本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
[1.ゲーム装置の構造]図1は、本発明の実施形態に係るゲーム装置10の外観斜視図である。ゲーム装置10は、例えば遊戯施設等に設置される業務用ゲーム機である。ゲーム装置10は、表示部17と、音声出力部18と、操作台19とを備えている。表示部17は、例えば液晶表示パネル又は有機ELディスプレイ等であり、ゲーム装置10をプレイするユーザと向かい合うように配置されている。音声出力部18は、例えばスピーカーであり、表示部17の上方向と下方向にそれぞれ配置されている。操作台19は、ゲーム装置10をプレイするユーザと表示部17の間に位置するように配置されている。
操作台19は、本発明の実施形態に係る入力装置30を備えている。入力装置30は、水平方向のスライドと鉛直方向の押し込みが可能な操作レバー33を備えている。操作レバー33は操作台19から上方向に突出しており、入力装置30の残りの部分は操作台19の内側に収容されている。本実施形態では、操作台19に例えば円形の凹部192が設けられており、凹部192の底面から上方向に操作レバー33が突出している。操作レバー33の鉛直方向の押し込みは、水平方向にスライドさせた任意の位置において行うことができる。例えば、ユーザは操作レバー33を右上方向にスライドさせ、その位置でそのまま操作レバー33を下方向に押し込むことができる。入力装置30の具体的な構成については後述する。
操作台19は、入力装置30の他に、複数のボタンスイッチ15も備えている。本実施形態では、ゲーム装置10は例えば野球ゲームをプレイするためのものであり、ボタンスイッチ15はそれぞれの塁に対応するものを含むように構成されている。
なお、本実施形態では、ゲーム装置10を業務用ゲーム機としているが、これに限られず、入力装置30を備えている限り若しくは入力装置30と通信可能である限り、ゲーム装置10は例えば据置ゲーム機又は携帯ゲーム機であってもよい。
[2.入力装置の構造]図2は、本発明の実施形態に係る入力装置30の外観斜視図である。図3は、入力装置30の分解斜視図である。図4は、入力装置30の操作レバー33及び第3の支持部36の斜視図である。図5は、入力装置30のカバー32を省略した状態の平面図である。これらの図において、X方向は第1の方向の例であり、Y方向は第2の方向の例であり、Z方向は第3の方向の例である。本実施形態では、X方向とY方向を含む平面(以下、XY平面という)の面内方向が水平方向に対応している。Z方向は鉛直方向に対応しており、図中の矢印の方向が下方向であり、それとは反対の方向が上方向である。
入力装置30は、ベース31とカバー32により矩形箱状に形成されており、その内側の空間には、操作レバー33をX方向、Y方向及びZ方向のそれぞれに移動可能に支持するための第1の支持部34、第2の支持部35及び第3の支持部36が収容されている。カバー32には、上方向に向かって開放された例えば円形の開口323が形成されており、開口332から上方向に操作レバー33が突出している。
操作レバー33は、「ユーザにより移動される可動体」の一例である。「可動体」とは、所定の方向に移動可能に支持された物であり、例えば、ガイドレールによってスライド可能に支持された操作レバーが「可動体」の一例に相当する。「可動体」は、操作レバーのような棒状のものに限られず、例えば半球状であってもよい。操作レバー33は、Z方向に延伸した形状を有しており、具体的には、ユーザによって握られる球状部331と、球状部331から下方向に延伸する柱状の延伸部333とを備えている。球状部331には、ユーザによって押される複数のボタンスイッチ339が設けられている。図3及び図4に示されるように、操作レバー33は第3の支持部36と組み合わされて一体的なユニットを構成している。
本実施形態では、ゲーム装置10は例えば野球ゲームをプレイするためのものであり、球状部331は野球ボールの形状を有しており、ボタンスイッチ339は、球状部331を野球ボールのように握ったときに親指、人差し指、中指で押しやすい位置に設けられている。
第1の支持部34は、「可動体を第1の方向に移動可能に支持する第1の支持手段」の一例である。「支持手段」とは、対象を所定の方向に移動可能に支持する物であり、例えば、操作レバーをスライド可能に支持するガイドレールが「支持手段」の一例に相当する。具体的には、第1の支持部34は、操作レバー33を支持する第3の支持部36が取り付けられるステージ341と、ステージ341をX方向にスライド可能に支持する、X方向に延伸する一対のガイドレール343とを備えている。
ステージ341には第3の支持部36が嵌め込まれる開口が形成されており、第3の支持部36は当該開口に嵌め込まれ、ネジ等の締結手段によりステージ341に固定されている。ガイドレール343は、ステージ341をY方向に挟み込むように配置され、ステージ341のY方向の両端部を支持している。ガイドレール343は、ステージ341と接触する部分に例えば不図示のボール軸受を有している。
第1の支持部34は、操作レバー33のX方向の移動量を検出する第1のポテンショメータ349を備えている。第1のポテンショメータ349は、第1の支持部34に対する操作レバー33のX方向の移動量に応じた電圧を出力する。「移動量に応じた電圧」とは、例えば、移動量が大きくなるのに伴って大きくなる電圧である。移動量が大きくなるのに伴って小さくなる電圧であってもよい。
具体的には、第1のポテンショメータ349は、例えば円板状の形状を有しており、ガイドレール343の一方に取り付けられ、ステージ341に取り付けられたX方向に延伸する接触部345と接触し、ステージ341のX方向のスライドと連動して回転する。なお、第1のポテンショメータ349がステージ341に取り付けられ、接触部345がガイドレール343に取り付けられてもよい。こうした第1のポテンショメータ349の回転量は、操作レバー33のX方向の移動量に対応することから、これにより第1のポテンショメータ349は、操作レバー33のX方向の移動量に応じた電圧を出力する。
さらに、第1の支持部34は、ステージ341に取り付けられ、ステージ341からY方向の外側に延伸して第1のポテンショメータ349の少なくとも一部を覆う舌状部346を備えてもよい。舌状部346は、例えば後述のフォトセンサ369等に接続された配線を外部に導出するため、また第1のポテンショメータ349を後述のバネ37から保護するために設けられる。
第2の支持部35は、「第1の支持手段を第1の方向と交差する第2の方向に移動可能に支持する第2の支持手段」の一例である。先述の通り、「支持手段」とは、対象を所定の方向に移動可能に支持する物であり、例えば、操作レバーをスライド可能に支持するガイドレールが「支持手段」の一例に相当する。また、「交差」とは、2つの方向が交わることを指し、直交する場合だけでなく、垂直に近い角度で交わる場合も含む。第2の支持部35は、操作レバー33及び第3の支持部36を支持する第1の支持部34が取り付けられるステージ351と、ステージ351をY方向にスライド可能に支持する、Y方向に延伸する一対のガイドレール353とを備えている。
