JP2017053549A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒とともに潤滑油が循環する冷凍サイクル装置において、デフロスト運転から暖房運転に復帰する際の液バック現象を抑制しつつ、圧縮機への返油量を増加させる。
【解決手段】冷凍サイクル装置は、冷媒回路と、制御装置とを備える。冷媒回路は、圧縮機と、第1熱交換器と、第2熱交換器と、冷媒容器と、第1減圧装置と、第2減圧装置と、四方弁と、冷媒容器の内部と圧縮機の吸入側とを接続するバイパス流路と、バイパス流路上に設けられた第3減圧装置とを備える。制御装置は、四方弁を暖房サイクル状態にして圧縮機を作動する暖房運転中に、第1熱交換器に付着する霜を除去するために四方弁を冷房サイクル状態にするデフロスト運転を行なう。制御装置は、デフロスト運転が終了した場合、四方弁を冷房サイクル状態に維持したまま第3減圧装置を開き第2減圧装置を閉じる冷媒回収運転を行なう。
【選択図】図6

Description

本発明は、冷凍サイクル装置に関し、特に、冷媒とともに潤滑油が循環する冷凍サイクル装置に関する。
従来、冷凍サイクル装置においては、暖房運転中において、室外熱交換器に付着する霜を除去するために暖房運転から冷房運転へと一時的に運転を切り換えるデフロスト運転(除霜運転)が行なわれるものがある。
特開2014−152937号公報(特許文献1)には、圧縮機、四方弁、室外熱交換器、室外熱交側の膨張弁、冷媒容器、室内熱交側の膨張弁、室内熱交換器、四方弁、圧縮機の順に接続した冷媒回路と、冷媒容器と圧縮機の吸入側とを接続するバイパス管と、バイパス管上に設けられた調整弁とを備える冷凍サイクル装置において、デフロスト運転中に調整弁を開いて冷媒容器内のガス冷媒をバイパス管に排出することが開示されている。
特開2014−152937号公報
特許文献1に開示された冷凍サイクル装置においては、デフロスト運転中に調整弁を開いて冷媒容器内のガス抜きを行なうことによって、室外熱交換器に溜まった液冷媒が冷媒容器に回収され易くなる。これにより、室外熱交換器に溜まる液冷媒の量が少なくなるため、デフロスト運転から暖房運転に復帰する際に、室外熱交換器から圧縮機に多量の液冷媒が戻る現象(以下「液バック現象」ともいう)が生じることが抑制され得る。
しかしながら、冷媒容器に液冷媒とともに潤滑油も多く滞留してしまうため、圧縮機の潤滑不良が生じやすくなることが懸念される。すなわち、圧縮機内には、圧縮機の潤滑性を確保するために潤滑油(以下、単に「油」ともいう)が存在する。圧縮機が作動すると、圧縮機によって圧縮された冷媒とともに油も冷媒回路へ持ち出される。冷媒回路へ持ち出された油は、冷媒とともに冷媒回路を循環して圧縮機へ戻る。ところが、特許文献1に開示された冷凍サイクル装置においては、デフロスト運転中に冷媒容器に液冷媒とともに油も多く滞留してしまうため、圧縮機から冷媒回路に持ち出された油が圧縮機に返油され難くなり、圧縮機の潤滑不良が生じやすくなることが懸念される。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、冷媒とともに潤滑油が循環する冷凍サイクル装置において、デフロスト運転から暖房運転に復帰する際の液バック現象を抑制しつつ、圧縮機への返油量を増加させることである。
この発明に係る冷凍サイクル装置は、冷媒とともに潤滑油が循環する冷凍サイクル装置であって、吸入流路と吐出流路との間に設けられた圧縮機と、空気と冷媒との熱交換を行なう第1熱交換器と、空気と冷媒との熱交換を行なう第2熱交換器と、第1熱交換器と第2熱交換器とを接続する冷媒流路上に設けられた冷媒容器と、第1熱交換器と冷媒容器とを接続する冷媒流路上に設けられた第1減圧装置と、第2熱交換器と冷媒容器とを接続する冷媒流路上に設けられた第2減圧装置と、吸入流路を第2熱交換器に接続しかつ吐出流路を第1熱交換器に接続する冷房サイクル状態と、吸入流路を第1熱交換器に接続しかつ吐出流路を第2熱交換器に接続する暖房サイクル状態とのいずれかの状態に切り替え可能に構成された切り替え装置と、冷媒容器の内部と吸入流路とを接続するバイパス流路と、バイパス流路上に設けられた第3減圧装置と、切り替え装置を暖房サイクル状態にして圧縮機を作動する暖房運転中に、切り替え装置を冷房サイクル状態にするデフロスト運転に切り替える制御装置とを備える。制御装置は、デフロスト運転が終了した場合、切り替え装置を冷房サイクル状態に維持したまま第3減圧装置を開き第2減圧装置を閉じる冷媒回収運転を行ない、冷媒回収運転の終了後に切り替え装置を暖房サイクル状態に戻して暖房運転に復帰する。
この冷凍サイクル装置においては、デフロスト運転が終了した場合、暖房運転に復帰する前(切り替え装置を暖房サイクル状態に戻す前)に、冷媒回収運転が行なわれる。
冷媒回収運転中においては、切り替え装置が冷房サイクル状態に維持されたまま第3減圧装置が開かれ第2減圧装置が閉じられるため、圧縮機から吐出された冷媒は、第1熱交換器、第1減圧装置、冷媒容器、バイパス流路、切り替え装置の順に流れて圧縮機に戻される。この際、デフロスト運転中に第1熱交換器に溜まった液冷媒は、第1減圧装置で減圧された後、冷媒容器に送られる。冷媒容器に送られた冷媒のうち、ガス媒はバイパス流路に流入されて圧縮機に戻されるが、液冷媒は冷媒容器内に滞留される。すなわち、第1熱交換器に溜まった液冷媒は、冷媒回収運転によって冷媒容器に回収される。これにより、第1熱交換器内の液冷媒の量が少なくなるため、デフロスト運転から暖房運転に復帰する際の液バック現象が抑制される。
