JP2017064141A - X線ct装置 - Google Patents

X線ct装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017064141A
JP2017064141A JP2015194587A JP2015194587A JP2017064141A JP 2017064141 A JP2017064141 A JP 2017064141A JP 2015194587 A JP2015194587 A JP 2015194587A JP 2015194587 A JP2015194587 A JP 2015194587A JP 2017064141 A JP2017064141 A JP 2017064141A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray
scan
helical scan
helical
top plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015194587A
Other languages
English (en)
Inventor
一樹 潟山
Kazuki Katayama
一樹 潟山
隆宏 養田
Takahiro Yoda
隆宏 養田
渡邊 達也
Tatsuya Watanabe
達也 渡邊
庸次郎 鈴木
Yojiro Suzuki
庸次郎 鈴木
惇起 橋爪
Junki Hashizume
惇起 橋爪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Medical Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Medical Systems Corp filed Critical Toshiba Medical Systems Corp
Priority to JP2015194587A priority Critical patent/JP2017064141A/ja
Publication of JP2017064141A publication Critical patent/JP2017064141A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

【課題】X線CT装置において、移動速度制御範囲に係る天板の一連の移動で複数のスキャンプロトコルを行なうことで複数のスキャンプロトコルに係る全体の時間を短縮させることで、検査効率が向上し、また、患者への負担を大幅に低減すること。【解決手段】X線CT装置は、X線を照射するX線管と、複数のX線検出素子を有しX線を検出するX線検出器と、X線管及びX線検出器を保持する架台装置とを備えた。X線CT装置は、複数のヘリカルスキャン領域のそれぞれにスキャン条件が設定された複数のスキャンプロトコルを設定し、複数のヘリカルスキャン領域を含む領域のz方向の成分である移動速度制御範囲Hzを設定し、移動速度制御範囲Hzに係る天板又は架台装置の一連の移動で、複数のスキャンプロトコルを実行する。【選択図】 図4

