JP2017051264A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】内部中遊技状態全体の期待獲得枚数を適切に調整しつつ、遊技者に遊技状態が把握されにくくする。
【解決手段】
当選種別抽選手段は、スタートスイッチの操作に基づき、ストップスイッチに対する複数の操作順のうちの所定の操作順である正解操作態様が入賞条件として設定された選択当選役と他の当選役とが重複した選択当選種別、および、ボーナス役を含む当選種別を含む複数種類の当選種別のいずれかを当選種別抽選により決定し、遊技状態遷移手段は、ボーナス役の当選に応じて遊技状態を内部中遊技状態に遷移させ、遊技状態遷移手段が遊技状態を内部中遊技状態に遷移させる前の遊技状態に比べ、内部中遊技状態の方が正解操作態様に対応する操作順の数が多く、リール制御手段は、内部中遊技状態に遷移させる前後において、同一の正解操作態様による操作が行われると、同一の選択当選役を入賞させるように回転リールを停止制御する。
【選択図】図13

Description

本発明は、遊技者に遊技上の利益を付与するか否かを抽選により決定する遊技機に関する。
遊技機としてのスロットマシンでは、遊技者によるメダル(遊技媒体)のベットおよびスタートスイッチの操作に応じて、当選役の抽選を行うとともに、種々の図柄が記された複数の回転リールが回転する。そして、抽選結果と遊技者によるストップスイッチの操作に応じて回転リールが順次停止され、払い出しの対象となるラインである有効ライン上に、当選役に対応する図柄組み合わせが表示されると、所定枚数のメダルが払い出されるなど、当選役に応じた遊技上の利益(以下、単に遊技利益という)が遊技者に付与されることとなる。
また、スロットマシンでは、遊技の進行に際し、遊技者の有利度合いを異にする複数の遊技状態が設けられている。例えば、当選役のうちボーナス役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されることで、メダルが払い出される小役の当選確率が高いボーナス遊技状態に移行し、遊技者は多くの遊技上の利益を得ることが可能となる。ボーナス遊技状態では、払い出されたメダルの総数が計数され、所定枚数以上のメダルの払い出しがあるとボーナス遊技状態が終了する。また、ボーナス遊技状態への移行が決定されると、当該ボーナス遊技状態の当選を示唆する演出を複数遊技に亘って行い、遊技者の期待感を高める報知演出も実行されている。また、ストップスイッチの操作態様が、複数の操作態様のうちの所定の操作態様であること、すなわち、所定の操作順(打順)または所定の操作タイミングあるいはこれらの組み合わせであることが入賞条件として設定された遊技利益が大きい当選役(以下、選択当選役という)等と他の当選役とが重複した当選種別(以下、選択当選種別という)に当選したときに、その選択当選役等の入賞条件となる操作態様(以下、正解操作態様という)が報知されることで(以下、このような所定の当選役の入賞条件となる操作態様を報知する演出を単に補助演出という)、当該選択当選役に対応する図柄組み合わせを、遊技者が有効ライン上に容易に表示させることができる、所謂、AT(アシストタイム)が実行されるAT演出状態を設けているスロットマシンもある。また、リプレイ役の当選確率が通常遊技より高くなるように設定してメダルの消費を抑えることで、メダルの消費に対する当選役の抽選機会を増やす、所謂、RT(リプレイタイム)遊技や、上記のATとRT遊技が同時に進行されるART遊技を設けることもある。
上述したようなボーナス遊技状態に当選すると、ボーナス役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されるまで、ボーナス遊技状態の準備状態である内部中遊技状態が維持される。かかる内部中遊技状態では、ボーナス役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されるまで、遊技者のメダルの消費を抑えるため、リプレイ役の当選確率が高く設定される(例えば、特許文献1)。
特開2013−208228号公報
しかし、内部中遊技状態において、リプレイ役の当選確率を十分高くできなかったり、また、リプレイ役の当選確率を高くするのみでは、内部中遊技状態全体のメダルの期待獲得枚数を十分に高めることができなかったりと、遊技者が、ボーナス役に対応する図柄組み合わせを有効ライン上になかなか表示させることができない場合、その間にメダルが消費されてしまうことがあった。また、リプレイ役の当選確率は、他の当選役の当選確率に応じて制限されるので、単にリプレイ役の当選確率を高めるだけでは、内部中遊技状態全体の期待獲得枚数を適切に調整することが困難であった。
そこで、内部中遊技状態全体の期待獲得枚数を十分に確保すべく、選択当選種別が当選した場合、遊技状態が内部中遊技状態であれば正解操作態様に対応する操作順を増やし、選択当選種別当選時の期待獲得枚数を増やすことが考えられる。しかし、単純に正解操作態様に対応する操作順を増やすだけでは、遊技者が所定の操作順による操作を固定的に行っている場合に、内部中遊技状態以外の遊技状態では入賞し得ない当選役が、内部中遊技状態において入賞する場合が生じる。すると、遊技者が、遊技状態が内部中遊技状態に遷移していること、すなわち、ボーナス役に当選していることを容易に判断することが可能となってしまい、遊技の興趣に欠けることとなる。
本発明は、このような課題に鑑み、内部中遊技状態全体の期待獲得枚数を適切に調整しつつ、遊技者に遊技状態が把握されにくくすることが可能な遊技機を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、遊技に使用するための遊技媒体をベットするベット手段と、遊技媒体をベットした後、スタートスイッチの操作に基づき、ストップスイッチに対する複数の操作順のうちの所定の操作順である正解操作態様が入賞条件として設定された選択当選役と他の当選役とが重複した選択当選種別、および、ボーナス役を含む当選種別を含む複数種類の当選種別のいずれかを当選種別抽選により決定する当選種別抽選手段と、前記スタートスイッチの操作に応じて、複数種類の図柄がそれぞれ配列された複数の回転リールを回転制御し、回転している回転リールに対応する前記ストップスイッチの操作に応じ、前記当選種別抽選手段の抽選結果に基づいて、操作された該ストップスイッチに対応する回転リールをそれぞれ停止制御するリール制御手段と、前記ボーナス役の当選に応じて遊技状態を内部中遊技状態に遷移させ、前記ボーナス役の入賞に応じて遊技状態をボーナス遊技状態に遷移させる遊技状態遷移手段と、前記当選種別抽選で決定した小役の入賞に基づいて、該小役に対応する遊技媒体を払い出す払出制御手段と、を備え、前記遊技状態遷移手段が遊技状態を内部中遊技状態に遷移させる前の遊技状態に比べ、前記内部中遊技状態の方が、前記当選種別抽選により前記選択当選役が小役である選択当選種別が決定された場合の正解操作態様に対応する操作順の数が多く、前記リール制御手段は、前記当選種別抽選により前記選択当選役が小役である前記選択当選種別が決定された際に、前記遊技状態遷移手段が遊技状態を内部中遊技状態に遷移させる前の遊技状態、および、前記内部中遊技状態のいずれにおいても、同一の前記正解操作態様による操作が行われると、同一の前記選択当選役である小役を入賞させるように前記回転リールを停止制御することを特徴とする。
前記内部中遊技状態における正解操作態様に対応する操作順の数は、操作し得る操作順の最大数より小さく、前記遊技状態遷移手段は、前記内部中遊技状態の前段に相当する遊技者の有利度合いが異なる複数種類のRT遊技状態を含む複数種類の遊技状態に対し、入賞した当選役に応じて任意の前記RT遊技状態をより遊技利益が大きい前記RT遊技状態に遷移させるとともに、前記ボーナス役の当選に応じて遊技状態を前記RT遊技状態から前記内部中遊技状態に遷移させ、前記RT遊技状態または前記内部中遊技状態において前記当選種別抽選により前記選択当選役が小役である前記選択当選種別が決定された際、遊技者が前記正解操作態様以外による操作を行うと前記RT遊技状態をより遊技利益が小さい前記RT遊技状態に遷移させてもよい。
前記リール制御手段は、前記当選種別抽選により前記選択当選役が小役である前記選択当選種別が決定された際に、前記正解操作態様による操作が行われると、前記選択当選役である小役を入賞させるように前記回転リールを停止制御し、前記正解操作態様以外による操作が行われると、その操作タイミングに応じて、前記選択当選役を入賞させることなく前記他の当選役として前記選択当選役と異なる小役を入賞させるように前記回転リールを停止制御し、または、いずれの当選役も入賞させないように前記回転リールを停止制御し、前記遊技状態遷移手段は、前記当選種別抽選により前記選択当選役が小役である前記選択当選種別が決定された際、前記他の当選役である小役が入賞した場合と、前記いずれの当選役も入賞しなかった場合とで、異なる前記RT遊技状態に遷移させてもよい。
本発明によれば、内部中遊技状態全体の期待獲得枚数を適切に調整しつつ、遊技者に遊技状態が把握されにくくすることが可能となる。
スロットマシンの概略的な機械的構成を説明するための外観図である。 スロットマシンの概略的な機械的構成を説明するための前面扉を開いた状態での外観図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの概略的な電気的構成を示したブロック図である。 有効ラインおよび仮想ラインを説明するための説明図である。 当選役を説明するための説明図である。 当選役を説明するための説明図である。 主制御基板における遊技状態の遷移を説明するための説明図である。 内部中遊技状態以外の当選種別抽選テーブルを示す図である。 内部中遊技状態の当選種別抽選テーブルを示す図である。 RT遊技状態の遷移を説明するための説明図である。 RT遊技状態の遷移を説明するための説明図である。 当選種別抽選テーブルの当選領域を抜粋した説明図である。 回転リールの停止制御を説明するための説明図である。 主制御基板のメイン処理を示したフローチャートである。 抽選処理を示したフローチャートである。 判定処理を示したフローチャートである。 副制御基板のサブ処理を示したフローチャートである。 コマンド受信処理を示したフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技者が遊技可能なスロットマシン(遊技機)の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、スロットマシンの各基板における具体的な処理(役構成や遊技状態の変移)および本実施形態で特徴的な処理を説明し、これらを実現するためのフローチャートを詳述する。
(スロットマシン100の機械的構成)
図1および図2の外観図に示すように、スロットマシン100は、略矩形状の箱体である筐体102と、筐体102の前面開口部に対して回動可能な連結部材により開閉可能に取り付けられた前面上扉104と、前面上扉104の下方に位置し、前面上扉104同様、筐体102の前面開口部に対して開閉可能に取り付けられた前面下扉106と、前面下扉106の下部に位置し、メダル排出口108aから払い出されたメダルを貯留するための受け皿部108とを備えている。また、スロットマシン100は、ホールコンピュータ112と外部表示器(データカウンタ)114とを含む別体の外部装置110に接続され、外部表示器114は、遊技者が視認可能となるようにスロットマシン100の上方に配置されている。
前面下扉106の上部には操作部設置台122が形成され、操作部設置台122には、メダル投入部124、ベットスイッチ126、スタートスイッチ128、ストップスイッチ130、演出スイッチ132等が配設されている。
操作部設置台122の右側に位置するメダル投入部124は、メダル投入口124aを通じて遊技媒体としてのメダルの投入を受け付け、前面下扉106の背面に設けられたメダルセレクタ(図示せず)にメダルを送る。メダルセレクタには、メダルの投入が可能な投入期間外に投入されたメダルや規格外のメダルをメダル排出口108aに導くブロッカー(図示せず)と、投入期間内に投入された規格内のメダルの通過を検出する投入メダル検出部124bとが設けられている。ここで、メダル排出口108aに導かれたメダルは受け皿部108に排出される。遊技者により、1遊技を開始するために必要なメダルの投入数である規定投入数を超えてメダルが投入されると、その規定投入数を超えた分のメダルが、所定枚数(例えば50枚)を上限としてスロットマシン100の内部に電気的に貯留(以下、単にクレジットという)される。上記1遊技については後程詳述する。
また、ここでは、規定投入数は「3」または「2」に設定されている。なお、1遊技を実行するために必要なメダル数を、複数の規定投入数から任意に選択できる場合、その複数の規定投入数の中の最大のものを最大規定投入数といい、最小のものを最小規定投入数という。仮に、規定投入数が1〜3の間で選択可能な場合、最大規定投入数は「3」となり、最小規定投入数は「1」となる。
ベットスイッチ126は、クレジットされているメダルのうち規定投入数のメダルを投入(ベット)する、押圧式のボタンスイッチである。規定投入数以上のメダルがクレジットされている状態で、ベットスイッチ126を押圧すると、1遊技が開始可能となるとともに、クレジットされているメダルが規定投入数分だけ減枚される。
操作部設置台122の左側に位置するスタートスイッチ128は、傾倒操作を検出可能なレバーで構成され、遊技者による1遊技の開始操作を検出する。また、スタートスイッチ128は、押圧操作を検出可能なボタンスイッチによって構成することも可能である。
前面上扉104の下部略中央には、ガラス板や透明樹脂板等で構成された無色透明の図柄表示窓136が設けられ、筐体102内の図柄表示窓136に対応した位置には、リールユニット134が設けられている。リールユニット134には、図3のリールの図柄配列に示すように、21に等分された各領域に複数種類の図柄がそれぞれ配列された3つの回転リール(左リール134a、中リール134b、右リール134c)が、それぞれ独立して回動可能に設けられ、遊技者は、図柄表示窓136を通じて、左リール134a、中リール134b、右リール134cを視認することができる。リールユニット134は、スタートスイッチ128の操作を契機として、左リール134a、中リール134b、右リール134cの回転を開始する。
操作部設置台122の中央に位置するストップスイッチ130は、左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれに対応して設けられた、遊技者の押圧操作を検出可能なボタンスイッチであり、左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれを停止させようとする遊技者の停止操作を検出する。なお、ストップスイッチ130に係る3つのボタンスイッチを特にストップボタンスイッチとよび、その位置に応じて左から順にストップボタンスイッチ130a、ストップボタンスイッチ130b、ストップボタンスイッチ130cとする。
演出スイッチ132は、押圧式のボタンスイッチと、その周囲に回転自在に配されたジョグダイヤルスイッチとから構成され、遊技者の押圧操作や回転操作を検出する。かかる演出スイッチ132は、主として演出中に用いられ、遊技者の操作によって演出態様を異ならせることができる。
前面上扉104の上部略中央には、演出に伴う様々な映像を表示する液晶表示部138が設けられている。また、前面上扉104の上部や左右には、例えば高輝度の発光ダイオード(LED)によって構成される演出用ランプ142が設けられる。
また、図2に示すように、前面上扉104の裏面における液晶表示部138の左右位置や前面下扉106の裏面における内面左右位置には、効果音や楽音等による聴覚的な演出を行うスピーカ140が設けられている。さらに、筐体102内におけるリールユニット134の下方には、メダル排出口108aからメダルを払い出すためのメダル払出装置(メダルホッパー)264が設けられている。メダル払出装置264は、メダルを貯留するメダル貯留部264aと、メダル貯留部264aに貯留されたメダルをメダル排出口108aから排出するための払出制御部264bと、メダル排出口108aから排出されるメダルを検出する払出メダル検出部264cとを備えている。具体的に払出制御部264bは、当該払出制御部264bの本体外装に回動可能に支持され、メダル貯留部264aから落下したメダルが上方より1枚ずつ嵌入するメダル嵌入孔を円周方向に複数配してなるディスク(図示せず)と、かかるディスクを回転するディスクモータ(図示せず)とを備え、このディスクを回転させて、メダル嵌入孔に嵌入したメダルを、押出機構を通じて1枚ずつ外部に排出するとともに、排出により空いたメダル嵌入孔に次のメダルを順次嵌入させることで、メダルを1枚ずつ連続排出する。
また、図1や図2では図示していないが、各回転リール134a、134b、134cの内側には、左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれに施された図柄のうち、図柄表示窓136に対応する(有効ラインの対象となり得る)各回転リール134a、134b、134cの上段、中段、下段の図柄を背面から個々に独立して照射するリールバックライト144(図4参照)が設けられている。また、図柄表示窓136の裏面上部にも左リール134a、中リール134b、右リール134c全ての正面を直接照射するリール上方ライト146が設けられている。
また、図1に示すように、操作部設置台122において、図柄表示窓136とストップスイッチ130との間に設けられた段部122aの略水平面には、メインクレジット表示部152およびメイン払出表示部154が設けられている。また、図柄表示窓136と操作部設置台122との間には、サブクレジット表示部156およびサブ払出表示部158が設けられている。これらメインクレジット表示部152およびサブクレジット表示部156にはクレジット枚数が表示され、メイン払出表示部154およびサブ払出表示部158にはメダルの払出枚数が表示される。なお、サブクレジット表示部156およびサブ払出表示部158には、演出に伴う様々な数値を表示することもできる。
また、筐体102内の任意の位置には、電源スイッチ148が設けられている。電源スイッチ148は、ロッカースイッチ等、押圧操作を検出可能なスイッチで構成され、当該スロットマシン100を管理する管理者側が操作し、電源の切断状態と電源の投入状態の2つの状態を切り換えるために用いられる。
なお、本実施形態において、上記1遊技は、メダル投入部124を通じたメダルの投入、ベットスイッチ126の操作を通じたクレジットされているメダルの投入、または、リプレイ役が有効ライン上に表示されたことに基づくメダルの自動投入のいずれかが行われてから、遊技者によるスタートスイッチ128の操作に応じて、複数の回転リール134a、134b、134cが回転制御されるとともに当選種別抽選が実行され、当選種別抽選の抽選結果および遊技者による複数のストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作に応じて、操作されたストップボタンスイッチ130a、130b、130cに対応する回転リール134a、134b、134cがそれぞれ停止制御され、メダルの払い出しを受け得る当選役に入賞した場合、そのメダルの払い出しが実行されるまでの遊技をいう。また、メダルの払い出しを受け得る当選種別に非当選であった場合または当選したが入賞しなかった場合、回転リール134a、134b、134cが全て停止したことをもって1遊技が終了する。ただし、1遊技の開始を、上記のメダルの投入、または、リプレイ役の当選の代わりに、遊技者によるスタートスイッチ128の操作と読み替えてもよい。また、かかる1遊技が繰り返される数を遊技数とする。
