JP2017050349A - インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法 - Google Patents

インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017050349A
JP2017050349A JP2015171201A JP2015171201A JP2017050349A JP 2017050349 A JP2017050349 A JP 2017050349A JP 2015171201 A JP2015171201 A JP 2015171201A JP 2015171201 A JP2015171201 A JP 2015171201A JP 2017050349 A JP2017050349 A JP 2017050349A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
information
shape
region
pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015171201A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017050349A5 (ja
JP6590598B2 (ja
Inventor
悠輔 田中
Yusuke Tanaka
悠輔 田中
松本 隆宏
Takahiro Matsumoto
隆宏 松本
林 達也
Tatsuya Hayashi
林  達也
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2015171201A priority Critical patent/JP6590598B2/ja
Priority to US15/236,169 priority patent/US10403508B2/en
Publication of JP2017050349A publication Critical patent/JP2017050349A/ja
Publication of JP2017050349A5 publication Critical patent/JP2017050349A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6590598B2 publication Critical patent/JP6590598B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/31Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to form insulating layers thereon, e.g. for masking or by using photolithographic techniques; After treatment of these layers; Selection of materials for these layers
    • H01L21/3105After-treatment
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/0002Lithographic processes using patterning methods other than those involving the exposure to radiation, e.g. by stamping
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials

Landscapes

  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)

Abstract

【課題】 基板に対するパターンの形成において、重ね合わせ精度を向上させること。【解決手段】 本発明の一実施形態にかかるインプリント装置1は、型4を用いて基板2上の被処理領域31にパターンを形成するインプリント装置1であって、基板2が載置される載置部20と、被処理領域を加熱する加熱手段15と、を有する。加熱手段15は、型4のパターン領域4aと被処理領域31との形状の差に関する情報と、基板2と載置部20との間にはたらく接触圧力に関する情報と、に基づいて、型4のパターン領域4aと被処理領域31との形状の差が低減するように被処理領域31を加熱することを特徴とする。【選択図】 図5