Description

本発明の一態様としての実施形態は、X線CT(computed tomography)装置に関する。
X線CT装置は、被検体を透過したX線の強度に基づいて、被検体についての情報を画像により提供するものであり、疾病の診断・治療や手術計画等を初めとする多くの医療行為において重要な役割を果たしている。
近年、X線照射エリア(X線照射場)に被検体を送り込む天板の位置制御を行ないながら、スキャン計画で設定された規定のスキャン領域に連続的にX線を照射することで、任意の断層画像を生成するヘリカルスキャン方式のX線CT装置が提案されている。スキャン計画では、スキャノグラムなどに基づいて策定される被検体のヘリカルスキャン領域が設定され、ヘリカルスキャン領域に対して管電流mA、管電圧kV、X線管51(回転架台32)の回転速度などの各種条件を含むスキャンプロトコルが設定される。
特開2012−130376号公報
しかしながら、スキャン計画において同一被検体に対して複数のヘリカルスキャン領域が設定される場合、複数のヘリカルスキャン領域にそれぞれ対応するスキャンプロトコルが独立して行なわれるため、スキャンプロトコルの数だけ各ヘリカルスキャンの開始前に天板の予備移動(負方向への移動)が必要となる。予備移動とは、ヘリカルスキャン時に天板の移動速度まで天板を加速させるための一定距離を確保するために、ヘリカルスキャン時の正方向とは逆の負方向への天板の移動を意味する。
スキャンプロトコルの数だけの天板の予備移動により、複数のスキャンプロトコルに係る全体の時間(拘束時間)が長くなるので、検査効率が悪く、また、被検体への負担が大きくなるという問題があった。
本実施形態のX線CT装置は、上述した課題を解決するために、X線を照射するX線管と、複数のX線検出素子を有し、前記X線を検出するX線検出器と、前記X線管及び前記X線検出器を保持する架台装置と、複数のヘリカルスキャン領域のそれぞれにスキャン条件が設定された複数のスキャンプロトコルを設定し、前記複数のヘリカルスキャン領域を含む領域の、被検体を載置する天板の長手方向の成分である範囲を設定する設定手段と、前記範囲に係る前記天板又は前記架台装置の一連の移動で、前記複数のスキャンプロトコルを実行する実行手段と、を有する。
本実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図。 本実施形態に係るX線CT装置の機能を示すブロック図。 従来技術における複数のスキャンプロトコルの設定方法を示す図。 本実施形態に係るX線CT装置における複数のスキャンプロトコルの設定方法と、移動速度制御範囲の設定方法とを示す図。 従来技術における天板のz方向への移動を示す図。 本実施形態に係るX線CT装置における天板のz方向への移動を示す図。 画像データの関連性を説明するための図。 画像データの関連性を説明するための図。 複数のボリュームデータ要素に基づく1個のボリュームデータの概念を示す図。 本実施形態に係るX線CT装置を用いたスキャン計画の動作を示すフローチャート。 本実施形態に係るX線CT装置を用いたヘリカルスキャンの実行の動作を示すフローチャート。 本実施形態に係るX線CT装置の変形例における複数のスキャンプロトコルの設定方法と、移動速度制御範囲の設定方法とを示す図。
本実施形態に係るX線CT装置について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図である。
図1は、ヘリカルスキャンを実行可能な本実施形態に係るX線CT装置1を示す。X線CT装置1は、大きくは、スキャナ装置11及び画像処理装置(コンソール)12によって構成される。X線CT装置1のスキャナ装置11は、通常は検査室に設置され、被検体(例えば、患者)Oに関するX線の透過データを生成するために構成される。一方、画像処理装置12は、通常は検査室に隣接する制御室に設置され、透過データを基に投影データを生成して再構成画像の生成・表示を行なうために構成される。
X線CT装置1のスキャナ装置11は、架台装置21、寝台装置22、及びコントローラ23を備える。
スキャナ装置11の架台装置21は、土台部(図示しない)に固定された固定架台31と、回転架台32とを備える。
固定架台31は、回転駆動機構41を備える。回転駆動機構41は、コントローラ23による制御によって、回転架台32がその位置関係を維持した状態で回転中心を含む開口部の周りを回転するように回転架台32を固定架台31に対して回転させる機構を有する。
回転架台32は、X線源(X線管)51、絞り52、X線検出器53、DAS(data acquisition system)54、高電圧発生装置55、及び絞り駆動機構56を一体として保持する。回転架台32は、X線管51とX線検出器53とを対向させた状態で、X線管51、絞り52、X線検出器53、DAS54、高電圧発生装置55、及び絞り駆動機構56を一体として患者Oの周りに回転できるように構成されている。なお、回転架台32の回転中心軸と平行な方向、すなわち、天板61の長手方向をz方向、そのz方向に直交する平面をx方向、y方向で定義する。
X線管51は、高電圧発生装置55から供給された管電圧に応じて金属製のターゲットに電子線を衝突させることでX線(連続スペクトルX線)を発生させ、X線検出器53に向かって照射する。X線管51から照射されるX線によって、ファンビームX線やコーンビームX線が形成される。X線管51は、高電圧発生装置55を介したコントローラ23による制御によって、X線の照射に必要な電力が供給される。
絞り52は、絞り駆動機構56によって、X線管51から照射されるX線の照射範囲(照射野)を調整する。すなわち、絞り駆動機構56によって絞り52の開口を調整することによって、スライス方向のX線照射範囲を変更できる。
X線検出器53は、チャンネル方向に複数、及び列(スライス)方向に単数の検出素子を有する1次元アレイ型の検出器である。又は、X線検出器53は、マトリクス状、すなわち、チャンネル方向に複数、及びスライス方向に複数の検出素子を有する2次元アレイ型の検出器(マルチスライス型検出器ともいう。)である。
DAS54は、X線検出器53の各検出素子が検出する透過データ(X線検出データ)の信号を増幅してデジタル信号に変換する。DAS54の出力データは、スキャナ装置11のコントローラ23を介して画像処理装置12に供給される。DAS54の詳細については後述する。
高電圧発生装置55は、コントローラ23による制御によって、ヘリカルスキャンなどのスキャンを実行するために必要な電力をX線管51に供給する。
絞り駆動機構56は、コントローラ23による制御によって、絞り52におけるX線のスライス方向の照射範囲を調整する機構を有する。
スキャナ装置11の寝台装置22は、天板61及び天板駆動機構62を備える。天板61は、患者Oを載置可能である。
天板駆動機構62は、コントローラ23による制御によって、天板61をy方向に沿って昇降動させると共に、z方向に沿って進入/退避動させる機構を有する。天板駆動機構62は、回転架台32の回転中心を含む開口部に向けて天板61に載置された患者Oを挿入させ、開口部から天板61に載置された患者Oを退避させる。
スキャナ装置11のコントローラ23は、図示しない処理回路(processing circuitry)及びメモリ等を備える。コントローラ23は、画像処理装置12からの指示によって、架台装置21の回転駆動機構41、X線検出器53、DAS54、高電圧発生装置55、及び絞り駆動機構56や、寝台装置22の天板駆動機構62等の制御を行なってスキャンを実行させる。
X線CT装置1がヘリカルスキャンを実行する場合、コントローラ23は、天板61のz方向の位置を維持した状態で架台装置21のz方向への移動中に、回転架台32を回転させながらX線を照射させる。又は、X線CT装置1がヘリカルスキャンを実行する場合、コントローラ23は、架台装置21のz方向の位置を維持した状態で天板61のz方向への移動中に、回転架台32を回転させながらX線を照射させる。以下、後者、すなわち、天板61のz方向への移動中にヘリカルスキャンを実行させる場合を例にとって説明する。