ステージ351には、上方向に立ち上がる一対のブラケット357が設けられており、これらブラケット357に第1の支持部34のガイドレール343がネジ等の締結手段により固定されている。ガイドレール353は、ステージ351をX方向に挟み込むように配置され、ステージ351のX方向の両端部を支持している。ガイドレール353は、ステージ351と接触する部分に例えば不図示のボール軸受を有している。また、ガイドレール353は、ネジ等の締結手段によりベース31に固定されている。
第2の支持部35は、操作レバー33のY方向の移動量を検出する第2のポテンショメータ359を備えている。第2のポテンショメータ359は、第2の支持部35に対する第1の支持部34のY方向の移動量に応じた電圧を出力する。先述の通り、「移動量に応じた電圧」とは、例えば、移動量が大きくなるのに伴って大きくなる電圧である。移動量が大きくなるのに伴って小さくなる電圧であってもよい。
具体的には、第2のポテンショメータ359は、例えば円板状の形状を有しており、ガイドレール353の一方に取り付けられ、ステージ351に取り付けられたY方向に延伸する接触部355と接触し、ステージ351のY方向のスライドと連動して回転する。なお、第2のポテンショメータ359がステージ351に取り付けられ、接触部355がガイドレール353に取り付けられてもよい。こうした第2のポテンショメータ359の回転量は、操作レバー33のY方向の移動量に対応することから、これにより第2のポテンショメータ359は、操作レバー33のY方向の移動量に応じた電圧を出力する。
ここで、第1のポテンショメータ349と第2のポテンショメータ359の組は、「可動体の第1の方向と第2の方向の位置情報を検出する位置情報検出手段」の一例である。「位置情報検出手段」とは、対象の位置情報を検出する物である。「位置情報」とは、対象の位置を特定する情報であり、例えば、第1及び第2のポテンショメータ349,359により検出される移動量が「位置情報」の一例に相当する。
第1のポテンショメータ349と第2のポテンショメータ359の組は、「第1の方向と第2の方向の位置情報」として、操作レバー33(可動体の一例)のX方向(第1の方向の一例)とY方向(第2の方向の一例)の移動量を検出する。これによれば、ポテンショメータ349,359により操作レバー33のX方向とY方向の位置情報をアナログ値として検出し、各種の情報処理等に利用することが可能である。例えば、操作レバー33のX方向とY方向の位置情報に対応して表示部17に表示される画面画像内でカーソルを移動させる表示制御を行う場合に、ユーザが所望する方向かつ速度でカーソルを移動させることが可能となり、これにより、ユーザが所望する画面画像内の位置に迅速にカーソルを移動させることが可能となる。こうした効果は、特許文献1のようにスイッチにより操作部の操作方向をデジタル値として検出する従来技術では得られないものである。
位置情報検出手段はポテンショメータに限られない。例えば、操作レバー33が移動可能な範囲に静電容量方式のタッチパネルを配置し、操作レバー33にタッチパネルと近接する導電体を設けることで、操作レバー33の位置座標をタッチパネルによって検出してもよい。この場合、タッチパネルが「位置情報検出手段」の一例に相当する。また、タッチパネルにより検出される位置座標が「位置情報」の一例に相当する。また、ガイドレール343,353に沿って多数のフォトセンサを並べ、ステージ341,351にフォトセンサの光を遮るシャッターを設けることで、操作レバー33の移動量を検出してもよい。この場合、フォトセンサが「位置情報検出手段」の一例に相当する。また、フォトセンサにより検出される移動量が「位置情報」の一例に相当する。なお、ポテンショメータを用いれば、タッチパネルやフォトセンサを用いる場合よりも、簡易な構成で操作レバー33の移動量を検出することが可能である。
第3の支持部36は、「可動体を第1の方向と第2の方向を含む平面に交差する第3の方向に移動可能に支持する第3の支持手段」の一例である。第3の支持部36は、操作レバー33の延伸部333がZ方向にスライド可能に挿入される筒状の本体部361と、操作レバー33に上方向の復元力を付与するためのバネ365の上端が連結される連結部367とを備えている。連結部367の下方向には、操作レバー33の延伸部333の下端に設けられ、バネ365の下端が連結される連結部337が位置している。操作レバー33が下方向に押し込まれると、連結部337,367の間隔が広げられ、これにより発生するバネ365の復元力により、操作レバー33が上方向に戻される。
第3の支持部36は、操作レバー33のZ方向の移動を検出するフォトセンサ369を備えている。フォトセンサ369は、「可動体の第3の方向の移動を検出する手段」の一例である。「移動を検出する手段」とは、対象の移動を検出する物であり、例えば、移動の有無を検出するデジタルセンサや移動量を検出するアナログセンサである。具体的には、フォトセンサ369は、対向する発光部と受光部を含んでおり、光の通過時と遮蔽時でオンとオフが切り替わるデジタル信号を出力する。操作レバー33の延伸部333にはL字状のシャッター336が取り付けられており、操作レバー33が下方向に押し込まれたときに、シャッター336がフォトセンサ369の光を遮蔽する。これにより、操作レバー33の下方向への押し込みを検出し、各種の情報処理等に利用することが可能である。
入力装置30は、操作レバー33が所定の位置から外れたときに所定の位置への復帰力を生じる、XY平面の面内方向に伸びるバネ37をさらに備えている。図5は、操作レバー33が所定の位置にあるときの状態を示している。バネ37は、弾性体の一例であり、これに限られずゴム等であってもよい。「所定の位置」とは、例えば、可動体を引っ張る複数の弾性体の力が釣り合う位置である。また例えば、可動体が移動可能な範囲の中央の位置である。
具体的には、複数のバネ37が操作レバー33を中心に放射状に広がるようにXY平面の面内方向に伸びており、バネ37の外端はカバー32の下面に設けられたブラケット325に連結されている。一方、バネ37の内端は、操作レバー33と一緒にXY平面の面内方向に移動するブラケット38に連結されている。図3に示されるように、ブラケット38は、バネ37の内端が連結される連結部381と、第1の支持部34のステージ341に設けられた突起部347に嵌合する取付部383とを備えている。
また、図5に示されるように、複数のバネ37は、操作レバー33が所定の位置にあるときに、Z方向に見てポテンショメータ349,359と重ならないように配置されている。本実施形態では、操作レバー33が所定の位置にあるときに、ポテンショメータ349,359は操作レバー33に対してX,Y方向のそれぞれに配置されているのに対し、バネ37は、ポテンショメータ349,359を避けるようにX方向及びY方向と異なる方向、例えばX方向及びY方向に対して45度の方向に伸びている。
このようにバネ37とポテンショメータ349,359が配置されることで、操作レバー33が所定の位置から離れる方向に移動して一部のバネ37が弛んでも、弛んだバネ37がポテンショメータ349,359に接触することを抑制することが可能となる。これにより、バネ37とポテンショメータ349,359のZ方向の距離を短縮することが可能となるため、入力装置30のZ方向のコンパクト化を図ることが可能となる。
