JP2017055552A - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】モータの温度上昇によりモータへの印加電圧が上昇する場合に、電流指令値を適切に補正する。【解決手段】モータ制御装置100は、インバータ50に接続され、トルク指令値Trqに基づいてインバータ50の出力電圧を制御することでモータ30を制御する。モータ制御装置100において、電流指令生成部105は、トルク指令値Trqに基づいてd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を演算する。電圧指令生成部101は、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*に基づいてインバータ50の出力電圧を制御するためのd軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*を演算する。電圧飽和抑制部104は、モータ30の温度上昇によりモータ30への印加電圧が上昇する場合に、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を補正してインバータ50の出力電圧を制限する。【選択図】図1

Description

本発明は、モータ制御装置に関する。
従来、マイコンの演算により電流指令をリアルタイムに決定するモータ制御装置において、要求される出力電圧がモータ駆動回路に印加可能な最大電圧を上回る電圧飽和域では、q軸電流指令値を補正して電圧飽和の発生を防止する手法が提案されている(特許文献1)。
特許第5292995号
特許文献1に記載の手法では、モータの温度上昇による磁束変化によって生じるモータへの印加電圧の上昇が考慮されていない。そのため、モータの温度上昇によりモータへの印加電圧が上昇する場合には、電流指令値を適切に補正することができない。
本発明の一態様によるモータ制御装置は、永久磁石を界磁源とするモータを駆動するためのインバータに接続され、入力されたトルク指令値に基づいて前記インバータの出力電圧を制御することで前記モータを制御するものであって、前記トルク指令値に基づいて電流指令値を演算する電流指令生成部と、前記電流指令値に基づいて前記インバータの出力電圧を制御するための電圧指令値を演算する電圧指令生成部と、前記モータの温度上昇により前記モータへの印加電圧が上昇する場合に、前記電流指令値を補正して前記インバータの出力電圧を制限する電圧飽和抑制部と、を備える。
本発明の他の一態様によるモータ制御装置は、永久磁石を界磁源とするモータを駆動するためのインバータに接続され、入力されたトルク指令値に基づいて前記インバータの出力電圧を制御することで前記モータを制御するものであって、前記トルク指令値に基づいて電流指令値を演算する電流指令生成部と、前記電流指令値に基づいて前記インバータの出力電圧を制御するための電圧指令値を演算する電圧指令生成部と、前記モータの温度上昇により前記モータへの印加電圧が上昇する場合に、前記電流指令値を補正して前記インバータの出力電圧を制限する電圧飽和抑制部と、を備え、前記電圧指令生成部は、前記電流指令値に基づいて非干渉電圧指令値を演算する非干渉制御部と、前記モータの電流値および前記電流指令値に基づいてPI電圧指令値を演算するPI制御部と、を有し、前記非干渉電圧指令値と前記PI電圧指令値とを加算することにより前記電圧指令値を演算する。
本発明によれば、モータの温度上昇によりモータへの印加電圧が上昇する場合に、電流指令値を適切に補正することができる。
本発明の第1の実施形態に係るモータ制御装置を含むモータ駆動システムの構成を示す図である。 誘起電圧成分が支配的な埋込磁石型同期モータにおける電圧ベクトル図の例である。 誘起電圧成分が支配的な埋込磁石型同期モータにおけるモータ温度上昇時の電圧ベクトル図の例である。 リラクタンストルク型モータにおける電圧ベクトル図の例である。 リラクタンストルク型モータにおけるモータ温度上昇時の電圧ベクトル図の例である。 本発明の第1の実施形態におけるモータ制御処理の流れを説明するフロー図である。 本発明の第1の実施形態における電流飽和抑制部の詳細な構成を説明する図である。 本発明の第3の実施形態に係るモータ制御装置を含むモータ駆動システムの構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態におけるモータ制御処理の流れを説明するフロー図である。 本発明の第3の実施形態における電流飽和抑制部の詳細な構成を説明する図である。 本発明の第3の実施形態におけるモータ制御処理実施時の各パラメータの時間推移を説明する図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
−第1の実施の形態−
図1は、本発明の第1の実施形態に係るモータ制御装置を含むモータ駆動システムの構成を示す図である。図1に示すモータ駆動システムは、電源10と、リレー20と、モータ30と、磁極位置検出回路40と、インバータ50と、平滑コンデンサ60と、電圧検出回路70と、電流センサ80と、モータ温度センサ90と、モータ制御装置100とを備える。
直流電源である電源10は、インバータ50に直流電力を供給する。電源10が供給する直流電力の電圧は、モータ30の仕様に応じて設定され、たとえば数百ボルト程度である。電源10は、たとえばニッケル水素バッテリやリチウムイオンバッテリなどを多数直列に接続して構成される。
リレー20は、電源10とインバータ50の間に配置される。リレー20が開状態のときには、電源10とインバータ50の間が電気的に遮断される。リレー20が閉状態のときには、電源10とインバータ50が電気的に接続され、電源10の直流電力がインバータ50に供給される。
平滑コンデンサ60は、電源10から出力される直流電力を平滑化する。リレー20が閉状態のときには、電源10と平滑コンデンサ60とが略同じ電圧となる。
電圧検出回路70は、平滑コンデンサ60の電圧、すなわち電源10からリレー20を介してインバータ50へ供給される直流電力の電圧を検出する。電圧検出回路70により検出された直流電圧値Vdcは、モータ制御装置100へ伝達される。
インバータ50は、電源10からの直流電力を用いてモータ30を駆動するためのものであり、それぞれスイッチング動作を行う複数のスイッチング素子部51を有する。スイッチング素子部51は、たとえばIGBTとダイオードにより構成されており、電源10の正極側(上アーム)と負極側(下アーム)にそれぞれ3相分ずつ、合計6個配置される。インバータ50は、モータ制御装置100から出力されるPWM信号に基づいて、この6個のスイッチング素子部51をそれぞれスイッチング動作させることにより、出力電圧のパルス幅を変化させるパルス幅変調を行う。これにより、電源10からの直流電力が所定の三相交流電力に変換され、モータ30に印加される。
モータ30は、永久磁石を界磁源とする永久磁石同期電動機であり、3相(ここではU相、V相、W相とする)の巻線を有するステータと、各巻線に電流が流れることで変化する磁束によってトルクが発生するロータとの2つの部分から主に構成される。モータ30は、インバータ50から印加される三相交流電力によって回転駆動される。
