JP2017052204A - 印刷装置および印刷システム - Google Patents
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Abstract
【課題】反応液を利用した構成において印刷品質の低下を抑制する。【解決手段】印刷装置は、搬送面328に沿ってY方向に媒体22を搬送する搬送機構と、媒体22に反応液を噴射する第1ノズル列L1と、第1ノズル列L1からみてY方向の下流側にて媒体22にインクを噴射する第2ノズル列L2とを含む液体噴射部36と、Y方向に交差するX方向に液体噴射部36を往復させる移動機構と、搬送面328のうち液体噴射部36の往復時に前記第1ノズル列L1に平面視で重なる第1領域R1を、第2ノズル列L2に重なる第2領域R2と比較して高温に制御する温度制御部38とを具備する。【選択図】図4
Description
本発明は、インク等の液体を媒体に噴射する技術に関する。
顔料や染料等の色材を含有するインクを印刷用紙等の各種の媒体に噴射するインクジェット方式の印刷装置が従来から提案されている。例えば特許文献1には、凝集剤を含む反応液をインクとともに噴射して媒体の表面で両者を混合することにより、媒体に対するインクの定着性を向上させる技術が開示されている。
しかし、媒体の表面に着弾した反応液のうち水分や溶剤等の溶液成分にインクが混合すると、媒体の表面でのインクの滲みや溢れ等により印刷品質が低下するという問題がある。以上の事情を考慮して、本発明は、反応液を利用した構成において印刷品質の低下を抑制することを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明の印刷装置は、搬送面に沿って第1方向に媒体を搬送する搬送機構と、媒体に反応液を噴射する第1ノズル列と、第1ノズル列からみて第1方向の下流側にて媒体にインクを噴射する第2ノズル列とを含む液体噴射部と、第1方向に交差する第2方向に液体噴射部を往復させる移動機構と、搬送面のうち液体噴射部の往復時に第1ノズル列に平面視で重なる第1領域を、第2ノズル列に重なる第2領域と比較して高温に制御する温度制御部とを具備する。以上の構成では、反応液を噴射する第1ノズル列に平面視で重なる第1領域が、第1ノズル列の下流側でインクを噴射する第2ノズル列に平面視で重なる第2領域と比較して高温に制御されるから、インクに先行して媒体の表面に着弾した反応液の乾燥が促進される。したがって、反応液の溶液成分(水分や溶剤)に対するインクの混合に起因した印刷品質の低下を抑制することが可能である。
本発明の好適な態様において、第1ノズル列および第2ノズル列の各々は、第1方向に配列された複数のノズルを含み、第1領域は、第1ノズル列の複数のノズルが分布する第1方向の範囲にわたる幅で第2方向に延在する帯状の領域である。以上の態様では、第1ノズル列の複数のノズルが分布する第1方向の範囲にわたる幅で第2方向に延在する帯状の第1領域が、第2領域と比較して高温に制御されるから、媒体の表面に着弾した反応液が効率的に乾燥される。したがって、反応液の溶液成分とインクとの混合に起因した印刷品質の低下を抑制できるという前述の効果は格別に顕著である。
本発明の好適な態様において、温度制御部は、第1領域を加熱する加熱機構を含み、第2領域は加熱されない。以上の態様では、加熱機構が第1領域を加熱する一方、第2領域には加熱機構は設置されないから、温度制御部の構成が簡素化されるという利点がある。また、第2領域から第2ノズル列に対する熱伝播が抑制されるから、第2ノズル列のノズル内部のインクの増粘を抑制できるという利点もある。
本発明の好適な態様において、温度制御部は、第1領域を加熱する第1加熱機構と、第2領域を加熱する第2加熱機構とを含み、第1加熱機構の加熱温度は第2加熱機構の加熱温度を上回る。以上の態様では、第1加熱機構が第1領域を加熱するとともに、第1加熱機構を下回る加熱温度で第2加熱機構が第2領域を加熱する。したがって、第1領域の加熱により反応液の乾燥を促進しながら、第2領域内で媒体の表面に着弾したインクの乾燥も促進することが可能である。
