JP2017056597A - 電動工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】
鋸刃の回転力が可動カバーへ伝達されにくい携帯用丸鋸を提供する。
【解決手段】
モータと、前記モータを収容するハウジングと、前記モータによって回転駆動されるスピンドルと、複数の刃部を有する外周部と、前記外周部より径方向内側に位置する基部とを有し、前記スピンドルに取り付けられる円盤状の鋸刃と、非切断材上面と当接する当接面、前記当接面から前記鋸刃を突出させる開口部を有し、前記スピンドルの軸と直交する方向に延びる傾斜軸を中心として前記ハウジングに対し傾斜可能に前記ハウジングに接続されるベースと、前記鋸刃の前記外周部を覆い、前記ハウジングに対して回転可能な可動カバーと、を有する携帯用丸鋸であって、前記可動カバーの前記鋸刃側側壁に、前記鋸刃と前記可動カバーとが接触した際に前記基部と当接可能なリブを設けた。
【選択図】図7
鋸刃の回転力が可動カバーへ伝達されにくい携帯用丸鋸を提供する。
【解決手段】
モータと、前記モータを収容するハウジングと、前記モータによって回転駆動されるスピンドルと、複数の刃部を有する外周部と、前記外周部より径方向内側に位置する基部とを有し、前記スピンドルに取り付けられる円盤状の鋸刃と、非切断材上面と当接する当接面、前記当接面から前記鋸刃を突出させる開口部を有し、前記スピンドルの軸と直交する方向に延びる傾斜軸を中心として前記ハウジングに対し傾斜可能に前記ハウジングに接続されるベースと、前記鋸刃の前記外周部を覆い、前記ハウジングに対して回転可能な可動カバーと、を有する携帯用丸鋸であって、前記可動カバーの前記鋸刃側側壁に、前記鋸刃と前記可動カバーとが接触した際に前記基部と当接可能なリブを設けた。
【選択図】図7
Description
本発明は回転駆動する鋸刃をベースでガイドして木材等の加工材を切断する携帯用切断機に関する。
木材等を加工する工具として、特許文献1に開示されるような携帯用丸鋸が知られている。特許文献1における携帯用丸鋸は、加工材へ当接するベースと、モータによって駆動する鋸刃と、鋸刃の一部を覆うようにして本体に対して回動可能な可動カバーを有しており、作業者ベースの下面を加工材に当接させながら切断作業を行う。作業時には、可動カバーは加工材に押され本体の内部へと収容されていく。作業が終了すると、不図示のスプリング及びストッパにより可動カバーは初期位置へと戻される。
上記したような携帯用丸鋸においては、可動カバーを付勢するスプリングの付勢力によって、可動カバーが最大可動位置から初期位置へと勢いよく戻されることがある。この時ストッパに勢いよく接触することによる反力で可動カバー、鋸刃の刃先が可動カバーの鋸刃側側面において接触した状態となる場合があり、鋸刃の回転力が可動カバーを介してストッパに伝達され、ストッパが破損してしまう恐れがあった。
また、ベースを鋸刃側面に対して傾斜させたときには、可動カバーを回動操作可能なレバーとベースが接触し、可動カバーとストッパは接触しない。このときに鋸刃の刃先が可動カバーに接触すると、レバーに鋸刃の回転力が伝達され、レバーが破損してしまう恐れがあり、ストッパ及びレバーそれぞれに破損しないための工夫が必要であった。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの特徴を説明すれば、次の通りである。
本発明の一つの特徴によれば、モータと、前記モータを収容するハウジングと、前記モータによって回転駆動されるスピンドルと、複数の刃部を有する外周部と、前記外周部より径方向内側に位置する基部とを有し、前記スピンドルに取り付けられる円盤状の鋸刃と、非切断材上面と当接する当接面、前記当接面から前記鋸刃を突出させる開口部を有し、前記スピンドルの軸と直交する方向に延びる傾斜軸を中心として前記ハウジングに対し傾斜可能に前記ハウジングに接続されるベースと、前記鋸刃の前記外周部を覆い、前記ハウジングに対して回転可能な可動カバーと、を有する携帯用丸鋸であって、前記可動カバーの前記鋸刃側側面に、前記鋸刃と前記可動カバーとが接触した際に前記基部と当接可能なリブを設けた。
本発明によれば、鋸刃の回転力が可動カバーへ伝達されにくい携帯用丸鋸を提供することができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、同一の機能を有する部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。また、本明細書においては、前後左右、上下の方向は図中に示す方向であるとして説明する。
