JP2017054866A - 蓄電モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】組付性、セルの冷却性およびセルの支持性に優れる蓄電モジュールを提供する。
【解決手段】内部のガスを外部に排出する安全弁を有する複数のセル20〜23と、複数のセル20〜23を収容し、セルの間の空気通路形成用開口部を有する樹脂ケース30と、樹脂ケース30に収容した複数のセル20〜23のうちのセルの間に配置され、両端が空気通路形成用開口部で開口する自然対流による空気通路120を有するスペーサ110と、樹脂ケース30の外側から押して樹脂ケース30に収容した複数のセル20〜23を押さえる狭着ブラケット40とを備えている。
【選択図】図5
【解決手段】内部のガスを外部に排出する安全弁を有する複数のセル20〜23と、複数のセル20〜23を収容し、セルの間の空気通路形成用開口部を有する樹脂ケース30と、樹脂ケース30に収容した複数のセル20〜23のうちのセルの間に配置され、両端が空気通路形成用開口部で開口する自然対流による空気通路120を有するスペーサ110と、樹脂ケース30の外側から押して樹脂ケース30に収容した複数のセル20〜23を押さえる狭着ブラケット40とを備えている。
【選択図】図5
Description
本発明は、蓄電モジュールに関するものである。
特許文献1に開示の組電池においては、単電池の配列方向の最外側に位置する単電池の更に外側には一対の拘束板が配置されている。さらに、単電池間には緩衝板が配置されているとともに他の単電池間には冷却板が配置されている。
ところが、セルを並べて配置するとともに一対の拘束板で拘束すると、一対の拘束板、緩衝板および冷却板が必要であることから組付性に劣るという問題があった。
本発明の目的は、組付性、セルの冷却性およびセルの支持性に優れる蓄電モジュールを提供することにある。
本発明の目的は、組付性、セルの冷却性およびセルの支持性に優れる蓄電モジュールを提供することにある。
請求項1に記載の発明では、内部のガスを外部に排出する安全弁を有する複数のセルと、前記複数のセルを収容し、セルの間の空気通路形成用開口部を有する樹脂ケースと、前記樹脂ケースに収容した前記複数のセルのうちのセルの間に配置され、両端が前記空気通路形成用開口部で開口する自然対流による空気通路を有するスペーサと、前記樹脂ケースの外側から押して前記樹脂ケースに収容した前記複数のセルを押さえる狭着ブラケットと、を備えたことを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、樹脂ケースに複数のセルが収容され、樹脂ケースはセルの間の空気通路形成用開口部を有する。樹脂ケースに収容した複数のセルのうちのセルの間にスペーサが配置され、スペーサは、両端が樹脂ケースの空気通路形成用開口部で開口する自然対流による空気通路を有する。狭着ブラケットが樹脂ケースの外側から押して樹脂ケースに収容した複数のセルが押さえられる。よって、樹脂ケースでセルを支持できるとともに樹脂ケースでセルの組付性が向上し、さらに、空気通路による冷却性に優れ、組付性、セルの冷却性およびセルの支持性に優れたものとなる。
請求項2に記載のように、請求項1に記載の蓄電モジュールにおいて、前記狭着ブラケットは、コ字状の金属板よりなり、対向する2面間に前記樹脂ケースが位置し、前記樹脂ケースから露出するセルと前記狭着ブラケットとの間に放熱シートが介在されているとよい。
請求項3に記載のように、請求項2に記載の蓄電モジュールにおいて、前記狭着ブラケットにおける前記対向する2面に、狭着方向に曲がる曲げ部が形成されているとよい。
請求項4に記載のように、請求項2または3に記載の蓄電モジュールにおいて、前記狭着ブラケットは、樹脂成分を含む黒色系塗料で塗装されているとよい。
請求項4に記載のように、請求項2または3に記載の蓄電モジュールにおいて、前記狭着ブラケットは、樹脂成分を含む黒色系塗料で塗装されているとよい。
本発明によれば、組付性、セルの冷却性およびセルの支持性に優れたものとなる。
以下、本発明を車載用のリチウムイオンキャパシタモジュールに具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
なお、図面において、水平面を、直交するX,Y方向で規定するとともに、上下方向をZ方向で規定している。
なお、図面において、水平面を、直交するX,Y方向で規定するとともに、上下方向をZ方向で規定している。