電流センサ80は、モータ30とインバータ50の間に設けられており、インバータ50からモータ30に出力される三相交流電力の各相の電流を検出する。電流センサ80により検出されたU相、V相、W相の各電流値Iu、Iv、Iwは、モータ制御装置100へそれぞれ伝達される。
磁極位置検出回路40は、モータ30のロータの回転に応じて変化する磁極の位置を検出する。磁極位置検出回路40により検出された磁極位置θは、モータ制御装置100へ伝達される。
モータ温度センサ90は、モータ30の温度を検出する。モータ温度センサ90により検出されたモータ温度Tmは、モータ制御装置100へ伝達される。
モータ制御装置100は、インバータ50に接続されている。モータ制御装置100は、外部から入力されたトルク指令Trqを受信し、このトルク指令Trqに基づいてPWM信号を生成して、インバータ50の各スイッチング素子部51に出力する。すなわち、モータ制御装置100は、PWM信号によりインバータ50の出力電圧を制御することで、インバータ50からモータ30へ供給される電流を制御し、モータ30の制御を行う。モータ制御装置100は、電圧指令生成部101と、制御信号生成部102と、回転数演算部103と、電圧飽和抑制部104と、電流指令生成部105とを備える。
回転数演算部103は、磁極位置検出回路40から磁極位置θを取得し、磁極位置θの変化量からモータ回転数(角速度)ωを演算する。回転数演算部103により演算されたモータ回転数ωは、電圧飽和抑制部104および電流指令生成部105に伝達される。
電流指令生成部105は、トルク指令Trq、モータ回転数ωおよび直流電圧値Vdcに基づいて、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を演算する。たとえば、モータ30に適合するトルク指令と電流指令値の対応関係を事前に求めておき、その結果を基に作成された電流マップをモータ制御装置100に記憶しておく。電流指令生成部105は、この電流マップに基づいて、トルク指令Trqおよびモータ回転数ωに応じたd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を算出することができる。
電圧飽和抑制部104は、d軸電流指令値Id*、q軸電流指令値Iq*をそれぞれ補正するためのd軸電流指令補正値Id’、q軸電流指令補正値Iq’を演算する。d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’は、モータ30の温度上昇による磁束変化によって生じるモータ30への印加電圧の上昇を抑制し、モータ30への印加電圧をインバータ50が出力可能な電圧の最大値(電圧制限値)以下に制限するためのものである。電圧飽和抑制部104は、モータ回転数ω、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*に基づいて、モータ30の温度上昇によりインバータ50からモータ30への印加電圧が上昇するか否かを判断する。その結果、印加電圧が上昇すると判断した場合には、モータ温度Tmに基づいてd軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を演算する。一方、印加電圧が上昇しないと判断した場合には、d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を0に設定する。なお、電圧飽和抑制部104の具体的な処理内容については、後で図7を参照して詳しく説明する。
電圧飽和抑制部104により演算されたd軸電流指令補正値Id’、q軸電流指令補正値Iq’は、d軸電流指令値Id*、q軸電流指令値Iq*とそれぞれ加算される。d軸電流指令値Id*とd軸電流指令補正値Id’との加算結果は、d軸電流補正後指令値Id**として電圧指令生成部101に入力される。q軸電流指令値Iq*とq軸電流指令補正値Iq’との加算結果は、q軸電流補正後指令値Iq**として電圧指令生成部101に入力される。これにより、d軸電流指令値Id*、q軸電流指令値Iq*がそれぞれ補正される。
電圧指令生成部101は、d軸電流指令値Id*、q軸電流指令値Iq*をそれぞれ補正して得られたd軸電流補正後指令値Id**、q軸電流補正後指令値Iq**に基づいて、インバータ50の出力電圧を制御するためのd軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*を演算する。具体的には、電圧指令生成部101は、PI・非干渉制御部106と、3相/dq変換部107とを有する。3相/dq変換部107は、電流センサ80により検出された各相の電流値Iu、Iv、Iwと、磁極位置検出回路40により検出された磁極位置θとに基づいて、d軸電流値Idおよびq軸電流値Iqを算出する。PI・非干渉制御部106は、d軸電流補正後指令値Id**とd軸電流値Idの偏差と、q軸電流補正後指令値Iq**とq軸電流値Iqの偏差とを算出し、これらの偏差に基づいてd軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*を演算する。
制御信号生成部102は、電圧指令生成部101により演算されたd軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*に基づいて、インバータ50の各スイッチング素子部51に対するPWM信号を生成する。具体的には、制御信号生成部102は、dq/3相変換部108と、PWM生成部109とを有する。dq/3相変換部108は、d軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*と、磁極位置検出回路40により検出された磁極位置θとに基づいて、U相、V相、W相の各電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*を算出する。PWM生成部109は、各相の電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*と、電圧検出回路70により検出された直流電圧値Vdcとに基づいて、各相の上下アームにそれぞれ対応するPWM信号を生成し、インバータ50の各スイッチング素子部51に出力する。
次に、モータ30の温度上昇によって生じるインバータ50からモータ30への印加電圧の上昇について説明する。モータ30の温度が上昇すると、モータ30の特性に応じて、こうした現象が生じる場合と生じない場合とがある。以下では、図2〜図5に示した電圧ベクトル図を参照して、この点について説明する。
モータ30のような永久磁石同期電動機における出力トルクは、一般に以下の式(1)で表される。式(1)において、Tは出力トルク、Pnはモータ極対数、φは永久磁石による鎖交磁束、Idはd軸電流値、Iqはq軸電流値、Ldはd軸インダクタンス、Lqはq軸インダクタンスをそれぞれ表す。
T=Pn{φ・Iq+(Ld-Lq)・Id・Iq} ・・・(1)
式(1)において、鎖交磁束φは、モータ30の温度の上昇に応じて低下する温度特性を有する。そのため、モータ30の温度が上昇すると、出力トルクTは低下する。
