JP2017053312A - 熱エネルギー回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギーの回収効率を向上可能な熱エネルギー回収装置を提供すること。
【解決手段】熱エネルギー回収装置であって、ケーシング(30)を含み作動媒体を膨張させる膨張機(14)と、動力回収機(16)と、凝縮器(6)と、循環流路(4)と、ケーシング(30)のうち吸込口(36a)と排出口(36b)との間の中間部位に形成された開口(36c)を通じて作動媒体を導出する導出流路(40)と、導出流路(40)に設けられた弁部材(V1)と、弁部材(V1)を制御する制御部(50)と、を備え、導出流路(40)は、開口(36c)と、排出口(36b)と凝縮器(6)との間の低圧部位と、を連通させ、制御部(50)は、中間部位の圧力が低圧部位の圧力よりも低いときに弁部材(V1)を開くこと。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱エネルギー回収装置に関する。
従来、工場等の各種設備の排熱から動力を回収する熱エネルギー回収装置が知られている。例えば、特許文献1には、作動媒体を蒸発させる蒸発器と、蒸発器から流出した作動媒体を膨張させる膨張機と、膨張機に接続された発電機と、膨張機から流出した作動媒体を凝縮させる凝縮器と、凝縮器から流出した作動媒体を蒸発器へ送出する循環ポンプと、蒸発器、膨張機、凝縮器及び循環ポンプを接続する循環流路と、を備えた熱エネルギー回収装置が開示されている。膨張機は、作動媒体の膨張エネルギーによって回転するロータと、ロータを収容するケーシングと、を有している。ケーシングには、作動媒体を吸い込む吸込口と、作動媒体を排出する排出口と、が形成されている。蒸発器には、外部の熱源から作動媒体を加熱するための加熱媒体が供給されている。凝縮器には、外部の冷却源から作動媒体を冷却するための冷却媒体が供給されている。
特開2014−114785号公報
特許文献1に記載されるような熱エネルギー回収装置では、通常、作動媒体が完全に膨張したとき(作動媒体が排出口から排出される直前)の当該作動媒体の排出圧力が、排出口と凝縮器との間の低圧部位の圧力と等しくなるように、膨張機の膨張比に基づいて前記冷却媒体の供給量や前記加熱媒体の供給量等が設定されるものの、この装置の運転状況によっては、前記排出圧力が、前記低圧部位の圧力よりも小さくなる場合がある。具体的には、膨張機の膨張比は一定である一方、凝縮器に供給される冷却媒体の温度の上昇によって前記低圧部位の圧力が高くなったり、あるいは、蒸発器に供給される加熱媒体の温度の低下によって膨張機に流入する作動媒体の圧力が低くなったりすることがあるため、前記排出圧力が前記低圧部位の圧力よりも低くなる場合がある。この場合、排出口から排出された作動媒体は前記低圧部位の圧力に至るまで圧縮されるので、換言すれば、ロータの回転に対して抵抗が生じるので、エネルギーの回収効率(発電機での発電量)が低下する。
本発明の目的は、エネルギーの回収効率を向上可能な熱エネルギー回収装置を提供することである。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、作動媒体を吸い込むための吸込口及び前記作動媒体を排出するための排出口を有するケーシングを含み、前記作動媒体を膨張させる膨張機と、前記膨張機で生成される動力を回収する動力回収機と、前記膨張機から流出した作動媒体を凝縮させる凝縮器と、前記膨張機及び前記凝縮器を接続する循環流路と、前記ケーシングのうち前記吸込口と前記排出口との間の中間部位に形成された開口を通じて作動媒体を導出する導出流路と、前記導出流路に設けられた弁部材と、前記弁部材を制御する制御部と、を備え、前記導出流路は、前記開口と、前記排出口と前記凝縮器との間の低圧部位と、を連通させ、前記制御部は、前記中間部位の圧力が前記低圧部位の圧力よりも低いときに前記弁部材を開く、熱エネルギー回収装置を提供する。
本エネルギー回収装置によれば、中間部位の圧力が低圧部位の圧力よりも低いときに、作動媒体が膨張し切る前(排出口から排出される前)の膨張途中の段階で当該作動媒体が開口を通じて導出流路から低圧部位に導出されるので、作動媒体が排出口から排出された後に低圧部位の圧力に至るまで圧縮されることが抑制される。よって、動力回収機で回収する熱エネルギーの回収効率が上昇する。
