JP2017063752A - リグノセルロース系バイオマス中の発酵阻害物質低減装置および発酵阻害物質低減方法 - Google Patents

リグノセルロース系バイオマス中の発酵阻害物質低減装置および発酵阻害物質低減方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易で効果的なリグノセルロース系バイオマス中の発酵阻害物質低減装置および発酵阻害物質低減方法を提供する。【解決手段】本発明は、リグノセルロース系バイオマス中の発酵阻害物質低減装置であって、糖化槽と発酵槽の間に、発酵阻害物質を低減させ、且つ、前記糖化槽で生成された糖化液及び糖化残渣を冷却するための真空ポンプを有する真空蒸発器を備えることを特徴とする発酵阻害物質低減装置である。本発明は、リグノセルロース系バイオマス中の発酵阻害物質低減方法であって、発酵阻害物質を低減させ、且つ、糖化工程で生成された糖化液及び糖化残渣を冷却するために、糖化工程で生成された糖化液及び糖化残渣を真空下で蒸発させる真空蒸発工程を有することを特徴とする発酵阻害物質低減方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、リグノセルロース系バイオマス中の発酵阻害物質低減装置および発酵阻害物質低減方法に関する。
近年、地球温暖化対策や、廃棄物の有効活用の観点から、植物資源を原料とするバイオマスの利用が注目されている。一般に、バイオマスからエタノール等の化合物を製造するための原料としては、サトウキビ等の糖質やトウモロコシ等のデンプン質が多く用いられている。しかしながら、これらの原料はもともと食料又は飼料として用いられており、長期的に工業用利用資源として活用することは、食料又は飼料用途との競合を引き起こし、原料価格の高騰を招く危険性がある。
従って、非食用バイオマスをエネルギー資源として活用する技術開発が進められている。非食用バイオマスとしては、地球上に最も多く存在するセルロースがあげられるが、その大部分は芳香族ポリマーのリグニンやヘミセルロースとの複合体であるリグノセルロースとして存在する。
リグノセルロース系バイオマスからエタノールを製造する方法としては、まずリグノセルロース系バイオマスに酸又はアルカリを混合させ、水熱処理(前処理)を行う。前処理工程では、リグノセルロースを構成するヘミセルロースやリグニンといったポリマーを分解し、後工程におけるセルロースの反応性を向上させる。
前処理されたバイオマスは糖化槽に供給され、一般的に45〜55℃で酵素により糖化される。その後、糖化液は発酵槽に供給され、目的生産物が生産されるが、この時の温度は一般に45℃以下であることが多いため、糖化液を冷却することが必要となる。
また、前処理工程において、セルロースがグルコース、ヘミセルロースがキシロースに加水分解されるが、その後一部のグルコースやキシロースが過分解をして5−HMF(ヒドロキシメチルフルフラール)やフルフラールが発生しその後の発酵を阻害することが知られている。さらに、主にヘミセルロースが分解される際に酢酸やギ酸などの有機酸が生成され、これらも発酵を阻害することが知られている。
特許文献1には、スギ木粉などの木質系炭化物を用いて、発酵阻害物質を除去する方法が開示されている。
特許文献2には、ポリスチレン系樹脂を用いて、発酵阻害物質を吸着または保持させて分離させる方法が開示されている。
特許文献3には、酵素による糖化工程を2回に分けて実施し、片方もしくは両方の糖化工程を真空環境下において実施する方法が開示されている。
特開2005−270056号公報 特開2011−78327号公報 特表2012−504935号公報
特許文献1では、リグノセルロース系バイオマスを500〜1,300℃で30分〜5時間程度処理して木質系炭化物を得るので、設備とエネルギーが必要である。
また、特許文献2では、ポリスチレン系樹脂を新たな設備として導入する必要があり、また、発酵阻害物質が吸着したポリスチレン系樹脂を再生処理する工程が必要となる。