Description

本発明は、インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法に関する。
半導体デバイス等の製造のために基板上に微細なパターンを形成する方法として、インプリント法が知られている。インプリント法は、凹凸パターンを有するモールドを用いてインプリント材を成形し、基板上にインプリント材のパターンを形成する方法である。
特許文献1は、1回のモールドの押し付けによりパターンが形成される被処理領域の一部の領域を変形させるために、当該一部の領域を光照射により加熱している。被処理領域の形状とモールドの凹凸パターンの領域の形状とを近づけることにより、重ね合わせ精度を向上させるためである。さらに、基板が載置される基板載置部と基板との間に静止摩擦力がはたらくことによって基板の載置面に沿う方向(水平方向)に基板が変形しづらくなることに鑑み、制御部が読み込んだ吸着圧に基づいて変形に必要な加熱量を決定することを開示している。
特開2013−102137
本願発明者は、下地層の歪み等に起因して生じる基板の反りにより基板と載置部と間にはたらく接触圧力が位置に応じて異なり、当該接触圧力が異なることに起因して加熱変形のしやすさが異なることに気付いた。しかし、特許文献1にはこの点に関する記載がない。
本発明は、基板に対するパターンの形成において、重ね合わせ精度を向上することができるインプリント装置、インプリント方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態にかかるインプリント装置は、型を用いて基板上の被処理領域にパターンを形成するインプリント装置であって、前記基板が載置される載置部と、前記被処理領域を加熱する加熱手段と、を有し、前記加熱手段は、前記型のパターン領域と前記被処理領域との形状の差に関する情報と、前記基板と前記載置部との間にはたらく接触圧力に関する情報とに基づいて、前記型のパターン領域と前記被処理領域との形状の差が低減するように前記被処理領域を加熱することを特徴とする。
本発明のインプリント装置、インプリント方法は、基板に対するパターンの形成において、重ね合わせ精度を向上することができる。
第1実施形態にかかるインプリント装置の構成を示す図である。 第1実施形態にかかるチャックの構成を示す図である。 第1実施形態にかかる加熱機構の構成を示す図である。 加熱機構による加熱変形について説明する図である。 第1実施形態にかかるインプリント処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態にかかるギャップ情報の求め方を示すフローチャートである。 基板と載置面のギャップ分布と、補正量分布との関係を示す図である。 第2実施形態にかかるインプリント処理の流れを示すフローチャートである。
[第1実施形態]
(装置構成)
図1は、本発明の第1実施形態にかかるインプリント装置1の構成を示す図である。鉛直方向をZ軸、当該Z軸に垂直な平面(水平面)内で互いに直交する2軸をX軸及びY軸としている。インプリント装置1は、基板2上に塗布された光硬化性の樹脂(インプリント材)3とモールド(型)4とを接触させた状態で、樹脂3を硬化させ、硬化した樹脂3からモールド4を剥離して、基板2上に樹脂3のパターンを形成する。
基板ステージ5が載置されたベース定盤6の鉛直方向には、ブリッジ定盤8を支持するための支柱9が設けられている。モールドを保持する保持機構7は、ブリッジ定盤8の下方に設けられている。
照射部10は、未硬化状態の樹脂3を硬化するための紫外線11を水平方向に出射する。紫外線11は、光学素子(例えばダイクロイックミラー)12aで鉛直下方に反射され、モールド4を介して基板上に照射される。
モールド4は、外周が矩形であり、その中心部には凹凸パターンが形成された矩形のパターン部(型のパターン領域)4aを有する。型4を樹脂3に押し付ける動作(押印動作)により、基板2上に形成されている、パターン部4aのサイズとほぼ同じ大きさのパターン領域(被処理領域)31上にパターン部4aの転写パターンが形成される。
本実施形態では、パターン領域31はショット領域と同じ大きさとする。ショット領域とは既にパターンを形成し終えた下地層の単位領域であり、1つのショット領域のサイズは、例えば、26mm×33mm程度である。1つのショット領域にはユーザが希望するチップサイズのパターンを1つまたは複数形成する。
モールド4は、パターン部4aとは反対側の面に外周が円形状のキャビティ(凹部)4bを有する。透過部材13は、紫外線11や後述の加熱機構(加熱手段)15から出射される加熱光を透過し、開口領域の一部とキャビティ4bを含む空間14を密閉空間するために配置されている。
パターン部4aを樹脂3に押し付ける際に、圧力調整装置(不図示)により空間の圧力を調整することで、パターン部4aを下に凸になるように変形させる。変形させた状態で押し付け動作をすることによって、パターン部4aに樹脂3の充填される際に、パターン部4aの凹部に気泡が混入することを防止でき、パターン部7aの凹部に樹脂3を隅々まで充填させることができる。
樹脂3が光硬化性である場合には、モールド4は、紫外線11と、後述の加熱機構15から出射される加熱光とを透過する材料である。例えば、石英ガラス、珪酸系ガラス、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、アクリルガラス等のガラス類の他、サファイアや窒化ガリウム、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリル、ポリプロピレンなどの樹脂、あるいはこれらの任意の積層材である。
保持機構7は、真空吸着力や静電気力によりモールド4を引き付けて保持するモールドチャック16と、モールドチャック16と共にモールド4を移動させる駆動機構17と、モールド4を変形させる変形機構18とを有する。モールドチャック16及び駆動機構17は、照射部10からの紫外線11が基板2に到達するように、中心部に開口領域19を有する。
変形機構18は、モールド4に対して水平方向に外力を与えることにより、モールド4を所望の形状に変形させる。これにより、パターン領域31の形状とパターン部4aの形状との差を低減させる(被処理領域の形状と型のパターン領域との形状の差を低減させる)ことができる。よって、樹脂3のパターンの重ね合わせ精度を向上させることができる。
駆動機構17は、モールド4をZ軸方向に移動させる。これにより、モールド4の、樹脂3に対する押印動作、または樹脂3からの引き離し動作(離型動作)を行う。駆動機構17に採用するアクチュエータとして、例えば、リニアモータまたはエアシリンダがある。駆動機構17は、粗動駆動系や微動駆動系など、複数の駆動系から構成されていても良い。また、Z軸方向だけでなく、X軸方向及びY軸方向、及び各軸周りの回転方向への駆動機構を備えていてもよい。これにより、モールド4の高精度な位置決めが可能となる。
なお、押印動作や離型動作は、モールド4をZ軸方向に移動させる代わりに、基板ステージ5を用いて基板2をZ軸方向に移動させて行ってもよい。あるいはモールド4と基板2の両方をZ軸方向に移動させてもよい。
