JP2017052540A - コンテナ - Google Patents

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江口 和宏
Kazuhiro Eguchi
和宏 江口
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Abstract

【課題】自動倉庫に用いられ、保管棚から移載装置を用いてコンテナを移載する際の制御を簡素化できるコンテナを提供すること。【解決手段】矩形の底部と、対向する一対の第1側壁部10a,10aと、第1側壁部に直交し対向する一対の第2側壁部10b,10bと、を備え、移載装置4に対面する正面側の側壁部10aが、移載装置4のアーム手段5,5により保持されて引き出される第一工程と、正面側の側壁部に直交する側壁部10b,10bが、一対の前記アーム手段5,5の左右方向の近接移動により保持されて引き出される第二工程と、により保管棚3から引き出されるコンテナ10において、正面側の側壁部には、第一工程で前記アーム手段5,5の係合部54aが、左右方向の動きで係合される係合片100,100が設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、複数の保管棚に荷の出し入れを行う自動倉庫に用いられるコンテナに関する。
多くの荷を保管するために、荷を収容したコンテナを複数収容できる多列・多段式の保管棚に、スタッカクレーン等の移載装置により荷の出入運搬を行う自動倉庫が用いられている。
このようなコンテナとしては、例えば、特許文献1に示されるようなものがある。このコンテナは、保管棚に収容された状態で、移載装置側に面する第1側壁部に、下向き鉤状の係合片が左右方向に延びる様に設けられていると共に、該第1側壁部と連設された左右両側の一対の第2側壁部には、複数の凹溝状の係合部が設けられている。
そして、保管棚から移載装置にてコンテナの移載を行う際には、制御装置の指令に基づき、移載装置に設けられたアーム手段を伸長させてアーム手段の先端をコンテナに近接させた後、上方に移動させて、その先端に設けられた上向きのピンを、コンテナの第1側壁部に設けられた下向き鉤状の係合片に係合させる。この状態でアーム手段を収縮させることで、コンテナを移載装置側に所定距離引き寄せる。
次いで、アーム手段の先端のピンをコンテナの第1側壁部に設けられた下向き鉤状の係合片から外し、一対のアーム手段を左右方向に拡げた後に、該アーム手段を伸長させてコンテナの第2側壁部の凹溝状の係合部にアーム手段の先端のピンを近づけ、左右方向から係合させ、この状態で再度アーム部材を収縮させて、コンテナを移載装置に移載させている。
特開2012−236683号公報(第11頁、第10図)
しかしながら、特許文献1のコンテナにあっては、第1側壁部に設けられた係合片は、被係合されるピンの上下方向の移動により係合及び解除が可能な構造である一方、第2側壁部に設けられた係合部は、当該ピンの左右方向の移動により係合及び解除が可能な構造となっているため、当該ピンを係合させるためには、アーム手段の先端を上下と左右といった複数の方向に移動させる必要があり、移載装置の制御が煩雑なものとなっていた。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、自動倉庫に用いられ、保管棚から移載装置を用いてコンテナを移載する際の制御を簡素化できるコンテナを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明のコンテナは、
矩形の底部と、対向する一対の第1側壁部と、前記第1側壁部に直交し対向する一対の第2側壁部と、を備え、移載装置に対面する正面側の側壁部が、前記移載装置のアーム手段により保持されて引き出される第一工程と、前記正面側の側壁部に直交する側壁部が、一対の前記アーム手段の左右方向の近接移動により保持されて引き出される第二工程と、により保管棚から引き出されるコンテナにおいて、
前記正面側の側壁部には、前記第一工程で前記アーム手段の係合部が、左右方向の動きで係合される係合片が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、アーム手段の係合部は、第一工程及び第二工程において、共に左右方向の動きでコンテナを保持及び解除ができるため、保管棚からコンテナを移載する際の移載装置の制御を簡単なものとすることができる。
前記係合片は、上下方向に延設されていることを特徴としている。
この特徴によれば、第一工程におけるコンテナの引き出しの際に、コンテナの係合片とアーム手段の係合部の係合は、上下方向に亘って係合代があるために、左右方向の動きで係合するアーム手段の係合部が上下方向にずれた場合においても、係合状態を維持することができる。
前記係合片は、その上方の裏側に延設部が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、移載装置に引き出されるコンテナが上下に振動した場合でも、係合片上方の裏側の延設部が上方へのストッパとして機能し、コンテナの係合片とアーム手段の係合部の係合が解除されることを防止することができる。
