が配置されている。上記
〈冷媒漏洩検知器〉
上記利用側ユニット(12)には、利用側熱交換器(61)の下方でかつ液冷媒管(第2利用側液管(71c))の近傍に、冷媒漏洩検知器(95)が設けられている。また、この冷媒漏洩検知器(95)の近傍には温度センサ(96)が配置されている。
〈ドレンパンヒーター〉
ドレンパンヒーター(71b)は、利用側熱交換器(61)の下方に配置されたドレンパン(25)に設けられた配管によって構成されている。このドレンパンヒーター(71b)は、ドレンパン(25)を暖めてドレン水の凍結を防ぐためのものである。
〈利用側液冷媒配管、利用側ガス冷媒配管〉
利用側液冷媒配管(71)は、第1利用側液管(71a)と第2利用側液管(71c)とによって構成されている。第1利用側液管(71a)は、一端が液側連絡配管(14)に接続され、他端がドレンパンヒーター(71b)の一端に接続されている。第1利用側液管(71a)の一端は、利用側回路(23)の液側端を構成している。第2利用側液管(71c)は、一端がドレンパンヒーター(71b)の他端に接続され、他端が利用側熱交換器(61)の液側端に接続されている。
利用側ガス冷媒配管(72)は、その一端が利用側熱交換器(61)のガス側端に接続され、その他端がガス側連絡配管(15)に接続されている。利用側ガス冷媒配管(72)の他端は、利用側回路(23)のガス側端を構成している。
〈利用側電磁弁,利用側膨張弁〉
利用側電磁弁(62)及び利用側膨張弁(63)は、利用側液冷媒配管(71)の第2利用側液管(71c)に設けられている。第2利用側液管(71c)において、利用側膨張弁(63)は、利用側電磁弁(62)と利用側熱交換器(61)の間に配置されている。
利用側電磁弁(62)は、ソレノイドへの通電を断続することによって、開状態と閉状態に切り換わる。利用側電磁弁(62)が開状態になると、利用側ユニット(12)は、利用側熱交換器(61)が蒸発器として機能して庫内空気を冷却する冷却状態となる。利用側電磁弁(62)が閉状態になると、利用側ユニット(12)は、利用側熱交換器(61)における冷媒の流通が遮断される休止状態となる。
利用側膨張弁(63)は、外部均圧形の温度自動膨張弁である。利用側膨張弁(63)の感温筒(63a)は、利用側ガス冷媒配管(72)の一端(利用側熱交換器(61)側の端部)近傍に取り付けられている。また、利用側膨張弁(63)の均圧管(63b)は、利用側ガス冷媒配管(72)の一端近傍に接続されている。
−制御器−
上記制御器(90)は、通常運転の制御を行う一方、上記利用側熱交換器(61)のデフロストを制御するデフロスト制御部(91)を備えている。
上記デフロスト制御部(91)は、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が入口基準温度(例えば50℃)よりも低いと、冷媒回路(20)の高圧圧力(HP)が目標値(例えば2.5MPa)となるように徐々に上昇させる第1制御を行い、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が上記基準温度以上でありかつ上記冷媒回路(20)の圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度(例えば5deg)よりも高いと、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度(例えば60℃)へ向かって下げる第2制御を行う。この第2制御は、圧縮機(31a〜31c)へ中間圧冷媒を供給するインジェクション動作により行われる。
また、上記デフロスト制御部(91)は、第2制御中に上記吐出過熱度(Tdsh)が上記基準過熱度以下であると、圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)を上記基準過熱度へ向かって上げる過熱度制御を行う。
さらに、上記デフロスト制御部(91)は、上記利用側熱交換器(61)の出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度(例えば0℃)より高いと、第1制御中の高圧圧力(HP)の目標値を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標値(2.5MPa)よりも低い目標値(例えば2.0MPa)に設定し、かつ、第2制御中の温度制御における目標吐出温度(Td)を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標吐出温度(60℃)よりも低い目標温度(例えば55℃)に設定する。
−冷凍装置の運転動作−
冷凍装置(10)では、庫内を冷却する通常運転と、利用側熱交換器(61)に付着した霜を融かすためのデフロスト運転とを、選択的に実行する。
〈通常運転〉
冷凍装置(10)の通常運転について、図2を参照しながら説明する。通常運転中の冷媒回路(20)では、冷媒を循環させることによって冷凍サイクルが行われ、熱源側熱交換器(33)が凝縮器として機能し、利用側熱交換器(61)が蒸発器として機能する。
ここでは、両方の利用側ユニット(12)が冷却状態となり、全ての圧縮機(31a〜31c)が作動している場合を例に、通常運転について説明する。
図2に示すように、通常運転では、四方切換弁(32)が第1状態に設定される。過冷却膨張弁(35)、中間膨張弁(36a,36b,36c)、及び熱源側膨張弁(38)は、制御器(90)によって制御される。また、図2に示す場合には、各利用側ユニット(12)の利用側電磁弁(62)が開状態に設定される。
圧縮機(31a〜31c)から吐出された冷媒は、吐出冷媒配管(51)において油分離器(41)を通過した後に、四方切換弁(32)を通過して熱源側熱交換器(33)に流入し、熱源側熱交換器(33)において室外空気へ放熱して凝縮する。熱源側熱交換器(33)から流出した冷媒(高圧冷媒)は、第1熱源側液管(53a)とレシーバ(37)と第2熱源側液管(53b)とを順に通過して過冷却熱交換器(34)の第1流路(34a)へ流入し、過冷却熱交換器(34)の第2流路(34b)を流れる冷媒によって冷却される。過冷却熱交換器(34)の第1流路(34a)から第3熱源側液管(53c)へ流入した過冷却状態の液冷媒は、その一部が第1インジェクション主管(54m)に流入し、残りが熱源側膨張弁(38)と液閉鎖弁(V1)を順に通過した後に液側連絡配管(14)へ流入する。
液側連絡配管(14)に流入した冷媒は、各利用側ユニット(12)の利用側回路(23)へ分配される。各利用側回路(23)において、第1利用側液管(71a)に流入した冷媒は、ドレンパンヒーター(71b)を通過後に第2利用側液管(71c)を通って利用側電磁弁(62)へ流入する。利用側電磁弁(62)を通過した冷媒は、利用側膨張弁(63)を通過する際に膨張して気液二相状態となり、その後に利用側熱交換器(61)へ流入する。利用側熱交換器(61)では、流入した冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発し、庫内空気が冷却される。利用側ユニット(12)は、利用側熱交換器(61)で冷却された庫内空気を、庫内空間へ送り返す。
利用側熱交換器(61)で蒸発した冷媒は、利用側ガス冷媒配管(72)を通ってガス側連絡配管(15)へ流入する。各利用側回路(23)からガス側連絡配管(15)へ流入した冷媒は、合流後に熱源側回路(21)へ流入し、ガス閉鎖弁(V2)と四方切換弁(32)とを順に通過後に吸入冷媒配管(52)を通って圧縮機(31a〜31c)へ吸入される。
一方、第1インジェクション主管(54m)へ流入した冷媒は、過冷却膨張弁(35)を通過する際に膨張して気液二相状態となり、その後に過冷却熱交換器(34)の第2流路(34b)に流入し、過冷却熱交換器(34)の第1流路(34a)を流れる冷媒(高圧冷媒)から吸熱して蒸発する。過冷却熱交換器(34)の第2流路(34b)から第2インジェクション主管(54n)へ流入した冷媒は、各圧縮機(31a〜31c)の中間ポートへ導入される。
〈デフロスト運転〉
冷凍装置(10)のデフロスト運転について、図3を参照しながら説明する。このデフロスト運転は、通常運転中に所定の条件(例えば、通常運転の継続時間が所定時間に達したという条件)が成立したときに行われる。デフロスト運転中の冷媒回路(20)では、冷媒を循環させることによって冷凍サイクルが行われ、利用側熱交換器(61)が凝縮器として機能し、熱源側熱交換器(33)が蒸発器として機能する。
図3に示すように、デフロスト運転では、四方切換弁(32)が第2状態に設定される。過冷却膨張弁(35)、中間膨張弁(36a,36b,36c)、及び熱源側膨張弁(38)は、主制御器(90)によって制御される。また、各利用側ユニット(12)では、利用側電磁弁(62)が開状態に設定され、利用側ファン(24)が停止状態となる。
圧縮機(31a〜31c)から吐出された冷媒は、四方切換弁(32)を通過後にガス側連絡配管(15)へ流入し、各利用側ユニット(12)の利用側回路(23)へ分配される。各利用側回路(23)へ分配された冷媒は、利用側熱交換器(61)へ流入し、放熱して凝縮する。利用側熱交換器(61)では、利用側熱交換器(61)に付着した霜が冷媒によって暖められて融解する。