X線CT装置1の画像処理装置12は、コンピュータをベースとして構成されており、ネットワーク(local area network)Nと相互通信可能である。画像処理装置12は、大きくは、処理回路71、記憶回路(記憶部)72、入力回路(入力部)73、ディスプレイ(表示部)74、及びIF(通信部)75などの基本的なハードウェアから構成される。処理回路71は、共通信号伝送路としてのバスを介して、画像処理装置12を構成する各ハードウェア構成要素に相互接続されている。
処理回路71は、専用又は汎用のCPU(central processing unit)又はMPU(micro processor unit)の他、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、及び、プログラマブル論理デバイスなどを意味する。プログラマブル論理デバイスとしては、例えば、単純プログラマブル論理デバイス(SPLD:simple programmable logic device)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD:complex programmable logic device)、及び、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)などが挙げられる。処理回路71は記憶回路72に記憶された、又は、処理回路71内に直接組み込まれたプログラムを読み出し実行する。
また、処理回路71は、単一の回路によって構成されてもよいし、複数の独立した回路を組み合わせによって構成されてもよい。後者の場合、プログラムを記憶する記憶回路72は処理回路71ごとに個別に設けられてもよいし、単一の記憶回路72が複数の回路(処理回路)の機能に対応するプログラムを記憶するものであってもよい。
処理回路71は、記憶回路72に格納されている各種制御プログラムを読み出して機能を実現すると共に、各部62乃至65における処理動作を統括的に制御する。
記憶回路72は、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ(flash memory)等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等によって構成される。記憶回路72は、USB(universal serial bus)メモリ及びDVD(digital video disk))などの可搬型メディアによって構成されてもよい。記憶回路72は、処理回路71において用いられる各種処理プログラム(アプリケーションプログラムの他、OS(operating system)等も含まれる)や、プログラムの実行に必要なデータや、医用画像を記憶する。また、OSに、操作者に対するディスプレイ74への情報の表示にグラフィックを多用し、基礎的な操作を入力回路73によって行なうことができるGUI(graphical user interface)を含めることもできる。
入力回路73は、操作者によって操作が可能なポインティングデバイス(マウス等)やキーボード等の入力デバイスからの信号を入力する回路であり、ここでは、入力デバイス自体も入力回路73に含まれるものとする。操作者により入力デバイスが操作されると、入力回路73はその操作に応じた入力信号を生成して処理回路71に出力する。なお、画像処理装置12は、入力デバイスがディスプレイ74と一体に構成されたタッチパネルを備えてもよい。
ディスプレイ74は、液晶ディスプレイやOLED(organic light emitting diode)ディスプレイなどの一般的な表示出力装置により構成され、処理回路71の制御に従って生成された画像データを表示する。
IF(interface)75は、パラレル接続仕様やシリアル接続仕様に合わせたコネクタによって構成される。X線CT装置1がネットワーク上に設けられる場合、IF75は、ネットワーク上の外部装置と情報の送受信を行なう。例えば、IF75は、X線CT装置1によって生成された画像データを画像管理装置や読影端末(図示しない)に送信したりして、外部装置と通信動作を行なう。
画像処理装置12は、スキャナ装置11のDAS54から入力された生データに対して対数変換処理や、感度補正等の補正処理(前処理)を行なって投影データを生成して記憶回路72に記憶させる。また、画像処理装置12は、前処理された投影データに対して散乱線の除去処理を行なう。画像処理装置12は、X線照射範囲内の投影データの値に基づいて散乱線の除去を行なうものであり、散乱線補正を行なう対象の投影データ又はその隣接投影データの値の大きさから推定された散乱線を、対象となる投影データから減じて散乱線補正を行なう。画像処理装置12は、補正された投影データに基づいて患者Oに関するCT画像データを生成して記憶回路72に記憶させたり、ディスプレイ74に表示させたりする。
図2は、本実施形態に係るX線CT装置1の機能を示すブロック図である。
画像処理装置12の処理回路71がプログラムを実行することによって、X線CT装置1は、図2に示すように、操作支援機能(操作支援手段)81、スキャンプロトコル結合機能(スキャンプロトコル結合手段)82、スキャン実行機能(スキャン実行手段)83、及び画像生成機能(画像生成手段)84として機能する。なお、機能81〜84の全部又は一部は、画像処理装置12にハードウェアとして備えられるものであってもよい。また、機能81〜84の全部又は一部は、画像処理装置12のみならず、コントローラ23に備えられるものであってもよい。
操作支援機能81は、各機能82〜84と、入力回路73及びディスプレイ74とを媒介し、操作者に対する情報のディスプレイ74への表示にグラフィックを多用して基礎的な操作を入力回路73によって行なうことができるGUIなどのユーザインターフェースの機能である。
スキャンプロトコル結合機能82は、スキャン計画において、複数のヘリカルスキャン領域のそれぞれを含む複数のスキャンプロトコルを設定し、複数のスキャンプロトコルを結合する機能である。スキャンプロトコル結合機能82は、同一患者Oに関し、z方向に離間しない複数のヘリカルスキャン領域を設定してもよいし、z方向に、z方向に離間する複数のヘリカルスキャン領域を設定してもよい。
スキャンプロトコル結合機能82は、スキャンプロトコル設定機能82a及び移動条件設定機能82bを有する。具体的には、スキャンプロトコル結合機能82は、スキャン計画において、コントローラ23を制御して、図1に示す回転架台32を固定させた状態でX線管51からX線を照射しながら天板61をz方向に移動させることで、患者Oの全身をz方向に沿ってスキャンしたスキャノグラムを取得して表示する。スキャン計画において、操作者は、操作支援機能81を介してディスプレイ74に表示されたスキャノグラムを参照してスキャン計画を立案する。なお、スキャノグラムは、患者Oに関するスキャン計画を立案するための位置決め画像である。
スキャンプロトコル設定機能82aは、複数のヘリカルスキャン領域を設定し、ヘリカルスキャン領域ごとにスキャン条件を設定する。ヘリカルスキャン領域ごとに異なるスキャン条件を設定することもできる。スキャン条件としては、ヘリカルスキャン領域ごとのX線照射条件、視野(FOV:field of view)、再構成条件、及びスライス厚などが挙げられる。ここで、スキャン条件として、天板61(又は架台装置21)のz方向への移動に関する移動条件(移動速度及び移動速度制御範囲など)などを含む場合があるが、移動条件は、後述する移動条件設定機能82cで設定されるものとする。
X線照射条件には、照射されるX線に係るパラメータが含まれる。このパラメータは、例えば、照射X線に関する、管電流mA、管電圧kV、X線強度制御条件(モジュレーション条件)、X線管51(回転架台32)の回転速度、ヘリカルスキャン間隔などを含む。視野に関するパラメータには、絞り52の動作に関する制御パラメータが含まれる。再構成条件は、再構成関数及び再構成間隔などを含む。