入力装置30は、操作レバー33の周りに配置され、操作レバー33が移動可能な範囲を規定する規制部材321をさらに備えている。具体的には、規制部材321は、カバー32に設けられて例えば円形の開口323を形成しており、操作レバー33の延伸部333を囲んでいる。図5中の二点鎖線の円形は、規制部材321の内縁(すなわち、開口323の外縁)を示している。操作レバー33が所定の位置から離れる方向に移動し、操作レバー33の延伸部333が規制部材321の内縁に突き当たると、操作レバー33の当該方向への更なる移動が制限される。
規制部材321により規定される操作レバー33が移動可能な範囲は、第1の支持部34及び第2の支持部35により操作レバー33が移動可能な範囲よりも内側に形成されている。これによると、第1の支持部34及び第2の支持部35により操作レバー33が移動可能な範囲の端に操作レバー33が到達する前に、規制部材321の内縁に操作レバー33が突き当たるので、ガイドレール343,353の端に負荷が加わることを抑制することが可能である。
[3.ゲーム装置の構成]図6は、ゲーム装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。ゲーム装置10は、制御部11、記憶部12、通信部13、入力装置30、ボタンスイッチ15、表示部17及び音声出力部18を備えている。
制御部11は、例えば少なくとも一つのマイクロプロセッサ等を含み、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って処理を実行する。記憶部12は、主記憶部(例えばRAM)及び補助記憶部(例えばハードディスクドライブ又はソリッドステートドライブ等)を含み、プログラムやデータを記憶するためのものである。通信部13は、ネットワークを介してデータ通信を行うためのものである。
プログラムやデータは、例えばネットワークを介してゲーム装置10に供給される。なお、ゲーム装置10は、情報記憶媒体(例えば光ディスク又はメモリカード等)に記憶されたプログラム又はデータを読み取るための構成要素を含むようにしてもよい。そして、情報記憶媒体を介してゲーム装置10にプログラムやデータが供給されるようにしてもよい。
入力装置30は、上記図1〜図5に示したように構成されており、操作レバー33の位置情報や、操作レバー33の押し込みを表す情報、ボタンスイッチ339の押下を表す情報を、制御部11に出力する。ボタンスイッチ15は、上記図1に示したように操作台19に設けられたものであり、ボタンスイッチ15の押下を表す情報を制御部11に出力する。
表示部17は、例えば液晶表示パネル又は有機ELディスプレイ等であり、制御部11からの表示指令に従って画面画像を表示する。表示部17は、表示手段の一例である。音声出力部18は、例えばスピーカーであり、制御部11からの出力指令に従って音声を出力する。
ここで、「表示手段」とは、表示指令に従って画面画像を表示する物である。また、「画面画像」とは、表示手段に表示される画像である。例えば、各種ゲームにおいて表示されるゲーム画面画像が「画面画像」の一例に相当する。具体的には、例えば、野球ゲームにおける打撃画面画像、走塁画面画像若しくは投球画面画像、又は音楽ゲームにおける演奏画面画像などが「画面画像」の一例に相当する。「画面画像内の領域」とは、表示手段に表示される画面画像の一部又は全部を占める範囲である。
[4.機能ブロック]図7は、ゲーム装置10の機能ブロックの一例を示す図である。ゲーム装置10は、位置情報取得部111、位置特定部112、速度特定部113、加速度特定部114、軌跡特定部115、ゲーム制御部116及び表示制御部117を備えている。
位置情報取得部111は、入力装置30のポテンショメータ349,359(位置情報検出手段の一例)により検出される操作レバー33(可動体の一例)のX方向(第1の方向の一例)とY方向(第2の方向の一例)の位置情報を取得する。本実施形態では、操作レバー33のX方向とY方向の位置情報は、操作レバー33のX方向とY方向の移動量である。位置情報取得部111は、取得した操作レバー33のX方向とY方向の位置情報を、位置特定部112、速度特定部113、加速度特定部114、軌跡特定部115及びゲーム制御部116にそれぞれ出力する。
位置特定部112は、操作レバー33が移動可能な範囲と、表示部17に表示される画面画像内の領域とを対応づけてなる情報に基づいて、ポテンショメータ349,359により検出される操作レバー33のX方向とY方向の位置情報に対応する画面画像内の位置を特定する。当該情報は、記憶部12に予め格納されている。当該情報は、例えば、規制部材321によって規定される操作レバー33が移動可能な範囲の外縁を表す位置情報と、画面画像内の領域の外縁を表す位置情報とを対応づけてなる情報である。または、操作レバー33が移動可能な範囲の基準位置(例えば、上述した所定の位置)に対応する画面画像内の領域の基準位置、及び操作レバー33の単位移動量に対応する画面画像内における単位長さを表す情報であってもよい。位置特定部112は、位置情報取得部111から操作レバー33のX方向とY方向の位置情報を取得すると、取得した位置情報に対応する画面画像内の位置を特定し、ゲーム制御部116に出力する。
速度特定部113は、ポテンショメータ349,359により検出される操作レバー33のX方向とY方向の位置情報に基づいて、操作レバー33の速度を特定する。例えば、位置情報取得部111は、操作レバー33のX方向とY方向の位置情報を所定の周期で取得して記憶部12に一時的に格納し、速度特定部113は、時間差当たりの位置差を算出することによって操作レバー33の速度を算出し、ゲーム制御部116に出力する。
加速度特定部114は、ポテンショメータ349,359により検出される操作レバー33のX方向とY方向の位置情報に基づいて、操作レバー33の加速度を特定する。例えば、位置情報取得部111は、操作レバー33のX方向とY方向の位置情報を所定の周期で取得して記憶部12に一時的に格納し、加速度特定部114は、時間差当たりの速度差を算出することによって操作レバー33の加速度を算出し、ゲーム制御部116に出力する。
軌跡特定部115は、ポテンショメータ349,359により検出される操作レバー33のX方向とY方向の位置情報に基づいて、操作レバー33の軌跡を特定する。例えば、位置情報取得部111は、操作レバー33のX方向とY方向の位置情報を所定の周期で取得して記憶部12に一時的に格納し、軌跡特定部115は、位置を時間順に繋いだ直線群を、軌跡を表す情報としてゲーム制御部116に出力する。または、直線群の近似曲線を求めて、それを軌跡を表す情報としてもよい。
ゲーム制御部116は、ポテンショメータ349,359により検出される操作レバー33のX方向とY方向の位置情報に基づいてゲームを制御する。ゲーム制御部116は、位置情報取得部111により取得される操作レバー33のX方向とY方向の位置情報だけでなく、位置特定部112により特定される画面画像内の位置、速度特定部113により特定される操作レバー33の速度、加速度特定部114により特定される操作レバー33の加速度、及び軌跡特定部115により特定される操作レバー33の軌跡も取得し、これらに基づいてゲームを制御する。
