JP2017060345A - 直列接続された太陽電池の発電動作点制御回路装置 - Google Patents

直列接続された太陽電池の発電動作点制御回路装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数個の太陽電池セルを直列に接続した太陽電池モジュールに於ける個々の太陽電池ストリングの発電動作点を制御する発電動作点制御回路装置に於いて、太陽電池ストリングに対して電圧調節回路要素を並列に接続するためのケーブル長を短縮可能とする。
【解決手段】発電動作点制御回路装置は、直列接続された太陽電池ユニットPV1〜PV5の出力端子間の電圧を保持する手段と、陽極側から数えて1番目と2番目の互いに直列接続された太陽電池ユニットの組の各々に対して、太陽電池ユニットの組毎に陽極側と陰極側の端子間の電圧を保持する電圧保持手段を含む第一の電圧保持手段群Uαと、陽極側から数えて2番目と3番目の互いに直列接続された太陽電池ユニットの組の各々に対して、太陽電池ユニットの組毎に陽極側と陰極側の端子間の電圧を保持する電圧保持手段を含む第二の電圧保持手段群Uβとを含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、太陽電池用の発電動作点制御回路装置に係り、より詳細には、直列接続された太陽電池のための発電動作点制御回路装置であって、各太陽電池がそれぞれの最大電力点にて発電することを可能にする装置に係る。
一つの太陽電池(セル)の発電電圧は、一般的に、種々の機械器具や充電器の動作電圧よりも低いので、そのような機械器具の作動や充電器の充電に太陽電池を利用するための一つの方法として、太陽光発電システムに於いて、複数個の太陽電池セルを直列に接続した構成(太陽電池モジュール)が採用される。かかる複数の太陽電池セルが直列に接続された太陽電池モジュールに於いては、各太陽電池セルの設置角度の違いや建造物等によって一部のセル上に受光量のムラや影などが生じ、セル毎の受光量のバラつきが生じると、発電量の小さいセルは抵抗(逆バイアスのダイオード)となり、太陽電池モジュールの出力を低下させることとなり得る。
より具体的には、この分野に於いてよく知られている如く、太陽電池は、図6に例示されているように、発電電圧が0Vから増大すると共に電流が変化する特性を有しており、発電電力には、その大きさが最大となる最適な動作点(最大電力点又は最適動作点と称される。)が存在する。そして、上記の如き複数の太陽電池セルが直列に接続された太陽電池モジュールの場合、全ての太陽電池セルの最大出力点が実質的に一致しており、従って、直列に接続された全ての太陽電池セルに於いて、共通の最大出力点に於ける電流が流通することが前提となっているところ、実際には、上記の如く、太陽電池モジュール内の一部の太陽電池セルの受光量が低減することがあり、その場合、その受光量が低減された太陽電池セルの発電特性だけが、発電電圧に対する電流が低減する方向に変化し、最大出力点がずれることとなる。そうすると、太陽電池セルが直列に接続された回路構成に於いて、最大出力点が互いに相異する太陽電池セルに同一の電流が流通することとなり、受光量の小さいセル(発電量の小さいセル)は、電流が受光量の大きいセルの最大出力点に合わされている場合には、実質的に発電しないだけでなく、電流に対する抵抗となるので、太陽電池モジュールの出力低下を惹起することとなる。(太陽電池モジュールの受光量に見合った発電出力が得られないだけでなく、出力の損失も生ずることとなる。)
そこで、そのような太陽電池セル毎の受光量のバラつきに起因する出力低下を回避するための装置として、図7(A)に例示されている如く、直列に接続された太陽電池セルの各々の勳作点を個別に制御することが可能な発電動作点制御回路装置が提案されている(非特許文献1〜3参照)。かかる発電動作点制御回路装置は、複数の太陽電池セルが直列に接続された回路構成に対して、多段昇圧チョッパ回路を用いて、太陽電池セル毎に、それぞれの最大出力点に於ける電流が流れるように発電電圧を制御し、これにより、全ての太陽電池セルが実質的に最大出力点にて発電することを可能にする。この発電動作点制御回路装置によれば、受光量の低い太陽電池セルについても、その最大出力点にて動作させることができるので、太陽電池モジュールの受光量に見合った発電電力が得られ、また、受光量の低減した太陽電池セルが逆バイアスのダイオードとはならないので、出力損失も低減されることとなる。
なお、太陽電池の動作制御に於いてチョッパ回路を用いる構成に関して、スイッチング素子に於ける損失を低減して太陽電池の発電出力を効率良く充電器に充電させることのできる回路装置の例が特許文献1に於いて提案されている。
特開平6−284601号公報
清水敏久他6名、太陽/風カエネルギー講演論文集、1996年57−60頁 清水敏久、FBテクニカルニュース No.56 2000年11月1日22−27頁 清水敏久他3名、"Generation Control Circuit for Photovoltaic Modules" IEEE TRANSACTIONS ON POWER ELECTRONICS, VOL.16, NO. 3, MAY 2001年 293−300頁
直列接続された太陽電池セルから成る太陽電池モジュールによる発電装置又は発電設備を設置する場合、通常、図8(A)に模式的に描かれている如く、複数の直列接続される太陽電池セルを帯状に整列して太陽電池列(以下、「太陽電池ストリング」と称する。)が構成され、かかる太陽電池ストリングをその帯状構造の長手方向に対して垂直な方向に整列させて太陽電池モジュールが構成される。その際、太陽電池ストリングは、隣接する太陽電池ストリングに対して陽極と陰極との方向が互いに逆向きとなるように配列され、各太陽電池ストリングの端部の陽極は、隣接する太陽電池ストリングの端部の陰極に接続される。換言すれば、直列接続される太陽電池セルは、太陽電池セルの列が所定の数毎に、即ち、太陽電池ストリング単位にて、折り返した構成となるように配置される。また、図7(A)の発電動作点制御回路装置が適用される場合、太陽電池セル単体の各々に対して、発電動作点制御回路装置に例示されている如くコンデンサとスイッチング手段等の太陽電池セルの発電電圧を調節するための回路要素を並列に接続することは困難なので、実際には、一つの太陽電池ストリングに於いては、通常、太陽光の角度や影などによる受光量のムラが許容される範囲内であると想定し(図8(B)参照)、太陽電池ストリング内では太陽電池セルをそのまま直列に接続し、太陽電池ストリング毎にその発電電圧を調節するための回路要素(以下、「電圧調節回路要素」と称する。)が並列に接続されることとなる。
しかしながら、上記の如き帯状構造の太陽電池ストリングは、両端間の長さが、例えば、1m程度となる場合もあり、そのような太陽電池ストリングに於いて、図7(A)の結線構造を実現するときには、図8(C)に描かれている如く、太陽電池ストリングのそれぞれ(PV1〜PV5)について、太陽電池ストリングの両端を架渡す態様にてケーブル(CA)を延在させて、電圧調節回路要素を並列に接続する必要がある。そうすると、太陽電池ストリングの長さと同程度の長さのケーブルが必要となってしまい、装置の重量が増大し、また、ケーブル長さに応じて電力損失も増えることとなる。太陽電池ストリングに対して電圧調節回路要素を並列に接続するためのケーブルが長くなることを回避するために、図8(D)に例示されている如く、例えば、直列接続された二つの太陽電池ストリングの隣接した陽極と陰極との間に、単に電圧調節回路要素を並列に接続した場合には、かかる直列接続された二つの太陽電池ストリングに於いて受光量のムラが生じた場合(例えば、図8(B)のように、曲面状の屋根の上にて湾曲方向に沿って、太陽電池ストリングを並べている場合など)には、それらの二つの太陽電池ストリングに於いて、個別に電圧・電流の制御を行うことができず、最大電力点が互いに異なる場合にも、それぞれの最大電力点で発電動作が行えるように電流を調節する制御が達成できないこととなる。
この点に関し、本発明の発明者等は、上記の発電動作点制御回路装置と同様に太陽電池ストリング毎に個別に電圧・電流の制御を行うことができ、且つ、太陽電池ストリングに対してコンデンサとスイッチング手段などの電圧調節回路要素を並列に接続するためのケーブル長を大幅に低減することが可能な新規な回路構成を見出した。本発明に於いては、その知見が利用される。
かくして、本発明の一つの課題は、複数個の太陽電池セルを直列に接続した太陽電池モジュールに於ける個々の太陽電池ストリングの発電動作点を制御する発電動作点制御回路装置であって、太陽電池ストリングに対して電圧調節回路要素を並列に接続するためのケーブル長が、従前に比して、大幅に短縮することのできる回路構成を有する装置を提供することである。
本発明によれば、上記の課題は、N個(Nは、3以上の整数)の太陽電池ユニットが直列接続されてなる太陽電池モジュールのための発電動作点制御回路装置であって、
前記直列接続された太陽電池ユニットの列の陽極側の末端と陰極側の末端とにそれぞれ接続される陽極側出力端子と陰極側出力端子とから成る一対の出力端子と、
前記一対の出力端子間の電圧を保持するための出力電圧保持手段と、
前記一対の出力端子の間にて、直列に接続される前記太陽電池ユニットの各々の電極端子に接続される複数の電極用接続端子と、
前記一対の出力端子の間にて、前記N個の太陽電池ユニットのうちの、前記陽極側出力端子から数えて2k+1番目と2k+2番目(kは、前記Nが奇数のとき、0から(N−3)/2までの整数であり、前記Nが偶数のとき、0から(N−2)/2までの整数)の互いに直列接続された太陽電池ユニットの組の各々に対して、前記2k+1番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陰極側の電極用接続端子を介して並列に接続されて前記2k+1番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陰極側との間の電圧を保持するための電圧保持手段を含む第一の電圧保持手段群と、
