JP2017050820A - モード多重光通信システム及びモード多重光通信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで伝搬遅延差を抑えことができるモード多重光通信システムを提供する。
【解決手段】モード多重光通信システムは、複数の伝搬モードの光信号をモード多重して送信する送信装置と、受信装置と、前記送信装置と前記受信装置とを接続する光伝送路と、を備え、前記光伝送路は、前記複数の伝搬モードの内の伝搬遅延が最大の伝搬モードを、当該伝搬遅延より小さい伝搬モードに変換する、或いは、前記複数の伝搬モードの内の伝搬遅延が最小の伝搬モードを、当該伝搬遅延より大きい伝搬モードに変換する、変換手段を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】モード多重光通信システムは、複数の伝搬モードの光信号をモード多重して送信する送信装置と、受信装置と、前記送信装置と前記受信装置とを接続する光伝送路と、を備え、前記光伝送路は、前記複数の伝搬モードの内の伝搬遅延が最大の伝搬モードを、当該伝搬遅延より小さい伝搬モードに変換する、或いは、前記複数の伝搬モードの内の伝搬遅延が最小の伝搬モードを、当該伝搬遅延より大きい伝搬モードに変換する、変換手段を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、モード多重光通信に関し、より詳しくは、異なる伝搬モード間での伝搬遅延差を低減させる技術に関する。
光通信における伝送容量の拡大のため、モード多重光通信システムが提案されている。図4は、モード多重光通信システムの概略的な構成である。モード多重光通信システムの送信装置は、多重部21を備えている。送信装置は、それぞれが送信データを搬送している複数の光信号を他の装置から受信、或いは、送信装置において生成し、これを多重部21に出力する。送信装置の多重部21は、受信する複数の光信号を異なる伝搬モードの光信号に変換して1本の光ファイバに出力する。また、モード多重光通信システムにおいて、受信装置の分離部22は、1本の光ファイバよりモード多重された光信号を受信し、受信した光信号から各伝搬モードの光信号を取り出して、それぞれの光信号を光電変換部23に出力する。光電変換部23は、受信する光信号を電気信号に変換して信号処理部24に出力し、信号処理部24は、各伝搬モードで伝搬された送信データを判定する。ここで、モード多重光通信システムにおいては伝搬モード間でのクロストークが生じ、かつ、分離部22におけるモード分離も完全ではない。つまり、分離部22が出力する各伝搬モードの光信号は、それぞれ他の伝搬モードの光信号からの影響を受けている。
このため、信号処理部24においては、適応等化器等を使用して他の伝搬モードからの影響を排除した上で、送信データの判定を行う。この他の伝搬モードからの影響を排除する処理のためには、少なくとも伝搬モード間の伝搬遅延差の最大値に相当する信号区間のデータが必要となる。例えば、4つのデータ系列50、51、52及び53を、4つの伝搬モードA、B、C及びDで送信するものとする。なお、データ系列50を伝搬モードAで送信し、データ系列51を伝搬モードBで送信し、データ系列52を伝搬モードCで送信し、データ系列53を伝搬モードDで送信し、伝搬遅延は、伝搬モードA、B、C、Dの順で大きくなるものとする。この場合のファイバ長と、各データ系列の伝搬遅延の関係を図5に示す。例えば、光ファイバの長さがXであるものとすると、データ系列50を送信する伝搬モードAと、データ系列53を送信する伝搬モードDの伝搬遅延差が、伝搬遅延差の最大値であり、この最大値に相当する時間範囲(図5の計算対象範囲)のデータを信号処理部24は必要とする。
一般的に、信号処理部24における処理負荷を低減させるには、この計算対象範囲を短くする必要がある。つまり、受信装置における伝搬モード間の遅延差の最大値を小さくする必要がある。このため特許文献1は、通常の光ファイバと、この通常の光ファイバとは伝搬モードの遅延特性が異なる特殊光ファイバとを交互に入れ替えて光伝送路を構成することを開示している。
しかしながら、特許文献1の構成は、屈折率分布が複雑な特殊光ファイバを使用するためコストアップになる。
本発明は、低コストで伝搬遅延差を抑えことができるモード多重光通信システム及びモード多重光通信方法を提供するものである。
本発明の一側面によると、複数の伝搬モードの光信号をモード多重して送信する送信装置と、受信装置と、前記送信装置と前記受信装置とを接続する光伝送路と、を備えたモード多重光通信システムであって、前記光伝送路は、前記複数の伝搬モードの内の伝搬遅延が最大の伝搬モードを、当該伝搬遅延より小さい伝搬モードに変換する、或いは、前記複数の伝搬モードの内の伝搬遅延が最小の伝搬モードを、当該伝搬遅延より大きい伝搬モードに変換する、変換手段を備えていることを特徴とする。
低コストで伝搬遅延差を抑えることができる。
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は例示であり、本発明を実施形態の内容に限定するものではない。また、以下の各図においては、実施形態の説明に必要ではない構成要素については図から省略する。