また、モータ30のような永久磁石同期電動機への印加電圧は、一般に以下の式(2)、(3)に示す電圧方程式によって表される。式(2)、(3)において、Vdはd軸電圧、Vqはq軸電圧、Raは相抵抗、Idはd軸電流値、Iqはq軸電流値、Ldはd軸インダクタンス、Lqはq軸インダクタンス、ωは角速度をそれぞれ表す。
Vd=Ra・Id-ω・Lq・Iq ・・・(2)
Vq=Ra・Iq+ω・Ld・Id+ω・φ ・・・(3)
式(2)、(3)において、相抵抗Raを含む第一項の値は、他項と比較して十分小さい。そのため、式(2)、(3)の第一項をそれぞれ省略すると、電圧ベクトルV0は以下の式(4)で表現される。
V0=√(Vd2+Vq2)=√{(-ω・Lq・Iq)2+(ω・Ld・Id+ω・φ)2} ・・・(4)
図2は、誘起電圧成分が支配的な埋込磁石型同期モータにおける電圧ベクトル図の例を示したものである。図2に示す通り、誘起電圧成分ωφが支配的なモータでは、インダクタンス成分ω・Ld・Idよりも誘起電圧成分ωφが大きい。つまり、q軸電圧Vqの値が正となり、電圧ベクトルV0はq軸の正方向に向かうこととなる。
図3は、誘起電圧成分が支配的な埋込磁石型同期モータにおけるモータ温度上昇時の電圧ベクトル図の例を示したものである。前述のように、永久磁石の鎖交磁束φは、モータ温度が上昇すると減少する。よって誘起電圧成分ωφは、モータ温度の上昇に伴って減少する。一方、鎖交磁束φの減少によってd軸方向の磁束が通りやすくなるため、d軸インダクタンスLdが増加する。よってインダクタンス成分ω・Ld・Idは、モータ温度の上昇に伴って増加する。その結果、図3に示すように、モータ温度上昇後の電圧ベクトルV0’は、図2に示した電圧ベクトルV0に比べて小さくなる。
図4は、リラクタンストルク型モータ(磁石量を減らしてリラクタンストルクの割合を増やした埋込磁石型同期モータ)における電圧ベクトル図の例を示したものである。図4に示す通り、インダクタンス成分ω・Ld・Idが支配的なリラクタンストルク型モータでは、相対的にインダクタンス成分ω・Ld・Idが大きく、磁石磁束による誘起電圧成分ωφが小さい。つまり、q軸電圧Vqの値が負となり、電圧ベクトルV0はq軸の負方向に向かうこととなる。
図5は、リラクタンストルク型モータにおけるモータ温度上昇時の電圧ベクトル図の例を示したものである。前述のように、永久磁石の鎖交磁束φは、モータ温度が上昇すると減少する。よって誘起電圧成分ωφは、図3の場合と同様に、モータ温度の上昇に伴って減少する。一方、鎖交磁束φの減少によってd軸方向の磁束が通りやすくなるため、d軸インダクタンスLdが増加する。この現象は、永久磁石の鎖交磁束φが小さいモータにおいて顕著である。よってインダクタンス成分ω・Ld・Idは、図3の場合と同様に、モータ温度の上昇に伴って増加する。その結果、図5に示すように、モータ温度上昇後の電圧ベクトルV0’は、図4に示した電圧ベクトルV0に比べてq軸の負方向に大きくなる。
以上説明したように、誘起電圧成分が支配的な埋込磁石型同期モータでは、モータ温度の上昇により電圧ベクトルV0が低下する。そのため、モータ30にこのようなモータを用いた場合には、モータ温度が上昇しても、モータ30への印加電圧がインバータ50の電圧制限値を超えることはない。一方、リラクタンストルク型モータでは、モータ温度の上昇により電圧ベクトルV0が上昇する。そのため、モータ30にこのようなモータを用いた場合には、モータ温度が上昇すると、モータ30への印加電圧がインバータ50の電圧制限値を超えてしまうことがある。その場合、インバータ50からモータ30に意図した通りの電流を流すことができず、モータ30の制御性が著しく低下してしまうことになる。
そこで本発明では、モータ30の温度上昇によりモータ30への印加電圧が上昇する場合には、前述のように電圧飽和抑制部104において、モータ温度Tmに基づいてd軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を演算する。これにより、d軸電流指令値Id*、q軸電流指令値Iq*をそれぞれ補正して、モータ30への印加電圧がインバータ50の電圧制限値を超えないように制限する。
図6は、本発明の第1の実施形態におけるモータ制御処理の流れを説明するフロー図である。このモータ制御処理は、インバータ50によりモータ30を駆動する際に、モータ制御装置100において、所定の処理周期ごとに実行される。
ステップS10において、モータ制御装置100は、モータ制御処理を開始する。
ステップS20において、モータ制御装置100は、モータ制御処理に用いる各情報量として、外部から入力されたトルク指令Trqと、電圧検出回路70により検出された直流電圧値Vdcと、磁極位置検出回路40により検出された磁極位置θとを取得する。
ステップS30において、モータ制御装置100は、電流指令生成部105によりd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を生成する。このとき電流指令生成部105は、ステップS20で取得した磁極位置θから回転数演算部103が生成したモータ回転数ωと、ステップS20で取得したトルク指令Trqとに基づいて、たとえば前述の電流マップを用いることにより、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を生成する。
ステップS40において、モータ制御装置100は、電圧飽和抑制部104により、モータ温度が上昇した場合にモータ30への印加電圧が上昇するか否かを判定する。このとき電圧飽和抑制部104は、ステップS30で生成されたd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*に基づいて、所定の判定条件が満たされるか否かを判定する。その結果、判定条件が満たされる場合には、印加電圧が上昇すると判断されてステップS50に遷移する。一方、判定条件が満たされない場合には、印加電圧が上昇しないと判断されてステップS60に遷移する。なお、ここで用いられる判定条件については、後で具体的に説明する。
ステップS50において、モータ制御装置100は、電圧飽和抑制部104により、d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を演算する。このとき電圧飽和抑制部104は、モータ温度Tmに基づいて、直流電圧値Vdcに応じて定まるインバータ50の電圧制限値よりもモータ30への印加電圧が小さくなるように、d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を演算する。ステップS50の実行後は、ステップS70に遷移する。なお、d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’の具体的な演算方法については、後で説明する。
ステップS60において、モータ制御装置100は、電圧飽和抑制部104により、d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を0とする。ステップS60の実行後は、ステップS70に遷移する。