前記一対の出力端子の間にて、前記Nが奇数のとき、前記N個の太陽電池ユニットのうちの、前記陽極側出力端子から数えて2k+2番目と2k+3番目(kは、0から(N−3)/2までの整数)の互いに直列接続された太陽電池ユニットの組の各々に対して、前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+3番目の太陽電池ユニットの陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続されて前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+3番目の太陽電池ユニットの陰極側との間の電圧を保持するための電圧保持手段を含み、前記Nが偶数のとき、前記N個の太陽電池ユニットのうちの、前記陽極側出力端子から数えて2k+2番目と2k+3番目(kは、0から(N−4)/2までの整数)の太陽電池ユニットの組の各々に対して、前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+3番目の太陽電池ユニットの陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続されて前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+3番目の太陽電池ユニットの陰極側との間の電圧を保持するための電圧保持手段と、N番目又は1番目の太陽電池ユニットに対して該N番目又は1番目の太陽電池ユニットの陽極側と陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続されて該N番目又は1番目の太陽電池ユニットの陽極側と陰極側との間の電圧を保持するための電圧保持手段とを含む第二の電圧保持手段群と、を含む装置によって達成される。
上記の記載に於いて、「太陽電池ユニット」は、直列接続される太陽電池群に於ける一つの単位体を指すものとする。互いに直列接続される単位体である「太陽電池ユニット」は、特に断らない限り、単一の太陽電池セル、一列に配置されて直列接続された複数の太陽電池セルから成る「太陽電池ストリング」、複数の太陽電池セルが並列に接続されて成る太陽電池群のいずれであってもよい。また、上記に於いて、「太陽電池モジュール」は、かかるN個の「太陽電池ユニット」が直列接続された構成を指すものとする。上記の「太陽電池ユニット」が複数の直列接続された太陽電池セルを含む場合、それらの太陽電池セルには共通の電流が流れることとなるので、本発明の装置の解決しようとする課題に照らして、太陽電池ユニットに於いて、複数の太陽電池セルは、その太陽電池ユニット内に於ける受光量のムラに起因する各太陽電池セルの電流の差が許容範囲内となるように配列されていることが好ましいが、厳密に、これに限定されなくてもよいことは理解されるべきである。また、上記の本発明の装置は、その解決しようとする課題に照らして、「太陽電池モジュール」が、直列接続されたN個の太陽電池ストリングが、隣接する太陽電池ストリングの陽極と陰極との方向が互いに逆向きとなるように、太陽電池ストリングの長手方向に対して垂直な方向に沿って配列された構成となっている場合に有利に適用されるが、本発明は、他の構成の「太陽電池モジュール」に対して適用可能であることは理解されるべきである。更に、上記の太陽電池ユニットの組の電圧を保持する「電圧保持手段」は、太陽電池の場合、既に述べた如く、その受光量と流通する電流によって決定されるので、太陽電池ユニット又はその組の電圧が保持されるべき電圧となるように接続された太陽電池ユニット又はその組に流通する電流量を調節する手段であることは、理解されるべきである。
上記の本発明の装置の構成に於いては、後述の図面を参照した説明からより容易に理解される如く、端的に述べれば、直列接続されたN個の太陽電池ユニットの列(即ち、太陽電池モジュール)に於いて、N個の太陽電池ユニットの列の陽極側と陰極側の出力端子間の電圧(太陽電池モジュール全体の出力電圧)が保持されるとともに、(N−1)/2個(Nが奇数のとき)又はN/2個(Nが偶数のとき)の電圧保持手段であって、太陽電池モジュールのうちの、その陽極側から2k+1番目と2k+2番目の太陽電池ユニットの組毎に陽極側と陰極側との間の電圧を保持する電圧保持手段を含む第一の電圧保持手段群と、(N−1)/2個(Nが奇数のとき)又はN/2個(Nが偶数のとき)の電圧保持手段であって、太陽電池モジュールのうちの、その陽極側から2k+2番目と2k+3番目の太陽電池ユニットの組毎に陽極側と陰極側との間の電圧を保持する電圧保持手段を含む第二の電圧保持手段群とが設けられる(以下、特に断らない限り、太陽電池ユニットに対して用いられる序数は、陽極側から数えた番号であるものとする。)。なお、Nが偶数の場合には、N番目又は1番目の太陽電池ユニットの第二の電圧保持手段群側の電圧保持手段は、例外的に、N番目又は1番目の太陽電池ユニットのみの電圧を保持することとなる。かかる構成に於いては、太陽電池モジュールの出力端子間の電圧が保持される点は、従前の発電動作点制御回路装置と同様であるが、個々の太陽電池ユニットは、それぞれ、二つ一組ずつ、第一の電圧保持手段群側の電圧保持手段と第二の電圧保持手段群側の電圧保持手段とにより陽極と陰極間の電圧が保持され、尚且つ、個々の電圧保持手段が、第一の電圧保持手段群側が電圧を保持する太陽電池ユニットの組と第二の電圧保持手段群側が電圧を保持する太陽電池ユニットの組とが互いに一つずつずれるように、それぞれの太陽電池ユニットへ接続される。そして、一つの太陽電池ユニットには、二つの電圧保持手段が接続されることとなるので、一つの電圧保持手段に接続される二つの太陽電池ユニット間に於いても流れる電流差が与えることが可能となり、個々の太陽電池ユニットの発電電圧−電流特性に応じて、個々の太陽電池ユニットの電圧を制御することが可能となっている。(従前の発電動作点制御回路装置の場合には、太陽電池ユニット毎に、電圧保持手段(コンデンサ、インダクタ、スイッチング手段等の電圧調節回路要素を含む手段)の両端子が太陽電池ユニットの両端子に並列に接続されて、個々の太陽電池ユニットの電流が調節できる構成となっている。)
本発明のかかる構成によれば、後述の実施形態の欄に於いて詳細に説明される如く、太陽電池ユニットの個数Nが奇数のときには、個々の太陽電池ユニットの電圧については、太陽電池モジュールの1番目の太陽電池ユニットの電圧が出力端子間電圧と第二の電圧保持手段群で保持される電圧の総和との差分で決定され、太陽電池モジュールのN番目の太陽電池ユニットの電圧が出力端子間電圧と第一の電圧保持手段群で保持される電圧の総和との差分で決定され、残りの太陽電池ユニットの個々の電圧がそれぞれ一義的に決定されることとなる。また、太陽電池ユニットの数Nが偶数のときには、太陽電池モジュールの1番目(又はN番目)の太陽電池ユニットの電圧が出力端子間電圧と第二の電圧保持手段群で保持される電圧の総和との差分で決定されることから、残りの太陽電池ユニットの個々の電圧がそれぞれ一義的に決定されることとなる。そして、上記の構成によれば、特に、太陽電池ユニットが太陽電池ストリングであり、太陽電池モジュールに於いて、直列接続されたN個の太陽電池ストリングが、隣接する太陽電池ストリングの陽極と陰極との方向が互いに逆向きとなるように、太陽電池ストリングの長手方向に対して垂直な方向に沿って配列されている場合には、各電圧保持手段の回路の両端は、互いに隣接した一方の太陽電池ストリングの陽極と、これのすぐ隣に位置する他方の太陽電池ストリングの陰極とに対して接続されることとなるので、電圧保持手段の接続に必要なケーブル量は、全ての一つの太陽電池ストリングについてそれらの両端を架渡す態様に接続される場合に比して、大幅に低減することが可能となる。従って、従前に比して、装置の重量の低減と、ケーブル長さに応じた電力損失の低減が図られることとなる。
上記の本発明の装置によれば、太陽電池モジュールに於ける個々の太陽電池ユニットの発電電圧は、出力端子間の電圧(出力電圧)と、第一及び第二の電圧保持手段群の各電圧保持手段で保持する電圧とを調節することにより、実質的に任意に設定できることとなる。そして、出力電圧をN個の太陽電池ユニットの各々の最大電力点に於ける電圧の総和となるように保持し、各電圧保持手段の保持電圧を、それぞれの電圧保持手段に対応する太陽電池ユニットの組の太陽電池ユニットの各々の最大電力点に於ける電圧の総和となるよう保持することにより、全ての太陽電池ユニットをそれぞれの最大電力点にて動作させることが可能となる。かくして、上記の本発明の装置は、前記一対の出力端子の間の出力電圧が前記直列接続されたN個の太陽電池ユニットの各々の最大電力点に於ける電圧の総和となるよう保持され、前記第一の電圧保持手段群の電圧保持手段の各々の保持電圧が、前記電圧保持手段の各々に並列に接続された対応する前記互いに直列接続された太陽電池ユニットの組の太陽電池ユニットの各々の最大電力点に於ける電圧の総和となるよう保持され、前記第二の電圧保持手段群の電圧保持手段の各々の保持電圧が、前記電圧保持手段の各々に並列に接続された対応する前記互いに直列接続された太陽電池ユニットの組の太陽電池ユニットの各々の最大電力点に於ける電圧の総和又は対応する前記太陽電池ユニットの最大電力点に於ける電圧となるよう保持されるよう構成されてよい。なお、個々の太陽電池ユニットの最大電力点となる電圧は、従前の発電動作点制御回路装置(非特許文献1〜3)の場合と同様に探索可能であり、その探索結果に基づいて、出力電圧と、電圧保持手段の各々の保持電圧とが調整されてよい。
