JP2017063544A - 電流判定装置及び車載機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】電源装置が出力する電流を確実に判定することができる電流判定装置及び該電流判定装置を備える車載機器を提供する。【解決手段】電流判定装置は、電源装置が出力する電流を該電流に対応した電圧に変換する電流電圧変換部が出力する電圧を取得する電圧取得部と、電流電圧変換部が出力する電圧の大小を反転した反転電圧を取得する反転電圧取得部と、所定の基準電圧に基づいて電圧取得部が取得した電圧を変換値に変換する第1変換部と、基準電圧に基づいて反転電圧取得部が取得した反転電圧を変換値に変換する第2変換部と、第1変換部及び第2変換部それぞれで変換した変換値に基づいて、電源装置が出力する電流が所定の上限値以上であるか否かを判定する判定部とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、電源装置が出力する電流を判定する電流判定装置及び該電流判定装置を備える車載機器に関する。
近年、HEV(Hybrid Electric Vehicle)及びEV(Electric Vehicle)等の車両が普及しつつある。このような車両では、蓄電池及び負荷などに電力を供給するために大容量の出力電流を扱う電源装置(充放電装置)を装備している。このような電源装置では、装置の破壊又は劣化を避けて装置を保護するための過電流保護機能が備えられている(特許文献1参照)。
過電流保護の方法としては、充放電装置が出力する電流を検出し、検出した電流が所定の閾値よりも大きい場合に、充放電装置の動作を停止させる方法が一般的である。
検出した電流が過電流であるか否かを判定するには、一般的にAD変換器を用いている。すなわち、充放電装置の出力電流を電流センサで検出し、検出された電流値をAD変換器で変換し、変換値を過電流に対応する閾値と比較することにより過電流判定を行う。しかし、AD変換を行う際に、AD変換器の基準電圧が変動した場合、変換値も変動するため、充放電装置の出力電流が過電流状態であっても過電流と判定することができないおそれがある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、電源装置が出力する電流を確実に判定することができる電流判定装置及び該電流判定装置を備える車載機器を提供することを目的とする。
本発明に係る電流判定装置は、電源装置が出力する電流を判定する電流判定装置において、前記電源装置が出力する電流を該電流に対応した電圧に変換する電流電圧変換部が出力する電圧を取得する電圧取得部と、前記電流電圧変換部が出力する電圧の大小を反転した反転電圧を取得する反転電圧取得部と、所定の基準電圧に基づいて前記電圧取得部が取得した電圧を第1変換値に変換する第1変換部と、前記基準電圧に基づいて前記反転電圧取得部が取得した反転電圧を第2変換値に変換する第2変換部と、前記第1変換部及び第2変換部それぞれで変換した第1変換値及び第2変換値に基づいて、前記電源装置が出力する電流が所定の上限値以上であるか否かを判定する判定部とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、電圧取得部は、電源装置が出力する電流を当該電流に対応した電圧に変換する電流電圧変換部が出力する電圧を取得する。電流電圧変換部は、例えば、電流センサであり、検出した電流の大小に応じた電圧を出力する。電流電圧変換部は、一例として、0〜100Aの電流に対応して0〜5Vの電圧を出力する。反転電圧取得部は、電流電圧変換部が出力する電圧の大小を反転した反転電圧を取得する。反転電圧は、例えば、0〜5Vの電圧を反転すると5〜0Vとなる。すなわち、電源装置が出力する電流が0〜100Aの場合、電圧取得部は、0〜5Vの電圧を取得し、反転電圧取得部は、5〜0Vの電圧を取得する。また、電源装置が出力する電流の上限値Iocを80Aとし、電流が上限値Ioc=80Aのときに電流電圧変換部の出力電圧を4Vとすると、電流が上限値Ioc=80A以上の場合、電圧取得部は、4V以上の電圧を取得し、反転電圧取得部は、1V以下の電圧を取得する。
第1変換部は、所定の基準電圧に基づいて電圧取得部が取得した電圧を第1変換値に変換する。所定の基準電圧をVrとし、第1変換値の最大値をDmとすると、第1変換部は、入力電圧(電圧取得部が取得した電圧)が0〜Vrの場合、0〜Dmの第1変換値を出力する。例えば、Vr=5Vとすると、電圧取得部が取得した電圧が0〜5Vの場合、第1変換値は0〜Dmとなる。第1変換部は、電源装置が出力する電流が上限値以上の場合、閾値Th1(4Vに対応する変換値に相当)以上の第1変換値を出力する。