移動条件設定機能82bは、スキャンプロトコル設定機能82aによって設定された複数のヘリカルスキャン領域を含む領域のz成分であって、天板61(又は架台装置21)のz方向への移動速度制御範囲を設定する機能である。具体的には、移動条件設定機能82bは、位置決め画像上で移動速度制御範囲を設定する。
また、移動条件設定機能82bは、移動速度制御範囲がX線照射エリアを通過する際の、天板61(又は架台装置21)のz方向への移動に関する移動速度を設定する。移動速度制御範囲のうち複数のヘリカルスキャン領域の各z成分がX線照射エリアを通過する際の天板61の移動速度は、定速とそれぞれ設定される。一方で、移動速度制御範囲のうち複数のヘリカルスキャン領域に挟まれる領域のz成分がX線照射エリアを通過する際の天板61の移動速度は、「0」でなければよく、定速又は非定速に設定される。ここでは、移動速度制御範囲の全体がX線照射エリアを通過する際の天板61の移動速度が定速と設定される場合を例にとって説明する。
まず、図3を用いて、従来技術における複数のスキャンプロトコルの設定方法について説明する。
図3は、従来技術における複数のスキャンプロトコルの設定方法を示す図である。
図3に示すように、位置決め画像上に、z方向に離間する複数のヘリカルスキャン領域、例えば、第1のヘリカルスキャン領域S1及び第2のヘリカルスキャン領域S2が設定される。第1のヘリカルスキャン領域S1は、開始位置(z成分)z1から終了位置(z成分)z2の間の第1の移動速度制御範囲Fz1を有する。第2のヘリカルスキャン領域S2は、開始位置(z成分)z3から終了位置(z成分)z4の間の第2の移動速度制御範囲Fz2を有する。
さらに、第1のヘリカルスキャン領域S1の第1の移動速度制御範囲Fz1について、天板61(図1に図示)の移動速度が定速と設定される。同様に、第2のヘリカルスキャン領域S2の第2の移動速度制御範囲Fz2について、天板61の移動速度が定速と設定される。
また、第1のヘリカルスキャン領域S1についてX線照射条件などのスキャン条件が設定されることで、第1のスキャンプロトコルが設定される。第2のヘリカルスキャン領域S2についてX線照射条件などのスキャン条件が設定されることで、第2のスキャンプロトコルが設定される。
続いて、図4を用いて、X線CT装置1における複数のスキャンプロトコルの設定方法と、移動速度制御範囲の設定方法とについて説明する。
図4は、本実施形態に係るX線CT装置1における複数のスキャンプロトコルの設定方法と、移動速度制御範囲の設定方法とを示す図である。
図4に示すように、位置決め画像上に、z方向に離間する複数のヘリカルスキャン領域、例えば、第1のヘリカルスキャン領域S1及び第2のヘリカルスキャン領域S2が設定される。ここで、複数のヘリカルスキャン領域は、検査オーダシステムに登録された1のオーダに対応する第1のヘリカルスキャン領域S1と、手動的に追加された別の第2のヘリカルスキャン領域S2であってもよい。また、複数のヘリカルスキャン領域は、検査オーダシステムに登録された2のオーダにそれぞれ対応する第1のヘリカルスキャン領域S1及び第2のヘリカルスキャン領域S2であってもよい。
第1のヘリカルスキャン領域S1及び第2のヘリカルスキャン領域S2を少なくとも含む領域のz成分である移動速度制御範囲Hzが設定される。図4では、第1のヘリカルスキャン領域S1の開始位置(z成分)z1と、第2のヘリカルスキャン領域S2の終了位置(z成分)z4とに挟まれる移動速度制御範囲Hzが設定される。
操作者は、表示された位置決め画像上で、位置z1〜z4の位置を変更操作することで、第1のヘリカルスキャン領域S1及び第2のヘリカルスキャン領域S2や、移動速度制御範囲Hzを任意に変更することができる。
ここで、移動速度制御範囲Hzのうち、第1のヘリカルスキャン領域S1の位置z1からz2の範囲は、当該範囲がX線照射エリアを通過する間に天板61(図1に図示)が定速で移動され、かつ、当該範囲がX線照射エリアを通過する間にX線が照射されることを意味する。移動速度制御範囲Hzのうち、位置z2から位置z3の範囲は、当該範囲がX線照射エリアを通過する間に天板61が定速で移動され、かつ、当該範囲がX線照射エリアを通過する間にX線が照射されないこと(高電圧発生装置55の電源OFF)を意味する。移動速度制御範囲Hzのうち、第2のヘリカルスキャン領域S2の位置z3から位置z4の範囲は、当該範囲がX線照射エリアを通過する間に天板61が定速で移動され、かつ、当該範囲がX線照射エリアを通過する間にX線が照射されることを意味する。
また、第1のヘリカルスキャン領域S1についてX線照射条件などのスキャン条件が設定されることで、第1のスキャンプロトコルが設定される。第2のヘリカルスキャン領域S2についてX線照射条件などのスキャン条件が設定されることで、第2のスキャンプロトコルが設定される。
図2の説明に戻って、スキャン実行機能83は、コントローラ23を制御して、スキャンプロトコル結合機能82によって設定された移動速度制御範囲に係る天板61(又は架台装置21)の一連の移動で、スキャンプロトコル結合機能82によって設定された複数のスキャンプロトコルを実行する。つまり、スキャン実行機能83は、移動条件設定機能82bによって設定された移動速度制御範囲がX線照射エリアを通過する際に、設定された移動速度となるように移動させながら、複数のスキャン条件に従って複数のヘリカルスキャンを実行する機能である。
まず、図5を用いて、従来技術における天板61のz方向への移動について説明する。
図5は、従来技術における天板61のz方向への移動を示す図である。
図5は、図3に示す2個のスキャンプロトコルに従って2個のヘリカルスキャンが実行される場合の天板61(図1に図示)の位置の変化を示す。第1のスキャンプロトコルに従って、図3に示す開始位置z1から終了位置z2までの第1の移動速度制御範囲Fz1をX線照射エリアに定速で通過させる間に回転架台32(図1に図示)が回転されながらX線照射が行なわれることで、第1のヘリカルスキャンが実行される。そして、天板61の移動及び回転架台32の回転が停止される。続けて、第2のスキャンプロトコルに従って、図3に示す開始位置z3から終了位置z4までの移動速度制御範囲Fz2をX線照射エリアに定速で通過させる間に回転架台32が回転されながらX線照射させることで第2のヘリカルスキャンが実行される。
図5に示すように、ヘリカルスキャン領域S1,S2のヘリカルスキャンの実行前に、予備移動(時刻T1からT2,T6からT7の時間帯における負の方向の移動)がそれぞれ設けられる。
まず、天板61は、時刻T1において予備移動を開始する。時刻T2において、天板61は、正の方向の移動を開始して所定の速度に到達するまで加速する。
天板61の速度が所定の速度に到達すると定速による天板61の移動が開始される。時刻T3からT4の時間帯における天板61の定速移動中、第1のヘリカルスキャンが実行される(図3に示す第1のヘリカルスキャン領域S1)。
時刻T4において、第1のヘリカルスキャンが終了されるとともに、天板61は定速移動を終了して減速し、時刻T5において移動を終了する。時刻T5からT6の時間帯に天板61は、停止を伴いながら、第2のヘリカルスキャン領域S2で実行される第2のヘリカルスキャンを行なうための位置まで移動する。
続いて、天板61は、時刻T6において予備移動を開始する。時刻T7において、天板61は、正の方向の移動を開始して所定の速度に到達するまで加速する。
天板61の速度が所定の速度に到達すると定速による天板61の移動が開始される。時刻T8からT9の時間帯における天板61の定速移動中、第2のヘリカルスキャンが実行される(図3に示す第2のヘリカルスキャン領域S2)。
時刻T9において、第2のヘリカルスキャンが終了されるとともに、天板61は定速移動を終了して減速し、時刻T10において移動を終了する。
このように、従来技術における天板61の移動速度制御範囲は、複数のスキャンプロトコルにおいて独立しており、スキャンプロトコルの数だけ移動速度制御範囲が存在する。よって、スキャンプロトコルの数だけ各ヘリカルスキャンの開始前に予備移動が必要となる。