上記の本発明の装置の実施の態様に於いて、直列接続される太陽電池ユニットの個数が4つ以上のとき、電圧保持手段は、基本的には、例えば、図7(A)に例示されている如き従前の発電動作点制御回路装置(非特許文献1〜3)と同様に、コンデンサ、インダクタ、スイッチング手段等の電圧調節回路要素を含む昇圧チョッパ回路の構成の手段が用いられてよい。ただし、本発明の装置の場合には、第一の電圧保持手段群側の保持電圧(第一の電圧保持手段群側の各太陽電池ユニットで実現されるべき電圧)の総和及び第二の電圧保持手段群側の保持電圧(第二の電圧保持手段群側の各太陽電池ユニットで実現されるべき電圧)の総和が、それぞれ、出力電圧とは異なり得るので、第一の電圧保持手段群側と第二の電圧保持手段群側とのそれぞれに、各群に接続された太陽電池ユニットの列(第一の太陽電池ユニット群、第二の太陽電池ユニット群とする。)の全体の電圧を保持するべく、各太陽電池群の両端に、各太陽電池ユニットで実現されるべき電圧(発電電圧)の総和に等しい電圧を付与する可変電圧源が設けられることとなる。
かくして、具体的には、本発明の装置の実施の形態に於いて、前記N個が4以上の整数である場合には、 前記第一の電圧保持手段群が、
前記一対の出力端子の間にて、前記N個の太陽電池ユニットのうちの、前記陽極側出力端子から数えて2k+1番目と2k+2番目(kは、前記Nが奇数のとき、0から(N−3)/2までの整数であり、前記Nが偶数のとき、0から(N−2)/2までの整数)の互いに直列接続された太陽電池ユニットの組の各々に対して、前記2k+1番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陰極側との電極用接続端子を介して、並列に接続されるコンデンサを含み、これらのコンデンサが直列に接続されている第一のコンデンサ群と、
前記第一のコンデンサ群のコンデンサの各々に対して、インダクタを介して並列に接続されて、前記コンデンサに接続された一対の前記電極用接続端子の間を選択的に互いに導通するスイッチング手段を含み、これらのスイッチング手段が直列に接続されている第一のスイッチング手段群と、
前記第一のスイッチング手段群の両端の電圧を前記第一のコンデンサ群の両端間にて直列接続された太陽電池ユニットの発電電圧に保持する第一の可変電圧源と、
前記第一のスイッチング手段群に於いて、複数の前記スイッチング手段が同一の所定の周期にて、それぞれ、互いに異なる時期に、前記接続された一対の電極用接続端子の間の導通を遮断し、且つ、常に、前記スイッチング手段の一つが対応する前記接続された一対の電極用接続端子の間の導通を遮断し、その他の前記スイッチング手段が、対応する前記接続された一対の電極用接続端子の間を導通するよう前記スイッチング手段の導通を制御する第一のスイッチング制御手段と
を含み、
前記第二の電圧保持手段群が、
前記Nが奇数のとき、前記N個の太陽電池ユニットのうちの、前記陽極側出力端子から数えて2k+2番目と2k+3番目(kは、0から(N−3)/2までの整数)の太陽電池ユニットの組の各々に対して、前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+3番目の太陽電池ユニットの陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続されるコンデンサを含み、これらのコンデンサが直列に接続されており、前記Nが偶数のとき、前記N個の太陽電池ユニットのうちの、前記陽極側出力端子から数えて2k+2番目と2k+3番目(kは、0から(N−4)/2までの整数)の太陽電池ユニットの組の各々に対して、前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+3番目の太陽電池ユニットの陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続されるコンデンサと、N番目又は1番目の太陽電池ユニットに対して該N番目又は1番目の太陽電池ユニットの陽極側と陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続されるコンデンサとを含み、これらのコンデンサが直列に接続されている第二のコンデンサ群と、
前記第二のコンデンサ群のコンデンサの各々に対して、インダクタを介して並列に接続されて、前記コンデンサに接続された一対の前記電極用接続端子の間を選択的に互いに導通するスイッチング手段を含み、これらのスイッチング手段が直列に接続されている第二のスイッチング手段群と、
前記第二のスイッチング手段群の両端の電圧を前記第二のコンデンサ群の両端間にて直列接続された太陽電池ユニットの発電電圧に保持する第二の可変電圧源と
前記第二のスイッチング手段群に於いて、複数の前記スイッチング手段が前記同一の所定の周期にてそれぞれ、互いに異なる時期に、前記接続された一対の電極用接続端子の間の導通を遮断し、且つ、常に、前記スイッチング手段の一つが対応する前記接続された一対の電極用接続端子の間の導通を遮断し、その他の前記スイッチング手段が、対応する前記接続された一対の電極用接続端子の間を導通するよう前記スイッチング手段の導通を制御する第二のスイッチング制御手段と
を含むように構成されていてよい。
上記の構成に於いて、第一及び第二の電圧保持手段群は、それぞれ、多段昇圧チョッパ回路の構成を有し、各太陽電池ユニットの組(二つ一組の太陽電池ユニット)に対して接続されるコンデンサと、インダクタを介して接続されるスイッチング手段とからなる回路の各々が、可変電圧源の電圧に基づいて、それぞれの対応する太陽電池ユニットの組の電圧を保持する電圧保持手段に相当する。そして、第一及び第二の電圧保持手段群のそれぞれに於いて、上記の如く、複数のスイッチング手段は、同一の所定の周期にて、それぞれの接続された端子間の導通と遮断とを繰り返すところ、一方が端子間を導通しているときには、他方が端子間の導通を遮断するよう作動され、スイッチング手段の交互の導通・遮断の反復動作(チョッパ動作)を上記の態様の如く実行すると、それぞれのスイッチング手段のチョッパ動作に基づいて、可変電圧源の電圧に等しい電圧を任意に配分した態様にて、それぞれの太陽電池ユニットの組にて電圧(ここでは発電電圧である。)が保持されることとなる。
上記の構成に於いて、出力電圧保持手段は、従前の発電動作点制御装置の場合と同様に、MPPT制御回路又はその他の任意の電圧/電流制御器であってよい。第一の電圧保持手段群の第一の可変電圧源と第二の電圧保持手段群の第二の可変電圧源としては、任意の形式の電圧が可変の電源、例えば、フローティング電源が採用可能である。
上記の実施形態の構成に於いて、第一の電圧保持手段群の第一の可変電圧源と第二の電圧保持手段群の第二の可変電圧源に関して、一つの態様としては、可変電圧源が、出力端子間にて、第一及び第二のスイッチング手段群の両端のそれぞれに対して並列に接続されて、そこで保持されるべき電圧を印加するようになっていてよい(並列印加方式)。この場合の具体的な構成に於いては、太陽電池ユニットの数Nが奇数であるときには、第一の可変電圧源が第一のスイッチング手段群の両端に並列に接続されて、第一のスイッチング手段群の両端間に対して並列接続された太陽電池ユニットの発電電圧の総和に等しい電圧を前記第一のスイッチング手段群の両端間に印加する可変電圧源であり、第二の可変電圧源が第二のスイッチング手段群の両端に並列に接続されて、第二のスイッチング手段群の両端間に対して並列接続された太陽電池ユニットの発電電圧の総和に等しい電圧を第二のスイッチング手段群の両端間に印加する可変電圧源であってよい。一方、太陽電池ユニットの数Nが偶数であるときには、第一の可変電圧源は、N個の太陽電池ユニットの発電電圧の総和に等しい電圧を印加する可変電圧源となるので、出力電圧保持手段であってよく、第二の可変電圧源は、第二のスイッチング手段群の両端に並列に接続されて、第二のスイッチング手段群の両端間に対して並列接続された太陽電池ユニットの発電電圧の総和に等しい電圧を第二のスイッチング手段群の両端間に印加する可変電圧源であってよい。
また、第一の電圧保持手段群の第一の可変電圧源と第二の電圧保持手段群の第二の可変電圧源のもう一つの態様としては、可変電圧源が、出力端子間にて、第一及び第二のスイッチング手段群のそれぞれに対して直列に接続されて、出力電圧のうち、第一及び第二のスイッチング手段群の両端のそれぞれに於いて保持されるべき電圧を差し引いた残りの電圧を印加するようになっていてもよい(直列印加方式)。この場合、出力端子間の出力電圧は出力電圧保持手段によって保持されているので、第一及び第二のスイッチング手段群の両端には、それぞれ、出力電圧から可変電圧源の電圧を差し引いた電圧が印加されることとなる。かくして、かかる電圧印加の形式の具体的な構成に於いては、太陽電池ユニットの数Nが奇数であるときには、第一の可変電圧源が陽極側出力端子から数えてN番目の太陽電池ユニットの陽極側と陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続され、N番目の太陽電池ユニットの発電電圧と等しい電圧を印加する可変電圧源であり、第二の可変電圧源が陽極側出力端子から数えて1番目の太陽電池ユニットの陽極側と陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続され、1番目の太陽電池ユニットの発電電圧と等しい電圧を印加する可変電圧源であってよい。一方、太陽電池ユニットの数Nが偶数であるときには、第一の可変電圧源が出力電圧保持手段であり、N個の太陽電池ユニットの発電電圧の総和に等しい電圧を印加する可変電圧源であり、第二の可変電圧源が陽極側出力端子から数えて1番目の太陽電池ユニットの陽極側と陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続され、1番目の太陽電池ユニットの発電電圧と等しい電圧を印加する可変電圧源であってよい。
