JP2017065106A - インクジェット印刷装置のメンテナンス機構 - Google Patents

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宗明 川井
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Abstract

【課題】メンテナンスの際に着弾位置精度を低下させることなく画質を安定させつつ、ラインヘッドに対するメンテナンス処理を適切に実行させる。【解決手段】長尺の連続用紙Pにインクを吐出して画像を形成するラインヘッド61を備えたインクジェット印刷装置1のメンテナンス機構100であって、ラインヘッド61の下方に配置され、上下動によりラインヘッド61の下面に対して接離され、ラインヘッド61に対するメンテナンス処理を行うメンテナンスユニット110と、連続用紙Pの搬送経路上におけるラインヘッド61に近接する位置に配置され、連続用紙Pの一部に又は全幅にわたって、切り込みを形成又は切断するカッター部121と、カッター部121によって切離された連続用紙Pの一部又は全部をメンテナンスユニット110の移動経路上から排除する排除部130とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ラインヘッドからインクを吐出して印刷するインクジェット印刷装置のメンテナンス機構に関する。
ウェブと呼ばれる長尺なロール紙からなる記録媒体を搬送しつつ、ラインヘッドからインクを吐出して印刷するインクジェット印刷装置が知られている。このウェブ用インクジェット印刷装置において、インクパージやワイピング等のメンテナンス処理は、不吐出の回復やノズルプレートに付着したゴミやインクを除去するための動作であり、従来では電源投入時に一回、1000枚印刷毎に一回といったように、一定枚数印刷毎に行われている。
ところで、ウェブのような長尺なロール紙印刷では、枚葉印刷と異なり、紙間が存在しないことから、ラインヘッドはロール紙をよけてメンテナンスを行う必要があり、そのための技術として特許文献1乃至3に掲げるものがある。
特許文献1に開示された技術は、ラインヘッドを上昇させて、搬送ベルトとメンテナンスユニットのとの間に間隔を形成し、この間隔にメンテナンスユニットを、搬送ベルトとの間に用紙の搬送方向に交差する方向から挿入させる機構を備えている。また、特許文献2に開示された技術では、記録ヘッドが、ロール紙に対してインクを噴射する噴射位置と、ロール紙の搬送方向と直交する幅方向と交差する方向に離間した位置であってメンテナンスを行うメンテナンス位置との間で移動可能に構成されている。特許文献3に開示された技術では、メンテナンスユニットを、記録ヘッドの吐出面より下方で且つ連続紙の上方で待機させ、メンテナンスユニットを連続紙の搬送方向に移動させ、記録ヘッドの下方へ位置させる機構を備えている。
特開2004−130583号公報 特開2013−139128号公報 特開2007−168398号公報
しかしながら、上記特許文献1及び2に開示された技術では、メンテナンスユニットに対してラインヘッドを接離させるために、ラインヘッドを移動させる機構であるため、ラインヘッドを可動とすることによって着弾位置精度が低下する惧れがあった。具体的にはラインヘッドの位置はミクロンオーダーで決められており、移動させて全く同じ位置に戻すのには高度な制御技術が要求され、着弾位置精度を低下させずに画質を安定させながら、上記構成を実現するには高精度の部品や機構が必須となる。また、ラインヘッドを移動するための空間を設ける必要があり印刷機本体が大型化してしまうという問題もある。さらに、ラインヘッドには多くのインクチューブや電気的なハーネス等の部品が複雑に接続されており、ラインヘッドを可動とするにあたり、これらの部品が干渉しないようにするための処理や工夫が必要となる。また、特許文献3に開示された技術では、ラインヘッドは固定された構成であるが、対向するロール紙を移動させる構成であることから、メンテナンス後にロール紙をミクロンオーダーで同じ位置に戻すのには、上記同様に高度の制御技術が要求される。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、ウェブ等の連続用紙にインクを吐出するラインヘッドを備えた印刷装置において、メンテナンスの際に着弾位置精度を低下させることなく画質を安定させつつ、ラインヘッドに対するメンテナンス処理を適切に実行でき、併せて、印刷装置本体のサイズの小型化を図ることのできるメンテナンス機構を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るメンテナンス機構の第1の特徴は、長尺の連続用紙にインクを吐出して画像を形成するラインヘッドを備えたインクジェット印刷装置のメンテナンス機構であって、
前記ラインヘッドの下方に配置され、上下動により前記ラインヘッドの下面に対して接離され、前記ラインヘッドに対するメンテナンス処理を行うメンテナンスユニットと、
前記連続用紙の搬送経路上における前記ラインヘッドに近接する位置に配置され、前記連続用紙の一部に又は全幅にわたって、切り込みを形成又は切断するカッター手段と、
前記カッター手段によって切離された前記連続用紙の一部又は全部を前記メンテナンスユニットの移動経路上から排除する排除手段と
を備えることにある。
本発明に係るメンテナンス機構の第2の特徴は、前記カッター手段は、前記連続用紙の全幅を切断する切断手段を有し、
前記排除手段は、
前記切断手段による前記連続用紙の切断部の上流側及び下流側において、連続用紙の切断部に臨む部分を把持する一対の把持手段と、
前記把持手段が前記連続用紙の部分を把持した状態で、前記把持手段の一方又は両方を前記搬送経路に沿った方向に移動させる駆動手段と