基板ステージ5は、載置された基板2を保持面(基板載置面)20aに引き付けて保持するチャック(基板載置部)20と、チャック20と共に基板2を移動させる駆動機構21とを有する。基準マーク27は、基板ステージ5上に設けられており、モールド4をアライメントする際に利用される。
図2はチャック20の構成を示す図である。チャック20の基板保持側には、ピン形状の複数の支持材20bと、支持材20bを囲むように配置された1つの環状部材20cが設けられている。支持材20bと環状部材20c上に基板2が載置される。さらにチャック20には図2に示すように複数の孔20dが設けられている。これらの孔に通じる共通の配管20eは真空ポンプ20fに接続されている。
本実施形態にかかる基板引き付け手段として、孔20d、配管20e、真空ポンプ20fを備えていることにより、基板2をほぼ一様な吸着圧で基板2をチャック20に引き付けて保持する。チャック20は、後述する制御部25からの指令にもとづいて基板2の引き付け力を調整できる。本実施形態では、鉛直下向きに基板2を引き付けている。真空吸着力のほか、静電気力や機械的な基板2の押さえつけにより生じる力で基板2を引き付けて保持してもよい。
支持材20bと環状部材20cの先端部により仮想的に張られる面を、保持面20aとしている。なお、配管20eが複数の系に分断されていて、分断された領域ごとに吸着圧力調整をして、吸着力(引き付け力)を調整できる機構を有していてもよい。離型時に一部の領域の吸着圧を下げるように調整することで剥離時に生じるパターン欠陥を低減することができる。
図1の説明に戻る。駆動機構21は基板2をXY平面内で移動させる。これにより、モールド4と基板2上のパターン領域31との位置合わせを行う。駆動機構21に採用するアクチュエータとして、例えば、リニアモータまたは平面パルスモータがある。駆動機構21は、粗動駆動系や微動駆動系など、複数の駆動系から構成されていても良い。また、X軸方向及びY軸方向だけでなく、Z軸方向、及び各軸周りの回転方向への駆動機構を備えていてもよい。これにより、基板2の高精度な位置決めが可能となる。
半導体プロセスの過程によってパターン領域31の形状は、倍率成分、平行四辺形成分、台形成分等の変形成分を組み合わせた形状にわずかに変形している。加熱機構15は、パターン領域31を加熱して、所望の形状に近づくように変形させることにより、パターン領域31の形状とパターン部4aの形状との差を低減することができる。
図3は、加熱機構(加熱手段)15の構成を示す図である。光源61は、基板2を加熱変形させるための加熱光を出射する。加熱光の波長は未硬化の樹脂3が硬化せず、かつ基板2で熱として吸収される波長が好ましい。例えば、400nm〜2000nmである。加熱光は光ファイバ62や光学系63を介してDMD(Digital Micro−mirror Device)64に入射し、DMD64で選択的に反射された加熱光だけが基板2上に照射される。
当該加熱光の光路には、照射部10から出射される紫外線11を反射し、加熱光を透過する光学素子12aが配置されている。さらに加熱光の光路には、モニタ23用の光源から出射される光を鉛直下方に向けて反射し、かつ加熱光のほとんどを透過する光学素子(例えばダイクロイックミラー)12bが配置されている。
光源61には、例えば、高出力半導体レーザが用いられる。光学系63には、光源61から出射された光を集光させる集光光学系(不図示)、当該集光光学系からの光の強度を均一化してDMD64を照明するための均一照明光学系(不図示)を有する。均一照明光学系は、例えばマイクロレンズアレイ(MLA)(不図示)等の光学素子を有する。
DMD64は、加熱光を反射する複数のマイクロミラー(不図示)を有する。照射制御部66は、各マイクロミラーを、マイクロミラーの配列面に対して−12度(ON状態)、あるいは+12度(OFF状態)の角度で傾けることで、加熱光の照射の有無を制御する。
ON状態のマイクロミラーで反射された加熱光は、DMD64と基板2とを光学系に共役関係にする投影光学系65により基板2上に結像される。OFF状態のマイクロミラーで反射された光は、基板2に到達しない方向に反射される。全ての、ON状態のマイクロミラーから反射された加熱光が基板上に投影される領域のサイズは、理想的なパターン領域31のサイズと同サイズである。
加熱機構15は、加熱光を照射する領域と照射しない領域との分布をもたせて1つのパターン領域31を加熱する。これにより、パターン領域31を局所的に変形させることができる。
照射制御部66はCPUを有し、後述する制御部25から指示された熱量分布に基づいて、各マイクロミラーのON状態またはOFF状態の切り替えを選択的に制御する。
熱量分布とは、各マイクロミラーのON状態及びOFF状態の時間に関する情報と、ON状態及びOFF状態の分布により形成されるパターン領域31内の照度分布の情報とを含んでいる。ON状態のマイクロミラーが多いほど、また、加熱光の照射時間が長いほど基板2上のパターン領域31に対して大きな熱量を与える。
図4(a)〜(d)は熱量分布とパターン領域31の加熱変形との関係の一例を示す図である。図4(a)のようにパターン領域31が1方向(X方向)にのみ台形成分を含んで歪んでいるものとする。パターン部4aとの形状差低減のために上辺を膨張させて矩形領域30に近づける必要があるとする。この場合、図4(b)に示す熱量分布のように、上辺に付近に与える照射量が多くなるように、照度分布及び照射時間が設定される。すなわち、Y方向にのみ照射量分布32を形成し、X方向には照射量を一様とする。
図4(b)に示す照射量分布32に基づいて加熱光が照射された場合、パターン領域31には図4(c)に示す温度分布33が形成され、図4(d)に示す変位分布34でパターン領域31の形状が変化する。これにより、図4(e)に示すように、パターン領域31の形状を補正することができる。パターン領域31が等方的な倍率成分のみを有する場合は、パターン領域31内に均一な温度分布が形成される熱量分布であればよい。
DMD64と同じように、パターン領域31に対して分布をもたせて加熱変形させることができる素子であれば、DMD64以外の素子を使用してもよい。例えば、LCD(Liquid Crystal Display)でもよい。
図1の説明に戻る。塗布部22は、基板2上のパターン領域31に未硬化状態の樹脂3を塗布する。一度に、一回の押印動作で必要となる分の樹脂3だけを塗布する。そのため、基板ステージ5は、押印動作を終えるごとに、モールド4の下方と塗布部22の下方位置との間で基板2を往復移動させる。
モニタ23は、光を用いて、モールド4のパターン部4aに樹脂3が充填される様子を観察する。これにより、パターン部4aへの異物の挟まり、あるいは樹脂3の未充填箇所を特定することができる。
アライメント系(検出部)24は、基板2上のパターン領域31の周辺に形成されたアライメントマーク36a(以下、マーク36aという)とモールド4に形成されたアライメントマーク36b(以下、マーク36bという)とを同時に検出する。
マーク36a、マーク35bはそれぞれ複数形成されている。マーク36a、36bの検出は、モールド4と基板2上の樹脂3とを接触させる前後において行う。検出結果に基づいて、パターン部4aの形状とパターン領域31の形状のそれぞれを求める。これにより、パターン部4aとパターン領域31との形状差を求めることができる。なお、モールド4と樹脂3とを接触させる前と後のそれぞれで、位置合わせに用いるマークが異なっていてもよい。