各利用側回路(23)の利用側熱交換器(61)を通過した冷媒は、液側連絡配管(14)へ流入し、合流後に熱源側回路(21)へ流入する。熱源側回路(21)へ流入した冷媒は、液閉鎖弁(V1)と第1接続配管(55)とレシーバ(37)とを順に通過し、その後に過冷却熱交換器(34)の第1流路(34a)へ流入する。過冷却熱交換器(34)の第1流路(34a)から流出した冷媒は、その一部が第1インジェクション主管(54m)に流入し、残りが熱源側膨張弁(38)へ流入する。
熱源側膨張弁(38)へ流入した冷媒は、熱源側膨張弁(38)を通過する際に膨張して気液二相状態となり、その後に熱源側熱交換器(33)へ流入し、室外空気から吸熱して蒸発する。熱源側熱交換器(33)において蒸発した冷媒は、四方切換弁(32)を通過後に吸入冷媒配管(52)へ流入し、その後に圧縮機(31a〜31c)へ吸入される。
一方、第1インジェクション主管(54m)へ流入した冷媒は、過冷却熱交換器(34)の第2流路(34b)を通過後に第2インジェクション主管(54n)へ流入し、その後に各圧縮機(31a〜31c)の中間ポートへ導入される。
デフロスト制御の具体的な動作
次に、図4のフローチャートを用いてデフロスト運転の具体的な制御について説明する。なお、本実施形態では、このデフロスト制御を、過飽和抑制デフロスト制御と称する。
このフローチャートの動作において、ステップST1では、利用側熱交換器(61)の出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度である0℃より低いかどうかを判別する。判別結果が「YES」であればステップST2に進み、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が入口基準温度(50℃)より低いかどうかを判別する。判別結果が「YES」である場合、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)も出口冷媒温度(Tout)も基準温度より低い状態であり、庫内が冷えていて着霜が多いと判断される。この場合、ステップST3に進み、冷媒回路(20)の目標高圧圧力を例えば2.5MPaに設定して、冷媒回路(20)の冷媒循環量を確保しつつ上記入口冷媒温度が50℃になるまで温度を徐々に上げるように制御(第1制御)を行い、リターンする。
ステップST2の判別結果が「NO」である場合は、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が高くて出口冷媒温度(Tout)が低い状態であり、庫内温度は高いが利用側熱交換器(61)の霜が十分には溶けていないと判断される。この場合、ステップST4に進み、吐出過熱度(Tdsh)が5degより大きいかどうかを判別する。吐出過熱度(Tdsh)は一般に外気温度が低い時に大きくなる。そして、判別結果が「YES」で吐出過熱度(Tdsh)が5degよりも大きい場合は、ステップST5に進む。ステップST5では、吐出ガス温度(Td)が上がりすぎないように目標吐出ガス温度(60℃)に基づいて制御(第2制御)を行い、リターンする。
また、ステップST4の判別結果が「NO」で吐出過熱度(Tdsh)が5deg以下の場合は、ステップST6へ進んで目標吐出過熱度(5deg)に基づいた制御を行い、過熱度を5degに維持する過熱度制御を行い、リターンする。
一方、ステップST1の判別結果が「NO」で利用側熱交換器(61)の出口冷媒温度が低い場合はステップST7へ進み、ステップST2と同様に、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が入口基準温度(50℃)より低いかどうかを判別する。判別結果が「YES」である場合、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)は基準温度より低いが出口冷媒温度(Tout)は基準温度より高い状態である。この場合、ステップST8に進み、冷媒回路(20)の目標高圧圧力を例えば2.0MPaに設定して、冷媒回路(20)の冷媒循環量を上記入口冷媒温度が低い時よりは少なくし、上記入口冷媒温度が50℃になるまで温度を徐々に上げるように制御(第1制御)を行い、リターンする。
ステップST7の判別結果が「NO」である場合は、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が低くて出口冷媒温度(Tout)も低い状態である。この場合、ステップST9に進み、ステップST4と同様に吐出過熱度(Tdsh)が5degより大きいかどうかを判別する。そして、判別結果が「YES」で吐出過熱度(Tdsh)が5degよりも大きい場合は、ステップST10に進む。ステップST10では、吐出ガス温度(Td)が上がりすぎないように目標吐出ガス温度(55℃)に基づいて制御(第2制御)を行い、リターンする。
また、ステップST9の判別結果が「NO」で吐出過熱度(Tdsh)が5deg以下の場合は、ステップST11へ進んで目標吐出ガス過熱度(5deg)に基づいた制御を行い、過熱度を5degに維持する過熱度制御を行い、リターンする。
以上のように、本実施形態では、デフロスト運転中に目標高圧圧力に基づいた制御だけでなく、吐出ガス温度を所定の温度に下げる制御も行う。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、第1制御では利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が低いので、水分が昇華するおそれが少なく、高圧圧力(HP)を目標として制御が行われる。一方、第2制御では、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が高いと水分が昇華し、庫内が過飽和になるおそれがあるのに対して、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を下げる制御が行われるので、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が低下する。したがって、デフロスト時に低温になっている庫内温度と利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)の温度差が小さくなるので、水分の昇華が抑制される。その結果、冷媒漏洩検知器(95)に水分が付着しにくくなり、冷媒漏洩検知器(95)が冷媒漏洩を誤検知するのを抑えられる。
また、従来のデフロスト運転では、利用側熱交換器(61)の液管温度(デフロスト時の出口温度)でデフロスト完了を検知し、また、その時に目標の高圧圧力になるように制御していた。このため、利用側熱交換器(61)のガス管温度(デフロスト時の入口温度)は制御対象としていなかったため、入口温度が高くなり、昇華量が抑制できていなかった。これに対し、本発明では、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)を制御対象にしているので、昇華量を抑制できる。
また、本実施形態によれば、第2制御中に上記吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度以下であると、圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)を上記基準過熱度へ向かって上げる過熱度制御が行われ、吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度に維持されるように冷媒回路(20)が制御されるので、デフロスト能力が低下するのも押さえられる。
また、本実施形態によれば、利用側熱交換器(61)の出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より高いと、第1制御中の高圧圧力(HP)の目標値を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標値よりも低く設定され、かつ、第2制御中の温度制御における目標吐出温度を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標吐出温度よりも低く設定される。つまり、出口冷媒温度(Tout)が高いと着霜量が少ないと判断され、高圧圧力(HP)の目標値や吐出温度(Td)の目標値が低めに設定されるので、デフロスト能力が大きくなりすぎて冷媒漏洩検知器(95)に水分が付着するのを抑えられる。したがって、冷媒漏洩検知器(95)が冷媒漏洩を誤検知するのを抑えられる。
また、上記実施形態によれば、上記圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる第2制御が、インジェクション動作により行われるので、制御を簡素化できる。