を有することにある。
本発明に係るメンテナンス機構の第3の特徴は、前記把持手段が前記連続用紙の部分を把持した状態で、前記把持手段を前記切断位置に復帰させる復帰手段と、
前記切断された連続用紙の両端を接着する接着手段と
をさらに備えることにある。
本発明に係るメンテナンス機構の第4の特徴は、前記カッター手段は、前記ラインヘッドの水平断面形状に相当する形状の一部を残した切込形状を前記連続用紙に形成する切込手段を有することにある。
本発明に係るメンテナンス機構の第5の特徴は、前記排除手段は、前記メンテナンスユニットの移動経路に沿って上下動され、前記連続用紙の、前記切込手段によって切込形状が形成された部分を下方に押し込む押込部材を有することにある。
本発明に係るメンテナンス機構の第1の特徴によれば、ラインヘッド下方で搬送されている連続用紙の一部に又は全幅にわたって、カッター手段で切り込みを形成又は切断し、その切断された部分をメンテナンスユニットの移動経路上から排除する。これにより、ラインヘッドや、印刷装置にセットされた連続用紙を移動させることなく、メンテナンスユニットをラインヘッドに接近させることができ、ラインヘッドと連続用紙との位置関係が変化されることによって着弾位置精度が低下するのを回避することができる。また、通常時は、メンテナンスユニットは、ラインヘッドの下方に待機させておくことができ、メンテナンス位置への移動も最小距離に留めることができることから、ラインヘッドを待機・移動させるための空間を最小限とすることができ、省スペース化を図ることができる。
本発明に係るメンテナンス機構の第1の特徴によれば、切断手段により連続用紙の全幅を切断し、上流側及び下流側において、切断した連続用紙の両端を一対の把持手段で把持しつつ、一方の把持手段を搬送経路に沿った方向に移動させることによって、連続用紙を退避させて、メンテナンスユニットの移動経路を開放することができる。
本発明に係るメンテナンス機構の第3の特徴によれば、メンテナンス後に、連続用紙の部分を把持した状態で把持手段を切断位置に復帰させるとともに、切断された連続用紙の両端を接着するため、メンテナンス後に連続用紙を元の状態に戻すことができ、その後、印刷処理を続行することができる。
本発明に係るメンテナンス機構の第4の特徴によれば、切込手段によって、ラインヘッドの水平断面形状の一部を残した切込形状を連続用紙に形成することにより、その切り込まれた部分が垂れ下がって、メンテナンスユニットの移動経路を開放することができる。例えば、ラインヘッドの水平断面形状が矩形状である場合には、切込形状を、矩形の一辺を残したコの字形として形成する。これにより当該矩形の一辺で連続用紙自体に繋がったまま矩形の切込部分が垂れ下がれるため、メンテナンスユニットの移動経路から退避されることとなる。
本発明に係るメンテナンス機構の第5の特徴は、連続用紙の切り込まれた部分を、押込部材で下方に押し込むことによって、その切り込まれた部分を強制的に且つ安定してメンテナンスユニットの移動経路から退避させることができる。
これらの結果、本発明によれば、ウェブ等の連続用紙にインクを吐出するラインヘッドを備えた印刷装置において、メンテナンスの際に着弾位置精度を低下させることなく画質を安定させつつ、ラインヘッドに対するメンテナンス処理を適切に実行でき、併せて、印刷装置本体のサイズの小型化を図ることができる。
第1実施形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成図である。 図1に示す実施形態に係るヘッド下搬送部の要部平面図である。 図1に示すインクジェット印刷装置の制御ブロック図である。 (a)は、図1に示すメンテナンス機構の斜視図であり、同図(b)は、その側面図である。 (a)及び(b)は、図1に示すメンテナンスユニットの構造を示す斜視図である。 (a)〜(c)は、第1実施形態に係るメンテナンス機構の動作を示す側面図である。 (a)〜(c)は、第1実施形態に係るメンテナンス機構の動作を示す側面図である。 (a)及び(b)は、第1実施形態に係るメンテナンス機構の動作を示す側面図である。 第2実施形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成図である。 図9に示すヘッド下搬送部の要部平面図である。 図9に示すメンテナンス機構の斜視図である。 (a)及び(b)は、第2実施形態に係るメンテナンス機構の動作を示す斜視図である。 (a)及び(b)は、第2実施形態に係るメンテナンス機構の動作を示す斜視図である。 第2実施形態に係るメンテナンス機構の動作を示す斜視図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一若しくは同等の部位や構成要素には、同一若しくは同等の符号を付している。なお、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置などを例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置などを下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
(インクジェット印刷装置の構成)
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成図である。図2は、図1に示すインクジェット印刷装置のヘッド下搬送部の要部平面図である。図3は、図1に示すインクジェット印刷装置の制御ブロック図である。以下の説明において、図1における紙面の上下左右を上下左右方向とする。また、図1の紙面に直交する方向を前後方向とする。
図1に示すように、本実施形態に係るインクジェット印刷装置1は、送出部2と、上流側バッファ部20と、画像形成部4と、下流側バッファ部7と、巻取部8と、制御部9とを備える。