本発明の好適な態様に係る印刷システムは、前述の何れかの態様の印刷装置と、印刷装置を制御する管理装置とを具備する。前述の各形態に係る印刷装置によれば、反応液の溶液成分に対するインクの混合に起因した印刷品質の低下を抑制が抑制されるから、高品質な印刷が可能な印刷システムが実現される。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る印刷システム100の構成図である。図1に例示される通り、第1実施形態の印刷システム100は、印刷装置10と管理装置12(ホストコンピュータ)とを具備する。印刷装置10は、液体の例示であるインクを媒体22に噴射することで媒体22の表面に画像を印刷する液体噴射装置(インクジェット装置)である。媒体22は、インクの噴射対象となる印刷用紙やフィルム等の記録媒体である。管理装置12は、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置で実現され、印刷装置10に対する各種の指令や印刷対象の画像データを印刷装置10に送信することで印刷装置10の動作を制御する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る印刷システム100の構成図である。図1に例示される通り、第1実施形態の印刷システム100は、印刷装置10と管理装置12(ホストコンピュータ)とを具備する。印刷装置10は、液体の例示であるインクを媒体22に噴射することで媒体22の表面に画像を印刷する液体噴射装置(インクジェット装置)である。媒体22は、インクの噴射対象となる印刷用紙やフィルム等の記録媒体である。管理装置12は、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置で実現され、印刷装置10に対する各種の指令や印刷対象の画像データを印刷装置10に送信することで印刷装置10の動作を制御する。
図1に例示される通り、液体を貯留する液体容器24が印刷装置10に装着される。液体容器24には反応液とインクとが貯留される。第1実施形態のインクは、顔料や染料等の色材を含有する液体(カラーインク)である。例えばシアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)およびブラック(K)の合計4色のインクが液体容器24に貯留される。なお、樹脂材料をインクに含有させることも可能である。他方、反応液は、媒体22の表面に着弾するインクの定着性を向上させるための液体(オプティマイザーインク)であり、例えばインクに反応する凝集剤等の反応成分と、水分または溶剤等の溶液成分とを含有する。インクに含まれる色材や樹脂材料は反応液には含有されない。なお、界面活性剤を反応液に含有させることも可能である。図1では液体容器24を便宜的に1個の要素として図示したが、反応液と複数種のインクとを別体の液体容器24に貯留した構成や、複数種のインクの各々を別体の液体容器24に貯留した構成も採用され得る。
図1に例示される通り、第1実施形態の印刷装置10は、制御ユニット30と搬送機構32と移動機構34と液体噴射部36と温度制御部38とを具備する。制御ユニット30は、例えばCPU(Central Processing Unit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)等の制御回路と半導体メモリ等の記録回路とを含み(図示略)、管理装置12からの指示に応じて印刷装置10の各要素を統括的に制御する。
搬送機構32は、制御ユニット30による制御のもとで媒体22をY方向(第1方向の例示)に搬送する。第1実施形態の搬送機構32は、供給ローラー322と排出ローラー324と媒体保持部326とを包含する。供給ローラー322は、排出ローラー324の上流側(Y方向の負側)に設置されて媒体22を排出ローラー324側に搬送し、排出ローラー324は、供給ローラー322から供給される媒体22を下流側(Y方向の正側)に搬送する。媒体保持部326は、供給ローラー322と排出ローラー324とで搬送される媒体22が載置される平板状の構造体(プラテン)である。媒体保持部326の表面(以下「搬送面」という)328に沿って媒体22は搬送される。なお、搬送機構32の構造は以上の例示に限定されず、媒体22を搬送面328に沿ってY方向に搬送し得る任意の構成が採用され得る。