第2変換部は、所定の基準電圧に基づいて反転電圧取得部が取得した反転電圧を第2変換値に変換する。所定の基準電圧をVrとし、第2変換値の最大値をDmとすると、第2変換部は、入力電圧(反転電圧取得部が取得した電圧)がVr〜0の場合、Dm〜0の第2変換値を出力する。例えば、Vr=5Vとすると、反転電圧取得部が取得した電圧が5〜0Vの場合、第2変換値はDm〜0となる。第2変換部は、電源装置が出力する電流が上限値以上の場合、閾値Th2(1Vに対応する変換値に相当)以下の第2変換値を出力する。
第1変換部及び第2変換部は、入力電圧が基準電圧Vrに等しいときに変換値が最大値Dmとなるので、例えば、基準電圧がVrよりも高くなった場合、同じ入力電圧に対する変換値は小さくなり、基準電圧がVrよりも低くなった場合、同じ入力電圧に対する変換値は大きくなる。
判定部は、第1変換部及び第2変換部それぞれで変換した第1変換値及び第2変換値に基づいて、電源装置が出力する電流が所定の上限値以上であるか否かを判定する。前述のように、電源装置が出力する電流が所定の上限値Ioc=80Aの場合に電流電圧変換部が出力する電圧を4Vとすると、電圧取得部は4Vを取得し、反転電圧取得部は、反転電圧として1Vを取得するとする。基準電圧がVrである場合、第1変換部が変換する第1変換値は、電流が上限値であると判定するための閾値Th1に等しくなる。また、基準電圧がVrである場合、第2変換部が変換する第2変換値は、電流が上限値であると判定するための閾値Th2に等しくなる。
基準電圧がVrよりも低い場合、第1変換部が変換する第1変換値は大きくなるので、第1変換部の第1変換値は閾値Th1より大きくなり電流が上限値であることを判定することができる。一方、基準電圧がVrよりも高い場合、第1変換部が変換する第1変換値は小さくなるので、第1変換部の第1変換値は閾値Th1より小さくなり電流が上限値であることを判定することができない。そこで、基準電圧がVrよりも高い場合、第2変換部が変換する第2変換値は小さくなるので、第2変換部の第2変換値は閾値Th2より小さくなり電流が上限値であることを判定することができる。これにより、基準電圧がVrより低い場合でも高い場合でも、電源装置が出力する電流が所定の上限値以上であることを判定することができ、基準電圧が変動する場合でも、電源装置が出力する電流を確実に判定することができる。
本発明に係る電流判定装置は、前記判定部は、前記第1変換部で変換した第1変換値が所定の第1閾値以上である場合、又は前記第2変換部で変換した第2変換値が前記第1閾値より小さい第2閾値以下である場合、前記電源装置が出力する電流が所定の上限値以上であると判定することを特徴とする。
本発明にあっては、判定部は、第1変換部で変換した第1変換値が所定の第1閾値以上である場合、又は第2変換部で変換した第2変換値が第1閾値より小さい第2閾値以下である場合、電源装置が出力する電流が所定の上限値以上であると判定する。第1変換部は、電源装置が出力する電流が上限値以上の場合、第1閾値Th1(4Vに対応する変換値に相当)以上の第1変換値を出力する。また、第2変換部は、電源装置が出力する電流が上限値以上の場合、第2閾値Th2(1Vに対応する変換値に相当)以下の第2変換値を出力する。
基準電圧がVrよりも低い場合、第1変換部が変換する第1変換値は大きくなるので、第1変換部の第1変換値は第1閾値Th1より大きくなり電流が上限値であることを判定することができる。基準電圧がVrよりも高い場合、第2変換部が変換する第2変換値は小さくなるので、第2変換部の第2変換値は閾値Th2より小さくなり電流が上限値であることを判定することができる。これにより、基準電圧がVrより低い場合でも高い場合でも、電源装置が出力する電流が所定の上限値以上であることを判定することができ、基準電圧が変動する場合でも、電源装置が出力する電流を確実に判定することができる。
本発明に係る電流判定装置は、前記電圧取得部が取得した電圧の大小を反転する電圧反転部を備え、前記反転電圧取得部は、前記電圧反転部が反転した反転電圧を取得することを特徴とする。
本発明にあっては、電圧反転部は、電圧取得部が取得した電圧の大小を反転する。反転電圧取得部は、電圧反転部が反転した反転電圧を取得する。反転電圧は、例えば、0〜5Vの電圧を反転すると5〜0Vとなる。すなわち、電源装置が出力する電流が、例えば、0〜100Aの場合に、電圧取得部が0〜5Vの電圧を取得すると、電圧反転部は、0〜5Vの電圧を5〜0Vの電圧に反転することができる。これにより、電源装置の出力電流の増加に応じて、電圧も増加する系統と、電圧が減少する系統との2系統の電流検出系統を構成することができる。