また、上記実施形態によれば、冷媒回路(20)の圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度よりも高いと圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる上記第2制御を、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる代わりに、吐出過熱度(Tdsh)を基準過熱度へ向かって下げることで行うので、制御に多様性を持たせることができる。
また、上記実施形態によれば、冷媒漏洩検知器(95)を利用側ユニット(12)の液冷媒管(71c)の近傍に配置したことにより、冷媒漏洩検知器(95)の温度を高めに維持して水分の付着を抑えられるから、冷媒漏洩検知器(95)において誤検知が生じにくくすることができる。
また、上記実施形態によれば、温度センサ(96)で冷媒漏洩検知器(95)の近傍の温度を検知することにより、冷媒漏洩検知器(95)の近傍の温度変化(着火など)が誤検知の原因かどうか判定できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記実施形態において、
上記デフロスト制御部(91)を、冷媒回路(20)の圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度よりも高いと圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる上記第2制御を、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる代わりに吐出過熱度(Tdsh)を基準過熱度へ向かって下げる制御にしてもよい。
また、冷媒漏洩検知器(95)は、必ずしも上記利用側ユニット(12)の液冷媒管(71c)の近傍に配置しなくてもよいし、冷媒漏洩検知器(95)の近傍の温度センサ(96)は必ずしも設けなくてもよい。
以上説明したように、本発明は、冷媒回路で可燃性冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷凍装置において、高圧ガス冷媒を用いて行うデフロスト運転中に冷媒漏洩の誤検知を抑制する技術について有用である。
10 冷凍装置
11 熱源側ユニット
12 利用側ユニット
14 液側連絡配管
15 ガス側連絡配管
20 冷媒回路
31a 第1圧縮機
31b 第2圧縮機
31c 第3圧縮機
54 インジェクション配管(インジェクション回路)
61 利用側熱交換器
71c第2利用側液管(液冷媒管)
91 デフロスト制御部
95 冷媒漏洩検知器
96 温度センサ
本発明は、冷媒回路で可燃性冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷凍装置に関し、特に、高圧ガス冷媒を用いて行うデフロスト運転中に冷媒漏洩の誤検知を抑制する技術に関するものである。
従来、ASHRAE(米国暖房冷凍空調学会)が設定している微燃性冷媒(可燃性冷媒)であるグレードA2Lの冷媒(例えばR32)を用いる冷凍装置においては、一般に冷媒漏洩検知器(センサ)が用いられている。ここで、上記冷媒漏洩検知器は、水滴が付着すると、冷媒が漏洩していなくても冷媒が漏洩していると誤検知する場合がある。
例えば、可燃性冷媒が循環する冷媒回路で庫内を冷却する冷凍装置では、利用側ユニットに設けられる利用側熱交換器が着霜した時に行うデフロスト運転を電気ヒータで行う場合がある(例えば、特許文献1参照)が、電気ヒータを用いる場合、その表面温度は一般に300℃前後まで上昇する。そして、電気ヒータの温度が高温であるため、利用側熱交換器に付着した霜が一気に蒸発して冷凍庫内に過飽和水蒸気が存在する状態となり、その水蒸気の水分が冷媒漏洩検知器に付着して、冷媒が漏洩したと誤検知するおそれがある。
特開2012−207884号公報
デフロスト運転としては、上記電気ヒータよりは温度が低い、圧縮機から吐出された高圧ガス冷媒を利用側熱交換器に流して行うことも行われている。そこで、この高圧ガス冷媒によるデフロスト運転を、可燃性冷媒が循環する冷媒回路を用いた冷凍装置に適用することが考えられる。
しかしながら、高圧ガス冷媒を用いたデフロスト運転においては、デフロストを行う利用側熱交換器の入口冷媒温度が高いと水分が昇華し、庫内が過飽和になるおそれがある。したがって、この場合でも、冷媒漏洩検知器が誤検知するおそれがある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、可燃性冷媒を用いた冷媒回路を有する冷凍装置において、デフロスト運転時に冷媒漏洩の誤検知が生じるのを抑制することである。
第1の発明は、熱源側ユニット(11)と利用側ユニット(12)が液側連絡配管(14)及びガス側連絡配管(15)を介して接続され、可燃性冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備え、上記利用側ユニット(12)の冷媒漏洩を検知する冷媒漏洩検知器(95)を備えた冷凍装置を前提としている。
そして、この冷凍装置は、上記利用側ユニット(12)に設けられている利用側熱交換器(61)のデフロストを制御するデフロスト制御部(91)を備え、上記デフロスト制御部(91)は、上記利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が入口基準温度よりも低いと、上記冷媒回路(20)の高圧圧力(HP)が目標値となるように徐々に上昇させる第1制御を行い、上記利用側熱交換器(61)の上記入口冷媒温度(Tin)が上記入口基準温度以上でありかつ上記冷媒回路(20)の圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度よりも高いと、上記圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる第2制御を行うことを特徴としている。
この第1の発明では、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が入口基準温度よりも低いと、冷媒回路(20)の高圧圧力(HP)が目標値となるように徐々に上昇させる第1制御が行われる。また、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が上記入口基準温度以上でありかつ上記冷媒回路(20)の圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度よりも高いと、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる第2制御が行われる。
つまり、第1制御では利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が低いので、水分が昇華するおそれが少なく、高圧圧力(HP)を目標として制御が行われる。一方、第2制御では、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が高いと水分が昇華し、庫内が過飽和になるおそれがあるのに対して、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を下げる制御が行われるので、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が低下する。
第2の発明は、第1の発明において、上記デフロスト制御部(91)が、上記第2制御中に上記吐出過熱度(Tdsh)が上記基準過熱度以下であると、上記圧縮機(31a〜31c)の上記吐出過熱度(Tdsh)を上記基準過熱度へ向かって上げる過熱度制御を行うことを特徴している。
この第2の発明では、第2制御中に上記吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度以下であると、圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)を上記基準過熱度へ向かって上げる過熱度制御が行われる。
第3の発明は、第2の発明において、上記デフロスト制御部(91)が、上記利用側熱交換器(61)の出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より高いと、上記第1制御中の高圧圧力(HP)の目標値を上記出口冷媒温度(Tout)が上記出口基準温度より低いときの目標値よりも低く設定し、かつ、上記第2制御中の温度制御における上記目標吐出温度を上記出口冷媒温度(Tout)が上記出口基準温度より低いときの上記目標吐出温度よりも低く設定することを特徴としている。