ステップS70において、モータ制御装置100は、電圧指令生成部101および制御信号生成部102により、PWM信号を生成する。このとき電圧指令生成部101には、d軸電流指令値Id*とd軸電流指令補正値Id’の加算結果と、q軸電流指令値Iq*とq軸電流指令補正値Iq’の加算結果とが、d軸電流補正後指令値Id**、q軸電流補正後指令値Iq**として、それぞれ入力される。電圧指令生成部101は、PI・非干渉制御部106により、入力されたd軸電流補正後指令値Id**、q軸電流補正後指令値Iq**と、3相/dq変換部107で求められたd軸電流値Id、q軸電流値Iqとの偏差をそれぞれ算出し、これらの算出結果に基づいて、d軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*を演算する。制御信号生成部102は、dq/3相変換部108により、電圧指令生成部101で求められたd軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*と、ステップS20で取得した磁極位置θとに基づいて、各相の電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*を演算する。そして、PWM生成部109により、dq/3相変換部108で求められた電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*と、ステップS20で取得した直流電圧値Vdcとに基づいて、各相の上下アームにそれぞれ対応するPWM信号を生成する。ステップS70で生成されたPWM信号は、インバータ50の各スイッチング素子部51に出力される。
ステップS80において、モータ制御装置100は、モータ制御処理を終了する。
次に、電圧飽和抑制部104の詳細について説明する。図7は、本発明の第1の実施形態における電流飽和抑制部104の詳細な構成を説明する図である。図7に示すように、本実施形態の電流飽和抑制部104は、印加電圧上昇判定部110と、インダクタンス変化量演算部111と、電流指令補正部112とから構成される。
印加電圧上昇判定部110は、モータ回転数ω、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*に基づいて、モータ温度が上昇した場合にモータ30への印加電圧が上昇するか否かの判定を行う。具体的には、印加電圧上昇判定部110は、これらの値に基づいて、前述の式(3)に示した電圧方程式を用いて、補正前のd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*に対するモータ30のq軸電圧Vqを推定する。そして、推定したq軸電圧Vqが正負いずれであるかを確認し、負であればモータ温度の上昇により印加電圧が上昇すると判断して、電圧上昇判定フラグFlgを出力する。図6のステップS40では、この印加電圧上昇判定部110により、q軸電圧Vqの推定結果が負であることを判定条件として、前述のような判定処理が行われる。
インダクタンス変化量演算部111は、モータ温度Tmに基づいて、モータ30の温度上昇によるd軸インダクタンス変化量Ld’およびq軸インダクタンス変化量Lq’を演算する。たとえば、モータ30におけるd軸インダクタンスLdおよびq軸インダクタンスLqとモータ温度Tmとの関係を予め実測等により求めておき、その結果をモータ制御装置100にテーブル化して記憶しておく。インダクタンス変化量演算部111は、このテーブルを参照することで、モータ温度Tmに対応したd軸インダクタンス変化量Ld’およびq軸インダクタンス変化量Lq’を算出できる。
電流指令補正部112は、印加電圧上昇判定部110から出力された電圧上昇判定フラグFlgがONの場合に、d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を演算する。具体的には、電流指令補正部112は、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*と、インダクタンス変化量演算部111で演算されたd軸インダクタンス変化量Ld’およびq軸インダクタンス変化量Lq’とに基づいて、以下で説明する計算を行う。これにより、d軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*が、理想状態、すなわちd軸インダクタンス変化量Ld’およびq軸インダクタンス変化量Lq’がいずれも0であるときのd軸電圧Vdおよびq軸電圧Vqとそれぞれ一致するように、d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を求める。
理想状態でのd軸電圧Vdとd軸電圧指令値Vd*とが等しいという条件を適用すると、前述の式(2)に示した電圧方程式から、以下の式(5)が導かれる。
Ra・Id-ω・Lq・Iq=Ra・(Id+Id')-ω・(Lq+Lq’)・(Iq+Iq') ・・・(5)
式(5)において、相抵抗Raの項を0とすると、以下の式(6)が得られる。
ω・Lq・Iq=ω・(Lq+Lq')・(Iq+Iq') ・・・(6)
式(6)を変形することで、q軸電流指令補正値Iq’を表す以下の式(7)が求められる。
Iq'=-{Lq'/(Lq+Lq')}・Iq ・・・(7)
同様に、理想状態でのq軸電圧Vqとq軸電圧指令値Vq*とが等しいという条件を適用すると、前述の式(3)に示した電圧方程式から、以下の式(8)が導かれる。
Ra・Iq+ω・Ld・Id+ω・φ=Ra・(Iq+Iq')+ω・(Ld+Ld')・(Id+Id')+ω・φ ・・・(8)
式(8)において相抵抗Raの項を0として変形すると、d軸電流指令補正値Id’を表す以下の式(9)が得られる。
Id'=-{Ld'/(Ld+Ld')・Id ・・・(9)
式(7)において、電流指令生成部105から電圧飽和抑制部104に入力されたq軸電流指令値Iq*をq軸電流値Iqに代入すると、インダクタンス変化量演算部111で演算されたq軸インダクタンス変化量Lq’から、q軸電流指令補正値Iq’が求められる。なお、式(7)のq軸インダクタンスLqの値は、所定の基準モータ温度における値として予め設定されている。同様に、式(9)において、電流指令生成部105から電圧飽和抑制部104に入力されたd軸電流指令値Id*をd軸電流値Idに代入すると、インダクタンス変化量演算部111で演算されたd軸インダクタンス変化量Ld’から、d軸電流指令補正値Id’が求められる。なお、式(9)のd軸インダクタンスLdの値は、所定の基準モータ温度における値として予め設定されている。
図6のステップS50では、以上説明したインダクタンス変化量演算部111および電流指令補正部112の処理により、インバータ50の電圧制限値よりもモータ30への印加電圧が小さくなるようなd軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’が演算される。