前記係合片は、前記一対のアーム手段の係合部が、左右方向に近接する方向に進入可能に形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、第一工程と第二工程におけるアーム手段によりコンテナを保持させる際のアーム手段の移動方向が同じであるため、第一工程から第二工程への移行の際のアーム手段の動きを小さくでき、かつアーム手段を移動させる制御を簡素化することができる。
前記第1側壁部は長辺を成し、前記第2側壁部は短辺を成すとともに、前記係合片は、前記第1側壁部及び第2側壁部のそれぞれの片側の側壁部に設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、長辺を成す第1側壁部と短編を成す第2側壁部の両方に係止片があるため、コンテナの向きを変えて使用することができる。
前記係合片は、すべての側壁部に設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、コンテナを4方向から移載装置により引き出すことができるため、コンテナを配置する際の方向性を考慮せずに使用することができる。
自動倉庫におけるスタッカクレーンと保管棚に収納保管されたコンテナとの関係を示す部分上面図である。 スタッカクレーンの構造を示す斜視図である。 本発明に係るコンテナにアーム手段が係合する際の斜視図である。 アーム手段の係合部とコンテナの係合片が係合する際の状態を説明する(a)一部を切り欠いて示す正面図、(b)一部を切り欠いて示す側面図である。 (a)、(b)、(c)は、保管棚に収納されたコンテナの第1側壁部の係合片に、アーム手段の係合部を係合させる動作を説明する上面概略図である。 (a)、(b)、(c)は、保管棚の間口近傍に配置されたコンテナの第2側壁部の係止片にアーム手段の係合部を係止させる動作を説明する上面概略図である。 (a)、(b)、(c)は、図11の(c)の状態から載置台上にコンテナを移載する動作を説明する上面概略図である。 本発明のコンテナの変形例を説明する上面概略図である。
本発明に係る自動倉庫に用いられるコンテナの形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例1に係る自動倉庫に用いられるコンテナにつき、図1から図8を参照して説明する。以下、図1の自動倉庫において、画面左側(保管棚3側)を前方向として説明し、画面右側(保管棚3’側)を後方向として説明する。また、図3に示されるスタッカクレーン2から前方側の保管棚3を見て、その左右を該自動倉庫における左右方向として説明する。
図1に示されるように、自動倉庫1に設けられた保管棚3,3’,…は、前後に延びるコンテナ載置レール3a,3a…(コンテナ収納区画)を上下左右に複数備えた多列・多段式の棚であって、コンテナ載置レール3a,3a…には、それぞれ前後方向に複数のコンテナ10,10,…(本実施例においては3個)を並べて配置可能となっている。
次いで、スタッカクレーン2の構造について説明する。図2に示されるように、スタッカクレーン2は、対面する保管棚3,3’間の床面に延設された走行レール2aと、該走行レール2a上を図示しない駆動装置により自動走行する走行台車2bと、該走行台車2bの左右に立設した一対のマスト2c,2cと、該一対のマスト2c,2cに対して取付けられ保管棚3,3’との間でコンテナ10,10,…の移載を行う移載装置4と、から主に構成されている。
移載装置4は、コンテナ10,10,…を載置する載置台6a(載置部)を備えた基台6と、保管棚3,3’方向に向けて伸縮可能な左右一対のアーム手段5,5と、アーム手段5,5を基台6上に支持するベース枠7と、を備えている。
図2に示されるように、基台6は、マスト2c,2cに対して図示しない駆動装置により昇降可能に案内支持された昇降部材6b,6bと、該昇降部材6b,6b間で水平に支持された剛性体6cと、を備えており、マスト2c,2cに沿って上下に昇降可能となっている。また、剛性体6cは、上面視略矩形状のフレーム6dと、フレーム6dの前後の側板上に架設されるガイドレール6e,6eと、を備え、強度が高くなっている。
また、図2に示されるように、平板状部材52,52,53,53,54,54は、互いに前後方向に相対移動可能となっており、外枠51,51から保管棚3及び保管棚3’方向に伸長できるようになっている。より詳しくは、平板状部材52,52,53,53,54,54は、図示しないチェーンとラチェットによって互いに連結されており、図示しない伸縮駆動装置により平板状部材52,52に前後方向に駆動力が与えられ、それに追従して平板状部材53,53,54,54が同一方向に連動するようになっている。すなわち、外枠51,51に対して平板状部材52,52,53,53,54,54がニュートラルな伸縮基準位置にある状態から、外枠51,51に対して平板状部材52,52,53,53,54,54が相対移動することにより、アーム手段5,5が前後両側に伸長できるようになっている。