かかる構成によれば、後述の図面を参照した実施形態の欄の説明からより容易に理解される如く、特に、太陽電池ユニットが太陽電池ストリングであり、太陽電池モジュールに於いて、直列接続されたN個の太陽電池ストリングが、隣接する太陽電池ストリングの陽極と陰極との方向が互いに逆向きとなるように、太陽電池ストリングの長手方向に対して垂直な方向に沿って配列されている場合には、コンデンサとスイッチング手段の両端は、互いに隣接した太陽電池ストリングの一方の陽極と、これのすぐ隣に位置する他方の陰極とに対して接続されることとなるので、これらの回路要素の接続に必要なケーブル量は、全ての一つの太陽電池ストリングについてそれらの両端を架渡す態様に接続される場合に比して、大幅に低減することが可能となる。上記の構成の場合、第一及び第二の可変電圧源を接続するためのケーブルが必要となるが、それぞれ、ケーブル数は、それぞれ、一対ずつ、即ち、4本となるので、N個の太陽電池ストリングの全てにコンデンサとスイッチング手段のためのケーブルを架渡す場合に比して、全ケーブル量が大幅に低減されることが期待される。
上記の実施態様の構成に於けるスイッチング手段のチョッパ動作と各太陽電池ユニットの組にて保持される電圧との関係に関して、より詳細には、各太陽電池ユニットの組にて保持される電圧の高さは、各スイッチング手段に於ける所定の周期に対する導通を遮断する時間幅の比(オフ時間デューティ比)によって決定される。そして、第一及び第二の電圧保持手段群の各々に於いて、接続された太陽電池ユニットの電圧の総和が第一又は第二の可変電圧源の電圧に等しくなる。従って、上記の本発明の構成に於いては、前記第一のスイッチング手段群に於ける前記スイッチング手段の各々の前記所定の周期に対する前記接続された一対の電極用接続端子の間の導通を遮断する時間幅の比が、前記第一の可変電圧源による保持電圧に対する前記スイッチング手段の各々の対応する前記太陽電池ユニットの組の発電電圧の総和の比となるように制御され、前記第二のスイッチング手段群に於ける前記スイッチング手段の各々の前記所定の周期に対する前記接続された一対の電極用接続端子の間の導通を遮断する時間幅の比が、前記第二の可変電圧源による保持電圧に対する前記スイッチング手段の各々の対応する前記太陽電池ユニットの組の発電電圧の総和の比となるように制御されてよい。
上記の実施態様の構成に於いて、N個の太陽電池ユニットの全てに最大電力点で動作させることは、既に述べた如く、出力電圧をN個の太陽電池ユニットの各々の最大電力点に於ける電圧の総和となるように保持し、第一の可変電圧源の保持電圧を第一のスイッチング手段群間に接続される太陽電池ユニットの各々の最大電力点に於ける電圧の総和となるように保持し、第二の可変電圧源の保持電圧を第二のスイッチング手段群間に接続される太陽電池ユニットの各々の最大電力点に於ける電圧の総和となるように保持し、第一のスイッチング手段群に於けるスイッチング手段の各々のオフ時間デューティ比が、第一の可変電圧源による保持電圧に対する各スイッチング手段の対応する太陽電池ユニットの組の太陽電池ユニットの各々の最大電力点に於ける発電電圧の総和の比となるよう調節し、第二のスイッチング手段群に於けるスイッチング手段の各々のオフ時間デューティ比が、第二の可変電圧源による保持電圧に対する各スイッチング手段の対応する太陽電池ユニットの組の太陽電池ユニットの各々の最大電力点に於ける発電電圧の総和の比となるよう調節することにより達成される。
かくして、上記の本発明の装置によれば、非特許文献1〜3に記載の直列接続された太陽電池群の発電動作点制御回路装置とは異なる回路構成によって、太陽電池ユニットの発電電圧を別々の値に調節することが可能となり、従って、全ての太陽電池ユニットにそれぞれの最大電力点での発電を行わせることも可能となる。また、既に触れた如く、太陽電池モジュールが直列接続された太陽電池ストリングを配列した構成の場合には、電圧保持手段又は電圧調節回路要素の接続のためのケーブル長を大幅に低減できるという利点が得られることとなる。なお、本発明は、従前の発電動作点制御回路装置とは異なる回路構成により、直列接続された太陽電池群の発電電圧を適切に制御可能とする新規な構成の装置を提供するものであり、直列接続された太陽電池群の発電動作点制御のために利用可能な構成の選択肢を増やすものである。従って、上記の如き、太陽電池ストリングを配列した太陽電池モジュール以外の太陽電池モジュールで、ケーブル長の大幅な短縮の効果が得られない場合にも適用されてよく、そのような場合も本発明の範囲に属することは理解されるべきである。
本発明のその他の目的及び利点は、以下の本発明の好ましい実施形態の説明により明らかになるであろう。
図1(A)、(B)は、本発明による発電動作点制御回路装置の回路構成の原理を説明する図である。図1(A)は、太陽電池ストリング(ユニット)の個数Nが奇数の場合であり、図1(B)は、太陽電池ストリング(ユニット)の個数Nが偶数の場合のN番目の太陽電池ストリング(ユニット)の回路部分を示した図である。 図2(A)〜(D)は、太陽電池ストリング(ユニット)の個数Nが、それぞれ、3、5、4、6の場合の本発明による発電動作点制御回路装置の回路構成を説明する図である。 図3(A)は、本発明による発電動作点制御回路装置の一つの実施形態の例示的な回路構成図であり、図3(B)は、スイッチング素子のON/OFF状態の例示的なタイムチャートを示す図である。 図4は、図3(A)の回路構成を、太陽電池モジュールに於いて、直列接続されたN個の太陽電池ストリングが、隣接する太陽電池ストリングの陽極と陰極との方向が互いに逆向きとなるように、太陽電池ストリングの長手方向に対して垂直な方向に沿って配列されている場合に適用した場合の電圧調節回路要素とケーブルの配置を模式的に示した図である。 図5は、本発明による発電動作点制御回路装置のもう一つの実施形態の例示的な回路構成図である。 図6は、太陽電池の発電電圧に対する発電電流と発電電力の変化を模式的に表す特性図である。 図7(A)は、従来の技術に於ける発電動作点制御回路装置の回路構成の例を示す図である。図7(B)は、図7(C)の回路に於けるスイッチング素子のON/OFF状態の例示的なタイムチャートを示す図である。 図8(A)は、直列接続されたN個の太陽電池ストリングが、隣接する太陽電池ストリングの陽極と陰極との方向が互いに逆向きとなるように、太陽電池ストリングの長手方向に対して垂直な方向に沿って配列されている太陽電池モジュールの模式的な平面図である。図8(B)は、図8(A)の太陽電池モジュールを湾曲した屋根等の構造物上に配置した場合の模式的な側面図である。図8(C)は、図8(A)の太陽電池モジュールに対して図7(A)の発電動作点制御回路装置の回路構成を適用した場合の電圧調節回路要素とケーブルの配置を模式的に示した図である。図8(D)は、図8(A)の太陽電池モジュールに於いて、太陽電池モジュールの一方の側のみに電圧調節回路要素を接続した場合の電圧調節回路要素とケーブルの配置を模式的に示した図である。
PV1〜PV6…太陽電池ユニット(ストリング)
M…スイッチング素子(MOSFET)
C…コンデンサ
L…インダクタ
S…制御入力
ct…電極用接続端子
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明する。図中、同一の符号は、同一の部位を示す。
従来の発電動作点制御回路装置の発電電圧制御(非特許文献1〜3)
(1)従来の発電動作点制御回路装置の回路構成とその原理
既に触れた如く、太陽電池は、一般に、図6の如き発電電圧に対して電流(実線)が変化する特性を有しており、その発電電力(一点鎖線)の変化に於いて、電力が最大となる最大電力点(Pm1、Pm2)が存在する。かかる太陽電池の電流−電圧特性及び電力−電圧特性は、太陽電池の環境条件によって変化し、太陽光の角度の変化や影などによって、受光量が低減すると、例えば、図中、電流Hにて示された特性曲線が、電流Lにて示された特性曲線へと電流が低下する方向へ変化し、従って、電力Hにて示された特性曲線も電力Lにて示された特性曲線へと変化する、といった現象が生ずる。
上記の如き電流−電圧特性を有する太陽電池セルが直列に接続される場合に、受光量の違いから、太陽電池セル間に於いて電流−電圧特性曲線のずれが生ずると、最大電力点に於ける電流に差が生ずることとなるので、直列接続された太陽電池セルに同一の電流が流れる構成の場合では、一部の太陽電池セルを最大電力点にて発電させることができなくなる。そうすると、その状態で得られる電力は、全ての太陽電池セルの受光量に対応して得られるはずの最大の電力よりも低下してしまうこととなる。そこで、全ての太陽電池セルがそれぞれの最大電力点にて発電動作させられるように、図7(A)に例示されている如く、太陽電池セル毎に昇圧チョッパ回路が接続される発電動作点制御回路装置が用いられ、そこに於いて、太陽電池セル毎に発電電圧と電流とが調節される(非特許文献1−3)。
上記の発電動作点制御回路装置の作動に於いては、図7(A)を参照して(図示の例では、太陽電池セルの数は、5であるが、太陽電池セルの数は、2以上の任意の数であってよい。)、まず、N個の直列接続された太陽電池PV1〜PVの両端の電圧、即ち、発電動作点制御回路装置の出力電圧は、負荷及びMPPT制御回路等によって調節され、太陽電池セルPV1〜PVの各々の発電電圧V1〜Vは、スイッチング素子(スイッチング手段)M1〜MのON状態とOFF状態、即ち、導通状態と遮断状態の時間幅の比によって決定される。そして、スイッチング素子M1〜Mは、図7(B)に例示されている如く、所定の周期TsにてON状態とOFF状態との切替が行われ、且つ、いずれか一つがOFF状態となり、それ以外がON状態となるように制御される。その場合、図示の如き昇圧チョッパ回路に於いては、太陽電池セルの電圧V1〜Vと、出力電圧Voutとの間には、スイッチング素子の所定の周期Tsに対するOFF状態の時間幅の比であるOFF時間デューティ比D1〜D(以下、単に、「デューティ比」と称する。)を用いて、下記の関係が成立する。