この場合において、前記中間部位の圧力を検出する第1圧力センサと、前記低圧部位の圧力を検出する第2圧力センサと、をさらに備え、前記制御部は、前記第1圧力センサの検出値が前記第2圧力センサの検出値よりも小さいときに前記弁部材を開くことが好ましい。
このようにすれば、容易に中間部位の圧力及び低圧部位の圧力に基づいて弁部材の開閉を制御することができる。
さらにこの場合において、前記導出流路は、前記ケーシング外に位置する外部流路を有し、前記第1圧力センサ及び前記弁部材は、前記外部流路に設けられていることが好ましい。
このようにすれば、第1圧力センサ及び弁部材の導出流路への取り付けが容易になる。
また、本発明において、前記膨張機は、前記作動媒体とともに前記ケーシング内に流入した潤滑油を前記開口を通じて前記排出口から排出するための排油流路を有し、前記導出流路は、前記排油流路から分岐していることが好ましい。
このようにすれば、ケーシング内に流入した潤滑油を排出口から排出することと、中間部位の圧力が低圧部位の圧力よりも低いときに開口を通じて中間部位から低圧部位に作動媒体を導出することと、を両立することができる。
また、本発明において、前記開口は、前記作動媒体の流れる方向に沿って延びる形状に形成されていることが好ましい。
このようにすれば、作動媒体が開口を通じて導出流路に流出する際の抵抗が小さくなるため、作動媒体の導出流路への流出が円滑になる。
また、本発明において、前記ケーシングは、前記作動媒体とともに前記ケーシング内に流入した潤滑油を貯留する貯油部を有し、前記導出流路は、前記ケーシングのうち前記貯油部とは異なる空間を通りながら前記開口と前記低圧部位とを連通していることが好ましい。
このようにすれば、導出流路とケーシングとの間に隙間が形成されたとしても、この隙間を通じて貯油部に貯留されている潤滑油がケーシング外に漏出することが抑制される。
以上のように、本発明によれば、エネルギーの回収効率を向上可能な熱エネルギー回収装置を提供することができる。
本発明の一実施形態の熱エネルギー回収装置の全体構成を示す概略図である。 図1のII−II線での断面図である。 給油流路の構成を模式的に示す図である。 比較例における作動媒体の圧力の推移を示す図である。 本実施形態における作動媒体の圧力の推移を示す図である。 開口の変形例を示す図である。
本発明の一実施形態の熱エネルギー回収装置について、図1〜図6を参照しながら説明する。
図1に示されるように、本熱エネルギー回収装置は、蒸発器10と、膨張機14と、動力回収機16と、凝縮器6と、ポンプ8と、循環流路4と、導出流路40と、弁部材V1と、制御部50と、を備えている。循環流路4は、蒸発器10、膨張機14、凝縮器6、ポンプ8をこの順に直列に接続している。
蒸発器10は、外部から供給される加熱媒体と液相の作動媒体とを熱交換させることにより当該作動媒体を蒸発させる。作動媒体としては、R245fa等が用いられる。
凝縮器6は、循環流路4における膨張機2の下流側の部位に設けられている。凝縮器6は、膨張機2から流出した作動媒体を外部から供給される冷却媒体(冷却水等)で冷却することにより凝縮(液化)させる。
ポンプ8は、循環流路4における凝縮器6の下流側の部位(凝縮器6と蒸発器10との間の部位)に設けられている。ポンプ8は、液相の作動媒体を所定の圧力まで加圧して蒸発器10へ送り出す。ポンプ8としては、インペラをロータとして備える遠心ポンプや、ロータが一対のギアからなるギアポンプ等が用いられる。
膨張機14は、循環流路4のうち蒸発器10の下流側でかつ凝縮器6の上流側の部位に設けられている。膨張機14は、蒸発器10から流出した気相の作動媒体を膨張させる。本実施形態では、膨張機14として、蒸発器10から流出した作動媒体の膨張エネルギーにより回転駆動されるロータを有する容積式のスクリュー膨張機が用いられている。具体的に、膨張機14は、雌雄一対のスクリュロータ32(図2を参照)と、ケーシング30と、給油流路28と、排油流路29と、を有している。
各スクリュロータ32は、ロータ本体33と、第1回転軸34aと、第2回転軸34bと、を有している。第1回転軸34aは、ロータ本体33の一方側に接続されており、第2回転軸34bは、ロータ本体33の他方側に接続されている。