この第3の発明では、利用側熱交換器(61)の出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より高いと、第1制御中の高圧圧力(HP)の目標値を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標値よりも低く設定され、かつ、第2制御中の温度制御における目標吐出温度を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標吐出温度よりも低く設定される。つまり、出口冷媒温度(Tout)が高いと着霜量が少ないと判断されるので、高圧圧力(HP)の目標値や吐出温度の目標値が低めに設定される。
第4の発明は、第1から第3の発明の何れか1つにおいて、上記冷媒回路(20)が上記圧縮機(31a〜31c)へ低圧冷媒または中間圧冷媒を供給するインジェクション回路(54)を備え、上記デフロスト制御部(91)は、上記圧縮機(31a〜31c)の上記吐出冷媒温度(Td)を上記目標吐出温度へ向かって下げる上記第2制御を、インジェクション動作により行うことを特徴としている。
この第4の発明では、上記圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる第2制御が、インジェクション動作により行われる。
第5の発明は、第1から第4の発明の何れか1つにおいて、上記デフロスト制御部(91)が、上記冷媒回路(20)の上記圧縮機(31a〜31c)の上記吐出過熱度(Tdsh)が上記基準過熱度よりも高いと上記圧縮機(31a〜31c)の上記吐出冷媒温度(Td)を上記目標吐出温度へ向かって下げる上記第2制御を、上記圧縮機(31a〜31c)の上記吐出冷媒温度(Td)を上記目標吐出温度へ向かって下げる代わりに上記吐出過熱度(Tdsh)を上記基準過熱度へ向かって下げることを特徴としている。
この第5の発明では、冷媒回路(20)の圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度よりも高いと圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる上記第2制御が、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる代わりに、吐出過熱度(Tdsh)を基準過熱度へ向かって下げることで行われる。
第6の発明は、第1から第5の発明の何れか1つにおいて、上記冷媒漏洩検知器(95)が、上記利用側ユニット(12)の液冷媒管(71c)の近傍に配置されていることを特徴としている。
この第6の発明では、冷媒漏洩検知器(95)が利用側ユニット(12)の液冷媒管(71c)の近傍に配置されているので、冷媒漏洩検知器(95)の温度を高めに維持することができ、水分の付着を押さえられる。
第7の発明は、第1から第6の発明の何れか1つにおいて、上記冷媒漏洩検知器(95)の近傍に温度センサ(96)が配置されていることを特徴としている。
この第7の発明では、温度センサ(96)で冷媒漏洩検知器(95)の近傍の温度を検知することにより、冷媒漏洩検知器(95)の近傍の温度変化を検知し着火源の有無を判定することに用いる。
本発明によれば、第1制御では利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が低いので、水分が昇華するおそれが少なく、高圧圧力(HP)を目標として制御が行われる。一方、第2制御では、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が高いと水分が昇華し、庫内が過飽和になるおそれがあるのに対して、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を下げる制御が行われるので、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が低下する。したがって、デフロスト時に低温になっている庫内温度と利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)の温度差が小さくなるので、水分の昇華が抑制される。その結果、冷媒漏洩検知器(95)に水分が付着しにくくなり、冷媒漏洩検知器(95)が冷媒漏洩を誤検知するのを抑えられる。
また、従来のデフロスト運転では、利用側熱交換器(61)の液管温度(デフロスト時の出口温度)でデフロスト完了を検知し、また、その時に目標の高圧になるように制御していた。このため、利用側熱交換器(61)のガス管温度(デフロスト時の入口温度)は、制御対象としていなかったため、入口温度が高くなり、昇華量が抑制できていなかった。これに対し、本発明では、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)を制御対象にしているので、昇華量を抑制できる。
上記第2の発明によれば、第2制御中に上記吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度以下であると、圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)を上記基準過熱度へ向かって上げる過熱度制御が行われる、吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度に保持するように冷媒回路(20)が操作されるので、デフロスト能力が低下するのが押さえられる。
上記第3の発明によれば、利用側熱交換器(61)の出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より高いと、第1制御中の高圧圧力(HP)の目標値を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標値よりも低く設定され、かつ、第2制御中の温度制御における目標吐出温度を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標吐出温度よりも低く設定される。つまり、出口冷媒温度(Tout)が高いと着霜量が少ないと判断されるので、高圧圧力(HP)の目標値や吐出温度の目標値が低めに設定されるので、デフロスト能力が大きくなりすぎるのを押さえられる。
上記第4の発明によれば、上記圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる第2制御が、インジェクション動作により行われるので、制御を簡素化できる。
上記第5の発明によれば、冷媒回路(20)の圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度よりも高いと圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる上記第2制御を、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる代わりに、吐出過熱度(Tdsh)を基準過熱度へ向かって下げることで行うので、制御に多様性を持たせることができる。
上記第6の発明によれば、冷媒漏洩検知器(95)を利用側ユニット(12)の液冷媒管(71c)の近傍に配置したことにより、冷媒漏洩検知器(95)の温度を高めに維持し、水分の付着を抑えられるから、冷媒漏洩検知器(95)の誤検知を生じにくくすることができる。
上記第7の発明によれば、温度センサ(96)で冷媒漏洩検知器(95)の近傍の温度を検知することにより、冷媒漏洩検知器(95)の近傍の温度変化にて誤検知した場合にも着火リスクがあるか判定できる。
図1は、実施形態の冷凍装置の概略構成を示す冷媒回路図である。 図2は、通常運転中の冷凍装置を示す冷媒回路図である。 図3は、デフロスト運転中の冷凍装置を示す冷媒回路図である。 図4は、デフロスト運転の動作を示すフローチャートである。
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態および変形例は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
本実施形態の冷凍装置(10)は、冷蔵庫の庫内空間を冷却するためのものである。図1に示すように、冷凍装置(10)は、一台の熱源側ユニット(11)と、複数台(本実施形態では二台)の利用側ユニット(12)とを備えている。熱源側ユニット(11)は、いわゆる室外ユニットであって、屋外に設置される。利用側ユニット(12)は、いわゆるユニットクーラーであって、冷蔵庫の庫内に設置される。なお、利用側ユニット(12)の台数は、単なる例示である。
熱源側ユニット(11)には、熱源側回路(21)と熱源側ファン(22)と制御器(90)とが設けられている。一方、各利用側ユニット(12)には、利用側回路(23)と利用側ファン(24)とドレンパン(25)とが設けられている。
冷凍装置(10)では、熱源側ユニット(11)の熱源側回路(21)と各利用側ユニット(12)の利用側回路(23)とを液側連絡配管(14)及びガス側連絡配管(15)で接続することによって、冷媒回路(20)が構成されている。冷媒回路(20)は、冷媒を循環させることによって蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う。冷媒には、微燃性冷媒(可燃性冷媒)であるR32が用いられている。