さらに、特許文献3では、発酵阻害物質を真空蒸発除去することができるが、約20〜70℃で行われるため、20〜45℃では酵素による糖化プロセスの反応速度が遅く時間がかかり、また、45〜70℃では、後工程である発酵工程を行うために糖化液を冷却するための設備が別途必要である。さらに、糖化槽全体を真空環境にするためには、大掛かりな設備が必要である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、簡易で効果的なリグノセルロース系バイオマス中の発酵阻害物質低減装置および発酵阻害物質低減方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)本発明のリグノセルロース系バイオマス中の発酵阻害物質低減装置は、糖化槽と発酵槽との間に、発酵阻害物質を低減させ、且つ、前記糖化槽で生成された糖化液及び糖化残渣を冷却するための真空ポンプを有する真空蒸発器を備えることを特徴とする発酵阻害物質低減装置である。
(2)さらに、前記真空蒸発器からの発酵阻害物質を含む蒸気の抜出配管と、前記抜出配管内に、発酵阻害物質を含む蒸気を気液接触させるための充填物と、を備える(1)に記載の発酵阻害物質低減装置である。
(3)さらに、前記抜出配管の先に、発酵阻害物質を含む蒸気を冷却し凝縮するためのコンデンサと、前記発酵槽後に、発酵液および発酵残渣を分離するための固液分離装置と、前記固液分離装置で分離された発酵残渣を糖化槽へ投入する装置と、前記発酵残渣に含まれる発酵生成物を回収するために、前記コンデンサで凝縮された液及び前記真空ポンプの吐出流体を蒸留塔に導入する装置と、を備える(2)に記載の発酵阻害物質低減装置である。
(4)前記真空蒸発器を通った後の糖化液および糖化残渣の温度が45℃以下である(1)〜(3)のいずれか一つに記載の発酵阻害物質低減装置である。
(5)低減される発酵阻害物質がフルフラールである(1)〜(4)のいずれか一つに記載の発酵阻害物質低減装置である。
(6)本発明のリグノセルロース系バイオマス中の発酵阻害物質低減方法は、発酵阻害物質を低減させ、且つ、糖化工程で生成された糖化液及び糖化残渣を冷却するために、糖化工程で生成された糖化液及び糖化残渣を真空下で蒸発させる真空蒸発工程を有することを特徴とする発酵阻害物質低減方法である。
(7)さらに、前記真空蒸発工程において抜出された発酵阻害物質を含む蒸気を充填物により気液接触させる工程を有する(6)に記載の発酵阻害物質低減方法である。
(8)さらに、前記気液接触工程において発酵阻害物質が濃縮された蒸気をコンデンサにより冷却し、凝縮する工程と、発酵液及び発酵残渣を分離する固液分離工程と、前記固液分離工程で分離された発酵残渣を糖化槽に投入する工程と、前記発酵残渣に含まれる発酵生成物を回収するために、前記コンデンサで凝縮された液及び前記真空ポンプの吐出流体を蒸留塔に導入する工程と、を有する(7)に記載の発酵阻害物質低減方法である。
(9)前記真空蒸発工程後の糖化液および糖化残渣の温度が45℃以下である(6)〜(8)のいずれか一つに記載の発酵阻害物質低減方法である。
(10)低減される発酵阻害物質がフルフラールである(6)〜(9)のいずれか一つに記載の発酵阻害物質低減方法である。
本発明の発酵阻害物質低減装置および発酵阻害物質低減方法によれば、真空蒸発することで簡易に糖化液及び糖化残渣の温度を下げて発酵を開始することができ、さらに、水と共沸することで糖化液中の発酵阻害物質を低減することができる。
本発明の第一実施形態に係る発酵阻害物質低減装置の概略構成を示す図である。 本発明の第二実施形態に係る発酵阻害物質低減装置の概略構成を示す図である。 本発明の第三実施形態に係る発酵阻害物質低減装置の概略構成を示す図である。 実施例における発酵阻害物質低減装置の概略構成を示す図である。
本発明の製造装置及び製造方法で処理対象となるリグノセルロース系バイオマスは主に、セルロース、ヘミセルロース及びリグニンを含有するものであり、例えば針葉樹、広葉樹、建築廃材、林地残材、剪定廃材、稲藁、籾殻、麦藁、木材チップ、木材繊維、化学パルプ、古紙、合板等の農林産物資源、サトウキビバガス、サトウキビ茎葉、コーンスト―バー等の農林産物廃棄物、農林産物加工品及び大型藻類、微細藻類等の植物組織である。これらのリグノセルロース系バイオマスは単独であってもよく、混合物であってもよい。