ケーシング30は、雌雄一対のスクリュロータ32を収容する。本実施形態では、ケーシング30内に、気相の作動媒体とともに液相の潤滑油が流入する。ケーシング30は、ロータ本体33を収容するケーシング本体30aと、ケーシング本体30aに接続可能な蓋体30bと、を有している。
ケーシング本体30aは、ロータ本体33を収容する空間(膨張室)に作動媒体を吸い込むための吸込口36aと、膨張室から作動媒体を排出するための排出口36bと、を有する。ケーシング本体30aは、排出口36bよりも下流側に、作動媒体と潤滑油との混合流体を流出させる流出口30eを有する。この流出口30eは、循環流路4につながっている。また、ケーシング本体30aは、第2回転軸34bを支持する第2回転軸支持部24を有する。第2回転軸支持部24は、第2軸受20を介して第2回転軸34bを支持している。
蓋体30bは、第1回転軸34aを支持する第1回転軸支持部22を有する。第1回転軸支持部22は、第1軸受18を介して第1回転軸34aを支持している。蓋体30bは、作動媒体と潤滑油との混合流体をケーシング30内に流入させる流入口30dを有する。この流入口30dは、循環流路4につながっている。流入口30dから流入した混合流体は、分離部材26に衝突することにより気相の作動媒体と潤滑油とに分離する。気相の作動媒体は、分離部材26の上方を通って前記吸込口36aに向かう一方、潤滑油は、ケーシング30の下部に形成された貯油部35に貯留される。
給油流路28は、貯油部35に貯留された潤滑油を第1軸受18及び第2軸受20に供給するための流路である。給油流路28は、貯油部35と、第1回転軸支持部22及び第2回転軸支持部24と、を接続している。給油流路28は、外部供給配管28a(図2を参照)と内部供給流路28b(図3)とによって構成されている。
外部供給配管28aは、ケーシング30の外部に設けられた配管である。図2に示されるように、外部供給配管28aの一端は、ケーシング本体30aに設けられた油排出口30fに接続されている。外部供給配管28aの他端は、内部供給流路28bに接続されている。
内部供給流路28bは、導入路28cと、その導入路28cから分岐する第1供給路28d及び第2供給路28eと、によって構成されている。外部供給配管28aの他端は、導入路28cの開口端に接続される。なお、導入路28c、並びに、第1供給路28d及び第2供給路28eの一部は、ケーシング30の壁部内に設けられてもよい。第1供給路28dは、第1回転軸支持部22の内部空間のうち第1軸受18に隣接する第1軸封室22aに繋がっている。第2供給路28eは、第2回転軸支持部24内に形成された第2軸封室24aに繋がっている。
排油流路29は、給油流路28を通じて第1軸受18に供給された潤滑油を流出口30eに排出するための流路である。本実施形態では、排油流路29は、第1回転軸支持部22の内部空間と、前記膨張室のうちの排出口36bの近傍の部位と、を接続している。具体的に、排油流路29の下流側の端部は、ケーシング本体30aのうち膨張室に形成された開口36c(図1及び図4を参照)につながっている。この開口36cは、膨張室のうち吸込口36aと排出口36bとの間の中間部位、より詳細には、各ロータ本体33が排出口36bに接する部分よりも当該ロータ本体33の1歯分だけ第1回転軸支持部22側にずれた部位に形成されている。このため、給油流路28を通じて第1軸受18に供給された潤滑油は、排油流路29、開口36c及び排出口36bを経て流出口30eに向かう。
なお、給油流路28を通じて第2軸受20に供給された潤滑油は、ケーシング本体30aのうち第2回転軸支持部24の下方に位置する隔壁30gに形成された連通口30hを通じて流出口30eに向かう。
動力回収機16は、膨張機14に接続されており、膨張機14で生成される動力を回収する。本実施形態では、動力回収機16として、発電機が用いられている。動力回収機16は、膨張機14の一対のスクリュロータ32のうちの一方に接続された回転軸38を有している。動力回収機16は、前記回転軸38が各スクリュロータ32の回転に伴って回転することにより電力を発生させる。なお、動力回収機16として、発電機の他、圧縮機等が用いられてもよい。