続いて、図6を用いて、X線CT装置1における天板61のz方向への移動について説明する。
図6は、本実施形態に係るX線CT装置1における天板61のz方向への移動を示す図である。
図6は、図4に示す2個のスキャンプロトコルに従って2個のヘリカルスキャンが実行される場合の天板61(図1に図示)の位置の変化を示す。図4に示す開始位置z1から終了位置z4までの移動速度制御範囲HzをX線照射エリアに通過させる間に回転架台32(図1に図示)が回転されながら、第1及び第2のスキャンプロトコルに従ってX線照射が行なわれることで、第1及び第2のヘリカルスキャンが実行される。
図6に示すように、ヘリカルスキャン領域S1のヘリカルスキャンの実行前に、予備移動(時刻T1からT2の時間帯における負の方向の移動)が設けられる。
まず、天板61は、時刻T1において予備移動を開始する。時刻T2において、天板61は、正の方向の移動を開始して、所定の速度に到達するまで加速する。
天板61の速度が所定の速度に到達すると定速による天板61の移動が開始される。時刻T3からT4の時間帯における天板61の定速移動中、第1のヘリカルスキャンが実行される(図4に示す第1のヘリカルスキャン領域S1)。時刻T4において、第1のヘリカルスキャンが終了される。時刻T4からT11の時間帯もまた移動速度制御範囲Hz(図4に図示)に属しているので、時刻T4からT11の時間帯に天板61は、第2のヘリカルスキャン領域S2で実行されるヘリカルスキャンを行なうための位置まで定速で移動する。なお、時刻T4からT11の時間帯、すなわち、X線が照射されない時間帯において、回転架台32の回転は継続されてもよいし、時刻T4の後に回転架台32の回転が一旦停止されて時刻T11の前に再開されてもよい。
時刻T11からT12の時間帯における天板61の定速移動中、第2のヘリカルスキャンが実行される(図4に示す第2のヘリカルスキャン領域S2)。時刻T12において、第2のヘリカルスキャンが終了されるとともに、天板61は定速移動を終了して減速し、時刻T13において移動を終了する。
このように、X線CT装置1における天板61の移動速度制御範囲Hz(図4に図示)は、複数のヘリカルススキャン領域のz成分を包含している。よって、予備移動は、スキャンプロトコルの数に因らず、第1のヘリカルスキャンの開始前の1回で済む。そして、図6に示す時刻T0から時刻T13までの経過時間は、図5に示す時刻T0から時刻T10までの経過時間と比較して短いので、患者Oの拘束時間を短縮することができる。
特に、同一患者Oに対する異なるヘリカルスキャン領域の数が増えれば増えるほど、患者Oの拘束時間の短縮効果は増大する。
なお、図6では、第1のヘリカルスキャン領域S1に係る天板61の移動速度と、第2のヘリカルスキャン領域S2に係る天板61の移動速度とが同一となるように設定される場合、時刻T2から時刻T13の時間帯における天板61の移動が定速となるように設定される。しかし、その場合に限定されるものではない。例えば、第1のヘリカルスキャン領域S1に係る天板61の移動速度と、第2のヘリカルスキャン領域S2に係る天板61の移動速度とが同一となるように設定される場合、時刻T2から時刻T13の時間帯において天板61の移動が減速及び加速の繰り返しを含むように設定されてもよい。
また、第1のヘリカルスキャン領域S1に係る天板61の移動速度と、第2のヘリカルスキャン領域S2に係る天板61の移動速度とが異なるように設定される場合もある。第1のヘリカルスキャン領域S1に係る天板61の移動速度が、第2のヘリカルスキャン領域S2に係る天板61の移動速度より高速に設定される場合、時刻T2から時刻T13の時間帯において天板61の移動が加速するように設定される。一方、第1のヘリカルスキャン領域S1に係る天板61の移動速度が、第2のヘリカルスキャン領域S2に係る天板61の移動速度より低速に設定される場合、時刻T2から時刻T13の時間帯において天板61の移動が減速するように設定される。
さらに、第1のヘリカルスキャン領域S1が頭部であり、第2のヘリカルスキャン領域S2が腹部である場合に、頭部及び腹部の造影検査が可変速のヘリカル撮影で行なわれることがある。その場合、第1のヘリカルスキャン領域S1の造影撮影の位置から、第2のヘリカルスキャン領域S2の造影撮影の位置に追いつくように天板61の移動が制御されてもよい。
図2の説明に戻って、画像生成機能84は、スキャン実行機能83による複数のヘリカルスキャンによって取得された投影データを再構成して複数の画像データを生成する機能である。つまり、画像生成機能84は、離間する第1のヘリカルスキャン領域と第2のヘリカルスキャン領域との間の領域についての画像データは生成しない。
また、画像生成機能84は、複数の画像をディスプレイ74に表示させる機能である。例えば、画像生成機能84は、複数のヘリカルスキャン領域の1のヘリカルスキャン領域をヘリカルスキャンすることで得られた投影データを再構成して生成された画像データと、他のヘリカルスキャン領域をヘリカルスキャンすることで得られた投影データを再構成して生成された画像データとを位置関係を対応付けてディスプレイ74に同時表示させる。
ここで、スキャンプロトコル結合機能82は、スキャン計画時に、複数のヘリカルスキャン領域で生成された画像データの関係性を設定することができる。複数のヘリカルスキャン領域が選択されると、選択された複数のヘリカルスキャン領域に係る画像データの関連性を明確にすることができる。画像データの関連性は、別に対応テーブルを設けるか、画像データの付帯情報自体に特定情報を埋め込むことで行なわれればよい。
図7及び図8は、画像データの関連性を説明するための図である。
図7は、画像データの関連性に基づいて、第1のスキャンプロトコルの実行、すなわち、第1のヘリカルスキャン領域S1に関する画像データ群と、第2のスキャンプロトコルの実行、すなわち、第2のヘリカルスキャン領域S2に関する画像データ群とをヘリカルスキャン領域ごとにグループ化する場合を示す図である。第1のヘリカルスキャン領域S1に関する画像データ群は第1のグループG1に、第2のヘリカルスキャン領域S2に関する画像データ群は第2のグループG2にそれぞれ分類される。
図8は、画像データの関連性に基づいて、第1のスキャンプロトコルの実行、すなわち、第1のヘリカルスキャン領域S1に関する画像データ群と、第2のスキャンプロトコルの実行、すなわち、第2のヘリカルスキャン領域S2に関する画像データ群とを1個にグループ化する場合を示す図である。第1のヘリカルスキャン領域S1に関する画像データ群と、第2のヘリカルスキャン領域S2に関する画像データ群とは、ともにグループGに分類される。
図8に示すように、画像データ群が1個のグループGに分類された場合、第1のヘリカルスキャン領域S1の画像データ群に基づく第1のボリュームデータ要素と、第2のヘリカルスキャン領域S2に基づく第2のボリュームデータ要素とに基づいて1個のボリュームデータを生成することが可能となる。
図9は、複数のボリュームデータ要素に基づく1個のボリュームデータの概念を示す図である。
図9は、図8に示す第1のヘリカルスキャン領域S1の画像データ群に基づく第1のボリュームデータ要素V1と、図8に示す第2のヘリカルスキャン領域S2の画像データ群に基づく第2のボリュームデータ要素V2とを含むボリュームデータVを示す。また、図9に示すボリュームデータVは、画像データの欠落範囲(図4に図示する位置z2〜z3の範囲)の長さの分だけ、第1のボリュームデータ要素V1及び第2のボリュームデータ要素V2の間に欠落空間VAを有する。すなわち、第1のボリュームデータ要素V1及び第2のボリュームデータ要素V2は、欠落空間VAを有する1個のボリュームデータVとして扱われることになる。ボリュームデータVは、欠落空間VAを介して、第1のヘリカルスキャン領域S1及び第2のヘリカルスキャン領域S2の間の位置関係が維持される。
図9に示す1個のボリュームデータVに基づいて3次元画像(レンダリング画像及びMPR(multi−planar reconstruction)画像など)を生成して表示(3D表示)を行なわれる。操作者は、3次元画像を参照することで、患者Oに係る全体状況を容易に把握できる。