(スロットマシン100の電気的構成)
図4は、スロットマシン100の概略的な電気的構成を示したブロック図である。図4に示すように、スロットマシン100は、主として、主制御基板によって制御されている。ここでは、制御基板の一例として、制御基板の機能を分担した、主制御基板200と、副制御基板202とを挙げて説明する。例えば、遊技の進行に関わるプログラムのうち、遊技に供する当選役の抽選やその入賞といったような、特に重要な処理を主制御基板200で実行し、それ以外の例えば演出に関する処理を副制御基板202で実行している。また、図4に示したように、主制御基板200と副制御基板202との間の電気的な信号の伝達は、不正防止等の観点から、主制御基板200から副制御基板202への一方向のみに制限される。ただし、このような制限がなければ、電気的に双方向通信も技術的に可能である。
(主制御基板200)
主制御基板200は、中央処理装置であるメインCPU200a、プログラム等が格納されたメインROM200b、ワークエリアとして機能するメインRAM200c等を含む各種半導体集積回路を有し、スロットマシン100全体を統括的に制御する。ただし、メインRAM200cには不図示のバックアップ電源が接続されており、電源が切断された場合においても、設定変更が行われてメインRAM200cの初期化処理を実行しない限り、データが消去されることなく保持される。
また、主制御基板200は、メインCPU200aが、メインROM200bに格納されたプログラムに基づきメインRAM200cと協働することで機能する、初期化手段300、ベット手段302、当選種別抽選手段304、リール制御手段306、判定手段308、払出制御手段310、遊技状態遷移手段312、コマンド決定手段314、コマンド送信手段316、外部出力手段318等の機能部を有する。
初期化手段300は、主制御基板200における初期化処理を実行する。ベット手段302は、遊技に使用するためのメダルをベットする。ここで、ベットは、ベットスイッチ126の操作を通じてクレジットされているメダルを投入する場合と、メダル投入部124を通じてメダルを投入する場合と、リプレイ役が有効ライン上に表示されたことに基づいてメダルを自動投入する場合のいずれも含む。当選種別抽選手段304は、メダルのベットおよびスタートスイッチ128の操作に基づき、小役、リプレイ役、および、ボーナス役を含む複数種類の当選役から選択された1からなるまたは複数重複してなる複数種類の当選種別、ならびに、ハズレのうちいずれかを当選種別抽選により決定する。
リール制御手段306は、スタートスイッチ128の操作に応じて、複数の回転リール134a、134b、134cを回転制御し、回転している回転リール134a、134b、134cにそれぞれ対応した複数のストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作に応じ、操作されたストップボタンスイッチ130a、130b、130cに対応する回転リール134a、134b、134cをそれぞれ停止制御する。また、リール制御手段306は、スタートスイッチ128の操作に応じて、前回の遊技においてストップスイッチ130の操作を有効化してから、当選種別抽選の抽選結果を表示するために遊技者によるストップスイッチ130の操作を有効化するまで(前回の遊技におけるストップスイッチ130の操作完了により無効化されている)の時間を規定の時間より延長し、その間、回転リール134a、134b、134cを多彩な態様で回転させるリール演出(フリーズ演出)を行う場合がある。リール演出は、本来有効となるべき任意のスイッチを所定時間有効にしなかったり、本来実行されるべき処理を所定時間保留したり、本来送受信されるべき任意のスイッチの信号を所定時間送信または受信させなかったりすることで実現できる。
判定手段308は、当選種別抽選で決定した当選種別を構成するいずれか1の当選役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されたか否か判定する。ここで、当選種別抽選で決定した当選種別を構成するいずれか1の当選役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されることを単に入賞という場合がある。払出制御手段310は、当選種別抽選で決定した当選種別を構成するいずれか1の当選役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されたこと(入賞されたこと)に基づいて、当該当選役に対応する数だけメダルを払い出す。遊技状態遷移手段312は、ボーナス役等、所定の当選種別の当選や所定の当選役の入賞に基づいて遊技状態を遷移させる。
コマンド決定手段314は、ベット手段302、当選種別抽選手段304、リール制御手段306、判定手段308、払出制御手段310、遊技状態遷移手段312等の動作に伴う、遊技に関するコマンドを順次決定する。コマンド送信手段316は、コマンド決定手段314が決定したコマンドを副制御基板202に順次送信する。外部出力手段318は、スロットマシン100の内部の状態を、信号(外部信号)により、ホールコンピュータ112を介して外部表示器114に出力する(以下、単に外部表示器114に出力と表現する)。
主制御基板200では、投入メダル検出部124b、ベットスイッチ126、スタートスイッチ128およびストップスイッチ130から各種の検出信号を受信しており、受信した検出信号に基づいて、ベット手段302、当選種別抽選手段304、リール制御手段306、判定手段308が上述した種々の処理を実行する。また、主制御基板200には、メインクレジット表示部152およびメイン払出表示部154が接続されており、払出制御手段310が両表示部152、154に対してメダルのクレジット枚数や払出枚数の表示を制御する。
また、主制御基板200には、リール駆動制御部258が接続されている。このリール駆動制御部258は、スタートスイッチ128の操作信号に応じ、リール制御手段306から送信される各回転リール134a、134b、134cの回転開始信号に基づいて、ステッピングモータ262を駆動するとともに、ストップスイッチ130の操作信号に応じ、リール制御手段306から送信される、左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれの停止信号および回転位置検出回路260の検出信号に基づいて、ステッピングモータ262の駆動を停止する。
また、主制御基板200には、メダル払出装置264が接続されている。主制御基板200には払出メダル検出部264cの検出信号が入力されるようになっており、払出制御手段310は、その検出信号に応じてメダルの払出枚数を計数しながら払出制御部264bからのメダルの排出を制御する。
また、主制御基板200には、乱数発生器200dが設けられる。乱数発生器200dは、計数値を順次インクリメントし、所定の数値範囲内でループさせ、所定の時点における計数値を抽出することで乱数を得る。主制御基板200の乱数発生器200dによって生成される乱数(以下、当選種別抽選乱数という)は、遊技者に付与する遊技利益、例えば、当選種別抽選手段304が当選種別を決定するために用いられる。
(主制御基板200で用いられるテーブル)
スロットマシン100においては、複数の遊技状態が設けられており、遊技の進行に応じて遊技状態が遷移する。そして、主制御基板200では、遊技状態遷移手段312により管理される遊技状態に対応する複数の当選種別抽選テーブル等がメインROM200bに格納されている。当選種別抽選手段304は、メインRAM200cに記憶された現在の設定値(遊技利益を得る容易性を段階的に示したもの)と現在の遊技状態(後述するボーナス役の成立有無に基づく遊技状態等)に応じて、対応する当選種別抽選テーブルをメインROM200bから抽出し、抽出した当選種別抽選テーブルに基づき、スタートスイッチ128の操作信号に応じて取得された当選種別抽選乱数が当選種別抽選テーブル内のいずれの当選種別またはハズレに対応するか判定する。
ここで、当選種別抽選テーブルで抽出される当選種別を構成する当選役には、リプレイ役、小役、ボーナス役がある。このような当選役に対応する図柄組み合わせが、有効ライン上に揃った状態を表示または入賞といい、当選役を含む当選種別に当選し、その当選役に対応する図柄組み合わせが表示されるまでの状態を内部当選状態とする。当選役のうちのリプレイ役は、そのリプレイ役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されると、遊技者によるメダルの新たなるベットを行わずして再度1遊技を実行できる役であり、小役は、その小役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されることにより、図柄組み合わせに応じて所定枚数のメダルの払い出しを受けることができる役である。また、ボーナス役は、そのボーナス役に対応する図柄組み合わせが有効ライン上に表示されることにより、遊技状態遷移手段312により管理される遊技状態をボーナス遊技状態に遷移させることができる当選役である。以下に、当選役および遊技者に付与される遊技利益について説明する。
図5は、有効ラインおよび仮想ラインを説明するための説明図であり、図6および図7は、当選役を説明するための説明図であり、図8は、遊技状態の遷移を説明するための説明図である。
図5(a)は、本実施形態における有効ラインを示している。本実施形態において、有効ラインは1本であり、具体的に、図柄表示窓136に臨む9つの図柄(3リール×上中下の3段)のうち、左リール134a、中リール134b、右リール134cのそれぞれ中段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインを有効ラインAとして設定している。また、図5(b)は、仮想ラインを示している。仮想ラインは、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせのみでは当選役を把握しにくい場合に、当選役の把握を容易にする他の図柄組み合わせを表示するラインであり、本実施形態では、4つの仮想ラインを想定している。具体的に、左リール134aの上段、中リール134bの上段、右リール134cの上段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインを仮想ラインB1、左リール134aの下段、中リール134bの下段、右リール134cの下段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインを仮想ラインB2、左リール134aの上段、中リール134bの中段、右リール134cの下段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインを仮想ラインC1、左リール134aの下段、中リール134bの中段、右リール134cの上段に停止する図柄に対応する位置を結んだラインを仮想ラインC2として設定している。ただし、仮想ラインB1、B2、C1、C2は、見かけ上、図柄が直線的に表示されるというだけで、あくまで当選役の入賞を判定するのは有効ラインAのみである。
また、本実施形態においては、当選役として、図6に示すように、当選役「通常リプレイ1」、「通常リプレイ2」、「通常リプレイ3」、「通常リプレイ4」、「移行リプレイ1」、「移行リプレイ2」、「移行リプレイ3」、「移行リプレイ4」(以下、かかる8つのリプレイを単に当選役「リプレイ」と略す場合がある)、「維持ベル1」、「維持ベル2」、「維持ベル3」、「維持ベル4」、「維持ベル5」、「維持ベル6」、「維持ベル7」、「維持ベル8」、「維持ベル9」、「維持ベル10」、「維持ベル11」、「維持ベル12」、「維持ベル13」、「維持ベル14」、「維持ベル15」、「維持ベル16」、「維持ベル17」、「維持ベル18」、「維持ベル19」、「維持ベル20」、「維持ベル21」、「維持ベル22」、「維持ベル23」、「維持ベル24」、「増加ベル1」、「増加ベル2」(以下、当選役「維持ベル1」〜「維持ベル24」、「増加ベル1」、「増加ベル2」の26個のベルを単に当選役「ベル」と略し、当選役「増加ベル1」、「増加ベル2」を除く当選役「維持ベル1」〜「維持ベル24」の24個のベルを単に当選役「維持ベル」と略す場合がある)、「チェリー」、「RBB1」、「RBB2」、「RBB3」、「CBB」(以下、当選役「RBB1」、「RBB2」、「RBB3」、「CBB」の4つを単に当選役「BB」と略す場合がある)が設けられている。図6では、左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれに、各当選役を構成する1または複数の図柄が対応付けられている。このうち、当選役「リプレイ」が上記リプレイ役に相当し、当選役「ベル」、「チェリー」が上記小役に相当し、当選役「BB」が上記ボーナス役に相当する。
(リプレイ役)
当選種別抽選の結果、当選役「リプレイ」のいずれかが含まれる当選種別に当選し、入賞条件となる操作態様(ここでは操作順)で操作した場合には、その当選役に対応する図柄組み合わせのうち、各回転リール134a、134b、134cそれぞれに記される図柄が有効ラインA上に表示可能となり、その当選役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されると、上記したように、遊技者によるベットを行わずして再度1遊技を実行できる。例えば、当選種別抽選の結果、当選役「通常リプレイ1」が含まれる当選種別に当選し、入賞条件となる操作態様で操作した場合には、図6に示した当選役「通常リプレイ1」に対応する複数の図柄組み合わせのうち、例えば、図7(a)のように、左リール134aに記される「リプレイA」図柄または「リプレイB」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、中リール134bに記される「リプレイA」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、右リール134cに記される「リプレイA」図柄が有効ラインA上に表示可能となる。
ここで、本実施形態においては、遊技者によってストップスイッチ130が押圧操作されたときに、当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が有効ラインA上にある場合には、リール制御手段306によって、当該図柄が有効ラインA上に停止するように停止制御がなされる。また、ストップスイッチ130が押圧操作されたときに、当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が、有効ラインA上にはないが、各回転リール134a、134b、134cの回転方向と反対の方向の図柄4コマ分に相当する範囲(引込範囲)内に存在している場合には、リール制御手段306によって、離れている図柄数が滑りコマ数となり、当該当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄を有効ラインA上に引き込むように滑りコマ数分回転を維持した後に停止するように停止制御がなされる。また、当選役に対応する図柄が各回転リール134a、134b、134c中に複数あり、いずれも各回転リール134a、134b、134cの引込範囲内に存在している場合には、予め定められた優先順位に従っていずれの図柄を有効ラインA上に引き込むか決定され、当該優先された図柄を有効ラインA上に引き込むように滑りコマ数分回転を維持した後に停止するように停止制御がなされる。なお、ストップスイッチ130が押圧操作されたときに、当選した当選役以外の当選役に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が有効ラインA上にある場合には、リール制御手段306によって、その図柄を有効ラインA上に停止させないようにする、所謂蹴飛ばし処理も並行して実行される。また、後述するように、当選種別を構成する当選役に操作態様(操作順や操作タイミング)が入賞条件として設定されている場合、リール制御手段306は、遊技者の操作態様にも応じて当選役に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示可能に停止制御する。
そして、各回転リール134a、134b、134cにおいては、当選役「通常リプレイ1」に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が、上記の停止制御によって、必ず有効ラインA上に表示可能なように配列されている(図3および図6参照)。具体的に、当選役「通常リプレイ1」に対応する図柄組み合わせを構成する図柄同士は、各回転リール134a、134b、134c内で最大図柄4コマ分しか離隔していないので、停止制御によって必ず有効ラインA上に表示することができる。このように、当選役「通常リプレイ1」が含まれる当選種別に当選し、入賞条件となる操作態様で操作した場合には、これら当選役「通常リプレイ1」に対応する図柄組み合わせが、必ず、有効ラインA上に表示されることとなる。なお、無作為な操作タイミングでストップスイッチ130を操作したとき、該当する当選役の所定の回転リール134a、134b、134cに対応する図柄が有効ラインA上に表示される確率を「PB」と言い、0(0%)〜1(100%)の数値で表す。例えば、上記のように当選役「通常リプレイ1」に対応する1または複数の図柄は、いずれの回転リール134a、134b、134cにおいても有効ラインA上に必ず表示させることができるように配列されているので、回転リール134a、134b、134cのいずれにおいてもPB=1となる。このようにして、当選役「通常リプレイ1」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示された場合には、メダルを投入することなく次回の1遊技を開始することが可能となる。
なお、詳しくは後述するが、当選役「通常リプレイ1」が含まれる当選種別に当選した場合の停止制御は、その当選態様(例えば、当選役「通常リプレイ1」が単独で当選したか、他の当選役(例えば、当選役「通常リプレイ2」)と重複当選したかによって異なるように設定されている。したがって、その当選態様および遊技者の操作態様に応じて、重複当選した当選役「リプレイ」のいずれかの当選役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されることとなる。
(小役)