導出流路40は、ケーシング30のうち吸込口36aと排出口36bとの間の中間部位に形成された開口36cから膨張室で膨張している途中の作動媒体を導出するための流路である。導出流路40は、開口36cと、排出口36bと凝縮器6との間の低圧部位と、を連通させている。低圧部位は、ケーシング30の排出口36bよりも下流側でかつ凝縮器6の上流側の部位(凝縮器6自体を含む)を指す。本実施形態では、導出流路40は、排油流路29から分岐している。具体的に、導出流路40は、ケーシング30内に位置する内部流路42と、ケーシング30外に位置する外部流路44と、を有する。
内部流路42の上流側の端部は、排油流路29に接続されている。内部流路42の下流側の端部は、ケーシング本体30aのうち貯油部35を避けた位置につながっている。外部流路44の上流側の端部は、内部流路42の下流側の端部につながっている。外部流路44の下流側の端部は、循環流路4のうち膨張機2と凝縮器6との間の部位に接続されている。すなわち、導出流路40は、ケーシング30のうち貯油部35とは異なる空間を通りながら開口36cと低圧部位とを連通している。
弁部材V1は、外部流路44に設けられている。また、本実施形態では、外部流路44に第1圧力センサ46が設けられており、循環流路4のうち膨張機2と凝縮器6との間の部位(循環流路4のうち当該循環流路4と外部流路44の下流側の端部との接続部よりも上流側の部位)に第2圧力センサ48が設けられている。
制御部50は、弁部材V1の開閉を制御する。具体的に、制御部50は、前記中間部位の圧力Pm(第1圧力センサ46の検出値)が前記低圧部位の圧力P3(第2圧力センサ48の検出値)よりも低いときに弁部材V1を開く。本実施形態では、制御部50は、前記中間部位の圧力Pmが前記低圧部位の圧力P3よりも低くなったときに弁部材V1を開く。また、制御部50は、中間部位の圧力Pmが低圧部位の圧力P3よりも大きくなったときに弁部材V1を閉じる。
以上に説明した熱エネルギー回収装置を駆動すると、循環流路4を作動媒体が循環する。このとき作動媒体が蒸発器10で受けた熱エネルギーは、膨張機14を介して動力回収機16で回収される。
この装置の運転中において、中間部位の圧力Pmが低圧部位の圧力P3よりも低くなることがある。その原因として、凝縮器6に供給される冷却媒体の温度の上昇によって前記低圧部位の圧力が高くなることや、蒸発器10に供給される加熱媒体の温度の低下によって膨張機14に流入する作動媒体の圧力が低くなること等が挙げられる。中間部位の圧力Pmが低圧部位の圧力P3よりも低くなったとき、制御部50は弁部材V1を開く。そうすると、作動媒体が膨張室で膨張し切る前(排出口36bから排出される前)の膨張途中の段階で当該作動媒体が開口36cから導出流路40を通じて低圧部位に導出される。つまり、作動媒体の圧力が、作動媒体が膨張室において当該膨張機14に設定されている膨張比で膨張したとき(作動媒体が排出口36bから排出される直前)の排出圧力P2まで低下する前に、当該作動媒体が低圧部位に導出される。このため、中間部位の圧力Pmが低圧部位の圧力P3よりも低いときに、作動媒体が膨張室で完全に膨張することにより作動媒体の圧力が前記排出圧力P2になって排出口36bから排出された後に当該作動媒体が低圧部位の圧力P3に至るまで圧縮されることが抑制される。よって、各スクリュロータ32に対して当該スクリュロータ32の回転を妨げるような抵抗が生じることが抑制されるので、動力回収機16で回収する熱エネルギーの回収効率(本実施形態では発電効率)が上昇する。以上の点について、図4及び図5を参照しながら説明する。
図4は、本実施形態の比較例であり、導出流路40を有していない熱エネルギー回収装置の作動媒体の圧力の推移を示す図である。図5は、本実施形態の熱エネルギー回収装置の作動媒体の圧力の推移を示す図である。
図4において、破線で示されている圧力の推移線は、膨張室において作動媒体が前記膨張比で膨張したとき(作動媒体が排出口36bから排出される直前)の排出圧力P2と低圧部位の圧力P3とが等しい状態、換言すれば、理想的な運転状態の作動媒体の圧力の推移を示す線である。図4において、実線で示されている圧力の推移線は、前記排出圧力P2が前記低圧部位の圧力P3よりも低くなったときの運転状態の作動媒体の圧力の推移を示す線である。なお、図4では、吸込口36aから吸い込まれる作動媒体の吸込圧力P1から排出圧力P2に至る間において、実線と破線とが僅かにずれて示されているが、実際は一致している。実線で示される運転状態では、作動媒体は、排出口36bから排出された後、低圧部位の圧力P3となるまで圧縮される(各スクリュロータ32に当該スクリュロータ32の回転を妨げるような抵抗が生じる)ので、すなわち、負の仕事がなされるので、動力回収機16での熱エネルギーの回収効率が低下する。