続いて、本実施形態に係るX線CT装置1の動作について、図1に示す構成と、図10及び図11に示すフローチャートとを用いて説明する。
図10は、本実施形態に係るX線CT装置1を用いたスキャン計画の動作を示すフローチャートである。
X線CT装置1は、スキャン計画において、複数のスキャンプロトコルを設定する(ステップST1)。X線CT装置1は、スキャン計画において、複数のスキャンプロトコルに対応する複数のヘリカルスキャン領域を含む領域のz成分であって、天板61(又は架台装置21)のz方向への移動速度制御範囲Hz(図4に図示)を設定する(ステップST2)。
図11は、本実施形態に係るX線CT装置1を用いたヘリカルスキャンの実行の動作を示すフローチャートである。ここで、ステップST1(図10に図示)によって2個のスキャンプロトコル(第1及び第2のスキャンプロトコル)が設定される場合について説明する。
まず、X線CT装置1は、入力回路73からヘリカルスキャンの開始指示を受け付けると、患者Oが載置された天板61を予備移動させる(ステップST11)。X線CT装置1は、天板61の正の方向への移動を開始させ、天板61を所定の速度に到達するまで加速して、定速による天板61の移動を開始する(ステップST12)。
X線CT装置1は、天板61の定速移動中、第1のヘリカルスキャンの開始位置z1(図4に図示)がX線照射エリアとなる位置に天板61が到達したか否かを判断する(ステップST13)。ステップST13の判断にてYES、すなわち、天板61の定速移動中、第1のヘリカルスキャンの開始位置z1がX線照射エリアとなる位置に天板61が到達したと判断される場合、X線CT装置1は、第1のヘリカルスキャンに係るX線の照射を開始する(ステップST14)。
一方で、ステップST13の判断にてNO、すなわち、天板61の定速移動中、第1のヘリカルスキャンの開始位置z1がX線照射エリアとなる位置に天板61が未だ到達していないと判断される場合、X線CT装置1は、第1のヘリカルスキャンの開始位置z1がX線照射エリアとなる位置に天板61が到達するまで待機する。
X線CT装置1は、天板61の定速移動中、第1のヘリカルスキャンの終了位置z2(図4に図示)がX線照射エリアを超えた位置に天板61が到達したか否かを判断する(ステップST15)。ステップST15の判断にてYES、すなわち、天板61の定速移動中、第1のヘリカルスキャンの終了位置z2がX線照射エリアを超えた位置に天板61が到達したと判断される場合、X線CT装置1は、第1のヘリカルスキャンに係るX線の照射を終了する(ステップST16)。
一方で、ステップST15の判断にてNO、すなわち、天板61の定速移動中、第1のヘリカルスキャンの位置z2がX線照射エリアを超えた位置に天板61が未だ到達していないと判断される場合、X線CT装置1は、第1のヘリカルスキャンの位置z2がX線照射エリアを超えた位置に天板61が到達するまで待機する。
X線CT装置1は、天板61の定速移動中、第2のヘリカルスキャンの開始位置z3(図4に図示)がX線照射エリアとなる位置に天板61が到達したか否かを判断する(ステップST17)。ステップST17の判断にてYES、すなわち、天板61の定速移動中、第2のヘリカルスキャンの開始位置z3がX線照射エリアとなる位置に天板61が到達したと判断される場合、X線CT装置1は、第2のヘリカルスキャンに係るX線の照射を開始する(ステップST18)。
一方で、ステップST17の判断にてNO、すなわち、天板61の定速移動中、第2のヘリカルスキャンの位置z3がX線照射エリアとなる位置に天板61が未だ到達していないと判断される場合、X線CT装置1は、天板61が、第2のヘリカルスキャンの開始位置z3がX線照射エリアとなる位置となるまで待機する。
X線CT装置1は、天板61の定速移動中、第2のヘリカルスキャンの終了位置z4(図4に図示)がX線照射エリアを超えた位置に天板61が到達したか否かを判断する(ステップST19)。ステップST19の判断にてYES、すなわち、天板61の定速移動中、第2のヘリカルスキャンの位置z4がX線照射エリアを超えた位置に天板61が到達したと判断される場合、X線CT装置1は、第2のヘリカルスキャンに係るX線の照射を終了する(ステップST20)。
一方で、ステップST19の判断にてNO、すなわち、天板61の定速移動中、第2のヘリカルスキャンの終了位置z4がX線照射エリアを超えた位置に天板61が未だ到達していないと判断される場合、X線CT装置1は、第2のヘリカルスキャンの終了位置z4がX線照射エリアを超えた位置に天板61が到達するまで待機する。
X線CT装置1は、天板61の定速移動を終了して天板61を減速させ、天板61の移動を終了させる(ステップST21)。X線CT装置1は、ステップST14〜ST16の間と、ステップST18〜ST20の間とで取得された投影データを再構成して複数の画像データを生成し、ディスプレイ74に表示させる(ステップST22)。ステップST22では、離間する第1のヘリカルスキャン領域と第2のヘリカルスキャン領域との間の領域についての画像データは生成されない。
本実施形態に係るX線CT装置1によると、移動速度制御範囲Hzにおける一連の天板61(又は架台装置21)の移動で複数のスキャンプロトコルを行なうことで複数のスキャンプロトコルに係る全体の時間(拘束時間)が短縮されるので、検査効率が向上し、また、患者Oへの負担を大幅に低減することが可能となる。
(変形例)
図12は、本実施形態に係るX線CT装置1の変形例における複数のスキャンプロトコルの設定方法と、移動速度制御範囲の設定方法とを示す図である。図12は、図4の変形例である。
図12に示すように、位置決め画像上に、z方向に離間する複数のヘリカルスキャン領域、例えば、第1のヘリカルスキャン領域S1及び第2のヘリカルスキャン領域S2が設定される。第1のヘリカルスキャン領域S1及び第2のヘリカルスキャン領域S2を含む領域のz成分として移動速度制御範囲Hzが設定される。図12では、第1のヘリカルスキャン領域S1の開始位置(z成分)z1と、第2のヘリカルスキャン領域S2の終了位置(z成分)z4とに挟まれる移動速度制御範囲Hzが設定される。
さらに、図12では、第1のヘリカルスキャン領域S1に、除外開始位置(z成分)z5と、除外終了位置(z成分)z6とに挟まれるX線照射除外領域(スキャン除外領域)SPが設定される。X線照射除外領域SPは、例えば、第1のヘリカルスキャン領域S1としての頭部における水晶体であり、被ばくを避けたい箇所が相当する。
ここで、移動速度制御範囲Hzのうち、位置z5から位置z6の範囲は、位置z2から位置z3の範囲と同様に、当該範囲がX線照射エリアを通過する間に天板61が定速で移動され、かつ、当該範囲がX線照射エリアを通過する間にX線が照射されないことを意味する。
つまり、本実施形態に係るX線CT装置1の変形例によれば、画像生成機能84は、離間する第1のヘリカルスキャン領域と第2のヘリカルスキャン領域との間の領域と、X線照射除外領域SPとについての画像は生成しない。
本実施形態に係るX線CT装置1の変形例によると、移動速度制御範囲Hzにおける一連の天板61(又は架台装置21)の移動で複数のスキャンプロトコルを行なうことで複数のスキャンプロトコルに係る全体の時間(拘束時間)が短縮されるので、検査効率が向上し、また、患者Oへの負担を大幅に低減することが可能となる。加えて、本実施形態に係るX線CT装置1の変形例によると、複数のスキャンプロトコルの一部で頭部における水晶体のように被ばくを避けたい箇所がある場合でも、それをX線照射除外領域SPとして設定することもできる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 X線CT装置
11 スキャナ装置
12 画像処理装置(コンソール)
21 架台装置
51 X線管
53 X線検出器
61 天板
71 処理回路
81 操作支援機能
82 スキャンプロトコル結合機能
82a スキャンプロトコル設定機能
82b 移動条件設定機能
83 スキャン実行機能
84 画像生成機能