Vout=V1+V2+…+V …(1a)
V1=D1・Vout …(1b)
V2=D2・Vout …(1c)

=D・Vout …(1d)
即ち、D1+D2+…+D=1となる。
なお、ここで、Vout、D1〜Dの値は、各素子の許容限界の範囲内で任意に設定可能であることは理解されるべきである。
従って、図示の回路に於いて、出力電圧Voutを全ての太陽電池セルの最大電力点に於ける発電電圧の総和に等しくなるように、即ち、
Vout=V1_pm+V2_pm+…+V_pm …(2a)
となるように保持し(V1_pm、V2_pm、…V_pmは、それぞれ、太陽電池セルの最大電力点に於ける発電電圧)、デューティ比D1〜D
D1=V1_pm/Vout …(2b)
D2=V2_pm/Vout …(2c)

=V_pm/Vout …(2d)
となるように調節すると、全ての太陽電池セルが、それぞれ、最大電力点に於ける発電電圧にて発電することとなり、全ての太陽電池セルの受光量に対応して得られるはずの最大の電力が得られることとなる。
上記の回路構成に於いて、各太陽電池セルに接続されたコンデンサC、インダクタL、スイッチング素子(スイッチング手段)Mが電圧調節回路要素であり、これらが出力電圧に基づいて、各太陽電池セルの電圧を保持する電圧保持手段となっている。かかる構成の電圧保持手段に於いては、各太陽電池セルに流通する電流が、それぞれ、太陽電池セルが所望の電圧(典型的には、最大電力点の電圧)となるように、太陽電池セル間の電流の差分が、スイッチング素子Mに迂回して流通させられることとなっている。上記の回路に於いて、Vout、D1〜Dの値の実際の設定に於いては、MPPT制御回路がVout、D1〜Dを変更しながら出力端子間の電圧と電流とをモニターして、発電電力を計測し、最大の電力を与えるVout、D1〜Dの条件が探索され、使用されることとなる。
(2)従来の発電動作点制御回路装置の実施の態様
既に述べた如く、直列接続された太陽電池セルから成る太陽電池モジュールによる発電装置又は発電設備を設置する場合、太陽電池モジュールは、通常、図8(A)に模式的に描かれている如く、複数の直列接続される太陽電池セルを帯状に整列した太陽電池ストリングを、その長手方向に対して垂直な方向に沿って、隣接する太陽電池ストリングに対して陽極(図中、「+」が付された端)と陰極(図中、「−」が付された端)との方向が互いに逆向きとなるように配列した状態に構成される。かかる構成の太陽電池モジュールに於いて、上記の発電動作点制御回路装置を適用する際、各太陽電池セルに対して、上記の如き電圧保持手段を接続したとすると、電圧調節回路要素の部品点数が膨大となってしまう。一方、複数の太陽電池セルが一列に並んだ太陽電池ストリングに於いては、通常、受光量のムラが許容される範囲内であると想定される。例えば、太陽電池モジュールを図8(B)に例示されている如き、湾曲した車両の屋根上に配置する場合、太陽光の向きにもよるが、個々の太陽電池ストリング内であれば、各セルの受光量に大きなムラが発生せず、従って、各セルの最大電力点もほぼ一致するものと想定される。従って、図示の如き太陽電池モジュールに発電動作点制御回路装置を適用する場合には、太陽電池ストリングを単位として(太陽電池ユニットとして)、図8(C)に示されている如く、太陽電池ストリング毎に上記の如き電圧保持手段を接続する構成が取られることとなる。
しかしながら、帯状の太陽電池ストリングに対して、コンデンサ、スイッチング素子等の電圧調節回路要素を(出力端子間に於いて)並列に接続する場合には、図8(C)に示されている如く、太陽電池ストリングの全長に亘る長さのケーブルCAが必ず必要となり、しかも、図7(A)の回路構成の場合には、太陽電池モジュールの全ての太陽電池ストリングに対して、電圧調節回路要素を並列に接続することとなるので、必要なケーブルの総量が比較的大きなものとなり得る。かかるケーブル長を短くするために、例えば、図8(D)に示されている如く、太陽電池モジュールの一方の側の端にのみ、電圧調節回路要素を接続する構成にしたとすると、二つの太陽電池ストリングに対して、一つの電圧保持手段が接続されることとなり、従って、各電圧保持手段に接続された二つの太陽電池ストリング内には共通の電流を流さざるをえなくなり、二つの太陽電池ストリングで受光量に差があるなどして、最大電力点にずれがあったときには、それぞれの太陽電池ストリングを最大電力点にて発電動作させることが困難となってしまう。
本発明の発電動作点制御回路装置の発電電圧制御の原理と構成
(1)本発明による発電動作点制御回路装置の回路構成とその作動原理
本発明によれば、従来の発電動作点制御回路装置の回路構成とは異なる新規な回路構成を用いた発電動作点制御回路装置が提供され、かかる発電動作点制御回路装置によれば、複数の帯状の太陽電池ストリングを、その長手方向に対して垂直な方向に沿って、隣接する太陽電池ストリングに対して陽極と陰極との方向が互いに逆向きとなるように配列した状態に構成された太陽電池モジュールに対して、装置を適用した場合には、電圧調節回路要素を太陽電池ストリングへ接続する際に、(太陽電池モジュールの端に接続された太陽電池ストリングを除いて、)電圧調節回路要素を接続するためのケーブルを太陽電池ストリングの全長に架渡す必要がなくなり、必要なケーブルの総量を大幅に低減することが可能となる。
図1(A)を参照して、本発明による発電動作点制御回路装置の回路構成に於いては、端的に述べれば、直列接続されたN個の太陽電池ストリングPV1〜PV(太陽電池ユニットとして)が在り、その両端が出力端子(ot+、ot−)に接続されている場合に、個々の太陽電池ストリングに対して一対一に電圧保持手段を設けるのではなく、図示の如く、N個の太陽電池ストリングに於いて、その陽極側ot+(又は陰極側ot−であってもよい)から数えて1番目の太陽電池ストリング(PV1)から順に2つの太陽電池ストリング毎に接続される電圧保持手段Uαiの群(第一の電圧保持手段の群)と、2番目の太陽電池ストリングPV2から順に2つの太陽電池ストリング毎に接続される電圧保持手段Uβiの群(第二の電圧保持手段の群)とが設けられる(iは、正の整数)。なお、図1(B)に示されている如く、Nが偶数のときには、2番目の太陽電池ストリングPV2から順に接続される電圧保持手段Uβの群に於いて、N番目の太陽電池ストリングに組み合わされる太陽電池ストリングが存在しないので、N番目の太陽電池ストリングについては、単独で電圧保持手段UβN/2が設けられることとなる(この場合、単独で電圧保持手段Uβが設けられる太陽電池ストリングは、1番目であってもよい。)。即ち、N個の太陽電池ストリングに於いて、2つの太陽電池ストリング毎に接続される電圧保持手段が互い違いに順に接続されることとなる。
換言すると、Nが奇数のときには、本発明による発電動作点制御回路装置の回路構成は、一対の出力端子(ot+、ot−)の間にて、N個の太陽電池ストリングPV1〜PVのうちの、陽極側出力端子ot+から数えて2k+1番目と2k+2番目(kは、0から(N−3)/2までの整数)の互いに直列接続された太陽電池ストリングの組の各々に対して、2k+1番目の太陽電池ストリングの陽極側と2k+2番目の太陽電池ストリングの陰極側の電極用接続端子を介して並列に接続されて2k+1番目の太陽電池ストリングの陽極側と2k+2番目の太陽電池ストリングの陰極側との間の電圧V2k+1+V2k+2を保持するための電圧保持手段Uα(k+1)にて構成される第一の電圧保持手段群と、
N個の太陽電池ストリングPV1〜PVのうちの、陽極側出力端子ot+から数えて2k+2番目と2k+3番目の互いに直列接続された太陽電池ストリングの組の各々に対して、2k+2番目の太陽電池ストリングの陽極側と2k+3番目の太陽電池ストリングの陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続されて2k+2番目の太陽電池ストリングの陽極側と2k+3番目の太陽電池ストリングの陰極側との間の電圧V2k+2+V2k+3を保持するための電圧保持手段Uβ(k+1)にて構成される第二の電圧保持手段群とを有する。
また、Nが偶数のときには、本発明による発電動作点制御回路装置の回路構成は、一対の出力端子(ot+、ot−)の間にて、N個の太陽電池ストリングPV1〜PVのうちの、陽極側出力端子ot+から数えて2k+1番目と2k+2番目(kは、0から(N−2)/2までの整数)の互いに直列接続された太陽電池ストリングの組の各々に対して、2k+1番目の太陽電池ストリングの陽極側と2k+2番目の太陽電池ストリングの陰極側の電極用接続端子を介して並列に接続されて2k+1番目の太陽電池ストリングの陽極側と2k+2番目の太陽電池ストリングの陰極側との間の電圧V2k+1+V2k+2を保持するための電圧保持手段Uα(k+1)にて構成される第一の電圧保持手段群と、
N個の太陽電池ストリングPV1〜PVのうちの、陽極側出力端子ot+から数えて2k+2番目と2k+3番目(kは、0から(N−4)/2までの整数)の互いに直列接続された太陽電池ストリングの組の各々に対して、2k+2番目の太陽電池ストリングの陽極側と2k+3番目の太陽電池ストリングの陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続されて2k+2番目の太陽電池ストリングの陽極側と2k+3番目の太陽電池ストリングの陰極側との間の電圧V2k+2+V2k+3を保持するための電圧保持手段Uβk+1と、N番目(又は1番目)の太陽電池ストリングPV(又はPV)に対して該N番目(又は1番目)の太陽電池ストリングPV(又はPV)の陽極側と陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続されて該N番目(又は1番目)の太陽電池ストリングPV(又はPV)の陽極側と陰極側との間の電圧V(又はV)を保持するための電圧保持手段UβN/2(又はUβ)とにて構成される第二の電圧保持手段群とを有する。
