JP2017058651A - ベルト制御装置、ベルト装置、中間転写装置、転写装置及び画像形成装置 - Google Patents

ベルト制御装置、ベルト装置、中間転写装置、転写装置及び画像形成装置 Download PDF

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功樹 穂積
Koki Hozumi
功樹 穂積
杉本 奈緒美
Naomi Sugimoto
奈緒美 杉本
菊地 尚志
Hisashi Kikuchi
尚志 菊地
佐伯 和親
Kazuchika Saeki
和親 佐伯
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Abstract

【課題】ベルトの軸方向の移動によりベルトの軸方向端部が突き当たり、ベルトとともに軸方向に移動するベルト突き当て部材を備える構成で、ベルトの座屈や乗り上げを防止できるベルト制御装置、ベルト装置、中間転写装置、転写装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】ベルトである中間転写ベルト3の軸方向端部が突き当たり、中間転写ベルト3とともに軸方向に移動するベルト突き当て部材であるベルト寄り従動部材30を備えるベルト制御装置であるベルト位置補正機構50において、中間転写ベルト3が第一支持回転体であるテンションローラ5に巻き付いている部分の軸方向の端部近傍における中間転写ベルト3の外周面に近接、または、接触して対向するベルト外周面対向部材押さえ部材37を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベルト制御装置、ベルト装置、中間転写装置、転写装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、複数のローラに掛け渡されて走行するベルトを備えるベルト装置として、複数のローラのうち少なくとも一のローラの軸方向へのベルトの移動を制御するベルト制御装置を備えたものが知られている。
例えば、特許文献1には、ベルトが軸方向に移動するベルト寄りが生じた際に、ローラの一つを他のローラに対して傾斜させ、ベルト寄りの移動方向とは逆方向にベルトを移動させる力を作用させるベルト制御装置が記載されている。
このベルト制御装置は、ベルトの軸方向の移動によりベルトの軸方向端部が突き当たり、ベルトとともに軸方向に移動するベルト突き当て部材を備える。さらに、このベルト突き当て部材の軸方向の移動量に応じて、ローラを傾斜させるローラ傾斜機構を備える。そして、ベルト寄りの移動方向へベルトを移動させる力と、ローラの傾斜によるベルト寄りの移動方向とは逆方向にベルトを移動させる力とが釣り合う状態でベルトが軸方向に移動しなくなり、ベルトの軸方向への移動を制御する。
しかしながら、ベルトに対してベルト寄りが生じる方向に作用する力が過剰になると、ベルトがベルト突き当て部材に突き当たった際に、ベルトが座屈したり、突き当て部材にベルトが乗り上がったりする問題が生じるおそれがある。
このような問題は、ベルト突き当て部材を備えるベルト制御装置であれば、ベルト突き当て部材の軸方向の移動によってローラの一つを他のローラに対して傾斜させるベルト制御装置に限らず生じ得る問題である。
例えば、ベルト突き当て部材を軸方向内側に付勢する付勢手段を備え、ベルト寄りの移動方向へベルトを移動しようとする力と、付勢手段の付勢力とが釣り合う状態で、ベルトが軸方向に移動しなくなる構成であっても、前記問題は生じ得る。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、複数の支持回転体に掛け渡されて前記複数の支持回転体の回転とともに走行するベルトの、前記複数の支持回転体のうちの一つである第一支持回転体の軸方向への移動を制御するものであって、前記ベルトの前記軸方向の少なくとも一方の端部の外側に、前記ベルトの前記軸方向の移動により前記ベルトの軸方向端部が突き当たり、前記ベルトとともに前記軸方向に移動するベルト突き当て部材を備えるベルト制御装置において、前記ベルトが前記第一支持回転体に巻き付いている部分の前記軸方向の端部近傍における前記ベルトの外周面に近接、または、接触して対向するベルト外周面対向部材を備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、ベルトの軸方向の移動によりベルトの軸方向端部が突き当たり、ベルトとともに軸方向に移動するベルト突き当て部材を備える構成で、ベルトの座屈や乗り上げを防止できる、という優れた効果がある。
中間転写装置の概略断面図。 プリンタの概略構成図。 組み付け直後のベルト位置補正機構を手前側から見た模式図。 ベルト寄り規制後のベルト位置補正機構を手前側から見た模式図。 中間転写装置の概略側面図。 組み付け直後のベルト位置補正機構の拡大断面図。 ベルト寄り規制後のベルト位置補正機構の拡大断面図。 二つのローラの回転軸が平行な状態の中間転写装置の説明図、(a)は斜視図、(b)は上面図。 二つのローラの回転軸が傾斜した状態の中間転写装置の説明図(a)は斜視図、(b)は上面図。 軸傾斜部材の説明図。 押さえ部材を取り付けた軸傾斜部材の説明図。 押さえ部材ホルダーの説明図。 実施形態の中間転写ベルトと押さえ部材とを軸方向から見たときの模式図、(a)は組み付け直後の説明図、(b)はベルト寄り規制後の説明図。 変形例1の押さえ部材を取り付けた軸傾斜部材の説明図。 変形例1の押さえ部材ホルダーの説明図。 変形例1の中間転写ベルトと押さえ部材とを軸方向から見たときの模式図、(a)は組み付け直後の説明図、(b)はベルト寄り規制後の説明図。 軸傾斜部材及び傾斜部回転防止部材を軸方向から見た断面図。 フレームに傾斜部回転防止部材を接合した構成の軸傾斜部材及び傾斜部回転防止部材を軸方向から見た断面図、(a)は組み付け直後の説明図、(b)は駆動時の説明図。 変形例2の中間転写装置の概略断面図、(a)は、組み付け直後の説明図、(b)は、ベルト寄りが生じた状態の説明図。 押さえ部材幅が移動可能幅よりも小さい設定の中間転写装置の概略断面図、(a)は、組み付け直後の説明図、(b)は、ベルト寄りが生じた状態の説明図。 押さえ部材を備えないベルト位置補正機構の拡大断面図。
以下、本発明を適用した画像形成装置の一例として、電子写真方式のカラープリンタ(以下、単にプリンタ100という)の実施形態について説明する。
まず、プリンタ100の基本的な構成について説明する。図2は、実施形態に係るプリンタ100を示す概略構成図である。このプリンタ100は、タンデム型のカラープリンタであり、本体筐体101内に配置された第一乃至第四の四つの像担持体としての感光体1(a〜d)を備える。
四つの感光体1の上方には、ベルト部材として中間転写ベルト3を備えるベルト装置である中間転写装置60を備える。
四つの感光体1(a〜d)上には、互いに異なる色のトナー像がそれぞれ形成される。本実施形態の四つの感光体1(a〜d)には、それぞれブラックトナー像、シアントナー像、マゼンタトナー像およびイエロートナー像がそれぞれ形成される。なお、図2に示した感光体1(a〜d)はドラム状に形成されているが、感光体としては複数のローラに巻き掛けられて回転駆動される無端ベルト状の感光体を用いることもできる。
第一乃至第四の感光体1(a〜d)に対向して中間転写体としての中間転写ベルト3が配置されており、図2に示す状態では、四つの感光体1(a〜d)は、中間転写ベルト3の表面に接触している。図2に示す中間転写ベルト3は、二次転写対向ローラ4、テンションローラ5、バックアップローラ6、入口ローラ7に巻き掛けられている。これらの支持ローラのうちの一つである二次転写対向ローラ4が駆動源によって駆動される駆動ローラとして構成され、この二次転写対向ローラ4の駆動により中間転写ベルト3が図2中の矢印A方向に回転駆動される。
中間転写ベルト3は、多層構造、単層構造のいずれでもよいが、多層構造であればベース層を例えば伸びの少ないフッ素樹脂やPVDFシート、ポリイミド系樹脂でつくり、表面をフッ素系樹脂等の平滑性のよいコート層で被ってなるものが好ましい。また、単層であればPVDF、PC、ポリイミド等の材質を用いるものがよい。
感光体1へのトナー像の形成と、各トナー像の中間転写ベルト3への転写とは、四つの感光体1(a〜d)において実質的にすべて同一であり、形成されるトナー像の色が異なるだけである。このため、四つの感光体1(a〜d)のうち、中間転写ベルト3の表面移動方向最上流側に配置されたイエロー用感光体1dへのイエロートナー像を形成と中間転写ベルト3への転写とについてだけを説明する。
イエロー用感光体1dは、図2中の矢印Cに示すように図2中の時計方向に回転駆動され、このときイエロー用感光体1d表面に除電装置からの光が照射され、イエロー用感光体1dの表面電位が初期化される。初期化されたイエロー用感光体1dの表面は帯電装置8によって所定の極性(本実施形態ではマイナス極性)に一様に帯電される。このように帯電されたイエロー用感光体1dの表面に、露光装置9から出射する光変調されたレーザービームLが照射され、イエロー用感光体1dの表面に書き込み情報に対応した静電潜像が形成される。図2に示したプリンタ100では、レーザービームを出射するレーザー書き込み装置よりなる露光装置9が用いられているが、LEDアレイと結像手段を有する露光装置などを用いることもできる。
イエロー用感光体1dに形成された静電潜像は、イエロー用の現像装置10によってイエロートナー像として可視像化される。一方、中間転写ベルト3の内側には、中間転写ベルト3を挟んでイエロー用感光体1dに対向した位置にイエロー用転写ローラ11dが配置されている。このイエロー用転写ローラ11dが中間転写ベルト3の裏面に接触し、イエロー用感光体1dと中間転写ベルト3との適正な転写ニップが形成される。