Claims (9)

  1. X線を照射するX線管と、
    複数のX線検出素子を有し、前記X線を検出するX線検出器と、
    前記X線管及び前記X線検出器を保持する架台装置と、
    複数のヘリカルスキャン領域のそれぞれにスキャン条件が設定された複数のスキャンプロトコルを設定し、前記複数のヘリカルスキャン領域を含む領域の、被検体を載置する天板の長手方向の成分である範囲を設定する設定手段と、
    前記範囲に係る前記天板又は前記架台装置の一連の移動で、前記複数のスキャンプロトコルを実行する実行手段と、
    を有するX線CT装置。
  2. 前記実行手段は、前記複数のヘリカルスキャン領域のうち1のヘリカルスキャン領域と、他のヘリカルスキャン領域とが前記長手方向に離間する場合、前記離間する複数のヘリカルスキャン領域に挟まれる領域について前記X線の照射を行なわないように制御する請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記設定手段は、前記複数のヘリカルスキャン領域のうち少なくとも1のヘリカルスキャン領域にX線照射除外領域を設定し、前記X線照射除外領域について前記X線の照射を行なわないように制御する請求項1又は2に記載のX線CT装置。
  4. 前記複数のスキャンプロトコルのうち1のスキャンプロトコルの実行で得られた画像データと、他のスキャンプロトコルの実行で得られた画像データとを位置関係を対応付けて表示部に同時表示させる手段をさらに有する請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載のX線CT装置。
  5. 前記実行手段は、前記架台装置又は前記天板を停止させずに前記長手方向に移動させながら、前記複数のスキャンプロトコルを実行する請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載のX線CT装置。
  6. 前記設定手段は、前記範囲が前記X線の照射エリアを通過する際の移動速度を設定し、
    前記実行手段は、前記範囲及び前記移動速度に従って前記架台装置又は前記天板を前記長手方向に移動させながら前記複数のスキャンプロトコルを実行する請求項5に記載のX線CT装置。
  7. 前記設定手段は、前記移動速度を定速に設定する請求項6に記載のX線CT装置。
  8. 前記複数のスキャンプロトコルのうち1のスキャンプロトコルの実行で得られた画像データ群と、他のスキャンプロトコルの実行で得られた画像データ群とを、ヘリカルスキャン領域ごとにグループ化する手段をさらに有する請求項1乃至7のうちいずれか一項に記載のX線CT装置。
  9. 前記複数のスキャンプロトコルのうち1のスキャンプロトコルの実行で得られた画像データ群と、他のスキャンプロトコルの実行で得られた画像データ群とを、1個にグループ化する手段をさらに有する請求項1乃至7のうちいずれか一項に記載のX線CT装置。
JP2015194587A 2015-09-30 2015-09-30 X線ct装置 Pending JP2017064141A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015194587A JP2017064141A (ja) 2015-09-30 2015-09-30 X線ct装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015194587A JP2017064141A (ja) 2015-09-30 2015-09-30 X線ct装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017064141A true JP2017064141A (ja) 2017-04-06