図1は、本実施形態によるモード多重光通信システムの概略的な構成図である。モード多重光通信システムの送信装置は、多重部1を備えている。送信装置は、それぞれが送信データを搬送している複数の光信号を他の装置から受信、或いは、送信装置において生成し、これを多重部1に出力する。送信装置の多重部1は、受信する複数の光信号を異なる伝搬モードの光信号に変換して1本の光ファイバ(光伝送路)に出力する。変換部5(変換装置)は、光伝送路に設けられ、伝搬モード間の変換を行う。なお、変換部5におけるモード変換の考え方は後述する。
受信装置の分離部2は、光ファイバからモード多重された光信号を受信し、受信した光信号から各伝搬モードの光信号を取り出して、それぞれの光信号を光電変換部3に出力する。光電変換部3は、受信する光信号を電気信号に変換して信号処理部4に出力し、信号処理部4は、各伝搬モードで伝搬された送信データを判定する。なお、上述した様に信号処理部4においては、各伝搬モードで伝搬された信号それぞれについて、伝搬モード間の遅延差の最大値に対応する時間範囲の信号を使用して送信データの判定を行う。
続いて、変換部5におけるモード変換の考え方について説明する。例えば、4つのデータ系列50、51、52及び53を、4つの伝搬モードA、B、C及びDで送信するものとする。なお、送信装置は、データ系列50を伝搬モードAで送信し、データ系列51を伝搬モードBで送信し、データ系列52を伝搬モードCで送信し、データ系列53を伝搬モードDで送信するものとする。また、伝搬遅延は、図5と同様に、伝搬モードA、B、C、Dの順で大きくなるものとする。この場合、変換部5は、図2に示す様に、伝搬モードAを伝搬モードDに変換し、伝搬モードBを伝搬モードCに変換し、伝搬モードCを伝搬モードBに変換し、伝搬モードDを伝搬モードAに変換する。より一般的には、モード多重光通信システムが、伝搬モード1から伝搬モードN(Nは2以上の整数)のN個の伝搬モードをモード多重し、伝搬遅延が伝搬モード1〜Nの順に大きくなるものとする。この場合、変換部5は、伝搬モードk(kは、1〜Nの整数)を、伝搬モード(N−k+1)に変換する。
例えば、送信装置から受信装置までの光ファイバ長がXであり、その中央位置において変換部5を設けたとすると、データ系列50〜54の遅延は図3に示す様になる。図3から、受信装置においてデータ系列50と53の遅延差は略0であり、データ系列51と52の遅延差は略0であり、データ系列50及び53と、データ系列51及び52の遅延差は、図5に示すデータ系列50とデータ系列53の遅延差よりかなり小さくなる。よって、信号処理部4が送信データの判定処理に使用するデータの時間範囲は、図3の計算対象範囲と示す時間範囲となり、信号処理部4における処理負荷を小さくすることができる。
なお、上述した実施形態では変換部5を光伝送路の中央位置に設けるものとしたが、変換部5を設けることにより、その位置に拘らず、変換部5を設けない場合よりモード間の伝搬遅延差は小さくなる。つまり、変換部5の位置は任意の位置とすることができる。さらに、変換部5を1つだけ設けるのではなく、複数個設ける構成であっても良い。さらに、変換部5におけるモード変換の方法は、図2に示す以外、例えば、伝搬モードAを伝搬モードCに変換し、伝搬モードBを伝搬モードDに変換し、伝搬モードCを伝搬モードBに変換し、伝搬モードDを伝搬モードAに変換する構成であっても良い。つまり、伝搬モードを、その伝搬遅延に基づき2つのグループに分割する。なお、第1グル―プの各伝搬モードの伝搬遅延は、第2グループの各伝搬モードの伝搬遅延の最小値以下とし、第2グループの各伝搬モードの伝搬遅延は、第1グループの各伝搬モードの伝搬遅延の最大値以上とする。この場合、変換部5は、第1グループの各伝搬モードを、第2グループのいずれかの伝搬モードに変換し、第2グループの各伝搬モードを、第1グループのいずれかの伝搬モードに変換する構成とすることができる。
また、伝搬モードを、その伝搬遅延に基づき3つ以上のグループに分割する。例えば、第1グループから第Mグループ(Mは3以上の整数)のM個のグループを作成する。このとき、第1グループの各伝搬モードの伝搬遅延は、他の総てのグループの各伝搬モードの伝搬遅延の最小値以下とし、第Mグループの各伝搬モードの伝搬遅延は、他の総てのグループの各伝搬モードの伝搬遅延の最大値以上とし、第kグループ(kは2からM−1の整数)の各伝搬モードの伝搬遅延は、第(k−1)グループの各伝搬モードの伝搬遅延の最大値以上とし、かつ、第(k+1)グループの各伝搬モードの伝搬遅延の最小値以下とする。この場合、変換部5は、第qグループ(qは1からMの整数)の各伝搬モードを、第(M−q+1)グループの伝搬モードのいずれかに変換する。なお、Mが偶数である場合には総てのグループ内の伝搬モードの数を同じとする。また、Mが奇数である場合には、グループ((M+1)/2)を除くグループの伝搬モードの数を同じとする。この構成により、変換部5を設けない場合よりモード間の伝搬遅延差は小さくなる。