図1は、本発明の実施例に係る携帯用丸鋸100(以下では丸鋸100とする)の正面図である。丸鋸100は、後述するモータ4を収容するハウジング2と、ハンドル5とモータ4によって回転駆動される鋸刃3と、鋸刃3の上方部分を覆う固定カバー6と、固定カバー6よりも下方における鋸刃3の一部分を覆うように設けられ、本発明のスピンドルに相当する回転軸30を中心として回転可能に支持される樹脂製の可動カバー7と、を有した本体部1とベース10を有する。可動カバー7は回転軸30周りの本体部1に支持されており、本体部1は、可動カバー7の回転を妨げないようガタを有しながら可動カバー7を支持している。鋸刃3は、複数の刃部32を有する外周部33と、外周部より径方向内側に位置する基部31とを有し、刃部32は基部31よりも厚い形状をしている。本実施例における鋸刃3が持つ刃部32の数は52個であり、刃部32同士の間隔は約18mmとなっている。作業者は、ハンドル5を把持し、ハンドル5に設けられたトリガ5Aを操作することで、モータ4のオン・オフを操作可能である。作業者はモータ4をオンし、鋸刃3を図1における反時計回り方向に回転させた状態で、ベース10の当接面10Aを加工材に当接させながら丸鋸100を切断方向(図1においては右方向)に移動させて加工材を切断する。このとき、可動カバー7は加工材から押圧されることで、後述するスプリング11の付勢力に抗して鋸刃3の回転方向とは逆の方向(図1の時計回り方向)に回転し、図2の状態となる。
図2は、図1の状態から可動カバー7が最大まで回転した状態を表す図である。可動カバー7にはレバー8ねじ等の固定具によって固定されており、加工材の上から本体部1を下すことで作業を開始するときなど、可動カバー7を予め回転させておく必要がある際にはレバー8を操作して可動カバー7を回転させることができる。このレバー8によって、ベース10の下方にある可動カバーに触れることなく可動カバー7を回転操作可能となる。
図3は丸鋸100の側面図であり、図1の右側から丸鋸100を見た図である。ベース10は、本体部1に設けられた傾斜支持部13によって本体部1に支持されており、傾斜支持部13は、傾斜軸14と、作業者が操作可能なノブ15とを有する。作業者はノブ15を回転させることで本体部1とベース10との固定力を調整できる。本体部1とベース10の固定力を弱めた状態において、ベース10は本体部1に対して傾斜軸14を中心に回転可能である。
図4は、図1における鋸刃3を本体部1から取り外した状態を表し、図5は図4の状態から可動カバー7を最大まで回転させた状態を表す図を表す。可動カバー7は、本発明における付勢手段としてのスプリング11によって、鋸刃3の回転軸30を中心として鋸刃3の回転方向に付勢されており、ストッパ12によって反時計回り方向の回転が規制されている。スプリング11は引きコイルスプリングであって、ハウジング2と可動カバー7とに係合している。スプリング11は可動カバー7の外側に位置するが、図5においては便宜上可動カバー7を透かしてスプリング11を表現する。ストッパ12はネジ12Aとその周りを覆う弾性部材であるゴム12Bからなり、ネジ12Aによってハウジング2に固定される。可動カバー7はストッパ12のゴム12Bに当接することで回転が規制される。この様にスプリング11は可動カバー7を初期位置(可動カバー7とストッパ12が当接する位置)に戻すように付勢力を働かせる。換言すれば、スプリング11は、可動カバー7が当接面10Aから突出した鋸刃3の外周を覆う位置に回転するよう付勢する。
図6及び図7は、図1の状態からベース10を本体部1に対して最大まで傾斜させた状態を表す正面図及び側面図である。本体部1とベース10とは、ノブ15によって固定されている。ベース10は加工材に当接する当接部10Aを有し、当接面10Aの一部は鋸刃3及び可動カバー7が突出するために開口された開口部10Bとなっている。図6及び図7に示す傾斜状態において、加工材に当接面10Aを当接させながら切断作業をすると、鋸刃3が当接面10Aに対して傾斜しているので、加工材を斜めに切断することができる。この時、レバー8はベース10の一部(上面)に接触することで上方に移動され、それに伴い可動カバー7も回転する。このとき、可動カバー7の回転を規制するという働きでは、レバー8およびベース10はストッパ12と同様の働きをし、スプリング6によって鋸刃3の回転方向と同様の方向に回転しようとする可動カバー7の回転を規制している。換言すれば、ベース10はレバー8を介してスプリング11の付勢力を受けている。