イエロー用転写ローラ11dには、イエロー用感光体1d上に形成されたトナー像のトナー帯電極性とは逆極性(本実施形態ではプラス極性)の転写電圧が印加される。これにより、イエロー用感光体1dと中間転写ベルト3との間に転写電界が形成され、イエロー用感光体1d上のイエロートナー像が、イエロー用感光体1dと同期して回転駆動される中間転写ベルト3上に静電的に転写される。イエロートナー像を中間転写ベルト3に転写した後のイエロー用感光体1d表面に付着する転写残トナーは、イエロー用のクリーニング装置12によって除去され、イエロー用感光体1dの表面が清掃される。
同様にして、他の三つの感光体1(c、b、a)には、マゼンタトナー像、シアントナー像およびブラックトナー像がそれぞれ形成され、その各色のトナー像は、イエロートナー像の転写された中間転写ベルト3上に順次重ねて静電転写される。
プリンタ100は、四色のトナーを使うフルカラーモードと黒単色のみを使う黒単色モードの二種類の駆動モードがある。フルカラーモード時には、中間転写ベルト3と四つの感光体1(a〜d)が接触して、四色のトナー像が中間転写ベルト上に転写される。
一方、黒単色モードでは、黒用感光体1aのみが中間転写ベルト3に接触し、ブラックトナーのみが中間転写ベルト3に転写される。このとき、シアン用、マゼンタ用、及び、イエロー用の三つの感光体1(b〜d)と中間転写ベルト3とは接触しておらず、接離機構により三つの一次転写ローラ11(b〜d)が感光体1(b〜d)から離間する。その際、シアン用、マゼンタ用、及び、イエロー用の三つの感光体1(b〜d)から中間転写ベルト3を確実に離間させるために、バックアップローラ6を移動させて、中間転写ベルト3のプロファイルを変化させる。
本体筐体101の下部には、図2に示すように、給紙装置14が配置されている。給紙装置14は、給紙ローラ15の回転によって、記録媒体である記録紙Pが図2中の矢印B方向に送り出される。送り出された記録紙Pは、レジストローラ対16に突き当たり、一旦停止する。
中間転写ベルト3における二次転写対向ローラ4に巻き掛けられた部分と、これに対向配置された二次転写部材である二次転写ローラ17とは接触する。この接触部によって二次転写ニップを形成する。レジストローラ対16に突き当たった記録紙Pは、所定のタイミングで二次転写ニップに搬送される。このとき、二次転写ローラ17には所定の転写電圧が印加され、これによって中間転写ベルト3上に重ねて転写されたトナー像が記録紙Pに二次転写される。
トナー像が二次転写された記録紙Pは、さらに上方に搬送されて定着装置18を通り、このとき記録紙P上のトナー像が定着装置18での熱と圧力との作用により定着される。定着装置18を通過した記録紙Pは、排紙部に設けられた排紙ローラ対19によりプリンタ100の外に排出される。
トナー像を記録紙Pに転写した後の中間転写ベルト3には多少のトナーが転写残トナーとして残留するが、この転写残トナーはベルトクリーニング装置20によって中間転写ベルト3から除去される。本実施形態におけるベルトクリーニング装置20では、ウレタン等で構成されたブレード形状のクリーニングブレード21を用いており、クリーニングブレード21を中間転写ベルト3の表面移動方向に対してカウンタ方向に当接させている。ベルトクリーニング装置20としては、適宜様々な種類のものを用いることが可能であり、例えば、ベルトクリーニング装置20を静電式のものとしても良い。
従来の画像形成装置では、潜像担持体、中間転写体、記録媒体搬送部材あるいは画像定着部材等として様々な無端状ベルトが用いられている。この種の無端状ベルトは、少なくとも二本のローラに張架された状態で一定方向に走行するように構成されている。そして、無端状ベルトの材質等の問題や関係部品の精度、あるいは関係部品の経年劣化等に起因して、ベルトの走行方向とは直交する方向へ寄っていってしまう所謂ベルト寄りの問題があった。このベルト寄りが発生してしまうと、記録紙等の記録媒体への転写像の位置ズレや、ベルトが張架ローラから外れることによるベルト破損等の問題が生じてしまうので、ベルト寄りを防止ないし補正する必要が生じる。
そこで、ベルト寄り方向の移動を検知部材により検知し、その検知結果を基にベルトが張架されているローラをローラ変位部材により変位させ、ベルトの移動を補正、防止する方法が従来から提案されている。
例えば、張架ローラの少なくとも一端部が、ベルトの加圧方向と直交する方向に移動自在に保持しベルト蛇行を補正する蛇行補正ローラを有する構成がある。この構成では、蛇行補正ローラの少なくとも一端部に軸方向に沿って移動自在に配設され、ベルトの端部に当接する面と、蛇行補正ローラ軸方向に沿って外径が変化する傾斜面を有する回転体とを有する。そして、回転体の外周面に当接するよう配置された固定ガイド部材を有する。このような構成のベルト蛇行補正装置では蛇行したベルトの端部が回転体に接触し、ベルトの蛇行により回転体が移動することで、蛇行補正ローラが傾斜することにより蛇行が補正される。
しかし、上述のベルト蛇行の補正方法の場合、次のような問題が発生する。すなわち、低コスト化の目的の為、材料費低減を狙ってベルトの厚みを薄くすることがある。その場合、ベルトが軸方向に移動してベルト端部と当接する面に接触した際、ベルト端部が大きく座屈して破損する。これにより、ベルトの破損や、ベルト装置自体の故障が発生してしまう問題があった。
本実施形態のベルト装置である中間転写装置60は、厚みの薄いベルトを用いても、ベルトが端部に寄り、突き当て部材に当接した際にもベルトの座屈を防止し、異常なく蛇行補正をすることによってベルトの長寿命化を実現するものである。
本実施形態のテンションローラ5及び中間転写ベルト3の具体構成の一例を以下に示す。
テンションローラの外径:φ26.18[mm]
テンションローラの材質:アルミニウム
中間転写ベルトの材質:PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)
中間転写ベルトのヤング率:2500[MPa]
中間転写ベルトのMIT耐揉試験による耐折回数:5000[回]以上
中間転写ベルトの厚み:50[μm]
中間転写ベルトの線速:256[mm/s]
中間転写ベルトのベルトテンション:1.3[N/cm]
なお、MIT耐揉試験による耐折回数測定方法としては、JIS−P8115に準拠する。測定条件としては、幅15[mm]のサンプルに対して、荷重1[kgf]、屈曲角度135[°]、屈曲速度175[回/分]の条件にて測定した。
次に、中間転写ベルト3を備えた中間転写装置60におけるベルト寄り規制手段であるベルト位置補正機構50の構成及び動作について説明する。
図3及び図4は、ベルトクリーニング装置20を取り外した状態の中間転写装置60におけるベルト位置補正機構50の概略説明図である。本実施形態のベルト位置補正機構50は、中間転写ベルト3を支持する一つの支持ローラであるテンションローラ5の回転軸を傾斜させることで、中間転写ベルト3のベルト寄り範囲を所定の規制範囲内に規制する軸傾斜手段としての軸傾斜機構で構成されている。
図3は、組み付け直後における中間転写装置60のベルト位置補正機構50を、テンションローラ5の軸方向から(図2中の手前側から)見たときの模式図である。図4は、ベルト寄り規制後におけるベルト位置補正機構50を、テンションローラ5の軸方向から(図2中の手前側から)見たときの模式図である。
図5は、中間転写装置60を図3中の左側から見た概略側面図であり、図1は、図3中のD−D断面における中間転写装置60の概略断面図である。
図6は、図1に示すベルト位置補正機構50の右側端部を拡大した拡大断面図である。図7は、図1中のテンションローラ軸5aの右側が下方に変位し、テンションローラ5が傾斜した状態のベルト位置補正機構50の右側端部を拡大した拡大断面図である。
図1に示すように、テンションローラ5の端部にテンションローラ5の回転軸と同軸であるテンションローラ軸5aを有している。テンションローラ軸5aはテンションローラ5より直径が短い円柱の形状をしており、テンションローラ5と接合されている。また、ベルト位置補正機構50は、テンションローラ軸5aに沿って軸方向内側から順に、ベルト寄り従動部材30、軸傾斜部材31、フレーム35及びローラ軸支持部材34を備える。テンションローラ軸5aは、これらの部材を貫通している。テンションローラ軸5aの軸方向両端は、それぞれ、テンションローラ軸受部材33を介してローラ軸支持部材34に支持されている。
ベルト位置補正機構50のベルト寄り従動部材30及び軸傾斜部材31は、テンションローラ軸5aに対してその軸方向には自由に移動可能である。一方、テンションローラ軸5aの軸方向に対して直交する方向については、ベルト寄り従動部材30及び軸傾斜部材31が、テンションローラ軸5aとともに移動する構成となっている。
中間転写装置60は板材からなるフレーム35を備え、テンションローラ軸5a、ベルト寄り従動部材30及び軸傾斜部材31が移動してもフレーム35が移動しないように、フレーム35は本体筐体101に固定されている。また、フレーム35は、その軸方向外側の面よりも軸方向外側に向けて、支持部材回転軸36と、フレーム側スプリング固定部35aとが突き出している。さらに、フレーム35は、テンションローラ軸5aや後述する傾斜部回転防止部材47が貫通するフレーム開口部35fを備える。テンションローラ軸5aや傾斜部回転防止部材47は、後述するテンションスプリング52の付勢力及びこれに抗する力と、支持部材付勢スプリング40の付勢力及びこれに抗する力とによって、テンションローラ5の回転軸に直交する方向に変位する。フレーム開口部35fは、このような変位が生じても、テンションローラ軸5a及び傾斜部回転防止部材47とフレーム35とが干渉しない形状となっている。