また、当選種別抽選の結果、当選役「ベル」のいずれかが含まれる当選種別に当選した場合には、その当選役に対応する図柄組み合わせのうち、各回転リール134a、134b、134cそれぞれに記される図柄が有効ラインA上に表示可能となり、当選役「ベル」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示された場合には、各当選役に対応した枚数のメダルが遊技者に払い出される。例えば、当選種別抽選の結果、当選役「増加ベル1」が含まれる当選種別に当選し、入賞条件(後述する当選役「増加ベル1」に対応付けられた操作順での操作)を満たした場合には、図6に示した当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせのうち、例えば、図7(b)のように、左リール134aに記される「リプレイA」図柄または「リプレイB」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、中リール134bに記される「ベル」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、右リール134cに記される「リプレイA」図柄が有効ラインA上に表示可能となる。図7(b)の例では、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせは「リプレイA」、「ベル」、「リプレイA」となっているが、仮想ラインC1上に表示された図柄組み合わせは「ベル」、「ベル」、「ベル」となっており、遊技者は、当選役「増加ベル1」が含まれる当選種別に当選したことを容易に把握できる。ここで、当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせを構成する図柄同士は、各回転リール134a、134b、134c内で最大図柄4コマ分しか離隔していないので、上記の停止制御によって、必ず有効ラインA上に表示可能なように配列されている(図3および図6参照)。
また、当選役「維持ベル1」〜「維持ベル24」が含まれる当選種別に当選し、特定の条件(当選役「維持ベル1」〜「維持ベル24」に対応付けられた操作順での操作)を満たした場合には、図6に示した、当選役「維持ベル1」〜「維持ベル24」に対応する複数の図柄組み合わせのうち、例えば、当選役「維持ベル1」に対応する図柄組み合わせを例に挙げると、図7(c)のように、左リール134aに記される「リプレイA」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、中リール134bに記される「ハート」図柄または「チェリー」図柄が有効ラインA上に表示可能となり、右リール134cに記される「赤7」図柄が有効ラインA上に表示可能となる。図7(c)の例では、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせは「リプレイA」、「チェリー」、「赤7」となっているが、仮想ラインB1上に表示された図柄組み合わせは「ベル」、「ベル」、「ベル」となっており、遊技者は、当選役「維持ベル1」〜「維持ベル24」のいずれかが含まれる当選種別に当選したことを容易に把握できる。
なお、当選役「維持ベル1」が含まれる当選種別に当選すると、左リール134aについては、図3における21図柄のうち図柄番号15〜19の間といった図柄5個分に相当する範囲で停止制御が実行されれば「リプレイA」図柄を有効ラインA上に表示させることができる。また、中リール134bについては、図3における21図柄のうち図柄番号1〜6の間または図柄番号17〜21の間といった図柄11個分に相当する範囲で停止制御が実行されれば「ハート」または「チェリー」図柄を有効ラインA上に表示させることができる。また、右リール134cについては、図3における21図柄のうち図柄番号1または図柄番号18〜21の間といった図柄5個分に相当する範囲で停止制御が実行されれば「赤7」図柄を有効ラインA上に表示させることができる。そうすると、例えば、上記の当選役「維持ベル1」が含まれる当選種別に当選した場合において、遊技者が無作為な操作態様でストップスイッチ130を操作した場合に当選役「維持ベル1」に対応するいずれかの図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができる確率PBは、275/9261(5/21×11/21×5/21)となる。したがって、当選役「維持ベル1」〜「維持ベル24」に当選したとしても、遊技者は、当選役「維持ベル1」〜「維持ベル24」に対応する図柄組み合わせを必ずしも有効ラインA上に表示させられるとは限らない。
また、詳しくは後述するが、本実施形態においては、当選役「増加ベル1」が単独で当選することがなく、必ず他の当選役(例えば、当選役「維持ベル1」〜当選役「維持ベル24」から選択される1または複数の当選役)と重複当選するので、その重複当選の当選態様によって停止制御が異なるように設定されている。したがって、当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせが、必ず有効ラインA上に表示可能なように配列されている(図3および図6参照)ものの、当選役「増加ベル1」が含まれる当選種別に当選しても、その操作態様によっては、取りこぼすことがあり、遊技者は、当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせを必ずしも有効ラインA上に表示させられるとは限らない。
また、当選種別抽選の結果、当選役「チェリー」が含まれる当選種別「チェリー」に当選した場合には、図6に示した、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせのうち、例えば、図7(d)のように、左リール134aに記される「チェリー」図柄が有効ラインA上に表示可能となる。また、中リール134bおよび右リール134cについては「ANY」となっているので、いずれの図柄が有効ラインA上に表示されてもよい。ここで「ANY」は、対応する有効ラインA上にいずれの図柄が停止してもよいことを示す。図7(d)の例では、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせは「チェリー」、「リプレイA」、「リプレイA」となっているが、有効ラインAの特に左リール134aに対応する位置に「チェリー」図柄が表示されているので、遊技者は、当選役「チェリー」が含まれる当選種別に当選したことを容易に把握できる。ただし、左リール134aにおいては、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせを構成する図柄が、上記の停止制御によっても、有効ラインA上に表示されない場合があるように配列されている。そのため、当選役「チェリー」が含まれる当選種別「チェリー」に当選したとしても、所謂取りこぼしが生じることがあり、遊技者は、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせを必ずしも有効ラインA上に表示させられるとは限らない。
(ボーナス役)
また、当選種別抽選の結果、当選役「BB」のいずれかが含まれる当選種別に当選した場合には、その当選役「BB」に対応する図柄組み合わせのうち、各回転リール134a、134b、134cそれぞれに記される図柄が有効ラインA上に表示可能となる。例えば、当選役「RBB1」が含まれる当選種別に当選した場合には、図6に示した当選役「RBB1」に対応する複数の図柄組み合わせのうち、各回転リール134a、134b、134cそれぞれに記される「BAR」図柄が、図7(e)のように有効ラインA上に表示可能となる。そして、当選役「RBB1」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されると、遊技状態がボーナス遊技状態に設定され、次の1遊技(以下、単に次遊技という)以降、メダルが所定枚数払い出されるまで、ボーナス遊技状態にて遊技を実行することが可能となる。なお、各回転リール134a、134b、134cにおいては、それぞれ「BAR」図柄が、上記の停止制御によっても、有効ラインA上に表示されない場合があるように配列されている(図3および図6参照)。そのため、当選役「RBB1」が含まれる当選種別に当選したとしても、遊技者は、当選役「RBB1」に対応する図柄組み合わせを必ずしも有効ラインA上に表示させられるとは限らない。
なお、上述したいずれかの当選種別に当選すると、それぞれの当選種別に対応する内部当選フラグが成立(ON)するとともに、この内部当選フラグの成立状況に応じて、左リール134a、中リール134b、右リール134cそれぞれの停止制御がなされることとなる。このとき、小役が含まれる当選種別に当選したものの、これら当選役に対応する図柄組み合わせを、その1遊技内で有効ラインA上に表示させることができなかった場合には、当該1遊技の終了後に内部当選フラグがOFFされる。つまり、小役の当選の権利は小役が含まれる当選種別に当選した1遊技内のみに限られ、当該権利を次遊技に持ち越すことはできない。これに対して、当選役「BB」が含まれる当選種別に当選した場合には、BB内部当選フラグが成立(ON)するとともに、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されるまで、BB内部当選フラグが遊技を跨いで持ち越される。なお、リプレイ役である当選役「リプレイ」が含まれる当選種別に対応する内部当選フラグが成立した場合には、その当選役に対応する図柄組み合わせが必ず有効ラインA上に表示され、メダルを要することなく次遊技を行うために必要となる処理が行われた後に、当該内部当選フラグがOFFされる。
(遊技状態の遷移)
ここで、図8を用い、上記ボーナス遊技状態を含む遊技状態の遷移について説明する。ここでは、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態(ARTの準備状態)、RT4遊技状態(ART遊技状態)、内部中遊技状態、ボーナス遊技状態といった複数の遊技状態が準備されている。RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態は、それぞれリプレイ役の当選確率が設定された(RT1遊技状態=1/7.3、RT2遊技状態=1/7.3、RT3遊技状態=1/1.4、RT4遊技状態=1/1.4、ただし、各RT遊技の当選確率は任意に設定することができる)、所謂、RT遊技状態であり、後述するように、主として所定の当選役が有効ラインA上に表示されることでRT遊技状態が遷移する。ここでは、RT4遊技状態のリプレイ役の当選確率が比較的高く設定されており、遊技者はRT4遊技状態に移行することで、遊技を有利に進行することができる。また、RT4遊技状態では、補助演出を行う、所謂、ATを並行して実行すること(AT演出状態)を想定しており、本実施形態においては、RT4遊技状態と並行してATを実行している状態をART遊技状態という。
遊技状態遷移手段312は、当選役「リプレイ」や当選役「BB」等、所定の当選種別の当選や入賞に基づいて、かかる複数の遊技状態を遷移させる。また、遊技状態遷移手段312は、当選種別抽選により決定された当選種別に基づいて、演出状態を非AT演出状態からAT演出状態へ移行するか否かを演出状態抽選により決定する。かかる演出状態抽選によりAT演出状態への移行が決定されると、それに伴い、遊技状態がRT4遊技状態に遷移して、AT演出状態とRT4遊技状態が並行して進行するART遊技状態が実行される。
具体的に、AT演出状態への移行が決定されると、遊技状態がRT1遊技状態であれば、補助演出を行い、後述するRT2遊技状態への移行を示す図柄組み合わせ(当選役「維持ベル」の取りこぼし)が有効ラインA上に表示されることで、図8の(1)に示すように、遊技状態をRT2遊技状態に移行し、遊技状態がRT2遊技状態であれば、補助演出を行い、後述するRT3遊技状態への移行を示す当選役(当選役「移行リプレイ1」)に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されることで、図8の(2)に示すように、遊技状態をRT3遊技状態に移行し、遊技状態がRT3遊技状態であれば、補助演出を行い、後述するRT4遊技状態への移行を示す当選役(当選役「移行リプレイ2」または「移行リプレイ3」)に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されることで、図8の(3)に示すように、遊技状態をRT4遊技状態に移行する。こうして遊技状態がRT4遊技状態に遷移し、ART遊技状態が実行される。
ここでは、継続遊技数の間、AT演出状態とRT4遊技状態が並行して実行されるART遊技状態が継続する。ここで、継続遊技数は、ART遊技状態を継続可能な(上限の)遊技数である。また、遊技状態遷移手段312は、ART遊技状態において、継続遊技数を加算するか否かの抽選、所謂、上乗せ抽選も実行する。ここで、継続遊技数が加算されると、加算された遊技数分、ART遊技状態が長く維持され、遊技者は、遊技を有利に進行することができる。そして、遊技数が継続遊技数に到達すると、ART遊技のうち、AT演出状態が終了し、補助演出が行われないことで、図8の(4)に示すように、RT2遊技状態への移行を示す図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されることで遊技状態がRT2遊技状態に移行されるか、もしくは、図8の(5)に示すように、RT1遊技状態への移行を示す当選役(当選役「維持ベル」)に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されることで遊技状態がRT1遊技状態に移行される。
また、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態のいずれかの遊技状態での当選種別抽選において、当選役「BB」のいずれかに当選し、BB内部当選フラグが成立すると、図8の(6)に示すように、遊技状態遷移手段312は、遊技状態を、ボーナス遊技状態の準備状態に相当する内部中遊技状態に移行する。このとき、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができなかった場合には、そのままBB内部当選フラグが次遊技に持ち越され(内部中遊技状態が維持され)、次回以降の遊技においても当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることが可能となる。内部中遊技状態では、その前段(直前)の遊技状態より当選種別「通常リプレイ」の当選確率が高く(例えば、1/3.0)設定され、また、後述するように、当選役「増加ベル1」や当選役「増加ベル2」の入賞確率が高くなるので、メダルの消費を抑えつつ、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させるように狙うことができる。そして、遊技者が、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させると、図8の(7)に示すように、遊技状態遷移手段312は、遊技状態を、内部中遊技状態からボーナス遊技状態に移行する。また、ボーナス遊技状態において、メダルが所定枚数(例えば、当選役「RBB1」に基づくボーナス遊技状態=351枚、当選役「RBB2」および当選役「RBB3」に基づくボーナス遊技状態=297枚、当選役「CBB」に基づくボーナス遊技状態=81枚)を超えるメダルが払い出されると、図8の(8)に示すように、遊技状態遷移手段312は、遊技状態を、ボーナス遊技状態からRT1遊技状態に移行する。ただし、図8の(9)に示すように、当選役「BB」が成立した遊技で、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させた場合、内部中遊技状態を経由せず、直接、ボーナス遊技状態に遷移する。
(当選種別抽選テーブル)
図9および図10は、当選種別抽選乱数を判定する場合に用いられる当選種別抽選テーブルを示す図であり、図9は、上述した内部中遊技状態以外において用いられる当選種別抽選テーブルを示し、図10は、内部中遊技状態において用いられる当選種別抽選テーブルを示している。当選種別抽選テーブルでは、複数の当選領域が区画されており、各遊技状態によって抽選の対象となる当選種別が異なったり、ハズレ(非当選)の有無が異なったりする。図9では、各遊技状態(RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態、ボーナス遊技状態)毎に割り当てられた当選領域(当選種別)を「○」で表している。したがって、「○」が記載されていない当選領域は、その遊技状態に割り当てられていないことを示す。区画化された各当選領域にはそれぞれ当選範囲を示す所定の当選範囲値(置数)と当選種別が対応付けられており、遊技状態毎に割り当てられた全ての当選領域の当選範囲値を合計すると当選種別抽選乱数の総数(65536)となる。したがって、当選種別それぞれが決定される確率は、当選領域に対応付けられた当選範囲値を当選種別抽選乱数の総数で除算した値となる。当選種別抽選手段304は、その時点の遊技状態に基づいて、当該当選種別抽選テーブルにおける複数の当選領域から、順次、当選範囲値を取得し、その当選範囲値を当選種別抽選乱数から減算して、その減算値が0未満となると、その時点の当選領域に対応付けられた当選種別を抽選結果としている。当該抽選の手順は、他の抽選においても適用できる。
図9の当選種別抽選テーブルによれば、当選領域1には、当選種別「通常リプレイ」が対応付けられており、当該当選種別「通常リプレイ」の当選に応じて当選役「通常リプレイ1」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができる。
また、当選種別抽選テーブルによれば、複数の当選役が重複した当選種別に当選することがある。例えば、当選領域2には、当選役「通常リプレイ1」、「移行リプレイ1」が重複した当選種別「移行リプレイ1」が対応付けられている。このように、複数の当選役が重複して当選した場合には、いずれの当選役に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に優先的に表示させるかについての入賞条件、例えば、ストップボタンスイッチ130a、130b、130cが操作される順番が設定されている。
以下の説明において、左リール134a、中リール134b、右リール134cの順に回転リールを停止させるストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作を「打順1」とし、左リール134a、右リール134c、中リール134bの順に回転リールを停止させるストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作を「打順2」とし、中リール134b、左リール134a、右リール134cの順に回転リールを停止させるストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作を「打順3」とし、中リール134b、右リール134c、左リール134aの順に回転リールを停止させるストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作を「打順4」とし、右リール134c、左リール134a、中リール134bの順に回転リールを停止させるストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作を「打順5」とし、右リール134c、中リール134b、左リール134aの順に回転リールを停止させるストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作を「打順6」とする。