アライメント系24の検出結果に基づいて、後述の制御部25は、マーク36a、36bのX軸方向、Y軸方向、ωZ方向への位置ずれ求めることができる。
計測部(計測手段)40は、基板2の平面度を計測する。平面度とは、基板2の面外方向(本実施形態ではZ軸方向、基板の厚み方向)の形状を示す情報である。基準となる面に対して、基板2の表面の各位置の面外方向に対するずれを示す情報である。すなわち、基板2の、モールド4と対向する面の凹凸形状を表す情報でもある。
計測部40として、高分解能性を有する分光干渉レーザ変位計を使用する。なお、分光干渉レーザ変位計の代わりに、レーザ変位計、静電容量センサを使用すれば、装置コストを低減することができる。
制御部25は、基板ステージ5、保持機構7、照射部10、加熱機構15、モニタ23、塗布部22、アライメント系24、記憶部26、および計測部40と回線を介して接続されている。後述の記憶部26に格納されている図5、図6のフローチャートに示すプログラムを、制御部25と接続されている前述の制御対象物を制御することでインプリント処理を実行する。
さらに、制御部25は、制御対象物の制御に必要な変数を記憶部26から読み出し、あるいは記憶部26に書き込みをする。
制御部25は、インプリント装置1の他の構成要素と共通の筐体内に設置されてもよいし、筐体外に設置されてもよい。また、制御部25は、制御対象物毎に異なる制御基板の集合体であってもよい。
制御部25は、CPUを有し、アライメント系24によるマーク36a、36bの検出結果に基づいて、パターン部4aの形状とパターン領域31の形状との差を求める。さらに、当該形状差から加熱機構15により基板2に付与する標準熱量分布(被処理領域と型のパターン領域との形状の差に関する情報、第1情報)を求める。
さらに、後述の補正方法により、基板2の面外方向の形状分布とチャック20の面外方向の形状分布との差であるギャップ情報(接触圧力に関する情報)を用いて標準熱量分布を補正して、補正熱量分布を求める。
本実施形態では、チャック20による吸着圧の違いを利用してギャップ情報を求める。制御部25は補正熱量分布に基づいて、パターン領域31の形状とパターン部4aの形状との差が低減するように加熱機構15を制御する。
記憶部26は、ハードディスク等の記憶媒体を有しており、図5、図6のフローチャートに示すプログラム、単位熱量あたりの基板2の変形量を記憶している。インプリント装置1は、基板2上の複数のパターン領域31に対して、押印動作を繰り返していくことで、順次パターンを形成していく。
(インプリント方法)
次に、インプリント装置1によるインプリント処理について説明する。図4は、第1実施形態にかかるインプリント処理の流れを示すフローチャートである。
まず、制御部25は、モールドを搬送する搬送機構(不図示)を制御して、モールド4をモールドチャック16に搭載する(S100)。次に、計測部40は、基板ステージ5上の基準マークを参照しながらマーク36bを検出させてパターン部の形状を計測する(S101)。
次に、制御部25は、基板2を搬送する搬送機構(不図示)を制御して、基板ステージ5に基板2を載置させ、チャック20が、パターン形成時と同じ吸着圧で基板2を保持面20aに引き付ける(S102)。パターン形成時の吸着圧を、以下、第1の吸着圧(第1の力)という。基板2は、パターンの形成される面だけでなく、パターンの形成される面と反対側の面(チャック20側の面)も鏡面加工されていることが好ましい。
次に、制御部25は、計測部40を用いて、基板2とチャック20のギャップ情報(基板と載置部の間隔の情報)を取得する(S103)。
ギャップ情報は、保持面20aの各位置における、基板2の平面度とチャック20の平面度の差の分布である。すなわち、基板2の面外方向の形状分布とチャック20の面外方向の形状分布との差である。本実施形態では、ギャップ情報を、チャック20による吸着圧を、前述の第1の吸着圧から、第1の吸着圧よりも大きな吸着圧(以下、第2の吸着圧(第2の力)という)に変更した場合の基板2の表面位置の変化(基板の面外方向の形状変化量)に基づいて求める。
S103の工程について図6に示すフローチャートを用いて説明する。まず、チャック20が第1の吸着圧で基板2を保持している状態で、基板2の平面度を計測する(S201)。次に、真空ポンプ20fを制御して、チャック20の吸着圧を第2の吸着圧に変更する(S202)。
第2の吸着圧で基板2を保持している状態で、計測部40が基板2の平面度を計測する(S203)。最後に、ギャップ情報を求める(S204)。ここで、第2の吸着圧で基板2を吸着した場合は、基板2の形状が載置面20aの形状にならうため、第2の吸着圧で保持された基板2の平面度を基板載置面であるチャック20の平面度とみなしている。
ギャップ情報を求めたあとに、真空ポンプ20fを制御して、チャック20の吸着圧を第1の吸着圧に戻す(S205)。なお、第1の吸着圧において基板2の平面度を計測する工程が含まれるのであれば、そのタイミングはフローチャートに記載の形態に限られない。
図7は、ギャップ情報について説明する図である。図7(a)は基板2を+Z方向から見た図である。直線X−X’状の位置X1,X2、X3は、図7b)、図7(c)に示すX1、X2、X3と同じ位置を示している。
図7(b)は、図7(a)におけるX−X’断面における平面度を示している。図7(b)基板2の平面度を示す、平坦面の高さである基準の高さからの変形量(太い破線)と、チャック20の平面度を示す、基準となる平坦な平面からの変形量(細い破線)とを示している。なお、平坦面とは、直交した2軸成分で規定される面のことである。本実施形態ではX軸およびY軸で規定される面と平行な面である。
図7(c)は、断面X−X’の各位置における、基板2とチャック20のギャップdを示している。ギャップdは、基板2の反りの大きさにもよるが、サブミクロンメートルから数百ミクロンメートル程度である。ここでいう反りは、例えば、一連のデバイス製造工程における、酸化工程やイオン打ち込み工程、成膜工程などのプロセスによって基板2に残留応力が生じることによるものである。
基板2の平面度を求める際に基準とした高さと、チャック20の平面度を求める際に基準とした高さとを近づけていく。ギャップdは、ある位置において基板2の面の高さとチャック20の面の高さとの一部が接する状態で得られる基板2の高さとチャック20の高さの差である。
図7(b)、図7(c)は一軸方向に関するギャップを例示しているが、制御部25は、基板2の面内全域の各位置におけるギャップ分布を取得しておく。
図5のフローチャートの説明に戻る。計測部24がマーク36を検出して、パターン領域31の形状を計測する(S104)。S101とS104で得られた計測結果から、制御部25は、パターン領域31に付与すべき標準熱量分布を求める(S105)。なお、標準熱量分布とは、パターン部4aとパターン領域31との形状差および線膨張係数によって定まる熱量分布であり、基板における位置情報には依存しない熱量分布である。
次に、制御部25はS103で取得したギャップ情報に基づいて、標準熱量分布を補正する(S106)。まず、S103で取得した基板2全面のギャップ情報のうち、パターン形成の対象となっているパターン領域31に対応する部分のギャップ情報を取得する。当該ギャップ情報に基づいて、基板2の面内の各位置における補正量を求める。