支持部材回転軸36は、フレーム35に対してローラ軸支持部材34を図3中の矢印G方向に回動自在に支持する軸部材である。フレーム側スプリング固定部35aには、ローラ軸支持部材34に付勢力を作用させる支持部材付勢スプリング40の一端が固定されている。この支持部材付勢スプリング40の他端はローラ軸支持部材34の支持部材側スプリング固定部34aに固定されている。
テンションローラ軸5aの両端に配置された二つのローラ軸支持部材34は、それぞれ、支持部材付勢スプリング40によって、支持部材回転軸36を中心に図3中の時計回り方向に回転するように付勢されている。
ローラ軸支持部材34が支持部材回転軸36を中心に回動することにより、テンションローラ軸受部材33を介してローラ軸支持部材34に支持されているテンションローラ軸5aの軸方向端部が上下方向に変位する。
二つのローラ軸支持部材34は、軸受スライド長穴34bを備え、テンションローラ軸5aを軸受けするテンションローラ軸受部材33を、ローラ軸支持部材34の回転中心から径方向(図3中の矢印H方向)にスライド可能に支持している。テンションローラ軸受部材33は、テンションスプリング52により、ローラ軸支持部材34に対して、ローラ軸支持部材34の回転中心から二次転写対向ローラ4とは反対側の径方向外側(図3中の左側)に向けて付勢されている。これにより、テンションローラ5は、常に二次転写対向ローラ4から離れる方向への付勢力を受け、二次転写対向ローラ4及びテンションローラ5を含む複数の支持ローラに張架される中間転写ベルト3に所定のテンションを付与することができる。
図6に示すように、テンションローラ5とテンションローラ軸受部材33との間のテンションローラ軸5a上には、支持回転体傾斜手段を構成する、ベルト寄り従動部材30と軸傾斜部材31とが設けられている。ベルト寄り従動部材30がテンションローラ5の軸方向外側に配置され、軸傾斜部材31はベルト寄り従動部材30のさらに軸方向外側に配置されている。ベルト寄り従動部材30は、テンションローラ5よりも外径が小さい円筒部分30bの軸方向外側に、テンションローラ5よりも外径が大きいフランジ部30aを備える。中間転写ベルト3にベルト寄りが生じたときには、フランジ部30aの軸方向内側の面に中間転写ベルト3の幅方向端部が突き当たる構成となっている。
次に、本実施形態の中間転写装置60におけるベルト位置補正機構50の動作について説明する。
駆動ローラである二次転写対向ローラ4が回転を始めると、中間転写ベルト3が巻き掛けられた従動ローラであるテンションローラ5も回転を始める。このとき、中間転写ベルト3の端部、または、端部近傍が、ベルト寄り従動部材30に接触している場合は、ベルト寄り従動部材30も回転を始める。
この状態において、部材間の平行度等の影響により、中間転写ベルト3にベルト幅方向の図6中の右側へ移動するベルト寄りが生じると、中間転写ベルト3の幅方向の右側端部がフランジ部30aに当接する。この当接する力を受けて、ベルト寄り従動部材30はテンションローラ軸5aに沿って軸方向外側(図6中の右側)へ移動する。ベルト寄り従動部材30がテンションローラ軸5aに沿って軸方向外側へ移動すると、ベルト寄り従動部材30に対してテンションローラ軸5aの更に外側には配置されている軸傾斜部材31がベルト寄り従動部材30によって軸方向外側に向けて押圧される。これにより、軸傾斜部材31もテンションローラ軸5aに沿って軸方向外側へ移動する。
図6に示すように、軸傾斜部材31は上部にテンションローラ軸5aに対して傾斜した傾斜面31fを備える。この傾斜面31fには、テンションローラ軸5aの軸方向外側(図6中の右側)から、フレーム35の傾斜面当接部35cが当接している。軸傾斜部材31が設けられている位置に対して更に軸方向外側(図6中右側)のテンションローラ軸5aの端部は、上述したように、テンションローラ軸受部材33を介して、ローラ軸支持部材34に支持されている。また、ローラ軸支持部材34は支持部材付勢スプリング40によって支持部材回転軸36を中心に図3中の時計回り方向に回転するように付勢されているため、テンションローラ軸5aの端部は、図6中の上方に向かう付勢力を受けている。
軸傾斜部材31は、傾斜面31fの下端に連続し、テンションローラ軸5aに沿う方向に延在する被ストッパ面31bを備える。ベルト寄り従動部材30のフランジ部30aに中間転写ベルト3の幅方向端部が当接していない状態では、支持部材付勢スプリング40の付勢力により、上方に移動しようとする軸傾斜部材31の被ストッパ面31bがフレーム35のストッパ面35dに突き当たる。このため、軸傾斜部材31の被ストッパ面31bとフレーム35のストッパ面35dとが当接する位置で、軸傾斜部材31の傾斜面31fとフレーム35の傾斜面当接部35cとの当接位置が規制される。よって、フレーム35の傾斜面当接部35cが軸傾斜部材31の傾斜面31fの下端部分に当接した状態で各部材の位置関係が保持される。
この状態から、中間転写ベルト3が、上述したように、ベルト幅方向について図1及び図6中の右側へ移動する力を受けると、ベルト寄り従動部材30のフランジ部30aに中間転写ベルト3の幅方向端部が接触する。さらに、中間転写ベルト3がベルト幅方向に移動すると、ベルト寄り従動部材30及び軸傾斜部材31がテンションローラ軸5aに沿って軸方向外側(図6中の右側)へ移動する。このとき、軸傾斜部材31の傾斜面31fに沿ってフレーム35の傾斜面当接部35cが相対的に移動する。これにより、軸傾斜部材31の傾斜面31fとフレーム35の傾斜面当接部35cとの当接位置が、傾斜面31fにおける上側へ変位しようとする。
その結果、中間転写ベルト3がベルト寄りによって移動する方向におけるテンションローラ軸5aの端部は、支持部材付勢スプリング40による上方に向かう付勢力に抗して押し下げられる。
一方、中間転写ベルト3がベルト寄りによって移動する方向とは逆側(図1中の左側)の中間転写ベルト3の端部は、ベルト寄り従動部材30のフランジ部30aに接触していない。このため、中間転写ベルト3が移動する方向とは逆側のテンションローラ軸5aの端部は、図6に示す状態と同様に、フレーム35の傾斜面当接部35cが軸傾斜部材31の傾斜面31fの下端部分に当接した状態で保持される。
したがって、中間転写ベルト3が移動する方向側(図1中の右側)のテンションローラ軸5aの端部は、他端側に対して相対的に押し下げられた状態となり、テンションローラ軸5aが傾斜して、図7に示す状態となる。
このようにして、このテンションローラ軸5aが傾斜するにつれて、中間転写ベルト3のベルト幅方向への移動速度が次第に遅くなり、最終的には、中間転写ベルト3がベルト幅方向逆向きに移動するようになる。その結果、中間転写ベルト3の幅方向位置が徐々に戻され、中間転写ベルト3は、ベルト寄りが収束する幅方向位置で安定走行することができる。これは、中間転写ベルト3のベルト寄りが逆向きに生じる場合でも同様である。
ここで、テンションローラ軸5aを傾けることにより、中間転写ベルト3のベルト寄りを戻すことができる原理について説明する。
図8は、テンションローラ5の回転軸(5d)と、二次転写対向ローラ4の回転軸(4d)とが平行な状態の中間転写装置60の説明図である。図8(a)は、複数の支持ローラのうち、テンションローラ5及び二次転写対向ローラ4のみを示した概略斜視図であり、図8(b)は、テンションローラ5近傍の概略上面図である。
図9は、図8の状態からテンションローラ軸5aの図8中の右側端部を下げて、テンションローラ5の回転軸(5d)を、二次転写対向ローラ4の回転軸(4d)に対して角度αだけ傾斜させた状態の中間転写装置60の説明図である。図9(a)は、複数の支持ローラのうち、テンションローラ5及び二次転写対向ローラ4のみを示した概略斜視図であり、図9(b)は、テンションローラ5近傍の概略上面図である。図9(a)では、テンションローラ5の回転軸(5d)を傾斜させる前のテンションローラ5及び中間転写ベルト3の位置を破線で示している。
なお、図1に示すように、本実施形態の中間転写ベルト3の幅は、テンションローラ5の軸方向の長さよりも長いが、図8及び図9では、便宜的にテンションローラ5の軸方向を長く表している。
図8及び図9中の矢印A1は、テンションローラ5に接触する前の中間転写ベルト3の移動方向を示し、図8及び図9中の矢印A2は、テンションローラ5に掛け回されて、テンションローラ5から分離した後の中間転写ベルト3の移動方向を示している。また、図8及び図9中の矢印Rは、中間転写ベルト3が掛け回されている部分におけるテンションローラ5の表面移動方向を示しており、中間転写ベルト3が掛け回されている部分では、テンションローラ5の表面は上方から下方に移動する。
また、二次転写対向ローラ4は、テンションローラ5に対して上流側で中間転写ベルト3を張架する支持ローラである。
中間転写ベルト3が回転すると、中間転写ベルト3の内周面とテンションローラ5の外周面との間の摩擦力によってテンションローラ5が回転する。このとき、中間転写ベルト3におけるテンションローラ5に掛け回されている部分では、テンションローラ5の周面の移動方向に沿う方向の力が作用する。
中間転写ベルト3を剛体であると仮定し、テンションローラ5との接触部に進入する前の中間転写ベルト3上の任意の一地点に注目する。ここで、テンションローラ5との接触部に進入する直前の中間転写ベルト3上の任意の一地点をベルト端部上の地点「E」とし、テンションローラ5との接触部から抜けた直後の中間転写ベルト3上の当該地点Eに対応する地点を地点「E’」とする。