例えば、RT2遊技状態において、当選領域2に対応する当選種別「移行リプレイ1」が当選種別抽選により決定され、左リール134a、中リール134b、右リール134cのうち、左リール134aが最初に停止(第1停止)するように、かつ、中リール134bが2番目に停止(第2停止)するようにストップボタンスイッチ130a、130b、130cが順次操作された場合(打順1)、RT3遊技状態への移行を示す当選役「移行リプレイ1」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に優先的に表示されるように停止制御がなされる。また、左リール134aが第1停止、かつ、右リール134cが第2停止するようにストップボタンスイッチ130a、130b、130cが順次操作された場合(打順2)、もしくは、中リール134bまたは右リール134cが第1停止するようにストップボタンスイッチ130a、130b、130cが順次操作された場合(打順3〜打順6)、当選役「通常リプレイ1」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に優先的に表示されるように停止制御がなされる。
このように、複数の当選役が重複した当選種別には、遊技者によるストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作順に応じ、有効ラインA上に表示可能な図柄組み合わせの種類に基づいて、または、当選役が小役であった場合、その小役に対応するメダルの払出枚数に基づいて、いずれの当選役に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に優先的に表示するかが設定されており、リール制御手段306は、遊技者によるストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作順と操作タイミングに応じて停止制御する図柄を決定する。例えば、回転リール134a、134b、134cの回転中に、遊技者によって、ストップボタンスイッチ130a、130b、130cのいずれかが操作されると、操作されたストップボタンスイッチ130a、130b、130cに対応する回転リール134a、134b、134cにおける、その操作タイミングで引込範囲内に存在している図柄のうち、まだ、入賞の可能性が残っている全ての当選役に対応する図柄組み合わせの当該回転リール134a、134b、134cの図柄が停止制御の対象となり、さらに、操作されたストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作順に応じて設定された優先度に基づき、リール制御手段306は、いずれか1の図柄を有効ラインA上に停止制御する。本実施形態では、有効ラインA上に表示可能な図柄組み合わせの種類に基づいて優先度を設定する場合、有効ラインA上に表示可能となる当選役の図柄組み合わせの種類が多いほど優先度が高くなるように優先度が設定され、当選役(小役)に対応するメダルの払出枚数に基づいて優先度を設定する場合、有効ラインA上に表示されている図柄組み合わせに対応する小役の払出枚数が多いほど優先度が高くなるように優先度が設定される。
なお、上記した通り、当選種別「移行リプレイ1」に当選した場合には、その図柄配列上、いずれのタイミングでストップボタンスイッチ130a、130b、130cを押圧操作したとしても、重複するいずれかの当選役に対応する図柄組み合わせが、必ず、有効ラインA上に表示されることとなる。したがって、遊技者が、左リール134a、中リール134b、右リール134cのいずれを最初に停止するようにストップボタンスイッチ130a、130b、130cを操作したとしてもリプレイ役に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示することは可能であるが、その停止順により表示される図柄の組み合わせが異なることとなる。
このようなリプレイ役が重複した当選種別に当選した場合、補助演出を通じて重複当選した複数の当選役のいずれかに対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができる。例えば、遊技状態遷移手段312が、RT2遊技状態において、AT演出状態への移行を決定した後に、所定の当選種別(例えば、当選種別「移行リプレイ1」)に当選すると、補助演出を通じ、遊技者に、遊技状態の移行を示す所定の操作態様(例えば、打順1)による操作を行わせ、所定の当選役(例えば、当選役「移行リプレイ1」)に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させ、そのことをもって、遊技状態をRT3遊技状態に遷移させる。
また、当選種別抽選テーブルの当選領域3〜7には、当選役「通常リプレイ1」〜「通常リプレイ4」と、当選役「移行リプレイ1」のいずれか1または複数の当選役が重複した当選種別「移行リプレイ2」〜当選種別「移行リプレイ6」が対応付けられている。そして、当選領域3の当選種別「移行リプレイ2」は、当選役「移行リプレイ1」を入賞させるための停止操作が打順2に設定され、当選領域4の当選種別「移行リプレイ3」は、当選役「移行リプレイ1」を入賞させるための停止操作が打順3に設定され、当選領域5の当選種別「移行リプレイ4」は、当選役「移行リプレイ1」を入賞させるための停止操作が打順4に設定され、当選領域6の当選種別「移行リプレイ5」は、当選役「移行リプレイ1」を入賞させるための停止操作が打順5に設定され、当選領域7の当選種別「移行リプレイ6」は、当選役「移行リプレイ1」を入賞させるための停止操作が打順6に設定されている。かかる当選領域3〜7における操作態様と表示される当選役との関係は、上記、当選領域2における操作態様と表示される当選役との関係と対応しているため、ここでは、詳細な説明を省略する。
また、当選種別抽選テーブルの当選領域8〜13には、当選役「通常リプレイ1」、「通常リプレイ2」、「通常リプレイ3」と、当選役「移行リプレイ2」、「移行リプレイ3」、「移行リプレイ4」のいずれか複数の当選役が重複した当選種別「移行リプレイ7」〜当選種別「移行リプレイ12」が対応付けられている。そして、当選領域8の当選種別「移行リプレイ7」は、RT4遊技状態への移行を示す当選役「移行リプレイ2」を入賞させるための停止操作が打順1に設定され、当選領域9の当選種別「移行リプレイ8」は、当選役「移行リプレイ2」を入賞させるための停止操作が打順2に設定され、当選領域10の当選種別「移行リプレイ9」は、RT4遊技状態への移行を示す当選役「移行リプレイ3」を入賞させるための停止操作が打順3に設定され、当選領域11の当選種別「移行リプレイ10」は、当選役「移行リプレイ3」を入賞させるための停止操作が打順4に設定され、当選領域12の当選種別「移行リプレイ11」は、当選役「移行リプレイ3」を入賞させるための停止操作が打順5に設定され、当選領域13の当選種別「移行リプレイ12」は、当選役「移行リプレイ3」を入賞させるための停止操作が打順6に設定されている。かかる当選領域8〜13における操作態様と表示される当選役との関係は、上記、当選領域2〜7における操作態様と表示される当選役との関係と対応しているため、ここでは、詳細な説明を省略する。なお、以下では、当選種別「移行リプレイ1」〜「移行リプレイ12」を単に当選種別「移行リプレイ」と略す場合がある。
また、当選領域14には、当選役「増加ベル1」、「維持ベル1」、「維持ベル3」、「維持ベル6」、「維持ベル8」、「維持ベル10」、「維持ベル12」、「維持ベル13」、「維持ベル15」、「維持ベル21」、「維持ベル24」が重複した当選種別「選択ベル左1」が対応付けられている(当選役「増加ベル1」および「増加ベル2」は選択当選役に対応し、当選役「維持ベル」は失敗当選役に対応している)。かかる重複当選においても、いずれの当選役に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に優先的に表示させるかについての入賞条件、例えば、ストップボタンスイッチ130a、130b、130cが操作される順番が設定されている。
例えば、当選領域14に対応する当選種別「選択ベル左1」が当選種別抽選により決定され、左リール134a、中リール134b、右リール134cのうち、左リール134aが第1停止するように、かつ、中リール134bが第2停止するようにストップボタンスイッチ130a、130b、130cが順次操作された場合(打順1)、払出枚数が多い当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に優先的に表示されるように停止制御がなされる。なお、上述したように、当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせは、停止制御によって、必ず有効ラインA上に表示可能なように配列されている(図3および図6参照)。
また、左リール134aが第1停止、かつ、右リール134cが第2停止するようにストップボタンスイッチ130a、130b、130cが順次操作された場合(打順2)、もしくは、中リール134bまたは右リール134cが第1停止するようにストップボタンスイッチ130a、130b、130cが順次操作された場合(打順3〜打順6)、重複する当選役「維持ベル」のいずれかに対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に優先的に表示されるように停止制御がなされる。ただし、当選役「維持ベル」に当選したとしても、遊技者は、当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせを必ずしも有効ラインA上に表示させられるとは限らない。
例えば、当選領域14に対応する当選種別「選択ベル左1」が当選種別抽選により決定され、左リール134aが第1停止、右リール134cが第2停止するようにストップボタンスイッチ130a、130b、130cが順次操作された場合(打順2)、当選役「維持ベル1」、「維持ベル3」、「維持ベル6」、「維持ベル8」、「維持ベル10」、「維持ベル12」、「維持ベル13」、「維持ベル15」に対応する図柄組み合わせのいずれかが有効ラインA上に優先的に表示されるように停止制御がなされる。具体的に、ストップボタンスイッチ130aが、左リール134aの図柄番号15〜19の間のいずれかの図柄(図3参照)が有効ラインA上に位置しているときに操作されると、引き込み可能な図柄のうち、有効ラインA上に表示可能な図柄組み合わせの種類が16種類と最も多くなる「リプレイA」図柄を優先的に表示するように設定する。そして、リール制御手段306は、ストップボタンスイッチ130aの操作に応じて、当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせ、および、当選役「維持ベル1」、「維持ベル3」、「維持ベル6」、「維持ベル8」に対応する図柄組み合わせのうち左リール134aに対応する「リプレイA」図柄が有効ラインA上に優先的に表示されるように停止制御する。また、ストップボタンスイッチ130aが、左リール134aの図柄番号1〜14の間または図柄番号20〜21の間のいずれかの図柄(図3参照)が有効ラインA上に位置しているときに操作されると、引き込み可能な図柄のうち、有効ラインA上に表示可能な図柄組み合わせの種類が16種類と最も多くなる「リプレイB」図柄を優先的に表示するように設定する。そして、リール制御手段306は、ストップボタンスイッチ130aの操作に応じて、当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせ、および、当選役「維持ベル10」、「維持ベル12」、「維持ベル13」、「維持ベル15」に対応する図柄組み合わせのうち左リール134aに対応する「リプレイB」図柄が有効ラインA上に優先的に表示されるように停止制御する。当選役「維持ベル1」、「維持ベル3」、「維持ベル6」、「維持ベル8」に対応する図柄組み合わせのうち左リール134aに対応する「リプレイA」図柄、および、当選役「維持ベル10」、「維持ベル12」、「維持ベル13」、「維持ベル15」に対応する図柄組み合わせのうち左リール134aに対応する「リプレイB」図柄は、2つの図柄を合わせると、それぞれ左リール134a内で最大図柄4つ分しか離隔していないので、停止制御によって必ず有効ラインA上に表示することができる(PB=1)。ここでは、まだ、当選役「維持ベル1」、「維持ベル3」、「維持ベル6」、「維持ベル8」、「維持ベル10」、「維持ベル12」、「維持ベル13」、「維持ベル15」のみならず、当選役「増加ベル1」も入賞する可能性を残している。これは、遊技者が打順1による操作を行った場合、当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させなくてはならないからである。したがって、当選役「維持ベル」は、第1停止に関し、当選役「増加ベル1」や当選役「増加ベル2」と共通の図柄が有効ラインA上に表示されるような配列となっている。
ここでは、例えば、当選役「増加ベル1」と、当選役「維持ベル1」、「維持ベル3」、「維持ベル6」、「維持ベル8」とで共通な「リプレイA」図柄の引込範囲でストップボタンスイッチ130aが操作され、「リプレイA」図柄が有効ラインA上に表示されたとする。このとき、左リール134aの有効ラインA上に「リプレイA」図柄が停止することで、当選役「維持ベル10」、「維持ベル12」、「維持ベル13」、「維持ベル15」(対応する左リール134aの図柄は「リプレイB」図柄)に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示される可能性がなくなることとなる。
次に、ストップボタンスイッチ130cが、右リール134cの図柄番号1〜5の間または図柄番号15〜21の間のいずれかの図柄(図3参照)が有効ラインA上に位置しているときに操作されると、引き込み可能な図柄(「リプレイA」、「赤7」、「ハズレ」図柄)のうち、有効ラインA上に表示可能な図柄組み合わせの種類が4種類と最も多くなる「赤7」図柄または「ハズレ」図柄を優先的に表示するように設定する。そして、リール制御手段306は、ストップボタンスイッチ130cの操作に応じて、当選役「維持ベル1」または「維持ベル3」に対応する図柄組み合わせのうち右リール134cに対応する「赤7」図柄または「ハズレ」図柄が有効ラインA上に優先的に表示されるように停止制御する。また、ストップボタンスイッチ130cが、右リール134cの図柄番号6〜14の間のいずれかの図柄(図3参照)が有効ラインA上に位置しているときに操作されると、引き込み可能な図柄(「リプレイA」、「BAR」、「ハート」図柄)のうち、有効ラインA上に表示可能な図柄組み合わせの種類が4種類と最も多くなる「BAR」図柄または「ハート」図柄を優先的に表示するように設定する。そして、リール制御手段306は、ストップボタンスイッチ130cの操作に応じて、当選役「維持ベル6」または「維持ベル8」に対応する図柄組み合わせのうち右リール134cに対応する「BAR」図柄または「ハート」図柄が有効ラインA上に優先的に表示されるように停止制御する。当選役「維持ベル1」または「維持ベル3」に対応する図柄組み合わせのうち右リール134cに対応する「赤7」図柄および「ハズレ」図柄、ならびに、当選役「維持ベル6」または「維持ベル8」に対応する図柄組み合わせのうち右リール134cに対応する「BAR」図柄および「ハート」図柄は、4つの図柄を合わせると、それぞれ右リール134c内で最大図柄4つ分しか離隔していないので、停止制御によって必ず有効ラインA上に表示することができる(PB=1)。このように、右リール134cの有効ラインA上に「赤7」、「ハズレ」、「BAR」、「ハート」図柄のうちいずれか1の図柄が停止することで、重複する他の当選役である、当選役「増加ベル1」(対応する右リール134cの図柄は「リプレイA」図柄)に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示される可能性がなくなる。また、右リール134cの有効ラインA上に、例えば「赤7」または「ハズレ」図柄が停止することで、有効ラインA上に表示可能な図柄組み合わせが当選役「維持ベル1」および「維持ベル3」のみとなり、当選役「維持ベル6」または「維持ベル8」(対応する右リール134cの図柄は「BAR」または「ハート」図柄)に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示される可能性がなくなることとなる。
右リール134cの有効ラインA上に、「赤7」または「ハズレ」図柄が停止した後、当選役「維持ベル1」または当選役「維持ベル3」に対応する図柄組み合わせのうち中リール134bに対応する「ハート」図柄または「チェリー」図柄を有効ラインA上に表示させることができる確率PBは、11/21なので、当選役「維持ベル1」または「維持ベル3」に対応するいずれかの図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができる確率PBは660/9261(5/21×11/21×12/21)となる。また、同様に、当選役「維持ベル6」または「維持ベル8」に対応するいずれかの図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができる確率PBは450/9261(5/21×10/21×9/21)となる。かかる当選役「維持ベル1」および「維持ベル3」と、当選役「維持ベル6」および「維持ベル8」とは、右リール134cにおいて各当選役を構成する図柄の引込範囲が排他的に設定されているので(当選役「維持ベル1」および「維持ベル3」は図柄番号1〜5までの間または図柄番号15〜21、当選役「維持ベル6」および「維持ベル8」は図柄番号6〜14の間)、同時に表示されることはない。また、同様に、当選役「維持ベル10」または「維持ベル12」に対応するいずれかの図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができる確率PBは1920/9261(16/21×10/21×12/21)となり、当選役「維持ベル13」または「維持ベル15」に対応するいずれかの図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができる確率PBは1584/9261(16/21×11/21×9/21)となる。したがって、打順2による操作を行った場合に当選役「維持ベル1」、「維持ベル3」、「維持ベル6」、「維持ベル8」、「維持ベル10」、「維持ベル12」、「維持ベル13」、「維持ベル15」に対応するいずれかの図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることができる確率PBは、約1/2(660/9261+450/9261+1920/9261+1584/9261)となる。