図1,2,3,4に示すように、蓄電モジュールとしてのリチウムイオンキャパシタモジュール10は、複数(4つ)のセル20,21,22,23を一体化したものであり、モジュール化されている。
車載用のリチウムイオンキャパシタモジュール10は、4つのセル20,21,22,23と、複数のセル20〜23を収容する樹脂ケース30と、狭着ブラケット40と、樹脂製のダクトカバー50と、バランス回路基板60と、樹脂製の基板カバー70と、放熱シート80を備えている。さらに、セル外周面を線(軸)でシールする軸シール構成の被水防止ゴムシール90と、面と面で挟み込んでシールする面シール構造のガス漏れ防止ゴムシール100を備えている。さらに、リチウムイオンキャパシタモジュール10は、セル間に配置される3枚のスペーサ110(図4参照)を備えている。
セル20,21,22,23は、それぞれ、角型のセルであり、角型の密閉ケース24を有する。密閉ケース24は、有底四角箱型の外装缶24aと、外装缶24aの開口部を塞ぐ長尺状の蓋体(封口板)24bで構成されている。長尺状の蓋体24bにおける長手方向の端部には正負の電極25,26が設けられている。また、長尺状の蓋体24bにおける長手方向の中央部には安全弁27が設けられている。安全弁27は、内部のガスを外部に排出する。このように、セル20,21,22,23は、内部のガスを外部に排出する安全弁27を有する。
セル20,21,22,23はエレメント(電極組立体)を有し、エレメントは、正極に活性炭を、負極にリチウム吸蔵炭素を用い、正負の電極がセパレータを介して対向して構成されている。このエレメントが密閉ケース24に収納されているとともに密閉ケース24内には電解液が注入されている。
より詳しくは、図9に示すように、エレメント28は、電極活物質層を両面に有する帯状の正極板および負極板が帯状のセパレータを介して巻回扁平形状に形成されている。セル20〜23における内部にエレメント28が配置され、エレメント28は、Y方向における両端部(底面F2および電極・安全弁の配置面F1)において厚みが厚くなっている。なお、エレメント28の正極板および負極板は集電板を介して端子(電極25,26)に接続されている。
図3,4に示すように、樹脂ケース30は、複数のセル20〜23を収容する。特に、樹脂ケース30は、セルの電極25,26および安全弁27の配置面F1が露出する状態で複数のセル20,21,22,23を収容する。より詳しくは、図6に示すように、樹脂ケース30は略直方体形状をなし、六面のうちの一面がセル挿入用の開口面となっており、板状のスペーサ110により区画された収容室31,32,33,34(図4参照)に各セル20,21,22,23が離間して収容される。収容室31,32,33,34はY方向に延びており、各収容室31,32,33,34にセル20,21,22,23がY方向に挿入される。セル20,21,22,23における電極25,26および安全弁27の配置面F1は長方形をなし、セルが樹脂ケース30に収容されるとき、配置面F1が立設状態で長辺が上下方向(Z方向)、短辺が水平方向(X方向)、セルの深さ方向が水平方向(Y方向)となる。また、図3に示すように、樹脂ケース30の底面部35には開口部36が設けられ、開口部36においてセル20,21,22,23の底面が露出する。
リチウムイオンキャパシタモジュール10は、自然対流により空冷できる構造であり、図6に示すように、樹脂ケース30は、上面および下面に、セル20〜23間において、上下方向(Z方向)に延びる空気通路形成用開口部37を有し、空気の対流を促すために下側の入口と上側の出口が確保されている。
また、セルで発生する熱はセルの底面F2から放熱シート80を介して狭着ブラケット40に伝わり狭着ブラケット40から大気に逃がされる。また、過充電などの異常時・寿命の際に、正常に安全弁(防爆弁)27を開弁させる。
セル20〜23は直列接続され、セル20〜23間が異電位である。セル20〜23間は絶縁している。
狭着ブラケット40は金属製であり、鋼板またはアルミ合金板よりなり、平面視においてコ字状に屈曲形成されている。つまり、狭着ブラケット40は、長方形の底面部41と、長方形の底面部41の一方の端部から延びる側面部42と、長方形の底面部41の他の端部から延びる側面部43からなり、側面部42と側面部43とは対向している。側面部42と側面部43との間に樹脂ケース30(複数のセル20〜23)が狭着される。側面部42および側面部43は波型に成形されている。