二つの回転軸が平行な図8に示す状態では、テンションローラ5に接触する前の中間転写ベルト3の移動方向(矢印A1の方向)と、テンションローラ5の周面の移動方向(矢印Rの方向)とは、上方から見ると、図8(b)に示すように平行になる。このため、テンションローラ5に掛け回されている部分の中間転写ベルト3に対してテンションローラ軸5aに沿う方向の力は作用せず、上方から見ると中間転写ベルト3は矢印A1に平行に移動する。このとき、テンションローラ5との接触部に進入した地点「E」は、テンションローラ5の回転に伴いテンションローラ5の軸方向に移動することなくテンションローラ5の周面上を回転する。
そして、テンションローラ5から分離後の中間転写ベルト3の移動方向(矢印A2方向)は、上方から見ると、テンションローラ5に接触する前の中間転写ベルト3の移動方向(矢印A1方向)とは、逆向きで平行な方向となる。このため、図8(b)で示すように、テンションローラ5の近傍の中間転写ベルト3を上方から見ると、テンションローラ5から分離した後の中間転写ベルト3は、テンションローラ5に接触する前の中間転写ベルト3に下方で重なって隠れる位置関係となる。よって、地点「E」と、地点「E’」との間では、テンションローラ5の軸方向における位置にズレが生じることはない。この場合、中間転写ベルト3にベルト寄りは発生しない。
上述したように、図9は、テンションローラ5の回転軸が二次転写対向ローラ4の回転軸に対して傾斜角「α」で傾斜した状態である。図9に示す状態では、テンションローラ5に接触する前の中間転写ベルト3の移動方向(矢印A1の方向)と、テンションローラ5の周面の移動方向(矢印Rの方向)とは、上方から見ると、図9(b)に示すように傾斜した状態となる。このため、中間転写ベルト3がテンションローラ5に斜めに巻き付き、中間転写ベルト3に対して、図9中の矢印Fで示すように、テンションローラ軸5aに沿う方向の力が作用する。ここで、図9(b)のように上方から見たときの、テンションローラ5に接触する前の中間転写ベルト3の移動方向(矢印A1の方向)に対する、テンションローラ5の周面上での中間転写ベルト3の移動方向の傾きを「β」とする。このとき、テンションローラ5との接触部に進入した地点「E」は、テンションローラ5の周面上を距離「L」だけ移動する間に、テンションローラ5の軸方向(図9(b)中の左方向)に距離「Ltanβ」だけ移動する。
角度「β」は、上方から見たときの、テンションローラ5に接触する前の中間転写ベルト3の移動方向(矢印A1の方向)に対する、テンションローラ5の表面移動方向(矢印Rの方向)の傾斜が大きいほど大きくなる。また、この傾斜は、二次転写対向ローラ4の回転軸(4d)に対するテンションローラ5の回転軸(5d)の角度αが大きいほど、大きくなる。よって、中間転写ベルト3の寄り量(ベルト幅方向への移動速度)は、傾斜角αが大きいほど大きくなる。
すなわち、傾斜角αが大きければ大きいほど、中間転写ベルト3のベルト寄り量は増していき、小さければ小さいほど前記ベルト寄り量は減少する。したがって、例えば、図7に示すように、中間転写ベルト3が図7中右側に寄ろうとするベルト寄りが生じている場合、次のようになる。すなわち、このベルト寄りによって軸傾斜部材31がテンションローラ5の軸方向に沿って図7中の右側へ移動する。これにより、テンションローラ軸5aの図7中の右側端部が図7中下側へ下がり、中間転写ベルト3を図7中の左側へ戻そうとするベルト寄りを生じさせることができる。
そして、中間転写ベルト3にもともと生じていたベルト寄りと、テンションローラ軸5aが傾いたことで発生する中間転写ベルト3の逆向きのベルト寄りとが釣り合う位置に、中間転写ベルト3のベルト寄りを収束させることができる。この釣り合い位置で走行している中間転写ベルト3に対し、さらにどちらか一方へのベルト寄りが生じた場合でも、そのベルト寄りに応じてテンションローラ軸5aが傾くことで、再び、中間転写ベルト3のベルト寄りは、別の釣り合い位置で収束する。
このように、本実施形態における中間転写装置60のベルト位置補正機構50によれば、中間転写ベルト3のベルト幅方向への移動量に応じた傾きをテンションローラ軸5aに与えることで、中間転写ベルト3のベルト寄りを早期に収束させることができる。しかも、テンションローラ軸5aを傾かせるための駆動力には、中間転写ベルト3がベルト幅方向へ移動する力を利用するため、モータ等の駆動源を必要としない簡易な構成で実現できる。
次に、軸傾斜部材31の構成について説明する。
図10は、本実施形態における軸傾斜部材31の説明図である。図10(a)は、軸傾斜部材31を図6中の左側から見た背面図であり、図10(b)は、軸傾斜部材31を図6中の手前側から見た側面図である。また、図10(c)は、軸傾斜部材31を図6中の左手前上方から見た斜視図であり、図10(d)は、軸傾斜部材31を図6中の右手前上方から見た斜視図である。
軸傾斜部材31は、後述する押さえ部材ホルダー38を固定する押さえ部材位置決め突部31aと、傾斜面31fと、被ストッパ面31bと、を備える。傾斜面31fは、テンションローラ5に組み付けたときに、テンションローラ5の回転軸(5d)と重なる仮想軸を中心線とした円錐形の周面の一部をなすように形成された曲面で構成されている。また、被ストッパ面31bは、上記仮想軸を中心とした円柱形の周面の一部をなすように形成された曲面で構成されている。
傾斜面31fを曲面で構成している理由は二つある。
一つ目の理由は、テンションローラ軸5a回りに軸傾斜部材31が僅かに回転するような事態が生じても、二次転写対向ローラ4の回転軸(4d)に対するテンションローラ5の回転軸(5d)の傾き角が変化しないようにするためである。
二つ目の理由は、フレーム35の傾斜面当接部35cとの接触を点接触に近付けて、その接触点における摩擦を軽減するためである。これにより、テンションローラ軸5aに沿う方向の力が作用したときに、ベルト寄り従動部材30及び軸傾斜部材31が滑らかに動くことができる。このため、中間転写ベルト3の端部がベルト寄り従動部材30のフランジ部30aに当接したときの当接圧を低減でき、中間転写ベルト3の端部の劣化を抑制して中間転写ベルト3の寿命を延ばすことができる。
本実施形態では、テンションローラ5の回転軸(5d)に対する傾斜面31fの傾斜角度(図6中の角度「γ」)は30[°]であり、軸傾斜部材31の材質はPOM(ポリアセタール)としているが、これに限られるものではない。また、軸傾斜部材31は、詳細は後述する傾斜部回転防止部材47によってテンションローラ軸5a回りに回転しない構成となっている。
軸傾斜部材31の被ストッパ面31bは、位置決めとして兼ねることもできる。図6に示すように、フレーム35は、その軸方向内側に突き出したガイド部35eを備え、被ストッパ面31bの初期位置は、ガイド部35eの下面であるストッパ面35dと接触している。このように構成することによって、組み付け初期のテンションローラ5の傾きを一定にすることができる。
仮に、軸傾斜部材31が被ストッパ面31bを備えず、傾斜面31fが軸傾斜部材31の図6中の軸方向右側端部まで形成された場合には、組み付け初期からフレーム35のガイド部35eに対して傾斜面31fが接触することになる。この場合、基準となる位置がないために、テンションローラ5が傾いて取り付けられてしまう恐れがある。そうすると、初期的に中間転写ベルト3が片方に寄ることになり、その分、テンションローラ5を傾けなければならず、中間転写ベルト3の蛇行(ベルト寄り)が収束するのに時間がかかるおそれがある。また、組み付け方によっては、軸傾斜部材31がひっかかって十分に中間転写ベルト3の蛇行を制御できずに、中間転写ベルト3の幅方向端部に負荷がかかりすぎたり、中間転写ベルト3とユニットとが干渉してしまったりする可能性がある。この場合、中間転写ベルト3に早期に亀裂がはいったり、損傷してしまったりするおそれがある。
軸傾斜部材31の被ストッパ面31bとフレーム35のストッパ面35dとは、プリンタ100の前後両側(図1中の左右両側、軸方向両側端部)において接触しているのが好ましいが、片側だけ接触していてもばらつきはある程度抑えられる。
フレーム35のガイド部35eの下部の傾斜面当接部35cは、図1や図6中の手前−奥方向に延在する線状角部となっており、この角部は曲面形状、ここではR形状となっている。傾斜面当接部35cが線状角部を有することで、環境変化などで中間転写ベルト3の周長が変化してベルト進行方向にテンションローラ5が動いたとしても軸傾斜部材31はガイド部35eと同じ高さで点接触を保つことができる。
次に、押さえ部材37について説明する。
図1、図6及び図7に示すように、本実施形態のベルト位置補正機構50は、中間転写ベルト3のテンションローラ5に巻き付いている部分の幅方向の端部近傍で、中間転写ベルト3の外周面に対向するベルト外周面対向部材としての押さえ部材37を備える。
図11は、押さえ部材37を取り付けた軸傾斜部材31の説明図である。図11(a)は、軸傾斜部材31を図6中の左側から見た背面図であり、図11(b)は、軸傾斜部材31を図6中の手前側から見た側面図である。また、図11(c)は、軸傾斜部材31を図6中の左手前上方から見た斜視図であり、図11(d)は、軸傾斜部材31を図6中の右手前上方から見た斜視図である。
図11に示すように、押さえ部材37は、押さえ部材ホルダー38を介して軸傾斜部材31に固定されている。
図12は、押さえ部材ホルダー38の説明図である。図12(a)は、押さえ部材ホルダー38を図6中の左側から見た背面図であり、図12(b)は、押さえ部材ホルダー38を図6中の手前側から見た側面図である。また、図12(c)は、押さえ部材ホルダー38を図6中の左手前上方から見た斜視図であり、図12(d)は、押さえ部材ホルダー38を図6中の右手前下方から見た斜視図である。