以上説明した本発明の第1の実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)モータ制御装置100は、永久磁石を界磁源とするモータ30を駆動するためのインバータ50に接続され、入力されたトルク指令値Trqに基づいてインバータ50の出力電圧を制御することで、モータ30を制御する。モータ制御装置100は、電流指令生成部105と、電圧指令生成部101と、電圧飽和抑制部104とを備える。電流指令生成部105は、トルク指令値Trqに基づいてd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を演算する。電圧指令生成部101は、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*に基づいてインバータ50の出力電圧を制御するためのd軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*を演算する。電圧飽和抑制部104は、モータ30の温度上昇によりモータ30への印加電圧が上昇する場合に、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を補正してインバータ50の出力電圧を制限する。このようにしたので、モータ30の温度上昇によりモータ30への印加電圧が上昇する場合に、電流指令値を適切に補正することができる。
(2)電圧飽和抑制部104は、印加電圧上昇判定部110により、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*に基づいてモータ30のq軸電圧Vqを推定し、そのq軸電圧Vqの推定結果が負である場合に、モータ30の温度上昇によりモータ30への印加電圧が上昇すると判断する(ステップS40)。このようにしたので、モータ30の温度上昇によりモータ30への印加電圧が上昇するか否かを確実に判断することができる。
(3)電圧飽和抑制部104は、インダクタンス変化量演算部111により、モータ温度Tmに基づいてモータ30のd軸インダクタンス変化量Ld’およびq軸インダクタンス変化量Lq’を演算する。そして、電流指令補正部112により、インダクタンス変化量演算部111が演算したモータ30のd軸インダクタンス変化量Ld’およびq軸インダクタンス変化量Lq’に基づいて、d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を演算し、これらを用いてd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を補正する(ステップS50)。このようにしたので、モータ30の温度上昇によるインダクタンスの変化量に応じて、電流指令値を適切に補正することができる。
−第2の実施の形態−
次に本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、モータ30の温度上昇によりインダクタンスが変化した場合に、モータ30への印加電圧がインバータ50の電圧制限値を超えないように制限しつつ、モータ30の出力トルクの変化を抑制する例について説明する。なお、本実施形態におけるモータ駆動システムの構成は、図1に示した第1の実施形態における構成と同じである。また、電圧飽和抑制部104の構成も、図7に示した第1の実施形態における構成と同じである。そのため、以下の説明では、これらの構成図を参照して本実施形態の説明を行うこととする。
前述の第1の実施形態では、電流指令補正部112において、d軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*が理想状態でのd軸電圧Vdおよびq軸電圧Vqとそれぞれ一致するように、d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を求める例を説明した。しかし、このような計算方法では、モータ30への印加電圧を制限することで、モータ30の出力トルクが変化してしまう場合がある。そこで本実施形態では、電流指令補正部112において以下の計算を行うことにより、モータ30への印加電圧を制限しつつ、モータ30の出力トルクの変化を抑制できるように、d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を求める。
モータ30の出力トルクTは、前述の式(1)により表される。ここで、d軸電流補正後指令値Id**およびq軸電流補正後指令値Id**によって得られる出力トルクが、d軸インダクタンス変化量Ld’およびq軸インダクタンス変化量Lq’がいずれも0である理想状態での出力トルクに等しければ、モータ30の出力トルクの変化を抑制できる。この条件を適用すると、式(1)から以下の式(10)が導かれる。
Pn{φ・Iq+(Ld-Lq)・Id・Iq}=Pn{φ・Iq**+(Ld+Ld'-Lq-Lq')・Id**・Iq**} ・・・(10)
式(10)をd軸電流補正後指令値Id**について解くと、以下の式(11)が導かれる。
Id**={φ・Iq+(Ld-Lq)・Id・Iq-φ・Iq**}/(Ld+Ld'-Lq-Lq')・Iq**} ・・・(11)
また、モータ30の電圧ベクトルは、前述の式(4)により表される。ここで、d軸電流補正後指令値Id**およびq軸電流補正後指令値Id**によって得られる電圧ベクトルが、d軸インダクタンス変化量Ld’およびq軸インダクタンス変化量Lq’がいずれも0である理想状態での電圧ベクトルに等しければ、モータ30の印加電圧の変化を抑制できる。この条件を適用すると、式(4)から以下の式(12)が導かれる。
(-ω・Lq・Iq)2+(ω・Ld・Id+ω・φ)2={-ω・(Lq+Lq')・Iq**}2+{ω・(Ld+Ld')・Id**+ω・φ}2
・・・(12)
式(12)をq軸電流補正後指令値Iq**について解くと、以下の式(13)が導かれる。
Iq**=√{{Lq2Iq2+Ld2Id2+2Ld・Id・φ-(Ld+Ld')2・Id**2-2(Ld+Ld')・Id**・φ}/(Lq+Lq')2}
・・・(13)
上記の式(11)、(13)から、d軸電流補正後指令値Id**およびq軸電流補正後指令値Iq**が求められる。そして、Id**=Id*+Id’、Iq**=Iq*+Iq’であることから、d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を求めることができる。こうして求められたd軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を用いて、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*をそれぞれ補正することにより、モータ30の出力トルクTをトルク指令値Trqと一致させることができる。
以上説明した本発明の第2の実施形態によれば、第1の実施形態で説明した(1)〜(3)の作用効果に加えて、さらに以下の作用効果を奏する。
(4)電圧飽和抑制部104は、電流指令補正部112により、インバータ50の出力電圧が所定の出力制限値以下となり、かつモータ30の出力トルクTがトルク指令値Trqと一致するように、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を補正する。このようにしたので、モータ30への印加電圧を制限しつつ、モータ30の出力トルクの変化を抑制することができる。
−第3の実施の形態−
次に本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態では、モータ温度Tmを検出せずに、d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を求める例について説明する。