送出部2は、用紙ロール10から連続用紙Pを送り出す機構である。用紙ロール10は、長尺状の連続紙である連続用紙Pがロールされたものである。図1、図3に示すように、送出部2は、送出モーター11とを備える。
送出モーター11は、用紙ロール10を回転可能に支持する用紙ロール支持軸を回転させる駆動手段であり、用紙を送り出す際には、用紙ロール支持軸を図1における時計回りに回転させる。用紙ロール支持軸の回転により用紙ロール10が同方向に回転し、連続用紙Pが下流側(右側)へ送り出される。用紙ロール支持軸は、図中前後方向、すなわち用紙の送り出し方向に直交する方向に延びる長尺状に形成されている。
上流側バッファ部20は、送出部2とヘッド下搬送部40との間で連続用紙Pの弛みを吸収する機構である。上流側バッファ部20は、支持ローラー16,17と、ダンサーローラー18とを備える。
支持ローラー16,17は、送出部2とヘッド下搬送部40との間において連続用紙Pを支持する。支持ローラー16,17は、互いに左右方向に所定間隔だけ離間して、同じ高さに配置されている。ダンサーローラー18は、支持ローラー16,17の間において、自重により連続用紙Pを押し下げる。これにより、送出部2とヘッド下搬送部40との間で生じた連続用紙Pの弛みが上流側バッファ部20に吸収される。ダンサーローラー18は、連続用紙Pの弛み量に応じて上下動し、連続用紙Pの張力を保持しつつ、弛みを吸収する。
この上流側バッファ部20の下流側には、アウトフィードモーター19を備えている。このアウトフィードモーター19は、送出部2から連続用紙Pを下流側へ送り出すモーターであり、連続用紙Pに張力を付与する。アウトフィードモーター19は、下側のガイドローラー19aとの間で連続用紙Pをニップし、用紙ロール10の送出モーター11と同期しつつ駆動され、上流側バッファ部20での弛みを吸収させつつ、連続用紙Pに所定の張力を付与している。
なお、本実施形態では、この上流側バッファ部20の下流側に、第2バッファ部3が設けられている。この第2バッファ部3は、アウトフィードモーター19から送り出された連続用紙Pの弛みを吸収する機構である。第2バッファ部3は、支持ローラー14,15と、金属棒13とを備える。
支持ローラー14,15は、互いに左右方向に所定間隔だけ離間して、同じ高さに配置され、連続用紙Pは、これら支持ローラー14,15の間に所定の弛みをもって掛け渡されて支持される。このようにして連続用紙Pは、支持ローラー14,15の間において、自重により所定長さ分、下方にU字状に吊下される。金属棒13は、支持ローラー14,15の間において、U字状に吊下された連続用紙Pに沿うように吊下された錘であり、吊下された連続用紙Pを押さえるようにしてU字形をなす連続用紙Pの移動軌跡を内側から規制している。
画像形成部4は、主として、ヘッド下搬送部40と、メンテナンス機構100と、ラインヘッドユニット6とを備える。
ヘッド下搬送部40は、送出部2により送り出された連続用紙Pを後述するラインヘッド61A〜61Dの下方の搬送経路に沿って搬送する機構である。図1〜図3に示すように、ヘッド下搬送部40は、上流側ガイドローラー21〜25と、パウダブレーキ41と、ヘッド下支持ローラー26〜31と、ヘッド下搬送モーター32と、下流側ガイドローラー33と、一対の支持板34F,34Rとを備える。なお、このヘッド下搬送部40には、その経路の要所に、搬送速度を測定するためのレーザードップラーセンサー44,45やエンコーダ43を備えている。
上流側ガイドローラー21〜25は、上流側バッファ部20とヘッド下支持ローラー26との間で連続用紙Pをガイドするローラーである。上流側ガイドローラーのうち、ローラー21と22の間に、パウダブレーキ41が配置されている。このパウダブレーキ41は、連続用紙Pにブレーキをかける機構であり、連続用紙Pが必要以上にラインヘッドユニット6側に送り込まれるのを抑える。なお、上流側ガイドローラーのうち、ローラー22と23の間にはテンションセンサー42が設けられており、ラインヘッドユニット6の上流側における連続用紙Pの張力を測定している。
ヘッド下支持ローラー26〜31は、ラインヘッド61A〜61Dより下側において連続用紙Pを支持する。ヘッド下支持ローラー26〜31の最高点をつないだ経路が、ラインヘッド61A〜61Dの下方における連続用紙Pの搬送経路である。ヘッド下支持ローラー26〜31は、用紙搬送方向に沿って間隔を空けて、搬送経路が上に凸形状となるように放物線状に配置されている。ヘッド下支持ローラー26〜31は、それぞれの回転軸26a〜31aが支持板34F,34Rに支持されている。
ヘッド下支持ローラー26は、用紙搬送方向において、ラインヘッド61Aの上流側近傍に配置されている。ヘッド下支持ローラー27,28,29は、用紙搬送方向において、それぞれラインヘッド61A,61B間、ラインヘッド61B,61C間、ラインヘッド61C,61D間に配置されている。換言すれば、ヘッド下支持ローラー27,28,29は、それぞれラインヘッド61A,61B,61Cの下流側近傍であって、ラインヘッド61B,61C,61Dの上流側近傍に配置されている。ヘッド下支持ローラー30は、用紙搬送方向において、ラインヘッド61Dの下流側近傍に配置されている。ヘッド下支持ローラー31は、用紙搬送方向において、ヘッド下支持ローラー30の下流側に配置されている。
ヘッド下搬送モーター32は、駆動ローラー32cを回転駆動させる。駆動ローラー32cは、上部ローラー32bとの間で連続用紙Pをニップしつつ回転することにより、連続用紙Pを右方向へ搬送する。駆動ローラー32cは、その回転軸32aによって支持板34F,34Rに支持されている。