図21は、押さえ部材37を備えない点以外は、図6及び図7に示すベルト位置補正機構50と同様の構成を備えたベルト位置補正機構50の拡大断面図である。
押さえ部材37を備えない構成では、厚みの薄い中間転写ベルト3が片側に寄って、中間転写ベルト3の端部とベルト寄り従動部材30のフランジ部30aとが接触したときに、図21に示すように、中間転写ベルト3の端部近傍が外周側に変位する変形が生じるおそれがある。そして、この変形により、中間転写ベルト3の端部が破損してしまうおそれがある。
一方、本実施形態のベルト位置補正機構50では、中間転写ベルト3の幅方向端部の外周面を軸方向に対して直交する方向から押さえ部材37で押さえることによって中間転写ベルト3の変形を抑えることができる。
本実施形態のベルト位置補正機構50では、押さえ部材37が、押さえ部材ホルダー38を介して軸傾斜部材31に固定されている。また、軸傾斜部材31は、ベルト寄り従動部材30と連動してテンションローラ軸5aに沿って移動する。このため、中間転写ベルト3の幅方向の移動に伴いベルト寄り従動部材30がテンションローラ軸5aに沿って移動すると、軸傾斜部材31に固定された押さえ部材37もテンションローラ軸5aに沿って移動する。これにより、押さえ部材37は中間転写ベルト3の幅方向端部を常に押さえることができ、中間転写ベルト3の変形を常に抑えることができる構成となっている。
図13は、中間転写ベルト3と押さえ部材37とをテンションローラ5の軸方向から(図2中の手前側から)見たときの模式図である。図13(a)は、組み付け直後の状態(図3に示す状態)の模式図であり、図13(b)は、ベルト寄り規制後の状態(図4に示す状態)の模式図である。
上述したように、本実施形態のベルト位置補正機構50では、押さえ部材37が、押さえ部材ホルダー38を介して軸傾斜部材31に固定されている。また、軸傾斜部材31は、テンションローラ軸5aに連動して上下方向に移動する。このため、中間転写ベルト3の幅方向の移動に伴いテンションローラ軸5aが上下方向に移動すると、軸傾斜部材31に固定された押さえ部材37もテンションローラ軸5aとともに上下方向に沿って移動する。これにより、テンションローラ軸5aとともに移動するテンションローラ5に張架された中間転写ベルト3の表面を押さえ部材37が常に押さえることができ、中間転写ベルト3の変形を常に抑えることができる構成となっている。
本実施形態の押さえ部材37は、セル構造の発泡部材からなる発泡層37aを押さえ部材ホルダー38に取り付け、発泡層37aの下に、低摺動部材からなり、中間転写ベルト3の外周面に接触する表面層37bを設けた構成である。発泡層37aを構成する発泡部材の具体例としてはイノアック製のPORON L−32を用いることができ、表面層37bを構成する低摺動部材の具体例としてはアンビック社製のフッ素繊維フェルトGF0471を用いることができる。発泡部材や低摺動部材としては、上記具体例に限るものではなく、中間転写ベルト3の変形を押さえつつ、中間転写ベルト3の表面を傷つけない材料であればよい。
また、押さえ部材37は、その幅方向外側端面(図6中の右側の端面)が、ベルト寄り従動部材30のフランジ部30aの軸方向内側の面(図6中の左側の面)に接触するように配置している。これにより、中間転写ベルト3がフランジ部30aの軸方向内側の面の突き当たっている状態では、常に、中間転写ベルト3の幅方向端部を押さえ部材37によって押さえることができる。
図11及び図12に示すように、押さえ部材ホルダー38は、軸傾斜部材31の押さえ部材位置決め突部31aが嵌る嵌合穴38aと、軸傾斜部材31の底面に引っかかる爪部38bとを備える形状である。このような形状により、押さえ部材ホルダー38は、軸傾斜部材31に対して着脱可能となっている。
また、中間転写ベルト3の変形をより抑えるために、中間転写ベルト3を挟んで押さえ部材37と反対側には内側対向部材を配置することが好ましく、更には、中間転写ベルト3の幅方向への移動に連動してこの内側対向部材も動くようにすることが望ましい。このような構成により、中間転写ベルト3が軸方向に移動した場合でも、中間転写ベルト3の端部では押さえ部材37と内側対向部材とが中間転写ベルト3を挟むように常に存在することになり、中間転写ベルト3の変形および破損を抑制することができる。
これにより、中間転写ベルト3として、厚みの薄いベルトを用いた場合でも、ベルト寄りが生じたときに、押さえ部材37がベルト端部をベルト垂直方向から押さえて中間転写ベルト3の変形を経時に渡って抑えることができる。よって、ベルト破損を防ぎ、ベルト位置補正機構50が正常に働く。
本実施形態の押さえ部材37は、中間転写ベルト3の外周面に接触しているが、接触するものに限らず、近接して配置されものであっても、外周面側への変形を防止することができればよい。
本実施形態のベルト位置補正機構50では、ベルト寄り従動部材30の円筒部分30bが中間転写ベルト3を挟んで押さえ部材37と対向し、内側対向部材として機能する。すなわち、中間転写ベルト3にベルト寄りが生じたときに、中間転写ベルト3の幅方向端部が突き当たるフランジ部30aを含むベルト寄り従動部材30が上記内側対向部材と一体で形成されている。これにより、中間転写ベルト3の幅方向への移動に連動して移動する内側対向部材を実現することができる。
本実施形態のベルト位置補正機構50では、中間転写ベルト3が幅方向の端部に寄ると、中間転写ベルト3に押されることによってベルト寄り従動部材30及び軸傾斜部材31がテンションローラ5の軸方向に移動する。このとき、傾斜面31fがガイド部35eの傾斜面当接部35cに沿うように軸傾斜部材31が移動することによってテンションローラ5が傾斜するが、押さえ部材37も連動して傾斜する。押さえ部材37がテンションローラ5の傾斜に連動して傾斜することによって、テンションローラ5が傾斜してベルト寄りを押さえる装置においても、中間転写ベルト3の幅方向端部の変形及び破損を抑えることができる。このとき、押さえ部材37を保持する押さえ部材ホルダー38を軸傾斜部材31に取り付けることで、押さえ部材ホルダー38にテンションローラ軸5aと係合する形状を設ける必要がなくなり、省スペース化を図ることができる。
〔変形例1〕
次に、上述した実施形態のベルト位置補正機構50とは、押さえ部材37の形状が異なるベルト位置補正機構50の変形例1について説明する。変形例1のベルト位置補正機構50は、押さえ部材37及び押さえ部材ホルダー38の形状が異なる点以外は、上述した実施形態と共通するため、相違点についてのみ説明する。
図14は、変形例1の押さえ部材37を取り付けた軸傾斜部材31の説明図である。図14(a)は、軸傾斜部材31を図6中の左側から見た背面図であり、図14(b)は、軸傾斜部材31を図6中の手前側から見た側面図である。また、図14(c)は、軸傾斜部材31を図6中の左手前上方から見た斜視図であり、図14(d)は、軸傾斜部材31を図6中の右手前上方から見た斜視図である。
図15は、変形例1の押さえ部材ホルダー38の説明図である。図15(a)は、押さえ部材ホルダー38を図6中の左側から見た背面図であり、図15(b)は、押さえ部材ホルダー38を図6中の手前側から見た側面図である。また、図15(c)は、押さえ部材ホルダー38を図6中の左手前上方から見た斜視図であり、図15(d)は、押さえ部材ホルダー38を図6中の右手前下方から見た斜視図である。
図16は、変形例1の中間転写ベルト3と押さえ部材37とをテンションローラ5の軸方向から(図2中の手前側から)見たときの模式図である。図16(a)は、組み付け直後の状態(図3に示す状態)の模式図であり、図16(b)は、ベルト寄り規制後の状態(図4に示す状態)の模式図である。
図14〜図16に示すように、変形例1の押さえ部材37は、中間転写ベルト3がテンションローラ5に掛け回される部分の中間転写ベルト3の外周面の全域に渡って対向する形状となっている。
押さえ部材37の形状は、プリンタ100の装置寿命によって選択するのが好ましい。比較的低寿命であれば、図11〜図13に示す実施形態の押さえ部材37のように、中間転写ベルト3の幅方向端部とフランジ部30aとが接触している部分の一部を押さえることで低コストで寿命規格を達成できる。一方、長寿命化が必要な場合、図14〜図16に示す変形例1の押さえ部材37のように、中間転写ベルト3の幅方向端部とフランジ部30aとが接触している部分の全体を押さえる形状とする。これにより、長期間にわたって中間転写ベルト3の端部の変形・破損を抑制することができる。
次に、ローラ軸支持部材34について説明する。
図3及び図4に示すテンションローラ5に接触する前の中間転写ベルト3とテンションローラ5から分離した後の中間転写ベルト3とが成す角の二等分線となる仮想線を「ベルト二等分線39」とする。ローラ軸支持部材34の回転軸である支持部材回転軸36は、傾斜面31fとガイド部35eとの接触部に対して、ベルト二等分線39を挟んで反対側となる範囲に配置されている。
このように配置することで、軸傾斜部材31はガイド部35eのほうに移動するように力が働き、軸傾斜部材31とガイド部35eとが接触してテンションローラ5を傾斜させることができる。また、支持部材付勢スプリング40については、支持部材回転軸36を軸傾斜部材31とガイド部35eとが接触するような位置にすれば無くてもよい。
本実施形態では、押さえ部材37を配置しているため、中間転写ベルト3の幅方向端部のベルト寄り従動部材30との当接による曲げ応力を抑制することができる。しかし、曲げ応力を抑制していても繰り返し作用することで中間転写ベルト3の幅方向端部に亀裂等の破損が生じるおそれがあるため、中間転写ベルト3の外周面や内周面の幅方向端部にベルト一周にわたって補強テープを貼り付けてもよい。