狭着ブラケット40は金属製であり、鋼板またはアルミ合金板よりなり、平面視においてコ字状に屈曲形成されている。つまり、狭着ブラケット40は、長方形の底面部41と、長方形の底面部41の一方の端部から延びる側面部42と、長方形の底面部41の他の端部から延びる側面部43からなり、側面部42と側面部43とは対向している。側面部42と側面部43との間に樹脂ケース30(複数のセル20〜23)が狭着される。側面部42および側面部43は波型に成形されている。
狭着ブラケット40の底面部41の中央部にはセル側に突出する突出面44を有する。突出面44は長方形状をなしている。樹脂ケース30の開口部36において、狭着ブラケット40の突出面44とセル20〜23との間に、放熱シート80が配置される。狭着ブラケット40においてセル側に形成された突出面44よりも放熱シート80は広い範囲に設けられている。
4本のねじSc1が狭着ブラケット40を貫通して樹脂ケース30の底面部35に螺入されることにより狭着ブラケット40と樹脂ケース30の底面部35とが支持されている。また、2本の通しボルトB1が狭着ブラケット40を通ることにより狭着ブラケット40が樹脂ケース30を狭着可能に支持している。狭着ブラケット40が、樹脂ケース30の外側から押して樹脂ケース30に収容した複数のセル20〜23を押さえる。また、狭着ブラケット40により、セル20〜23の膨張を規制(狭着)している。
狭着ブラケット40における底面部41からセル側に突出する突出面44がガス漏れ防止ゴムシール100を押圧する押圧手段となっている。
ダクトカバー50は、浅い有蓋四角筒状をなし、樹脂ケース30に対しセルの電極25,26および安全弁27の配置面F1を覆うように設けられている。図3に示すように、4本のねじSc2が樹脂ケース30を貫通してダクトカバー50に螺入されてダクトカバー50は樹脂ケース30に固定されている。
ダクトカバー50は、浅い有蓋四角筒状をなし、樹脂ケース30に対しセルの電極25,26および安全弁27の配置面F1を覆うように設けられている。図3に示すように、4本のねじSc2が樹脂ケース30を貫通してダクトカバー50に螺入されてダクトカバー50は樹脂ケース30に固定されている。
図4に示すように、ダクトカバー50と、ダクト52(図1参照)を繋ぐパイプ51とが一体化されている。そして、パイプ51には図1に示すようにダクト(チューブ)52の一端が接続され、ダクト52の他端は車両外部(または車室外)において開口している。このようにダクトカバー50にはダクト52が繋がる。そして、セル20〜23の安全弁27から排出されたセル20〜23の内部ガスがパイプ51およびダクト52を介して外部に導くことができる。
図4に示すように、ダクトカバー50の外面にはバランス回路基板60がパイプ51を貫通する状態で取り付けられる。詳しくは、6本のねじSc3がバランス回路基板60を貫通してダクトカバー50に螺入されることによりバランス回路基板60がダクトカバー50に締結される。バランス回路基板60には、各セルの電圧および充電量のバランスを制御するバランス回路が形成されている。
また、セル20,21,22,23の電極25,26がダクトカバー50を貫通しており、電極25,26とバランス回路基板60とが電気的に接続されている。詳しくは、8本のフランジ付きナットN1で締結されたバスバー(図示略)を介して電極25,26とバランス回路基板60とが電気的に接続されている。
基板カバー70は、浅い有蓋四角筒状をなし、ダクトカバー50との間にバランス回路基板60を挟んだ状態でバランス回路基板60およびセルの電極25,26を覆うようにダクトカバー50に装着される。ダクトカバー50と基板カバー70との間においてバランス回路基板60が密閉状態で配置され、ダクトカバー50と基板カバー70とは内部が被水されないように封止されている。
図3,4に示すように、放熱シート80は、ゴム製の四角シート材よりなる。放熱シート80は、熱伝導性に優れるとともに電気絶縁性を有する。具体的には、放熱シート80はシリコーン製であり、他にもアクリルゴム材を用いることも可能である。そして、樹脂ケース30の開口部36において狭着ブラケット40の突出面44とセルの底面F2の間に配置される放熱シート80を介してセルの熱が狭着ブラケット40に伝えられる。