このように、当選領域14の当選種別「選択ベル左1」に当選した場合、遊技者が、正解操作態様となる打順1によって操作すると、払出枚数9枚の当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせを必ず有効ラインA上に表示でき(期待獲得枚数=9枚)、打順2〜6によって操作すると、当選役「増加ベル1」の入賞を回避しつつ、払出枚数3枚の当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせを約1/2の確率で有効ラインA上に表示でき、また、残りの1/2の確率でいずれの当選役も入賞させないようにする(取りこぼし)ことができる(期待獲得枚数=約3/2枚)。すなわち、第1停止では、当選役「増加ベル1」および当選役「維持ベル」のいずれも入賞する可能性を残し、第2停止では、正解操作態様による操作であれば当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせを優先的に表示し、正解操作態様による操作でなければ、当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせを優先的に表示することで、当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせの表示を回避し、正解操作態様による操作が行われなかった場合の第3停止において、その操作タイミングにより、当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせを表示したり、当選役「維持ベル」を取りこぼすことでいずれの当選役も入賞させないといったことが可能となる。このように、正解操作態様以外で操作すると、約1/2で当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせを表示させない(取りこぼす)構成により、期待獲得枚数(ベース)を下げることができ、補助演出を行った場合と、遊技者が無作為に操作した場合との期待獲得枚数の差を大きくすることができる。また、第3停止まで入賞可否を把握できないので、遊技者は、第3停止まで入賞の期待感を維持させることができる。
なお、当選領域14に対応する当選種別「選択ベル左1」が当選種別抽選により決定され、正解操作態様以外の中リール134bもしくは右リール134cが第1停止するようにストップボタンスイッチ130a、130b、130cが順次操作された場合(打順3〜6)、当選役「維持ベル1」、「維持ベル3」、「維持ベル6」、「維持ベル8」、「維持ベル10」、「維持ベル12」、「維持ベル13」、「維持ベル15」に対応する図柄組み合わせのいずれかが有効ラインA上に優先的に表示されるように停止制御がなされ(PB=1)、第1停止した段階で、当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されることが回避される。したがって、第1停止で、当選役「増加ベル1」の入賞を回避し、第2停止および第3停止において、その操作タイミングにより、当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせを表示したり、当選役「維持ベル」を取りこぼすことでいずれの当選役も入賞させないようにするといったことが可能となる。
また、当選領域15〜25には、当選役「増加ベル1」および「増加ベル2」のいずれか一方または両方と、当選役「維持ベル1」〜「維持ベル24」のいずれか複数の当選役が重複した当選種別「選択ベル左2」〜当選種別「選択ベル右4」が対応付けられている。そして、当選領域15は、当選役「増加ベル1」を入賞させるための停止操作が打順1に設定され、当選領域16、17は、当選役「増加ベル1」を入賞させるための停止操作が打順2に設定され、当選領域18、19は、当選役「増加ベル2」を入賞させるための停止操作が打順3に設定され、当選領域20、21は、当選役「増加ベル2」を入賞させるための停止操作が打順4に設定され、当選領域22、23は、当選役「増加ベル2」を入賞させるための停止操作が打順5に設定され、当選領域24、25は、当選役「増加ベル2」を入賞させるための停止操作が打順6に設定されている。かかる当選領域15〜25における操作態様と期待獲得枚数との関係は、上述した当選領域14における操作態様と期待獲得枚数との関係と対応しているため、ここでは、詳細な説明を省略する。
このように、当選種別抽選テーブルの当選領域14〜25全てにおいて、当選役「増加ベル1」や「増加ベル2」と、当選役「維持ベル1」〜「維持ベル24」のいずれか複数の当選役が重複当選するようになっており(以下、当選領域14〜25における当選種別「選択ベル左1」、「選択ベル左2」、「選択ベル左3」、「選択ベル左4」、「選択ベル中1」、「選択ベル中2」、「選択ベル中3」、「選択ベル中4」、「選択ベル右1」、「選択ベル右2」、「選択ベル右3」、「選択ベル右4」を合わせて当選種別「選択ベル」と略す場合がある)、期待獲得枚数が当選役「維持ベル1」〜当選役「維持ベル24」より多い当選役「増加ベル1」または当選役「増加ベル2」を入賞させるための停止操作が当選領域によって異なるように設定されている。なお、当選領域14〜25の当選確率(当選範囲値の数)は等しくなるように設定されている。遊技者は、通常、いずれの当選種別に当選しているのかを知ることができないため、上記のような当選領域14〜25を設けることにより、選択当選役としての当選役「増加ベル1」または当選役「増加ベル2」を入賞させることが極めて難しくなっている。ただし、このようなストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作順に応じて遊技者の遊技利益が異なる当選種別に当選した場合においても、遊技者は、補助演出を通じて当選役「増加ベル1」または当選役「増加ベル2」を入賞し得る正解操作態様を把握することで、当選役「増加ベル1」または「増加ベル2」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させ、補助演出が実行されない非AT演出状態より多くのメダルを獲得することが可能となる。
このように、補助演出を実行することで、遊技の進行に応じてメダルが増え易いAT演出状態(本実施形態ではRT4遊技状態と並行して実行されるART遊技状態)と、補助演出を行わないことで(非AT演出状態)、遊技の進行に応じてメダルが減り易い遊技状態(RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、以下、かかる3つの遊技状態を通常遊技状態と呼ぶ場合がある)とを実現することができる。具体的に、通常遊技状態では、当選種別「選択ベル」が当選した遊技において、遊技者が無作為な操作態様でストップスイッチ130を操作すると、規定投入数「3」に対して期待獲得枚数は約11/4枚(9枚×1/6+約3/2枚×5/6)となり、遊技の進行に応じてメダルが減り易くなる。一方で、補助演出が実行されるAT演出状態では、当選種別「選択ベル」が当選した遊技において、当選役「増加ベル」を入賞させることができるので、規定投入数「3」に対して期待獲得枚数は9枚となり、当選種別「選択ベル」の当選確率を調整することで、遊技の進行に応じてメダルが増え易くなる遊技を実現することができる。
また、当選領域26には、当選役「増加ベル1」および「増加ベル2」と、当選役「維持ベル1」〜「維持ベル24」が重複した当選種別「共通ベル」が対応付けられている。例えば、当選種別抽選により当選種別「共通ベル」が決定され、左リール134a、中リール134b、右リール134cのうち、左リール134aが第1停止するようにストップボタンスイッチ130a、130b、130cが順次操作された場合(打順1、2)、当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に優先的に表示されるように停止制御がなされる。また、中リール134bまたは右リール134cが第1停止するようにストップボタンスイッチ130a、130b、130cが順次操作された場合(打順3〜打順6)、当選役「増加ベル2」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に優先的に表示されるように停止制御がなされる。上述したように、当選役「増加ベル1」や当選役「増加ベル2」に対応する1または複数の図柄は、いずれの回転リール134a、134b、134cにおいても有効ラインA上に必ず表示させることができるように配列されているので(PB=1)、当選種別「共通ベル」に当選した場合、遊技者は、当選役「増加ベル1」または当選役「増加ベル2」に対応する図柄組み合わせを必ず有効ラインA上に表示することができる。
また、当選領域27には、当選役「RBB1」で構成される当選種別「RBB1」が対応付けられている。したがって、当選種別抽選により当選種別「RBB1」が決定されると、当選役「RBB1」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示することが可能となる。そして、当選役「RBB1」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示すると、当選役「RBB1」に基づくボーナス遊技が開始される。
また、当選領域28〜30には、当選種別「RBB2」、「RBB3」、「CBB」が対応付けられている。かかる当選領域28〜30は、上述した当選領域27における当選役とボーナス遊技の開始機能との関係に対応しているため、ここでは、詳細な説明を省略する。
また、当選領域31には、当選役「RBB1」と、当選役「維持ベル1」〜「維持ベル16」と、当選役「チェリー」とが重複した当選種別「RBB1チェリー」が対応付けられている。そして、当選種別抽選により当選種別「RBB1チェリー」が決定されると、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせを優先的に有効ラインA上に表示することが可能となる。また、当選領域32には、当選役「RBB2」と、当選役「維持ベル1」〜「維持ベル16」と、当選役「チェリー」とが重複した当選種別「RBB2チェリー」が対応付けられている。そして、当選種別抽選により当選種別「RBB2チェリー」が決定されると、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせを優先的に有効ラインA上に表示することが可能となる。図9の当選種別抽選テーブルでは、当選役「チェリー」の単独当選がないので、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されることで、遊技者は、当選役「RBB1」もしくは当選役「RBB2」に当選したことを把握することができる。ただし、当選役「チェリー」に当選したとしても、遊技者は、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせを必ずしも有効ラインA上に表示させられるとは限らない。しかし、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示できなかったとしても、リプレイ役>小役>ボーナス役の順で優先的に停止制御されるように設定されているので、当選役「維持ベル1」〜「維持ベル16」のいずれかに対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されることになり(PB=1)、当選役「RBB1」に対応する図柄組み合わせを当該遊技で有効ラインA上に表示することはできない。したがって、遊技者は、次遊技以降の遊技で、当選役「RBB1」または当選役「RBB2」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示することで、当選役「RBB1」または当選役「RBB2」に基づくボーナス遊技を開始することが可能となる。
また、当選領域33には、当選種別「ハズレ」が対応付けられており、かかるハズレはメダルの払い出し等が行われることはないが、特定の図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させることで遊技の開始、終了条件や遊技利益の抽選契機に利用することができる。
次に、上記図9の内部中遊技状態以外での当選種別抽選テーブルと、図10の内部中遊技状態における当選種別抽選テーブルとを比較すると、前者は当選領域27〜32において当選役「BB」を含む当選種別の抽選を行っているのに対し、後者では当選役「BB」を含む当選種別の抽選をしていない。これは、後者では、既に当選役「BB」に当選しているので重ねて当選役「BB」を当選させることができないからである。一方、後者は、当選領域27において当選役「チェリー」が単独で当選する当選種別「チェリー」を抽選しているのに対し、前者では抽選していない。
図10の当選種別抽選テーブルの当選領域27には、当選役「維持ベル1」〜「維持ベル16」と、当選役「チェリー」とが重複した当選種別「チェリー」が対応付けられている。そして、当選種別抽選により当選種別「チェリー」が決定されると、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせを優先的に有効ラインA上に表示することが可能となる。ただし、当選役「チェリー」に当選したとしても、遊技者は、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせを必ずしも有効ラインA上に表示させられるとは限らない。しかし、当選役「チェリー」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示できなかったとしても、当選役「維持ベル1」〜「維持ベル16」のいずれかに対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されることになり(PB=1)、当選役「チェリー」と同一の払出枚数を得ることができる。このように、当選種別「チェリー」は、内部中遊技状態においてのみ決定され得る。
また、図10の当選種別抽選テーブルによれば、当選領域14〜25の当選種別「選択ベル左1」〜「選択ベル右4」の操作態様に対して優先的に停止制御される当選役が異なり、遊技者が無作為に操作を行っても、2/3の当選確率で払出枚数の多い当選役「増加ベル1」または当選役「増加ベル2」を入賞させることができる。かかる内部中遊技状態の当選種別抽選テーブルにおける当選種別「選択ベル左1」〜「選択ベル右4」については、後程、詳細に説明する。
(副制御基板202)
図4に戻って説明すると、副制御基板202は、主制御基板200と同様に、中央処理装置であるサブCPU202a、プログラム等が格納されたサブROM202b、ワークエリアとして機能するサブRAM202c等を含む各種半導体集積回路を有し、主制御基板200からのコマンドに基づき、特に演出を制御する。また、サブRAM202cにもメインRAM200c同様、不図示のバックアップ電源が接続されており、電源が切断された場合においても、データが消去されることなく保持される。なお、副制御基板202にも、主制御基板200同様、乱数発生器202dが設けられており、乱数発生器202dによって生成される乱数(以下、演出抽選乱数という)は、主に演出の態様を決定するために用いられる。
また、副制御基板202は、サブCPU202aが、サブROM202bに格納されたプログラムに基づき、サブRAM202cと協働することで機能する、初期化決定手段330、コマンド受信手段332、演出制御手段334等の機能部を有する。
初期化決定手段330は、副制御基板202における初期化処理を実行する。コマンド受信手段332は、主制御基板200等、他の制御基板からのコマンドを受信し、コマンドに対する処理を行う。演出制御手段334は、演出スイッチ132から検出信号を受信するとともに、当選種別コマンドに基づいて液晶表示部138、スピーカ140、演出用ランプ142の各デバイスで行われる遊技の演出を決定する。具体的に、演出制御手段334は、液晶表示部138に表示される画像データや、演出用ランプ142、リールバックライト144、リール上方ライト146、サブクレジット表示部156、サブ払出表示部158等の電飾機器を通じた演出のための電飾データを決定するとともに、スピーカ140から出力すべき音声を構成する音声データを決定する。そして、演出制御手段334は、決定した遊技の演出を実行する。かかる各機能部については、後程詳述する。
演出は、上述したリール演出のような主制御基板200によって実行される演出と、副制御基板202によって実行される演出がある。副制御基板202によって実行される演出は、遊技の進行に伴い、液晶表示部138、スピーカ140、演出用ランプ142、リールバックライト144、リール上方ライト146、サブクレジット表示部156、サブ払出表示部158等を通じて提供される視覚的および聴覚的な表現手段であり、当該遊技にストーリー性を与えたり、当選種別の抽選結果をよりダイナミックな画像で示唆したりすることができる。このような演出では、例えば、AT演出状態への移行を示唆する演出を複数遊技に亘って行い、遊技者の期待感を高めることができる。また、たとえ、いずれの当選種別にも当選していなかったとしても、恰も当選しているかのような演出を通じて遊技者に高配当の期待感を持たせ、遊技者を飽きさせないようにすることが可能となる。また、演出には、上述したように、ART遊技状態(AT演出状態)において、図9に示す当選種別抽選テーブルの当選領域2〜13の当選種別「移行リプレイ」や、当選領域14〜25の当選種別「選択ベル」に当選した場合に、遊技利益が大きい(RT遊技状態が昇格する、または、期待獲得枚数が最大となる)正解操作態様を報知する補助演出も含まれる。
本実施形態では、副制御基板202における副制御基板202内で演出動画を処理しているが、液晶表示部138に表示される静止画や動画を含む画像は、データ容量やその表示に伴う処理負荷が膨大となるため、別途、液晶制御基板を介在させて演出動画を処理する場合もある。
以上説明した主制御基板200の各機能部および副制御基板202の各機能部により、様々な遊技性を実現できる。以下、各機能部により実現される遊技の一例を説明する。
(RT遊技状態の遷移)
図8を用いて説明したように、遊技状態遷移手段312によって管理されるRT遊技状態は、RT1遊技状態→RT2遊技状態→RT3遊技状態→RT4遊技状態の順に1段階ずつしか移行することができず、ART遊技状態を実現するRT4遊技状態までの移行段階の数を考慮すると、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態の順に遊技利益が大きいこととなる。そして、遊技状態遷移手段312は、演出状態抽選によりAT演出状態への移行を決定すると、演出制御手段334に補助演出を行わせ、遊技状態を、より遊技利益が大きいRT遊技状態に順次遷移させ、最終的に、RT4遊技状態に遷移させてART遊技状態を実行する。