基板2とチャック20の間のギャップが小さな領域のほうが、基板2とチャック20とが接触している点に近いため、基板2の面内方向にはたらく摩擦力が大きくなり、加熱変形しづらい。そこで、基板2とチャック20とのギャップが小さな領域では、基板2とチャック20とのギャップが大きな領域に比べて単位熱量あたりの基板2の変形量が小さくなることを考慮して補正量を決定する。
すなわち、標準熱量分布の熱量に対して熱量を増加する補正量を正の補正量、熱量を減少させる補正量を負の補正量とした場合に、ギャップが小さな領域に対応する補正量(接触圧力に関する情報が小さな基板上の領域における熱量分布を補正する情報)が、ギャップが大きな領域に対応する補正量(接触圧力の情報に関する情報が大きな基板上の領域における前記熱量分布を補正する情報)よりも大きくなるように補正する。ギャップ情報に基づいて補正した熱量分布を、以下、補正熱量分布という。
次に、基板ステージ5が塗布部の下方位置まで基板2を移動させ、塗布部が樹脂3を塗布する(S107)。基板ステージ5は、再び基板2をモールド4の下方に移動させる。次に、加熱機構15は、補正熱量分布に基づいてパターン領域31を加熱する。これにより、パターン領域31の形状が所望の形状になるように、パターン領域31の形状が補正される(S108)。
次に、モールド4駆動機構が、パターン領域31に近づくようにモールド4を下降させてモールド4を樹脂3に押し付ける(S109)。押し付けている間に、変形機構がモールド4に対して水平方向に外力を与えることにより、パターン部の形状が所望の形状になるように補正する(S110)。
機械的な力が得意とする偏倍成分の形状補正と、熱が得意とする部分的に等方な等倍成分の形状補正とを適当に組み合わせることにより、より高次な(複雑な)形状補正を実現できる。これにより、パターン部の形状とパターン領域31の形状とが近づけることができ、重ね合わせ精度を向上させることができる。なお、高次な補正成分とは、例えば、台形成分、弓型成分、たる型成分、糸巻成分などの歪みを補正する成分である。
また、S110において、計測部24がパターン部の形状とパターン領域31の形状とを計測し、当該計測結果を変形機構にフィードバックしてパターン部の形状補正に反映してもよい。これにより、さらに、重ね合わせ精度を向上させることができる。
次に、モールド4のパターン部と基板のパターン領域31との相対位置を調整すべく、モールド4駆動機構や基板2を制御して、アライメント動作を行う(S111)。計測部24により、当該相対位置を検出した結果に基づいて、制御部25が、重ね合わせ精度が許容範囲内にあるかを判断する(S112)。
制御部25が、重ね合わせ精度が許容範囲内でない(NO)と判断した場合は、S110に戻りパターン部の形状補正を再実行する。制御部25が、重ね合わせ精度が許容範囲内である(YES)と判断した場合は、S113の工程に進む。
次に、照射部によりモールド4を介して樹脂3を露光して、樹脂3を硬化させる(S113)。次に離型工程として、モールド4駆動機構が、モールド4を樹脂3から引き離す(S114)。制御部25は、パターン形成すべき次のパターン領域31の有無を判断する(S115)。制御部25が、パターン領域31が有る(YES)と判断した場合は、インプリント装置1はS104〜S115の動作を繰り返し実行する。制御部25がパターン領域31は無い(NO)と判断した場合は前述の基板搬送機構により、インプリント処理済みの基板2の搬出を行う(S116)。
制御部25はパターンを形成すべき次の基板2の有無を判断する(S117)。次の基板2があると制御部25が判断した場合は、新たな基板2に対してS102〜S117までの動作を繰り返す。次の基板2が無いと判断した場合は、前述のモールド搬送機構により使用したモールド4を回収して、本実施形態にかかるプログラムを終了する(S118)。
このように、本実施形態では、チャック20の吸着圧を利用して取得した基板2と保持面のギャップ情報に基づいて標準熱量分布を補正する。得られた補正熱量分布は、基板2とチャック20との間のギャップ、およびギャップに応じて異なる単位熱量あたりの基板2の変形のしやすさを加味した熱量分布である。したがって、ギャップ情報を用いずにパターン領域31の形状を補正した場合に比べて、所望の形状にパターン領域31を変形させることができ、重ね合わせ精度を向上させることができる。
なお、S105、S106の動作は、基板ステージ5による基板2の移動や、樹脂3の塗布と並行して行われてもよい。Z軸方向のギャップに基づいてではなく、基板2の面内方向への距離に基づいて、補正量に重みづけをしても、同様の効果を得ることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態は、基板2の平面度と、保持面20aの平面度とを個別に求め、両平面度に基づいてギャップ情報を取得する点で第1実施形態とは異なる。また、記憶部26が図8のフローチャートに示すプログラムを記憶している点で第1の実施形態のインプリント装置1とは異なる。
第2実施形態にかかるインプリント方法において、最初に、計測部40は基板2の平面度とチャック20の平面度とをそれぞれ計測する(S300)。基板2の平面度計測には、例えば、分光干渉レーザ変位計、静電容量センサ、レーザ変位計等の各種計測器を使用しうる。保持面20aの平面度は、チャック20の複数のピン20bのそれぞれの位置にも基づいて決定される。そのため、分光干渉レーザ変位計のように、計測光のスポット径がチャック20のピン20bの径よりも小さな計測器を使用する。
基板2の平面度は、基板2を載置する前の保持面の位置と、基板2を載置してかつ押印時の吸着圧と同じ吸着圧で保持した状態の基板2表面の位置との変位に基づいて求めることが好ましい。これにより、吸着保持した状態での基板2とチャック20との間のギャップをより精度良く求めることができる。
次に、S300における計測結果を用いて、制御部25は、基板2と保持面20aとのギャップ情報を求める(S301)。それぞれの形状の差が、ギャップ情報(接触圧力に関する情報)に相当する。
S302〜S305の処理は、第1実施形態におけるS100〜S102およびS104〜S106の処理と同様であるため説明を省略する。次に、制御部25は、S301で取得したギャップ情報を用いてS301で求めたギャップ情報に基づいて標準熱量分布を補正して、パターン領域31に与える熱量分布を決定する(S306)。S306で求めた補正熱量分布に基づいて、パターン領域31を加熱しながらインプリント動作を繰り返す(S307〜S318)。S307〜S318の各動作は、第1実施形態におけるS107〜S118と同様であるため説明を省略する。
本実施形態でも、補正熱量分布に基づいてパターン領域31を加熱変形させている状態でパターン部4aを樹脂3に押し付けることにより、重ね合わせ精度を向上させることができる。
基板2の平面度と保持面20aの平面度とを、必ずしも両方計測しなくてもよい。基板2と保持面2aのギャップ情報を求めるにあたり、いずれかの平面度が支配的になることが既知の場合は、基板2または保持面20aのうちいずれかの平面度の計測結果にのみ基づいてギャップ情報を求めてもよい。