また、ゲーム制御部116は、入力装置30のフォトセンサ369により操作レバー33のZ方向の移動が検出されたときの、ポテンショメータ349,359により検出される操作レバー33のX方向とY方向の位置情報に基づいてゲームを制御する。ゲーム制御部116は、操作レバー33のZ方向の移動を表す情報、入力装置30の操作レバー33に設けられたボタンスイッチ339の押下を表す情報、及び操作台19に設けられたボタンスイッチ339の押下を表す情報も取得し、上述した位置情報等に加えこれらの情報にも基づいてゲームを制御する。
また、ゲーム制御部116は、位置特定部112により特定された画面画像内の位置に基づいてゲームを制御する。ここで、「画面画像内の位置に基づいてゲームを制御する」とは、例えば、画面画像内の位置に基づいて、ゲーム制御の実行の有無又は内容を変化させることである。また例えば、画面画像内の位置に基づいて、オブジェクトの状態(位置、移動の方向、移動の速度、表示態様等)を変化させることである。例えば、野球ゲームの場合、打撃時に、打撃位置を指し示すためのミートカーソル(オブジェクトの一例)を移動させることが「画面画像内の位置に基づいてゲームを制御する」ことの一例に相当する(後述の図8C参照)。
また、ゲーム制御部116は、速度特定部113又は加速度特定部114により特定された操作レバー33の速度又は加速度に基づいてゲームを制御する。ここで、「操作レバー33の速度又は加速度に基づいてゲームを制御する」とは、例えば、操作レバー33の速度又は加速度に基づいて、ゲーム制御の実行の有無又は内容を変化させることである。また例えば、操作レバー33の速度又は加速度に基づいて、オブジェクトの状態(位置、移動の方向、移動の速度、表示態様等)を変化させることである。例えば、野球ゲームの場合、操作レバー33の速度又は加速度が大きいほど、進塁時に走者(オブジェクトの一例)の速度を大きくしたり、投球時に球(オブジェクトの一例)の曲がり具合を大きくすることである。
また、ゲーム制御部116は、軌跡特定部115により特定された操作レバー33の軌跡に基づいてゲームを制御する。ここで、「操作レバー33の軌跡に基づいてゲームを制御する」とは、例えば、操作レバー33の軌跡に基づいて、ゲーム制御の実行の有無又は内容を変化させることである。また例えば、操作レバー33の軌跡に基づいて、オブジェクトの状態(位置、移動の方向、移動の速度、表示態様等)を変化させることである。例えば、野球ゲームの場合、操作レバー33が描く円が大きいほど進塁時に走者(オブジェクトの一例)の速度を大きくしたり、可動体が描く曲線に従って投球時に球(オブジェクトの一例)を曲げることである。
また、ゲーム制御部116は、操作レバー33のZ方向の移動が検出されたときに位置特定部112により特定される画面画像内の位置が、画面画像内のオブジェクトの位置に対応するか否かを判定し、判定結果に基づいてゲームを制御する。特定される画面画像内の位置が、画面画像内を移動するオブジェクトの位置に対応するか否かを判定してもよい。ここで、「オブジェクト」とは、画面に表示される対象となるものである。例えば、画面に表示されるキャラクタ、物、カーソル、アイコン、マーク等が「オブジェクト」の一例に相当する。「対応する」とは、例えば、特定される画面画像内の位置(カーソルの位置)がオブジェクトの位置と完全に一致する場合、位置の差分が所定の値以下である場合、オブジェクトを含む所定の範囲内に該当する場合などである。
また、ゲーム制御部116は、上述した判定において、操作レバー33のZ方向の移動が検出されたときに位置特定部112により特定される画面画像内の位置が、画面画像内のオブジェクトの位置に対応すると判定した場合に、オブジェクトの状態を変化させる。ここで、「状態を変化」とは、例えば、オブジェクトの移動の方向や速度の変化、オブジェクトの表示態様(形状、色)の変化、オブジェクトを画面画像から消す等である。
また、ゲーム制御部116は、上述した判定において、操作レバー33のZ方向の移動が検出されたときに位置特定部112により特定される画面画像内の位置が、画面画像内のオブジェクトの位置に対応すると判定した場合に、画面画像内を移動するオブジェクトの移動方向を、操作レバー33のZ方向の移動が検出される前と後とで異ならせてもよい。例えば、検出後のオブジェクトの移動方向を検出前と反対にしてもよいし、検出前に停止していたオブジェクトを検出後に移動させてもよい。
表示制御部117は、ゲーム制御部116によるゲームの制御に応じた画面画像を表示部17に表示させるための制御を実行する。
[5.処理]以下、上述の機能ブロックにより実現する処理について説明する。ここでは、ゲーム装置10で実行されるゲームが野球ゲームである場合の処理例を説明する。
[5−1]図8Aは、処理例を示すフロー図であり、投球毎に実行される打撃に係る処理の流れを示している。図8Bは、入力装置30の操作レバー33の操作例を示す図である。図中の矢印は、操作レバー33のXY平面の操作方向を表し、丸で囲んだ乗算記号は、操作レバー33のZ方向の押し込みを表している。図8C〜図8Eは、野球ゲームのゲーム画面画像の1つである打撃画面画像G10の表示例を示す図である。
図8C〜図8Eに示されるように、打撃画面画像G10には、打者オブジェクトP11と、打者オブジェクトP11によって振られるバットオブジェクトP12と、投手オブジェクトP13と、投手オブジェクトP13によって投げられるボールオブジェクトP14とが表示されている。打撃画面画像G10には、入力装置30の操作レバー33の移動に応じて移動するミートカーソルA12も表示されている。また、打撃画面画像G10には、矩形状の枠で示されるストライクゾーンP15も表示されている。なお、図8C中の二点鎖線の円は、操作レバー33が移動可能な範囲に対応する対応領域C13を表すものであり、実際に表示されるものではない。例えば、ストライクゾーンP15は対応領域C15の内側に設定される。
ミートカーソルA12は、ポテンショメータ349,359により検出される操作レバー33のX方向とY方向の位置情報に対応する打撃画面画像G10内の位置に表示されており、操作レバー33がXY平面の面内方向に移動すると、それに伴って打撃画面画像G10内を移動する。例えば、図8Bに示されるように、操作レバー33がXY平面の矢印の方向に移動されると、図8Cに示されるように、ミートカーソルA12が打撃画面画像G10内の矢印の方向に移動する。また、図8Bに示されるように、操作レバー33がZ方向に押し込まれると、図8Dに示されるように、打者オブジェクトP11はミートカーソルA12に向けてバットオブジェクトP12をスイングする。
図8Aに示されるように、まず、制御部11は、投手オブジェクトP13による投球を開始する(S100、図8C)。具体的には、制御部11は、投手オブジェクトP13に予め定められた投球動作をさせた上で、ボールオブジェクトP14を打者オブジェクトP11に向かって移動させる。例えば、打撃画面画像G10が仮想カメラから仮想3次元空間を見た様子を表す画面画像である場合、ボールオブジェクトP14は仮想カメラに近づく方向に移動する。
次に、制御部11は、操作レバー33のX方向とY方向の位置情報を受け入れる(S102、図8C)。記憶部12には、操作レバー33のX方向とY方向の位置情報と、対応領域C13内の位置との対応関係を示す情報が記憶されており、制御部11は、この情報に基づいて、操作レバー33のX方向とY方向の位置情報に対応する対応領域C13内の位置を取得する。これにより、ミートカーソルA12は、操作レバー33のX方向とY方向の位置情報に対応して打撃画面画像G10の対応領域C13内を移動する。位置情報の受け入れとそれに伴うミートカーソルA12の移動は、投球の開始(S100)よりも前から開始されてもよい。