本発明において、ヘミセルロースは、キシロースなどの5つの炭素を構成単位とする五炭糖とよばれるものやマンノース、アラビノース、ガラクツロン酸などの6つの炭素を構成単位とする六炭糖とよばれるもの、さらにグルコマンナンやグルクロノキシランなどのような複合多糖を有するので、加水分解を受けると、炭素5つからなる五炭糖の単糖やその単糖が複数個連結された五炭糖のオリゴ糖、炭素6つからなる六炭糖の単糖やその単糖が複数個連結された六炭糖のオリゴ糖、五炭糖の単糖と六炭糖の単糖が複数個連結されたオリゴ糖を生ずる。
セルロースは、6つの炭素を構成単位として有するので、加水分解を受けると、炭素6つからなる六炭糖の単糖やその単糖が複数個連結された六炭糖のオリゴ糖を生ずる。一般に、単糖及び/またはオリゴ糖の構成比率や生成量は、前処理方法や原料として用いた農林産物資源、農林産物廃棄物及び農林産物加工品の種類によって異なる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する、なお、各図において、説明に関連しない部分は図示を省略する場合がある。
<第一実施形態>
図1は、本発明の第一実施形態に係る発酵阻害物質低減装置の概略構成を示す図である。本実施形態の発酵阻害物質低減装置10は、糖化槽1と発酵槽3との間に、発酵阻害物質を低減させ、且つ、前記糖化槽で生成された糖化液及び糖化残渣を冷却するための真空ポンプ5を有する真空蒸発器2が配管を介して配設されている。
糖化槽1は、前処理済リグノセルロース系バイオマスと、水と、酵素と、を含み、前処理済リグノセルロース系バイオマスから単糖を生成する糖化反応を行うための槽であり、特別な制限はない。糖化槽1の温度の下限値は、45℃以上が好ましく、50℃以上がさらに好ましい。上限値については、55℃以下が好ましく、50℃以下がさらに好ましい。また、糖化反応時間は24〜72時間が好ましい。糖化槽1内の温度を一定に保つために、糖化槽1の外側に温水循環式のジャケットなど温度調整装置を備えていることが好ましい。
前処理済リグノセルロース系バイオマスとは、水以外なにも混合させないか、または、酸若しくはアルカリを混合させ、水熱処理したリグノセルロース系バイオマスを意味する。酸としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等の中から選ばれ、これらを単独で又は組み合わせて用いてもよい。中でも工業利用には安価で手に入りやすい硫酸が特に好ましい。アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアの中から選ばれ、これらを単独で又は組み合わせて用いてもよい。水熱処理反応に用いる反応容器には特に限定はないが、耐酸性又は耐アルカリ性を有する加熱圧力容器、若しくは、耐酸性又は耐アルカリ性を有する容器をオートクレーブのような加熱圧力装置に入れて処理する形態が考えられる。
前処理済リグノセルロース系バイオマス中には、セルロース、ヘミセルロース、単糖及び/又はオリゴ糖以外にも、種々の副生成物が含まれている。それら副生成物が後工程の糖化工程および発酵工程などに悪影響を及ぼさない物質であれば、最後の蒸留工程において除去すればよいので大きな問題とはならない。しかしながら、悪影響を及ぼす発酵阻害物質であれば、糖化工程および発酵工程の少なくともどちらか一方の前工程で、各工程に悪影響を及ぼさない程度にまで除去する必要性が生じる。
本発明において、発酵阻害物質とは、発酵工程で、発酵反応を妨害する物質のことである。代表的な発酵阻害物質としては、糖の過分解物、リグニンやリグニン由来の芳香族化合物、接着剤・塗料由来の化合物が挙げられる。この中で、接着剤・塗料などの人工的な薬品に由来する化合物は、それらの処理が施されていない自然由来のリグノセルロース系バイオマスを使用することにより、ある程度回避可能である。しかし、リグノセルロース系バイオマスを原料とする限り、糖の過分解物やリグニン由来の芳香族化合物の生成は回避することが困難である。ここで、発酵阻害物質がリグニンのような不溶性固体であり、セルロース、ヘミセルロース、単糖及び/またはオリゴ糖が可溶性である場合には、通常の固液分離によって除去することが可能な場合もある。