熱源側回路(21)は、その液側端に液閉鎖弁(V1)が設けられ、そのガス側端にガス閉鎖弁(V2)が設けられている。液側連絡配管(14)は、熱源側回路(21)の液閉鎖弁(V1)を、各利用側回路(23)の液側端に接続している。ガス側連絡配管(15)は、熱源側回路(21)のガス閉鎖弁(V2)を、各利用側回路(23)のガス側端に接続している。冷媒回路(20)では、各利用側ユニット(12)の利用側回路(23)が互いに並列に接続されている。
−熱源側回路−
熱源側回路(21)は、第1〜第3圧縮機(31a,31b,31c)と、四方切換弁(32)と、熱源側熱交換器(33)と、過冷却熱交換器(34)と、過冷却膨張弁(35)と、第1〜第3中間膨張弁(36a,36b,36c)と、レシーバ(37)と、熱源側膨張弁(38)と、第1〜第3逆止弁(CV1〜CV3)と、油分離器(41)とを有している。また、熱源側回路(21)には、吐出冷媒配管(51)と、吸入冷媒配管(52)と、熱源側液冷媒配管(53)と、インジェクション配管(インジェクション回路)(54)と、第1接続配管(55)と、第2接続配管(56)と、油戻し配管(57)とが設けられている。なお、熱源側ユニット(11)に設けられる圧縮機(31a〜31c)の台数は、単なる例示である。
〈圧縮機〉
第1〜第3圧縮機(31a,31b,31c)は、いずれもスクロール式の全密閉型圧縮機である。各圧縮機(31a〜31c)には、吸入ポートと、中間ポートと、吐出ポートとが設けられている。圧縮機(31a〜31c)は、吸入ポートから吸い込んだ冷媒を圧縮し、圧縮した冷媒を吐出ポートから吐き出す。また、圧縮機(31a〜31c)の中間ポートは、圧縮途中の圧縮室へ冷媒を導入するためのポートである。
第1圧縮機(31a)は、その容量が可変である。第1圧縮機(31a)の電動機には、図外のインバータから電力が供給される。インバータの出力周波数を変更すると、第1圧縮機(31a)の回転速度が変化し、第1圧縮機(31a)の運転容量が変化する。一方、第2圧縮機(31b)と第3圧縮機(31c)のそれぞれは、その容量が固定である。第2圧縮機(31b)及び第3圧縮機(31c)は、一定の回転速度で回転する。
〈四方切換弁〉
四方切換弁(32)は、第1ポートから第4ポートの4つのポートを備え、第1ポートと第3ポートとが連通し且つ第2ポートと第4ポートとが連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポートと第4ポートとが連通し且つ第2ポートと第3ポートとが連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とに切り換え可能に構成されている。
四方切換弁(32)は、その第1ポートが吐出冷媒配管(51)によって圧縮機(31a〜31c)の吐出ポートに接続され、その第2ポートが吸入冷媒配管(52)によって圧縮機(31a〜31c)の吸入ポートに接続されている。また、四方切換弁(32)は、その第3ポートが熱源側熱交換器(33)のガス側端に接続され、その第4ポートがガス閉鎖弁(V2)に接続されている。
〈吐出冷媒配管,吸入冷媒配管〉
吐出冷媒配管(51)は、圧縮機(31a〜31c)と同数(本実施形態では三本)の吐出管(51a,51b,51c)と、一本の吐出合流管(51d)とによって構成されている。第1吐出管(51a)の一端は第1圧縮機(31a)の吐出ポートに、第2吐出管(51b)の一端は第2圧縮機(31b)の吐出ポートに、第3吐出管(51b)の一端は第3圧縮機(31b)の吐出ポートに、それぞれ接続されている。各吐出管(51a,51b,51c)の他端は、吐出合流管(51d)の一端に接続されている。吐出合流管(51d)の他端は、四方切換弁(32)の第1ポートに接続されている。
吸入冷媒配管(52)は、圧縮機(31a〜31c)と同数(本実施形態では三本)の吸入管(52a,52b,52c)と、一本の吸入主管(52d)とによって構成されている。第1吸入管(52a)の一端は第1圧縮機(31a)の吐出ポートに、第2吸入管(52b)の一端は第2圧縮機(31b)の吐出ポートに、第3吸入管(52c)の一端は第3圧縮機(31b)の吐出ポートに、それぞれ接続されている。各吸入管(52a,52b,52c)の他端は、吸入主管(52d)の一端に接続されている。吸入主管(52d)の他端は、四方切換弁(32)の第2ポートに接続されている。
〈熱源側熱交換器〉
熱源側熱交換器(33)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、冷媒を室外空気と熱交換させる。熱源側熱交換器(33)は、その液側端が熱源側液冷媒配管(53)に接続され、そのガス側端が四方切換弁(32)の第3ポートに接続されている。また、熱源側熱交換器(33)の近傍には、熱源側熱交換器(33)へ室外空気を供給するための熱源側ファン(22)が配置されている。
〈過冷却熱交換器〉
過冷却熱交換器(34)は、いわゆるプレート式熱交換器である。過冷却熱交換器(34)には、第1流路(34a)と第2流路(34b)とが複数ずつ形成されている。過冷却熱交換器(34)は、第1流路(34a)を流れる冷媒を、第2流路(34b)を流れる冷媒と熱交換させる。
〈熱源側液冷媒配管〉
熱源側液冷媒配管(53)は、その一端が熱源側熱交換器(33)に接続され、その他端が液閉鎖弁(V1)に接続されている。熱源側液冷媒配管(53)は、三本の熱源側液管(53a,53b,53c)によって構成されている。第1熱源側液管(53a)は、熱源側熱交換器(33)の液側端とレシーバ(37)の入口を接続する。第2熱源側液管(53b)は、レシーバ(37)の出口と過冷却熱交換器(34)の第1流路(34a)の入口を接続する。第3熱源側液管(53c)は、過冷却熱交換器(34)の第1流路(34a)の出口と液閉鎖弁(V1)を接続する。
第1熱源側液管(53a)には、第1逆止弁(CV1)が設けられている。第1逆止弁(CV1)は、熱源側熱交換器(33)からレシーバ(37)へ向かう冷媒の流れを許容し、逆向きの冷媒の流れを阻止する。
第3熱源側液管(53c)には、過冷却熱交換器(34)から液閉鎖弁(V1)へ向かって順に、熱源側膨張弁(38)と第2逆止弁(CV2)とが設けられている。熱源側膨張弁(38)は、開度可変の電動膨張弁である。第2逆止弁(CV2)は、過冷却熱交換器(34)から液閉鎖弁(V1)へ向かう冷媒の流れを許容し、逆向きの冷媒の流れを阻止する。
〈インジェクション配管〉
インジェクション配管(54)は、二本のインジェクション主管(54m,54n)と、三本のインジェクション分岐管(54a,54b,54c)とによって構成されている。
第1インジェクション主管(54m)は、一端が第3熱源側液管(53c)における過冷却熱交換器(34)と熱源側膨張弁(38)の間に接続され、他端が過冷却熱交換器(34)の第2流路(34b)の入口に接続されている。第2インジェクション主管(54n)は、その一端が過冷却熱交換器(34)の第2流路(34b)の出口に接続されている。第2インジェクション主管(54n)の他端には、各インジェクション分岐管(54a,54b,54c)の一端が接続されている。
第1インジェクション分岐管(54a)の他端は第1圧縮機(31a)の中間ポートに、第2インジェクション分岐管(54b)の他端は第2圧縮機(31b)の中間ポートに、第3インジェクション分岐管(54c)の他端は第3圧縮機(31c)の中間ポートに、それぞれ接続されている。各インジェクション分岐管(54a〜54c)には、中間膨張弁(36a,36b,36c)が一つずつ設けられている。各中間膨張弁(36a〜36c)は、開度可変の電動膨張弁である。
〈接続配管〉
第1接続配管(55)は、一端が第3熱源側液管(53c)における第2逆止弁(CV2)と液閉鎖弁(V1)の間に接続され、他端が第1熱源側液管(53a)における第1逆止弁(CV1)とレシーバ(37)の間に接続されている。第1接続配管(55)には、第3逆止弁(CV3)が設けられている。第3逆止弁(CV3)は、第1接続配管(55)の一端から他端へ向かう冷媒の流れを許容し、逆向きの冷媒の流れを阻止する。
第2接続配管(56)は、一端が第3熱源側液管(53c)における熱源側膨張弁(38)と第2逆止弁(CV2)の間に接続され、他端が第1熱源側液管(53a)における熱源側熱交換器(33)と第1逆止弁(CV1)の間に接続されている。第2接続配管(56)には、第4逆止弁(CV4)が設けられている。第4逆止弁(CV4)は、第2接続配管(56)の一端から他端へ向かう冷媒の流れを許容し、逆向きの冷媒の流れを阻止する。
〈油分離器、油戻し配管〉
油分離器(41)は、吐出冷媒配管(51)の吐出合流管(51d)に設けられている。圧縮機(31a〜31c)からは、ミスト状の冷凍機油を含んだガス冷媒が吐出される。油分離器(41)は、圧縮機(31a〜31c)から吐出された冷媒から冷凍機油を分離する。