本発明に係る電流判定装置は、前記第1変換部及び第2変換部は、アナログ値をデジタル値に変換することを特徴とする。
本発明にあっては、第1変換部及び第2変換部は、アナログ値をデジタル値に変換する。これにより、2系統の異なるAD変換方式を構成することができる。
本発明に係る電流判定装置は、前記判定部で電流が所定の上限値以上であると判定した場合、前記電源装置の動作を停止すべく制御する制御部を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、制御部は、判定部で電流が所定の上限値以上であると判定した場合、電源装置の動作を停止すべく制御する。上限値は、例えば、過電流と判定される電流値とすることができる。これにより、電源装置の出力電流が過電流状態になった場合、電源装置の動作を停止させることができるので、電源装置を含む装置の破壊又は劣化を確実に防止することができる。
本発明に係る車載機器は、前述の発明のいずれか1つに係る電流判定装置と、前記電源装置と、前記電流電圧変換部とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、車載機器は、電源装置と、電源装置が出力する電流を判定する電流判定装置、電源装置が出力する電流を該電流に対応した電圧に変換する電流電圧変換部とを備える。これにより、電源装置が出力する電流を確実に判定することができる車載機器を実現することができる。
本発明に係る車載機器は、前記電源装置が出力する電流により充電される蓄電池を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、車載機器は、電源装置が出力する電流により充電される蓄電池を備える。これにより、蓄電池を充電する電流を確実に判定することができる車載機器を実現することができる。
本発明によれば、電源装置が出力する電流を確実に判定することができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態の電流判定装置50を備える車載機器100の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、車載機器100は、電流判定装置50、昇降圧回路10、電流センサ15、16、第1蓄電池21、第2蓄電池22、基準電圧源(Vr)30、電圧反転部40などを備える。また、電流判定装置50は、AD変換部51、52、53、判定部55、PWM制御部56などを備える。
昇降圧回路10は、電源装置としての機能を有し、例えば、DC/DCコンバータで構成され、入力された直流を昇圧又は降圧して出力する。昇降圧回路10は、FET(不図示)を備え、PWM制御部56からのPWM信号に基づいて、所定の周波数及び所要のデユーティ比でオン/オフを繰り返すことにより、間欠的動作を行う。昇降圧回路10は、双方向に電力を変換することができ、充放電装置として機能する。
昇降圧回路10の端子11には、電流センサ15を介して発電機1、負荷2、第1蓄電池21を接続してある。また、昇降圧回路10の端子12には、電流センサ16を介して第2蓄電池22、スタータ3を接続してある。昇降圧回路10の端子13には、PWM制御部56を接続してある。
発電機1は、エンジン(不図示)と連動して電力を発生し、あるいは車両の制動動作と連動して回生電力を発生する。発電機1は、整流器(不図示)を備え、発生した電力を直流に整流し、整流した直流を負荷2、第1蓄電池21、昇降圧回路10へ出力する。
昇降圧回路10は、電流判定装置50の制御の下、発電機1が出力した直流を所要の電圧値の直流に変換し、第2蓄電池22を充電する。
スタータ3は、エンジンを始動するためのモータであり、第2蓄電池22により給電される。また、昇降圧回路10は、第2蓄電池22からの直流を所要の電圧の直流に変換し、変換した直流を負荷2へ供給する。
すなわち、昇降圧回路10は、充電動作を行う場合、端子12が出力端となり、電流センサ16は、昇降圧回路10の出力電流を検出して電圧を出力する。また、昇降圧回路10は、放電動作を行う場合、端子11が出力端となり、電流センサ15は、昇降圧回路10の出力電流を検出して電圧を出力する。以下では、簡便のため昇降圧回路10が充電動作を行う場合について説明する。
電流センサ16は、電流電圧変換部としての機能を有し、昇降圧回路10が出力する電流を当該電流に対応した電圧に変換する。すなわち、電流センサ16は、検出した電流の大小に応じた電圧を出力する。