また、実施形態においては、軸傾斜部材31の軸方向外側への移動を一定範囲内に制限している。具体的には、軸傾斜部材31の軸方向外側端面31cがフレーム35の軸方向ストッパ面35gに当接することで、それ以上の軸方向外側への軸傾斜部材31の移動が制限される。軸傾斜部材31の軸方向外側への移動を制限する面は、フレーム35の軸方向ストッパ面35gに限らず、例えば、ローラ軸支持部材34やテンションローラ軸受部材33の軸方向内側の面などであってもよい。
次に、軸傾斜部材31がテンションローラ軸5aを中心として回転することを防止する傾斜部回転防止部材47について説明する。
図17は、軸傾斜部材31及び傾斜部回転防止部材47を図6中の軸方向外側端面31cよりも右側から見た断面図である。
図17に示すように、傾斜部回転防止部材47は軸傾斜部材31の側面と底面に沿って軸傾斜部材31を覆う形状をしている。また、図3及び図4や図6及び図7に示すように、傾斜部回転防止部材47は、テンションローラ軸受部材33に接合されている。
このため、テンションローラ5とともにテンションローラ軸5aが回転することで、軸傾斜部材31がz−x平面内で、図17中の矢印I方向に回転するような力が加わっても軸傾斜部材31は回転しない。傾斜部回転防止部材47は、軸傾斜部材31の軸方向(図17中の紙面に直交する方向)の両端面に接触する部分は備えておらず、軸傾斜部材31がテンションローラ軸5aに沿って軸方向に移動することを妨げない形状となっている。このため、上述したように中間転写ベルト3のベルト寄りが生じたときには、軸傾斜部材31はテンションローラ軸5a周りを回転することなく、軸方向外側に向けて移動することができる。
傾斜部回転防止部材47は、テンションローラ軸受部材33に接合されているため、図3中の矢印Hで示すテンションローラ軸受部材33のスライド方向にテンションローラ軸5aとともに移動する。
また、傾斜部回転防止部材47が接合されたテンションローラ軸受部材33は、ローラ軸支持部材34に支持されている。このため、ローラ軸支持部材34が図3中の矢印G方向に回動して、テンションローラ軸5aが上下方向に移動すると、傾斜部回転防止部材47もテンションローラ軸5aとともに上下方向に移動する。
傾斜部回転防止部材47の形状としては、軸傾斜部材31の軸方向への移動を許容しつつ、回転を止めるものであれば、図17に示す形状に限るものではない。
また、傾斜部回転防止部材47は、テンションローラ軸受部材33と接合されているものに限らず、テンションローラ軸5aの移動と連動する他の部材と接合しても良い。例えば、上述した実施形態では、ベルト寄り従動部材30は、中間転写ベルト3の走行に応じて回転するものとなっている。しかし、ベルト寄り従動部材30が回転せず、テンションローラ軸5aに沿ってスライドするものであれば、傾斜部回転防止部材47をベルト寄り従動部材30に接合する構成としてもよい。
また、傾斜部回転防止部材47をフレーム35に接合する構成としてもよい。
図18は、傾斜部回転防止部材47をフレーム35に接合した構成の軸傾斜部材31及び傾斜部回転防止部材47を図6中の軸方向外側端面31cよりも右側から見た断面図である。図18(a)は、組み付け直後の説明図であり、図18(b)は、中間転写ベルト3の駆動時の説明図である。
上述したように、フレーム35は本体筐体101に固定されている。このため、傾斜部回転防止部材47をフレーム35に接合する構成では、図3中の矢印Hで示すテンションローラ軸受部材33のスライド方向にテンションローラ軸5aがスライドしても傾斜部回転防止部材47はスライドしない。また、図3中の矢印Gで示すローラ軸支持部材34の回動方向によって、テンションローラ軸5aが上下方向に移動しても傾斜部回転防止部材47は上下方向に移動しない。一方、軸傾斜部材31はテンションローラ軸5aに対して軸方向のみにしか移動できないため、軸方向に直交する矢印Hや矢印Gで示す方向のテンションローラ軸5aの変位には追従する。
よって、フレーム35に傾斜部回転防止部材47を接合する構成では、図18(a)に示すように、傾斜部回転防止部材47における軸傾斜部材31と対向する部分に、軸傾斜部材31の変位を許容する隙間を設ける必要がある。このような隙間を設けると矢印Hや矢印Gで示す方向のテンションローラ軸5aの変位に追従する軸傾斜部材31の変位を許容するだけでなく、軸傾斜部材31がテンションローラ軸5aを中心として図18(a)中の矢印I方向に回転することも許容してしまう。
しかし、図18(b)に示すように、軸傾斜部材31がある程度回転した後は、それ以上回転しないように、回転しようとする軸傾斜部材31に突き当たる形状の傾斜部回転防止部材47を設けることで軸傾斜部材31の回転を防止することが可能となる。このとき、傾斜部回転防止部材47に突き当たった状態の軸傾斜部材31における傾斜面31fと、フレーム35の傾斜面当接部35cとが接触状態を維持するように、傾斜面31fの範囲を適宜設定する。傾斜面31fと傾斜面当接部35cとが接触状態を維持することで、中間転写ベルト3にベルト寄りが生じたときにテンションローラ軸5aを下方に変位させることができる。
このように、傾斜部回転防止部材47としては、テンションローラ軸5aとともに移動する部材(テンションローラ軸受部材33等)に接合する構成に限らず、装置本体に固定された部材(フレーム35等)に接合する構成とすることもできる。
〔変形例2〕
次に、変形例2について説明する。
図19は、変形例2の中間転写装置60のテンションローラ軸5aを通る断面における概略断面図である。図19(a)は、組み付け直後の説明図であり、図19(b)は、ベルト寄りが生じた状態の説明図である。
図19に示す変形例2の中間転写装置60では、軸方向外側端面31cとこれに対向するフレーム35の内側の面(上述した実施形態では「軸方向ストッパ面35g」)との軸方向の距離が、上述した実施形態の中間転写装置60よりも離れた構成となっている。
このような構成により、軸傾斜部材31が軸方向外側に移動した際に、軸方向外側端面31cがフレーム35の内側の面に当接する前に、押さえ部材ホルダー38の軸方向外側の端面と、この端面と対向するフレーム35のガイド部35eの軸方向内側の端面とが当接する。これにより、押さえ部材ホルダー38を保持する軸傾斜部材31の軸方向外側への移動が制限される。
このため、変形例2の中間転写装置60では、組み付けた後の中間転写ベルト3が軸方向へ移動可能な距離は、図19(a)中の幅「W2」(以下、「移動可能幅W2」という)となる。
移動可能幅W2は、中間転写ベルト3の軸方向の中心(ベルト幅方向の中心)を中間転写装置60の軸方向の中心に合わせた状態から、中間転写ベルト3が軸方向の一方へ移動可能な距離のことをいう。
押さえ部材37の軸方向の長さは、図19中の幅「W1」(以下、「押さえ部材幅W1」という)である。そして、変形例2では、押さえ部材幅W1が移動可能幅W2よりも大きい設定としている。
図20は、変形例2の中間転写装置60に対して、押さえ部材幅W1が移動可能幅W2よりも小さい設定の中間転写装置60のテンションローラ軸5aを通る断面における概略断面図である。図20(a)は、組み付け直後の説明図であり、図20(b)は、ベルト寄りが生じた状態の説明図である。
図20に示すように、押さえ部材幅W1が移動可能幅W2よりも小さい場合、次のような不具合が生じるおそれがある。すなわち、図20(b)に示すように中間転写ベルト3が軸方向の一端側(図20中の右側)に移動したときに、その逆端側(図20中の左側)の中間転写ベルト3の端部を押さえている押さえ部材37が中間転写ベルト3から外れてしまう(図20(b)中の「η」参照)。
一方、図19に示すように、押さえ部材幅W1を移動可能幅W2よりも大きくすることで、中間転写ベルト3が移動可能幅W2の距離を軸方向に移動したとしても、押さえ部材37が中間転写ベルト3から外れてしまうことを防ぐことができる。
変形例2では、押さえ部材幅W1は6[mm]、移動可能幅W2は5[mm]となっている。
変形例1では、中間転写ベルト3の最大移動幅である移動可能幅W2が5[mm]となるように、フレーム35のガイド部35eの軸方向内側の端面が、押さえ部材ホルダー38の軸方向外側の端面に突き当たる。このため、フレーム35のガイド部35eの軸方向内側の端面がストッパとなり、軸方向移動規制手段として機能する。
図1等に示す実施形態の中間転写装置60では、軸傾斜部材31の軸方向外側端面31cとフレーム35の軸方向ストッパ面35gとが当接することで、それ以上の軸方向外側への軸傾斜部材31の移動が制限される。このため、フレーム35の軸方向ストッパ面35gが軸方向移動規制手段として機能する。
図1及び図6に示すように、実施形態の中間転写装置60の押さえ部材37の軸方向の幅は、移動可能幅W2となる軸傾斜部材31の軸方向外側端面31cとフレーム35の軸方向ストッパ面35gとの間の隙間の幅よりも十分に大きい。このため、実施形態の中間転写装置60においても、押さえ部材37が中間転写ベルト3から外れてしまうことを防ぐことができる。
図8及び図9に示すように、本実施形態では、テンションローラ5が回転したときに表面が上方から下方に移動する部分のテンションローラ5の周面に中間転写ベルト3が掛け回されている。このような構成で、回転軸が水平な二次転写対向ローラ4に対してテンションローラ5を傾斜させた場合には、上述したように、軸方向両端部のうち、他方よりも上方に位置する一端部に向けて中間転写ベルト3が移動する。