そして、上記の回路構成に於いては、出力端子(ot+、ot−)の間の出力電圧Voutと、Nが奇数のときには、電圧保持手段Uα1〜UαN−1/2、Uβ1〜UβN−1/2の保持電圧Vα1〜VαN−1/2、Vβ1〜VβN−1/2、又はNが偶数のときには、電圧保持手段Uα1〜UαN/2、Uβ1〜UβN/2の保持電圧Vα1〜VαN/2、Vβ1〜VβN/2とを制御することにより、太陽電池ストリングPV1〜PVの各電圧V1〜Vが一義的に制御できることとなる。
太陽電池ストリングPV1〜PVの各電圧V1〜Vの制御について、より具体的には、まず、太陽電池ストリングPV1の電圧V1は、
V1=Vout−ΣVβi …(1)
により与えられる。ここで、ΣUβiは、第二の電圧保持手段群の電圧保持手段Uβiの保持電圧の総和である。また、太陽電池ストリングPV2k+1、PV2k+2、PV2K+3(=PV2(k+1)+1)の電圧V2k+1、V2k+2、V2K+3に於いて、下記の漸化式が成立する。
2k+2=Vα(k+1)−V2k+1 …(2)
2K+3=Vβ(k+1)−V2k+2 …(3)
従って、太陽電池ストリングPV1〜PVの各電圧V1〜Vは、式(1)をk=0のときの初期値として、漸化式(2)、(3)を解くことにより、全てが一義的に決定されることとなる。かくして、太陽電池ストリングPV2k+1、PV2k+2の電圧V2k+1、V2k+2は、下記の式にて与えられる。
2k+1=Vout−ΣVαi−ΣVβj …(4)
2k+2=ΣVαl+ΣVβj−Vout …(5)
ここで、Σは、総和であり、
iは、1からkまでの整数であり、
lは、1からk+1までの整数であり、
jは、Nが奇数のとき、k+1から(N-1)/2までの整数であり、
Nが偶数のとき、k+1からN/2までの整数である。
なお、式(4)、(5)は、Nが奇数のときも偶数のときも成立する。(制御対象である太陽電池ストリングPV1〜PVの電圧V1〜Vの個数は、N個であり、制御のための入力変数Vout、Vαi、Vβiの個数は、Nが奇数のとき、1+(N−1)/2+(N−1)/2=N個である。Nが偶数のときは、変数Vout、Vαi、Vβiの数は、1+N/2+N/2=N+1となるが、Vout=ΣVαiとなるので、制御のための入力変数の個数は、N個である。)
具体例として、
N=3のとき(図2(A))は、
V1=Vout−Vβ1
V2=Vα1+Vβ1−Vout
V3=Vout−Vα1
となる。
N=5のとき(図2(B))は、
V1=Vout−Vβ1−Vβ2
V2=Vα1+Vβ2+Vβ1−Vout
V3=Vout−Vβ2−Vα1
V4=Vα2+Vα1+Vβ2−Vout
V5=Vout−Vα1−Vα2
となる。
N=4のとき(図2(C))は、
V1=Vout−Vβ1
V2=Vα1+Vβ1−Vout
V3=Vout−Vβ2−Vα1
V4=Vβ2 (Vout=Vα2+Vα1)
となる。
N=6のとき(図2(D))は、
V1=Vout−Vβ1−Vβ2−Vβ3
V2=Vα1+Vβ1+Vβ2+Vβ3−Vout
V3=Vout−Vα1−Vα2−Vβ2−Vβ3
V4=Vα2+Vα1+Vβ2+Vβ3−Vout
V5=Vout−Vα2+Vα1−Vβ3
V6=Vβ3 (Vout=Vα3+Vα2+Vα1)
となる。
上記に於いて、全ての太陽電池ストリングPV1〜PVをそれぞれの最大電力点の電圧VM1〜VMにて発電動作させることは、Vout、Vαi、Vβiを、それぞれ、
Vout=ΣVMi …(6)
Vα(k+1)=VM2k+2+VM2k+1 …(7)
Vβ(k+1)=VM2K+3+VM2k+2 …(8)
と設定することにより達成されることとなる。電圧VM1〜VMの値は、任意の手法にて決定可能である。
本発明の発電動作点制御回路装置の実施形態の構成と作動
上記の本発明の構成に於いて、出力端子間の出力電圧Vout、各電圧保持手段Uαi、Uβiの保持電圧Vαi、Vβiは、任意の形式によって付与されるようになっていてよい。出力電圧Voutは、例えば、最大電力点追従(MPPT:Maximum Power Point Tracking)を実行するMPPT制御器等の電圧又は電流制御器によって設定されてよい。保持電圧Vαi、Vβiを保持する各電圧保持手段は、既に述べた如く、太陽電池ユニット又はその組の電圧が保持されるべき電圧となるように接続された太陽電池ユニット又はその組に流通する電流量を調節する手段であり、非特許文献1〜3に於いて例示されている如く、コンデンサ、インダクタ、スイッチング手段(半導体素子)等の電圧調節回路要素による昇圧チョッパ回路にて実現されてもよく、或いは、トランスを用いたDC−DCコンバータを用いて実現されてもよい。
図3(A)は、電圧保持手段Uαi、Uβiを多段型の昇圧チョッパ回路により実現した本発明の装置の発電動作点制御回路装置を、5個の太陽電池ストリング(太陽電池ユニット)PV1〜PV5が直列に接続された太陽電池モジュールに対して、適用した場合の回路構成を示している。かかる構成に於いては、同図を参照して、まず、一対の出力端子ot+、ot−の間にて、コンデンサCα1、Cα2と、スイッチング手段Mα1、Mα2とが、太陽電池ストリングPV1、PV2の組と、太陽電池ストリングPV3、PV4の組とに対して並列に接続され、コンデンサCβ1、Cβ2と、スイッチング手段Mβ1、Mβ2とが、太陽電池ストリングPV2、PV3の組と、太陽電池ストリングPV4、PV5の組とに対して並列に接続される。なお、コンデンサとスイッチング手段との間には、インダクタLα1、Lβ1が図示の如く装入される。スイッチング手段Mα1、Mα2、Mβ1、Mβ2は、それぞれ、典型的には、通常の太陽電池セルの発電動作点制御回路装置に於いて利用されているMOSFETなどのスイッチング素子であってよい。スイッチング素子Mα1、Mα2、Mβ1、Mβ2は、それぞれ、制御入力Sα1、Sα2、Sβ1、Sβ2を有し、後に述べる態様にて、その制御入力に応じて、図中、上下の端子間、即ち、並列に接続された対応する太陽電池ストリングの組及びコンデンサの両端の端子間を選択的に導通又は遮断する。コンデンサとインダクタとは、この分野で通常使用されている任意のものであってよい。
そして、図示の本発明の回路構成の場合には、更に、スイッチング素子Mα1、Mα2の両端と、スイッチング素子Mβ1、Mβ2の両端とに対して、それぞれ、可変電圧源Vα、可変電圧源Vβが接続される(並列印加方式)。これらの可変電圧源は、電圧が任意に調節可能な任意の形式の電圧源であってよく、例えば、フローティング電源であってよい。可変電圧源Vα、可変電圧源Vβが印加する電圧は、それぞれ、スイッチング素子Mα1、Mα2の両端間、スイッチング素子Mβ1、Mβ2の両端間に接続されている太陽電池ストリングに於いて保持されるべき電圧、即ち、太陽電池ストリングにて実現されるべき発電電圧の総和となるように調節される。
上記の図3(A)の構成に於いて、出力端子間には、従前と同様にMPPT制御器等の電圧又は電流制御器によって設定された電圧が与えられることとなる。また、二つの太陽電池ストリングの組の各々に並列に接続されたコンデンサとスイッチング素子とそれらの間に装入されたインダクタとが、二つの太陽電池ストリングの組に対応する電圧保持手段Uαi、Uβiとして機能することとなる。そして、図中、可変電圧源Vαを含めた太陽電池ストリングの右側に接続された電圧保持手段Uαiの群が第一の電圧保持手段群となり、可変電圧源Vβを含めた太陽電池ストリングの左側に接続された電圧保持手段Uβiの群が第二の電圧保持手段群となる。
上記の回路の作動に於いては、図3(B)に例示されている如く、スイッチング素子Mα1、Mα2、Mβ1、Mβ2の制御入力Sα1、Sα2、Sβ1、Sβ2に対して交互に導通・遮断を実行するように、即ち、チョッパ動作を実行するように、制御信号(ON/OFF)が与えられる。その際、制御信号は、第一の電圧保持手段群と第二の電圧保持手段群のそれぞれに於いて、各群に属するスイッチング手段が、所定の周期TsにてON状態とOFF状態との切替が行われ、且つ、いずれか一つがOFF状態となり、それ以外がON状態となるように制御される、太陽電池ストリングの組の各々の電圧Viは、可変電圧源Vα、Vβの電圧VTα、VTβと、各スイッチング素子の所定の周期Tsに対するOFF状態の時間幅Tαi、Tβiの比であるOFF時間デューティ比Dαi、Dβi(以下、単に、「デューティ比」と称する。)によって決定される。具体的には、第一の電圧保持手段群と第二の電圧保持手段群のそれぞれに於いて、OFF時間デューティ比Dαi、Dβiを用いて、太陽電池ストリングの組の各々の電圧Vi(チョッパ回路の入力側)と、可変電圧源の電圧VTα、VTβ(チョッパ回路の出力側)との間には、下記の関係式が成立する。
第一の電圧保持手段群側:
Vα1=Dα1・VTα …(9a)
Vα2=Dα2・VTα …(9b)
ここで、VTα=Vα1+Vα2、Dα1+Dα2=1である。
第二の電圧保持手段群側:
Vβ1=Dβ1・VTβ …(9c)
Vβ2=Dβ2・VTβ …(9d)
ここで、VTβ=Vβ1+Vβ2、Dβ1+Dβ2=1である。
従って、各太陽電池ストリングに於いて保持されるべき電圧V1〜V5について、VTα、VTβを、それぞれ、
VTα=V1+V2+V3+V4
VTβ=V2+V3+V4+V5
と設定し、デューティ比Dαi、Dβiを
Dα1=(V1+V2)/(V1+V2+V3+V4)