支持板34F,34Rは、ヘッド下支持ローラー26〜31の回転軸26a〜31a及び駆動ローラー32cの回転軸32aを回転可能に支持する。支持板34F,34Rは、連続用紙Pの搬送経路を挟んで前後方向に互いに離間して配置されている。下流側ガイドローラー33は、ヘッド下支持ローラー31と下流側バッファ部7との間で連続用紙Pをガイドする。
ラインヘッドユニット6は、ヘッド下支持ローラー26〜31上を搬送される連続用紙Pに印刷する。ラインヘッドユニット6は、4つのラインヘッド61A〜61Dを有する。なお、ラインヘッド61A〜61Dの符号におけるアルファベットの添え字(A〜D)を省略して総括的に表記することがある。
ラインヘッド61A〜61Dは、長尺の連続用紙Pにインクを吐出して画像を形成する。ラインヘッド61A〜61Dは、連続用紙Pの搬送方向(左右方向)に沿って並列して配置される。また、ラインヘッド61A〜61Dは、上に凸形状となった搬送経路に対応するように放射線状に配置されている。ラインヘッド61A〜61Dは、それぞれ異なる色(例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)のインクを吐出する。ラインヘッド61A〜61Dは、それぞれヘッドモジュール66を6個ずつ有する。
ラインヘッド61において、ヘッドモジュール66は、図2に示すように、千鳥配置されている。すなわち、ラインヘッド61は、それぞれ前後方向に沿って等間隔で配置された3つのヘッドモジュール66からなる2列のヘッド列が、前後方向に半ピッチ分だけずれるように配置されて形成されている。ヘッドモジュール66は、前後方向に沿って配置された複数のノズル(図示せず)を有し、ノズルからインクを吐出する。このラインヘッドユニット6には、ラインヘッド61に対してメンテナンスを行うメンテナンス機構100が設けられている。
下流側バッファ部7は、ヘッド下搬送部40と巻取部8との間で連続用紙Pの弛みを吸収する機構である。下流側バッファ部7は、支持ローラー71,72と、ダンサーローラー73とを備える。支持ローラー71,72は、ヘッド下搬送部40と巻取部8との間において連続用紙Pを支持する。支持ローラー71,72は、互いに左右方向に所定間隔だけ離間して、同じ高さに配置されている。ダンサーローラー73は、支持ローラー71,72の間において、自重により連続用紙Pを押し下げる。これにより、ヘッド下搬送部40と巻取部8との間で生じた連続用紙Pの弛みが下流側バッファ部7に吸収される。ダンサーローラー73は、連続用紙Pの弛み量に応じて上下動する。
巻取部8は、印刷された連続用紙Pを巻き取る機構である。巻取部8は、インフィードモーター86と、内部バッファ部80と、下流ガイドローラー84と、巻取モーター85とを備える。
巻取モーター85は、巻取軸を図1における時計回りに回転させる駆動機構である。巻取モーター85の回転駆動により、連続用紙Pが巻取軸に巻き取られる。巻取軸は、前後方向に延びる長尺状に形成されており、巻取モーター85によって回転されて連続用紙Pを巻き取って保持する。
インフィードモーター86は、下流側バッファ部7から送り出された連続用紙Pを巻取部8内に送り込む駆動モーターである。このインフィードモーター86と、巻取モーター85との間に、内部バッファ部が設けられている。
内部バッファ部80は、ヘッド下搬送部40と巻取部8との間で連続用紙Pの弛みを吸収する機構であり、支持ローラー81,82と、ダンサーローラー83とを備える。支持ローラー81,82は、インフィードモーター86と巻取モーター85との間において連続用紙Pを支持する。支持ローラー81,82は、互いに左右方向に所定間隔だけ離間して、同じ高さに配置されている。ダンサーローラー83は、支持ローラー81,82の間において、自重により連続用紙Pを押し下げる。これにより、インフィードモーター86と巻取部8との間で生じた連続用紙Pの弛みが内部バッファ部80に吸収される。ダンサーローラー83は、連続用紙Pの弛み量に応じて上下動する。
制御部9は、インクジェット印刷装置1の各部の動作を制御する。制御部9は、CPU、RAM、ROM、ハードディスクなどを備えて構成される。
(メンテナンス機構100の構成)
次いで、メンテナンス機構100の構成について詳述する。図4(a)は、本実施形態に係るメンテナンス機構100の斜視図であり、同図(b)は、その側面図である。また、図5(a)及び(b)は、メンテナンスユニット110の構造を示す斜視図である。
メンテナンス機構100は、ラインヘッド61の吐出面をクリーニングする機構であり、図4(a)及び(b)に示すように、クリーニング処理を実行するメンテナンスユニット110と、連続用紙Pを切断するカッター部121と、カッター部121で切断された連続用紙Pをメンテナンスユニット110の移動経路上から排除する排除部130と、連続用紙Pを押さえるウェブ押さえ部160と、切断された連続用紙Pの両端を接着する接着部140とから構成される。
カッター部121は、連続用紙Pの搬送経路上におけるラインヘッド61に近接する位置に配置されている。本実施形態において、カッター部121は、ラインヘッド61Dの下流であって、プラテン部150とヘッド下支持ローラー31との間に配置されている。このカッター部121は、連続用紙Pの全幅を切断する刃部と、このカッター部121を保持するカッターガイド122とから構成される。カッターガイド122は、湾曲したプラテン部150と同幅を有する板状部材であり、プラテン部150の後方において同じ高さに設けられている。このカッターガイド122には、プラテン部150側の側部上面にカッター部121が配置され、制御部9の制御によって、幅方向にカッター部121がスライド移動可能となっている。
カッター部121は、連続用紙Pを切断する部材であり、本実施形態では、円盤形状をなし、外縁に鋭利な刃が形成された部材であり、その中心部分には、駆動手段の駆動力が伝達されるプーリが設けられている。