図2は本実施の形態の電流センサ16の特性の一例を示す模式図である。図2において、横軸は昇降圧回路10の出力電流を示し、縦軸は電流センサ16の出力電圧を示す。電流センサ16は、例えば、0Aから検出上限値である100Aまでの電流を検出し、検出した電流値に比例して出力電圧0Vから5Vを出力することができる。すなわち、電流センサ16は、0〜100Aの電流に対応して0〜5Vの電圧を出力する。また、昇降圧回路10の出力電流の上限値Ioc(例えば、過電流閾値)を80Aとすると、電流センサ16は、上限値Iocに対応する電圧Voc(例えば、4V)を出力する。
電圧反転部40は、電流センサ16が出力する電圧の大小を反転した反転電圧を出力する。
図3は本実施の形態の電圧判定部40の特性の一例を示す模式図である。図3において、横軸は入力電圧であり、電流センサ16の出力電圧を示し、縦軸は電圧判定部40の出力電圧、すなわち電流センサ16の出力電圧を反転させた反転電圧を示す。図3に示すように、電流センサ16の出力電圧(入力電圧)が、0V〜Vmと変化する場合、反転電圧はVm〜0となる。例えば、前述のように、電流センサ16の検出する電流が0〜100Aである場合、電流センサ16の出力電圧は、0〜5Vとなり、電圧反転部40が出力する反転電圧は、5〜0Vとなる。
また、図3に示すように、電流センサ16が、昇降圧回路10の出力電流の上限値Ioc(例えば、80A)を検出し、上限値Iocに対応する電圧Voc(例えば、4V)を出力すると、電圧反転部40は、反転電圧Vroc(例えば、1V)を出力する。
電流判定装置50は、電圧取得部としての機能を有し、電流センサ16の出力電圧を取得し、取得した電圧はAD変換部51の入力端へ出力される。また、電流判定装置50は、反転電圧取得部としての機能を有し、電圧反転部40が出力する反転電圧を取得し、取得した反転電圧はAD変換部52の入力端へ出力される。これにより、昇降圧回路10の出力電流の増加に応じて、電圧も増加する系統と、電圧が減少する系統との2系統の電流検出系統を構成することができる。
昇降圧回路10が出力する電流の上限値Iocを80Aとし、電流が上限値Ioc=80Aのときに電流センサ16の出力電圧を4Vとすると、電流が上限値Ioc=80A以上の場合、電流判定装置50は、電流センサ16から4V以上の電圧を取得し、電圧反転部40から1V以下の電圧を取得する。
基準電圧源30は、例えば、レギュレータで構成され、所定の基準電圧VrをAD変換部51、52、53の入力端へ出力する。基準電圧Vrは、例えば、5Vとすることができるが、これに限定されるものではない。
AD変換部51は、第1変換部としての機能を有し、基準電圧Vrに基づいて、電流センサ16から取得した電圧(入力電圧)を変換値(第1変換値)に変換する。
AD変換部52は、第2変換部としての機能を有し、基準電圧Vrに基づいて、電圧反転部40から取得した電圧(入力電圧)を変換値(第2変換値)に変換する。
図4は本実施の形態のAD変換部51、52の変換特性の一例を示す模式図である。図4において、横軸はAD変換部51、52の入力端の入力電圧(アナログ値)を示し、縦軸は変換値(デジタル値)を示す。AD変換部51、52へ入力される基準電圧をVr、変換値の最大値をDmとすると、AD変換部51、52は、入力電圧が0〜Vrの場合、0〜Dmの変換値を出力する。例えば、Vr=5Vとすると、入力電圧が0〜5Vの場合、変換値は0〜Dmとなる。変換値の範囲は、たとえば、0〜1000(Dm=1000)とすることができる。
昇降圧回路10の出力電流が上限値Iocである場合、電流センサ16の出力電圧をVocとし、AD変換部51が出力する変換値をDocとする。例えば、Ioc=80Aの場合、Voc=4Vとなり、Doc=800となる。また、昇降圧回路10の出力電流が上限値Iocである場合、電流センサ16の出力電圧をVocとし、電圧反転部40の反転電圧をVrocとし、AD変換部52が出力する変換値をDrocとする。例えば、Ioc=80Aの場合、Vroc=1Vとなり、Droc=100となる。
AD変換部51は、昇降圧回路10の出力電流が上限値Ioc以上の場合、電流センサ16の出力電圧がVoc(例えば、4V)以上となるので、Doc(4Vに対応する変換値に相当)以上の変換値を出力する。また、AD変換部52は、昇降圧回路10の出力電流が上限値Ioc以上の場合、電圧反転部40が出力する反転電圧がVroc(例えば、1V)以下となるので、Droc(1Vに対応する変換値に相当)以下の変換値を出力する。これにより、2系統の異なるAD変換方式を構成することができる。