さらに、冷媒回収運転中においては、第2減圧装置が閉じられるため、冷媒は第2減圧装置および第2熱交換器を流れず、デフロスト運転中よりも短い冷媒回路に一時的に切り替えられることになる。これにより、冷媒容器内の冷媒と油の混合液中において潤滑油の濃度が高くなるとともに、油濃度の高い混合液が冷媒容器に回収され易くなる。そのため、冷媒容器に回収された油濃度の高い混合液をバイパス流路から圧縮機に戻すことが可能となる。そのため、圧縮機への返油量を増加させることができる。
冷凍サイクル装置の全体構成図(その1)である。 冷媒容器の内部構造を模式的に示す図(その1)である。 二相分離温度の一例を示す図である。 制御装置の処理手順を示すフローチャート(その1)である。 暖房運転中における冷媒の流れを示す図である。 制御装置の処理手順を示すフローチャート(その2)である。 デフロスト運転中における冷媒の流れを示す図である。 冷媒回収運転中における冷媒の流れを示す図である。 冷凍サイクル装置の全体構成図(その2)である。 制御装置の処理手順を示すフローチャート(その3)である。 制御装置の処理手順を示すフローチャート(その4)である。 冷媒容器内の冷媒の流れと油の流れを示す図である。 冷媒容器の内部構造を模式的に示す図(その2)である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、複数の実施の形態について説明するが、各実施の形態で説明された構成を適宜組合わせることは出願当初から予定されている。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
<冷凍サイクル装置の構成>
図1は、本実施の形態による冷凍サイクル装置200の全体構成図である。冷凍サイクル装置200は、冷媒とともに潤滑油(以下、単に「油」ともいう)が循環する冷媒回路と、制御装置100とを備える。冷媒回路は、圧縮機1、四方弁(切り替え装置)2、第1熱交換器(室外熱交換器)3、第1減圧装置4、冷媒容器5、第2減圧装置6、第2熱交換器(室内熱交換器)7、バイパス流路8、第3減圧装置9、合流部10、吸入流路22、吐出流路23、冷媒流路24〜27を含む。また、冷凍サイクル装置200は、温度センサ101,102をさらに備える。
吸入流路22は、圧縮機1と四方弁2とを接続する。吐出流路23は、吸入流路22とは異なる経路で圧縮機1と四方弁2とを接続する。冷媒流路24は、四方弁2と第1熱交換器3とを接続する。冷媒流路25は、第1熱交換器3と冷媒容器5とを接続する。冷媒流路26は、冷媒容器5と第2熱交換器7とを接続する。冷媒流路27は、第2熱交換器7と四方弁2とを接続する。
圧縮機1は、吸入流路22から吸入される冷媒を圧縮して吐出流路23へ吐出する。圧縮機1の作動量(回転速度など)は、制御装置100からの制御信号に従って制御される。
四方弁2は、制御装置100からの制御信号に応じて、冷房サイクル状態(図1の実線参照)と暖房サイクル状態(図1の破線参照)とのいずれかの状態に切り替え可能に構成される。四方弁2が冷房サイクル状態である場合、吸入流路22が冷媒流路27(第2熱交換器7)に接続され、かつ吐出流路23が冷媒流路24(第1熱交換器3)に接続される。四方弁2が暖房サイクル状態である場合、吸入流路22が冷媒流路24(第1熱交換器3)に接続され、かつ吐出流路23が冷媒流路27(第2熱交換器7)に接続される。
第1熱交換器3は、室外の空気と冷媒との間の熱交換を行なう。第1熱交換器3は、後述する暖房運転中には蒸発器として機能し、後述するデフロスト運転中および冷媒回収運転中には凝縮器として機能する。
第1減圧装置4は、冷媒流路25上に設けられる絞り弁である。第1減圧装置4の開度は、制御装置100からの制御信号に従って制御される。
冷媒容器5は、第1減圧装置4と第2減圧装置6との間に設けられ、液冷媒を貯留する。冷媒容器5の構成については後に詳述する。
第2減圧装置6は、冷媒流路26上に設けられる絞り弁である。第2減圧装置6の開度は、制御装置100からの制御信号に従って制御される。
第2熱交換器7は、室内の空気と冷媒との間の熱交換を行なう。第2熱交換器7は、後述する暖房運転中には凝縮器として機能し、後述するデフロスト運転中には蒸発器として機能する。
バイパス流路8は、冷媒容器5の内部と吸入流路22とを接続する。バイパス流路8の一方の端部は冷媒容器5の内部に挿入され、バイパス流路8の他方の端部は合流部10において吸入流路22に接続される。
第3減圧装置9は、バイパス流路8上に設けられる絞り弁である。第3減圧装置9の開度は、制御装置100からの制御信号に従って制御される。
温度センサ101は、第1熱交換器3の液管温度を検出する。温度センサ102は、冷媒容器5の側面の温度を検出する(後述の図2参照)。これらのセンサは検出結果を制御装置100に出力する。
制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置、入出力バッファ等を含み(いずれも図示せず)、各センサの検出結果などに応じて、冷凍サイクル装置200における各機器を制御する。具体的には、制御装置100は、圧縮機1の作動、四方弁2の状態、第1減圧装置4の開度、第2減圧装置6の開度、第3減圧装置9の開度を制御する。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