これに対し、図5に示される本実施形態では、中間部位の圧力Pmが低圧部位の圧力P3よりも小さくなったときに制御部50が弁部材V1を開くので、膨張室から開口36cを通じて排出される作動媒体の圧力が低圧部位の圧力P3と略同じになる。よって、作動媒体が排出口36bから排出された後に当該作動媒体が低圧部位の圧力P3となるまでの圧縮されること(負の仕事がなされること)が抑制される。よって、熱エネルギーの回収効率が向上する。なお、図5においても、破線で示されている圧力の推移線は、理想的な運転状態の作動媒体の圧力の推移を示す線であり、実線で示されている圧力の推移線は、前記排出圧力P2が前記低圧部位の圧力P3よりも低くなったときの運転状態の作動媒体の圧力の推移を示す線である。また、図5では、吸込圧力P1から中間部位の圧力Pmに至る間において実線と破線とが僅かにずれて示されているが、実際は一致している。
また、本実施形態では、中間部位の圧力Pmが第1圧力センサ46で検出され、低圧部位の圧力P3が第2圧力センサ48で検出される。
よって、容易に中間部位の圧力及び低圧部位の圧力に基づいて弁部材の開閉を制御することができる。
また、第1圧力センサ46及び弁部材V1は、導出流路40の外部流路44に設けられている。この態様では、第1圧力センサ46及び弁部材V1が内部流路42に設けられる場合に比べ、第1圧力センサ46及び弁部材V1の導出流路40への取り付けが容易になる。
また、導出流路40は、潤滑油を排出するための排油流路29から分岐している。このため、ケーシング30内に流入した潤滑油を排出口36bから排出することと、中間部位の圧力Pmが低圧部位の圧力P3よりも低いときに開口36cを通じて中間部位から低圧部位に作動媒体を導出することと、を両立することができる。
また、導出流路40の下流側の端部は、ケーシング30のうち貯油部35とは異なる部位を介して低圧部位に接続されている。このため、導出流路40とケーシング30との間に隙間が形成されたとしても、この隙間を通じて貯油部35に貯留されている潤滑油がケーシング30外に漏出することが抑制される。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
導出流路40は、排油流路29から分岐する形状に限られない。例えば、排油流路29内と流出口30eとが連通するように、排油流路29の下流側の端部が、膨張室の下方に位置するとともに貯油部35と流出口30eとを仕切る仕切壁30iを貫通した状態で当該仕切壁30iに接続され、導出流路40内と開口36cとが連通するように、内部流路42の上流側の端部が中間部位に接続されてもよい。また、導出流路40内と流出口30eとが連通するように、導出流路40の下流側の端部が、仕切壁30iを貫通した状態で当該仕切壁30iに接続されてもよい。あるいは、導出流路40の下流側の端部は、凝縮器6に直接接続されてもよい。
また、中間部位の圧力Pmは、第1圧力センサ46で検出される例に限られない。具体的に、膨張機14の膨張比は一定であるので、中間部位の圧力Pmは、吸込圧力P1から算出することができる。よって、吸込圧力P1(例えば、循環流路4のうち蒸発器10と膨張機14との間の部位の圧力)に基づいて中間部位の圧力Pmを求めてもよい。また、吸込圧力P1は、循環流路4のうち蒸発器10と膨張機14との間の部位を流れる作動媒体の温度と相関があるため、当該作動媒体の温度に基づいて中間部位の圧力Pmを求めてもよい。あるいは、吸込圧力P1は、蒸発器10に流入する前の加熱媒体の温度と相関があるので、この加熱媒体の温度から中間部位の圧力Pmを求めてもよい。
また、低圧部位の圧力P3は、第2圧力センサ48で検出される例に限られない。具体的に、低圧部位の圧力P3(第2圧力センサ48の検出値)は、低圧部位を流れる作動媒体の温度と相関があるため、当該作動媒体の温度に基づいて低圧部位の圧力P3を求めてもよい。また、低圧部位の圧力P3は、凝縮器6から流出した後の冷却媒体の温度と相関があるため、この冷却媒体の温度に基づいて低圧部位の圧力P3を求めてもよい。