図8は、図6における可動カバー7の部分断面図であり、可動カバー7の一部を断面で表している。鋸刃側側面71(可動カバー7の内壁)における、モータ4側の側壁には鋸刃3に向かって突出するようにリブ9が形成されている。リブ9は樹脂製であり、可動カバー7と一体である。リブ9は、鋸刃3の回転方向において3つ形成されており、すべて同一の方向に延在するように設けられる。また、リブ9の厚さ(鋸刃3の回転方向の寸法)は、複数ある鋸刃3の刃部32同士の間隔よりも小さくなっている。詳細には、リブ9の厚さは平均して5mmほどであり、刃部32同士の間隔のおよそ4分の1の寸法となっている。
図9は、図8のC−C断面図である。(a)が通常の状態を表す図であり、(b)及び(c)は後述する作業状態の変化を表している。(a)に示すように、リブ9は可動カバー7の鋸刃側側面71から、可動カバー7における鋸刃3の径方向外側に位置する外周側内壁72まで延在するように設けられている。この様に、同様の方向に延びた複数のリブ9と外周側内壁71との間には隙間を設けていないので、可動カバー7とリブ9を一体成型可能である。リブ9は外周側内壁から離間するにつれ厚さ(鋸刃3の回転方向の寸法)を減少するように形成されており、最大で6mm、最小で4mmの厚さを有する。
図10は、図6のD−D断面図であり、ハウジング2の内部構造を表す。ハウジング2の内部には、モータ4と、モータ4のモータ軸41を軸方向の二か所で回転可能に支持する軸受42と、モータ軸41と一体回転するファン43と、モータ軸41の回転力を回転軸30に伝達する回転伝達機構60とが収容されている。図10では断面の位置関係からピニオン61と第3ギヤ67との間にある第1ギヤ64と第2ギヤ66が見えないが、図11を用いて回転伝達機構60の詳細を説明する。
図11に示される回転伝達機構60は、ハウジング2の内部に収容される2段減速機構である。モータ軸41の回転は、回転伝達機構60によって減速されて鋸刃3に伝達される。回転伝達機構60は、主にピニオン61、中間軸62、第1ギヤ64、第2ギヤ66及び第3ギヤ67を備える。第3ギヤ67と回転軸30とは一体回転する。中間軸62及び回転軸30それぞれは、軸受63などを介してハウジング2に回転可能に支持される。
ピニオン61は、モータ軸41の端部に同軸に接続されたはすば歯車である。ピニオン61は、モータ軸41の回転を第1ギヤ64へと伝達する機能を有する。
第1ギヤ64は、ピニオン61の下方且つ前方に配置されるはすば歯車である。第1ギヤ64は、中間軸62に支持されピニオン61に噛合する。第1ギヤ64は、ピニオン61から伝達された回転力を中間軸62へ伝達する機能を有する。
第2ギヤ66は、第1ギヤの右方に配置され、中間軸62によって支持されるはすば歯車である。第2ギヤ66は、中間軸62と一体となって回転し、回転力を第3ギヤ67へと伝達する。第2ギヤ66は、第1ギヤ64よりも小径かつ歯数を少なく構成される。
第3ギヤ67は、第2ギヤの下方かつ後方において噛合するように配置され、回転軸30によって支持されるはすば歯車である。第3ギヤ67は、第2ギヤから伝達された回転力を、第3ギヤと一体となって回転する回転軸30へ伝達する機能を有する。第3ギヤ67は、第2ギヤ66より大径に、かつ第1ギヤ64より小径に構成される。また、第2ギヤ66が第1ギヤ64よりも小径に構成されるため、第3ギヤ67は、第1ギヤ64より少ない回転数で回転する。すなわち、第3ギヤ67は、第2ギヤ66を介して、第1ギヤ64から減速された回転力を受け取り、不図示の固定具によって固定された鋸刃3に回転力を伝達する。
このように、本実施例では回転伝達機構60に2段減速機構を採用したので、モータ4の回転軸であるモータ軸41から離れた位置(実施例では下方)に回転軸30を設けることができ、回転軸30をベース10に近接させることができる。これにより、ベース10の開口部10Bから突出する鋸刃3の量(長さ)を増やすことができ、より厚い加工材を切断可能となる。
次に、説明した図を用いて2つの作業形態における本実施例の動作を説明する
<直角切り>