しかしながら、発酵阻害物質も有用物も可溶性である場合には、通常の固液分離が適用できないため、本発明の後述の発酵阻害物質を除去する処理方法が好ましく適用される。すなわち、本発明で、主に処理対象とする発酵阻害物質は、実質的にセルロース、ヘミセルロース、単糖及び/またはオリゴ糖との混合溶液を形成しているものであり、通常の固液分離では分離できないかまたは分離し難い状態のものを指す。そのような発酵阻害物質としては、例えば、酢酸、ギ酸、レブリン酸、糖の過分解物であるフルフラール、5−ヒドロキシメチルフルフラール(5−HMF)、リグニン由来の芳香族化合物であるバニリン、アセトバニリン、グアヤコールなどが挙げられる。これら発酵阻害物質のうち、代表的な発酵阻害物質は酢酸、ギ酸、フルフラール、5−HMFである。
本発明における酵素とは、リグノセルロース系バイオマスを単糖単位に分解する酵素を意味し、リグノセルロース系バイオマスを単糖にまで分解するものであればよく、セルラーゼ及びヘミセルラーゼの各活性を持つものであればよい。
セルラーゼは、セルロースをグルコースに分解するものであればよく、エンドグルカナーゼ(EG)、セロビオヒドロラーゼ(CBH)及びβ−グルコシダーゼ(BGL)の各活性の少なくとも1つの活性を有するものを挙げることができ、これらの各活性を有する酵素混合物であることが、酵素活性の観点から好ましい。
同じくヘミセルラーゼは、ヘミセルロースをキシロース等の単糖に分解するものであればよく、キシラナーゼ、キシロシダーゼ、マンナナーゼ、ペクチナーゼ、ガラクトシダーゼ、グルクロニダーゼ及びアラビノフラノシダーゼの各活性の少なくとも1つの活性を有するものを挙げることができ、これらの各活性を有する酵素混合物であることが、酵素活性の観点から好ましい。
本発明において「酵素活性成分」とは、酵素混合物とした場合にはこれらの糖化酵素のそれぞれを意味し、単独の糖化酵素を用いた場合には、用いられる糖化酵素そのものを意味する。
これらセルラーゼ及びヘミセルラーゼの起源は限定されることはなく、糸状菌、担子菌、細菌類等のセルラーゼ及びヘミセルラーゼを用いることができる。
真空蒸発器2は、糖化槽1において生成された糖化液および糖化残渣に含まれる発酵阻害物質を蒸発させ、且つ、糖化液および糖化残渣を冷却するための装置である。特別な制限はないが、真空蒸発器2の上部にデミスター4が設置されていることが好ましい。デミスター4は、気体中に含まれる液体の微粒子を除去する装置であり、細かい網目状の構造からなる。真空蒸発器2には、配管を介して真空ポンプ5が配設されている。
真空ポンプ5は、真空蒸発器2を真空環境下にするためのポンプであり、特別な制限はない。真空ポンプ5により減圧された真空蒸発器2内の圧力は、12.3kPaA(93mmHg)以下であることが好ましく、4.8kPaA以下であることがさらに好ましい。kPaAとは、絶対真空を0としたときの絶対圧を示した圧力の単位であり、語尾のAはAbsolute(絶対)の略である。真空蒸発器2において冷却された糖化液および糖化残渣は45℃以下であることが好ましく、35℃以下であることがさらに好ましい。
発酵槽3は、真空蒸発器2において冷却された糖化液および糖化残渣と、酵母と、を含み、糖化液から酵母により最終生産物を生成するための槽であり、特別な制限はない。発酵槽3の温度の下限値は、25℃以上が好ましく、30℃以上がさらに好ましく、32℃以上が最も好ましい。上限値については、45℃以下が好ましく、35℃以下がさらに好ましく、32℃以下が最も好ましい。また、発酵時間は24〜72時間が好ましい。
次に、図1に示す発酵阻害物質低減装置10を用いた発酵阻害物質低減方法の一例について説明する。
まず、糖化槽1に前処理済リグノセルロース系バイオマスと、水と、酵素とを投入し、糖化反応を行う。糖化工程において生成された糖化液および糖化残渣は、配管を介して真空蒸発器2に送られる。真空蒸発器2では、真空ポンプ5により真空環境となり、糖化工程において生成された糖化液および糖化残渣中に含まれる発酵阻害物質は水と共沸することで低減し、且つ、真空蒸発することで糖化液及び糖化残渣を冷却することができる。