また、図3に示されるように、コンテナ10は、上方が開口した箱状であり、図示しないが内部に書籍やその他物品等が収納されている。このコンテナ10は、平面視矩形状であり、その長辺側の第1側壁部10a,10aは、直交する第2側壁部10b,10bから所定寸法中央寄りに設けられる一対の挟持係合片100,100と、第1側壁部10a,10aの左右方向に所定距離離間して複数設けられる係止片101,101,…と、をそれぞれ有している。
次に、図4(a)及び図4(b)に示すように、挟持係合片100,100は、第1側壁部10aから外側に突出する平板状の突出板100Aと、その先端から互いに離れる方向に延出する平板状の延出板100Bにより上面視略L字形状を成しており、上方と下方には壁面の無い形状となっている。ここで、挟持係合片100,100は、下方に壁面の無い形状となっていることで、成形の際に金型を下方に抜くことができ、成形を容易なものとしている。
また、係止片101,101,…は、上下に延び第1側壁部10aから外側に突出する平板状を成し、第1側壁部10aのリブとしても機能している。また、前記第1側壁部10a,10aと同様に、コンテナ10のコンテナの短辺側の第2側壁部10b,10bは、第1側壁部10a,10aから所定寸法中央寄りに設けられる一対の挟持係合片100’,100’と、第2側壁部の左右方向に所定距離離間して複数設けられる複数の係止片101,101,…と、をそれぞれ有している。また、該コンテナは樹脂成形により一体に成形されることで製作に係るコストを抑えている。更に、挟持係合片100,100は左右対称に設けられており、これにより後述する移載装置のアーム手段5,5により引き出される際に、左右のバランスが安定する構造となっている。
次いで、保管棚3から載置台6aへのコンテナ10の移載処理について図5から図7を用いて説明する。尚、本実施例では、コンテナ10,10,…は、第1側壁部10a,10aが前後方向を向いて保管棚3に横置きの状態で配置されており、目的のコンテナ10は、移載装置4に対して遠い位置(保管棚3の奥側)に収納されている態様について説明する。
図5(a)に示されるように、スタッカクレーン2を移動操作して、移載装置4を目的のコンテナ10が収納された保管棚3のコンテナ載置レール3aの間口近傍で停止させる。このとき、アーム手段5,5は、外枠51,51に対して平板状部材52,52,53,53,54,54が前記伸縮基準位置にある状態となっているとともに、ベース枠7は、基台6の前後中央の前後基準位置(基台6の中央位置)にある状態となっている。尚、基台6の前後基準位置は、基台6の厳密に前後方向の中央でなくてよく、基台6の前後基準位置からベース枠7が前後に移動できるようになっていればよい。
次に、図5(b)に示されるように、図示しない駆動装置の駆動によってベース枠7を基台6に対して保管棚3に近接するように前方向に移動させる動作と、図示しない伸縮駆動装置の駆動によってアーム手段5,5をコンテナ10に向けて伸長させる動作と、を同時に行う。
そして、第一工程として、図3及び図5(c)に示されるように、ピン54a,54aが挟持係合片100,100に係合可能な前後方向の位置に配置(移動)された際に、アーム手段5,5の伸長動作を停止させるとともに、図示しない左右駆動装置の駆動によってアーム手段5,5が互いに近接するように該アーム手段5,5間の幅を狭める。これにより、アーム手段5,5によりコンテナ10の挟持係合片100,100を左右方向から挟み、且つ挟持係合片100,100とピン54a,54aとを係合させる。
ここで、図4(a)に示されるように、挟持係合片100,100は上下方向に延設されており、アーム手段5,5の平板状部材54,54の先端に左右方向に延びるように設けられたピン54a,54aは挟持係合片100,100の上下方向の略中央に左右方向に進入して係合するため、上下方向に係合代があるため、仮に平板状部材54の位置が上下方向にずれることがあっても、確実に挟持係合片100,100と係合することができる。
また、図4(b)に示されるように、挟持係合片100,100の裏側の上方には本発明の延設部として、コンテナの縁部11が設けられている。このように縁部11が設けられていることで、アーム手段5,5が上方に動くことがあっても、アーム手段5,5の平板状部材54の本体部54Bから前方に、上方が切欠かれた形状に形成された先端部54Aの上面54Cと、コンテナ10の縁部11の下面11Aが当接するため、アーム手段5,5により移載装置側にコンテナ10を引き出す際に、仮にコンテナ10が上下方向に振動しても、ピン54a,54aが抜けることがなく、確実に引き出すことができる。
更にピン54a,54aを係合片100,100に係合させる時、図4(b)に示されるように、アーム手段5,5の平板状部材54,54の本体部54Bの前端面54Dと、コンテナ10の縁部11の後端面11Bとが当接する事で、アーム手段5,5の平板状部材54,54の前後方向の位置が認識可能とされているばかりか、上下方向の長さが短い先端部54A,54Aが第1側壁部10aに衝突して変形することを防止できる。