図1に示す状態、即ちベース10の開口部10Bから突出する鋸刃3と当接部10Aが垂直になっている状態で加工材を切断する作業形態を直角切りと呼ぶ。直角切りの作業を詳細に説明すると、まず、前述したように当接面10Aと鋸刃3が垂直になるように調整した上で、当接面10Aの前方部分を不図示の加工材に当接させて本体部1を加工材に対して安定させた状態とする。次にハンドル5を把持し、トリガ5Aを引くことでモータ4をオンさせると、モータ軸41の回転力が回転伝達機構60を介して鋸刃3に伝達され、図1における反時計回り方向に鋸刃3が回転駆動される。鋸刃3が回転駆動した状態で前方に向かって加工材上を進んでいくと、可動カバー7が加工材に押圧されて回転軸30を中心に回転して鋸刃3を露出させながら、鋸刃3の刃部32によって加工材が切削・切断される。ベース10の当接面10Aの全面に加工材を当接させたときには、図2に示すように可動カバー7が開口部10Bから突出しない位置まで回転する。換言すれば、可動カバー7がほぼ最大の回動位置まで回動する。また、このとき鋸刃3の刃部32は基部31よりも厚いため、加工材への切り幅は基部31よりも厚く、基部31が加工材に接触することを抑制する。
<直角切り>
図1に示す状態、即ちベース10の開口部10Bから突出する鋸刃3と当接部10Aが垂直になっている状態で加工材を切断する作業形態を直角切りと呼ぶ。直角切りの作業を詳細に説明すると、まず、前述したように当接面10Aと鋸刃3が垂直になるように調整した上で、当接面10Aの前方部分を不図示の加工材に当接させて本体部1を加工材に対して安定させた状態とする。次にハンドル5を把持し、トリガ5Aを引くことでモータ4をオンさせると、モータ軸41の回転力が回転伝達機構60を介して鋸刃3に伝達され、図1における反時計回り方向に鋸刃3が回転駆動される。鋸刃3が回転駆動した状態で前方に向かって加工材上を進んでいくと、可動カバー7が加工材に押圧されて回転軸30を中心に回転して鋸刃3を露出させながら、鋸刃3の刃部32によって加工材が切削・切断される。ベース10の当接面10Aの全面に加工材を当接させたときには、図2に示すように可動カバー7が開口部10Bから突出しない位置まで回転する。換言すれば、可動カバー7がほぼ最大の回動位置まで回動する。また、このとき鋸刃3の刃部32は基部31よりも厚いため、加工材への切り幅は基部31よりも厚く、基部31が加工材に接触することを抑制する。
作業が完了した際には、作業者は適宜トリガ5を離すことでモータ4をオフし、加工材から丸鋸100を離間させる。このとき、ベース10を加工材から離間させることで、ほぼ最大まで回転していた可動カバー7への押圧が無くなり、スプリング11の付勢力によって可動カバー7は勢いよく鋸刃3の回転方向に回転し、ストッパ12へ接触する。するとストッパ12からの反力を受けた可動カバー7が鋸刃3に対して図中矢印A方向へ傾き、可動カバー7が図9の(a)から(b)の状態へと変化する。これはストッパ12からの反力が可動カバー7の支持箇所(回転軸30周り)より上方で働いたためである。(b)の状態は、鋸刃3の刃部32と基部31とがリブ9に接触した状態である。この状態でもう一度作業を開始すると、鋸刃3の回転力がリブ9に伝達されるが、リブ9の厚さは5mm程度のため、刃部32と接触しているリブ9の部分は容易に切削される。一方、鋸刃3の基部31は加工する機能を有しておらず、リブ9の基部31と接触している部分は残る。つまり、リブ9の刃部32と接触していた部分は無くなり、基部31と接触していた部分は残る。
従って、この状態で鋸刃3が回転したとしても、鋸刃3と接触するのは基部31と当接する部分のリブ9のみとなるので、刃部32から可動カバー7へモータ4の回転力が伝達されることを抑制することができる。更に、図9(b)の状態から可動カバー7の鋸刃3に対する傾きを正してやると、図9の(c)の状態となる。図9(c)の状態で連続作業をし、再びストッパ12からの反力で可動カバー7が鋸刃3に対して傾いたとしても、鋸刃3と接触するのは基部31と当接する部分のリブ9のみとなるので、以降の作業においても刃部32から可動カバー7へ回転力が伝達されるのを抑制することができる。換言すれば、可動カバー7の鋸刃に3に対する傾きを、基部31とリブ9が接触する位置までに規制することができる。これにより、鋸刃3から可動カバー7へ回転力の伝達がされにくい構成とすることができたので、可動カバー7を介してストッパ12へ伝達される鋸刃3の回転力の大きさを減少させることができ、ストッパ12の破損・変形を抑制することができる。
<傾斜切り>