一方、本実施形態とは逆に、テンションローラ5が回転したときに表面が下方から上方に移動する部分のテンションローラ5の周面に中間転写ベルト3が掛け回されている構成では次のようになる。すなわち、回転軸が水平な二次転写対向ローラ4に対してテンションローラ5を傾斜させた場合には、上述した実施形態とは逆に、軸方向両端部のうち、他方よりも下方に位置する一端部に向けて中間転写ベルト3が移動する。よって、このような構成では、中間転写ベルト3にベルト寄りが生じたときに、中間転写ベルト3の幅方向端部がベルト寄り従動部材30に突き当たる側のテンションローラ5の軸方向端部を、上述した実施形態とは逆に、上方に変位させる機構とする。これにより、中間転写ベルト3が掛け回される部分のテンションローラ5の表面が下方から上方に移動する構成であっても、本実施形態と同様に、中間転写ベルト3のベルト寄りを収束させることができる。
中間転写ベルト3の幅方向端部がベルト寄り従動部材30に突き当たる側のテンションローラ5の軸方向端部を上方に変位させる機構としては、傾斜面31fをテンションローラ軸5aよりも下方に配置することで実現可能である。
また、二次転写対向ローラ4に対してテンションローラ5を傾斜させるために、テンションローラ軸5aを変位させる方向は、上下方向に限るものではない。二次転写対向ローラ4の回転軸に対するテンションローラ5の回転軸の傾きを変化させることができればよい。二つのローラの回転軸同士の傾きを変化させることで、張架されたベルトに対して軸方向(ベルト幅方向)に移動する力が変化するため、発生したベルト寄りを収束させる方向の力が作用するように、テンションローラ軸5aを変位させる方向を適宜設定する。
上述した実施形態では、突き当て部材であるベルト寄り従動部材30を中間転写ベルト3の端部が押圧する力を、傾斜面31fを用いてテンションローラ軸5aを傾かせる力に変換する構成である。押さえ部材37を備える構成としては、これに限るものではない。
中間転写ベルト3の端部が突き当たる突き当て部材の移動量を検出するベルト移動量検出手段を備え、これの検出結果に基づいて、テンションローラ軸5aの傾斜角を調整する駆動源を制御する構成であっても押さえ部材37を備える構成は適用可能である。
さらに、ベルト寄りに応じて支持ローラの軸を傾かせる構成を備えない構成にも、押さえ部材を備える構成は適用可能である。すなわち、ベルト寄りが生じたときに、ベルト部材の端面に押され、ベルト部材とともに移動するベルト突き当て部材が存在する構成であれば適用可能である。
しかし、支持ローラの軸を傾かせる構成を備えず、ベルトの寄りを軸の傾きによって制御しない構成では、ベルト突き当て部材でベルト部材の端面を押し返すことでベルト部材の寄りを制御し、ベルト部材の端面に対して常にストレスがかかることとなる。ベルト部材の端面はベルト部材の最も弱い箇所であり、端面にストレスがかかったままであると、ベルト部材の端部が折れることがある。
これに対して、上述した実施形態は、支持ローラの軸を傾けることで、発生したベルト寄りとは逆方向に移動する力を作用させるため、ベルト部材の端面の負荷を低減し、ベルト寄りを制御できる構成である。
例えば、ベルト部材の軸方向外側に配置したフランジ部材を、スプリング等の弾性部材によって軸方向内側に向けて付勢する構成が考えられる。この構成では、ベルト寄りが生じてベルト部材の端面によってフランジ部材が軸方向外側に押圧されると、弾性部材の付勢力に抗してフランジ部材が軸方向外側に移動する。そして、ベルト部材が軸方向外側に寄ろうとする力と、弾性部材がフランジ部材を軸方向内側に向けて付勢する力とが釣り合うところで、ベルト寄りを押さえることができる。このような構成であってもベルト部材の幅方向端部の外周面を押圧する押さえ部材を備えることにより、フランジ部材に突き当たりベルト部材の幅方向端部の変形や損傷を防止することができる。
上述した実施形態では、中間転写ベルト3が幅方向の一方に移動するベルト寄りを補正するベルト位置補正機構50について説明した。本実施形態のベルト位置補正機構50の構成によりベルト寄りを補正するベルト部材は、中間転写ベルト3に限るものではない。例えば、画像形成装置の転写紙等の記録媒体に画像が転写される転写位置を含めて記録媒体を搬送する転写搬送ベルトを備えた転写装置の転写搬送ベルトのベルト寄りを補正する構成にも適用可能である。さらに、画像形成装置が備えるベルト部材を駆動するベルト装置に限るものではなく、工場における材料や製品等を搬送するベルトコンベア等の各種のベルト装置に適用可能である。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
二次転写対向ローラ4及びテンションローラ5等の複数の支持回転体に掛け渡されて複数の支持回転体の回転とともに走行する中間転写ベルト3等のベルトの、複数の支持回転体のうちの一つであるテンションローラ5等の第一支持回転体の軸方向への移動を制御するものであって、ベルトの軸方向の少なくとも一方の端部の外側に、ベルトの軸方向の移動によりベルトの軸方向端部が突き当たり、ベルトとともに軸方向に移動するベルト寄り従動部材30等のベルト突き当て部材を備えるベルト位置補正機構50等のベルト制御装置において、ベルトが前記第一支持回転体に巻き付いている部分の軸方向の端部近傍におけるベルトの外周面に近接、または、接触して対向する押さえ部材37等のベルト外周面対向部材を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、ベルトがベルト突き当て部材に突き当たった際に、ベルトの軸方向端部近傍が第一支持回転体の径方向の外側に向けて変位しようとすると、ベルトの外周面がベルト外周面対向部材に突き当たる。突き当たったベルトはそれ以上径方向外側に向けて変位できなくなるため、ベルトの軸方向端部近傍が径方向外側に変位するような変形が生じることをベルト外周面対向部材によって防止することができる。これにより、ベルト突き当て部材に突き当たったベルトが第一支持回転体の径方向の外側に向けて変形することよって生じるベルトの座屈やベルト突き当て部材に対する乗り上げを防止することができる。
(態様B)
態様Aにおいて、押さえ部材37等のベルト外周面対向部材は、ベルト寄り従動部材30等のベルト突き当て部材の軸方向の移動に伴って軸方向に移動する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、中間転写ベルト3等のベルトが軸方向に移動するのに連動してベルト突き当て部材及びベルト外周面対向部材が移動する。このため、ベルトが軸方向に移動してもベルト外周面対向部材がベルトの軸方向の端部近傍の外周面に近接、または、接触する状態を維持することができる。これにより、ベルトが第一支持回転体の径方向の外側に向けて変形することよって生じるベルトの座屈やベルト突き当て部材に対する乗り上げを防止することができ、ベルトの破損を防止することができる。
(態様C)
態様AまたはBの何れかの態様において、押さえ部材37等のベルト外周面対向部材は、ベルト寄り従動部材30等のベルト突き当て部材に接触している。
これによれば、上記実施形態について説明したように、ベルト突き当て部材に突き当たった中間転写ベルト3等のベルトの軸方向端部を、ベルト突き当て部材に接触するベルト外周面対向部材によって常に押さえることができる。これにより、ベルトの軸方向端部の破損を防止することができる。
(態様D)
態様A乃至Cの何れかの態様において、中間転写ベルト3等のベルトを挟んで押さえ部材37等のベルト外周面対向部材と対向する円筒部分30b等の内側対向部材を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、ベルト端部近傍における外周面をベルト外周面対向部材が押さえたときに、ベルトを挟んで反対側に内側対向部材を配置することで、ベルトの変形をさらに抑えることができる。これにより、ベルトの破損をさらに防止できる。
(態様E)
態様Dにおいて、円筒部分30b等の内側対向部材は、フランジ部30a等のベルト突き当て部材の軸方向の移動に伴って軸方向に移動する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、内側対向部材が中間転写ベルト3等のベルトの端部が接触するベルト突き当て部材に連動して動くことで、ベルトの端部に常に内側対向部材が存在することになる。これにより、ベルトの軸方向端部の変形をより抑えることができる。
(態様F)
態様A乃至Eの何れかの態様において、中間転写ベルト3等のベルトの軸方向への移動によってテンションローラ5等の第一支持回転体を傾斜させる軸傾斜部材31及びフレーム35等の支持回転体傾斜手段を備え、押さえ部材37等のベルト外周面対向部材は第一支持回転体の傾斜とともに傾斜する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、支持回転体傾斜手段が第一支持回転体を傾斜させることにより、ベルトに対して軸方向に移動する力を作用させ、ベルトの軸方向の位置を補正することができる。また、支持回転体が傾斜したときに、連動してベルト外周面対向部材が傾斜することによってベルトとベルト外周面対向部材との位置関係を保つことができる。これにより、ベルトの軸方向の位置を補正するために、第一支持回転体を傾斜させても、ベルトの軸方向端部近傍の変形を抑えることができ、ベルトの破損を防止することができる。
(態様G)
態様Fにおいて、中間転写ベルト3等のベルトの面と平行な面に対して傾斜している傾斜面31f等の傾斜面を有し、軸方向への移動によってテンションローラ5等の第一支持回転体を傾斜させる軸傾斜部材31等の軸変位部材を支持回転体傾斜手段が有し、押さえ部材37等のベルト外周面対向部材は、軸変位部材と一体で移動する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、第一支持回転体が傾斜したとき、軸変位部材と押さえ部材とが連動して押さえ部材が傾斜し、ベルトとベルト外周面対向部材との位置関係を保つことができ、ベルトの変形を抑えることができる。これにより、ベルトの破損を防止することができる。