次に、制御部11は、操作レバー33のZ方向の移動が検出されると(S104:YES)、バットオブジェクトP12のスイングを開始する(S106、図8D)。制御部11は、打者オブジェクトP11を中心にバットオブジェクトP12をスイングさせながら、ミートカーソルA12に向けてバットオブジェクトP12を移動させる。一方、操作レバー33のZ方向の移動が検出されない場合には(S104:NO)、制御部11は処理を終了する。
次に、制御部11は、ミートカーソルA12がボールオブジェクトP14に対応するか判定する(S108)。例えば、制御部11は、バットオブジェクトP12がミートカーソルA12の位置に到達する時点(または、操作レバー33のZ方向の移動が検出された時点)において、ミートカーソルA12とボールオブジェクトP14が重複するか否かを判定する。これに限られず、例えば、ボールオブジェクトP14の中心位置とミートカーソルA12の中心位置の差分が所定の値以下であるか否かを判定してもよいし、ボールオブジェクトP14を含む所定の範囲内にミートカーソルA12の中心位置が存在するか否かを判定してもよい。
また、制御部11は、判定と併せて、ミートカーソルA12とボールオブジェクトP14の重複度合いや、ミートカーソルA12の中心位置に対するボールオブジェクトP14の方向なども算出する。
次に、制御部11は、ミートカーソルA12がボールオブジェクトP14に対応する場合には(S110:YES)、ボールオブジェクトP14の新たな移動方向と速度を算出する(S112)。具体的には、制御部11は、打球として移動することになるボールオブジェクトP14の移動方向と速度を、上述したミートカーソルA12とボールオブジェクトP14の重複度合いや、ミートカーソルA12の中心位置に対するボールオブジェクトP14の方向などに基づいて算出する。一方、ミートカーソルA12がボールオブジェクトP14に対応しない場合には(S110:NO)、ボールオブジェクトP14がホームベース上を通過、或いはキャッチャーのキャラクタのミットに収まるタイミング等で、制御部11は処理を終了する。
次に、制御部11は、ミートカーソルA12がボールオブジェクトP14に対応する場合には(S110:YES)、算出した新たな移動方向と速度でボールオブジェクトP14を移動させる(S114、図8E)。これにより、ボールオブジェクトP14は、投球時の移動方向とは異なる移動方向、例えば反対の方向に打球として移動する。例えば、打撃画面画像G10が仮想カメラから仮想3次元空間を見た様子を表す画面画像である場合、ボールオブジェクトP14は仮想カメラから離れる方向に移動する。以上により、制御部11は処理を終了する。
このように、本実施形態によれば、ユーザにより移動される操作レバー33のX方向とY方向の位置情報に基づいて制御される例えば野球ゲームのようなゲームをユーザに提供できるようになる。また、操作レバー33のZ方向の移動の検出もゲーム制御に利用可能とすることで、操作レバー33のZ方向の移動を検出したときの操作レバー33のX方向とY方向の位置情報に基づいて制御されるような例えば野球ゲームのようなゲームをユーザに提供できるようになる。
具体的には、操作レバー33のZ方向の移動が検出されたときの操作レバー33のX方向とY方向の位置情報に対応する打撃画面画像G10の対応領域C13内のミートカーソルA12の位置がボールオブジェクトP14の位置に対応するか否かの判定結果に基づいて打撃が制御される野球ゲームをユーザに提供できるようになる。また、当該判定結果に基づいてボールオブジェクトP14の移動方向などの状態が変化する野球ゲームをユーザに提供できるようになる。移動方向の変化だけでなく、打撃によりボールオブジェクトP14の形状の変化(例えば楕円形状になって移動する等)や色彩の変化などの状態変化を加えてもよい。
[5−2]図9Aは、入力装置30の操作レバー33の操作例を示す図である。図中の白抜矢印と実線矢印は、操作レバー33のXY平面の操作方向を表し、白抜矢印は、実線矢印よりも操作レバー33が移動する速度又は加速度が大きいことを表している。図9Bは、野球ゲームのゲーム画面画像の1つである投球画面画像G20の表示例を示す図であり、投球時におけるボールオブジェクトP14の移動を示している。なお、投球画面画像G20は、投手オブジェクトP13の背後から打者オブジェクトP11の方向を見た様子を表す画面画像であってもよい。図中の白抜矢印と実線矢印は、図9Aの白抜矢印と実線矢印にそれぞれ対応している。
制御部11は、投球時に、操作レバー33のX方向とY方向の位置情報を受け入れて、ボールオブジェクトP14が変化する方向を決定する。制御部11は、変化する方向の決定に加えて、その際の操作レバー33の速度又は加速度に基づいてボールオブジェクトP14が変化する量を決定してもよい。例えば、図9A及び図9Bに示されるように、操作レバー33の速度又は加速度が大きいほど、ボールオブジェクトP14が変化する量を大きくしてもよい。
このように、本実施形態によれば、ユーザによって移動される操作レバー33の速度又は加速度に基づいて投球時におけるボールオブジェクトP14の変化量を変え得る野球ゲームをユーザに提供できるようになる。
[5−3]図10Aは、入力装置30の操作レバー33の操作例を示す図である。図中の白抜矢印と実線矢印は、操作レバー33のXY平面の操作方向を表し、白抜矢印は、実線矢印よりも操作レバー33が移動する速度又は加速度が大きいことを表している。図10Bは、入力装置30の操作レバー33の他の操作例を示す図である。図中の白抜矢印と実線矢印は、操作レバー33のXY平面の操作方向を表し、白抜矢印は、実線矢印よりも操作レバー33が描く円弧の軌道の径が大きいことを表している。
図10Cは、野球ゲームのゲーム画面画像の1つである走塁画面画像G30の表示例を示す図であり、走塁時における打者オブジェクトP11の移動を示している。図中の白抜矢印と実線矢印は、図10A又は図10Bの白抜矢印と実線矢印にそれぞれ対応している。また、白抜矢印と実線矢印のそれぞれの長さは、同一の時間内における打者オブジェクトP11の移動量に対応する。従って、白抜矢印の方が実線矢印に比べて、打者オブジェクトP11の走塁の速度又は加速度が大きいことを表している。走塁画面画像G30は、打撃画面画像G10の後に表示される画面画像である。走塁画面画像G30には、打者オブジェクトP11、投手オブジェクトP13及びボールオブジェクトP14の他に、複数の野手オブジェクトP16が表示されている。
制御部11は、走塁時に、操作レバー33の軌跡と操作レバー33の速度又は加速度とに基づいて打者オブジェクトP11が移動する速度を決定してもよい。例えば、図10Aと図10Cに示されるように、操作レバー33が走塁方向と同じ反時計回りに円弧の軌跡を描き、かつその際の操作レバー33の速度又は加速度が大きいほど、打者オブジェクトP11が移動する速度を大きくしてもよい。