Dα2=(V3+V4)/(V1+V2+V3+V4)
Dβ1=(V2+V3)/(V2+V3+V4+V5)
Dβ2=(V4+V5)/(V2+V3+V4+V5)
と設定することにより、
Vα1=V1+V2; Vα2=V3+V4;
Vβ1=V2+V3; Vβ2=V4+V5
となり、太陽電池ストリングの組に接続されたコンデンサ、インダクタ、スイッチング素子から成る昇圧チョッパ回路の各々が、それぞれ、可変電圧源の電圧を参照して、対応する太陽電池ストリングの組のための保持電圧Vαi、Vβiを与える電圧保持手段Uαi、Uβiを構成することとなる。そして、各太陽電池ストリングのそれぞれの最大電力点の電圧VM1〜VM5であるときに、Vout、VTα、VTβ、Dα1、Dα2、Dβ1、Dβ2を、それぞれ、下記の如く設定すれば、式(4)、(5)、(9a)〜(9d)により、各太陽電池ストリングに於いて最大電力点の電圧が保持され、これにより、全ての太陽電池ストリングに最大電力点にて発電動作を行わせることができることとなる。
Vout=VM1+VM2+VM3+VM4+VM5
VTα=VM1+VM2+VM3+VM4
VTβ=VM2+VM3+VM4+VM5
Dα1=(VM1+VM2)/(VM1+VM2+VM3+VM4)
Dα2=(VM3+VM4)/(VM1+VM2+VM3+VM4)
Dβ1=(VM2+VM3)/(VM2+VM3+VM4+VM5)
Dβ2=(VM4+VM5)/(VM2+VM3+VM4+VM5)
上記の回路に於いて、Vout、VTα、VTβ、Dα1、Dα2、Dβ1、Dβ2の値の実際の設定に於いては、MPPT制御回路がVout、VTα、VTβ、Dα1、Dα2、Dβ1、Dβ2を変更しながら出力端子間の電圧と電流とをモニターして、発電電力を計測し、最大の電力を与える条件が探索され、使用されることとなる。
上記の回路の例は、太陽電池ストリングの個数が5である場合であるが、太陽電池ストリングの個数Nが、4以上のときには、上記と同様に、電圧保持手段Uαi、Uβiがコンデンサ、スイッチング素子、インダクタ、可変電圧源を用いて構成される。太陽電池ストリングの個数Nが偶数の場合には、電圧保持手段Uαiの電圧の総和VTαは、出力電圧Voutと一致するので、可変電圧源Vαは、別途設けられなくてよい。即ち、Nが偶数の場合、可変電圧源Vαの機能、即ち、VTαの保持は、主力電圧保持手段によって達成されることとなる。太陽電池ストリングの個数Nが3のときには、V1+V2を印加する可変電圧源Vαと、V2+V3を印加するVβを接続することにより達成される。
図4は、図3(A)の構成の回路を、図8(A)に例示されている如き、太陽電池ストリングを、その長手方向に対して垂直な方向に沿って、隣接する太陽電池ストリングに対して陽極(図中、「+」が付された端)と陰極(図中、「−」が付された端)との方向が互いに逆向きとなるように配列した太陽電池モジュールに適用した場合の、電圧調節回路要素の配置を模式的に示した図である。同図の配置と、図8(C)に例示の従前の発電動作点制御装置の電圧調節回路要素の配置とを比較して理解される如く、本発明の装置による回路の場合には、第一の電圧保持手段群の電圧保持手段Uαの回路要素と、第二の電圧保持手段群の電圧保持手段Uβの回路要素とが、それぞれ、太陽電池モジュールの片側にて太陽電池ストリングに接続されることとなるので、太陽電池ストリングの全てに於いて回路要素の接続のためのケーブルを太陽電池ストリングの全長に架渡すように配置する必要がなくなり、必要なケーブルの総量を大幅に低減することが可能となる。なお、太陽電池ストリングの個数が偶数である場合、N番目の太陽電池ストリング(又は1番目であってもよい。)に対しては、その両端に対して回路要素を並列に接続する必要があるため、ケーブルを太陽電池ストリングの全長に架渡すように配置する構成が存在することとなる。しかしながら、かかるケーブルの配置構成は、一つの太陽電池ストリングに対してのみであり、太陽電池ストリングの全てに対してその全長にケーブルを架渡すように配置構成に比べれば、必要なケーブルの総量は大幅に低減されることとなる。
本発明の発電動作点制御回路装置の別の実施形態の構成
図3(A)の回路構成に於いて、可変電圧源Vα、Vβは、それぞれ、対応するスイッチング手段の列の両端に、電圧VTα、VTβを印加して、対応する太陽電池ストリングの列の両端の電圧を保持する構成になっていたが、太陽電池ストリングの列の両端の電圧の保持は、図5に示されている如く、可変電圧源を、直列接続された太陽電池ストリングの列の両端の太陽電池ストリングに対して並列に、スイッチング手段群に対して直列に接続する構成によっても実現可能である(直列印加方式)。図示の例の場合、太陽電池ストリングの列の陽極側の端の太陽電池ストリングPV1に対して可変電圧源Vβが並列接続され、陰極側の端の太陽電池ストリングPV5に対して可変電圧源Vαが並列接続され、ここで、可変電圧源Vαの保持電圧は、太陽電池ストリングPV5に保持させるべき電圧に設定され、可変電圧源Vβの保持電圧は、太陽電池ストリングPV1に保持させるべき電圧に設定される。そうすると、第一のスイッチング手段群Mα1〜2の両端の電圧は、
Vout−V5=V1+V2+V3+V4
に保持され、第二のスイッチング手段群Mβ1〜2の両端の電圧は、
Vout−V1=V2+V3+V4+V5
に保持され、図3(A)の場合と同様となる。
図5の回路構成を、図8(A)に例示の如き太陽電池モジュールに適用する場合、実際の回路要素の配置に於いて、可変電圧源Vα、Vβは、N番目(図では5番目)、1番目の太陽電池ストリングに対して、その両端に対して回路要素を並列に接続する必要があるため、ケーブルを太陽電池ストリングの全長に架渡すように配置する構成が存在することとなる。しかしながら、かかるケーブルの配置構成は、これらの太陽電池ストリングに対してのみであり、太陽電池ストリングの全てに対してその全長にケーブルを架渡すように配置構成に比べれば、必要なケーブルの総量は大幅に低減されることとなる。Nが偶数の場合、第一のスイッチング手段群の両端の電圧は、出力電圧に一致し、かかる電圧の保持は、出力電圧を保持する手段によって達成されることとなるので、可変電圧源Vαは設けられない。
かくして、上記の本発明の装置の一連の構成に於いては、端的に述べれば、太陽電池ストリングの電圧を調節するための手段が、第一の電圧保持手段群(Uαi)と、第二の電圧保持手段群(Uβi)とに分割された新規な回路構成が採用される。かかる回路構成の場合、直列接続された太陽電池セルの列が所定の数毎、即ち、太陽電池ストリング単位にて折り返した構成であるときには、第一の電圧保持手段群(Uαi)と、第二の電圧保持手段群(Uβi)との構成要素の殆どが、それぞれ、別々の片方の側へ分かれて、太陽電池ストリングへ接続されることとなり、一つの太陽電池ストリングの全長に亘って架渡されるケーブルの数が大幅に低減されることとなる。
なお、本発明の装置は、直列接続された太陽電池群の発電動作点制御のために利用可能な構成の選択肢を増やすものであり、直列接続された太陽電池ストリング単位で折り返した構成の太陽電池モジュール以外の構成に適用されてもよいことは理解されるべきである。例えば、太陽電池モジュールの配置される場所によっては、全てのセルに並列に電圧調節回路要素を並列に接続することが困難であり、本発明の回路構成の方が、その回路要素の配置が容易である場合などは、太陽電池モジュールが太陽電池ストリング単位で折り返した構成であるか否かによらず、本発明の装置が適用されてよく、そのような場合も、本発明の範囲に
以上の説明は、本発明の実施の形態に関連してなされているが、当業者にとつて多くの修正及び変更が容易に可能であり、本発明は、上記に例示された実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の概念から逸脱することなく種々の装置に適用されることは明らかであろう。

Claims (9)

  1. N個(Nは、3以上の整数)の太陽電池ユニットが直列接続されてなる太陽電池モジュールのための発電動作点制御回路装置であって、
    前記直列接続された太陽電池ユニットの列の陽極側の末端と陰極側の末端とにそれぞれ接続される陽極側出力端子と陰極側出力端子とから成る一対の出力端子と、
    前記一対の出力端子間の電圧を保持するための出力電圧保持手段と、
    前記一対の出力端子の間にて、直列に接続される前記太陽電池ユニットの各々の電極端子に接続される複数の電極用接続端子と、
    前記一対の出力端子の間にて、前記N個の太陽電池ユニットのうちの、前記陽極側出力端子から数えて2k+1番目と2k+2番目(kは、前記Nが奇数のとき、0から(N−3)/2までの整数であり、前記Nが偶数のとき、0から(N−2)/2までの整数)の互いに直列接続された太陽電池ユニットの組の各々に対して、前記2k+1番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陰極側の電極用接続端子を介して並列に接続されて前記2k+1番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陰極側との間の電圧を保持するための電圧保持手段を含む第一の電圧保持手段群と、