図2は、冷媒容器5の内部構造を模式的に示す図である。冷媒容器5の内部には、ガス冷媒と、油を含んだ液冷媒(液冷媒と油との混合液)とが貯留される。比重の関係から、ガス冷媒は液冷媒(混合液)の上方に滞留する。なお、後述するように、油は、液冷媒には溶解されず、液冷媒から分離して液冷媒の上部かつガス冷媒の下部に滞留する場合がある。
冷媒流路25、冷媒流路26およびバイパス流路8の各々は、冷媒容器5の内部に設けられた部分を有する。具体的には、冷媒流路25、冷媒流路26およびバイパス流路8の各々は、冷媒容器5の内部の上面5bを貫通し、冷媒容器5の内部の底面5aに向かう方向に延在する部分を有する。
冷媒流路25の下端25a、冷媒流路26の下端26aおよびバイパス流路8の下端8aは、いずれも、冷媒の入口として機能するように開口されている。冷媒流路25の下端25aおよび冷媒流路26の下端26aは、どちらも、冷媒容器5の内部の上面5bよりも低くかつ底面5aよりも高い位置に配置される。
バイパス流路8の下端8aは、冷媒容器5の内部の上面5bよりも低く、かつ冷媒流路25の下端25aおよび冷媒流路26の下端26aよりも高い位置に配置される。したがって、冷媒容器5内の液冷媒の液面高さがバイパス流路8の下端8aに達するまではバイパス流路8にはガス冷媒は流れるが、混合液は流れない。一方、液冷媒の液面高さがバイパス流路8の下端8aに達すると、バイパス流路8には混合液は流れるが、ガス冷媒は流れない。
バイパス流路8の下端8aの底面5aからの高さは、暖房運転に復帰する際の液バック現象(第1熱交換器3から圧縮機1に多量の液冷媒が戻る現象)を抑制可能な量の液冷媒を、後述する冷媒回収運転によって第1熱交換器3から冷媒容器5に回収できる高さに決められている。
温度センサ102は、冷媒容器5の側面における規定位置に設置される。本実施の形態においては、規定位置は、バイパス流路8の下端8aの底面5aからの高さよりも所定量α(α>0)だけ高い位置に設定されている。なお、所定量αの大きさを調整することによって、後述する冷媒回収運転によって冷媒容器5から圧縮機1に戻す混合液の量(圧縮機1への返油量)を調整することができる。
温度センサ102の検出温度は、冷媒容器5内の規定位置にガス冷媒が存在する場合と液冷媒が存在する場合と油が存在する場合とで異なる値になる。そのため、温度センサ102の検出温度がガス冷媒に対応する値である場合には、規定位置にガス冷媒が存在すると判定することができる。温度センサ102の検出温度が液冷媒に対応する値である場合には、規定位置に液冷媒が存在すると判定することができる。温度センサ102の検出温度が油に対応する値である場合には、規定位置に油が存在すると判定することができる。
なお、温度センサ102をヒータ付の温度センサとしてもよい。この場合には、冷媒容器5内の規定位置に油がある場合と液がある場合とガスがある場合とで熱の伝わり方(加熱時の応答)が異なることを利用して、冷媒容器5をヒータで加熱したときの応答を温度センサ102で検出することによって、規定位置にガス冷媒、液冷媒、油のいずれが存在しているのかを判定することができる。
本実施の形態においては第3減圧装置9が冷媒容器5の外部のバイパス流路8上に配置される場合を例示するが、第3減圧装置9は、バイパス流路8の連通と遮断との切り替えが可能な装置であればよく、冷媒容器5の内部のバイパス流路8上に配置されていてもよい。さらに、第3減圧装置9は、バイパス流路8を連通したときに冷媒流路26を遮断し、バイパス流路8を遮断したときに冷媒流路26を連通する機能を併せ持つ装置であってもよい。
図3は、液冷媒と油とが分離し始める温度(以下「二相分離温度」)の一例を示す図である。図3において、横軸は液冷媒中の油濃度、縦軸は液冷媒の温度を示す。
図3に示すように、二相分離温度は、油濃度に応じて変化する特性を有する。液冷媒の温度が二相分離温度よりも高い領域では、油は液冷媒に溶解する。一方、混合液の温度が二相分離温度よりも低い領域では、油は液冷媒から分離した状態で液冷媒の上層に滞留する。以下では、油が液冷媒に溶解する領域(図3において二相分離温度よりも高い領域)を「溶解領域」とも記載し、油が液冷媒から分離する領域(図3において二相分離温度よりも低い領域)を「二相分離領域」とも記載する。
<冷凍サイクル装置200の制御>
以下、制御装置100による冷凍サイクル装置200の制御について説明する。制御装置100は、暖房要求があった場合(たとえばユーザが暖房を要求する操作を行なった場合)に、暖房運転を行なう。暖房運転中に第1熱交換器3に霜が付着すると、制御装置100は、一時的にデフロスト運転(除霜運転)に切り替える。デフロスト運転が完了すると、制御装置100は冷媒回収運転に切り替え、冷媒回収運転が完了した後に暖房運転に復帰する。以下、暖房運転、デフロスト運転、冷媒回収運転の内容について詳しく説明する。
<<暖房運転>>
図4は、制御装置100が暖房運転を行なう場合の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは所定周期で繰り返し実行される。
ステップ(以下、ステップを「S」と略す)10にて、制御装置100は、四方弁2を暖房サイクル状態にして圧縮機1を作動する。
S11にて、制御装置100は、冷凍サイクル装置200が所望の暖房性能を発揮するように、第1減圧装置4の開度および第2減圧装置6の開度を制御する。たとえば、制御装置100は、第1熱交換器3(蒸発器)から圧縮機1へ出力される冷媒の過熱度(SH)が目標値となるように第1減圧装置4を制御し、第2熱交換器7(凝縮器)から第2減圧装置6へ出力される冷媒の過冷却度(SC)が目標値となるように第2減圧装置6を制御する。なお、過熱度(SH)は、圧縮機1の吐出温度と圧力から換算することができる。過冷却度(SC)は、第2熱交換器7の出口温度と中間圧力から換算することができる。