このように、本実施形態によれば、ユーザによって移動される操作レバー33の速度又は加速度に基づいて走塁時における打者オブジェクトP11の移動速度を変え得る野球ゲームをユーザに提供できるようになる。
また、制御部11は、走塁時に、操作レバー33の軌跡のみに基づいて打者オブジェクトP11が移動する速度を決定してもよい。例えば、図10Bと図10Cに示されるように、操作レバー33が走塁方向と同じ反時計回りに円弧の軌跡を描き、かつその際に操作レバー33が描く円弧の軌道の径が大きいほど、打者オブジェクトP11が移動する速度を大きくしてもよい。
このように、本実施形態によれば、ユーザによって移動される操作レバー33の軌跡に基づいて走塁時における打者オブジェクトP11の移動速度を変え得る野球ゲームをユーザに提供できるようになる。
[6.変形例]以下、変形例について説明する。図11は、変形例に係る入力装置30Aの分解斜視図である。上述の実施形態と重複する構成については、同番号を付すことで詳細な説明を省略する。
変形例に係る入力装置30Aは、操作レバー33をX方向及びZ方向のそれぞれに移動可能に支持するための第1の支持部34及び第3の支持部36を備えているが、上述の実施形態のようなY方向に移動可能に支持するための第2の支持部35を備えていない。カバー32Aは、X方向に伸びた矩形状又は楕円状の開口323Aが形成された規制部材321Aを備えており、開口323Aから上方向に操作レバー33が突出している。
操作レバー33は、第1の支持部34のステージ341とガイドレール343によってX方向にスライド可能に支持されている。操作レバー33のX方向の移動量は、第1のポテンショメータ349によって検出される。また、操作レバー33は、第3の支持部36によってZ方向にスライド可能に支持されている。操作レバー33のZ方向の移動は、フォトセンサ369によって検出される。
次に、変形例において実現される処理について説明する。ここでは、ゲーム装置10で実行されるゲームが音楽ゲームである場合の処理例を説明する。図12Aは、入力装置30の操作レバー33の操作例を示す図である。図中の矢印は、操作レバー33のXY平面の操作方向を表し、丸で囲んだ乗算記号は、操作レバー33のZ方向の押し込みを表している。図12Bは、音楽ゲームのゲーム画面画像の1つである演奏画面画像G40の表示例を示す図である。
図12Bに示されるように、演奏画面画像G40には、画面画像下部で横方向に並んだ複数のボタンオブジェクトP42と、ボタンオブジェクトP42の近傍に設けられた判定ラインA43と、画面画像上部から判定ラインA43に向かって下方向に移動する複数のノートオブジェクトP44とが配置されている。図12B中の二点鎖線の矩形は、操作レバー33が移動可能な範囲に対応する対応領域C41を表すものである。
複数のボタンオブジェクトP42のうち、第1のポテンショメータ349により検出される操作レバー33のX方向の位置情報に対応するボタンオブジェクトP42は、他のボタンオブジェクトP42と異なる色が付された色付きボタンオブジェクトP421にする等、他のボタンオブジェクトP42と識別可能に表示される。操作レバー33がX方向に移動すると、それに伴って識別表示されるボタンオブジェクトP42が遷移する。
操作レバー33のZ方向の移動が検出されると、制御部11は、その時点において識別表示されたボタンオブジェクトP42と同じ列かつ判定ラインA43上にノートオブジェクトP44があるか否かを判定する。ここでは、例えば、操作レバー33のZ方向の移動が検出された時点において、ノートオブジェクトP44が判定ラインA43と完全に一致するか否かを判定する。これに限られず、例えば、ノートオブジェクトP44の位置と判定ラインA43の位置の差分が所定の値以下であるか否かを判定してもよいし、判定ラインA43を含む所定の範囲内にノートオブジェクトP44が存在するか否かを判定してもよい。
操作レバー33のZ方向の移動が検出された時点において、識別表示されたボタンオブジェクトP42と同じ列かつ判定ラインA43上にノートオブジェクトP44があると判定された場合、制御部11は、そのノートオブジェクトP44の色を変化させた後、演奏画面画像G40から消す。上記のように判定された場合には、楽曲の演奏を安定して継続する或いは特殊な音響効果を発生するようにし、且つ、ユーザに評価ポイントを付与するようにしてもよい。操作レバー33のZ方向の移動が検出された時点において、上記のように判定されなかった場合には、楽曲の演奏の音程を外すようにし、且つ、ユーザに評価ポイントを付与しない或いはマイナスの評価ポイントを与えるようにしてもよい。そして、1つの楽曲の中で、ユーザに付与された評価ポイントの総合値によってユーザのプレイの全体評価を行ってもよい。従って、ユーザは高い評価を得るべく、ノートオブジェクトP44が判定ラインA43と重なる前に操作レバー33を水平方向(X方向)に移動させ、重なったと見なした瞬間に操作レバー33を下方向(Z方向)に押し込むといった操作を繰り返すことになる。
なお、ゲーム装置10で実現するゲームは、例えば、戦闘ゲームで、空中を飛行する敵機やモンスター等の対象物を、操作レバー33の水平方向の移動と連動する画面画像上の照準器により追跡して、その対象物が照準器と重なったタイミングで操作レバー33を下方向に押し込むことで、敵機を撃墜する或いはモンスターを捕獲するといった仕様にも適用できる。また、図8C及び図12Bで示したボールオブジェクトP14やノートオブジェクトP44などの、移動するオブジェクトを対象とするものに限られず、例えば、操作レバー33の水平方向の移動と連動するカーソルを画面画像内の任意の位置に突如現れる移動しないオブジェクトに合わせたときに操作レバー33を下方向に押し込むことで、そのオブジェクトを捕獲或いは破壊するものであってもよいし、単にポイントを得るものであってもよい。すなわち、本発明は、上記に説明したような野球ゲームや音楽ゲーム以外のゲームにも適用することができるものである。
[7.発明のまとめ]以上のような記載から、本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために、適宜図面に記載された符号を括弧書きで記載するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
1)本発明の一態様に係るゲーム装置(10)は、ユーザにより移動される可動体(操作レバー33)を第1の方向に移動可能に支持する第1の支持手段(第1の支持部34)と、前記第1の支持手段を前記第1の方向と交差する第2の方向に移動可能に支持する第2の支持手段(第2の支持部35)と、前記可動体の前記第1の方向と前記第2の方向の位置情報を検出する位置情報検出手段(ポテンショメータ349,359)と、を備える入力装置(30)と、前記位置情報検出手段により検出される前記可動体の前記第1の方向と前記第2の方向の位置情報に基づいてゲームを制御するゲーム制御手段(ゲーム制御部116)と、を備える。
1)に記載の発明によれば、ユーザにより第1の方向及び第2の方向に移動可能な可動体の第1の方向と第2の方向の位置情報をゲーム制御に利用することが可能になる。その結果、ユーザにより移動される可動体の第1の方向と第2の方向の位置情報に基づいて制御されるようなゲームをユーザに提供できるようになる。言い換えれば、ユーザが可動体を第1の方向及び第2の方向に移動することによってゲーム操作を行うようなゲームを提供できるようになる。