AD変換部51、52は、入力電圧が基準電圧Vrに等しいときに変換値が最大値Dmとなる。しかし、基準電圧Vrを生成している基準電圧源30(例えば、レギュレータ)の故障等で基準電圧Vrが変動する場合がある。例えば、基準電圧がVrよりも高くなった場合、同じ入力電圧に対するAD変換部51、52の変換値は小さくなり、基準電圧がVrよりも低くなった場合、同じ入力電圧に対するAD変換部51、52の変換値は大きくなる。
判定部55は、AD変換部51、52それぞれで変換した変換値に基づいて、昇降圧回路10が出力する電流が所定の上限値以上(例えば、過電流状態)であるか否かを判定する。
図5は本実施の形態の電流判定装置50による電流判定方法の一例を示す説明図である。図5において、左図はAD変換部51の変換特性を示し、基準電圧がVrの場合を破線で示し、基準電圧がVrよりも高い場合及び低い場合を実線で示す。AD変換部51の入力端には、電流センサ16の出力電圧が入力されるので、昇降圧回路10の出力電流の増加に応じて入力電圧が増加する。
同様に、左図はAD変換部52の変換特性を示し、基準電圧がVrの場合を破線で示し、基準電圧がVrよりも高い場合及び低い場合を実線で示す。AD変換部52の入力端には、電圧反転部40の反転電圧が入力されるので、昇降圧回路10の出力電流の増加に応じて入力電圧が減少する。
AD変換部51では、基準電圧がVrの場合、入力電圧がVocのとき、変換値Docが出力される。第1閾値Th1を変換値Docと同じ値に設定しておく。昇降圧回路10が出力する電流が所定の上限値以上となると、入力電圧はVoc以上となり、変換値は第1閾値Th1以上となるので、過電流状態であることを判定することができる。
また、AD変換部52では、基準電圧がVrの場合、入力電圧がVrocのとき、変換値Drocが出力される。第2閾値Th2を変換値Drocと同じ値に設定しておく。昇降圧回路10が出力する電流が所定の上限値以上となると、入力電圧はVroc以下となり、変換値は第2閾値Th2以下となるので、過電流状態であることを判定することができる。
基準電圧がVrより低い場合、例えば、基準電圧を(Vr-ΔV)とすると、AD変換部51の変換特性は、入力電圧が(Vr-ΔV)のときに、変換値の最大値Dmを出力する。このため、変換特性を示すグラフは、基準電圧Vrの場合よりも上側になる。基準電圧がVrより低い場合、入力電圧がVocのときにAD変換部51が変換する変換値Doc2は、Docよりも大きくなるので、AD変換部51の変換値は第1閾値Th1より大きくなり電流が上限値であることを判定することができる。
基準電圧がVrより高い場合、例えば、基準電圧を(Vr+ΔV)とすると、AD変換部51の変換特性は、入力電圧が(Vr+ΔV)のときに、変換値の最大値Dmを出力する。このため、変換特性を示すグラフは、基準電圧Vrの場合よりも下側になる。基準電圧がVrより高い場合、入力電圧がVocのときにAD変換部51が変換する変換値Doc1は、Docよりも小さくなるので、AD変換部51の変換値は第1閾値Th1より小さくなり電流が上限値であることを判定することができない。
基準電圧がVrよりも高い場合、入力電圧がVrocのときにAD変換部52が変換する変換値Droc1は、Drocよりも小さくなるので、AD変換部52の変換値は第2閾値Th2より小さくなり電流が上限値であることを判定することができる。これにより、基準電圧がVrより低い場合でも高い場合でも、昇降圧回路10が出力する電流が所定の上限値以上であることを判定することができ、基準電圧が変動する場合でも、昇降圧回路10が出力する電流を確実に判定することができる。
なお、基準電圧がVrよりも低い場合、入力電圧がVrocのときにAD変換部52が変換する変換値Droc2は、Drocよりも大きくなるので、AD変換部52の変換値は第2閾値Th2より大きくなる。しかし、基準電圧がVrよりも低い場合には、AD変換部51により、昇降圧回路10が出力する電流が所定の上限値以上であることを判定することができる。
図6は本実施の形態の電流判定装置50による電流判定条件及び判定結果の一例を示す説明図である。図6に示すように、判定部55は、AD変換部51の変換値が第1閾値Th1以上である場合、過電流(昇降圧回路10が出力する電流が所定の上限値以上)であると判定する。また、判定部55は、AD変換部52の変換値が第2閾値Th2(Th1>th2)以下である場合、過電流(昇降圧回路10が出力する電流が所定の上限値以上)であると判定する。