S12にて、制御装置100は、冷媒容器5の温度(温度センサ102の検出温度)が図3に示す二相分離領域に含まれるか否かを判定する。たとえば、制御装置100は、冷媒容器5の温度(温度センサ102の検出温度)から油濃度を推定し、推定された油濃度に対応する二相分離温度を求める。そして、制御装置100は、冷媒容器5の温度(温度センサ102の検出温度)が二相分離温度未満である場合に、冷媒容器5の温度が二相分離領域に含まれると判定する。
冷媒容器5の温度が二相分離領域に含まれない場合(S12にてNO)、冷媒容器5内において油が液冷媒に溶解していると推定されるため、制御装置100は処理を終了する。
冷媒容器5の温度が二相分離領域に含まれる場合(S12にてYES)、冷媒容器5内において油が液冷媒から分離して液冷媒の上層に存在していると推定されるため、制御装置100は、処理をS13に移す。
S13にて、制御装置100は、温度センサ102の検出温後に基づいて、冷媒容器5内の規定位置(バイパス流路8の下端8aよりも所定量αだけ高い位置)に油が存在しているか否かを判定する。たとえば、制御装置100は、温度センサ102の検出温度がガス冷媒に対応する値でも液冷媒に対応する値でもなく潤滑油に対応する値である場合に、規定位置に油が存在していると判定する。
規定位置に油が存在している場合(S13にてYES)、制御装置100は、S14にて、第3減圧装置9を開く。これにより、冷媒容器5内において、液冷媒から分離して液冷媒の上部に滞留している油がバイパス流路8を通って圧縮機1に戻される。
規定位置に油が存在していない場合(S13にてNO)、制御装置100は、S15にて、規定位置に液冷媒が存在しているか否かを判定する。たとえば、制御装置100は、温度センサ102の検出温度がガス冷媒に対応する値でも油に対応する値でもなく液冷媒に対応する値である場合に、規定位置に液冷媒が存在していると判定する。
規定位置に液冷媒が存在している場合(S15にてYES)、制御装置100は、S15にて、第3減圧装置9を閉じる。これにより、冷媒容器5内の液冷媒がバイパス流路8を通って圧縮機1に戻されることが防止される。
規定位置に液冷媒が存在していない場合(S15にてNO)、制御装置100は処理を終了する。
図5は、暖房運転中における冷媒の流れを示す図である。暖房運転中においては、四方弁2が暖房サイクル状態とされ、圧縮機1が作動される。これにより、圧縮機1から吐出された冷媒は、油とともに、四方弁2、第2熱交換器7、第2減圧装置6、冷媒容器5、第1減圧装置4、第1熱交換器3、四方弁2の順に循環し、その後、圧縮機1に戻される。
具体的には、圧縮機1が作動されると、冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒が吸入流路22から圧縮機1に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧になるまで圧縮機1で圧縮された後に吐出流路23に吐出される。圧縮機1から吐出された高圧のガス冷媒は、四方弁2を通って第2熱交換器7に送られる。第2熱交換器7に送られた高圧のガス冷媒は室内の空気と熱交換を行って放熱して凝縮して、高圧の液冷媒になる。これにより、室内の空気は加熱され、室内の暖房が行われる。
第2熱交換器7で放熱した高圧の液冷媒は第2減圧装置6に送られる。第2減圧装置6に送られた高圧の液冷媒は、第2減圧装置6によって冷凍サイクルにおける中間圧まで減圧される。第2減圧装置6で減圧された中間圧の冷媒は、冷媒容器5に送られてガス冷媒と液冷媒(混合液)とに分離される。冷媒容器5内においてガス冷媒から分離された液冷媒は第1減圧装置4に送られる。第1減圧装置4に送られた中間圧の液冷媒は、第1減圧装置4によって冷凍サイクルにおける低圧まで減圧される。第1減圧装置4で減圧された低圧の液冷媒は第1熱交換器3に送られる。
第1熱交換器3に送られた低圧の液冷媒は、第1熱交換器3において室外の空気と熱交換を行って蒸発して、低圧のガス冷媒になる。第1熱交換器3で蒸発した低圧のガス冷媒は四方弁2を通って吸入流路22に送られて再び圧縮機1に吸入される。
上記のような暖房運転中において、冷媒容器5の温度が二相分離温度以下になると、冷媒容器5内において油が液冷媒から分離して液冷媒の上部に滞留する。その結果、ガス冷媒と油の間に油面が形成され、油と液冷媒の間に液面が形成される。
冷媒容器5内の規定位置(バイパス流路8の下端8aよりも所定量αだけ高い位置)まで油面が上昇した場合、第3減圧装置9が開かれる。これにより、液冷媒の上部に滞留する油をバイパス流路8から圧縮機1に戻すことができる。さらに、規定位置よりも液面が上昇した場合には、第3減圧装置9が閉じられる。これにより、液冷媒はバイパス流路8から圧縮機1に戻ることが防止される。
<<デフロスト運転および冷媒回収運転>>
暖房運転中においては、第1熱交換器3において液冷媒が蒸発する際に第1熱交換器3の温度が低下することに起因して、第1熱交換器3に霜が付着する場合がある。そこで、制御装置100は、暖房運転中に第1熱交換器3に霜が付着した場合、霜を除去するために四方弁2を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態へと一時的に切り替えて除霜する運転(以下「デフロスト運転」という)を行なう。