図8は、本発明の第3の実施形態に係るモータ制御装置を含むモータ駆動システムの構成を示す図である。図8のモータ駆動システムでは、図1に示した第1の実施形態のモータ駆動システムとは異なり、モータ温度センサ90が設けられていない。また、モータ制御装置100において、電圧指令生成部101は、図1のPI・非干渉制御部106に替えて、非干渉制御部113およびPI制御部114を有している。
非干渉制御部113は、電流指令生成部105により演算されたd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*と、モータ回転数ωとに基づいて、d軸非干渉電圧値Vdd*およびq軸非干渉電圧値Vqd*を演算する。d軸非干渉電圧値Vdd*、q軸非干渉電圧値Vqd*は、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*に対する理想状態でのモータ30のd軸電圧とq軸電圧をそれぞれ表している。なお、理想状態でのd軸電圧およびq軸電圧とは、d軸とq軸の間での相互の干渉がキャンセルされるようなd軸電圧およびq軸電圧のことである。
PI制御部114は、モータ30に流れるd軸電流値Idおよびq軸電流値Iqと、d軸電流指令値Id*、q軸電流指令値Iq*をそれぞれ補正して得られたd軸電流補正後指令値Id**、q軸電流補正後指令値Iq**とに基づいて、d軸PI電圧指令値Vdp*およびq軸PI電圧指令値Vqp*を演算する。具体的には、PI制御部114は、d軸電流補正後指令値Id**とd軸電流値Idの偏差と、q軸電流補正後指令値Iq**とq軸電流値Iqの偏差とを算出し、これらの偏差に対してPI制御を行うことにより、d軸PI電圧指令値Vdp*およびq軸PI電圧指令値Vqp*を演算する。
電圧指令生成部101は、非干渉制御部113により演算したd軸非干渉電圧値Vdd*、q軸非干渉電圧値Vqd*と、PI制御部114により演算したd軸PI電圧指令値Vdp*、q軸PI電圧指令値Vqp*とを、それぞれ加算する。そして、d軸非干渉電圧値Vdd*とd軸PI電圧指令値Vdp*との加算結果をd軸電圧指令値Vd*、q軸非干渉電圧値Vqd*とq軸PI電圧指令値Vqp*との加算結果をq軸電圧指令値Vq*として、制御信号生成部102にそれぞれ出力する。
本実施形態において、電圧飽和抑制部104は、モータ温度Tmを使用せずにd軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を演算する。具体的には、電圧飽和抑制部104は、電流指令生成部105から出力されたd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を監視し、これらの値が変化しない期間を電流指令固定期間として検出する。そして、電流指令固定期間が所定時間以上継続している場合に、PI制御部114で演算されたd軸PI電圧指令値Vdp*およびq軸PI電圧指令値Vqp*に基づいて、d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を演算する。なお、具体的な演算方法については、後で詳しく説明する。
図9は、本発明の第3の実施形態におけるモータ制御処理の流れを説明するフロー図である。このモータ制御処理は、図6のフロー図に示した第1の実施形態におけるモータ制御処理と同様に、インバータ50によりモータ30を駆動する際に、モータ制御装置100において、所定の処理周期ごとに実行される。
ステップS110において、モータ制御装置100は、モータ制御処理を開始する。
ステップS120において、モータ制御装置100は、モータ制御処理に用いる各情報量として、外部から入力されたトルク指令Trqと、電圧検出回路70により検出された直流電圧値Vdcと、磁極位置検出回路40により検出された磁極位置θとを取得する。
ステップS130において、モータ制御装置100は、電流指令生成部105によりd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を生成する。このとき電流指令生成部105は、ステップS120で取得した磁極位置θから回転数演算部103が生成したモータ回転数ωと、ステップS120で取得したトルク指令Trqとに基づいて、たとえば図6のステップS30と同様に電流マップを用いることにより、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を生成する。
ステップS140において、モータ制御装置100は、電圧指令生成部101のPI制御部114により、d軸PI電圧指令値Vdp*およびq軸PI電圧指令値Vqp*を演算する。このときPI制御部114には、直前のステップS130で生成されたd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*に、電圧飽和抑制部104で求められた前回のd軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’をそれぞれ加算した結果が、d軸電流補正後指令値Id**およびq軸電流補正後指令値Iq**として入力される。PI制御部114は、入力されたd軸電流補正後指令値Id**とd軸電流値Idの偏差と、入力されたq軸電流補正後指令値Iq**とq軸電流値Iqの偏差とを算出し、これらの偏差に対してPI制御を行う。これにより、d軸PI電圧指令値Vdp*およびq軸PI電圧指令値Vqp*が求められる。
ステップS150において、モータ制御装置100は、電圧飽和抑制部104により、モータ温度が上昇した場合にモータ30への印加電圧が上昇するか否かを判定する。このとき電圧飽和抑制部104は、ステップS130で生成されたd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*に基づいて、第1の実施形態で説明したような判定条件が満たされるか否かを判定する。その結果、判定条件が満たされる場合には、印加電圧が上昇すると判断されてステップS160に遷移する。一方、判定条件が満たされない場合には、印加電圧が上昇しないと判断されてステップS180に遷移する。
ステップS160において、モータ制御装置100は、電圧飽和抑制部104により、ステップS130で生成されたd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を監視し、これらの値が一定期間以上固定であったか否かを判定する。その結果、一定期間以上固定であった場合、すなわち前述の電流指令固定期間が所定時間以上継続している場合はステップS170に遷移し、そうでない場合はステップS180に遷移する。
ステップS170において、モータ制御装置100は、電圧飽和抑制部104により、d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を演算する。このとき電圧飽和抑制部104は、ステップS140で求められたd軸PI電圧指令値Vdp*およびq軸PI電圧指令値Vqp*にそれぞれ所定の調整ゲインを乗算することで、今回のd軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を演算する。ステップS170の実行後は、ステップS190に遷移する。