移動機構34は、制御ユニット30による制御のもとで液体噴射部36をX方向に往復させる機構である。液体噴射部36が往復するX方向は、媒体22が搬送されるY方向に交差(典型的には直交)する方向である。第1実施形態の移動機構34は、キャリッジ342と搬送ベルト344とを具備する。キャリッジ342は、液体噴射部36を支持する略箱形の構造体であり、搬送ベルト344に固定される。搬送ベルト344は、X方向に架設された無端ベルトである。制御ユニット30による制御のもとで搬送ベルト344が回転することで液体噴射部36がキャリッジ342とともにX方向に往復する。なお、移動機構34の構造は以上の例示に限定されず、液体噴射部36をX方向(第2方向の例示)に往復させる任意の構成が採用され得る。また、液体噴射部36とともに液体容器24をキャリッジ342に搭載することも可能である。
液体噴射部36は、液体容器24から供給される反応液およびインクを制御ユニット30による制御のもとで媒体22に噴射する液体噴射ヘッドである。搬送機構32による媒体22の搬送と移動機構34による往復とに並行して液体噴射部36が媒体22に反応液およびインクを噴射することで媒体22の表面に所望の画像が形成される。
図2は、液体噴射部36のうち搬送面328(媒体22)との対向面(以下「噴射面」という)360の平面図である。図2に例示される通り、液体噴射部36の噴射面360には第1ノズル列L1と複数の第2ノズル列L2とが設置される。第1ノズル列L1および各第2ノズル列L2は、Y方向に沿って直線状に配列された複数のノズルNの集合である。なお、第1ノズル列L1および各第2ノズル列L2の各々を複数列(例えば千鳥配列またはスタガ配列)とすることも可能である。
第1ノズル列L1は、液体容器24から供給される反応液を媒体22に噴射する複数のノズルNの集合である。他方、複数の第2ノズル列L2の各々は、液体容器24から供給されるインクを媒体22に噴射する複数のノズルNの集合である。具体的には、図2から理解される通り、相異なる色彩(C,M,Y,K)のインクが各第2ノズル列L2のノズルNから噴射される。複数の第2ノズル列L2は、相互に間隔をあけてX方向に配列される。
図2に例示される通り、第1実施形態の第2ノズル列L2は、第1ノズル列L1からみてY方向の正側(すなわち媒体22の搬送の下流側)に位置する。例えば、X方向に平行な直線Qを噴射面360に想定すると、第1ノズル列L1は直線QからみてY方向の負側(媒体22の搬送の上流側)に位置し、複数の第2ノズル列L2は直線QからみてY方向の正側(媒体22の搬送の下流側)に位置する。したがって、媒体22の表面の任意の地点には、第1ノズル列L1のノズルNから噴射された反応液の着弾後に、第2ノズル列L2のノズルNから噴射されたインクが着弾する。すなわち、媒体22の表面に付着した反応液に重なるようにインクが着弾する。
図3は、液体噴射部36のうち任意の1個のノズルNに着目した断面図である。図3に例示される通り、液体噴射部36は、流路基板71の一方側に圧力室基板72と振動板73と圧電素子74支持体75とが配置されるとともに他方側にノズル板76が配置された構造体である。流路基板71と圧力室基板72とノズル板76とは例えばシリコンの平板材で形成され、支持体75は例えば樹脂材料の射出成形で形成される。複数のノズルNはノズル板76に形成される。
流路基板71には、開口部712と分岐流路(絞り流路)714と連通流路716とが形成される。分岐流路714および連通流路716はノズルN毎に形成された貫通孔であり、開口部712は複数のノズルNにわたり連続する開口である。支持体75に形成された収容部(凹部)752と流路基板71の開口部712とを相互に連通させた空間は、支持体75の導入流路754を介して液体容器24から供給される反応液またはインクを貯留する共通液室(リザーバー)SRとして機能する。
圧力室基板72には開口部722がノズルN毎に形成される。振動板73は、圧力室基板72のうち流路基板71とは反対側の表面に設置された弾性変形可能な平板材である。圧力室基板72の各開口部722の内側で振動板73と流路基板71とに挟まれた空間は、共通液室SRから分岐流路714を介して供給される反応液またはインクが充填される圧力室(キャビティ)SCとして機能する。各圧力室SCは、流路基板71の連通流路716を介してノズルNに連通する。