    前記一対の出力端子の間にて、前記Nが奇数のとき、前記N個の太陽電池ユニットのうちの、前記陽極側出力端子から数えて2k+2番目と2k+3番目(kは、0から(N−3)/2までの整数)の互いに直列接続された太陽電池ユニットの組の各々に対して、前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+3番目の太陽電池ユニットの陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続されて前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+3番目の太陽電池ユニットの陰極側との間の電圧を保持するための電圧保持手段を含み、前記Nが偶数のとき、前記N個の太陽電池ユニットのうちの、前記陽極側出力端子から数えて2k+2番目と2k+3番目(kは、0から(N−4)/2までの整数)の太陽電池ユニットの組の各々に対して、前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+3番目の太陽電池ユニットの陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続されて前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+3番目の太陽電池ユニットの陰極側との間の電圧を保持するための電圧保持手段と、N番目又は1番目の太陽電池ユニットに対して該N番目又は1番目の太陽電池ユニットの陽極側と陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続されて該N番目又は1番目の太陽電池ユニットの陽極側と陰極側との間の電圧を保持するための電圧保持手段とを含む第二の電圧保持手段群と、を含む装置。
  2. 請求項1の装置であって、
    前記一対の出力端子の間の出力電圧が前記直列接続されたN個の太陽電池ユニットの各々の最大電力点に於ける電圧の総和となるよう保持され、
    前記第一の電圧保持手段群の電圧保持手段の各々の保持電圧が、前記電圧保持手段の各々に並列に接続された対応する前記互いに直列接続された太陽電池ユニットの組の太陽電池ユニットの各々の最大電力点に於ける電圧の総和となるよう保持され、
    前記第二の電圧保持手段群の電圧保持手段の各々の保持電圧が、前記電圧保持手段の各々に並列に接続された対応する前記互いに直列接続された太陽電池ユニットの組の太陽電池ユニットの各々の最大電力点に於ける電圧の総和又は対応する前記太陽電池ユニットの最大電力点に於ける電圧となるよう保持される装置。
  3. 請求項1又は2の装置であって、前記太陽電池ユニットが一列に配置されて直列接続された複数の太陽電池セルから成る太陽電池ストリングであり、直列接続されたN個の前記太陽電池ストリングが、該太陽電池ストリングの長手方向に対して垂直な方向に沿って配列され、隣接する太陽電池ストリングの陽極と陰極との方向が互いに逆向きとなっている装置。
  4. 請求項1乃至3の装置であって、前記N個が4以上の整数であり、
    前記第一の電圧保持手段群が、
    前記一対の出力端子の間にて、前記N個の太陽電池ユニットのうちの、前記陽極側出力端子から数えて2k+1番目と2k+2番目(kは、前記Nが奇数のとき、0から(N−3)/2までの整数であり、前記Nが偶数のとき、0から(N−2)/2までの整数)の互いに直列接続された太陽電池ユニットの組の各々に対して、前記2k+1番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陰極側との電極用接続端子を介して、並列に接続されるコンデンサを含み、これらのコンデンサが直列に接続されている第一のコンデンサ群と、
    前記第一のコンデンサ群のコンデンサの各々に対して、インダクタを介して並列に接続されて、前記コンデンサに接続された一対の前記電極用接続端子の間を選択的に互いに導通するスイッチング手段を含み、これらのスイッチング手段が直列に接続されている第一のスイッチング手段群と、
    前記第一のスイッチング手段群の両端の電圧を前記第一のコンデンサ群の両端間にて直列接続された太陽電池ユニットの発電電圧に保持する第一の可変電圧源と、
    前記第一のスイッチング手段群に於いて、複数の前記スイッチング手段が同一の所定の周期にて、それぞれ、互いに異なる時期に、前記接続された一対の電極用接続端子の間の導通を遮断し、且つ、常に、前記スイッチング手段の一つが対応する前記接続された一対の電極用接続端子の間の導通を遮断し、その他の前記スイッチング手段が、対応する前記接続された一対の電極用接続端子の間を導通するよう前記スイッチング手段の導通を制御する第一のスイッチング制御手段と
    を含み、
    前記第二の電圧保持手段群が、
    前記Nが奇数のとき、前記N個の太陽電池ユニットのうちの、前記陽極側出力端子から数えて2k+2番目と2k+3番目(kは、0から(N−3)/2までの整数)の太陽電池ユニットの組の各々に対して、前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+3番目の太陽電池ユニットの陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続されるコンデンサを含み、これらのコンデンサが直列に接続されており、前記Nが偶数のとき、前記N個の太陽電池ユニットのうちの、前記陽極側出力端子から数えて2k+2番目と2k+3番目(kは、0から(N−4)/2までの整数)の太陽電池ユニットの組の各々に対して、前記2k+2番目の太陽電池ユニットの陽極側と前記2k+3番目の太陽電池ユニットの陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続されるコンデンサと、N番目又は1番目の太陽電池ユニットに対して該N番目又は1番目の太陽電池ユニットの陽極側と陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続されるコンデンサとを含み、これらのコンデンサが直列に接続されている第二のコンデンサ群と、
    前記第二のコンデンサ群のコンデンサの各々に対して、インダクタを介して並列に接続されて、前記コンデンサに接続された一対の前記電極用接続端子の間を選択的に互いに導通するスイッチング手段を含み、これらのスイッチング手段が直列に接続されている第二のスイッチング手段群と、
    前記第二のスイッチング手段群の両端の電圧を前記第二のコンデンサ群の両端間にて直列接続された太陽電池ユニットの発電電圧に保持する第二の可変電圧源と
    前記第二のスイッチング手段群に於いて、複数の前記スイッチング手段が前記同一の所定の周期にてそれぞれ、互いに異なる時期に、前記接続された一対の電極用接続端子の間の導通を遮断し、且つ、常に、前記スイッチング手段の一つが対応する前記接続された一対の電極用接続端子の間の導通を遮断し、その他の前記スイッチング手段が、対応する前記接続された一対の電極用接続端子の間を導通するよう前記スイッチング手段の導通を制御する第二のスイッチング制御手段と
    を含む装置。
  5. 請求項4の装置であって、
    前記第一のスイッチング手段群に於ける前記スイッチング手段の各々の前記所定の周期に対する前記接続された一対の電極用接続端子の間の導通を遮断する時間幅の比が、前記第一の可変電圧源による保持電圧に対する前記スイッチング手段の各々の対応する前記太陽電池ユニットの組の発電電圧の総和の比となるように制御され
    前記第二のスイッチング手段群に於ける前記スイッチング手段の各々の前記所定の周期に対する前記接続された一対の電極用接続端子の間の導通を遮断する時間幅の比が、前記第二の可変電圧源による保持電圧に対する前記スイッチング手段の各々の対応する前記太陽電池ユニットの組の発電電圧の総和の比となるように制御される装置。
  6. 請求項4又は5の装置であって、前記Nが奇数であるとき、前記第一の可変電圧源が前記第一のスイッチング手段群の両端に並列に接続されて、前記第一のスイッチング手段群の両端間に対して並列接続された太陽電池ユニットの発電電圧の総和に等しい電圧を前記第一のスイッチング手段群の両端間に印加する可変電圧源であり、前記第二の可変電圧源が前記第二のスイッチング手段群の両端に並列に接続されて、前記第二のスイッチング手段群の両端間に対して並列接続された太陽電池ユニットの発電電圧の総和に等しい電圧を前記第二のスイッチング手段群の両端間に印加する可変電圧源である装置。
  7. 請求項4又は5の装置であって、前記Nが偶数であるとき、前記第一の可変電圧源が前記出力電圧保持手段であり、前記N個の太陽電池ユニットの発電電圧の総和に等しい電圧を印加する可変電圧源であり、前記第二の可変電圧源が前記第二のスイッチング手段群の両端に並列に接続されて、前記第二のスイッチング手段群の両端間に対して並列接続された太陽電池ユニットの発電電圧の総和に等しい電圧を前記第二のスイッチング手段群の両端間に印加する可変電圧源である装置。
  8. 請求項4又は5の装置であって、前記Nが奇数であるとき、前記第一の可変電圧源が前記陽極側出力端子から数えてN番目又は1番目の太陽電池ユニットの陽極側と陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続され、前記N番目又は1番目の太陽電池ユニットの発電電圧と等しい電圧を印加する可変電圧源であり、前記第二の可変電圧源が前記陽極側出力端子から数えて1番目の太陽電池ユニットの陽極側と陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続され、前記1番目の太陽電池ユニットの発電電圧と等しい電圧を印加する可変電圧源である装置。
  9. 請求項4又は5の装置であって、前記Nが偶数であるとき、前記第一の可変電圧源が前記出力電圧保持手段であり、前記N個の太陽電池ユニットの発電電圧の総和に等しい電圧を印加する可変電圧源であり、前記第二の可変電圧源が前記陽極側出力端子から数えて1番目の太陽電池ユニットの陽極側と陰極側との電極用接続端子を介して並列に接続され、前記1番目の太陽電池ユニットの発電電圧と等しい電圧を印加する可変電圧源である装置。
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