メンテナンスユニット110は、図4に示すように、待機時においては、ラインヘッド61の下方において、連続用紙Pの下面側に配置される。より具体的には、ラインヘッドユニット61の対向面に設けられたプラテン部150の下方に配置されており、このプラテン部150は、搬送経路中のラインヘッド61と対向する範囲に配置され、連続用紙Pを搬送する搬送手段である。本実施形態において、プラテン部150は、上に凸形状に配置された各ラインヘッド61と対向するように放物線状に形成されており、メンテナンスユニットの側面形状は、このプラテン部150の凸形状に合致するように扇状となっている。
メンテナンスユニット110は、主として、インク受部材111(111A,111B,111C,111D)と、図示しないワイパ部と、パージ部とを備える。インク受部材111は、図5(a)及び(b)に示すように、クリーニングよって除去されたインク等を受ける直方体形状の容器状の部材である。インク受部材111の中央部には、インク等を受けるための凹部112が形成され、その上側は、開口されている。インク受部材111は、各ラインヘッド61の下方にそれぞれ配置されており、図5(b)に示すように、ラインヘッド61の下面と接する位置に移動された後、制御部9の制御によってパージ処理が行われる。ここで、パージ処理とは、ラインヘッド61に電圧を印加したり、又はインク循環経路内を加圧させたりすることで、ラインヘッド61から強制的にインクを排出させる処理である。
ワイパ部は、ラインヘッド61を構成する単位ヘッドのインク吐出面をワイピングし、吐出面に付着したインク等を除去してクリーニングする機構であり、ラインヘッド61の吐出面に摺動接触することによってインク等を除去して、吐出面をクリーニングする。このワイピング部材としては、弾性変形可能なゴム等の材料で構成され、細長い長方形の薄板状に形成されている。ラインヘッドのインク吐出口に当接させて吐出面を払拭するワイピング処理は、パージ処理の後に行われる。
このようなメンテナンスユニット110は、上下動によりラインヘッド61の下面に対して接離されることで、ラインヘッド61に対するメンテナンス処理を行う。具体的に、メンテナンスユニット110は、メンテナンス実行時において、下方の待機位置から上昇し、ラインヘッド61の下面に接触してメンテナンス処理を実行する。なお、この処理は、後述する排除部130によって連続用紙Pがプラテン部150上から排除された後である。そして、メンテナンス処理が終了した場合には、メンテナンス処理の位置から下方の待機位置まで下降する。
排除部130は、カッター部120によって切離された連続用紙Pの一部又は全部をメンテナンスユニット110の移動経路上から排除する機構である。本実施形態において、排除部130は、連続用紙Pの切断部分に臨む部分を把持する一対の把持部131,132と、把持部131を搬送経路に沿った方向に移動させるプラテン駆動部101とを有する。
把持部131は、カッター部120による連続用紙Pの切断部分の上流側に配置されている。把持部131は、連続用紙Pを挟んで対向配置され、上下方向に延びる一対のクランプ131a,131bを有しており、このクランプ131a,131bは、メンテナンスユニット110の扇形状の径方向に沿って上下にスライド移動するとともに、プラテン部150のスライド移動に伴って回動するように構成されている。また、各クランプ131a,131bの上端部は連続用紙P側に向けて折曲げられ、連続用紙Pの上面側に向けて突出されて係合する係合部131c,131cが形成されている。係合部131c,131cは、クランプ131a,131bが下降することで、プラテン部150の上面とで連続用紙Pを挟み込んで把持する部材である。
把持部132は、切断部121による連続用紙Pの切断部の下流側に配置されている。把持部132は、連続用紙Pを挟んで対向配置され、上下方向に延びる一対のクランプ132a,132bからなり、各クランプ132a,132bの上端部は連続用紙P側に向けて折曲げられ、連続用紙Pの上面を挟持する係合部132c,132cが形成されている。係合部132c,132cは、図示しない駆動機構によってクランプ132a,132bが下降することで、カッターガイド122の上面とで連続用紙Pを挟み込んで把持する部材である。
プラテン駆動部101は、把持部131,132が連続用紙Pの部分を把持した状態で、把持部131を搬送経路に沿った方向で上流側に向けて移動させる。具体的に、プラテン駆動部101は、一対のクランプ131a,131bとプラテン部150とで連続用紙Pを把持している状態で、一対のクランプ131a,131bとプラテン部150とを搬送経路に沿った方向で上流側に向けて移動させる。この際、プラテン駆動部101は、ラインヘッド61直下の搬送経路空間内にプラテン部150が侵入しないように、扇状に沿ってプラテン部150を移動させている。
また、プラテン駆動部101は、把持部131,132が連続用紙Pを把持した状態で、把持部131を切断位置に復帰させる駆動手段である。具体的に、プラテン駆動部101は、一対のクランプ131a,131bとプラテン部150とで連続用紙Pを把持している状態で、一対のクランプ131a,131bとプラテン部150とを搬送経路に沿った方向で下流側に向けて移動させる。
接着部140は、切断された連続用紙Pの両端を接着する手段であり、切断された一方又は両方の連続用紙Pに接着部材を塗布する。接着部140は、内部に接着部材を備え、連続用紙Pと同幅を有する板状の部材であり、搬送経路の上部であって、クランプ131とクランプ132との間に形成され、所定の角度に傾斜している。図4(b)に示すように、接着部140は、駆動手段(図示せず)によって接着部140の側面における延長線上を上下にスライド移動可能となっており、その延長線上には、カッターガイド122の上流側縁部が形成されるようになっている。