振動板73のうち圧力室基板72とは反対側の表面にはノズルN毎に圧電素子74が形成される。各圧電素子74は、相互に対向する電極間に圧電体を介在させた駆動素子である。駆動信号の供給により圧電素子74が変形することで振動板73が振動すると、圧力室SC内の圧力が変動して圧力室SC内のインクがノズルNから噴射される。以上が液体噴射部36の具体的な構造である。
図1の温度制御部38は、例えば媒体保持部326を挟んで液体噴射部36とは反対側(媒体保持部326の下側)に設置され、媒体保持部326の搬送面328の面上を通過する媒体22を加熱する。図4は、液体噴射部36や搬送面328との関係に着目して温度制御部38の位置を説明するための平面図であり、図5は、図4におけるV-V線の断面図である。なお、図4では、搬送機構32の供給ローラー322および排出ローラー324や移動機構34の図示が省略されている。
図4および図5に例示される通り、搬送面328は第1領域R1と第2領域R2とを包含する。第1領域R1は、搬送面328のうち液体噴射部36の往復時に第1ノズル列L1に平面視で重なる領域である。具体的には、第1領域R1は、第1ノズル列L1の複数のノズルNがY方向に分布する範囲にわたる幅でX方向に延在する帯状の領域である。第1領域R1は、液体噴射部36の往復中における第1ノズル列L1の軌跡を内包する領域とも換言され得る。したがって、液体噴射部36がX方向の何れの位置にある状態でも、第2ノズル列L2は平面視で第1領域R1には重ならない。図4に例示される通り、X方向における第1領域R1の両端が平面視で媒体22の外側に位置する(すなわち、第1領域R1が媒体22の全幅を上回る範囲にわたる)ように、第1領域R1のX方向の寸法は選定される。
他方、第2領域R2は、搬送面328のうち液体噴射部36の往復時に第2ノズル列L2に平面視で重なる領域である。具体的には、第2領域R2は、第2ノズル列L2の複数のノズルNがY方向に分布する範囲にわたる幅でX方向に延在する帯状の領域である。第2領域R2は、液体噴射部36の往復中における第2ノズル列L2の軌跡を内包する領域とも換言され得る。したがって、液体噴射部36がX方向の何れの位置にある状態でも、第1ノズル列L1は平面視で第2領域R2には重ならない。第1領域R1と同様に、X方向における第2領域R2の両端が平面視で媒体22の外側に位置する(すなわち、第2領域R2が媒体22の全幅を上回る範囲にわたる)ように、第2領域R2のX方向の寸法は選定される。前述の通り、第1ノズル列L1は第2ノズル列L2からみて媒体22の搬送の上流側に位置する。したがって、第2領域R2からみて媒体22の搬送の上流側に第1領域R1が位置する。
図4に例示される通り、第1実施形態の温度制御部38は、第1領域R1に設置された加熱機構380を包含する。加熱機構380は、例えば電熱線等の熱源により発熱する発熱体(ヒーター)であり、搬送面328のうち第1領域R1を加熱する。他方、第2領域R2に加熱機構380は設置されない。すなわち、第2領域R2は加熱されない。なお、加熱機構380の構造は以上の例示に限定されない。例えば温風を第1領域R1に吹付ける機構や赤外線等の電磁波を第1領域R1に照射する機構等を加熱機構380として利用することも可能である。
以上の例示の通り、搬送面328のうち第1領域R1が加熱機構380により選択的に加熱されることで、第1領域R1は第2領域R2と比較して高温に制御される。前述の通り、第1領域R1は、反応液を噴射する第1ノズル列L1に平面視で重なるから、温度制御部38は、第1ノズル列L1の各ノズルNから媒体22に着弾した反応液の乾燥を促進させる要素として機能する。すなわち、第1実施形態では、反応液がインクと比較して優先的に乾燥される。
以上に説明した通り、第1実施形態では、反応液を噴射する第1ノズル列L1に平面視で重なる第1領域R1が、第1ノズル列L1の下流側でインクを噴射する第2ノズル列L2に平面視で重なる第2領域R2と比較して高温に制御されるから、インクに先行して媒体22の表面に着弾した反応液の乾燥(具体的には水分や溶剤等の溶液成分の蒸発)が促進される。したがって、反応液の溶液成分に対するインクの混合に起因した印刷品質の低下を抑制することが可能である。また、第1ノズル列L1の複数のノズルNが分布するY方向の範囲にわたる幅でX方向に延在する帯状の第1領域R1が、第2領域R2と比較して高温に制御されるから、媒体22の表面に着弾した反応液が効率的に乾燥される。したがって、反応液の溶液成分とインクとの混合に起因した印刷品質の低下を抑制できるという前述の効果は格別に顕著である。