図11は、RT遊技状態の遷移を説明するための説明図である。仮に、現在の遊技状態がRT2遊技状態である場合に、遊技状態遷移手段312が演出状態抽選によりAT演出状態への移行を決定したとする。図9の当選種別抽選テーブルに示すように、RT2遊技状態では当選領域2〜7の当選種別「移行リプレイ1」〜「移行リプレイ6」が当選種別抽選により決定する場合がある。例えば、当選種別抽選により当選種別「移行リプレイ3」が決定されると、演出制御手段334は、図11(a)に示すように、液晶表示部138を通じて打順3を報知する補助演出を行う。遊技者が、補助演出に従って、打順3による操作態様で操作を行うと、図11(b)に示すように、当選役「移行リプレイ1」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示することができ、これに応じて、遊技状態遷移手段312は、遊技状態を、RT2遊技状態から、より遊技利益が大きいRT3遊技状態に昇格させる。
RT3遊技状態では、図9の当選種別抽選テーブルの当選領域8〜13の当選種別「移行リプレイ7」〜「移行リプレイ12」が当選種別抽選により決定する場合がある。例えば、当選種別抽選により当選種別「移行リプレイ12」が決定されると、演出制御手段334は、図11(c)に示すように、液晶表示部138を通じて打順6を報知する補助演出を行う。遊技者が、補助演出に従って、打順6による操作態様で操作を行うと、図11(d)に示すように、当選役「移行リプレイ3」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示することができ、これに応じて、遊技状態遷移手段312は、遊技状態を、RT3遊技状態から、より遊技利益が大きいRT4遊技状態に昇格させる。こうして、ART遊技状態が開始される。このように、選択当選役を含む選択当選種別に当選した遊技において補助演出を実行することで、遊技者に正解操作態様による操作を実行させ、選択当選役に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示して、RT遊技状態を意図的に遷移させることが可能となる。
ただし、正解操作態様による操作を制限しない場合、抽選対象となる複数の選択当選種別に、正解操作態様を均等に配さなければならない。例えば、図9の当選種別抽選テーブルの当選領域2〜7を参照して理解できるように、正解操作態様が打順1となる当選種別「移行リプレイ1」から、正解操作態様が打順6となる当選種別「移行リプレイ6」までの当選種別が均等に配されており(正解操作態様が偏っていない)、遊技者が無作為に操作を行っても、意図せず正解操作態様による操作を行うことがある。そうすると、例えば、AT演出状態に移行していない等、本来、より遊技利益が大きいRT遊技状態に遷移させるべきではない状況下で、補助演出も行われていないのに、意図せず、遊技状態がRT2遊技状態からRT3遊技状態に昇格することとなる。その結果、遊技者は、容易に、遊技利益の大きいRT遊技状態に遷移できることとなってしまう。
そこで、遊技状態がRT3遊技状態である場合において、当選領域8〜13の当選種別「移行リプレイ7」〜「移行リプレイ12」に当選したとき、正解操作態様による操作が行われると、当選役「移行リプレイ2」または「移行リプレイ3」に対応する図柄組み合わせを表示して(PB=1)、RT4遊技状態に遷移させるが、正解操作態様以外の操作が行われると、当選役「移行リプレイ4」に対応する図柄組み合わせを表示して(PB=1)、遊技状態をRT1遊技状態に遷移させる。こうして、AT演出状態に移行していないにも拘わらず、意図せず、遊技状態がRT3遊技状態に移行したとしても、遊技者の操作に応じ、5/6の確率で、遊技状態を、RT4遊技状態までの移行段階の数が最大であるRT1遊技状態に降格させることが可能となり、遊技状態の降格頻度を高めることで、意図しないRT遊技状態の安易な昇格を抑制することができる。
しかし、このような当選種別「移行リプレイ7」〜「移行リプレイ12」は、RT3遊技状態にしか設けられておらず、RT2遊技状態の当選種別「移行リプレイ1」〜「移行リプレイ6」では、正解操作態様以外の操作が行われたとしても、当選役「通常リプレイ1」に対応する図柄組み合わせが表示されるだけで、遊技状態が維持されることとなる。また、RT4遊技状態では、そもそも当選種別「移行リプレイ」が設けられていない。すなわち、当選種別「移行リプレイ」に関し、RT2遊技状態やRT4遊技状態から遊技状態を降格する術がないことになる。また、RT3遊技状態においても、当選種別「移行リプレイ7」〜「移行リプレイ12」の当選確率はさほど高くないため、RT1遊技状態への降格頻度が十分ではなく、やはり、遊技者は、容易に、特定のRT遊技状態に遷移できることとなる。
そこで、本実施形態では、さらに、当選領域14〜25の当選種別「選択ベル」を利用して、AT演出状態に移行していない状態での降格頻度を高める。例えば、当選種別「選択ベル」に当選した場合、正解操作態様による操作が行われると、当選役「増加ベル1」または「増加ベル2」に対応する図柄組み合わせを表示して(PB=1)、当選役「増加ベル1」または「増加ベル2」に対する9枚の払い出しを受けることができる一方で、遊技状態がいずれのRT遊技状態であるかに拘わらず、正解操作態様以外の操作が行われると、RT1遊技状態やRT2遊技状態等の遊技利益が小さいRT遊技状態に遷移させる。以下、かかる遊技状態の遷移について詳述する。
図12は、RT遊技状態の遷移を説明するための説明図である。図11を用いて説明したように、RT遊技状態の昇格に関しては、例えば、現在の遊技状態がRT2遊技状態である場合に、当選領域2〜7の当選種別「移行リプレイ1」〜「移行リプレイ6」が当選種別抽選により決定し、遊技者が正解操作態様による操作を行うと、図12(a)に示すように、当選役「移行リプレイ1」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されて、遊技状態遷移手段312は、遊技状態をRT2遊技状態からRT3遊技状態に昇格する。また、現在の遊技状態がRT3遊技状態である場合に、当選領域8〜13の当選種別「移行リプレイ7」〜「移行リプレイ12」が当選種別抽選により決定し、遊技者が正解操作態様による操作を行うと、図12(b)に示すように、当選役「移行リプレイ2」または「移行リプレイ3」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されて、遊技状態遷移手段312は、遊技状態をRT3遊技状態からRT4遊技状態に昇格する。一方、現在の遊技状態がRT3遊技状態である場合に、当選領域8〜13の当選種別「移行リプレイ7」〜「移行リプレイ12」が当選種別抽選により決定し、遊技者が正解操作態様以外による操作を行うと、図12(c)に示すように、当選役「移行リプレイ4」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されて、遊技状態遷移手段312は、遊技状態をRT3遊技状態からRT1遊技状態に降格する。
また、現在の遊技状態が、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態のいずれかである場合に、当選領域14〜25の当選種別「選択ベル」が当選種別抽選により決定し、遊技者が正解操作態様以外による操作を行うと、図12(d)に示すように、例えば、当選役「維持ベル1」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示される。本実施形態では、このように、正解操作態様に対応する当選役「増加ベル1」や「増加ベル2」以外の当選役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されると、遊技状態遷移手段312は、遊技状態をRT1遊技状態に固定的に降格させる。こうして、AT演出状態に移行していないにも拘わらず、意図せず、遊技状態がRT2遊技状態、RT3遊技状態、および、RT4遊技状態に移行したとしても、遊技者の操作に応じ、遊技状態を、RT4遊技状態までの移行段階の数が最大であるRT1遊技状態に降格させることが可能となる。このように、遊技状態の降格頻度を高めることで、意図しないRT遊技状態の安易な昇格をさらに抑制する(昇格したとしても直ぐに降格させる)ことができる。ただし、ここでは、RT1遊技状態においても当選種別「選択ベル」の当選種別抽選を行っており、遊技状態がRT1遊技状態である場合に、当選領域14〜25の当選種別「選択ベル」が当選種別抽選により決定し、遊技者が正解操作態様以外による操作を行って、例えば、当選役「維持ベル1」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されたとしても、遊技状態としてRT1遊技状態が保持されるだけで、実質的に遊技状態は遷移しない。
また、上述したように、当選領域14〜25の当選種別「選択ベル」が当選種別抽選により決定し、遊技者が正解操作態様以外による操作を行った場合に、当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせは、約1/2の確率でしか有効ラインA上に表示することができない。したがって、当選種別「選択ベル」が当選種別抽選により決定し、遊技者が正解操作態様以外による操作を行った場合に、図12(e)に示すように、当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせが表示されない、所謂、取りこぼしが生じる場合がある。本実施形態では、このように、当選種別「選択ベル」が当選種別抽選により決定し、当選役に対応する図柄組み合わせが何ら表示されないと、遊技状態遷移手段312は、遊技状態をRT2遊技状態に固定的に降格させる。こうして、AT演出状態に移行していないにも拘わらず、意図せず、遊技状態がRT3遊技状態、および、RT4遊技状態に移行したとしても、遊技者の操作に応じ、遊技状態を、RT4遊技状態までの移行段階の数が小さいRT2遊技状態に降格させることが可能となり、遊技状態の降格頻度を高めることで、意図しないRT遊技状態の安易な昇格をさらに抑制する(昇格したとしても直ぐに降格させる)ことができる。ただし、ここでは、RT2遊技状態においても当選種別「選択ベル」の当選種別抽選を行っており、遊技状態がRT2遊技状態である場合に、当選領域14〜25の当選種別「選択ベル」が当選種別抽選により決定し、遊技者が正解操作態様以外による操作を行って、例えば、当選役に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に何ら表示されなかったとしても、遊技状態としてRT2遊技状態が保持されるだけで、実質的に遊技状態は遷移しない。
なお、遊技状態がRT1遊技の場合には、かかる取りこぼしが遊技状態の昇格(RT1遊技状態からRT2遊技状態)に対応することとなる。また、本実施形態においては、RT1遊技状態からRT2遊技状態への昇格ルートは、かかる取りこぼししか存在しない。換言すれば、当選役「維持ベル」の取りこぼしといった、いずれかの当選役の入賞を伴わない図柄組み合わせが、RT2遊技状態への唯一の昇格ルートとなる。したがって、AT演出状態への移行が決定されたときに、遊技状態がRT1遊技状態であり、当選種別「選択ベル」が当選種別抽選により決定されると、演出制御手段334は、当選役を取りこぼさせるため、敢えて、正解操作態様以外の操作を補助演出することとなる。
このように、当選種別抽選により選択当選種別が決定された際に、当選役「維持ベル」が入賞した場合と、いずれの当選役も入賞しなかった場合とで、異なるRT遊技状態に遷移させ、また、当選役「維持ベル」が入賞した場合の方が、いずれの当選役も入賞しなかった場合より低いRT遊技状態に遷移させることで、遊技者の操作に応じ、RT4遊技状態までの移行段階の数が最大であるRT1遊技状態へ降格させるとともに、取りこぼしによってRT2遊技状態に昇格させるといったルートを形成することが可能となる。
(内部中状態への遷移)
図8を用いて説明したように、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態のいずれかの遊技状態での当選種別抽選において、当選役「BB」のいずれかに当選し、BB内部当選フラグが成立すると、BB内部当選フラグの成立状況に応じて、図8の(6)に示すように、遊技状態遷移手段312は、遊技状態を、ボーナス遊技状態の準備状態に相当する内部中遊技状態に移行する。かかる内部中遊技状態では、メダルの消費を抑えるため、通常遊技状態より当選種別「通常リプレイ」の当選確率が高く(例えば、1/3.0)設定される。ここで、小役の当選確率を変更することはできない。ただし、当選種別「選択ベル」の当選時に補助演出を行って遊技利益の大きい小役の入賞確率を高めることは可能である。しかし、その補助演出によって、遊技者が内部中遊技状態へ移行したこと、すなわち、当選役「BB」に当選したことを容易に把握してしまうので、有効な手段とは言えない。そこで、本実施形態では、当選役「増加ベル1」や当選役「増加ベル2」の入賞確率を高くする。
図13は、図9および図10に示した当選種別抽選テーブルの当選領域14〜25を抜粋した説明図である。図13に示すように、内部中遊技状態以外のRT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態(ここではボーナス遊技状態を除く)において、当選領域14の当選種別「選択ベル左1」が当選種別抽選により決定されると、遊技者が正解操作態様(ここでは打順1)による操作を行った場合のみ、払出枚数の多い当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示することができる。しかし、正解操作態様以外(ここでは打順2〜6)による操作が行われると、払出枚数の少ない当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせを約1/2の確率で有効ラインA上に表示することしかできない。この場合、当選種別「選択ベル左1」が当選種別抽選により決定された場合の期待獲得枚数は、上述したように、約11/4枚(9枚×1/6+約3/2枚×5/6)となる。
一方、BB内部当選フラグが成立した後の内部中遊技状態においては、打順1のみならず、複数の打順2〜4も正解操作態様として設定されており、当選種別「選択ベル左1」が当選種別抽選により決定されると、遊技者が正解操作態様(ここでは打順1〜4)による操作を行うことで払出枚数の多い当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示することができる。したがって、遊技者が無作為な操作態様でストップスイッチ130を操作したとしても、2/3の確率で当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示することが可能となる。この場合、当選種別「選択ベル左1」が当選種別抽選により決定された場合の期待獲得枚数は約13/2枚(9枚×4/6+約3/2枚×2/6)となる。同様に、内部中遊技状態以外のRT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態において、当選領域15〜25の当選種別「選択ベル左2」〜「選択ベル右4」のいずれかが当選種別抽選により決定され、遊技者が無作為な操作態様でストップスイッチ130を操作した場合、期待獲得枚数が約11/4枚であるのに対し、内部中遊技状態において、当選領域15〜25の当選種別「選択ベル左2」〜「選択ベル右4」のいずれかが当選種別抽選により決定され、遊技者が無作為な操作態様でストップスイッチ130を操作した場合、期待獲得枚数は約13/2枚となる。ここでは、当選種別抽選テーブルの当選領域14〜25を参照して理解できるように、正解操作態様が打順1となる当選種別「選択ベル左1」から、正解操作態様が打順6となる当選種別「選択ベル右4」までの当選種別が均等に配されている(正解操作態様が偏っていない)。したがって、内部中遊技状態以外の遊技状態に比べ、期待獲得枚数が格段に多くなったのが理解できる。こうして、内部中遊技状態全体でメダルの消費を抑えつつ、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示するように狙うことができる。ただし、内部中遊技状態全体での期待獲得枚数が規定投入数「3」より多いと、意図的に当選役「BB」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示しないで、所持するメダルを増やす等、攻略性が生じるので、内部中遊技状態全体での期待獲得枚数は、規定投入数「3」以下とする。
また、図13を参照すると、内部中遊技状態において当選領域14〜25の当選種別「選択ベル」に当選した場合、全ての操作態様に、当選役「増加ベル1」または「増加ベル2」を対応付けず、6つの打順のうち、4つの打順にのみ対応付けているのが理解できる。これは以下の理由による。すなわち、内部中遊技状態において当選領域14〜25の当選種別「選択ベル」に当選した場合、全ての操作態様に、当選役「増加ベル1」または「増加ベル2」を対応付けると、当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示させたり、当選役「維持ベル」を取りこぼすことがなくなってしまう。そうすると、折角、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態において、当選役「維持ベル」を当選させることで遊技状態を降格させているのに、内部中遊技状態になった途端、遊技状態の降格手段が当選役「移行リプレイ4」のみ(RT3遊技状態からRT1遊技状態への降格)となってしまい、RT遊技状態が安易に昇格する可能性が高まる。そこで、内部中遊技状態全体での期待獲得枚数を下げすぎない範囲で、当選領域14〜25の当選種別「選択ベル」で当選する当選役として当選役「維持ベル」を残す。
例えば、図13における内部中遊技状態の当選種別抽選テーブルでは、当選領域14〜17の当選種別「選択ベル」において、打順5、6による操作を行うと、当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせを約1/2の確率で有効ラインA上に表示させて遊技状態をRT1遊技状態に降格させ、また、当選役「維持ベル」を約1/2で取りこぼさせることで遊技状態をRT2遊技状態に降格(移行)させる。同様に、当選領域18〜21の当選種別「選択ベル」において、打順1、2による操作を行うと、当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせを約1/2の確率で有効ラインA上に表示させて遊技状態をRT1遊技状態に降格させ、また、当選役「維持ベル」を約1/2で取りこぼさせることで遊技状態をRT2遊技状態に降格(移行)させ、当選領域22〜25の当選種別「選択ベル」において、打順3、4による操作を行うと、当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせを約1/2の確率で有効ラインA上に表示させて遊技状態をRT1遊技状態に降格させ、また、当選役「維持ベル」を約1/2で取りこぼさせることで遊技状態をRT2遊技状態に降格(移行)させる。