ウェブ押さえ部160は、用紙Pを上部より押下する部材であり、連続用紙Pと同幅を有する板状をなし、搬送経路の上部であって接着部140の下流側に形成されている。また、ウェブ押さえ部160は、接着部140とは異なる角度で傾斜している。ウェブ押さえ部160は、図4(b)に示すように、駆動手段(図示せず)によってウェブ押さえ部160の側面における延長線上を上下にスライド移動可能となっており、その延長線上には、カッターガイド122の上流側縁部が形成されるようになっている。
(インクジェット印刷装置のメンテナンス動作)
次に、インクジェット印刷装置1のメンテナンス動作について説明する。図6〜図8は、メンテナンス動作を示す側面図である。
先ず、制御部9は、メンテナンス実行が指示された場合、送出モーター11、アウトフィードモーター19、パウダブレーキ41、及び巻取モーター85等を停止させる。これにより、図6(a)に示すように、搬送中の連続用紙Pの搬送が停止される。
次いで、制御部9は、メンテナンス機構100を駆動させる。具体的に制御部9は、把持部131を下降させ、カッター部121による連続用紙Pの切断部の上流側において、連続用紙Pの切断部分に臨む部分を把持する。
その後、制御部9は、図6(b)に示すように、ウェブ押さえ部160を下方に移動させ、カッター部121による連続用紙Pの切断部の下流側において、連続用紙Pの切断部分に臨む部分を把持する。その状態で制御部9は、カッター部121を回転させつつ、カッターガイド122に沿ってスライド移動させて、連続用紙Pの全幅を切断する。
連続用紙Pを切断させた後、制御部9は、プラテン駆動部101を駆動させてカッター部121によって切離された連続用紙Pをメンテナンスユニット110の移動経路上から排除する。具体的に、プラテン駆動部101は、図6(c)に示すように、把持部131が連続用紙Pの部分を把持した状態で、把持部131とプラテン部150とを搬送経路に沿って上流方向に移動させる。
その後、制御部9は、図7(a)に示すように、メンテナンスユニット110を上方へ移動させて、ラインヘッド61の下面に対して接触させ、その状態で、ラインヘッド61に対するメンテナンス処理を行う。メンテナンス処理が終了した後は、図7(b)に示すように、メンテナンスユニット110を下方へ移動させて、ラインヘッド61の下面に対して解離させる。さらに、制御部9は、接着部140を下方に移動させ、カッターガイド122に配置された連続用紙Pの上面に接着剤を塗布する。
次いで、制御部9は、プラテン駆動部101を駆動させ、図7(c)に示すように、把持部131,132が連続用紙Pの部分を把持した状態で、把持部131及びプラテン部150を切断位置に復帰させる。そうすると、図7(c)に示すように、把持部131で把持した連続用紙Pの切断部分P1がプラテン部150からはみ出し、カッターガイド122の上方に位置する。この状態において制御部9は、図8(a)に示すように、ウェブ押さえ部160を下方に移動させ、切断された連続用紙Pの両端を接着させる。
その後、接着剤が乾燥した後、図8(b)に示すように、ウェブ押さえ部160を上方に移動させるとともに、把持部131,132を上部に移動させて連続用紙Pの把持状態を解除させてクリーニング動作を終了する。
(作用・効果)
本実施形態によれば、ラインヘッド61下方で搬送されている連続用紙Pの全幅にわたって、カッター部121で切断し、その切断された部分をメンテナンスユニット110の移動経路上から排除することから、ラインヘッド61や連続用紙Pのセット位置を移動させることなく、メンテナンスユニット110をラインヘッド61に接近させることができ、ラインヘッド61と連続用紙Pとの位置関係が変化されることによって着弾位置精度が低下するのを回避することができる。
また、本実施形態では、通常時に、メンテナンスユニット110を、ラインヘッド61の下方に待機させておくことができ、メンテナンス位置への移動も最小距離に留めることができることから、ラインヘッド61を待機・移動させるための空間を最小限とすることができ、省スペース化を図ることができる。
さらに、本実施形態によれば、カッター部121により連続用紙Pの全幅を切断し、上流側及び下流側において、切断した連続用紙Pの両端を一対の把持部131,132で把持しつつ、一方の把持部131,132を搬送経路に沿った方向に移動させることによって、連続用紙Pを退避させて、メンテナンスユニット110の移動経路を開放することができる。また、本実施形態によれば、メンテナンス後に、連続用紙Pの部分を把持した状態で把持部131,132を切断位置に復帰させるとともに、切断された連続用紙Pの両端を接着するため、メンテナンス後に連続用紙Pを元の状態に戻すことができ、その後、印刷処理を続行することができる。
[第2実施形態]
次いで、本発明の第2実施形態に係るメンテナンス機構100aについて説明する。本実施形態では、上述した第1実施形態において連続用紙Pの全幅を切断する機構に代えて、連続用紙Pの一部に切り込みを形成させる機構を備えることを要旨とする。図9は、第2実施形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成図であり、図10は、図1に示す実施形態に係るメンテナンス装置の平面図である。図11は、第2実施形態に係るメンテナンス機構100aの斜視図である。なお、本実施形態において、上述した実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その機能等は特に言及しない限り同一であり、その説明は省略する。
(インクジェット印刷装置の構成)