なお、第1実施形態では、温度制御部38による加熱により反応液の乾燥が促進されるから、反応液の溶液成分とインクとの混合に起因したインクの滲みや溢れの発生が抑制される。したがって、液体噴射部36によるインクの噴射デューティ(媒体22の単位面積に対する単位時間内のインクの噴射量)の制限値を高い数値に設定することが可能である。すなわち、第1実施形態によれば、インクの噴射デューティの制限が緩和される。したがって、高速な印刷が実現されるという利点がある。
第1実施形態では、第1領域R1が第2領域R2の上流側に位置するため、第1領域R1内で媒体22の任意の地点に反応液が着弾してから、搬送機構32による媒体22の搬送により当該地点が第2領域R2内に移動してインクが着弾するまで、媒体22の表面の反応液を乾燥させることが可能である。すなわち、第1実施形態によれば、例えば反応液の噴射用の第1ノズル列L1とインクの噴射用の第2ノズル列L2とがY方向の同位置に設置された構成(すなわち反応液の着弾と同時または直後にインクが着弾する構成)と比較して、着弾後の反応液の乾燥時間を長く確保することが可能である。以上の通り反応液の乾燥時間を確保できるという作用からも、噴射デューティの制限を緩和できるという前述の効果は実現される。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図6は、第2実施形態の温度制御部38を説明するための断面図であり、第1実施形態の図5と同様の断面が図示されている。図6に例示される通り、第2実施形態の温度制御部38は、第1加熱機構381と第2加熱機構382とを包含する。第1加熱機構381は、第1実施形態の加熱機構380と同様の要素であり、搬送面328の第1領域R1を加熱する。他方、第2加熱機構382は、搬送面328の第2領域R2を加熱する。第2加熱機構382は、第1加熱機構381と同様に、例えば電熱線等の熱源により発熱する発熱体で構成される。
第1加熱機構381の加熱温度は第2加熱機構382の加熱温度を上回る。したがって、搬送面328の第1領域R1および第2領域R2の双方が加熱される一方で、第1領域R1は第2領域R2と比較して高温に制御される。
第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第2実施形態では、第1加熱機構381による第1領域R1の加熱に加えて、第1加熱機構381を下回る加熱温度で第2加熱機構382が第2領域R2を加熱する。したがって、第1領域R1の加熱により反応液の乾燥を促進しながら、第2領域R2内で媒体22の表面に着弾したインクの乾燥も促進できるという利点がある。
他方、第1実施形態では第2領域R2は加熱されないから、第1領域R1および第2領域R2の双方を加熱する第2実施形態と比較して温度制御部38の構成が簡素化されるという利点がある。また、第2領域R2を加熱する第2実施形態では、第2領域R2から噴射面360に伝播した熱により各第2ノズル列L2のノズルNの内部のインクが増粘し、結果的にノズル詰まりを発生させる可能性がある。第1実施形態では第2領域R2が加熱されないから、第2ノズル列L2の各ノズルNの内部のインクの増粘を抑制できるという利点もある。なお、第1領域R1の熱が噴射面360の第1ノズル列L1に到達する可能性はあるが、反応液は樹脂等を含有しないから、反応液によりノズル詰まりが発生する可能性はインクと比較して低いという傾向がある。
<変形例>
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