油戻し配管(57)は、油分離器(41)から圧縮機(31a〜31c)へ冷凍機油を戻すための配管である。この油戻し配管(57)は、一端が油分離器(41)に接続され、他端が第2インジェクション主管(54n)に接続されている。また、油戻し配管(57)には、キャピラリチューブ(42)が設けられている。
〈温度センサ、圧力センサ〉
熱源側回路(21)には、温度センサ(81a,81b,81c,82)と圧力センサ(85,86,87)とが複数ずつ設けられている。
吐出冷媒配管(51)の各吐出管(51a,51b,51c)には、吐出冷媒温度センサ(81a,81b,81c)が一つずつ設けられている。第1吐出冷媒温度センサ(81a)は、第1吐出管(51a)に取り付けられ、第1圧縮機(31a)から吐出された冷媒の温度を計測する。第2吐出冷媒温度センサ(81b)は、第2吐出管(51b)に取り付けられ、第2圧縮機(31b)から吐出された冷媒の温度を計測する。第3吐出冷媒温度センサ(81c)は、第3吐出管(51c)に取り付けられ、第3圧縮機(31c)から吐出された冷媒の温度を計測する。
熱源側液冷媒配管(53)には、液冷媒温度センサ(82)が設けられている。液冷媒温度センサ(82)は、第3熱源側液管(53c)に取り付けられ、第3熱源側液管(53c)を流れる冷媒の温度を計測する。
吐出圧力センサ(85)は、吐出冷媒配管(51)の吐出合流管(51d)に接続され、圧縮機(31a〜31c)から吐出された冷媒の圧力を計測する。吸入圧力センサ(86)は、吸入冷媒配管(52)の吸入主管(52d)に接続され、圧縮機(31a〜31c)へ吸入される冷媒の圧力を計測する。液冷媒圧力センサ(87)は、熱源側液冷媒配管(53)の第3熱源側液管(53c)に接続され、第3熱源側液管(53c)を流れる冷媒の圧力を計測する。
−利用側回路−
各利用側回路(23)は、利用側熱交換器(61)と、ドレンパンヒーター(71b)と、利用側電磁弁(62)と、利用側膨張弁(63)と一つずつを有している。また、各利用側回路(23)には、利用側液冷媒配管(71)と、利用側ガス冷媒配管(72)とが一つずつ設けられている。
〈利用側熱交換器〉
利用側熱交換器(61)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、冷媒を庫内空気と熱交換させる。また、利用側熱交換器(61)の近傍には、利用側熱交換器(61)へ庫内空気を供給するための利用側ファン(24)が配置されている。
〈冷媒漏洩検知器〉
上記利用側ユニット(12)には、利用側熱交換器(61)の下方でかつ液冷媒管(第2利用側液管(71c))の近傍に、冷媒漏洩検知器(95)が設けられている。また、この冷媒漏洩検知器(95)の近傍には温度センサ(96)が配置されている。
〈ドレンパンヒーター〉
ドレンパンヒーター(71b)は、利用側熱交換器(61)の下方に配置されたドレンパン(25)に設けられた配管によって構成されている。このドレンパンヒーター(71b)は、ドレンパン(25)を暖めてドレン水の凍結を防ぐためのものである。
〈利用側液冷媒配管、利用側ガス冷媒配管〉
利用側液冷媒配管(71)は、第1利用側液管(71a)と第2利用側液管(71c)とによって構成されている。第1利用側液管(71a)は、一端が液側連絡配管(14)に接続され、他端がドレンパンヒーター(71b)の一端に接続されている。第1利用側液管(71a)の一端は、利用側回路(23)の液側端を構成している。第2利用側液管(71c)は、一端がドレンパンヒーター(71b)の他端に接続され、他端が利用側熱交換器(61)の液側端に接続されている。
利用側ガス冷媒配管(72)は、その一端が利用側熱交換器(61)のガス側端に接続され、その他端がガス側連絡配管(15)に接続されている。利用側ガス冷媒配管(72)の他端は、利用側回路(23)のガス側端を構成している。
〈利用側電磁弁,利用側膨張弁〉
利用側電磁弁(62)及び利用側膨張弁(63)は、利用側液冷媒配管(71)の第2利用側液管(71c)に設けられている。第2利用側液管(71c)において、利用側膨張弁(63)は、利用側電磁弁(62)と利用側熱交換器(61)の間に配置されている。
利用側電磁弁(62)は、ソレノイドへの通電を断続することによって、開状態と閉状態に切り換わる。利用側電磁弁(62)が開状態になると、利用側ユニット(12)は、利用側熱交換器(61)が蒸発器として機能して庫内空気を冷却する冷却状態となる。利用側電磁弁(62)が閉状態になると、利用側ユニット(12)は、利用側熱交換器(61)における冷媒の流通が遮断される休止状態となる。
利用側膨張弁(63)は、外部均圧形の温度自動膨張弁である。利用側膨張弁(63)の感温筒(63a)は、利用側ガス冷媒配管(72)の一端(利用側熱交換器(61)側の端部)近傍に取り付けられている。また、利用側膨張弁(63)の均圧管(63b)は、利用側ガス冷媒配管(72)の一端近傍に接続されている。
−制御器−
上記制御器(90)は、通常運転の制御を行う一方、上記利用側熱交換器(61)のデフロストを制御するデフロスト制御部(91)を備えている。
上記デフロスト制御部(91)は、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が入口基準温度(例えば50℃)よりも低いと、冷媒回路(20)の高圧圧力(HP)が目標値(例えば2.5MPa)となるように徐々に上昇させる第1制御を行い、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が上記入口基準温度以上でありかつ上記冷媒回路(20)の圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度(例えば5deg)よりも高いと、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度(例えば60℃)へ向かって下げる第2制御を行う。この第2制御は、圧縮機(31a〜31c)へ中間圧冷媒を供給するインジェクション動作により行われる。
また、上記デフロスト制御部(91)は、第2制御中に上記吐出過熱度(Tdsh)が上記基準過熱度以下であると、圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)を上記基準過熱度へ向かって上げる過熱度制御を行う。
さらに、上記デフロスト制御部(91)は、上記利用側熱交換器(61)の出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度(例えば0℃)より高いと、第1制御中の高圧圧力(HP)の目標値を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標値(2.5MPa)よりも低い目標値(例えば2.0MPa)に設定し、かつ、第2制御中の温度制御における目標吐出温度(Td)を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標吐出温度(60℃)よりも低い目標温度(例えば55℃)に設定する。
−冷凍装置の運転動作−
冷凍装置(10)では、庫内を冷却する通常運転と、利用側熱交換器(61)に付着した霜を融かすためのデフロスト運転とを、選択的に実行する。
〈通常運転〉
冷凍装置(10)の通常運転について、図2を参照しながら説明する。通常運転中の冷媒回路(20)では、冷媒を循環させることによって冷凍サイクルが行われ、熱源側熱交換器(33)が凝縮器として機能し、利用側熱交換器(61)が蒸発器として機能する。
ここでは、両方の利用側ユニット(12)が冷却状態となり、全ての圧縮機(31a〜31c)が作動している場合を例に、通常運転について説明する。
図2に示すように、通常運転では、四方切換弁(32)が第1状態に設定される。過冷却膨張弁(35)、中間膨張弁(36a,36b,36c)、及び熱源側膨張弁(38)は、制御器(90)によって制御される。また、図2に示す場合には、各利用側ユニット(12)の利用側電磁弁(62)が開状態に設定される。
圧縮機(31a〜31c)から吐出された冷媒は、吐出冷媒配管(51)において油分離器(41)を通過した後に、四方切換弁(32)を通過して熱源側熱交換器(33)に流入し、熱源側熱交換器(33)において室外空気へ放熱して凝縮する。熱源側熱交換器(33)から流出した冷媒(高圧冷媒)は、第1熱源側液管(53a)とレシーバ(37)と第2熱源側液管(53b)とを順に通過して過冷却熱交換器(34)の第1流路(34a)へ流入し、過冷却熱交換器(34)の第2流路(34b)を流れる冷媒によって冷却される。過冷却熱交換器(34)の第1流路(34a)から第3熱源側液管(53c)へ流入した過冷却状態の液冷媒は、その一部が第1インジェクション主管(54m)に流入し、残りが熱源側膨張弁(38)と液閉鎖弁(V1)を順に通過した後に液側連絡配管(14)へ流入する。