本実施形態におけるインクジェット印刷装置1aは、第1実施形態と同様に、送出部2と、上流側バッファ部20と、第2バッファ部3、画像形成部4と、下流側バッファ部7と、巻取部8と、制御部9とを備える。第1実施形態と比較して、画像形成部4におけるラインヘッド62A〜62Dと、ヘッド下支持ローラー26〜31との配置が異なる。具体的には、本実施形態におけるラインヘッド62A〜62D及びヘッド下支持ローラー26〜31が、用紙搬送方向(左右方向)に沿って間隔を空けて、搬送経路が平坦となるように並列配置されており、連続用紙Pは、水平方向に直線状に搬送される。なお、本実施形態では、ヘッド下支持ローラー26〜31が同じ高さに配置され搬送経路を平坦に形成した場合を例示するが、搬送経路が上に凸形状となるように放物線状に形成された場合にも本発明を適用することができる。
そして、メンテナンス機構100aは、このようなラインヘッド62A〜62Dに対して配置されており、各ラインヘッド62の吐出面をクリーニングする機構であり、図10に示すように、メンテナンスユニット110aを用紙搬送方向(副走査方向)に沿って往復移動させる。なお、メンテナンスユニット110aを主走査方向に沿って往復移動させてもよい。
このメンテナンスユニット110aは、各ラインヘッド2A〜Dにそれぞれ対応させて設けられ、上下動によりラインヘッド62A〜Dの下面に対して接離され、ラインヘッド61に向けて上昇され接触された状態において、ラインヘッド61のメンテナンス処理を行う。具体的にメンテナンスユニット110aは、待機状態にあっては、下降されて連続用紙Pの下方に配置されており、メンテナンス処理が開始される際、制御部9の制御によって、ラインヘッド61に向かって上昇されてラインヘッド62に接近され、インク受部材111でラインヘッド62の下部を覆いながらパージ処理を行い、インク受部材111に向けてラインヘッド62から所定量のインクが吐出されるとともに、ラインヘッド62のインク吐出口に当接させて吐出面を払拭するワイプ処理が行われる。
(メンテナンス機構100aの構成)
本実施形態において、メンテナンス機構100aは、図11に示すように、インク受部材111と、連続用紙Pを切断する切込部123と、切込部123で切断された連続用紙Pをメンテナンスユニット110の移動経路上から排除する排除部130aとを備えている。
切込部123は、連続用紙の一部に切り込みを形成する刃部123aを有し、連続用紙の搬送経路上におけるラインヘッド62に近接する位置に配置されて、ラインヘッド62の水平断面形状に相当する形状の一部を残した切込形状を連続用紙Pに形成する。すなわち、本実施形態において、切込部123は、各色のラインヘッド62A〜Dのそれぞれに対して設けられ、各ラインヘッド62の外周部分を囲むようにして配置され、水平面視において、副走査方向における下流側が開口したコの字状をなしている。また、その下部には、下方に向けて鋭角に尖った尖形状の突起部124が複数形成されている。
切込部123は、制御部9の制御によって、上下動が可能となっており、下方に移動すると、突起部124が下方に位置する連続用紙Pの一部を切り込んで切込形状を連続用紙Pに形成する。本実施形態においてラインヘッド62は、水平断面形状が矩形状であり、切込部123は、切込形状を、矩形の一辺を残したコの字形として形成する。このように切込部123は、ラインヘッド62の水平断面形状に相当する形状の一部を残した切込形状を連続用紙Pに形成する。
排除部130aは、ラインヘッド62の外周部分に形成され、連続用紙Pに対して垂直に形成された板状の押込部133から形成される。この押込部133は、切込部123の開口部分に配置されており、上面視において、押込部133と切込部123とで矩形状のラインヘッド62を囲うようになっている。押込部133は、制御部9の制御によってメンテナンスユニット110の移動経路に沿って上下動され、下方に移動することで、連続用紙Pの切り込まれた部分を下方に押し込むことができる。これにより、その切り込まれた部分をメンテナンスユニット110の移動経路から退避させることができる。
(メンテナンス時の動作)
次に、インクジェット印刷装置1のメンテナンス動作について説明する。図12(a)及び(b)は、メンテナンス機構の動作を示す側面図であり、図13(a)及び(b)は、メンテナンス機構の動作を示す側面図である。また、図14は、メンテナンス機構の動作を示す側面図である。
先ず、制御部9は、メンテナンス実行が指示された場合、送出モーター11、アウトフィードモーター19、パウダブレーキ41、及び巻取モーター85等を停止させる。これにより、図6(a)に示すように、搬送中の連続用紙Pの搬送が停止される。
次いで、制御部9は、メンテナンス機構100を駆動させる。具体的に制御部9は、図12(a)に示すように、切込部123を駆動させて下方に向けて移動させる。切込部123が下方に移動すると、各突起部124が下方に位置する連続用紙Pを突き刺す。さらに切込部123が下降すると、図12(b)に示すように、各突起部124によって切断された切込部分が拡がり、連続用紙Pをコの字状に切込を入れる。そして、制御部9は、図13(a)に示すように、切込部123を上方に移動させるとともに、押込部133をメンテナンスユニット110の移動経路に沿って下方に移動させる。押込部133が下降すると、連続用紙Pの、切込部123によって切込形状が形成された部分が下方に押し込まれ、その切り込まれた部分が垂れ下がって、メンテナンスユニット110の移動経路を開放する。
その後、制御部9は、メンテナンスユニット110aを駆動させて、図13(b)に示すように、ラインヘッド62に向けて上昇させ、クリーニング処理を実行させる。クリーニング処理の後には、図14に示すように、メンテナンスユニット110aを下降させてクリーニング処理を終了する。そして、メンテナンスユニット110aが待機位置に移動した後、連続用紙Pの印刷処理を再開する。このとき、切り込まれて下方に押し込まれた切込部分は、一辺で連続用紙自体に繋がったまま下方に垂れ下がっているため、印刷が再開されて連続用紙Pの搬送が開始されると、切込部分と、その周囲の部分とか一緒に搬送ローラー等によって挟み込まれて一体化され、そのまま搬送されることとなる。