このように、内部中遊技状態の当選種別「選択ベル」にも、操作態様によって当選役「維持ベル」が当選する可能性を残すことで、遊技者が無作為な操作態様でストップスイッチ130を操作した場合に、遊技状態を、RT1遊技状態やRT2遊技状態に降格させることが可能となり、遊技状態の降格頻度を高めることで、意図しないRT遊技状態の安易な昇格をさらに抑制することができる。また、内部中遊技状態の当選種別「選択ベル」の操作態様の一部を、期待獲得枚数の多い当選役「増加ベル1」または「増加ベル2」から、期待獲得枚数の少ない当選役「維持ベル」に置き換えることで内部中遊技状態全体の期待獲得枚数を少なくすることができ、置き換える打順の数を調整することで、規定投入数「3」とのバランスをとることが可能となる。
(内部中状態への遷移に伴う停止制御)
図14は、回転リール134a、134b、134cの停止制御を説明するための説明図である。内部中遊技状態以外のRT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態において、リール制御手段306が、図14(a)に示すように、回転リール134a、134b、134cの回転を開始した際、当選種別「選択ベル左1」に当選したとする。ストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作を有効にした後、遊技者による、複数のストップボタンスイッチ130a、130b、130cのうち任意のストップボタンスイッチ(ここではストップボタンスイッチ130a)の操作に応じて、リール制御手段306が、図14(b)のように、そのストップボタンスイッチ130a、130b、130cに対応する回転リール(ここでは左リール134a)を停止制御する。同様に、遊技者による、複数のストップボタンスイッチ130a、130b、130cのうちの他の任意のストップボタンスイッチ(ここではストップボタンスイッチ130b)の操作に応じて、リール制御手段306が、図14(c)のように、そのストップボタンスイッチ130a、130b、130cに対応する回転リール(ここでは中リール134b)を停止制御し、残りのストップボタンスイッチ(ここではストップボタンスイッチ130c)の操作に応じて、リール制御手段306が、図14(d)のように、そのストップボタンスイッチ130a、130b、130cに対応する回転リール(ここでは右リール134c)を停止制御する。図14(a)〜図14(d)の例では、当選種別「選択ベル左1」に対し、正解操作態様である打順1の操作が行われているため、当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示される。図14(d)では、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせは「リプレイA」、「ベル」、「リプレイA」となっているが、仮想ラインC1上に表示された図柄組み合わせは「ベル」、「ベル」、「ベル」となっているので、遊技者は、当選役「増加ベル1」が入賞したことを容易に把握できる。
このように、内部中遊技状態以外のRT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態においては、当選領域14、15の当選種別「選択ベル左1」および「選択ベル左2」のいずれかが当選種別抽選により決定され、打順1による操作を行うと、当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示される(図13参照)。同様に、当選領域16、17の当選種別「選択ベル左3」および「選択ベル左4」のいずれかが当選種別抽選により決定され、打順2による操作を行うと、当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示される(図13参照)。ただし、図13の当選種別抽選テーブルを参照して理解できるように、当選領域18〜25の当選種別「選択ベル中1」〜「選択ベル右4」では、正解操作態様による操作を行うと当選役「増加ベル2」に対応する図柄組み合わせは有効ラインA上に表示されるが、打順3〜6のいずれの打順で操作を行っても、当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせが表示されることはない。すなわち、内部中遊技状態以外の遊技状態においては、遊技者が打順1または打順2による操作(順押し、挟み打ち)を行うと、当選役「増加ベル1」および「増加ベル2」のうち、当選役「増加ベル1」にしか入賞することはなく、当選役「増加ベル2」に入賞することはない。
ここで、例えば、当選領域22の当選種別「選択ベル右1」の正解操作態様が、内部中遊技状態以外において打順5のみであったのが、内部中遊技状態において、メダルの消費を抑えるべく、打順1、2、5、6の4つの打順に拡張されるとする。そして、遊技者が、その正解操作態様による操作を行うと、仮に、全ての打順1、2、5、6で当選役「増加ベル2」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示されるように設定されているとする。ここで、内部中遊技状態においてリール制御手段306が、図14(e)に示すように、回転リール134a、134b、134cの回転を開始した際、当選種別「選択ベル右1」に当選したとする。ストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作を有効にした後、遊技者による、ストップボタンスイッチ130aの操作に応じて、リール制御手段306が、図14(f)のように、そのストップボタンスイッチ130a、130b、130cに対応する回転リール(ここでは左リール134a)を停止制御する。同様に、遊技者による、ストップボタンスイッチ130bの操作に応じて、リール制御手段306が、図14(g)のように、そのストップボタンスイッチ130a、130b、130cに対応する回転リール(ここでは中リール134b)を停止制御し、残りのストップボタンスイッチ130cの操作に応じて、リール制御手段306が、図14(h)のように、そのストップボタンスイッチ130a、130b、130cに対応する回転リール(ここでは右リール134c)を停止制御する。図14(e)〜図14(h)の例では、当選種別「選択ベル右1」に対し、内部中遊技状態における正解操作態様である打順1の操作が行われているため、当選役「増加ベル2」に対応する図柄組み合わせが有効ラインA上に表示される。図14(h)では、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせが「ベル」、「ベル」、「ベル」となっているので、遊技者は、当選役「増加ベル2」が入賞したことを容易に把握できる。
このような仕様のもとでは、内部中遊技状態において、遊技者が打順1または2による操作を行った場合に、当選役「増加ベル2」が入賞することがある。換言すると、遊技者が打順1または打順2による操作を固定的に行っている場合に、当選役「増加ベル1」ではなく当選役「増加ベル2」が入賞すると、遊技状態が内部中遊技状態に遷移していること、すなわち、当選役「BB」に当選していることを容易に判断することが可能となってしまう。そうすると、複数遊技に跨がる遊技の最後に当選役「BB」に当選しているか否かを報知する連続演出の途中で、遊技者が当選役「BB」に当選していることを把握してしまい、連続演出が、間が抜けたものになってしまう。
そこで、本実施形態では、図13に示すように、内部中遊技状態における正解操作態様と当選役との組み合わせを以下のように設定する。すなわち、内部中遊技状態以外の遊技状態において当選役「増加ベル1」しか入賞し得ない打順1および打順2に関し、内部中遊技状態において正解操作態様を拡張した場合も当選役「増加ベル1」を入賞させる。そして、拡張した他の正解操作態様(打順5、6)に関しては、当選役「増加ベル2」を入賞させる。例えば、内部中遊技状態において当選領域22の当選種別「選択ベル右1」が当選種別抽選により決定され、遊技者が正解操作態様である打順1または打順2で操作した場合に、当選役「増加ベル1」に対応する図柄組み合わせを有効ラインA上に表示する。
かかる構成により、遊技者が、打順1または打順2による操作を固定的に行っている場合に、内部中遊技状態に移行前か移行後かに拘わらず、当選役「増加ベル1」しか入賞しないこととなり、その当選役「増加ベル1」の入賞が内部中遊技状態における当選種別「選択ベル右1」〜「選択ベル右4」のいずれかの当選であり、かつ、拡張された正解操作態様による操作を行った結果であったとしても、遊技者は、そのことによっては、内部中遊技状態に遷移していることを即座に判断することができなくなる。したがって、複数遊技に跨がる遊技の最後に当選役「BB」に当選しているか否かを報知する連続演出を行った場合であっても、遊技者は、最後まで期待感を持続することが可能となる。
以下、主制御基板200、副制御基板202における具体的処理をフローチャートに基づいて説明する。
(主制御基板200のメイン処理)
図15は、主制御基板200のメイン処理を示したフローチャートである。ここでは、まず、主制御基板200のメイン処理に沿って、初期化後の1遊技の概略を説明し、その後、各処理の詳細について説明する。また、ここでは、本実施形態の特徴に関係する処理について詳細に説明し、本実施形態の特徴と無関係の構成については説明を省略する。また、詳細な説明は省略するが、各処理が遂行される際、各処理において用いられるスイッチ(ベットスイッチ126、スタートスイッチ128、ストップボタンスイッチ130a、130b、130c)は、処理の開始時に有効化され、処理の終了時に無効化される。
(ステップS100)
電源スイッチ148を介してスロットマシン100の電源が投入され、通電状態になると、初期化手段300は、遊技開始に備え初期化処理を実行する。初期化手段300は、電源が投入されている間、随時バックアップデータを生成し、そのバックアップデータをメインRAM200cに保持している。したがって、不意の電断が生じたとしても、この初期化処理において、保持されたバックアップデータを用い電断前の状態に復帰させることができる。例えば、回転リール134a、134b、134cの回転中に不意の電断が起きたとしても、復帰動作後に再度各回転リール134a、134b、134cが回転している状態から開始される。したがって、初期化処理では、基本的に、メインRAM200cの初期化(RAMクリア)は行われない。
(ステップS200)
続いて、遊技者によるベットスイッチ126の操作、または、メダル投入部124へのメダルの投入を通じ、ベット手段302がメダルをベットする。また、コマンド決定手段314は、その操作がなされたことを示す投入コマンドを生成し、コマンド送信手段316は、生成された投入コマンドを副制御基板202に送信する。
(ステップS300)
次に、当選種別抽選手段304は、スタートスイッチ128に対する遊技開始操作を有効化し、スタートスイッチ128の操作待ち状態に移行する。ここで、当選種別抽選手段304は、遊技者によるスタートスイッチ128の操作に応じて、主制御基板200の乱数発生器200dによって更新された当選種別抽選乱数から、スタートスイッチ128が操作された時点における1の当選種別抽選乱数を取得する。そして、当選種別抽選手段304は、図9および図10に示した複数の当選種別抽選テーブルから、現在設定されている遊技状態に対応する1の当選種別抽選テーブルを決定するとともに、取得した当選種別抽選乱数が、決定した当選種別抽選テーブルにおけるいずれの当選領域に対応するか判定し、判定された当選領域の当選種別またはハズレを抽選結果として決定する。また、コマンド決定手段314は、スタートスイッチ128の操作に応じて抽選結果が決定された後、当選種別抽選の抽選結果(当選種別またはハズレ)や遊技状態に関する情報等を含む当選種別コマンドを生成し、コマンド送信手段316は、生成された当選種別コマンドを副制御基板202に送信する。かかる抽選処理S300は後程詳述する。
(ステップS400)
スタートスイッチ128が操作されると、リール制御手段306は、ステッピングモータ262を駆動して左リール134a、中リール134b、右リール134cを回転させる。このリール回転処理においては、前回の1遊技における左リール134a、中リール134b、右リール134cの回転開始時点から所定の時間(例えば4.1秒)が経過すると(ウェイト)、当該遊技における左リール134a、中リール134b、右リール134cの回転を開始し、左リール134a、中リール134b、右リール134cの全てが定速回転となったところで、ステップS500に処理を移す。また、リール制御手段306は、リール演出を実行する場合もある。
(ステップS500)
続いて、リール制御手段306は、ストップボタンスイッチ130a、130b、130cを有効化し、遊技者によるストップボタンスイッチ130a、130b、130cの操作を受け付けると、その操作に対応する回転リール(左リール134a、中リール134b、右リール134cのいずれか)を停止制御する。また、コマンド決定手段314は、ストップボタンスイッチ130a、130b、130cのいずれかの操作がなされると、操作がなされたストップボタンスイッチ130a、130b、130cの情報を示す停止コマンド(第1停止コマンド、第2停止コマンド、第3停止コマンド)を操作の度に生成し、コマンド送信手段316は、生成された停止コマンドを順次、副制御基板202に送信する。
(ステップS600)
次に、判定手段308は、図5(a)に示した有効ラインA上に表示された図柄組み合わせが予め定められたどの組み合わせに相当するかを判定し、その図柄組み合わせに応じて遊技状態の変更やリプレイに際して要求される種々の処理を実行する。また、コマンド決定手段314は、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせや、有効ラインA上に小役に対応する図柄組み合わせが表示された場合におけるメダルの払出枚数等を含む入賞コマンドを生成し、コマンド送信手段316は、生成された入賞コマンドを副制御基板202に送信する。かかる判定処理S600は後程詳述する。
(ステップS700)
続いて、払出制御手段310は、ステップS600における判定結果に基づき、例えば、有効ラインA上に小役に対応する図柄組み合わせが表示されると、当該小役に対応するメダルの払出処理を実行し、有効ラインA上にリプレイ役に対応する図柄組み合わせが表示されると、自動的に次遊技のベットを行うための処理を実行する。また、遊技状態遷移手段312は、ボーナス遊技状態においてメダルの所定枚数の払い出しが実行されると、遊技状態をボーナス遊技状態からボーナス遊技状態に移行する前の遊技状態に戻し、その遊技状態に対応する当選種別抽選テーブルを設定する。このように、払出制御手段310は、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせに対応して種々の処理を遂行し、当該1遊技を終了する。また、コマンド決定手段314は、メダルの払出処理がなされた場合、払出処理がなされたことを示す払出コマンドを生成し、コマンド送信手段316は、生成された払出コマンドを副制御基板202に送信する。
ステップS200からステップS700までの一連の処理を通じて1遊技が実行される。以後は、ステップS200からステップS700までを繰り返すこととなる。
(抽選処理S300)
図16は、上記ステップS300の抽選処理を示したフローチャートである。ここでは本実施形態の特徴に関係する処理、特に、当選役「BB」およびAT演出状態について詳細に説明し、本実施形態の特徴と無関係の構成については説明を省略する。
(ステップS301)
まず、当選種別抽選手段304は、その時点の遊技状態に応じた当選種別抽選テーブル(図9、図10)を参照し、スタートスイッチ128の操作に基づき、複数種類の当選種別のいずれかを当選種別抽選により決定する。
(ステップS302)
次に、遊技状態遷移手段312は、当選種別抽選により決定された当選種別を構成する当選役に当選役「BB」が含まれるか否か判定する。その結果、当選役「BB」が含まれていれば、ステップS303に処理を移し、当選役「BB」が含まれていなければ、ステップS304に処理を移す。
(ステップS303)
上記ステップS302において当選役「BB」が含まれていると判定されれば、遊技状態遷移手段312は、遊技状態を内部中遊技状態に移行し、図10に示す当選種別抽選テーブルを設定する。かかる当選種別抽選テーブルによると、内部中遊技状態におけるメダルの消費を抑えるため、当選種別「選択ベル」における正解操作態様が1つから4つに拡張される。ただし、操作態様によって当選役「維持ベル」が当選する可能性を残し、遊技状態の降格頻度を高めている。また、遊技者に、当選役「BB」が当選していることを把握させないため、内部中遊技状態以外の遊技状態において当選役「増加ベル1」しか入賞し得ない打順1および打順2に関し、内部中遊技状態において正解操作態様を拡張した場合も、当選役「増加ベル1」を入賞させるように設定している。
(ステップS304)
続いて、遊技状態遷移手段312は、その時点の遊技状態に応じて、スタートスイッチ128の操作に基づき、AT演出状態へ移行するか否かを演出状態抽選により決定する。
(ステップS305)
遊技状態遷移手段312は、ステップS304の抽選においてAT演出状態への移行が決定されたか否か判定する。その結果、AT演出状態への移行が決定していれば、ステップS306に処理を移し、AT演出状態への移行が決定していなければ、当該抽選処理S300を終了する。
(ステップS306)
上記ステップS305においてAT演出状態への移行が決定していると判定されれば、遊技状態遷移手段312は、ARTカウンタに任意の遊技数を設定し、演出状態を非AT演出状態からAT演出状態に遷移し、当該抽選処理S300を終了する。ここで、ARTカウンタは、ART遊技状態の残り継続遊技数を示すカウンタである。
(判定処理S600)
図17は、上記ステップS600の判定処理を示したフローチャートである。ここでは本実施形態の特徴に関係する処理、特に、遊技状態の遷移について詳細に説明し、本実施形態の特徴と無関係の構成については説明を省略する。
(ステップS601)
まず、当選種別抽選手段304は、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせが当選役「移行リプレイ1」に対応する図柄組み合わせであるか否か判定する。その結果、当選役「移行リプレイ1」に対応する図柄組み合わせであれば、ステップS602に処理を移し、当選役「移行リプレイ1」に対応する図柄組み合わせでなければ、ステップS603に処理を移す。
(ステップS602)
上記ステップS601において有効ラインA上に表示された図柄組み合わせが当選役「移行リプレイ1」に対応する図柄組み合わせであると判定されれば、遊技状態遷移手段312は、遊技状態をRT3遊技状態に移行し、当該判定処理S600を終了する。
(ステップS603)
次に、当選種別抽選手段304は、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせが当選役「移行リプレイ2」または「移行リプレイ3」に対応する図柄組み合わせであるか否か判定する。その結果、当選役「移行リプレイ2」または「移行リプレイ3」に対応する図柄組み合わせであれば、ステップS604に処理を移し、当選役「移行リプレイ2」または「移行リプレイ3」に対応する図柄組み合わせのいずれでもなければ、ステップS605に処理を移す。
(ステップS604)