このとき、低減される発酵阻害物質としては、揮発性を有する物質であり、例えば、フルフラールが好ましい。
発酵工程において酵母の活性を低下させない観点から、真空蒸発工程において、糖化液中のフルフラールを1.2g/L以下に低減することが好ましく、1.1g/Lに低減することがさらに好ましく、1.0g/L以下に低減することが最も好ましい。
図1に示すように、例えば、温度が50℃であり、合計重量が10,000kgの糖化液および糖化残渣が糖化槽1より真空蒸発器2に送られ、4.5kPaAの圧力下で真空蒸発する場合、温度は50℃から32℃に降温し、水分が3%(300kg)蒸発する。このとき、糖化液および糖化残渣中に、0.1%(10kg)のフルフラールを含有しており、糖化液および糖化残渣に含まれていたフルフラールは水よりも蒸発しやすいため、10kg中の10〜20%(1〜2kg)が水とともに蒸発する。32℃に降温された糖化液および糖化残渣は、9,700kgに濃縮されており、含まれるフルフラールは0.082〜0.093%(8〜9kg)に低減される。発酵阻害物質が低減され、且つ、冷却された糖化液および糖化残渣は、次の発酵工程に供給される。
<第二実施形態>
図2は、本発明の第二実施形態に係る発酵阻害物質低減装置の概略構成を示す図である。本実施形態の発酵阻害物質低減装置20は、糖化槽1と発酵槽3との間に、真空ポンプ5を有する真空蒸発器2と、が配管を介して配設されており、さらに、真空蒸発器2からの発酵阻害物質を含む蒸気の抜出配管6と、抜出配管6内に、発酵阻害物質を含む蒸気を気液接触させるための充填物7と、が配設されている。
本実施形態の発酵阻害物質低減装置20は、抜出配管6と、抜出配管6内に充填物7と、が配設されている点で、図1に示す発酵阻害物質低減装置10と相違し、その他の構成は発酵阻害物質低減装置10と同じである。
なお、図2において、図1に示す構成要素と同一のものについては同じ符号を用いている。
抜出配管6は、真空蒸発器2の上部に配設されており、真空蒸発器2において蒸発された発酵阻害物質を含む蒸気を排出するための配管である。抜出配管6に特別な制限はない。
充填物7は、抜出配管6の内部に配設されており、発酵阻害物質を含む蒸気を気液接触させて濃縮するためのものである。充填物7に特別な制限はないが、例えば、金属やプラスティック製の規則充填物、ホウケイガラス製のラシヒリングなどが好ましい。
次に、図2に示す発酵阻害物質低減装置20を用いた発酵阻害物質低減方法の一例について説明する。
真空蒸発工程が行われるところまでは、第一実施形態と同様である。真空蒸発工程において抜出された発酵阻害物質を含む蒸気は、抜出配管6から排出される。このとき、発酵阻害物質は、水よりも優先的に蒸発されるが、充填物7により気液接触させることで、発酵阻害物質の水に対する蒸発の優先度をさらに高めることができる。
<第三実施形態>
図3は、本発明の第三実施形態に係る発酵阻害物質低減装置の概略構成を示す図である。本実施形態の発酵阻害物質低減装置30は、糖化槽1と発酵槽3との間に、真空ポンプ5を有する真空蒸発器2と、が配管を介して配設されており、真空蒸発器2の上部に抜出配管6と、抜出配管6内に充填物7とが配設されている。さらに、抜出配管6の先に、発酵阻害物質を含む蒸気を冷却し凝縮するためのコンデンサ8と、発酵槽3の後に、発酵液および発酵残渣を分離するための固液分離装置9と、固液分離装置9で分離された発酵残渣を糖化槽へ投入する返送管11と、発酵残渣に含まれる発酵生成物を回収するために、コンデンサ8で凝縮された液及び真空ポンプ5の吐出流体を蒸留塔に導入する配管12と、が配設されている。
本実施形態の発酵阻害物質低減装置30は、抜出配管6の先にコンデンサ8と、固液分離装置9と、返送管11と、配管12と、が配設されている点で、図3に示す発酵阻害物質低減装置20と相違し、その他の構成は発酵阻害物質低減装置20と同じである。
なお、図3において、図2に示す構成要素と同一のものについては同じ符号を用いている。
コンデンサ8は、抜出配管6の先に配設されており、発酵阻害物質を含む蒸気を冷却し凝縮するための装置であり、特別な制限はない。
固液分離装置9は、発酵液および発酵残渣を分離するための装置であり、特別な制限はない。