なお、本実施例においては平板状部材54,54の本体部54Bの前端面54Dと、コンテナの縁部11の後端面11Bとを当接させているが、アーム手段5,5の先端部54A,54Aの前端面54E,54Eと、第1側壁部10aとを当接させてアーム手段5,5の平板状部材54,54の前後方向の位置を認識するようにしてもよい。
また、アーム手段5,5の平板状部材54,54により挟持係合片100,100を左右方向から挟み、挟持係合片100,100とピン54a,54aとを係合させることでコンテナ10を保持できるため、アーム手段5,5自体や移載装置4を上下に動かすこと無く、コンテナ10の保持作業を簡便に行うことができる。
また、挟持係合片100,100は、第1側壁部10aの中央寄りに設けられているため、コンテナ10の左右側方(第2側壁部10b,10bの側方)にアーム手段5,5を張り出させずに挟持係合片100,100を挟持できるようになっており、コンテナ10の保持作業時において、アーム手段5,5が保管棚3の支柱3b,3b,…に干渉することが無い。
次いで、ピン54a,54aによる係合と併せて、アーム手段5,5の平板状部材54の左右側面54F,54Fと挟持係合片100,100の延出板100B,100Bの左右端面100C,100Cとを当接させ、左右方向に挟持し、図6(a)に示されるように、図5(c)の状態から、アーム手段5,5によりコンテナ10を挟持かつ係合により保持した状態のまま、ベース枠7を後方に移動させるとともにアーム手段5,5を収縮させて、コンテナ載置レール3aにおける移載装置4側の端部からコンテナ10の一部がはみ出す位置(保管棚3の間口近傍)までコンテナ10を引き出す。なお、図4(a)は説明の便宜上右側面54Fと左端面100Cが当接する前の状態を示している。
ここで、このコンテナ載置レール3aの移載装置4側の端部には、保管棚3の支柱3b,3b,…が設けられていないため、支柱3b,3b,…に阻害されることなく、アーム手段5,5をコンテナ10の第2側壁部10b,10bの左右に配置できるようになっている(図6(c)参照)。
次に、図6(b)に示されるように、平板状部材54,54がコンテナ10の左右幅よりも外側に開くようにアーム手段5,5を互いに離間させる。そして、図6(c)に示されるように、基台6の前後基準位置に配置されたベース枠7を、保管棚3から離間するように移動させる動作を行うとともに、アーム手段5,5の伸長動作を行う。このときのアーム手段5,5の伸長動作は、前端側のピン54a,54aがコンテナ10の第2側壁部10b,10bにおける最も前端側に設けられる係止片101,101に係止可能な位置に配置されるまで行われる。
続いて第二工程として、図7(a)に示されるように、アーム手段5,5によりコンテナ10の第2側壁部10b,10bを左右方向から挟み、係止片101,101にピン54a,54aを係止させる。
次いで、図7(b)に示されるように、アーム手段5,5の収縮動作と、ベース枠7の前後基準位置への移動動作と、を同時に行い、コンテナ10をコンテナ載置レール3aから載置台6a上に移載する。
また、上述のように、アーム手段5,5が第2側壁部10b,10bにアクセス可能となる位置まで引き出した後、コンテナ10を載置台6a上に移載することにより、本実施例のように、コンテナ10と保管棚3の支柱3b,3b,…との隙間が狭く設定されている場合であってもコンテナ10を載置台6a上に移載することができる。
さらに、第一工程と第二工程におけるアーム手段5,5によりコンテナ10を保持させる際のアーム手段5,5の移動方向が同じであるため、第一工程におけるアーム手段5,5による保持を解除するためにはアーム手段5,5を互いに離間させることになり、第一工程から第二工程への移行の際のアーム手段5,5の動きを小さくでき、かつアーム手段5,5を移動させる制御を簡素化することができる。
また、アーム手段5,5によりコンテナ10の挟持係合片100,100及び第2側壁部10b,10bを挟持した際には、挟持係合片100,100及び係止片101,101にピン54a,54aが係止されるため、コンテナ10を移動させる際にアーム手段5,5によるコンテナ10の保持状態が解けることが防止される。
次いで、図7(c)に示されるように、アーム手段5,5を互いに離間させ、コンテナ10の保持状態を解き、平板状部材52,52,53,53,54,54を外枠51,51の伸縮基準位置に移動させる動作を行う。そして、コンテナ10を載置台6a上に載置した状態でスタッカクレーン2を移動操作して、当該コンテナ10を運搬する(図示せず)。
[変形例]
次に、本発明のコンテナにつき、図8を用いてその変形例を説明する。なお、前記実施例と同一の構成については、図面での指示及びその説明を省略する。
図8(a)に示されるように、変形例1に係るコンテナ20においては、移載装置側の側壁部に挟持係合片200,200を備えており、挟持係合片200,200は、アーム手段5’,5’の平板状部材54’,54’が左右方向に離間する方向に進入可能に設けられている。