ステップS180において、モータ制御装置100は、電圧飽和抑制部104により、d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を0とする。ステップS180の実行後は、ステップS190に遷移する。
ステップS190において、モータ制御装置100は、電圧指令生成部101および制御信号生成部102により、PWM信号を生成する。このとき電圧指令生成部101には、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*が入力されると共に、直前のステップS170またはS180で新たに求められたd軸電流指令補正値Id’、q軸電流指令補正値Iq’をd軸電流指令値Id*、q軸電流指令値Iq*にそれぞれ加算した値が、d軸電流補正後指令値Id**、q軸電流補正後指令値Iq**としてそれぞれ入力される。電圧指令生成部101は、非干渉制御部113により、入力されたd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*とモータ回転数ωとに基づいて、d軸非干渉電圧値Vdd*およびq軸非干渉電圧値Vqd*を演算する。また、PI制御部114により、入力されたd軸電流補正後指令値Id**とd軸電流値Idの偏差と、入力されたq軸電流補正後指令値Iq**とq軸電流値Iqの偏差とを算出し、これらの偏差に対してPI制御を行うことで、d軸PI電圧指令値Vdp*およびq軸PI電圧指令値Vqp*を演算する。そして、d軸非干渉電圧値Vdd*にd軸PI電圧指令値Vdp*を加算した値をd軸電圧指令値Vd*、q軸非干渉電圧値Vqd*にq軸PI電圧指令値Vqp*を加算した値をq軸電圧指令値Vq*として、それぞれ制御信号生成部102に出力する。制御信号生成部102は、dq/3相変換部108により、電圧指令生成部101で求められたd軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*と、ステップS120で取得した磁極位置θとに基づいて、各相の電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*を演算する。そして、PWM生成部109により、dq/3相変換部108で求められた電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*と、ステップS120で取得した直流電圧値Vdcとに基づいて、各相の上下アームにそれぞれ対応するPWM信号を生成する。ステップS190で生成されたPWM信号は、インバータ50の各スイッチング素子部51に出力される。
ステップS200において、モータ制御装置100は、モータ制御処理を終了する。
次に、電圧飽和抑制部104の詳細について説明する。図10は、本発明の第3の実施形態における電流飽和抑制部104の詳細な構成を説明する図である。図10に示すように、本実施形態の電流飽和抑制部104は、印加電圧上昇判定部110と、電流指令補正部112とから構成される。なお本実施形態では、図7に示した第1の実施形態のものとは異なり、インダクタンス変化量演算部111は電流飽和抑制部104内に設けられていない。
印加電圧上昇判定部110は、モータ回転数ω、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*に基づいて、第1の実施形態で説明したのと同様の方法により、モータ温度が上昇した場合にモータ30への印加電圧が上昇するか否かの判定を行う。印加電圧が上昇すると判定した場合、印加電圧上昇判定部110は、電流指令補正部112へ電圧上昇判定フラグFlgを出力する。
電流指令補正部112は、印加電圧上昇判定部110から出力された電圧上昇判定フラグFlgがONの場合に、d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を演算する。本実施形態では、電流指令補正部112は、前述のようにd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を監視することで電流指令固定期間を検出する。そして、電流指令固定期間において、モータ30のインダクタンス変化による電圧変化量を表すd軸PI電圧指令値Vdp*およびq軸PI電圧指令値Vqp*にそれぞれ所定の調整ゲインを乗算することで、d軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を求める。
図11は、本発明の第3の実施形態におけるモータ制御処理実施時の各パラメータの時間推移を説明する図である。図11では、モータ温度Tm、トルク指令Trq、d軸電流指令補正値Id’d軸電流補正後指令値Id**、q軸PI電圧指令値Vqp*、q軸非干渉電圧値Vqd*、q軸電圧Vqのそれぞれについて、制御期間E1〜E4での変化の様子を示している。なお、以下ではモータ温度Tmの上昇によりd軸インダクタンスLdが増加した場合を説明しているが、q軸インダクタンスLqに関しても同様である。また、以下の説明においてモータ回転数ωは一定とする。
時刻T0から時刻T1までの期間E1において、モータ制御装置100が起動してモータ30の駆動が開始されると、モータ制御装置100にトルク指令Trqが入力される。トルク指令Trqの増加に伴って、d軸電流補正後指令値Id**が負側に増加し、これに応じて、q軸非干渉電圧値Vqd*も負側に増加する。このときモータ温度Tmは、モータ30の駆動直後であるため、上昇せずに一定である。
時刻T1から時刻T2までの期間E2において、トルク指令Trqは一定である。そのため、モータ30は定常駆動され、d軸電流補正後指令値Id**とq軸非干渉電圧値Vqd*は、それぞれ一定となる。
時刻T2から時刻T3までの期間E3において、トルク指令Trqは一定のままであるが、モータ30の連続駆動によりモータ温度Tmが上昇している。このモータ温度Tmの上昇に伴ってd軸インダクタンスLdが大きくなることで、q軸電圧Vqは負側に増加する。その結果、モータ30に流れる電流が増加し、d軸電流値Idおよびq軸電流値Iqは大きくなる。
ここで、期間E3ではトルク指令Trqが一定であるため、d軸電流補正後指令値Id**およびq軸電流補正後指令値Iq**も一定である。したがって、時刻T3に近づくにつれて、d軸電流補正後指令値Id**とd軸電流値Idの偏差およびq軸電流補正後指令値Iq**とq軸電流値Iqの偏差がそれぞれ大きくなる。その結果、q軸PI電圧指令値Vqp*が徐々に増加する。
時刻T3から時刻T4までの期間E4において、q軸PI電圧指令値Vqp*が一定値以上になると、電圧飽和抑制部104により電圧飽和抑制制御が実施されることで、d軸電流指令補正値Id’が更新される。ここで、d軸電流指令補正値Id’は、q軸PI電圧指令値Vqp*に所定の調整ゲインを乗算することで求められる。これにより、補正前のd軸電流指令値Id*よりもd軸電流補正後指令値Id**が小さくなるため、負側に増加していたq軸電圧Vqが元に戻る。なお、上記の説明では、モータ回転数ω、トルク指令Trqがそれぞれ一定であることを条件としたが、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*がそれぞれ一定であることを条件とした場合にも、同様の動作となる。