例えば、3Dメモリ製造用の基板2にパターンを形成する場合は、平坦面の平面度と同一とみなした保持面20aの平面度と、基板2の平面度を用いてギャップ情報を求めることができる。平坦面とは、直交した2軸成分で規定される面のことである。3Dメモリ製造用の基板2では、多層にパターンを形成するにつれて基板2の表面の、いちばん大きなZ軸方向の位置と一番小さなZ軸方向の位置との差が100μm程度と、通常のメモリ用基板2の何十倍も反りが生じるからである。
[第3実施形態]
第3実施形態は、基板2の平面度と、保持面20aの平面度とを個別に求め、両平面度に基づいてギャップ情報(接触圧力に関する情報)を取得する点では第2実施形態と同様である。しかし、計測部40がインプリント装置1の内部ではなく、外部に設けられている点で異なる。
計測部40は、インプリント装置1の外部で、基板2の平面度と、保持面20aの平面度とをそれぞれ計測する。当該計測結果は、制御部25に送られる。その後、制御部25がギャップ情報を求める。ギャップ情報に基づいて標準熱量分布を補正すれば、ギャップ情報を用いずにパターン領域31の形状を補正した場合に比べて、重ね合わせ精度を向上させることができる。本実施形態は、インプリント装置1内の実装空間に制約がある場合に適している。
[第4実施形態]
基板2と保持面20aとの間隔がゼロの領域同士であっても、それぞれの領域における基板2と保持面20aとの間にはたらく接触圧力(接触度合いを示す力)は異なる場合がある。接触圧力の違いに応じて、基板2の面内方向にはたらく摩擦力が異なることにより、単位熱量あたりの面内への変形のしやすさが異なる場合が生じる。
第4実施形態では、基板2を吸着していない状態での基板2の平面度、ギャップ情報、及び押印時の吸着圧を用いて統計解析をする。これにより制御部25は、基板2の面内のそれぞれの位置における接触圧力、すなわち接触圧力分布(接触圧力に関する情報、第2情報)をまず取得する。制御部25は、パターン部4aとパターン領域31との形状差から定まる標準熱量分布(第1情報)と接触圧力分布に基づいて補正熱量分布を求める。
本実施形態は、事前に接触圧力分布に基づいて決定した補正熱量分布を使用していることで、より重ね合わせ精度を向上させることができる。
なお、ギャップが0より大きい位置では、接触圧力をゼロと設定してもよい。
[第5実施形態]
基板2の平面度も、チャック20の平面度も、理想的な平坦な状態に対して1周期程度の偏差である場合が多い。そのため、ギャップ情報は、基板2の面内のそれぞれの位置に対応する値でなくても良い。
本実施形態では、パターン領域31にごとに1つの補正量αを決定する。すなわち補正量αは、1つのパターン領域31内の各位置で共通に使用される補正量である。補正量αは、同一のパターン領域31内でのギャップ情報により求まる標準熱量分布の補正値の平均値である。例えば、あるパターン領域31への標準熱量分布F(x,y)に対して、補正量αを乗じた値を、補正熱量分布F’(x,y)とする。あるいはF(x,y)に対して一律に補正量αを足した値を補正熱量分布F’(x,y)としてもよい。1つの補正量αを所定数のパターン領域31に設定してもよい。
パターン領域31毎ではなく、1つのパターン領域31を分割した分割領域ごとに補正値を設定してもよい。1つ、あるいは所定数の分割領域に共通の補正量αを設定することで、パターン領域31毎に設定する場合に比べて、よりパターン領域31の形状を精度良く補正できる。
本実施形態も、ギャップ情報を用いてパターン領域31の形状を補正しているため、重ね合わせ精度を向上させることができる。さらに、制御部25による補正熱量分布算出の演算工程を簡易にして、制御部25への負荷を減らすことができる。
[その他の実施形態]
ギャップ情報の計測方法の異なる第1〜第3実施形態いずれかを、第4実施形態、および第5実施形態と組み合わせて適用してもよい。また、基板2にくらべて保持面20aの計測頻度は少なくてもよい。
ロットの先頭基板を用いてギャップ情報の取得し、ロット内の他の基板2に当該ギャップ情報を適用して補正熱量分分布を求めてもよい。また、基板2の形状は、形成されるパターンに応じて変化しやすいが、チャック20は共通に使用されるものなので、保持面の平面度は変化しにくい。そのため基板2の平面度の計測頻度に比べて、チャック20の平面度の計測頻度を低減させてもよい。これにより各実施形態の適用によるスループットの低下を抑制することができる。
押印時の吸着圧で基板2を保持した場合に、チャック20自身にも負荷がかかり変形する場合がある。この場合は、予め、吸着前後でのチャック20の平面度の変化量をオフセットとして記憶部に記憶させておくとよい。オフセットを加味して算出することにより、より精度良くギャップ情報を得ることができる。したがって、重ね合わせ精度を向上できる。
基板2の厚みが均一でないことに起因して、基板2のモールド4側の面とチャック20側の面とで平面度が異なる場合がある。この場合は、干渉計などを用いて少なくとも裏面の平面度情報を使用して、ギャップ情報を取得することが好ましい。
実施形態により異なるが、計測部40は、基板2およびチャック20の少なくとも一方の面外方向の平面度を計測する。
パターン領域31とパターン部4aとの形状の差に関する情報は、それぞれの領域の形状情報、あるいは形状情報より求められるサイズ比でもよい。これらの情報と、接触圧力に関する情報又はギャップ情報と、に基づいて、標準熱量分布の作成を介さずに補正熱量分布を作成してもよい。
記憶部26が、たる型、弓型、等、パターン領域31の所定の変形成分に対応する標準熱量分布を予め有していても良い。この場合、パターン領域31のマーク36aの計測結果に応じて制御部25が変形成分を判定し、記憶部26から標準熱量分布を取得する。
モールド4への伝熱によってパターン部の形状も変化することを考慮して、標準熱量分布および補正熱量分布を求めてもよい。基板2に用いられる素材の線膨張係数(シリコンの場合は2.6ppm/K)とモールド4に用いられる素材の線膨張係数(石英の場合は0.5ppm/K)とを用いて、相対的に形状補正をする熱量を決定することができる。
樹脂3の代わりに、光を含む各種電磁放射線により硬化する樹脂、あるいは加熱により硬化する樹脂を用いてもよい。インプリント装置が採用している硬化方法に対応するインプリント材を選択する。
[物品の製造方法]
本発明の実施形態にかかる物品の製造方法は、インプリント装置を用いて基板(ウエハやガラス板等)上にパターンを露光する工程と、露光された基板に対してエッチング処理およびイオン注入処理等の処理を施す工程とを含む。ここで、物品とは、例えば、半導体集積回路素子、液晶表示素子、撮像素子、磁気ヘッド、CD−RW、光学素子、フォトマスク等である。当該物品の製造は、さらに、他の周知の処理工程(現像、酸化、成膜、蒸着、平坦化、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含んでも良い。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 インプリント装置
2 基板
4 モールド(型)
4a パターン部(型のパターン領域)
20 チャック(載置部)
20a 載置面(基板載置面)
20d 吸着孔
20e 配管
20f 真空ポンプ
31 パターン領域(被処理領域)
40 計測部(計測手段)