図6に示す状態、即ちベース10の開口部10Bから突出する鋸刃3と当接部10Aが傾斜している状態で加工材を切断する作業形態を傾斜切りと呼ぶ。傾斜切りの作業形態は基本的に直角切りと同様なので詳細は割愛するが、前述したように図6に示す状態において可動カバー7の回転を規制するものはレバー8とベース10となる。従って作業終了時には、スプリング11の付勢力によって可動カバー7は勢いよく鋸刃3の回転方向に回転し、レバー8を介してベース10へ接触する。
図6に示す状態、即ちベース10の開口部10Bから突出する鋸刃3と当接部10Aが傾斜している状態で加工材を切断する作業形態を傾斜切りと呼ぶ。傾斜切りの作業形態は基本的に直角切りと同様なので詳細は割愛するが、前述したように図6に示す状態において可動カバー7の回転を規制するものはレバー8とベース10となる。従って作業終了時には、スプリング11の付勢力によって可動カバー7は勢いよく鋸刃3の回転方向に回転し、レバー8を介してベース10へ接触する。
前述したように可動カバー7は回転軸30周りの本体部1に支持されるが、図1、図6から明らかなように、回転軸30からレバー8までの距離は、回転軸30からストッパ12までの距離よりも長い。従って、支持箇所から反力を受ける箇所が直角切りの時よりも遠くなるので、可動カバー7は直角切りのときよりも、反力によって鋸刃3に対し傾きやすくなっており、図7中の矢印Bに示す方向の反力がベース10からレバー8を介して可動カバー7へ伝わることで、図7中矢印A方向に可動カバー7が鋸刃3に対して傾く。
しかし、この作業形態においても、リブ9によって鋸刃3から可動カバー7へ回転力の伝達が抑制されているため、可動カバー7を介してレバー8へ伝達される鋸刃3の回転力の大きさを減少させることができ、レバー8の破損・変形を抑制することができるともに、レバー8を介してベース10が破損・変形してしまう事も抑制できる。
本発明によれば以下の効果を奏する。
(1)可動カバー7の鋸刃側側面71に、鋸刃3の基部31と接触するようなリブ9を設けることで、可動カバー7が鋸刃3に対して傾いて接触したとしても、基部31によって鋸刃3に対する可動カバー7の傾き量を規制したので、刃部32が可動カバー7に深く噛みこむことを抑制でき、刃部32から可動カバー7に伝達される回転力を抑制することができる。
(2)リブ9を可動カバー7の鋸刃側側壁71から外周側内壁へと延在するように設けたので、可動カバー7を成形する際、リブ9も同時に一体成型可能であり、工数とコストの減少を図ることができる。
(3)リブ9を複数設けたので、可動カバー7の鋸刃3に対する傾きの方向が多様な場合にも対応可能となる。
(4)刃部32同士の間隔よりも、リブ9の厚さを小さくしたので、鋸刃3の回転時においてリブ9と接触する刃部32が1つとなり、刃部32から可動カバー7へ伝達される回転力の大きさを減少させることができる。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施例においてリブ9は3つとしたが、1つでもよく、また4つ以上でもよい。
また、リブ9は、可動カバー7の鋸刃側側面71におけるモータ4側にのみ設けたが、反対面に設けても良く、その場合実施例と逆に傾いた場合にも発明の効果を奏する。
1 :本体部
2 :ハウジング
3 :鋸刃
30 :回転軸
31 :基部
32 :刃部
33 :外周部
4 :モータ
41 :モータ軸
42 :軸受
43 :ファン
5 :ハンドル
5A :トリガ
6 :固定カバー
7 :可動カバー
71 :鋸刃側側面
72 :外周側内壁
8 :レバー
9 :リブ
10 :ベース
10A:当接部
10B:開口部
11 :スプリング
12 :ストッパ
12A:ネジ
12B:ゴム
13 :傾斜支持部
14 :傾斜軸
15 :ノブ
60 :回転伝達機構
61 :ピニオン
62 :中間軸
63 :軸受
64 :第1ギヤ
65 :カップリング
66 :第2ギヤ
67 :第3ギヤ
100:丸鋸
2 :ハウジング
3 :鋸刃
30 :回転軸
31 :基部
32 :刃部
33 :外周部
4 :モータ
41 :モータ軸
42 :軸受
43 :ファン
5 :ハンドル
5A :トリガ
6 :固定カバー
7 :可動カバー
71 :鋸刃側側面
72 :外周側内壁
8 :レバー
9 :リブ
10 :ベース
10A:当接部
10B:開口部
11 :スプリング
12 :ストッパ
12A:ネジ
12B:ゴム
13 :傾斜支持部
14 :傾斜軸