基準電圧がVrよりも低い場合、AD変換部51の変換値は大きくなるので、AD変換部51の変換値は第1閾値Th1より大きくなり電流が上限値であることを判定することができる。また、基準電圧がVrよりも高い場合、AD変換部52の変換値は小さくなるので、AD変換部52の変換値は第2閾値Th2より小さくなり電流が上限値であることを判定することができる。これにより、基準電圧がVrより低い場合でも高い場合でも、昇降圧回路10の出力電流が過電流状態であることを判定することができ、基準電圧が変動する場合でも、昇降圧回路10が出力する電流を確実に判定することができる。
また、図6に示すように、AD変換部51の変換値が第1閾値Th1より小さく、かつ、AD変換部52の変換値が第2閾値Th2より大きい場合、正常電流(昇降圧回路10が出力する電流が所定の上限値より小さい状態)であると判定することができる。
PWM制御部56は、制御部としての機能を有し、判定部55が、昇降圧回路10が出力する電流が所定の上限値以上であると判定した場合、昇降圧回路10の動作を停止すべく制御する。上限値は、例えば、過電流と判定される電流値とすることができる。これにより、昇降圧回路10の出力電流が過電流状態になった場合、昇降圧回路10の動作を停止させることができるので、昇降圧回路10を含む車載機器の破壊又は劣化を確実に防止することができる。
PWM制御部56は、昇降圧回路10が出力する電流が所定の上限値より小さい状態(正常電流)である場合、AD変換部51の変換値に応じて、PWM信号のデューティ比を調整して、昇降圧回路10の出力電流を調整(例えば、出力電流が所定値となるように)することができる。
昇降圧回路10により放電動作を行う場合、端子11が出力端となり、電流センサ15は、昇降圧回路10の出力電流を検出して電圧を出力する。この場合、電流センサ15は、電流センサ16と同様の機能を有する。また、昇降圧回路10により放電動作を行う場合、AD変換部53は、AD変換部51と同様の機能を有する。
上述の実施の形態において、電流センサ15の出力電圧を反転する電圧反転部(電圧反転部40に相当するもの)、当該電圧反転部の反転電圧が入力端に入力されるAD変換部(AD変換部52に相当するもの)を設けることもできる。これにより、昇降圧回路10により放電動作を行う場合において、基準電圧がVrより低い場合でも高い場合でも、昇降圧回路10の出力電流が過電流状態であることを判定することができ、基準電圧が変動する場合でも、昇降圧回路10が出力する電流を確実に判定することができる。
上述の実施の形態において、車載機器100は、電流判定装置50の他に、昇降圧回路10、電流センサ15、16を備える構成でもよく、さらに、第1蓄電池21、第2蓄電池22を備える構成でもよい。これにより、昇降圧回路10が出力する電流を確実に判定することができる車載機器を実現することができ、また、蓄電池を充電する電流を確実に判定することができる車載機器を実現することができる。
上述の実施の形態では、昇降圧回路10が充電動作を行い、第1蓄電池21から第2蓄電池22への過電流を電流センサ16で検出する場合について説明した。昇降圧回路10が放電動作を行う場合、すなわち、第2蓄電池22から第1蓄電池21への過電流を電流センサ15で検出する場合には、昇降圧回路10が充電動作を行う場合と同様に、電流センサ15が出力する電圧の大小を反転する電圧反転部を設け、電流センサ15が出力する電圧と、電流センサ15が出力する電圧を反転した反転電圧とをそれぞれAD変換部へ出力するようにすればよい。
上述の実施の形態において、電圧反転部40を電流判定装置50内に設けることもできる。また、基準電圧源30を電流判定装置50内に設けることもできる。
以上に開示された実施の形態及び実施例は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態及び実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての修正や変形を含むものと意図される。
1 発電機
2 負荷
10 昇降圧回路
11、12、13 端子
15、16 電流センサ
21 第1蓄電池
22 第2蓄電池
30 基準電圧源
40 電圧反転部
50 電流判定装置
51、52、53 AD変換部
55 判定部
56 PWM制御部
100 車載機器
2 負荷
10 昇降圧回路
11、12、13 端子
15、16 電流センサ
21 第1蓄電池
22 第2蓄電池
30 基準電圧源
40 電圧反転部
50 電流判定装置
51、52、53 AD変換部
55 判定部
56 PWM制御部
100 車載機器
Claims (7)
- 電源装置が出力する電流を判定する電流判定装置において、
前記電源装置が出力する電流を該電流に対応した電圧に変換する電流電圧変換部が出力する電圧を取得する電圧取得部と、