制御装置100は、デフロスト運転による除霜が完了した場合、第1熱交換器3内に溜まっている液冷媒を冷媒容器5に回収する運転(以下「冷媒回収運転」という)を行なう。冷媒回収運転中において、制御装置100は、四方弁2を冷房サイクル状態に維持したまま第3減圧装置9を開き第2減圧装置6を閉じる。
そして、制御装置100は、冷媒回収運転の終了後に、四方弁2を暖房サイクル状態に戻して暖房運転に復帰する。
図6は、制御装置100がデフロスト運転および冷媒回収運転を行なう場合の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは暖房運転中に所定周期で繰り返し実行される。
S20にて、制御装置100は、第1熱交換器3に霜が付着しているか否かを判定する。たとえば、制御装置100は、温度センサ101の検出温度(第1熱交換器3の液管温度)がしきい温度未満になった場合に第1熱交換器3に霜が付着していると判定する。
第1熱交換器3に霜が付着していない場合(S20にてNO)、制御装置100は処理を終了して暖房運転を継続する。
第1熱交換器3に霜が付着している場合(S20にてYES)、S21にて、制御装置100は、四方弁2を暖房サイクル状態から冷房サイクル状態に切り替えてデフロスト運転を行なう。
S22にて、制御装置100は、デフロスト運転による除霜が完了したか否かを判定する。たとえば、制御装置100は、温度センサ101の検出温度(第1熱交換器3の液管温度)がしきい値以上になった場合にデフロスト運転による除霜が完了したと判定する。
デフロスト運転による除霜が完了していない場合(S22にてNO)、制御装置100は、処理をS21に戻してデフロスト運転を継続する。
デフロスト運転による除霜が完了した場合(S22にてYES)、制御装置100は、冷媒回収運転を行なう。具体的には、制御装置100は、四方弁2を冷房サイクル状態に維持したまま、第3減圧装置9を開き、第2減圧装置6を閉じる。これにより、第1熱交換器3内に溜まっている液冷媒が冷媒容器5に回収され始める。
S24にて、制御装置100は、冷媒容器5内の液冷媒の液面が規定位置(バイパス流路8の下端8aよりも所定量αだけ高い位置)に達したか否かを判定する。たとえば、制御装置100は、温度センサ102の検出温度がガス冷媒または油に対応する値から液冷媒に対応する値に変化した場合に、液冷媒の液面が規定位置に達したと判定する。
液冷媒の液面高さが規定位置に達していない場合(S24にてNO)、制御装置100は、処理をS23に戻して冷媒回収運転を継続する。
液冷媒の液面高さが規定位置に達した場合(S24にてYES)、制御装置100は、S25にて、冷媒回収運転を終了し、暖房運転に復帰させる。具体的には、制御装置100は、第2減圧装置6を開き、第3減圧装置9を閉じ、四方弁2を冷房サイクル状態から暖房サイクル状態に切り替える。これにより、暖房運転に復帰される。
図7は、デフロスト運転中における冷媒の流れを示す図である。デフロスト運転中においては、四方弁2が冷房サイクル状態に切り替えられる。これにより、圧縮機1から吐出された冷媒は、油とともに、四方弁2、第1熱交換器3、第1減圧装置4、冷媒容器5、第2減圧装置6、第2熱交換器7、四方弁2の順に循環し、その後、圧縮機1に戻される。
具体的には、圧縮機1が作動されると、冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒が吸入流路22から圧縮機1に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧になるまで圧縮機1で圧縮された後に吐出流路23に吐出される。圧縮機1から吐出された高圧のガス冷媒は、四方弁2を通って第1熱交換器3に送られる。第1熱交換器3に送られた高圧のガス冷媒は室外の空気と熱交換を行って放熱して凝縮して、高圧の液冷媒になる。この際に、第1熱交換器3が加熱されるので、第1熱交換器3に付着している霜が除去される。
第1熱交換器3で放熱した高圧の液冷媒は第1減圧装置4に送られる。第1減圧装置4に送られた高圧の液冷媒は、第1減圧装置4によって冷凍サイクルにおける中間圧まで減圧される。第1減圧装置4で減圧された中間圧の冷媒は、冷媒容器5に送られてガス冷媒と液冷媒(混合液)とに分離される。冷媒容器5内においてガス冷媒から分離された液冷媒は第2減圧装置6に送られる。第2減圧装置6に送られた中間圧の液冷媒は、第2減圧装置6によって冷凍サイクルにおける低圧まで減圧される。第2減圧装置6で減圧された低圧の液冷媒は第2熱交換器7に送られる。
第2熱交換器7に送られた低圧の液冷媒は、第2熱交換器7において室内の空気と熱交換を行って蒸発して、低圧のガス冷媒になる。第2熱交換器7で蒸発した低圧のガス冷媒は四方弁2を通って吸入流路22に送られて再び圧縮機1に吸入される。
図8は、冷媒回収運転中における冷媒の流れを示す図である。冷媒回収運転中においては、四方弁2が冷房サイクル状態に維持されたまま、第2減圧装置6が閉じられ、第3減圧装置9が開かれる。これにより、圧縮機1から吐出された冷媒は、油とともに、四方弁2、第1熱交換器3、第1減圧装置4、冷媒容器5、バイパス流路8の順に循環し、その後、圧縮機1に戻される。