次いで、図8(b)に示されるように、変形例2に係るコンテナ30においては、移載装置側の側壁部に略台形状の挟持係合孔300,300を備えており、アーム手段5,5の平板状部材54,54はこの挟持係合孔300,300の内部に進入した後に、左右方向に近接させて保持することになる。このような構造とすることで、保持の際の保持部周辺の強度を確保することができる。
さらに、図8(c)に示されるように、変形例3に係るコンテナ40においては、移載装置側の側壁部の中央に挟持係合片400を備えており、アーム手段5,5の平板状部材54,54はこの挟持係合片400を左右方向に近接し保持することになる。このような構成とすることで、保持部の構造を簡素化することができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例1では、コンテナ10,10,…は、それらの第1側壁部10a,10aが前後方向を向いた横置きの状態で保管棚3に配置されている態様について説明したが、コンテナ10,10,…は、それらの第2側壁部10b,10bが前後方向を向いて保管棚3に縦置きの状態で配置されていてもよいし、横置き及び縦置きが混在して配置されていてもよい。また、コンテナ10,10,…が縦置きの状態で配置される場合には、挟持係合片100’,100’が第1工程における保持の際に利用され、第1側壁部10a,10aに設けられた係止片101,101が第2工程における保持の際に利用される。また、コンテナ10,10,…の全ての側壁部に、挟持係合片及び係止片を設けることで、コンテナの向きを気にせずに使用できる。
また、第一工程におけるアーム手段5,5によるコンテナ10の保持の態様として、上記実施例においてはアーム手段5,5の先端に設けられた係合部であるピン54a,54aとコンテナ10の挟持係合片100,100との挟持及び係合とにより行われていたが、アーム手段5,5により挟持係合片100,100を挟持せずに係合のみにより行うものであってもよい。また、第二工程におけるアーム手段5,5によるコンテナ10の保持の態様として、上記実施例においてはアーム手段5,5の係合部であるピン54a,54aと、コンテナ10の係止片101,101との係止によるものであったが、アーム手段5,5により挟持のみするものであってもよいし、挟持及び係止を同時に行うものであってもよい。
また、上記実施例においては、アーム手段5,5の先端に係合部であるピン54a,54aを設け、コンテナ10の係合片100,100と係合させていたが、アーム手段5,5の係合部を設ける位置は先端に限らず、その他の場所に設けても良い。
また、上記実施例においてはアーム手段5,5の係合部をピン54a,54aとしたために、係合片100,100との係合時の偏当たりを防止することができたが、これらの態様に限られず、アーム手段5,5の係合部とコンテナ10の係合片がともに板状形状であってもよい。この場合にはピンの場合と比べて強度が確保できる。
1 自動倉庫
4 移載装置
5 アーム手段
54a,54b ピン(係合部)
10,10’ コンテナ
10a 第1壁部
10b 第2壁部
11 縁部(延設部)
100,100’ 挟持係合片(係合片)

Claims (6)

  1. 矩形の底部と、対向する一対の第1側壁部と、前記第1側壁部に直交し対向する一対の第2側壁部と、を備え、移載装置に対面する正面側の側壁部が、前記移載装置のアーム手段により保持されて引き出される第一工程と、前記正面側の側壁部に直交する側壁部が、一対の前記アーム手段の左右方向の近接移動により保持されて引き出される第二工程と、により保管棚から引き出されるコンテナにおいて、
    前記正面側の側壁部には、前記第一工程で前記アーム手段の係合部が、左右方向の動きで係合される係合片が設けられていること特徴とするコンテナ。
  2. 前記係合片は、上下方向に延設されていることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ。
  3. 前記係合片は、その上方の裏側に延設部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のコンテナ。
  4. 前記係合片は、前記一対のアーム手段の係合部が、左右方向に近接する方向に進入可能に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のコンテナ。
  5. 前記第1側壁部は長辺を成し、前記第2側壁部は短辺を成すとともに、前記係合片は、前記第1側壁部及び第2側壁部のそれぞれの片側の側壁部に設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のコンテナ。
  6. 前記係合片は、すべての側壁部に設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のコンテナ。
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