Family

ID=58490782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015194587A Pending JP2017064141A (ja) 2015-09-30 2015-09-30 X線ct装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017064141A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000210266A (ja) * 1999-01-22 2000-08-02 Yokogawa Electric Corp 医用画像表示装置
JP2005323627A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 撮影計画作成方法およびx線ct装置
JP2006055635A (ja) * 2004-07-23 2006-03-02 Toshiba Corp X線コンピュータ断層撮影装置
JP2006320523A (ja) * 2005-05-19 2006-11-30 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc シャトルモードヘリカルスキャンのスキャンパラメータ設定方法およびx線ct装置
JP2008011905A (ja) * 2006-07-03 2008-01-24 Toshiba Corp 医用画像診断装置、医用画像処理装置及び医用画像処理システム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000210266A (ja) * 1999-01-22 2000-08-02 Yokogawa Electric Corp 医用画像表示装置
JP2005323627A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 撮影計画作成方法およびx線ct装置
JP2006055635A (ja) * 2004-07-23 2006-03-02 Toshiba Corp X線コンピュータ断層撮影装置
JP2006320523A (ja) * 2005-05-19 2006-11-30 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc シャトルモードヘリカルスキャンのスキャンパラメータ設定方法およびx線ct装置
JP2008011905A (ja) * 2006-07-03 2008-01-24 Toshiba Corp 医用画像診断装置、医用画像処理装置及び医用画像処理システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9833210B2 (en) Medical image diagnostic apparatus
US10722188B2 (en) X-ray CT apparatus
US9918689B2 (en) Medical image processing apparatus and X-ray CT apparatus
JP2009006133A (ja) X線ct装置及びその制御方法
JP2015051081A (ja) 医用画像処理装置、x線診断装置およびx線コンピュータ断層撮影装置
US10524753B2 (en) X-ray computed tomography apparatus and image processing apparatus
JP6632881B2 (ja) 医用画像診断装置
JP7224829B2 (ja) 医用画像処理装置および方法
JP7005354B2 (ja) X線ct装置及びスキャン計画装置
JP6822828B2 (ja) X線ct装置及び医用画像処理装置
JP5971688B2 (ja) X線ct装置
JP7462433B2 (ja) 医用診断システム、医用診断装置、および医用情報処理装置
US20130251101A1 (en) X-ray ct apparatus and method for controlling the same
JP2017064141A (ja) X線ct装置
US20160364525A1 (en) Medical image processing apparatus and medical image transfer system
US20160027192A1 (en) X-ray ct apparatus and image processing apparatus
JP2020039382A (ja) X線ct装置
JP7224880B2 (ja) X線撮影装置
JP2019180834A (ja) X線ct装置
JP2020000450A (ja) X線ct装置及び撮影計画装置
US11317886B2 (en) X-ray CT apparatus and imaging management apparatus
JP7140566B2 (ja) X線ct装置及び撮影計画装置
JP7114332B2 (ja) X線ct装置
JP2017164626A (ja) 医用画像処理装置、x線診断装置およびx線コンピュータ断層撮影装置
JP2017000750A (ja) 医用画像処理装置および医用画像転送システム

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20160512

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190409

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190610

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20191008

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191226

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20200106

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20200131