液側連絡配管(14)に流入した冷媒は、各利用側ユニット(12)の利用側回路(23)へ分配される。各利用側回路(23)において、第1利用側液管(71a)に流入した冷媒は、ドレンパンヒーター(71b)を通過後に第2利用側液管(71c)を通って利用側電磁弁(62)へ流入する。利用側電磁弁(62)を通過した冷媒は、利用側膨張弁(63)を通過する際に膨張して気液二相状態となり、その後に利用側熱交換器(61)へ流入する。利用側熱交換器(61)では、流入した冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発し、庫内空気が冷却される。利用側ユニット(12)は、利用側熱交換器(61)で冷却された庫内空気を、庫内空間へ送り返す。
利用側熱交換器(61)で蒸発した冷媒は、利用側ガス冷媒配管(72)を通ってガス側連絡配管(15)へ流入する。各利用側回路(23)からガス側連絡配管(15)へ流入した冷媒は、合流後に熱源側回路(21)へ流入し、ガス閉鎖弁(V2)と四方切換弁(32)とを順に通過後に吸入冷媒配管(52)を通って圧縮機(31a〜31c)へ吸入される。
一方、第1インジェクション主管(54m)へ流入した冷媒は、過冷却膨張弁(35)を通過する際に膨張して気液二相状態となり、その後に過冷却熱交換器(34)の第2流路(34b)に流入し、過冷却熱交換器(34)の第1流路(34a)を流れる冷媒(高圧冷媒)から吸熱して蒸発する。過冷却熱交換器(34)の第2流路(34b)から第2インジェクション主管(54n)へ流入した冷媒は、各圧縮機(31a〜31c)の中間ポートへ導入される。
〈デフロスト運転〉
冷凍装置(10)のデフロスト運転について、図3を参照しながら説明する。このデフロスト運転は、通常運転中に所定の条件(例えば、通常運転の継続時間が所定時間に達したという条件)が成立したときに行われる。デフロスト運転中の冷媒回路(20)では、冷媒を循環させることによって冷凍サイクルが行われ、利用側熱交換器(61)が凝縮器として機能し、熱源側熱交換器(33)が蒸発器として機能する。
図3に示すように、デフロスト運転では、四方切換弁(32)が第2状態に設定される。過冷却膨張弁(35)、中間膨張弁(36a,36b,36c)、及び熱源側膨張弁(38)は、主制御器(90)によって制御される。また、各利用側ユニット(12)では、利用側電磁弁(62)が開状態に設定され、利用側ファン(24)が停止状態となる。
圧縮機(31a〜31c)から吐出された冷媒は、四方切換弁(32)を通過後にガス側連絡配管(15)へ流入し、各利用側ユニット(12)の利用側回路(23)へ分配される。各利用側回路(23)へ分配された冷媒は、利用側熱交換器(61)へ流入し、放熱して凝縮する。利用側熱交換器(61)では、利用側熱交換器(61)に付着した霜が冷媒によって暖められて融解する。
各利用側回路(23)の利用側熱交換器(61)を通過した冷媒は、液側連絡配管(14)へ流入し、合流後に熱源側回路(21)へ流入する。熱源側回路(21)へ流入した冷媒は、液閉鎖弁(V1)と第1接続配管(55)とレシーバ(37)とを順に通過し、その後に過冷却熱交換器(34)の第1流路(34a)へ流入する。過冷却熱交換器(34)の第1流路(34a)から流出した冷媒は、その一部が第1インジェクション主管(54m)に流入し、残りが熱源側膨張弁(38)へ流入する。
熱源側膨張弁(38)へ流入した冷媒は、熱源側膨張弁(38)を通過する際に膨張して気液二相状態となり、その後に熱源側熱交換器(33)へ流入し、室外空気から吸熱して蒸発する。熱源側熱交換器(33)において蒸発した冷媒は、四方切換弁(32)を通過後に吸入冷媒配管(52)へ流入し、その後に圧縮機(31a〜31c)へ吸入される。
一方、第1インジェクション主管(54m)へ流入した冷媒は、過冷却熱交換器(34)の第2流路(34b)を通過後に第2インジェクション主管(54n)へ流入し、その後に各圧縮機(31a〜31c)の中間ポートへ導入される。
〈デフロスト制御の具体的な動作〉
次に、図4のフローチャートを用いてデフロスト運転の具体的な制御について説明する。なお、本実施形態では、このデフロスト制御を、過飽和抑制デフロスト制御と称する。
このフローチャートの動作において、ステップST1では、利用側熱交換器(61)の出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度である0℃より低いかどうかを判別する。判別結果が「YES」であればステップST2に進み、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が入口基準温度(50℃)より低いかどうかを判別する。判別結果が「YES」である場合、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)も出口冷媒温度(Tout)も基準温度(入口基準温度、出口基準温度)より低い状態であり、庫内が冷えていて着霜が多いと判断される。この場合、ステップST3に進み、冷媒回路(20)の目標高圧圧力を例えば2.5MPaに設定して、冷媒回路(20)の冷媒循環量を確保しつつ上記入口冷媒温度が50℃になるまで温度を徐々に上げるように制御(第1制御)を行い、リターンする。
ステップST2の判別結果が「NO」である場合は、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が高くて出口冷媒温度(Tout)が低い状態であり、庫内温度は高いが利用側熱交換器(61)の霜が十分には溶けていないと判断される。この場合、ステップST4に進み、吐出過熱度(Tdsh)が5degより大きいかどうかを判別する。吐出過熱度(Tdsh)は一般に外気温度が低い時に大きくなる。そして、判別結果が「YES」で吐出過熱度(Tdsh)が5degよりも大きい場合は、ステップST5に進む。ステップST5では、吐出ガス温度(Td)が上がりすぎないように目標吐出ガス温度(60℃)に基づいて制御(第2制御)を行い、リターンする。
また、ステップST4の判別結果が「NO」で吐出過熱度(Tdsh)が5deg以下の場合は、ステップST6へ進んで目標吐出過熱度(5deg)に基づいた制御を行い、過熱度を5degに維持する過熱度制御を行い、リターンする。
一方、ステップST1の判別結果が「NO」で利用側熱交換器(61)の出口冷媒温度が高い場合はステップST7へ進み、ステップST2と同様に、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が入口基準温度(50℃)より低いかどうかを判別する。判別結果が「YES」である場合、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)は基準温度(入口基準温度)より低いが出口冷媒温度(Tout)は基準温度(出口基準温度)より高い状態である。この場合、ステップST8に進み、冷媒回路(20)の目標高圧圧力を例えば2.0MPaに設定して、冷媒回路(20)の冷媒循環量を上記入口冷媒温度が低い時よりは少なくし、上記入口冷媒温度が50℃になるまで温度を徐々に上げるように制御(第1制御)を行い、リターンする。
ステップST7の判別結果が「NO」である場合は、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が低くて出口冷媒温度(Tout)も低い状態である。この場合、ステップST9に進み、ステップST4と同様に吐出過熱度(Tdsh)が5degより大きいかどうかを判別する。そして、判別結果が「YES」で吐出過熱度(Tdsh)が5degよりも大きい場合は、ステップST10に進む。ステップST10では、吐出ガス温度(Td)が上がりすぎないように目標吐出ガス温度(55℃)に基づいて制御(第2制御)を行い、リターンする。
また、ステップST9の判別結果が「NO」で吐出過熱度(Tdsh)が5deg以下の場合は、ステップST11へ進んで目標吐出ガス過熱度(5deg)に基づいた制御を行い、過熱度を5degに維持する過熱度制御を行い、リターンする。
以上のように、本実施形態では、デフロスト運転中に目標高圧圧力に基づいた制御だけでなく、吐出ガス温度を所定の温度に下げる制御も行う。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、第1制御では利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が低いので、水分が昇華するおそれが少なく、高圧圧力(HP)を目標として制御が行われる。一方、第2制御では、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が高いと水分が昇華し、庫内が過飽和になるおそれがあるのに対して、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を下げる制御が行われるので、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が低下する。したがって、デフロスト時に低温になっている庫内温度と利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)の温度差が小さくなるので、水分の昇華が抑制される。その結果、冷媒漏洩検知器(95)に水分が付着しにくくなり、冷媒漏洩検知器(95)が冷媒漏洩を誤検知するのを抑えられる。