Claims (17)

  1. 型を用いて基板上の被処理領域にパターンを形成するインプリント装置であって、
    前記基板が載置される載置部と、
    前記被処理領域を加熱する加熱手段と、を有し
    前記加熱手段は、前記型のパターン領域と前記被処理領域との形状の差に関する情報と、前記基板と前記載置部との間にはたらく接触圧力に関する情報とに基づいて、前記型のパターン領域と前記被処理領域との形状の差が低減するように前記被処理領域を加熱することを特徴とするインプリント装置。
  2. 前記接触圧力に関する情報は、前記基板と前記載置部との間隔に基づいて得られる情報であることを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  3. 前記載置部は、前記載置部の基板載置面に前記基板を引き付けて保持する引き付け手段を有し、
    前記接触圧力に関する情報は、前記基板と前記載置部との間隔と前記引き付け手段の引き付け力とに基づいて得られる情報であることを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  4. 前記型のパターン領域と前記被処理領域との形状の差に関する情報は前記差から得られた熱量分布であって、
    かつ、前記接触圧力に関する情報は前記熱量分布を補正する情報であって、
    前記接触圧力に関する情報が小さな前記基板上の領域における前記熱量分布を補正する情報は、前記接触圧力に関する情報が大きな前記基板上の領域における前記熱量分布を補正する情報よりも大きいことを特徴とする請求項2または3に記載のインプリント装置。
  5. 型を用いて基板上の被処理領域にパターンを形成するインプリント装置であって、
    前記基板が載置される載置部と、
    前記被処理領域を加熱する加熱手段と、を有し
    前記加熱手段は、前記型のパターン領域と前記被処理領域との形状の差に関する情報と、前記基板と前記載置部との間隔とに基づいて、前記型のパターン領域と前記被処理領域との形状の差が低減するように前記被処理領域を加熱することを特徴とするインプリント装置。
  6. 前記型のパターン領域と前記被処理領域との形状の差に関する情報は熱量分布であって、かつ、前記間隔は前記熱量分布を補正する情報であって、
    前記間隔が小さな前記基板上の領域における前記熱量分布を補正する情報は、前記間隔が大きな前記基板上の領域における前記熱量分布を補正する情報よりも大きいことを特徴とする請求項5に記載のインプリント装置。
  7. 複数の被処理領域に対して順次パターンを形成するインプリント装置であって、
    前記熱量分布を補正する情報は、所定の数の被処理領域内で共通の情報であることを特徴とする、請求項5または6に記載のインプリント装置。
  8. 1つの前記被処理領域を仮想的に分割してできる複数の分割領域を設定する場合に、前記熱量分布を補正する情報は、所定の数の前記分割領域内で共通の情報であることを特徴とする請求項5または6に記載のインプリント装置。
  9. 前記基板および前記載置部の基板載置面の少なくとも一方の面外方向の形状情報を計測する計測手段を有し、
    前記間隔の情報は、前記計測手段による計測結果に基づいて得られた情報であることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  10. 前記載置部は、前記載置部に前記基板を引き付けて保持する引き付け手段を有し、
    前記間隔の情報は、前記引き付け手段が前記基板の引き付け力を変化させることで得られる前記基板の面外方向の形状変化量であることを特徴とする請求項2乃至9のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  11. 前記間隔の情報は、前記基板の面外方向の形状情報と前記載置部の面外方向の形状情報との差であることを特徴とする請求項2乃至10のいずれか1項に記載のインプリント装置。
  12. 前記基板または前記載置部の前記基板載置面の面外方向の形状情報を、平坦面の形状情報とみなすことを特徴とする請求項11に記載のインプリント装置。
  13. 型のパターン領域の形状と基板上の被処理領域の形状との差に関する第1情報、および、前記基板と前記載置部との間にはたらく接触圧力に関する情報である第2情報を取得する工程と、
    前記工程で取得した前記第1情報および前記第2情報に基づいて、前記パターン領域の形状と前記被処理領域の形状との差が低減するように前記被処理領域を加熱する工程と、
    前記加熱する工程により加熱変形させた被処理領域上に、パターンを形成する工程と、
    を有することを特徴とするインプリント方法。
  14. 前記第2情報は、前記基板の面外方向の形状情報および前記載置部の基板載置面の面外方向の形状情報の差に基づいて定まる情報であって、
    前記第2情報を取得する工程において、前記基板の面外方向の形状情報および前記載置面の面外方向の形状情報の少なくとも一方をインプリント装置外で取得することを特徴とする請求項13に記載のインプリント方法。
  15. 前記第2情報を取得する工程は、前記第2情報は、前記基板の面外方向の形状情報および前記載置部の基板載置面の面外方向の形状情報の差に基づいて定まる情報であって、
    前記第2情報を取得する工程は、
    前記基板を前記基板載置面に第1の力で引き付けた状態で前記基板の面外方向の形状情報を取得する第1の取得工程と、
    前記基板を前記基板載置面に、前記第1の力より大きな第2の力で引き付けた状態で前記基板の面外方向の形状情報を取得する第2の取得工程と、
    を有し、
    前記第2の取得工程で得られる前記形状情報を前記基板載置面の面外方向の形状情報としてすることを特徴とする請求項13に記載のインプリント方法。
  16. 前記第2情報を、前記第1情報よりも先に取得することを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1項に記載のインプリント方法。
  17. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のインプリント装置を用いて、前記基板上にパターンを形成する工程と、前記工程で前記パターンの形成された基板を加工する工程と、を有することを特徴とする物品の製造方法。
JP2015171201A 2015-08-31 2015-08-31 インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法 Active JP6590598B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015171201A JP6590598B2 (ja) 2015-08-31 2015-08-31 インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法
US15/236,169 US10403508B2 (en) 2015-08-31 2016-08-12 Imprint apparatus, imprinting method, and manufacturing method of article