2)本発明の一態様では、前記入力装置(30)は、前記可動体(操作レバー33)を前記第1の方向と前記第2の方向を含む平面に交差する第3の方向に移動可能に支持する第3の支持手段(第3の支持部36)と、前記可動体の前記第3の方向の移動を検出する手段(フォトセンサ369)と、をさらに備え、前記ゲーム制御手段(ゲーム制御部116)は、前記可動体の前記第3の方向の移動が検出されたときの前記位置情報検出手段(ポテンショメータ349,359)により検出される前記可動体の前記第1の方向と前記第2の方向の位置情報に基づいてゲームを制御してもよい。
2)に記載の発明によれば、可動体の第3の方向の移動を検出したときの可動体の第1の方向と第2の方向の位置情報をゲーム制御に利用することが可能である。その結果、可動体の第3の方向の移動を検出したときの可動体の第1の方向と第2の方向の位置情報に基づいて制御されるようなゲームをユーザに提供できるようになる。言い換えれば、ユーザが可動体を任意に第1の方向及び第2の方向に移動して、かつ、その移動先の位置において第3の方向に移動することによってゲーム操作を行うようなゲームを提供できるようになる。
3)本発明の一態様では、前記可動体(操作レバー33)が移動可能な範囲と、表示手段(表示部17)に表示される画面画像内の領域とを対応づけてなる情報に基づいて、前記位置情報検出手段(ポテンショメータ349,359)により検出される前記可動体の前記第1の方向と前記第2の方向の位置情報に対応する前記画面画像内の位置を特定する手段(位置特定部112)をさらに備え、前記ゲーム制御手段(ゲーム制御部116)は、前記可動体の前記第3の方向の移動が検出されたときに特定される前記画面画像内の位置が、前記画面画像内のオブジェクトの位置に対応するか否かを判定し、判定結果に基づいてゲームを制御してもよい。
3)に記載の発明によれば、可動体の第3の方向の移動が検出されたときの可動体の第1の方向と第2の方向の位置情報に対応する画面画像内の位置が画面画像内のオブジェクトの位置に対応するか否かの判定結果に基づいて制御されるようなゲームをユーザに提供できるようになる。言い換えれば、ユーザが、画面画像内のオブジェクトの位置に対応する位置となるように可動体を移動させた状態で、さらにその可動体を第3の方向に移動するようなゲームを提供できるようになる。この結果、第1の方向と第2の方向を含む平面の面内方向のみの操作や、第3の方向のみの操作ではなく、任意の面内方向に移動させて第3の方向に押し込むといった、従来にない操作性を有するゲームを実現できる。
4)本発明の一態様では、前記ゲーム制御手段(ゲーム制御部116)は、前記可動体(操作レバー33)の前記第3の方向の移動が検出されたときに特定される前記画面画像内の位置が、前記画面画像内のオブジェクトの位置に対応すると判定した場合に、前記オブジェクトの状態を変化させてもよい。
4)に記載の発明によれば、可動体の第3の方向の移動が検出されたときの可動体の第1の方向と第2の方向の位置情報に対応する画面画像内の位置が、画面画像内のオブジェクトの位置に対応するか否かの判定結果に基づいてオブジェクトの状態が変化するようなゲームをユーザに提供できるようになる。例えば、野球ゲームにおいて、投球されたボールオブジェクトの移動方向が打撃により変化する、ボールオブジェクトの形状が打撃により変化する、ボールオブジェクトの色彩が変化する等の演出を実現できる。また、戦闘ゲームで、空中を飛行する敵機やモンスター等を撃墜或いは捕獲するといった仕様にも適用できる。その結果、ユーザに提供するゲームの興趣を向上できるようになる。
5)本発明の一態様では、前記ゲーム制御手段(ゲーム制御部116)は、前記可動体(操作レバー33)の前記第3の方向の移動が検出されたときに特定される前記画面画像内の位置が、前記画面画像内のオブジェクトの位置に対応すると判定した場合に、前記画面画像内を移動するオブジェクトの移動方向を、前記可動体の前記第3の方向の移動が検出される前と後とで異ならせてもよい。
5)に記載の発明によれば、可動体の第3の方向の移動が検出されたときの可動体の第1の方向と第2の方向の位置情報に対応する画面画像内の位置が、画面画像内のオブジェクトの位置に対応するか否かの判定結果に基づいて、オブジェクトの移動方向が変化するようなゲームをユーザに提供できるようになる。例えば、野球ゲームにおいて、投球されたボールオブジェクトの移動方向が打撃により変化するといった演出を実現できる。その結果、ユーザに提供するゲームの興趣を向上できるようになる。
6)本発明の一態様では、前記可動体(操作レバー33)が移動可能な範囲と、表示手段(表示部17)に表示される画面画像内の領域とを対応づけてなる情報に基づいて、前記位置情報検出手段(ポテンショメータ349,359)により検出される前記可動体の前記第1の方向と前記第2の方向の位置情報に対応する前記画面画像内の位置を特定する手段(位置特定部112)をさらに備え、前記ゲーム制御手段(ゲーム制御部116)は、特定された前記画面画像内の位置に基づいてゲームを制御してもよい。
6)に記載の発明によれば、可動体の第1の方向と第2の方向の位置情報を画面画像内の位置に対応させたゲーム制御を実現することが可能である。この構成によれば、可動体が移動可能な範囲を、画面画像全体ではなく、画面画像の特定の一部の領域のみに対応づけることが可能である。言い換えれば、ユーザが可動体を移動可能な範囲の端まで移動させても、それに対応する対象物は画面画像全体を移動することはなく、特定の一部の領域の中だけで移動する。このため、ユーザは可動体を大きく移動させなくても、対象物を特定の一部の領域の中の必要な位置に簡単に移動させることができるため、ゲームとしての操作性を向上できる。
7)本発明の一態様では、前記位置情報検出手段(ポテンショメータ349,359)により検出される前記可動体(操作レバー33)の前記第1の方向と前記第2の方向の位置情報に基づいて、前記可動体の速度又は加速度を特定する手段(速度特定部113、加速度特定部114)をさらに備え、前記ゲーム制御手段(ゲーム制御部116)は、特定された前記可動体の速度又は加速度に基づいて前記ゲームを制御してもよい。
7)に記載の発明によれば、可動体の速度又は加速度をゲーム制御に利用することが可能である。例えば、ユーザによって移動される可動体の速度又は加速度に基づいてゲーム制御の実行の有無又は内容が変化するようなゲームをユーザに提供できるようになる。その結果、ユーザに提供するゲームの興趣を向上できるようになる。
8)本発明の一態様では、前記位置情報検出手段(ポテンショメータ349,359)により検出される前記可動体(操作レバー33)の前記第1の方向と前記第2の方向の位置情報に基づいて、前記可動体の軌跡を特定する手段(軌跡特定部115)をさらに備え、前記ゲーム制御手段(ゲーム制御部116)は、特定された前記可動体の軌跡に基づいて前記ゲームを制御してもよい。
8)に記載の発明によれば、可動体の軌跡をゲーム制御に利用することが可能である。例えば、ユーザによって移動される可動体の軌跡に基づいてゲーム制御の実行の有無又は内容が変化するようなゲームをユーザに提供できるようになる。その結果、ユーザに提供するゲームの興趣を向上できるようになる。