以上説明したように、電圧飽和抑制部104は、d軸PI電圧指令値Vdp*およびq軸PI電圧指令値Vqp*に基づいてd軸電流指令補正値Id’およびq軸電流指令補正値Iq’を演算し、その演算結果を基に、d軸電流補正後指令値Id**およびq軸電流補正後指令値Iq**を生成する。これにより、モータ30への印加電圧を電圧制限値以下に保つことができる。
以上説明した本発明の第3の実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(5)モータ制御装置100は、永久磁石を界磁源とするモータ30を駆動するためのインバータ50に接続され、入力されたトルク指令値Trqに基づいてインバータ50の出力電圧を制御することで、モータ30を制御する。モータ制御装置100は、電流指令生成部105と、電圧指令生成部101と、電圧飽和抑制部104とを備える。電流指令生成部105は、トルク指令値Trqに基づいてd軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を演算する。電圧指令生成部101は、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*に基づいてd軸非干渉電圧値Vdd*およびq軸非干渉電圧値Vqd*を演算する非干渉制御部113と、PI制御部114とを有する。PI制御部114は、モータ30のd軸電流値Idおよびq軸電流値Iqと、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*とに基づいて、d軸PI電圧指令値Vdp*およびq軸PI電圧指令値Vqp*を演算する。電圧指令生成部101は、非干渉制御部113により演算されたd軸非干渉電圧値Vdd*およびq軸非干渉電圧値Vqd*と、PI制御部114により演算されたd軸PI電圧指令値Vdp*およびq軸PI電圧指令値Vqp*とをそれぞれ加算することにより、インバータ50の出力電圧を制御するためのd軸電圧指令値Vd*およびq軸電圧指令値Vq*を演算する。電圧飽和抑制部104は、モータ30の温度上昇によりモータ30への印加電圧が上昇する場合に、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を補正してインバータ50の出力電圧を制限する。このようにしたので、第1の実施形態と同様に、モータ30の温度上昇によりモータ30への印加電圧が上昇する場合に、電流指令値を適切に補正することができる。
(6)電圧飽和抑制部104は、電流指令補正部112により、d軸PI電圧指令値Vdp*およびq軸PI電圧指令値Vqp*に基づいて、d軸電流指令値Id*およびq軸電流指令値Iq*を補正する(ステップS170)。このようにしたので、モータ30の温度上昇によるインダクタンスの変化量に応じた電圧変化量を基に、電流指令値を適切に補正することができる。
上記の通り、種々の実施の形態について説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。また、以上説明した各実施の形態やこれらの変形例は、それぞれ任意に組み合わせ可能である。
電源:10、リレー:20、モータ:30、磁極位置検出回路:40、インバータ:50、平滑コンデンサ:60、電圧検出回路:70、電流センサ:80、モータ温度センサ:90、モータ制御装置:100、電圧指令生成部:101、制御信号生成部:102、回転数演算部:103、電圧飽和抑制部:104、電流指令生成部:105、PI・非干渉制御部:106、3相/dq変換部:107、dq/3相変換部:108、PWM生成部:109、印加電圧上昇判定部:110、インダクタンス変化量演算部:111、電流指令補正部:112、非干渉制御部:113、PI制御部:114

Claims (7)

  1. 永久磁石を界磁源とするモータを駆動するためのインバータに接続され、入力されたトルク指令値に基づいて前記インバータの出力電圧を制御することで前記モータを制御するモータ制御装置であって、
    前記トルク指令値に基づいて電流指令値を演算する電流指令生成部と、
    前記電流指令値に基づいて前記インバータの出力電圧を制御するための電圧指令値を演算する電圧指令生成部と、
    前記モータの温度上昇により前記モータへの印加電圧が上昇する場合に、前記電流指令値を補正して前記インバータの出力電圧を制限する電圧飽和抑制部と、を備えるモータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記電圧飽和抑制部は、前記電流指令値に基づいて前記モータのq軸電圧を推定し、前記q軸電圧の推定結果が負である場合に、前記モータの温度上昇により前記モータへの印加電圧が上昇すると判断するモータ制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のモータ制御装置において、
    前記電圧飽和抑制部は、前記モータの温度に基づいて前記モータのインダクタンス変化量を演算し、演算した前記モータのインダクタンス変化量に基づいて前記電流指令値を補正するモータ制御装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のモータ制御装置において、
    前記電圧飽和抑制部は、前記インバータの出力電圧が所定の出力制限値以下となり、かつ前記モータの出力トルクが前記トルク指令値と一致するように、前記電流指令値を補正するモータ制御装置。
  5. 永久磁石を界磁源とするモータを駆動するためのインバータに接続され、入力されたトルク指令値に基づいて前記インバータの出力電圧を制御することで前記モータを制御するモータ制御装置であって、
    前記トルク指令値に基づいて電流指令値を演算する電流指令生成部と、
    前記電流指令値に基づいて前記インバータの出力電圧を制御するための電圧指令値を演算する電圧指令生成部と、
    前記モータの温度上昇により前記モータへの印加電圧が上昇する場合に、前記電流指令値を補正して前記インバータの出力電圧を制限する電圧飽和抑制部と、を備え、
    前記電圧指令生成部は、前記電流指令値に基づいて非干渉電圧指令値を演算する非干渉制御部と、前記モータの電流値および前記電流指令値に基づいてPI電圧指令値を演算するPI制御部と、を有し、前記非干渉電圧指令値と前記PI電圧指令値とを加算することにより前記電圧指令値を演算するモータ制御装置。
  6. 請求項5に記載のモータ制御装置において、
    前記電圧飽和抑制部は、前記電流指令値に基づいて前記モータのq軸電圧を推定し、前記q軸電圧の推定結果が負である場合に、前記モータの温度上昇により前記モータへの印加電圧が上昇すると判断するモータ制御装置。
  7. 請求項5または6に記載のモータ制御装置において、
    前記電圧飽和抑制部は、前記PI電圧指令値に基づいて前記電流指令値を補正するモータ制御装置。
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