上記ステップS603において有効ラインA上に表示された図柄組み合わせが当選役「移行リプレイ2」または「移行リプレイ3」に対応する図柄組み合わせであると判定されれば、遊技状態遷移手段312は、遊技状態をRT4遊技状態に移行し、当該判定処理S600を終了する。
(ステップS605)
続いて、当選種別抽選手段304は、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせが当選役「移行リプレイ4」に対応する図柄組み合わせであるか否か判定する。その結果、当選役「移行リプレイ4」に対応する図柄組み合わせであれば、ステップS606に処理を移し、当選役「移行リプレイ4」に対応する図柄組み合わせでなければ、ステップS607に処理を移す。
(ステップS606)
上記ステップS605において有効ラインA上に表示された図柄組み合わせが当選役「移行リプレイ4」に対応する図柄組み合わせであると判定されれば、遊技状態遷移手段312は、遊技状態をRT1遊技状態に移行し、当該判定処理S600を終了する。
(ステップS607)
次に、当選種別抽選手段304は、ステップS301の当選種別抽選の結果が当選種別「選択ベル」であり、かつ、正解操作態様以外の操作態様で操作が行われたか否か判定する。その結果、当選種別「選択ベル」であり、かつ、正解操作態様以外の操作態様で操作が行われていれば、ステップS608に処理を移し、当選種別「選択ベル」ではない、または、当選種別「選択ベル」ではあるが正解操作態様で操作が行われていれば、ステップS611に処理を移す。
(ステップS608)
上記ステップS607において当選種別抽選の結果が当選種別「選択ベル」であり、かつ、正解操作態様以外の操作態様で操作が行われたと判定されれば、当選種別抽選手段304は、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせが当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせであるか否か判定する。その結果、当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせであれば、ステップS609に処理を移し、当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせでなければ、ステップS610に処理を移す。
(ステップS609)
上記ステップS608において有効ラインA上に表示された図柄組み合わせが当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせであると判定されれば、遊技状態遷移手段312は、遊技状態をRT1遊技状態に移行し、当該判定処理S600を終了する。
(ステップS610)
上記ステップS608において有効ラインA上に表示された図柄組み合わせが当選役「維持ベル」に対応する図柄組み合わせではない、すなわち、当選役「維持ベル」を取りこぼしたと判定されれば、遊技状態遷移手段312は、遊技状態をRT2遊技状態に移行し、当該判定処理S600を終了する。
(ステップS611)
続いて、当選種別抽選手段304は、有効ラインA上に表示された図柄組み合わせが当選役「BB」に対応する図柄組み合わせであるか否か判定する。その結果、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせであれば、ステップS612に処理を移し、当選役「BB」に対応する図柄組み合わせでなければ、ステップS613に処理を移す。
(ステップS612)
上記ステップS611において有効ラインA上に表示された図柄組み合わせが当選役「BB」に対応する図柄組み合わせであると判定されれば、遊技状態遷移手段312は、現在の遊技状態(RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態のいずれか)を保持して、遊技状態をボーナス遊技状態に移行し、図9に示す当選種別抽選テーブルを設定し、当該判定処理S600を終了する。
(ステップS613)
次に、当選種別抽選手段304は、現在の遊技状態がRT4遊技状態であり、かつ、演出状態がAT演出状態であるか否か、すなわち、ART遊技状態であるか否か判定する。その結果、ART遊技状態であれば、ステップS614に処理を移し、ART遊技状態でなければ、当該判定処理S600を終了する。
(ステップS614)
上記ステップS613において遊技状態がART遊技状態であると判定されれば、遊技状態遷移手段312は、ARTカウンタが0であるか否か判定する。その結果、ARTカウンタが0でなければ、ステップS615に処理を移し、ARTカウンタが0であれば、ステップS616に処理を移す。
(ステップS615)
上記ステップS614においてARTカウンタが0ではないと判定されれば、遊技状態遷移手段312は、ARTカウンタから1を減算し当該判定処理S600を終了する。
(ステップS616)
上記ステップS614においてARTカウンタが0であると判定されれば、遊技状態遷移手段312は、AT演出状態を終了し、非AT演出状態に移行して当該判定処理S600を終了する。このとき、遊技状態は、RT4遊技状態から直ちに降格しないが、AT演出状態の終了に伴い、いずれ、RT1遊技状態またはRT2遊技状態に降格することとなる。
(副制御基板202のサブ処理)
図18は、副制御基板202のサブ処理を示したフローチャートである。
(ステップS1100)
電源スイッチ148を介してスロットマシン100の電源が投入され、通電状態になると、初期化決定手段330は、遊技開始に備え初期化処理を実行する。初期化決定手段330は、電源が投入されている間、随時バックアップデータを生成し、そのバックアップデータをサブRAM202cに保持している。
(ステップS1200)
コマンド受信手段332は、主制御基板200からのコマンドが受信されているか否か判定する。その結果、コマンドが受信されていれば、ステップS1300に処理を移し、コマンドが受信されていなければ、ステップS1400に処理を移す。
(ステップS1300)
上記ステップS1200においてコマンドが受信されていると判定されれば、コマンド受信手段332は、当該受信されたコマンドに基づいて種々の処理を実行する。かかるコマンド受信処理S1300は後程詳述する。
(ステップS1400)
演出制御手段334は、演出スイッチ132の検出信号を解析し、その解析結果に基づいて種々の処理を行う。
(ステップS1500)
演出制御手段334は、実行が決定された各種演出の実行情報(タイムテーブル)を参照して、当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行するタイムスケジュール管理処理を行い、ステップS1200からの処理を繰り返す。この処理では、液晶表示部138の表示画像を挿入したり切り替えたりし、また、各種のコマンドを各デバイスに送信する。これにより各種演出が実行されることとなる。
(コマンド受信処理S1300)
図19は、上記ステップS1300のコマンド受信処理を示したフローチャートである。ここでは、特に、AT演出状態の遷移について詳細に説明し、本実施形態の特徴と無関係の構成については説明を省略する。
(ステップS1301)
まず、コマンド受信手段332は、受信したコマンドが投入コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが投入コマンドであれば、ステップS1302に処理を移し、受信したコマンドが投入コマンドでなければ、ステップS1303に処理を移す。
(ステップS1302)
上記ステップS1301において受信したコマンドが投入コマンドであると判定されれば、演出制御手段334は、次の遊技のための遊技開始準備が行われたとして、それまで実行されていた演出を所定条件下で切り換えたり、終了させる。
(ステップS1303)
続いて、コマンド受信手段332は、受信したコマンドが当選種別コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが当選種別コマンドであれば、1遊技が開始されたとし、ステップS1304に処理を移し、受信したコマンドが当選種別コマンドでなければ、ステップS1306に処理を移す。
(ステップS1304)
上記ステップS1303において受信したコマンドが当選種別コマンドであると判定されれば、演出制御手段334は、当選種別コマンドに基づいて遊技の演出を決定する。ここで、遊技状態遷移手段312が管理する演出状態がAT演出状態であり、かつ、当選種別コマンドに示される当選種別が当選種別「移行リプレイ」または当選種別「選択ベル」である場合、演出制御手段334は、その当選種別の正解操作態様を報知する補助演出を決定する。ただし、遊技状態遷移手段312が管理する遊技状態がRT1遊技状態であり、かつ、当選種別コマンドに示される当選種別が当選種別「選択ベル」である場合、演出制御手段334は、その当選種別の正解操作態様以外を報知する補助演出を決定して、遊技状態をRT2遊技状態に遷移させる。
(ステップS1305)
次に、演出制御手段334は、決定した演出を実行開始する。例えば、決定した演出が補助演出であれば、演出制御手段334は、当該補助演出をタイムテーブルに設定する。
(ステップS1306)
続いて、コマンド受信手段332は、受信したコマンドが停止コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが停止コマンドであれば、ステップS1307に処理を移し、受信したコマンドが停止コマンドでなければ、ステップS1308に処理を移す。
(ステップS1307)
上記ステップS1306において受信したコマンドが停止コマンドであると判定されれば、演出制御手段334は、その停止コマンドが、第1停止コマンド、第2停止コマンド、第3停止コマンドのいずれであるか、また、その停止操作は、ストップボタンスイッチ130a、130b、130cのいずれになされた停止操作かを判定し、その判定結果と演出の内容に基づいて、種々の処理を行うとともに、演出態様を変動させる。
(ステップS1308)
続いて、コマンド受信手段332は、受信したコマンドが入賞コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが入賞コマンドであれば、ステップS1309に処理を移し、受信したコマンドが入賞コマンドでなければ、ステップS1310に処理を移す。
(ステップS1309)
上記ステップS1308において受信したコマンドが入賞コマンドであると判定されれば、演出制御手段334は、当該入賞コマンドに基づく演出をタイムテーブルに設定する。
(ステップS1310)
続いて、コマンド受信手段332は、受信したコマンドが払出コマンドであるか否か判定する。その結果、受信したコマンドが払出コマンドであれば、ステップS1311に処理を移し、受信したコマンドが払出コマンドでなければ、当該コマンド受信処理S1300を終了する。
(ステップS1311)
上記ステップS1310において受信したコマンドが払出コマンドであると判定されれば、演出制御手段334は、当該払出コマンドに基づく演出をタイムテーブルに設定し、当該コマンド受信処理S1300を終了する。そうすると、メダルの払出に応じて、サブクレジット表示部156およびサブ払出表示部158の数値が更新される。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことはいうまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態では、内部中遊技状態以外の遊技状態において、当選種別「選択ベル」の選択当選役が1つ(1打順)であるのに対し、内部中遊技状態では選択当選役を4つに拡張する例を挙げて説明したが、かかる数に限らず、遊技状態遷移手段312が遊技状態を内部中遊技状態に遷移させる前の遊技状態に比べ、内部中遊技状態の方が選択当選役に対応する正解操作態様に対応する操作態様(操作順)の数が多ければよく、内部中遊技状態全体での期待獲得枚数を踏まえ、正解操作態様に対応する操作態様を2〜6つのいずれかに拡張することができる。
また、上述した実施形態では、内部中遊技状態以外の遊技状態において当選役「増加ベル1」しか入賞し得ない打順1および打順2に関し、内部中遊技状態において正解操作態様を拡張した場合も当選役「増加ベル1」を入賞させる例を挙げて説明したが、かかる場合に限らず、他の打順3〜6に関し、内部中遊技状態において正解操作態様を拡張した場合も当選役「増加ベル2」を入賞させる等、遊技状態遷移手段312が遊技状態を内部中遊技状態に遷移させる前の遊技状態、および、内部中遊技状態のいずれにおいても、同一の正解操作態様(操作順)による操作が行われると、同一の選択当選役を入賞させればよい。こうすることで、遊技者は、内部中遊技状態に遷移していることを即座に判断することができなくなる。
また、上述した実施形態においては、RT遊技状態を遷移させる当選役として当選役「移行リプレイ1」〜「移行リプレイ4」を挙げて説明したが、操作態様によって他と識別可能な当選役であれば他の当選役を用いることもでき、いずれの当選役を用いるか、また、その回数、組み合わせ、順番は任意に設定することができる。
また、上述した実施形態においては、当選種別「選択ベル」に関し、正解操作態様で入賞する当選役「増加ベル」(選択当選役)の払出枚数を9枚とし、正解操作態様以外で入賞可能な当選役「維持ベル」(失敗当選役)の払出枚数を3枚としたが、総合的な期待獲得枚数や、補助演出の有無による期待獲得枚数の差等を踏まえ、任意に設定できることは言うまでもない。
また、上述した実施形態では、遊技状態遷移手段312が、主制御基板200において遊技状態や演出状態を管理する例を挙げて説明したが、かかる場合に限らず、遊技状態遷移手段312は、副制御基板202において遊技状態や演出状態を管理してもよい。また、上述した実施形態では、主制御基板200と副制御基板202とが、遊技を進行するための機能部を分担するように配したが、主制御基板200の機能部を副制御基板202に配しても、副制御基板202の機能部を主制御基板200に配してもよく、また、全ての機能部を1の制御基板に纏めて配することもできる。
また、上述した実施形態において、AT演出状態は、設定された継続遊技数に到達することで終了する旨、説明したが、かかる場合に限らず、補助演出を受け得るAT演出状態は、補助演出により正解操作態様を報知する遊技数であるナビ回数に到達したこと、設定された払出枚数に到達したこと、または設定された獲得枚数(払出枚数−投入枚数)に到達したこと等、補助演出を受け得る様々な遊技機会の消化により終了するとしてもよい。また、上述した実施形態においては、補助演出を受け得る各遊技状態において、継続遊技数の上乗せ抽選が行われ、当選することで継続遊技数が延長される旨、説明したが、かかる場合に限らず、補助演出を受け得る様々な遊技機会の数を増減したり、変更したりする等、その遊技状態の終了条件を変更する様々な抽選を行うことができる。
また、上述した主制御基板200および副制御基板202が行う各処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。
100 スロットマシン(遊技機)
126 ベットスイッチ
128 スタートスイッチ
130 ストップスイッチ
134a、134b、134c 回転リール
200 主制御基板
202 副制御基板
302 ベット手段
304 当選種別抽選手段
306 リール制御手段
310 払出制御手段
332 コマンド受信手段
334 演出制御手段

Claims (3)

  1. 遊技に使用するための遊技媒体をベットするベット手段と、
    遊技媒体をベットした後、スタートスイッチの操作に基づき、ストップスイッチに対する複数の操作順のうちの所定の操作順である正解操作態様が入賞条件として設定された選択当選役と他の当選役とが重複した選択当選種別、および、ボーナス役を含む当選種別を含む複数種類の当選種別のいずれかを当選種別抽選により決定する当選種別抽選手段と、
    前記スタートスイッチの操作に応じて、複数種類の図柄がそれぞれ配列された複数の回転リールを回転制御し、回転している回転リールに対応する前記ストップスイッチの操作に応じ、前記当選種別抽選手段の抽選結果に基づいて、操作された該ストップスイッチに対応する回転リールをそれぞれ停止制御するリール制御手段と、
    前記ボーナス役の当選に応じて遊技状態を内部中遊技状態に遷移させ、前記ボーナス役の入賞に応じて遊技状態をボーナス遊技状態に遷移させる遊技状態遷移手段と、
    前記当選種別抽選で決定した小役の入賞に基づいて、該小役に対応する遊技媒体を払い出す払出制御手段と、
    を備え、
    前記遊技状態遷移手段が遊技状態を内部中遊技状態に遷移させる前の遊技状態に比べ、前記内部中遊技状態の方が、前記当選種別抽選により前記選択当選役が小役である選択当選種別が決定された場合の正解操作態様に対応する操作順の数が多く、
    前記リール制御手段は、前記当選種別抽選により前記選択当選役が小役である前記選択当選種別が決定された際に、前記遊技状態遷移手段が遊技状態を内部中遊技状態に遷移させる前の遊技状態、および、前記内部中遊技状態のいずれにおいても、同一の前記正解操作態様による操作が行われると、同一の前記選択当選役である小役を入賞させるように前記回転リールを停止制御することを特徴とする遊技機。
  2. 前記内部中遊技状態における正解操作態様に対応する操作順の数は、操作し得る操作順の最大数より小さく、
    前記遊技状態遷移手段は、前記内部中遊技状態の前段に相当する遊技者の有利度合いが異なる複数種類のRT遊技状態を含む複数種類の遊技状態に対し、入賞した当選役に応じて任意の前記RT遊技状態をより遊技利益が大きい前記RT遊技状態に遷移させるとともに、前記ボーナス役の当選に応じて遊技状態を前記RT遊技状態から前記内部中遊技状態に遷移させ、前記RT遊技状態または前記内部中遊技状態において前記当選種別抽選により前記選択当選役が小役である前記選択当選種別が決定された際、遊技者が前記正解操作態様以外による操作を行うと前記RT遊技状態をより遊技利益が小さい前記RT遊技状態に遷移させることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記リール制御手段は、前記当選種別抽選により前記選択当選役が小役である前記選択当選種別が決定された際に、前記正解操作態様による操作が行われると、前記選択当選役である小役を入賞させるように前記回転リールを停止制御し、前記正解操作態様以外による操作が行われると、その操作タイミングに応じて、前記選択当選役を入賞させることなく前記他の当選役として前記選択当選役と異なる小役を入賞させるように前記回転リールを停止制御し、または、いずれの当選役も入賞させないように前記回転リールを停止制御し、
    前記遊技状態遷移手段は、前記当選種別抽選により前記選択当選役が小役である前記選択当選種別が決定された際、前記他の当選役である小役が入賞した場合と、前記いずれの当選役も入賞しなかった場合とで、異なる前記RT遊技状態に遷移させることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
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