また、動力回収機16での動力回収量(本実施形態では発電量)は、吸込圧力P1と低圧部位の圧力P3との差と相関があるため、前記動力回収量と、吸込圧力P1及び低圧部位の圧力P3の一方と、に基づいて、吸込圧力P1及び低圧部位の圧力P3の他方を求めることができる。よって、前記動力回収量と、吸込圧力P1及び低圧部位の圧力P3のいずれか一方と、に基づいて、中間部位の圧力Pmと低圧部位の圧力P3とを求めてもよい。
また、制御部50は、所定期間の中間部位の圧力Pmの平均値が前記所定期間の低圧部位の圧力P3の平均値よりも低くなったときに弁部材V1を開いてもよい。また、ハンチングを防止するための不感帯が設定されてもよい。つまり、制御部50は、中間部位の圧力Pmが低圧部位の圧力P3よりも所定値だけ高い値よりも低くなったときに弁部材V1を開き、中間部位の圧力Pmが低圧部位の圧力P3よりも所定値だけ低い値よりも大きくなったときに弁部材V1を閉じてもよい。
また、開口36cの形状は、図6に示されるように、膨張室内を作動媒体が流れる方向に沿って延びる形状に形成されてもよい。このようにすれば、作動媒体が開口36cを通じて導出流路40に流出する際の抵抗が小さくなるため、作動媒体の導出流路40への流出が円滑になる。
4 循環流路
6 凝縮器
8 ポンプ
10 蒸発器
14 膨張機
16 動力回収機
28 給油流路
29 排油流路
30 ケーシング
30d 流入口
30e 流出口
32 スクリュロータ
36a 吸込口
36b 排出口
40 導出流路
42 内部流路
44 外部流路
46 第1圧力センサ
48 第2圧力センサ
50 制御部

Claims (6)

  1. 作動媒体を吸い込むための吸込口及び前記作動媒体を排出するための排出口を有するケーシングを含み、前記作動媒体を膨張させる膨張機と、
    前記膨張機で生成される動力を回収する動力回収機と、
    前記膨張機から流出した作動媒体を凝縮させる凝縮器と、
    前記膨張機及び前記凝縮器を接続する循環流路と、
    前記ケーシングのうち前記吸込口と前記排出口との間の中間部位に形成された開口を通じて作動媒体を導出する導出流路と、
    前記導出流路に設けられた弁部材と、
    前記弁部材を制御する制御部と、を備え、
    前記導出流路は、前記開口と、前記排出口と前記凝縮器との間の低圧部位と、を連通させ、
    前記制御部は、前記中間部位の圧力が前記低圧部位の圧力よりも低いときに前記弁部材を開く、熱エネルギー回収装置。
  2. 請求項1に記載の熱エネルギー回収装置において、
    前記中間部位の圧力を検出する第1圧力センサと、
    前記低圧部位の圧力を検出する第2圧力センサと、をさらに備え、
    前記制御部は、前記第1圧力センサの検出値が前記第2圧力センサの検出値よりも小さいときに前記弁部材を開く、熱エネルギー回収装置。
  3. 請求項2に記載の熱エネルギー回収装置において、
    前記導出流路は、前記ケーシング外に位置する外部流路を有し、
    前記第1圧力センサ及び前記弁部材は、前記外部流路に設けられている、熱エネルギー回収装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の熱エネルギー回収装置において、
    前記膨張機は、前記作動媒体とともに前記ケーシング内に流入した潤滑油を前記開口を通じて前記排出口から排出するための排油流路を有し、
    前記導出流路は、前記排油流路から分岐している、熱エネルギー回収装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の熱エネルギー回収装置において、
    前記開口は、前記作動媒体の流れる方向に沿って延びる形状に形成されている、熱エネルギー回収装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに熱エネルギー回収装置において、
    前記ケーシングは、前記作動媒体とともに前記ケーシング内に流入した潤滑油を貯留する貯油部を有し、
    導出流路は、前記ケーシングのうち前記貯油部とは異なる空間を通りながら前記開口と前記低圧部位とを連通している、熱エネルギー回収装置。
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