(態様H)
態様A乃至Gの何れかの態様において、押さえ部材37等のベルト外周面対向部材の軸方向の長さ(押さえ部材幅W1等)は、中間転写ベルト3等のベルトが軸方向に移動可能な長さ(移動可能幅W2等)よりも長い。
これによれば、上記変形例2について説明したように、ベルトがある一端側に移動可能幅W2等の最大限移動した場合でも、逆端側のベルト外周面対向部材がベルトから外れてしまうことを防ぐことができる。
(態様I)
態様A乃至Hの何れかの態様において、中間転写ベルト3等のベルトが軸方向に移動可能な範囲を規制するフレーム35のガイド部35e等の軸方向移動規制手段を備える。
これによれば、上記変形例2について説明したように、ベルトの軸方向の移動可能幅が押さえ部材37等のベルト外周面対向部材の軸方向の長さ(押さえ部材幅W1等)よりも小さくなるようにベルトの移動を規制することができる。よって、ベルトがベルト外周面対向部材から外れてしまうことを防ぐことができる。
(態様J)
二次転写対向ローラ4及びテンションローラ5等の複数の支持回転体と、複数の支持回転体に掛け渡されて複数の支持回転体の回転とともに走行する中間転写ベルト3等のベルトと、ベルトの、複数の支持回転体のうち少なくとも一の支持回転体の軸方向への移動を制御するベルト制御手段と、を備える中間転写装置60等のベルト装置において、ベルト制御手段として、態様A乃至Iの何れかに係るベルト位置補正機構50等のベルト制御装置を用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、ベルトの破損を防止できるベルト装置を実現することができる。
(態様K)
二次転写対向ローラ4及びテンションローラ5等の複数の支持回転体に掛け渡されて複数の支持回転体の回転とともに走行し、感光体1等の像担持体から転写されたトナー像等の可視像を、記録紙P等の被転写体に転写する中間転写ベルト3等の中間転写ベルトを備える中間転写ベルト3等の中間転写装置において、態様Jのベルト装置の構成を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、中間転写ベルトの破損を防止できる中間転写装置を実現することができる。
(態様L)
複数の支持回転体に掛け渡されて前記複数の支持回転体の回転とともに走行する転写搬送ベルト等のベルトを備え、ベルトの外周面上に記録媒体を担持し、感光体または中間転写体等の像担持体上に形成されたトナー像等の可視像を記録媒体に転写する転写装置において、態様Jのベルト装置の構成を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、ベルトの破損を防止できる転写装置を実現することができる。
(態様M)
二次転写対向ローラ4及びテンションローラ5等の複数の支持回転体に掛け渡された中間転写ベルト3等のベルトを複数の支持回転体の回転とともに走行させる中間転写装置60等のベルト走行機構を備えるプリンタ100等の画像形成装置において、ベルト走行機構として、態様Jのベルト装置を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、ベルトの破損を防止できる画像形成装置を実現することができる。
1 感光体
1a 黒用感光体
1d イエロー用感光体
3 中間転写ベルト
4 二次転写対向ローラ
5 テンションローラ
5a テンションローラ軸
6 バックアップローラ
7 入口ローラ
8 帯電装置
9 露光装置
10 現像装置
11 一次転写ローラ
11d イエロー用転写ローラ
12 クリーニング装置
14 給紙装置
15 給紙ローラ
16 レジストローラ対
17 二次転写ローラ
18 定着装置
19 排紙ローラ対
20 ベルトクリーニング装置
21 クリーニングブレード
30 ベルト寄り従動部材
30a フランジ部
30b 円筒部分
31 軸傾斜部材
31a 押さえ部材位置決め突部
31b 被ストッパ面
31c 軸方向外側端面
31f 傾斜面
33 テンションローラ軸受部材
34 ローラ軸支持部材
34a 支持部材側スプリング固定部
34b 軸受スライド長穴
35 フレーム
35a フレーム側スプリング固定部
35c 傾斜面当接部
35d ストッパ面
35e ガイド部
35f フレーム開口部
35g 軸方向ストッパ面
36 支持部材回転軸
37 押さえ部材
37a 発泡層
37b 表面層
38 部材ホルダー
38a 嵌合穴
38b 爪部
39 ベルト二等分線
40 支持部材付勢スプリング
47 傾斜部回転防止部材
50 ベルト位置補正機構
52 テンションスプリング
60 中間転写装置
100 プリンタ
101 本体筐体
L レーザービーム
P 記録紙
特開2009−186910号公報

Claims (13)

  1. 複数の支持回転体に掛け渡されて前記複数の支持回転体の回転とともに走行するベルトの、前記複数の支持回転体のうちの一つである第一支持回転体の軸方向への移動を制御するものであって、
    前記ベルトの前記軸方向の少なくとも一方の端部の外側に、前記ベルトの前記軸方向の移動により前記ベルトの軸方向端部が突き当たり、前記ベルトとともに前記軸方向に移動するベルト突き当て部材を備えるベルト制御装置において、
    前記ベルトが前記第一支持回転体に巻き付いている部分の前記軸方向の端部近傍における前記ベルトの外周面に近接、または、接触して対向するベルト外周面対向部材を備えることを特徴とするベルト制御装置。
  2. 請求項1に記載のベルト制御装置において、
    前記ベルト外周面対向部材は、前記ベルト突き当て部材の前記軸方向の移動に伴って前記軸方向に移動することを特徴とするベルト制御装置。
  3. 請求項1または2の何れかに記載のベルト制御装置において、
    前記ベルト外周面対向部材は、前記ベルト突き当て部材に接触していることを特徴とするベルト制御装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載のベルト制御装置において、
    前記ベルトを挟んで前記ベルト外周面対向部材と対向する内側対向部材を備えることを特徴とするベルト制御装置。
  5. 請求項4のベルト制御装置において、
    前記内側対向部材は、前記ベルト突き当て部材の前記軸方向の移動に伴って前記軸方向に移動することを特徴とするベルト制御装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載のベルト制御装置において、
    前記ベルトの前記軸方向への移動によって前記第一支持回転体を傾斜させる支持回転体傾斜手段を備え、
    前記ベルト外周面対向部材は前記第一支持回転体の傾斜とともに傾斜することを特徴とするベルト制御装置。
  7. 請求項6のベルト制御装置において、
    前記ベルトの面と平行な面に対して傾斜している傾斜面を有し、前記軸方向への移動によって前記第一支持回転体を傾斜させる軸変位部材を前記支持回転体傾斜手段が有し、
    前記ベルト外周面対向部材は、前記軸変位部材と一体で移動することを特徴とするベルト制御装置。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載のベルト制御装置において、
    前記ベルト外周面対向部材の前記軸方向の長さは、前記ベルトが前記軸方向に移動可能な長さよりも長いことを特徴とするベルト制御装置。
  9. 請求項1乃至8の何れかに記載のベルト制御装置において、
    前記ベルトが前記軸方向に移動可能な範囲を規制する軸方向移動規制手段を備えることを特徴とするベルト制御装置。
  10. 複数の支持回転体と、
    前記複数の支持回転体に掛け渡されて前記複数の支持回転体の回転とともに走行するベルトと、
    前記ベルトの、前記複数の支持回転体のうち少なくとも一の支持回転体の軸方向への移動を制御するベルト制御手段と、を備えるベルト装置において、
    前記ベルト制御手段として、請求項1乃至9の何れかに記載のベルト制御装置を用いることを特徴とするベルト装置。
  11. 複数の支持回転体に掛け渡されて前記複数の支持回転体の回転とともに走行し、像担持体から転写された可視像を、被転写体に転写する中間転写ベルトを備える中間転写装置において、
    請求項10に記載のベルト装置の構成を備えることを特徴とする中間転写装置。
  12. 複数の支持回転体に掛け渡されて前記複数の支持回転体の回転とともに走行するベルトを備え、
    前記ベルトの外周面上に記録媒体を担持し、像担持体上に形成された可視像を前記記録媒体に転写する転写装置において、
    請求項10に記載のベルト装置の構成を備えることを特徴とする転写装置。
  13. 複数の支持回転体に掛け渡されたベルトを前記複数の支持回転体の回転とともに走行させるベルト走行機構を備える画像形成装置において、
    前記ベルト走行機構として、請求項10に記載のベルト装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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JP2019007999A (ja) * 2017-06-20 2019-01-17 コニカミノルタ株式会社 ベルト搬送装置および画像形成装置

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