9)本発明の一態様に係る入力装置(30)は、ユーザにより移動される可動体(操作レバー33)を第1の方向に移動可能に支持する第1の支持手段(第1の支持部34)と、前記第1の支持手段を前記第1の方向と交差する第2の方向に移動可能に支持する第2の支持手段(第2の支持部35)と、前記可動体の前記第1の方向と前記第2の方向の位置情報を検出する位置情報検出手段(ポテンショメータ349,359)と、を備える。
9)に記載の発明によれば、ユーザにより第1の方向及び第2の方向に移動可能な可動体の第1の方向と第2の方向の位置情報を検出し、例えば各種の情報処理等に利用することが可能である。
10)本発明の一態様では、前記可動体(操作レバー33)を前記第1の方向と前記第2の方向を含む平面に交差する第3の方向に移動可能に支持する第3の支持手段(第3の支持部36)と、前記可動体の前記第3の方向の移動を検出する手段(フォトセンサ369)と、をさらに備えてもよい。
10)に記載の発明によれば、ユーザにより移動される可動体の第3の方向の移動も検出し、例えば各種の情報処理等に利用することが可能である。
11)本発明の一態様では、前記位置情報検出手段(ポテンショメータ349,359)は、前記第1の方向と前記第2の方向の位置情報として、前記可動体(操作レバー33)の前記第1の方向と前記第2の方向の移動量を検出してもよい。
11)に記載の発明によれば、ユーザにより第1の方向及び第2の方向に移動可能な可動体の第1の方向と第2の方向の移動量を検出し、例えば各種の情報処理等に利用することが可能である。
12)本発明の一態様では、前記位置情報検出手段(ポテンショメータ349,359)は、前記第1の支持手段(第1の支持部34)に対する前記可動体(操作レバー33)の前記第1の方向の移動量に応じた電圧を出力する第1のポテンショメータ(349)と、前記第2の支持手段(第2の支持部35)に対する前記第1の支持手段の前記第2の方向の移動量に応じた電圧を出力する第2のポテンショメータ(359)と、を含んでもよい。
12)に記載の発明によれば、可動体の第1の方向と第2の方向の移動量を簡易な構成で検出することが可能である。
13)本発明の一態様では、前記第1の方向と前記第2の方向を含む平面内に伸びる弾性体(バネ37)であって、前記可動体(操作レバー33)が所定の位置から外れたときに前記所定の位置への復帰力を生じる弾性体をさらに備え、前記弾性体は、前記可動体が前記所定の位置にあるときに、前記平面に直交する方向に見て前記位置情報検出手段(ポテンショメータ349,359)に重ならないように配置されてもよい。
13)本発明の一態様では、変形した弾性体が位置情報検出手段に接触することを抑制することが可能であり、平面に直交する方向のコンパクト化を図ることが可能である。
14)に記載の発明によれば、前記可動体(操作レバー33)は、前記第1の方向と前記第2の方向を含む平面に交差する第3の方向に延伸し、前記可動体の周りに配置され、前記可動体が移動可能な範囲を規定する規制部材(321)をさらに備えてもよい。
14)に記載の発明によれば、支持手段により支持可能な範囲の端に可動体が到達する前に規制部材により可動体の移動を規制することが可能である。
15)本発明の一態様に係るゲーム装置は、ユーザにより移動される可動体(操作レバー33)と、前記可動体を第1の方向に移動可能に支持する第1の支持手段(第1の支持部34)と、前記可動体の前記第1の方向の位置情報を検出する位置情報検出手段(第1のポテンショメータ349)と、を備える入力装置(30)と、前記位置情報検出手段により検出される前記可動体の前記第1の方向の位置情報に基づいてゲームを制御するゲーム制御手段(ゲーム制御部116)と、を備える。
15)に記載の発明によれば、ユーザにより第1の方向に移動可能な可動体の第1の方向の位置情報をゲーム制御に利用することが可能になる。その結果、ユーザにより移動される可動体の第1の方向の位置情報に基づいて制御されるようなゲームをユーザに提供できるようになる。言い換えれば、ユーザが可動体を第1の方向に移動することによってゲーム操作を行うようなゲームを提供できるようになる。
16)本発明の一態様では、前記入力装置(30)は、前記可動体(操作レバー33)を前記第1の方向に交差する第2の方向に移動可能に支持する第2の支持手段(第3の支持部36)と、前記可動体の前記第2の方向の移動を検出する手段(フォトセンサ369)と、をさらに備え、前記ゲーム制御手段(ゲーム制御部116)は、前記可動体の前記第2の方向の移動が検出されたときの前記位置情報検出手段(第1のポテンショメータ349)により検出される前記可動体の前記第1の方向の位置情報に基づいてゲームを制御する。
16)に記載の発明によれば、可動体の第2の方向の移動を検出したときの可動体の第1の方向の位置情報をゲーム制御に利用することが可能である。その結果、可動体の第2の方向の移動を検出したときの可動体の第1の方向の位置情報に基づいて制御されるようなゲームをユーザに提供できるようになる。言い換えれば、ユーザが可動体を第1の方向に移動して、かつ、第2の方向に移動することによってゲーム操作を行うようなゲームを提供できるようになる。
17)本発明の一態様では、前記可動体(操作レバー33)が移動可能な範囲と、表示手段(表示部17)に表示される画面画像内の領域とを対応づけてなる情報に基づいて、前記位置情報検出手段(第1のポテンショメータ349)により検出される前記可動体の前記第1の方向の位置情報に対応する前記画面画像内の位置を特定する手段(位置特定部112)をさらに備え、前記ゲーム制御手段(ゲーム制御部116)は、前記可動体の前記第2の方向の移動が検出されたときに特定される前記画面画像内の位置が、前記画面画像内のオブジェクトの位置に対応するか否かを判定し、判定結果に基づいてゲームを制御する。
17)に記載の発明によれば、可動体の第2の方向の移動が検出されたときの可動体の第1の方向の位置情報に対応する画面画像内の位置が画面画像内のオブジェクトの位置に対応するか否かの判定結果に基づいて制御されるようなゲームをユーザに提供できるようになる。言い換えれば、ユーザが、画面画像内のオブジェクトの位置に対応する位置となるように可動体を移動させた状態で可動体を第2の方向に移動するようなゲームを提供できるようになる。
18)本発明の一態様に係る入力装置(30)は、ユーザにより移動される可動体(操作レバー33)と、前記可動体を第1の方向に移動可能に支持する第1の支持手段(第1の支持部34)と、前記可動体の前記第1の方向の位置情報を検出する位置情報検出手段(第1のポテンショメータ349)と、を備える。
18)に記載の発明によれば、ユーザにより第1の方向に移動可能な可動体の第1の方向の位置情報を検出し、例えば各種の情報処理等に利用することが可能である。
19)本発明の一態様では、前記可動体(操作レバー33)を前記第1の方向に交差する第2の方向に移動可能に支持する第2の支持手段(第3の支持部36)と、前記可動体の前記第2の方向の移動を検出する手段(フォトセンサ369)と、をさらに備える。
19)に記載の発明によれば、ユーザにより移動される可動体の第2の方向の移動も検出し、例えば各種の情報処理等に利用することが可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が当業者にとって可能であるのはもちろんである。