図4に示すように、4つのセル20〜23はX方向に並列されている。セル20〜23毎の安全弁27が整列されており、この各セル20〜23の安全弁27からのガスがガス漏れ防止ゴムシール100を介してパイプ51、ダクト52を通して排気される。
ガス漏れ防止ゴムシール100は、セルの電極25,26および安全弁27の配置面F1とダクトカバー50との間に配置されている。ガス漏れ防止ゴムシール100は、安全弁27からのセルの内部ガスをダクト52へ導くように封止する。
また、図3に示すように、ダクトカバー50の内面にはセル間を仕切る壁部55が突設されている。この壁部55が、図8に示すようにセル間に配置される。壁部55は被水防止ゴムシール90とY方向において密着している。
図3,4に示すように、被水防止ゴムシール90は、ダクトカバー50の凹部54と樹脂ケース30の間に配置される。被水防止ゴムシール90は、四角枠部91と、四角枠部91の内方において平行に延びる3本の架橋部92,93,94とからなる。図8に示すように、四角枠部91はセル群の周囲を囲うように延びている。架橋部92はセル20とセル21との間の空間に配置される。架橋部93はセル21とセル22との間の空間に配置される。架橋部94はセル22とセル23との間の空間に配置される。
被水防止ゴムシール90は、セルの電極25,26および安全弁27の配置面F1の近傍におけるセル20〜23の全周にわたって延び、セルの電極25,26および安全弁27の配置面F1の近傍に接触して樹脂ケース30側からの水の浸入を防ぐ。
図7に示すように、板状のスペーサ110は、上下端部に厚肉部116を有する。一方、図6に示すように、樹脂ケース30のセル挿入用の開口面での上下には切欠き38が形成されている。そして、樹脂ケース30の切欠き38にスペーサ110の厚肉部116が差し込まれて、図5(a)に示すように、樹脂よりなるスペーサ110が、セル20とセル21との間、セル21とセル22との間、セル22とセル23との間に配置される。図8に示すように、ダクトカバー50の壁部55と被水防止ゴムシール90とスペーサ110により、複数のセル20〜23の並列方向(X方向)に位置決めされている。図9に示すように、セルの電極および安全弁の配置面F1側のスペーサ110の端面は被水防止ゴムシール90とY方向において密着している。また、セル底面F2側のスペーサ110の端面は放熱シート80とY方向において密着している。
図5(a)に示すように、コ字状の金属板よりなる狭着ブラケット40は、対向する2面45,46間に樹脂ケース30が位置し、樹脂ケース30から露出するセル20〜23と狭着ブラケット40との間に放熱シート80が介在されている。図8に示すように、狭着ブラケット40の側面部42,43において、対向する2面45,46に、狭着方向に曲がる曲げ部47が形成されている。曲げ部47は、2箇所にわたり形成され、樹脂ケース30の外面に接触する部位から外方に突出するように四角形状に屈曲形成されている。狭着ブラケット40の曲げ部47と樹脂ケース30の外面との間に自然対流による空気通路48が形成され、空気通路48は上下方向(Z方向)に延び、両端が開口している。
また、図3,4に示すように、狭着ブラケット40の側面部42および側面部43には、リブ49が、上下方向(Z方向)に両端が塞がれた(開口しない)状態で形成されている。リブ49は、2箇所にわたり形成され、樹脂ケース30の外面に接触する部位から外方に突出するように四角形状に屈曲形成されている。
図5(b)に示すように、狭着ブラケット40の両面は、樹脂成分を含む黒色系塗料130,131で塗装されている。具体的には、樹脂成分を含む黒色系塗料130,131は、カチオン電着塗料である。
図8に示すように、スペーサ110は、樹脂ケース30に収容した複数のセル20〜23のうちのセルの間に配置され、両端が空気通路形成用開口部37(図6参照)で開口する自然対流による空気通路120を有する。
詳しくは、図7に示すように、スペーサ110は、板部111と、リブ112,113,114を有する。リブ112,113,114は、板部111の両面に突出し、セル20〜23と接する。図5,8,9に示すように、スペーサ110のリブ112,113,114の位置が、セル20〜23における内部のエレメント28の厚みが厚くなっている位置の少なくとも1箇所に対応している。板部111は、リブ112,113,114におけるセルの整列方向(X方向)の中央部に形成されている。図5(a)に示すようにセル間の隙間W1は例えば3.9mm程度である。