また、上述した実施形態においては、変換部5は、送信装置が送信したM個の伝搬モードを、当該M個の伝搬モードのいずれかに変換していたが、変換部5は、送信装置が送信したM個の伝搬モードとは異なる伝搬モードに変換する構成とすることもできる。例えば、送信装置が送信したM個の伝搬モードの内の伝搬遅延が最大の伝搬モードを、当該伝搬モードより伝搬遅延の小さい伝搬モードに変換する構成とすることができる。このとき、変換後の伝搬モードは、送信装置が送信した伝搬モードであってもなくても良い。さらには、送信装置が送信したM個の伝搬モードの内の伝搬遅延が最小の伝搬モードを、当該伝搬モードより伝搬遅延の大きい伝搬モードに変換する構成とすることができる。このとき、変換後の伝搬モードは、送信装置が送信した伝搬モードであってもなくても良い。なお、いずれにしても、変換後の伝搬モードは、受信装置における伝搬遅延差の最大値が、変換部5を設けないときより小さくなる様に選択する。この様に、送信装置が送信した複数の伝搬モードの内の、伝搬遅延が最大である伝搬モードを、伝搬遅延のより小さい伝搬モードに変換することで、或いは、送信装置が送信した複数の伝搬モードの内の、伝搬遅延が最小である伝搬モードを、伝搬遅延のより大きい伝搬モードに変換することで、図5の計算対象範囲を短くすることができる。
1:多重部、5:変換部、2:分離部、3:光電変換部、4:信号処理部
Claims (6)
- 複数の伝搬モードの光信号をモード多重して送信する送信装置と、
受信装置と、
前記送信装置と前記受信装置とを接続する光伝送路と、
を備えたモード多重光通信システムであって、
前記光伝送路は、前記複数の伝搬モードの内の伝搬遅延が最大の伝搬モードを、当該伝搬遅延より小さい伝搬モードに変換する、或いは、前記複数の伝搬モードの内の伝搬遅延が最小の伝搬モードを、当該伝搬遅延より大きい伝搬モードに変換する、変換手段を備えていることを特徴とするモード多重光通信システム。 - 前記変換手段は、前記複数の伝搬モード内において伝搬モードの変換を行うことを特徴とする請求項1に記載のモード多重光通信システム。
- 前記送信装置は、第1伝搬モードから第N伝搬モード(Nは2以上の整数)の光信号をモード多重し、
伝搬遅延は、前記第1伝搬モードから前記第N伝搬モードの順に大きくなり、
前記変換手段は、第k伝搬モード(kは1からNの整数)の光信号を第(N−k+1)伝搬モードの光信号に変換することを特徴とする請求項1又は2に記載のモード多重光通信システム。 - 前記複数の伝搬モードは、第1グループ及び第2グループにグループ化され、
前記第1グループの各伝搬モードの伝搬遅延は、前記第2グループの各伝搬モードの伝搬遅延の最小値以下であり、
前記変換手段は、前記第1グループの伝搬モードを前記第2グループの伝搬モードに変換し、前記第2グループの伝搬モードを前記第1グループの伝搬モードに変換することを特徴とする請求項1又は2に記載のモード多重光通信システム。 - 前記複数の伝搬モードは、第1グループから第Mグループ(Mは3以上の整数)にグループ化され、
前記第1グループの各伝搬モードの伝搬遅延は、他の総てのグループの各伝搬モードの伝搬遅延の最小値以下であり、
前記第Mグループの各伝搬モードの伝搬遅延は、他の総てのグループの各伝搬モードの伝搬遅延の最大値以上であり、
第kグループ(kは2からM−1の整数)の各伝搬モードの伝搬遅延は、第(k−1)グループの各伝搬モードの伝搬遅延の最大値以上であり、かつ、第(k+1)グループの各伝搬モードの伝搬遅延の最小値以下であり、
前記変換手段は、第qグループの伝搬モード(qは1からMの整数)を第(M−q+1)グループの伝搬モードに変換することを特徴とする請求項1又は2に記載のモード多重光通信システム。 - 送信装置において、複数の伝搬モードの光信号をモード多重して送信する送信ステップと、
変換装置において、前記複数の伝搬モードの内の伝搬遅延が最大の伝搬モードを、当該伝搬遅延より小さい伝搬モードに変換する、或いは、前記複数の伝搬モードの内の伝搬遅延が最小の伝搬モードを、当該伝搬遅延より大きい伝搬モードに変換する、変換ステップと、
受信装置において、前記変換装置による伝搬モードの変換後の光信号を受信する受信ステップと、
を含むことを特徴とするモード多重光通信方法。
Priority Applications (1)
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JP2015174933A JP2017050820A (ja) | 2015-09-04 | 2015-09-04 | モード多重光通信システム及びモード多重光通信方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2023509433A (ja) * | 2019-12-31 | 2023-03-08 | 華為技術有限公司 | 通信システム |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015516738A (ja) * | 2012-03-30 | 2015-06-11 | アルカテル−ルーセント | モード分割多重方式を使用する光データ伝送の方法 |
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2015
- 2015-09-04 JP JP2015174933A patent/JP2017050820A/ja active Pending
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