(1)液体噴射部36における複数のノズルNの配置は前述の各形態の例示に限定されない。例えば、図7に例示した噴射面360の液体噴射部36を採用することも可能である。図7の構成では、液体噴射部36の噴射面360に複数のノズル列L0が形成される。複数のノズル列L0は、Y方向に配列された複数のノズルNの集合である。複数のノズルNが分布するY方向の範囲は複数のノズル列L0にわたり共通する。任意の1個のノズル列L0のうちY方向の負側(媒体22の搬送の上流側)に位置する所定個のノズルNが、反応液の噴射用の第1ノズル列L1として利用され、他の各ノズル列L0のうちY方向の正側に位置する所定個のノズルNが、インクの噴射用の第2ノズル列L2として利用される。すなわち、第1ノズル列L1が第2ノズル列L2の上流側に位置するという位置関係は前述の各形態と同様である。なお、第1ノズル列L1および第2ノズル列L2以外の各ノズルNについては、例えば当該ノズルNまでの流路が閉塞されて非噴射状態(液体を噴射できない状態)に維持される。
また、図8に例示した構成の液体噴射部36を採用することも可能である。図8に例示された液体噴射部36は、別体で構成されて相互に固定された第1ヘッド部36Aと第2ヘッド部36Bとを包含する。第1ヘッド部36Aには第1ノズル列L1が設置され、第2ヘッド部36Bには複数の第2ノズル列L2が設置される。第1ノズル列L1(第1ヘッド部36A)が第2ノズル列L2(第2ヘッド部36B)の上流側に位置するという位置関係は前述の各形態と同様である。なお、複数の第2ノズル列L2の各々を別体で構成することも可能である。
(2)液体噴射部36の構造は適宜に変更される。例えば、前述の各形態では、圧力室に機械的な振動を付与する圧電素子を利用した圧電方式の液体噴射部36を例示したが、加熱により圧力室の内部に気泡を発生させる発熱素子を利用した熱方式の液体噴射部を採用することも可能である。
(3)以上の各形態で例示した印刷装置は、印刷に専用される機器のほか、ファクシミリ装置やコピー機等の各種の機器に採用され得る。もっとも、本発明の液体吐出装置の用途は印刷に限定されない。例えば、色材の溶液を噴射する液体吐出装置は、液晶表示装置のカラーフィルターを形成する製造装置として利用される。また、導電材料の溶液を噴射する液体吐出装置は、配線基板の配線や電極を形成する製造装置として利用される。
100…印刷システム、10…印刷装置、12…管理装置、22…媒体、24…液体容器、30…制御ユニット、32…搬送機構、322…供給ローラー、324…排出ローラー、326…媒体保持部、328…搬送面、34…移動機構、342…キャリッジ、344…搬送ベルト、36…液体噴射部、360…噴射面、38…温度制御部、380…加熱機構、381…第1加熱機構、382…第2加熱機構、L1…第1ノズル列、L2…第2ノズル列、N…ノズル、R1…第1領域、R2…第2領域。
Claims (5)
- 搬送面に沿って第1方向に媒体を搬送する搬送機構と、
前記媒体に反応液を噴射する第1ノズル列と、前記第1ノズル列からみて前記第1方向の下流側にて前記媒体にインクを噴射する第2ノズル列とを含む液体噴射部と、
前記第1方向に交差する第2方向に前記液体噴射部を往復させる移動機構と、
前記搬送面のうち前記液体噴射部の往復時に前記第1ノズル列に平面視で重なる第1領域を、前記第2ノズル列に重なる第2領域と比較して高温に制御する温度制御部と
を具備する印刷装置。 - 前記第1ノズル列および前記第2ノズル列の各々は、前記第1方向に配列された複数のノズルを含み、
前記第1領域は、前記第1ノズル列の複数のノズルが分布する第1方向の範囲にわたる幅で前記第2方向に延在する帯状の領域である
請求項1の印刷装置。 - 前記温度制御部は、前記第1領域を加熱する加熱機構を含み、前記第2領域は加熱されない
請求項1または請求項2の印刷装置。 - 前記温度制御部は、前記第1領域を加熱する第1加熱機構と、前記第2領域を加熱する第2加熱機構とを含み、前記第1加熱機構の加熱温度は前記第2加熱機構の加熱温度を上回る
請求項1または請求項2の印刷装置。 - 請求項1から請求項4の何れかの印刷装置と、
前記印刷装置を制御する管理装置と
を具備する印刷システム。
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CN112571952B (zh) * | 2019-09-30 | 2023-05-02 | 精工爱普生株式会社 | 液体喷出装置 |
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