(作用・効果)
本実施形態によれば、切込部123によって、水平断面形状が矩形状であるラインヘッド62の矩形の一辺を残したコの字状の切込形状を連続用紙Pに形成することにより、その切り込まれた部分が垂れ下がって、メンテナンスユニット110の移動経路を開放することができる。これにより当該矩形の一辺で連続用紙P自体に繋がったまま矩形の切込部分が垂れ下がれるため、メンテナンスユニット110の移動経路から退避されることとなる。
特に本実施形態によれば、連続用紙Pの切り込まれた部分を、押込部133で下方に押し込むことによって、その切り込まれた部分を強制的に且つ安定してメンテナンスユニット110の移動経路から退避させることができる。また、メンテナンス処理後に印刷処理を再開した際には、下方に押し込まれて垂れ下がった切込部分と、その周囲の部分とか一緒に搬送ローラー等によって挟み込まれて一体化され、そのまま搬送されることとなるため、メンテナンス後の復帰作業が不要であり、省力化を図ることができる。
これらの結果、本発明によれば、ウェブ等の連続用紙Pにインクを吐出するラインヘッド62を備えた印刷装置において、メンテナンスの際に着弾位置精度を低下させることなく画質を安定させつつ、ラインヘッド62に対するメンテナンス処理を適切に実行でき、併せて、印刷装置本体のサイズの小型化を図ることができる。
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
P…連続用紙
P1…切断部分
1,1a…インクジェット印刷装置
2…送出部
3…第2バッファ部
4…画像形成部
6…ラインヘッドユニット
7…下流側バッファ部
8…巻取部
9…制御部
10…用紙ロール
11…送出モーター
13…金属棒
14〜17…支持ローラー
18…ダンサーローラー
19…アウトフィードモーター
19a…ガイドローラー
20…上流側バッファ部
21〜25…上流側ガイドローラー
26a〜31a…回転軸
26〜31…ヘッド下支持ローラー
32…ヘッド下搬送モーター
32a…回転軸
32b…上部ローラー
32c…駆動ローラー
33…下流側ガイドローラー
34F,34R…支持板
40…ヘッド下搬送部
41…パウダブレーキ
42…テンションセンサー
43…エンコーダ
44,45…レーザードップラーセンサー
61(61A〜D)…ラインヘッド
62(62A〜62D)…ラインヘッド
66…ヘッドモジュール
71,72…支持ローラー
73,83…ダンサーローラー
80…内部バッファ部
81,82…支持ローラー
84…下流ガイドローラー
85…巻取モーター
86…インフィードモーター
100,100a…メンテナンス機構
101…プラテン駆動部
110,110a…メンテナンスユニット
111…インク受部材
112…凹部
121…カッター部
122…カッターガイド
123…切込部
123a…刃部
124…突起部
130,130a…排除部
131,132…把持部
131a,131b,132a,132b…クランプ
131c,131c,132c,132c…係合部
133…押込部
140…接着部
150…プラテン部
160…ウェブ押さえ部

Claims (5)

  1. 長尺の連続用紙にインクを吐出して画像を形成するラインヘッドを備えたインクジェット印刷装置のメンテナンス機構であって、
    前記ラインヘッドの下方に配置され、上下動により前記ラインヘッドの下面に対して接離され、前記ラインヘッドに対するメンテナンス処理を行うメンテナンスユニットと、
    前記連続用紙の搬送経路上における前記ラインヘッドに近接する位置に配置され、前記連続用紙の一部に又は全幅にわたって、切り込みを形成又は切断するカッター手段と、
    前記カッター手段によって切離された前記連続用紙の一部又は全部を前記メンテナンスユニットの移動経路上から排除する排除手段と
    を備えることを特徴とするインクジェット印刷装置のメンテナンス機構。
  2. 前記カッター手段は、前記連続用紙の全幅を切断する切断手段を有し、
    前記排除手段は、
    前記切断手段による前記連続用紙の切断部の上流側及び下流側において、連続用紙の切断部に臨む部分を把持する一対の把持手段と、
    前記把持手段が前記連続用紙の部分を把持した状態で、前記把持手段の一方又は両方を前記搬送経路に沿った方向に移動させる駆動手段と
    を有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷装置のメンテナンス機構。
  3. 前記把持手段が前記連続用紙の部分を把持した状態で、前記把持手段を前記切断位置に復帰させる復帰手段と、
    前記切断された連続用紙の両端を接着する接着手段と
    をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット印刷装置のメンテナンス機構。
  4. 前記カッター手段は、前記ラインヘッドの水平断面形状に相当する形状の一部を残した切込形状を前記連続用紙に形成する切込手段を有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷装置のメンテナンス機構。
  5. 前記排除手段は、前記メンテナンスユニットの移動経路に沿って上下動され、前記連続用紙の、前記切込手段によって切込形状が形成された部分を下方に押し込む押込部材を有することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット印刷装置のメンテナンス機構。
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