前記電流電圧変換部が出力する電圧の大小を反転した反転電圧を取得する反転電圧取得部と、
所定の基準電圧に基づいて前記電圧取得部が取得した電圧を第1変換値に変換する第1変換部と、
前記基準電圧に基づいて前記反転電圧取得部が取得した反転電圧を第2変換値に変換する第2変換部と、
前記第1変換部及び第2変換部それぞれで変換した第1変換値及び第2変換値に基づいて、前記電源装置が出力する電流が所定の上限値以上であるか否かを判定する判定部と
を備えることを特徴とする電流判定装置。 - 前記判定部は、
前記第1変換部で変換した第1変換値が所定の第1閾値以上である場合、又は前記第2変換部で変換した第2変換値が前記第1閾値より小さい第2閾値以下である場合、前記電源装置が出力する電流が所定の上限値以上であると判定することを特徴とする請求項1に記載の電流判定装置。 - 前記電圧取得部が取得した電圧の大小を反転する電圧反転部を備え、
前記反転電圧取得部は、
前記電圧反転部が反転した反転電圧を取得することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電流判定装置。 - 前記第1変換部及び第2変換部は、
アナログ値をデジタル値に変換することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の電流判定装置。 - 前記判定部で電流が所定の上限値以上であると判定した場合、前記電源装置の動作を停止すべく制御する制御部を備えることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の電流判定装置。
- 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の電流判定装置と、前記電源装置と、前記電流電圧変換部とを備えることを特徴とする車載機器。
- 前記電源装置が出力する電流により充電される蓄電池を備えることを特徴とする請求項6に記載の車載機器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015187308A JP2017063544A (ja) | 2015-09-24 | 2015-09-24 | 電流判定装置及び車載機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015187308A JP2017063544A (ja) | 2015-09-24 | 2015-09-24 | 電流判定装置及び車載機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017063544A true JP2017063544A (ja) | 2017-03-30 |
Family
ID=58429370
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015187308A Pending JP2017063544A (ja) | 2015-09-24 | 2015-09-24 | 電流判定装置及び車載機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017063544A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020005334A (ja) * | 2018-06-25 | 2020-01-09 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 電流検出回路および電源装置 |
JP2021132432A (ja) * | 2020-02-18 | 2021-09-09 | 三菱重工業株式会社 | 電源装置、制御装置、制御方法およびプログラム |
-
2015
- 2015-09-24 JP JP2015187308A patent/JP2017063544A/ja active Pending
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JP2021132432A (ja) * | 2020-02-18 | 2021-09-09 | 三菱重工業株式会社 | 電源装置、制御装置、制御方法およびプログラム |
JP7328916B2 (ja) | 2020-02-18 | 2023-08-17 | 三菱重工業株式会社 | 電源装置、制御装置、制御方法およびプログラム |
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