発酵液には、未反応の単糖及びオリゴ糖、並びに発酵生成物が含まれている。
発酵生成物とは、リグノセルロース系バイオマスから得られた単糖及びオリゴ糖を酵母が摂取することにより生成された化合物を意味し、例えば、エタノール、ブタノール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、グリセロールなどのアルコール、ピルビン酸、コハク酸、リンゴ酸、イタコン酸、クエン酸、乳酸など有機酸、イノシン、グアノシンなどのヌクレオシド、イノシン酸、グアニル酸などのヌクレオチド、カダベリンなどのジアミン化合物などが好ましく、エタノールが最も好ましい。発酵によって得られた化合物が乳酸などのモノマーである場合は、重合によりポリマーに変換することもある。
発酵液は配管を介してポンプにより、蒸留塔13へ送液される。
発酵残渣には、未発酵の単糖及びオリゴ糖、セルロース、ヘミセルロース、リグニン等が含まれており、リグニンには糖化酵素が吸着している。
返送管11は、固液分離装置9により分離された発酵残渣を糖化槽1へ投入するための配管であり、特別な制限はない。
配管12は、発酵残渣に含まれる発酵生成物を回収するために、コンデンサ8で凝縮された液及び真空ポンプ5の吐出流体を蒸留塔13に導入するための配管であり、特別な制限はない。
次に、図3に示す発酵阻害物質低減装置30を用いた発酵阻害物質低減方法の一例について説明する。
気液接触工程を行うところまでは、第二実施形態と同様である。気液接触工程後、気液接触により発酵阻害物質が濃縮された蒸気をコンデンサ8により冷却し、凝縮されることで、糖化液中の発酵阻害物質が低減される。
また、真空蒸発工程を経た糖化液および糖化残渣は、発酵槽3へ酵母と共に投入され、発酵工程が行われる。このとき、糖化残渣中には酵素が含まれているため、糖化工程を同時に行ってもよい。発酵工程で得られた発酵液及び発酵残渣は固液分離装置9に投入され、分離する。分離された発酵液は、蒸留塔13へ送役され、次の蒸留工程に用いられる。一方、分離された発酵残渣は糖化槽に投入され、再利用される。上述の通り、発酵残渣には、未発酵の単糖及びオリゴ糖、セルロース、ヘミセルロース、リグニン等が含まれており、リグニンには糖化酵素が吸着しているため、糖化工程において活用することができる。
また、発酵残渣には、発酵生成物の一部が混入しており、揮発性を有するアルコール等の発酵生成物は、真空蒸発工程において蒸発して、発酵阻害物質と共にコンデンサ8で凝縮された液及び真空ポンプ5の吐出流体に含まれる。従って、それら発酵生成物を回収する為に、コンデンサ8で凝縮された液及び真空ポンプ5の吐出流体をそれぞれ配管12a及び配管12bを介して蒸留塔に導入する。
本発明の発酵阻害物質低減装置および発酵阻害物質低減方法は、リグノセルロース系バイオマスから化合物を製造する装置および方法について好適に用いられ、糖化反応の後であって、発酵反応の前に実施されることが好ましい。
以下、具体的実施例により、本発明についてより詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
フルフラールの低減量について、プロセスシミュレータPROII(インベンシス社製)を用いて、下記[表1]の条件により算出した。[表1]中、「Mixed」とは、液体と気体が混ざっている状態を示している。
Figure 2017063752
図4は、本実施例における発酵阻害物質低減装置の概略構成を示す図である。[表1]中のS1〜S5は図5中のS1〜S5に対応する。[表1]に示したように、常圧(101.3kPa)において、50.0℃の糖化液(S1)を100,000kg/hrの流量で蒸発器に供給し、糖化液が32.0℃になるように4.8kPaAに減圧し、沸点降下により蒸発を行う。このとき、水とフルフラールとの混合物の蒸発量は、3,123kg/hrである。
フルフラールは、糖化液100,000kg中に0.150重量%(150kg)含まれており、蒸発器で蒸発する量は、25kgである。