そのため、デフロスト運転によって第1熱交換器3において凝縮された冷媒は、第1減圧装置4に送られる。第1減圧装置4に送られた高圧の液冷媒は、第1減圧装置4によって冷凍サイクルにおける中間圧まで減圧される。第1減圧装置4で減圧された中間圧状態(ガス冷媒と液冷媒とが存在する状態)の冷媒は、冷媒容器5に送られてガス冷媒と液冷媒とに分離される。冷媒容器5に送られた冷媒のうち、ガス媒はバイパス流路8に流入されて圧縮機1に戻されるが、液冷媒は冷媒容器5内に滞留されていく。すなわち、デフロスト運転中に第1熱交換器3に溜まった液冷媒は、冷媒回収運転によって冷媒容器5に回収される。これにより、第1熱交換器3内の液冷媒の量が少なくなるため、暖房運転に復帰する際の液バック現象が抑制される。
冷媒回収運転によって冷媒容器5内の冷媒液の液面が上昇し、バイパス流路8の下端8aに達すると、液冷媒がバイパス流路8に流入されて圧縮機1に戻される。冷媒回収運転中においては、第2減圧装置6が閉じられており、冷媒は第2減圧装置6および第2熱交換器7を流れず、デフロスト運転中よりも短い冷媒回路に一時的に切り替えられることになる。この影響により、冷媒容器5内の液冷媒中の油濃度がデフロスト運転中よりも高くなる。そのため、油濃度の高い液冷媒がバイパス流路8に流入されて圧縮機1に戻されることになる。その結果、圧縮機1への返油量を増加させることができる。
その後、冷媒容器5内の冷媒液の液面が規定位置(バイパス流路8の下端8aよりも所定量αだけ高い位置)に達すると、第3減圧装置9が閉じられ、第2減圧装置6が開かれて、暖房運転に復帰される。
以上のように、本実施の形態による冷凍サイクル装置200においては、デフロスト運転が終了した場合、暖房運転に復帰する前に冷媒回収運転が行なわれる。冷媒回収運転中においては、四方弁2が冷房サイクル状態に維持されたまま第3減圧装置9が開かれ第2減圧装置6が閉じられる。これにより、圧縮機1から吐出された冷媒は、四方弁2、第1熱交換器3、第1減圧装置4、冷媒容器5、バイパス流路8の順に流れて圧縮機1に戻される。この際、デフロスト運転中に第1熱交換器3に溜まった液冷媒は、第1減圧装置4で減圧された後、冷媒容器5に送られる。冷媒容器5に送られた冷媒のうち、ガス媒はバイパス流路8に流入されて圧縮機1に戻されるが、液冷媒は冷媒容器5内に滞留される。すなわち、第1熱交換器3に溜まった液冷媒は、冷媒回収運転によって冷媒容器5に回収される。これにより、第1熱交換器3内の液冷媒の量が少なくなるため、デフロスト運転から暖房運転に復帰する際の液バック現象(第1熱交換器3から圧縮機1に多量の液冷媒が送られる現象)が抑制される。
さらに、冷媒回収運転中においては、第2減圧装置6が閉じられるため、冷媒は第2減圧装置6および第2熱交換器7を流れず、デフロスト運転中よりも短い冷媒回路に一時的に切り替えられることになる。これにより、冷媒容器5内の液冷媒中の油濃度がデフロスト運転中よりも高くなる。そのため、油濃度の高い液冷媒(混合液)をバイパス流路8から圧縮機1に戻すことができる。その結果、圧縮機1への返油量を増加させることができる。その結果、圧縮機1の潤滑不良(油枯渇)を抑制することができる。
さらに、暖房運転中において、冷媒容器5の温度(温度センサ102の検出温度)が二相分離温度以下でありかつ冷媒容器5内の油面が規定位置に達した場合に、第3減圧装置9が開かれる。これにより、暖房運転中において、冷媒容器5内で油と液冷媒とが分離したとしても、液冷媒よりも上層に滞留する油をバイパス流路8から圧縮機1に戻すことができる。これにより、暖房運転中において、圧縮機1の返油量を増加させることができる。その結果、圧縮機1の潤滑不良(油枯渇)を抑制することができる。
<実施の形態1の変形例>
上述の実施の形態1においては、温度センサ102の検出温度に基づいて冷媒容器5内の液面高さが規定位置に達したと判定された場合に、冷媒回収運転を停止して暖房運転に復帰していた。
しかしながら、吐出流路23に設けられた温度センサ103(後述の図9参照)の検出温度に基づいて冷媒容器5から圧縮機1に液冷媒が戻されたと判定された場合に、冷媒回収運転を停止するようにしてもよい。このようにしても、暖房運転に復帰する前に、冷媒容器5内の油濃度の高い液冷媒(混合液)を圧縮機に戻すことができるため、圧縮機1への返油量を一時的に増加させることができる。その結果、圧縮機1の潤滑不良(油枯渇)を抑制することができる。
図9は、本変形例による冷凍サイクル装置200Aの全体構成図である。冷凍サイクル装置200Aは、図1に示した冷凍サイクル装置200に対して、温度センサ103を追加したものである。その他の構造は、図1に示した冷凍サイクル装置200と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰り返さない。
温度センサ103は、吐出流路23に配置され、圧縮機1から吐出流路23に吐出された冷媒の温度(以下「吐出温度」という)を検出し、検出結果を制御装置100に出力する。
図10は、本変形例による制御装置100がデフロスト運転および冷媒回収運転を行なう場合の処理手順を示すフローチャートである。なお、図10に示したフローチャートは、図6に示したフローチャートのS24をS24Aに変更したものである。その他のステップについては図6に示したフローチャートと同じであるため、ここでの詳細な説明は繰り返さない。
S24Aにて、制御装置100は、温度センサ103で検出された吐出温度が目標吐出温度よりも低いか否かを判定する。この判定は、冷媒容器5内の液冷媒が圧縮機1に実際に戻されているか否かを判定するための処理である。すなわち、目標吐出温度は、圧縮機1がガス冷媒を圧縮していることを想定した温度であるため、圧縮機1が液冷媒を圧縮している場合には吐出温度が目標吐出温度よりも低くなる。