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015171201A JP6590598B2 (ja) 2015-08-31 2015-08-31 インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2017050349A true JP2017050349A (ja) 2017-03-09
JP2017050349A5 JP2017050349A5 (ja) 2018-08-23
JP6590598B2 JP6590598B2 (ja) 2019-10-16

Family

ID=58097581

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015171201A Active JP6590598B2 (ja) 2015-08-31 2015-08-31 インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10403508B2 (ja)
JP (1) JP6590598B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018163954A (ja) * 2017-03-24 2018-10-18 キヤノン株式会社 リソグラフィ装置、および物品製造方法
JP2019016656A (ja) * 2017-07-04 2019-01-31 キヤノン株式会社 インプリント装置、および物品の製造方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20230061381A1 (en) * 2021-08-24 2023-03-02 Canon Kabushiki Kaisha Imprint apparatus and article manufacturing method

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10199947A (ja) * 1997-01-13 1998-07-31 Tera Tec:Kk 薄板の反り測定方法および装置
JP2001274069A (ja) * 2000-03-27 2001-10-05 Toshiba Corp レジストパターン形成方法及び半導体製造システム
JP2004014723A (ja) * 2002-06-06 2004-01-15 Canon Inc 露光装置
JP2006120721A (ja) * 2004-10-19 2006-05-11 Toshiba Corp 基板処理装置
US20070195306A1 (en) * 2006-02-20 2007-08-23 Yun Jang-Hyun Semiconductor wafer flatness correction apparatus and method
JP2013102137A (ja) * 2011-10-14 2013-05-23 Canon Inc インプリント装置、それを用いた物品の製造方法
JP2014241396A (ja) * 2013-05-14 2014-12-25 キヤノン株式会社 インプリント装置、インプリント方法および物品の製造方法
JP2015012033A (ja) * 2013-06-26 2015-01-19 キヤノン株式会社 インプリント装置、および物品の製造方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10199947A (ja) * 1997-01-13 1998-07-31 Tera Tec:Kk 薄板の反り測定方法および装置
JP2001274069A (ja) * 2000-03-27 2001-10-05 Toshiba Corp レジストパターン形成方法及び半導体製造システム
JP2004014723A (ja) * 2002-06-06 2004-01-15 Canon Inc 露光装置
JP2006120721A (ja) * 2004-10-19 2006-05-11 Toshiba Corp 基板処理装置
US20070195306A1 (en) * 2006-02-20 2007-08-23 Yun Jang-Hyun Semiconductor wafer flatness correction apparatus and method
JP2013102137A (ja) * 2011-10-14 2013-05-23 Canon Inc インプリント装置、それを用いた物品の製造方法
JP2014241396A (ja) * 2013-05-14 2014-12-25 キヤノン株式会社 インプリント装置、インプリント方法および物品の製造方法
JP2015012033A (ja) * 2013-06-26 2015-01-19 キヤノン株式会社 インプリント装置、および物品の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018163954A (ja) * 2017-03-24 2018-10-18 キヤノン株式会社 リソグラフィ装置、および物品製造方法
JP2019016656A (ja) * 2017-07-04 2019-01-31 キヤノン株式会社 インプリント装置、および物品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20170057153A1 (en) 2017-03-02
US10403508B2 (en) 2019-09-03
JP6590598B2 (ja) 2019-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11249394B2 (en) Imprint methods for forming a pattern of an imprint material on a substrate-side pattern region of a substrate by using a mold, and related device manufacturing methods
TWI449122B (zh) 夾具器件,用於裝載一物件至支撐件上之方法,微影裝置及機器可讀媒體
JP6180131B2 (ja) インプリント装置、それを用いた物品の製造方法
JP6282298B2 (ja) インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法
JP4963718B2 (ja) インプリント方法及びインプリント装置、それを用いた物品の製造方法
US10901324B2 (en) Imprint method, imprint apparatus, and article manufacturing method using the same
TWI720301B (zh) 壓印裝置及製造物品的方法
JP2010080630A (ja) 押印装置および物品の製造方法
JP6053266B2 (ja) インプリント装置、物品の製造方法及びインプリント方法
CN108732862B (zh) 压印装置和物品的制造方法
JP2010080631A (ja) 押印装置および物品の製造方法
JP6555868B2 (ja) パターン形成方法、および物品の製造方法
JP6120677B2 (ja) インプリント装置、インプリント方法および物品の製造方法
JP6590598B2 (ja) インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法
JP6423641B2 (ja) インプリント装置、物品の製造方法及びインプリント方法
JP2017139268A (ja) インプリント装置及び物品の製造方法
JP6336275B2 (ja) インプリント装置、および物品の製造方法
US10642171B2 (en) Imprint apparatus, imprint method, and method for producing article
JP5865528B2 (ja) インプリント装置、インプリント方法、及びデバイス製造方法
JP2017135369A (ja) モールドの複製方法、インプリント装置、および物品の製造方法
JP6866106B2 (ja) インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法
JP2013225616A (ja) インプリント方法、それを用いた物品の製造方法
JP2017183364A (ja) インプリント方法、インプリント装置、プログラム、および物品の製造方法
JP6797627B2 (ja) インプリント装置、インプリント方法、および物品の製造方法
JP2019016648A (ja) インプリント方法、インプリント装置および、物品製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180709

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180709

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190604

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190820

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190917

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6590598

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151