図5(a)に示すように、狭着ブラケット40を貫通する通しボルトB1は、段付きボルトであり、通しボルト(段付きボルト)B1の円柱部が狭着ブラケット40の側面部42と側面部43とを貫通する状態で、側面部42から突出する雄ねじ部にナットN2が螺入されている。これにより、狭着ブラケット40の側面部42と側面部43との間隔が一定に管理されている。
次に、作用について説明する。
セル20,21,22,23において内圧が高くなると安全弁27が作動して、内部のガスが外部に排出される。セル20〜23の安全弁27の開弁時においてガスが車外に排出される。
セル20,21,22,23において内圧が高くなると安全弁27が作動して、内部のガスが外部に排出される。セル20〜23の安全弁27の開弁時においてガスが車外に排出される。
また、樹脂ケース30とスペーサ110により複数のセル20〜23を固定することができ、組付性およびセルの支持性に優れている。さらに、狭着ブラケット40の狭着力が樹脂ケース30とスペーサ110により各セルに伝えられ、セルの支持性に優れている。さらには、樹脂ケース30とスペーサ110により各セルを絶縁することができる。
また、冷却機能を持たせるべくセル(20〜23)間に隙間が設けられ、積極的に対流が利用される。つまり、セル20〜23が自然対流によって冷却され、セルの冷却性に優れている。さらに、セル20〜23の底面F2に放熱シート80が張り付けられ、狭着ブラケット40に熱が逃がされる。詳しくは、狭着ブラケット40において形成された突出面(凹み形状)44により放熱シート80が押さえられて、放熱性の向上が図られる。即ち、図8に示すように、セルで発生する熱のうちの熱Q1は放熱シート80を介して狭着ブラケット40に伝わり、熱放射により大気中に逃がされる。さらに、放熱性について、狭着ブラケット40において塗布された樹脂成分を含む黒色系塗料130,131により熱放射率が向上される。
また、セルで発生する熱のうちの熱Q2は狭着ブラケット40の曲げ部47により形成された空気通路48において熱放射により自然対流による空気中に逃がされる。より詳しくは、図5(b)においてQ2で示すように、塗料130,131を介して熱が空気中に逃がされる。さらには、狭着ブラケット40は曲げ形状とされており、曲げ部47およびリブ49により、強度が確保される。
また、曲げ部47により狭着ブラケット40の表面積の拡大が図られるとともに対流量の確保に寄与する。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)蓄電モジュールとしてのリチウムイオンキャパシタモジュール10の構成として、内部のガスを外部に排出する安全弁27を有する複数のセル20〜23と、複数のセル20〜23を収容し、セルの間の空気通路形成用開口部37を有する樹脂ケース30を備える。さらに、樹脂ケース30に収容した複数のセル20〜23のうちのセルの間に配置され、両端が空気通路形成用開口部37で開口する自然対流による空気通路120を有するスペーサ110と、樹脂ケース30の外側から押して樹脂ケース30に収容した複数のセル20〜23を押さえる狭着ブラケット40とを備えた。よって、樹脂ケース30でセル20〜23を支持できるとともに樹脂ケース30でセル20〜23の組付性が向上し、さらに、空気通路120による冷却性に優れる。このようにして、組付性、セルの冷却性およびセルの支持性に優れたものとなる。
(2)狭着ブラケット40は、コ字状の金属板よりなり、対向する2面45,46間に樹脂ケース30が位置し、樹脂ケース30から露出するセル20〜23と狭着ブラケット40との間に放熱シート80が介在されているので、セル20〜23の熱を放熱シート80を介して狭着ブラケット40に逃がすことができ、放熱性に優れている。
(3)狭着ブラケット40における対向する2面45,46に、狭着方向に曲がる曲げ部47が形成され空気通路48が形成されているので、放熱性に優れている。
(4)図5(b)に示すように、狭着ブラケット40は、樹脂成分を含む黒色系塗料130,131で塗装されているので、熱放射率が上がって放熱性に優れている。