温度センサ103で検出された吐出温度が目標吐出温度よりも低くない場合(S24AにてNO)、制御装置100は、処理をS23に戻して冷媒回収運転を継続する。
一方、温度センサ103で検出された吐出温度が目標吐出温度よりも低い場合(S24AにてYES)、すなわち冷媒容器5内の液冷媒が圧縮機1に実際に戻されていることが検出された場合、制御装置100は、処理をS25に移し、冷媒回収運転を停止して暖房運転に復帰させる。
このようにしても、暖房運転に復帰する前に、冷媒容器5内の油濃度の高い液冷媒(混合液)を圧縮機に戻すことができるため、圧縮機1への返油量を一時的に増加させることができる。その結果、圧縮機1の潤滑不良(油枯渇)を抑制することができる。
なお、本変形例においては、冷媒容器5内の液面高さがバイパス流路8の下端8aを超えていることを、吐出温度を検出する温度センサ103を用いて間接的に判定していることにもなる。そのため、冷媒容器5の側面に配置された温度センサ102を省略することも可能である。
[実施の形態2]
上述の実施の形態1においては、冷媒回収運転中に冷媒容器5内の液冷媒と油とを積極的に分離させることは想定していなかった。
これに対し、本実施の形態2においては、冷媒回収運転中に冷媒容器5内の液冷媒と油とを積極的に分離させることによって、液冷媒よりも上部に滞留した油をバイパス流路8から圧縮機1により積極的に回収する。その他の構造、機能、処理は、前述の実施の形態1と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。
図11は、本実施の形態による制御装置100がデフロスト運転および冷媒回収運転を行なう場合の処理手順を示すフローチャートである。なお、図11に示したステップのうち、図6に示したステップと同じ番号を付しているステップについては、既に説明したため詳細な説明はここでは繰り返さない。
S30にて、制御装置100は、冷媒回収運転中において、冷媒容器5の温度が二相分離温度(図3参照)以下となるように、第1減圧装置4の開度を所定量低下させる。
S31にて、制御装置100は、温度センサ102によって検出された冷媒容器5の温度が二相分離温度以下であるか否かを判定する。冷媒容器5の温度が二相分離温度以下でない場合(S31にてNO)、制御装置100は処理をS23に戻す。
冷媒容器5の温度が二相分離温度以下である場合(S31にてYES)、油が液冷媒から分離している状態であると想定されるため、制御装置100は、処理をS32に移す。
S32にて、制御装置100は、今回の冷媒回収運転中に冷媒容器5内の油面が規定位置に達した履歴があるか否かを判定する。たとえば、制御装置100は、今回の冷媒回収運転中に温度センサ102の検出温度がガス冷媒に対応する値から油に対応する値に変化した履歴がある場合に、今回の冷媒回収運転中に油面が規定位置に達した履歴があると判定する。
油面が規定位置に達した履歴がない場合(S32にてNO)、制御装置100は処理をS23に戻す。
油面が規定位置に達した履歴がある場合(S32にてYES)、S33にて、制御装置100は、冷媒容器5内の液冷媒の液面が規定位置に達したか否かを判定する。たとえば、制御装置100は、温度センサ102の検出温度が油に対応する値から液冷媒に対応する値に変化した場合に液面が規定位置に達したと判定する。
液面が規定位置に達していない場合(S33にてNO)、制御装置100は処理をS23に戻す。液面が規定位置に達した場合(S33にてYES)、制御装置100は処理をS25に移して冷媒回収運転を停止し暖房運転に復帰させる。
図12は、本実施の形態における冷媒容器5内の冷媒の流れと油の流れを示す図である。本実施の形態においては、冷媒容器5の温度が二相分離温度以下となるように、第1減圧装置4の開度を低下させる。これにより、実際に冷媒容器5の温度が二相分離温度以下となると、冷媒容器5内において液冷媒と油との二相に分離され、液冷媒は冷媒容器内の下部に滞留し、油は液冷媒の上に滞留する。そのため、油と液冷媒の間に液冷媒の液面が形成され、ガス冷媒と油の間に油面が形成される。冷媒回収運転により、冷媒容器5内の油面高さおよび液面高さは上昇される。油面高さが規定位置以上となると、油はバイパス流路8に流入され、圧縮機1に回収される。これにより、圧縮機1への返油量が増加されるので、圧縮機1の潤滑不良が抑制される。
その後、液面が規定位置に達すると、第3減圧装置9が閉になり、冷媒回収運転が停止される。そのため、液冷媒がバイパス流路8を通って圧縮機1に戻されることが防止される。
このように、本実施の形態においては、冷媒回収運転中に冷媒容器5内の冷媒液と油とを積極的に分離させることで、下部に滞留する液冷媒を冷媒容器5内に滞留させつつ、液冷媒の上部に滞留する油をバイパス流路8から圧縮機1に戻すことができる。これにより、デフロスト運転から暖房運転に復帰する際の液バック現象を抑制しつつ、圧縮機1への返油量を増加させることができる。
[実施の形態3]
上述の実施の形態1、2によるバイパス流路8は、冷媒容器5の内部において、開口(冷媒および油の流入口)が下端8aの1箇所のみである。そのため、ガス冷媒と油とを同時にバイパス流路8に送ることができない。
これに対し、本実施の形態3によるバイパス流路80(後述の図13参照)は、冷媒容器5の内部において、開口が2箇所(油用の流入口、ガス冷媒用の流入口)設けられる。その他の構造、機能、処理は、前述の実施の形態1と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。