また、従来のデフロスト運転では、利用側熱交換器(61)の液管温度(デフロスト時の出口温度)でデフロスト完了を検知し、また、その時に目標の高圧圧力になるように制御していた。このため、利用側熱交換器(61)のガス管温度(デフロスト時の入口温度)は制御対象としていなかったため、入口温度が高くなり、昇華量が抑制できていなかった。これに対し、本発明では、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)を制御対象にしているので、昇華量を抑制できる。
また、本実施形態によれば、第2制御中に上記吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度以下であると、圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)を上記基準過熱度へ向かって上げる過熱度制御が行われ、吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度に維持されるように冷媒回路(20)が制御されるので、デフロスト能力が低下するのも押さえられる。
また、本実施形態によれば、利用側熱交換器(61)の出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より高いと、第1制御中の高圧圧力(HP)の目標値を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標値よりも低く設定され、かつ、第2制御中の温度制御における目標吐出温度を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標吐出温度よりも低く設定される。つまり、出口冷媒温度(Tout)が高いと着霜量が少ないと判断され、高圧圧力(HP)の目標値や吐出温度(Td)の目標値が低めに設定されるので、デフロスト能力が大きくなりすぎて冷媒漏洩検知器(95)に水分が付着するのを抑えられる。したがって、冷媒漏洩検知器(95)が冷媒漏洩を誤検知するのを抑えられる。
また、上記実施形態によれば、上記圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる第2制御が、インジェクション動作により行われるので、制御を簡素化できる。
また、上記実施形態によれば、冷媒回路(20)の圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度よりも高いと圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる上記第2制御を、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる代わりに、吐出過熱度(Tdsh)を基準過熱度へ向かって下げることで行うので、制御に多様性を持たせることができる。
また、上記実施形態によれば、冷媒漏洩検知器(95)を利用側ユニット(12)の液冷媒管(71c)の近傍に配置したことにより、冷媒漏洩検知器(95)の温度を高めに維持して水分の付着を抑えられるから、冷媒漏洩検知器(95)において誤検知が生じにくくすることができる。
また、上記実施形態によれば、温度センサ(96)で冷媒漏洩検知器(95)の近傍の温度を検知することにより、冷媒漏洩検知器(95)の近傍の温度変化(着火など)が誤検知の原因かどうか判定できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記実施形態において、
上記デフロスト制御部(91)を、冷媒回路(20)の圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度よりも高いと圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる上記第2制御を、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる代わりに吐出過熱度(Tdsh)を基準過熱度へ向かって下げる制御にしてもよい。
また、冷媒漏洩検知器(95)は、必ずしも上記利用側ユニット(12)の液冷媒管(71c)の近傍に配置しなくてもよいし、冷媒漏洩検知器(95)の近傍の温度センサ(96)は必ずしも設けなくてもよい。
以上説明したように、本発明は、冷媒回路で可燃性冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷凍装置において、高圧ガス冷媒を用いて行うデフロスト運転中に冷媒漏洩の誤検知を抑制する技術について有用である。
10 冷凍装置
11 熱源側ユニット
12 利用側ユニット
14 液側連絡配管
15 ガス側連絡配管
20 冷媒回路
31a 第1圧縮機
31b 第2圧縮機
31c 第3圧縮機
54 インジェクション配管(インジェクション回路)
61 利用側熱交換器
71c第2利用側液管(液冷媒管)
91 デフロスト制御部
95 冷媒漏洩検知器
96 温度センサ

Claims (7)

  1. 熱源側ユニット(11)と利用側ユニット(12)が液側連絡配管(14)及びガス側連絡配管(15)を介して接続され、可燃性冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)を備え、
    上記利用側ユニット(12)の冷媒漏洩を検知する冷媒漏洩検知器(95)を備えた冷凍装置であって、
    上記利用側ユニット(12)に設けられている利用側熱交換器(61)のデフロストを制御するデフロスト制御部(91)を備え、
    上記デフロスト制御部(91)は、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が入口基準温度よりも低いと、冷媒回路(20)の高圧圧力(HP)が目標値となるように徐々に上昇させる第1制御を行い、利用側熱交換器(61)の入口冷媒温度(Tin)が上記基準温度以上でありかつ上記冷媒回路(20)の圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度よりも高いと、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる第2制御を行うことを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    上記デフロスト制御部(91)は、第2制御中に上記吐出過熱度(Tdsh)が上記基準過熱度以下であると、上記圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)を上記基準過熱度へ向かって上げる過熱度制御を行うことを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項2において、
    上記デフロスト制御部(91)は、上記利用側熱交換器(61)の出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より高いと、第1制御中の高圧圧力(HP)の目標値を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標値よりも低く設定し、かつ、第2制御中の温度制御における目標吐出温度を出口冷媒温度(Tout)が出口基準温度より低いときの目標吐出温度よりも低く設定することを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項1から3の何れか1つにおいて、
    上記冷媒回路(20)が上記圧縮機(31a〜31c)へ低圧冷媒または中間圧冷媒を供給するインジェクション回路(54)を備え、
    上記デフロスト制御部(91)は、上記圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる第2制御を、インジェクション動作により行うことを特徴とする冷凍装置。
  5. 請求項1から4の何れか1つにおいて、
    上記デフロスト制御部(91)は、上記冷媒回路(20)の圧縮機(31a〜31c)の吐出過熱度(Tdsh)が基準過熱度よりも高いと圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる上記第2制御を、圧縮機(31a〜31c)の吐出冷媒温度(Td)を目標吐出温度へ向かって下げる代わりに吐出過熱度(Tdsh)を基準過熱度へ向かって下げることを特徴とする冷凍装置。
  6. 請求項1から5の何れか1つにおいて、
    上記冷媒漏洩検知器(95)は、上記利用側ユニット(12)の液冷媒管(71c)の近傍に配置されていることを特徴とする冷凍装置。
  7. 請求項1から6の何れか1つにおいて、
    上記冷媒漏洩検知器(95)の近傍に温度センサ(96)が配置されていることを特徴とする冷凍装置。
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