したがって、濃縮糖化液(S3)のフルフラール量は125kg(=150kg−25kg)となり、濃縮糖化液中のフルフラール濃度は0.129重量%まで低減された。また、当初糖化液に含まれていたフルフラールのうち、約17%(=25kg/150kg×100)低減された。
<実施例2>
フルフラールの低減量について、実施例1と同様にプロセスシミュレータPROIIを用いて、下記[表2]の条件により算出した。
Figure 2017063752
濃縮糖化液(S3)のフルフラール量は122kg(=150kg−28kg)となり、濃縮糖化液中のフルフラール濃度は0.126重量%まで低減された。また、当初糖化液に含まれていたフルフラールのうち、約19%(=28kg/150kg×100)低減された。
<比較例1>
フルフラールの低減量について、実施例1と同様にプロセスシミュレータPROIIを用いて、下記[表3]の条件により算出した。
Figure 2017063752
濃縮糖化液(S3)のフルフラール量は135kg(=150kg−15kg)となり、濃縮糖化液中のフルフラール濃度は0.137重量%まで低減された。また、当初糖化液に含まれていたフルフラールのうち、10%(=15kg/150kg×100)低減された。
実施例1、2および比較例1の結果から、圧力を4.8kPaAより高真空にすることにより、32℃以下に濃縮糖化液の温度を下げることができ、さらに、フルフラール濃度は発酵を阻害しない程度の濃度まで低減できることが明らかとなった。
以上の結果から、本発明の発酵阻害物質低減装置および発酵阻害物質低減方法によれば、真空蒸発することで簡易に糖化液及び糖化残渣の温度を下げて発酵を開始することができ、さらに、水と共沸することで糖化液中の発酵阻害物質を低減できることが明らかとなった。
1…糖化槽、2…真空蒸発器、3…(糖化)発酵槽、4…デミスター、5…真空ポンプ、6…抜出配管、7…充填物、8…コンデンサ、9…固液分離装置、10,20,30…発酵阻害物質低減装置、11…返送管、12,12a,12b…配管、13…蒸留塔
(6)本発明のリグノセルロース系バイオマス中の発酵阻害物質低減方法は、真空下で、糖化工程で生成された糖化液及び糖化残渣に含まれる発酵阻害物質を蒸発させて低減させ、且つ、前記糖化工程で生成された糖化液及び糖化残渣を冷却する真空蒸発工程を有することを特徴とする発酵阻害物質低減方法である。
(7)さらに、前記真空蒸発工程において抜出された発酵阻害物質を含む蒸気を充填物により気液接触させる工程を有する(6)に記載の発酵阻害物質低減方法である。
(8)さらに、前記気液接触工程において発酵阻害物質が濃縮された蒸気をコンデンサにより冷却し、凝縮する工程と、発酵液及び発酵残渣を分離する固液分離工程と、前記固液分離工程で分離された発酵残渣を糖化槽に投入する工程と、前記発酵残渣に含まれる発酵生成物を回収するために、前記コンデンサで凝縮された液及び前記真空ポンプの吐出流体を蒸留塔に導入する工程と、を有する(7)に記載の発酵阻害物質低減方法である。
(9)前記真空蒸発工程後の糖化液および糖化残渣の温度が45℃以下である(6)〜(8)のいずれか一つに記載の発酵阻害物質低減方法である。
(10)低減される発酵阻害物質がフルフラールである(6)〜(9)のいずれか一つに記載の発酵阻害物質低減方法である。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)本発明のリグノセルロース系バイオマス中の発酵阻害物質低減装置は、糖化槽と発酵槽との間に、発酵阻害物質を低減させ、且つ、前記糖化槽で生成された糖化液及び糖化残渣を32℃以下に冷却するための真空ポンプを有する真空蒸発器を備えることを特徴とする発酵阻害物質低減装置である。
(2)さらに、前記真空蒸発器からの発酵阻害物質を含む蒸気の抜出配管と、前記抜出配管内に、発酵阻害物質を含む蒸気を気液接触させるための充填物と、を備える(1)に記載の発酵阻害物質低減装置である。
(3)さらに、前記抜出配管の先に、発酵阻害物質を含む蒸気を冷却し凝縮するためのコンデンサと、前記発酵槽後に、発酵液および発酵残渣を分離するための固液分離装置と、前記固液分離装置で分離された発酵残渣を糖化槽へ投入する装置と、前記発酵残渣に含まれる発酵生成物を回収するために、前記コンデンサで凝縮された液及び前記真空ポンプの吐出流体を蒸留塔に導入する装置と、を備える(2)に記載の発酵阻害物質低減装置である。