図13は、本実施の形態による冷媒容器5Aの内部構造を模式的に示す図である。図13に示すように、本実施の形態3によるバイパス流路80は、冷媒容器5の内部においてU字状に形成されており、最下部に油用の流入口80aが設けられ、端部にガス冷媒用の流入口80bが設けられる。したがって、ガス冷媒用の流入口80bは、油用の流入口80aよりも上流側であって、かつ油用の流入口80aよりも高い位置に配置される。
冷媒回収運転中に冷媒容器5の温度が二相分離温度以下となると、冷媒容器5内の液冷媒から油が分離され、油は液冷媒の上部に滞留する。油面高さが油用の流入口80aを超えると、油は流入口80aに流入される。同時に、油の上部に滞留するガス冷媒は、流入口80bに流入され、流入口80aから流入された油と合流して、圧縮機1に戻される。ガス冷媒は油よりも流れる速度が大きいため、ガス冷媒の流れに引きずられて油の流速も上昇する。また、冷媒容器5内のガス冷媒が抜けることで、さらに油面を上昇させることができる。そのため、冷媒容器5に滞留する油を圧縮機1に戻すのに要する時間を短縮することができる。
以上のように、本変形例においては、バイパス流路80における冷媒容器5の内部に設けられる部分に、油用の流入口80aと、ガス冷媒用の流入口80bとが設けられる。ガス冷媒用の流入口80bは、油用の流入口80aよりも上流側であって、かつ油用の流入口80aよりも高い位置に配置される。これにより、バイパス流路8に油を流入させるのと同時に、油よりも上流側からガス冷媒を流入させることができるので、油の流速を上昇させることができる。その結果、冷媒容器5に滞留する油を圧縮機1に戻すのに要する時間を短縮することができる。
なお、油用の流入口80a(第1の開口)およびガス冷媒用の流入口80b(第2の開口)の位置は、必ずしも図13に示す位置に限定されない。すなわち、ガス冷媒用の流入口(第2の開口)が、油用の流入口(第1の開口)よりも冷媒流れ方向の上流側であって、かつ油用の流入口(第1の開口)よりも高い位置に配置されていればよい。
上述の実施の形態および変形例は、技術的に矛盾は生じない範囲で適宜組合わせることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 圧縮機、2 四方弁、3 第1熱交換器、4 第1減圧装置、5,5A 冷媒容器、5a 底面、5b 上面、6 第2減圧装置、7 第2熱交換器、8,80 バイパス流路、8a,25a,26a 下端、9 第3減圧装置、10 合流部、22 吸入流路、23 吐出流路、24,25,26,27 冷媒流路、80a,80b 流入口、100 制御装置、101,102,103 温度センサ、200,200A 冷凍サイクル装置。

Claims (4)

  1. 冷媒とともに潤滑油が循環する冷凍サイクル装置であって、
    吸入流路と吐出流路との間に設けられた圧縮機と、
    空気と冷媒との熱交換を行なう第1熱交換器と、
    空気と冷媒との熱交換を行なう第2熱交換器と、
    前記第1熱交換器と前記第2熱交換器とを接続する冷媒流路上に設けられた冷媒容器と、
    前記第1熱交換器と前記冷媒容器とを接続する冷媒流路上に設けられた第1減圧装置と、
    前記第2熱交換器と前記冷媒容器とを接続する冷媒流路上に設けられた第2減圧装置と、
    前記吸入流路を前記第2熱交換器に接続しかつ前記吐出流路を前記第1熱交換器に接続する冷房サイクル状態と、前記吸入流路を前記第1熱交換器に接続しかつ前記吐出流路を前記第2熱交換器に接続する暖房サイクル状態とのいずれかの状態に切り替え可能に構成された切り替え装置と、
    前記冷媒容器の内部と前記吸入流路とを接続するバイパス流路と、
    前記バイパス流路上に設けられた第3減圧装置と、
    前記切り替え装置を前記暖房サイクル状態にして前記圧縮機を作動する暖房運転中に、前記切り替え装置を前記冷房サイクル状態にするデフロスト運転に切り替える制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記デフロスト運転が終了した場合、前記切り替え装置を前記冷房サイクル状態に維持したまま前記第3減圧装置を開き前記第2減圧装置を閉じる冷媒回収運転を行ない、前記冷媒回収運転の終了後に前記切り替え装置を前記暖房サイクル状態に戻して前記暖房運転に復帰する、冷凍サイクル装置。
  2. 前記制御装置は、前記冷媒回収運転中において、前記冷媒容器の温度が前記冷媒容器内の液冷媒と潤滑油とが分離する温度となるように、前記第1減圧装置を制御する、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記制御装置は、前記暖房運転中において、前記冷媒容器内の冷媒温度が液冷媒と潤滑油とが分離する温度でかつ前記冷媒容器内の潤滑油面が前記バイパス流路の下端に達した場合に前記第3減圧装置を開く、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記バイパス流路における前記冷媒容器の内部に設けられる部分には、第1の開口と、第2の開口とが設けられ、
    前記第2の開口は、前記第1の開口よりも冷媒流れ方向の上流側であって、かつ前記第1の開口よりも高い位置に配置される、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
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