(4)図5(b)に示すように、狭着ブラケット40は、樹脂成分を含む黒色系塗料130,131で塗装されているので、熱放射率が上がって放熱性に優れている。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・図5(a)におけるスペーサの構成に代わり図10に示すようにしてもよい。即ち、1枚のスペーサ110と、2枚のスペーサ140を用いる。セル20とセル21との間にスペーサ140が、セル21とセル22との間にスペーサ110が、セル22とセル23との間にスペーサ140が配置される。スペーサ110は板部111とリブ112,113,114とを有し、リブ112,113,114は、板部111から突出し、セルと接する。リブ112,113,114におけるセルの整列方向(X方向)の中央部に板部111が形成されている。スペーサ140は板部141とリブ142,143,144とを有し、リブ142,143,144は、板部141からセルの整列方向(X方向)の中央部側に突出し、セルと接する。リブ142,143,144におけるセルの整列方向(X方向)の中央部よりも外側のセル(セル20,23)側に板部111が形成されている。
・図5(a)におけるスペーサの構成に代わり図10に示すようにしてもよい。即ち、1枚のスペーサ110と、2枚のスペーサ140を用いる。セル20とセル21との間にスペーサ140が、セル21とセル22との間にスペーサ110が、セル22とセル23との間にスペーサ140が配置される。スペーサ110は板部111とリブ112,113,114とを有し、リブ112,113,114は、板部111から突出し、セルと接する。リブ112,113,114におけるセルの整列方向(X方向)の中央部に板部111が形成されている。スペーサ140は板部141とリブ142,143,144とを有し、リブ142,143,144は、板部141からセルの整列方向(X方向)の中央部側に突出し、セルと接する。リブ142,143,144におけるセルの整列方向(X方向)の中央部よりも外側のセル(セル20,23)側に板部111が形成されている。
4つのセル20,21,22,23のうちの中央寄りのセル21,22は熱干渉によって両側のセル20,23よりも温度が上昇しやすい。図10の構成では、セル20とセル21の間のスペーサ140についてはセル21の空気通路150の幅が広くなるとともにセル22とセル23の間のスペーサ140についてはセル22の空気通路150の幅が広くなり、通風量を増加させてセル21,22をより冷却させて複数のセルを均等に昇温を抑えることが可能となる。
・樹脂ケース30と樹脂スペーサ110とは別体であったが、樹脂ケース30と樹脂スペーサ110とは一体であってもよい。
・セルはリチウムイオンキャパシタであったが、これに限らない。例えば、リチウムイオン電池等であってもよい。
・セルはリチウムイオンキャパシタであったが、これに限らない。例えば、リチウムイオン電池等であってもよい。
10…リチウムイオンキャパシタモジュール、20,21,22,23…セル、27…安全弁、30…樹脂ケース、37…空気通路形成用開口部、40…狭着ブラケット、45…2面、46…2面、47…曲げ部、80…放熱シート、110…スペーサ、120…空気通路、130…塗料、131…塗料。
Claims (4)
- 内部のガスを外部に排出する安全弁を有する複数のセルと、
前記複数のセルを収容し、セルの間の空気通路形成用開口部を有する樹脂ケースと、
前記樹脂ケースに収容した前記複数のセルのうちのセルの間に配置され、両端が前記空気通路形成用開口部で開口する自然対流による空気通路を有するスペーサと、
前記樹脂ケースの外側から押して前記樹脂ケースに収容した前記複数のセルを押さえる狭着ブラケットと、
を備えたことを特徴とする蓄電モジュール。 - 前記狭着ブラケットは、コ字状の金属板よりなり、対向する2面間に前記樹脂ケースが位置し、
前記樹脂ケースから露出するセルと前記狭着ブラケットとの間に放熱シートが介在されていることを特徴とする請求項1に記載の蓄電モジュール。 - 前記狭着ブラケットにおける前記対向する2面に、狭着方向に曲がる曲げ部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の蓄電モジュール。
- 前記狭着ブラケットは、樹脂成分を含む黒色系塗料で塗装されていることを特徴とする請求項2または3に記載の蓄電モジュール。
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2015
- 2015-09-07 JP JP2015176150A patent/JP2017054866A/ja active Pending
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