15 :ノブ
60 :回転伝達機構
61 :ピニオン
62 :中間軸
63 :軸受
64 :第1ギヤ
65 :カップリング
66 :第2ギヤ
67 :第3ギヤ
100:丸鋸
Claims (8)
- モータと、
前記モータを収容するハウジングと、
前記モータによって回転駆動されるスピンドルと、
複数の刃部を有する外周部と、前記外周部より径方向内側に位置する基部とを有し、前記スピンドルに取り付けられる円盤状の鋸刃と、
非切断材上面と当接する当接面、前記当接面から前記鋸刃を突出させる開口部を有し、前記スピンドルの軸と直交する方向に延びる傾斜軸を中心として前記ハウジングに対し傾斜可能に前記ハウジングに接続されるベースと、
前記鋸刃の前記外周部を覆い、前記ハウジングに対して回転可能な可動カバーと、を有する携帯用丸鋸であって、
前記可動カバーの前記鋸刃側側壁に、前記鋸刃と前記可動カバーとが接触した際に前記基部と当接可能なリブを設けたことを特徴とする携帯用丸鋸。 - 前記可動カバーは、樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の携帯用丸鋸。
- 前記リブは、前記鋸刃の回転方向において複数設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯用丸鋸。
- 前記可動カバーは、前記鋸刃の径方向外側に位置する外周側内壁を有し、
前記リブは、前記鋸刃側側壁から前記外周側内壁にかけて延在していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯用丸鋸。 - 前記リブは、前記鋸刃の回転方向における幅寸法が、前記鋸刃の前記刃部間の寸法よりも小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の携帯用丸鋸。
- 前記可動カバーと前記ハウジングとの間には、前記可動カバーが前記当接面から突出した前記鋸刃の外周を覆う位置に回動するよう付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の携帯用丸鋸。
- 前記可動カバーは、前記付勢手段の付勢力に抗して前記可動カバーを回動させるための操作レバーを有し、
前記操作レバーは、前記ベースを傾斜させたときに前記ベース上面に接触することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の携帯用丸鋸。 - 前記モータと前記スピンドルとの間に、前記モータ及び前記スピンドルと平行に延びる中間軸を有し、前記中間軸、前記スピンドルにそれぞれ設けられたギヤを介して前記モータの回転力が前記スピンドルに伝達されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の携帯用丸鋸。
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JP2015181917A JP2017056597A (ja) | 2015-09-15 | 2015-09-15 | 電動工具 |
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JP2015181917A JP2017056597A (ja) | 2015-09-15 | 2015-09-15 | 電動工具 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112439944A (zh) * | 2019-09-03 | 2021-03-05 | 株式会社牧田 | 便携式切割机 |
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2015
- 2015-09-15 JP JP2015181917A patent/JP2017056597A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112439944A (zh) * | 2019-09-03 | 2021-03-05 | 株式会社牧田 | 便携式切割机 |
CN112439944B (zh) * | 2019-09-03 | 2024-02-06 | 株式会社牧田 | 便携式切割机 |
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