)低減される発酵阻害物質がフルフラールである(1)〜()のいずれか一つに記載の発酵阻害物質低減装置である。
)本発明のリグノセルロース系バイオマス中の発酵阻害物質低減方法は、真空下で、糖化工程で生成された糖化液及び糖化残渣に含まれる発酵阻害物質を蒸発させて低減させ、且つ、前記糖化工程で生成された糖化液及び糖化残渣を32℃以下に冷却する真空蒸発工程を有することを特徴とする発酵阻害物質低減方法である。
)さらに、前記真空蒸発工程において抜出された発酵阻害物質を含む蒸気を充填物により気液接触させる工程を有する()に記載の発酵阻害物質低減方法である。
)さらに、前記気液接触工程において発酵阻害物質が濃縮された蒸気をコンデンサにより冷却し、凝縮する工程と、発酵液及び発酵残渣を分離する固液分離工程と、前記固液分離工程で分離された発酵残渣を糖化槽に投入する工程と、前記発酵残渣に含まれる発酵生成物を回収するために、前記コンデンサで凝縮された液及び前記真空ポンプの吐出流体を蒸留塔に導入する工程と、を有する()に記載の発酵阻害物質低減方法である。
)低減される発酵阻害物質がフルフラールである()〜()のいずれか一つに記載の発酵阻害物質低減方法である。

Claims (10)

  1. リグノセルロース系バイオマス中の発酵阻害物質低減装置であって、
    糖化槽と発酵槽との間に、発酵阻害物質を低減させ、且つ、前記糖化槽で生成された糖化液及び糖化残渣を冷却するための真空ポンプを有する真空蒸発器を備えることを特徴とする発酵阻害物質低減装置。
  2. さらに、前記真空蒸発器からの発酵阻害物質を含む蒸気の抜出配管と、
    前記抜出配管内に、発酵阻害物質を含む蒸気を気液接触させるための充填物と、
    を備える請求項1に記載の発酵阻害物質低減装置。
  3. さらに、前記抜出配管の先に、発酵阻害物質を含む蒸気を冷却し凝縮するためのコンデンサと、
    前記発酵槽後に、発酵液および発酵残渣を分離するための固液分離装置と、
    前記固液分離装置で分離された発酵残渣を糖化槽へ投入する返送管と、
    前記発酵残渣に含まれる発酵生成物を回収するために、
    前記コンデンサで凝縮された液及び前記真空ポンプの吐出流体を蒸留塔に導入する配管と、
    を備える請求項2に記載の発酵阻害物質低減装置。
  4. 前記真空蒸発器を通った後の糖化液および糖化残渣の温度が45℃以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の発酵阻害物質低減装置。
  5. 低減される発酵阻害物質がフルフラールである請求項1〜4のいずれか一項に記載の発酵阻害物質低減装置。
  6. リグノセルロース系バイオマス中の発酵阻害物質低減方法であって、
    発酵阻害物質を低減させ、且つ、糖化工程で生成された糖化液及び糖化残渣を冷却するために、糖化工程で生成された糖化液及び糖化残渣を真空下で蒸発させる真空蒸発工程を有することを特徴とする発酵阻害物質低減方法。
  7. さらに、前記真空蒸発工程において抜出された発酵阻害物質を含む蒸気を充填物により気液接触させる工程を有する請求項6に記載の発酵阻害物質低減方法。
  8. さらに、前記気液接触工程において発酵阻害物質が濃縮された蒸気をコンデンサにより冷却し、凝縮する工程と、
    発酵液及び発酵残渣を分離する固液分離工程と、
    前記固液分離工程で分離された発酵残渣を糖化槽に投入する工程と、
    前記発酵残渣に含まれる発酵生成物を回収するために、前記コンデンサで凝縮された液及び前記真空ポンプの吐出流体を蒸留塔に導入する工程と、
    を有する請求項7に記載の発酵阻害物質低減方法。
  9. 前記真空蒸発工程後の糖化液および糖化残渣の温度が45℃以下である請求項6〜8のいずれか一項に記載の発酵阻害物質低減方法。
  10. 低減される発酵阻害物質がフルフラールである請求項6〜9のいずれか一項に記載の発酵阻害物質低減方法。
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